ここで、添付図面に示されている、開示される主題について詳細に説明する。
本発明の特定の実施形態が例示されているが、本発明の様々な変型例及び実施形態が、前述の開示の範囲及び精神から逸脱せずに当業者により行われ得ることが明らかであろう。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
図1A~図1Fの全体を参照すると、本開示による、光源のスペクトル放射をフィルタリングするためのシステム及び方法が記載されている。本開示の実施形態は、光源のスペクトルから所望の波長セットを選択することに向けられている。さらなる実施形態は、スペクトル的にフィルタリングされた波長を、対応する撮像システム(例えば、ウェハ検査サブシステム、計測サブシステムなど)の照射素子と組み合わせることに向けられている。本開示の幾つかの実施形態は、ハイパワーで非常に短波長のシステムにおける波長選択に向けられている。
図1Aは、本開示の実施形態による、光源101のスペクトルフィルタリングされた部分により試料を撮像するためのシステム100を示す。光源101は、第1の波長セットから構成されたスペクトルを有するビーム104を画定する照射出力を発生する。第1の波長セットは、非限定的な例として、電磁スペクトルの赤外線領域、可視光領域、紫外線(UV)領域、深紫外線(DUV)領域、極端紫外線(EUV)領域、及び/又は真空紫外線(VUV)領域を含み得るが、これらに限定されない。幾つかの実施形態において、ビーム104の少なくとも一部が集められて、1以上の素子103により方向付けられ得る。1以上の光学素子103が、1以上のレンズ、プリズム、回折格子、偏光子、波長板、又はアパーチャを含み得、しかしこれらに限定されないことに留意されたい。さらに、1以上の素子が、ビーム104の時間的又は空間的なプロファイルを変更するように、そしてまた、ビーム104の発散を制御するように(例えば、コリメートされた、発散する、又は収束するビーム104を生成するように)構成され得ることにも留意されたい。
図1Bを参照すると、一実施形態において、ビーム104は、システム100内の波長フィルタリングサブシステム102に向けられている。一実施形態において、ビーム104は、波長フィルタリングサブシステム102の入射瞳116を通過して、分散素子111(例えば、プリズム)に入射する。素子111は、ビーム104に空間分散を導入するように配置されている。これに関し、第1の波長セット内の各波長が分散素子111から、異なる角度に方向付けられる。集束素子113が、ビーム104を空間フィルタ素子112上に集めて焦点を合わせるように配置されている。フィルタ素子112は、ビームの、第2の波長セットを有する部分のみを通過させるように構成されている。本明細書において、第2の波長セットが、第1の波長セットのサブセットであることに留意されたい。分散素子111により誘導された空間分散により、集束素子113は、各波長を空間フィルタ素子112上の異なる位置に集束させる。一実施形態において、空間フィルタ素子112は、第2の波長セットのみを通過させるように配置された1以上の開口を有するアパーチャである。幾つかの実施形態において、第2の集束素子114が、空間フィルタ素子112により通過された、選択された波長の光を集めてコリメートするように配置されている。幾つかの実施形態において、第2の分散素子(例えばプリズム)115が、空間分散を除去してビーム105を生成するように配置される。従って、波長フィルタリングサブシステム102の射出瞳117を通過するビーム105は、入射瞳116を通過したビームがスペクトルフィルタリングされたものである。
本明細書において、分散素子111及び/又は115のいずれも、当分野で公知の任意の個数の分散部品を含み得、また、屈折素子(例えば、プリズム)及び回折素子(例えば、反射又は透過モードで機能する回折格子)も含み得るが、これらに限定されない。一実施形態において、図1E及び図1Fに示されているように、分散素子111は、プリズムアレイ111b(又は同等に、フレネルプリズム111b)を含む。本明細書において、頂角136及び幅134を有するプリズムアレイ111bが、同一の頂角136及び幅132を有する従来のプリズム111aと同一の分散をビーム104に導入し得ることに留意されたい。このように、厚さ132が厚さ134よりも低減されていることにより、分散素子111における光(例えばUV光)の吸収を低減できる。また、分散素子111及び/又は115のいずれも、屈折素子及び回折素子の任意の組合せを含み得ることにも留意されたい。非限定的な例として、分散素子111及び/又は115は、伝統的な又はフレネルタイプのいずれかの1以上のプリズムを含み得るが、これらに限定されない。別の非限定的な例として、分散素子111が1つの回折格子を含み得、分散素子115が1以上のプリズムを含み得るが、これらに限定されない。また、本明細書において、システム100における任意のレンズ素子(例えば、素子103及び106)が1以上のフレネルレンズを含み得ることにも留意されたい。
また、分散素子111及び/又は115のいずれもが、分散を導入する目的に適した、当分野で公知の任意の材料から作製され得ることにも留意されたい。例えば、透過型分散素111及び/又は115(例えば、プリズム又は透過型回折格子)が、MgF2(フッ化マグネシウム)、LiF(フッ化リチウム)、CaF2(フッ化カルシウム)、サファイア、結晶水晶、溶融シリカ、SUPRASIL 1、SUPRASIL 2、SUPRASIL 300、SUPRASIL 310、HERALUX PLUS、HERALUX-VUVなどの材料から形成され得るが、これらの材料に限定されない。また、CaF2、MgF2、結晶水晶及びサファイアなど(これらに限定されない)の材料が、短波長照射線(例えば、λ<190nm)を透過させることにも留意されたい。屈折系の分散光学素子111及び/又は115(例えばプリズム)によりビーム104に導入される空間分散の程度は、材料の選択、及び、物理的な設計(例えば、任意の面に対するビーム104の入射角)に依存する。さらに、回折系の分散素子111及び/又は115、例えば回折格子を、当分野で公知の任意の製造プロセスを用いて作製し得ることにも留意されたい。回折系の分散素子111及び/又は115は、ホログラフィック格子、ルールド(罫線)格子、ブレーズド格子、ボリュームブラッグ格子(VBG)、又は、直接描画プロセス(例えば、材料のバルクの表面上又はその内部へのフェムト秒レーザ直接描画)を用いて作製された格子を含み得るが、これらに限定されない。
本開示が、本明細書にて上述した集束素子113及び114に限定されず、これらの素子が単に例示のために提示されていることに留意されたい。幾つかの実施形態において、集束素子113及び/又は114が含まれなくてもよい。集束素子113及び/又は114は、当分野で公知の任意のタイプのレンズから形成され得る。例えば、集束素子113及び/又は114は、1以上の球面レンズ又は1以上のシリンドリカルレンズを含み得るが、これらに限定されない。本明細書において、空間フィルタ素子112の1以上の通過帯域の形状が、光源101の空間フィルタ素子112上での結像の形状(光源101と空間フィルタ素子112との間のビーム104の光路上に配置された任意の素子により影響を受ける)により画定され得ることに留意されたい。非限定的な例として、分散素子111は、一次元の線状空間分散をビームが呈するように配置された線状プリズムであり、集束素子113は、光源101からの各波長が空間フィルタ素子112上の所定の線に集束されるように配置されたシリンドリカルレンズである。また、この構成において、各波長は、空間フィルタ上の異なる空間位置に集束される。
図2は、本開示の一実施形態による、空間フィルタ素子112上での光源101の結像の概念図を示す。この実施形態において、光源101の各波長は、空間フィルタ素子112上の所定の線に結像される。線幅118は、光源101の結像部の空間的広がりに関連している。また、空間フィルタ素子112が所望の波長を選択的に通過させることができ、副次的な波長は遮断し得るコントラストが、空間フィルタ素子112上の各波長に対応する線幅118に依存することにも留意されたい。この線幅が小さくなるほど、空間フィルタ素子112上での波長の空間的重なりが小さくなり、空間フィルタのコントラストがより高くなる。図2の概念図を参照すると、光源101は、120nm~200nmの範囲の波長を含むスペクトルを有し得る。各波長は、空間フィルタ素子112上の所定の線に結像され、各線幅118は、光源101の結像寸法を示している。幾つかの実施形態において、システム100は、システム100の残りの部分に見られるように、光源101のスペクトル成分及び/又は有効寸法を制限するように構成された素子103、例えば、光学素子又はフィルタ(例えば、スペクトル選択性コーティング又は空間フィルタ)を含み得る。また、本明細書において、光源101の空間フィルタ素子112上での結像の形状及び寸法が、空間フィルタ素子112の製造上の制約を最小限にするように設計され得ることにも留意されたい。例えば、光源を、各波長が線形状になる(例えば図2に示す)ように結像させることは、光源101を、各波長が円形状になるように結像させることよりも、空間フィルタ素子112の製造をより容易及び/又は安価にする。
一実施形態において、光線104は、光源101及び光学素子103を含む光学素子の任意の組み合わせによりコリメートされる。次いで、コリメートされた光線104は分散素子111に向けられ、そして、集束素子113により空間フィルタ素子112上に集束され得る。光源101及び空間フィルタ素子112は、集束素子113に対して無限共役構成で配置される。これはすなわち、光源及び空間フィルタ素子112の結像が、集束素子113の焦点距離に位置することである。本明細書において、本開示がこの特定の構成に限定されず、この構成が単に例示のためであることに留意されたい。本開示が、任意の構成を含むように拡張され得ること、すなわち、空間フィルタ素子112が光源101の結像面に位置するように、光源101及び空間フィルタ素子112を任意の個数の無限共役位置に配置し得ることに留意されたい。
別の実施形態において、分散素子111及び集束素子113の機能は、単一の物理的部品、すなわち、空間的分散をビーム104に導入し、同時にビーム104を空間フィルタ素子112上に集束させる部品、例えば湾曲回折格子を用いて達成され得る。同様に、分散素子115及び集束素子114の機能も、単一の物理的部品を用いて達成され得る。
空間フィルタ素子112が、当分野で公知の任意のタイプの空間フィルタを含み得ることことに留意されたい。幾つかの実施形態において、空間フィルタは、1以上の開口を含むアパーチャにより形成される。この点に関し、第2の波長セット(すなわち、空間フィルタ素子112により通過される波長)が、アパーチャの1以上の開口を通って伝搬し得る。一実施形態において、空間フィルタ素子により拒絶された波長は、空間フィルタ素子112により吸収される。別の実施形態において、空間フィルタ素子112は、拒絶された波長を反射する高反射面を有する。別の実施形態において、空間フィルタは、制御ユニットを有する空間光変調器により形成されることができ、空間光変調器は、個々にアドレス指定可能な領域又はピクセルを含み、これらの領域は、各ピクセルへの波長の入射を、制御ユニットを用いて通過又は拒絶するように構成され得る。このような空間光変調器は、選択された通過波長が空間光変調器に向けられる透過モード、又は、選択された通過波長が反射される反射モードのいずれかで機能し得る。その他の実施形態において、空間フィルタは、微小電気機械システム(MEMS)デバイス又はナノ電気機械システム(NEMS)デバイスを含み、これらは、デバイス上の波長の位置により波長を選択して通過させるように構成され得る。一実施形態において、MEMSベースの空間フィルタ素子112は、変形可能なミラーとして構成されることができ、このミラーは、通過されるように選択された波長が、システム内の次の素子(例えば、集束光学素子114)に向けられるように、尚且つ、残りの波長は空間フィルタ素子112から反射される(例えば、ビームブロック又はバッフルとして反射される)ように構成される。この点に関し、MEMSベースの空間フィルタ素子112は、空間フィルタ素子112を通過されるように選択されていない波長を拒絶するように機能する。
図1C及び図1Dの簡略概略図の両方を参照すると、幾つかの実施形態において、システム100内の物理的要素の個数を、空間フィルタ素子112の周囲で光学的に対称な構成を用いることにより低減できる。これに関して、空間フィルタ素子112が、反射モードで機能するように構成される。すなわち、選択された第2の波長セットが空間フィルタ素子112から反射され、そして、ビーム104における空間分散が除去されるように、分散素子111を通ってミラー光路(mirrored optical path)に沿って伝搬する。この実施形態を示す簡略概略図が図1C及び図1Dに示され、それぞれ、光源101が点光源及び拡張光源として構成されている様子を示す。一実施形態において、ビーム104は、空間分散をビーム104に導入するように配置された分散素子111(例えばプリズム)に入射される。集束素子113がビーム104を、反射モードで機能するように構成された空間フィルタ素子112上に集めて焦点を合わせるように配置されている。選択された第2の波長セットが空間フィルタ素子112から反射され、ミラー光路を通り、素子111及び113を二度目に通過する。出力ビーム105が、当分野で公知の任意の方法により選択されて、入力ビーム104と区別され得る。例えば、非限定的な実施形態において、光学素子103は、偏光ビームスプリッタ、及び、選択された波長のための四分の一波長板を含むように構成されることができ、これにより、空間フィルタ素子112により通過された第2の波長セットは、二度目の通過の際に偏向ビームスプリッタと相互作用して、入力ビーム104とは異なる光路に沿って偏向される。こうして得られるビーム105は照射経路121に向けられ、最終的に、試料107に向けられる。
本明細書において、波長フィルタリングサブシステム102の利点の1つが、短波長光線104(例えば、UV、EUV、DUV、及び/又はVUV光線)のための改善された性能であることに留意されたい。空間フィルタ素子112を作製するための材料の熱特性は、波長フィルタリングサブシステム102の最大パワー限度を、空間フィルタ素子112により拒絶された波長に関連するエネルギーの少なくとも一部が吸収され得る限りにおいて、ある程度制御する。非限定的な一例において、空間フィルタ素子112は、空間フィルタ素子112により拒絶された波長の吸収により誘発された熱負荷を(例えば、取り付けられたヒートシンクを介して)吸収及び分散できる金属からつくられる。別の非限定的な実施形態において、空間フィルタ素子112は、高反射面を有するように構成され、これは、空間フィルタ素子112により拒絶された波長のエネルギーの、空間フィルタ素子112により吸収される量を最小にするためである。むしろ、このエネルギーは、空間フィルタ素子112から反射されて、システム100内の追加の素子(例えば、エネルギーを吸収及び分散させるように設計されたビームブロック又はバッフル)に向けられる。短波長光源は、光学的性能においては利点をもたらすが、固有の課題をシステム100の設計に生じることに留意されたい。これらの課題は、光線104を許容範囲内の吸収損失で十分に透過又は反射できる材料の利用可能性が制限されていることを含む。また、システム100内の部品による過度の吸収が、損傷及び光汚染の危険につながる場合があり、これらが、結果としてシステム100の性能又は寿命を低下させ得ることにも留意されたい。
一実施形態において、光源101は、所定の波長セット又は波長範囲の光線104(例えば、赤外線放射、可視光放射、UV放射、DUV放射、及び/又はVUV放射を含むがこれらに限定されない)を発生するように構成されたレーザ持続プラズマ(LSP)源を含む。一実施形態において、光源101は、プラズマランプ内に維持されたプラズマを介して広帯域光を発生するレーザ持続プラズマ源である。例えば、LSPベースの光源のプラズマランプはプラズマセル又はプラズマバルブを含み得るが、これらに限定されない。別の実施形態において、光源101は、放射源(例えば、限定はしないが、プラズマ放電ランプ)を含む。非限定的な例として、光源101は、重水素ランプを含み得るがこれに限定されない。別の実施形態において、光源101は2つ以上の光源を含むことができ、これにより、単一の光源で可能であるよりも多数の波長を有する光源101を生成できる。
さらなる実施形態において、光源は、1以上の狭帯域光源、例えば、1以上のレーザ光源から構成される。一般的に、光源101は、当分野で公知の任意のレーザシステムを含み得る。非限定的な例として、光源101は、所定の波長セット又は波長範囲(例えば、赤外線放射、可視光放射、UV放射、DUV放射、及び/又はVUV放射を含むが、これらに限定されない)を生成するように構成された、当分野で公知の任意のレーザシステムを含み得る。一実施形態において、光源101は、連続波(CW)レーザ光を放射するように構成されたレーザシステムを含み得る。例えば、ポンプ源104が、ウェハ検査ツールで使用するために構成された1以上のCW紫外レーザ光源を含むことができ、所望の解像度を得るために、UV、DUV、EUV、又はVUV照射などの短波長光源を有することが望ましい。本明細書において、CW照射を生成するように構成された光源101が限定的ではなく、当分野で公知の任意の光源101が本発明の文脈において実施され得ることに留意されたい。別の実施形態において、光源は、時間スケール(ミリ秒、マイクロ秒、ナノ秒、ピコ秒、又はフェムト秒を含むがこれらに限定されない)のパルス長を有するパルスレーザ源であり得る。別の実施形態において、光源101は、変調出力を生成するように構成され得る。例えば、光源101は、時間的に整形された光線を生成するために、音響光学変調器で又は電気光学変調器を用いて変調され得る。
別の実施形態において、光源101は、1以上のエキシマレーザシステムを含み得る。非限定的な例として、光源は、157nmのレーザ光を放射するための活性ガスとしてフッ素分子を使用するように構成されたエキシマレーザを含み得る。別の実施形態において、光源101は、1以上のダイオードレーザシステムを含み得る。別の実施形態において、光源は、445nmで放射するように構成されたダイオードレーザを含み得る。
別の実施形態において、光源101は、1以上の周波数変換レーザシステムを含み得る。非限定的な例として、光源101は、ベータホウ酸バリウム(BBO)結晶と結合されて229nmの中心波長を有する光線を生成する、公称中心光線波長458nmのガスイオンレーザを含み得る。
別の実施形態において、システム100は、試料107を固定するのに適したステージアセンブリ108を含む。ステージアセンブリ108は、当分野で公知の任意の試料ステージアーキテクチャを含み得る。例えば、ステージアセンブリ置108は、リニアステージ、回転ステージ、又は多軸ステージの任意の組合せを含み得るが、これらに限定されない。また、試料107は、ウェハ(限定はしないが、例えば半導体ウェハ)を含み得る。
別の実施形態において、システム100は、撮像サブシステム121を含む。撮像サブシステム121は、レンズ120、及び、ビームスプリッタ110を含み得るが、これらに限定されない。さらに、撮像サブシステム121は、波長フィルタリングサブシステム102からの光線を1以上の試料107に供給するのに適したアパーチャ、フィルタ、ホモジナイザ、偏光子、ビームスプリッタ、及び/又は、ビーム整形素子を含み得るが、これらに限定されない。本明細書において、撮像サブシステム121が、波長フィルタリングサブシステム102の照射出力に結合され得ること、そしてそれが対物レンズ106と協働することに留意されたい。この点に関し、撮像サブシステム121は、1以上の試料107を、波長フィルタリングサブシステム102からの照射出力(例えば、選択された波長を有するUV、DUV、EUV、又はVUV光)を用いて検査し、或いは分析し得る。
別の実施形態において、撮像サブシステム122は、対物レンズ106及び検出器109を含む。一実施形態において、対物レンズ106は、試料107(又は試料107上に配置された粒子)の1以上の部分から散乱又は反射された後の光線を収集し得る。対物レンズは、さらに、収集された光線を、収集経路123を介して検出器109に集束させて、試料107の1以上の表面の1以上の部分の画像を形成する。本明細書において、対物レンズ106が、検査(例えば、暗視野検査、若しくは明視野検査)又は光計測を行うのに適した、当分野で公知の任意の対物レンズを含み得ることに留意されたい。また、本明細書において、検出器109が、1以上の試料107から受けた光線の測定に適した、当分野で公知の任意の光検出器を含み得ることに留意されたい。例えば、検出器109は、CCD検出器、TDI検出器などを含み得るが、これらに限定されない。
図3の全体を参照すると、一実施形態において、システム100は、短波長光線を試料107上に導くように構成されている。光源101は、第1の波長セット(190nm~450nmの範囲)を有する光線を発生するレーザ持続プラズマ源を含む。照射ビーム104が、軸外し放物面鏡103により集められてコリメートされる。次いで、ビーム104は、さらに分散素子111(例えばプリズム)に向けられ、素子111が空間分散をビーム104に導入する。次いで、ビームは、集束素子113(例えば、シリンドリカルミラー)に入射し、そして、1以上の開口を有するアパーチャを含むように構成された空間フィルタ素子112上に集束される。空間フィルタ素子112は、第2の波長セットを通過させるように配置されている。空間フィルタ素子112から方向付けられたビーム104は、集束素子114(例えば、シリンドリカルミラー)により集められてコリメートされ、さらに、分散素子115(例えば、プリズム)に向けられる。分散素子115は、ビーム104から空間分散を除去する。次いで、ビーム104は、第2の軸外し放物面鏡により集められて試料107に向けられる。
本明細書において、システム100における素子のいずれも、1以上のコーティング(反射防止コーティング又はスペクトル選択性コーティングを含むが、これらに限定されない)を含むように構成されることに留意されたい。非限定的な例として、スペクトル選択性コーティングを、分散素子111及び/又は115、集束素子113及び/若しくは114、並びに/又は、空間フィルタ素子112の表面上に配置して、ビーム104及び/又は105のスペクトル成分をさらに制限し得る。別の実施形態において、反射防止コーティングを、システム100の非光学素子上に配置してもよく、これは、システム100全体の迷光を低減するための包囲チャンバを含む。
本明細書において、上述し且つ図1A~図1Dに示したようなシステム100の光学素子のセットは、例示のために提示されたに過ぎず、限定的なものと解釈されるべきでないことに留意されたい。多数の均等な又は追加の光学的構成が、本発明の範囲内で利用され得ることが予測される。非限定的な例として、1以上の光学フィルタを、照射経路又は収集経路のいずれかに沿って、光が波長フィルタリングサブシステム102に入射する前に光線をフィルタリングするように、或いは、波長フィルタリングサブシステム102の後に光線をフィルタリングするように配置し得る。さらに、1以上の光学フィルタを、照射サブシステム122又は収集経路123に照射に配置し得る。
図4は、本開示の一実施形態による、フィルタリングされたスペクトル成分を有する光源を用いてを試料を撮像する方法を示すフローチャートである。ステップ402にて、第1の波長セットを含む照射ビーム104(例えば、電磁スペクトルの赤外線、可視光、UV、DUV、EUV及び/又はVUV部の波長のセット又は波長範囲を有する光線)を発生させる。ステップ40にて、空間分散が、分散素子111を用いてビーム104に導入される。ステップ406にて、空間分散を有するビーム104が空間フィルタ素子112に、空間フィルタ素子112から方向付けられたビームが第2の波長セット(第1波長セットのサブセット)を含むように向けられる。ステップ408にて、空間フィルタ素子112から方向付けられたビーム104の少なくとも一部が収集される。ステップ410にて、空間分散がビーム104から除去される。一実施形態において、空間的分散は第2の分散素子115により除去され得る。別の実施形態において、空間フィルタ素子112が、選択された波長をミラー構成で反射するように、すなわち、最初に分散を生成した素子と同一の分散素子111により空間分散が除去され得るように構成される。ステップ412にて、1以上の試料が選択された第2の波長セットの少なくとも一部により、対物レンズ106に結合された照射経路121を介して照射される。ステップ414にて、1以上の試料107からの照射が集められる。例えば、1以上の試料107から散乱又は反射された光が、対物レンズ106と検出器109上への収集経路123との組合せを介して結像され得る。
本明細書に記載された主題が、その他の構成要素内に含まれた、又はそれらに接続された異なる構成要素を示す場合がある。このように示されたアーキテクチャが単に例示的なものであり、実際には、同一機能を達成する多くのその他のアーキテクチャが実現可能であることが理解されよう。概念的には、同一機能を達成するための構成要素のどのような配置も、所望の機能が達成されるように有効に「関連付けられる」。従って、特定の機能を達成するために明細書中で組み合わされた任意の2つの構成要素を、アーキテクチャ又は中間構成要素に関係無く、所望の機能が達成されるように互いに「関連付けられている」とみなし得る。同様に、このように関連付けられた任意の2つの構成要素を、所望の機能を達成するために互いに「接続されている」又は「連結されている」とみなすこともでき、また、このように関連付けられることができる任意の2つの構成要素を、所望の機能を達成するために互いに「連結可能である」とみなすこともできる。連結可能なものの特定の例は、物理的に噛み合い可能な及び/若しくは物理的に相互作用する構成要素、並びに/又は、無線で相互作用可能な及び/若しくは無線で相互作用する構成要素、並びに/又は、論理的に相互作用する及び/若しくは論理的に相互作用可能な構成要素を含むが、これらに限定されない。
本開示及びそれに付随する利点の多くが、上記の説明により理解されるであろう。また、様々な変更が、開示された主題から逸脱することなく、また、その材料の利点の全てを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、及び配置に対してなされ得ることが明らかであろう。本文に記載された形態は単なる例示であり、このような様々な変更を包含することが、以下の特許請求の範囲の意図である。また、本発明が、添付の請求の範囲により定義されることが理解されよう。