以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明のパチンコ遊技機の一実施形態について、以下図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明による一つの実施形態であるパチンコ遊技機の機能の概略を示すブロック図である。この図1を用いてパチンコ遊技機の機能を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機は、主に、ゲーム制御手段と演出手段とを有する。ゲーム制御手段は、パチンコゲームの進行を制御する。パチンコゲームは、遊技者の操作に応じて遊技球が発射され、その遊技球が各種の入賞口や始動口などに入賞したときに、入賞口の種類に応じた数の遊技球が払い出されるゲームである。このパチンコゲームには、後述する特別図柄を用いた特別図柄ゲームや、普通図柄を用いた普通図柄ゲームも含まれる。
図1に示した例では、遊技球の入賞として、通過ゲートの通過、始動口への入賞等がある。始動口への入賞は、遊技盤に形成された貫通孔に遊技球が入るような態様を意味する。また、通過ゲートの通過とは、遊技盤上に設けられたゲート等を、遊技盤に沿って移動している遊技球が通過するような態様を意味する。なお、通過ゲートはゲートへの遊技球の通過にせず、始動口と同様に、遊技盤に形成された貫通孔への入賞のみにしてもよい。以下では、遊技球が通過ゲートを通過することによる入賞を、普通図柄始動入賞と称する。また、始動口への入賞を特別図柄始動入賞と称する。また、遊技盤には、一般入賞口も設けられており、この一般入賞口に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が払い出されるようになされている。
<<一般入賞>>
一般入賞口への入賞は、一般入賞口として遊技盤に形成された貫通孔に遊技球が入ったときに、一般入賞口の種類に応じて予め定められた数の遊技球を払い出すものである。
<<普通図柄ゲーム>>
遊技盤上に設けられた通過ゲートを遊技球が通過したことを契機にして普通図柄ゲームが開始される。普通図柄ゲームは、普通図柄表示手段に表示した普通図柄を用いたゲームであり、普通図柄ゲーム手段によって制御されて進行される。この普通図柄ゲームの結果が当りになったときには、始動口の状態を、遊技球が入賞しやすい状態(例えば、羽根部材を開放する状態、以下、入賞容易状態と称する。)に変化させる。これにより、遊技者が遊技球を始動口に入賞させることができる可能性が高くなり、その結果として、払い出される遊技球の数を多くすることができる。なお、本実施の形態では、始動口に遊技球が入賞しやすい状態が繰り返される遊技を小当たりと呼び、この小当たりの一例として、普通図柄ゲームにおける当選確率が高い状態が続いた場合にその間の羽根部材が開閉される状態が連続する遊技状態について述べるが、これに限られるものではなく、要は、始動口や大入賞口等、遊技球が入賞する領域がいわゆる大当たりと呼ばれる遊技状態に比べて比較的短時間に開閉される遊技状態を小当たり遊技とすることができる。
普通図柄ゲーム手段における制御は、以下のように行われる。
まず、上述したように、普通図柄ゲーム制御は、遊技球が通過ゲートを通過したことによる普通図柄始動入賞を契機にして開始される。すなわち、この普通図柄始動入賞は、普通図柄ゲームを開始するために、普通図柄の可変表示を行うための一つの条件である。普通図柄始動入賞があった場合には、当り判定用のカウンタから抽出した乱数値(以下、普通図柄当り判定用乱数値と称する。)が抽出され、普通図柄ゲーム手段の記憶手段(図示せず)の所定の記憶領域に記憶される。
次いで、当り判定用乱数値が、記憶領域に既に記憶されているか否かを判断する。当り判定用乱数値が記憶されていると判別した場合には、普通図柄表示制御によって、普通図柄の可変表示が開始される。これによって、普通図柄ゲームが開始される。このように、普通図柄ゲームは、普通図柄始動入賞があり、それによって、当り判定用乱数値が記憶されているときに開始される。
次に、当り判定用乱数値を参照して、普通図柄ゲームの結果を当りにするか否かの当り判定を行う。さらに、この当り判定の結果を参照して、普通図柄の変動パターンを決定する。その後、当り判定の結果と普通図柄の変動パターンとを参照して、普通図柄の可変表示の表示制御を行う可変表示制御と、所定の演出を行う演出表示制御とを実行する。
次いで、上述した可変表示制御と演出表示制御とが終了した後、普通図柄ゲームの結果に基づいて、当りにする場合には、当り遊技を行うために、始動口制御を実行する。この始動口制御をすることによって、始動口の状態を、遊技球が入賞しやすい入賞容易状態にする。このようにすることで、遊技者が遊技球を始動口に入賞させることができる可能性を高くできる。一方、普通図柄ゲームの結果を当りにしない場合には、始動口制御は実行されない。
さらにこの後、再度、遊技盤上に設けられた通過ゲートを遊技球が通過したか否かの判断に基づいて始動口制御が繰り返し実行される。
なお、普通図柄ゲームについての保留球がある場合には、当り判定用乱数値を参照して、普通図柄ゲームの結果を当りにするか否かの当り判定を予め実行しておき、これを保留球メモリに記憶しておく。これにより、始動口の状態を、遊技球が入賞しやすい入賞容易状態にする際に、その状態にあわせて遊技球の発射装置の発射強度やタイミングを報知することができる。
<<特別図柄ゲーム>>
始動口に遊技球が入賞したことを契機にして特別図柄ゲームが開始される。特別図柄ゲームは、特別図柄表示手段に表示した特別図柄を用いたゲームであり、特別図柄ゲーム手段によって制御されて進行される。この特別図柄ゲームの結果が大当りになったときには、大入賞口の状態を、遊技球が入賞しやすい状態(以下、入賞容易状態と称する。)に変化させる。これにより、遊技者が遊技球を大入賞口に入賞させることができる可能性が高くなり、その結果として、払い出される遊技球の数を多くすることができる。
特別図柄ゲーム手段における制御は、以下のように行われる。
まず、上述したように、特別図柄ゲーム制御は、遊技球が始動口に入賞したことによる特別図柄始動入賞を契機にして開始される。すなわち、この特別図柄始動入賞は、特別図柄ゲームを開始するために、特別図柄の可変表示を行うための一つの条件である。特別図柄始動入賞があった場合には、大当たり抽選手段により、大当り判定用のカウンタから乱数値(以下、大当り判定用乱数値と称する。)が抽出されるとともに、図柄決定用のカウンタから抽出した乱数値(以下、図柄決定用乱数値と称する。)が抽出され、大当り判定用乱数値と図柄決定用乱数値との双方は、特別図柄ゲーム手段の記憶手段(図示せず)の所定の記憶領域に記憶される。
次いで、大当り判定用乱数値が、記憶領域に既に記憶されているか否かを判断する。大当り判定用乱数値が記憶されていると判別した場合には、特別図柄表示制御によって、特別図柄の可変表示が開始される。これによって、特別図柄ゲームが開始される。このように、特別図柄ゲームは、特別図柄始動入賞があり、それによって、大当り判定用乱数値が記憶されているときに開始される。
また、大当り判定用乱数値を参照して、特別図柄ゲームの結果を大当りにするか否かの大当り判定を行う。さらに、この大当り判定の結果と、図柄決定用のカウンタから抽出した図柄決定用乱数値とを参照して、停止表示させる特別図柄を決定する。
次いで、変動パターン決定用のカウンタから乱数値(以下、変動パターン決定用乱数値と称する。)を抽出し、変動パターン決定用乱数値と、上述した大当り判定の結果と、停止表示させる特別図柄とを参照して特別図柄の変動パターンを決定する。次に、演出パターン決定用のカウンタから乱数値(以下、演出パターン決定用乱数値と称する。)を抽出し、その演出パターン決定用乱数値と、上述した大当り判定結果と、停止表示させる特別図柄と、上述した変動パターンと、が参照され、特別図柄の可変表示に伴って実行する演出パターンが決定される。
次に、大当り判定の結果と、停止表示させる特別図柄と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄に伴う演出パターンとが参照され、特別図柄の可変表示の表示制御を行う可変表示制御と、所定の演出を行う演出制御とが実行される。
さらに、特別図柄ゲームの結果を大当たりにする場合には、可変表示制御と演出表示制御とが終了した後に、大当り遊技を行う大当り遊技制御が実行される。この大当り遊技制御をすることによって、大入賞口の状態を、遊技球が入賞しやすい入賞容易状態にする。このようにすることで、遊技者が遊技球を大入賞口に入賞させることができる可能性を高くできる。一方、特別図柄ゲームの結果を大当りにしない場合には、大当り遊技制御は実行されない。
なお、特別図柄ゲームについての保留球がある場合には、大当たり判定を予め実行しておき、これを保留球メモリに記憶しておく。これにより、大入賞口の状態を、遊技球が入賞しやすい入賞容易状態にする際に、その状態にあわせて遊技球の発射装置の発射強度やタイミングを報知することができる。この場合、大当たり抽選手段により、大当り判定用のカウンタから大当り判定用乱数値が抽出されるとともに、図柄決定用のカウンタから抽出した図柄決定用乱数値が抽出されると、これら大当り判定用乱数値と図柄決定用乱数値との双方により、予め大当たり判定が実行される。
さらにまた、大当たり遊技制御が終了した場合には、遊技状態を移行させるための遊技状態移行制御が行われる。この遊技状態移行制御は、大当り遊技状態とは異なる通常時における遊技状態の管理が行われる。例えば、上述した大当り判定で大当りと判定される確率が高くなる確変状態に遊技状態を移行させたり、特別図柄や普通図柄の可変表示の時間を短縮させる時短状態に遊技状態を移行させたりして、各種の遊技状態に移行させる。
さらにその後、再度、遊技球が始動口に入賞したか否かが繰り返し判定されることとなる。
[遊技機の構成]
遊技機について、図2〜図5を用いて説明する。図2は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図、図3は同パチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図、図4は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す正面図である。また、図5は電飾ユニット53の説明図である。
図2及び図3に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された前面扉11とから構成されている。そして、前面扉11の上部略半分は、開閉自在に軸着された扉11aが設けられている。そして、図2に示すように、通常の遊技状態では、前面扉11は開口12aを前面から閉鎖し、扉11aも閉鎖された状態で遊技が行われる。また、前面扉11の下方前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26等が配設されている。
本体枠12の開口12a内部には、画像を表示する表示手段としての液晶表示装置32と遊技盤14とスペーサ31等が配設されている。なお、遊技盤14、スペーサ31、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
本実施形態に係る遊技盤14は、その全部が透光性を有する板形状の樹脂(透光性を有する部材)によって形成されている。この透光性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その正面(前面)側に、発射された遊技球が転動する遊技領域15を有している。この遊技領域15はガイドレール30に囲まれ、遊技球が転動可能な領域であり、ガイドレール30の外側には遊技領域外域16が形成されている。なお、遊技領域15には図3に示すように、複数の遊技釘13が打ちこまれている。なお、本実施形態では、遊技釘13は各種の遊技部材の一つに含まれるものとしている。また、図3においては複数の遊技釘13を一部省略して示している。
遊技に関する演出画像を表示する表示手段の一例である液晶表示装置32は、前記スペーサ31を挟んで遊技盤14の背後に設けられている。なお、本実施形態では、遊技盤14の全部が透光性を有する材料で形成されているが、透光性を有する材料が遊技盤14の一部に用いられていてもよく、その場合、液晶表示装置32は遊技盤14の透光性を有する部材の背後に配置されることになる。
そして、この液晶表示装置32は、液晶ディスプレイパネル等で構成され、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域32aを有しており、この表示領域32aは、スペーサ31及び遊技領域15の全部又は一部、あるいは遊技領域外域16の全部又は一部を透して遊技者側から視認可能となっている。なお、表示領域32aに表示される遊技に関する画像とは、演出用の演出画像、装飾用の装飾画像等の各種の画像を指す。
スペーサ31は、これも前述の透光性を有する部材で形成されているが、前記液晶表示装置32の視認性を向上させるために、少なくとも遊技盤14の遊技領域15に相当する大きさの孔部31aを形成している。
このように、本実施形態においては、遊技盤14における透光性領域の背後に液晶表示装置32などの表示手段を設けており、例えば、遊技釘13の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくできるため、レイアウトの自由度も更に大きくすることが可能となっている。
遊技盤14の外側となる扉11aの所定位置には、発光表示手段としての装飾ランプ133a,133bが配設されており、遊技状態に合わせた所定の発光態様の表示を行う。
また、この扉11aには、ガラス板などからなる透光性を有する保護板19が取付けられている。この保護板19は、扉11aが閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。また、保護板19の上方位置には、スピーカ46R,46Lが左右に配設されている。
発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けられている。また、発射ハンドル26の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。さらに、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射され、遊技が進められる。
また、上皿20の側方には、遊技者によって操作可能な操作パネル27が設けられており、遊技に関する各種指示を入力し得るようになされている。
次に、図4及び図5を参照しながら、パチンコ遊技機10の構成についてさらに詳細に説明する。なお、図4を用いたパチンコ遊技機10の概観の以下の説明では、図2及び図3を用いた説明と重複する部分を省略することがある。なお、図4においては遊技釘13を省略している。
図4に示すように、遊技盤14には、2つのガイドレール30(30a及び30b)、第1遊技部材57、第2遊技部材55、通過ゲート54a、54b、羽根部材23a、23bが付設された始動口25a、25b、開閉自在のシャッタ(アタッカー)40a、40bを備えた大入賞口39a、39b、アウト口38が設けられている。なお、図4において、一般入賞口の記載は省略している。
遊技盤14の左側に設けられている2つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技領域15の上部に移動し、複数の遊技釘13(図2参照)、遊技領域15上に設けられた第1遊技部材57等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技領域15の下方に向かって流下する。そして、遊技領域15に設けられた各種入賞口(始動口25a、25b、大入賞口39a、39b等)に入賞しなかった遊技球は、遊技領域15の下端中央に設けられたアウト口38で回収されて遊技盤14の外部に排出される。
第1遊技部材57が、左右端が中央付近よりも下方に位置する傘状に形成されているのに対し、第2遊技部材55は左右端が中央付近よりも僅かに上方に位置して湾曲形成されたステージ状に構成されており、遊技領域15を転動した遊技球の一部は、この第2遊技部材55に一旦受け止められて、第2遊技部材55の中央部に凹状に形成された案内溝55aを通過して流下するようになっている。
始動口25a、25bは本実施形態における特定領域を有する入賞口に規定されており、遊技領域15の左右に設けられるとともに、ソレノイドなどで駆動する可変部材としての羽根部材23a、23bが付設されている。
そして、遊技領域15に設置された第2遊技部材55や遊技釘13との衝突しながら転動した遊技球がこの始動口25a又は25bへ入賞(つまり、特定領域を通過)すると、後述する特別図柄ゲーム(可変表示ゲーム)及び大当たり抽選が開始される。すなわち、始動口25a、25bは、特別図柄ゲーム及び大当たり抽選の契機となる特定の入賞口である。
また、始動口25a、25bの下部に設けられた大入賞口39a、39bには、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40a、40bが設けられている。このシャッタ40a、40bは、後に詳述する特別図柄表示器33(図5)において特別図柄として特定の数字図柄がそれぞれ停止表示され、停止表示態様が、遊技状態が特別遊技である大当たり遊技に移行されることを示す態様であった場合に、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口39a、39bは、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
一方、シャッタ40a、40bの背面側(後方)に設けられた大入賞口39a、39bの内部には、カウントセンサ104(図6参照)が設けられ、遊技球をカウントする。シャッタ40a、40bは、大当たり遊技に応じて、複数の開閉パターンの中から選択された開閉パターンにより開閉制御される。
なお、大入賞口39a、39bが遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態と大入賞口39a、39bが遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態との所定サイクルをラウンドゲームと呼び、シャッタ40a、40bは、ラウンドゲーム時に所定パターンで開閉制御され、各ラウンドゲーム間では閉鎖状態を維持することになる。本実施形態では、このラウンドゲームを実行する遊技を大当たり遊技という。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数されるため、大当たり遊技における1回目のラウンドゲームを第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
また、前述した始動口25a、25b、一般入賞口、大入賞口39a、39bにおける特定領域及び一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が遊技球貯留部である上皿20又は下皿22に賞球として払い出される。
また、扉11aの下端部近傍には電飾ユニット53が設けられている。本実施形態に係る電飾ユニット53は、図5に示すように、その中央に配置された表示器ケース37に、始動口25a、25bに対応した特別図柄表示器33を収容している。特別図柄表示器33は、7セグメントLEDで構成されており、この7セグメントLEDは、始動口25a又は25bに遊技球が入賞した場合に、特別図柄表示器33の7セグメントLEDが点灯・消灯することによって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が異なってくるゲームを、本実施形態では「特別図柄ゲーム」という。
表示器ケース37の左右両側には、この表示器ケース37を挟んで始動口25a、25bに対応した特別図柄保留ランプ33a〜33dが設けられている。この特別図柄保留ランプ33a〜33dは、特別図柄表示器33において、既に特別図柄の変動表示中に遊技球が前記始動口25a、25bへ入賞した場合に、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、始動口25a、25bへの遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行を保留する回数(所謂、「可変表示ゲームの保留数」)を点灯によって表示するものである。そして、変動表示していた特別図柄が停止表示されると、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。
具体的に説明すると、特別図柄保留ランプ33a〜33dは、特別図柄の変動表示の実行が保留された回数に対応して左から順番に点灯され、特別図柄の変動表示が一旦停止表示され、次の保留されていた特別図柄の変動表示が開始されると、それに対応した特別図柄保留ランプは消灯される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、前記始動口25a又は25bへの遊技球の入賞に対して4回(個)を上限として特別図柄の変動表示は保留される。
また、液晶表示装置32の表示領域32aにおいても、前述した始動口25a又は25bに遊技球が入賞した場合には、本実施形態における可変表示ゲームが特別図柄の変動表示の開始にあわせて、例えば数字などを含む演出用の装飾図柄の変動表示により開始される。また、特別図柄に関する変動表示中に遊技球が始動口25a又は25bへ入賞した場合には、変動表示中の演出用の装飾図柄が停止表示されるまで、始動口25a又は25bへの遊技球の入賞に基づく演出用の装飾図柄の変動表示(つまり、可変表示ゲーム)の実行(開始)は保留される。その後、変動表示していた演出用の装飾図柄が停止表示された場合には、保留されていた演出用の装飾図柄の変動表示が開始される。つまり、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行われる演出用の装飾図柄の変動表示と、特別図柄の変動表示とは同期しており、その変動開始及び変動停止は同じタイミングで行なわれることとなる。
すなわち、本実施形態では、前記特別図柄及び装飾図柄は、共に識別情報として機能するものであり、特別図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとした前記特別図柄ゲームと、特別図柄と同期して行われる装飾図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとした可変表示ゲームが同時に実行される構成としている。そして、この可変表示ゲームを行う遊技を通常遊技と呼ぶ。
また、遊技領域15の略中央の左側に設けられた通過ゲート54a又は54b(図4参照)を遊技球が通過すると、特別図柄表示器33の右側に設けられた普通図柄表示器35において、普通図柄を示す“○”、“×”等の記号で構成された2つの表示用ランプが、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって変動表示される。
さらに、表示器ケース37の下側には、普通図柄保留ランプ35a〜35dが設けられている。この普通図柄保留ランプ35a〜35dは、前述した普通図柄(本実施形態では“○”、“×”等の記号)の変動中に、前記通過ゲート54a又は54bを遊技球が通過した場合に、点灯又は消灯によって、保留されている普通図柄の変動表示の実行可能な回数(所謂、「普通図柄の保留球数」)を表示する。つまり、普通図柄保留ランプ35a〜35dは、保留された普通図柄の変動表示の実行回数に対応して、左から順番に点灯され、変動が停止表示されると、次の保留されていた普通図柄の変動表示が開始され、それに対応した普通図柄保留ランプは消灯される。なお、普通図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回(個)を上限として保留される。
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、始動口25a、25bの左右の両側に可変部材として設けられた羽根部材(所謂「普通電動役物」)23a、23bが所定のパターンで開閉制御され、始動口25a、25bに遊技球が入りやすくなる。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材23a、23bの開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
以上説明してきたように、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、前記始動口25a又は25bへ遊技球が入賞したことを契機として、大当たり遊技へ移行するか否かの大当たり抽選処理が行なわれるとともに、その抽選結果に基づいて、前記特別図柄表示器33において特別図柄の変動表示及び停止表示が行われる。
そして、液晶表示装置32の表示領域32aにおいては、停止表示される特別図柄に対応した複数の装飾図柄が、変動表示された後に所定の組み合わせで停止表示される可変表示ゲームが実行されるとともに、この可変表示ゲームに伴う演出画像(識別情報を含む)などを用いた演出表示等が行われる。そして、抽選結果が当選の場合、通常遊技から大当たり遊技に移行するのである。
ここで、本実施形態においては、役物の一例として、大当たり遊技時に用いられる大入賞口39a、39bの役物が記載されているが、本発明はこれに限定されず、遊技盤上に2つ以上のいかなる数の役物が設けられていてもよい。
なお、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、EL(Electro Luminescence)、プラズマ等、他の形態からなるものであってもよい。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について、図6を用いて説明する。図6は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路は、主に、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200とから構成される。主制御回路60は、遊技全般の制御を行うものであり、副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御(例えば、画像表示制御、音声出音制御、装飾ランプ制御等)を行うものに位置付けられている。
主制御回路60は、図示するように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、例えば、大当たり遊技実行手段や大当たり抽選手段、さらには損失補填制御手段として機能するなど、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の遊技の進行を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり抽選テーブル(図7参照)、乱数抽選によって普通図柄当たり判定をする際に参照される普通図柄当り抽選テーブル等の各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。また、メインRAM70には、始動口25へ遊技球が入賞した際に抽出された大当たり抽選用乱数値や、普通図柄始動領域を遊技球が通過した際に抽出された普通図柄当り判定用乱数値が記憶される。この場合、メインRAM70には、これら記憶された乱数値が大当たり抽選や普通図柄抽選によって消化されていない場合にさらに次の始動口25への入賞や普通図柄始動領域への通過により、新たな大当たり抽選用乱数値や普通図柄当り判定用乱数値が記憶される場合、それらの記憶順に大当たり判定や当り判定を行うようになされている。
本実施の形態の場合、大当たり抽選用乱数値及び普通図柄当り判定用乱数値は、それぞれ4つずつ記憶されるようになされている。すなわち、4つの保留球についての乱数値(保留球乱数値)を記憶するようになされている。そして、これらの乱数値に基づいて、特別図柄ゲームにおける大当たり判定及び普通図柄ゲームにおける当り判定(判断)を行い、その結果を保留球メモリとしてのメインRAM70に順番に記憶するようになされている。このメインRAM70に記憶された大当たり判定結果は、前の保留球による特別図柄ゲームが終了した後に、次の特別図柄ゲーム用の判定結果として順次用いられることとなる。あMた、メインRAM70に記憶された当り判定結果は、前の保留球による普通図柄ゲームが終了した後に、次の普通図柄ゲーム用の判定結果として順次用いられることとなる。
すなわち、メインCPU66は、先に記憶された乱数値(大当たり抽選用乱数値、普通図柄当り判定用乱数値)から順次読み出して、大当たり抽選や普通図柄当り判断を行う。ここで、メインCPU66は、メインRAM70に記憶された大当たり抽選用乱数値や普通図柄当り判定用乱数値については、それらの乱数値を用いた大当たり抽選や普通図柄当り判断の結果に基づく演出(特別図柄の変動、停止、又は普通図柄の変動、停止)が完了していなくとも、順次保留球乱数値を用いた大当たり抽選や普通図柄当り判断を行うようになされている。そして、これら大当たり抽選の結果や普通図柄当り判断の結果は、メインRAM70に記憶される。
メインCPU66は、メインRAM70に記憶された順に、その大当たり抽選結果や普通図柄当り判断結果に基づく演出及び大入賞口39a、39b(アタッカー)や羽根部材23a、23bの開放制御を行う。すなわち、メインRAM70には、未だ大入賞口39a、39bや羽根部材23a、23bの開放制御が行われていない保留球乱数値による大当たり抽選結果や普通図柄当り判断結果が記憶されており、メインCPU66は、これらを先読みすることにより、大入賞口39a、39bの開閉パターンや、羽根部材23a、23bの開閉パターンを予め判断することができる。そして、メインCPU66は、これらの判断の結果に基づいて、発射装置130における遊技球の発射強度に関する情報(発射ストローク等)や、発射タイミングを報知する。
すなわち、メインROM68には、大当たり抽選の結果が大当たりとなった場合における、大入賞口39a、39b(シャッタ40a、40b)の開閉パターンが複数記憶されており、メインCPU66は、大当たり抽選の結果が大当たりとなった場合には、これら複数の開閉パターンの中のいずれかを選択して、該選択された開閉パターンにしたがって、シャッタ40a、40bを開閉制御する。この場合、遊技盤14の左側に配置されている大入賞口30a(シャッタ40a)を狙って遊戯球を発射させるためには、比較的弱い発射強度(短い発射ストローク)で遊技球を発射させれば、該大入賞口39aに遊技球を入球させることができ、これに対して、遊技盤14の右側に配置されている大入賞口30b(シャッタ40b)を狙って遊戯球を発射させるためには、比較的強い発射強度(長い発射ストローク)で遊技球を発射させれば、該大入賞口39bに遊技球を入球させることができる。
また、CPU66がメインROM68から読み出して実行するシャッタ40a、40bの開閉パターンに基づいて、遊技球の発射タイミング及びその発射強度を調整することにより、左側のシャッタ40aが開いた際には、そのタイミングで遊技球を比較的弱い発射強度で発射させることにより、左側の大入賞口39aに遊技球を入球させることができ、これに対して、右側のシャッタ40bが開いた際には、そのタイミングで遊技球を比較的強い発射強度で発射させることにより、右側の大入賞口39bに遊技球を入球させることができる。
メインCPU66は、メインROM68から読み出した大入賞口39a、39b(シャッタ40a、40b)の開閉パターンに基づいて、液晶表示装置32の一部に、遊技球の発射タイミングと、発射強度(ストローク)を表示することにより、大入賞口39a,39b(シャッタ40a、40b)の複雑な開閉パターンに追従して、遊技者が、遊技球の発射タイミングや発射強度を調整し得るようにアシストするようになされている。
すなわち、図8に示すように、遊技盤14の液晶表示装置32には、アシスト表示画像201が表示される。このアシスト表示画像201は、全体が横長のバー202を有し、このバー202の左から発射強度が強くなるほど多くの面積が所定の色に変化する。図8(A)に示す表示例では、右側の大入賞口39b(シャッタ40b)を狙うために比較的強い発射強度が表示されている。これに対して、図8(B)に示す表示例では、左側の大入賞口39a(シャッタ40a)を狙うために比較的弱い発射強度が表示されている。
そして、これらの表示に加えて、発射強度の表示が点滅することにより、発射タイミングを遊技者に報知するようになされている。すなわち、発射強度が表示された後、この表示が点滅すると、発射タイミングとなったことを報知したこととなり、遊技者は、この点滅の開始と共に、発射ハンドルをその表示された発射強度に調整しながら遊技球を発射させる。
このアシスト表示により、左側の大入賞口39a(シャッタ40a)が開いている間には、そのタイミング及びそこへ入球させるための強度で遊技球を発射させることができ、これに対して、右側の大入賞口39b(シャッタ40b)が開いている間には、そのタイミング及びそこへ入球させるための強度で遊技球を発射させることができる。
以上は、大当たり抽選の結果大入賞口39a、39bが所定のパターンで開閉する場合のアシスト表示について述べたが、本実施の形態においては、これに加えて、普通図柄当り判断処理の結果が当りとなった場合には、羽根部材23の開閉パターンに応じて遊技球の発射タイミング及び発射強度に関する情報(ストローク)を液晶表示装置32に表示するようになされている。
すなわち、図9に示すように、遊技盤14の液晶表示装置32には、アシスト表示画像301が表示される。このアシスト表示画像301は、全体が経長のバー302を有し、このバー302の下から発射強度が強くなるほど多くの面積が所定の色に変化する。図9(A)に示す表示例では、右側の始動口25bを狙うために比較的強い発射強度が表示されている。これに対して、図9(B)に示す表示例では、左側の始動口25aを狙うために比較的弱い発射強度が表示されている。
そして、これらの表示に加えて、発射強度の表示が点滅することにより、発射タイミングを遊技者に報知するようになされている。すなわち、発射強度が表示された後、この表示が点滅すると、発射タイミングとなったことを報知したこととなり、遊技者は、この点滅の開始と共に、発射ハンドルをその表示された発射強度に調整しながら遊技球を発射させる。
このアシスト表示により、左側の始動口25aの羽根部材23aが開いている間には、そのタイミング及びそこへ入球させるための強度で遊技球を発射させることができ、これに対して、右側の始動口25bの羽根部材23bが開いている間には、そのタイミング及びそこへ入球させるための強度で遊技球を発射させることができる。
因みに、図10は、開閉パターン記憶手段としてのメインROM68に記憶されている、大入賞口39a,39bの開閉パターンに応じた発射強度及び発射タイミングのパターンを表す情報である。図10に示すように、大入賞口39a、39bは、それぞれ一方が開いている場合には、他方が閉じており、それぞれの開放タイミングや開放時間に応じて、複数のパターンが設定されている。そして、これら開閉パターンに対応して、遊技球の発射強度及び発射タイミングを表す情報が記憶されている。メインCPU66は、これらの情報を読み出すことにより、開閉パターンに対応した発射強度及び発射タイミングを、液晶表示装置32にアシスト表示画像201として表示する。
また、図11は、開閉パターン記憶手段としてのメインROM68に記憶されている、羽根部材23a、23bの開閉パターンに応じた発射強度及び発射タイミングのパターンを表す情報である。図11に示すように、羽根部材23a、23bは、それぞれ一方が開いている場合には、他方が閉じており、それぞれの開放タイミングや開放時間に応じて、複数のパターンが設定されている。そして、これら開閉パターンに対応して、遊技球の発射強度及び発射タイミングを表す情報が記憶されている。メインCPU66は、これらの情報を読み出すことにより、開閉パターンに対応した発射強度及び発射タイミングを、液晶表示装置32にアシスト表示画像301として表示する。
また、図6において、主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。
そして、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。なお、シリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
さらに、主制御回路60には、電飾ユニット53(図5参照)の各種表示器、表示ランプを制御する表示器制御回路76を備えている。この表示器制御回路76はメインCPU66からの指示に従い、パチンコ遊技機10の遊技状態に応じて、特別図柄表示器33、普通図柄表示器35の変動の制御(例えば、変動の開始及び所定の図柄での表示停止)を行い、さらに、特別図柄保留ランプ33a〜33d、普通図柄保留ランプ35a〜35dの点灯及び消灯の制御を行うものである。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されている。例えば、図示するように、カウントセンサ104(104a、104b)、一般入賞球センサ106,108,110,112、通過球センサ114(114a、114b)、始動口入賞球センサ117(117a、117b)、普通電動役物ソレノイド118(118a、118b)、大入賞口ソレノイド120(120a、120b)が接続されている。
カウントセンサ104(104a、104b)は、大入賞口39a、39bにおける特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39a、39bにおける一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106,108,110,112は、一般入賞口(図示せず)にそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106,108,110,112は、一般入賞口の各々へ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114(114a、114b)は、通過ゲート54a、54bに設けられている。この通過球センサ114(114a、114b)は、通過ゲート54a、54bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
遊技球検出手段である始動口入賞球センサ117(117a、117b)は、始動口25a、25bに設けられている。始動口入賞球センサ117(117a、117b)は、始動口25a、25bに遊技球が入賞したことを検出して、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118(118a、118b)は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材23a、23bに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材23a、23bを個別を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120(120a、120b)は、シャッタ40a、40bに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40a、40bを個別に駆動させ、大入賞口39a、39bを開放状態又は閉鎖状態とする。
操作パネルセンサ125は、操作パネル27に接続されており、操作パネル27に設けられている各種操作スイッチを遊技者が操作したことを検知すると、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行なう払出装置128、遊技球の発射を行なう発射装置130、カードユニット150が接続されている。
また、主制御回路60には、遊技者センサ121が接続されており、遊技者が遊技を行っている状態を検出するようになされている。
また、払出・発射制御回路126は、遊技カード又は紙幣等の現金をカードユニット150に投入して、遊技者が所定の貸し玉ボタン(図示せず)を操作すると、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に所定金額(例えば、千円単位)の貸し玉をパチンコ遊技機10の上皿20に払い出させる。つまり、遊技球の貸出制御を実行するものである。
また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御も行なうものである。
また、発射装置130には、前述した発射ソレノイド、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射ソレノイドにより遊技盤14に順次発射される。
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46R,46Lから発生させる音声に関する制御、装飾ランプ133a,133bの制御等を行なう。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、可変表示制御手段、音発生制御手段等の各種制御手段として機能するサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46R,46Lから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプ133a,133bの制御を行うランプ制御回路240から構成されている。そして、副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
副制御回路200では、主制御回路60において大当たり判定結果や当り判定結果に基づいて決定された、始動口25a、25bに設けられた羽根部材23a、23bの開閉パターンや、大入賞口39a、39bに設けられたシャッタ40a、40bの開閉パターンを基に、始動口25a、25bや大入賞口39a、39bを狙うための発射装置130の発射強度やタイミングを画像(図8、図9)を液晶表示装置32に表示するようになされている。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、後述するように、主制御回路60から供給される各種コマンド信号に従って、各種演出制御を行う。そして、サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、パチンコ遊技機10の特別図柄の変動表示に関連してサブCPU206により実行される液晶表示装置32の画像表示に伴う複数種類の演出画像データや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出画像データが記憶されており、その他には、演出表示期間を定めた時間テーブル等各種のテーブルも記憶されている。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。ここで、本実施形態におけるリーチとは、変動中の一の装飾図柄が、他の停止表示されている装飾図柄と同一図柄で停止表示されると、前述の大当たり遊技に移行する状態を指す。通常、変動中の装飾図柄が停止するまでの間、液晶表示装置32上では、このリーチ状態に応じた特別のリーチ演出表示がなされる。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に伴う複数種類の演出パターンや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出パターン等の演出画像データ等を、液晶表示装置32に画像を表示させる制御を行うものである。
音声制御回路230は、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、スピーカ46R,46Lから音声を発生させるものである。
ランプ制御回路240は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うものである。
なお、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の制御回路において、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200を別々に構成しているが、主制御回路60と副制御回路200とを同じ基板で構成してもかまわない。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に、プログラム、テーブル等が記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210等に記録されるものでもよい。なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
[遊技機の動作]
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技について簡潔に説明する。本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技は、大別して通常遊技(大当たり抽選を行いながら遊技球を消費する遊技であり、大当たり遊技に比べて遊技者には相対的に不利な遊技)と大当たり遊技(遊技者にとって短時間で大量の遊技球の獲得が期待できる、所謂遊技者にとって有利な遊技)とに分かれる。
さらに、前記大当たり遊技においては、後述の特別図柄制御処理において抽選された、前記特別図柄表示器33に停止表示される特定の数字図柄により、15R確変大当たり遊技、2R確変大当たり遊技(所謂「突確」と呼ばれる大当たり遊技)又は10R通常大当たり遊技の3種類の大当たり遊技が決定する。
そして、前記3種類の大当たり遊技(15R確変大当たり遊技、2R確変大当たり遊技又は10R通常大当たり遊技)は、後述の特別図柄記憶チェック処理(図17参照)において、大当たり抽選テーブル(図7参照)を参照し、通常遊技の通常モード又は確変モードに応じてそれぞれ異なる抽選確率で抽選される。
このとき、大当たり遊技に当選すると、前記特別図柄表示器33(図5参照)に停止表示される特別図柄は、15R確変大当たり遊技の場合は、例えば、“7”の特別図柄が表示され、2R確変大当たり遊技の場合は、例えば、“3”の特別図柄が表示される。また、10R通常大当たり遊技の場合は、例えば、“5”の特別図柄が表示される。
さらに、前記3種類の大当たり遊技のいずれか一つに当選した場合に、前記特別図柄表示器33(図5参照)に特別図柄が停止表示されるのと同じタイミングで、液晶表示装置32の表示領域32aにおいても、識別情報としての専用の装飾図柄(例えば、数字図柄の三つ揃い)によって、15R確変大当たり遊技の場合は、例えば、“777”などの特定の数字の三つ揃いの装飾図柄が表示され、2R確変大当たり遊技の場合は、例えば、“333”などの特定の数字の三つ揃いの装飾図柄が表示される。また、10R通常大当たり遊技の場合は、例えば、“444”などの特定の数字の三つ揃いの装飾図柄が表示される。
また、前記3種類の大当たり遊技のいずれかが実行されると、3種類の大当たり遊技にそれぞれ応じた所定の回数を上限として(2R確変大当たり遊技では2回、15R確変大当たり遊技では15回、10R通常大当たり遊技では10回)、大入賞口39a、30bに付設されたシャッタ40a、40b(図4参照)が、所定の開閉パターンで開閉動作を行うラウンドゲームを実行することにより、遊技領域15に発射された遊技球の大入賞口39a、39bへの入賞が容易となり、遊技者は短時間で大量の賞球を獲得することが可能となる。かかる大当たり遊技の獲得(大当たり遊技への当選)は、一般の遊技者の最大の目的であり、パチンコ遊技の醍醐味ともいえる。
なお、本実施形態では、当選した大当たり遊技の種類に応じて、ラウンドゲームの実行回数を、15ラウンド、10ラウンド、2ラウンドとしているが、ラウンドゲームの実行回数はこれに限定されるものではない。例えば、ラウンド数抽選手段(後述するメインCPU66を含む主制御回路60(図6参照))による抽選処理により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意の実行回数であって構わない。
他方、本実施形態における通常遊技は、通常モード(通常低確率遊技状態)、確変モード(特別高確率遊技状態)、時短モード(特別遊技モード)の3種類の遊技モードの下で実行される。ここで、前記3種類の通常遊技(通常モード、確変モード、時短モード)のモードの移行及びそれぞれの特徴を、以下に簡単に説明する。
通常モードは、パチンコ遊技機10における基本モードであり、パチンコ遊技機10に電源を投入すると、この通常モードから遊技が開始される。なお、この通常モードは、確変モードにおける大当たりの抽選確率よりも大当たりの抽選確率が低確率に設定される。
確変モードは、通常遊技において、前記3種類の大当たり遊技のうち15R確変大当たり遊技又は2R確変大当たりに当選すると、当該大当たり遊技の終了後に移行する特別高確率遊技状態であり、この確変モードの特徴は、通常モードにおける大当たりの抽選確率よりも確変モードにおける大当たりの抽選確率の方が相対的に高確率に設定される。具体的に説明すると、本実施形態においては、通常モードにおける大当たりの抽選確率は「1/300」であるのに対して、確変モードにおける大当たりの抽選確率は「1/30」と10倍の抽選確率が設定(図7、大当たり抽選テーブル参照)されている。
つまり、確変モードでは通常モードと比較して、10倍の頻度で大当たり遊技が発生することになるので遊技者にとって有利な遊技状態であり、特に、15R確変大当たり遊技は、ラウンドゲームが最大15ラウンド継続されることで、遊技者が獲得できる賞球数が最も多いため、遊技者に最も有利な遊技といえる。一方、2R確変大当たり遊技は、ラウンドゲームが2ラウンドしかなく、さらに、ラウンドゲームの実行中の開閉パターンで開放される大入賞口の開放時間も短時間に設定されているため、大当たり遊技終了後の通常遊技が確変モードになるとはいえ、遊技者にとっては、15R確変大当たり遊技と比べると、好ましい大当たり遊技であるとは言えない。つまり、本実施形態における2R確変大当たり遊技は、大当たり遊技の実行時に遊技者が獲得できる賞球は殆ど期待できないが、当該大当たり遊技の終了後に通常遊技が確変モードに設定されるため、所謂突然確変(略して、突確)と称される大当たり遊技である。
最後に、時短モード(特別遊技モード)は、前記3種類の大当たり遊技のいずれに当選した場合でも、当該大当たり遊技の終了後に設定される遊技モードである。この通常遊技における時短モードとは、特別図柄及び普通図柄が変動表示を開始して停止表示されるまでの変動時間が、通常モードよりも短く設定され、さらに、前記普通図柄の抽選の結果が“当たり”の場合(つまり、前述した普通図柄表示器35(図5参照)において、表示用ランプが“○”で停止表示された場合)、始動口25a、25bに付設された羽根部材23a、23bの開閉パターンでの開放時間が通常モードよりも長く設定される。なお、かかる制御を、本実施形態では、「電チューサポート」と呼ぶ場合がある。
このように、「電チューサポート」が実行されると、始動口25a、25bに遊技球が入賞し易くなるので、単位時間当たりの大当たり抽選回数が通常モードに比べて著しく増加し、かつ始動口25a、25bへの入賞に対する賞球の払い出しも増加するため、遊技球の目減りが少なく(所謂「球持ち」がよい状態となる)、遊技者にとって有利な状態といえる。
また、この時短モードは、前記3種類の大当たり遊技に対応して、継続期間が定められる。大当たり遊技が10R通常大当たり遊技の場合は、当該大当たり遊技終了後に、特別図柄の変動回数(例えば、50回又は100回)が継続期間として設定される。一方、大当たり遊技が15R確変大当たり遊技又は2R確変大当たり遊技の場合の継続期間は、当該大当たり遊技終了後、実質的に次回の大当たり遊技への当選が期待できる特別図柄の変動回数(例えば、10000回)に設定される。
以上説明したように、本実施形態においては、「通常モード」、「確変モード」、「通常モード+時短モード」及び「確変モード+時短モード」の4つの遊技モードの下で通常遊技が行われることになり、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化(つまり、前記3種類の大当たり遊技の発生等)に応じて遊技状態が変化してゆくことになる。
また、本実施形態においては、各遊技モードにおいて、図10及び図11に示した開閉パターンのいずれかが選択されて、大入賞口39a、39bのシャッタ40a、40bや始動口25a、25bの羽根部材23a、23bが開閉動作するようになさている。これらの開閉パターンに応じて、発射装置130の発射強度や発射タイミングが報知されることにより、遊技者にとって、シャッタ40a、40bや羽根部材23a、23bの動きに合わせて、発射装置130の発射強度や発射タイミングを調整することができ、大入賞口39a、39bや始動口25a、25bに遊技球を入賞させ易くすることが可能となっている。
以下、上述した遊技状態の変化に合わせてパチンコ遊技機10で実行される処理を図7〜図14に示す。
[メイン処理]
図12に示すように、最初に、主制御回路60のメインCPU66は、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図14を用いて後述するが、遊技球が普通図柄ゲーム用始動口(普通図柄始動領域)である通過ゲート54を通過したことを契機に実行される普通図柄ゲーム保留球記憶処理S12と、詳しくは図15を用いて後述するが、遊技球が特別図柄ゲーム用始動口である始動口25に入球したことを契機に実行される特別図柄ゲーム保留球記憶処理S13と、詳しくは図16を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、特別図柄表示器33に表示される特別図柄、液晶表示装置32において、始動口25に対応した装飾図柄による演出表示に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS14)。そして、詳しくは、図18を用いて後述するが、普通図柄ゲームの進行、普通図柄表示器35に表示される普通図柄に関する普通図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS12〜ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図13を用いて説明する。
図13に示すように、最初に、メインCPU66は、大当たり抽選用乱数値等の各抽選値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS21)。そして、メインCPU66は、始動口25a、25b等への遊技球の入賞を検知する入力検出処理を実行する(ステップS22)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。
さらに、この入力検出処理(ステップS22)において、メインCPU66は、始動口25a、25bへの遊技球の入賞を検出すると、前記乱数更新処理(ステップS21)において更新された乱数値を読み出して、最大4個を保留個数の上限として、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ここでメインRAM70の所定の領域に記憶された始動口25a、25bへの遊技球の入賞と乱数値は、後述の特別図柄ゲーム保留球記憶処理(図15参照)の大当たり抽選処理(ステップS52)において参照されることとなる。
ステップS23においては、タイマ更新処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たり遊技が発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する。そして、この処理が終了するとステップS24へ処理を移す。
ステップS24においては出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定の領域に記憶されている各種の出力要求に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給する。すなわち、後述する各処理において、メインCPU66は、各種駆動遊技部材(パチンコ遊技機10の遊技領域15に配設されており、なおかつ遊技状態に応じて、その形態を変化させる遊技部材)に対する信号出力要求がメインRAM70の所定領域に記憶された場合は、それに応じた信号を出力する。例えば、始動口25a、25bに付設されている羽根部材23a、23bを開放又は閉鎖するための普通電動役物ソレノイド118、大入賞口39a、39bに付設されているシャッタ40a、40bを開放又は閉鎖するための大入賞口ソレノイド120などの各ソレノイドの駆動要求があった場合、制御信号を出力して、各種駆動遊技部材を駆動させる処理を行なう。
さらに、この出力処理において、メインCPU66は、電飾ユニット53(図5参照)に設置されている各種表示器類(始動口25a、25bに対応した特別図柄表示器33、普通図柄表示器35、始動口25a、25bに対応した特別図柄保留ランプ33a〜33d、普通図柄保留ランプ35a〜35d)のそれぞれに対応した図柄の変動要求又は停止要求、或いはランプの点灯要求又は消灯要求がメインRAM70の所定の領域に記憶されていた場合は、それに対応した電飾ユニット53(図5参照)に設置されている各種表示器類の、図柄の変動又は停止、或いはランプの点灯又は消灯を制御する。そして、この処理が終了した場合には、ステップS25に処理を移す。
ステップS25においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンド信号を副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンド信号としては、例えば、液晶表示装置32に導出表示されるデモ表示コマンド、始動口25a、25bに対応した装飾図柄の種類を指定する導出図柄指定コマンド、羽根部材23a、23bやシャッタ40a、40bの開閉パターン及び開閉タイミングに合わせて発射装置130の発射強度及び発射タイミングを表す情報を液晶表示装置32に表示する発射アシスト報知コマンド等が含まれる。
発射アシスト報知コマンドは、図7に示した普通図柄ゲーム保留球記憶処理(ステップS12)において、普通図柄ゲームでの当り判断処理(ステップS40)の結果と、該当り判断の結果が当りである場合には、これに応じて抽選により決定された羽根部材23a、23bの開閉パターンやタイミングが、普通図柄ゲーム用の保留球メモリ(メインRAM70の特定領域)に記憶されたものに基づいて出力されるコマンドである。また、特別図柄ゲーム保留球記憶処理(ステップS13)において、特別図柄ゲームでの大当たり抽選処理(ステップS52)の結果と、該大当たり抽選の結果が大当たりである場合には、これに応じて抽選により決定されたシャッタ40a、40bの開閉パターンやタイミングが、特別図柄ゲーム用の保留球メモリ(メインRAM70の特定領域)に記憶されたものに基づいて出力されるコマンドである。
ステップS26の処理において、メインCPU66は、賞球払出処理を実行する。この賞球払出処理では、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを契機として、予め定められた数の賞球払出を行うための賞球制御コマンド信号を払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了すると本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
ここで、本実施形態においては、前記乱数更新処理(ステップS21)において所定の範囲(例えば1〜30000)内で更新された乱数値を、前記始動口25a、25bへ遊技球が入賞したタイミングで読み出し、大当たり抽選にかかる乱数値として用いるようにしている。しかし、乱数値の取得手段は、本実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、専用の乱数発生器等を主制御回路60に備え、そこで所定の範囲(例えば1〜30000)内でランダムに更新される乱数値を、前記始動口25へ遊技球が入賞したタイミングで読み出し、大当たり抽選にかかる乱数値として用いるようにしてもよい。
[普通図柄ゲーム保留球記憶処理]
図12のステップS12において実行される普通図柄ゲーム保留球記憶処理について、図14を用いて説明する。
メインCPU66は、ステップS31において、普通図柄始動領域である通過ゲート54a又は54bを遊技球が通過したか否かを判断する。ここで遊技球が通過ゲート54a又は45Bを通過していないと判断すると、メインCPU66は、このサブルーチンを終了する。これに対して、遊技球が通過ゲート54a又は54bを通過したと判断すると、メインCPU66は、ステップS31からステップS32に処理を移す。
ステップS32は、現在小当たり遊技中であるか否かを判断する処理である。本実施の形態の場合、小当たりとは、遊技球が普通図柄始動領域(通過ゲート54)を通過した際に抽出された上記普通図柄当たり判定用乱数値と、メインROM68に記憶されている小当たり判定値との比較結果が一致した場合に、所定回数だけ普通図柄当たり判定が得られ易くなる遊技内容である。
すなわち、ステップS32において否定結果が得られた場合、このことは、小当たり遊技中ではないことを意味しており、メインCPU66は、ステップS32からステップS35へ処理を移して、小当たり判断処理を実行する。この小当たり判断処理において、メインCPU66は、遊技球が普通図柄始動領域(通過ゲート54)を通過した際に抽出された上記普通図柄当たり判定用乱数値と、メインROM68に記憶されている小当たり判定値との比較結果が一致するか否かを判断する。
そして、メインCPU66は、続くステップS36において、ステップS35における比較結果が一致するか否かを判断し、一致する場合には肯定結果を得ることにより、ステップS37においてカウンタをセットした後、ステップS38において高確率抽選テーブルを使用対象として設定する。
そして、メインCPU66は、続くステップS39において、カウンタを1加算した後、ステップS40へ処理を移して、普通図柄当たり判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄始動領域通過時に(通過ゲート54を遊技球が通過することによって)抽出された普通図柄当り判定用乱数値と、この場合に選択されている普通図柄当り抽選テーブル(高確率抽選テーブル又は通常確率抽選テーブル)の普通図柄当り抽選判定値(メインROM68に記憶されている)とを比較する。この場合、メインCPU66は、メインRAM70に保留球乱数値(保留球の普通図柄当り判定用乱数値)が先に記憶されていない場合には、このとき得られた普通図柄当り判定用乱数値を用いて普通図柄当り判断処理を実行する。これに対して、メインRAM70に保留球乱数値(保留球の普通図柄当り判定用乱数値)が先に記憶されている場合には、先に記憶された順に、普通図柄当り判定用乱数値を用いて普通図柄当り判断処理を実行する。因みに、普通図柄当り判断処理(ステップS40)において用いられる普通図柄当り抽選テーブルは、初期状態として通常確率抽選テーブルが選択されており、上述のステップS38において高確率抽選テーブルが設定された場合は、この高確率抽選テーブルが使用され、また、一旦高確率抽選テーブルが設定された後、後述するステップS34において通常確率抽選テーブルが再設定された場合には、この通常確率抽選テーブルが使用されるようになされている。
そして、メインCPU66は、比較した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致する場合には、当り図柄(例えば、“○”図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。一方、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致しない場合には、はずれ図柄(例えば、“×”図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。このように記憶された当り図柄、はずれ図柄は、電飾ユニット53(図4参照)において、普通図柄表示器35に導出普通図柄指定コマンドとして供給される。これによって、普通図柄表示器35は、普通図柄の変動表示(例えば“○”、“×”図柄を交互に点滅させる)を開始する。この後、ステップS41に処理を移し、ステップS40における判断処理結果を普通図柄ゲーム用の保留球メモリ(メインRAM70の特定領域)に記憶すると共に、該判断結果が当りである場合にはそれに応じて図11に示した羽根部材23a、23bの開閉パターンを抽選により決定し、この抽選された開閉パターンを普通図柄ゲーム用の保留球メモリ(メインRAM70の特定領域)に記憶する。なお、CPU66は、ステップS40における判断処理が行われるごとに、その判断処理順に該判断結果を普通図柄ゲーム用の保留球メモリに記憶して行く。
一方、上述のステップS36において否定結果が得られると、このことは、ステップS35において小当たり判断がなされなかったことを意味しており、メインCPU66は、ステップS36からステップS40へ処理を移して、通常確率抽選テーブルが使用対象として設定された状態のまま普通図柄当たり判断処理を実行する。
一方、上述のステップS32において肯定結果が得られると、このことは、現在小当たり遊技中であることを意味しており、メインCPU66は、ステップS32からステップS33へ処理を移して、カウンタが所定値に達しているか否かを判断する。このステップS33において肯定結果が得られると、このことは、小当たり遊技が実行開始されて上述のステップS39においてカウントアップしたカウント値が、予め設定されている値(小当たり遊技回数)に達していること、すなわち、予め設定されてている小当たり遊技回数が消化したことを意味しており、メインCPU66は、ステップS33からステップS34へ処理を移して、通常確率抽選テーブルを使用対象として設定する。
これに対して、ステップS33において否定結果が得られると、このことは、小当たり遊技の実行中であって、予め設定されている遊技数が消化していないことを意味しており、メインCPU66は、ステップS33から上述したステップS39に処理を移して、カウンタを1加算した後、ステップS40において普通図柄当たり判断処理を実行する。これにより、小当たり遊技は、所定回数消化されるまで続行されることとなる。
かくして、メインCPU66は、図14について後述する普通図柄記憶チェック処理を、保留球メモリに記憶された普通図柄当り判断処理の結果順に実行することにより、小当たり遊技を発生させるか否かが抽選され、小当たり遊技の発生が抽選により選択された場合には、高確率抽選テーブルを使用して普通図柄ゲームが実行されることにより、普通図柄ゲームでの当たりが発生する確率が高くなる。これにより、羽根部材23が開放される頻度が高くなることにより、遊技者に有利な遊技状態となる。
また、普通図柄保留個数が記憶されている場合においては、メインCPU66は、この保留個数分の普通図柄当たり判断処理を順次実行して普通図柄ゲーム用の保留球メモリに順次記憶することにより、実際に普通図柄ゲームの結果により羽根部材23A、23Bが所定のパターンで開閉制御される前に、これを認識し得るようになされている。
このようないわゆる保留球による抽選結果の先読みを実行することにより、メインCPU66は、普通図柄当り判断処理の結果に応じて羽根部材23A、23Bが開閉制御される際には、その開閉パターンを認識し得る状態となっており、この開閉パターンに応じて、発射装置130の発射強度を表す情報(ストローク等)や発射タイミングを表す情報を液晶表示装置32等に表示することで、遊技者は、羽根部材23A、23Bの開閉に併せて、該羽根部材23A、23Bが設けられた始動口25A、25Bに遊技球を入球し易くすることができるようになされている。
[特別図柄ゲーム保留球記憶処理]
次に、図12のステップS13において実行される特別図柄ゲーム保留球記憶処理について、図15を用いて説明する。
メインCPU66は、ステップS51において、特別図柄始動領域である始動口25A又は25Bに遊技球が入球したか否かを判断する。ここで遊技球が始動口25A又は25Bに入球していないと判断すると、メインCPU66は、このサブルーチンを終了する。これに対して、遊技球が始動口25A又は25Bに入球したと判断すると、メインCPU66は、ステップS51からステップS52に処理を移す。
ステップS52において、メインCPU66は、大当たり抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、パチンコ遊技機10の現在の遊技モード(通常モード、確変モード)に基づいて、大当たりの抽選値が異なる複数の大当たり抽選テーブル(図6参照)から1つの大当たり抽選テーブルを選択する。そして、始動口25A又は25Bへ遊技球が入賞した時に抽出された大当たり抽選用乱数値と、前記選択された大当たり抽選テーブルを参照し、大当たりを抽選(15R確変大当たり遊技、2R確変大当たり遊技、10R通常大当たり遊技又は“はずれ”のうちのいずれかを決定)する。
この場合、メインCPU66は、メインRAM70に保留球乱数地(保留球の大当たり抽選用乱数値)が先に記憶されていない場合には、このとき得られた大当たり抽選用乱数値を用いて大当たり抽選処理を実行する。これに対して、メインRAM70に保留球乱数地(保留球の大当たり抽選用乱数値)が先に記憶されている場合には、先に記憶された順に、大当たり抽選用乱数値を用いて大当たり抽選処理を実行する。
ここで、本実施形態に係る大当たり抽選テーブルについて説明する。図7に示すように、例えば、通常モードにおける大当たり抽選テーブルと確変モードにおける大当たり抽選テーブルでは、乱数値を1〜30000に設定した中で、大当たりの抽選値は、通常モードでは「100/30000」に設定されているのに対し、確変モードでは「1000/30000」と設定されている。
すなわち、10R通常大当たり遊技、15R確変大当たり遊技、ラウンドゲーム数が少なく、大当たり遊技の継続期間が短い大当たり遊技である2R確変大当たり遊技(所謂「突確」)の大当たり抽選値の合計、つまり、大当たり遊技に当選する確率は、通常モードでは1/300であるのに対し、確変モードでは10/300(1/30)に設定されている。つまり、遊技モード(通常モードと確変モード)によって、大当たり遊技に移行する確率が異なっており、通常遊技が確変モードの下で行われている場合には、大当たり遊技に移行する確率は、通常モードよりも10倍向上することとなるので、確変モードは、遊技者にとって極めて有利な状態といえる。
また、ステップS52における大当たり抽選処理において、大当たり遊技の抽選結果が得られた場合、メインCPU66は、この大当たり結果(通常大当たり、確変大当たり等)に応じて、大入賞口39A及び39Bのシャッタ40A及び40Bの開閉パターンを、メインROM68に記憶されている複数のパターンの中から抽選により選択する。メインROM68には、各大当たり遊技(10R通常大当たり、15R確変大当たり、2R確変大当たり、等)に応じた開閉パターンが複数記憶されている。従って、メインCPU66は、大当たり抽選の結果得られた大当たりの内容に応じて、該大当たりに対応した開閉パターンの中から、いずれかを抽選により選択する。
図15に示す特別図柄ゲーム保留球記憶処理の説明に戻る。上述した大当たり抽選テーブルを用いたステップS52の大当たり抽選処理が終了すると、メインCPU66は処理をステップS53に移し、ステップS52の大当たり抽選処理の結果を特別図柄ゲーム用の保留球メモリ(メインRAM70の特定領域)に記憶すると共に、該抽選結果が大当たりである場合には、その大当たり遊技の内容に応じて図10に示したシャッタ40a、40bの開閉パターンを抽選により決定し、この抽選により決定されたシャッタ40A、40Bの開閉パターンを、特別図柄ゲーム用の保留球メモリ(メインRAM70の特定領域)に記憶する。なお、CPU66は、ステップS52における大当たり抽選処理が行われるごとに、その抽選処理順に該抽選結果を特別図柄ゲーム用の保留球メモリに記憶して行く。
[特別図柄制御処理]
図7のステップS14において実行される特別図柄制御処理について、図16を用いて説明する。
最初に、ステップS61の処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグを読み出しステップS62に処理を移す。
ステップS62においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(00)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(00)でない場合には、ステップS64に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(00)の場合には、ステップS63へ処理を移し、特別図柄記憶チェック処理を行う。この特別図柄記憶チェック処理では、詳細は後述するが、特別図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、“大当たり”の抽選、特別図柄の変動開始、特別図柄変動タイマのセット等を行い、特別図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS64においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(01)でない場合には、ステップS70に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(01)の場合には、特別図柄変動時間監視処理を行う。すなわち、ステップS65において、特別図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)か否かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS66へ処理を移す。
ステップS66においては、メインCPU66は、特別図柄停止処理を行なう。この特別図柄停止処理では、メインCPU66は、始動口25に対応して変動表示中の特別図柄の変動停止要求を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、この処理でメインRAM70の所定の領域に記憶された特別図柄の変動停止要求は、前述したシステムタイマ割込処理の出力処理(図8、ステップS24)において電飾ユニット53(図4参照)へ出力され、始動口25に対応して変動表示中の特別図柄が変動停止される。この処理が終了するとステップS67へ処理を移す。
そして、メインCPU66は、ステップS67において特別図柄が大当たりか否かを判断し、大当たりでなければステップS69に処理を移す。一方、大当たりであった場合は、ステップS68の大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、メインCPU66は、特別図柄制御フラグに大入賞口開放待ちを示す値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして本サブルーチンを終了する。
ステップS69においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して、特別図柄制御処理を終了する。
ステップS70においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(02)でない場合には、ステップS73に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(02)の場合には、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず、メインCPU66は、ステップS71で大入賞口開放待ちタイマがタイムアップ(つまり“0”)かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、ステップS72で大入賞口開放処理を行う。この大入賞口開放処理では、メインCPU66は、まず大入賞口39A及び39Aの開放をセット(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40による大入賞口ソレノイド120の開放指示を記憶する)し、次に大入賞口開放タイマに大入賞口39A及び39B(シャッタ40A、40B)の開閉パターンに応じた開放時間をセットする。そして、特別図柄制御フラグに大入賞口開放監視処理を示す値(03)をセットし処理を終了する。
ステップS73においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(03)でない場合には、ステップS79に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(03)の場合には、大入賞口開放監視処理を行う。大入賞口開放監視処理では、まずメインCPU66は、ステップS74で大入賞口開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したか、又は、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞したか否かを判断する。そして大入賞口開放タイマのタイムアップ、同時に、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞していなければ処理を終了する。そして入賞口開放タイマのタイムアップ、又は、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞のいずれか一方の条件を満たしたことで、ステップS75へ処理を移行する。
ステップS75においては、メインCPU66は、大入賞口閉鎖処理(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40による大入賞口ソレノイド120の閉鎖指示を記憶する)を実行してステップS76へ処理を移す。
ステップS76においては、メインCPU66は、大入賞口開放回数(所謂ラウンド数)をカウントし、規定回数(10R通常大当たり遊技では10回、15R確変大当たり遊技では15回、2R確変大当たり遊技では2回)に達したか否かを判断し、規定回数に達した場合はステップS78で特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットし処理を終了する。また、メインCPU66は、大入賞口開放回数が規定回数に達していなかった場合は、ステップS77において、メインCPU66は、大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、特別図柄制御フラグに再度大入賞口39の開放を要求する値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS79においては、メインCPU66は、大当たり終了処理を行う。大当たり終了処理では、大当たり図柄が15R確変大当たり又は2R確変大当たりの場合は、通常遊技を「確変モード+時短モード」とするとともに、時短モードの継続期間として、所定の特別図柄の変動回数(例えば、10000回)を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。一方、大当たり図柄が10R通常大当たりの場合には、通常遊技を「通常モード+時短モード」とするとともに、所定の特別図柄の変動回数(例えば、100回)を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。
そして、最後にメインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して特別図柄制御処理を終了する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図16のステップS63において実行される特別図柄記憶チェック処理について図17を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS81において、始動口25に遊技球が入賞した場合に保留された特別図柄の保留個数が“0”であるか否かを判断し、特別図柄の保留個数が“0”の場合にはステップS62に処理を移し、特別図柄の保留個数が“0”でない場合(つまり、特別図柄の変動要求がある場合)には、ステップS83に処理を移す。
ステップS82においては、メインCPU66は、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために、副制御回路200にデモ表示コマンド信号を送る。これによって、副制御回路200において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS83においては、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を要求する値(01)を、特別図柄制御フラグにセットし、ステップS84に処理を移す。
ステップS84において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用の保留球メモリ(メインRAM70の特定領域)から、図15のステップS52において実行され、ステップS53において特別図柄ゲーム用の保留球メモリに記憶された大当たり抽選の結果及び、該抽選結果が大当たりであった場合にはその大当たり遊技の種類に応じて抽選により選択されたシャッタ40A、40Bの開閉パターンを、その記憶順に読み出す。
ステップS65においては、メインCPU66は、上述のステップS84において読み出した抽選結果が、大当たりであるか否かの判断処理を行う。この処理において、メインCPU66は、前述したステップS84で読み出された大当たり抽選処理における抽選結果が大当たりであった場合には、ステップS86に処理を移し、大当たりでなかった場合には、ステップS87に処理を移す。
ステップS86においては、大当たり図柄である特別図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU86は、ステップS84で読み出された大当たりの種類に対応して表示される特別図柄を決定する。例えば、「15R確変大当たり遊技」に対しては、特別図柄は“7”が決定され、「2R確変大当たり遊技」に対しては、特別図柄は“3”、「10R通常大当たり遊技」に対しては、特別図柄は“5”というように、それぞれの大当たりに対応して特別図柄は決定される。そして、決定された特別図柄は、メインRAM70の所定の領域に記憶される。これによって、電飾ユニット53(図4参照)に設置されている始動口25に対応した特別図柄表示器33において、大当たりに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。
さらに、本実施形態においては、このステップS86の処理で、メインCPU66は、ステップS84で読み出された大当たりの種類(2R確変大当たり遊技、15R確変大当たり遊技、10R通常大当たり遊技)と大当たりの発生回数とを、メインRAM70の所定の領域に、「大当たり遊技の履歴」として記憶更新する。そして、この処理が終了した場合には、ステップS88に処理を移す。
ステップS87においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄に対応した特別図柄(例えば“7”、“3”、“5”以外の数字)を決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。これによって、電飾ユニット53(図4参照)に設置されている始動口25に対応した特別図柄表示器33において、はずれに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS88に処理を移す。
ステップS88では、遊技状態判別処理を行う。この遊技状態判別処理において、メインCPU66は、現在の通常遊技が、時短モードであるか否か判断し、時短モードの場合は、ステップS90へ処理を移行する。一方、現在の通常遊技が時短モードでないと判断した場合は、ステップS89において、通常モードの特別図柄変動時間(例えば10秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS91へ処理を移行する。
ステップS90においては、メインCPU66は、時短モードの特別図柄変動時間(通常モードの特別図柄変動時間より短い時間、例えば5秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。また、このステップS90の処理において、メインCPU66は、時短モードの継続期間としてメインRAM70の所定の領域に記憶された特別図柄の変動回数(例えば、50回)を「−1」減算して記憶更新する。そして、特別図柄の変動回数が“0”になった場合、つまり、時短モードの継続期間が終了した場合は、時短モードをリセット(メインRAM70の所定の領域に記憶された時短モードのフラグをクリア)して、ステップS91へ処理を移行する。
ステップS91においては、メインCPU66は、遊技球が入賞した始動口25に対応した特別図柄表示器33(図5参照)に対し、変動表示を開始させる要求をメインRAM70の所定の領域に記憶してステップS92へ処理を移す。この処理によって、前記ステップS89及びステップS90で特別図柄変動タイマにセットされた変動時間にあわせて、始動口25に対応した特別図柄表示器33において特別図柄の変動表示が行なわれ、所定時間経過後(特別図柄変動タイマがタイムアップした後)、前記ステップS86及びステップS87で決定された“大当たり”又は“はずれ”の特別図柄が停止表示されることとなる。
ステップS92においては、メインCPU66は、液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間の決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS86又はステップS87で記憶された“大当たり”又は“はずれ”のデータ、そしてステップS89又はステップS90で記憶された特別図柄変動時間等のデータ、液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間を決定し、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
なお、上述したステップS92処理でメインRAM70の所定の領域に記憶された液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄(識別情報)や演出時間は、システムタイマ割込処理(図13参照)のコマンド出力処理(ステップS25)により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、始動口25a、25bに対応した装飾図柄が液晶表示装置32の表示領域32aに導出表示されるとともに、装飾図柄の変動時間も決定される。つまり、電飾ユニット53(図5参照)において、始動口25a、25bに対応した特別図柄表示器33で導出表示される特別図柄の変動時間と、液晶表示装置32に導出表示される装飾図柄の変動時間は、同期して行われることとなる。
[普通図柄制御処理]
図12のステップS15において実行されるサブルーチンについて図18を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS101において、普通図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS102に処理を移す。
ステップS102においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが普通図柄記憶チェック要求を示す値(00)であるか否か判断し、普通図柄制御フラグが(00)でない場合はステップS104へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(00)の場合は、ステップS103の普通図柄記憶チェック処理を行う。この普通図柄記憶チェック処理では、詳しくは図12を用いて説明するが、メインCPU66は、普通図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、普通図柄の当り判定、普通図柄の変動開始、普通図柄の変動タイマのセット等を行い、普通図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS104においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(01)でない場合は、ステップS107へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(01)である場合は、ステップS105において、普通図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断し、タイムアップしていなかった場合は処理を終了する。一方、普通図柄変動タイマがタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS106において、普通図柄停止処理を行なう。この普通図柄停止処理においては、メインCPU66は、普通図柄表示器35に対して変動を停止する要求をセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これにより、普通図柄表示器35において、前記普通図柄記憶チェック処理で判定された、普通図柄の“当り”又は“はずれ”の判定結果が表示されることとなる。この処理が終了すると、メインRAM70の所定の領域に記憶されている普通図柄保留個数を“1”減少するように記憶更新する。そして、普通図柄制御フラグに(02)をセットして処理を終了する。
ステップS107においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(02)でない場合は、ステップS111へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(02)であった場合は、ステップS108へ処理を移し、普通図柄が当りか否かを判断する。そして、メインCPU66は、普通図柄が当りであると判断した場合は、ステップS109の普通電動役物開放処理に処理を移す。一方、メインCPU66は、普通図柄が当りではないと判断すると、ステップS110において、普通図柄制御フラグに普通図柄記憶チェックを要求する値(00)をセットして処理を終了する。
ステップS109における普通電動役物開放処理では、メインCPU66は、普通電動役物である羽根部材23a及び23bの開放パターンに応じた開放処理(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の開放を記憶する)を行う。さらに遊技台の遊技状態(例えば、遊技モードが時短モードの場合、確変モード又は通常モードの場合等)に合わせて、普通電動役物(羽根部材23a及び23Bbの開放時間を普通電動役物開放タイマにセットし、普通図柄制御フラグに(03)をセットして処理を終了する。
ステップS111においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(03)でない場合は、ステップS114へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(03)であった場合は、ステップS112へ処理を移し、普通電動役物開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断する。そして、普通電動役物開放タイマがタイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、普通電動役物開放タイマがタイムアップしたと判断した場合は、ステップS113の普通電動役物閉鎖処理において、普通電動役物である羽根部材23a、23bを閉鎖状態(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の閉鎖を記憶する)にさせる。そして普通図柄制御フラグに(04)をセットして処理を終了する。
ステップS114においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグをクリア(つまり普通図柄の記憶チェックを要求する値“00”をセット)して処理を終了する。
[普通図柄記憶チェック処理]
図18のステップS103において実行されるサブルーチンについて図19を用いて説明する。
最初に、ステップS121において、メインCPU66は、普通図柄保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、普通図柄保留個数が“0”であると判断した場合には、普通図柄記憶チェック処理を終了する。尚、この普通図柄保留個数はメインRAM70の所定の領域に記憶され、通過ゲート54を遊技球が通過したことを検出した場合に、所定個数(例えば“4”)を上限として“1”増加して記憶更新され、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示が終了したときには、“1”減算して記憶更新される。一方、メインCPU66は、普通図柄の保留個数が“0”でないと判断した場合には、ステップS122において、普通図柄制御フラグに普通図柄変動タイマ監視要求の値“01”をセットし、ステップS123へ処理を移す。
ステップS123において、メインCPU66は、普通図柄ゲーム用の保留球メモリ(メインRAM70の特定領域)から、図14のステップS40において実行され、ステップS41において普通図柄ゲーム用の保留球メモリに記憶された普通図柄当たり抽選の結果及び、該抽選結果が当たりであった場合にはその当たり結果に応じて抽選により選択された普通電動役物である羽根部材23a、23bの開閉パターンを、その記憶順に読み出す。
ステップS124においては、メインCPU66は、通常遊技が時短モードであるか否かを判断し、通常遊技が時短モードであった場合は、ステップS126において、メインCPU66は、通常モードより短い普通図柄変動停止時間(例えば5秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。一方、遊技モードが時短モードでない(つまり、確変モード又は通常モード)場合は、ステップS125において、メインCPU66は、時短モードより長い普通図柄変動停止時間(例えば30秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図20を用いて説明する。なお、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、ステップS201において、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する。つまり、サブCPU206は、電源が投入されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行うこととなる。尚、本実施形態においては、ステップS201を実行するサブCPU206は、初期設定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66から送られてきた各種コマンド(例えば、導出図柄指定コマンド、発射アシスト報知コマンド等)を解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記コマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66からの導出図柄指定コマンドを受信した場合に、その導出図柄指定コマンドに応じた装飾図柄等の画像表示制御を、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行うこととなる。
また、本実施形態においては、ステップS203におけるコマンド解析処理において、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66から発射アシスト報知コマンドを受信した場合は、該コマンドに従って、図8及び図9について上述したアシスト表示画像201、301を表示する。これにより、液晶表示装置32には、羽根部材23a、23bやシャッタ40a、40bの開閉パターン及び開閉タイミングに合わせて発射装置130の発射強度及び発射タイミングを表す画像(図8、図9)が表示される。遊技者は、このアシスト表示画像201、301によって、発射装置130の発射ハンドルの回転角を調整しながら遊技球を発射させることにより、羽根部材23a又は23bが開いたタイミングで、該羽根部材23a又は23bが開いた側の始動口25a又は25bに遊技球を集めることができ、また、シャッタ40a又は40bが開いたタイミングで、該シャッタ40a又は40bが開いた側の大入賞口39a又は39bに遊技球を集めることができる。
また、図20において、サブCPU206は、スピーカ46R,46Lから発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種の装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202〜ステップS206の処理を繰り返し実行することとなる。
上述してきた実施形態のパチンコ遊技機10は、遊技球が通過ゲート54a又は54bを通過すると、始動口25a、25bの羽根部材23a及び23bが、抽選により選択された開閉パターンで交互に開閉動作を行う。この場合、液晶表示装置32には、図9に示したアシスト表示画像301が表示され、遊技者は、この表示により遊技球の発射強度を確認することができる。そして、このアシスト表示画像301が例えば点滅した場合に、発射タイミングであることを認識して遊技球を発射させることにより、開いた側の始動口25a又は25bに遊技球を集めるように発射させることができる。
そして、始動口25a又は25bに遊技球が入球して、大当たり抽選が行われ、その抽選結果により大入賞口39a、39bのシャッタ40a、40bが、抽選により選択された開閉パターンで開閉動作する。この場合においても、液晶表示装置32には、図8に示したアシスト表示画像201が表示されることにより、遊技者は、この表示により遊技球の発射強度を確認することができる。そして、このアシスト表示画像201が例えば点滅した場合に、発射タイミングであることを認識して遊技球を発射させることにより、開いた側の大入賞口39a又は39bに遊技球を集めるように発射させることができる。
このように、本実施の形態のパチンコ遊技機10においては、遊技球を左右に振り分けるように発射させる必要がある場合に、その発射強度やタイミングを報知することにより、遊技者にとって、有利な遊技状態へ移行する可能性があるチャンスを一段と有効に利用することができる。これにより、パチンコ遊技機10の興趣性を一段と高めることができる。
[他の実施の形態]
なお、上述の実施の形態においては、図8及び図9に示す形態のアシスト表示画像201、301を表示する場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えば、液晶表示装置32において、遊技盤の左右に遊技球が流れ落ちる画像を表示すると共に、該遊技球の流れの表示画像の近傍に、「3」、「2」、「1」、「Go」のようなカウントダウン表示を行うようにしてもよい。また、カウントダウンは、音声により行うようにすることもできる。この場合は、図13に示したシステムタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS25)において、アシスト音声を出力するためのコマンドを副制御回路に対して出力するようにすればよい。
また、上述の実施の形態においては、図8及び図9に示す形態のアシスト表示画像201、301を表示する場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えば、液晶表示装置32による画像表示に変えて、役物による表示を行うようにしてもよい。例えば、遊技盤上の役物によって、右側又は左側のランプを点灯、又は動かすことにより、遊技者に右打ちであるか左打ちであるかを報知することができる。その後、効果音や役物内の複数の点灯ランプ等を、カウントダウンに従って消灯して行くことにより、遊技球の発射のタイミングを遊技者に伝えることができる。
また、上述の実施の形態においては、図4に示したように、複数の始動口25a、25bを有する場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えば、図4との対応部分に同一符号を付して示す図21に示すように、1つの始動口25と、複数の大入賞口39a、39bを有する構成のものや、又は、複数の始動口と1つの大入賞口を有する構成のものにおいても、本発明を適用することができる。この場合、1つの始動口又は、1つの大入賞口の開放パターンに対するアシスト表示は、その開放タイミングと、その1つの始動口又は1つの大入賞口への適切な発射強度を表す表示とすればよい。
また、上述の実施の形態においては、小当たり遊技が集中する特定遊技として、保留球が複数記憶されて普通図柄ゲームの抽選(当り判断処理)が連続して行われた結果、羽根部材23a、23bが開閉パターンを連続して実行する場合について述べたが、これに限られるものではなく、要は、遊技の進行に応じて、羽根部材23a、23bの開閉が連続して行われる場合に広く適用することができる。
また、本発明の実施例に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。