以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る遊技機は、遊技球が転動する遊技領域に透光性領域を設けた遊技盤と、遊技の実行を制御するとともに、前記遊技領域の特定領域を遊技球が通過すると遊技者にとって有利な遊技状態へ移行するか否かの大当たり抽選を行う大当たり抽選手段を有する主制御手段と、前記遊技盤の少なくとも前記透光性領域の背後に配設され、前記大当たり抽選手段による抽選結果を表示するために識別情報を可変表示させるとともに、その他の各種演出表示を行う表示手段と、前記表示手段の背後であって、機械的に識別情報を変動表示させ、前記大当たり抽選の結果に関連する表示態様で停止表示させるリールと、前記主制御手段による制御に基づき、前記表示手段及び前記リールをそれぞれ制御する副制御手段と、を備え、前記表示手段が有する表示領域中、前記リールの直前方に位置する領域を、前記大当たり抽選手段による抽選結果を表示するための可変表示領域とするとともに、遊技球が転動する前記遊技領域中、前記可変表示領域の直前方の領域を、遊技球侵入阻止部材を備えて前記遊技球の侵入を阻止可能とした特別遊技領域と規定し、前記副制御手段は、前記表示手段又は前記リールのいずれかを選択して識別情報の可変表示を行い、かつ、前記識別情報の変動表示が開始された後、前記遊技球侵入阻止部材を動作させて、前記特別遊技領域への遊技球の侵入を不可としたものである。
すなわち、本実施形態に係る遊技機は、遊技釘や入賞口などを含む複数の遊技部材が設けられた遊技領域を前面に形成した遊技盤を、透光性のある部材(例えば、アクリル樹脂等)で形成している。そして、前記遊技領域に設けられた複数の入賞口のうち、特定領域を備えた入賞口(所謂「始動口」などの特定入賞口)へ遊技球が入賞(通過)したことを契機として、遊技者に有利な大当たり遊技の抽選を実行する大当り抽選手段を有する主制御手段を備えたものである。
そして、前記遊技盤の少なくとも透光性領域の背後には、前記大当り抽選手段の抽選結果を表示するために、識別情報の可変表示や各種演出表示を行う表示手段としての液晶表示装置と、前記液晶表示装置の背後に、機械的に識別情報を変動表示させ、前記大当り抽選の結果に関連する表示態様で停止表示させるリール(以下、リールユニットと称する)とが配設されており、さらに、前記主制御手段による制御に基づいて、前記液晶表示装置、リールユニットをそれぞれ制御する副制御手段を備えている。
さらに、前記液晶表示装置が有する表示領域中の、前記リールユニットの直前方の表示領域を、前記主制御手段による大当たり抽選の抽選結果を表示する可変表示領域とするとともに、前記可変表示領域の前方の、遊技球が転動する遊技領域を特別遊技領域と規定して、前記特別遊技領域への、遊技球の侵入を阻止可能とした遊技球侵入阻止部材を備えている。
上述してきた構成の遊技機において、前記副制御手段は、液晶表示装置又はリールユニットのいずれかを選択して、大当たり抽選の抽選結果を識別情報として可変表示を行うとともに、前記識別情報の可変表示が開始された後、前記遊技球侵入阻止部材を動作させて、前記特別遊技領域への遊技球の侵入を不可とする制御を行うのである。
なお、本実施形態における液晶表示装置は、例えば、平板状の液晶層を透明電極及び透光性を有する保護板によって挟み込んだ構造としたパネル状に形成して、非通電領域においては透光性を有する液晶表示装置とするとともに、前記液晶表示装置を、透光性のある遊技盤の背面に密着して取り付け可能とする。そして、前記リールユニットを液晶表示装置の背後に配設する構成としている。
つまり、本実施形態における液晶表示装置は、前記可変表示領域を通電領域として識別情報の可変表示をしたり、非通電領域として透光性を有することで、その背後に配設されたリールユニットを遊技者に視認させたりすることが可能である。具体的に説明すると、液晶表示装置の可変表示領域において識別情報の可変表示を行っている場合は、透光性のある遊技盤を透して、前記可変表示領域で実行される識別情報の可変表示が遊技者に視認されることになり、一方、液晶表示装置の可変表示領域を非通電領域として透光性を有することにより、液晶表示装置の可変表示領域の背後に配置されたリールユニットが、透光性のある遊技盤及び液晶表示装置の可変表示領域を透して、遊技者が視認可能とすることができるのである。
すなわち、本発明によれば、透光性を有する遊技盤の背部に密着させて液晶表示装置を配設することにより、液晶表示装置の可変表示領域で実行される識別情報を含む演出画像の視認性を高めることができるとともに、液晶表示装置の可変表示領域を非通電領域として透光性を持たせることで、その背後に設けられたリールユニットの視認性も向上させることができる。そして、液晶表示装置及びリールユニットによる識別情報の変動等を含む各種演出表示を行なう可変表示領域の直前方の遊技領域を特別遊技領域として規定して、この特別遊技領域に遊技球が侵入することを阻止する遊技球侵入阻止部材を設けることにより、遊技者が遊技盤を正面視した場合に、特別遊技領域の背後で表示される識別情報の変動等を含む各種演出表示を、遊技球の転動により妨げることのない遊技機を提供することが可能になる。
また、前記特別遊技領域は、下部を開放した所定の枠部材により囲繞されており、前記遊技球侵入阻止部材は、前記枠部材の一部として開閉自在に設けることもできる。
すなわち、遊技盤に設けられた遊技領域の一部である特別遊技領域を、枠形状の遊技部材で囲繞するように構成して、例えば、枠形状に構成された遊技部材の一部に遊技球侵入阻止部材を開閉自在に設けることにより、遊技球侵入阻止部材を開放した場合は特別遊技領域への遊技球の侵入を可能として、一方、遊技球侵入阻止部材を閉鎖した場合は特別遊技領域への遊技球の侵入を不可とするのである。
なお、遊技球侵入阻止部材を付設した枠形状に構成された遊技部材は、その下部を開放することにより、特別遊技領域へ侵入した遊技球はその下方に流下転動して行き、同じく遊技部材として遊技領域の下方に設けられた各種入賞口に入賞(入球)できる構成とするとよい。
これにより、本実施形態における遊技球侵入阻止部材の動作に対して遊技者に興味を持たせることができるとともに、遊技球侵入阻止部材の動作に応じて、遊技領域上の遊技球の流下経路が変更されるという新たな興趣のある遊技機とすることができる。
また、前記副制御手段は、前記識別情報の変動表示が開始され、前記主制御手段から受けたコマンドに応じたタイミングで前記遊技球侵入阻止部材を動作させるとよい。
すなわち、本実施形態における主制御手段と副制御手段は、所定の通信手段(例えば、シリアルインターフェイス)で接続され、主制御手段は、通信データ(所謂、コマンド)によって、副制御手段に対して大当たり抽選の抽選結果に基づいた演出(つまり、識別情報の変動)表示の実行を指示するものである。そして、副制御手段は、前記主制御手段からのコマンド(つまり、識別情報の変動指示)を受信したタイミングで、液晶表示装置又はリールユニットのいずれかで、識別情報の変動表示を実行するかを決定する。
上述した制御を実行する遊技機において、副制御手段は、例えば、リールユニットを用いた識別情報の変動表示を決定した場合は、遊技球侵入阻止部材を動作させて、特別遊技領域へ遊技球を侵入不可とすることで、リールユニットの表面で回転変動する識別情報を遊技者が正面視した場合に、その視界を遊技球の転動により妨げることのない遊技機とすることができる。
また、前記液晶表示装置の背後に配設された所定動作を行う可動体と、前記リールユニットの変動表示を停止させる停止操作手段をさらに備え、前記副制御手段は、所定の条件を満たした場合、リールユニットにより大当たり抽選の結果を表示するスロットゲームを行い、当該スロットゲームの実行中に、遊技者による前記停止操作手段の操作タイミングを報知する動作態様で前記可動体を動作させることもできる。
すなわち、本実施形態におけるリールユニットは、例えば、パチスロ遊技機(スロットマシン)のようにそれぞれの表面に識別情報となる複数の図柄が配された複数(例えば、3個)の回転リールで構成して、前記リールを遊技者が視認可能なように、透光性を有する遊技盤及び液晶表示装置の背後に配設されたものである。さらに、3個の回転リールで変動表示される識別情報を停止表示させるために、遊技者による停止操作が可能な3個の操作ボタンからなる停止操作手段(以下、停止ボタンと称する)を遊技者が操作を行ない易い位置に備えたものである。
そして、上記構成の遊技機において、遊技者が前記3個の回転リールで変動表示される識別情報を視認しながら、3個の回転リールに対応した3個の停止ボタンを操作して、任意の識別情報の停止操作を行うスロットゲームを実行するのである。つまり、パチスロ遊技機と同様なリール構成、リール制御及び識別情報の配列を用いることにより、本実施形態においても、パチスロ遊技機と同様な停止ボタンの操作を実行できる遊技機を遊技者に提供することが可能となる。
さらに、前記副制御手段により制御されて所定の動作を行う可動体を、リールユニットと同様に液晶表示装置の背後に配設するとともに、副制御手段は、前述したスロットゲームの実行時に、遊技者による停止ボタンの操作タイミングを、可動体の動作により遊技者に案内(報知)するのである。具体的に説明すると、前記可動体を、例えば、前記3個の回転リールにそれぞれ対応した3個の可動体で構成して、スロットゲームを実行する場合に、遊技者による回転リールの停止操作タイミングを、それぞれ対応した可動体の可動態様で遊技者に案内するのである。
これにより、回転リール上の識別情報を視認しながらの停止ボタンの停止操作が苦手な遊技者、或いはパチスロ遊技機の未経験者等でも、スロットゲームを楽しむことができるため、主に、パチンコ遊技機を楽しむ遊技者に対して、新たにパチスロ遊技機に対する興味を持たせることができる。
また、前記遊技領域中、前記液晶表示装置の背後に配設された可動体の直前方に規定された領域に遊技球の侵入を阻止可能とした他の遊技球侵入阻止部材を設け、前記副制御手段は、前記可動体を動作させるときに、前記他の遊技球侵入阻止部材を動作させることもできる。
すなわち、本実施形態においては、リールユニットの直前方の、遊技球が転動する遊技領域を特別遊技領域と規定したのと同様に、液晶表示装置の背後に設置された可動体の直前方の遊技領域を、例えば、可動体視認領域として規定し、さらに、前記可動体視認領域への遊技球の侵入を阻止可能とした第2の遊技球侵入阻止部材を設けるのである。
そして、副制御手段は、上述したスロットゲームの実行時に、可動体による停止ボタンの操作タイミングの遊技者への案内(報知)を実行する場合は、第2の遊技球侵入阻止部材を動作させて、可動体の前方の可動体視認領域に遊技球が侵入不可となるように、前記第2の遊技球侵入阻止部材を動作させるのである。
これにより、可動体による停止ボタンの操作タイミングの案内(報知)の実行時に、その前方の遊技領域(つまり、可動体視認領域)を遊技球が転動することを阻止することで、可動体の動作態様を遊技者が視認することを妨げることのない遊技機を提供することができる。
上述してきた構成の遊技機によれば、液晶表示装置やリールユニット等の複数の表示装置や、可動体などの複数の演出部材を1つの遊技機に配設しても、遊技盤の背部に設けた液晶表示装置及びリールの視認性が著しく向上させることが可能で、なおかつ、液晶表示装置、リールユニット、可動体等の複数の演出部材を、効率良く遊技機に配置することができる。つまり、これら複数の演出部材を用いた演出効果を著しく高めることができる遊技機を提供することが可能になる。
また、本実施形態においては、主制御手段は、主に大当たり遊技の抽選や遊技の進行を担うものであり、一方、副制御手段は、主に液晶表示装置による画像の表示制御、リールユニットの回転制御、可動体の動作制御、さらに、遊技球侵入阻止部材の動作制御を担当するものである。
なお、本実施形態における主制御手段及び副制御手段は、例えば、CPUからなる中央演算処理装置と、ROMやRAMなどからなる記憶装置と、その他必要に応じて設けられた各種制御回路で構成して、前記ROMに記憶されたプログラムに基づいて、主制御手段は、大当たり抽選手段等の遊技機の実行を制御し、副制御手段は、液晶表示装置、リールユニット、可動体等の各種制御を実行することが望ましい。
以下、本発明に係る遊技機の好適な実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下では遊技機をパチンコ遊技機としている。
[遊技機の構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10について、図1〜図3を用いて説明する。図1は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図、図2は同パチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図、図3は同パチンコ遊技機10の概観を示す正面図である。
図1に示すように、パチンコ遊技機10は、本体枠12と、その本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。本体枠12は、図2に示すように、前面に開口12aが形成されており、開口12aの内部には各種の部品が配設されている。扉11は開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる(図1)。また、図1及び図2に示すように、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26等が配設され、上皿20の略中央には、後述するリールユニット3の各リール3L,3C,3Rにそれぞれ対応する停止ボタン5L,5C,5Rで構成された停止ボタンユニット5が設けられている。
本体枠12の開口12a内部には、図2に示すように、液晶表示装置32、遊技盤14、リールユニット3と可動体101,102,103、さらにはその他各種装置等が配設されるが、理解を容易にするために、ここでは、これら液晶表示装置32、遊技盤14、リールユニット3、可動体101,102,103以外の各種の部品(図示せず)についての説明は省略する。
遊技盤14は、その全部又は一部が透光性を有する板形状の樹脂(透光性を有する部材)によって形成されている。この透光性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側(遊技者側)に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30に囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には複数の遊技釘13が打ちこまれている。
液晶表示装置32は、平板状の液晶層を透明電極及び透光性を有する保護板によって挟み込んだ構造であり、非通電領域においては透光性を有するように液晶素子が向いており、通電領域においては液晶素子の向きが変更して画像表示がなされる一枚の平板状の液晶パネルである。そして、液晶表示装置32は、遊技に関する画像表示を可能とする表示領域32aを有しており、画像表示が行われている領域以外の表示領域32aは透光性を有するようにしている。
つまり、本実施形態における液晶表示装置32の表示領域32aは、画像表示を行う表示領域32aを任意に限定して通電領域としたり非通電領域としたりすることができる構成として、例えば、リールユニット3及び可動体101,102,103の直前方の表示領域32aを通電状態として画像表示を実行している場合は、その後方に配置されたリールユニット3及び可動体101,102,103は遊技者から視認不可となるが、一転してリールユニット3及び可動体101,102,103の直前方の表示領域32aを非通電領域として透光性を持たせることにより、その後方に配置されたリールユニット3及び可動体101,102,103が遊技者から視認可能となるのである。
ここで、本実施形態における遊技盤14への液晶表示装置32の設置について、図20を用いて具体的に説明する。図20(a)は、遊技盤14の背面側に液晶表示装置32の取り付けを説明する分解斜視図である。図20(b)は、遊技盤14と略一体に取り付けられた液晶表示装置32と、その背後に配設されたリールユニット3と可動体101,102,103の配置を説明する側面図である。
図20(a)に示すように、遊技盤14は、その背面を切削し、この切削された背面下部に挿入溝14mを形成するとともに、背面上部に固定具27a,27bを取付けている。そして、一枚の平板状体の液晶パネルとして形成された液晶表示装置32は、前記遊技盤14の挿入溝14mに底部を挿入して、同じく遊技盤14の背面上部に設けられた固定具27a,27bによって遊技盤14の背面側に固定されている。すなわち、液晶表示装置32は、その表示領域32aが遊技領域15の全部又は一部と、遊技領域外域16の全部又は一部とに重なるように遊技盤14と略一体に収納状態に配設されている。
すなわち、本実施形態においては、液晶表示装置32を遊技盤14と略一体に収納状態に配設することにより、遊技盤14と液晶表示装置32は密着して略一体となる構成とできるので、光の乱反射などによって、表示領域32aで表示される識別情報画像を含む各種演出画像が、遊技者にぼやけて見えてしまうなどの問題点を解消できることになる。
図20(b)に示すように、遊技盤14の背後には、リールユニット3、可動体101,102,103が設置されている。そして、前述したように、本実施形態における液晶表示装置32は、非通電領域においては透光性を有するため、リールユニット3及び可動体101,102,103の直前方の液晶表示装置32の表示領域32aを非通電領域とすることにより、同じく透光性を有する遊技盤14を透して、リールユニット3及び可動体101,102,103が遊技者に視認可能となるのである。
ここで、図1〜3を用いたパチンコ遊技機10の説明に戻る。図2に示すように、扉11には、透光性を有する保護板19が配設されており、保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14に対面する。また、保護板19の上方位置には、スピーカ46L,46Rが左右に配設されている。
遊技盤14の外側となる扉11の所定位置には、図1に示すように、発光表示手段としての装飾ランプ133a,133bが配設されており、遊技状態に合わせた所定の発光態様の表示を行う。
また、本体枠12に対して発射ハンドル26が回動自在に設けられている。一般に、パチンコ遊技機における発射ハンドル26の取り付け位置は、遊技者から見て右側下方に取り付けられ、右手で操作されるのが一般であるが、本実施形態においては、遊技者から見て左側下方に取り付けられ、遊技者が左手で操作する構成としている。
これは、詳細は後述するが、本実施形態においては、パチスロ遊技機と同様のリールユニット3が遊技盤14の略中央に設けられており、本実施形態におけるスロットゲームを実行する場合、リールユニット3に内蔵された回転駆動する3個のリール(図3参照)を遊技者が任意のタイミングで停止させるために、遊技者の右手で停止ボタン5L,5C,5R(図3参照)の操作を行なえる構成にしたためである。
さらに、発射ハンドル26の周縁部にはタッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が把持されたと検知される。そして、発射ハンドル26が遊技者によって把持され、かつ、反時計回り方向へ回動操作されたことにより、発射制御回路126(図5参照)により、発射ソレノイド(図示しないが、発射装置130(図5参照)に組み込まれている)に電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射され、遊技が進められる。なお、発射ハンドル26を単一のものとせずに、本体枠12の左右側それぞれに設けて、遊技者がいずれかを選択して操作する構成とすることもできる。
次に、図3及び図4を参照しながら、パチンコ遊技機10の構成についてさらに詳細に説明する。なお、図3及び図4を用いたパチンコ遊技機10の概観の以下の説明では、図1及び図2を用いた説明と重複する部分を省略することがある。
図3に示すように、遊技盤14の遊技領域15には、外レール30a及び内レール30bからなる2つのガイドレール30、遊技釘13、上部枠部材57、第1侵入阻止部材58Lが付設された左枠部材57L、第1侵入阻止部材58Rが付設された右枠部材57R、第2侵入阻止部材55L,55R、ステージ部材55、通過ゲート54、羽根部材23が付設された始動口25、一般入賞口56a〜56d、開閉自在のシャッタ40を備えた大入賞口39、アウト口38が設けられている。
遊技盤14に設けられている2つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技領域15の上部に放出され、複数の遊技釘13、遊技領域15上に設けられた上部枠部材57等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技領域15の下方に向かって流下する。
図3に示すように、本実施形態においては、遊技者が遊技領域15を正面視した場合、液晶表示装置32の背後に設置(図20(b)参照)されたリールユニット3及び可動体101,102,103の視認領域(特別遊技領域15a、可動体視認領域15b(図21参照))を枠形状の遊技部材(上部枠部材57、第1侵入阻止部材58Lが付設された左枠部材57L、第1侵入阻止部材58Rが付設された右枠部材57R及び第2侵入阻止部材55L,55R)で囲繞するように配設している。なお、この枠形状の遊技部材についての構成及び動作は後に詳述する。
遊技領域15の略中央部、前述したリールユニット3及び可動体101,102,103の視認領域の下方には、ステージ部材55が設けられている。そして、ステージ部材55に一旦受け止められて流下の勢いを減衰された遊技球は、中央に設けられた誘導溝55aを経由して下方に落下する。すなわち、ステージ部材55は、その下方に設けられた始動口25への遊技球の誘導部材として設けられている。
遊技領域15の略中央のステージ部材55の下方には、入賞口の一つである始動口25が設けられており、遊技球がこの始動口25へ入賞すると、後述する特別図柄ゲーム及び大当たり抽選が開始される。すなわち、始動口25は、特別図柄ゲーム及び大当たり抽選の契機となる入賞口である。
遊技領域15の左枠部材57Lの左側には、通過ゲート54が設けられている。そして、遊技領域15を転動した遊技球がこの通過ゲート54を通過すると、後述する普通図柄ゲーム及び始動口25に付設された羽根部材23の開放抽選を実行する契機となる。
遊技領域15の略中央、始動口25の下方には、開閉自在のシャッタ40を備えた大入賞口39が配置されている。この大入賞口39は、詳細は後述するが、本実施形態における大当たり遊技の実行時に、シャッタ40が開放することにより、遊技領域15を転動流下してきた遊技球が、大入賞口39に入球可能となる構成としている。
始動口25の左右、大入賞口39の上方には、遊技者から正面視して、左側に2個の一般入賞口56a,56bが、右側に2個の一般入賞口56c,56dが設けられている。この一般入賞口56a〜56dに遊技球が入賞すると、予め定められた数の遊技球(例えば、5個)が賞球として払い出される。
そして、前記大入賞口39の下方及び遊技領域15の最下部には、アウト口38が設けられている。すなわち、遊技領域15を流下転動してきた遊技球が、同じく遊技領域15に設けられた複数の各種入賞口に入賞(入球)しなかった場合は、最終的にアウト口38に入球して遊技盤14の外部に排出されることとなる。
また、遊技領域15の左側下部には、電飾ユニット53が設けられている。この電飾ユニット53は、図4に示すように、特別図柄表示器35、普通図柄表示器33、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。以下、図4を参照して、電飾ユニット53の構成及び機能を説明する。
特別図柄表示器35は、2個の7セグメントLEDで構成されている。この7セグメントLEDは、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立(つまり、始動口25への遊技球の入賞)により、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLEDの点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。この特別図柄として、特定の数字図柄(例えば、“21”、“50”、又は“64”などの数字図柄)が停止表示された場合は、通常遊技から遊技者に有利な状態である大当たり遊技に遊技状態が移行する。この大当たり遊技となった場合には、詳細は後述するが、大入賞口39に付設されたシャッタ40が開放状態に制御され、大入賞口39(図3参照)へ遊技球が入球可能な状態となる。一方、特別図柄として、特定の数字図柄以外の数字図柄が停止表示された場合は、通常遊技状態が維持される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
特別図柄表示器35の右側には、普通図柄表示器33が設けられている。普通図柄表示器33は、例えば、赤色LEDと緑色LEDの二つの表示用ランプで構成されており、前述した通過ゲート54を遊技球が通過すると、これら表示用ランプが交互に点灯・消灯を繰り返し、普通図柄として所定時間変動表示される。
そして、所定時間の経過後、例えば、緑色LEDが点灯した状態で変動停止した場合は、始動口25に付設された羽根部材23を所定時間開放する。以上のように、普通図柄が変動表示された後停止表示され、その停止態様によって始動口25に付設された羽根部材23の動作態様が決定するゲームを「普通図柄ゲーム」という。
普通図柄表示器33の下方には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、点灯又は消灯によって保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)を表示する。例えば、特別図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aが点灯する。
また、普通図柄表示器33の下方には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、点灯又は消灯によって保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留個数」、「普通図柄に関する保留個数」)を表示する。特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、普通図柄保留ランプ50aが点灯する。
特別図柄表示器35の左上部には、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。このラウンド数表示器51a〜51dは、大当たり遊技の実行中において最大ラウンド数を表示する。なお、このラウンド数表示器51a〜51dは、4個のLEDから構成されており、LED毎に点灯と消灯の2つのパターンがあるので、少なくとも16パターンの表示が可能である(2の4乗パターン)。なお、ラウンド数表示器51は、複数の7セグメントLED、液晶表示部、透光性を有する液晶表示部などから構成される場合もある。
また、図3に示すように、前述したリールユニット3の視認領域(特別遊技領域15a(図21参照))においては、特別図柄表示器35において表示される特別図柄と関連する識別情報が、液晶表示装置32又はリールユニット3の何れかにおいて表示される。例えば、特別図柄表示器35で表示される特別図柄に関連する識別情報を、リールユニット3を用いて表示させる場合は、リールユニット3において、所定の図柄(図18参照)からなる識別情報が、リール3L,3C,3Rの回転とともに変動表示される。また、特別図柄表示器35において変動表示されていた特別図柄が停止表示されると、リールユニット3においてもリール3L,3C,3Rの回転が停止され所定の識別情報が停止表示される。このように、リールユニット3は、所定の条件を満たしたときに、識別情報の変動表示および停止表示が行われる表示装置の一例である。
一方、特別図柄表示器35で表示される特別図柄に関連する識別情報を、液晶表示装置32を用いて表示させる場合は、リールユニット3の前面の液晶表示装置32の表示領域32a(つまり、リールユニット3の視認領域(特別遊技領域15a(図21参照)))において、所定の図柄(図21参照)からなる識別情報が変動表示される。また、特別図柄表示器35において変動表示されていた特別図柄が停止表示されると、液晶表示装置32においても所定の識別情報が停止表示される。このように、液晶表示装置32は、リールユニット3と同様に、所定の条件を満たしたときに、識別情報の変動表示および停止表示が行われる表示装置の一例である。
すなわち、本実施形態においては、特別図柄表示器35で表示される特別図柄に関連する識別情報の表示は、液晶表示装置32又はリールユニット3の二つの表示手段の何れかが用いられることになる。なお、液晶表示装置32又はリールユニット3の二つの表示手段による識別情報の切換については、後に詳細する。
また、本実施形態においては、表示手段の一つであるリールユニット3は、前述した
特別図柄表示器35で表示される特別図柄に関連する識別情報の表示だけではなく、停止ボタン5L,5C,5Rを遊技者が操作することで実行されるスロットゲームの実行に用いられる場合もあるが、これも詳細は後述する。
図1〜図3を用いたパチンコ遊技機10の説明に戻る。
本実施形態における大当たり遊技の実行時は、前述したように、大入賞口39に付設されたシャッタ40が駆動(つまり、大入賞口39を開放)される。そして、所定個数(例えば10個)の遊技球の入賞、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで開放状態に保持され、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口39に付設されたシャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、大入賞口39への遊技球の入球は不可となる。
なお、大入賞口39が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態から遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態までの遊技をラウンドゲームという。したがって、シャッタ40は、ラウンドゲーム時に大入賞口39を開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数されるため、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態に駆動されたシャッタ40は、所定の時間(例えば、1秒)経過後に再度開放状態に駆動される。つまり、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技状態を大当たり遊技状態という。すなわち、大当たり遊技状態は遊技者にとって有利な遊技状態である。
また、前述した始動口25、一般入賞口56a〜56d、大入賞口39に遊技球が入賞したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
このように、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、一般遊技状態において、大当たり遊技状態へ移行するか否かの大当たり抽選(特別図柄ゲーム)が行われ、大当たり遊技の抽選結果に基づいて、前記特別図柄表示器35に停止表示される特別図柄に対応した識別情報の組み合わせが、リールユニット3又は液晶表示装置32の表示領域32aに停止表示されるとともに、前述した大当たり遊技状態に移行するのである。
つまり、大当たり抽選手段による抽選契機となるのは、遊技領域15に発射した遊技球が始動口25(つまり、特定領域)に入賞した場合であり、通常遊技状態において、始動口25に遊技球が入賞すると、大当たり抽選手段の機能を担う、後述の主制御回路60(図5参照)により大当たり遊技の抽選が行なわれ、その抽選結果に基づいて、リールユニット3又は液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、遊技者に抽選結果を示唆する識別情報を変動表示させて、所定時間経過後に所定の識別情報を停止表示するのである。
また、本実施形態では、大当たり遊技状態の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、15ラウンド又は2ラウンドである。なお、大当たり遊技状態の実行中における最大継続ラウンド数は限定されるものではない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(後述するメインCPU66を含む主制御回路60(図5参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意のラウンド数であってもよい。
また、本実施形態では、図2及び図3に示すように、リールユニット3の視認領域(特別遊技領域15a(図21参照))の背後にリールユニット3を設けている。このリールユニット3は、その内部に3個のリール(リール3L,3C,3R)を内蔵し、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に合わせて3個のリール3L,3C,3Rが回転駆動される。そして、遊技盤14の下方、上皿20の略中央には、リールユニット3の内部で回転駆動される3個のリール3L,3C,3Rの回転を停止させるために、遊技者により操作される停止ボタンユニット5が設けられている。この停止ボタンユニット5には、前述した3個のリール3L,3C,3Rにそれぞれ対応した停止ボタンが3個(停止ボタン5L,停止ボタン5C,停止ボタン5R)設けられている。
ここで、図16〜図19を参照し、遊技盤14の背後に取り付けられたリールユニット3の構成を説明する。図16(a)はリールユニット3の分解斜視図、図16(b)はリールユニット3の斜視図である。また、図17はリールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの内部を示すために一部を切欠した説明図である。図18は、3個のリール3L,3C,3Rの外周に印刷されている識別情報としての複数の図柄を示す図柄配置図、図19は、リールユニット3の正面拡大図である。
図16(a)に示すように、リールユニット3は、それぞれ回転自在に配設された3個のリール3L,3C,3Rと、これら3個のリール3L,3C,3Rを内蔵するカバー体とからなり、このカバー体は、遊技盤14の背後における3個のリール3L,3C,3Rに対向する部位に配設される透明な前面カバー3Fと、この前面カバー3Fに係合する裏カバー3Bとから構成されている。このように、3個のリール3L,3C,3Rを、前後に結合した前面カバー3Fと裏カバー3Bとから形成されるリール収容空間内に内蔵してリールユニット3が構成されている。
すなわち、図16(a)に示すように、裏カバー3Bは、断面略C字状の湾状に形成した周壁部3cと、この周壁部3cの左右に形成された略円形の左右壁3dとからなり、この左右壁3dに、それぞれ略L字状とした係合溝3bを設けている。一方、3個のリール3L,3C,3Rは心棒3aにより並列状態に連結されている。
そして、前記心棒3aの両端を前記係合溝3b,3bに掛け渡して組み込み、前面カバー3Fと裏カバー3Bを一体に結合して、図16(b)に示すように、リールユニット3が形成され、遊技盤14の背後の所定の位置に取り外し自在に設置されることとなる。
なお、図16(a)に示す3eは前記係合溝3bに連続する案内溝であり、この案内溝3eによって、リール3L,3C,3Rを連結した前記心棒3aを係合溝3bにガイド可能としている。また、3hは裏カバー3Bに形成した係合爪であり、この係合爪3hによって裏カバー3Bと前面カバー3Fとが突合せ状態に結合される。
また、図17に示すように、3個のリール3L,3C,3Rは、それぞれ同一構造からなり、リール枠本体に内蔵され、リール3L,3C,3Rをそれぞれ回転駆動及び停止させるステッピングモータ6と、各リール3L,3C,3Rの外周に印刷された識別情報である複数の図柄を、背後から照明するための発光体4a,4b,4cを設けたバックランプユニット4を具備している。このように、高速で回転するリールの背後に照明を設けることにより、遊技者にとって、識別情報である複数の図柄を見分け易くなる。さらに、リール外周に印刷される識別情報(図柄)も半透明な特殊インク等で印刷することにより、なお一層、複数の図柄の判別が容易になるため、本実施形態におけるスロットゲームを実行する場合に、遊技者が任意の図柄を狙って停止ボタン5L,5C,5Rを操作できることとなる。
そして、図18に示すように、3個のリール3L,3C,3Rの外周には、識別情報である複数の図柄がそれぞれ異なる配置で印刷されている。また、各リールには21個の図柄が印刷されており、その種類は7種類の異なる図柄が用いられている。数字の7(図柄81)及びアルファベットのV(図柄80)は、本実施形態における大当たり遊技状態の発生を遊技者に示唆する特別な図柄である。他にも、CHANCE(図柄82)、チェリー(図柄83)、スイカ(図柄84)、ベル(図柄85)、リプレイ(図柄86)等の複数の図柄が設けられる。
次に、図19を参照して、本実施形態における3個のリールの有効ラインを説明する。図19に示すように、リールユニット3の前面カバー3Fの前側面には5本のライン、すなわち、中段にラインL1、上段及び下段にそれぞれにラインL2、斜めに2本のラインL3が表示されている。これは、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが停止した際の図柄の組合せを規定する有効ラインを示している。
一般に、パチスロ遊技機においては、その遊技媒体であるコイン(又は、遊技メダル等と呼ばれる)をパチスロ遊技機に投入した枚数によって有効ラインは変化する。例えば、1枚のコイン投入で中段のラインL1のみ有効となり、2枚のコイン投入で中段のラインL1と共に上下段のラインL2も有効(つまり、中段、上段、下段の3ラインが有効)となる。さらに、3枚のコイン投入で中段のラインL1、上下段のラインL2にあわせて斜めラインL3も有効(つまり、中段、上段、下段、右上がり斜め、右下がり斜めの5ラインが有効)となる。
しかし、本実施形態においては、始動口25への遊技球の入賞を契機として、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rは回転駆動されるため、常時「5ライン」を有効ラインとしている。そして、本実施形態におけるスロットゲームが実行される場合に、遊技者が停止ボタンユニット5に設置されている各リールに対応した停止ボタン5L,5C,5Rを操作して、回転中の各リールの所定の図柄を狙って停止させる場合、前記「5ライン」上のいずれかに同一の図柄が停止すれば、所謂「目押し」と呼ばれる停止ボタン操作が的確だったこととなる。
また、本実施形態では、図2及び図3に示すように、可動体視認領域15b(図21参照)の液晶表示装置32の背後に、3個の可動体101,102,103を設置している。この可動体101,102,103は、前述したスロットゲームの実行時に、リールユニット3に内蔵された3個のリール3L,3C,3Rにそれぞれ対応した可動体101,102,103が所定の可動態様で可動(図22参照)することで、遊技者に対して停止ボタン5L,5C,5Rの操作タイミングを案内するものである。
ここで、図3及び図22を参照して、遊技盤14の背後に取り付けられた可動体101,102,103の構成及び動作の説明をする。図22は可動体101(102,103)の可動態様を説明する正面拡大図である。
図3に示すように、本実施形態においては、3個のリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応した3個の可動体101,102,103がリールユニット3の下方に設けられている。つまり、可動体101はリール3Lに、可動体102はリール3Cに、可動体103はリール3Rにそれぞれ対応している。
そして、前記スロットゲームの実行時に、回転動作中の3個のリール3L,3C,3Rにそれぞれ対応した可動体101,102,103は、3個のリール3L,3C,3Rの外周に印刷された識別情報(図18参照)のうち、当該スロットゲームで指定された識別情報を上述した有効ライン(図19参照)に三つ揃いで停止させる案内をするために所定の可動態様で可動するのである。
上述した可動体101,102,103の構成において、図22(a)に示すように、可動体101(102,103)は、右手101aに持った扇子101bを下方に保持しているが、前述したように当該スロットゲームで指定された識別情報を上述した有効ライン(図19参照)に三つ揃いで停止可能とするタイミングで、図22(b)に示すように、右手101aに持った扇子101bを上方に位置するように、言い換えると、右手101aに持った扇子101bを裏返すように可動して、扇子101bの裏面に記されている「押せ!」の文字情報101cが遊技者に見えるようにするのである。
なお、本実施形態においては、機械式のリールユニット3を用いているため、3個のリール3L,3C,3Rの外周に印刷された識別情報が一周する毎に、指定された識別情報の周回タイミングに合わせて、可動体101,102,103を可動させると、おそらくあまりの可動体101,102,103の動作の速さに、遊技者は停止ボタンの操作タイミングを認識できない可能性がある。そこで、後述の可動体制御処理において、遊技者に指定された識別情報の停止タイミングを案内する場合は、例えば2秒間に一回というように、遊技者が認識できるタイミングを計って可動体101,102,103を可動させる制御を実行している。
ここで、図21を参照して、本実施形態における液晶表示装置32の背後に設置(図20(b)参照)されたリールユニット3及び可動体101,102,103の視認領域(特別遊技領域15a、可動体視認領域15b)と、枠形状の遊技部材(上部枠部材57、第1侵入阻止部材58Lが付設された左枠部材57L、第1侵入阻止部材58Rが付設された右枠部材57R及び第2侵入阻止部材55L,55R)の構成及び動作について説明する。
図21(a)は、識別情報の表示手段として液晶表示装置32が選択された場合の、枠形状の遊技部材の構成と、第1侵入阻止部材58L,58R及び第2侵入阻止部材55L,55Rの可動態様を説明する正面図である。図21(b)は、識別情報の表示手段としてリールユニット3が選択され、なおかつ先述したスロットゲームを実行する場合の、枠形状の遊技部材の構成と、第1侵入阻止部材58L,58R及び第2侵入阻止部材55L,55Rの可動態様を説明する正面図である。
先述したように、本実施形態においては、透光性を有する遊技盤14の背後に液晶表示装置32を配設して、液晶表示装置32の背後にリールユニット3及び可動体101,102,103を配設(図20(b)参照)している。そして、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて画像表示される識別情報の変動画像や演出画像は、透光性を有する遊技盤14を透して遊技者に視認されることとなり、また、液晶表示装置32の表示領域32aは、非通電領域においては透光性を有するため、リールユニット3及び可動体101,102,103の直前面の表示領域32aを非通電領域とすることにより、その背後に設置されたリールユニット3及び可動体101,102,103は、透光性を有する遊技盤14及び同じく透光性を有する表示領域32aを透して遊技者が視認可能となる構成としている。
また、本実施形態においては、図示するように、遊技盤14の前面に設けられた遊技領域15の、リールユニット3の直前方の表示領域32aを、大当たり抽選の抽選結果を表示するための可変表示領域とするとともに、そのまた直前方の遊技領域15は特別遊技領域15aと規定している。また、可動体101,102,103の直前方の遊技領域15は可動体視認領域15bと規定している。
そして、遊技領域15には、特別遊技領域15a及び可動体視認領域15bを囲繞するように、複数の枠形状の遊技部材が配設されている。この複数の枠形状の遊技部材は、上部枠部材57、第1侵入阻止部材58Lを上部に付設した左枠部材57L、第1侵入阻止部材58Rを上部に付設した右枠部材57R及び第2侵入阻止部材55L,55Rで構成されており、第1侵入阻止部材58L,58Rが開閉動作することにより、遊技球を特別遊技領域15aへ侵入可能としたり侵入不可としたりすることができ、また、第2侵入阻止部材55L,55Rが開閉動作することにより、可動体視認領域15bへ遊技球を侵入可能としたり侵入不可としたりすることができる構成としている。
上記構成のパチンコ遊技機10において、図21(a)に示すように、大当たり抽選の抽選結果を、液晶表示装置32の表示領域32aを用いた識別情報の画像表示で行う場合は、リールユニット3の直前方の表示領域32aの可変表示領域において、識別情報画像92が表示される。その結果、遊技者が遊技盤14を正面視した場合、特別遊技領域15aには、透光性を有する遊技盤14を透して表示領域32aの可変表示領域に通電された識別情報画像92が視認されるため、その背後に配設されたリールユニット3は遊技者から視認できないこととなる。また、可動体101,102,103の直前方の可動体視認領域15bにおいても演出画像91が表示されるため、その背後に配設された可動体101,102,103は、リールユニット3と同様に遊技者から視認できない。
すなわち、大当たり抽選の抽選結果を、液晶表示装置32の表示領域32aを用いた識別情報の画像表示で行う場合は、遊技者は、特別遊技領域15aに表示される識別情報画像92と、可動体視認領域15bに表示される演出画像91を楽しみながら遊技を実行することになる。
この場合、第1侵入阻止部材58L,58Rは、遊技球が特別遊技領域15aに侵入可能なように、その可動態様を開放形態としている。また、第2侵入阻止部材55L,55Rも、前記第1侵入阻止部材58L,58Rと同様に、その可動態様を開放形態として、両サイドを流下してきた遊技球を可動体視認領域15bに侵入可能としている。
一方、図21(b)に示すように、大当たり抽選の抽選結果を、リールユニット3を用いて、回転する3個のリール3L,3C,3Rの外周に印刷された識別情報で行う場合、つまり、本実施形態におけるスロットゲームを実行する場合は、リールユニット3の直前方の表示領域32aの可変表示領域を非通電領域とすることにより透光性をもたせることになる。その結果、遊技者が遊技盤14を正面視した場合、特別遊技領域15aには、透光性を有する遊技盤14及び同じく透光性を有する表示領域32aを透して、リールユニット3が遊技者から視認可能となる。また、可動体101,102,103の直前方の液晶表示装置32の表示領域32aも、非通電領域とすることにより、その背後に配設された可動体101,102,103は可動体視認領域15bを透して、リールユニット3と同様に遊技者から視認できることとなる。
そして、この場合は、図示するように、第1侵入阻止部材58L,58Rは、遊技球が特別遊技領域15aに侵入不可なように、その可動態様を閉鎖形態としている。また、第2侵入阻止部材55L,55Rも、前記第1侵入阻止部材58L,58Rと同様に、その可動態様を閉鎖形態として、両サイドを流下してきた遊技球を可動体視認領域15bに侵入不可とする。
つまり、本実施形態における前述したスロットゲームの実行時は、遊技者が回転する3個のリール3L,3C,3Rの外周に印刷された識別情報を直接視認しながら、停止ボタン5L,5C,5Rを操作するため、第1侵入阻止部材58L,58Rの可動態様を閉鎖形態として、リールユニット3の前面の特別遊技領域15aを遊技球が通過しないようにして、遊技者による識別情報の視認性を妨げないようにしている。そして、同様の理由で、停止ボタン5L,5C,5Rの操作タイミングを遊技者に案内する可動体101,102,103の視認性を妨げないように、第2侵入阻止部材55L,55Rの可動態様を閉鎖形態として、可動体視認領域15bを遊技球が通過しないようにするのである。
上述してきた構成の遊技機によれば、液晶表示装置32、リールユニット3、可動体101,102,103等の複数の演出部材を、パチンコ遊技機10の遊技状態(つまり、大当たり遊技の抽選結果)に合わせて、どの演出部材を用いて遊技者に演出するかを任意に変更することができるとともに、なおかつ、液晶表示装置32、リールユニット3、可動体101,102,103等の直前方に設けられた、特別遊技領域15a及び可動体視認領域15bを遊技球が通過可能としたり、通過不可としたりして、演出部材に合わせて遊技球の流下経路を変更すること可能なパチンコ遊技機10を提供することができる。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図5を用いて説明する。図5は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路は、主に、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200とから構成される。主制御回路60は、遊技の制御を行うものであり、副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御(例えば、画像表示制御、音声出音制御、装飾ランプ制御、リール回転/停止制御、可動体動作制御、遊技球侵入阻止部材可動制御)を行うものである。つまり、本実施形態においては、主制御回路60は主制御手段としての機能を担い、副制御回路200は副制御手段としての機能を担うこととなる。
主制御回路60は、図5に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、例えば、後述の大当り抽選手段(特別図柄記憶チェック処理(図10参照))などの各種手段として機能することとなる。
さらに、メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり抽選テーブル(図6参照)等の各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。尚、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図5に示すように、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、107、108、109、通過球センサ114、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120が接続されている。
カウントセンサ104は、大入賞口39の内部(図示せず)に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39に遊技球が入球した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、107、108、109は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ対応して設けられている。この一般入賞球センサ106、107、108、109は、各一般入賞口56a〜56dへ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、通過ゲート54に設けられている。この通過球センサ114は、通過ゲート54を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
遊技球検出手段である始動入賞球センサ116は、始動口25に設けられている。始動入賞球センサ116は、始動口25に遊技球が入賞したことを検出して、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材23に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材23を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、リンク部材(図示せず)を介してシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて駆動され、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
そして、主制御回路60には、発射制御回路126が接続されている。この発射制御回路126は、遊技者によって発射ハンドル26が把持され、回動操作された場合、発射装置130の発射ソレノイド(図示せず)へ電力が供給されて、上皿20に貯留された遊技球が発射されることとなる。
なお、発射制御回路126は、遊技者による発射ハンドル26の回動操作量に応じた電力を、発射ソレノイド(図示せず)へ供給するため、遊技者は発射ハンドル26の回動操作量を調節することにより、遊技球の発射強度を変更することができる。
また、主制御回路60には、払出制御回路127が接続されている。この払出制御回路127には、遊技球の払出を行なう払出装置128、カードユニット150が接続されている。また、払出制御回路127は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。
さらに、主制御回路60は、電飾ユニット53(図4参照)の各種表示器、表示ランプを制御する表示器制御回路76を備えている。この表示器制御回路76はメインCPU66からの指示に従い、パチンコ遊技機10の遊技状態に応じて、特別図柄表示器35、普通図柄表示器33の変動の制御(例えば、変動の開始及び所定の図柄での表示停止)を行い、さらに、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、ラウンド数表示器51a〜51dの点灯及び消灯の制御を行うものである。
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46L,46Rから発生させる音声に関する制御、装飾ランプ133a,133bの制御、リールユニット3の回転停止制御、可動体101,102,103の動作制御、第1侵入阻止部材58L,58R及び第2侵入阻止部材55L,55Rの動作制御等を行なう。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、可変表示制御手段、音発生制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46L,46Rから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、演出用の装飾ランプ133a,133bの制御を行うランプ制御回路240、リールモータ駆動/停止制御回路260、リール停止信号制御回路270、可動体制御回路280、侵入阻止部材制御回路290等から構成されている。すなわち、副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行するものである。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、後述するように、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の特別図柄の変動表示に関連して実行される液晶表示装置32の画像表示に伴う複数種類の演出画像データや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出画像データが記憶されており、その他には、リーチ演出の表示期間を定めたリーチ時間テーブル等各種のテーブルも記憶されている。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に伴う複数種類の演出パターンや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出パターン等の演出画像データ等を、液晶表示装置32に画像を表示させる制御を行うものである。
音声制御回路230は、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、スピーカ46L,46Rから音声を発生させるものである。
ランプ制御回路240は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うものである。
リールモータ駆動/停止制御回路260は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、主制御回路60のメインCPU66からリール回転駆動指示があった場合、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rのステッピングモータ6(図17参照)の回転制御を行うものである。また、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが既に回転していた場合は、後述のリール停止信号制御回路270により、遊技者による停止ボタン(停止ボタン5L,5C,5R)の押下を検出すると、それぞれの停止ボタンに応じたリールの停止制御を行なうものである。また、本実施形態においては、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの背後に設置されているバックランプユニット4(図17参照)の発光制御も行なっている。
リール停止信号制御回路270は、遊技者による停止ボタンユニット5の停止ボタン5L,5C,5Rが押下された場合、所定の検知信号をサブCPU206に供給する。そして、サブCPU206はプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、前記リールモータ駆動/停止制御回路260に対して、押下された停止ボタン5L,5C,5Rに応じたリールの停止制御を指示するものである。
可動体制御回路280は、可動体101,102,103を所定の可動態様で動作させる制御を行うものである。なお、本実施形態においては、詳細は後述するが、可動体101,102,103は、スロットゲーム実行中に、当該スロットゲームで遊技者が停止操作させる所定の識別情報を停止操作できるように、遊技者に対して停止ボタンの操作タイミングを案内するような可動態様で動作(図22参照)するものである。
侵入阻止部材制御回路290は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、第1侵入阻止部材ソレノイド141及び第2侵入阻止部材ソレノイド142に対して駆動信号を供給することにより、本実施形態における第1侵入阻止部材58L,58R及び第2侵入阻止部材55L,55Rを開放状態(図21(a)参照)又は閉鎖状態(図21(b)参照)にする動作制御を行うものである。
また、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の制御回路において、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200を別々に構成しているが、主制御回路60と副制御回路200とを同じ基板で構成しても構わない。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に、プログラム、テーブル等が記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210等に記録されるものでもよい。なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
[遊技機の動作]
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技について簡潔に説明する。
本実施形態においては、主制御回路60のメインROM68に記憶されたプログラムに従ったメインCPU66による制御により、以下のパチンコ遊技機10の遊技動作が実行されるものである。
すなわち、パチンコ遊技機10の遊技は、大別して通常遊技(大当たり抽選を行いながら遊技球を消費する遊技であり、大当たり遊技に比べて遊技者には相対的に不利な遊技)と大当たり遊技(遊技者にとって短時間で大量の遊技球の獲得が期待できる、所謂遊技者にとって有利な遊技)とに分かれる。
さらに、前記大当たり遊技は、大当たり抽選手段により抽選され、前記特別図柄表示器35に停止表示される特定の数字図柄により、15R確変大当たり遊技、15R通常大当たり遊技、2R確変大当たり遊技(所謂「突確」と呼ばれる大当たり遊技)又は2R通常大当たり遊技の4種類の大当たり遊技が決定する。そして、前記4種類の大当たり遊技は、大当たり抽選テーブル(図6参照)を参照し、通常遊技の通常モード又は確変モードに応じてそれぞれ異なる抽選確率で抽選される。
さらに、前記4種類の大当たり遊技のいずれか一つに当選した場合に、前記特別図柄表示器35(図4参照)に特別図柄が停止表示されるのと同じタイミングで、液晶表示装置32又はリールユニット3においても、特別な識別情報(例えば、「7」の三つ揃い等)によって表示される。
また、前記4種類の大当たり遊技のいずれかが実行されると、4種類の大当たり遊技にそれぞれ応じた所定の回数を上限として(例えば、2R確変大当たり遊技及び2R通常大当たり遊技では2回、15R確変大当たり遊技及び15R通常大当たり遊技では15回、)、大入賞口39に付設されたシャッタ40(図3参照)が、大入賞口39を所定時間(例えば、30秒)の開放動作を繰り返すことにより、遊技領域15に発射された遊技球の大入賞口39への入賞が容易となり、遊技者は短時間で大量の賞球を獲得することが可能となる。かかる大当たり遊技の獲得(大当たり遊技への当選)は、一般の遊技者の最大の目的であり、パチンコ遊技の醍醐味ともいえる。
他方、本実施形態における通常遊技は、通常モード(通常低確率遊技状態)、確変モード(特別高確率遊技状態)、時短モード(特別遊技モード)の3種類の遊技モードの下で実行される。ここで、3種類の通常遊技(通常モード、確変モード、時短モード)のモードの移行及びそれぞれの特徴を、以下に簡単に説明する。
通常モードは、パチンコ遊技機10における基本モードであり、パチンコ遊技機10に電源を投入すると、この通常モードから遊技が開始される。なお、この通常モードにおける大当たりの抽選確率は、確変モードと比較すると相対的に低確率に設定されている。
確変モードは、通常遊技において、前記4種類の大当たり遊技のうち15R確変大当たり遊技又は2R確変大当たり遊技に当選すると、当該大当たり遊技の終了後に移行する特別高確率遊技状態であり、この確変モードの特徴は、通常モードにおける大当たりの抽選確率よりも確変モードにおける大当たりの抽選確率の方が高確率に設定されることである。
具体的にいうと、本実施形態においては、通常モードにおける大当たりの抽選確率は「1/300」であるのに対して、確変モードにおける大当たりの抽選確率は「1/30」と10倍の抽選確率が設定(図6、大当たり抽選テーブル参照)されている。つまり、確変モードでは通常モードと比較して、10倍の頻度で大当たり遊技が発生することになるので遊技者にとって有利な遊技状態であると言える。
最後に、時短モード(特別遊技モード)は、前述した4種類の大当たり遊技のいずれに当選した場合でも、当該大当たり遊技の終了後に設定される遊技モードである。この通常遊技における時短モードとは、特別図柄及び普通図柄が変動表示を開始して停止表示されるまでの変動時間が、通常モードよりも短く設定され、さらに、前記普通図柄の抽選の結果が“当たり”の場合(つまり、前述した普通図柄表示器33(図4参照)において、例えば、緑色LEDの表示用ランプが点灯した場合)、始動口25に付設された羽根部材23の開放時間が通常モードよりも長く設定される。なお、かかる制御を、本実施形態では、「電チューサポート」と呼ぶ場合がある。
このように、「電チューサポート」が実行されると、始動口25に遊技球が入賞し易くなるので、単位時間当たりの大当たり抽選回数が通常モードに比べて著しく増加し、かつ始動口25への入賞に対する賞球の払い出しも増加するため、遊技球の目減りが少なく(所謂「球持ち」がよい状態となる)、遊技者にとって有利な状態といえる。
また、この時短モードは、前述した4種類の大当たり遊技の、当該大当たり遊技終了後に、特別図柄の変動回数(例えば、50回)が継続期間として均一に設定される。
以上説明したように、本実施形態においては、「通常モード」、「確変モード」、「通常モード+時短モード」及び「確変モード+時短モード」の4つの遊技モードの下で通常遊技が行われることになり、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に応じて、適宜遊技状態が推移してゆくことになる。
以下、上述した遊技状態の変化に合わせてパチンコ遊技機10で実行される処理を図7〜図15に示す。
[メイン処理]
最初に、図7に示すように、主制御回路60のメインCPU66は、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図9を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32、特別図柄表示器35に表示される特別図柄、装飾図柄に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS12)。そして、詳しくは図11を用いて後述するが、普通図柄ゲームの進行、普通図柄表示器33に表示される普通図柄に関する普通図柄制御処理を実行する(ステップS13)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS12及びステップS13の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図8を用いて説明する。
最初に、図8に示すように、メインCPU66は、大当たり抽選用乱数値等の各抽選値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS21)。そして、メインCPU66は、始動口25等への遊技球の入賞を検知する入力検出処理を実行する(ステップS22)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS23)。そして、この処理が終了するとステップS24へ処理を移す。
ステップS24においては、出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定の領域に記憶されている各種の出力要求に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給する。すなわち、後述する各処理において、メインCPU66は、各種駆動遊技部材(つまり、パチンコ遊技機10の遊技領域15に配設されており、なおかつ遊技状態に応じて、その形態を変化させる遊技部材)に対する信号出力要求が、メインRAM70の所定領域に記憶された場合は、それに応じた信号を出力する。
例えば、始動口25に付設されている羽根部材23を開放又は閉鎖するための普通電動役物ソレノイド118、大入賞口39を開放又は閉鎖するための大入賞口ソレノイド120の駆動要求があった場合、制御信号を出力して、各種駆動遊技部材を駆動させる処理を行なう。そして、この処理が終了した場合には、ステップS25に処理を移す。
ステップS25においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、大当たり遊技の抽選結果を表示するための、識別情報の停止態様の種類を示す導出図柄指定コマンドが含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS26に処理を移す。
そして、ステップS26の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出制御回路127へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、遊技盤14に設置された各種の入賞口に遊技球が入賞すると、予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出制御回路127へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰してメイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図7のステップS12において実行される特別図柄制御処理について、図9を用いて説明する。
最初に、ステップS31の処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグを読み出しステップS32に処理を移す。
ステップS32においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(00)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(00)でない場合には、ステップS34に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(00)の場合には、ステップS33へ処理を移し、特別図柄記憶チェック処理を行う。この特別図柄記憶チェック処理では、詳細は後述するが、特別図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、“大当たり”の抽選、特別図柄の変動開始、特別図柄変動タイマのセット等を行い、特別図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS34においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(01)でない場合には、ステップS40に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(01)の場合には、特別図柄変動時間監視処理を行う。すなわち、ステップS35において、特別図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)か否かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS36へ処理を移す。
ステップS36においては、メインCPU66は、特別図柄停止処理を行なう。この特別図柄停止処理では、メインCPU66は、始動口25に対応して変動表示中の特別図柄の変動停止要求を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、この処理でメインRAM70の所定の領域に記憶された特別図柄の変動停止要求は、前述したシステムタイマ割込処理の出力処理(図8、ステップS24)において電飾ユニット53(図4参照)へ出力され、始動口25に対応して変動表示中の特別図柄が変動停止される。この処理が終了するとステップS37へ処理を移す。
そして、メインCPU66は、ステップS37において特別図柄が大当たりか否かを判断し、大当たりでなければステップS39に処理を移す。一方、大当たりであった場合は、ステップS38の大入賞口開放待ち処理を行う。この大入賞口開放待ち処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグに大入賞口開放待ちを示す値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして本サブルーチンを終了する。
ステップS39においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して、特別図柄制御処理を終了する。
ステップS40においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(02)でない場合には、ステップS43に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(02)の場合には、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず、メインCPU66は、ステップS41で大入賞口開放待ちタイマがタイムアップ(つまり“0”)かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、ステップS42で大入賞口開放処理を行う。
すなわち、この大入賞口開放処理において、メインCPU66は、大入賞口39の開放要求(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40の開放指示を記憶する)をセットするとともに、大入賞口開放タイマに開放する大入賞口39の開放時間(例えば、30秒)をセットする。そして、特別図柄制御フラグに大入賞口開放監視処理を示す値(03)をセットし処理を終了する。
ステップS43においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(03)でない場合には、ステップS49に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(03)の場合には、大入賞口開放監視処理を行う。大入賞口開放監視処理では、まずメインCPU66は、ステップS44で大入賞口開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したか、又は、開放した大入賞口39へ規定の個数(例えば、10個)の遊技球が入賞したか否かを判断する。そして大入賞口開放タイマのタイムアップ、同時に、開放した大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞していなければ処理を終了する。そして大入賞口開放タイマのタイムアップ、又は、開放した大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞のいずれか一方の条件を満たしたことで、ステップS45へ処理を移行する。
ステップS45においては、メインCPU66は、大入賞口閉鎖処理を実行する。この大入賞口閉鎖処理においては、メインCPU66は、開放した大入賞口39に対する閉鎖要求(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40の閉鎖指示を記憶する)を実行する。そして、この処理が終了するとステップS46へ処理を移す。
ステップS46においては、メインCPU66は、大入賞口開放回数(所謂ラウンド数)をカウントし、規定回数(15回又は2回)に達したか否かを判断し、規定回数に達した場合はステップS48で特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットし処理を終了する。一方、メインCPU66は、大入賞口開放回数が規定回数に達していなかった場合は、ステップS47において、メインCPU66は、大入賞口開放待ち処理を行う。
この大入賞口開放待ち処理では、特別図柄制御フラグに開放する大入賞口39の開放を要求する値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS49においては、メインCPU66は、大当たり終了処理を行う。大当たり終了処理では、大当たり図柄が15R確変大当たり又は2R確変大当たりの場合は、通常遊技を「確変モード+時短モード」とするとともに、時短モードの継続期間として、所定の特別図柄の変動回数(例えば、30回)を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。一方、大当たり図柄が15R通常大当たり又は2R通常大当たりの場合には、通常遊技を「通常モード+時短モード」とするとともに、所定の特別図柄の変動回数(例えば、30回)を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。
そして、最後にメインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して、特別図柄制御処理を終了する。
ここで、上述してきた特別図柄制御処理において、メインRAM70の所定の領域に記憶された、シャッタ40に対する開放及び閉鎖指示は、システムタイマ割込処理(図8参照)の出力処理(ステップS24)において、大入賞口ソレノイド120に対して出力され、大入賞口39が開放又は閉鎖されることになる。
[特別図柄記憶チェック処理]
図9のステップS33において実行される特別図柄記憶チェック処理について図10を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS61において、始動口25に遊技球が入賞した場合に保留された特別図柄の保留個数が“0”であるか否かを判断し、特別図柄の保留個数が“0”の場合には、ステップS62に処理を移す。一方、特別図柄の保留個数が“0”でない場合(つまり、特別図柄の変動要求がある場合)には、ステップS63に処理を移す。
ステップS62においては、メインCPU66は、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために、副制御回路200にデモ表示コマンド信号を送る。これによって、副制御回路200において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS63においては、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を要求する値(01)を、特別図柄制御フラグにセットし、ステップS64に処理を移す。
ステップS64においては、大当たり抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、パチンコ遊技機10の現在の遊技モード(通常モード、確変モード)に基づいて、大当たりの抽選値が異なる複数の大当たり抽選テーブル(図6参照)から1つの大当たり抽選テーブルを選択する。そして、始動口25へ遊技球が入賞した時に抽出された大当たり抽選用乱数値と、前記選択された大当たり抽選テーブルを参照し、大当たり遊技の抽選処理を実行する。
ここで、本実施形態に係る大当たり抽選テーブルについて説明する。
図6に示すように、例えば、通常モードにおける大当たり抽選テーブルと確変モードにおける大当たり抽選テーブルでは、乱数値を1〜30000に設定した中で、大当たりの抽選値の合計は、通常モードでは「100/30000」に設定されているのに対し、確変モードでは「1000/30000」と設定されている。
すなわち、15R通常大当たり、15R確変大当たり、ラウンドゲーム数が少なく、大当たり遊技の継続期間が短い大当たり遊技である2R確変大当たり(所謂「突確」)、2R通常大当たりの大当たり抽選値の合計、つまり、大当たり遊技に当選する確率は、通常モードでは1/300であるのに対し、確変モードでは10/300(1/30)に設定されている。
つまり、遊技モード(通常モードと確変モード)によって、大当たり遊技に移行する確率が異なっており、通常遊技が確変モードの下で行われている場合には、大当たり遊技に移行する確率は、通常モードよりも10倍向上することとなるので、確変モードは、遊技者にとって極めて有利な状態といえる。
図10に示す特別図柄記憶チェック処理の説明に戻る。
上述した大当たり抽選テーブルを用いたステップS64の大当たり抽選処理が終了すると、メインCPU66は処理をステップS65に移す。
ステップS65においては、メインCPU66は、大当たりであるか否かの判断処理を行う。この処理において、メインCPU66は、前述したステップS64の大当たり抽選処理における抽選結果が大当たりであった場合には、ステップS66に処理を移し、大当たりでなかった場合には、ステップS67に処理を移す。
ステップS66においては、大当たり図柄である特別図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS64で決定された大当たりの種類に対応して表示される特別図柄を決定する。例えば、「15R確変大当たり」に対しては、特別図柄は“64”、「2R確変大当たり」に対しては、特別図柄は“50”、「15R通常大当たり」に対しては、特別図柄は“11”、「2R通常大当たり」に対しては、特別図柄は“21”というように、それぞれの大当たりに対応して特別図柄は決定される。そして、決定された特別図柄は、メインRAM70の所定の領域に記憶される。これによって、電飾ユニット53(図4参照)に設置されている始動口25に対応した特別図柄表示器35において、大当たりに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。そして、この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS67においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄に対応した特別図柄(例えば“11”、“21”、“50”、“64”以外の数字)を決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。これによって、電飾ユニット53(図4参照)に設置されている始動口25に対応した特別図柄表示器35において、はずれに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS68では、遊技状態判別処理を行う。この遊技状態判別処理において、メインCPU66は、現在の通常遊技が、時短モードであるか否か判断し、時短モードの場合は、ステップS70へ処理を移行する。一方、現在の通常遊技が時短モードでないと判断した場合は、ステップS69において、通常モードの特別図柄変動時間(例えば30秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS70においては、メインCPU66は、確変モード又は時短モードの特別図柄変動時間(通常モードの特別図柄変動時間より短い時間、例えば20秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS71においては、メインCPU66は、遊技球が入賞した始動口25に対応した特別図柄表示器35(図4参照)に対し、変動表示を開始させる要求をメインRAM70の所定の領域に記憶してステップS72へ処理を移す。
この処理によって、前記ステップS69及びステップS70で特別図柄変動タイマにセットされた変動時間にあわせて、始動口25に対応した特別図柄表示器35において特別図柄の変動表示が行なわれ、所定時間経過後(特別図柄変動タイマがタイムアップした後)、前記ステップS66及びステップS67で決定された“大当たり”又は“はずれ”の特別図柄が停止表示されることとなる。
ステップS72においては、メインCPU66は、本実施形態における液晶表示装置32又はリールユニット3に表示停止される識別情報や変動時間の決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS66又はステップS67で記憶された“大当たり”又は“はずれ”のデータ、そしてステップS69又はステップS70で記憶された特別図柄変動時間等のデータに基づき、液晶表示装置32又はリールユニット3に表示停止される識別情報や変動時間を決定し、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
そして、上記ステップS72の処理で記憶された液晶表示装置32又はリールユニット3に表示停止される識別情報や変動時間は、図8のステップS25のコマンド出力処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、液晶表示装置32又はリールユニット3に表示停止される識別情報の変動が開始されるとともに、その変動時間も決定される。つまり、電飾ユニット53(図4参照)において、始動口25に対応した特別図柄表示器35で導出表示される特別図柄の変動時間と、液晶表示装置32又はリールユニット3の識別情報の変動時間は、同期して行われることとなる。
[普通図柄制御処理]
図7のステップS13において実行されるサブルーチンについて図11を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS101において、普通図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS102に処理を移す。
ステップS102においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが普通図柄記憶チェック要求を示す値(00)であるか否か判断し、普通図柄制御フラグが(00)でない場合はステップS104へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(00)の場合は、ステップS103の普通図柄記憶チェック処理を行う。この普通図柄記憶チェック処理では、詳しくは図12を用いて説明するが、メインCPU66は、普通図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、普通図柄の当り判定、普通図柄の変動開始、普通図柄の変動タイマのセット等を行い、普通図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS104においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(01)でない場合は、ステップS107へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(01)である場合は、ステップS105において、普通図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断し、タイムアップしていなかった場合は処理を終了する。一方、普通図柄変動タイマがタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS106において、普通図柄停止処理を行なう。この普通図柄停止処理においては、メインCPU66は、普通図柄表示器33に対して変動を停止する要求をセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これにより、普通図柄表示器33において、前記普通図柄記憶チェック処理で判定された、普通図柄の“当り”又は“はずれ”の判定結果が表示(例えば、普通図柄表示器33を構成する二色のLEDにおいて、“当り”の場合は緑色LEDを点灯させ、“はずれ”の場合は赤色LEDを点灯させる)されることとなる。この処理が終了すると、メインRAM70の所定の領域に記憶されている普通図柄保留個数を“1”減少するように記憶更新する。そして、普通図柄制御フラグに(02)をセットして処理を終了する。
ステップS107においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(02)でない場合は、ステップS111へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(02)であった場合は、ステップS108へ処理を移し、普通図柄が当りか否かを判断する。そして、メインCPU66は、普通図柄が当りであると判断した場合は、ステップS109の普通電動役物開放処理に処理を移す。一方、メインCPU66は、普通図柄が当りではないと判断すると、ステップS110において、普通図柄制御フラグに普通図柄記憶チェックを要求する値(00)をセットして処理を終了する。
ステップS109における普通電動役物開放処理では、メインCPU66は、普通電動役物の羽根部材23の開放処理(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の開放を記憶する)を行う。さらに遊技台の遊技状態に合わせて、普通電動役物の羽根部材23の開放時間(例えば、遊技状態が時短モードの場合は3秒、通常モードの場合は0.2秒)を普通電動役物開放タイマにセットし、普通図柄制御フラグに(03)をセットして処理を終了する。
ステップS111においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(03)でない場合は、ステップS114へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(03)であった場合は、ステップS112へ処理を移し、普通電動役物開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断する。そして、普通電動役物開放タイマがタイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、普通電動役物開放タイマがタイムアップしたと判断した場合は、ステップS113の普通電動役物閉鎖処理において、普通電動役物である羽根部材23を閉鎖状態(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の閉鎖を記憶する)にさせる。そして普通図柄制御フラグに(04)をセットして処理を終了する。
ステップS114においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグをクリア(つまり普通図柄の記憶チェックを要求する値“00”をセット)して処理を終了する。
[普通図柄記憶チェック処理]
図11のステップS103において実行されるサブルーチンについて図12を用いて説明する。
最初に、ステップS121において、メインCPU66は、普通図柄保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、普通図柄保留個数が“0”であると判断した場合には、普通図柄記憶チェック処理を終了する。尚、この普通図柄保留個数はメインRAM70の所定の領域に記憶され、通過ゲート54を遊技球が通過したことを検出した場合に、所定個数(例えば“4”)を上限として“1”増加して記憶更新され、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示が終了したときには、“1”減算して記憶更新される。一方、メインCPU66は、普通図柄の保留個数が“0”でないと判断した場合には、ステップS122において、普通図柄制御フラグに普通図柄変動タイマ監視要求の値“01”をセットし、ステップS123へ処理を移す。
ステップS123においては、普通図柄当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄始動領域通過時に(通過ゲート54を遊技球が通過することによって)抽出された普通図柄当り判定用乱数値と、メインROM68に記憶されている普通図柄当り判定値とを参照する。そして、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致する場合には、当り図柄(例えば、普通図柄表示器33、緑色LEDの点灯(図4参照))を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。一方、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致しない場合には、はずれ図柄(例えば、普通図柄表示器33、赤色LEDの点灯)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、表示器制御回路76(図5参照)により、二色のLEDで構成される普通図柄表示器33は、変動表示(例えば緑色LEDと赤色LEDを交互に点滅させる)を開始する。この後、ステップS124に処理を移す。
ステップS124においては、メインCPU66は、一般遊技状態が時短モードであるか否かを判断し、一般遊技状態が時短モードであった場合は、ステップS126において、メインCPU66は、通常モードより短い普通図柄変動停止時間(例えば5秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。一方、遊技状態が時短モードでない(つまり確変モード又は通常モード)場合は、ステップS125において、メインCPU66は、時短モードより長い普通図柄変動停止時間(例えば30秒)を、普通図柄変動タイマにセットして本サブルーチンを終了する。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図13を用いて説明する。尚、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、ステップS201において、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する。つまり、サブCPU206は、電源が投入されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行うこととなる。尚、本実施形態においては、ステップS201を実行するサブCPU206は、初期設定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66から送られてきた各種コマンド(例えば、導出図柄指定コマンド等)を解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行する。
本実施形態においては、このコマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66から導出図柄指定コマンドを受信した場合は、サブCPU206は、本実施形態におけるスロットゲームを実行するか否かを、所定の確率(例えば、1/10)で抽選するスロットゲームの実行抽選処理を行う。そして、前記スロットゲームの実行抽選処理に当選した場合、つまり、スロットゲームを実行する場合は、サブCPU206は、ワークRAM210の所定の領域に「リール回転駆動要求」を一時記憶する。なお、ここで記憶された「リール回転駆動要求」は後述のリールチェック処理(ステップS207)において参照され、リール制御処理(図14参照)において、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが回転開始して、スロットゲームが実行開始される。
そして、前記スロットゲームを実行する場合は、サブCPU206は、侵入阻止部材制御回路290に対して、遊技領域15に設けられた特別遊技領域15a及び可動体視認領域15bに遊技球が侵入しないように、第1侵入阻止部材58L,58R及び第2侵入阻止部材55L,55Rを閉鎖する可動態様で動作させる指示を送信する。これにより、第1侵入阻止部材58L,58R及び第2侵入阻止部材55L,55Rは、図21(b)に示すように動作して、上部枠部材57、左枠部材57L、右枠部材57R、第1侵入阻止部材58L,58R及び第2侵入阻止部材55L,55Rにより、特別遊技領域15a及び可動体視認領域15bは囲繞されて遊技球の侵入は不可となる。
一方、スロットゲームの実行抽選処理に当選しなかった場合、つまり、スロットゲームを実行しない場合は、サブCPU206は、ワークRAM210の所定の領域に「液晶表示変動要求」を一時記憶する。そして、ここで記憶された「液晶表示変動要求」は後述の表示制御処理(ステップS204)において参照され、特別遊技領域15a及び可動体視認領域15bの背後の液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、識別情報画像92及び演出画像91(図21(a)参照)が表示されることとなる。
そして、スロットゲームを実行しない場合は、サブCPU206は、侵入阻止部材制御回路290に対して、遊技領域15に設けられた特別遊技領域15a及び可動体視認領域15bに遊技球が侵入可能なように、第1侵入阻止部材58L,58R及び第2侵入阻止部材55L,55Rを開放する可動態様で動作させる指示を送信する。これにより、第1侵入阻止部材58L,58R及び第2侵入阻止部材55L,55Rは、図21(a)に示すように、遊技球の侵入経路を開放するように動作して、開放した第1侵入阻止部材58L,58R及び第2侵入阻止部材55L,55Rに誘導されて,特別遊技領域15a及び可動体視認領域15bへ遊技球の侵入が可能となる。この処理が終了するとステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示チェック処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前述したコマンド解析処理において、ワークRAM210の所定の領域に「液晶表示変動要求」が記憶されていた場合は、特別遊技領域15a及び可動体視認領域15bの背後の液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、前記導出図柄指定コマンドに応じたキャラクタ画像を用いた演出画像91や識別情報画像92(図21(a)参照)を表示するように表示制御回路250に対して指示する。
また、ワークRAM210の所定の領域に「リール回転駆動要求」が記憶されていた場合、つまり、本実施形態におけるスロットゲームを実行する場合は、サブCPU206は、特別遊技領域15a及び可動体視認領域15bの背後の液晶表示装置32の表示領域32aを、非通電領域とするように表示制御回路250に対して指示する。その結果、当該表示領域32aは透光性を有することとなり、その背後に配設されたリールユニット3及び可動体101,102,103を、遊技者が視認可能(図21(b)参照)となる。
そして、サブCPU206は、スピーカ46L,46Rから発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種の装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うランプ制御処理(ステップS206)を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS207に処理を移す。
ステップS207において、サブCPU206は、リールチェック処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定の領域に「リール回転駆動要求」が記憶されていた場合は、本実施形態におけるスロットゲームを実行するためのリール制御処理(図14参照)を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS208に処理を移す。
ステップS208において、サブCPU206は、可動体チェック処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定の領域に「リール回転駆動要求」が記憶されていた場合(つまり、スロットゲームを実行する場合)は、本実施形態における可動体101,102,103を所定の可動態様で可動(図22参照)させて、当該スロットゲームにおける遊技者による停止ボタン(5L,5C,5R)の操作タイミングを遊技者に案内する可動体制御処理(図15参照)を実行する。そして、この処理が終了するとステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202〜ステップS208の処理を繰り返し実行する。
[リール制御処理]
ここで、本実施形態において、前述した副制御回路メイン処理(図13参照)のリールチェック処理(ステップS207)で実行されるリール制御処理について図14を用いて説明する。
最初に、ステップS300において、サブCPU206は、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが、既に回転中か否かを判断し、回転中でない場合は、ステップS309へ処理を移す。一方、回転中の場合は、サブCPU206は、ステップS301において、現在の回転動作中のリールユニット3に対するスロットゲームを実行中か否か判断し、スロットゲームを実行中の場合はステップS302へ処理を移す。一方、スロットゲームを実行中でない場合はステップS303へ処理を移す。
ステップS302において、サブCPU206は、リール停止信号制御回路270(図5参照)により、遊技者による停止ボタン5L,5C,5Rの操作を検知したか否かを判断し、停止ボタン5L,5C,5Rの操作を検知しなかった場合はステップS303へ処理を移す。また、停止ボタン5L,5C,5Rの操作を検知した場合はステップS305へ処理を移す。
ステップS303において、サブCPU206は、リール回転監視タイマがタイムアップ(つまり“0”)したか否かを判断し、タイムアップしていない場合は処理を終了する。また、タイムアップした場合は、サブCPU206は、ステップS304において、全リール停止処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、現在回転中の全てのリールを停止させる要求を、リールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)に対して指示する。
すなわち、本実施形態においては、大当たり遊技の抽選結果をリールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを用いて、その外周に印刷されている識別情報により遊技者に報知する場合においても、また、遊技者によるスロットゲームを実行する場合においても、所定の時間(例えば、特別図柄表示器35(図4参照)において特別図柄が停止表示されるまでの時間)が経過すると、リールユニット3の回転動作は強制的に停止されることとなる。
なお、このステップS304における全リール停止処理を実行する場合に、サブCPU206は、リールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)に対して、当該回転中のリールユニット3による大当たり遊技状態への抽選結果を知らせることで、リールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)は、大当たり遊技状態に当選していた場合は、自動的に大当たり遊技状態を表示する識別情報の停止態様になるように、つまり、リールユニット3の前面に形成された5ラインからなる有効ラインに、大当たり遊技を示唆する特定の識別情報(例えば、図柄80または図柄81(図18参照))が三つ揃いで停止するように3個のリール3L,3C,3Rを回転停止させる制御を実行する。
一方、大当たり遊技状態に当選していない場合は、大当たり遊技状態を表示する識別情報の停止態様にならないように制御して、3個のリール3L,3C,3Rを回転停止させることとなる。この処理が終了すると、ステップS308へ処理を移す。
ステップS305において、サブCPU206は、リール停止信号制御回路270(図5参照)により検知された停止ボタン5L,5C,5Rに対応したリール3L,3C,3Rが回転中の場合に、その回転を停止させる要求をリールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)に対して指示する。この時、サブCPU206は、予め有効ライン上に成立させる識別情報である特定の図柄が決まっている場合は、リールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)に対して、当該リールの回転停止の要求とともに特定の図柄も指示する。
これにより、リールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)は、パチスロ遊技機において一般に「引き込み制御」といわれ、遊技者による所謂「目押し」をアシストするためのリール制御を行なう。すなわち、有効ライン上に特定の図柄を最大4コマの範囲で引き込み、自動的に有効ライン上に特定の図柄の三つ並びを成立させるリール停止制御を行う。この処理が終了するとステップS306へ処理を移す。
ステップS306において、サブCPU206は、停止操作された停止ボタン5L,5C,5Rの種類と、リールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)による当該リールの停止処理において、前述した「引き込み制御」の実行結果を、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶しておく。この処理が終了するとステップS307へ処理を移す。
ステップS307において、サブCPU206は、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの全てのリールが回転停止したか否かを判断して、全てのリールが回転停止していなかった場合(つまり、まだ回転中のリールが残っていた場合)は本サブルーチンの処理を終了する。一方、全てのリールが回転停止していた場合は、ステップS308において、サブCPU206は、「リール回転中」及び「スロットゲーム実行中」をリセットしてワークRAM210の所定の領域に記憶する。この「リール回転中」及び「スロットゲーム実行中」は、本サブルーチンをはじめとして、副制御回路200で実行される各種処理において参照される内部フラグであり、サブCPU206が、リールユニット3の回転駆動を指示すると「リール回転中」がセットされ、全てのリールの回転停止で「リール回転中」はリセットされる。また、後述のスロットゲームの抽選に当選すると「スロットゲーム実行中」がセットされ、全てのリールの停止操作終了で「スロットゲーム実行中」はリセットされて、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶されるものである。そして、この処理が終了すると本サブルーチンの処理を終了する。
ステップS309において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定の領域に「リール回転駆動要求」が記憶されているか否かを判断し、「リール回転駆動要求」があった場合は、ステップS310へ処理を移す。一方、リール回転駆動要求が無かった場合は、本サブルーチンを終了する。このステップS309で判断される「リール回転駆動要求」は、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に対して、導出図柄指定コマンドが送信されたときに、副制御回路メイン処理のステップS203のコマンド解析処理(図13参照)において解析され、スロットゲームの実行抽選に当選した場合に、ワークRAM210の所定の領域に「リール回転駆動要求」として一時記憶されたものである。
また、前記導出図柄指定コマンドには、始動口25への遊技球の入賞を契機として抽選される大当たり遊技の抽選結果(つまり、大当たり遊技に「当選」したか、「はずれ」たか)も含まれ、さらに、特別図柄表示器35(図4参照)における特別図柄の変動時間も含まれているものである。この処理が終了するとステップS312へ処理を移す。
ステップS312において、サブCPU206は、内部フラグである「スロットゲーム実行中」をセットして、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶する。そして、この「スロットゲーム実行中」のフラグがセットされていた場合に、遊技者による停止ボタン5L,5C,5Rの操作が受け付けられることになる。
そして、ステップS313において、サブCPU206は、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの回転駆動要求を、リールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)に対して指示する。
さらに、ステップS314において、サブCPU206は、リール回転時間監視タイマをセットして、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶する。このリール回転監視タイマは、前述したように、特別図柄表示器35(図4参照)における特別図柄の変動時間と連動しており、本実施形態におけるリールユニット3が、大当たり遊技の抽選結果を遊技者に報知するとして用いられる場合は、前述した特別図柄の変動時間が経過すると自動的にリールの回転停止がリールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)に対して指示されることとなる。なお、スロットゲームを実行する場合においても、特別図柄の変動時間がリール回転監視タイマにセットされることになる。
最後に、ステップS315において、サブCPU206は、内部フラグである「リール回転中」をセットして、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶する。そして、この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
このように、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化(つまり、大当たり遊技の当選)を、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動させ、所定時間経過後に遊技者に対して所定の停止態様で報知するとともに、遊技者による3個のリール3L,3C,3R上の所定の識別情報を狙った、停止ボタン5L,5C,5Rの停止操作のタイミングに応じて、パチスロ遊技機と同様のリール停止制御(所謂「引き込み制御」)を用いる事により、遊技者に対してパチスロ遊技機を遊技しているのと同等の停止ボタン操作を行なえるスロットゲームを実行することを可能としている。
[可動体制御処理]
ここで、本実施形態において、前述した副制御回路メイン処理(図13参照)の可動体チェック処理(ステップS208)で実行される可動体制御処理について図15を用いて説明する。
最初に、ステップS400において、サブCPU206は、現在スロットゲームを実行中か否かを判断して、実行中でない場合はステップS407へ処理を移す。一方、スロットゲームを実行中の場合は、ステップS401において、サブCPU206は、3個のリール3L,3C,3Rのうち、遊技者から正面視して、左に位置するリール3L(図3参照)が回転中か否かを判断して、回転中でない場合はステップS403に処理を移す。また、回転中の場合はステップS402に処理を移す。
ステップS402において、サブCPU206は、可動体101による停止タイミング報知処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、リール3Lに対応した可動体101によって、当該スロットゲームを実行時に、リール3Lの指定された識別情報の停止タイミングを、可動体101を所定の可動態様で動作(図22参照)させることにより遊技者に報知(案内)する。
また、本実施形態においては、機械式の3個のリール3L,3C,3R、リール上に印刷されている識別図柄の個数、配置、リール制御等は、前述したように、所謂パチスロ遊技機と同様の仕様としている。つまり、各リールは略80回/分の速度で回転しており、リール3Lが一周する時間は約0.75秒である。よって、リール3Lが一周する毎に、指定された識別情報の停止タイミングを可動体101により遊技者に報知しても、遊技者は認識できない可能性がある。
そこで、ステップS402の可動体101による停止タイミング報知処理では、例えば、リール3Lが3周する毎に、可動体101による停止タイミングの報知を実行すると、遊技者にすれば、リール3Lが3周、つまり、0.75秒×3=2.25秒であるから、約2秒毎に可動体101が動作することになるので、遊技者は可動体101によるリール3Lの停止タイミングを十分認識することが可能となる。
すなわち、本実施形態においては、サブCPU206は、リールモータ駆動/停止制御回路260から、リール3Lの指定の識別情報の通過タイミングを検出して、可動体101の可動間隔(つまり、リール3Lが3周する時間(約2秒))に合わせて、可動体101の動作を可動体制御回路280に対して指示する。これにより、可動体101は、所定の可動態様で動作(図22参照)して、遊技者に対してリール3Lの停止操作タイミングを報知(案内)することとなる。そして、この処理が終了するとステップS403へ処理を移す。
ステップS403において、サブCPU206は、3個のリール3L,3C,3Rのうち、遊技者から正面視して、中間に位置するリール3C(図3参照)が回転中か否かを判断して、回転中でない場合はステップS405に処理を移す。また、回転中の場合はステップS404に処理を移す。
ステップS404において、サブCPU206は、可動体102による停止タイミング報知処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、リール3Cに対応した可動体102によって、当該スロットゲームを実行時に、リール3Cの指定された識別情報の停止タイミングを、可動体102を所定の可動態様で動作(図22参照)させることにより遊技者に報知(案内)する処理を実行する。
この可動体102による停止タイミング報知処理でも、前述したステップS402の処理と同様に、サブCPU206は、リールモータ駆動/停止制御回路260から、リール3Cの指定の識別情報の通過タイミングを検出して、可動体102の動作間隔(約2秒)に合わせて、可動体102の動作を可動体制御回路280に対して指示する。これにより、可動体102は、所定の可動態様で動作(図22参照)して、遊技者に対してリール3Cの停止操作タイミングを報知(案内)することとなる。そして、この処理が終了するとステップS405へ処理を移す。
ステップS405において、サブCPU206は、3個のリール3L,3C,3Rのうち、遊技者から正面視して、右に位置するリール3R(図3参照)が回転中か否かを判断して、回転中でない場合は本サブルーチンを終了する。また、回転中の場合はステップS406に処理を移す。
ステップS406において、サブCPU206は、可動体103による停止タイミング報知処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、リール3Rに対応した可動体103によって、当該スロットゲームを実行時に、リール3Rの指定された識別情報の停止タイミングを、可動体103を所定の動作態様で動作(図22参照)させることにより遊技者に報知(案内)する処理を実行する。
この可動体103による停止タイミング報知処理でも、前述したステップS402の処理と同様に、サブCPU206は、リールモータ駆動/停止制御回路260から、リール3Rの指定の識別情報の通過タイミングを検出して、可動体103の動作間隔(約2秒)に合わせて、可動体103の動作を可動体制御回路280に対して指示する。これにより、可動体103は、所定の可動態様で動作(図22参照)して、遊技者に対してリール3Rの停止操作タイミングを報知(案内)することとなる。そして、この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
ステップS407において、サブCPU206は、可動体101,102,103の停止位置が基準位置(つまり、可動開始する前の状態)か否かを判断して、基準位置である場合は本サブルーチンを終了する。一方、基準位置でない場合は、ステップS408において、サブCPU206は、可動体101,102,103を基準位置へ戻す要求を可動体制御回路280へ指示して、本サブルーチンを終了する。
上述してきた可動体制御処理によれば、スロットゲームを実行中に、3個のリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応した可動体101,102,103により、指定された識別情報の停止タイミングがそれぞれ遊技者に報知(案内)される。また、この指定された識別情報の停止タイミングの報知(案内)は、当該スロットゲームを実行中は、遊技者による停止ボタン5L,5C,5Rの操作により、全てのリール3L,3C,3Rが停止するまで遊技者に報知(案内)されるものであり、遊技者は、回転する3個のリール3L,3C,3R上に印刷された複数の識別情報を視認するとともに、可動体101,102,103の可動に合わせて停止ボタン5L,5C,5Rの操作行うことにより、自然と所謂「目押し」と呼ばれるパチスロ遊技機特有の技量を上達させることができる。
以上、上述してきた本実施形態によれば、液晶表示装置32、リールユニット3及び可動体101,102,103等の複数の演出部材を備え、大当たり遊技の抽選結果を識別情報として遊技者に示唆する表示手段を、液晶表示装置32又はリールユニット3からパチンコ遊技機10の遊技状態に合わせて適宜選択して変更することができるとともに、リールユニット3及び可動体101,102,103を用いたスロットゲームを実行する場合は、遊技盤14の遊技領域15に規定された、特別遊技領域15a及び可動体視認領域15bへの遊技球の転動を不可とするように、第1侵入阻止部材58L,58R及び第2侵入阻止部材55L,55Rを可動させることにより、遊技球の流下経路を変更して、リールユニット3及び可動体101,102,103の視認性を高めつつ、これらが効率的に配置されたパチンコ遊技機10を提供することが可能である。
以上の実施形態により、以下の遊技機が実現される。すなわち、遊技球が転動する遊技領域15に透光性領域を設けた遊技盤14と、遊技の実行を制御するとともに、前記遊技領域15の特定領域(例えば、始動口25)を遊技球が通過すると遊技者にとって有利な遊技状態へ移行するか否かの大当たり抽選を行う大当たり抽選手段(例えば、特別図柄記憶チェック処理(図10))を有する主制御手段(例えば、主制御回路60)と、前記遊技盤14の少なくとも前記透光性領域の背後に配設され、前記大当たり抽選手段による抽選結果を表示するために識別情報を可変表示させるとともに、その他の各種演出表示を行う表示手段(例えば、液晶表示装置32)と、前記表示手段の背後であって、機械的に識別情報を変動表示させ、前記大当たり抽選の結果に関連する表示態様で停止表示させるリール(例えば、リールユニット3)と、前記主制御手段による制御に基づき、前記表示手段及び前記リールをそれぞれ制御する副制御手段(例えば、副制御回路200)と、を備え、前記表示手段が有する表示領域中、前記リールの直前方に位置する領域を、前記大当たり抽選手段による抽選結果を表示するための可変表示領域とするとともに、遊技球が転動する前記遊技領域中、前記可変表示領域の直前方の領域を、遊技球侵入阻止部材(例えば、第1侵入阻止部材58L,58R)を備えて前記遊技球の侵入を阻止可能とした特別遊技領域15aと規定し、前記副制御手段は、前記表示手段又は前記リールのいずれかを選択して識別情報の可変表示を行い、かつ、前記識別情報の変動表示が開始された後、前記遊技球侵入阻止部材を動作させて、前記特別遊技領域への遊技球の侵入を不可とする遊技機(パチンコ遊技機10)。
前記特別遊技領域15aは、下部を開放した所定の枠部材(例えば、上部枠部材57、左枠部材57L,右枠部材57R)により囲繞されており、前記遊技球侵入阻止部材(例えば、第1侵入阻止部材58L,58R)は、前記枠部材の一部として開閉自在に設けられている遊技機(パチンコ遊技機10)。
前記副制御手段(例えば、副制御回路200)は、前記識別情報の変動表示が開始され、前記主制御手段(例えば、主制御回路60)から受けたコマンド(例えば、導出図柄指定コマンド)に応じたタイミングで前記遊技球侵入阻止部材(例えば、第1侵入阻止部材58L,58R)を動作させる遊技機(パチンコ遊技機10)。
前記表示手段(例えば、液晶表示装置32)の背後に配設された所定動作を行う可動体(例えば、可動体101,102,103)と、前記リール(例えば、リールユニット3)の変動表示を停止させる停止操作手段(例えば、停止ボタン5L,5C,5R)と、をさらに備え、前記副制御手段(例えば、副制御回路200)は、所定の条件を満たした場合、前記リールにより前記大当たり抽選の結果を表示するスロットゲームを行い、当該スロットゲームの実行中に、遊技者による前記停止操作手段の操作タイミングを報知する動作態様で前記可動体を動作させる遊技機(パチンコ遊技機10)。
前記遊技領域15中、前記表示手段(例えば、液晶表示装置32)の背後に配設された可動体(例えば、可動体101,102,103)の直前方に規定された領域(例えば、可動体視認領域15b)に遊技球の侵入を阻止可能とした他の遊技球侵入阻止部材(例えば、第2侵入阻止部材55L,55R)を設け、前記副制御手段(例えば、副制御回路200)は、前記可動体を動作させるときに、前記他の遊技球侵入阻止部材を動作させる遊技機(パチンコ遊技機10)。
また、本実施形態においては、スロットゲームの実行時において、リールユニット3及び可動体101,102,103を遊技者が視認可能としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大当たり遊技の抽選結果を表示するための表示手段として、液晶表示装置32とリールユニット3を遊技状態に合わせて適宜切り替えて用いることもできる。
さらに、本実施形態においては、遊技領域15に二つの第1侵入阻止部材58L,58Rと第2侵入阻止部材55L,55Rを設けて、特別遊技領域15a及び可動体視認領域15bへの遊技球の侵入をそれぞれ阻止する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球の侵入防止部材の数及び設置位置等は、遊技領域15のレイアウトに合わせて適宜変更可能である。
また、本実施形態においては、スロットゲームの実行時に、リールユニット3の停止操作タイミングを、キャラクタ人形で構成した三つの可動体101,102,103を用いて遊技者に案内(報知)するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、リールユニット3の停止操作タイミングを遊技者に知らしめるものであれば、その構成及び数等は、遊技機のスペックに合わせて適宜変更可能である。
なお、本発明の実施例に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。