JP7341579B1 - 擁壁の補強工法 - Google Patents

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【課題】地震等で繰り返し振動が起こっても、簡単な工法でもって低コストで擁壁の転倒を防止することができる擁壁の補強工法を実現する。【解決手段】多数の孔9が長手方向に形成されると共に一端が開放端とされた剛体からなる排水パイプ7を有し、水抜き穴3が設けられた擁壁部50に対し、前記開放端が擁壁部50から突出するように排水パイプ7を水抜き穴3から地盤6に打ち込む。そして、円筒部13を形成するように一対の湾曲状部材12a、12bを対向状に配した支持部材8を設け、排水パイプ7を円筒部13に挿通させると共に、一対の湾曲状部材12a、12b同士を六角穴付きボルト15で締結し、支持部材8一方の湾曲状部材12aを擁壁部50に当接させ、擁壁部50の転倒を防止する。【選択図】図2

Description

本発明は、擁壁の補強工法に関し、より詳しくは人工斜面や自然斜面の安定化のために設けられる擁壁の補強工法に関する。
盛土や切土などの人工斜面や自然斜面の安定化を図るために、斜面の表面には擁壁が設けられる。そして、地震や集中豪雨等で地下水が上昇すると、地盤内の水抜きを行う必要があることから、水抜き穴を擁壁に設け、地下水を水抜き穴から排水する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、管状部材を水抜き穴から地盤に挿入・打設するようにした擁壁の補強工法が提案されている。
この特許文献1では、管状部材は、長手方向に多数の孔を有し一端が開放端とされ他端が閉塞状とされている。そして、管状部材を水抜き穴から地盤に挿入・打設し、地盤を締め固めると共に、地下水を管状部材の前記開放端から排水可能となるように前記管状部材を定着させ、これにより擁壁背後の地盤の安定性を確保しようとしている。
また、地盤内にアンカー部材を定着させて地盤を強化し、これにより斜面を安定化させ、擁壁背後の斜面の地すべり的滑動を抑止しようとした技術も知られている。
例えば、非特許文献1には、ワイヤー部材に接続されたアンカー部材を打ち込みロッドを使用して地盤内に打ち込んだ後、打ち込みロッドを除去すると共に、ワイヤー部材を上方に引張り、アンカーを枢動させて該アンカーを所定方向に定着させ、これにより簡易かつ安価な方法で地盤を強化し、斜面の安定化に寄与することができると考えられる。
また、特許文献2には、開放端近傍に雌ネジ部が形成された補強管本体と、該補強管本体の挿通可能な中心孔が設けられ且つ該中心孔の端縁に係止部が立設された支圧板と、外周がテーパ状に形成されると共に小径側の内径が前記補強管本体の外径と嵌合するように形成された略円筒形状のテーパ部材と、雄ネジ部を有する円筒形状の締結部材とを設け、前記補強管本体を前記開放端が表面露出するように斜面中に打設すると共に、前記支圧板の平面部全面が斜面表層面と当接するように前記中心孔に前記補強管本体を挿通させ、前記テーパ部材を小径側から前記補強管本体に外嵌すると共に、前記締結部材を前記補強管本体に締着させ、前記テーパ部材を前記支圧板の係止部に楔着させて前記支圧板を前記斜面表層面に圧接させ、前記斜面を前記支圧板で拘束するようにした斜面の補強工法が提案されている。
この特許文献2では、上述した補強管本体、支圧版、テーパ部材及び締結部材で受圧盤付き補強管を構成し、受圧盤を斜面に面接触させることにより、地盤の安定性を損なうことなく、斜面全体を補強しようとしている。
特許第4727718号明細書(請求項1、図1等) 特開2008-231750号公報(請求項5、図1、2等)
一般財団法人建設物価調査会、建設資材・工法選定に関わる人のための建設資材・工法情報比較サイトより、「枢動式アンカー『ダックビル・アースアンカー』」、[online]、2023年1月1日、株式会社日本ランテック、[令和5年6月25日検索]、インターネット<URL:https://www.k-mil.net/contents/detail/153>
しかしながら、上記特許文献1や非特許文献1では、地震等の強振動が繰り返し起こると擁壁と該擁壁の背面に位置する地盤とが剥離し、擁壁が地面側に転倒するおそれがある。
図12は、地震により擁壁が地盤から剥離して転倒する過程を模式的に示した図である。
図12(a)は地震前の擁壁の状態、図12(b)は地震により振動が発生した当初の擁壁の挙動状態、図12(c)は地震により繰り返し振動が発生したときの擁壁の挙動状態をそれぞれ示している。
擁壁102は、平時は図12(a)に示すように、地盤101に沿うように地面105上に立設されている。そして、地震等により振動が起きると、地盤101を形成する土粒子には粘着力があることから、地盤101と擁壁102とは異なる挙動を呈し、擁壁102は地盤101とは離れて単独で振動する。その結果、図12(b)に示すように、地盤101と擁壁102との間に隙間103が生じ、矢印aに示すように地盤101中の土粒子104が前記隙間103に落ち込み(楔滑り)、このため揺り戻し振動が生じても擁壁102は元の位置に戻れなくなる。そして、このような振動が繰り返し起こると、図12(c)の矢印b~dに示すように、土粒子104b~104dの隙間103への落ち込みが顕著となって擁壁102は前傾し、その結果、最終的には擁壁102は地面105上に転倒せざるをえなくなり、歩行者等に危害を及ぼすおそれがある。
また、特許文献2は、受圧盤を斜面に面接触させることにより、斜面全体を補強しようとしており、これを擁壁に適用した場合、受圧盤が擁壁に面接触することから、地盤の安定性を損なうことなく、擁壁の転倒を防止することが可能と考えられる。
しかしながら、特許文献2は、受圧盤が、支圧板、テーパ部材及び締結部材で構成されており、したがって複雑な形状を有する多くの部品が必要となり、更には受圧盤を補強管本体に締着させているため、補強管本体の開放端に雌ネジ部を形成する必要があり、生産コストの高騰化を招くおそれがある。また、特許文献2では、補強管本体を地盤に打設しているが、地盤の硬さによっては補強管本体を地盤中に打ち込むのが困難となり、このため補強管本体自体を切断し、その後、雌ネジ部が形成された開放端近傍の管状部分と地盤に貫入されている管状部分とを溶接して接合する等の後処理が必要となり、施工に手間を要し、施工コストの高騰化を招くおそれがある。
このように特許文献2記載の受圧盤構造では生産コストや施工コストの高騰化を招くおそれがあり、実用化に対しては様々な課題が存在する。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、地震等で繰り返し振動が起こっても、簡単な工夫でもって低コストで擁壁の転倒を防止することができる擁壁の補強工法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る擁壁の補強工法は、多数の孔が長手方向に形成されると共に一端が開放端とされた剛体からなる管状部材を有し、少なくとも1つ以上の水抜き穴が設けられた擁壁に対し、前記開放端が前記擁壁から突出するように前記管状部材を前記水抜き穴から地盤に打ち込み、前記擁壁を補強する擁壁の補強工法であって、円筒部を形成するように一対の湾曲状部材を対向状に配した擁壁支持部材を設け、前記管状部材を前記円筒部に挿通させると共に、前記一対の湾曲状部材同士を固着具で締結し、前記擁壁支持部材の少なくとも一方の湾曲状部材を前記擁壁に当接させ、前記擁壁の転倒を防止することを特徴としている。
ここで、上記水抜き穴には、既存の水抜き穴のみならず、擁壁を削孔して水抜き穴を形成する場合も含む。
また、本発明の擁壁の補強工法は、前記管状部材の外周に所定間隔毎に複数の凹状螺旋部を形成すると共に、複数の前記管状部材を、外周に凸状螺旋部を形成した継手部材を介して連結し、長尺化することを特徴としている。
さらに、本発明の擁壁の補強工法は、前記擁壁支持部材と前記擁壁との間に隙間を形成し、該隙間に高強度材料を充填することを特徴としている。
また、本発明の擁壁の補強工法は、前記管状部材が、前記開放端と反対側の他端が閉塞状に形成され、前記管状部材を前記水抜き穴から地盤に打ち込むことにより前記地盤を締め固めると共に、地下水を前記管状部材の前記開放端から排水可能とすることを特徴としている。
さらに、本発明の擁壁の補強工法は、前記管状部材が、表面に亜鉛-アルミニウム-マグネシウム系めっき皮膜が形成されていることを特徴としている。
また、本発明は、排水機能を有する排水工用の擁壁のみならず、アンカー部材を地盤に埋設させたグラウンドアンカー工用の擁壁にも適用可能である。
この場合、ワイヤー部材を使用して地盤内にアンカー部材を定着させる枢動式を利用したものが作業領域の確保も比較的容易であり、低コストで施工性も良好である。
すなわち、本発明に係る擁壁の補強工法は、長尺のワイヤー部材に接続された枢動可能なアンカー部材を有し、該アンカー部材を擁壁から地盤に埋め込んで前記アンカー部材を前記地盤中に定着させ、前記擁壁を補強する擁壁の補強工法であって、管状部材を一方の端部が前記擁壁から突出するように前記擁壁に設けられた孔に挿入し、前記ワイヤー部材の末端を楔状部材で定着させ、かつ前記楔状部材を前記管状部材の内周面に係止させると共に、円筒部を形成するように一対の湾曲状部材を対向状に配した支持部材を設け、前記管状部材を前記円筒部に挿通させると共に、前記一対の湾曲状部材同士を固着具で締結し、前記支持部材の少なくとも一方の湾曲状部材を前記擁壁に当接させ、前記擁壁の転倒を防止することを特徴としている。
また、本発明の擁壁の補強工法は、前記支持部材と前記擁壁との間に隙間を形成し、該隙間に高強度材料を充填することを特徴としている。
さらに、本発明の擁壁の補強工法は、前記ワイヤー部材が、ステンレス系材料及び炭素繊維系材料の中から選択された1種で形成されているのが好ましい。
尚、本擁壁の転倒防止技術は、上述した2つの独立請求項において、同一又は対応する技術的特徴を有しており、単一の一般的発明概念を形成するように連関するものである。
上記擁壁の補強工法によれば、円筒部を形成するように一対の湾曲状部材を対向状に配した支持部材を設け、管状部材を前記円筒部に挿通させると共に、前記一対の湾曲状部材同士を固着具で締結し、前記支持部材の少なくとも一方の湾曲状部材を擁壁に当接させ、擁壁の転倒を防止するので、地震等で繰り返し振動が生じても擁壁は支持部材によって支持されることから擁壁と背後の地盤との間に隙間が生じるのを抑制することができ、したがって地盤中の土粒子が擁壁背面に落ち込むのを回避することができ、擁壁の転倒を効果的に防止することができる。しかも、一対の湾曲状部材を対向状に配した支持部材に管状部材を挿通させて締結するだけ擁壁の転倒を防止できるので、従来のような複雑な形状の受圧盤を要することなく製造コストも低減できる。さらに、開放端近傍にネジ部を形成する必要もないので、地盤が硬くて管状部材の地盤への打設が困難になっても、管状部材を適宜に切断するだけでよく、従来のように管状部材の中途部分を切断して溶接等の後処理を行う必要もなく、簡易な工夫でもって低コストで施工性の良好な工法を実現することができる。
また、前記管状部材の外周に所定間隔毎に複数の凹状螺旋部を形成すると共に、複数の前記管状部材を、外周に凸状螺旋部を形成した継手部材を介して連結し、長尺化することにより、長尺の管状部材が必要となる集水ボーリング工にも適用することが可能となる。すなわち、大規模な盛土造成地等においても、本発明を適用することにより、擁壁の転倒を防止することができる上に、地震や集中豪雨等での土砂災害を効果的に防止することが可能となる。
さらに、前記支持部材と前記擁壁との間に隙間を形成し、該隙間に高強度材料を充填することにより、管状部材の摩擦抵抗力が低下するのを抑制することができ、擁壁の転倒をより効果的に防止することができる。
また、前記管状部材が、前記開放端と反対側の他端が閉塞状に形成され、前記管状部材を前記水抜き穴から地盤に打ち込むことにより前記地盤を締め固めると共に、地下水を前記管状部材の前記開放端から排水可能とするので、前記管状部材は、擁壁背面の地盤中にも貫入されることとなり、前記管状部材の剪断抵抗力や地盤への打設によって地盤が締め固められると共に、地震時に発生する過剰間隙水圧により地下水位が上昇しても地下水は管状部材を介して水抜き穴から系外に排水されることから、擁壁背後の地盤の安定度を向上させることができる。
また、前記管状部材が、表面に亜鉛-アルミニウム-マグネシウム系めっき皮膜が形成されているので、管状部材が地中に長期間に亙って埋設されても該管状部材が腐食するのを防止することができる。
さらに、本発明の擁壁の補強工法によれば、管状部材を一方の端部が前記擁壁から突出するように前記擁壁に設けられた孔に挿入し、前記ワイヤー部材の末端を楔状部材で定着させ、かつ前記楔状部材を前記管状部材の内周面に係止させると共に、円筒部を形成するように一対の湾曲状部材を対向状に配した支持部材を設け、前記管状部材を前記円筒部に挿通させると共に、前記一対の湾曲状部材同士を固着具で締結し、前記支持部材の少なくとも一方の湾曲状部材を前記擁壁に当接させ、前記擁壁の転倒を防止するので、上述と同様、低コストで擁壁の転倒を効果的に防止することができる。すなわち、排水工のみならずグラウンドアンカー工に対しても簡易な工夫でもって低コストで施工性の良好な工法を実現することができる。
また、前記支持部材と前記擁壁との間に隙間を形成し、該隙間に高強度材料を充填するので、管状部材の周囲が補強され、擁壁の転倒をより効果的に防止することができる。特に、擁壁に形成された孔は、通常、削孔後にモルタル等の高強度材料を塗布して充填するので、前記隙間への高強度材料の充填と同時に行うことにより、充填された高強度材料の部位は台座としての機能を発揮し、効率良く施工できると共に、所望の強度を確保することができる。
また、前記ワイヤー部材を、ステンレス系材料及び炭素繊維系材料の中から選択された1種で形成することにより、ワイヤー部材が錆びるのを抑制することができ、良好な耐久性を得ることができる。
このように本発明によれば、擁壁を有する排水工及びグラウンドアンカー工等において、地震等により繰り返し振動が生じても擁壁の転倒を効果的に防止するができる、
本発明に係る擁壁の補強工法を使用した補強構造の一実施の形態(第1の実施の形態)を模式的に示す概略図である。 図1のA部拡大図である。 排水パイプの外観を示した図であり、図3(a)は正面図、図3(b)は図3(a)のB-B矢視図である。 支持部材の詳細を示す図であり、図4(a)は正面図、図4(b)は図4(a)のC-C矢視図である。 擁壁の転倒モーメントと抵抗モーメントとの関係を説明するための図である。 上記実施の形態の第1の変形例を示す図である。 上記実施の形態の第2の変形例に係る連結用排水パイプの一例を示し、図7(a)は要部正面図、図7(b)は図7(a)のD-D矢視図である。 上記第2の変形例に使用される継手部材の一例を示す正面図である。 本発明に係る擁壁の補強工法を使用した補強構造の第2の実施の形態)を模式的に示す要部拡大図である。 第2の実施の形態で使用されるアンカー部材の概略を示す図である。 前記第2の実施の形態に使用される楔状部材の詳細を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)のE-E矢視断面図である。 従来技術の課題を説明するための図である。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳説する。
図1は本発明に係る擁壁の補強工法を使用した補強構造の一実施の形態(第1の実施の形態)を模式的に示す概略図であり、図2は図1のA部拡大図である。
1は、石積擁壁であって、該石積擁壁1は、多数の積石2…が傾斜状となるように組み付けられている。前記石積擁壁1の斜面表面には、所定間隔毎に多数の水抜き穴3…が縦横に貫設されている。
また、石積擁壁1の背面には裏込めコンクリート部4が形成され、さらに該裏込めコンクリート部4の背面には裏込め砕石部5が形成され、裏込め砕石部5の背面には地盤6が配されている。本第1の実施の形態では、石積擁壁1、裏込めコンクリート部4及び裏込め砕石部5で擁壁部50を形成している。
そして、各水抜き穴3には、図2に示すように、排水パイプ(管状部材)7が挿入されて打設されると共に排水パイプ7は支持部材8に挿入されている。すなわち、支持部材8は排水パイプ7に外嵌され、支持部材8の一部が擁壁部50(石積擁壁1)に当接されると共に、排水パイプ7の先端は地盤6に貫入されている。
図3は排水パイプ7の外観を示す図であって、図3(a)は正面図、図3(b)は図3(a)のB-B矢視図である。
排水パイプ7は、鉄を主成分とする剛体で形成されると共に、長手方向に多数の孔9が貫設されている。本第1の実施の形態では、前記孔9は長穴形状に形成され且つ周方向に対しては略千鳥状に列設されている。さらに、該排水パイプ7は、一端が開放端10aとされると共に該開放端10aの反対側の他端は打設が容易となるように、平板状に圧潰されて略尖鋭状に閉塞され、これにより閉塞部10bを形成している。そして、この排水パイプ7を水抜き穴3から地盤6に打設することにより、地盤6を締め固めると共に、地下水を排水パイプ7の前記開放端10aから排水可能としている。尚、前記閉塞部10bの形状は、打設により締め固め効果を奏するのであれば、特に限定されるものではなく、例えば、円錐形状等に形成するのも好ましい。
このように本擁壁の補強工法では、排水パイプ7が、開放端10aと反対側の他端が閉塞状に形成され、排水パイプ7を水抜き穴3から地盤6に打ち込むことにより地盤6を締め固めると共に、地下水を排水パイプ7の開放端10aから排水可能とするので、排水パイプ7は、擁壁部50の背後の地盤6中にも貫入されることとなり、排水パイプ7のせん断抵抗力や地盤6への打設によって地盤6が締め固められると共に、地震時に発生する過剰間隙水圧により地下水位が上昇しても地下水は排水パイプ7を介して水抜き穴3から系外に排水されることから、擁壁部50背後の地盤6の安定度を向上させることができる。
図4は、支持部材8の詳細を示す図であり、図4(a)は正面図、図4(b)は図4(a)のC-C矢視図である。
すなわち、この支持部材8は、両端部に雌ネジ部11a、11bが刻設された一対の湾曲状部材12a、12bを有している。そして、支持部材8は、円筒部13を形成するように前記一対の湾曲状部材12a、12bが対向状に配され、雄ネジ部14を有する六角穴付きボルト(固着具)15が前記雌ネジ部11a、11bに螺着されると共に、排水パイプ7は円筒部13に挿通されて支持部材8により締結される。
このように本第1の実施の形態では、擁壁部50が支持部材8で支持されているので、地震等で繰り返し振動が生じても擁壁部50が前傾して転倒するのを効果的に防止することができる。
すなわち、擁壁部50の転倒を防止するためには、排水パイプ7の摩擦抵抗力をパラメータとする抵抗モーメントが、地震時の揺れの大きさをパラメータとする転倒モーメントより大きくなるように設定する必要がある。
図5は、転倒モーメントと抵抗モーメントとの関係を説明するための図であり、この図5では、説明の都合上、2列の排水パイプ7a、7bが擁壁部50の表面に縦横に列設されている場合を示しているが、図1のように3列以上の排水パイプ7が擁壁部50の表面に縦横に列設されている場合も同様である。図中、51は地面を示し、Fは回転モーメントの支点、Gは擁壁部50の重心位置である。
支点Fと重心Gとの水平距離をL1(m)、支点Fと重心Gとの垂直距離をL3(m)、地震時の水平加速度をah(m/sec)、地震時の垂直加速度をav(m/sec)とすると、転倒モーメントMは、数式(1)で表すことができる。
M=L1×av+L3×ah …(1)
一方、支点Fと排水パイプ7aの垂直距離をL2(m)、支点Fと排水パイプ7bの垂直距離をL4(m)、排水パイプ7aの摩擦抵抗力をτ1(N)、排水パイプ7bの摩擦抵抗力をτ2(N)とすると、抵抗モーメントRは、数式(2)で表すことができる。
R=L2×τ1+L4×τ2 …(2)
したがって、R>Mとなるように排水パイプ7a、7bの打設位置や摩擦抵抗力τ1、τ2等のパラメータを設定することにより擁壁部50の転倒を防止することができる。
しかしながら、通常、排水パイプ7a、7bの外周と水抜き穴3との隙間をモルタル等で埋めて間詰部(不図示)を形成するが、地震により繰り返し振動が生じると排水パイプ7a、7bの外周と間詰部との間の摩擦抵抗力が低下し、排水パイプ7a、7bが滑りやすくなる。
すなわち、設計段階で抵抗モーメントが転倒モーメントよりも大きくなるようにパラメータ設定されていることから、擁壁部50の転倒を防止するためには、上述した排水パイプ7a、7bの摩擦抵抗力の低下を抑制すればよく、引っ掛かり程度の機能を有する支持部材で擁壁部50を支持すれば十分と考えられる。そして、これにより生産コストや施工コストを低く抑えることができ、従来にも増して実用化に適したものとなる。
そこで、本第1の実施の形態では、図2及び図4に示すように、円筒部13を形成するように一対の湾曲状部材12a、12bを対向状に配した支持部材8を設け、排水パイプ7を円筒部13に挿通させると共に、一対の湾曲状部材12a、12b同士を六角穴付きボルト15で締結し、支持部材8の一方の湾曲状部材12aを擁壁部50に当接させ、擁壁部5が転倒するのを防止している。
しかも、本第1の実施の形態では、一対の湾曲状部材12a、12bを対向状に配した支持部材8に排水パイプ7を挿通させて締結するだけ擁壁部50の転倒を防止できるので、特許文献2に記載のような複雑な形状の受圧盤を要することなく製造コストも低減できる。
また、開放端10aの近傍にネジ部を形成する必要もないので、地盤6が硬くて打設困難になっても、排水パイプ7を適宜に切断するだけでよく、従来のように中途部分を切断して溶接等の後処理を行う必要もなく、簡易な工夫で施工性の良好な工法を実現することができる。
図6は、本第1の実施の形態の第1の変形例を模式的に示す要部断面図である。
図2では支持部材8を構成する一方の湾曲状部材12aを擁壁部50に当接させているが、この第1の変形例では、湾曲状部材12a、12bと擁壁部50との間に隙間を形成し、該隙間に高強度材料を充填し、台座16を形成している。
すなわち、本第1の変形例では、排水パイプ7の水抜き穴3からの突出長さを若干長くして擁壁部50と支持部材8との間に隙間を形成し、該隙間に高強度材料を塗布して固化し、これにより台座16を形成している。
したがって、本第1の変形例では、排水パイプ7の摩擦抵抗力をより補強することができ、擁壁部50の転倒防止をより確実かつ効果的に行うことができる。
ここで、台座16を形成する高強度材料としては特に限定されるものではなく、例えばモルタル、ポリマーセメント、樹脂等を使用することができるが、この中では比較的安価で高強度のモルタルを好んで使用することができる。
また、上記第1の実施の形態では、一体に形成された単一の排水パイプ7を使用しているが、必要に応じ複数の排水パイプを継手部材により連結させて長尺化するのも好ましい(第2の変形例)。
図7は、本第1の実施の形態の第2の変形例に係る連結用排水パイプの要部正面図であり、図7(b)は図7(a)のD-D矢視図である。
すなわち、排水パイプ17は、この図7に示すように、開放端18の近傍であって外周に所定間隔毎に複数の凹状螺旋部19がプレス加工により刻設されている。尚、図7(a)では一方の開放端18の近傍のみを示しているが、該開放端18と反対側の他方の開放端も、図7(a)と同様の凹状螺旋部がプレス加工により刻設されている。
図8は継手部材の正面図であって、該継手部材20は複数の排水パイプ17が嵌合可能となるように管状に形成されると共に、その外周には凸状螺旋部21がプレス加工により形成されている。
そして、本第2の変形例では、継手部材20の凸状螺旋部21を一の排水パイプ17の凹状螺旋部19に螺合させて前記一の排水パイプ17を継手部材20に外嵌させた後、他の排水パイプ17の凹状螺旋部19と継手部材20の凸状螺旋部21とを螺合させて他の排水パイプ17を継手部材20に外嵌させ、これにより一の排水パイプ17と他の排水パイプ17とが連結されて長尺の排水パイプを得ることができる。
このように本第2の変形例では、継手部材20を介して排水パイプ17同士を連結させて長尺の排水パイプを形成しているので、長尺の排水パイプが必要となる集水ボーリング工にも適用することが可能となる。したがって、擁壁部50の転倒防止と共に地震等で間隙水圧が急激に上昇しても管状部材に形成された多数により地盤内の間隙水圧を消散することができ、地震や集中豪雨等での土砂災害を効果的に防止することができる。
しかも、本第2の変形例では、複数の排水パイプ17が、外周に凸状螺旋部21が形成された継手部材20を介して互いに連結されて長尺化されているので、排水パイプ17や継手部材20にネジ切り加工を施すことなく、排水パイプ17の凹状螺旋部19を継手部材20の凸状螺旋部21に螺合させるだけで、複数の排水パイプ17同士を簡便かつ容易に接合することができる。しかも、排水パイプ17の開放端18の近傍における肉厚が極端に薄くなることもなく、排水パイプ17の強度が劣化することもない。
また、図3に示す一本の排水パイプ7及び第2の変形例のように継手部材20を介して連結された排水パイプ17の双方に対し、表面に亜鉛-アルミニウム-マグネシウム系めっき皮膜を形成するのも好ましく、これにより排水パイプが地中に長期間に亙って埋設されても該排水パイプが腐食するのを防止することができる。
尚、この第2の変形例では、両端が開放端18とされた排水パイプ17を継手部材20で連結しているが、排水パイプ17が末端に位置する場合は、図2と同様、一方の端部を閉塞状にするのが好ましい。
図9は、本発明に係る擁壁の補強工法を使用した補強構造の第2の実施の形態を模式的に示す要部拡大図である。
この第2の実施の形態は、アンカー部材が地盤に定着されて地盤が補強された場合の適用例を示している。
すなわち、本第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様、石積擁壁22、裏込めコンクリート部23及び裏込め砕石部24で擁壁部51を形成しており、該擁壁部51は、地盤25の末端の地表面に形成されている。
そして、本第2の実施の形態では、長尺ロープ状のワイヤー部材26に接続されたアンカー部材27が地盤25の所定位置に定着されている。
ワイヤー部材26の材質は特に限定されるものではないが、防錆効果を確保する観点からはステンレス材料、又は炭素繊維材料で形成されるのが好ましい。
また、ワイヤー部材26の口径やロープ長は、特に限定されるものではないが、例えば、ワイヤー部材26の口径は、該ワイヤー部材26に負荷される荷重や地盤26に対する摩擦抵抗力等を考慮し、適宜選定される。また、ワイヤー部材26のロープ長は、アンカー部材27の地盤26中の定着位置を考慮して適宜決定される。
また、短尺パイプ(管状部材)29が、石積擁壁22に設けられた孔内に挿入されると共に、短尺パイプ29の内周面には楔状部材30が係止され、かつワイヤー部材26の末端は、該楔状部材30に定着されている。
図10はアンカー部材27の外形図を示している。
このアンカー部材27は、一端が開口状に形成されると共に他端が閉塞状とされた本体部27aにD形状のリング部27bが付設されている。そして、リング部27bにワイヤー部材26が取り付けられると共に、打ち込みロッド28が前記本体部27aの一端に挿入可能とされている。
図11は、楔状部材30の詳細を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)の E-E矢視図である。
すなわち、この楔状部材30は、スリット31a、31bが半割状に形成された一対のテーパ部材32a、32bで構成されている。テーパ部材32a、32bは内部が空洞状に形成されると共に、一方の端面部33a、33bから他方の端面部34a、34bに架けて拡開状に形成され、かつ、テーパ部材32a、32bの対向面35a、35bは、歯先が前記他方の端面部34a、33b側を向くように多数の歯部(不図示)が整列されている。
そして、楔状部材30は、図9に示すように、一方の端面部33a、33bが短尺パイプ29の内周面に係止され、さらに短尺パイプ29には、第1の実施の形態で示した支持部材8が外嵌されている。すなわち、第1の実施の形態と同様、支持部材8の円筒部13に短尺パイプ29が挿通されている。
また、短尺パイプ29の内周面及びテーパ部材32a、32bの前記一方の端面部33a、33b近傍の内周面にモルタルが塗布されると共に、支持部材8と擁壁部51との間に形成された隙間にもモルタルで充填され、これにより台座35が形成されている。
上記補強構造は、以下のような手順を経て施工される。
まず、擁壁部51の石積擁壁22を削孔して孔を形成し、次いで、打ち込みロッド29(図10参照)を使用し、ワイヤー部材26に接続されたアンカー部材27を擁壁部51から地盤25に打ち込む。次いで、打ち込みロッド29を除去した後、ワイヤー部材26を引っ張ってアンカー部材27を枢動させ、該アンカー部材27をワイヤー部材26と直交する方向に定着させる。次に、石積擁壁22に形成された孔にモルタルを充填し、さらに、モルタルが固化しないうちに支持部材8の円筒部13に短尺パイプ29を挿入すると共に、該短尺パイプ29を孔に挿入する。次いで、モルタルが固化しないうちに支持部材8と擁壁部51の間に形成された隙間にモルタルを充填し、台座35を形成する。このようにモルタルが固化しないうちに短管パイプ29の挿入、台座35の形成を行うことにより、テーパ部材32a、32bの一方の端面部33a、33b近傍の内壁面にもモルタルが塗布されることなり、モルタルを使用した一連の塗布作業を一工程で同時に行うことができ、良好な施工性を確保する上で好都合である。
そして最後に、アンカー部材27に接続されたワイヤー部材26を引っ張りながら該ワイヤー部材26の末端近傍を一対のテーパ部材32a、32bで両側から挟み込み、テーパ部材32a、32bの他方の端面部34a、34bから打撃し、楔状部材30を短尺パイプ29の内周面に係止させ、これにより一連の補強工法を完了することができる。
尚、本第2の実施の形態では、支持部材8と擁壁部51との間に隙間を設け、該隙間にモルタルを充填して台座35を形成しているが、擁壁部51の転倒防止のためには、第1の実施の形態と同様、擁壁部51が転倒しないように引っ掛かりがあればよく、台座35は必要に応じて省略してもよい。
また、本第2の実施の形態では、台座35をモルタルで形成しているが、第1の実施の形態と同様、高強度材料であればよく、例えばポリマーセメント、樹脂等を使用することもできる。
このように本第2の実施の形態では、短管パイプ29を一方の端部が擁壁部51から突出するように擁壁部51に設けられた孔に挿入し、ワイヤー部材26の末端を楔状部材30で定着させ、かつ楔状部材30を短管パイプ29の内周面に係止させると共に、円筒部13を形成するように一対の湾曲状部材12a、12bを対向状に配した支持部材8を設け、短管パイプ29を円筒部13に挿通させると共に、一対の湾曲状部材12a、12b同士を六角穴付きボルト15で締結し、支持部材8の少なくとも一方の湾曲状部材を直接又は間接的に擁壁部51に当接させ、擁壁部51の転倒を防止するので、第1の実施の形態と同様、低コストで擁壁の転倒を効果的に防止することができる。すなわち、排水工のみならずグラウンドアンカー工に対しても簡易な工夫でもって低コストで施工性の良好な工法を実現することができる。
また、支持部材8と擁壁部51との間に隙間を形成し、該隙間をモルタル等の高強度材料で充填するので、短管パイプ29周囲が補強され、擁壁部51の転倒をより効果的に防止することができる。特に、石積擁壁22に形成された孔は、通常、削孔後にモルタル等の高強度材料で充填するので、隙間の高強度材料への充填と同時に行うことにより、効率良く施工することができ、しかも、隙間に形成された部位は台座35としての機能をも有し、所望の強度を確保することができる。
また、ワイヤー部材26を、ステンレス系材料及び炭素繊維系材料の中から選択された1種で形成することにより、ワイヤー部材が錆びるのを抑制することができ、良好な耐久性を得ることができる。
このように本発明は、施工現場や目的に応じ、大規模な工事を要することなく、簡易な工夫でもって地震等で繰り返し振動が生じても擁壁部50の転倒を効果的に防止することができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく要旨を逸脱しない範囲での変更可能なのはいうまでもない。例えば、擁壁の種類は限定されるものではなく、鉄筋コンクリート擁壁、ブロック積み擁壁等にも適用同様である。
地震等により繰り返し振動が生じても、簡易な工夫でもって低コストで擁壁の地面への転倒を防止する。
1 石積擁壁
3 水抜き穴
6 地盤
7 排水パイプ(管状部材)
8 支持部材
9 孔
10a 開放端
10b 閉塞部
12a、12b 湾曲状部材
13 円筒部
16 六角穴付きボルト(固着具)
17 排水パイプ
19 凹状螺旋部
20 継手部材
21 凸状螺旋部
25 地盤
26 ワイヤー部材
27 アンカー部材
29 短尺パイプ(管状部材)
30 楔状部材
50 擁壁部
51 擁壁部

Claims (8)

  1. 多数の孔が長手方向に形成されると共に一端が開放端とされた剛体からなる管状部材を有し、少なくとも1つ以上の水抜き穴が設けられた擁壁に対し、前記開放端が前記擁壁から突出するように前記管状部材を前記水抜き穴から地盤に打ち込み、前記擁壁を補強する擁壁の補強工法であって、
    円筒部を形成するように一対の湾曲状部材を対向状に配した支持部材を設け、
    前記管状部材を前記円筒部に挿通させると共に、前記一対の湾曲状部材同士を固着具で締結し、
    前記支持部材の少なくとも一方の湾曲状部材を前記擁壁に当接させ、前記擁壁の転倒を防止することを特徴とする擁壁の補強工法。
  2. 前記管状部材の外周に所定間隔毎に複数の凹状螺旋部を形成すると共に、複数の前記管状部材を、外周に凸状螺旋部を形成した継手部材を介して連結し、長尺化することを特徴とする請求項1記載の擁壁の補強工法。
  3. 前記支持部材と前記擁壁との間に隙間を形成し、該隙間に高強度材料を充填することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の擁壁の補強工法。
  4. 前記管状部材は、前記開放端と反対側の他端が閉塞状に形成され、前記管状部材を前記水抜き穴から地盤に打ち込むことにより前記地盤を締め固めると共に、地下水を前記管状部材の前記開放端から排水可能とすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の擁壁の補強工法。
  5. 前記管状部材は、表面に亜鉛-アルミニウム-マグネシウム系めっき皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の擁壁の補強工法。
  6. 長尺のワイヤー部材に接続された枢動可能なアンカー部材を有し、該アンカー部材を擁壁から地盤に埋め込んで前記アンカー部材を前記地盤中に定着させ、前記擁壁を補強する擁壁の補強工法であって、
    管状部材を一方の端部が前記擁壁から突出するように前記擁壁に設けられた孔に挿入し、前記ワイヤー部材の末端を楔状部材で定着させ、かつ前記楔状部材を前記管状部材の内周面に係止させると共に、
    円筒部を形成するように一対の湾曲状部材を対向状に配した支持部材を設け、
    前記管状部材を前記円筒部に挿通させると共に、前記一対の湾曲状部材同士を固着具で締結し、
    前記支持部材の少なくとも一方の湾曲状部材を前記擁壁に当接させ、前記擁壁の転倒を防止することを特徴とする擁壁の補強工法。
  7. 前記支持部材と前記擁壁との間に隙間を形成し、該隙間に高強度材料を充填することを特徴とする請求項6記載の擁壁の補強工法。
  8. 前記ワイヤー部材は、ステンレス系材料及び炭素繊維系材料の中から選択された1種で形成されていることを特徴とする請求項6又は請求項7記載の擁壁の補強工法。
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