<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第1の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、第1の実施形態で説明される構成のすべてが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。また、以下の記載において、「平行」、「直交」、「(寸法や形状等が)同じ(同一)」との説明があるが、これらを寸法誤差(設計誤差、製造誤差)等により厳密に「平行」、「直交」、「同一」とすることは現実的には困難であり、「平行」、「直交」、「同一」には、それぞれ「略平行」、「略直交」、「略同じ(略同一)」であるものを含むものとする。
[遊技機の構成の概要]
図1は、第1の実施形態のスロットマシン1の外観構成を示す斜視図である。本実施形態のスロットマシン1は、いわゆる回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。なお、以下において、遊技者の方(手前)を「前方(前)」、反対を「後方(後)」と記載する。また、図1の正面図を基準に遊技機の上下左右を規定する。
本実施形態のスロットマシン1は、遊技者に対向する側である前面側(前方側)に開口が形成された箱形の筐体BX、及び当該開口を開閉可能に筐体BXに支持された前扉としての前面扉FDを備えており、筐体BX内に左右方向に並べて配置された複数のリールとしての第1リールR1~第3リールR3を有するリールユニットが収められている。また、筐体BX内のリールユニットの下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット(不図示)が収められている。また、本実施形態のスロットマシン1の筐体BX内には、CPU、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM、設定変更スイッチ、RAMクリアスイッチ等を搭載し、スロットマシン1の動作を制御する主制御基板100M、音量調整スイッチやRAMクリアスイッチ等を搭載し、後述する演出装置を制御する副制御基板100S、スロットマシン1の電源が投入されている状態と切断されている状態とを切り換える主電源スイッチを内蔵し、各部品に電力を供給する電源ユニット(不図示)等も収められている。なお、副制御基板100Sは、前面扉FDの後方側(内側)に設けられていてもよい。
図1に示す第1リールR1、第2リールR2及び第3リールR3は、それぞれ外周面が一定の間隔で20の仮想領域(以下、各仮想領域を「コマ」とも記載する)に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配置されている。また、第1リールR1~第3リールR3は、リール駆動手段としてのステッピングモータ(不図示)に軸支されており、それぞれステッピングモータの軸周りに回転駆動され、ステッピングモータの駆動パルスのパルス数やパルス幅などを制御することによって、コマ単位(所定の回転角度単位、所定の回転量単位)で停止可能に設けられている。
前面扉FDは、それぞれ個別に開閉可能で、筐体BXの開口の上半部を閉じることが可能な前面上扉UDと、当該開口の下半部を閉じることが可能な前面下扉DDと、に上下に分割して構成されている。前面上扉UDには、第1リールR1~第3リールR3の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓DWが設けられている。第1リールR1~第3リールR3の停止状態では、第1リールR1~第3リールR3それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている3つの図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)をスロットマシン1の正面側から表示窓DWを通じて観察できるようになっている。
また、本実施形態のスロットマシン1では、表示窓DWを通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによる有効ラインについて、有効ラインL1が設定されている。本実施形態のスロットマシン1では、1回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数がいずれの遊技状態においても3枚に設定されており、規定投入数に相当するメダルが投入されると第1リールR1~第3リールR3の中段によって構成される有効ラインL1が有効化される。
そして、遊技結果は、表示窓DW内の有効ラインL1上に停止表示された図柄組合せによって判定され、有効ラインL1上の図柄組合せが予め定められた役に対応した組合せである場合に、その役が入賞したものとしてホッパーユニットからメダルの払い出し等が行われる。
前面上扉UDには、遊技情報表示部DSが設けられている。遊技情報表示部DSは、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、1回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス状態でのメダルの払出数の合計あるいは獲得数の合計、今回の遊技で当選した役の情報、メダルの払い出しに関係するストップボタンB1~ストップボタンB3の押し方を示唆する情報の表示等の各種遊技情報が表示される。
遊技情報表示部DSには、7セグメント表示器から構成される主制御表示装置500が含まれており、規定投入数のメダルが投入されスタートレバーSLが操作された際に、今回の遊技で当選した役の情報である当選情報に基づき作成される制御信号である当選コマンドに対応する表示である報知表示が表示され、報知表示の表示後に第1リールR1~第3リールR3が停止した際に、報知表示が終了するとともにメダルの払出数あるいは獲得数が表示される。本実施形態のスロットマシン1では、当選コマンドに応じた表示態様で主制御表示装置500の各セグメントが点灯及び消灯する報知表示が実行される。
また、主制御表示装置500には、7セグメント表示器のドットであり、図示しないAT制御手段によって有利区間が開始され、小役の入賞が補助されることでメダルの出玉率が1以上となっている場合に点灯する区間報知部500Aが設けられている。ここで、出玉率とは、一時的な確率の偏りの影響を十分に無視できるだけの遊技回数である所定の遊技回数(例えば17500ゲーム)の遊技が実行された場合において、所定の遊技回数の遊技の間に投入されるメダルの総投入数に対する所定の遊技回数の遊技の間に獲得されるメダルの総払出数の割合であり、内部抽選で当選した役について、遊技機に設定されている入賞確率で入賞する状態で遊技される場合を想定した割合である。
前面下扉DDには、各種の操作手段が配置されている。操作手段としては、クレジット(貯留)されたメダルを投入する操作を行うための投入操作手段として、1枚のメダルを投入するシングルベットボタンBT及び規定投入数のメダルを投入するマックスベットボタンMB、第1リールR1~第3リールR3を回転させて遊技を開始する契機となる開始操作を遊技者に実行させるための遊技開始操作手段としてのスタートレバーSL、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールR1~第3リールR3のそれぞれを停止させる契機となる停止操作を遊技者に実行させるための停止操作手段としてのストップボタンB1~ストップボタンB3及びクレジットされたメダルを清算するための清算ボタンBS、施錠装置(不図示)等が設けられている。
また、前面下扉DDの下部には、メダル払出口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払出口MOからメダル受け皿MPへ払い出されるようになっている。また、遊技機内にクレジットされたメダルが記憶されている状態で、清算ボタンBSが押下された場合、清算ボタンBSの押下に伴ってホッパーユニット320からクレジット数(クレジットされたメダルの枚数)に相当する枚数のメダルを払い出す清算処理を実行し、メダル払出口MOからメダル受け皿MPへメダルを払い出す。前面扉FDが筐体BXに対して閉じた状態では、前面扉FDは、ロック状態の施錠装置によって開閉が制限された状態となる。施錠装置に対する作業者のキー操作によって施錠装置が前面扉FDの開閉の制限を解除した状態になると、前面扉FDは、筐体BXに対して開閉可能なアンロック状態となる。前面扉FDが筐体BXに対して開いた状態では、スロットマシン1の内部に配置された上記主制御基板100M、音量調整スイッチ、副制御基板100S、主電源スイッチなどの操作が可能となる。
また、スロットマシン1には、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりする、遊技に関する演出を実行可能な演出装置300が設けられている。演出装置300には、前面上扉UDに設けられている、演出表示装置330、音響装置340、複数の電飾装置360、及び前面下扉DDに設けられている演出操作装置400Bが含まれる。演出表示装置330は、例えば液晶ディスプレイから構成され、遊技の進行に応じて各種の映像や画像を表示する演出を実行する。音響装置340は、遊技の進行に応じて各種の音声を出力する演出を実行する。電飾装置360は、遊技の進行に応じて発光する演出を実行する。演出操作装置400Bは、演出表示装置330に表示される画像等に合わせて有効化され、操作有効期間内に遊技者の押圧操作を受け付けると、当該押圧操作に応じて、演出表示装置330、音響装置340、電飾装置360等を用いたさまざまな演出が実行される。演出操作装置400Bの詳細については後述する。
本実施形態のスロットマシン1では、遊技者がメダルをメダル投入口MIに投入するか、メダルが規定投入数以上にクレジットされている場合に、規定投入数と同じ回数シングルベットボタンBTを後方に向けて押下するシングルベット操作(投入操作)又はマックスベットボタンMBを下方に向けて押下するマックスベット操作(投入操作)を行うことで、規定投入数のメダルが投入状態に設定され、第1リールR1~第3リールR3の回転制御を開始することが可能な準備状態にセットされる。そして、遊技者がスタートレバーSLに対してスタートレバーSLを傾動させる開始操作(傾動操作)を実行すると、主制御基板100Mにおいて第1リールR1~第3リールR3をステッピングモータの駆動により回転開始させるとともに、乱数を用いた内部抽選が行われ、第1リールR1~第3リールR3の回転速度が所定の速度まで上昇し定常回転になったことを条件に、ストップボタンB1~ストップボタンB3の押下操作が許可、すなわちストップボタンB1~ストップボタンB3による停止操作が有効化される。
なお、本実施形態のスロットマシン1は、第1リールR1~第3リールR3を回転開始させた場合に、ウェイト(又はウェイト時間)と称される待機時間(約4.1秒)を設定するように構成されている。そして、スロットマシン1は、待機時間の設定から待機時間が経過するまでの期間内に再び開始操作が行われた場合に、待機時間が経過した後に第1リールR1~第3リールR3を回転開始させるように構成されている。
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンB1~ストップボタンB3を後方に向けて押下(以下、「押下タイミング」と記載)していくと、ストップボタンB1~ストップボタンB3のそれぞれに内蔵されている停止信号出力手段としてのストップスイッチ(不図示)がON動作を行い、主制御基板100Mへ出力するリール停止信号をOFF状態からON状態へ変化させる。
また、遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンB1~ストップボタンB3を解放すると、ストップボタンB1~ストップボタンB3それぞれに対応するストップスイッチがOFF動作を行い、主制御基板100Mへ出力するリール停止信号をON状態からOFF状態に変化させる。そして、主制御基板100Mは、ストップボタンB1~ストップボタンB3の押下タイミング及び解放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のOFF状態からON状態への変化に基づいて、内部抽選の結果に応じた停止位置で第1リールR1~第3リールR3を停止させる。
また、前面下扉DDの下部の前面には、メダル払出口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払出口MOからメダル受け皿MPへ払い出されるようになっている。また、主制御基板100Mにクレジットされたメダルが記憶されている状態で、清算ボタンBSが押下された場合、清算ボタンBSの押下に伴って清算ボタンBSに内蔵されているメダル清算スイッチ(不図示)がON動作を行い、主制御基板100Mへ出力するメダル清算信号をOFF状態からON状態へ変化させる。主制御基板100Mは、メダル清算信号のOFF状態からON状態への変化に伴って、第1リールR1~第3リールR3が回転しておらずかつメダルがベットされていない状態に限り、ホッパーユニット320からクレジット数(クレジットされたメダルの枚数)に相当する枚数のメダルを払い出す清算処理を実行し、メダル払出口MOからメダル受け皿MPへメダルを払い出す。
[演出操作装置の詳細]
次に、演出操作装置400Bの詳細について説明する。図2に示すように、演出操作装置400Bは、演出ボタンユニット600と、飾り枠11と、左ケース12Lと、右ケース12Rと、中継基板13と、基板カバー15と、を有している。
演出ボタンユニット600は、遊技者によって押圧操作される外ボタン30や、外ボタン30を移動可能に保持する支持部20等を有している。演出ボタンユニット600の詳細は、後述する。
左ケース12L及び右ケース12Rは、互いに取り付けられるとともに、それぞれ前面下扉DDの各種操作手段を保持する操作手段配置部CP(図1参照)に保持されており、演出ボタンユニット600、飾り枠11及び基板カバー15を保持している。また、左ケース12L及び右ケース12Rは、それぞれ演出ボタンユニット600の左側及び右側を覆って保護している。飾り枠11は、外ボタン30の周囲を装飾している。中継基板13は、演出ボタンユニット600に保持されており、演出ボタンユニット600と副制御基板100S(後述する第2の実施形態においては、副制御基板200S)とを電気的に接続している。
[演出ボタンユニットの構成]
図3に示すように、演出ボタンユニット600は、左ケース12L及び右ケース12R(図2参照)に保持される支持部20と、支持部20に対してY1方向(外ボタン30の押圧方向(移動方向))へ移動可能に支持されている外ボタン(カバー部、第1の操作手段、操作手段)30及び内ボタン(第2の操作手段、操作手段)50と、発光基板65と、駆動部70と、振動装置(振動部)80と、外ボタン30の移動を検出する外ボタン検出センサ(第1検出手段)62と、内ボタン50の移動を検出する内ボタン検出センサ(第2検出手段)63と、を有している。なお、本実施形態において、Y1方向は略下方向となっているが、外ボタン及び内ボタンの移動方向は上下方向でも前後方向でもこれらと交差する斜め方向でもよい。
支持部20は、右ケース12Rに取り付けられている支持部本体21と、支持部本体21に取り付けられている下支持部22と、下支持部22に取り付けられている中支持部23と、中支持部23に取り付けられている上支持部25と、を有している。支持部20は、支持部本体21、下支持部22、中支持部23及び上支持部25の順序で下方から上方に向けて積み重ねるように互いに取り付けられている。支持部本体21は、駆動部70及び振動装置80を保持している。
下支持部22は、Y1方向に沿って形成されて外ボタン30のY1方向への移動を案内する、円筒状の外ボタン案内部22aを有している。また、下支持部22は、外ボタン検出センサ62を保持している。中支持部23は、内ボタン検出センサ63及び発光基板65を保持している。上支持部25は、Y1方向に沿って形成されて、内ボタン50のY1方向への移動を案内する案内孔25aを有している。
発光基板65は、中支持部23と上支持部25との間に配置され、中支持部23に保持されており、LED等からなる複数の発光源を有している。発光基板65は、遊技者から光が視認可能となるように外ボタン30、内ボタン50及び飾り枠11を発光させる。例えば、発光基板65は、外ボタン30の押圧操作が有効化されている操作有効期間や、内ボタン50の押圧操作が有効化されている操作有効期間(ボタンカバー45が開状態である期間)に外ボタン30や内ボタン50を発光させることによって、外ボタン30や内ボタン50の押圧操作が有効化されていることを遊技者に報知することが可能となる。
駆動部70は、左ケース12Lに取り付けられるとともに支持部20に保持された駆動ベース72と、駆動ベース72に保持された切換え手段としてのステッピングモータ71と、ステッピングモータ71の駆動力を外ボタン30へ伝達するためのモータカム73と、を有している。モータカム73は、左右方向に延在する回転中心73aを中心として、支持部20に対して回転自在に支持されており、ステッピングモータ71の駆動によって回動する。また、モータカム73は、回転中心73aに対し所定間隔を存して配置され、左右方向に沿って突設された軸部73bを有している。軸部73bは、外ボタン30に当接して、ステッピングモータ71の駆動力を外ボタン30に伝達する。ステッピングモータ71は、駆動力が外ボタン30に伝達されることによって、後述するボタンカバー45を開閉させる。
振動装置80は、所謂可動磁石型のボイスコイルモータ(VCM)であり、支持部20に保持された固定部81と、固定部81に対して直線的に移動可能な可動部(移動部材、振動子)82と、を有しており、所定の条件を満たすことで振動を発生させる。固定部81は、電力(信号)の供給によって磁場を発生させるコイル(不図示)を有している。可動部82は、固定部81が発生させた磁場内移動する永久磁石(不図示)を有しており、当該磁場から永久磁石が受ける電磁力によって固定部81に対しY1方向に沿って移動可能に、固定部81に支持されている。言い換えると、可動部82は、固定部81を介して支持部20に支持されている。振動装置80は、所定の条件を満たすと、即ち、副制御基板100Sから制御信号が出力(供給)されると、Y1方向に沿って移動して、可動部82が当接する部分を押圧する。振動装置80は、例えば、連続するパルス信号が供給された場合には可動部82が振動して(振動を発生させるように移動して)、可動部82が当接する部分を押圧することによって当接(衝突)する部分を振動させる。また、例えば、振動装置80は、単発のパルス信号が供給された場合には当接(衝突)する部分に衝撃力を与える。このように、振動装置80は、供給される信号によって多様な動作が可能となっている。なお、また、振動装置80は、可動コイル型のVCMでもよいし、ラッチングソレノイド、ロータリソレノイド、ステッピングモータ等であってもよい。また、振動装置80は、可動部が固定部に対して往復直線運動するものに限定されず、可動部が固定部に対して円運動(単振動)する偏心モータであってもよいし、支持部20に支持された振動スピーカ等であってもよい。振動装置80の詳細は、後述する。
発光基板65、ステッピングモータ71及び振動装置80は、中継基板13(図2参照)を介して副制御基板100Sと電気的に接続されており、それぞれ副制御基板100Sから供給される電力や信号等によって動作する。外ボタン検出センサ62及び内ボタン検出センサ63は、中継基板13を介して副制御基板100Sと電気的に接続されている。外ボタン検出センサ62及び内ボタン検出センサ63は、例えば、それぞれ透過型の光学センサによって構成されている。外ボタン30が移動した際、外ボタン検出センサ62は、外ボタン30によって光軸が遮光され、検出信号を出力する。また、内ボタン50が移動した際、内ボタン検出センサ63は、内ボタン50によって光軸が遮光され、検出信号を出力する。
[外ボタンの構成]
次に、図3乃至図5を参照して、遊技者による押圧操作(移動操作)が可能な外ボタン30の構成について説明する。図3に示すように、外ボタン30は、支持部20に対して移動可能に保持されている外ボタンベース31と、開閉自在なボタンカバー(カバー部、第1の操作手段)45を有するボタンカバーユニット35と、駆動部70からの駆動力をボタンカバー45に伝達するリンクユニット32と、ボタンカバー45を開放する方向へ付勢する付勢ユニット33と、を有している。
外ボタンベース31は、リンクユニット32及び付勢ユニット33を保持しており、下支持部22と中支持部23との間に配置されている。外ボタンベース31には、Y1方向に沿って貫通穴31aが形成されている。貫通穴31aには下支持部22の外ボタン案内部22aが挿入されており、外ボタンベース31は、Y1方向に沿って外ボタン案内部22aに案内されながら、下支持部22と中支持部23との間で移動可能に保持されている。また、外ボタンベース31は、外ボタン30が移動する際に外ボタン検出センサ62の光軸を遮光可能な遮光部53bを有している。外ボタンベース31と下支持部22との間には、外ボタンばね61が設けられている。外ボタンばね61は、下支持部22に対して外ボタンベース31をY1方向とは反対方向(上方)へ向けて付勢している。
リンクユニット32は、外ボタンベース31の左側に配置されており、外ボタンベース31に保持されているリンクベース36と、リンクカム37と、を有している。リンクカム37は、外ボタン30が押圧操作されていない状態において、左右方向に延在する回転中心37aを中心として、リンクベース36に対して回転自在に支持されている。回転中心37aは、モータカム73の回転中心73aと同一直線状となるように配置されている。リンクカム37には、モータカム73の軸部73bが嵌入されるリンク溝37b(図4参照)が形成されている。リンク溝37bは、リンクカム37の回転方向の幅が軸部73bの直径よりも僅かに大きく形成されており、軸部73bが嵌入されることでリンクカム37とモータカム73とを連動させる。また、リンクカム37は、ボタンカバー45に当接可能で、リンクカム37の回動位置に応じて回転中心37aからの距離が変化するカム面37c(図4参照)を有している。
付勢ユニット33は、外ボタンベース31の右側に配置されており、外ボタンベース31に保持されている付勢ベース39と、ボタンカバー45に当接する付勢アーム41と、付勢ばね42と、を有している。付勢アーム41は、左右方向に延在する回転中心41aを中心として、付勢ベース39に対して回動自在に支持されている。また、付勢アーム41は、左右方向に沿って突設されたカバー当接部41b(図5参照)を有している。カバー当接部41bは、ボタンカバー45に当接可能となるように、回転中心73aに対し所定間隔を存して配置されている。付勢ばね42は、付勢ベース39に対して図5に示すC方向(右側面視における反時計方向)へ回動するように、付勢アーム41を付勢している。
ボタンカバーユニット35は、上支持部25の上方(外ボタンベース31の上方)に配置され、リンクベース36及び付勢ベース39によって保持されるカバーベース43と、ボタンカバー45と、を有している。カバーベース43は、底板43b(図6参照)と、底板43bの周縁から上方(Y1方向とは反対方向)に向けて延設された側壁43c(図6参照)と、を有し、上方側が開放した箱状に形成されている。底板43bの略中央部には、Y1方向に沿って貫通穴43a(図6参照)が形成されており、内ボタン50の上部がこの貫通穴43aを貫通して上方へ向けて突出している。
ボタンカバー45は、左右方向に延在する回転中心45aを中心として、カバーベース43に対して回動自在(開閉自在)に支持されている。ボタンカバー45は、図3に示す閉じた状態(第1の状態、以下、閉状態という)においてY1方向と交差するように配置された天板45dと、天板45dの左側に配置されてリンクカム37のカム面37cと当接可能な左アーム45b(図4参照)と、天板45dの右側に配置されて付勢アーム41のカバー当接部41bと当接可能な右アーム45c(図5参照)と、を有している。天板45dは、透明な材料、例えば、透明な合成樹脂やガラス等で形成されている。
左アーム45bがカム面37cに当接した状態において、ボタンカバー45は、カム面37cによって図4に示すA1方向(左側面視における反時計方向、ボタンカバー45が開放する方向)への回動が制限(規制)される。また、右アーム45cがカバー当接部41bに当接した状態において、ボタンカバー45は、カバー当接部41bによって図5に示すA1方向(右側面視における時計方向、ボタンカバー45が開放する方向)へ回動するように押圧される。ボタンカバー45は、閉状態において、カバーベース43の上方側を塞ぐように(内ボタン50の上方側を覆うように)配置される。
これにより、内ボタン50の上部は、カバーベース43とボタンカバー45との間に形成される空間内、即ち、底板43bと側壁43cと天板45dとによって囲まれた空間内に収容(配置)され、遊技者等による外部からの当該空間へのアクセスが制限された状態(内ボタン50を押圧操作できない状態、押圧不能な状態)、即ち、ボタンカバー45によって内ボタン50に対する押圧操作が禁止された状態となる。また、上述したように、天板45dが透明な材料で形成されているため、ボタンカバー45の閉状態においては、遊技者が天板45dを介して内ボタン50の上部を上方から視認可能となっている。
なお、本実施形態において、側壁43cはカバーベース43に設けられているが、これに限定されない。例えば、内ボタンの上部が、カバーベースの底板と、ボタンカバーに設けられた側壁と天板とによって囲まれた空間内に収容されるように構成されていてもよいし、側壁の一部がカバーベースとボタンカバーの両方に設けられていてもよい。
図4は、ボタンカバー45の閉状態における演出ボタンユニット600の左側面図、図5は、ボタンカバー45の閉状態における演出ボタンユニット600の右側面図である。図4に示すように、左アーム45bが、リンクカム37のカム面37cにおける回転中心37aからの距離が最も大きい位置に当接している状態では、ボタンカバー45が閉状態となる。
ボタンカバー45の閉状態において、ステッピングモータ71(図3参照)を駆動させる信号が副制御基板100Sから送信されると、モータカム73(図3参照)が回動して軸部73bが移動し、モータカム73の回動に連動してリンクカム37が図4に示す初期位置からB方向(左側面視における反時計方向)へ回動する。リンクカム37が初期位置からB方向へ回動する際、ボタンカバー45は、付勢アーム41のカバー当接部41b(図5参照)によってA1方向へ回動するように押圧され続けるため、カム面37cと左アーム45bとが当接し続けることとなり、これらの当接点は、カム面37cに沿って回転中心37aに近づく。
リンクカム37が初期位置から回動し、カム面37cと左アーム45bとの当接点が回転中心37aに近づくにつれて、ボタンカバー45は、閉状態から徐々にA1方向へ回動する。モータカム73が回動して軸部73bが図4の軸部73b’で示す位置へ移動し、リンクカム37がB方向へ回動して図4のリンクカム37’で示す動作位置へ回動すると、ボタンカバー45は、A1方向へ更に回動し、図4のボタンカバー45’で示す開いた状態(第2状態、以下、開状態という)となる。なお、ボタンカバー45は、開状態において、左アーム45bとカム面37cとが当接して、カム面37cによって更なるA1方向への回動が制限されていてもよいし、左アーム45bとカム面37cとが離間するとともに不図示のストッパ部に当接して、このストッパ部によって更なるA1方向への回動が制限されていてもよい。
本実施形態のスロットマシン1では、ボタンカバー45の開状態においては、内ボタン50が上方に向けて露出して、遊技者が内ボタン50を押圧操作可能な状態、即ち、ボタンカバー45が内ボタン50に対する操作を禁止しない状態となる。これにより、内ボタン50が押圧操作できない状態では、遊技者の内ボタン50への操作欲求を高めることができ、内ボタン50を押圧操作可能な状態では、禁止されていた内ボタン50への操作が可能となることで遊技者の操作欲求を解放させることで、遊技の演出に対する興趣(遊技性)を向上させることが可能となる。また、このように構成された本実施形態のスロットマシン1では、遊技者は、内ボタン50を操作できる状態と操作できない状態との変化を楽しむことが可能となり、遊技者の演出に対する興趣(遊技性)を向上させることができる。また、内ボタン50の押圧操作が有効化された際(内ボタン50の押圧操作に応じて新たな演出が実行される状態となった際)にボタンカバー45を開状態とすることにより、遊技者は、内ボタン50の押圧操作が有効化されている操作有効期間内であるか否かを演出操作装置400Bの形状の変化によって明確に認識することが可能となり、遊技者による演出操作装置400Bの操作ミスを抑制して、遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。また、ボタンカバー45の閉状態において、内ボタン50が見えているのに押圧操作できないという状況を作り出し、遊技者の内ボタン50の押圧操作に対する欲求を高めさせ、その後にボタンカバー45を開状態として遊技者の押圧操作に対する欲求を解放させることで、遊技者の演出に対する興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態において、駆動部70及びリンクユニット32は、制限状態と解除状態とに切り換え可能な開閉制限機構(開閉禁止機構)70Kを構成する。制限状態は、ボタンカバー45が内ボタン50に対する操作を制限(禁止)する開閉制限機構70Kの状態であり、具体的には、ボタンカバー45が閉状態で、モータカム73及びリンクカム37がボタンカバー45の回動を制限する回動位置に位置している状態(図4の実線で示す状態)である。また、解除状態は、ボタンカバー45が内ボタン50に対する操作を禁止しない開閉制限機構70Kの状態であり、具体的には、モータカム73及びリンクカム37がボタンカバー45の回動を制限しない回動位置に位置している状態(図4の2点鎖線で示す状態)である。ボタンカバー45は、所定の条件を満たすと、即ち、ステッピングモータ71が駆動してモータカム73及びリンクカム37が回動し、開閉制限機構70Kが制限状態から解除状態へ切り換わると、内ボタン50の押圧操作を制限(禁止)する状態から内ボタン50の操作を許可する(禁止しない)状態に切り換わる。
ステッピングモータ71が駆動してモータカム73及びリンクカム37が更にB方向へ回動すると、左アーム45bがカム面37cによって押圧され、ボタンカバー45は、上記ステッピングモータ71からの駆動によって、上述したA1方向とは反対方向のA2方向(時計回り方向、図4参照)へと回動操作されて、再び閉状態となる。なお、モータカム73及びリンクカム37がB方向とは反対方向へ回動するようにステッピングモータ71を駆動させて、ボタンカバー45を開状態から閉状態へ回動させるように構成されていてもよい。また、ボタンカバー45は、手動で上記A2方向に回動操作されるように構成されてもよく、例えば、手動によって開状態にあるボタンカバー45を閉状態へ向けて回動させるようにしても良い。即ち、第1の操作手段としてのボタンカバーは、駆動源もしくは手動に係わらず、回動操作可能に構成されていれば良い。
[外ボタンの押圧方向に沿った移動に係る構成]
次に、図6及び図7を参照して、外ボタン30の押圧方向に沿った移動に係る構成について説明をする。上述したように、外ボタンベース31は、Y1方向に沿って外ボタン案内部22aに案内されながら、下支持部22と中支持部23との間で移動可能に保持されるとともに、外ボタンばね61によってY1方向とは反対方向(上方)へ向けて付勢されている。
外ボタン30は、遊技者に押圧操作されていない状態(非操作状態)では、図6に示す初期位置に位置している。外ボタン30が初期位置に位置している状態では、外ボタンベース31の上面31cが、中支持部23の下面23aに当接して、外ボタン30のY1方向とは反対方向への移動が制限されている。
外ボタン30は、閉状態で遊技者に押圧操作されることによって、初期位置から、外ボタン検出センサ62に検出される位置、即ち、外ボタン検出センサ62の光軸を遮光する検出位置へY1方向に移動(変位)する。外ボタン30は、遊技者の押圧操作によってY1方向に更に移動(変位)して、初期位置からの移動距離が外ボタン30の可動範囲(ストローク範囲)の長さである距離h1に達すると、図7に示すように、外ボタンベース31が下支持部(当接部)22に当接して、外ボタン30の更なるY1方向への移動が制限される押下位置(操作位置、最大押下位置)となる。外ボタン30が押下位置に位置している状態で、外ボタン30の天板45dは、内ボタン50とY1方向に離間している。これにより、外ボタン30が押圧操作された際に、外ボタン30を介して内ボタン50が押圧操作されてしまうことを防止している。
外ボタン30が押圧操作されてY1方向へ移動すると、移動量の増大に伴って外ボタンばね61のたわみ量が増大する。このため、外ボタン30のY1方向の操作負荷(操作力)は、図6に示す外ボタン30の初期位置で最小となり、図7に示す外ボタン30の押下位置で最大となるように、外ボタン30のY1方向への移動量に対して一次的に変化する。
また、ボタンカバー45の閉状態において、上述したリンクカム37のリンク溝37b(図4参照)は、Y1方向の長さが軸部73b(図4参照)の直径よりも距離h1以上大きく形成されており、ボタンカバー45の閉状態において外ボタン30が押圧操作された際に、リンク溝37bが軸部73bに沿ってY1方向へ移動可能となっている。これにより、ボタンカバー45の閉状態において外ボタン30が押圧操作された際に、軸部73bに押されてリンクカム37が回動してしまうことを防止している。
[内ボタンの詳細及び内ボタンの押圧方向に沿った移動に係る構成]
次に、図6、図8乃至図10を参照して、内ボタン50の詳細及び内ボタン50の押圧方向に沿った移動に係る構成について説明をする。図6に示すように、演出ボタンユニット600は、上述した内ボタン50と、下支持部22に対しY1方向に沿って移動可能な第1スライダ67と、下支持部22に保持されて、遊技者が内ボタン50を押圧操作(移動操作)する際の負荷(操作負荷、操作力)を変化させる負荷機構(付勢手段、負荷手段、手応え付与手段)90と、を有している。
内ボタン50は、上支持部25に対してY1方向に沿って移動可能な内ボタン上ユニット51と、中支持部23と上支持部25との間に配置されて、中支持部23によってY1方向に沿って移動可能に支持されている第2スライダ55と、を有する。内ボタン上ユニット51は、上支持部25に対してY1方向に沿って移動可能に支持された内ボタンベース53と、内ボタンベース53に一体的に取り付けられている内ボタン本体52と、を有している。内ボタンベース53は、内ボタン本体52の下方に配置されており、発光基板65からの光を上方に向けて通過させる開口53aと、内ボタン50が移動する際に内ボタン検出センサ63の光軸を遮光可能な遮光部53bと、上支持部25に対してY1方向とは反対方向に当接可能な被制限面53c(図3、図9(a)参照)と、を有している。
内ボタン本体52は、内ボタン50が遊技者によって押圧操作される際に遊技者の指が当接する部材であり、上面52aが凹面状となるように透光性の高い材料で形成されている。これにより、内ボタンベース53の開口53aを通過した発光基板65からの光を遊技者に視認させることが可能となっている。
負荷機構90は、第1スライダ67を下支持部22に対してY1方向とは反対方向へ付勢するスライダばね91と、第1スライダ67が下支持部22に対してY1方向に沿って移動する際に第1スライダ67に対して抵抗力を付与する抵抗ばね92(図9(a)参照)と、を有している。例えば、スライダばね91は、巻き中心がY1方向に沿うように配置されたコイルばねである。スライダばね91は、Y1方向に視て、スライダばね91の巻き中心と、内ボタン本体52の上面52aと、が重なるように配置されていることが望ましい。
第1スライダ67の上面67aは、第2スライダ55の当接面(下面)55bとY1方向とは反対方向に当接し、第2スライダ55の上面55aは、内ボタンベース53の下面53dとY1方向とは反対方向に当接する。内ボタン50は、遊技者に押圧操作されていない状態では、図6に示す初期位置に位置している。内ボタン50が初期位置に位置している状態では、内ボタン50の被制限面53cが上支持部25に当接して、内ボタン50のY1方向とは反対方向への移動が制限されている。このように、内ボタン上ユニット51、第2スライダ55及び第1スライダ67は、Y1方向に互いに当接した状態でY1方向に移動可能に支持されており、遊技者の押圧操作によってY1方向に沿って一体的に移動可能となっている。
内ボタン上ユニット51及び第2スライダ55からなる内ボタン50は、遊技者に押圧操作されると、初期位置から、内ボタン検出センサ63に検出される位置、即ち、内ボタン検出センサ63の光軸を遮光する検出位置へ、Y1方向に移動(変位)する。内ボタン50が、遊技者の押圧操作によってY1方向に更に移動(変位)して、初期位置からの移動距離(操作量)が内ボタン50の可動範囲(ストローク範囲)の長さである距離h2に達すると、図8に示すように、第2スライダ55の当接面55bが下支持部22の上面22dに当接して、内ボタン50の更なるY1方向への移動が制限される押下位置(操作位置、最大位置、最大押下位置、内ボタン50の移動範囲における最大移動位置)となる。即ち、内ボタン50は、初期位置から検出位置を超えて押下位置(最大位置)まで押下操作可能となっている。
図9(a)、図9(b)、図10(a)及び図10(b)は、それぞれ演出ボタンユニット600を正面から視た断面図であり、それぞれ内ボタン50の位置が異なる(外ボタン30、中支持部23及び上支持部25は図示を省略)。具体的には、図9(a)は、内ボタン50が初期位置に位置している状態、図9(b)は、内ボタン50が初期位置と押下位置との間の第1位置に位置している状態、図10(a)は、内ボタン50が第1位置よりもY1方向下流の第2位置に位置している状態、図10(b)は、内ボタン50が押下位置に位置している状態を示している。
抵抗ばね92は、第1スライダ67の左右両側に一対設けられており、この抵抗ばね92の付勢力により、負荷機構90は、内ボタン50を初期位置側に付勢している。抵抗ばね92は、正面視において、スライダばね91の巻き中心に対して左右対称に配置されていることが望ましい。内ボタン50が初期位置に位置している状態において、抵抗ばね92は、上端が下支持部22に保持されるとともにY1方向に沿って形成されたばね本体92aと、ばね本体92aの下端から第1スライダ67側(内側)に向かってY1方向と交差する方向、例えば、Y1方向に対して85°~95°となる方向に沿って形成された係止部92bと、係止部92bの先端(内側端)から外側に向けて下降する傾斜部92cと、を有して、板状に形成されている。係止部92b(の上面)は、ばね本体92a(Y1方向)と直交する方向に沿って形成されていることが望ましい。抵抗ばね92は、例えば、弾性を有する薄い金属板の曲げ加工によって形成されている。
第1スライダ67は、ばね本体92aよりも内側に配置されて係止部92bに対してY1方向とは反対方向に対向する被係止面67bと、被係止面67bの外縁から内側に向かって上昇する傾斜面67cと、を有している。図9(a)に示すように、内ボタン50が初期位置に位置する状態において、係止部92bと被係止面67bとは、Y1方向に離間している。被係止面67bは、Y1方向に対して85°~95°となる方向、具体的には、Y1方向と直交する方向(係止部92bと平行な方向)に沿って形成されていることが望ましい。
図9(b)は、内ボタン50が遊技者の押圧操作によってY1方向に移動し、内ボタン50が第1位置(中間押下位置)に位置する状態、即ち、係止部92bと被係止面67bとがY1方向に当接した状態である。また、図10(a)は、内ボタン50が遊技者の押圧操作によって更にY1方向に移動し、内ボタン50が第2位置に位置する状態、即ち、一方の係止部92bの内側端と他方の係止部92bの内側端との間隔が被係止面67bの最大幅(左右方向幅)となるように抵抗ばね92が弾性変形した状態である。内ボタン50が押圧操作されて初期位置からY1方向に移動する際、抵抗ばね92は、内ボタン50が第1位置から第2位置までに位置する範囲(所定範囲)において、内ボタン50の操作負荷の増減率(内ボタン50の移動量に対する操作力の変化量)を変化させて、手応えを付与する。具体的には、内ボタン50が押圧操作されて初期位置からY1方向に移動する際、抵抗ばね92は、内ボタン50が第1位置から第2位置までに位置する範囲において、係止部92bが第1スライダ67の被係止面67bに引掛かることで、第1スライダ67に対してY1方向とは反対方向の抵抗力(手応え)を付与する。
内ボタン50が押圧操作されると、移動量の増大に伴ってスライダばね91のたわみ量が増大する。このため、内ボタン50のY1方向の操作負荷(操作力)は、内ボタン50が図9(a)に示す初期位置から図9(b)に示す第1位置に位置する状態まで徐々に増大し、内ボタン50が第1位置と第2位置との間の所定位置(最大負荷位置)に位置する状態で最大となり、内ボタン50が当該所定位置から図10(a)に示す第2位置に達するまでの間に急激に減少し、内ボタン50が第2位置から図10(b)に示す押下位置に達するまで再び徐々に増大するように、変化する。
一般に、遊技機のボタンは、ボタンをコイルばね等で押圧方向とは反対方向へ押圧する構成となっている。このようなボタンは、ボタンの操作量に対して操作力が一次的に変化するために操作感が単調となり、このようなボタンの操作に応じて演出が実行される場合、遊技者の演出に対する興趣を十分に向上させることが難しい。
本実施形態のスロットマシン1では、負荷機構90が内ボタン50の移動範囲における位置に応じて内ボタン50の操作負荷を変化させることで、操作感を単調でないものにするとともに、内ボタン50の押圧操作に適度な手応え(押心地)を付与することが可能となっている。これにより、遊技者が内ボタン50を押圧操作する際に操作感の変化を楽しむことができるとともに、心地よい手応え(操作感)を得ることが可能となり、演出に対する興趣(遊技性)の向上を図ることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1では、内ボタン本体52の上面52aは、凹面状となっている(図6参照)。これにより、負荷機構90によって内ボタン50の操作負荷が増大した場合であっても、遊技者の指が受ける力を分散させて、遊技者が心地よい操作感を得ることが可能となる。
また、負荷機構90は、第1スライダ67に対する一方側と他方側とに設けられた複数の抵抗ばね92によって第1スライダ67を挟むように構成されているので、一枚の抵抗ばね等によって第1スライダに対して抵抗力を付与する場合に比べて抵抗力の安定化を図るとともに、第1スライダの傾きを抑制することが可能となる。
また、抵抗ばね92のばね本体92aは、内ボタン50が初期位置に位置している状態で、第1スライダ67の移動方向であるY1方向に沿って形成されている。これにより、例えば、ばね本体92aがY1方向に対して傾斜するように形成されている場合と比較して、内ボタン50が押圧操作された際にばね本体92aの先端側が外側(第1スライダ67とは反対側)へ逃げにくくなり、内ボタン50の押圧操作の際により大きな抵抗力を付与することが可能となる。また、係止部92bがばね本体92aと直交する方向に沿って形成され、かつ被係止面67bが係止部92bと平行となるように形成されている場合、内ボタン50の押圧操作の際に更に、抵抗ばね92の大きさや板厚に比べて大きな抵抗力を付与することが可能となる。
また、内ボタン検出センサ63は、内ボタン50が押圧操作される際、第1位置よりもY1方向下流の位置で内ボタン50(の移動)を検出する。より具体的には、内ボタン検出センサ63は、内ボタン50が押圧操作される際、第2位置と押下位置の間の検出位置で内ボタン50を検出する。これにより、内ボタン50が押圧操作される際、操作負荷が最大となる前に内ボタン50の移動が検出されてしまうことを防止し、遊技者が操作感と演出等が変化するタイミングとのズレによる違和感を抑制することが可能となる。また、本実施形態において、最大負荷位置は、初期位置よりも検出位置に近い位置となるように構成されている。これにより、内ボタン50が最大負荷位置を越えてすぐに内ボタン50の移動が検出されるようにすることが可能となり、遊技者が操作感と演出等が変化するタイミングとのズレによる違和感を抑制することが可能となる。なお、最大負荷位置は、検出位置よりも初期位置に近い位置となるように構成されていてもよい。このように構成されることで、遊技者が内ボタン50を最大負荷位置まで押圧操作した際に、内ボタン50を操作位置まで押圧操作したと遊技者が誤認してしまうことを防ぐことが可能となる。
内ボタン50が押下位置に位置している状態で、遊技者による押圧操作が終了すると、第1スライダ67及び第2スライダ55を介して内ボタン50がスライダばね91によってY1方向とは反対方向に押圧され、傾斜部92cに当接する傾斜面67cによって押圧操作の際よりも小さい力で抵抗ばね92が弾性変形し、内ボタン50が初期位置へ戻る。
このように、本実施形態のスロットマシン1では、被係止面67b及び係止部92bが形成されている方向(図9(a)の左右方向)と内ボタン50の押圧方向(Y1方向)とが成す角度(例えば、90°)よりも、傾斜面67c及び傾斜部92cが形成されている方向と内ボタン50の押圧方向とが成す角度(例えば、45°)の方が小さくなっている。これにより、抵抗ばね92が内ボタン50を移動させる際に付与する抵抗力は、押圧操作の際よりも内ボタン50が押下位置から初期位置へ戻る際の方が小さくすることができ、内ボタン50を確実に初期位置へ戻すことが可能となる。なお、上述した実施の形態では、第2の操作手段としての内ボタン50をスライド移動するように構成したが、例えば、回動軸を中心に回動するようなボタン構成であってもよい。即ち、第2の操作手段は、遊技者によって回動操作可能に形成されてもよい。
[演出ボタンユニットの振動に係る構成]
次に、図6乃至図8を参照して、演出ボタンユニットの振動に係る構成について説明をする。振動装置80の可動部82は、Y1方向と交差(直交)する第1面82aと、第1面82aからY1方向とは反対方向に向けて突設された突設部82bと、を有しており、突設部82bの上端には、第1面82aと平行かつ距離を存して配置された第2面82cが形成されている。下支持部22は、第1面82aに対向する支持部対向面22cを有している。外ボタンベース31は、第1面82aに対向する外ボタン対向面31dを有している。第2スライダ55は、第2面82cに対向する第2スライダ対向面55cを有している。
第1面82aと支持部対向面22cとのY1方向の距離を距離a、第1面82aと外ボタン対向面31dとのY1方向の距離を距離b、第2面82cと第2スライダ対向面55cとのY1方向の距離を距離cとすると、図6に示すように、外ボタン30及び内ボタン50が初期位置に位置している状態では、距離a<距離b、かつ距離a<距離cとなっている。即ち、外ボタン30及び内ボタン50が初期位置に位置している状態では、振動装置80は、外ボタン30及び内ボタン50とY1方向に離間している。これにより、外ボタン30及び内ボタン50が初期位置に位置している状態では、振動装置80が作動した際、可動部82は、外ボタンベース31及び第2スライダ55のいずれとも当接せず、下支持部22にY1方向に当接(衝突)して、支持部20をY1方向に押圧することが可能となっている。
また、図7に示すように、外ボタン30が押下位置かつ内ボタン50が初期位置に位置している状態では、距離b<距離a、かつ距離b<距離cとなっている。これにより、外ボタン30が押下位置かつ内ボタン50が初期位置に位置している状態では、振動装置80が作動した際、可動部82は、下支持部22及び第2スライダ55のいずれとも当接せず、外ボタンベース31にY1方向に当接(衝突)して、外ボタン30をY1方向に押圧することが可能となっている。
また、図8に示すように、外ボタン30が初期位置かつ内ボタン50が押下位置に位置している状態では、距離c<距離a、かつ距離c<距離bとなっている。これにより、外ボタン30が初期位置かつ内ボタン50が押下位置に位置している状態では、振動装置80が作動した際、可動部82は、下支持部22及び外ボタンベース31のいずれとも当接せず、第2スライダ55にY1方向に当接(衝突)して、第2スライダ55を介して内ボタン50を押圧することが可能となっている。
このように、本実施形態のスロットマシン1では、外ボタン30及び内ボタン50の押圧方向であるY1方向に沿って移動する可動部82によって、外ボタン30及び内ボタン50に対しY1方向に沿った方向の力を伝えるので、振動モータ等を使用する場合と比較して、外ボタン30及び内ボタン50に対しより強い力を伝えることができ、遊技者の演出に対する興趣の向上を図ることができる。
また、外ボタン30及び内ボタン50の位置に応じて振動装置80が当接する部位が変化するため、一つの振動装置80によって複数の対象を振動させることができる。これにより、それぞれの対象毎に振動装置等を設ける場合と比較してコストアップや装置の大型化の抑制を図ることができる。
また、外ボタン30や内ボタン50に振動装置80を直接設ける必要がないので、振動等の対象となる外ボタン30や内ボタン50の慣性質量を抑制し、振動装置80の小型化や消費電力の抑制を図ることができる。なお、本実施形態では、振動子であるVCMの可動部82が操作手段である外ボタン30及び内ボタン50に当接して振動させるように構成されているが、これに限定されない。操作位置に位置している操作手段が振動装置に当接して振動するように構成されていればよく、例えば、操作位置に位置している操作手段が、振動子を支持する支持部材に当接して振動装置の振動が伝達されるように構成されていてもよい。
なお、本実施形態において、ボタンカバー45の天板45dは、透明な材料で形成されており、ボタンカバー45が閉状態でも遊技者が内ボタン50を視認可能となっているが、これに限定されない。ボタンカバーの天板は不透明な材料で形成されていてもよいし、透明な材料で形成されて表面を不透明な塗料で塗装されていてもよいし、透明な材料で形成されて表面に不透明なラベル等が貼り付けられていてもよい。このような場合、通常時に遊技者が視認できないボタンカバーの内部のボタン等を所定の契機で見えるようにすることで、遊技者の演出に対する興趣の向上を図ることが可能となる。また、天板が不透明な材料で形成されて、天板に閉状態で遊技者が内ボタンを操作できない大きさの開口が形成されていてもよい。
また、本実施形態において、ボタンカバー45は、カバーベース43に対して回転中心45aを中心に回動自在に支持されているが、これに限定されない。ボタンカバーは、内ボタンの操作を禁止する第1の状態と、内ボタンの操作を禁止しない第2の状態と、に切り換え可能であればよく、例えば、ボタンカバーは、スライドするシャッタ―であってもよいし、独立して動作可能な複数の部品から構成されていてもよい。また、例えば、ボタンカバー45の回動を制限可能なロック部材と、ボタンカバー45の回動を制限する第1位置と制限しない第2位置との間でロック部材を移動させる移動手段(モータ等)と、を備え、ロック部材が第2位置に位置している状態で、遊技者の開放操作によってボタンカバーが閉状態から開状態へ回動可能となるように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、内ボタン50は、ボタンカバー45が閉状態である際に押圧操作できないように(押圧不能に)構成されているが、これに限定されない。ボタンカバーは、開状態において少なくとも閉状態よりも内ボタンを押圧操作しやすくなっていればよく、閉状態においてボタンカバーとボタンベースとの間に隙間が形成されていてもよい。
また、本実施形態において、演出操作装置400Bは、初期位置よりもY1方向下流の第1位置で内ボタン50の操作負荷が最大となるように構成されているが、これに限定されない。演出操作装置は、第1位置よりも下流の第2位置の方がボタンの操作負荷が小さくなるように構成されていればよく、例えば、内ボタン50が初期位置に位置している状態で、抵抗ばね92の係止部92bと第1スライダ67の被係止面67bとが当接するように、即ち、初期位置である第1位置で内ボタンの操作負荷が最大となるように構成されていてもよいし、抵抗ばね92が第1スライダ67に引掛からなくなる第2位置で第2スライダ55の当接面55bが下支持部22に当接するように、即ち、第2位置が押下位置(最大押下位置)となるように構成されていてもよいし、第1位置が初期位置よりも押下位置に近い位置となるように構成されていてもよいし、第1位置が初期位置と押下位置との中央位置となるように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、演出操作装置400Bは、スライダばね91と抵抗ばね92とを有する負荷機構90によって内ボタン50の操作負荷を変化させているが、これに限定されない。演出操作装置は、ボタンの操作負荷を、第1位置よりも下流の第2位置の方が小さくなるように変化させる手応え付与手段を有していればよい。例えば、演出操作装置は、ボタンの押圧操作で弾性変形することによってボタンが通過不能な状態と通過可能な状態とが切り換え可能な、スライダばね91とは異なる形状の部材を有していてもよく、本実施形態の負荷機構90以外の多様な構成や形状が考えられる。
また、本実施形態において、演出操作装置は、振動装置80の可動部82の移動方向と、外ボタン30及び内ボタン50の押圧方向(操作方向)と、が同じ方向となっているが、これに限定されない。振動装置等の可動ユニットは、操作手段が移動操作されることによって、操作手段を押圧可能な状態となるように構成されていればよく、可動部の移動方向がボタンの押圧方向と異なるように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、振動装置80は、第1の操作手段及び第2の操作手段としての外ボタン30及び内ボタン50を押圧可能に構成されているが、これに限定されない。振動装置等の可動ユニットは、遊技者による移動操作により移動可能な操作手段を押圧可能に構成されていればよい。また、第1の操作手段や第2の操作手段は、自動車のステアリングハンドルを模した操作手段であってもよいし、手で扱う武器を模した操作手段であってもよいし、傾動操作が可能なレバー等であってもよいし、回転操作が可能な操作手段であってもよいし、他の部分に設けられたスイッチ等であってもよく、ボタン以外の多様な構成に適用可能である。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、演出操作装置400Bを備えた遊技機として、スロットマシン1の説明を行ったが、これに限らず、演出操作装置400Bは、スロットマシン以外の遊技機、例えばパチンコ機に設けられていてもよい。以下、第2の実施形態として、演出操作装置400Bを備えるパチンコ機101について説明をする。なお、演出操作装置400Bの詳細構成については、第1の実施の形態において説明しているため、以下の説明においては、第1の実施の形態と同様の符号を付すことによって、その説明を省略する。
[遊技機の構成の概要]
図11は、第2の実施形態に係る遊技機であるパチンコ機101の斜視図であり、図12は、第2実施形態に係るパチンコ機101の正面図である。図11及び図12に示すように、パチンコ機101は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、外枠2にヒンジ機構によって開閉可能に取り付けられた本体枠4と、を備えている。本体枠4は、外枠2に取り付けられる中枠5と、中枠5にヒンジ機構によって開閉可能に取り付けられる前枠6と、を備えている。また、中枠5は、外枠2に対して着脱可能に取り付けられており、前枠6は、中枠5に対して着脱可能に取り付けられている。
中枠5の後方側には、スロットマシン1の電源が投入されている状態と切断されている状態とを切り換える主電源スイッチを内蔵し、各部品に電力を供給する電源ユニット(不図示)が設けられている。また、中枠5には、施錠装置(不図示)が設けられている。前枠6及び中枠5が外枠2に対して閉じた状態では、前枠6及び中枠5は、制限状態の施錠装置によって開閉が制限された状態となる。施錠装置に対する作業者のキー操作によって施錠装置が前枠6及び中枠5の開閉の制限を解除した状態になると、前枠6及び中枠5は、外枠2に対して開閉可能な状態となる。前枠6及び中枠5が外枠2に対して開いた状態では、パチンコ機101の内部や、前枠6及び中枠5の後方側、及びパチンコ機101の後方に配置されている遊技場の設備(島設備)にアクセス可能となる。なお、電源ユニットは、前枠の後方側やパチンコ機101の内部に設けられていてもよい。
中枠5は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されている。パチンコ機101では、中枠5の囲繞空間に遊技盤530(図13参照)を保持している。また、前枠6には、板面を平行にして前後方向に並べられたガラス製又は樹脂製の透明板471,472(図16参照)を有するガラスユニット470が保持されている。そして、パチンコ機101では、中枠5及び前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤530の表面である遊技盤面531a(図13参照)とガラスユニット470とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、パチンコ機101の正面側から、ガラスユニット470を介して遊技盤530が視認可能となる。
前枠6の右下部には、パチンコ機101の正面側に突出し、遊技球の発射強度を調節可能な操作ハンドル490が設けられている。操作ハンドル490には、遊技者によって回動操作可能な発射操作レバー491が設けられており、回動中心491cを中心として、前枠6に対して回動自在に支持されている。遊技者が発射操作レバー491を回動させて発射操作を行うと、発射操作レバー491の回動角度(回動位置)に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技媒体としての遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤530に設けられた外レール532に案内され、外レール532と内レール533との間を上昇して遊技領域540(図13参照)に導かれることになる。なお、操作ハンドル490は、本体枠4に設けられていればよく、例えば、中枠5に設けられていてもよい。
図13は、本実施形態に係る遊技盤530の正面図である。図13に示すように、遊技領域540は、遊技盤面531aとガラスユニット470との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下又は転動可能な領域である。遊技盤530は、上述した外レール532、内レール533、外レール532を保持する外レール保持部材535、上述した遊技盤面531aに設けられた多数の釘や風車等を備えており、外レール532によって遊技領域540に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようになっている。また、遊技盤530の後方側には、CPU、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM、設定変更スイッチ、RAMクリアスイッチ等を搭載し、パチンコ機101の動作を制御する主制御基板200M、音量調整スイッチやRAMクリアスイッチ等を搭載し、後述する演出装置を制御する副制御基板200S等が、パチンコ機101の後方側に露出するように配置されている。なお、制御基板は、前枠6や中枠5の後方側や内部に設けられていてもよい。
遊技領域540は、発射機構(不図示)の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域540L及び第2遊技領域540Rを備えている。第1遊技領域540Lは、パチンコ機101に正対した遊技者から見て遊技領域540の左側に位置し、第2遊技領域540Rは、パチンコ機101に正対した遊技者から見て遊技領域540の右側に位置している。パチンコ機101では、内レール533が遊技領域540の左側の上部で途切れていることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球が第1遊技領域540Lに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球が第2遊技領域540Rに進入することになる。
また、遊技領域540には、遊技球が入球可能な第1始動口551、第2始動口552、複数の第1一般入賞口558、第2一般入賞口559、が設けられており、詳細には、第1遊技領域540Lに進入した遊技球は、第1始動口551、複数の第1一般入賞口558に入球可能であり、第2遊技領域540Rに進入した遊技球は、第2始動口552、第2一般入賞口559に入球可能とあるように構成されている。第1始動口551、第2始動口552、第1一般入賞口558、第2一般入賞口559のそれぞれに遊技球が入球すると、それぞれに設定された所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、パチンコ機101において、賞球数は、1個以上であれば何個でもよく、また、第1始動口551、第2始動口552、第1一般入賞口558、第2一般入賞口559のそれぞれで払い出す賞球数を異ならせてもよいし、同じ賞球数に設定してもよい。パチンコ機101では、第1始動口551に遊技球が入球して払い出す賞球数を、第2始動口552に遊技球が入球して払い出す賞球数よりも少なく設定することも可能である。
本実施形態のパチンコ機101では、第1始動口551内に第1始動領域が設けられ、第2始動口552内に第2始動領域が設けられている。そして、パチンコ機101では、第1始動口551又は第2始動口552に遊技球が入球して第1始動領域又は第2始動領域に遊技球が進入すると、生成した乱数を用いて予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1つの特別図柄を決定するための内部抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当り遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の特典(遊技利益)が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口551又は第2始動口552に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の特典を受ける権利獲得の抽選の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口552には、可動片552aが開閉可能に設けられており、可動片552aの状態に応じて、第2始動口552への遊技球の進入容易性が変化するように構成されている。具体的には、可動片552aが閉状態にあるときには、第2始動口552への遊技球の入球が不可能となり、可動片552aが開き、遊技球の直径よりも開いた状態にあるときには、第2始動口552への遊技球の入球が可能となっている。
パチンコ機101では、第2遊技領域540Rに設けられたゲート553内の進入領域を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われ、抽選によって当たりに当選すると、可動片552aが所定時間、開状態に制御される。可動片552aが開状態に制御されることで、本実施形態のパチンコ機101では、可動片552aが遊技球を第2始動口552に導く受け皿として機能し、第2始動口552への遊技球の入球が容易となる。なお、パチンコ機101は、可動片552aが閉状態にあるときに、第2始動口552への遊技球の入球が不可能となるように構成されているが、第2始動口552が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成されていてもよい。
なお、第2遊技領域540Rの上部には、ワープ導入口556及びワープ排出口557が設けられており、第2遊技領域540Rに進入した遊技球のうち、右側を流下する遊技球はワープ導入口556から遊技盤530の背面側を通過してワープ排出口557に導かれ、再度、ゲート553の上部で第2遊技領域540Rに戻される。
第2遊技領域540Rの下方側には、遊技球が入球可能な大入賞口565を有する大入賞口装置560が設けられている。大入賞口装置560には、開閉扉561が大入賞口565を開閉可能となるように設けられており、通常、開閉扉561が大入賞口565を閉鎖して、大入賞口565への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、パチンコ機101では、大当り遊技が実行されると、開閉扉561が開放されて、大入賞口565への遊技球の入球が可能となる。なお、大入賞口装置560には、開閉扉561の開閉と連動して上下に回動する回動部材562が設けられており、開閉扉561が開放された際に回動部材562が上方に回動して、上方から流下してくる遊技球を受け止めて大入賞口565に導き易くなる入賞補助を行うように構成されている。
そして、大入賞口565に遊技球が入球すると、大入賞口検出センサ567により遊技球の通過が検出され、所定の賞球が遊技者に払い出される。そして、大入賞口565に入球した遊技球は、パチンコ機101では、下方側に配置された第2連通孔569を通過して大入賞口装置560の背面側から外部に排出される。
また、第2始動口552及び大入賞口565に入球しなかった遊技球は、大入賞口装置560をそのまま通過して、第2一般入賞口559の上方に導かれ、第2一般入賞口559に入賞するか、或いはそのまま下方に流下する。なお、第2一般入賞口559は、例えば賞球を1個に設定し、第1遊技領域540Lを狙って遊技球を発射すべき状態で入賞を検出した際に、第1遊技領域540Lを狙うべき旨(つまり左打ちの推奨)を報知するように構成しておくことが可能である。
そして、遊技領域540の最下部には、第1一般入賞口558、第1始動口551、第2始動口552、大入賞口565、第2一般入賞口559、のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域540から遊技盤530の背面側に排出する排出口555が設けられている。
また、図11乃至図13に示すように、パチンコ機101には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置等からなる演出表示装置400、演出役物装置410、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置420、スピーカからなる楽曲出力装置430、遊技者の演出に関する操作を受け付ける演出操作装置400Bが設けられている。
演出表示装置400は、遊技盤530の略中央部分において、パチンコ機101の正面側から視認可能な位置に動画や静止画(以下、画像ともいう)を表示する画像表示部400aを備えている。演出表示装置400は、図13に示すように、画像表示部400aに左側、中央、右側にそれぞれ配置された演出図柄401L、401C,401Rが変動表示され、演出図柄401L、401C,401Rの停止表示態様によって大当り抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置410は、演出表示装置400の画像表示部400aよりも前方に配置され、通常、画像表示部400aの表示を邪魔しないように縮退しているが、演出図柄401L、401C,401Rの変動表示中等に、画像表示部400aの前方に進出するように移動する等して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
図11乃至図13に示すように、演出照明装置420は、例えば光源としてのLEDやLEDから照射される光を拡散するレンズ等を有して構成され、前枠6、演出役物装置410、遊技盤530等に設けられており、演出表示装置400に表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
図11に示すように、楽曲出力装置430は、前枠6の上部位置や外枠2の最下部位置に設けられた、いわゆるスピーカであって、演出表示装置400に表示される画像等に合わせて、パチンコ機101の正面側に向けてさまざまな楽曲を出力する。なお、楽曲とは、楽音、噪音、音声、擬音等、音に関するすべての概念を含む。
演出操作装置400Bは、パチンコ機101の幅方向(左右方向)略中央位置であって、かつ、ガラスユニット470よりも下方位置に設けられている。演出操作装置400Bは、演出表示装置400に表示される画像等に合わせて有効化され、操作有効期間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、演出表示装置400、演出役物装置410、演出照明装置420、楽曲出力装置430等を用いたさまざまな演出が実行される。
また、演出操作装置400Bの右方には、遊技者が操作する操作手段が配置された操作領域460が形成されている。具体的には、操作領域460には、上下左右ボタン(十字ボタン)461U~461R、決定ポタン462、音量変更ボタン463、光量変更ボタン464、球貸ボタン465、返却ボタン466、流下ボタン467等が設けられている。上下左右ボタン461U~461R及び決定ポタン462は、演出装置の設定を操作するために演出表示装置400に表示されるメニュー画面を操作するためのボタンである。上下左右ボタン461U~461Rは、押下操作可能な上下左右のボタン461U~461Rによって構成されており、これらのボタンを操作することによって、上記メニュー画面における選択操作を行うことができる。また、決定ポタン462は、押下操作することによって、上記メニュー画面上において決定操作を行うことができる。
更に、音量変更ボタン463は、楽曲出力装置430から出力される音量を調整するためのボタンであり、光量変更ボタン464は、演出表示装置400や演出照明装置420の光量を調整するためのボタンである。また、球貸ボタン465は、不図示の遊技球貸出装置から遊技球を貸し出してもらうためのボタンであり、返却ボタン466は、遊技球貸出装置から残金が記録されたカードを返却してもらうためのカードである。これら操作手段は、いずれも遊技者によって押下操作可能になっており、これらの押下操作が不図示の検出手段によって検出されることによって、各機能を発揮するように構成されている。なお、各操作手段の操作機構については、上述した第1の実施の形態の内ボタン50と同様に構成しても良い。
また、演出操作装置400Bの後方には、パチンコ機101から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿481が設けられ、上皿481の下方に下皿482が設けられている。パチンコ機101では、上皿481が遊技球で一杯になると、上皿481に進入できない遊技球が下皿482に導かれることとなる。また、下皿482の底面には、下皿482から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きボタン483を押下操作することにより、上記開閉板がスライド移動する等して球抜き孔が開放され、球抜き孔から下皿482の下方に遊技球を排出することが可能となっている
<操作ハンドルの形状>
次に、図14を参照して、パチンコ機101の操作ハンドル490の形状について説明する。図14は、発射操作レバー491が遊技者によって回動操作されていない初期回動位置(初期位置)に位置している状態を示す図である。発射操作レバー491は、略円環状に形成されており、径方向外側に向けて突出する指掛部491aを有している。指掛部491aは、それぞれ径方向外側に向けて突出する複数の指掛部(指掛突出部)である第1指掛部(第1指掛突出部)491a1、第2指掛部(第2指掛突出部)491a2、第3指掛部(第3指掛突出部)491a3によって構成されている。
第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、発射操作レバー491の円周上においてそれぞれ異なる位置に配置されている。これにより、遊技者が発射操作レバー491を回動操作する際に、複数の指を第1指掛部491a1~第3指掛部491a3に同時に掛けることが可能となっている。
また、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、それぞれ回動中心491c(図14参照)から頂点までの距離が異なるように形成されている。具体的には、回動中心491cから各指掛部の頂点(先端部)までの距離は、第1指掛部(最大指掛部)491a1が最も大きく、第3指掛部(最小指掛部)491a3が最も小さくなっている。また、回動中心491cから第2指掛部491a2の頂点までの距離は、回動中心491cから第1指掛部491a1までの距離と、回動中心491cから第3指掛部491a3までの距離との間の距離となっている。例えば、本実施の形態では、回動中心491cから第1指掛部491a1の頂点までの距離は、53.4mm、回動中心491cから第2指掛部491a2の頂点までの距離は、45.6mm、回動中心491cから第3指掛部491a3の頂点までの距離は、39.3mmとなっている。
ついで、上記第1指掛部491a1~第3指掛部491a3と前枠6及び中枠5の縁部との位置関係について説明する。本実施形態においては、発射操作レバー491が初期回動位置に位置している状態で、上述した第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、それぞれの頂点の位置が、前枠6の下側の縁S1よりも上方に配置されている。即ち、発射操作レバー491が初期回動位置に位置している状態で、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、前枠6の下側の縁S1よりも下に突出していない。
これにより、例えば、前枠6を中枠5に対して開放した状態や、前枠6を中枠5から取り外した状態で床等へ置いた場合などにおいて、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3が周辺の設備やパチンコ機101の設置面等に接触して操作ハンドル490が傷ついたり破損したり変形したりすることを抑制し、公正な遊技を担保することができる。
また、本実施形態において、中枠5の下側の縁S2は、前枠6の下側の縁S1よりもやや下方に配置されており、中枠5の下側の縁S2が、本体枠4の下側の縁となっている。従って、発射操作レバー491が初期回動位置に位置している状態で、上述した第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、それぞれの頂点の位置が、中枠5の下側の縁S2よりも上方に配置されている。
これにより、前枠6を中枠5に対して閉じて、かつ中枠5を外枠2に対して開放した状態や、中枠5を外枠2から取り外した状態においても、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3が周辺の設備やパチンコ機101の設置面等に接触して操作ハンドル490が破損することを抑制可能となっている。
更に、本実施形態においては、上述した初期回動位置において、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、それぞれの頂点の位置が、回動中心491cよりも上方に配置されている。言い換えると、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3のそれぞれの頂点は、前枠6の下側の縁S1に対し、回動中心491cよりも離れた位置に配置されている。これにより、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3が周辺の設備やパチンコ機101の設置面等に、より接触しにくくなり、操作ハンドル490の破損を抑制している。なお、本実施形態において、回動中心491cは、遊技機の設置面に略平行となるように形成されている。
加えて、発射操作レバー491が初期回動位置に位置している状態で、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3の頂点位置は、前枠6の右側の縁M1よりも左方に位置している。これにより、例えば、前枠6を中枠5に対して開放した状態や、前枠6を中枠5から取り外した状態で、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3が周辺の設備等に接触しにくくなり、操作ハンドル490の破損を抑制することができる。また、作業者が前枠6を取り扱う際に第1指掛部491a1~第3指掛部491a3が作業者に触れにくくなり、作業性を向上させることができる。
なお、本実施形態において、中枠5の右側の縁M2は、前枠6の右側の縁M1よりもやや右方に配置されており、中枠5の右側の縁M2が、本体枠4の右側の縁となっている。また、外枠2の右側の縁M3は、中枠5の右側の縁M2よりもやや右方に配置されており、外枠2の右側の縁M3が、パチンコ機101の左側の縁となっている。このため、初期回動位置に位置している状態で、上記第1指掛部491a1~第3指掛部491a3の頂点は、これら中枠5の右側の縁M2及び外枠2の右側の縁M3よりも左方に位置している。従って、前枠6を中枠5に対して閉じた状態において中枠5を外枠2に対して開放した状態や、中枠5を外枠2から取り外した状態や、前枠6及び中枠5をともに閉じた状態においても、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3が周辺の設備や作業者等に接触しにくくして、操作ハンドル490の破損の抑制や作業性の向上が可能となっている。
更に、本実施形態においては、発射操作レバー491の初期回動位置からの回動操作方向であるX方向(図14に示す時計方向)において、第1指掛部491a1が最も上流に配置されており、第3指掛部491a3が最も下流に配置されている。また、発射操作レバー491が初期回動位置に位置している状態において、第1指掛部491a1は、最も左方に配置されており、第3指掛部491a3は、最も右方に配置されている。言い換えると、第1指掛部491a1は、前枠6の右側の縁M1から最も離れた位置に配置されている。
本実施形態においては、回動中心491cから頂点までの距離が最も大きい指掛部、即ち最も突出量が大きい指掛部である第1指掛部491a1が、前枠6の右側の縁M1から最も離れた位置に配置されている。これにより、最も突出量が大きい第1指掛部491a1が周辺の設備等に接触しにくくして操作ハンドル490の破損を抑制するとともに、第1指掛部491a1が作業者に触れにくくして作業性を向上させている。
発射操作レバー491は、図14にて実線示す初期回動位置から、回動操作可能な範囲における回動量が最大となる一点鎖線で示す最大回動位置(フルストローク位置)までの間で、回動自在に支持されている。なお、図14において、最大回動位置まで回動した発射操作レバー491は、491’の参照符号を付している。本実施形態においては、発射操作レバー491が最大回動位置に位置する状態で遊技球が発射されることで、遊技球を遊技領域540の右端へ向けて発射する、所謂右打ちが可能となっている。
本実施形態においては、発射操作レバー491が最大回動位置に位置している状態で、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、それぞれの頂点の位置が、前枠6の下側の縁S1よりも上方に配置されている。言い換えると、発射操作レバー491が最大回動位置に位置している状態で、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、前枠6の下側の縁S1よりも下に突出していない。また、言い換えると、発射操作レバー491が最大回動位置に位置している状態で、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3の最下点491’3は、前枠6の下側の縁S1よりも上方に位置している。これにより、発射操作レバー491が最大回動位置に位置している状態においても、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3が周辺の設備やパチンコ機101の設置面等に、より接触しにくくして、操作ハンドル490の破損を抑制可能となっている。
更に、本実施形態においては、発射操作レバー491が初期回動位置から最大回動位置までの如何なる回動位置に位置している状態でも、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、それぞれの頂点の位置が、前枠6の下側の縁S1よりも上方に配置されている。言い換えると、発射操作レバー491が初期回動位置から最大回動位置までの如何なる回動位置に位置している状態でも、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、前枠6の下側の縁S1よりも下に突出していない。
これにより、発射操作レバー491が任意の回動位置に位置している状態においても、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3が周辺の設備やパチンコ機101の設置面等に、より接触しにくくして、操作ハンドル490の破損や傷つきを抑制可能となっている。また、本体枠4を外枠2から取り外して床等に置いた状態で、発射操作レバー491を回動させた場合でも、発射操作レバー491が床等に接触することを抑制し、操作ハンドル490の破損や傷つきを抑制可能となっている。
なお、発射操作レバー491は、初期回動位置から回動を開始すると、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3の全てが前枠6の右側の縁M1(中枠5の右側の縁M2)に近づく方向へ移動する。このため、前枠6の右側の縁M1(中枠5の右側の縁M2)は、発射操作レバー491の回動方向における第1指掛部491a1~第3指掛部491a3の下流側の縁であるともいえる。
また、本実施形態においては、発射操作レバー491が最大回動位置に位置している状態で、第1指掛部491a1は、頂点の位置が、当該頂点の回動軌道(図14の二点鎖線参照)上における最下点に位置していない。これにより、発射操作レバー491が最大回動位置に位置している状態において、第1指掛部491a1が周辺の設備やパチンコ機101の設置面等に、より接触しにくくして、操作ハンドル490の破損を抑制可能となっている。
また、発射操作レバー491が最大回動位置に位置している状態で、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、前枠6の右側の縁M1よりも右方に突出しない。言い換えると、発射操作レバー491が最大回動位置に位置している状態で、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3の右端491’2は、前枠6の右側の縁M1よりも左方に位置している。これにより、発射操作レバー491が最大回動位置に位置している状態においても、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3が周辺の設備等に接触しにくくして操作ハンドル490の破損を抑制するとともに、作業者が前枠6を取り扱う際に第1指掛部491a1~第3指掛部491a3が作業者に触れにくくして作業性を向上させている。
更に、本実施形態においては、発射操作レバー491が初期回動位置から最大回動位置までの如何なる回動位置に位置している状態でも、第1指掛部491a1~第3指掛部491a3は、前枠6の右側の縁M1よりも右方に突出しない。これにより、発射操作レバー491が任意の回動位置に位置している状態においても、操作ハンドル490の破損を抑制するとともに、作業性を向上可能となっている。
<操作ハンドルの操作トルク>
次に、操作ハンドル490(発射操作レバー491)の操作トルクについて説明する。本実施形態において、発射操作レバー491は、不図示のばねによって最大回動位置から初期回動位置に向けて付勢されている。これにより、発射操作レバー491の操作トルク(操作力)は、初期回動位置からの回動量が大きいほど操作トルクが大きい。
例えば、発射操作レバー491の初期回動位置での操作トルク、即ち初期回動位置からの回動開始に必要な操作トルク(初動トルク)を第1操作トルクT1、初期回動位置と最大回動位置との間の回動位置である左打ち基準位置での操作トルクを第2操作トルクT2、最大回動位置での操作トルク、即ち最大回動位置に発射操作レバー491を維持するための最小操作トルク(最大トルク)を第3操作トルクT3とすると、第2操作トルクT2が第1操作トルクT1よりも大きく、第3操作トルクT3が、第2操作トルクT2よりも大きい(T1<T2<T3)。
なお、詳しくは、左打ち基準位置とは、遊技者が所定の位置を狙って遊技球を打ち込むことで所定の入賞口(本例では第1始動口551)へ入球する可能性が相対的に高いとされる位置(所謂「ぶっ込み位置」)に向けて遊技球が発射される発射強度となる発射操作レバー491の回動位置である。
通常、遊技者は、遊技を行なう際に最大回動位置よりも初期回動位置側の回動位置(例えば、上記ぶっ込み位置)へ向けて遊技球が発射されるように発射操作レバー491の回動位置を調節する。このため、遊技者は、回動位置の調節と共に操作トルクの調節も行う必要がある。
本実施形態においては、発射操作レバー491の回動位置の変化に伴う操作トルクの変化を抑制することで、遊技者の操作負担を軽減している。具体的には、発射操作レバー491の操作トルクは、第3操作トルクT3が、第2操作トルクT2の2倍以下となっている(T3≦2×T2)。これにより、発射操作レバー491の回動位置の変化に伴う操作トルクの変化を抑制し、遊技者は、発射操作レバー491の回動操作を行う際に、回動位置の調節に専念しやすくなり、遊技者の疲労を抑制して操作負担を軽減することができる。
更に、本実施形態においては、第2操作トルクT2が、第1操作トルクT1の2倍以下となっている(T2≦2×T1)。これにより、更に遊技者の疲労を抑制して操作負担を軽減することができる。
図15(A)は、実施例1及び比較例における発射操作レバー491の操作トルクを示すグラフ、図15(B)は、実施例2及び比較例における発射操作レバー491の操作トルクを示すグラフである。
図15(A)に示すように、実施例1においては、第1操作トルクT1が6.8[Nmm]、第2操作トルクT2が13.6[Nmm]、第3操作トルクT3が23.8[Nmm]となっている。また、図15(B)に示すように、実施例2においては、第1操作トルクT1が27.2[Nmm]、第2操作トルクT2が54.4[Nmm]、第3操作トルクT3が95.2[Nmm]となっている。
このように、実施例1及び実施例2のいずれにおいても、発射操作レバー491の操作トルクは、第3操作トルクT1が第2操作トルクT2の2倍以下、かつ第2操作トルクT2が第1操作トルクT1の2倍以下となっており、第1操作トルクT1が31[Nmm]、第2操作トルクT2が69[Nmm]、第3操作トルクT3が152[Nmm]である比較例よりも、発射操作レバー491の回動位置の変化に伴う操作トルクの変化が小さくなっている。
また、本実施形態において、発射操作レバー491の初期回動位置から左打ち基準位置までの操作角度(例えば、45°)を第1操作角度A1、発射操作レバー491の初期回動位置から最大回動位置までの操作角度(例えば、100°)を第2操作角度A2とすると、第1操作角度A1は、第2操作角度A2の半分以下となっている(A1<0.5×A2)。これにより、一般に遊技者が遊技を行なう際に長時間操作される回動位置である左打ち基準位置における操作トルクを抑制するとともに、初期回動位置から左打ち基準位置までの操作角度(操作量)を抑制して、遊技者の操作負担を抑制することができる。
[枠上意匠部の詳細]
次に、図11、図12、図16を参照して、前枠6の前面上部に設けられている枠上意匠部850の形状について説明する。なお、図16は、遊技領域540の上端部を通る遊技球が案内される上通路(遊技球通路、誘導通路)840Uにおける上面840U1の頂点840U1aを通る、図12のE-E断面図である。
図11、図12および図16に示すように、枠上意匠部850は、左右方向に長尺な略方形箱状をしており、左右方向の長さが前枠6の左右方向の長さの半分以上となっている。また、枠上意匠部850は、その前面850aが、遊技領域540(図13参照)およびガラスユニット470の上方において、これら遊技領域540およびガラスユニット470よりも前方に突出するように形成されている。
上記枠上意匠部850は、その内部に設けられた照明用のLED基板(図示せず)と、これを覆う外装部材851とを備えており、外装部材851の内側に、LED基板等を収納するスペースSが確保されている。また、外装部材851の枠上意匠部850の前面850aを構成する部分には機種名等を表すロゴが付されており、内部に設けられたLED基板によってロゴが光るようになっている。なお、枠上意匠部850の内側のスペースSに楽曲出力装置(スピーカ)や演出役物装置等が設けられていてもよい。
近年、演出表示装置400や、遊技盤530に設けられる演出役物装置410等は大型化の傾向があり、遊技領域540の大型化の需要が高まっている。しかしながら、正面視における遊技機のサイズには制限があるため、遊技領域540を拡大すると、遊技領域540の上端と遊技機の上端との上下方向の距離が小さくなり、枠上意匠部850の上下方向のサイズが縮小して、LED基板や楽曲出力装置等を収納するスペースSが小さくなってしまう。
このため、本実施形態においては、枠上意匠部850の下面8501の一部を遊技領域540の上端よりも下方に配置することにより、枠上意匠部850の大型化を図っている。具体的には、上通路840Uの上面840U1の頂点840U1aを通り、上通路840Uの上面840U1の短手方向、即ち前後方向に延びる水平線を基準線K1とした場合、枠上意匠部850の下面8501における、基準線K1と交わる鉛直線が交わり得る部分のうち、最も後側の部分を第1意匠部8510とし、枠上意匠部850の下面8501における、基準線K1と交わる鉛直線が交わり得る部分のうち、最も下側の部分を第2意匠部8520とすると、第1意匠部8510及び第2意匠部8520は、基準線K1よりも下方に位置している。
言い換えると、第1意匠部8510は、上通路840Uの下面840U2のうち、上通路840Uの上面840U1の頂点840U1aの直下に位置する部分を通り、上通路840Uの上面840U1の短手方向、即ち前後方向に延びる水平線を基準線K2とした場合、枠上意匠部850の下面8501における、基準線K2と交わる鉛直線が交わり得る部分のうち、最も後側の部分である。また、言い換えると、第2意匠部8520は、枠上意匠部の下面8501における、基準線K2と交わる鉛直線が交わり得る部分のうち、最も下側の部分である。なお、このとき基準線K2との関係では、第1意匠部8510は、基準線K2の上方に位置し、第2意匠部8520は基準線K2の下方に位置している。また、基準線K1(基準線K2)及び第1意匠部8510のいずれとも交わる鉛直線を鉛直線E1とし、基準線K1(基準線K2)及び第2意匠部8520のいずれとも交わる鉛直線を鉛直線E2とする。
このように、本実施形態では、第1意匠部8510及び第2意匠部8520が、基準線K1よりも下方に位置していることにより、枠上意匠部850の大型化を図り、枠上意匠部850の内部のスペースSを拡大して、前枠6の前面上部における装飾の自由度を向上させている。なお、本実施形態では、第1意匠部8510は、前後方向において、ガラスユニット470に当接または近接配置されている。
本実施形態のように、第1意匠部8510及び第2意匠部8520が、基準線K1よりも下方に位置する場合、基準線K1や基準線K2との位置関係によっては、遊技領域540の一部が枠上意匠部850によって被覆され、上通路840Uを案内される遊技球の視認性が低下してしまう場合が考えられる。このため、本実施形態の枠上意匠部850の下面8501は、前側部分が下方に位置し、後側部分が上方に位置するように形成されている。
より詳しくは、枠上意匠部850の下面8501は、前側部分が最も下方に位置している。また、当該前側部分は、水平面に略平行な平面8501aとなっている。また、枠上意匠部850の下面8501は、平面8501aの後端より後ろ側が、水平面に対して傾斜した傾斜面8501bとなっている。そして、枠上意匠部850の下面8501は、後側部分(傾斜面8501b部分)が、後方に向かうにつれて上方に向かう形状となっている。すなわち、枠上意匠部850は、後側部分よりも前側部分が下方に突出しており、突出部が形成されている。
そして、本実施形態では、上述した第1意匠部8510と基準線K1との上下方向の距離L2が、遊技球の直径(11mm)以下、かつ第2意匠部8520と基準線K1との上下方向の距離L3が、遊技球の直径以上となるように、枠上意匠部850の下面852を形成している。なお、第1意匠部8510と基準線K1との上下方向の距離L2は、遊技球の半径以下であることが望ましい。本実施形態においては、距離L2は4mm、距離L3は40mmとなっている。
このように枠上意匠部850の下面8501を形成することにより、一般的に遊技領域540の上端よりも下方に視点(アイポイント)が位置する遊技者が遊技を行なう場合、第1意匠部8510及び第2意匠部8520が、基準線K1より下方に配置されていても、遊技領域540の視認性の低下を抑制することができる。また、遊技球の発射強度が大きく、遊技球が上通路840Uの上面840U1に接触しながら上通路840Uを通過する場合であっても、遊技球の視認性の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態では、第1意匠部8510を基準線K2よりも上方に配置するとともに、第1意匠部8510と基準線K2との上下方向の距離L4が、遊技球の半径以上となるように、かつ第2意匠部8520を基準線K2よりも下方に配置するとともに第2意匠部8520と基準線K2との上下方向の距離L5が、遊技球の直径以上となるように、枠上意匠部850の下面852を形成している。一例として本実施形態においては、距離L4は14mm、距離L5は22mmとなっている。
このように枠上意匠部850の下面8501を形成することにより、遊技球の発射強度が小さく、遊技球が上通路840Uの下面840U2に接触しながら上通路840Uを通過する場合に、遊技球の視認性の低下を抑制することができる。
なお、枠上意匠部850の下面8501の後端の形状は、外レール(外側のレール)532(図13参照)の形状に沿って形成されていてもよい。すなわち、下面8501の後端が、正面から視た場合に上側に凸となるように湾曲した形状となっていてもよい。また、これに合わせて下面8501(傾斜面8501b)の形状が上側に向けてくぼんだすり鉢状となっていてもよい。
<外レールの詳細>
次に、図17~図19を参照して、外レール532の詳細を説明する。図17及び図18(A)に示すように、本実施形態において、外レール532は、外レール保持部材535を介して遊技板531に取り付けられている。外レール532は、例えば、ステンレス鋼板等の金属板によって帯状に形成されている。
外レール保持部材535は、遊技領域540の外形に沿って円弧状に形成された内面535aを有しており、外レール532は、この内面535aに沿うように外レール保持部材535に取り付けられている。なお、外レール保持部材535の内面535aは、外レール532の内面532aを内側に向けて傾斜させるため、後側よりも前側が内側となるように傾斜して形成されていてもよい。このように内面535aが形成されることによって、外レール532によって案内される遊技球が遊技盤面531aに沿って案内されやすくなり、発射された遊技球が透明板472に接触することを抑制することができる。
外レール532には、外レール532と外レール保持部材535との位置決めを可能とする所定の位置決め部が長手方向に沿って複数形成されている。具体的には、図17及び図19(A)に示すように、外レール532には、外レール保持部材535と位置決めするための位置決め孔(所定の位置決め部)532bが長手方向に沿って複数形成されている。
外レール保持部材535には、外レール532の位置決め孔532bに対応する位置に、内面535aから遊技領域540の内方に向かって突出する複数の突出部535bが形成されており、外レール532が外レール保持部材535に保持された状態で、突出部535bが位置決め孔532bに篏合し、外レール532と外レール保持部材535とが位置決めされる。
本実施形態において、位置決め孔532bは、突出部535bよりも外レール532の長手方向が長い長孔として形成されており、突出部535bが位置決め孔532bに篏合することで、外レール532と外レール保持部材535とが外レール532の短手方向(前後方向、遊技盤面531aに直交する方向)に位置決めされている。また、外レール532は、発射装置側の端部である始端532s、及び発射装置から離れた側の端部である終端532eが、外レール保持部材535に固定されて、長手方向が位置決めされている。
図18(B)は、図18(A)の断面図である。図18(B)に示すように、位置決め孔532bは、遊技球が接触しない位置に形成されている。具体的には、位置決め孔532bは、遊技盤面531aからの距離が、遊技球の半径より小さくなるように形成されている。また、突出部535bは、遊技球が遊技盤面531a及び外レール532の内面532aに当接した状態(図18(B)に示す状態)で、遊技球Tが接触しない位置及び寸法に形成されている。これにより、遊技球が外レール532に沿って案内される際に、遊技球が位置決め孔532bや突出部535bに接触しないので、遊技球の軌道を安定させることができる。
なお、外レール532は、位置決め孔532bとは別に、外レール532の位置決めに用いられない孔が形成されていてもよく、例えば、外レール532の生産する際に外レール532を固定するためのガイド孔(図19(A)の532dを参照)が形成されていてもよい。
一般に、外レール532の位置精度は、遊技球の発射精度に影響し、特に、発射装置から遊技球が発射されて、最初に外レール532に接触する位置(所謂、第1着座位置)の近傍における位置精度は、遊技球の発射精度への影響が大きい。このため、本実施形態において、外レール532は、終端532eよりも始端532sに近い部分において、より高い精度で位置決めされるように構成されている。
具体的には、図18(A)に示すように、外レール532の始端532sから左端532hまでの範囲を第1範囲H1とし、左端532hから上端532uまでの範囲を第2範囲H2とした場合、外レール532には、第1範囲H1における位置決め孔532bの数(例えば3個)が、第2範囲H2における位置決め孔532bの数(例えば2個)よりも多くなるように、位置決め孔532bが形成されている。
更に、外レール532の上端532uから終端532eまでの範囲を第3範囲H3とした場合、外レール532には、第2範囲H2における位置決め孔532bの数が、第3範囲H3における位置決め孔532bの数(例えば0個)よりも多くなるように、位置決め孔532bが形成されている。なお、本実施形態において、位置決め孔532bは、外レール532の左端532h及び上端532u以外の位置に形成されている。
このように、複数の位置決め孔532bを均等な間隔ではなく、上述した配置で形成することにより、外レール532は、始端532sに近い部分、即ち第1着座位置に近い部分において、より高い精度で外レール保持部材535に位置決めされるとともに、第1着座位置において、外レール532に遊技球が当接する際の外レール532の振動やずれを抑制し、遊技球の発射精度を向上させることができる。
また、遊技球から受ける衝撃が小さく、かつ、遊技球の発射精度に与える影響が小さい終端532e側は位置決め孔532bの数を相対的に少なくすることにより、位置決め孔532bの総数を抑制して、外レール532の生産性を向上させるとともに、外レール保持部材535への取り付け作業性を向上させている。
なお、外レール532に形成された位置決め孔532bの数は上述した数に限定されない。外レール532には、始端532sに近いほど位置決め孔532bが多く形成されていればよく、例えば、外レール532には、第1範囲H1における位置決め孔532bの数が、第2範囲H2における位置決め孔532bの数以上となるように、位置決め孔532bが形成されていてもよい。また、例えば、外レール532には、第2範囲H2における位置決め孔532bの数が、第3範囲H3における位置決め孔532bの数以上となるように、位置決め孔532bが形成されていてもよい。また、例えば、外レール532には、第1範囲H1における位置決め孔532bの数が、第3範囲H3における位置決め孔532bの数以上となるように、位置決め孔532bが形成されていてもよい。
また、例えば、外レール532には、第1範囲H1における位置決め孔532bの数が、第2範囲H2及び第3範囲H3における位置決め孔532bの総数以上となるように(第2範囲H2及び第3範囲H3における位置決め孔532bの総数よりも多くなるように)、位置決め孔532bが形成されていてもよい。言い換えると、外レール532の始端532sから左端532hまでの範囲を第4範囲H4とし、左端532hから終端532eまでの範囲を第5範囲H5とした場合、外レール532には、第4範囲H4における位置決め孔532bの数が、第5範囲H5における位置決め孔532bの数以上となるように(第5範囲H5における位置決め孔532bの数よりも多くなるように)、位置決め孔532bが形成されていてもよい。
また、例えば、外レール532には、第1範囲H1及び第2範囲H2における位置決め孔532bの総数が、第3範囲H3における位置決め孔532bの数以上となるように(第3範囲H3における位置決め孔532bの数よりも多くなるように)、位置決め孔532bが形成されていてもよい。言い換えると、外レール532の始端532sから上端532uまでの範囲を第6範囲H6とし、上端532uから終端532eまでの範囲を第7範囲H7とした場合、外レール532には、第6範囲H6における位置決め孔532bの数が、第7範囲H7における位置決め孔532bの数以上となるように(第7範囲H7における位置決め孔532bの数よりも多くなるように)、位置決め孔532bが形成されていてもよい。
また、例えば、外レール532には、始端532sから終端532eまでの中間の位置を中間位置として、始端532sから中間位置までの範囲を第8範囲H8とし、中間位置から終端532eまでの範囲を第9範囲H9とした場合、外レール532には、第8範囲H8における位置決め孔532bの数が、第9範囲H9における位置決め孔532bの数以上となるように(第9範囲H9における位置決め孔532bの数よりも多くなるように)、位置決め孔532bが形成されていてもよい。
また、本実施形態において、外レール532は、遊技領域540の外形に沿って円弧状に形成された内面535aを有する外レール保持部材535を介して遊技板5310に取り付けられているが、これに限定されない。例えば、外レール532は、位置決め孔532bに取り付けられた不図示のピン等が遊技板5310に形成された穴に挿入されることによって、遊技板5310に位置決め固定されていてもよい。また、所定の位置決め部としては、輪郭が閉じた貫通孔であるものに限らず、例えば、切り欠き等であってもよい。具体的には、外レール532に、本実施形態における位置決め孔532bの代わりに後端側が開放する複数の切り欠きが形成されて、外レール532が当該切り欠きに勘合する外レール保持部材535の突出部535bと、外レール532の前端に当接する外レール保持部材535の当接部と、によって前後方向が位置決めされていてもよい。
[まとめ]
本実施形態に係る遊技機(101)は、
本体枠(4)と、
前記本体枠(4)を取り付け可能な外枠(2)と、を備え、
前記本体枠(4)は、
第1の操作手段(30)と、
第2の操作手段(50)と、
回動操作が可能に形成されたハンドル(490)と、を備え、
前記第1の操作手段(30)は、
前記第2の操作手段(50)に対する操作を制限する第1の状態と、前記第2の操作手段(50)に対する操作を許可する第2の状態と、を有し、
所定の条件を満たした場合に、前記第1の状態から前記第2の状態になり、
前記ハンドル(490)は、径方向外側に向かって突出する指掛部(491a)を備え、
前記ハンドル(490)は、初期回動位置から最大回動位置まで回動可能であり、
前記初期回動位置において、前記指掛部(491a)が前記本体枠(4)の下側の縁よりも下方に突出せず、
前記最大回動位置において、前記指掛部(491a)が前記本体枠(4)の下側の縁よりも下方に突出しない、ことを特徴とする。
これにより、遊技者は、内ボタン50を操作できる状態と操作できない状態との形状の変化を楽しむことが可能となり、遊技性の向上を図ることができる。また、周辺の設備やパチンコ機101の設置面等に接触して操作ハンドル490が傷ついたり破損したり変形したりすることを抑制し、公正な遊技を担保することができる。
本実施の形態に係る遊技機(101)は、
本体枠(4)と、
前記本体枠(4)を取り付け可能な外枠(2)と、を備え、
前記本体枠(4)は、
初期位置から検出位置を超えて最大位置まで押圧操作が可能に形成された操作手段(50)と、
前記操作手段(50)が前記検出位置まで操作されたことを検出する検出手段(63)と、
前記操作手段(50)を前記初期位置側に付勢する付勢手段(90)と、
回動操作が可能に形成されたハンドル(490)と、を備え、
前記付勢手段(90)は、前記初期位置から前記検出位置までの間の所定位置で前記操作手段を操作する際の負荷が最大となるように構成され、
前記ハンドル(490)は、径方向外側に向かって突出する指掛部(491a)を備え、
前記ハンドル(490)は、初期回動位置から最大回動位置まで回動可能であり、
前記初期回動位置において、前記指掛部(491a)が前記本体枠(4)の下側の縁よりも下方に突出せず、
前記最大回動位置において、前記指掛部(491a)が前記本体枠(4)の下側の縁よりも下方に突出しない、ことを特徴とする。
これにより、内ボタン50を押圧操作する際、遊技者が心地よい手応え(操作感)を得ることができ、遊技性の向上を図ることができる。また、周辺の設備やパチンコ機101の設置面等に接触して操作ハンドル490が傷ついたり破損したり変形したりすることを抑制し、公正な遊技を担保することができる。