以下、本発明を適用した電子写真方式で画像を形成する電子写真方式の画像形成装置について説明する。
まず、実施形態に係る画像形成装置の基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係る画像形成装置200を示す概略構成図である。同図において、本画像形成装置200は、潜像担持体としての感光体1や、本体筐体50に対して着脱可能に構成された記録媒体載置手段たる複数の給紙カセット100などを備えている。各給紙カセット100の内部には、複数の記録媒体たる記録シートSをシート束の状態で収容している。
給紙カセット100内の記録シートSは、後述する給送ローラ35の回転駆動によってカセット内から送り出されて、後述する分離ニップを経た後に給送路42内に至る。その後、一対の給送中継ローラ41の搬送ニップに挟み込まれて、給送路42内を搬送方向の上流側から下流側に向けて搬送される。給送路42の末端付近には、一対のレジストローラ49が配設されている。記録シートSは、このレジストローラ49のレジストニップに先端を突き当てた状態で搬送が一時中止される。その突き当ての際、記録シートSのスキューが補正される。
レジストローラ49は、記録シートSを後述する転写ニップで感光体1の表面のトナー像に重ね合わせ得るタイミングで回転駆動を開始して、記録シートSを転写ニップに向けて送り出す。この際、給送中継ローラ41が同時に回転駆動を開始して、一時中止していた記録シートSの搬送を再開する。
また、本体筐体50は、記録媒体載置手段たる手差しトレイ27、手差し給送ローラ28、分離パッド29からなる手差し給紙部26を保持している。この手差し給紙部26の手差しトレイ27に手差しされた記録シートSは、手差し給送ローラ28の回転駆動によって手差しトレイ27から送り出される。そして、手差し給送ローラ28と分離パッド29との当接による分離ニップを経た後に、給紙路20におけるレジストローラ対11よりも上流側の領域に進入する。その後、給紙カセット100から送り出された記録シートSと同様に、レジストローラ対11を経た後に、転写ニップに送られる。
本体筐体50の上部には、画像読取手段たる画像読取部60が取り付けられている。また、画像読取部60には、自動原稿搬送装置61が取り付けられている。自動原稿搬送装置61は、原稿トレイ61aに載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離して画像読取部60上のコンタクトガラスに自動給紙するものである。画像読取部60は、自動原稿搬送装置61によってコンタクトガラス上に搬送された原稿を読み取る。
図2は、本画像形成装置200における感光体1とその周囲の構成とを拡大して示す拡大構成図である。図中反時計回り方向に回転駆動せしめられるドラム状の感光体1の周囲には、回収スクリュウ3、クリーニングブレード2、帯電ローラ4、潜像形成手段たる潜像書込装置7、現像手段たる現像装置8、転写手段たる転写ローラ10などが配設されている。導電性ゴムローラ部を具備する帯電ローラ4は、感光体1に接触しながら回転して帯電ニップを形成している。この帯電ローラ4には、電源から出力される帯電バイアスが印加されている。これにより、帯電ニップにおいて、感光体1の表面と帯電ローラ4の表面との間で放電が発生することで、感光体1の表面が一様に帯電せしめられる。
潜像書込装置7は、LEDアレイを具備しており、感光体1の一様帯電した表面に対して、パーソナルコンピュータから入力される画像データや、画像読取部60によって読み取った原稿の画像データに基づくLED光による光照射を行う。感光体1の一様帯電した地肌部のうち、光照射された領域は、電位を減衰させる。これにより、感光体1の表面に静電潜像が形成される。
静電潜像は、感光体1の回転駆動に伴って、現像装置8に対向する現像領域を通過する。現像装置8は、循環搬送部や現像部を有しており、循環搬送部には、トナーと磁性キャリアとを含有する現像剤を収容している。循環搬送部は、後述する現像ローラ8aに供給するための現像剤を搬送する第一スクリュウ8bや、第一スクリュウ8bの直下に位置する独立した空間で現像剤を搬送する第二スクリュウ8cを有している。更には、第二スクリュウ8cから第一スクリュウ8bへの現像剤の受け渡しを行うための傾斜スクリュウ8dも有している。現像ローラ8a、第一スクリュウ8b、及び第二スクリュウ8cは、互いに平行な姿勢で配設されている。これに対し、傾斜スクリュウ8dは、それらから傾いた姿勢で配設されている。
第一スクリュウ8bは、自らの回転駆動に伴って現像剤を同図の紙面に直交する方向における奥側から手前側に向けて搬送する。この際、自らに対向配設された現像ローラ8aに一部の現像剤を供給する。第一スクリュウ8bによって同図の紙面に直交する方向における手前側の端部付近まで搬送された現像剤は、第二スクリュウ8cの上に落とし込まれる。
第二スクリュウ8cは、現像ローラ8aから使用済みの現像剤を受け取りながら、受け取った現像剤を自らの回転駆動に伴って同図の紙面に直交する方向における奥側から手前側に向けて搬送する。第二スクリュウ8cによって同図の紙面に直交する方向における手前側の端部付近まで搬送された現像剤は、傾斜スクリュウ8dに受け渡される。そして、傾斜スクリュウ8dの回転駆動に伴って、同図の紙面に直交する方向における手前側から奥側に向けて搬送された後、同方向における奥側の端部付近で、第一スクリュウ8bに受け渡される。
現像ローラ8aは、筒状の非磁性部材からなる回転可能な現像スリーブと、現像スリーブに連れ回らないようにスリーブ内に固定されたマグネットローラとを具備している。そして、第一スクリュウ8bによって搬送されている現像剤の一部をマグネットローラの発する磁力によって現像スリーブの表面で汲み上げる。現像スリーブの表面に担持された現像剤は、現像スリーブの表面に連れ周りながら、スリーブとドクターグレードとの対向位置を通過する際に、その層厚が規制される。その後、感光体1に対向する現像領域で、感光体1の表面に摺擦しながら移動する。
現像スリーブには、トナーや感光体1の地肌部電位と同極性の現像バイアスが印加されている。この現像バイアスの絶対値は、潜像電位の絶対値よりも大きく、且つ、地肌部電位の絶対値よりも小さくなっている。このため、現像領域においては、感光体1の静電潜像と現像スリーブとの間にトナーをスリーブ側から潜像側に静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。この一方で、感光体1の地肌部と現像スリーブとの間には、トナーを地肌部側からスリーブ側に静電移動させる地肌ポテンシャルが作用する。これにより、現像領域では、感光体1の静電潜像にトナーが選択的に付着して静電潜像が現像される。
現像領域を通過した現像剤は、現像スリーブの回転に伴って、スリーブと第二スクリュウ8cとの対向領域に進入する。この対向領域では、マグネットローラに具備される複数の磁極のうち、互いに極性の異なる2つの磁極によって反発磁界が形成されている。対向領域に進入した現像剤は、反発磁界の作用によって現像スリーブ表面から離脱して、第二スクリュウ8c上に回収される。
傾斜スクリュウ8dによって搬送される現像剤は、現像ローラ8aから回収された現像剤を含有しており、その現像剤は現像領域で現像に寄与していることからトナー濃度を低下させている。現像装置8は、傾斜スクリュウ8dによって搬送される現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサーを具備している。トナー濃度センサーによる検知結果に基づいて、必要に応じて、傾斜スクリュウ8dによって搬送される現像剤にトナーを補給するための補給動作を実行する。
現像装置8の上方には、トナーカートリッジ9が配設されている。このトナーカートリッジ9は、内部に収容しているトナーを、回転軸部材9aに固定されたアジテータ9bによって撹拌している。そして、トナー補給部材9cが本体制御部52(図4参照)から出力される補給動作信号に応じて回転駆動されることで、回転駆動量に応じた量のトナーを現像装置8の第一スクリュウ8bに補給する。
現像によって感光体1上に形成されたトナー像は、感光体1の回転に伴って、感光体1と、転写手段たる転写ローラ10とが当接する転写ニップに進入する。転写ローラ10には、感光体1の潜像電位とは逆極性の帯電バイアスが印加されており、これにより、転写ニップ内には転写電界が形成されている。
上述したように、レジストローラ49は、記録シートSを転写ニップ内で感光体1上のトナー像に重ね合わせうるタイミングで転写ニップに向けて送り出す。転写ニップでトナー像に密着せしめられた記録シートSには、転写電界やニップ圧の作用により、感光体1上のトナー像が転写される。
転写ニップを通過した後の感光体1の表面には、記録シートSに転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは感光体1に当接しているクリーニングブレード2によって感光体1の表面から掻き落とされた後、回収スクリュウ3により、ユニットケーシングの外に向けて送られる。ユニットケーシングから排出された転写残トナーは、廃トナー搬送装置によって廃トナーボトルに送られる。
クリーニングブレード2によってクリーニングされた感光体1の表面は、除電手段によって除電された後、帯電ローラ4によって再び一様に帯電せしめられる。感光体1の表面に当接している帯電ローラ4には、トナー添加剤や、クリーニングブレード2で除去し切れなかったトナーなどの異物が付着する。この異物は、帯電ローラ4に当接しているクリーニングローラ5に転移した後、クリーニングローラ5に当接しているスクレーパー6によってクリーニングローラ5の表面から掻き落とされる。掻き落とされた異物は、上述した回収スクリュウ3の上に落下する。
図1において、感光体1と転写ローラ10とが当接する転写ニップを通過した記録シートSは、定着装置44に送られる。定着装置44は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ44aと、これに向けて押圧される加圧ローラ44bとの当接によって定着ニップを形成している。定着ニップに挟み込まれた記録シートSの表面には、加熱や加圧の作用によってトナー像が定着せしめられる。その後、定着装置44を通過した記録シートSは、排紙路45を経た後、排紙ローラ46の排紙ニップに挟み込まれ、排紙ローラ46により機外へ排出される。排出された記録シートSは、本体筐体50の上面に設けられたスタック部51にスタックされる。
図3は、画像読取部60の内部構成をその側方から示す拡大構成図である。
図に示すように、画像読取部60の筐体内には、移動可能な(図中矢印X1参照)第一走行体162及び移動可能な(図中矢印X2参照)第二走行体163が設けられている。第一走行体162は、第一ミラー162aを備えている。第二走行体163は、第二ミラー163aと、第三ミラー163bとを備えている。
画像読取部60の筐体内には、照明装置165と撮像装置164とを備えている。照明装置165は、撮像装置164の主走査方向(紙面と直交する方向)の両側に配置されている。撮像装置164は、結像レンズ164aとCCDイメージセンサなどの撮像素子164bとを備えている。
各照明装置165は、光源165a、統合レンズ165d、照明レンズ165c、集光レンズ165e、放物面鏡165bを備えている。光源165aは、LEDアレイであり、放物面鏡165bに向けて光束を照射する。放物面鏡165bに向けて照射された光束は、放物面鏡165bにより集光レンズ165eに向けて反射される。
集光レンズ165eは、光源165aからの光束を主走査方向に分割し、照明レンズ165cに光束を全部透過させるために集光させるレンズであってシリンダレンズが主走査方向に並べて配列されたシリンダレンズアレイである。
照明レンズ165cは、光源165aから照射された光束をコンタクトガラス161にセットされた原稿Dの照明対象面に対して主走査方向に照射するためのレンズであり、集光レンズ165eと同様にシリンダレンズアレイで構成されている。
統合レンズ165dは、照明レンズ165cと集光レンズ165eとにより分割された光束を原稿Dの照明対象面に重畳させるためのレンズであり、光軸を軸対称とした通常のレンズである。
統合レンズ165dを通過した光源165aの光束は、第三ミラー163b、第二ミラー163a、第一ミラー162aにより反射されて、原稿Dの照明対象面に照射される。
コンタクトガラス161上に載置された原稿Dの画像を読み取る場合には、第一走行体162及び第二走行体163を図中左側から右側に移動させる。そして、第一走行体162及び第二走行体163を図中左側から右側に移動させていく過程で、光源165aから発した光をコンタクトガラス上に載置された原稿Dで反射させ、複数の反射ミラーや結像レンズ164aなどを経由させて撮像素子164bで原稿Dの画像を読み取る。
撮像素子164bは、結像された原稿Dの反射光像を光電変換して読取画像であるアナログ画像信号を出力する。撮像素子164bから出力されたアナログ画像信号は、アナログ/デジタル変換器によりデジタル画像信号に変換され、画像処理回路を搭載した回路基板において、各々の画像処理(2値化、多値化、階調処理、変倍処理、編集処理など)が施される。
なお、図中Gは、ミラーに付着した塵や埃などの付着物を示しており、図中破線の矢印Fは、ミラーに付着した付着物Gで乱反射された光のうち、フレア光として撮像素子164bに入射する光の経路を示したものである。
本実施形態においては、潜像書込装置7は、LEDアレイを具備し、画像データや、画像読取部60によって読み取った原稿の画像データに基づいてLEDアレイの各LED素子を点灯させて、感光体1の表面に静電潜像を形成している。LEDアレイにおいては、各LED素子の形状、特性等にばらつきがあったり、LEDチップの配列に微小なズレがあったり、レンズアレイの光学特性に周期的又は非周期的な変化があったりすることにより、各LED素子に同一の駆動電力を印加しても発光光量が同一とならない。その結果、記録シートSに形成された画像に、記録シートSの搬送方向と直交する方向(以下、主走査方向という)に濃度ムラが生じる。このように、主走査方向に濃度ムラがあると、記録シートSの搬送方向(以下、副走査方向という)に延びる縦スジ、縦帯等が発生し、画像品質が低下しまう。
そこで、予め所定の装置を用いて、各LED素子の光量を測定し、各LED素子が同じ発光光量となるように、各LED素子に印加する駆動電力を補正する第一の光量補正値を求め記憶しておく。そして、かかる第一の光量補正値に基づいて、LEDアレイを制御することで、LEDアレイに起因する主走査方向の濃度ムラを抑えることができる。
しかし、主走査方向の濃度ムラは、LEDアレイに起因するだけではなく、感光体1、帯電ローラ4、現像装置8、転写ローラ10、定着装置44などの作像エンジンを起因にして発生する場合がある。そこで、本実施形態においては、作像エンジンを起因にして発生する主走査方向の濃度ムラを解消するために、第一の光量補正値に基づいてLEDアレイを制御してテストパターンを記録シートSに形成し、記録シートSに形成したテストパターンを画像読取部60で読み取る。次に、画像読取部60で読み取った読み取りデータに基づいて、作像エンジンを起因にして発生する主走査方向の濃度ムラを求める。次に、求めた主走査方向の濃度ムラに基づいて、各LED素子の発光光量(印加電力)を補正する第二の光量補正値を算出する。そして、LEDアレイ74に起因する主走査方向の濃度ムラを抑える第一の光量補正値と、作像エンジンを起因にして発生する主走査方向の濃度ムラを抑える第二の光量補正値とに基づいて、第三の光量補正値を算出する。画像形成時は、この第三の光量補正値に基づいて、LEDアレイを制御して感光体1に潜像を書き込むことにより、LEDアレイに起因する主走査方向の濃度ムラ、作像エンジンを起因に起因する主走査方向の濃度ムラの両方が抑えられた、良好な画像を形成できるようにしている。
図4は、主走査方向の濃度ムラ補正制御の電気回路の一部を示すブロック図である。
図4に示すように、潜像書込装置7が備えるLEDアレイ74には、主走査方向に並べて配置された複数のLED素子74b、各LED素子74bを駆動するためのIC(Integrated Circuit)ドライバ74a、LEDアレイ74の発光光量のバラツキを補正するための第一光量補正値を記憶するROM(Read Only Memory)74cを有している。
画像形成装置200の全体の制御を司る本体制御部52には、画像読取部60で読み取った記録シートSに形成したテストパターンの読み取りデータに基づいて、画像データとしての主走査方向の画像濃度データを取得する取得手段としての画像濃度取得部86、画像濃度取得部86により取得された画像濃度データを記憶する記憶部87、記憶部87に記憶された画像濃度データに基づいて、各LED素子の発光光量を補正する第二光量補正値を算出する補正値算出手段としての光量補正値算出部88を有している。
また、本体制御部52には、LEDアレイ74から、第一光量補正値を取得する第一光量補正値取得部85、第一光量補正値取得部85で取得した第一光量補正値と、光量補正値算出部88で算出した第二光量補正値とに基づいて、画像形成時に用いる第三光量補正値を演算する補正値算出手段としての演算部82も備えている。また、本体制御部52は、画像形成時に、演算部82で演算した第三光量補正値をLEDアレイ74へ転送する補正値転送部83を有している。また、本体制御部52は、感光体1、帯電ローラ4、現像装置8、転写ローラ10、定着装置44などの作像エンジンを制御して、記録シートSに画像を形成する画像形成処理部84を備えている。この画像形成処理部84は、記録シートSにテストパターンを形成するテストパターン形成手段として機能する。
また、本体制御部52は、テストパターンを読み取る前に読取動作を行なって取得した画像濃度データから、コンタクトガラスの汚れの位置を特定する汚れ位置特定部90も有している。
図5は、主走査方向の濃度ムラ取得制御の制御フロー図である。
まず、本体制御部52の第一光量補正値取得部85が、LEDアレイ74のROM74cに記憶されている第一光量補正値を取得する(S1)。かかる第一光量補正値は、上述したように、予め所定の装置を用いて、LEDアレイ74の各LED素子の光量を測定し、各LED素子が同じ発光光量となるように、各LED素子74bに印加する駆動電力を補正するデータである。
次に、本体制御部52は、取得した第一光量補正値を、補正値転送部83によりLEDアレイ74のICドライバ74aへ転送する(S2)。また、画像形成処理部84は、作像エンジンを構成する各装置に制御信号を送信して、テストパターンの形成する画像形成処理を実行する(S3)。LEDアレイ74のICドライバ74aは、画像形成処理部84から制御信号と、テストパターンデータとを受信したら、補正値転送部83から受信した第一光量補正値に基づいて各LED素子74bを制御し、感光体1の表面にテストパターンの潜像を形成する。
図6(a)は、第一光量補正値の一例を示すグラフであり、図6(b)は、第一光量補正値に基づいて、各LED素子74bを制御したときの主走査方向の光量分布を示すグラフである。
図6(a)に示すように、主走査方向において、光量補正値が大きい箇所は、発光光量が少ない箇所である。よって、かかる箇所では光量補正値(駆動電力)を大きくし、光量を基準の光量にする。一方、光量補正値(補正駆動電力)が小さい箇所は、発光光量が多い箇所である。よって、かかる箇所では光量補正値(補正駆動電力)を小さくして、光量を基準の光量にする。これにより、図6(b)に示すように、発光光量を、主走査方向でほぼ均一にすることができる。
その後、そのテストパターンの潜像が現像装置8により現像され、転写ローラ10により記録シートSの所定の位置に転写され、定着装置44により記録シートSに定着される。そして、このテストパターンが形成された記録シートSが排出されて印刷が終了したら(S4のYes)、テストパターンの濃度データの取得処理に移行する(S5)。
図7は、記録シートSに形成されるテストパターン171の一例を示す図である。
図7に示すように、テストパターン171は記録シートSの副走査方向(搬送方向)及び主走査方向(搬送方向と直交する方向)の全てに均一なハーフトーンの画像である。テストパターンをハーフトーン画像とすることで、規定の明るさより明るく(画像濃度が薄く)なる箇所、規定の明るさより暗く(画像濃度が濃く)なる箇所の両方を、良好に検知することができ好ましい。また、テストパターンを形成する記録シートの主走査方向長さは、本画像形成装置200が形成可能な主走査方向の最大サイズの(3/4以上)にするのが好ましい。また、記録シートに形成するテストパターン171を主走査方向に一杯に形成し、余白なしとするのが好ましい。これにより、主走査方向端のほうに対しても補正がかかるようにすることができる。
記録シートに形成したテストパターン171に主走査方向の濃度ムラがあると、副走査方向に延びる縦スジ、縦帯等が発生する。上記テストパターン171は、先の図6(a)に示した第一光量補正値に基づいて、各LED素子74bを制御して潜像を形成したものであり、図6(b)に示したように、各LED素子74bから感光体表面に照射される光量は、主走査方向でほぼ均一となっている。従って、主走査方向において、感光体表面は、ある電位にほぼ均一に減衰されるため、テストパターンの主走査方向の濃度ムラが、LEDアレイ74とは別の要因を主要因とするものになる。
記録シートSにテストパターン171を印刷したら、本体制御部52は、画像形成装置200の操作表示部89などにテストパターン171が形成された記録シートSを画像読取部60にセットして、テストパターン171の読み込みを指示する。作業者が、操作表示部の指示に基づいて、テストパターン171が形成された記録シートSを画像読取部60にセットして画像の読み込みを開始すると、本体制御部52の画像濃度取得部86において、画像濃度情報たる主走査方向の画像濃度データが取得される(S5)。そして、取得した画像濃度データは、記憶部87に記憶される(S6)。
画像濃度取得部86における画像濃度データの取得方法の一例としては、図7に示すように、テストパターン171を所定の面積(Xdot×Ydot)を有する複数のエリア1~nに分割し、エリア1~n毎に平均濃度を取得する方法が挙げられる。
例えば、Xdot=1dotとし、A4サイズの記録シートSの主走査方向の濃度データを600dpiの解像度で取得する場合、210mm×(600dpi/25.4mm)≒4960個分のエリアの画像濃度データが得られる。画像濃度データが8bit(0-255)で表現される場合、4960×8bit=4.96kByteの記憶容量が必要となる。Xdot=2dot又は4dotとすれば、必要な記憶容量は1/2又は1/4となり、記憶部87(図4参照)を安価に構成することができる。しかし、Xdotを大きくし過ぎると、広い面積の濃度が平均化されるため、濃度情報の精度が低下する。Xdotの値や、画像濃度データの解像度は、画像形成装置に応じて適宜決めればよい。例えば、Xdotの値は、主走査方向の濃度ムラが高周期の濃度ムラが支配的なのか、低周期の濃度ムラが支配的なのか把握した上で決めればよい。
一方、各エリア1~nのYdotの値は記憶容量に影響しないため、Ydotの値は対象となる画像形成装置において副走査方向(搬送方向)の濃度ムラ(感光体1の一回転周期、転写ローラ10の一回転周期、現像ローラ8aの一回転周期等に起因する周期的な濃度ムラ、又は非周期の濃度ムラ)を加味し、濃度の検出結果に大きな差が生じないように設定すればよい。しかしながら、Ydotの値が大き過ぎると濃度データの取得に時間がかかるため、Ydotの値は要求される精度とデータの取得時間(処理能力)とのバランスを考慮して決定するのが好ましい。
図5に示す主走査方向の濃度ムラ取得制御は、ユーザーやサービスマンによる任意のタイミング、感光体1や潜像書込装置7などの作像エンジンを構成する部材が交換されたタイミング、画像形成装置に電源投入されたタイミングなどで行う。電源投入の都度、実施することにより、常に主走査方向に濃度ムラのない画像を出力することができるという利点がある。一方で、本実施形態の濃度ムラ取得制御は、ユーザーが、テストパターン171が形成された記録シートSを画像読取部60にセットしてテストパターン171を読みこませるという作業が生じる。そのため、電源投入の都度、実施するのを煩わしく感じるユーザーもいる。よって、電源投入時の濃度ムラ取得制御を実施しないようにユーザーが設定できるようにするのが好ましい。
図8は、本実施形態の画像形成処理の制御フロー図である。
図8に示すように、画像形成開始信号を、本体制御部52が受信したら、まず、記憶部87に記憶されている濃度データを読み出し、光量補正値算出部88で読み出した濃度データに基づいて、第二光量補正値を算出する(S11)。
図9(a)は、記憶部87に記憶されている濃度データの一例を示したグラフであり、図9(b)は、濃度データ(実線)と濃度平均値(破線)と第二光量補正値(一点鎖線)とを示したグラフである。図9(b)に示す、濃度平均値は画像濃度データが示す画像濃度の平均値を示している。
LEDアレイ以外の要因によって、図9(a)に示すように主走査方向に濃度ムラが生じる。かかる主走査方向の濃度ムラは、作像エンジン(感光体1、帯電ローラ4、現像装置8、転写ローラ10および定着装置44)を主要因とする主走査方向の濃度ムラである。
図9(b)に示すように、第二光量補正値は画像濃度平均値(テストパターンの画像濃度の平均値)と画像濃度データが示す主走査方向各位置の画像濃度とに基づいて算出される。図9(b)に示すように、図中破線で示す画像濃度が薄い(明るい)位置については、その位置に対応するLED素子74bの発光光量が多くなるように補正し、平均濃度よりも濃い(暗い)位置については、その位置に対応するLED素子の発光光量が少なくなるように補正する。具体的には、平均濃度よりも濃度が薄い(明るい)位置については、その位置に対応するLED素子74bに印加する駆動電力を増加させる補正値を求め、平均濃度よりも濃度が濃い(暗い)位置については、その位置に対応するLED素子74bに印加する駆動電力を減少させる補正値を求める。
このように、光量補正値算出部88で第二光量補正値を算出したら、演算部82で、画像形成に用いる第三光量補正値を演算する(図8のS12)。具体的には、光量補正値算出部88で算出した第二光量補正値と、第一光量補正値取得部85でLEDアレイ74から取得した第一光量補正値とに基づいて、第三光量補正値を演算する。そして、演算した第三光量補正値を、補正値転送部83によりLEDアレイ74のICドライバ74aへ転送(S13)する。補正値転送部83によりLEDアレイ74のICドライバ74aへ転送したら、画像データに基づいて、画像形成処理を行う(S14)。この画像形成処理において、ICドライバ74aは、補正値転送部83から転送された第三光量補正値と、画像データとに基づいて、感光体表面に潜像を形成する。
図10(a)は、第一光量補正値(破線)と第二光量補正値(一点鎖線)と第三光量補正値(実線)との関係を例示するグラフであり、図10(b)は、第三光量補正値に基づいてテストパターンの潜像を形成したときのテストパターンの濃度を示すグラフである。
図10(a)に示すように、第三光量補正値は、第一光量補正値と第二光量補正値とを加算することにより演算される。なお、第三光量補正値の演算方法は、これに限られるものではなく、第一光量補正値及び第二光量補正値の演算方法により適宜決めればよい。
第三光量補正値は、LEDアレイ74に起因する主走査方向の濃度ムラが補正される第一光量補正値と、作像エンジンを主要因とする主走査方向の濃度ムラが補正される第二光量補正値に基づいて演算されるものである。従って、かかる第三光量補正値に基づいて、画像形成された画像は、LEDアレイ74および作像エンジンに起因する主走査方向の濃度ムラが抑制された画像となる。よって、第三光量補正値に基づいて、補正された光量で、潜像が形成された画像は、図10(b)に示すように主走査方向の濃度分布が均一な画像となり、縦スジや縦帯のない高品位な画像を得ることができる。
本実施形態においては、先の図5に示した主走査方向の濃度ムラ取得制御においては、テストパターン171の主走査方向の濃度ムラを取得して終了しているが、第二光量補正値の算出まで行ってもよい。第二光量補正値の算出まで行う場合、記憶部87には、第二光量補正値が記憶される。また、主走査方向の濃度ムラ取得制御において、第三光量補正値まで演算してもよい。この第三光量補正値の演算まで行う場合は、記憶部87に第三光量補正値が記憶される。また、この場合、画像形成時においては、LEDアレイから第一光量補正値を取得する必要がなく、記憶部87に記憶された第三光量補正値を、LEDアレイ74のICドライバ74aに送信する。
また、テストパターン171の検知結果に基づいて、主走査方向の濃度ムラの補正が必要であるか否かを判断し、主走査方向の濃度ムラの補正が必要でないと判断した場合は、画像形成時において、第三光量補正値を算出せず、第一光量補正値に基づいて、LEDアレイ74を制御してもよい。
また、ユーザーやサービスマンが、主走査方向の濃度ムラ補正後に出力された画像を見て、主走査方向の濃度ムラが改善されないと判断した場合や悪化していると判断した場合は、第三光量補正値を演算しないようにユーザーやサービスマンが設定できるようにしてもよい。第三光量補正値を演算しないようにユーザーやサービスマンが設定した場合は、例えば、記憶部87に記憶されている濃度データを削除し、第一光量補正値に基づいて、LEDアレイ74を制御するようにする。
また、第一光量補正値を用いずに、テストパターン171を形成し、LEDアレイ74を起因とする主走査方向濃度ムラと、LEDアレイ以外を起因とする主走査方向濃度ムラとが重畳された主走査方向濃度ムラを読み取りデータから取得する。そして、LEDアレイ74を起因とする主走査方向濃度ムラと、LEDアレイ以外を起因とする主走査方向濃度ムラとが重畳された主走査方向濃度ムラに基づいて第三光量補正値を算出してもよい。
しかし、第一光量補正値でLEDアレイ74に起因する主走査方向の濃度ムラを抑制したうえで、テストパターン171を形成し、テストパターン171からLEDアレイ以外を主要因とする主走査方向の濃度ムラを取得するのが好ましい。これは、第一光量補正値を用いずに、テストパターン171を形成した場合、テストパターン171の主走査方向の濃度ムラは、LEDアレイ74を起因とする主走査方向濃度ムラと、LEDアレイ以外を起因とする主走査方向濃度ムラとが重畳されたものになる。その結果、例えば、LEDアレイ74に起因して濃度が濃くなる箇所と、LEDアレイ以外の要因で濃度が濃くなる箇所とが重なった場合、濃度の上限値に達してしまうおそれがある。具体的に説明すると、例えば、テストパターンを255階調の中間調(127階調)となる画像濃度で形成し、LEDアレイ74に起因して70階調分暗く(濃度が濃く)なる箇所と、LEDアレイ74以外の要因で70階調分暗く(濃度が濃く)なる箇所とが重なった場合、本来、140階調分暗く(濃度が濃く)なる箇所が、上限値(階調値0)に達してしまい、127階調分しか検知できないのである。よって、テストパターンの画像濃度データに基づいて算出した補正データで各LED素子の光量を補正しても、濃度ムラが残ってしまう。
一方で、本実施形態のように、第一光量補正値でLEDアレイ74に起因する主走査方向の濃度ムラを抑制したうえで、テストパターン171を形成することで、テストパターン171の主走査方向の濃度ムラを抑えることができ、濃度が上限値に達するなどの不具合が生じるのを抑制することができる。これにより、良好に主走査方向の濃度ムラを抑制することができるという利点がある。
また、第三光量補正値に基づいて各LED素子74bを制御し、感光体1の表面にテストパターンの潜像を形成してもよい。この場合は、テストパターンの形成に用いた第三光量補正値と、濃度データから算出した第二光量補正値とから、新たな第三光量補正値を算出し、記憶部87に記憶する。
先の図5に示した主走査方向の濃度ムラ取得制御は、ユーザーが操作表示部を操作して任意のタイミングで行なうことができる。
図11は、操作表示部89の表示部89aに初期画面(ホーム画面)が表示された状態を示す図である。
図11に示すように、操作表示部89は、液晶ディスプレイ(LCD)等からなる表示部89aと、テンキーやスタートボタンを有する操作部89bとを備える。表示部89aはタッチパネルの機能を有し、各種表示とともに利用者の接触位置検知が可能である。また、操作部89bを、タッチパネルに表示するGUI部品としてもよい。
主走査方向の濃度ムラ取得制御を行うとき、ユーザーは、まず、表示部89aに表示された「設定」のGUI部品C1に押す。すると、図12に示すように、表示部89aに表示される画面が、初期画面から設定画面に切り替わる。次に、ユーザーが、表示部89aに表示された「画像調整」のGUI部品C2を押すと、図13に示すように、表示部89aの画面が、画像調整問い合わせ画面に切り替わる。そして、表示部89aに表示された画像調整問い合わせ画面の「濃度ムラ補正」のGUI部品C3をユーザーが押すことで、先の図5に示す主走査方向の濃度ムラ取得制御が開始される。
また、テストパターンが形成された記録シートが装置から排出されると、図14に示すように、テストパターンが形成された記録シートを画像読取部60にセットするように促すポップアップ画面が表示される。なお、音声でテストパターンが形成された記録シートを画像読取部60にセットする旨を案内したり、警告ランプを点灯させて、テストパターンが形成された記録シートを画像読取部60にセットするように促してもよい。
ユーザーは、テストパターンを見て濃度ムラの補正が必要と判断した場合は、画像読取部60にテストパターンが形成された記録シートを画像読取部60にセットし、ポップアップ画面の「読取スタート」のGUI部品を押してテストパターンの読み込みを開始する。一方、テストパターンを見て濃度ムラの補正が必要でないと判断した場合は、ポップアップ画面の「中止」のGUI部品を押し、濃度ムラの取得を中止する。
図15は、画像読取部60のコンタクトガラス161に汚れがある状態を示す模式図である。
修正液が乾ききっていない原稿Dをコンタクトガラス161上にセットしたときに、原稿Dに塗布された修正液の一部が付着物としてコンタクトガラス161に付着しコンタクトガラス161に図15に示すような汚れYが発生する場合がある。
図16は、図15に示す破線T1の箇所を読み取った読取データから得られた濃度データである。
図16に示す濃度データは、コンタクトガラス161上には記録シートを置かず、圧板を閉めた状態で読取動作を行なって得た読取データから得られた濃度データである。この濃度データは、図15の破線T1で示す領域の主走査方向各位置の濃度(明暗)を示しており、各主走査方向各位置の濃度は、主走査方向各位置における図15の破線T1で示す領域の副走査方向の各画素の濃度の平均値である。また、各画素における濃度は、RGBの平均値である。
背景つまり圧板は白色であるため、汚れYが付着している箇所以外の箇所に対応する濃度は、均一に明るくなっている。それに対し、汚れYが付着している箇所に対応する濃度は暗くなっていることがわかる。
テストパターンが形成された記録シートをコンタクトガラス161にセットしたとき、上記テストパターンの一部がこの汚れYに重なった場合、テストパターンを読み取って得られた主走査方向の画像濃度データに、この汚れYが要因による濃度ムラも含まれてしまう。その結果、この汚れYが要因による濃度ムラが含まれた濃度データに基づいて第二光量補正値が算出され、この算出された第二光量補正値と第一光量補正値とから算出された第三光量補正値で画像形成を行ったとき、形成された画像に次のような濃度ムラが発生してしまう。すなわち。主走査方向における上記汚れの位置に対応する濃度が、規定の濃度よりも薄く(明るく)なってしまうという濃度ムラである。
また、図3に示すように、照明光の光学系と、原稿からの反射光である読取光の光学系とを同一光学系とした構成の画像読取部60においては、光学部品(第三ミラー163b、第二ミラー163a、第一ミラー162a)に塵や埃などの付着物が付着した場合、照明光がその付着物で乱反射され、その乱反射した光の一部が、図中破線の矢印Fに示すように、フレア光として、直接、撮像素子164bに入射してしまうおそれがある(図3に示す例では、第一ミラー162aと第三ミラー163bに埃などの付着物Gが付着し、フレア光が発生した例を示している)。このフレア光が入射した箇所は、他の箇所よりも明るくなる。
このフレア光が要因による濃度ムラが、テストパターンを読み取って得られた画像濃度データに含まれてしまうおそれがある。その結果、このフレア光が要因による濃度ムラが含まれた濃度データに基づいて第二光量補正値が算出され、この算出された第二光量補正値と第一光量補正値とから算出された第三光量補正値で画像形成を行ったとき、形成された画像に次のような濃度ムラが発生してしまう。すなわち。主走査方向における上記フレア光が入射した位置に対応する濃度が、規定の濃度よりも濃く(暗く)なってしまうという濃度ムラである。
第一走行体162に照明装置165を設け、照明装置165から出射した光を、光学部品(第三ミラー163b、第二ミラー163a、第一ミラー162a)を介さずに、原稿Dの照明対象面に光を照射する構成の画像読取部60においては、上記フレア光は生じ難くなる。しかし、原稿からの反射光である読取光が光学部品(第三ミラー163b、第二ミラー163a、第一ミラー162a)に付着した塵や埃などの付着物に入射して乱反射するおそれがある。読取光が付着物に入射して乱反射すると、撮像素子164bに入射する読取光が低下し、他の箇所よりも暗くなる。
光学部品(第三ミラー163b、第二ミラー163a、第一ミラー162a)に付着した付着物が要因の読取光の低下による濃度ムラが、テストパターンを読み取って得られた画像濃度データに含まれてしまうと、上述のようにして算出した第三光量補正値で画像形成を行ったとき、形成された画像に次のような濃度ムラが発生してしまう。すなわち。主走査方向における読取光が低下した位置に対応する濃度が、規定の濃度よりも薄く(明るく)なってしまうという濃度ムラである。
このような画像読取部60が要因の濃度ムラが、テストパターンを読み取って得られた画像濃度データに含まれると、算出される第三光量補正値の精度が低下し、画像濃度ムラの改善されないおそれがある。
そこで、本実施形態では、テストパターンを形成する前(図5におけるS3の画像形成処理の前)に、画像読取部60の読取動作を実施して読取データ取得し、取得した読取データに基づいてテストパターン171の形成位置を設定する。また、読取データからテストパターン形成位置における光学部品への付着物の付着など要因の画像読取部の主走査方向の濃度ムラを取得し、その取得した濃度ムラデータを光量補正値算出値に用いるようにした。以下、具体的に説明する。
図17は、テストパターン形成前に読取動作を行う主走査方向の濃度ムラ取得制御の制御フロー図である。
図13に示す表示部89aに表示された画像調整問い合わせ画面の「濃度ムラ補正」のGUI部品C3をユーザーが押下すると、画像読取部60が駆動して、読取動作が開始され、圧板が読み取れる(S21)。圧板を読み取った読み取りデータは、本体制御部52の画像濃度取得部86に送られ画像読取部60の主走査方向画像濃度データが取得される(S22)。
次に、画像濃度取得部86で取得された副走査方向各位置における画像読取部60の主走査方向画像濃度データは汚れ位置特定部90に送られ、汚れ位置特定部90は、副走査方向各位置における主走査方向の画像濃度データに基づいて、コンタクトガラス161の汚れ位置を特定する(S23)。具体的には、副走査方向各位置における主走査方向の画像濃度データに基づいて、平均の画像濃度に対してある閾値以上画像濃度が濃く(暗く)なっている箇所があるか否かを調べる。平均の画像濃度に対してある閾値以上濃度が濃く(暗く)なっている箇所があった場合は、その画像濃度データの副走査方向の位置と、平均の画像濃度に対してある閾値以上濃度が濃く(暗く)なっている箇所の主走査方向の位置とから、コンタクトガラス161の汚れ位置を特定する。
このようにして、汚れ位置特定部90が、コンタクトガラス161の汚れ位置を特定したら、汚れ位置特定部90は、テストパターンが形成された記録シートをコンタクトガラス161にセットしたときに、テストパターンが付着物と重ならならないようにテストパターンの形成位置を設定できるか否かを調べる(S24)。
図18は、テストパターン形成位置の設定の一例について説明する図である。
図に示すE1~E2が、記録シートにテストパターンを形成することができるテストパターン形成範囲であり、E1は、記録シートの先端から少し後端側に離れた位置に設定されており、E2は、記録シートの後端から少し先端側に離れた位置に設定されている。これは、一例であり、E1を記録シートの先端、E2を記録シートの後端に設定してもよい。
汚れ位置特定部90は、E1から最初の汚れY1の先端までの副走査方向の距離β1を算出し、次に、この最初の汚れY1の後端から次の汚れY2の先端までの副走査方向の距離β2を算出する。このようにして、汚れ間の副走査方向の距離を算出していき、最後に、最後の汚れY3の後端からE2までの副走査方向の距離を算出する。この図18の例では、コンタクトガラス161に3箇所汚れが付着しており、計4つの副走査方向の距離β1~β4が算出される。
そして、これら算出した副走査距離のうち、最大の副走査距離(図18の例では、β2)が、テストパターンの副走査方向長さαよりも短い(β2≦α)場合、副走査方向のどの位置にテストパターンを形成しても、テストパターンが汚れに重なるので、テストパターン形成不可と判断し(S24のNo)、主走査方向の濃度ムラ取得制御を中止するとともに、表示部89aにコンタクトガラス161の汚れを取り除くように指示する旨の表示を行なう(S33)。
一方、最大の副走査距離(図18の例では、β2)が、テストパターンの副走査方向長さαよりも長いとき(β2>α)は、テストパターン形成可能と判断し(S24のYes)、その領域(この図18の例では、最初の汚れの後端から2番目の汚れの先端までの領域)の中央を、テストパターン形成位置に設定する(S25)。このテストパターン形成位置の設定方法は、一例であり、これ以外の方法でテストパターン形成位置を設定してもよい。
例えば、まず、汚れ位置特定部90は、図7に示すテストパターン初期形成位置において、コンタクトガラス161の汚れにテストパターンが重なるか否かをチェックする。重なる汚れがないときは、初期形成位置をテストパターン形成位置に設定する。一方、初期形成位置において、コンタクトガラス161の汚れとテストパターンが重なると判断したときは、初期形成位置におけるテストパターンの先端から重なる汚れの後端までの距離を算出する。次に、算出した距離分テストパターンの形成位置を後端側にずらす。そのずらした位置で重なる汚れがあるか否かをチェックする。重なる汚れがあった場合は。上述と同様にして、ずらした位置におけるテストパターンの先端と、ずらした位置で重なる汚れの後端までの距離を算出し、その算出した距離分、テストパターン形成位置を再びずらす。このようにして、テストパターン形成位置をずらして、テストパターン形成位置を探っていく。そして、テストパターンの後端が記録シートの後端に達してしまった場合は、テストパターン形成不可と判断するようにしてもよい。
汚れ位置特定部90は、テストパターン形成位置に設定したら、テストパターン形成位置に対応する副走査方向位置の主走査方向濃度データを、画像読取部の画像濃度データとして記憶部87に記憶する(S26)。
汚れ位置特定部90がテストパターン形成位置に設定したら、テストパターン形成動作へ移行する。まず、図5に示した制御フローと同様に第一光量補正値取得部85が、第一光量補正値を取得し(S27)、取得した第一光量補正値を、補正値転送部83によりLEDアレイ74のICドライバ74aへ転送する(S28)。
また、汚れ位置特定部90は、設定したテストパターン形成位置情報を、画像形成処理部84へ送信する。画像形成処理部84は、設定したテストパターン形成位置情報に基づいて、LEDアレイ74のICドライバ74aへ制御信号を送信するタイミングを制御し、LEDアレイ74の点灯タイミングを調整する。これにより、設定した位置にテストパターンを形成することができる。
このテストパターンが形成された記録シートSが排出されて印刷が終了したら(S30のYes)、テストパターン171が形成された記録シートSを画像読取部60にセットして画像の読み込みを開始する。そして、本体制御部52の画像濃度取得部86において、テストパターンの主走査方向の画像濃度データを取得し(S31)、取得したテストパターンの画像濃度データを記憶部87に記憶する(S32)。
図19は、第二光量補正値を算出する算出フロー図である。
第二光量補正値を算出するときは、まず、記憶部87に記憶されたテストパターン形成位置に対応する画像読取部の主走査方向の画像濃度データと、テストパターンの主走査方向の濃度データとを読み出す(S41、S42)。そして、読み出した画像読取部の主走査方向の画像濃度データと、テストパターンの主走査方向の濃度データとに基づいて、第二光量補正値を算出するための算出用画像濃度データを算出する(S43)。
テストパターンの主走査方向の濃度データには、上述した画像読取部60の光学部品(第三ミラー163b、第二ミラー163a、第一ミラー162a)に付着した塵や埃などの付着物などによる画像読取部が要因の濃度ムラが含まれている。従って、テストパターンの主走査方向の濃度データから画像読取部60の画像濃度データを差し引いて、テストパターンの主走査方向の濃度データから画像読取部60が要因の濃度ムラを取り除く。このようにして、テストパターンの主走査方向の濃度データから画像読取部60の画像濃度データを差し引いて算出された算出用画像濃度データは、作像エンジン(感光体1、帯電ローラ4、現像装置8、転写ローラ10および定着装置44)を主要因とする主走査方向の濃度ムラのデータとなる。
そして、この算出用画像濃度データに基づいて、上述と同様にして第二光量補正値を算出する(S44)。これにより、作像エンジン(感光体1、帯電ローラ4、現像装置8、転写ローラ10および定着装置44)を主要因とする主走査方向の濃度ムラを解消可能な光量補正値を精度よく算出することができる。よって、第一光量補正値と第二光量補正値とから算出される第三光量補正値により補正された光量により形成された画像の主走査方向の画像濃度ムラを良好に抑えることができる。
本実施形態では、テストパターン形成前の読み取り動作において、圧板を読み取っていたが、テストパターンが形成される前の記録シートを画像読取部にセットして、テストパターンが形成される前の記録シートのテストパターンが形成される面を読み取ってもよい。これによれば、テストパターン形成前の読み取り動作で読み取った読み取りデータには、コンタクトガラスの汚れだけでなく記録シートの汚れも含まれ、コンタクトガラスの汚れのみならず、記録シートの汚れとも重ならないように、テストパターンの形成位置を設定することができる。これにより、より精度よく第二光量補正値を算出することができる。また、テストパターン形成前の読み取り動作において、セットされるテストパターンが形成される前の記録シートは、白紙である。従って、この記録シートを読み取った読み取りデータから画像読取部60の光学部品(第三ミラー163b、第二ミラー163a、第一ミラー162a)に付着した塵や埃などの付着物などが要因の濃度ムラ情報も問題なく取得することができる。
また、記録シートを読み取ることで、読取データに圧板の汚れが含まれないようにすることができる。
このテストパターンが形成される前の記録シートを画像読取部にセットする場合は、画像調整問い合わせ画面の「濃度ムラ補正」のGUI部品C3をユーザーが押下すると、表示部にテストパターンの形成に用いる記録シートを画像読取部にセットするように指示する表示と、セット後にスタートボタンを押下して、読取動作をスタートするように指示する表示を行なう。そして、読み取り動作後、テストパターン形成位置が設定できた場合は、表示部に画像読取部にセットした記録シートを手差しトレイにセットするように指示する表示と、セット後にスタートボタンを押下して画像形成動作をスタートするように指示する表示を行なう。
また、図20に示すように、テストパターン形成前の読み取り動作時にセットする読取部材などの読み取り板53を画像形成装置200に同梱し、テストパターン形成前の読み取り動作時この読み取り板53をセットして読み取り動作を行なってもよい。この読み取り板53は白色やグレー(中間色)を用いることができる。グレーとすることで、白色の場合に比べて、フレア光が要因による主走査方向の濃度ムラを感度よく検知できるという利点がある。
また、読み取り板53を読み取ることで、読取データに圧板の汚れが含まれないようにすることができる。
テストパターン形成前の読み取り動作は、主走査方向の濃度ムラ取得の都度、実施しなくてもよい。例えば、通常の濃度ムラ補正時は、読み取り動作は行なわずに、テストパターンを形成する。そして、この通常の濃度ムラの補正の実施で濃度ムラが悪化したり、濃度ムラの改善に不満があったりして、再度、濃度ムラの補正を行う際にテストパターン形成前の読み取り動作を行うようにしてもよい。
上述は、画像形成装置はモノクロであるが、Bk(ブラック)色、C(シアン)色、M(マゼンタ)色、Y(イエロー)色の4色のトナーを用いて、記録シートにフルカラー画像を形成するフルカラー画像形成装置にも適用することができる。フルカラー画像形成装置においては、感光体1の周囲には、クリーニングブレード2、帯電ローラ4、潜像書込装置7、現像装置8からなる作像部を4つ備えており、4つの潜像書込装置7のLEDアレイそれぞれに対して、光量補正値を算出して光量を補正する。このフルカラー画像形成装置においては、記録シートに、Bk色のテストパターン、C色のテストパターン、M色のテストパターン、Y色のテストパターンを副走査方向に所定の間隔を開けて形成し、一回の主走査方向の濃度ムラ取得制御で4色の主走査方向の画像濃度データを取得する。
図21(a)は、記録シートに形成した4色のテストパターン171Bk,171C,171M,171Yのうち、C色のテストパターン171Cが、コンタクトガラス161の汚れYに重なっている状態を示す図である。図21(b)は、4色のテストパターン171Bk,171C,171M,171Yいずれも、コンタクトガラス161の汚れに重ならないように、テストパターンの形成位置を設定した状態を示す図である。
図21(a)に示すように、C色のテストパターン171Cが、コンタクトガラス161の汚れYに重なっている場合は、C色のテストパターン171Cを読み取って取得した主走査方向の画像濃度データが、汚れYを含んでしまい、C色について精度よく第二光量補正値を算出できず、C色のみ濃度ムラが残ってしまう。その結果、主走査方向の所定の箇所(汚れYに対応する箇所)のカラー画像の色味が他の箇所と異なってしまうおそれがある。
そのため、フルカラー画像形成装置においても。テストパターン形成前に読取動作を行って、画像読取部60の画像濃度データを取得し、取得した画像読取部60の画像濃度データに基づいて、コンタクトガラスの汚れ位置を特定する。そして、特定したコンタクトガラスの汚れ位置に基づいて、各色のテストパターン形成位置を設定する。
まず、本体制御部52の汚れ位置特定部90は、コンタクトガラスの汚れ位置に基づいて、コンタクトガラスの汚れに重なるテストパターンがあるか確認する。重なるテストパターンがあった場合は、重なっている副走査方向の位置に基づいて、重なっていると判断されたテストパターンの形成位置を先端側または後端側にずらす。
図21に示す例では、図21(a)に示すように、C色のテストパターン171Cが汚れYと重なる位置が後端側(図中下側)であるので、C色のテストパターン171Cの形成位置を先端側(図中上側)にずらす。C色のテストパターン171Cの形成位置を先端側(図中上側)にずらすことで、図21(b)に示すように、C色のテストパターン171Cが、コンタクトガラスの汚れYと重ならないようにできる。
例えば、汚れYと重ならない位置までテストパターンをずらすと、テストパターン間の間隔が所定の下限値を下回る場合は、その下回る距離分、2つのテストパターン(図21(b)では、C色のテストパターン171Cと、Bk色のテストパターン171Bk)をずらすようにする。
これにより、各色について、精度よく第二光量補正値を算出することができ、各色主走査方向の濃度ムラを良好に抑制することができる。その結果、主走査方向に色味が変化するのを抑制することができる。
また、上述では、コンタクトガラス161の汚れにテストパターンが重ならないように、特定した汚れの位置に基づいてテストパターンの形成位置を設定しているが、テストパターンの形成位置は、特定した汚れ位置に基づいて変更せず、付着物を含んだ主走査方向の画像濃度データの部分を、第二光量補正値算出用として記憶部87保存しないようにしてもよい。
この場合は、画像濃度取得部86でテストパターンの画像濃度データを取得したら、画像濃度取得部は、特定した汚れ位置に基づいて、画像濃度データに汚れが含まれている箇所があるか否かを判定する。判定の結果、画像濃度データに汚れが含まれている箇所があるときは、その汚れが含まれる箇所の主走査方向の画像濃度データを削除して記憶部87に記憶する。このようにしても、光量補正値算出部88で記憶部87に記憶された主走査方向画像濃度データに基づいて、第二光量補正値を算出する際、コンタクトガラスの汚れが含まれていない主走査方向画像濃度データを用いることができ、第二光量補正値の精度低下を抑制することができる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
画像形成手段(本実施形態では、感光体1、帯電ローラ4、潜像書込装置7、現像装置8、転写ローラ10、定着装置44などで構成)と、画像読取部60などの画像読取手段と、前記画像形成手段を制御して記録媒体にテストパターンを形成する画像形成処理部84などのテストパターン形成手段と、画像読取手段により記録媒体のテストパターンを読み取ってテストパターンの画像データを取得する画像濃度取得部86などの取得手段と、テストパターンの画像データに基づいて画像を最適化するための所定の補正値を算出する補正値算出手段とを備えた補正値算出手段(本実施形態では、光量補正値算出部88および演算部82などで構成)とを有する画像形成装置において、記録媒体にテストパターンを形成する前に、画像読取手段の読取動作が行なわれる。
画像読取手段のコンタクトガラスにゴミなどの付着物が付着することがある。テストパターンが形成された記録媒体をコンタクトガラスにセットしたときに、記録媒体に形成されたテストパターンと上記付着物とが重なる場合がある。このように、付着物とテストパターンとが重なった状態で、画像読取手段により記録媒体のテストパターンを読み取ると、その付着物が画像読取手段の汚れとしてテストパターンの画像データに含まれてしまう。その結果、正しい画像データが取得できず、精度よく補正値を算出できないおそれがある。
そこで、態様1では、テストパターンを形成する前に、画像読取手段の読取動作を行い、読取データを取得する。コンタクトガラスに付着物が付着していると、テストパターンを形成する前の画像読取手段の読取動作でその付着物が読み取られ読取データから付着物の位置を特定することができる。よって、読取データから特定した付着物の位置を避けてテストパターンを記録媒体に形成したり、取得したテストパターンの画像データから画像読取手段の汚れが含まれる箇所のデータを削除したりして、補正値の算出に用いる画像データに画像読取手段の汚れが含まれないようにすることが可能となる。その結果、精度の高い補正値を算出することができる。
(態様2)
態様1において、記録媒体にテストパターンを形成する前の読取動作で取得した読取データに基づいて、記録媒体に形成するテストパターンの位置を設定する汚れ位置特定部90などの設定手段を備えた。
これによれば、実施形態で説明したように、テストパターンが形成された記録シートなどの記録媒体を、画像読取部60などの画像読取手段にセットしたときに、画像読取手段のコンタクトガラスの汚れにテストパターンが重ならないようにすることができる。これにより、テストパターンの画像データにコンタクトガラスの汚れが含まれるのを防止することができ、補正値の算出精度の低下を抑制することができる。
(態様3)
態様1または2において、記録媒体にテストパターンを形成する前の読取動作で取得した読取データに基づいて、ユーザーに対して画像読取手段のメンテナンスの指示を行なう。
これによれば、実施形態で説明したように、読取データに基づいて、コンタクトガラスの汚れを把握することができる。よって、読取データに基づいて、コンタクトガラスの汚れがひどく、画像読取手段でテストパターンを読み取って取得したテストパターンの画像データに汚れの影響が出るおそれがあるときは、コンタクトガラスの清掃などのユーザーに対して画像読取手段のメンテナンスの指示を行なうことができる。
これにより、画像読取手段でテストパターンを読み取って取得したテストパターンの画像データにコンタクトガラスの汚れが含まれるのを抑制することができる。
(態様4)
態様1乃至3いずれかにおいて、取得手段は、記録媒体にテストパターンを形成する前の前記読取動作で取得した読取データに基づいて、記録媒体にテストパターンを形成するか、テストパターンの形成を中止する。
これによれば、実施形態で説明したように、読取データに基づいて、コンタクトガラスの汚れがひどく、画像読取手段でテストパターンを読み取って取得したテストパターンの画像データに汚れの影響が出るおそれがあるときは、記録媒体にテストパターンの形成を中止することができる。
これにより、画像読取手段でテストパターンを読み取って取得したテストパターンの画像データにコンタクトガラスの汚れが含まれるのを抑制することができる。
(態様5)
態様1乃至4いずれかにおいて、記録媒体にテストパターンを形成する前の読取動作で取得する読取データは、当該画像形成装置に同梱されている読み取り板53などの読取部材を読み取った読取データである。
これによれば、実施形態で説明したように、読取データに圧板の汚れが含まれないようにすることができる。
(態様6)
態様1乃至4いずれかにおいて、記録媒体にテストパターンを形成する前の読取動作で取得する読取データは、テストパターンが形成される記録媒体を読み取った読取データである。
これによれば、実施形態で説明したように、読取データに圧板の汚れが含まれないようにすることができる。また、読取データにテストパターンが形成される記録媒体の汚れが含まれ、この記録媒体の汚れの位置を避けて、テストパターンを形成することができる。これにより、画像読取手段でテストパターンを読み取って取得したテストパターンの画像データに記録媒体の汚れも含まれないようにすることができる。
(態様7)
態様1乃至6いずれかにおいて、画像形成手段は、潜像担持体の表面を露光して潜像担持体に潜像を形成する潜像書込装置7などの潜像形成手段と、潜像を現像する現像装置8などの現像手段と、現像手段により現像された画像を、搬送手段により搬送されてきた記録媒体に転写する転写ローラ10などの転写手段とを備え、補正値算出手段は、読み取ったテストパターンの画像データに基づいて露光の光量を補正する露光補正値を算出する。
これによれば、実施形態で説明したように、精度の高い露光量補正値を算出することができ、主走査方向の画像濃度ムラを良好に抑えることができる。