JP2009072463A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別入賞装置の構造及びその可動態様がユニークであるため、特別遊技に対する遊技興趣が向上でき、入賞口の下端に設けた受板に至った遊技球が必ず入賞口に導かれるとは限らず、遊技者はその行方に注目することになり、特別遊技時における遊技の単調さを解消することが可能となる遊技機を提供する。
【解決手段】遊遊技球が転動する遊技領域に、特別な遊技状態において遊技球が入球し易い状態となる特別入賞装置が設けられた遊技盤を備え、前記特別入賞装置は、前記遊技領域を形成する遊技盤面に開口した入賞口と、この入賞口の下縁から垂下状態に配設された受板と、を備え、前記受板の下端を前方へ引き起こして当該受板を略水平状態にしたときに、前記遊技球を前記入賞口へ誘導可能とする遊技機とした。
【選択図】図6

Description

本発明は、遊技機に関するものであり、詳しくは、特別な遊技状態において開放する特別入賞装置を備えるパチンコ遊技機に関する。
この種の遊技機の代表的なものとしてパチンコ遊技機があり、従来のパチンコ遊技機ででは、通常遊技において、所謂「始動口」と呼ばれる特定の入賞口に遊技球が入球すると大当たり遊技抽選が行われ、この抽選結果に応じて、「特別図柄」と呼ばれる識別情報の変動表示及び停止表示が所定の表示器内で行われる。そして、大当たり遊技抽選に当選して特定の「特別図柄」(識別情報)が停止表示された場合は、遊技者に有利な特別遊技である大当たり遊技に移行する。
この大当たり遊技においては、遊技盤に設置された特別入賞装置が作動し、閉鎖状態にあった入賞口(所謂「大入賞口」)が長時間開放するラウンド遊技を複数回繰り返す。したがって、大当たり遊技状態においては、遊技者は多くの賞球を獲得することが可能となる。
特別入賞装置は、一般に、遊技盤における遊技球の転動領域の下部領域に配設されており、その構造としては、入賞口を閉じ蓋で閉じ、この閉じ蓋の上端が前方へ倒れ込むことで入賞口が開放されるタイプのもの(例えば、特許文献1、特許文献2を参照。)や、入賞口の左右にチューリップの花びらのような可動片を配設し、この可動片が開閉動作して入賞口を開閉するタイプのもの(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5を参照。)が主流になっている。
特開2003−299803号公報 特開2007−14591号公報 特開2002−306713号公報 特開2005−312502号公報 特開2006−280755号公報
しかしながら、上記した従来の特別入賞装置の構造では、大当たり遊技における特別入賞装置の動作がもともと単調な上、その構造自体があまりにも一般的になりすぎているため、大当たり時における特別入賞装置の開放時における動作には、面白味も意外性も感じられず、大当たり遊技そのものが単調なものとなっている。
そこで、特別入賞装置を遊技盤上に2つ設け、大当たり遊技毎に、あるいは大当たり遊技のラウンド毎に作動させる特別入賞装置を変更可能としたものが提案されたが、特別入賞装置の構造そのものが従来同様であるため、特別入賞装置としての動作の単調さや大当たり遊技の単調さを解消するには至っていない。
しかも、このように特別入賞装置を異なる場所に2つ設けた場合、入賞口へより多くの遊技球を入賞させるために、遊技者は、作動する特別入賞装置の位置に合わせて遊技球の発射力を変更する必要があり、そのためには、発射ハンドルの回動角度を変えるためのハンドル操作を行わなければならず、かかる操作が大きな負担となるおそれがあった。特に遊技に慣れていない初心者にとっては、特別入賞装置に応じて発射ハンドルを操作することは大変に分り難い。
そこで、特別入賞装置の構造そのものに特徴があり、かつ大当たり遊技における特別入賞装置の作動態様がユニークで、しかも遊技初心者でも安心して遊技を楽しむことのできる遊技機の提供が望まれている。本発明は、上述した課題を解決することのできる遊技機を提供することを目的としている。
(1)本発明は、遊技球が転動する遊技領域に、特別な遊技状態において遊技球が入球し易い状態となる特別入賞装置が設けられた遊技盤を備え、前記特別入賞装置は、前記遊技領域を形成する遊技盤面に開口した入賞口と、この入賞口の下縁から垂下状態に配設された受板と、を備え、前記受板の下端を前方へ引き起こして当該受板を略水平状態にしたときに、前記遊技球を前記入賞口へ誘導可能とした遊技機を提供するものである。
(2)本発明は、上記(1)に記載の遊技機において、前記受板は、前記入賞口の下端に枢支部を介して枢支連結されていることを特徴とする。
(3)本発明は、上記(1)又は(2)に記載の遊技機において、垂下状態のときにある前記受板により覆い隠された領域に、前記特別な遊技状態に関する情報表示を行う表示部を設けたことを特徴とする。
(4)本発明は、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の遊技機において、前記特別入賞装置と異なる構造を有する他の特別入賞装置をさらに備え、前記特別入賞装置を前記遊技領域のうち上部領域内に配設する一方、前記他の特別入賞装置を、前記遊技領域のうちの下部領域内に配設したことを特徴とする。
本発明によれば、特別入賞装置の構造及びその可動態様がユニークであるため、特別遊技に対する遊技興趣が向上する。特に、特別入賞装置は入賞口の下端から垂下状態に配設された受板を備え、この受板の下端を前方へ引き起こして当該受板を略水平状態にしたときに、前記遊技球を前記入賞口へ誘導可能としたため、受板に至った遊技球が必ず入賞口に導かれるとは限らず、遊技者はその行方に注目することになり、特別遊技時における遊技の単調さを解消することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る遊技機は、を遊技球が転動する遊技領域に、特別な遊技状態において遊技球が入球し易い状態となる特別入賞装置が設けられた遊技盤を備え、前記特別入賞装置は、前記遊技領域を形成する遊技盤面に開口した入賞口と、この入賞口の下縁から垂下状態に配設された受板と、を備え、前記受板の下端を前方へ引き起こして当該受板を略水平状態にしたときに、前記遊技球を前記入賞口へ誘導可能としたものである。
本実施形態における遊技機を、例えば、パチンコ遊技機とした場合、その遊技状態の変化は、遊技領域に発射した遊技球が、入賞口の一つである例えば始動口に入球したことを契機に行われることが一般的である。
つまり、パチンコ遊技機の通常遊技状態において、始動口に遊技球が入球すると、大当たり遊技抽選手段の機能を担う制御部により大当たり遊技の抽選が行われる。そして、前記大当たり遊技の抽選結果に基づいて、例えば、大当たり遊技の抽選に当選した場合は、その後、パチンコ遊技機の遊技状態は、大量の賞球獲得機会が得られる特別な遊技状態(以下「大当たり遊技状態」という。)に移行する。
本実施形態のパチンコ遊技機は、遊技釘や入賞口等を含む遊技部材が設けられるとともに遊技球が転動する遊技領域を前面に形成した遊技盤に、前記大当たり遊技状態において遊技球が入球し易い状態となる特別入賞装置として実質的に機能する第1大入賞口を設けたものである。
ここで、第1大入賞口は、前記遊技領域に開口した入賞口と、この入賞口の下縁から垂下状態に配設された受板とを備え、前記受板の下端を前方へ引き起こして当該受板を略水平状態にしたときに、前記遊技球を前記入賞口へ誘導可能としている。
前記入賞口は、例えば上述した始動口と比較した場合、相対的に大型で矩形状の開口からなり、前記受板は、前記開口の底辺近傍に枢支連結した矩形状平板の一部で構成することができる。例えば、前記開口の底辺近傍を連結位置として所定の大きさの矩形状平板を枢支連結し、その矩形状平板の一部、例えば、前記矩形状平板の下側半分の板部分で形成するのである。
その際に、矩形状平板は、例えばパチンコ遊技機の通常遊技状態においては遊技盤面に対して水平状態、すなわち、受板は前記入賞口から垂下した状態を呈し、上述した大当たり遊技状態においては、当該矩形状平板の下端が遊技盤の前方へ引き起こされて、受板を含む矩形状平板全体が略水平状態となるような態様で設けるとよい。
そうすることで、前記矩形状平板が略水平状態になった時は、前記入賞口の下縁で矩形状平板の一部である受板が遊技盤の前方に水平に突出することとなる。従って、大当たり遊技状態になると、前記入賞口の下縁で水平状態となった受板は、例えば、前記入賞口の上方から流下してきた遊技球を受け止めて入賞口内に誘導可能となる。すなわち、大当たり遊技状態において遊技球が入球しやすい状態を実現できる。
また、受板を枢支連結する構造としては、入賞口の下端に枢支部を設けるものであり、この枢支部は、略水平な枢支軸を有し、当該枢支部を介して矩形状平板を枢支連結させるのである。加えて、枢支部は前記枢支軸周りに矩形状平板を回動させる例えばソレノイド等の駆動機構を備える構成とすればよい。そうすることで、前記駆動機構を介して枢支軸周りに前記矩形状平板を回動させることで、前記受板の下端を前方に引き起こしつつ前記受板を容易に水平状態とすることができる。
また、特別入賞装置は、垂下状態のときにある前記受板により覆い隠された領域に、特別な遊技状態に関する情報表示を行う表示部を設けた構成とすることができる。
表示部は、例えば、覆い隠された遊技盤の領域に設けられた矩形状の開口部と、この開口部に配置される数字図柄表示器を備える構成とすることができる。数字図柄表示器は、例えば複数の7セグメントLEDで構成すればよい。そして、7セグメントLEDに、所定の数字図柄を表示させることで、例えば大当たり遊技状態にあるという遊技状態に関する情報表示を行わせるのである。
また、前記表示部は、開口部と、開口部の背後に配設されたキャラクタ人形等の可動体とを備える構成とすることができる。そして、キャラクタ人形に所定の可動をさせることで、例えば大当たり遊技状態にあるという遊技状態に関する情報表示を行わせるのである。
さらに、本実施形態のパチンコ遊技機は、前記特別入賞装置としての第1大入賞口とは別の他の特別入賞装置である第2大入賞口をさらに備え、前記第1大入賞口を前記遊技領域のうち上部領域内に配設する一方、前記第2大入賞口を、前記遊技領域のうちの下部領域内に配設した構成とすることができる。
例えば、前記第2大入賞口は、前記第1大入賞口の入賞口と略同形同サイズの入賞口とこの入賞口を開閉させる例えばシャッタ等を備える構成にするとよい。そして、パチンコ遊技機の通常遊技状態の際には前記シャッタが入賞口を閉鎖し、大当たり遊技状態の際には前記シャッタが入賞口を開放して遊技球を受け入れ可能な状態、すなわち第2大入賞口を開放(以下「開放状態」という。)して、前記遊技領域を転動及び流下する多数の遊技球を入賞可能とするのである。
また、本実施形態では、前記大当たり遊技状態実行中は、前記第1、第2大入賞口のうちの任意の1個しか開放されないようにしている。
そして、開放される大入賞口が異なったとしても、上述したように、第1、第2大入賞口は相対的に上下に配置されているため、特に、上方位置に配置した第2大入賞口を、遊技者が発射した遊技球が最初に遊技領域に着弾する位置近傍に設けておけば、開放される大入賞口に応じて遊技球の発射強度を変更する必要がなく、発射強度の調整に要する煩わしさを大幅に軽減することができる。
上述してきたように、本発明によれば、特別入賞装置の構造及びその可動態様がユニークであるため、特別遊技に対する遊技興趣が向上する。特に、特別入賞装置は入賞口の下端から垂下状態に配設された受板を備え、この受板の下端を前方へ引き起こして当該受板を略水平状態にしたときに、前記遊技球を前記入賞口へ誘導可能としたため、受板に至った遊技球が必ず入賞口に導かれるとは限らず、遊技者はその行方に注目することになり、特別遊技時における遊技の単調さを解消することが可能となる。
以下、本発明に係る遊技機の好適な実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下では遊技機をパチンコ遊技機としている。
[遊技機の構成]
遊技機について、図1〜図4を用いて説明する。図1は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図、図2は同パチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図である。また、図3は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す正面図、図4は電飾ユニット53の説明図である。
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。この扉11は、図1に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26等が配設されている。
また、上皿20の略中央には、後述する停止ボタン5L,5C,5Rで構成される停止ボタンユニット5が設けられている。
本体枠12の開口12a内部には、液晶表示装置32、遊技盤14、リールユニット3等が配設されている。なお、液晶表示装置32、遊技盤14、リールユニット3以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
遊技盤14は、その全部又は一部が透光性を有する板形状の樹脂(透光性を有する部材)によって形成されている。この透光性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30に囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には複数の遊技釘13が打ちこまれているとともに、遊技領域15には、後で詳述する第1大入賞口39及び第2大入賞口41を備える。
液晶表示装置32は、平板状の液晶層を透明電極及び透過性を有する保護板によって挟み込んだ構造であり、非通電領域においては透過性を有するように液晶素子が向いており、通電領域においては液晶素子の向きが変更して、画像表示がなされる一枚の平板状の液晶パネルである。すなわち、液晶表示装置32は、画像表示が行われている領域以外の領域は透過性を有するようになり、後方の部材が視認可能となる。
また、液晶表示装置32は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域32aを有している。この表示領域32aは、遊技盤14の全部又は一部に、前面側から重なるように配設される。
具体的には、液晶表示装置32は、その表示領域32aが遊技領域15の全部又は一部と、遊技領域外域16の全部又は一部とに重なるように遊技盤14の前方に配設される。
この液晶表示装置32における表示領域32aには、演出用の演出画像、装飾用の装飾画像など、各種の画像が表示されるものであるが、前述したように、本実施形態における液晶表示装置32は、非通電領域においては透過性を有するため、遊技盤14を遊技者から見て正面(前面)視した場合、液晶表示装置32の透過性により、遊技盤14の遊技部材が視認可能であり、しかも、遊技盤14の透過性により、リールユニット3が視認可能となる。
扉11には、透過性を有する保護板19が配設されており、さらにこの保護板19に対面させて液晶表示装置32が配設されている。このため、保護板19及び液晶表示装置32は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14に対面する。
遊技盤14の外側となる扉11の所定位置には、発光表示手段としての装飾ランプ133a,133bが配設されており、遊技状態に合わせた所定の発光態様の表示を行う。
また、保護板19の上方位置には、スピーカ46L,46Rが左右に配設されている。
また、本体枠12に対して発射ハンドル26が回動自在に設けられている。従来、パチンコ遊技機における発射ハンドル26の取付け位置は、遊技者から見て右側下方に取り付けられ、右手で操作されるのが一般であるが、本実施形態においては、遊技者から見て左側下方に取り付けられ、遊技者が左手で操作する構成としている。
これは、詳細は後述するが、本実施形態においては、所謂スロットマシン等のパチスロ遊技機と同様のリールユニット3が遊技盤14の略中央に設けられており、本実施形態におけるスロットゲームを実行する場合に、回転駆動するリールユニット3に内蔵された3個のリール(図3参照)を、遊技者が任意のタイミングで停止させるため、遊技者が右手で停止ボタン5L,5C,5R(図3参照)の操作を行なえるように構成したためである。
さらに、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。そして、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、反時計回り方向へ回動操作されたことにより、発射制御回路126(図11参照)により、発射ソレノイド(図示せず、発射装置130(図11参照)に組み込まれている)に電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射され、遊技が進められる。
なお、発射ハンドル26を単一のものとせずに、本体枠12の左右側それぞれに設けて、遊技者がいずれかを選択して操作する構成とすることもできる。
次に、図3及び図4を参照しながら、パチンコ遊技機10の構成についてさらに詳細に説明する。なお、図3及び図4を用いたパチンコ遊技機10の概観の以下の説明では、図1及び図2を用いた説明と重複する部分を省略することがある。
図3に示すように、遊技盤14の遊技領域15には、2つのガイドレール30(外レール30a及び内レール30b)、遊技釘13、障害部材57、通過ゲート54、羽根部材23が付設された始動口25、後に詳述する特別入賞装置としての第1大入賞口39、他の特別入賞装置である第2大入賞口41、一般入賞口56a〜56dが設けられている。さらに、遊技盤14の略中央の背後には、それぞれ回転自在のリール3L,リール3C、リール3Rを備えたリールユニット3が設けられている。そして、遊技盤14の下部中央で、上皿20の上方位置には、回転駆動されたリール3L,リール3C、リール3Rを停止させるための3個の停止ボタン5L,5C,5Rで構成される停止ボタンユニット5が設けられている。すなわち、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、パチンコ遊技に加え、パチスロ遊技機と同様に、所定の図柄の組み合わせとなるように回転するリールを遊技者の操作により停止させるスロットゲームを行えるようにしている。なお、リールユニット3の構成及びスロットゲームの内容については後に詳述する。
遊技盤14の左側に設けられている2つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技領域15の上部に移動し、複数の遊技釘13、遊技領域15上に設けられた障害部材57等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技領域15の下方に向かって流下する。
遊技領域15の略中央の遊技者から正面視して左側には、入賞口の一つである始動口25が設けられており、遊技領域15に設置された障害部材57や遊技釘13との衝突しながら転動した遊技球がこの始動口25へ入賞すると、後述する特別図柄ゲーム及び大当たり抽選が開始される。すなわち、始動口25は、特別図柄ゲーム及び大当たり抽選の契機となる入賞口である。
また、遊技領域15の左側下部には、電飾ユニット53が設けられている。この電飾ユニット53は、図4に示すように、特別図柄表示器35、普通図柄表示器33、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。
特別図柄表示器35は、複数の7セグメントLEDで構成されている。この7セグメントLEDは、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立により、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLEDの点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。この特別図柄として、特定の数字図柄(例えば、“21”、“50”、又は“64”などの数字図柄)が停止表示された場合は、通常遊技から遊技者に有利な状態である大当たり遊技に遊技状態が移行する。一方、特別図柄として、特定の数字図柄以外の数字図柄が停止表示された場合は、通常遊技状態が維持される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
特別図柄表示器35の右側には、普通図柄表示器33が設けられている。普通図柄表示器33は、例えば、赤色LEDと緑色LEDの二つの表示用ランプで構成されており、これら表示用ランプが交互に点灯・消灯を繰り返し、普通図柄として変動表示される。
普通図柄表示器33の下方には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、点灯又は消灯によって保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)を表示する。例えば、特別図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aが点灯する。
また、普通図柄表示器33の下方には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、点灯又は消灯によって保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留個数」、「普通図柄に関する保留個数」)を表示する。特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、普通図柄保留ランプ50aが点灯する。
特別図柄表示器35の左上部には、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。このラウンド数表示器51a〜51dは、大当たり遊技の実行中において最大ラウンド数を表示する。なお、このラウンド数表示器51a〜51dは、4つのドットLEDから構成されており、ドットLED毎に点灯と消灯の2つのパターンがあるので、少なくとも16パターンの表示が可能である(2の4乗パターン)。なお、ラウンド数表示器51は、複数の7セグメントLED、液晶表示部、透過性を有する液晶表示部などから構成される場合もある。
また、遊技盤14の略中央の後方に配設されているリールユニット3では、特別図柄表示器35において表示される特別図柄と関連する識別情報が表示される。
例えば、特別図柄表示器35で表示される特別図柄の変動表示中においては、リールユニット3において、所定の図柄(図9参照)からなる識別情報が、リール3L,3C,3Rの回転とともに変動表示される。また、特別図柄表示器35において変動表示されていた特別図柄が停止表示されると、リールユニット3においてもリール3L,3C,3Rの回転が停止され所定の識別情報が停止表示される。このように、リールユニット3は、所定の条件を満たしたときに、識別情報の変動表示および停止表示が行われる表示手段の一例である。
また、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、大当たりであることを遊技者に把握させる識別情報がリールユニット3の前面の視認領域において停止表示される。具体的には、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、リールユニット3において表示される演出用の識別情報の組合せが特定の表示態様(例えば、「7,7,7」、「V,V,V」等の特別の図柄が、三つ揃いの状態で停止表示される態様)となり、更に、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、「大当たり!!」などの文字画像とともに、喜んでいるキャラクタ画像が表示される。
ここで、本実施形態の要部である、特別入賞装置としての第1大入賞口39、他の特別入賞装置としての第2大入賞口41、及び第1大入賞口39に設けられた表示部90について、図3、図5及び図6を用いて説明する。図5(a)及び図5(b)は、第1大入賞口39及び表示部90の縦断面視による説明図である。図5(c)及び図5(d)は、第1大入賞口39及び表示部90の正面視による説明図である。また、図6は第1大入賞口39の斜視説明図である。
本実施形態の第1大入賞口39は、入賞口42と、受板44aとを備えており、図3及び図5に示すように、遊技領域15を形成する遊技盤14面の中央よりも上方位置に設けられた障害部材57のさらに上方に開口した矩形状開口43の一部で形成される。
具体的には、矩形状開口43は、例えば遊技領域15の幅の略5分の1〜6分の1程度の横辺と、横辺の半分程度の縦辺を有する矩形状に形成され、図5(d)に示すように、矩形状開口43の略上側半分の矩形状開口領域が入賞口42を形成し、矩形状開口43の略下側半分の矩形状領域に表示部90(後述)が配置される。図5(a),(b)に示すように、入賞口42は、遊技盤14内部に形成された箱状の遊技球受入体27の開口部分となるもので、遊技球受入体27の奥側下部には遊技球排出路27aが連通している。なお、104は入賞口42に入球した遊技球をセンシングしてカウントする第1カウントセンサであり(図11参照)、遊技球排出路27aに設けられている。
受板44aは、図5及び図6に示すように、矩形状開口43と略同形で略同サイズの矩形状平板44の一部、具体的には矩形状平板44の略下側半分の板部分で形成される。
そして、受板44aは、入賞口42の下端部に、枢支部45を介して枢支連結している。この枢支部45は、矩形状開口43の縦辺中央位置を水平に横切るように横架した枢支軸45aと、矩形状平板44を枢支軸45a回りに回動させる駆動機構としての第1大入賞口ソレノイド120(図11参照)とを備えている。そして、矩形状平板44は、その縦辺中央近傍に枢支軸45aが位置するように取付けられ、前記入賞口42の下端をなる前記矩形状開口43の縦辺中央近傍に、枢支部45を介して入賞口42と枢支連結している。このように、矩形状平板44の略下側半分の板部分で形成される受板44aは、前記枢支軸45a回りに回動自在に連結されている。
したがって、図5(a)及び図5(c)に示すように、前記矩形状平板44を垂下状態としたときに、前記受板44aは、入賞口42の下縁から垂下状態の姿勢をとるが、矩形状平板44の上側半分の板部分は入賞口42を覆うことになる。すなわち、この状態では第1大入賞口39は遊技球が入球できない閉鎖状態となる。つまり、矩形状平板44の上側半分の板部分は、入賞口42に遊技球が入球できない閉鎖状態とする入賞口42の所謂シャッタ機能を有することになる。
一方、図5(b)及び図5(d)に示すように、受板44a(矩形状平板44)の下端が前方へ引き起こされて当該受板44a(矩形状平板44)が略水平状態になったときは、入賞口42の下縁で受板44aが遊技盤14面の前方に水平に突出するとともに、矩形状平板44の上側半分の板部分は入賞口42内部に倒伏した状態となり、当該入賞口42は遊技球が入球可能に開放される。そうすることで、例えば入賞口42の上方から流下してきた遊技球は受板44aに衝突し、遊技球を入賞口42に誘導可能となる(図5(b)参照)。すなわち、受板44aが遊技球を入賞口42に誘導する誘導板として機能するのであるが、その誘導機能をより確実にするために、受板44a(矩形状板44)の略水平状態というのは、受板44aが入賞口42に対して、僅かながらも下り勝手の勾配をとる状態であることが好ましい。
また、枢支部45は、矩形状平板44を枢支軸45a回りに回動可能な第1大入賞口ソレノイド120を備えており、これを後述する主制御回路60で制御するようにしているため、パチンコ遊技機10の通常遊技状態においては、矩形状板44を垂下状態にして第1大入賞口39は遊技球が入賞しない閉鎖状態とし、一方上述した大当たり遊技状態においては、当該受板44aの下端を遊技盤の前方へ引き起こして受板を略水平状態にして、遊技球が入賞口42に入球しやすい状態(以下「開放状態」という。)とすることができる。なお、本実施形態の第1大入賞口39は、図3に示すように、遊技盤14の遊技領域15であって、障害部材57の上方位置に、すなわち遊技領域15のうち上部領域内に配設される。
また、本実施形態における表示部90は、矩形状の開口部93と、数字図柄表示器91と、キャラクタ人形等の可動体97とを備えている。
開口部93は、上述した矩形状開口43の略下側半分の矩形状の開口領域(図5(d)参照)で形成される。したがって、遊技者は当該開口部93を介して、その背後に配置される数字図柄表示器91及び可動体97を視認できる。
数字図柄表示器91は、ここでは、上述した特別図柄表示器35と同じ複数の7セグメントLEDを配置し(図5(d)参照)、例えば遊技状態が大当たり遊技状態となり特別図柄表示器35が特定の数字図柄(例えば、“21”、“50”、又は“64”などの数字図柄)が停止表示された場合は、その停止表示された特定の数字図柄と同一の数字図柄を表示する構成としているが、例えば、第1大入賞口39への遊技球の入球数を表示したり、あるいは、液晶画面などを配置して、適宜メッセージを流したり、画像を表示したりすることもできる。
また、本実施形態では、可動体97として、男の子の人形の頭部部分97a及び女の子の人形の頭部部分97bを、開口部93の背面側に横並びさせて配置している。そして、例えば大当たり遊技状態になると、これらの男の子の人形の頭部部分97a及び女の子の人形の頭部部分97bをそれぞれ左右方向に揺動させるようにしている。すなわち、数字図柄表示器91及び可動体97は、大当たり遊技状態に関する情報表示を行うためのものとして用いることができる。
開口部93を含む前記表示部90は、図5(c)に示すように、受板44aが垂下状態にあるときには、前記受板44aにより覆い隠されているが、受板44aが略水平状態にあるときには、図5(d)に示すように、当該覆い隠された領域が露出し、表示部90を視認可能な構成となっている。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、垂下状態のときにある前記受板44aにより覆い隠された領域に、前記大当たり遊技状態に関する情報表示を行う表示部90を設けているのである。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、前記第1大入賞口39とは別の他の特別入賞装置である第2大入賞口41をさらに備えている。
第2大入賞口41は、図3に示すように、前記入賞口42と略同形同サイズの入賞口49と、前記入賞口49の前面に当該入賞口49を開閉させる例えばシャッタ40が設けられている。このシャッタ40は、駆動機構である第2大入賞口ソレノイド121(図11)によって駆動され、遊技状態が大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される構成となっている。そして、第2大入賞口41は、図3に示すように、遊技領域15の下端部、すなわち遊技領域15内のうち下部領域内に配設される。
また、第1大入賞口39には上述したように第1カウントセンサ104が設けられているが、第2大入賞口41にも第2カウントセンサ105(図11参照)を設けている。そして、所定個数(例えば10個)の遊技球の入賞、又は、所定時間(例えば20秒)が経過するまで矩形状平板44又はシャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において第1大入賞口39又は第2大入賞口41への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、矩形状平板44又はシャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、第1大入賞口39又は第2大入賞口41は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。
なお、第1大入賞口39又は第2大入賞口41が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態から遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態までの遊技をラウンドゲームという。したがって、矩形状平板44又はシャッタ40は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数されるため、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態に駆動された矩形状平板44又はシャッタ40は、所定の時間(例えば、1秒)経過後に再度開放状態に駆動される。つまり、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、上述した大当たり遊技状態とは、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技状態に相当する。すなわち、大当たり遊技状態は遊技者にとって有利な遊技状態である。
なお、本実施形態においては、前述のごとく第1大入賞口39を遊技領域14の上部領域内に配設する一方、第2大入賞口41を遊技領域14の下部領域内に配設し、上述したラウンドゲームの実行中に次のラウンドゲームで開放される大入賞口が選択される。つまり、ラウンドゲーム毎に異なる大入賞口が開放される可能性がある。したがって、大当たり遊技状態において流下する遊技球が、遊技領域14の上部領域内に配設された第1大入賞口39に入賞できなくとも、遊技領域14の下部領域内に配設された第2大入賞口41に入賞する可能性がでてくる等で、遊技者の興味を高めることができる。
また、図3に示す陽に、上方位置に配置した第1大入賞口39を、遊技者が発射した遊技球が最初に遊技領域15に着弾する位置近傍に設け、その直下方に第2大入賞口41を設けているため、開放される大入賞口が異なったとしても、開放された大入賞口に合わせるために、わざわざ遊技球の発射強度を変更する必要がなく、発射強度の調整に要する煩わしさを大幅に軽減することができる。
なお、前述した始動口25、一般入賞口56a〜56d、第1大入賞口39、第2大入賞口41に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
このように、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、一般遊技状態において、大当たり遊技状態へ移行するか否かの大当たり抽選(特別図柄ゲーム)が行われ、大当たり遊技の抽選結果に基づいて、前記特別図柄表示器35に停止表示される特別図柄に対応した識別情報の組み合わせが、リールユニット3に停止表示されるとともに、抽選結果に伴う演出画像についても液晶表示装置32の表示領域32aに表示されることになる。そして、抽選結果に当選すれば、前述した大当たり遊技状態に移行するのである。
ここで、本実施形態においては、役物の一例として、第1大入賞口39、第2大入賞口41の役物が記載されているが、本発明はこれに限定されず、遊技盤上に2つ以上のいかなる数の役物が設けられてもよい。
また、本実施形態では、大当たり遊技状態の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、15ラウンド又は2ラウンドである。なお、大当たり遊技状態の実行中における最大継続ラウンド数は限定されるものではない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(後述するメインCPU66を含む主制御回路60(図11参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意のラウンド数であってもよい。
また、本実施形態では、図2及び図3に示すように、障害部材57の下方、遊技盤14の略中央の背後にリールユニット3を設けている。このリールユニット3は、その内部に3個のリール(リール3L,リール3C、リール3R)を内蔵し、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に合わせて3個のリール3L,3C,3Rが回転駆動される。そして、遊技盤14の下方、上皿20の略中央には、リールユニット3の内部で回転駆動される3個のリール3L,3C,3Rの回転を停止させるために、遊技者により操作される停止ボタンユニット5が設けられている。この停止ボタンユニット5には、前述した3個のリール3L,3C,3Rにそれぞれ対応した停止ボタンが3個(停止ボタン5L,停止ボタン5C,停止ボタン5R)設けられている。
ここで、図7〜図10を参照し、本実施形態に係るパチンコ遊技機10の遊技盤14の背後に取り付けられたリールユニット3の構成を説明する。図7(a)はリールユニット3の分解斜視図、図7(b)はリールユニット3の斜視図である。また、図8はリールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの内部を示すために一部を切欠した説明図である。図9は、3個のリール3L,3C,3Rの外周に印刷されている識別情報としての複数の図柄を示す図柄配置図、図10(a)は、リールユニット3の正面拡大図である。図10(b)は、リールユニット3を遊技盤14に設置した場合の一部省略断面図である。
図7(a)に示すように、リールユニット3は、それぞれ回転自在に配設された3個のリール3L,3C,3Rと、これら3個のリール3L,3C,3Rを内蔵するカバー体とからなり、このカバー体は、遊技盤14の背後における3個のリール3L,3C,3Rに対向する部位に配設される透明な前面カバー3Fと、この前面カバー3Fに係合する裏カバー3Bとから構成されている。このように、3個のリール3L,3C,3Rを、前後に結合した前面カバー3Fと裏カバー3Bとから形成されるリール収容空間内に内蔵してリールユニット3が構成されている。
すなわち、図7(b)に示すように、裏カバー3Bは、断面略C字状の湾状に形成した周壁部3cと、この周壁部3cの左右に形成された略円形の左右壁3dとからなり、この左右壁3dに、それぞれ略L字状とした係合溝3bを設けている。
一方、3個のリール3L,3C,3Rは心棒3aにより並列状態に連結されている。
そして、前記心棒3aの両端を前記係合溝3b,3bに掛け渡して組み込み、前面カバー3Fと裏カバー3Bを一体に結合してリールユニット3を形成し、遊技盤14の背後の所定の位置に取り外し自在に設置されることとなる。3eは前記係合溝3bに連続する案内溝であり、リール3L,3C,3Rを連結した前記心棒3aを係合溝3bにガイド可能としている。また、3hは裏カバー3Bに形成した係合爪であり、この係合爪3hによって裏カバー3Bと前面カバー3Fとが突合せ状態に結合される。
また、図8に示すように、3個のリール3L,3C,3Rは、それぞれ同一構造からなり、リール枠本体に内蔵され、リール3L,3C,3Rをそれぞれ回転駆動及び停止させるステッピングモータ6と、各リール3L,3C,3Rの外周に印刷された識別情報である複数の図柄を、背後から照明するための発光体4a,4b,4cを設けたバックランプユニット4を具備している。このように、高速で回転するリールの背後に照明を設けることにより、遊技者にとって、識別情報である複数の図柄を見分け易くなる。さらに、リール外周に印刷される識別情報(図柄)も半透明な特殊インク等で印刷することにより、なお一層、複数の図柄の判別が容易になるため、本実施形態におけるスロットゲームを実行する場合に、遊技者が任意の図柄を狙って停止ボタン5L,5C,5Rを操作できることとなる。
そして、図9に示すように、3個のリール3L,3C,3Rの外周には、識別情報である複数の図柄がそれぞれ異なる配置で印刷されている。また、各リールには21個の図柄が印刷されており、その種類は7種類の異なる図柄が用いられている。数字の7(図柄81)及びアルファベットのV(図柄80)は、本実施形態における大当たり遊技状態の発生を遊技者に示唆する特別な図柄である。他にも、チェリー(図柄83)、スイカ(図柄84)、ベル(図柄85)、リプレイ(図柄86)等の複数の図柄が設けられている。
次に、図10を参照して、本実施形態における3個のリールの有効ラインを説明する。
図10(a)に示すように、リールユニット3の前面カバー3Fの前側面には5本のライン、すなわち、中段にラインL1、上段及び下段にそれぞれにラインL2、斜めに2本のラインL3が表示されている。これは、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが停止した際の図柄の組合せを規定する有効ラインを示している。
一般にパチスロ遊技機においては、その遊技媒体であるコイン(又は、遊技メダル等と呼ばれる)をパチスロ遊技機に投入した枚数によって有効ラインは変化する。例えば、1枚のコイン投入で中段のラインL1のみ有効となり、2枚のコイン投入で中段のラインL1と共に上下段のラインL2も有効(つまり、中段、上段、下段の3ラインが有効)となる。さらに、3枚のコイン投入で中段のラインL1、上下段のラインL2にあわせて斜めラインL3も有効(つまり、中段、上段、下段、右上がり斜め、右下がり斜めの5ラインが有効)となる。
しかし、本実施形態においては、始動口25への遊技球の入賞を契機として、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rは回転駆動されるため、常時「5ライン」を有効ラインとしている。そして、本実施形態におけるスロットゲームが実行される場合に、遊技者が停止ボタンユニット5に設置されている各リールに対応した停止ボタン5L,5C,5Rを操作して、回転中の各リールの所定の図柄を狙って停止させる場合、前記「5ライン」上のいずれかに同一の図柄が停止すれば、所謂「目押し」と呼ばれる停止ボタン操作が的確だったこととなる。
図10(b)に示すように、リールユニット3は、前述したように遊技盤14の背面に遊技盤14と略一体となるように取付けられており、遊技盤14の前面には表示手段の一つである液晶表示装置32が、遊技盤14と所定の間隔をおいて、扉11の保護板19に対面させて配設されている。この構成によって、透明な遊技盤14の前面の液晶表示装置32で行われる演出は、リールユニット3及び停止ボタンユニット5を用いた、パチスロ遊技機と同様のリール停止操作で遊ぶスロットゲームを妨げることなく実行されるものである。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図11を用いて説明する。図11は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路は、主に、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200とから構成される。主制御回路60は、遊技の制御を行うものであり、副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御(例えば、画像表示制御、音声出音制御、装飾ランプ制御等)を行うものである。
主制御回路60は、図11に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、例えば、特別遊技実行手段や抽選手段として機能するなど、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり抽選テーブル(図12参照)等の各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。尚、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図11に示すように、第1カウントセンサ104、第2カウントセンサ105、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、第1大入賞口ソレノイド120、第2大入賞口ソレノイド121が接続されている。
第1カウントセンサ104は、第1大入賞口39に設けられている。この第1カウントセンサ104は、第1大入賞口39に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
第2カウントセンサ105は、第2大入賞口41に設けられている。この第2カウントセンサ105は、第2大入賞口41に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dへ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、通過ゲート54に設けられている。この通過球センサ114は、通過ゲート54を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
遊技球検出手段である始動入賞球センサ116は、始動口25に設けられている。始動入賞球センサ116は、始動口25に遊技球が入賞したことを検出して、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材23に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材23を開放状態又は閉鎖状態とする。
第1大入賞口ソレノイド120は、図5及び図6に示すように、矩形状平板44を連結した枢支軸45aに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて矩形状平板44を駆動させ、第1大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
第2大入賞口ソレノイド121は、図3に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、第2大入賞口41を開放状態又は閉鎖状態とする。
そして、主制御回路60には、払出制御回路127が接続されている。
この発射制御回路126は、遊技者によって発射ハンドル26が把持され、回動操作された場合、発射装置130の発射ソレノイド(図示せず)へ電力が供給されて、上皿20に貯留された遊技球が発射されることとなる。
なお、発射制御回路126は、遊技者による発射ハンドル26の回動操作量に応じた電力を、発射ソレノイド(図示せず)へ供給するため、遊技者は発射ハンドル26の回動操作量を調節することにより、遊技球の発射強度を変更することができる。
また、主制御回路60には、払出制御回路127が接続されている。この払出制御回路127には、遊技球の払出を行なう払出装置128、カードユニット150が接続されている。
この払出制御回路127は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。
さらに、主制御回路60は、電飾ユニット53(図4参照)や数字図柄表記器91等の各種表示器、表示ランプを制御する表示器制御回路76を備えている。この表示器制御回路76はメインCPU66からの指示に従い、パチンコ遊技機10の遊技状態に応じて、特別図柄表示器35、普通図柄表示器33の変動の制御(例えば、変動の開始及び所定の図柄での表示停止)を行い、さらに、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、ラウンド数表示器51a〜51dの点灯及び消灯の制御を行うものである。また、表示器制御回路76はメインCPU66からの指示に従い、特別図柄表示器35の停止表示された特定の数字図柄と同一の数字図柄を、数字図柄表示器91に表示する。あるいは、メインCPU66からの指示に従い、第1大入賞口39や第2大入賞口41へ入球した遊技球の個数を表示することができる。
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46L,46Rから発生させる音声に関する制御、装飾ランプ133a,133bの制御等を行なう。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、可変表示制御手段、音発生制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46L,46Rから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、演出用の装飾ランプ133a,133bの制御を行うランプ制御回路240、リールモータ駆動/停止制御回路260、リール停止信号制御回路270、可動体制御回路280から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、後述するように、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の特別図柄の変動表示に関連して実行される液晶表示装置32の画像表示に伴う複数種類の演出画像データや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出画像データが記憶されており、その他には、リーチ演出の表示期間を定めたリーチ時間テーブル等各種のテーブルも記憶されている。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に伴う複数種類の演出パターンや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出パターン等の演出画像データ等を、液晶表示装置32に画像を表示させる制御を行うものである。
音声制御回路230は、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、スピーカ46L,46Rから音声を発生させるものである。
ランプ制御回路240は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うものである。また、本実施形態においては、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの背後に設置されているバックランプユニット4(図8参照)の発光制御も行なうものである。
リールモータ駆動/停止制御回路260は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、主制御回路60のメインCPU66からリール回転駆動指示があった場合、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rのステッピングモータ6(図8参照)の回転駆動行うものである。また、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが既に回転していた場合は、後述のリール停止信号制御回路270により、遊技者による停止ボタン(停止ボタン5L,停止ボタン5C,停止ボタン5R)の押下を検出すると、それぞれの停止ボタンに応じたリールの停止制御を行なうものである。
リール停止信号制御回路270は、遊技者による停止ボタンユニット5のリール停止ボタン(停止ボタン5L,停止ボタン5C,停止ボタン5R)が押下された場合、所定の検知信号をサブCPU206に供給する。そして、サブCPU206はプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、前記リールモータ駆動/停止制御回路260に対して、押下されたリール停止ボタン(停止ボタン5L,停止ボタン5C,停止ボタン5R)に応じたリールの停止制御を指示するものである。
可動体制御回路280は、大当たり遊技状態になると可動体97(図5に示すキャラクタ人形の頭部)を、所定の動作態様で動作させるものである。なお、図示しないが、可動体97は所定の駆動機構に連結されており、可動体制御回路280はこの駆動機構の動作を電気的に制御している。
また、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の制御回路において、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200を別々に構成しているが、主制御回路60と副制御回路200とを同じ基板で構成しても構わない。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に、プログラム、テーブル等が記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210等に記録されるものでもよい。なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
[遊技機の動作]
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技について簡潔に説明する。
本実施形態においては、主制御回路60のメインROM68に記憶されたプログラムに従ったメインCPU66による制御により、以下のパチンコ遊技機10の遊技動作が実行されるものである。
パチンコ遊技機10の遊技は、大別して通常遊技(大当たり抽選を行いながら遊技球を消費する遊技であり、大当たり遊技に比べて遊技者には相対的に不利な遊技)と大当たり遊技(遊技者にとって短時間で大量の遊技球の獲得が期待できる、所謂遊技者にとって有利な遊技)とに分かれる。
さらに、前記大当たり遊技は、大当たり抽選処理により抽選され、前記特別図柄表示器35に停止表示される特定の数字図柄により、15R確変大当たり遊技、15R通常大当たり遊技、2R確変大当たり遊技(所謂「突確」と呼ばれる大当たり遊技)又は2R通常大当たり遊技の4種類の大当たり遊技が決定する。
そして、前記4種類の大当たり遊技(15R確変大当たり遊技、15R通常大当たり遊技、2R確変大当たり遊技又は2R通常大当たり遊技)は、大当たり抽選テーブル(図12参照)を参照し、通常遊技の通常モード又は確変モードに応じてそれぞれ異なる抽選確率で抽選される。
さらに、前記4種類の大当たり遊技のいずれか一つに当選した場合に、前記特別図柄表示器35(図4参照)に特別図柄が停止表示されるのと同じタイミングで、リールユニット3においても、特別な識別情報(例えば、図柄80「V」また図柄81「7」の三つ揃い(図9参照))によって表示される。
また、前記4種類の大当たり遊技のいずれかが実行されると、4種類の大当たり遊技にそれぞれ応じた所定の回数を上限として(例えば、2R確変大当たり遊技及び2R通常大当たり遊技では2回、15R確変大当たり遊技及び15R通常大当たり遊技では15回、)、第1大入賞口39に付設された矩形状平板44(図5及び図6参照)又は第2大入賞口41に付設されたシャッタ40(図3参照)が、所定時間(例えば、20秒)の開放を繰り返すことにより、遊技領域15に発射された遊技球の第1大入賞口39又は第2大入賞口41への入賞が容易となり、遊技者は短時間で大量の賞球を獲得することが可能となる。かかる大当たり遊技の獲得(大当たり遊技への当選)は、一般の遊技者の最大の目的であり、パチンコ遊技の醍醐味ともいえる。
また、本実施形態では、大当たり遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、15ラウンド又は2ラウンドとしているが、大当たり遊技の最大継続ラウンド数は限定されるものではない。例えば、最大継続ラウンド数は、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から、任意のラウンド数を設定しても構わない。
他方、本実施形態における通常遊技は、通常モード(通常低確率遊技状態)、確変モード(特別高確率遊技状態)、時短モード(特別遊技モード)の3種類の遊技モードの下で実行される。
ここで、前記3種類の通常遊技(通常モード、確変モード、時短モード)のモードの移行及びそれぞれの特徴を、以下に簡単に説明する。
通常モードは、パチンコ遊技機10における基本モードであり、パチンコ遊技機10に電源を投入すると、この通常モードから遊技が開始される。
なお、この通常モードは、前記確変モードにおける大当たりの抽選確率よりも大当たりの抽選確率が低確率に設定される。
確変モードは、通常遊技において、前記4種類の大当たり遊技のうち15R確変大当たり遊技又は2R確変大当たりに当選すると、当該大当たり遊技の終了後に移行する特別高確率遊技状態であり、この確変モードの特徴は、前記通常モードにおける大当たりの抽選確率よりも確変モードにおける大当たりの抽選確率の方が高確率に設定される。
具体的にいうと、本実施形態においては、通常モードにおける大当たりの抽選確率は「1/300」であるのに対して、確変モードにおける大当たりの抽選確率は「1/30」と10倍の抽選確率が設定(図12、大当たり抽選テーブル参照)されている。
つまり、確変モードでは通常モードと比較して、10倍の頻度で大当たり遊技が発生することになるので遊技者にとって有利な遊技状態であると言える。
最後に、時短モード(特別遊技モード)は、前記4種類の大当たり遊技のいずれに当選した場合でも、当該大当たり遊技の終了後に設定される遊技モードである。
この通常遊技における時短モードとは、特別図柄及び普通図柄が変動表示を開始して停止表示されるまでの変動時間が、通常モードよりも短く設定され、さらに、前記普通図柄の抽選の結果が“当たり”の場合(つまり、前述した普通図柄表示器33(図4参照)において、例えば、緑色LEDの表示用ランプが点灯した場合)、始動口25に付設された羽根部材23の開放時間が通常モードよりも長く設定される。なお、かかる制御を、本実施形態では、「電チューサポート」と呼ぶ場合がある。
このように、「電チューサポート」が実行されると、始動口25に遊技球が入賞し易くなるので、単位時間当たりの大当たり抽選回数が通常モードに比べて著しく増加し、かつ始動口25への入賞に対する賞球の払い出しも増加するため、遊技球の目減りが少なく(所謂「球持ち」がよい状態となる)、遊技者にとって有利な状態といえる。
また、この時短モードは、前記4種類の大当たり遊技の、当該大当たり遊技終了後に、特別図柄の変動回数(例えば、30回)が継続期間として均一に設定される。
以上説明したように、本実施形態においては、「通常モード」、「確変モード」、「通常モード+時短モード」及び「確変モード+時短モード」の4つの遊技モードの下で通常遊技が行われることになり、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に応じて、適宜遊技状態が推移してゆくことになる。
以下、上述した遊技状態の変化に合わせてパチンコ遊技機10で実行される処理を図13〜図20に示す。
[メイン処理]
最初に、図13に示すように、主制御回路60のメインCPU66は、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図9を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32、特別図柄表示器35に表示される特別図柄、装飾図柄に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS12)。そして、詳しくは、図17を用いて後述するが、普通図柄ゲームの進行、普通図柄表示器33に表示される普通図柄に関する普通図柄制御処理を実行する(ステップS13)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS12及びステップS13の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図14を用いて説明する。
最初に、図14に示すように、メインCPU66は、大当たり抽選用乱数値等の各抽選値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS21)。そして、メインCPU66は、始動口25等への遊技球の入賞を検知する入力検出処理を実行する(ステップS22)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する第1大入賞口39又は第2大入賞口41の開放時間を計測するための大入賞口開放タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS23)。そして、この処理が終了するとステップS24へ処理を移す。
ステップS24においては、出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定の領域に記憶されている各種の出力要求に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給する。すなわち、後述する各処理において、メインCPU66は、各種駆動遊技部材(つまり、パチンコ遊技機10の遊技領域15に配設されており、なおかつ遊技状態に応じて、その形態を変化させる遊技部材)に対する信号出力要求が、メインRAM70の所定領域に記憶された場合は、それに応じた信号を出力する。例えば、始動口25に付設されている羽根部材23を開放又は閉鎖するための普通電動役物ソレノイド118、第1大入賞口39に付設されている矩形状平板44又は第2大入賞口41に付設されているシャッタ40を開放又は閉鎖するための第1大入賞口ソレノイド120又は第2大入賞口ソレノイド121などの各ソレノイドの駆動要求があった場合、制御信号を出力して、各種駆動遊技部材を駆動させる処理を行なう。そして、この処理が終了した場合には、ステップS25に処理を移す。
ステップS25においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動させ、3個のリール3L,3C,3Rに印刷されている識別情報の停止態様で表示される特別図柄の種類を示す導出図柄指定コマンド、スロットゲーム開始コマンド、デモ表示コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS26に処理を移す。
そして、ステップS26の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出制御回路127へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、遊技盤14に設置された各種の入賞口に遊技球が入賞すると、予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出制御回路127へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図13のステップS12において実行される特別図柄制御処理について、図15を用いて説明する。
最初に、ステップS31の処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグを読み出しステップS32に処理を移す。
ステップS32においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(00)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(00)でない場合には、ステップS34に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(00)の場合には、ステップS33へ処理を移し、特別図柄記憶チェック処理を行う。この特別図柄記憶チェック処理では、詳細は後述するが、特別図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、“大当たり”の抽選、特別図柄の変動開始、特別図柄変動タイマのセット等を行い、特別図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS34においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(01)でない場合には、ステップS40に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(01)の場合には、特別図柄変動時間監視処理を行う。すなわち、ステップS35において、特別図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)か否かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS36へ処理を移す。
ステップS36においては、メインCPU66は、特別図柄停止処理を行なう。この特別図柄停止処理では、メインCPU66は、始動口25に対応して変動表示中の特別図柄の変動停止要求を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、この処理でメインRAM70の所定の領域に記憶された特別図柄の変動停止要求は、前述したシステムタイマ割込処理の出力処理(図14、ステップS24)において電飾ユニット53(図4参照)へ出力され、始動口25に対応して変動表示中の特別図柄が変動停止される。この処理が終了するとステップS37へ処理を移す。
そして、メインCPU66は、ステップS37において特別図柄が大当たりか否かを判断し、大当たりでなければステップS39に処理を移す。一方、大当たりであった場合は、ステップS38の大入賞口開放待ち処理を行う。
この大入賞口開放待ち処理では、最初に開放する大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)を第1大入賞口39として、メインRAM70の所定の領域に記憶する。
そして、メインCPU66は、特別図柄制御フラグに大入賞口開放待ちを示す値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして本サブルーチンを終了する。
ステップS39においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して、特別図柄制御処理を終了する。
ステップS40においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(02)でない場合には、ステップS43に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(02)の場合には、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず、メインCPU66は、ステップS41で大入賞口開放待ちタイマがタイムアップ(つまり“0”)かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、ステップS42で大入賞口開放処理を行う。
この大入賞口開放処理では、メインCPU66は、まず、次回のラウンドゲームで開放する大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)を決定する。すなわち、この大入賞口開放処理において、メインCPU66は、所定の確率(例えば、1/2)で開放する大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)を選択して、メインRAM70の所定の領域に記憶するとともに、本実施形態におけるスロットゲームの開始要求をメインRAM70の所定の領域に記憶する。
ここで記憶されたスロットゲームの開始要求と次回のラウンドゲームで開放する大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)は、図14のステップS25のコマンド出力処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206にスロットゲーム開始コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、本実施形態におけるスロットゲームが実行される。
さらに、メインCPU66は、メインRAM70に記憶されている今回開放する大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)の開放要求をセット(メインRAM70の所定の領域に、矩形状平板44による第1大入賞口ソレノイド120又はシャッタ40による第2大入賞口ソレノイド121の開放指示を記憶する)するとともに、大入賞口開放タイマに開放する大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)の開放時間(例えば、20秒)をセットする。そして、特別図柄制御フラグに大入賞口開放監視処理を示す値(03)をセットし処理を終了する。
ステップS43においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(03)でない場合には、ステップS49に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(03)の場合には、大入賞口開放監視処理を行う。大入賞口開放監視処理では、まずメインCPU66は、ステップS44で大入賞口開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したか、又は、開放した大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)へ規定の個数の遊技球が入賞したか否かを判断する。そして大入賞口開放タイマのタイムアップ、同時に、開放した大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)へ規定の個数の遊技球が入賞していなければ処理を終了する。そして入賞口開放タイマのタイムアップ、又は、開放した大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)へ規定の個数の遊技球が入賞のいずれか一方の条件を満たしたことで、ステップS45へ処理を移行する。
ステップS45においては、メインCPU66は、大入賞口閉鎖処理(メインRAM70の所定の領域に、開放した大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)に対応した矩形状平板44又はシャッタ40の閉鎖指示を記憶する)を実行してステップS46へ処理を移す。
ステップS46においては、メインCPU66は、大入賞口開放回数(所謂ラウンド数)をカウントし、規定回数(15回又は2回)に達したか否かを判断し、規定回数に達した場合はステップS48で特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットし処理を終了する。一方、メインCPU66は、大入賞口開放回数が規定回数に達していなかった場合は、ステップS47において、メインCPU66は、大入賞口開放待ち処理を行う。
この大入賞口開放待ち処理では、前記ステップS42で決定されメインRAM70の所定の領域に記憶された次回開放する大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)読みだし、今回開放する大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)として、メインRAM70の所定の領域に記憶更新する。
そして、特別図柄制御フラグに開放する大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)の開放を要求する値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS49においては、メインCPU66は、大当たり終了処理を行う。大当たり終了処理では、大当たり図柄が15R確変大当たり又は2R確変大当たりの場合は、通常遊技を「確変モード+時短モード」とするとともに、時短モードの継続期間として、所定の特別図柄の変動回数(例えば、30回)を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。一方、大当たり図柄が15R通常大当たり又は2R通常大当たりの場合には、通常遊技を「通常モード+時短モード」とするとともに、所定の特別図柄の変動回数(例えば、30回)を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。
そして、最後にメインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して、特別図柄制御処理を終了する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図15のステップS33において実行される特別図柄記憶チェック処理について図16を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS61において、始動口25に遊技球が入賞した場合に保留された特別図柄の保留個数が“0”であるか否かを判断し、特別図柄の保留個数が“0”の場合には、ステップS62に処理を移す。一方、特別図柄の保留個数が“0”でない場合(つまり、特別図柄の変動要求がある場合)には、ステップS63に処理を移す。
ステップS62においては、メインCPU66は、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために、副制御回路200にデモ表示コマンド信号を送る。これによって、副制御回路200において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS63においては、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を要求する値(01)を、特別図柄制御フラグにセットし、ステップS64に処理を移す。
ステップS64においては、大当たり抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、パチンコ遊技機10の現在の遊技モード(通常モード、確変モード)に基づいて、大当たりの抽選値が異なる複数の大当たり抽選テーブル(図12参照)から1つの大当たり抽選テーブルを選択する。そして、始動口25へ遊技球が入賞した時に抽出された大当たり抽選用乱数値と、前記選択された大当たり抽選テーブルを参照し、大当たり遊技の抽選処理を実行する。
ここで、本実施形態に係る大当たり抽選テーブルについて説明する。
図12に示すように、例えば、通常モードにおける大当たり抽選テーブルと確変モードにおける大当たり抽選テーブルでは、乱数値を1〜30000に設定した中で、大当たりの抽選値の合計は、通常モードでは「100/30000」に設定されているのに対し、確変モードでは「1000/30000」と設定されている。
すなわち、15R通常大当たり、15R確変大当たり、ラウンドゲーム数が少なく、大当たり遊技の継続期間が短い大当たり遊技である2R確変大当たり(所謂「突確」)、2R通常大当たりの大当たり抽選値の合計、つまり、大当たり遊技に当選する確率は、通常モードでは1/300であるのに対し、確変モードでは10/300(1/30)に設定されている。
つまり、遊技モード(通常モードと確変モード)によって、大当たり遊技に移行する確率が異なっており、通常遊技が確変モードの下で行われている場合には、大当たり遊技に移行する確率は、通常モードよりも10倍向上することとなるので、確変モードは、遊技者にとって極めて有利な状態といえる。
図16に示す特別図柄記憶チェック処理の説明に戻る。
上述した大当たり抽選テーブルを用いたステップS64の大当たり抽選処理が終了すると、メインCPU66は処理をステップS65に移す。
ステップS65においては、メインCPU66は、大当たりであるか否かの判断処理を行う。この処理において、メインCPU66は、前述したステップS64の大当たり抽選処理における抽選結果が大当たりであった場合には、ステップS66に処理を移し、大当たりでなかった場合には、ステップS67に処理を移す。
ステップS66においては、大当たり図柄である特別図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS64で決定された大当たりの種類に対応して表示される特別図柄を決定する。例えば、「15R確変大当たり」に対しては、特別図柄は“64”、「2R確変大当たり」に対しては、特別図柄は“50”、「15R通常大当たり」に対しては、特別図柄は“11”、「2R通常大当たり」に対しては、特別図柄は“21”というように、それぞれの大当たりに対応して特別図柄は決定される。そして、決定された特別図柄は、メインRAM70の所定の領域に記憶される。これによって、電飾ユニット53(図4参照)に設置されている始動口25に対応した特別図柄表示器35において、大当たりに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。そして、この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS67においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄に対応した特別図柄(例えば“11”、“21”、“50”、“64”以外の数字)を決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。これによって、電飾ユニット53(図4参照)に設置されている始動口25に対応した特別図柄表示器35において、はずれに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS68では、遊技状態判別処理を行う。この遊技状態判別処理において、メインCPU66は、現在の通常遊技が、時短モードであるか否か判断し、時短モードの場合は、ステップS70へ処理を移行する。一方、現在の通常遊技が時短モードでないと判断した場合は、ステップS69において、通常モードの特別図柄変動時間(例えば30秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS70においては、メインCPU66は、確変モード又は時短モードの特別図柄変動時間(通常モードの特別図柄変動時間より短い時間、例えば20秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS71においては、メインCPU66は、遊技球が入賞した始動口25に対応した特別図柄表示器35(図4参照)に対し、変動表示を開始させる要求をメインRAM70の所定の領域に記憶してステップS72へ処理を移す。
この処理によって、前記ステップS69及びステップS70で特別図柄変動タイマにセットされた変動時間にあわせて、始動口25に対応した特別図柄表示器35において特別図柄の変動表示が行なわれ、所定時間経過後(特別図柄変動タイマがタイムアップした後)、前記ステップS66及びステップS67で決定された“大当たり”又は“はずれ”の特別図柄が停止表示されることとなる。
ステップS72においては、メインCPU66は、リールユニット3に表示停止される識別情報やリールユニット3の回転時間の決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS66又はステップS67で記憶された“大当たり”又は“はずれ”のデータ、そしてステップS69又はステップS70で記憶された特別図柄変動時間等のデータに基づき、リールユニット3に表示停止される識別情報やリールユニット3の回転時間を決定し、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
そして、上記ステップS72の処理で記憶されたリールユニット3に表示停止される識別情報やリールユニット3の回転時間は、図14のステップS25のコマンド出力処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、リールユニット3の回転動作が開始されるとともに、リールユニット3の回転時間も決定される。つまり、電飾ユニット53(図4参照)において、始動口25に対応した特別図柄表示器35で導出表示される特別図柄の変動時間と、リールユニット3に表示停止される識別情報の変動時間は、同期して行われることとなる。
[普通図柄制御処理]
図13のステップS13において実行されるサブルーチンについて図17を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS101において、普通図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS102に処理を移す。
ステップS102においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが普通図柄記憶チェック要求を示す値(00)であるか否か判断し、普通図柄制御フラグが(00)でない場合はステップS104へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(00)の場合は、ステップ103の普通図柄記憶チェック処理を行う。この普通図柄記憶チェック処理では、詳しくは図18を用いて説明するが、メインCPU66は、普通図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、普通図柄の当り判定、普通図柄の変動開始、普通図柄の変動タイマのセット等を行い、普通図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS104においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(01)でない場合は、ステップS107へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(01)である場合は、ステップS105において、普通図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断し、タイムアップしていなかった場合は処理を終了する。一方、普通図柄変動タイマがタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS106において、普通図柄停止処理を行なう。この普通図柄停止処理においては、メインCPU66は、普通図柄表示器33に対して変動を停止する要求をセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これにより、普通図柄表示器33において、前記普通図柄記憶チェック処理で判定された、普通図柄の“当り”又は“はずれ”の判定結果が表示(例えば、普通図柄表示器33を構成する二色のLEDにおいて、“当り”の場合は緑色LEDを点灯させ、“はずれ”の場合は赤色LEDを点灯させる)されることとなる。この処理が終了すると、メインRAM70の所定の領域に記憶されている普通図柄保留個数を“1”減少するように記憶更新する。そして、普通図柄制御フラグに(02)をセットして処理を終了する。
ステップS107においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(02)でない場合は、ステップS111へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(02)であった場合は、ステップS108へ処理を移し、普通図柄が当りか否かを判断する。そして、メインCPU66は、普通図柄が当りであると判断した場合は、ステップS109の普通電役開放処理に処理を移す。一方、メインCPU66は、普通図柄が当りではないと判断すると、ステップS110において、普通図柄制御フラグに普通図柄記憶チェックを要求する値(00)をセットして処理を終了する。
ステップS109における普通電動役物開放処理では、メインCPU66は、普通電動役物の羽根部材23の開放処理(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の開放を記憶する)を行う。さらに遊技台の遊技状態に合わせて、普通電動役物の羽根部材23の開放時間(例えば、遊技状態が時短モードの場合は3秒、通常モードの場合は0.2秒)を普通電動役物開放タイマにセットし、普通図柄制御フラグに(03)をセットして処理を終了する。
ステップS111においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(03)でない場合は、ステップS114へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(03)であった場合は、ステップS112へ処理を移し、普通電動役物開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断する。そして、普通電動役物開放タイマがタイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、普通電動役物開放タイマがタイムアップしたと判断した場合は、ステップS113の普通電動役物閉鎖処理において、普通電動役物である羽根部材23を閉鎖状態(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の閉鎖を記憶する)にさせる。そして普通図柄制御フラグに(04)をセットして処理を終了する。
ステップS114においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグをクリア(つまり普通図柄の記憶チェックを要求する値“00”をセット)して処理を終了する。
[普通図柄記憶チェック処理]
図17のステップS103において実行されるサブルーチンについて図18を用いて説明する。
最初に、ステップS121において、メインCPU66は、普通図柄保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、普通図柄保留個数が“0”であると判断した場合には、普通図柄記憶チェック処理を終了する。尚、この普通図柄保留個数はメインRAM70の所定の領域に記憶され、通過ゲート54を遊技球が通過したことを検出した場合に、所定個数(例えば“4”)を上限として“1”増加して記憶更新され、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示が終了したときには、“1”減算して記憶更新される。一方、メインCPU66は、普通図柄の保留個数が“0”でないと判断した場合には、ステップS122において、普通図柄制御フラグに普通図柄変動タイマ監視要求の値“01”をセットし、ステップS123へ処理を移す。
ステップS123においては、普通図柄当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄始動領域通過時に(通過ゲート54を遊技球が通過することによって)抽出された普通図柄当り判定用乱数値と、メインROM68に記憶されている普通図柄当り判定値とを参照する。そして、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致する場合には、当り図柄(例えば、普通図柄表示器33、緑色LEDの点灯(図4参照))を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。一方、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致しない場合には、はずれ図柄(例えば、普通図柄表示器33、赤色LEDの点灯)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、表示器制御回路76(図11参照)により、二色のLEDで構成される普通図柄表示器33は、変動表示(例えば緑色LEDと赤色LEDを交互に点滅させる)を開始する。この後、ステップS124に処理を移す。
ステップS124においては、メインCPU66は、一般遊技状態が時短モードであるか否かを判断し、一般遊技状態が時短モードであった場合は、ステップS126において、メインCPU66は、通常モードより短い普通図柄変動停止時間(例えば5秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。一方、遊技状態が時短モードでない(つまり確変モード又は通常モード)場合は、ステップS125において、メインCPU66は、時短モードより長い普通図柄変動停止時間(例えば30秒)を、普通図柄変動タイマにセットして本サブルーチンを終了する。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図19を用いて説明する。尚、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、ステップS201において、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する。つまり、サブCPU206は、電源が投入されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行うこととなる。尚、本実施形態においては、ステップS201を実行するサブCPU206は、初期設定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66から送られてきた各種コマンド(例えば、導出図柄指定コマンド等)を解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記コマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66からの導出図柄指定コマンドを受信した場合に、その導出図柄指定コマンドに応じた装飾図柄等の画像表示制御を、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行うこととなる。
そして、サブCPU206は、スピーカ46L,46Rから発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種の装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。この処理が終了した場合には、ステップS207に処理を移す。
ステップS207において、サブCPU206は、リール制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記コマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66からの導出図柄指定コマンドを受信した場合に、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動し、そして、所定時間経過後に3個のリール3L,3C,3Rの回転を自動的に停止させて、パチンコ遊技機10の遊技状態(つまり、始動口25へ遊技球が入賞したことを契機とした、大当たり遊技の抽選結果)に合せた識別情報を表示停止させる制御を行う。
また、本実施形態においては、詳細は後述するが、主制御回路60のメインCPU66からのスロットゲーム開始コマンドを受信した場合に、回転動作中の3個のリール3L,3C,3Rを、遊技者により停止ボタン(5L,5C,5R)により停止操作させるスロットゲームを実行する。この処理が終了した場合には、ステップS208に処理を移す。
ステップS208において、サブCPU206は、可動体制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、例えば第1大入賞口ソレノイド120の駆動要求に応じてメインCPU66から出力されるコマンドを受け、前述の男の子の人形の頭部部分97a及び女の子の人形の頭部部分97bをそれぞれ左右方向に揺動させる等、可動体97を所定の動作態様で動作させ、大当たり遊技状態に関する演出を行う。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS208の処理を繰り返し実行することとなる。
[リール制御処理]
ここで、本実施形態において、前述した副制御回路メイン処理(図19参照)のステップS207で実行されるリール制御処理について図20を用いて説明する。
最初に、ステップS300において、サブCPU206は、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rが、既に回転中か否かを判断し、回転中でない場合は、ステップS309へ処理を移す。一方、回転中の場合は、サブCPU206は、ステップS301において、現在の回転動作中のリールユニット3に対するスロットゲームを実行中か否か判断し、スロットゲームを実行中の場合はステップS302へ処理を移す。一方、スロットゲームを実行中でない場合はステップS303へ処理を移す。
ステップS302において、サブCPU206は、リール停止信号制御回路270(図11参照)により、遊技者による停止ボタン5L,5C,5Rの操作を検知したか否かを判断し、停止ボタン5L,5C,5Rの操作を検知しなかった場合はステップS303へ処理を移す。また、停止ボタン5L,5C,5Rの操作を検知した場合はステップS305へ処理を移す。
ステップS303において、サブCPU206は、リール回転監視タイマがタイムアップ(つまり“0”)したか否かを判断し、タイムアップしていない場合は処理を終了する。また、タイムアップした場合は、サブCPU206は、ステップS303において、全リール停止処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、現在回転中の全てのリールを停止させる要求を、リールモータ駆動/停止制御回路260(図11参照)に対して指示する。
すなわち、本実施形態においては、大当たり遊技の抽選結果をリールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを用いて、その外周に印刷されている識別情報により遊技者に報知する場合においても、また、遊技者によるスロットゲームを実行する場合においても、所定の時間(例えば、特別図柄表示器35(図4参照)において特別図柄が停止表示されるまでの時間)が経過すると、リールユニット3の回転動作は強制的に停止されることとなる。
なお、このステップS304における全リール停止処理を実行する場合に、サブCPU206は、リールモータ駆動/停止制御回路260(図11参照)に対して、当該回転中のリールユニット3による大当たる遊技状態への抽選結果を知らせることで、リールモータ駆動/停止制御回路260(図5参照)は、大当たり遊技状態に当選していた場合は、自動的に大当たり遊技状態を表示する識別情報の停止態様なるように、つまり、リールユニット3の前面に形成された5ラインからなる有効ラインに、大当たり遊技を示唆する特定の識別情報(例えば、図柄80または図柄81(図9参照))が三つ揃いで停止するように3個のリール3L,3C,3Rを回転停止させる制御を実行する。
一方、大当たり遊技状態に当選していない場合は、大当たり遊技状態を表示する識別情報の停止態様ならないように制御して、3個のリール3L,3C,3Rを回転停止させることとなる。この処理が終了すると、ステップS308へ処理を移す。
ステップS305において、サブCPU206は、リール停止信号制御回路270(図11参照)により検知された停止ボタン5L,5C,5Rに対応したリール3L,3C,3Rが回転中の場合に、その回転を停止させる要求をリールモータ駆動/停止制御回路260(図11参照)に対して指示する。
この時、サブCPU206は、予め有効ライン上に成立させる識別情報である特定の図柄が決まっている場合は、リールモータ駆動/停止制御回路260(図11参照)に対して、当該リールの回転停止の要求とともに特定の図柄も指示する。
これにより、リールモータ駆動/停止制御回路260(図11参照)は、パチスロ遊技機において一般に「引き込み制御」といわれ、遊技者による所謂「目押し」をアシストするためのリール制御を行なう。すなわち、有効ライン上に特定の図柄を最大4コマの範囲で引き込み、自動的に有効ライン上に特定の図柄の三つ並びを成立させるリール停止制御を行う。この処理が終了するとステップS306へ処理を移す。
ステップS306において、サブCPU206は、停止操作された停止ボタン5L,5C,5Rの種類と、リールモータ駆動/停止制御回路260(図11参照)による当該リールの停止処理において、前述した「引き込み制御」の実行結果を、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶しておく。この処理が終了すると、ステップS307へ処理を移す。
ステップS307において、サブCPU206は、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの全てのリールが回転停止したか否かを判断して、全てのリールが回転停止していなかった場合(つまり、まだ回転中のリールが残っていた場合)は本サブルーチンの処理を終了する。一方、全てのリールが回転停止していた場合は、ステップS308において、サブCPU206は、「リール回転中」及び「スロットゲーム実行中」をリセットしてワークRAM210の所定の領域に記憶する。この「リール回転中」及び「スロットゲーム実行中」は、本サブルーチンで使用される内部フラグであり、サブCPU206が、リールユニット3の回転駆動を指示すると「リール回転中」がセットされ、全てのリールの回転停止で「リール回転中」はリセットされる。また、後述のスロットゲームの抽選に当選すると「スロットゲーム実行中」がセットされ、全てのリールの停止操作終了で「スロットゲーム実行中」はリセットされて、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶されるものである。そして、この処理が終了すると本サブルーチンの処理を終了する。
ステップS309において、サブCPU206は、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rに対してのリール回転駆動要求があるか否かを判断し、リール回転駆動要求があった場合は、ステップS311へ処理を移す。一方、リール回転駆動要求が無かった場合は、本サブルーチンを終了する。
このステップS309で判断される「リール回転駆動要求」は、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に対して、導出図柄指定コマンドが送信されたときに、副制御回路メイン処理のステップS203のコマンド解析処理(図19参照)において解析され、ワークRAM210の所定の領域に「リール回転駆動要求」として一時記憶されたものである。また、前記導出図柄指定コマンドには、始動口25への遊技球の入賞を契機として抽選される大当たり遊技の抽選結果(つまり、大当たり遊技に「当選」したか、「はずれ」たか)も含まれ、さらに、特別図柄表示器35(図4参照)における特別図柄の変動時間も含まれているものである。
ステップS311において、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66からスロットゲーム開始コマンドを受信したか否かを判断して、ゲーム開始コマンドを受信していない場合はステップS313へ処理を移す。一方、スロットゲーム開始コマンドを受信していた場合は、ステップS312において、サブCPU206は、内部フラグである「スロットゲーム実行中」をセットして、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶する。
そして、この「スロットゲーム実行中」のフラグがセットされていた場合に、遊技者による停止ボタン5L,5C,5Rの操作が受け付けられることになる。
そして、ステップS313において、サブCPU206は、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rの回転駆動要求を、リールモータ駆動/停止制御回路260(図11参照)に対して指示する。
さらに、ステップS314において、サブCPU206は、リール回転時間監視タイマをセットして、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶する。このリール回転監視タイマは、前述したように、特別図柄表示器35(図4参照)における特別図柄の変動時間と連動しており、本実施形態におけるリールユニット3が、大当たり遊技の抽選結果を遊技者に報知する演出表示手段として用いられる場合は、前述した特別図柄の変動時間が経過すると自動的にリールの回転停止がリールモータ駆動/停止制御回路260(図11参照)に対して指示されることとなる。
なお、スロットゲームを実行する場合は、大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)の最大開放時間(例えば、20秒)がリール回転監視タイマにセットされることになる。
最後に、ステップS315において、サブCPU206は、内部フラグである「リール回転中」をセットして、ワークRAM210の所定の領域に一時記憶する。
そして、この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
このように、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化(つまり、大当たり遊技の当選)を、リールユニット3に内蔵されている3個のリール3L,3C,3Rを回転駆動させ、所定時間経過後に遊技者に対して所定の停止態様で報知するとともに、遊技者による3個のリール3L,3C,3R上の所定の識別情報を狙った、停止ボタン5L,5C,5Rの停止操作のタイミングに応じて、パチスロ遊技機と同様のリール停止制御(所謂「引き込み制御」)を用いる事により、遊技者に対してパチスロ遊技機を遊技しているのと同等の停止ボタン操作を行なえるスロットゲームを実行することを可能としている。
[スロットゲームの具体例]
ここで、本実施形態において実行されるスロットゲームについて、図21及び図22を用いて簡潔に説明する。
まず、図21(a)に示すように、大当たり遊技状態におけるラウンドゲームを実行中に、スロットゲームを開始する場合は、パチンコ遊技機10の表示領域32aにおいて、リールユニット3に内蔵されているリール3L,3C,3Rが回転動作を開始するとともに、リールユニット3の下方に、「スロットゲーム開始!!スイカ(図柄84、図9参照)を止めろ」という、リールユニット3の前面の有効ライン上に停止させる識別情報を指示するメッセージ図柄92が表示される。
次に、図21(b)に示すように、遊技者により高速で回転する左のリール3L上の指示された記別情報を狙って停止ボタン5Lが操作されると、所定の識別情報(スイカ(図柄84、図9参照))が左のリール3Lに停止表示される。
そして、図22(a)に示すように、遊技者により高速で回転する中央のリール3C上の指示された記別情報を狙って停止ボタン5Cが操作されると、所定の識別情報(スイカ(図柄84、図9参照))が中央のリール3Cに停止表示される。
最後に、図22(b)に示すように、遊技者により高速で回転する右のリール3R上の指示された記別情報を狙って停止ボタン5Rが操作されると、所定の識別情報(スイカ(図柄84、図9参照))が中央のリール3Rに停止表示される。
つまり、本実施形態におけるスロットゲームは、前述したように大当たり遊技状態におけるラウンドゲームを実行中に開始されるものであり、リールユニット3に内蔵されているリール3L,3C,3Rの回転開始とともに表示されるメッセージ図柄92により、スロットゲームの開始と、リールユニット3の前面の有効ライン上に停止させる識別情報の種類が遊技者に報知されることで開始するものである。
なお、上述したスロットゲームにおいては、左のリール3Lに対する停止ボタン5L、中央のリール3Cに対する停止ボタン5C、右のリール3Rに対する停止ボタン5Rと、順番に停止操作を説明したが、停止操作の順番は、リールユニット3に内蔵されているリール3L,3C,3Rのうち、どの順番から停止させても構わない。
以上、上述してきた実施形態によれば、特別入賞装置の一として設けられた第1大入賞口39の構造及びその可動態様がユニークであるため、大当たり遊技に対する遊技興趣が向上する。特に、第1大入賞口39は入賞口42の下端から垂下状態に配設された受板44aを備え、この受板44aの下端を前方へ引き起こして当該受板44aを略水平状態にしたときに、前記遊技球を前記入賞口42へ誘導する誘導板として機能させてはいるが、受板44aが平板であることもあり、遊技球の衝突態様によっては、受板44aに至った遊技球が必ず入賞口42に導かれるとは限らず、遊技者はその行方に注目することになり、大当たり遊技時における遊技の単調さを解消することが可能となる。
以上の実施形態により、以下の遊技機が実現される。
すなわち、遊技球が転動する遊技領域(例えば、遊技領域15)に、特別な遊技状態(例えば、大当たり遊技状態)において遊技球が入球し易い状態となる特別入賞装置(例えば、第1大入賞口39)が設けられた遊技盤(例えば、遊技盤14)を備え、前記特別入賞装置は、前記遊技領域を形成する遊技盤面に開口した入賞口(例えば、入賞口42)と、この入賞口の下縁から垂下状態に配設された受板(例えば、受板44a)と、を備え、前記受板の下端を前方へ引き起こして当該受板を略水平状態にしたときに、前記遊技球を前記入賞口へ誘導可能とした遊技機(パチンコ遊技機10)。
また、受板は、前記入賞口の下端に枢支部(例えば、枢支部45)を介して枢支連結されている遊技機(パチンコ遊技機10)。
また、垂下状態のときにある前記受板(例えば、受板44a)により覆い隠された領域に、前記特別な遊技状態に関する情報表示を行う表示部(例えば、表示部90)を設けた遊技機(パチンコ遊技機10)。
また、前記特別入賞装置とは別の他の特別入賞装置(例えば、第2大入賞口41)をさらに備え、前記特別入賞装置を前記遊技領域のうち上部領域内に配設する一方、前記他の特別入賞装置を、前記遊技領域のうちの下部領域内に配設した遊技機(パチンコ遊技機10)。
また、なお、本実施形態においては、大当たり遊技状態を実行中に、開放される大入賞口(第1大入賞口39又は第2大入賞口41)を、遊技盤14に二つ設けて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。大入賞口の数及びその形状は、大当たり遊技を実行できるものであれば適宜変更可能である。
なお、本実施形態においては、受板44aは矩形状平板44の略下側半分の板部分で形成されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記矩形状平板44をその水平方向に略2等分し、その略2等分した大きさの矩形状平板全体で受板を形成して、当該受板の上端部を前記枢支部45を介して入賞口42の下端部分に設ける等適宜変更可能である。
また、本実施形態においては、パチスロ遊技機におけるリールと同様な機能をもったリール及びリール停止制御(例えば、最大4コマの「引き込み制御」)としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本件発明においては、パチスロ遊技機と同じ機能のリール3L,3C,3Rを、小型化して遊技盤14に配設したが、リール3L,3C,3R上に印刷される図柄の個数は、小型化を考慮に入れて、例えば10個にするなど、少なく形成してもよい。またリール停止制御においても、リール3L,3C,3R上に構成される図柄の個数等に応じて適宜変更可能である。
さらに、本実施形態においては、パチスロ遊技機におけるリールと同様な機能をもった停止ボタンとしたが、遊技者がリールを見ながら操作できるものであれば、その取り付け位置や大きさ及び形状等は特に限定されるものではない。
尚、本発明の実施例に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される電飾ユニットを示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。 本発明の一実施形態の特別入賞装置及び表示部の説明図である。 本発明の一実施形態の特別入賞装置の斜視説明図である。 本発明の一実施形態のリールユニットの分解斜視図である。 本発明の一実施形態のリールの切欠図である。 本発明の一実施形態のリールの図柄配置図である。 本発明の一実施形態のリールユニットの説明図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される各種判定テーブルである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のスロットゲームの実行を示す説明図である。 本発明の一実施形態のスロットゲームの実行を示す説明図である。
符号の説明
10 パチンコ遊技機
14 遊技盤
15 遊技領域
39 第1大入賞口(特別入賞装置)
41 第2大入賞口(他の特別入賞装置)
42 入賞口
44a 受板
45 枢支部
90 表示部

Claims (4)

  1. 遊技球が転動する遊技領域に、特別な遊技状態において遊技球が入球し易い状態となる特別入賞装置が設けられた遊技盤を備え、
    前記特別入賞装置は、
    前記遊技領域を形成する遊技盤面に開口した入賞口と、
    この入賞口の下縁から垂下状態に配設された受板と、
    を備え、
    前記受板の下端を前方へ引き起こして当該受板を略水平状態にしたときに、前記遊技球を前記入賞口へ誘導可能としたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記受板は、前記入賞口の下端に枢支部を介して枢支連結されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 垂下状態のときにある前記受板により覆い隠された領域に、前記特別な遊技状態に関する情報表示を行う表示部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記特別入賞装置とは別の他の特別入賞装置をさらに備え、前記特別入賞装置を前記遊技領域のうち上部領域内に配設する一方、前記他の特別入賞装置を、前記遊技領域のうちの下部領域内に配設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遊技機。
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JP2014004090A (ja) * 2012-06-22 2014-01-16 Sankyo Co Ltd 遊技機

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