JP3784340B2 - 杭基礎 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、杭と上部構造物との接合構造に関し、更に詳しくは、場所打コンクリート杭等の基礎杭の基礎スラブへの接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
免震基礎として、杭基礎と上部構造物のスラブの接合構造には、杭頭と基礎スラブの間に滑り支承を挿入して金物で上下をつなぐ方法が種々開発されている。
杭と上部構造物をアンカーによって結合する工法として、特開平9−111773号には、杭と上部構造物の間に滑り支承を介在させて杭と基礎スラブの間の水平力伝達を絶縁し、基礎スラブを貫通して斜め方向に一対のアンカーを打設し、アンカーの定着部にはダンパーを介在させた免震構造物が開示されている。(図6参照)
また、同様な方法で特開平10−237881号では、地盤アンカーを交差させて配置し、アンカーケーブル端部に粘性減衰装置を取付けたものが開示されている。(図7参照)
【0003】
また、その他の地盤アンカーを利用した基礎工法として、建物の転倒防止のため、場所打コンクリート杭の中央部に穴を開け杭先端下方でアンカーケーブル自身の定着部で摩擦力により引抜力を防止しようとした工法が開発されている。
一方、既製杭を利用した基礎にあっては、特開平9−256390号に、杭と上部構造物を非剛結とし、杭下端と基礎スラブ内の配筋をアンカーケーブルで連結し、杭基礎と上部構造物の相対変位を許容する免震基礎が開示されている。(図8参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなグラウンドアンカーを利用した杭とスラブとの接合構造においては、アンカーケーブルを斜めに精度よく打設する必要があるが、この作業は、基礎スラブ(耐圧盤)の施工が完了してからでないと所定の位置に正確に設置することができず、専用の穿孔機械で耐圧盤のコンクリートを抜いて施工しなければならず、耐圧盤の削孔には大量の水が必要で排水の処理が必要となるなど設備が大型になる。また、被圧地下水が存在する場合には削孔した穴から地下水が吹き上げてきて作業ができないことがある。
【0005】
一方、基礎構造として有効に作用させるためのアンカーの設置位置は、建物の内部の外縁部付近になるため、耐圧盤位置が深いと、削孔を隣の敷地より施工しなければならないケースがある。また、アンカーケーブルの定着長を確保するには良質な地盤に設置することが望ましく、必然的にアンカーが長くなる。更にまた、地盤が岩盤のように硬い場合には、削孔した穴の付着係数が小さくなるので、必要な摩擦抵抗力を得るために削孔長を長くしなければならずコストがかかってしまう。
【0006】
また、引張力を継続的に受けるアンカーの定着部の摩擦力はクリープの影響で低下することが知られている。
従って、長尺のアンカーを永久構造物に使用する場合には、自由長部の摩擦力の荷重移動、鋼材のリラクセーション、地盤の圧密、定着部周辺のすべり、定着グラフトと鋼材のすべりなどが生じるため、施工後の再々の緊張が可能な設置方法とする必要があり、アンカーの設置ピッチも通常1.5m以上離さなければならない。また、当然であるが、地盤にアンカーを設置する場合、地盤が崩壊する角度以上の自由長が必要になる。
【0007】
一方、既製杭の場合、近年騒音と振動上の対策から埋込み杭が主流である。既製杭は、中空部を有しており、削孔後に杭を埋設すると、中空部にセメントやベントナイトあるいは土砂が侵入してしまう。また、侵入しないように杭先端に蓋を設置して中空部を閉塞すると、杭に浮力が働き所定の位置に設置することが困難となる。アンカー設置において、可撓性のPC鋼より線等の線条体を使用する場合、再緊張を可能にする必要がある。
本発明は、基礎杭と基礎スラブをアンカーで接合する場合において、施工が容易であると共に低コストであり、また、アンカーの再緊張が容易におこなえるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
基礎スラブと杭頭の間に付着防止層を設け、場所打コンクリート杭のコンクリート打設時に埋設したアンカーの端部を、基礎スラブ天端において定着したものであり、基礎スラブに塩化ビニール管等の合成樹脂管を埋設して空洞を形成し、その中にアンカーの緊張鋼材を通して、アンカーと基礎スラブとの縁を切ることによって自由長を確保した。
【0009】
【作用】
場所打コンクリートの頭部と基礎スラブの間に付着防止層を形成したので、一体化した接合法と異なり、杭頭に作用する曲げモーメントが基礎スラブに伝達されず、基礎スラブの強度を高くする必要がなくなる。また、杭頭部を基礎スラブ内に貫入(呑み込み)させていないので、テコの原理による杭頭からの基礎スラブの破壊が防止でき、基礎スラブの靭性が確保できる。
一方、アンカーで杭頭部と基礎スラブとを接合しているので水平変位を抑制でき、しかも、アンカーを基礎スラブ天端で固定しているため、経年変化でアンカーケーブルに緩みが生じて再緊張の必要が生じた場合、緊張作業を容易におこなうことが可能である。
また、アンカーと基礎スラブに設けた中空部には隙間を設けているので、基礎スラブと杭頭部の接合部分にも靭性が確保できる。
【0010】
【実施例】
実施例1
図1は、場所打コンクリート杭と基礎スラブの接合構造の縦断面とアンカー鋼材(ケーブル)を示したものであり、図2は、基礎スラブの上部のアンカーの定着部を示す平面図、図3は、杭頭部の断面図、図4は、これらの杭を構造物に利用した一例を示す平面図と正面図である。図5は、接合構造の他の実施例の断面図である。
【0011】
図1に示すように、場所打コンクリート杭1は、主鉄筋2とフープ筋21からなる鉄筋籠20が杭中に配設される通常のものである。この場所打コンクリート杭と、基礎スラブ5との間には付着防止層8を介在させてあり、杭と上部構造物の間における水平力の伝達は遮断されている。
【0012】
アンカー10は、定着部が杭1内部に位置するものであり、アンボンドPC鋼より線をUターンさせ、更に杭内部において交差させて交差部9を設けてあり、基礎スラブ5を斜めに貫通して両端部を定着金物11で定着してある。UターンさせることによってUターン部が支圧部となり、アンカーの長さが短くても十分な定着力が得られる。
【0013】
アンカーの交差部9を杭と上部構造物との接合面に位置させることによりメスナージュヒンジと同様の作用が期待でき、杭と上部構造物の結合状態をピン結合と考えることができ、杭と上部構造物の間におけるモーメントの伝達を無視することができる。このUターンアンカーを十字状に配設して図2に示すように、柱12の根元において4箇所で定着している。
Uターンアンカーが1個で間に合う場合は、定着箇所は、柱12の対角線位置の2箇所となる。
【0014】
アンボンドPC鋼より線を利用しているので、アンカー10は基礎スラブ5とは縁が切られている。アンボンドPC鋼より線を使用しない場合は、基礎スラブ5との縁を切るために、塩化ビニール管等の合成樹脂管を基礎スラブ5内に斜めに設置し、これにアンカーの緊張鋼線(ケーブル)を挿通する。基礎スラブ5上面には定着金物として雌コーンを設置し、クサビによってアンボンドPC鋼より線を強固に定着する。
【0015】
実施例2
図5に示すように、アンボンドPC鋼より線を曲げて先端にリング15を形成し、このリング15を杭内部に位置するように挿入し、基礎スラブ5を上部方向に斜めに貫通させ、基礎スラブ上面においてクサビで定着した。このアンカーを1つの杭に4本設置したものである。この場合も、アンボンドPC鋼より線を使用しない場合は、基礎スラブ5に斜めにアンカーケーブルを挿通する合成樹脂管を埋設する。
【0016】
実施例3
図4は、本発明を適用した基礎構造物の一例であり、上部構造物の外縁部に位置する杭にアンカーを設置して上部構造物と接合したものである。
アンカーケーブルの設置は1本の杭に数ヶ所設置する場合と全く設置をしない杭の複合で構成することも可能である。アンカーを設置しない杭にあっても、杭頭部には付着防止層8を設けておき、必要に応じて杭頭部に差筋13(鉄筋の短いものをコンクリート打設後差込む)をおこなうか、基礎スラブと杭頭間の摩擦力で水平変位を抑制する。
【0017】
場所打コンクリート杭1の頭部の一部分にアンカーの緊張鋼線に沿って空洞部を設けると柔かめの免震構造とすることができる。
なお、保守管理を容易にするためには、アンカーの定着を基礎スラブ上面ではなく、1階床面とか地下床面とすると、アンカー頭部の状態や緊張力の確認、更には、再緊張作業が容易となる。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、基礎スラブに合成樹脂管を予め設置したり、アンボンド鋼より線を用いることによりアンカーの緊張鋼材と基礎スラブの縁を切っているので、基礎スラブにアンカー設置用の穴を空ける必要がなく、したがってアンカー設置のための専用の削孔機械が不要である。基礎スラブを貫通してアンカーの緊張鋼材を定着しているので、基礎スラブ内部分がグラウンドアンカーでいう自由長部分になり、この部分を従来より長くしているため、アンカーが破壊に達するまでの変位が大きくなる。
【0019】
地盤に埋設するグラウンドアンカーには定着用の安定した支持地盤が必要であるが、本発明は、アンカーを杭内に設置するので常に安定したアンカー力を得ることができる。
また、アンカーケーブル(緊張鋼材)は基礎スラブを貫通するので耐圧盤のコンクリート打設が不要となる。アンカーケーブルを杭先端に定着する従来技術に比較して長さが短くて良く、時間経過によるケーブルの緩みが生じず、また、緩みが生じた場合も再緊張が容易である。
アンカーケーブルは、使用強度により太さを自由に変更でき、工場生産による量産が容易であり、取扱いが極めて簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】杭と基礎スラブの接合構造の縦断面。
【図2】基礎スラブの上部のアンカーの定着部を示す平面図。
【図3】杭頭部の断面図。
【図4】本発明を構造物に利用した一例を示す平面図と正面図。
【図5】他の実施例の縦断面図。
【図6】従来技術の一例。
【図7】従来技術の一例。
【図8】従来技術の一例。
【符号の説明】
1 杭
2 主鉄筋
20 鉄筋籠
21 フープ筋
5 基礎スラブ
8 付着防止層
9 交差部
10 アンカー
11 定着金物
12 柱
13 差筋
15 リング

Claims (3)

  1. 場所打コンクリート杭と上部構造物との間に水平力伝達防止手段を設け、アンボンドPC鋼より線をUターンさせると共に交差させたアンカーのUターン部を杭内に位置させ、基礎スラブを斜めに貫通して両端部を基礎スラブ上面に定着してある杭基礎。
  2. 請求項1において、交差部が杭と上部構造物との接合面にある杭基礎。
  3. 請求項1〜2のいずれかの杭とアンカーを設けない杭からなる杭基礎であって、アンカーを設けない杭には差筋が杭と基礎スラブの間に設けてある杭基礎。
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