JP2015000103A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者の入力行為に基づく演出を斬新な態様で実現する遊技機を提供する。【解決手段】遊技者が行う入力行為を受付可能な受付手段を備え、受付手段に対して行われた入力行為に基づいて、所定の遊技演出を実行可能な遊技機である。受付手段として、第1の受付手段(第1ボタン73)と第2の受付手段(第2ボタン83)とを有し、第1の受付手段(第1ボタン73)は、所定の動作を実行可能である。第2の受付手段(第2ボタン83)は、第1の受付手段(第1ボタン73)が動作することによって出現する構成であり、第2の受付手段(第2ボタン83)の出現後に、第1の受付手段(第1ボタン73)および前記第2の受付手段(第2ボタン83)に対する入力行為が受付可能になる。【選択図】図9
Description
本発明は、遊技機に関し、いわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球式の遊技機や、スロットマシン(若しくはパチスロ)と称される回胴式の遊技機に対して適用することができる。
弾球式の遊技機(パチンコ機)や回胴式の遊技機(パチスロ機)は、通常、所定条件の成立に基づいて、遊技者にとって有利な特定遊技(大当り遊技やボーナス遊技など)を行うか否かを決定するための当否判定を行い、その当否判定の結果が遊技者に報知される。また、これらの遊技機は演出手段(演出表示装置、スピーカ、可動演出装置)を備え、当否判定の結果を遊技者に報知する際等に、この演出手段によって種々の遊技演出を行う。
かかる遊技機の中には、遊技者が行う入力行為を受付可能な受付手段(演出ボタン等)を備え、受付手段に対して行われた入力行為に基づいて、遊技演出を実行可能としたものがある(特許文献1を参照)。
ところが、先行技術文献のような構成は在り来りであり、操作態様が画一的であるため(単に、押圧したり、連打する等、画一的であるため)、同様の態様では遊技興趣の更なる向上を図ることが困難となりつつある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、遊技者の入力行為に基づく演出を斬新な態様で実現する遊技機を提供することである。
本発明の遊技機は、
遊技者が行う入力行為を受付可能な受付手段を備え、前記受付手段に対して行われた入力行為に基づいて、所定の遊技演出を実行可能な遊技機であって、
前記受付手段として、第1の受付手段と第2の受付手段とを有し、
前記第1の受付手段は、所定の動作を実行可能であり、
前記第2の受付手段は、前記第1の受付手段が動作することによって出現する構成であり、
前記第2の受付手段の出現後に、前記第1の受付手段および前記第2の受付手段に対する入力行為が受付可能になることを特徴とする。
遊技者が行う入力行為を受付可能な受付手段を備え、前記受付手段に対して行われた入力行為に基づいて、所定の遊技演出を実行可能な遊技機であって、
前記受付手段として、第1の受付手段と第2の受付手段とを有し、
前記第1の受付手段は、所定の動作を実行可能であり、
前記第2の受付手段は、前記第1の受付手段が動作することによって出現する構成であり、
前記第2の受付手段の出現後に、前記第1の受付手段および前記第2の受付手段に対する入力行為が受付可能になることを特徴とする。
本発明の遊技機によると、遊技者にとって入力行為の対象として認識される第1の受付手段が動作することで第2の受付手段が出現するため、第2の受付手段の出現により遊技者に驚きや意外性を与えることができる。また、第2の受付手段が出現すると、第1の受付手段だけでなく第2の受付手段に対しても入力行為を行うことが可能となるため、入力行為の実行態様の多様化を図ることができる。
このように、本発明によると、第1の受付手段の動作の有無に応じて、入力行為の実行態様の多様化を図ることができるため、遊技者の演出に対する参加行為(入力行為)のバリエーションを多彩にでき、遊技興趣の向上を図ることができる。なお、本発明によると、遊技上の演出において第1の受付手段への入力行為に基づいて変化する演出内容と、第2の受付手段への入力行為に基づいて変化する演出内容とが異なることとしてもよく、この場合、第1の受付手段の動作の有無に応じて、変化する演出内容の多様化を図ることができ、遊技興趣を更に向上させることができる。
なお、「受付手段」としては、ボタン、レバー、タッチセンサ、タッチパネル、非接触式のセンサ等が例示できる。また、ボタンに対する「入力行為」としては押し操作する(押圧操作する)ことや、殴打すること等を例示でき、レバーに対する「入力行為」としては、傾動させること(手前に引いて傾ける操作、後方に倒す操作、所定方向に殴打して当該所定方向に傾ける操作)等を例示できる。更に、タッチセンサやタッチパネルに対する「入力行為」としては、人体(指)を接触(若しくは摺動)すること等を例示でき、「非接触式のセンサ」に対する「入力行為」としては、当該「非接触式のセンサ」に人体(指、掌等)を近づけて、当該人体(指、掌等)を検知させること、等を例示できる。
また、「第1の受付手段の動作」は第1の受付手段が動くことである。また、第1の受付手段の動作は、当該第1受付手段の変位を伴う動作であるか、変位を伴わない動作であるかを特に問わない。例えば、突出移動、下降移動、左右方向への移動、回動、傾動、揺動等を例示できる。
なお、「受付手段」としては、ボタン、レバー、タッチセンサ、タッチパネル、非接触式のセンサ等が例示できる。また、ボタンに対する「入力行為」としては押し操作する(押圧操作する)ことや、殴打すること等を例示でき、レバーに対する「入力行為」としては、傾動させること(手前に引いて傾ける操作、後方に倒す操作、所定方向に殴打して当該所定方向に傾ける操作)等を例示できる。更に、タッチセンサやタッチパネルに対する「入力行為」としては、人体(指)を接触(若しくは摺動)すること等を例示でき、「非接触式のセンサ」に対する「入力行為」としては、当該「非接触式のセンサ」に人体(指、掌等)を近づけて、当該人体(指、掌等)を検知させること、等を例示できる。
また、「第1の受付手段の動作」は第1の受付手段が動くことである。また、第1の受付手段の動作は、当該第1受付手段の変位を伴う動作であるか、変位を伴わない動作であるかを特に問わない。例えば、突出移動、下降移動、左右方向への移動、回動、傾動、揺動等を例示できる。
また、本発明の遊技機では、
前記第1の受付手段は、突出動作を実行可能であり、
前記第2の受付手段は、前記第1の受付手段が前記突出動作を実行することによって出現する部位に設けられる
こととしてもよい。
前記第1の受付手段は、突出動作を実行可能であり、
前記第2の受付手段は、前記第1の受付手段が前記突出動作を実行することによって出現する部位に設けられる
こととしてもよい。
この場合、第1の受付手段において突出動作を実行することによって出現する部位(例えば、側面部)に第2の受付手段が設けられることで、第2の受付手段の出現により遊技者に驚きを与えることができる。また、本構成によると、複数の受付手段(第1の受付手段および第2の受付手段)をまとめて配置することができる。よって、複数の受付手段(第1の受付手段および第2の受付手段)を備えつつも、それら受付手段の設置スペースの省スペース化を図ることができる。また、複数の受付手段(第1の受付手段および第2の受付手段)をユニット化することができるため、遊技機の製造やメンテナンスの手間を少なくすることができる。
更に、本発明では、
前記第1の受付手段は、回転動作を実行可能であり、
前記第2の受付手段は、前記第1の受付手段が前記回転動作を実行することによって出現する部位に設けられる
こととしてもよい。
前記第1の受付手段は、回転動作を実行可能であり、
前記第2の受付手段は、前記第1の受付手段が前記回転動作を実行することによって出現する部位に設けられる
こととしてもよい。
この場合においても、第1の受付手段において回転動作を実行することによって出現する部位(例えば、側面部)に第2の受付手段を設けることで、第2の受付手段の出現により遊技者に驚きを与えることができる。また、本構成によると、複数の受付手段(第1の受付手段および第2の受付手段)をまとめて配置することができる。よって、複数の受付手段(第1の受付手段および第2の受付手段)を備えつつも、それら受付手段の設置スペースの省スペース化を図ることができる。また、複数の受付手段(第1の受付手段および第2の受付手段)をユニット化することができるため、遊技機の製造やメンテナンスの手間を少なくすることができる。なお、この場合において、第1の受付手段が回転動作および突出動作が実行可能な構成とされ、第1の受付手段において、回転動作および突出動作のうちの少なくとも一方を実行することによって出現する部位に対して、第2の受付手段が設けられてもよい。
また、本発明では、
前記第2の受付手段を複数設け、
前記第1の受付手段の動作態様によって、前記入力行為を行うことが可能な第2の受付手段の種類および数のうちの少なくとも一方が変化する
こととしてもよい。
前記第2の受付手段を複数設け、
前記第1の受付手段の動作態様によって、前記入力行為を行うことが可能な第2の受付手段の種類および数のうちの少なくとも一方が変化する
こととしてもよい。
この場合、第1の受付手段の動作態様に応じて入力行為を行うことが可能な第2の受付手段の種類等が変化するため、入力行為の実行態様を更に多様化することができる。なお、この場合、第1の受付手段が突出動作若しくは回転動作を実行可能な場合には、その動作量(突出量若しくは回転量)の多少によって複数の動作態様を実現できる。
なお、本明細書において、「前」および「表」は、「遊技機を基準とする前方(つまり、遊技者に近接する方向)」を示し、「後」および「裏」は、遊技機を基準とする後方(つまり、遊技者から離間する方向)」を示す。また、「左」とは、遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは「遊技者から見て右」であることを示す。更に、本体枠、前面枠、上皿部材、下皿部材等のように、「扉の如く、開閉可能な部材(以下、「扉型部材」という。)」において、「左」、「右」、「前」、「後」等は、これらの扉型部材が使用状態にある場合、つまり、閉鎖された状態にある場合を基準としたものである。
また、本明細書において、遊技盤面に設けられた各種入賞口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを、「入賞」若しくは「入球」と表記することがある。このうち、「入賞」とは、賞球の払い出しの前提となる入賞口に遊技球が入球することを示すもので、入賞口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを示す点では、「入球」と実質的に同義である。更に、後述する大入賞装置や始動入賞装置のように、入賞不能(若しくは、入賞困難)な状態と入賞可能(若しくは、入賞容易)な状態とに変化可能な入賞装置において、入賞不能(若しくは、入賞困難)な状態を第1状態と称し、入賞可能(若しくは、入賞容易)な状態を第2状態と称することがある。
以上記述したように本発明によると、遊技者の入力行為に基づく演出を斬新な態様で実現する遊技機を得ることができる。
以下、発明を実施するための形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、本発明を「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した各具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1を参照して説明する。この遊技機1は、外枠2と、この外枠2に装着された遊技機本体Hとを備えている。この外枠2は、略矩形状の枠状体によって構成される外枠本体2Aと、外枠本体2Aの前面下部を覆う前板部2Bとを備えている。
a.遊技機の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1を参照して説明する。この遊技機1は、外枠2と、この外枠2に装着された遊技機本体Hとを備えている。この外枠2は、略矩形状の枠状体によって構成される外枠本体2Aと、外枠本体2Aの前面下部を覆う前板部2Bとを備えている。
遊技機本体Hは、外枠2の左端側上下のヒンジH1、H2を用いて、外枠2の左端側に回動自在に組み付けてられている。この遊技機本体Hは、遊技機1のうち外枠2を除く部分であって、本体枠3と、前面枠4と、前面枠4に一体化された皿部材(上皿部材5および下皿部材6)5Aと、遊技盤10(図2を参照)と、裏機構盤102等を主要部としている。
本体枠3は、外枠2に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。この本体枠3は遊技盤10(図2を参照)を保持可能な枠状体によって構成され、この本体枠3が遊技盤10(図2を参照)を保持すると、遊技盤10の盤面(前面部)に構成される遊技領域11が本体枠3の前方から視認可能とされる。
前面枠4は、本体枠3の前面側に配置され、本体枠3の左端に開閉可能に支持されている。この前面枠4は、前後に貫通する状態に設けられた視認窓41aを具備する枠本体41と、視認窓41aに填め込まれたガラス板43とを備えている。そして、遊技盤10の前面部に形成された遊技領域11が前面枠4を閉じたときにその背後に位置する状態とされるため、この遊技領域11は視認窓41a(ガラス板43)を介して前面枠4の前方から視認可能とされる。
また、枠本体41は、基体部41Aと、基体部41Aの前面部から前方に向かって膨出するカバー体41Bと備える。また、基体部41Aは、前面枠4と同様な外縁形状(正面から観察した外縁形状)を備える枠状体を用いて構成され、基体部41Aの前面部及び後面部を貫通する貫通孔を内側に備える。
また、本遊技機1では、「上皿部材5および下皿部材6を一体化した皿部材5A」が前面枠4(基体部41A)に一体化され、本体枠3に対して前面枠4と一体で開閉可能とされている。但し、皿部材5Aを、本体枠3における前面枠4の装着部位よりも下方に装着し、前面枠4とは別に開閉可能としてもよい。また、上皿部材5および下皿部材6を別体に設け、本体枠3における前面枠4の装着部位よりも下方に配置し、上方に配置される上皿部材5を前面枠4とは別に開閉可能とし、下方に配置される下皿部材6を開閉不可能としてもよい。
前面枠4の前面部の上方側の左右には、スピーカSP1、SP2が装着され、前板部2Bの左右両端にも、スピーカSP3、SP4が内蔵されている。そして、本遊技機1においては、これらのスピーカSP1〜SP4を用いて、遊技状態に応じた効果音や、その他の音(音声)を発生させる。
前面枠4の前面部において、上皿部材5の配置位置を構成する箇所には、遊技機1から排出される遊技球を受け入れるための受入口5bを備えている。更に、上皿部材5の裏側には、球貸表示基板410(図14参照)および演出ボタン基板228{図15(a)参照}が設けられ、上皿部材5の略中央上面部寄りには、「第2ボタンユニット80を保持した第1ボタンユニット70」が装着されている。
上皿部材5の下方の部位には下皿部材6が設けられ、この下皿部材6の略中央には、その略容器形状とされる内部に上皿部材5から排出される遊技球を受け入れるための受入口6aを備えている。また、下皿部材6の右端側には発射ハンドル9が設けられている。また、遊技盤10よりも下方の左端側に位置する部位に配設された発射装置ユニット90(図2を参照)が発射ハンドル9に接続されている。そして、発射装置ユニット90は所定の球送り装置から送り出される遊技球を略鉛直上方に発射して遊技領域11に到達させる。
図3に示すように、上皿部材5は、基体部41Aの前面部に対して、前方に突出する状態に装着されている。この上皿部材5は、上方に開口する皿形状に構成される皿本体部51aと、皿本体部51aの前面部から前方に膨出する膨出部51bとを備える。なお、前述の受入口5bは基体部41Aの前後を貫通する状態に設けられ、遊技機1から排出される遊技球が受入口5bを通過して皿本体部51aに貯留される。
膨出部51bは、上方に開口する略容器形状とされる本体部51dと、本体部51dの開口部51eを封止する蓋体51fとを備える。また、膨出部51bの内部空間は部品を収納するための収納空間51gとされ、蓋体51fには貫通孔51hが設けられている。そして、この収納空間51gおよび貫通孔51hを用いて、第1ボタンユニット70および第2ボタンユニット80が上皿部材5に装着されている。具体的には、第2ボタンユニット80を保持する第1ボタンユニット70が、その上端側を貫通孔51hに挿通して蓋体51fの上方に突出させつつ、本体部51dの内部に配置された中間板51k上に搭載されている。
この第1ボタンユニット70は、軸心を上下方向に向けつつ、ステー70Kを用いて中間板51k上に搭載されている。また、図4および図5に示すように、第1ボタンユニット70は、ケーシング71と、ベース部材72と、第1ボタン73と、モータ77と、コイルスプリング78とを備える。また、第1ボタンユニット70には、6個の第2ボタンユニット80(80a〜80f)が保持されている。ここで、第1ボタンユニット70を構成する第1ボタン73は「第1の受付手段」の具体例を構成し、各第2ボタンユニット80a〜80fを構成する第2ボタン83は「第2の受付手段」の具体例を構成する。また、モータ77としてはステッピングモータを使用している。また、このモータ77は演出ボタン基板228を介してサブ制御基板220{図15(a)を参照}に接続され、その回転動作(回動動作)と停止動作は、サブ制御基板220から出力される制御信号を用いて制御される。
ケーシング71は、図4に示すように、上方に開口する略容器形状に構成されるとともに横断面が略矩形枠形状とされた本体部71aと、本体部71aの下方の開口部を封止する底板部71bとを備える。また、底板部71bの中心部には装着孔71cが上下に貫通する状態に設けられ、下端側の内径を段差状に拡大する状態とされている。そして、軸体71dが装着孔71cを用いてケーシング71に装着されている。
この軸体71dは、図4に示すように、軸本体71eと、軸本体71eの下端に設けられたフランジ部71fとを備えている。このフランジ部71fを装着孔71cの下端側に挿入しつつ、軸本体71eを装着孔71cに挿通する状態でケーシング71に装着されている。そして、軸本体71eの大部分は、ケーシング71の軸心に沿って立設する状態に配置され、この部分よってベース部材72および第1ボタン73が上下動可能な状態に支持されている。なお、軸本体71eは長尺な略円柱形状とされているが、外周面からは軸本体71eの軸心方向に沿って長尺な突条71vが突出している。ここで、突条71vは、ベース部材72や第1ボタン73の位置決め(軸体71dの軸心回りの位置決め)を行うために用いられる。
ベース部材72は、図6に示すように、平面形状が略矩形の略板状体とされるベース本体72aと、略筒形状とされつつベース本体72aの軸心位置から垂下する垂下部72bとを備える。また、ベース本体72aは軸心位置に上下に貫通する貫通孔72cを備え、上面部において貫通孔72cを包囲する部位からは略リング状の突起72dが突出している。また、垂下部72bは略四角柱形状に構成されつつ、その内部空間をベース本体72aの貫通孔72cと同心状に配置している。
垂下部72bの一の側面部にはラック72rが設けられ、垂下部72bの他の側面部からはインデックス部72qが突出している。また、ラック72rは上下に長尺とされつつ多数の歯を上下方向に連続配置した構成を備え、ケーシング71内に固定されたモータ77の駆動力が、このラック72rを介してベース部材72に伝達される。つまり、図4に示すように、このモータ77の駆動軸77aには、ギア(ピニオンギア)77bが一体回転可能に装着され、このギア77bがラック72rに噛合している。このため、当該駆動軸77aの回転によって、ベース部材72が上下動可能な構成とされている。
図4に示すように、ケーシング71内には、下方から上方に向かって3個のセンサS1、S2、S3が配置されている。そして、ベース部材72が「第1ボタン73を基準位置(後述する。)とする高さ位置」にあるときは、最下部のセンサ(以下、「第1センサ」と称する。)S1がインデックス部72qを検知し、ベース部材72が「第1ボタン73を第1上昇位置(後述する。)とする高さ位置」にあるときは、上下方向中間部のセンサ(以下、「第2センサ」と称する。)S2がインデックス部72qを検知する。更に、ベース部材72が「第1ボタン73を第2上昇位置(後述する。)とする高さ位置」にあるときは、最上部のセンサ(以下、「第3センサ」と称する。)S3がインデックス部72qを検知する。
図4に示すように、これらのセンサS1〜S3および後述するセンサS4〜S10は、何れも透過型のフォトセンサ(フォトインタラプタ)であり、演出ボタン基板228を介して、サブ制御基板220に接続されている。また、これらのセンサS1〜S10は、LEDで構成される発光素子と、フォトトランジスタで構成される受光素子と、所定の間隔をおいて向かい合う状態に配置した構成を備える。そして、これらのセンサS1〜S10では、発光素子と受光素子との間の空間部に対象となるインデックス部(72q、73q、82)が進入し、発光素子から出光する光が受光素子に到達することを遮断したとき、サブ制御基板220のCPU220aは対象となるインデックス部(72q、73q、82)を検知したと判断する。
図6に示すように、ベース本体72aの上面部において貫通孔72cを取り囲む4カからは、爪状突起72vが突出している{図7(a)を参照}。この爪状突起72vは、ベース部材72と、後述する第1ボタン73との距離を必要以上に大きくしないためのものである。また、ベース部材72は、ベース本体72aの軸心をケーシング71の軸心に同一線状に位置合わせした状態で、ケーシング71内に収納されている。そして、ベース部材72は、ベース本体72aの外周部をケーシング71の内壁に摺動させつつ、ケーシング71内を上下動可能とされている。また、ベース本体72aの上面部には、第1ボタン73への操作を検知するためのセンサS4が配置されている。
第1ボタン73は、図4に示すように、下方に開口する略容器形状のボタン本体73aと、ボタン本体73aの下方の開口部を封止する底板部73bとを備える。また、ボタン本体73aは略矩形枠状の横断面を備えるとともに、1つの側面部(前方に向けられる側面部)に6個の装着孔73cが設けられ、個々の装着孔73cに対応する第2ボタンユニット80(80a〜80f)が装着されている。また、図6に示すように、底板部73bは、平面形状が略矩形の略板状体に構成され、軸心位置に上下に貫通する貫通孔73jを備える。そして、底板部73bにおいて貫通孔73jを包囲する部位からは略リング状の突起73kが突出している。また、底板部73bからはインデックス部73qが垂下している。
図4に示すように、第1ボタン73は、ケーシング71内においてベース部材72の上方に収納されている。つまり、第1ボタン73は、その軸心をケーシング71の軸心に同一線状に位置合わせした状態でケーシング71内に収納されている。そして、第1ボタン73は、その外周部をケーシング71の内壁に摺動させつつ、ケーシング71内を上下動可能とされている。但し、ケーシング71の内壁の上方側であって、ボタン本体73aの1つの側面部(装着孔73cが設けられた側面部)に対向する部位には、当該「1つの側面部」から離間する方向に凹む凹部71mが設けられている。このため、第1ボタン73が上下動したとき、第2ボタンユニット80a〜80fの突端がケーシング71の内壁に接触することが防止される。
また、図7(a)に示すように、第1ボタン73およびベース部材72をケーシング71内に挿入する際に、ベース本体72aの上面部から突出する爪状突起72vが、第1ボタン73の底板部73bの4カ所に設けられた案通孔73n(図6を参照)に挿入される。また、図4に示すように、ベース本体72aと底板部73bとの間には、コイルスプリング78が介在され、ベース部材72がコイルスプリング78を介して第1ボタン73を支持した状態とされている。
図4に示すように、コイルスプリング78は、その軸心方向に、軸本体71eと、ベース本体72aの突起72dと、底板部73bの突起73kを挿通している。また、コイルスプリング78の上端が底板部73bの下面部に当接し、コイルスプリング78の下端がベース本体72aの上面部に当接している。そして、第1ボタン73に押圧操作が施されていない場合には、コイルスプリング78はその弾性力によって第1ボタン73を上方に押し上げるが、爪状突起72vが突端に返し部を備える抜け止め構造(返し部を備える突端に弾性変形を与えなければ、当該突端が案通孔73nの下方に抜け出ない構造)を備えるため、軸本体71eとベース本体72aとの距離が不必要に拡大し、軸本体71eとベース本体72aとの係合が解除されることが防止される。
一方、第1ボタン73に押圧操作を施すと、コイルスプリング78の付勢力に対抗しつつ、第1ボタン73はケーシング71内を下降する{図10(b)を参照}。そして、第1ボタン73はケーシング71内を下降し、インデックス部73qがセンサ(以下、「第4センサ」という。)S4に進入すると、サブ制御基板220のCPU220aは第1ボタン73に押圧操作が施されたと判断する。なお、第1ボタン73が必要以上に押圧されると、ベース本体72aの突起72dと底板部73bの突起73kとが当接するため、第1ボタン73がそれ以上、下降することが防止される。また、図6および図7(b)に示すように、ベース部材72の貫通孔72cおよび突起73kには上下に向かう凹部72yが設けられ、底板部73bの貫通孔73jおよび突起72dには上下に向かう凹部73pが設けられている。そして、軸本体71eの突条71vが両凹部72y、73pに嵌合することで、ベース部材72や第1ボタン73の軸体71dの軸心回りの位置決めがなされている。
図8に示すように、何れの第2ボタンユニット80a〜80fも同一の構造を備えている。つまり、各第2ボタンユニット80a〜80fは、軸心を前後方向に向けつつ、第1ボタン73の対応関係にある装着孔73cに装着されている。また、各第2ボタンユニット80a〜80fは、ケーシング81と、第2ボタン83と、コイルスプリング88と、センサ89とを備える。なお、以下の説明において、各第2ボタンユニット80a〜80fに設けられるセンサ89を区別する場合には、第2ボタンユニット80aのセンサ89を「第5センサS5」、第2ボタンユニット80bのセンサ89を「第6センサS6」、第2ボタンユニット80cのセンサ89を「第7センサS7」、第2ボタンユニット80dのセンサ89を「第8センサS8」、第2ボタンユニット80eのセンサ89を「第9センサS9」、第2ボタンユニット80fのセンサ89を「第10センサS10」と称することとする。
各第2ボタンユニット80a〜80fを構成するケーシング81は、前方に開口する略容器形状に構成され、略円筒形状の本体部81aと、本体部81aの後端の開口部を封止する後板部81bとを備える。また、本体部81aの内壁には、本体部81aの軸心方向に沿った長尺な案内溝81cが設けられている。但し、案内溝81cは本体部81aの軸心方向に沿った全域に設けられているのではなく、本体部81aの「前方の開口部」よりも後方の位置から、本体部81aの「後方の開口部」よりも前方の位置まで設けられている。このため、案内溝81cの前端には、案内溝81cの後方を指向する前方規制面81pが設けられ、案内溝81cの前端には、案内溝81cの前方を指向する後方規制面81qが設けられている。また、前述のセンサ89(センサS5〜S10の何れか)は、後板部81bの前面部に装着されている。
第2ボタン83は、軸心を前後に向けた本体部83aと、本体部83aと軸心を同心状に揃えつつ本体部83aの後端面から後方に突出する突出部83bと、突出部83bの後端から突出するインデックス部82とを備える。ここで、本体部83aおよび突出部83bは何れも略円柱形状に構成されているが、突出部83bの外径は本体部83aの外径に比べて段差状に小さくされている。また、本体部83aの外周面には上方に突出する案内突起83dと、下方に突出する案内突起83eとが設けられている。
上下の案内突起83d、83eは、本体部83aの軸心方向に長尺とされている。そして、上方の案内突起83dを本体部81aの上方の案内溝81cに挿入し、下方の案内突起83eを本体部81aの下方の案内溝81cに挿入した状態で、第2ボタン83はケーシング81に収納され、第2ボタン83の本体部83aをケーシング81の内壁に略接触した状態で前後に動作可能(摺動可能)となっている。
第2ボタン83をケーシング81に収納する際に、第2ボタン83の後端面と、ケーシング81の後板部81bの前面との間にコイルスプリング88が圧縮状態で介在される。具体的には、コイルスプリング88の内側に突出部83bと、インデックス部82と、センサ89(センサS5〜S10の何れか)とを収納した状態で、コイルスプリング88の前端が第2ボタン83の後端面の外周寄りに当接し、コイルスプリング88の後端がケーシング81の後板部81bの前面部に当接する。
このように、第2ボタン83をケーシング81に収納すると、コイルスプリング88の付勢力によって、第2ボタン83はケーシング81の前端の開口部から突出する方向に押圧される。但し、上下の案内突起83d、85eが、対応する前方規制面81p、81pに当接するため、第2ボタン83は、その前端を僅かにケーシング81の前方に突出させた状態でケーシング81に収納される。その際、インデックス部82は対応するセンサ89(センサS5〜S10の何れか)よりも前方に配置されるため、センサ89(センサS5〜S10の何れか)は対応するインデックス部82を検知しない。
一方、第2ボタン83がケーシング81に収納された状態で、第2ボタン83を後方に押圧すと、第2ボタン83はコイルスプリング88の付勢力に対抗しつつ後退する。このとき、インデックス部82も後退し、対応するセンサ89(センサS5〜S10の何れか)に検知されるため、サブ制御基板220のCPU220aは特定の第2ボタン83が操作(押圧操作)されたことを検知する。なお、第2ボタン83が必要以上に押圧される場合には、上下の案内突起83d、85eが、対応する後方規制面81q、81qに当接するため、第2ボタン83がそれ以上後退することが防止される。
次に、図9〜図12を用いて、第1ボタン73および第2ボタン83の操作態様等を説明する。本遊技機1では、第1ボタン73の高さ位置を、図9(a)に示す基準位置と、図9(b)に示す第1上昇位置と、図9(c)に示す第2上昇位置とのうちの何れかとすることができる。
サブ制御基板220のCPU220aは、図10(a)に示すように、第1センサS1がインデックス部72qを検知することで、第1ボタン73の高さ位置が基準位置にあると判断する。このとき、全ての第2ボタン83(第2ボタンユニット80)がケーシング71内に隠蔽され、遊技者の面前に出現しないため、第1ボタン73の操作は可能であるが、第2ボタン83の操作は不可能となる。この状態で、第1ボタン73に押圧操作が施されると、図10(b)に示すように、第1ボタン73は下降し、インデックス部73qが第4センサに検知されるため、サブ制御基板220のCPU220aは第1ボタン73に押圧操作が施されたと判断することができる。なお、図示を省略するが、第1ボタン73への押圧操作が解除されると第1ボタン73の高さ位置が、図10(a)に示す位置に戻される。
第1ボタン73の高さ位置が基準位置にあるとき、モータ77の駆動軸77aを第1回転方向に向かって所定量回転させると、図11(a)に示すように、第1ボタン73の高さ位置が第1上昇位置となる。このとき、サブ制御基板220のCPU220aは、第2センサS2がインデックス部72qを検知することで、第1ボタン73の高さ位置が第1上昇位置であると判断する。このとき、上方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)がケーシング71の上方に突出し、遊技者の面前に出現するが、下方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)がケーシング71内に隠蔽され、遊技者の面前に出現しない。このため、第1ボタン73の操作と、上方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)を操作することが可能であるが、下方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)を操作することが不可能となる。
この状態で、第1ボタン73に押圧操作が施されると、図11(b)に示すように、第1ボタン73は下降し、インデックス部73qが第4センサに検知されるため、サブ制御基板220のCPU220aは第1ボタン73に押圧操作が施されたと判断することができる。また、図示を省略するが、第1ボタン73に押圧操作が解除されると第1ボタン73の高さ位置が、図11(a)に示す位置に戻される。また、第1ボタン73への押圧操作が解除されているとき、上方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)のうち何れかを押圧操作すると、操作された第2ボタン83のインデックス部82が、対応するセンサ89(センサS5〜S7の何れか)に検知される{図8(b)を参照}。このため、サブ制御基板220のCPU220aは特定の第2ボタン83が操作(押圧操作)されたこと判断することができる。
第1ボタン73の高さ位置が第1上昇位置にあるときに、モータ77の駆動軸77aを第1回転方向に向かって所定量回転させるか、第1ボタン73の高さ位置が基準位置にあるときに、モータ77の駆動軸77aを第1回転方向に向かって所定量の2倍の回転量だけ回転させると、図12(a)に示すように、第1ボタン73の高さ位置が第2上昇位置となる。このとき、サブ制御基板220のCPU220aは、第3センサS3がインデックス部72qを検知することで、第1ボタンユニット70の高さ位置が第2上昇位置であると判断することができる。また、このとき、上方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)のみならず、下方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)もケーシング71の上方に突出し、遊技者の面前に出現するため、遊技者は、第1ボタン73の操作と、6個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)の操作が可能となる。
この状態で、第1ボタン73に押圧操作が施されると、図12(b)に示すように、第1ボタン73が下降し、インデックス部73qが第4センサに検知されるため、サブ制御基板220のCPU220aは第1ボタン73に押圧操作が施されたと判断することができる。また、図示を省略するが、第1ボタン73に押圧操作が解除されると第1ボタン73の高さ位置が、図12(a)に示す位置に戻される。また、第1ボタン73への押圧操作が解除されているとき、何れかの第2ボタン83を押圧操作すると、操作された第2ボタン83のインデックス部82が、対応するセンサ89(センサS5〜S10の何れか)に検知される{図8(b)を参照}。このため、サブ制御基板220のCPU220aは特定の第2ボタン83が操作(押圧操作)されたこと判断することができる。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について図2を用いて説明する。この遊技盤10は、正面視で略矩形状の合板を用いて構成される遊技盤本体10Aを備え、この遊技盤本体10Aの前面部には、帯状の金属板で構成される外側レール12及び内側レール13が配設されている。また、遊技盤本体10Aの前面部のうち、外側レール12および内側レール13が形成する略円形若しくは略楕円形の周壁で略包囲された部位よって遊技領域11が構成されている。そして、遊技領域11にはメイン役物装置20、普通図柄作動ゲート16、始動入賞装置17、大入賞装置31、下部表示装置60、2個の一般入賞装置45、46、多数の障害釘(図示を省略)及び風車19等が配設されている。なお、図2に示す一点鎖線は本体枠3を示している。
次に、遊技盤10の構成について図2を用いて説明する。この遊技盤10は、正面視で略矩形状の合板を用いて構成される遊技盤本体10Aを備え、この遊技盤本体10Aの前面部には、帯状の金属板で構成される外側レール12及び内側レール13が配設されている。また、遊技盤本体10Aの前面部のうち、外側レール12および内側レール13が形成する略円形若しくは略楕円形の周壁で略包囲された部位よって遊技領域11が構成されている。そして、遊技領域11にはメイン役物装置20、普通図柄作動ゲート16、始動入賞装置17、大入賞装置31、下部表示装置60、2個の一般入賞装置45、46、多数の障害釘(図示を省略)及び風車19等が配設されている。なお、図2に示す一点鎖線は本体枠3を示している。
メイン役物装置20は取付部材21と演出表示装置27とを備え、取付部材21は遊技盤本体10Aの前面部に装着される板状体によって構成されている。この取付部材21には、正面視で略矩形状の開口部が前後に貫通する状態に設けられ、この開口部によって表示画面27a(後述する。)を遊技盤10の前方から視認可能とするための表示窓21eを構成している。更に、取付部材21の下縁部には、ステージ部21pが前方に突出する状態に装着され、取付部材21の周縁部のうちのその他の部位には装飾部材21Aが、前方に突出する状態に装着されている。この装飾部材21Aは、取付部材21の上縁部から突出する庇部21Hと、取付部材21の左縁部から突出する左側装飾部21Lと、取付部材21の右縁部から突出する右装飾部21Rとを備えている。
左側装飾部21Lの内部に遊技球の通路(所謂「ワープ通路」)21wが形成されている。そして、左側装飾部21Lの左側面部において、この通路21wの進入口(図示を省略)が、左斜め上方に向かって開口し、遊技領域11を流下する遊技球を、この進入口で受け入れ、ステージ部21p上に進入させる。また、ステージ部21pは、その上面部によって遊技球の転動面を構成する。この転動面は、左右の端部から中央部に向かって下る傾斜面として構成されているが、転動面の中央部では上方に向かって僅かに隆起する隆起部とされている。
本遊技機1においては、遊技領域11を流下し、ワープ通路21wを通じて転動面の左端部に到達した遊技球は、転動面上を右方向に転動し、更に、左方向に転動する。そして、遊技球の勢いが衰えたところで、この遊技球はメイン役物装置20外に排出されるが、転動面の中央部から排出される遊技球の多くは、始動入賞装置17に入賞する。但し、遊技領域11を流下して始動入賞装置17に入賞する遊技球の中には、メイン役物装置20に進入せずに始動入賞装置17に入賞するものもある。なお、始動入賞装置17に遊技球が入賞することを「始動入賞」と称することがある。
演出表示装置27は液晶表示装置を用いて構成され、下部表示装置60における特別図柄の変動表示および停止表示に合わせて図柄変動演出を実行する。本実施例では、下部表示装置60(特別図柄表示部62)が、特別図柄(本図柄)を用いて変動表示(図柄変動遊技)を行い、演出表示装置27が演出図柄を用いて図柄変動演出を行う。ここで、図柄変動演出は、図柄変動遊技の結果を遊技者に示すために、図柄変動遊技の進行(特別図柄の変動表示,停止表示)に合わせて行う表示演出である。
演出表示装置27の表示画面27aは、図13(a)に示すように、その全体、若しくは、一部を用いて種々の図柄を遊技者が視認可能となるように表示可能である。つまり、表示画面27aの略全体が表示領域となり、この表示領域に背景を示す図柄(以下、背景図柄という。)や背景色(画面の地色)等を表示した状態とされる。そして、この背景図柄や背景色の前面に重ね合わせた状態で3つ(3桁)の演出図柄を表示する演出図柄表示領域27bが設けられる。この演出図柄表示領域27bでは、演出図柄が横方向若しくは縦方向等に3つ並んで表示され、それら「演出図柄」を用いた演出表示と停止表示等がなされる。また、背景図柄としてキャラクタを示す図柄(キャラクタ図柄)を表示したり、実写映像(図示を省略)を表示したりすることがある。そして、これら「演出図柄」や「背景図柄」や「キャラクタ図柄」により「表示演出」が実現される。なお、演出図柄表示領域27bにおいて「演出図柄」を変動表示しているときには、演出図柄表示領域27bを透かした状態で、背景図柄や背景色が視認可能となる。
また、表示画面27aには保留表示領域27d(D1、D2、D3、D4)が設けられ、始動入賞装置17への入球に基づいて生ずる「特別図柄」に関する保留数を「4個」を上限として表示する。つまり、「特別図柄」に関する保留数を保留表示領域27dに表示されている保留図柄の表示数によって示す。そして、未消化の遊技球が消化される毎に保留表示領域27dに表示されている保留図柄の表示数を減少させることによって、「未消化の遊技球」の数(保留数)を順次、デクリメントして表示する。なお、特別図柄に関する「未消化の遊技球(保留球)」とは、始動入賞装置17に入球したが特別図柄表示部62において当該入球に伴う図柄変動表示(図柄変動遊技)がなされていない遊技球を指し、保留数とは、始動入賞に基づいて取得されたが、未だ処理条件(当否判定や図柄変動表示を実行する条件)が成立してない入球情報(判定用乱数値)の数を示す。
図2に示すように、始動入賞装置17は可変式(開閉式)の始動入賞装置であり、ステージ部21p(転動面)の中央部の略鉛直下方に位置され、入口側部分に普通電動役物17dを備えている。この普通電動役物17dは、いわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部17e、17fが開閉するべく形成されている。つまり、始動入賞装置17は、この一対の翼片部17e、17fを作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図14参照)を備えている。また、始動入賞装置17の内部には、始動入賞装置17に入賞した遊技球を検知するための始動口入球検知スイッチ17sが配設されている(図14参照)。
そして、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行わないと、一対の翼片部17e、17fが立設状態(図2の実線を参照)とされる。これにより、一対の翼片部17e、17f間に1球の遊技球の通過を許容する大きさの遊技球受入口が設けられ、始動入賞装置17への遊技球の入球可能性が低い閉鎖状態(第1の態様)となる。一方、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行うと、一対の翼片部17e、17fが、下端部側を支点として互いの上端部間の間隔を拡大するように傾動し(図2の破線を参照)、遊技球の入球可能性が高くなる開放状態(第2の態様)となる。ここで、本遊技機1では、始動入賞装置17が第2の態様となる頻度が通常よりも高くなる高頻度状態を発生させる高頻度状態発生手段を備えており、この高頻度状態を始動入賞装置17の開放時間を延長すること(遊技状態を開放延長状態とすること)で達成している。そして、遊技状態が開放延長状態である場合には、始動入賞装置17が開放状態(第2の態様)となる時間が長くなる(例えば、「5秒」)。一方、非開放延長状態(通常開放状態)である場合には、始動入賞装置17が開放状態(第2の態様)となる時間が短くなる(例えば、「0.2秒」)。
図2に示すように、始動入賞装置17の下方には大入賞装置31が配設されている。この大入賞装置31は、遊技盤10の前面部10aで開口する大入賞口(可変入球口)31aと、この大入賞口31aを開放・閉鎖するための開閉板31bと、この開閉板31bを駆動するための大入賞口ソレノイド31c(図14参照)と、大入賞装置31に入球した遊技球を検知するための大入賞口入球検知スイッチ31s(図14参照)とを備えている。
この大入賞装置31は、開閉板31bが起立姿勢となると、この開閉板31bが大入賞口31aを閉鎖するため、大入賞口31aへの遊技球の入球が不可能(入球不能状態)となる。一方、開閉板31bが、その下端部を支点に前方に傾動して前傾姿勢となると、大入賞口31aが開放されるため、大入賞口31aへの遊技球の入球が可能(入球能状態)となる。このとき、開閉板31bの後面部(背面部)が遊技領域11を流下し、大入賞装置31へ到達した遊技球を大入賞口31aに誘導する誘導部を構成する。
図2に示すように、下部表示装置60は大入賞装置31の下方に配置されている。この下部表示装置60は、図13(b)に示すように、遊技盤本体10Aの前面部に取り付けられる取付板61を備えている。そして、この取付板61には、特別図柄表示部62と、普通図柄表示部63と、普通図柄保留表示部65等が設けられている。なお、下部表示装置60を、遊技盤10の前面部10aにおける遊技領域11の外側であって、視認窓41aを介して前方から視認可能な部位に設けてもよい。
図13(b)に示すように、特別図柄表示部62および普通図柄表示部63は、何れも「7セグメント表示体」を用いて構成されている。このうち、特別図柄表示部62では、始動口入球検知スイッチ17sによって遊技球が検知されることに基づいて実行される当否判定の結果を示す特別図柄が、変動表示を経て停止表示する。なお、特別図柄表示部62において表示される変動表示(図柄変動遊技)の結果(当否判定の結果)と、演出表示装置27において表示される図柄変動演出の表示結果(当否判定の結果)は一致するものとされる。
普通図柄表示部63では、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過することに基づいて図柄変動開始条件が成立すると、普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63において「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。そして、普通図柄の変動表示の実行時間が経過すると、普通図柄が停止表示されて、その停止表示が一定時間実行される。このとき、停止表示された普通図柄が「奇数数字」である場合、その図柄が普通図柄の当り図柄に該当し、停止図柄が「偶数数字」である場合、その図柄が普通図柄の外れ図柄に該当する。この始動入賞装置17を開放状態とすべきか否かの抽選を行う抽選手段は、後述する主制御部200Aによって構成される。なお、普通図柄保留表示部65は複数のLEDを用いて構成され、その点灯数によって普通図柄に関する「保留数」を表示する。
図2に戻り、2個の一般入賞装置45、46は、メイン役物装置20の左右に配置され、各一般入賞装置45、46の内部には、遊技球の入球を検知するための一般入賞口入球検知スイッチ45s、46s(図14参照)が配設されている。また、多数の障害釘(図示を省略)は、以上説明した各盤部品との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく配設され、遊技盤10の下方にはアウト口18が設けられている。
(2)制御回路の構成
次に、図14および図15(a)を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)とを含んで構成されている。つまり、主制御基板200を用いて構成されるとともに遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aの他に、複数の副制御部を備える。そして、副制御部としては、(a)サブ制御基板220を用いて構成され、遊技上の演出の制御を司るサブ制御部220Aと、(b)演出表示制御基板222を用いて構成され、演出表示装置27の制御を司る演出表示制御部222Aと、(c)払出制御基板240を用いて構成され、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(d)発射制御基板260を用いて構成され、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。
次に、図14および図15(a)を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)とを含んで構成されている。つまり、主制御基板200を用いて構成されるとともに遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aの他に、複数の副制御部を備える。そして、副制御部としては、(a)サブ制御基板220を用いて構成され、遊技上の演出の制御を司るサブ制御部220Aと、(b)演出表示制御基板222を用いて構成され、演出表示装置27の制御を司る演出表示制御部222Aと、(c)払出制御基板240を用いて構成され、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(d)発射制御基板260を用いて構成され、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。
これらの制御部(200A、220A、222A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、222、240、260)は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマなど、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図14および図15(a)中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。
主制御部200Aは、普通図柄作動ゲート通過検知出スイッチ16s、始動口入球検知スイッチ17s、一般入賞口入球検知スイッチ45s、46s、大入賞口入球検知スイッチ31s等から遊技球の検知信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御部220Aや、払出制御部240A、発射制御部260A等に向かって、後述する各種の信号(コマンド)を出力する。また、主制御部200A(主制御基板200)を構成するCPU201により決定された所定の信号(コマンド)は、サブ制御基板220や払出制御基板240に対してそれぞれ送信される。
サブ制御部220Aは、主制御部200Aからの各種信号(コマンド)を受け取ると、信号(コマンド)の内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。つまり、サブ制御部220Aは、主制御部200Aからの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。このサブ制御部220Aには、図15(a)に示すように、演出表示制御部222Aと、アンプ基板224と、装飾駆動基板226と、演出ボタン基板228と、にそれぞれ電気的に接続されている。また、演出ボタン基板228には、第1ボタンユニット70(センサS1〜S4、モータ77)と、6個の第2ボタンユニット80a〜80f(センサS5〜S20)がそれぞれ電気的に接続されている。
サブ制御基板220のCPU220aは、主制御基板200からの制御信号を受けて演出表示制御基板222、アンプ基板224、装飾駆動基板226および演出ボタン基板228などの各基板を制御する。また、ROM220cには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。また、CPU220aは、主制御部200Aから送出された表示制御コマンド(表示制御信号)を受信し、ROM220cに記憶されたプログラムに従って受信した表示制御コマンドを解析する。そして、CPU220aは、主制御部200Aから送信された表示制御コマンドに基づき新たに生成したコマンドや、主制御部200Aから送信されたままの表示制御コマンドを、図柄制御コマンドとして演出表示制御部222Aに対して送信する。
アンプ基板224には、所定の効果音を出力するスピーカSP1〜SP4が電気的に接続されている(図1を参照)。また、装飾駆動基板226には、前面枠4や遊技盤10等に設けられる装飾用の各種LED(ランプ)を搭載した各種LED基板4b〜4rが接続されている。また、払出制御部240Aには主制御部200Aが双方向通信可能な状態に接続され、所謂、貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。
次に、図15(b)の模式図を用いて主制御部200A(主制御基板200)からサブ制御部220A(サブ制御基板220)に向かって、種々のコマンドが送信される様子を説明する。つまり、主制御部200Aとサブ制御部220Aとは、9ビット幅のパラレル信号ケーブルで接続されている。このうちの1ビット分はストローブ信号の出力用に割り当てられており、残りの8ビット分がコマンド出力用に割り当てられている。そして、主制御部200Aからサブ制御部220Aにコマンドを出力する際には、先ず初めに、コマンド出力用に割り当てられた8ビット幅の信号ケーブルに8ビット分のコマンドデータが出力され、続いて1ビットのストローブ信号が出力される。また、サブ制御部220Aは、ストローブ信号の立ち上がりのタイミングでコマンドデータを読み取ることにより、主制御部200Aから送信されたコマンドを確実に読み取ることができる。ここで、主制御部200Aからサブ制御部220Aに出力されるコマンドに関して後述する。
(3)遊技機1による遊技の流れ
次に、本実施例の遊技機1で行われる遊技の概要について、図16〜図18を用いて簡単に説明する。
次に、本実施例の遊技機1で行われる遊技の概要について、図16〜図18を用いて簡単に説明する。
a.普通図柄変動遊技
普通図柄動遊技は、図16に示すように、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過することを基づいて普通図柄表示部63において開始される(S1、S2)。1回の普通図柄変動遊技(普通図柄の変動表示)は、普通図柄表示部63に当り図柄若しくは外れ図柄を停止表示することで終了する。そして、普通図柄表示部63に当り図柄が停止表示されると(S3)、始動入賞装置17が一定時間開放状態(第2の態様)となり(S4)、普通図柄表示部63に外れ図柄が停止表示されると(S5)、始動入賞装置17は閉鎖状態(第1の態様)を維持する(S6)。
普通図柄動遊技は、図16に示すように、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過することを基づいて普通図柄表示部63において開始される(S1、S2)。1回の普通図柄変動遊技(普通図柄の変動表示)は、普通図柄表示部63に当り図柄若しくは外れ図柄を停止表示することで終了する。そして、普通図柄表示部63に当り図柄が停止表示されると(S3)、始動入賞装置17が一定時間開放状態(第2の態様)となり(S4)、普通図柄表示部63に外れ図柄が停止表示されると(S5)、始動入賞装置17は閉鎖状態(第1の態様)を維持する(S6)。
ここで、普通図柄表示部63に当り図柄が停止表示される場合において、開放延長機能が作動しない通常開放状態であるときには、始動入賞装置17の開放時間が短く(例えば、0.2秒)されるため、始動入賞装置17に遊技球が入球する可能性が低くなる。一方、普通図柄表示部63に当り図柄が停止表示される場合において、開放延長機能が作動する開放延長状態であるときには、始動入賞装置17の開放時間が長く(例えば、5秒)されるため、始動入賞装置17に遊技球が入球する可能性が高くなる。
b.特別図柄変動遊技
本遊技機1では、図17に示すように、始動入賞を生ずると(S11)、特別図柄の保留数が所定数未満(本実施例は4個未満)であるか否かが判断され、所定数未満であれば、今回の始動入賞に基づく判定用乱数値を取得し、この判定用乱数値が主制御基板200に搭載されたRAM202の「判定用乱数値メモリ202a」という。)に記憶する{図18(a)を参照}。この判定用乱数値メモリ202aには判定用乱数値が始動入賞の時系列にシフトメモリ形式で記憶される。また、この判定用乱数値には、始動入賞に基づき実行される当否判定において用いる当否判定乱数値等が含まれる。
本遊技機1では、図17に示すように、始動入賞を生ずると(S11)、特別図柄の保留数が所定数未満(本実施例は4個未満)であるか否かが判断され、所定数未満であれば、今回の始動入賞に基づく判定用乱数値を取得し、この判定用乱数値が主制御基板200に搭載されたRAM202の「判定用乱数値メモリ202a」という。)に記憶する{図18(a)を参照}。この判定用乱数値メモリ202aには判定用乱数値が始動入賞の時系列にシフトメモリ形式で記憶される。また、この判定用乱数値には、始動入賞に基づき実行される当否判定において用いる当否判定乱数値等が含まれる。
次いで、主制御基板200に搭載されたCPU201は「特別図柄の変動表示を開始できる条件(特別図柄の保留数が「ゼロ」でないこと)」が成立していると判断すると、判定用乱数値メモリ202aから、最も古い判定用乱数値(領域ゼロに記憶されている判定用乱数値)を読み出し、当否判定を行った後(S12)、特別図柄表示部62において、特別図柄の変動表示(1回の特別図柄変動遊技)が開始される(S13)。この特別図柄の変動表示を開始する際に、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理が行われ、この設定される変動パターンによって、開始する特別図柄の変動時間が特定される。また、「特別図柄の変動表示」の実行に伴って、演出表示装置27等において図柄変動演出が実行される。そして、選択される変動パターンの種類に応じて、ボタン(第1ボタン73、第2ボタン)を用いた図柄変動演出の実行の可否が決定される(後述する)。
特別図柄の変動表示は、図13(c)に示すように、特別図柄表示部62を構成する7セグメント表示体によって、算用数字を構成できない不完全な図柄の「循環表示」を行うことを内容とする。そして、「特別図柄の変動表示」が停止して停止図柄が表示されることによって、始動入賞に基づく当否判定の結果が表示される(図17のS14若しくはS17)。具体的には、当否判定の結果が大当りの場合、特別図柄表示部62に大当り図柄が停止表示され(S14)、当否判定の結果が外れの場合、特別図柄表示部62に外れ図柄が停止表示される(S17)。
特別図柄表示部62に大当り図柄が停止表示されると(S14)、大当り遊技が実行される。この大当り遊技を開始すると、主制御部200Aが大入賞口ソレノイド31cの駆動及び駆動停止を行うことで「大入賞口31aを開閉する開閉動作」が実行される。そして、大当り遊技中の各ラウンド遊技においては、大入賞装置31に対して、大入賞口31aを1回だけ開放状態(入球可能状態)に変化させる開閉動作が施される。なお、大入賞口31aに規定入球数(10個)の遊技球が入球するか、或いは、大入賞口31aの開放時間が開放限度時間(30秒)に到達すると、ラウンド終了条件が成立して、実行中のラウンド遊技(大当りラウンド)を終了する。そして、大入賞装置31の開閉動作が、所定のインターバルを挟みつつ複数回繰り返されると大当り遊技を終了する(S16)。
また、特別図柄表示部62に停止表示される大当り図柄は、特別図柄の変動表示を開始する際に、通常大当り図柄と確変大当り図柄とのうちの何れかに決定される。そして、通常大当り図柄が停止表示されることに基づく大当り遊技を終了した後においては、当否判定の結果が大当りとなる確率が低確率(例えば、1/350)とされる。また、大当り遊技の終了後には開放延長機能及び変動時間短縮機能が作動を開始し、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される図柄変動表示の累積回数が「100回」になるまで継続される。
一方、確変大当り図柄が停止表示されることに基づく大当り遊技を終了した後においては、当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率(例えば、1/35)とされる。また、大当り遊技の終了後には開放延長機能及び変動時間短縮機能が作動を開始し、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される図柄変動表示の累積回数が「10,000回」になるまで継続される。
ここで、主制御基板200に搭載されたCPU201は、特別図柄の変動表示を開始する際に、当否判定の結果等を考慮して選択される変動パターンテーブルを選択する。そして、この選択した変動パターンテーブルを用いて、乱数抽選を行うことによって変動パターンを設定(決定)する。例えば、当否判定の結果が大当りの場合には、図19(a)に示す「大当り用の変動パターンテーブル」を用いて乱数抽選を行うことによって変動パターンを設定(決定)し、当否判定の結果が外れの場合には、図19(b)に示す「外れ用の変動パターンテーブル」を用いて乱数抽選を行うことによって変動パターンを設定(決定)する。また、図19(a)および(b)の各変動パターンテーブルには、決定用乱数値に対応づけて多数の変動パターン(例えば、50種、100種)が記憶されている。また、図19(a)および(b)の各変動パターンテーブルは、主制御基板200に搭載されたROM203に予め設定されている。
また、各変動パターンテーブルに記憶された変動パターンのうち「一重丸印」を付加したものが「第1特定変動パターン」であり、第1ボタン73の操作を反映した演出を行う上で十分な変動時間(例えば、30秒以上)を確保可能となるものから選択される。また、各変動パターンテーブルに記憶された変動パターンのうち「二重丸印」を付加したものが「第2特定変動パターン」であり、第1ボタン73の上昇操作と、第1ボタン73や第2ボタン83の操作を反映した演出を行う上で十分な変動時間(例えば、60秒以上)を確保可能となるものから選択される。なお、第1ボタン73や第2ボタン83に有効な操作を施すことができる期間(有効期間)は、第1特定変動パターン若しくは第2特定変動パターンによって特定される変動時間から「当該変動時間の開始時から第1所定時間(例えば、5秒間)」と、「当該変動期間の終了時前の第2所定時間(例えば、5秒間)」とを除いた期間である。
また、CPU201は特別図柄表示部62にて特別図柄の変動を開始すると、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に向かって図柄変動の開始を示す所定のコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信する。具体的には、図18(b)に示すように、「変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定するコマンド)」、「特別図柄停止情報指定コマンド」などを送信する。
ここで、変動パターン指定コマンド及び特別図柄停止情報指定コマンドは、図15(b)で前述したように、ストローブ信号とともにサブ制御基板220に向かって出力され、サブ制御基板220側のCPU220aは、ストローブ信号が入力されると直ちに各指定信号を受け取って、指定信号の内容を解析する。詳細な説明は省略するが、変動パターンは、リーチ演出を行うか否か、特別図柄を停止表示させる図柄が当り図柄(大当り図柄)であるか否か等の種々の条件を考慮して決定されており、変動パターンが分かれば、特別図柄が変動表示する時間を決定することができる。また、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、特別図柄が大当り図柄で停止するのか外れ図柄で停止するのか、更には大当り図柄で停止する場合、その大当り図柄が何れであるかを知ることができる。
更に、CPU201は特別図柄の変動を停止させるときに、サブ制御基板220に向かって図柄停止コマンドを送信する。また、CPU201は、遊技機1において特別図柄の変動表示が一定時間行われておらず、当該遊技機1がいわゆる客待ち状態であると判断すると、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に向かって「デモ演出開始コマンド」を送信する。また、「デモ演出開始コマンド」を送信した後において、特別図柄の図柄変動を開始すると、サブ制御基板220に向かってデモ演出停止コマンドを出力する。
サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、これらの情報に基づいて、演出表示装置27での演出態様を決定した後、演出表示制御基板222に対して演出図柄の表示制御信号を出力し、演出図柄の変動表示や停止表示等を行う。そして、サブ制御基板220は、こうして決定した演出内容に従って、演出表示制御基板222や、アンプ基板224、装飾駆動基板226などを制御することにより、決定した内容の演出を行うことになる。
c.図柄変動演出
本遊技機1は、図柄変動演出を行う演出手段として、演出表示装置27、スピーカSP1〜SP4等を備え、図柄変動演出は、これらの演出手段を用いて始動入賞に基づいて開始される。以下、「第1ボタン7の操作を反映した操作演出」や「第2ボタン83の操作を反映した操作演出」を伴わない図柄変動演出を「通常態様の図柄変動演出」と称する。また、「第1ボタン73の操作を反映した操作演出」を伴うが、「第2ボタン83の操作を反映した操作演出」を伴わない図柄変動演出を「第1特別態様の図柄変動演出」と称し、「第1ボタン73の操作を反映した操作演出」および「第2ボタン83の操作を反映した操作演出」を伴う図柄変動演出を「第2特別態様の図柄変動演出」と称する。
本遊技機1は、図柄変動演出を行う演出手段として、演出表示装置27、スピーカSP1〜SP4等を備え、図柄変動演出は、これらの演出手段を用いて始動入賞に基づいて開始される。以下、「第1ボタン7の操作を反映した操作演出」や「第2ボタン83の操作を反映した操作演出」を伴わない図柄変動演出を「通常態様の図柄変動演出」と称する。また、「第1ボタン73の操作を反映した操作演出」を伴うが、「第2ボタン83の操作を反映した操作演出」を伴わない図柄変動演出を「第1特別態様の図柄変動演出」と称し、「第1ボタン73の操作を反映した操作演出」および「第2ボタン83の操作を反映した操作演出」を伴う図柄変動演出を「第2特別態様の図柄変動演出」と称する。
c−1.通常態様の図柄変動演出
通常態様の図柄変動演出は、特別図柄変動遊技の開始時に決定される変動パターンが特定変動パターンでない場合に実行される。この図柄変動演出では、図20(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aに演出図柄表示領域27bが出現し、演出図柄の変動表示を開始する。そして、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、演出図柄の停止表示が一定時間(約0.6秒間)実行される。この演出図柄の停止表示は、前述の特別図柄表示部62による停止表示と同様に、当否判定の結果を表示するものである。
通常態様の図柄変動演出は、特別図柄変動遊技の開始時に決定される変動パターンが特定変動パターンでない場合に実行される。この図柄変動演出では、図20(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aに演出図柄表示領域27bが出現し、演出図柄の変動表示を開始する。そして、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、演出図柄の停止表示が一定時間(約0.6秒間)実行される。この演出図柄の停止表示は、前述の特別図柄表示部62による停止表示と同様に、当否判定の結果を表示するものである。
図20(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aでは、演出図柄表示領域27bに3つ(3桁)の演出図柄を表示しつつ演出図柄の変動表示と停止表示がなされる。この演出図柄の変動表示は、「1」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「1」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示(スクロール変動表示)」によって構成される。
また、図26(c)に示すように、演出図柄の停止図柄には「大当りを示す停止図柄(大当り図柄)」と「外れ示す停止図柄(外れ図柄)」とがある。そのうち「確変大当りを示す大当り図柄」は演出図柄表示領域27bに「同一の奇数数字」を3個並べて構成され、「通常大当りを示す大当り図柄」は演出図柄表示領域27bに「同一の偶数数字」を3個並べて構成される。また、「外れ図柄」は、演出図柄表示領域27bに停止表示される3つの演出図柄のうちの少なくとも1つを、他と異なる数字図柄として構成される。尚、図20(c)に示すように、演出表示装置27において「大当り図柄」を表示する場合、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行うが、「外れ図柄」を表示する場合、図20(b)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う場合と、図20(a)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行わない場合がある。
c−2.第1特別態様の図柄変動演出
第1特別態様の図柄変動演出は、特別図柄変動遊技の開始時に決定される変動パターンが第1特定変動パターンである場合に実行される。この第1特別態様の図柄変動演出は、第1ボタン73に対する遊技者の操作に応じて操作演出を行うことを除いて、通常態様の図柄変動演出と同様である。ここで、「第1特定変動パターン」に対応して決定される図柄変動演出の実行時間から、第1ボタン73に施される操作を有効とする期間(有効期間)が選択される(後述する)。
第1特別態様の図柄変動演出は、特別図柄変動遊技の開始時に決定される変動パターンが第1特定変動パターンである場合に実行される。この第1特別態様の図柄変動演出は、第1ボタン73に対する遊技者の操作に応じて操作演出を行うことを除いて、通常態様の図柄変動演出と同様である。ここで、「第1特定変動パターン」に対応して決定される図柄変動演出の実行時間から、第1ボタン73に施される操作を有効とする期間(有効期間)が選択される(後述する)。
図21に示すように、第1特別態様の図柄変動演出においても、演出表示装置27の表示画面27aの演出図柄表示領域27bに3つ(3桁)の演出図柄を表示しつつ演出図柄の変動表示が開始される(a1)。そして、第1特別態様の図柄変動演出を開始した後、所定時間が経過すると、表示画面27aに第1ボタン73の操作を促す表示がなされ(a2)、有効期間が開始される。また、サブ制御基板220のCPU220aは、有効期間が開始されるタイミングで第1ボタン73への操作を有効化し、この有効期間が終了するか、第1ボタン73が操作されると第1ボタン73への操作を無効化する。そして、CPU220aは有効期間内に、第1ボタン73が押圧操作されたことを示す信号(以下、「第1操作信号」という。)を受信すると、実行中の図柄変動演出の内容に変化を与える処理を行う。
例えば、有効期間が開始されると、所定の背景画像(例えば、空を示す背景画像)が表示され、有効期間中に第1ボタン73が押圧操作されると、表示画面27aの背景画像が他の背景画像(例えば、水中示す背景画像)に変更され(a4)、当該図柄変動演出およびそれ以降の図柄変動演出にて、当該他の背景画像が表示される。一方、有効期間中に第1ボタン73が押圧操作されない場合には、元の背景画像(例えば、空を示す背景画像)を維持した状態で(a5)、図柄変動演出を完了する。
c−3.第2特別態様の図柄変動演出
第2特別態様の図柄変動演出は、特別図柄変動遊技の開始時に決定される変動パターンが第2特定変動パターンである場合に実行される。この第2特別態様の図柄変動演出は、第1ボタン73および第2ボタン83を操作可能であることを除いて、通常態様の図柄変動演出と同様である。
第2特別態様の図柄変動演出は、特別図柄変動遊技の開始時に決定される変動パターンが第2特定変動パターンである場合に実行される。この第2特別態様の図柄変動演出は、第1ボタン73および第2ボタン83を操作可能であることを除いて、通常態様の図柄変動演出と同様である。
図22に示すように、第2特別態様の図柄変動演出においても、表示画面27aの演出図柄表示領域27bに3つ(3桁)の演出図柄を表示しつつ演出図柄の変動表示が開始される(b1)。そして、第2特別態様の図柄変動演出を開始した後、特定時間が経過すると有効期間が開始される(b2)。
但し、第2特別態様の図柄変動演出においては有効期間が以下のように分けられる。具体的には、有効期間の開始と同時に開始される「第1有効期間」と、「第1有効期間」が終了すると同時に開始される「第2有効期間」と、「第2有効期間」が終了すると同時に開始される「第3有効期間」とに分けられ、「第3有効期間」が終了すると有効期間も終了する。また、「第1有効期間」は第1ボタン73を操作可能であるが、第2ボタン83(第2ボタンユニット80a〜80e)を操作不可能な期間である。また、「第2有効期間」および「第3有効期間」は、第1ボタン73および第2ボタン83(第2ボタンユニット80a〜80e)の双方を操作可能な期間である。
第1有効期間においては、第1ボタン73の高さ位置は基準位置とされ、第2ボタン83に操作を施すことが不可能とされる。この第1有効期間が開始すると、表示画面27aに第1ボタン73の操作を促す表示がなされる(b2)。そして、CPU220aが、第1有効期間内に第1ボタン73が押圧操作されたことを示す信号(第1操作信号)を受信すると、実行中の図柄変動演出の内容に変化を与える処理を行う。例えば、第1有効期間が開始されると、所定の背景画像(例えば、西瓜を示す背景画像)が表示され、第1有効期間中に第1ボタン73が押圧操作されると、当該図柄変動演出およびそれ以降の図柄変動演出における背景画像が、当該所定の背景画像(例えば、西瓜を示す背景画像)に確定する(b4)。
CPU220aは第1有効期間内に第1操作信号を受信しないと、モータ77の駆動軸77aを第1回転方向に向かって所定量回転させ、第1ボタンユニット70の高さ位置を第1上昇位置とする。このとき、上方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)がケーシング71の上方に突出し、遊技者の面前に出現するが、下方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)がケーシング71内に隠蔽され、遊技者の面前に出現しない。このため、第1ボタン73の操作と、上方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)の操作が可能であるが、下方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)の操作が不可能となる。
第1ボタンユニット70の高さ位置が第1上昇位置となると同時に、第2有効期間が開始され、表示画面27aに背景画像の候補が複数表示される(c4)。例えば、「苺の背景画像」と、「サクランボの背景画像」と、「ブドウの背景画像」とが表示され、上方に並ぶ3個の第2ボタン83うち、左端の第2ボタン83を押圧操作すると「苺の背景画像」、中央の第2ボタン83を押圧操作すると「サクランボの背景画像」、右端の第2ボタン83を押圧操作すると「ブドウの背景画像」が選択されることが示唆される(c4)。そして、遊技者が何れかの第2ボタン83を押圧操作すると、操作された第2ボタン83に対応する背景画像(例えば、苺の背景画像)以外の背景画像が表示画面27aから消去されるとともに、選択された背景画像(例えば、苺の背景画像)に確定することに同意するか否かを問いただす表示(「いいですか?」という表示)を行う(c5)。
そして、所定時間内に第1ボタン73が押圧操作されると、図23に示すように、表示画面27aに以後表示する背景画像が、第2ボタン83の操作に基づき選択された背景画像(例えば、苺の背景画像)に確定する。そして、当該図柄変動演出およびそれ以降の図柄変動演出における背景画像が、当該背景画像(例えば、苺示す背景画像)とされる(c6)。一方、第1有効期間内に上方に並ぶ3個の第2ボタン83の何れについても操作を施さないか、選択された背景画像(例えば、苺の背景画像)に確定する操作(第1ボタン73への押圧操作)を行わなかった場合、CPU220aはモータ77の駆動軸77aを第1回転方向に向かって更に所定量回転させ、第1ボタンユニット70の高さ位置を第2上昇位置とする(d6)。このとき、上方に並ぶ3個の第2ボタン83のみならず、下方に並ぶ3個の第2ボタン83もケーシング71の上方に突出し、遊技者の面前に出現する。このため、遊技者は上下に並ぶ6個の第2ボタン83が操作可能となる。
第1ボタンユニット70の高さ位置を第2上昇位置となると同時に、第3有効期間が開始され、表示画面27aに背景画像の候補が複数(第2有効期間よりも多い数)表示される(d6)。例えば、「苺の背景画像」と、「サクランボの背景画像」と、「ブドウの背景画像」と、「リンゴの背景画像」と、「みかんの背景画像」と、「バナナの背景画像」とが表示される。そして、上方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)のうち、左端の第2ボタン83を押圧操作すると「苺の背景画像」、中央の第2ボタン83を押圧操作すると「サクランボの背景画像」、右端の第2ボタン83を押圧操作すると「ブドウの背景画像」が選択されることが示唆される(d6)。同時に、下方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)のうち、左端の第2ボタン83を押圧操作すると「リンゴの背景画像」、中央の第2ボタン83を押圧操作すると「みかんの背景画像」、右端の第2ボタン83を押圧操作すると「バナナの背景画像」が選択されることが示唆される(d6)。
遊技者が何れかの第2ボタン83を押圧操作すると、操作された第2ボタン83に対応する背景画像(例えば、バナナの背景画像)以外の背景画像が表示画面27aから消去されるとともに、選択された背景画像(例えば、バナナの背景画像)に確定することに同意するか否かを問いただす表示(「いいですか?」という表示)を行う(d7)。そして、所定時間内に第1ボタン73が押圧操作されると、背景画像が選択された背景画像(例えば、バナナの背景画像)に確定し、当該図柄変動演出およびそれ以降の図柄変動演出における背景画像が、当該背景画像(例えば、バナナを示す背景画像)とされる(e8)。一方、第3有効期間内に上下に並ぶ6個の第2ボタン83の何れについても操作を施さないか、選択された背景画像(例えば、苺の背景画像)に確定する操作(第1ボタン73への押圧操作)を行わなかった場合、当該図柄変動演出およびそれ以降の図柄変動演出における背景画像を、有効期間開始当初の背景画像(例えば、スイカの背景画像)に確定する。
また、遊技者が上下に並ぶ6種の背景画像(「苺の背景画像」、「サクランボの背景画像」、「ブドウの背景画像」、「リンゴの背景画像」、「みかんの背景画像」、「バナナの背景画像」)の全てが気に入らない場合には、第2ボタン83の押圧操作を行うことなく、第1ボタン73を押圧操作する。この場合、当該図柄変動演出およびそれ以降の図柄変動演出における背景画像を、有効期間開始当初の背景画像(例えば、スイカの背景画像)に確定する。この場合、第1ボタン73が押圧操作された時点で、CPU220aはモータ77の駆動軸77aを第1回転方向と反対方向に向かって所定量の2倍の量だけ回転させ、第1ボタンユニット70の高さ位置を基準位置に戻す。また、第2ボタン83の押圧操作を経て第1ボタン73を押圧操作した場合と、第1ボタン73および第2ボタン83を操作しなかった場合には、第3有効期間を終了すると、CPU220aはモータ77の駆動軸77aを第1回転方向と反対方向に向かって所定量の2倍の量だけ回転させ、第1ボタンユニット70の高さ位置を基準位置に戻す。
本実施例の遊技機1では、以上のように、第1ボタン73の高さ位置が基準位置にあるときには、遊技者は、第1ボタン73および第2ボタン83のうち、第1ボタン73に操作を施すこと、第1ボタン73に操作(有効・無効を問わず)を施さないことを選択できる。また、第1ボタン73の高さ位置が第1上昇位置になると、遊技者は、(a)上段の第2ボタン83、第1ボタン73の順に操作を施すことと、(b)上段の第2ボタン83に操作を施すが、第1ボタン73に操作を施さないことと、(c)上段の第2ボタン83および第1ボタン73に操作を施さないこと、(d)演出に影響がないことを承知で、第1ボタン73および第2ボタン83のうち、第1ボタン73のみに操作を施すこと、のうち何れかを選択できる。更に、第1ボタン73の高さ位置が第2上昇位置になると、遊技者は、(e)第2ボタン83、第1ボタン73の順に操作を施すことと、(f)第2ボタン83に操作を施すが、第1ボタン73に操作を施さないことと、(g)第2ボタン83に操作を施さずに、第1ボタン73に操作を施すことと、(h)第2ボタン83および第1ボタン73に押圧操作を施さないこと、のうち何れかを選択できる。つまり、本遊技機1では、第1ボタン73の動作の有無や動作状態に応じて、操作(入力行為)の実行態様の多様化を図ることができるため、遊技者の演出に対する参加行為(入力行為)のバリエーションを多彩にでき、遊技興趣の向上を図ることができる。
(4)演出制御処理(S900)
次に、図24を用いて、サブ制御部220A(サブ制御基板220のCPU220a)が、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222の図示しないCPU)と協働して行う演出制御処理(S900)の概要について説明する。なお、図24には、演出制御処理を構成する各処理のうちで主要な処理のみを図示している。この演出制御処理(S900)では、図柄変動演出処理(S1100)、大当り遊技演出処理(S1800)などの主要な処理が繰り返し実行される。尚、図24の一周の処理に要する時間は、ほぼ2msecとなっているため、これらの処理は約2msec毎に繰り返し実行される。以下、図24のフロー図に示す処理のうち、図柄変動演出処理(S1100)のみに説明する。
次に、図24を用いて、サブ制御部220A(サブ制御基板220のCPU220a)が、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222の図示しないCPU)と協働して行う演出制御処理(S900)の概要について説明する。なお、図24には、演出制御処理を構成する各処理のうちで主要な処理のみを図示している。この演出制御処理(S900)では、図柄変動演出処理(S1100)、大当り遊技演出処理(S1800)などの主要な処理が繰り返し実行される。尚、図24の一周の処理に要する時間は、ほぼ2msecとなっているため、これらの処理は約2msec毎に繰り返し実行される。以下、図24のフロー図に示す処理のうち、図柄変動演出処理(S1100)のみに説明する。
図柄変動演出処理(S1100)においては、図25に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが、図柄変動開始時のコマンドを受信すると(S1105;YES)、S1110以降の処理が実行される。ここで、S1105の処理で受信するコマンドは、変動パターン指定コマンドおよび特別図柄停止情報指定コマンドである。
CPU220aは、受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」に基づき、主制御部200Aにおいて実行された当否判定の結果を判断することができる。そして、当否判定の結果が大当りである場合には(S1110;YES)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、大当り時の演出パターンテーブルを振り分ける処理を行う(S1115)。また、当否判定の結果が外れである場合には(S1110;NO)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、外れ時の演出パターンテーブルを振り分ける処理を行う(S1120)。
サブ制御基板220のCPU220aは、S1115若しくはS1120の処理を終了すると、S1140の処理を行う。このS1140の処理では、S1115若しくはS1120の処理でセットされた演出パターンテーブルを用いて図柄変動演出の演出パターンを決定する(S1140)。この場合、各演出パターンテーブルに単一の演出パターンが記憶されている場合には(図19を参照)、S1140において、当該単一の演出パターンが使用する演出パターンとして決定され、各演出パターンテーブルに決定用乱数値に対応づた状態で複数の演出パターンが記憶されている場合には、S1140において乱数抽選を行て演出パターンを決定する。
ここで、S1115の処理を経たS1140の処理では、S1140の処理で決定された演出パターンによって、表示画面27aで実行される表示演出の具体的な実行態様やリーチ表示の具体的な態様等、演出図柄の変動表示の開始から終了(確定表示)までの表示パターンが決定される(S1140)。また、S1120の処理を経て実行されるS1140の処理では、S1140の処理で決定された演出パターンによって、演出表示装置27の表示画面27aで実行される表示演出の具体的な実行態様、リーチ表示の実行有無、リーチ表示を実行する場合のリーチ表示態様等、演出図柄の変動表示の開始から終了(確定表示)までの表示パターンが決定される。
CPU220aはS1140の処理を行うと、演出図柄の停止図柄(確定表示する図柄)をセットする処理を行った後(S1145)、S1150の処理に移行する。ここで、S1115の処理およびS1140の処理を経て実行されるS1145の処理では、「大当り停止図柄」として「大当りを確定表示する演出図柄」の具体的な態様等が選択・セットされ、S1120の処理およびS1140の処理を経て実行されるS1145の処理では、「外れ停止図柄」として「外れを確定表示する演出図柄」の具体的な態様等が選択・セットされる。
S1150の処理では、S1140の処理で決定した「演出パターン」およびS1145の処理で決定した「演出図柄の停止図柄」を指定するコマンド(演出表示詳細コマンド)を演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に送信し、演出表示装置27において、演出図柄や背景図柄等の演出図柄の変動表示を開始させる(S1150)。つまり、演出表示装置27の表示画面27aにおける図柄変動演出を開始させる。
この後、今回の図柄変動演出を開始する際に受信した変動パターン指定コマンドによって、特定変動パターンが指定されていたか否かを判断し(S1160)、特定変動パターンが指定されていなかった場合には(S1160;NO)、そのままS1705の処理に移行する。これに対して、特定変動パターンが指定されていていた場合には(S1160;YES)、当該特定変動パターンが第1特定変動パターンであるか否かを判断する(S1165)。そして、第1特定変動パターンが指定されていた場合には(S1165;YES)、図26の第1ボタン演出処理(S1200)を実行した後、S1705の処理に移行する。一方、第2特定変動パターンが指定されていた場合には(S1165;NO)、図27〜図30の第2ボタン演出処理(S1200)を実行した後、S1705の処理に移行する。
S1705の処理において、CPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送信される図柄停止コマンドを受信したと判断すると(S1405;YES)、受信した図柄停止コマンドを演出表示制御部222Aに転送し、演出表示装置27における疑似図柄と背景図柄の演出表示を停止させ(S1710)、図柄変動演出を終了させる。
次に、図26を用いて第1ボタン演出処理(S1200)について説明する。この第1ボタン演出処理(S1200)は、前述の「第1特別態様の図柄変動演出」を実行するための処理である。
第1ボタン演出処理(S1200)が起動すると、ボタン操作が有効とされる期間(有効期間)を開始するタイミングが到来したか否かを判断する(S1210)。このタイミングが到来すると(S1210;YES)、第1ボタン73の操作を有効化する処理と、第1ボタン73の操作を促す表示(以下、「第1ボタン表示」という。)を実行する処理を行う(S1215)。そして、サブ制御部220Aが、有効期間中に第1ボタン73への操作を確認すると(S1230;YES)、第1ボタン73への操作を無効化するとともに表示画面27aから第1ボタン表示を消去する処理とを行った後(S1240)、表示画面27aに表示する背景画像を変更する処理を行い(S1245)、第1ボタン演出処理(S1200)を終了し、図25の図柄変動演出処理(S1100)に復帰する。
一方、サブ制御部220Aが「有効期間」の開始後、その期間中に第1ボタン73の操作への操作を確認しない場合(S1230;NO)には、「有効期間」の終了を待って(S1260;YES)、第1ボタン73への操作を無効化するとともに表示画面27aから第1ボタン表示を消去する処理を行う(S1265)。そして、第1ボタン演出処理(S1200)を終了し、図25の図柄変動演出処理(S1100)に復帰する。
次に、図27〜図30を用いて第2ボタン演出処理(S1300)について説明する。この第2ボタン演出処理(S1300)は、前述の「第2特別態様の図柄変動演出」を実行するための処理である。この第2ボタン演出処理(S1300)も、図27に示すように、有効期間内(S1305;NO)において実行される処理であり、有効期間外(S1305;YES)において実行されない。
また、第2ボタン演出処理(S1200)は、前述の第1有効期間内に(S1305;NO、S1310;YES)実行される第1有効期間処理(S1400)と、前述の第2有効期間内に(S1305;NO、S1310;NO、S1320;YES)実行される第2有効期間処理(S1500)と、前述の第3有効期間内に(S1305;NO、S1310;NO、S1320;NO)実行される第3有効期間処理(S1600)とを備える。以下、第1有効期間処理(S1400)、第2有効期間処理(S1500)、第3有効期間処理(S1600)の順に説明する。
第1有効期間処理(S1400)が起動すると、第1有効期間の開始タイミングであるか否かを判断する(S1410)。そして、このタイミングである場合には(S1410;YES)、第1ボタン73の操作を有効化する処理と、第1ボタン73の操作を促す表示(第1ボタン表示)を実行する処理を行う(S1415)。サブ制御部220Aが第1有効期間中に第1ボタン73への操作を確認すると(S1430;YES)、第1ボタン73への操作を無効化するとともに表示画面27aから第1ボタン表示を消去する処理を行った後(S1440)、表示画面27aに表示する背景画像を変更する処理を行う(S1445)。そして、確定済みフラグをセットした後(S1450)、第1有効期間処理(S1400)を終了する。ここで、確定済みフラグは図柄変動演出で使用する背景画像が確定されたことを示すフラグである。
一方、サブ制御部220Aが「第1有効期間」の開始後、その期間中に第1ボタン73への操作を確認しない場合(S1430;NO)には、表示画面27aから第1ボタン表示を消去する処理を行った後(S1465)、第1有効期間処理(S1400)を終了する。
次に、第2有効期間処理(S1500)に関し、図29を用いて説明する。この第2有効期間処理(S1500)が起動すると、確定済みフラグが解除されているか否かを判断する(S1505)。そして、確定済みフラグがセットされている場合には(S1505;NO)、そのまま第2有効期間処理(S1500)を終了し、確定済みフラグが解除されている場合には(S1505;YES)、S1510以降の処理に移行する。
S1510の処理では、第1ボタンユニット70の高さ位置が、既に第1上昇位置とされているか否かを判断し(S1510)、既に第1上昇位置とされている場合には(S1510;YES)、そのままS1525の処理に移行する。これに対して、第1上昇位置とされていない場合には(S1510;NO)、第1ボタン73の高さ位置を第1上昇位置に移行する処理と、上方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80a〜80c)の操作を有効化する処理と、操作可能な第2ボタン83のうちの何れかの操作を促す表示(以下、「第2ボタン表示」という。)とを行った後(S1520)、S1525の処理に移行する。
S1525の処理では、選択操作フラグが解除されているかを判断する(S1525)。この選択操作フラグは、何れかの第2ボタン83が操作された状態にあるが、未だ背景図柄を確定する処理が行われていないことを示すフラグである。そして、選択操作フラグがセットされている場合には(S1525;NO)、一旦、第2有効期間処理(S1500)を終了する。一方、選択操作フラグが解除されている場合には(S1525;YES)には、サブ制御部220Aが、第2有効期間中に何れかの第2ボタン83への操作を確認すると(S1530;YES)、選択操作フラグをセットする処理(S1535)と、第2ボタン83への操作に基づいて選択された背景画像の仮表示を開始する処理(S1540)とを行う。
S1540の処理を行うと、サブ制御部220Aが第2ボタン83への操作から所定時間(例えば、5秒)を経過したか否かを判断する(S1541)。但し、第2ボタン83への操作を行った直後にはS1541の否定的な判断を経て、一旦、第2有効期間処理(S1500)を終了する。そして、サブ制御部220Aが第2ボタン83への操作から所定時間(例えば、5秒)を経過したことを確認すると(S1541;YES)、第1ボタン73への操作が行われたか否かを判断する(S1545)。つまり、S1540で仮表示された背景画像に、遊技者が同意する旨の操作(第1ボタン73への操作)が行われたか否かを判断する(S1545)。そして、行われたと判断すると(S1545;YES)、第2ボタン83への操作に基づいて選択された背景画像を、以後表示する背景画像として確定する処理と、選択操作フラグを解除する処理と、第1ボタンおよび第2ボタンへの操作を無効化する処理と、第2ボタン表示を消去する処理とを行う(S1560)。そして、確定済みフラグをセットした後(S1565)、第2有効期間処理(S1500)を終了する。
これに対して、S1545の処理で第1ボタン73への操作を確認できない場合には(S1545;NO)、第2ボタン83への操作に基づいて選択された背景画像の仮表示を終了する処理と、選択操作フラグを解除する処理とを行う(S1560)。そして、第2期間演出処理(S1500)を一旦終了するが、この場合、第2有効期間処理(S1500)が再度起動した後、第2ボタン83への操作をやり直すことができる。また、サブ制御部220Aが「第2有効期間」の開始後、その期間中に第2ボタン83の操作への操作を確認しない場合(S1530;NO)には、表示画面27aから第2ボタン表示を消去する処理を行った後(S1575)、第2有効期間処理(S1500)を終了する。
次に、第3有効期間処理(S1600)に関し、図30を用いて説明する。この第3有効期間処理(S1600)が起動すると、確定済みフラグが解除されているか否かを判断する(S1605)。そして、確定済みフラグがセットされている場合には(S1605;NO)、そのまま第3有効期間処理(S1600)を終了し、確定済みフラグが解除されている場合には(S1605;YES)、S1610以降の処理に移行する。
S1610の処理では、第1ボタン73の高さ位置が、既に第2上昇位置とされているか否かを判断し(S1610)、既に第2上昇位置とされている場合には(S1610;YES)、そのままS1622の処理に移行する。これに対して、第2上昇位置とされていない場合には(S1610;NO)、第1ボタン73の高さ位置を第2上昇位置に移行する処理と、下方に並ぶ3個の第2ボタン83(第2ボタンユニット80)の操作を有効化する処理と、上下に並ぶ6個の第2ボタン83のうちの何れかの操作を促す表示(以下、「第3ボタン表示」という。)とを行った後(S1620)、S1622の処理に移行する。
S1622の処理では、第3有効期間が終了するか否かが判断され(S1622)、第3有効期間内の場合には(S1625;NO)、S1625の処理に移行し、第3有効期間を終了する場合には(S1625;YES)、S1675の処理に移行する。なお、S1675の処理については後述する。
S1625の処理では、選択操作フラグが解除されているかを判断し(S1625)、セットされている場合には(S1625;NO)、一旦、第3有効期間処理(S1600)を終了する。一方、選択操作フラグが解除されている場合には(S1625;YES)には、第1ボタン73への操作を確認するか否かを判断する(S1628)。そして、確認すると(S1628;YES)、S1673の処理に移行し、確認できない場合には(S1628;NO)、S1630の処理に移行する。ここで、S1628の処理の肯定的判断を経て、S1673の処理に移行する場合は、操作選択フラグが解除された状態(例えば、第3有効期間内に一度も第2ボタン83を操作しない状態)で、第1ボタン73を操作する場合である。例えば、遊技者が「第3ボタン表示」で表示される何れの背景画像も気に入らないため、元背景画像(西瓜の背景画像)のままでよい、と考える場合や、第1ボタン73を早急に基準位置に戻したい場合等である。
S1630の処理では、何れかの第2ボタン83に操作が施されたか否かを判断する(S1630)。そして、サブ制御部220Aが操作を確認すると(S1630;YES)、選択操作フラグをセットする処理(S1635)と、第2ボタン83への操作に基づいて選択された背景画像の仮表示を開始する処理(S1640)とを行う。
S1640の処理を行うと、サブ制御部220Aが第2ボタン83への操作から所定時間(例えば、5秒)を経過したか否かを判断する(S1641)。但し、第2ボタン83への操作を行った直後にはS1641の否定的な判断を経て、、一旦、第3有効期間処理(S1600)を終了する。そして、サブ制御部220Aが第2ボタン83への操作から所定時間(例えば、5秒)を経過したことを確認すると(S1641;YES)、第1ボタン73への操作が行われたか否かを判断する(S1645)。つまり、S1640で仮表示された背景画像に、遊技者が同意する旨の操作(第1ボタン73への操作)が行われたか否かを判断する(S1645)。そして、行われたと判断すると(S1645;YES)、第2ボタン83への操作に基づいて選択された背景画像を、以後表示する背景画像として確定する処理と、選択操作フラグを解除する処理と、第1ボタンおよび第2ボタンへの操作を無効化する処理と、第3ボタン表示を消去する処理とを行う(S1660)。そして、確定済みフラグをセットした後(S1665)、第3有効期間処理(S1600)を終了する。
これに対して、S1645の処理で、第2ボタン83への操作から所定時間(例えば、5秒以内)に第1ボタン73への操作を確認できない場合には(S1645;NO)、第2ボタン83への操作に基づいて選択された背景画像の仮表示を終了する処理と、選択操作フラグを解除する処理とを行う(S1650)。そして、第3期間演出処理(S1600)を一旦終了するが、この場合、第3有効期間処理(S1600)が再度起動した後、第2ボタン83への操作をやり直すことができる。
また、サブ制御部220Aが「第3有効期間」の開始後、その期間中に第2ボタン83への操作を確認しない場合(S1630;NO)には、背景画像を有効期間開始当初の背景画像(例えば、スイカの背景画像)に確定する処理を行った後(S1673)、S1675の処理に移行する。また、「第3有効期間」内にS1628の処理で肯定的に判断された場合(S1628;YES)も、S1673の処理を経てS1675の処理に移行する。このS1675の処理において、サブ制御部220Aは第1ボタン73の高さ位置に戻す処理を行う。この場合、表示画面27aで第3ボタン表示が継続していれば、第3ボタン表示を消去する処理も行う。また、ボタン(第1ボタン73、第2ボタン83)の操作が有効化されたままであれば無効化する処理を行う。更に、確定済みフラグがセットされたままの状態であれば解除する処理を行う。そして、サブ制御部220AはS1675の処理を行うと第3有効期間処理(S1600)を終了する。
(7)実施例の効果
本遊技機1によると、遊技者にとって入力行為の対象として認識される第1ボタン73(第1の受付手段)が上昇動作することで第2ボタン83(第2の受付手段)が出現するため、第2ボタン83(第2の受付手段)の出現により遊技者に驚きや意外性を与えることができる。また、第2ボタン83(第2の受付手段)が出現すると、第1ボタン73(第1の受付手段)だけでなく第2ボタン83(第2の受付手段)に対しても入力行為を行うことが可能となるため、入力行為の実行態様の多様化を図ることができる。例えば 第1ボタン73の高さ位置が基準位置である場合には第1ボタン73のみが操作可能な状態となるが、第1ボタン73の高さ位置が第1上昇位置や第2上昇位置に移行すると、第1ボタン73および第2ボタン83の操作態様を適宜選択できる。例えば、第1ボタン73および第2ボタン83の操作可能であるため、両者を所定順序で操作したり、一方のみを操作する態様を例示できる。
本遊技機1によると、遊技者にとって入力行為の対象として認識される第1ボタン73(第1の受付手段)が上昇動作することで第2ボタン83(第2の受付手段)が出現するため、第2ボタン83(第2の受付手段)の出現により遊技者に驚きや意外性を与えることができる。また、第2ボタン83(第2の受付手段)が出現すると、第1ボタン73(第1の受付手段)だけでなく第2ボタン83(第2の受付手段)に対しても入力行為を行うことが可能となるため、入力行為の実行態様の多様化を図ることができる。例えば 第1ボタン73の高さ位置が基準位置である場合には第1ボタン73のみが操作可能な状態となるが、第1ボタン73の高さ位置が第1上昇位置や第2上昇位置に移行すると、第1ボタン73および第2ボタン83の操作態様を適宜選択できる。例えば、第1ボタン73および第2ボタン83の操作可能であるため、両者を所定順序で操作したり、一方のみを操作する態様を例示できる。
また、本遊技機1では2段階に上昇動作を行うため、第1ボタン73が上昇することの驚きが、より一層大きくなる。例えば、上昇動作の回数に相当する「2倍の驚き」を得ることもできる。特に、本遊技機1では、第1ボタン73の上昇動作が、サブ制御部220Aが図柄変動演出開始時に受信した変動パターン指定コマンドに基づき、昇降機構(モータ77等)を駆動して自動的に(遊技者の手動に依らずに)実行されるため、第1ボタン73が上昇し、第2ボタン83が出現することに関する驚きが特に大きくなる。
このように、本遊技機1によると、第1ボタン73の上昇動作(突出動作)の有無に応じて、操作(入力行為)の実行態様の多様化を図ることができるため、遊技者の演出に対する参加行為(入力行為)のバリエーションを多彩にでき、遊技興趣の向上を図ることができる。また、本遊技機1では、遊技上の演出において第1ボタン73への操作(入力行為)に基づいて変化する演出内容と、第2ボタン83への操作(入力行為)に基づいて変化する演出内容とが異なるため、第1ボタン73の上昇動作(突出動作)の有無に応じて、変化する演出内容の多様化を図ることができ、この点からも、遊技興趣を更に向上させることができる。
また、本遊技機1では、第1ボタン73が上昇動作(突出動作)を実行可能に設けられ、第1ボタン73において上昇動作(突出動作)を実行することによって出現する部位に対して、第2ボタン83が設けられる。つまり、複数の受付手段(第1ボタン73および第2ボタン83)をまとめて配置することができるため、複数の受付手段を備えつつも、受付手段の設置スペースの省スペース化を図ることができる。また、複数の受付手段をユニット化することができるため、遊技機の製造やメンテナンスの手間を少なくすることができる。
更に、本遊技機では、第1ボタン73に第2ボタンを複数設け、第1ボタン73の動作態様(第1上昇動作を行う場合と、第2上昇動作を行う場合)によって、操作(入力行為)を行うことが可能な第2ボタン種類および数一方が異なっている。このため、操作(入力行為)の実行態様を更に多様化することができる。
次に、実施例1では、第1ボタン73の外形を側面部が略垂直な箱形状(略6面体形状)としたが、第1ボタン73の外形は、これに限定されない。例えば、図31(a)および(b)に示す変形例1のように、側面部を傾斜面とすることもできる。この変形例では、第2ボタン83の軸心(押圧方向)が、遊技者に向かって上がり傾斜となる。このため、側面部に配置される第2ボタン83を操作することが特に容易となる。また、図31(c)に示す変形例2のように、第1ボタン73の外形を略円筒形(上端に蓋部を有する蓋付きの略円筒形)としてもよい。
更に、実施例1では、固定状態に配置されるケーシング71と、ケーシング71に対して上下動可能な状態の第1ボタン73と、第1ボタン73の突出動作を行う動作手段(ベース部材72、モータ77、ギア77b)を備える第1ボタンユニット70を例示した。但し、図32に示す変形例3のように、動作可能な状態に配置される土台(例えば、ケーシング)91と、土台91に対して上下動可能な状態の第1ボタン73と、土台(例えば、ケーシング)91の動作(例えば、突出動作)を行う動作手段とを備える第1ボタンユニットを例示することもできる。この場合、土台91において動作に伴い出現する部位(例えば、前方に位置する側面部)に第2ボタン83を設けることができる。
更に、実施例1では、第1ボタン73が上方に向かって突出する態様を例示したが、第1ボタン73の突出方向は他の方向であってもよい。例えば、図33(a)および(b)の変形例4に示すように、第1ボタン73が上皿部材5の前方に突出することとしてもよく、この場合、第1ボタン73の上面部であって、第1ボタン73の突出時に出現する部位に第2ボタン83を設けてもよい。また、この場合、第1ボタン73の側面部や底面部であって、第1ボタン73の突出時に出現する部位に第2ボタン83を設けてもよい。更に、図示を省略するが、第1ボタン73が上皿部材5の側方に突出してもよいし、第1ボタン73が上皿部材5以外の部位(例えば、前面枠4の前面部、下皿部材6等)から突出してもよい。
更に、実施例1では、第1ボタン73が所定量上昇動作を行うと、第1ボタン73の操作を検知するセンサS4が、第1ボタン73と同一量上昇する態様(第1ボタン73が突出動作を行うか否かに係わらず、第1ボタン73とセンサS4の距離が変化しない態様)を例示した。但し、図33の(c)および(d)の変形例5に示すように、第1ボタン73が動作(上昇動作等)を行うか否かを問わずに、第1ボタン73の操作を検知するセンサS4の位置を固定する態様を例示することもできる。この変形例4では、動作(上昇動作等)を行う前の第1ボタン73に比べて、動作(上昇動作等)を行った後の第1ボタン73では、当該第1ボタン73の操作が検知されるための必要な操作量が多くなる。つまり、動作(上昇動作等)を行った後の第1ボタン73では、当該第1ボタン73の押し込み量を多くしなければ、当該第1ボタン73の操作が検知されないこととなる。
次に、図34を用いて実施例2の遊技機について説明する。この実施例2の遊技機は、第1ボタン73が回転動作を行う点と、この回転動作に伴って第2ボタン83が出現する点が実施例1の遊技機と異なる。
この実施例2の遊技機を構成する第1ボタン73の下面部からは回転軸75aが垂下している。そして、回転軸75aはケーシング74に装着された支持部材75bによって回転可能で、しかも、上下動可能な状態に支持されている。また、回転軸75aは、その上端側が第1ボタン73の下面部に一体化され、第1ボタン73と一体動作(一体での回転および上下動可能)とされている。また、回転軸75aの下端側にギア75cが一体動作(一体での回転および上下動)可能な状態で装着され、このギア75cには中間ギア75dが噛合している。
この中間ギア75dには、モータ(図示を省略)の駆動軸に一体回転可能な状態に装着された駆動ギア(図示を省略)が噛合しているため、モータの駆動力は、駆動ギア(図示を省略)、中間ギア75d、ギア75cを介して回転軸75aに伝達される。なお、実施例2においても、駆動源を構成するモータとして、ステッピングモータを使用している。そして、このモータも演出ボタン基板228を介してサブ制御基板220{図15(a)を参照}に接続され、その回転動作(回動動作)と停止動作は、サブ制御基板220から出力される制御信号を用いて制御される。
ケーシング74の内部には仕切板74bが設けられ、回転軸75aは、支持部材75bによって回転および上下動可能な状態に支持されつつ仕切板74bを縦断している。そして、第1ボタン73は仕切板74bの上方に配置され、ギア75c、中間ギア75dは仕切板74bの下方に配置されている。また、仕切板74bの上面部と、第1ボタン73の下面部との間には第1ボタン73を上方に付勢するコイルスプリング75eが介在されている。このため、第1ボタン73はコイルスプリング75eの付勢力によって、ケーシング74の上方の開口部74fが抜け出ようとする挙動を示そうとするが、第1ボタン73の外周部の段部73vが、ケーシング74の開口部74fの近傍の段部74gに当接することで、第1ボタン73の抜け止めが図られる。
実施例2の第1ボタン73も、下方に開口する略容器形状に構成され、略矩形枠状の横断面を備え、1つの側面部731bにタッチパネル73xが装着されている。このタッチパネル73xは「第2の受付手段」の他の具体例を示すものであり、このタッチパネル73xに遊技者が指等で触れたとき、サブ制御基板220は入力信号を受信することになる。そして、実施例では、このタッチパネル73xとして、静電容量方式を用いるが、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式等の種々の方式のものを用いることもできる。
なお、実施例2では、タッチパネル73x(静電容量方式)と、サブ制御基板220との間に介在される基板(例えば、演出ボタン基板228)に搭載されるCPUがタッチパネル73xに指が接触するか否かを監視(当該基板に搭載されたROM(図示を省略)に格納されたプログラムに従って監視)する。つまり、実施例2では、当該基板(例えば、演出ボタン基板228)と、タッチパネル73x(静電容量方式)とは双方向通信可能な状態に接続され、当該基板(例えば、演出ボタン基板228)のCPUは、タッチパネル73xにおいて静電容量が変化している部分があったことを検知すると、当該部分において、タッチパネル73xへの接触行為(入力行為)があったと判断し、入力信号をサブ制御基板220に向かって出力する。
なお、実施例2では、タッチパネル73x(静電容量方式)と、サブ制御基板220との間に介在される基板(例えば、演出ボタン基板228)に搭載されるCPUがタッチパネル73xに指が接触するか否かを監視(当該基板に搭載されたROM(図示を省略)に格納されたプログラムに従って監視)する。つまり、実施例2では、当該基板(例えば、演出ボタン基板228)と、タッチパネル73x(静電容量方式)とは双方向通信可能な状態に接続され、当該基板(例えば、演出ボタン基板228)のCPUは、タッチパネル73xにおいて静電容量が変化している部分があったことを検知すると、当該部分において、タッチパネル73xへの接触行為(入力行為)があったと判断し、入力信号をサブ制御基板220に向かって出力する。
実施例2の第1ボタン73においてもインデックス部(図示を省略)が垂下し、仕切板74bの上面部には、このインデックス部を検知するためのセンサ(図示を省略)が設けられている。なお、このセンサとしては、実施例の各センサS1〜S10と同様な透過型のフォトセンサ(フォトインタラプタ)を用いることができ、この実施例2のセンサも演出ボタン基板228を介して、サブ制御基板220に接続されている。
実施例2の遊技機では、第1ボタン73の各側面部のうち、タッチパネル73xが設けられた側面部とは表裏の関係にある側面部73yを、遊技者の方向に向けた状態が基準状態とされる。この基準状態にあるとき、第1ボタン73に押圧操作を施すと、コイルスプリング78の付勢力に対抗しつつ、この第1ボタン73はケーシング74内を下降する。このとき、ギア75cが回転軸75aと一体で下降し、中間ギア75dに対して摺動するが、ギア75cの全高(軸心長)が中間ギア75dの全高(軸心長)よりも低く(短く)されているため、ギア75cと中間ギア75dとが噛合した状態が維持される。また、第1ボタン73に押圧操作を施すと、第1ボタン73から垂下するインデックス部が、仕切板74bの上面部のインデックス部に検知されるため、サブ制御基板220のCPU220aは第1ボタン73に押圧操作に施されたと判断することができる。
第1ボタン73の基準状態のとき、モータを駆動して第1ボタン73を回転軸75aの軸心回りに180度回転すると、タッチパネル73xが設けられた側面部が遊技者の方向を指向する(出現する)。ここで、実施例2の第1ボタン73において、タッチパネル73xが設けられた側面部731bが、遊技者の方向を指向する状態を回転状態と称する。そして、第1ボタン73の回転状態となると、遊技者はタッチパネル73xに指等を触れることが可能となる。
実施例2の遊技機によると、遊技者にとって入力行為の対象として認識される第1ボタン73(第1の受付手段)が回転動作することでタッチパネル73x(第2の受付手段)が出現するため、タッチパネル73x(第2の受付手段)の出現により遊技者に驚きや意外性を与えることができる。また、実施例2の遊技機では、第1ボタン73の回転動作が、サブ制御部220Aが図柄変動演出開始時に受信した変動パターン指定コマンドに基づき、回転機構(モータ等)を駆動して自動的に(遊技者の手動に依らずに)実行されるため、第1ボタン73が回転して、タッチパネル73x(第2の受付手段)が出現することに関する驚きが特に大きくなる。
また、タッチパネル73x(第2の受付手段)が出現すると、第1ボタン73(第1の受付手段)だけでなくタッチパネル73x(第2の受付手段)に対しても入力行為を行うことが可能となるため、入力行為の実行態様の多様化を図ることができる。例えば 第1ボタン73が基準状態である場合には第1ボタン73のみに入力行為を行うことが可能であるが、第1ボタン73が回転状態となると、第1ボタン73およびタッチパネル73xの入力行為の態様を適宜選択できる。具体的には、第1ボタン73およびタッチパネル73xに入力行為を行うことが可能であるため、両者を所定順序で入力行為を行ったり、一方のみに入力行為を行う態様を例示できる。
このように、本遊技機1によると、第1ボタン73の回転動作の有無に応じて、入力行為の実行態様の多様化を図ることができるため、遊技者の演出に対する参加行為(入力行為)のバリエーションを多彩にでき、遊技興趣の向上を図ることができる。また、本遊技機1では、遊技上の演出において第1ボタン73への入力行為に基づいて変化する演出内容と、タッチパネル73xへの入力行為に基づいて変化する演出内容とを異なることとすれば、第1ボタン73の回転動作の有無に応じて、変化する演出内容の多様化を図ることができ、この点からも、遊技興趣を更に向上させることができる。
但し、実施例2においても、第2の受付手段として、タッチパネル73xの代わりに、押圧式のボタン等を用いることもできる。同様に、前述の実施例1においても、第2入の受付手段として、押圧式のボタンの代わりに、タッチパネル73x等を用いることもできる。また、実施例2では、基準状態にある第1ボタン73において、遊技機の後方を指向する部位に第2の受付手段を設ける態様を例示したが、他の態様を例示することもできる。例えば、図35に示す変形例6のように、回転可能に配置される第1ボタン73の周囲にカバー98を配置してもよい。この変形例6では、第1ボタン73を上部が蓋部で封止された略円筒体若しくは略円柱体で構成する。そして、第1ボタン73の外周部において、第2ボタン83を配置する。
カバー98は、前面部(遊技者と対面する部位)に開放部98aを備えている。また、変形例6においても、第1ボタン73を回転させるせるための回転駆動機構(モータ、ギア等を備える回転駆動機構)を備えている。そして、回転駆動機構を駆動しない場合には、カバー98の外周部のうち、第2ボタン83が設けられていない部位が開放部98aに位置合わせされ、第2ボタン83が設けられた部位はカバー98によって隠蔽される。そして、回転駆動機構を所定量駆動すると、第2ボタン83が開放部98aに位置合わせされ、遊技者が第2ボタン83を操作することが可能となる。つまり、変形例5に示すように、本来、第2ボタン83を遊技者の前面に出現可能な位置(遊技者を基準とした左斜め前方や右斜め前方)に配置しつつも、第2ボタン83の前面にカバー98を配置して、第2ボタン83が遊技者の前面に現れない状態とする。そして、第1ボタン73を回転させ、第2ボタン83を開放部98aに位置合わせることで、第2ボタン83を遊技者の前面に出現させることとしてもよい。この変形例6によっても、実施例2と同様な効果を得ることができる。
次に、図36を用いて実施例3の遊技機について説明する。この実施例3の遊技機は、第1ボタン73が下降動作を行う点と、この下降動作に伴って第2ボタン83が出現する点が実施例1の遊技機と異なる。
この実施例3の遊技機を構成する第1ボタンユニット70Cは、第1ボタン73を上下動させるための駆動機構(図示を省略)を備える。この駆動機構も、モータ、ギア(ラックギア、ピニオンギア)等を備え、モータが演出ボタン基板228を介してサブ制御基板220{図15(a)を参照}に接続され、その回転動作(回動動作)と停止動作は、サブ制御基板220から出力される制御信号を用いて制御される。
第1ボタン73は上下動可能な状態に配置され、上皿部材5の上面部5nから突出量を第1の量とする状態(以下、「基準状態」という。)に配置される。また、上皿部材5の上面部5nにおいて、第1ボタン73の配置部位よりも後方に壁部5mを立設し、この壁部5mにおいて第1ボタン73の背後に位置する部位には、3個の第2ボタンユニット80Cが装着されている。そして、第2ボタンユニット80Cを構成する第2ボタン83は前後に進退可能とされ、遊技者が押圧操作すると後方に向かって動作可能されている。
第1ボタン73が「基準状態」にあるときは、第2ボタン83は第1ボタン73の後方に隠蔽された状態となる。このとき、第1ボタン73を操作することは可能であるが、第2ボタン83を操作することはできない。一方、モータを駆動し、第1ボタン73の上面部5nから突出量を第1の量よりも少ない第2の量とすると、第2ボタン83は遊技者の面前に出現し、操作可能となる。なお、第1ボタン73の上面部5nから突出量を第2の量とする状態を、以下、「待避状態」と称すこととする。このとき、第1ボタン73および第2ボタン83を操作することができる。
実施例3の遊技機によると、遊技者にとって入力行為の対象として認識される第1ボタン73(第1の受付手段)が下降動作(待避動作)を行うことで第2ボタン83(第2の受付手段)が出現するため、第2ボタン83(第2の受付手段)の出現により遊技者に驚きや意外性を与えることができる。また、実施例3の遊技機では、第1ボタン73の下降動作を、サブ制御部220Aが図柄変動演出開始時に受信した変動パターン指定コマンドに基づき、駆動機構(モータ等)を駆動して自動的に(遊技者の手動に依らずに)実行する。つまり、遊技者自身が、第1ボタン73が押圧操作をしていないのに、第1ボタン73が勝手に押圧操作されたような状態となるばかりか、第2ボタン83が突然、出現するため、遊技者の驚きが特に大きくなる。
また、第2ボタン83(第2の受付手段)が出現すると、第1ボタン73(第1の受付手段)だけでなく第2ボタン83(第2の受付手段)に対しても入力行為を行うことが可能となるため、入力行為の実行態様の多様化を図ることができる。例えば 第1ボタン73の状態が基準状態である場合には第1ボタン73のみが操作可能な状態となるが、第1ボタン73が下降状態(待避状態)となると、第1ボタン73および第2ボタン83の操作態様を適宜選択できる。例えば、第1ボタン73および第2ボタン83の操作可能であるため、両者を所定順序で操作したり、一方のみを操作する態様を例示できる。
このように、本遊技機1によると、第1ボタン73の下降動作(待避動作)の有無に応じて、操作(入力行為)の実行態様の多様化を図ることができるため、遊技者の演出に対する参加行為(入力行為)のバリエーションを多彩にでき、遊技興趣の向上を図ることができる。また、本遊技機1では、遊技上の演出において第1ボタン73への操作(入力行為)に基づいて変化する演出内容と、第2ボタン83への操作(入力行為)に基づいて変化する演出内容とが異なるため、第1ボタン73の上昇動作(突出動作)の有無に応じて、変化する演出内容の多様化を図ることができ、この点からも、遊技興趣を更に向上させることができる。
また、本遊技機1では、第1ボタン73が下降動作(待避動作)を実行可能に設けられ、第1ボタン73において下降動作(待避動作)を実行することによって出現する部位に対して、第2ボタン83が設けられる。つまり、複数の受付手段(第1ボタン73および第2ボタン83)をまとめて配置することができるため、複数の受付手段を備えつつも、受付手段の設置スペースの省スペース化を図ることができる。また、複数の受付手段をユニット化することができるため、遊技機の製造やメンテナンスの手間を少なくすることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限り、特許請求の範囲において本発明を特定するための記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
すなわち、第1の受付手段(第1ボタン73)や第2の受付手段(第2ボタン83)への入力行為に基づいて実行される演出(行為演出)の態様は各実施例に例示するものに限定されない。例えば、図37(a)の変形例7に示すように、図柄変動演出中において所定条件が成立すると(例えば、特定のリーチ演出が開始されると)、スロットマシンの3個のリールを模した表示を出現させるとともに、第1ボタン73を上昇させ、3個の第2ボタン83を出現させる。そして、遊技者が個々の第2ボタン83を操作する毎に、対応する位置のリール(例えば、左端の第2ボタン83が、左端のリールに対応する。)を停止させる演出表示を行うこととしてもよい。なお、変形例7と、後述する変形例8〜変形例10は実施例1の変形例であるが、これらを他の実施例(実施例2、実施例3)や他の変形例の変形例とすることもできる。
また、第1の受付手段(第1ボタン73)や第2の受付手段(第2ボタン83)への入力行為に基づいて実行される演出(行為演出)の実行時期は、図柄変動演出中に限定されない。例えば、図37(b)に示す変形例8や図示しない変形例9のように、デモ演出中に有効期間を開始さえ、行為演出を実行可能としてもよい。つまり、前述のように、主制御基板200のCPU201は、遊技機1において特別図柄の変動表示が一定時間行われておらず、当該遊技機1がいわゆる客待ち状態であると判断すると、サブ制御基板220に向かって「デモ演出開始コマンド」を送信する。そして、サブ制御基板220のCPU220aは、「デモ演出開始コマンド」を受信すると、演出表示装置27の表示画面27a等においてデモ演出を開始する。なお、デモ演出を開始した後において、特別図柄の図柄変動を開始すると、主制御基板200のCPU201はサブ制御部220Aへ「デモ演出停止コマンド」を出力する。そして、サブ制御基板220のCPU220aは「デモ演出停止コマンド」を受信すると、デモ演出を終了するが、変形例8ではデモ演出を終了すると有効期間も終了する。
変形例8では、デモ演出を開始すると有効期間が開始され、遊技機の履歴情報(例えば、図柄変動遊技の実行回数、本日の大当り回数、昨日の大当り回数)が表示されるとともに、第1ボタン73を上昇させ、3個の第2ボタン83を出現させる。そして、遊技者が個々の第2ボタン83を操作する毎に、対応する情報(例えば、左端の第2ボタン83が、図柄変動遊技の実行回数、つまり「スタート回数」に対応する。)を表示することとしてもよい。また、図示を省略するが、変形例9では、デモ演出を開始すると有効期間が開始され、遊技機のスペック情報(例えば、大当り確率、大当りの種類等)が表示されるとともに、第1ボタン73を上昇させ、3個の第2ボタン83を出現させる。そして、遊技者が個々の第2ボタン83を操作する毎に、対応する状況(例えば、左端の第2ボタン83が、大当り確率に対応する。)を表示することとしてもよい。更に、図示を省略するが、変形例10では、デモ演出を開始すると有効期間が開始され、遊技機に関連する情報(例えば、当該遊技機のスペック情報、新台に関する情報、定休日等のパチンコホールに関する情報)が表示されるとともに、第1ボタン73を上昇させ、3個の第2ボタン83を出現させる。そして、遊技者が個々の第2ボタン83を操作する毎に、対応する状況(例えば、左端の第2ボタン83が、大当り確率に対応する。)を表示することとしてもよい。
各実施例および各変形例では、第1ボタン73が突出動作および回転動作のうちの一方を行う態様を例示したが、図38の変形例11のように、第1ボタン73が突出動作および回転動作の双方を行ってもよい。この変形例11の第1ボタン73では、図38(a)に示すように、第1ボタン73が基準状態にあるとき、この第1ボタン73には下方への押圧操作を施すことができる。また、第1ボタン73が基準状態にあるに、図38(b)に示すように、この第1ボタン73に上昇動作を施すと、第1ボタン73の前面部(前方の側面部)に配設された第2ボタン83が遊技者の面前に出現する。このとき、第1ボタン73には下方への押圧操作を施すことができ、第2ボタン83には後方への押圧操作を施すことが可能である。
また、第1ボタン73が基準状態にあるに、図38(c)に示すように、この第1ボタン73に上昇動作および回転動作(上下方向に沿った軸心回りに約180度回転させる回転動作)を同時に施すと、第1ボタン73の後面部(後方の側面部)のタッチパネル73xが遊技者の面前に出現する。このとき、第1ボタン73には下方への押圧操作を施すことができ、タッチパネル73xには入力行為(タッチ)を施すことが可能となる。この変形例11によっても、実施例1および実施例2と同様な効果を得ることができる。なお、図38(c)に示す状態を、第1ボタン73の上昇動作および回転動作をこの順に行って実現してもよいし、回転動作および上昇動作をこの順に行って実現してもよい。
各実施例および各変形例では、受付手段(第1の受付手段、第2の受付手段)を押しボタンやタッチパネル等の遊技者の体(手)が接触する接触型のものとしたが、遊技者の体(手)が前方に現れたことを検知可能な非接触式のセンサ(光を用いた非接触型のセンサ)のように、非接触型の受付手段(第1の受付手段、第2入の受付手段)を用いることもできる。また、各実施例および各変形例では、為受付手段(第1の受付手段、第2の受付手段)を略筒形状や略柱形状(押しボタン)、若しくは略板形状(タッチパネル)に構成したが、受付手段が外形等はこれに限定されず、例えば、「人形(フィギア)」によって構成することもできる。
更に、上述した各実施例および変形例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球」として利用し、遊技盤に設けられた各種入賞口(第1始動口、第2始動口、大入賞口等)への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機1に本発明を適用した例を説明したが、「賞球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益(遊技価値)を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。
そのようなタイプの遊技機として、各種入賞口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを主制御部あるいは払出制御部のRAMに記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機を例示でき、この場合にも、上記実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプの遊技機としては、遊技機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入賞口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成された遊技機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。この種の遊技機(いわゆる封入式遊技機)においては、例えば、入賞口に遊技球が入球する毎に、例えば、入球した入賞口毎に定められた賞球量を示すデータを記憶することによって、遊技の結果としての遊技価値を遊技者に付与することができる。
本発明は、遊技機を製造、販売等する分野において利用できる。
1;遊技機(弾球遊技機)、
10;遊技盤、
17;始動入賞装置、
73;第1ボタン(第1の受付手段)、
83;第2ボタン(第2の受付手段)。
10;遊技盤、
17;始動入賞装置、
73;第1ボタン(第1の受付手段)、
83;第2ボタン(第2の受付手段)。
本発明の遊技機は、
遊技者による入力を受付可能な受付手段を備え、該入力を受け付けることに基づいて、所定の遊技演出を実行可能な遊技機であって、
前記受付手段として、第1の受付手段と第2の受付手段とを有し、
前記第1の受付手段は、所定の動作を実行可能であり、
前記第2の受付手段は、前記第1の受付手段が所定の動作を実行することによって、遊技者による入力が困難な第1の状態から遊技者による入力が容易な第2の状態に変化するものであり、
前記第2の受付手段が前記第2の状態に変化した後に、前記第1の受付手段および前記第2の受付手段に対する入力が可能になる
ことを特徴とする。
遊技者による入力を受付可能な受付手段を備え、該入力を受け付けることに基づいて、所定の遊技演出を実行可能な遊技機であって、
前記受付手段として、第1の受付手段と第2の受付手段とを有し、
前記第1の受付手段は、所定の動作を実行可能であり、
前記第2の受付手段は、前記第1の受付手段が所定の動作を実行することによって、遊技者による入力が困難な第1の状態から遊技者による入力が容易な第2の状態に変化するものであり、
前記第2の受付手段が前記第2の状態に変化した後に、前記第1の受付手段および前記第2の受付手段に対する入力が可能になる
ことを特徴とする。
また、本発明では、
前記第2の受付手段を複数設け、
前記第1の受付手段の動作態様によって、遊技者による入力対象となる前記第2の受付手段の種類および数のうちの少なくとも一方が変化する
こととしてもよい。
前記第2の受付手段を複数設け、
前記第1の受付手段の動作態様によって、遊技者による入力対象となる前記第2の受付手段の種類および数のうちの少なくとも一方が変化する
こととしてもよい。
Claims (4)
- 遊技者が行う入力行為を受付可能な受付手段を備え、前記受付手段に対して行われた入力行為に基づいて、所定の遊技演出を実行可能な遊技機であって、
前記受付手段として、第1の受付手段と第2の受付手段とを有し、
前記第1の受付手段は、所定の動作を実行可能であり、
前記第2の受付手段は、前記第1の受付手段が動作することによって出現する構成であり、
前記第2の受付手段の出現後に、前記第1の受付手段および前記第2の受付手段に対する入力行為が受付可能になることを特徴とする遊技機。 - 前記第1の受付手段は、突出動作を実行可能であり、
前記第2の受付手段は、前記第1の受付手段が前記突出動作を実行することによって出現する部位に設けられることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記第1の受付手段は、回転動作を実行可能であり、
前記第2の受付手段は、前記第1の受付手段が前記回転動作を実行することによって出現する部位に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。 - 前記第2の受付手段を複数設け、
前記第1の受付手段の動作態様によって、前記入力行為を行うことが可能な第2の受付手段の種類および数のうちの少なくとも一方が変化することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
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