以下、遊技機の一種であるスロットマシンの一実施形態について説明する。
本実施形態のスロットマシンは、パチスロとも称される回胴式遊技機である。この明細書において、上、下、左、右、前(表)、後(裏)の各方向は、スロットマシンで遊技を行う遊技者から見たときの各方向を指すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのスロットマシン10は、四角箱状の本体キャビネット11を備えている。本体キャビネット11は、前面に、開口部11aを備えている(図2に示す)。スロットマシン10は、本体キャビネット11の開口部を覆っている前面扉12を備えている。前面扉12は、本体キャビネット11に対して開閉可能に支持されている。また、スロットマシン10は、前面扉12の開放を検出可能な開放センサSE1を備えている(図3に示す)。例えば、開放センサSE1は、前面扉12に配設されている。そして、開放センサSE1は、本体キャビネット11に対して前面扉12が閉鎖されている場合に、本体キャビネット11を検出することにより、前面扉12の閉鎖を検出する一方で、前面扉12が開放されている場合に、本体キャビネット11を検出しないことにより、前面扉12の開放を検出する。
スロットマシン10は、遊技者から視認可能な位置に、演出表示装置13を備えている。演出表示装置13は、演出の1つとして、例えばキャラクタや文字などを模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行できる演出実行手段である。例えば、演出表示装置13は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び有機ELディスプレイなどである。
スロットマシン10は、遊技者から視認可能な位置に、装飾ランプ14を備えている。装飾ランプ14は、演出の1つとして、図示しない発光体を点灯、消灯、及び点滅させる演出(以下、発光演出と示す)を実行できる演出実行手段である。スロットマシン10は、前面扉12の前面側に、スピーカ15を備えている。スピーカ15は、演出の1つとして、例えば効果音や楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行できる演出実行手段である。
スロットマシン10は、機内部に、リールユニット16を備えている。リールユニット16は、第1リール16aと、第2リール16bと、第3リール16cと、を備えている。リール16a〜16cは、左からこの順番で並んでおり、それぞれ左リール、中リール、及び右リールとも称される回胴(ドラム)である。
リール16a〜16cは、その外周面に沿って、複数の図柄が配列された図柄列をそれぞれ備えている。図柄列は、複数の図柄を長手方向に沿って印刷した帯状の透光性フィルムを、リール16a〜16cの外側に巻き付けることにより設けられている。本実施形態において、図柄列は、図柄番号00から図柄番号20までの全部で21個の図柄によって構成されている。また、本実施形態の図柄には、複数種類の図柄がある。例えば、複数種類の図柄には、チェリーを模したチェリー図柄、スイカを模したスイカ図柄、ベルを模したベル図柄、REPLAYの文字を模したリプレイ図柄、及びアラビア数字の7を模した7図柄などがある。
リールユニット16は、第1リール16aの回転角を検出するための第1リールセンサSE2と、第2リール16bの回転角を検出するための第2リールセンサSE3と、第3リール16cの回転角を検出するための第3リールセンサSE4と、を備えている(図3に示す)。
リールユニット16は、第1リール16aを動作させるアクチュエータと、第2リール16bを動作させるアクチュエータと、第3リール16cを動作させるアクチュエータと、を備えている(何れも図示しない)。例えば、リール16a〜16cを動作させる複数のアクチュエータは、ステッピングモータである。本実施形態において、リール16a〜16cは、それぞれに対応して設けられたアクチュエータによって、相互に独立して、縦方向に回動、回転及び停止が可能である。
スロットマシン10は、前面扉12のうち演出表示装置13の下方に、機内部にあるリールユニット16を視認可能とするための略四角形の表示窓12aを備えている。即ち、リールユニット16は、表示窓12aを介して遊技者が視認できるように、機内部に配設されている。スロットマシン10では、リール16a〜16cが回転すると、表示窓12aを介して視認可能な図柄列(複数の図柄)が変動される。例えば、図柄列の変動は、図柄列が上方から下方に向かって縦方向にスクロール表示される態様により行われる。本実施形態において、遊技としての変動ゲームは、図柄を変動させることにより行われる。
表示窓12aは、リール16a〜16cにおいて、周方向に連続している3つの図柄を表示可能な大きさである。表示窓12aには、リール16a〜16cごとに、上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置が設定されている。本実施形態のスロットマシン10では、リール16a〜16cごとに設定された3つの停止位置の中から1つずつ選択された停止位置の組み合わせによって、停止された図柄組み合わせを入賞と判定し得る有効な停止位置の組み合わせが設定されている。以下の説明では、有効な停止位置の組み合わせを構成する複数の停止位置を結んだラインを単に「有効ラインNL」と示す。本実施形態では、リール16a〜16cの各中段停止位置によって、有効ラインNL(有効な停止位置の組み合わせ)が構成されている。有効な停止位置の組み合わせ以外の組み合わせは、表示された図柄組み合わせを入賞と判定し得ない無効な停止位置の組み合わせ(所謂、無効ライン)となる。
この明細書では、図柄について単に「停止」と示す場合、図柄が表示窓12a内、即ち上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置の何れかに停止され、遊技者に視認可能に表示されることを意味している。この明細書では、「導出する」と示す場合、有効ラインNL上に図柄を停止させることにより、有効ラインNL上に図柄組み合わせを表示することを意味している。この明細書では、「入賞」と示す場合、賞を獲得するために必要な図柄組み合わせとして予め定められたものが有効ラインNL上に表示されることを意味している。
スロットマシン10では、入賞が発生すると、該入賞した図柄組み合わせに予め定められた賞が付与される。以下の説明では、有効ラインNL上に表示されることによって賞を獲得できる図柄組み合わせを「役」と示す場合がある。本実施形態のスロットマシン10では、複数種類の役が設定されている。
複数種類の役には、賞としてリプレイ(再遊技)を定めたリプレイ役(再遊技役)がある。リプレイ(再遊技)は、遊技媒体としてのメダルの投入などによって新たにメダルを賭けることなく、変動ゲームを行うことをいう。また、複数種類の役には、賞として、メダルの払い出しを定めた払出し役(小役)がある。例えば、払出し役には、ベル役と、チェリー役と、スイカ役と、チャンス役と、がある。また、複数種類の役には、賞としてボーナス遊技を定めたボーナス役がある。例えば、ボーナス役には、第1ボーナス役と、第2ボーナス役とがある。
ボーナス遊技では、内部抽選(後述する役抽選)において所定の払出し役(例えばベル役)に当選する確率が非ボーナス遊技に比して高い。したがって、ボーナス遊技において、遊技者は、多数のメダルを獲得するチャンスを得ることができる。ボーナス遊技は、ボーナス役が入賞したことを契機に開始され、予め定めたボーナス終了条件が成立したことを契機に終了される。例えば、ボーナス終了条件は、ボーナス遊技におけるメダルの総払出し枚数が所定枚数に達することで成立する。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、メダルを投入するためのメダル投入口17を備えている。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、ベットボタン18を備えている。ベットボタン18は、スロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットの中から予め定めた量(枚数)のメダルを変動ゲームに賭ける操作が可能な手段である。以下の説明では、遊技媒体を変動ゲームに賭けることを「ベット」と示す場合がある。本実施形態において、ベットボタン18は、クレジットの中から、1回の変動ゲームに賭けることができる最大の賭数(本実施形態では3枚)迄のメダルを変動ゲームに賭ける操作が可能な手段である。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、精算ボタン19を備えている。精算ボタン19は、ベットされたメダルや、クレジットを払い戻す操作が可能な手段である。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、スタートレバー20を備えている。スタートレバー20は、リール16a〜16cの回転を開始させる操作が可能な手段である。以下の説明では、変動ゲームを開始させる契機となる操作を単に「開始操作」と示す場合がある。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、第1ストップボタン21aと、第2ストップボタン21bと、第3ストップボタン21cと、を備えている。ストップボタン21a〜21cは、左からこの順番で並んでおり、それぞれ左ストップボタン、中ストップボタン、及び右ストップボタンとも称される。第1ストップボタン21aは第1リール16aと、第2ストップボタン21bは第2リール16bと、第3ストップボタン21cは第3リール16cと、それぞれ対応している。ストップボタン21a〜21cは、対応しているリールの変動を停止させる操作が可能な手段である。
以下の説明では、リール16a〜16cの回転を停止させる契機となる操作を単に「停止操作」と示す場合がある。また、以下の説明では、変動ゲームが開始されたのちに、ストップボタン21a〜21cのうち最初の停止操作を第1停止操作と示し、2番目の停止操作を第2停止操作と示し、3番目の停止操作を第3停止操作と示す。ストップボタン21a〜21cの押し順には、第1停止操作から第3停止操作までのストップボタン(リール)を異ならせた全部で6通りの押し順がある。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、予め定めた情報を表示できる情報パネル22を備えている。情報パネル22は、メダルの払出し枚数、リプレイ(再遊技)か否か、クレジットの残数、及び変動ゲームにおける賭数などを表示するための表示部を備えている。
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、所定の操作が可能な操作手段としての操作ボタン23を備えている。本実施形態の操作ボタン23は、押下式のボタンである。本実施形態において、操作ボタン23は、複数の操作ボタンを含んで構成されている。具体的に、本実施形態の操作ボタン23には、第1ボタン23aと、第2ボタン23bと、第3ボタン23cと、第4ボタン23dと、第5ボタン23eと、が含まれている。本実施形態において、操作ボタン23は、前面扉12の表側に配設されている。このため、本実施形態において、操作ボタン23は、遊技者により操作可能である。
スロットマシン10は、前面扉12の前面における下部に、メダル払出し口24を備えている。スロットマシン10は、前面扉12の前面における下部に、メダル払出し口24から払い出されたメダルを受ける受皿25を備えている。
図2に示すように、スロットマシン10は、機内部に、メダルセレクタ26を備えている。メダルセレクタは、メダル投入口17から投入されたメダルを検出する投入センサSE5を備えている(図3に示す)。スロットマシン10は、機内部に、メダル払出し口24からメダルを払出す動作が可能なホッパーユニット27を備えている。
スロットマシン10は、機内部に、スピーカ15から出力する音声の音量を調整(調節)する音量ツマミ28を備えている。即ち、音量ツマミ28は、前面扉12の裏側に配設されている。本実施形態の音量ツマミ28は、ダイアル式の操作手段である。なお、本実施形態において、前面扉12は、所定の鍵により施錠可能である。したがって、音量ツマミ28は、前面扉12の鍵を所有する遊技機の管理者(例えば、遊技店の店員など)によって操作可能である一方で、前面扉12の鍵を所有していない者(例えば、遊技者など)によっては操作不可能である。
音量ツマミ28は、該音量ツマミ28を操作して予め定められた複数の音量の段階の中から1つの段階を選択することにより、スピーカ15から出力する音声の音量を調整可能である。なお、詳しくは後述するが、本実施形態のスロットマシン10は、操作ボタン23の操作によっても音量を調整(変更)可能に構成されている。
本実施形態のスロットマシン10は、内部抽選(後述する役抽選)における役の当選確率を異ならせた複数種類の遊技状態を備えている。例えば、複数種類の遊技状態には、内部抽選においてボーナス役に当選した場合であって、該ボーナス役が入賞しなかったときに移行する遊技状態(以下、持越し遊技状態と示す)がある。例えば、複数種類の遊技状態には、ボーナス役が入賞した場合に移行する遊技状態(以下、ボーナス遊技状態と示す)がある。
次に、スロットマシン10の電気的構成について説明する。
図3に示すように、スロットマシン10は、機内部に、主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御情報としての制御信号(制御コマンド)を出力する。スロットマシン10は、機内部に、副基板41を備えている。副基板41は、主基板40から入力する制御信号に基づいて、各種の処理を行う。例えば、副基板41は、演出表示装置13による表示演出、装飾ランプ14による発光演出、及びスピーカ15による音声演出を実行させるための処理を行う。
まず、主基板40について詳しく説明する。
主基板40は、主制御用CPU40aと、主制御用ROM40bと、主制御用RAM40cと、を備えている。主制御用CPU40aは、主制御用のプログラムを実行することにより、各種の処理を行う。主制御用ROM40bは、主制御用のプログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルなどを記憶している。主制御用RAM40cは、上述したクレジットなどのように、スロットマシン10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主制御用RAM40cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。
また、主基板40は、乱数としての乱数データを生成可能に構成されている。乱数データは、数値データである。例えば、乱数データは、乱数データを所定の周期毎に更新する乱数生成回路を主基板40に搭載することにより、ハードウェア乱数として生成されてもよく、主制御用CPU40aが所定の制御周期毎に乱数データの値を更新することにより、ソフトウェア乱数として生成されてもよい。
主基板40は、図示しないポートを介して、センサSE1〜SE5と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しないポートを介して、センサSE1〜SE5が出力する検出信号を入力可能に構成されている。主基板40は、図示しない駆動回路を介して、リール16a〜16cの各アクチュエータと接続されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、各アクチュエータの動作を各別に制御可能に構成されている。
主基板40は、図示しないポートを介して、ベットボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20、及びストップボタン21a〜21cと接続されている。主制御用CPU40aは、図示しないポートを介して、ベットボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20、及びストップボタン21a〜21cが操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。主基板40は、図示しない駆動回路を介して、情報パネル22と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、情報パネル22の表示内容を制御可能に構成されている。
次に、副基板41について詳しく説明する。
副基板41は、副制御用CPU41aと、副制御用ROM41bと、副制御用RAM41cと、を備えている。例えば、副制御用CPU41aは、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する処理を実行する。副制御用ROM41bは、副制御用のプログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルなどを記憶している。副制御用ROM41bは、演出表示装置13における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出パターンや、表示演出の実行に用いる表示演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、装飾ランプ14における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出パターンや、発光演出の実行に用いる発光演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、スピーカ15における音声演出の態様(内容)を特定可能な音声演出パターンや、音声演出の実行に用いる音声演出データを記憶している。また、副制御用RAM41cは、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副制御用RAM41cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。
また、副基板41は、乱数データを生成可能に構成されている。例えば、乱数データは、乱数データを所定の周期毎に更新する乱数生成回路を副基板41に搭載することにより、ハードウェア乱数として生成されてもよく、副制御用CPU41aが所定の制御周期毎に乱数データを更新することにより、ソフトウェア乱数として生成されてもよい。
副基板41は、図示しない駆動回路を介して、演出表示装置13と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、演出表示装置13の表示態様を制御可能に構成されている。副基板41は、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ14と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ14の点灯態様を制御可能に構成されている。副基板41は、図示しない駆動回路を介して、スピーカ15と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、スピーカ15による出力態様を制御可能に構成されている。本実施形態において、副制御用CPU41aは、演出実行手段を制御する演出制御手段に相当する。
また、副基板41は、図示しないポートを介して、操作ボタン23と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しないポートを介して、操作ボタン23が操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。具体的に、副制御用CPU41aは、第1ボタン23aが操作された場合、該第1ボタン23aが操作されたことを示す第1操作信号を入力する。同様に、副制御用CPU41aは、第2ボタン23bが操作された場合、該第2ボタン23bが操作されたことを示す第2操作信号を、第3ボタン23cが操作された場合、該第3ボタン23cが操作されたことを示す第3操作信号を、第4ボタン23dが操作された場合、該第4ボタン23dが操作されたことを示す第4操作信号を入力する。また、副制御用CPU41aには、第5ボタン23eが操作された場合、該第5ボタン23eが操作されたことを示す第5操作信号を入力する。
また、副基板41は、音量ツマミ28と接続されている。副制御用CPU41aは、音量ツマミ28により選択されている音量の段階を示す制御信号を入力可能に構成されている。なお、音量ツマミ28は、副基板41上に配設されていてもよいし、所定のポートを介して副基板41と接続されていてもよい。
次に、主制御用CPU40aが実行する遊技進行処理について説明する。
図4に示すように、遊技進行処理において、主制御用CPU40aは、遊技開始セット処理を行う(ステップS101)。遊技開始セット処理において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cにおける所定の記憶領域の情報を消去したり、更新したりする。次に、主制御用CPU40aは、メダルのベット受付を開始する(ステップS102)。その後、主制御用CPU40aは、遊技状態をチェックする(ステップS103)。
次に、主制御用CPU40aは、リプレイ作動時であるか否かを判定する(ステップS104)。主制御用CPU40aは、リプレイ作動フラグが主制御用RAM40cに記憶されている場合にリプレイ作動時であると判定し、記憶されていない場合にリプレイ作動時ではないと判定する。なお、主制御用CPU40aは、リプレイ作動時である場合、前回の変動ゲームにおけるベット数を今回の変動ゲームにおけるベット数として再設定する。また、主制御用CPU40aは、ベット数を再設定した場合、ベットコマンドを生成して出力バッファにセットする。なお、本実施形態において、出力バッファにセットされた制御コマンドは、所定のコマンド出力処理において副基板41へと出力される。
主制御用CPU40aは、リプレイ作動時ではない場合(ステップS104:NO)、今回の変動ゲームにおけるベット数を設定するメダル管理処理を行う(ステップS105)。ステップS105の処理において、主制御用CPU40aは、投入センサSE5からメダルの検出信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されているベット数に1加算する。また、ステップS105の処理において、主制御用CPU40aは、ベットボタン18から操作信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されているベット数が規定ベット数Xとなるようにベット数に加算するとともに、該加算分だけ、主制御用RAM40cに記憶されているクレジットを減算する。また、ステップS105の処理において、主制御用CPU40aは、ベット数を加算した場合、ベットコマンドを生成して出力バッファにセットする。
主制御用CPU40aは、リプレイ作動時である場合(ステップS104:YES)、又はステップS105の処理を終了した場合、今回の変動ゲームにおけるベット数が、変動ゲームを開始可能とする規定ベット数Xと一致するか否かを判定する(ステップS106)。ベット数が規定ベット数Xと一致しない場合(ステップS106:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS103の処理に移行する。すなわち、ステップS106の処理において、主制御用CPU40aは、変動ゲームを開始可能な状態となったか否かを判定している。その一方で、今回の変動ゲームにおけるベット数が規定ベット数Xと一致する場合(ステップS106:YES)、主制御用CPU40aは、スタートレバー20による開始操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS107)。ステップS107の処理において、主制御用CPU40aは、スタートレバー20から操作信号を入力した場合には肯定判定する一方で、スタートレバー20から操作信号を入力しない場合には否定判定する。開始操作を受け付けていない場合(ステップS107:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS103の処理へ移行する。
その一方で、開始操作を受け付けた場合(ステップS107:YES)、主制御用CPU40aは、主基板40内で生成している乱数データのうち、役抽選用の乱数データを取得する(ステップS108)。ステップS108の処理を終了すると、主制御用CPU40aは、内部抽選処理を行う(ステップS109)。内部抽選処理において、主制御用CPU40aは、取得した乱数データを用いた抽選により、変動ゲームにおいて入賞を許容する役を抽選する役抽選を行う。そして、主制御用CPU40aは、役抽選の結果を特定可能な情報として当選フラグを主制御用RAM40cに記憶させる。
次に、主制御用CPU40aは、演出コマンド送信処理を行う(ステップS110)。演出コマンド送信処理において、主制御用CPU40aは、役抽選にて何れかの役に当選した場合、該当選した役を特定可能な制御コマンド(以下、当選コマンドと示す)を生成し、出力バッファにセットする。なお、本実施形態において主制御用CPU40aは、役抽選の結果がはずれの場合、当選コマンドを生成しない。
次に、主制御用CPU40aは、最短遊技時間が経過したか否かを判定する(ステップS111)。最短遊技時間が経過していない場合(ステップS111:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS111の判定処理を繰り返し行い、最短遊技時間が経過するまで待機する。最短遊技時間が経過している場合(ステップS111:YES)、主制御用CPU40aは、最短遊技時間を設定する(ステップS112)。
次に、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの回転が開始されるように、リール16a〜16cの各アクチュエータを制御する(ステップS113)。なお、ステップS113の処理において、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの回転速度が所定の回転速度で一定となり、ストップボタン21a〜21cによる停止操作を受付可能となるまで待機する。
次に、主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cの何れかによる停止操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS114)。ステップS114において、主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cの何れかから操作信号を入力している場合には肯定判定する一方で、ストップボタン21a〜21cの何れからも操作信号を入力していない場合には否定判定する。停止操作を受け付けていない場合(ステップS114:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS114の判定処理を繰り返し行い、停止操作を受け付けるまで待機する。
その一方で、停止操作を受け付けた場合(ステップS114:YES)、主制御用CPU40aは、操作信号を入力したストップボタンに対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を実行する(ステップS115)。即ち、主制御用CPU40aは、停止操作の受け付けを契機としてアクチュエータを制御し、受け付けた停止操作に対応するリールの回転を停止させることにより、図柄を停止させる。
また、ステップS114の処理において、主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cから操作信号を入力すると、該操作信号を入力したストップボタンを特定可能な制御コマンド(以下、操作コマンドと示す)を生成し、出力バッファにセットする。
次に、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの全てを停止させたか否かを判定する(ステップS116)。リール16a〜16cのうち1以上のリールを停止させていない場合(ステップS116:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS114の処理へ移行する。その一方で、リール16a〜16cの全てを停止させている場合(ステップS116:YES)、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの全てを停止させたと判定すると、リール16a〜16cの全てを停止させたことを特定可能な制御コマンド(以下、全停止コマンドと示す)を生成し、出力バッファにセットする(ステップS117)。
その後、主制御用CPU40aは、有効ラインNL上に停止されている図柄組み合わせを判定する表示図柄判定処理を行う(ステップS118)。表示図柄判定処理において、主制御用CPU40aは、賞が定められた図柄組み合わせ(役)が有効ラインNL上に停止されているかを判定する。即ち、主制御用CPU40aは、入賞が発生したか否かを判定する。また、表示図柄判定処理において、主制御用CPU40aは、賞を定めた図柄組み合わせ(役)が有効ラインNL上に停止されている場合、その図柄組み合わせの種類を判定する。
次に、主制御用CPU40aは、遊技者にメダルの払い出しを行うか否かを判定する(ステップS119)。ステップS119の処理において、主制御用CPU40aは、払出し役が入賞している場合には肯定判定する一方で、払出し役が入賞していない場合には否定判定する。メダルの払い出しを行う場合(ステップS119:YES)、主制御用CPU40aは、ホッパーユニット27を駆動してメダルを払い出すためのメダル払出し処理を行う(ステップS120)。これにより、賞メダルが賞として付与される。なお、賞が定められていない図柄組み合わせが有効ラインNL上に停止されている場合、賞は付与されない。
主制御用CPU40aは、メダルの払い出しを行わない場合(ステップS119:NO)、及びステップS120の処理を終了した場合、変動ゲームを終了させる終了処理を行う(ステップS121)。終了処理が終了すると、主制御用CPU40aは、ステップS101の処理へと移行する。
終了処理において、主制御用CPU40aは、リプレイ役が入賞している場合、リプレイ作動フラグを主制御用RAM40cに記憶させる。即ち、主制御用CPU40aは、リプレイ(再遊技)を作動させる。これにより、リプレイが賞として付与される。
終了処理において、主制御用CPU40aは、遊技状態を移行させる処理を行う。主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報(以下、遊技状態フラグと示す)を更新し、遊技状態を移行させる。例えば、主制御用CPU40aは、所定の通常遊技状態へと移行させる条件が成立している場合には、遊技状態フラグの値を、所定の通常遊技状態を特定可能な値に更新する。
例えば、主制御用CPU40aは、役抽選にてボーナス役に当選した場合であって、該ボーナス役が入賞しなかったときには、遊技状態フラグの値を、持越し遊技状態を特定可能な値に更新する。即ち、主制御用CPU40aは、持越し遊技状態を生起させる。また、主制御用CPU40aは、ボーナス役が入賞した場合には、遊技状態フラグの値を、ボーナス遊技状態を特定可能な値に更新する。即ち、主制御用CPU40aは、ボーナス遊技状態を生起させる。これにより、ボーナス遊技が賞として付与される。その他、例えば、終了処理において、主制御用CPU40aは、スロットマシン10の演出状態(演出モード)を移行させる処理を行ってもよい。
また、本実施形態において、主制御用CPU40aは、開放センサSE1から出力される検出信号に基づき、前面扉12が開放されたと判定した場合には、前面扉12が開放されたことを示す開放コマンドを生成して出力バッファにセットする。また、本実施形態において、主制御用CPU40aは、開放センサSE1から出力される検出信号に基づき、前面扉12が閉鎖されたと判定した場合には、前面扉12が閉鎖されたことを示す閉鎖コマンドを生成して出力バッファにセットする。
なお、主制御用CPU40aは、開放センサSE1から出力される検出信号の出力状態が変化したことに基づいて、前面扉12が開放されたことや閉鎖されたことを判定できる。具体的には、主制御用CPU40aは、開放センサSE1から出力される検出信号の出力状態が、前面扉12が閉鎖されていることを示す状態から前面扉12が開放されていることを示す状態に変化したことを条件として、前面扉12が開放されたと判定する。一方、主制御用CPU40aは、開放センサSE1から出力される検出信号の出力状態が、前面扉12が開放されていることを示す状態から前面扉12が閉鎖されていることを示す状態に変化したことを条件として、前面扉12が閉鎖されたと判定する。
以下、本実施形態のスロットマシン10における音量調整機能について説明する。音量調整機能は、スピーカ15から出力される音声の音量を調整(調節、変更)する機能である。
本実施形態のスロットマシン10における音量調整機能には、音量ツマミ28の操作により音量を調整する第1機能と、操作ボタン23の操作により音量を調整する第2機能と、がある。
まず、第1機能について説明する。
図5に示すように、第1機能では、「0」〜「3」の4段階で音量を調整可能である。具体的に、第1機能では、音量ツマミ28を回転操作し、所望の段階を示す位置に音量ツマミ28を合わせることによって音量の調整を行う。
本実施形態において、副制御用CPU41aは、スロットマシン10の電源投入に伴って、音量ツマミ28により選択されている音量の段階を特定し、該特定した音量の段階を示す値を副制御用RAM41c内に記憶されている音量フラグに設定する。より詳しくは、副制御用CPU41aは、スロットマシン10の電源投入時点において、音量ツマミ28から入力した制御信号に基づいて、音量ツマミ28により選択されている音量の段階を特定し、該特定した音量の段階を示す値を音量フラグに設定する。即ち、第1機能は、スロットマシン10の電源の投入に伴って音量を調整可能な機能である。なお、本実施形態では、後述する第2機能によっても音量を調整できる。したがって、第1機能によって音量フラグに設定される音量の段階は、第2機能による音量の調整が行われていない場合の初期段階として把握できる。つまり、音量ツマミ28は、音量の初期段階を設定する操作が可能な操作手段に相当する。
本実施形態における音量の段階は、段階「0」<段階「1」<段階「2」<段階「3」の順に、スピーカ15から出力される音声の音量が大きい段階である。即ち、段階「0」は、段階「1」〜段階「3」と比較して、音量が小さい段階であって、音量ツマミ28の操作により設定可能な初期段階のうち最も音量が小さい段階である。また、本実施形態では、音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「0」である場合、スピーカ15から音声が出力されない(消音される)。なお、詳しくは後述するが、本実施形態において、一部の音声演出では、音量フラグの値から特定可能な音量の段階にかかわらず、特定の音量でスピーカ15から音声が出力される。このため、音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「0」である場合であっても、一部の音声演出では、スピーカ15から音声が出力される。
また、本実施形態において、副制御用CPU41aは、第1機能により設定された音量の初期段階に応じて、第2機能による音量の調整を制限可能である。
具体的に、副制御用CPU41aは、第1機能において設定された音量の初期段階が段階「1」〜段階「3」の何れかである場合には、第2機能による音量の調整を可能とする一方で、第1機能において設定された音量の初期段階が段階「0」である場合には、第2機能による音量の調整を不可能とする。言い換えれば、副制御用CPU41aは、音量ツマミ28の操作に基づいて、操作ボタン23の操作による音量の調整を制限可能である。本実施形態において、音量ツマミ28は、操作ボタン23の操作による音量の調整を制限する操作が可能な第2操作手段に相当する。なお、本実施形態において、音量ツマミ28の操作は、操作ボタン23の操作による音量の調整を制限する第2操作態様としても把握できる。また、本実施形態において、段階「1」〜段階「3」は特定の段階に相当し、段階「0」は非特定の段階に相当する。即ち、本実施形態において、特定の段階は複数ある。
次に、第2機能について説明する。
第2機能では、段階「1」〜段階「3」の3段階で音量を調整可能である。つまり、第2機能では、段階「0」〜段階「3」のうち、段階「1」〜段階「3」に調整可能である一方で、段階「0」には調整不可能である。
図6(a)〜(c)に示すように、本実施形態では、第2機能による音量の調整が制限されていない場合、即ち、音量の初期段階として段階「1」〜段階「3」の何れかが設定されている場合、変動ゲーム(遊技)が行われていない待機状態中に第5ボタン23eが操作されると、演出表示装置13に音量調整用の画面が表示される。即ち、第2機能は、待機状態中に音量を調整可能な機能である。なお、本実施形態において、副制御用CPU41aは、全停止コマンドを入力した後、ベットコマンドを入力することなく所定の時間が経過したことを条件として、待機状態に移行したと判定するようになっている。
本実施形態において、音量調整用の画面では、現在の音量の段階を示すメータ51が表示される。また、本実施形態において、音量調整用の画面では、メータ51に加えて、第3,第4ボタン23c,23dの操作により音量の調整(変更)が可能であることを示す第1説明画像52や、第5ボタン23eの操作により音量調整用の画面を非表示とすることが可能であることを示す第2説明画像53が表示される場合がある。
例えば、図6(a)に示すように、現在の音量の段階が段階「2」である場合、段階「2」を示すメータ51が表示される。具体的に、本実施形態では、3つの目盛のうち2つの目盛が点灯された態様でメータ51が表示される。また、現在の音量の段階が段階「2」である場合、メータ51に加えて、第1説明画像52及び第2説明画像53が表示される。その後、第3,第4ボタン23c,23dが操作されると、音量の段階を示すメータ51の態様が更新される。
例えば、図6(b)に示すように、音量の段階が段階「3」となるように第4ボタン23dが操作された場合、3つの目盛の全てが点灯された態様でメータ51が表示される。
また、図6(c)に示すように、音量の段階が段階「1」となるように第3ボタン23cが操作された場合、3つの目盛のうち1つの目盛が点灯された態様でメータ51が表示される。
なお、詳しくは後述するが、第2機能において、音量調整用の画面が表示されている間は、第3,第4ボタン23c,23dが操作されても、音量フラグの値は更新されず、副制御用RAM41c内に記憶されている仮音量フラグの値が更新される。そして、音量調整用の画面が非表示となったときに、仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階に基づいて音量フラグの値が更新される。具体的には、仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階を示す値が音量フラグに設定される。本実施形態において、操作ボタン23は、音量を調整する操作が可能な第1操作手段に相当する。なお、本実施形態において、操作ボタン23の操作は、音量を調整する第1操作態様としても把握できる。
一方、図6(d)に示すように、本実施形態において、第2機能による音量の調整が制限されている場合、即ち、音量の初期段階として段階「0」が設定されている場合、待機状態中に第5ボタン23eが操作されると、演出表示装置13に、音量の調整が制限されていることを示す態様で音量調整用の画面が表示される。具体的に、本実施形態において、音量の調整が制限されていることを示す態様による音量調整用の画面では、音量の段階を示すメータ51、及び第2説明画像53が表示される一方で、第1説明画像52が表示されない。このとき、音量の段階を示すメータ51は、現在の音量の段階が段階「0」であることを示す態様で表示される。本実施形態において、現在の音量の段階が段階「0」であることを示す態様とは、3つの目盛の全てが消灯された態様で音量の段階を示す態様である。
以下、第2機能により音量を調整するために副制御用CPU41aが行う音量調整処理について説明する。音量調整処理は、第1機能により設定された音量の初期段階が段階「1」〜段階「3」の何れかである場合であって、且つ待機状態であるときに、第5ボタン23eが操作されたことを示す第5操作信号を入力したことを契機として行われる。
図7に示すように、音量調整処理において、副制御用CPU41aは、音量フラグの値から音量の段階を特定し、特定した音量の段階を示す値を仮音量フラグに設定する(ステップS201)。また、ステップS201において、副制御用CPU41aは、仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階に応じた態様で音量調整用の画面を表示させるように演出表示装置13を制御する。これにより、演出表示装置13では、現在の音量の段階を特定可能な態様で音量調整用の画面が表示される。
続いて、副制御用CPU41aは、調整期間を計測する調整期間タイマの更新を開始する(ステップS202)。本実施形態において、調整期間タイマは、副制御用RAM41c内の所定の記憶領域に記憶されるタイマである。また、本実施形態において、調整期間は、第3,第4ボタン23c,23dの操作による音量の調整が可能な期間である。具体的に、副制御用CPU41aは、調整期間タイマの更新が行われている間に第3ボタン23cが操作されたことを示す第3操作信号、又は第4ボタン23dが操作されたことを示す第4操作信号を入力したことを契機として、第2機能による音量の調整を行う。そして、副制御用CPU41aは、調整期間タイマの値を所定の制御周期毎に更新することによって、調整期間を計測する。例えば、副制御用CPU41aは、調整期間タイマとして調整期間を特定可能な値を設定し、該調整期間タイマの値を所定の制御周期毎に減算することによって調整期間を計測してもよい。また例えば、副制御用CPU41aは、調整期間タイマとして「0」を設定し、所定の制御周期毎に調整期間タイマの値を加算した結果、調整期間タイマの値が所定の値に到達したか否かを判定することによって調整期間を計測してもよい。
その後、副制御用CPU41aは、第3,第4ボタン23c,23dが操作されたか否かを判定する(ステップS203)。本実施形態において、第3,第4ボタン23c,23dの操作は、第2機能により音量を調整するための調整操作として把握できる。副制御用CPU41aは、第3操作信号、又は第4操作信号を入力した場合、ステップS203を肯定判定する。
ステップS203の判定結果が肯定である場合、副制御用CPU41aは、入力した操作信号に応じて仮音量フラグを更新する(ステップS204)。具体的に、副制御用CPU41aは、第3操作信号を入力した場合、現在の仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階よりも一段階下の段階となるように仮音量フラグの値を更新する。例えば、副制御用CPU41aは、現在の仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「2」である場合、段階「1」を示す値を仮音量フラグに設定する。なお、上述したように、本実施形態における第2機能で調整可能な音量の段階の範囲は、段階「1」〜段階「3」となっている。このため、副制御用CPU41aは、現在の仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「1」である場合、第3操作信号を入力しても仮音量フラグを更新しない。
また、副制御用CPU41aは、第4操作信号を入力した場合、現在の仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階よりも一段階上の段階となるように仮音量フラグの値を更新する。例えば、副制御用CPU41aは、現在の仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「2」である場合、段階「3」を示す値を仮音量フラグに設定する。ただし、副制御用CPU41aは、現在の仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「3」である場合、第4操作信号を入力しても仮音量フラグを更新しない。
そして、副制御用CPU41aは、ステップS204において仮音量フラグの値を更新した場合、音量調整用の画面が、更新後の仮音量フラグの値から特定可能な段階を示す態様となるように演出表示装置13を制御する。
ステップS203の判定結果が否定である場合、又はステップS204を終了した場合、副制御用CPU41aは、音量の調整を終了する調整終了条件が成立したか否かを判定する(ステップS205)。本実施形態の調整終了条件には、複数の調整終了条件がある。そして、副制御用CPU41aは、複数の調整終了条件のうち少なくとも1つの調整終了条件が成立した場合に、ステップS205を肯定判定する。
第1調整終了条件は、ステップS202で設定した調整期間が経過した場合に成立する期間終了条件である。即ち、副制御用CPU41aは、ステップS202で設定した調整期間が経過したと判定したことを条件として、音量の調整を終了する。
第2調整終了条件は、特定操作信号を入力した場合に成立する操作終了条件である。即ち、副制御用CPU41aは、調整期間の経過前であっても、第5ボタン23eが操作されたことを条件として、音量の調整を終了する。
第3の調整終了条件は、ベットコマンドを入力した場合に成立するベット終了条件である。即ち、副制御用CPU41aは、調整期間の経過前であっても、メダルがベットされたことを条件として、音量の調整を終了する。言い換えれば、副制御用CPU41aは、調整期間の経過前であっても、待機状態が終了したことを条件として、音量の調整を終了する。
ステップS205の判定結果が否定である場合、副制御用CPU41aは、ステップS203の処理に戻る。一方、ステップS205の判定結果が肯定である場合、副制御用CPU41aは、調整期間タイマの更新を終了し、仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階を示す値を音量フラグに設定する(ステップS206)。例えば、音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「2」であって、仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「3」である場合、副制御用CPU41aは、段階「3」を示す値を音量フラグに設定する。その後、副制御用CPU41aは、仮音量フラグを消去する(ステップS207)。
続いて、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41c内の所定の記憶領域に、初期化フラグが設定されているか否かを判定する(ステップS208)。初期化フラグは、後述する初期化設定処理において設定されるフラグである。また、初期化フラグは、音量フラグの値を、第1機能により調整された音量の段階を示す値に変更することを指示するフラグである。第1機能により調整された音量の段階とは、即ち、音量ツマミ28の操作により設定された音量の初期段階である。なお、以下の説明では、音量フラグの値を第1機能により設定された音量の初期段階を示す値に変更することを、単に「音量を初期化する」と示す場合がある。
ステップS208の判定結果が肯定である場合、副制御用CPU41aは、初期化フラグを消去する(ステップS209)。即ち、副制御用CPU41aは、音量を初期化することを指示する初期化フラグが設定されている場合に、音量調整処理が行われたときには、初期化フラグを消去する。
そして、ステップS208の判定結果が否定である場合、又はステップS209を終了した場合、副制御用CPU41aは、音量調整処理を終了する。また、副制御用CPU41aは、音量調整処理の終了に伴って、音量調整用の画面を非表示とするように演出表示装置13を制御する。言い換えれば、副制御用CPU41aは、音量調整処理の終了に伴って、メータ51や第1説明画像52、第2説明画像53などを非表示とするように演出表示装置13を制御する。
以上のような音量調整処理によれば、副制御用CPU41aは、遊技者による操作ボタン23の操作に基づいて、音量の調整が可能である。言い換えれば、第2機能は、遊技者による操作ボタン23の操作に基づいて音量を調整可能な機能である。
また、副制御用CPU41aは、音量調整処理を実行するに際して、今回の音量調整処理の開始時において第2機能による音量の調整が行われていないときには、ステップS201の処理において、仮音量フラグに第1機能により設定された音量の初期段階を示す値を設定することとなる。ここで、今回の音量調整処理の開始時において第2機能による音量の調整が行われていないときとは、例えば、スロットマシン10に電源が投入されてから今回の音量調整処理が開始されるまでの間に音量調整処理が行われていない場合や、後述する初期化処理によって、第2機能による音量の調整が初期化された場合などである。そして、副制御用CPU41aは、ステップS202以降の処理を実行することによって、第1機能で設定された音量の初期段階から、音量の段階を調整できる。言い換えれば、副制御用CPU41aは、音量ツマミ28により設定された音量の初期段階に基づいて、操作ボタン23の操作により音量の段階を調整できる。
なお、本実施形態において、音量調整処理のステップS206〜ステップS209の処理は、1回の割込処理により実現される。また、本実施形態において、音量調整処理のステップS206〜ステップS209の処理は、同一の割込み周期において、後述する初期化処理よりも先に実行される処理である。
また、本実施形態のスロットマシン10は、第2機能により調整された音量を初期化する音量初期化機能を備えている。以下、音量初期化機能を実現するために副制御用CPU41aが行う各種の処理について説明する。
まず、音量を初期化することを指示する初期化フラグを設定するための初期化設定処理について説明する。本実施形態において、副制御用CPU41aは、待機状態への移行した場合、又は、上述した音量調整処理において初期化フラグを消去した場合に、初期化設定処理を行う。
図8に示すように、初期化設定処理において、副制御用CPU41aは、待機時間を計測する待機タイマの更新を開始する(ステップS301)。本実施形態において、待機タイマは、副制御用RAM41c内の所定の記憶領域に記憶されるタイマである。そして、副制御用CPU41aは、待機タイマの値を所定の制御周期毎に更新することによって、待機時間を計測する。言い換えれば、副制御用CPU41aは、待機状態に移行したことを契機として待機時間の計測を開始する。例えば、副制御用CPU41aは、待機タイマとして待機時間を特定可能な値を設定し、該待機タイマの値を所定周期毎に減算することによって待機時間を計測してもよい。また例えば、副制御用CPU41aは、待機タイマとして「0」を設定し、所定周期毎に待機タイマの値を加算した結果、待機タイマの値が所定の値に到達したか否かを判定することによって待機時間を計測してもよい。本実施形態において、待機時間は、特定の期間に相当する。また、本実施形態では、副制御用CPU41aが待機タイマの値を更新することにより、特定の期間を計測する計測手段が実現される。
続いて、副制御用CPU41aは、ベットコマンドを入力したか否かを判定する(ステップS302)。ステップS302の判定結果が肯定である場合、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を終了する(ステップS303)。その後、副制御用CPU41aは、初期化設定処理を終了する。即ち、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を開始した後、待機時間が経過することなくベットコマンドを入力した場合には、音量の段階を初期化しない。
一方、ステップS302の判定結果が否定である場合、副制御用CPU41aは、待機時間が経過したか否かを判定する(ステップS304)。ステップS304の判定結果が肯定である場合、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を終了し、副制御用RAM41c内の所定の記憶領域に初期化フラグを設定する(ステップS305)。その後、副制御用CPU41aは、初期化設定処理を終了する。
また、ステップS304の判定結果が否定である場合、副制御用CPU41aは、特別の計測停止条件が成立したか否かを判定する(ステップS306)。本実施形態において、特別の計測停止条件とは、上述した音量調整処理が開始されることである。なお、上述のように、第2機能による音量の調整は、遊技者による操作ボタン23の操作に基づいて実行可能である。
ステップS306の判定結果が肯定である場合、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を停止する(ステップS307)。つまり、副制御用CPU41aは、待機時間の経過前に特別の計測停止条件が成立した場合、待機時間の計測を停止する。その後、副制御用CPU41aは、特別の計測開始条件が成立したか否かを判定する(ステップS308)。本実施形態において、特別の計測開始条件とは、音量調整処理が終了されることである。
なお、副制御用CPU41aが音量調整中であるか否かを判定可能とするためには、例えば、音量調整処理の開始に際して、音量調整処理中であることを示すフラグを副制御用RAM41cに設定する一方で、音量調整処理の終了に際して、音量調整処理中であることを示すフラグを消去するとよい。
ステップS308の判定結果が否定である場合、副制御用CPU41aは、ステップS308の判定結果が肯定となるまで、ステップS308の判定を繰り返す。一方、ステップS308の判定結果が肯定である場合、副制御用CPU41aは、待機タイマを再設定し、待機タイマの更新を開始する(ステップS309)。例えば、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41c内の所定の記憶領域に、待機タイマとして待機時間を特定可能な値を設定し直し、待機タイマの減算を開始してもよい。また例えば、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41c内の所定の記憶領域に、待機タイマとして「0」を設定し直し、待機タイマの加算を開始してもよい。言い換えれば、副制御用CPU41aは、特別の計測開始条件が成立したときには、特別の計測開始条件の成立を契機として待機時間の計測を開始する。ここで、特別の計測開始条件の成立を契機として待機時間の計測を開始するとは、特別の計測開始条件が成立したことを契機として待機タイマを再設定することで、待機時間を始めから計測し直すことである。その後、副制御用CPU41aは、ステップS302の処理に戻る。
一方、ステップS306の判定結果が否定である場合、副制御用CPU41aは、特定の計測停止条件が成立したか否かを判定する(ステップS310)。本実施形態において、特定の計測停止条件とは、前面扉12が開放されることである。具体的に、副制御用CPU41aは、前面扉12が開放されたことを示す開放コマンドを入力した場合に、特定の計測停止条件が成立したと判定する。
ステップS310の判定結果が肯定である場合、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を停止(中断)する(ステップS311)。つまり、副制御用CPU41aは、待機時間の経過前に特定の計測停止条件が成立した場合、待機時間の計測を停止する。その後、副制御用CPU41aは、特定の計測開始条件が成立したか否かを判定する(ステップS312)。本実施形態において、特定の計測開始条件とは、前面扉12が閉鎖されることである。具体的に、副制御用CPU41aは、前面扉12が閉鎖されたことを示す閉鎖コマンドを入力した場合に、特定の計測開始条件が成立したと判定する。
ステップS312の判定結果が否定である場合、副制御用CPU41aは、ステップS312の判定結果が肯定となるまで、ステップS312の判定を繰り返す。一方、ステップS312の判定結果が肯定である場合、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を再開する。言い換えれば、副制御用CPU41aは、特定の計測開始条件が成立したときには、特定の計測停止条件が成立したことを契機として停止した待機時間の計測を再開する。ここで、特定の計測停止条件が成立したことを契機として停止した待機時間の計測を再開するとは、特定の計測停止条件が成立したときの残りの待機時間、又は計測済の待機時間に基づいて待機時間の計測を再開することである。その後、副制御用CPU41aは、ステップS302の処理に戻る。また、ステップS310の判定結果が否定である場合、副制御用CPU41aは、ステップS302の処理に戻る。
以上のように、副制御用CPU41aは、待機状態に移行してからベットコマンドを入力するまでの間に待機時間が経過したことを条件として、初期化フラグを設定する。つまり、本実施形態では、副制御用CPU41aが初期化設定処理を行うことにより、情報を生成する情報生成手段が実現される。本実施形態において、待機状態への移行は第1条件の成立に相当し、ベットコマンドの入力は第2条件の成立に相当する。上述したように、ベットコマンドは、遊技者によるメダルの投入、又はベットボタン18の操作を契機として出力されるコマンドである。したがって、ベットコマンドの入力は、遊技者の操作に基づいて成立する条件に相当する。また、本実施形態において、初期化フラグは、特定の情報に相当する。
また、以上のように、副制御用CPU41aは、待機時間の経過前に特別の計測停止条件が成立した場合、特別の計測開始条件が成立するまでの間は、待機時間の計測を停止する。同様に、副制御用CPU41aは、待機時間の経過前に特定の計測停止条件が成立した場合、特定の計測開始条件が成立するまでの間は、待機時間の計測を停止する。即ち、副制御用CPU41aは、待機時間の経過前に予め定めた計測停止条件が成立した場合、予め定めた計測開始条件が成立するまでの間は、待機時間の計測を停止する。
また、副制御用CPU41aは、特別の計測停止条件が成立した場合、その後に特別の計測開始条件が成立したことを契機として、待機タイマを再設定することで、待機時間を始めから計測し直す。一方で、副制御用CPU41aは、特定の計測停止条件が成立した場合、その後に特定の計測開始条件が成立したときには、特定の計測停止条件が成立したことを契機として停止した待機時間の計測を再開する。このように、本実施形態では、成立した計測停止条件の種類によって、その後に計測開始条件が成立した場合に、待機時間をはじめから計測し直すか、待機時間の計測を計測済の時点から再開するかが異ならされる。
また、上述したように、本実施形態では、上述した音量調整処理において初期化フラグを消去した場合にも、初期化設定処理を実行するようになっている。具体的に、副制御用CPU41aは、音量調整処理において初期化フラグを消去した場合、音量調整処理の終了後に初期化設定処理を実行することにより、待機タイマを再設定し、待機時間の計測を開始する。つまり、副制御用CPU41aは、音量調整処理が実行された場合、該音量調整処理の実行を契機として待機時間の計測を開始する。本実施形態において、音量調整処理の実行は、再計測条件の成立に相当する。
次に、音量の段階を初期化するための初期化処理について説明する。本実施形態において、副制御用CPU41aは、所定の割込周期毎に初期化処理を行う。
図9に示すように、初期化処理において、副制御用CPU41aは、ベットコマンドを入力したか否かを判定する(ステップS401)。ステップS401の判定結果が否定である場合、副制御用CPU41aは、初期化処理を終了する。一方、ステップS401の判定結果が肯定である場合、副制御用CPU41aは、初期化フラグが設定されているか否かを判定する(ステップS402)。ステップS402の判定結果が否定である場合、副制御用CPU41aは、初期化処理を終了する。
一方、ステップS402の判定結果が肯定である場合、副制御用CPU41aは、音量フラグを初期化する(ステップS403)。具体的に、副制御用CPU41aは、音量フラグの値を、音量ツマミ28の操作により設定された音量の初期段階を示す値に更新する。その後、副制御用CPU41aは、初期化フラグを消去する(ステップS404)。そして、副制御用CPU41aは、初期化処理を終了する。
このような初期化処理によれば、副制御用CPU41aは、ベットコマンドを入力した場合に、初期化フラグが設定されているときには、音量フラグの値を音量ツマミ28の操作により設定された初期段階を示す値に変更できる。
次に、本実施形態のスロットマシン10において実行可能な各種の演出について説明する。本実施形態において、副制御用CPU41aは、所定の音量で音声演出を実行するようにスピーカ15を制御可能である。本実施形態において、音声演出を実行する際の音量は、所定の演出を実行する際の演出強度に相当する。
具体的に、副制御用CPU41aは、変動ゲームの実行中において、ゲーム中演出を実行させるようにスピーカ15を制御可能である。例えば、副制御用CPU41aは、スピーカ15から変動ゲームの実行中用の楽曲を出力させる態様でゲーム中演出を実行させてもよい。このとき、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41c内に記憶されている音量フラグから特定可能な音量の段階に基づく音量でゲーム中演出を実行させる。このため、副制御用CPU41aは、第2機能により音量の段階が調整された場合には、調整された段階に基づく音量でゲーム中演出を実行させる制御が可能である。本実施形態において、ゲーム中演出は、所定の演出に相当する。
また、副制御用CPU41aは、待機状態に移行してからベットコマンドを入力するまでの期間において、待機状態であることを示す待機演出を実行させるようにスピーカ15を制御可能である。例えば、副制御用CPU41aは、スピーカ15から待機状態用の楽曲を出力させる態様で待機演出を実行させる。このとき、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41c内に記憶されている音量フラグから特定可能な音量の段階に基づく音量で待機演出を実行させる。このため、副制御用CPU41aは、第2機能により音量の段階が調整された場合には、調整された段階に基づく音量で待機演出を実行させる制御が可能である。本実施形態において、待機演出は、所定の演出及び特別の演出に相当する。
また、副制御用CPU41aは、前面扉12が開放されたことを示す制御コマンドである開放コマンドの入力を契機として、前面扉12が開放されていることを報知する開放報知演出を実行させるようにスピーカ15を制御可能である。例えば、副制御用CPU41aは、スピーカ15から「扉が開いています」などの音声を出力させる態様で開放報知演出を実行させる。このとき、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41c内に記憶されている音量フラグから特定可能な音量の段階にかかわらず、特定の音量で開放報知演出を実行させる。このため、開放報知演出は、第1機能による音量の初期段階の設定、及び第2機能による音量の段階の調整にかかわらず、特定の音量で実行される。なお、本実施形態において、特定の音量は、ゲーム中演出の音量及び待機演出の音量よりも大きい音量である。本実施形態において、開放報知演出は、所定の演出とは異なる特定の演出に相当し、特定の音量は、特定の演出強度に相当する。
以下、本実施形態において、音量の調整にかかわる制御の流れについて、具体的な一例とともに説明する。なお、以下の説明では、前提として、音量フラグにの値から特定可能な音量の段階が段階「2」であって、音量ツマミ28の操作により音量の初期段階として段階「1」が設定されているものとする。つまり、第1機能により音量の初期段階として段階「1」が設定され、且つ第2機能により音量の段階が段階「2」に調整されているものとする。
まず、音量の初期化が行われる場合の制御の流れについて説明する。
図10に示すように、副制御用CPU41aは、変動ゲーム(遊技)が終了して待機状態に移行したと判定したことを契機として、待機タイマの更新を開始し、待機時間の計測を開始する(時点t1)。また、副制御用CPU41aは、待機演出を開始させるようにスピーカ15を制御する。このとき、副制御用CPU41aは、音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「2」であることから、段階「2」に基づく音量で待機演出を開始させる。
その後、副制御用CPU41aは、待機時間が経過したことを契機として、待機タイマの更新を終了し、初期化フラグを設定する(時点t2)。このとき、副制御用CPU41aは、初期化フラグが設定された場合であっても、音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「2」であることから、段階「2」に基づく音量で待機演出を実行させる。
そして、副制御用CPU41aは、ベットコマンドを入力したことを契機として音量を初期化する(時点t3)。具体的には、音量フラグの値を、第1機能により設定された音量の初期段階である段階「1」を示す値に変更する。そして、副制御用CPU41aは、初期化フラグを消去するとともに、待機演出を終了させるようにスピーカ15を制御する。その後、副制御用CPU41aは、段階「1」に基づく音量でゲーム中演出を開始させるようにスピーカ15を制御する。
このような制御により、副制御用CPU41aは、初期化フラグを設定するタイミングと、該初期化フラグに基づいて音量を初期化するタイミングとを異ならせることができる。具体的には、副制御用CPU41aは、待機状態に移行してから待機時間が経過したタイミングで初期化フラグを設定する一方で、初期化フラグを設定した後、ベットコマンドを入力したタイミングで音量を初期化する。このため、本実施形態において、待機演出は、初期化フラグが生成されている場合であっても、ベットコマンドを入力する前であるときには、第2機能により調整された音量の段階に基づく音量で実行される(時点t2〜t3)。
また、このような制御により、副制御用CPU41aは、ベットコマンドが入力された場合に、初期化フラグが設定されているときには、音量フラグの値を、第1機能により設定された初期段階を示す値に変更できる。これにより、副制御用CPU41aは、第1機能により設定された初期段階に基づく音量でゲーム中演出などの所定の演出を実行させる制御が可能となる。
次に、第2機能において、待機状態に移行してから待機時間が経過した後に、音量調整用の画面が表示された場合であって、音量の調整が行われなかったときの制御の流れについて説明する。音量調整用の画面が表示された場合であって、音量の調整が行われなかったときとは、即ち、待機状態中に第5ボタン23eが操作された場合であって、第3,第4ボタン23c,23dが操作されなかったときである。
図11に示すように、副制御用CPU41aは、変動ゲーム(遊技)が終了して待機状態に移行したと判定したことを契機として、待機タイマの更新を開始し、待機時間の計測を開始する(時点t11)。また、副制御用CPU41aは、待機演出を開始させるようにスピーカ15を制御する。このとき、副制御用CPU41aは、音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「2」であることから、段階「2」に基づく音量で待機演出を開始させる。
その後、副制御用CPU41aは、待機時間が経過したことを契機として、待機タイマの更新を終了し、初期化フラグを設定する(時点t12)。このとき、副制御用CPU41aは、初期化フラグが設定された場合であっても、音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「2」であることから、段階「2」に基づく音量で待機演出を実行させる。
そして、副制御用CPU41aは、第5ボタン23eが操作されたことを示す第5操作信号を入力したことを契機として、仮音量フラグに、音量フラグの値から特定可能な音量の段階(ここでは、段階「2」)を示す値を設定する(時点t13)。このとき、副制御用CPU41aは、音量調整用の画面を表示させるように演出表示装置13を制御するとともに、調整期間タイマの更新を開始し、調整期間の計測を開始する。
その後、副制御用CPU41aは、調整終了条件が成立したことを契機として、仮音量フラグを消去するとともに、調整期間タイマの更新を終了する(時点t14)。ここでは、調整終了条件として、調整期間が経過する期間終了条件が成立したものとして説明する。このとき、調整期間タイマの更新中に第3,第4ボタン23c,23dの操作が行われなかったことから、音量フラグが更新されない。またこのとき、副制御用CPU41aは、初期化フラグを消去し、音量調整用の画面を非表示とさせるように演出表示装置13を制御する。その後、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を開始し、待機時間の計測を開始する。
続いて、副制御用CPU41aは、ベットコマンドを入力したことを契機として、待機演出を終了させるようにスピーカ15を制御する(時点t15)。ここでは、時点t14において待機タイマの更新を開始してから待機時間が経過していないことから、初期化フラグが設定されておらず、音量が初期化されない。このとき、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を終了する。その後、副制御用CPU41aは、段階「2」に基づく音量でゲーム中演出を開始させるようにスピーカ15を制御する。
なお、上記の説明では、調整終了条件として期間終了条件が成立したものとして説明したが、第5ボタン23eが操作されたことを示す特定操作信号を入力する操作終了条件が成立した場合についても、同様の制御が行われる。また、調整終了条件としてベットコマンドを入力するベット終了条件が成立した場合、音量調整処理において初期化フラグを消去した後に初期化処理が行われ、変動ゲーム(遊技)が開始される。このため、副制御用CPU41aは、ベット終了条件が成立した場合、時点t14において初期化フラグを消去した後、待機タイマの更新を開始することなく待機演出を終了させ、音量フラグの値から特定可能な音量の段階に基づく音量でゲーム中演出を開始させるようにスピーカ15を制御する。
このような制御によれば、初期化フラグが設定された場合であっても、その後に音量調整処理が実行されれば、初期化フラグが消去され、新たに待機時間の計測が開始される。
次に、待機状態に移行してから待機時間が経過した後に、第2機能による音量の調整が行われた場合の制御の流れについて説明する。音量の調整が行われた場合とは、即ち、待機状態中に第5ボタン23eが操作された後、第3,第4ボタン23c,23dが操作されたときである。
図12に示すように、待機状態に移行してから第5操作信号を入力するまでの間の制御(時点t21〜t23)は、図11における時点t11〜t13の制御と同様であるため、説明を省略する。
そして、副制御用CPU41aは、第3ボタン23cが操作されたことを示す第3操作信号、又は第4ボタン23dが操作されたことを示す第4操作信号を入力したことを契機として、仮音量フラグの値を更新する(時点t24)。ここでは、第3操作信号を入力したものとする。この場合、副制御用CPU41aは、仮音量フラグの値を音量の段階を段階「2」を示す値から段階「3」を示す値に更新する。なお、ここでは、音量フラグの値は更新されないため、実行中の待機演出は、引き続き音量の段階「2」に基づく音量で実行される。
そして、副制御用CPU41aは、調整終了条件が成立したことを契機として、音量フラグの値を、仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階を示す値に更新する(時点t25)。ここでは、調整終了条件として、調整期間が経過する期間終了条件が成立したものとして説明する。これにより、実行中の待機演出は、音量の段階「3」に基づく音量で実行されるようになる。またこのとき、副制御用CPU41aは、仮音量フラグ及び初期化フラグを消去するとともに、調整期間タイマの更新を終了する。そして、副制御用CPU41aは、音量調整用の画面を非表示とするように演出表示装置13を制御する。その後、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を開始し、待機時間の計測を開始する。
次に、副制御用CPU41aは、ベットコマンドを入力したことを契機として、待機演出を終了させるようにスピーカ15を制御する(時点t26)。ここでは、時点t25において待機タイマの更新を開始してから待機時間が経過していないことから、初期化フラグが設定されておらず、音量が初期化されない。このとき、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を終了する。その後、副制御用CPU41aは、段階「3」に基づく音量でゲーム中演出を開始させるようにスピーカ15を制御する。
このような制御によれば、初期化フラグが設定された場合であっても、第2機能による音量の調整が行われれば、初期化フラグが消去され、新たに待機時間の計測が開始される。
次に、待機状態に移行してから待機時間が経過するよりも前に、第2機能による音量の調整が行われた場合の制御の流れについて説明する。
図13に示すように、副制御用CPU41aは、変動ゲーム(遊技)が終了して待機状態に移行したと判定したことを契機として、待機タイマの更新を開始し、待機時間の計測を開始する(時点t31)。また、副制御用CPU41aは、待機演出を開始させるようにスピーカ15を制御する。このとき、副制御用CPU41aは、音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「2」であることから、段階「2」に基づく音量で待機演出を開始させる。
その後、副制御用CPU41aは、第5操作信号を入力したことを契機として、仮音量フラグに、音量フラグの値から特定可能な音量の段階(ここでは、段階「2」)を示す値を設定する(時点t32)。このとき、副制御用CPU41aは、音量調整用の画面を表示させるように演出表示装置13を制御するとともに、調整期間タイマの更新を開始し、調整期間の計測を開始する。またこのとき、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を停止する。なお、図中では、待機タイマの更新を停止している期間について一点鎖線で示す。
その後、副制御用CPU41aは、第3操作信号、又は第4操作信号を入力したことを契機として、仮音量フラグの値を更新する(時点t33)。なお、ここでは、音量フラグの値は更新されないため、実行中の待機演出は、引き続き音量の段階「2」に基づく音量で実行される。
そして、副制御用CPU41aは、調整終了条件が成立したことを契機として、音量フラグの値を、仮音量フラグの値から特定可能な音量の段階を示す値に更新する(時点t34)。ここでは、調整終了条件として、調整期間が経過する期間終了条件が成立したものとして説明する。これにより、実行中の待機演出は、音量の段階「3」に基づく音量で実行されるようになる。またこのとき、副制御用CPU41aは、仮音量フラグを消去し、調整期間タイマの更新を終了する。そして、副制御用CPU41aは、音量調整用の画面を非表示とするように演出表示装置13を制御する。その後、副制御用CPU41aは、待機タイマを再設定し、待機時間を始めから計測し直す。
続いて、副制御用CPU41aは、待機時間が経過したことを契機として、初期化フラグを設定するとともに、待機タイマの更新を終了する(時点t35)。このとき、副制御用CPU41aは、初期化フラグが設定された場合であっても、音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「3」であることから、段階「3」に基づく音量で待機演出を実行させる。
そして、副制御用CPU41aは、ベットコマンドを入力したことを契機として、音量を初期化する(時点t36)。具体的には、音量フラグの値を、第1機能により設定された音量の初期段階である段階「1」を示す値に変更する。そして、副制御用CPU41aは、初期化フラグを消去するとともに、待機演出を終了させるようにスピーカ15を制御する。その後、副制御用CPU41aは、段階「1」に基づく音量でゲーム中演出を開始させるようにスピーカ15を制御する。
このような制御によれば、待機時間は、音量調整処理が実行されている期間を除いて計測される。また、待機時間は、音量調整処理が実行された場合、音量調整処理が終了した後、再び始めから計測される。
次に、待機状態に移行してから待機時間が経過するよりも前に、前面扉12が開放された場合の制御の流れについて説明する。
図14に示すように、副制御用CPU41aは、変動ゲーム(遊技)が終了して待機状態に移行したと判定したことを契機として、待機タイマの更新を開始し、待機時間の計測を開始する(時点t41)。また、副制御用CPU41aは、待機演出を開始させるようにスピーカ15を制御する。このとき、副制御用CPU41aは、音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「2」であることから、段階「2」に基づく音量で待機演出を開始させる。
その後、副制御用CPU41aは、前面扉12が開放されたことを示す開放コマンドを入力したことを契機として、開放報知演出を実行させるようにスピーカ15を制御する(時点t42)。このとき、副制御用CPU41aは、音量フラグの値にかかわらず、特定の音量で開放報知演出を実行させる。またこのとき、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を停止(中断)する。
その後、副制御用CPU41aは、前面扉12が閉鎖されたことを示す閉鎖コマンドを入力したことを契機として、開放報知演出を終了させるようにスピーカ15を制御する(時点t43)。このとき、副制御用CPU41aは、待機タイマの更新を再開する。つまり、副制御用CPU41aは、待機状態に移行してから開放コマンドを入力するまでの間(時点t41〜t42)に更新した待機タイマの値から、更新を再開する。
その後、副制御用CPU41aは、待機時間が経過したことを契機として、初期化フラグを設定するとともに、待機タイマの更新を終了する(時点t44)。ここで、待機時間は、待機状態に移行してから開放コマンドを入力するまでの期間と、閉鎖コマンドを入力してから現在までの期間との合算で計測される。つまり、副制御用CPU41aは、待機状態に移行してから現在までの期間のうち、前面扉12が開放されていた期間を除いた期間が待機時間と一致した場合に、待機時間が経過したと判定する。このとき、副制御用CPU41aは、初期化フラグが設定された場合であっても、音量フラグの値から特定可能な音量の段階が段階「2」であることから、段階「2」に基づく音量で待機演出を実行させる。
そして、副制御用CPU41aは、ベットコマンドを入力したことを契機として、音量を初期化する(時点t45)。具体的には、音量フラグの値を、第1機能により設定された音量の初期段階である段階「1」を示す値に変更する。そして、副制御用CPU41aは、初期化フラグを消去するとともに、待機演出を終了させるようにスピーカ15を制御する。その後、副制御用CPU41aは、段階「1」に基づく音量でゲーム中演出を開始させるようにスピーカ15を制御する。
このような制御によれば、待機時間は、前面扉12が開放されている期間を除いて計測される。また、待機時間は、前面扉12が開放された場合、待機状態に移行してから前面扉12が開放されるまでの期間と、前面扉12が閉鎖された以降の期間と、に跨って計測される。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)操作ボタン23の操作による音量の調整を、音量ツマミ28の操作によって制限できるため、誤って音量が調整されてしまうことを抑制できる。したがって、適切な音量で音声演出を実行させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(2)操作ボタン23は、遊技者などによって操作可能である一方で、音量ツマミ28は、通常、遊技者は操作できず、遊技店の店員などの遊技機の管理者によって操作可能である。このため、遊技機の管理者の意思に応じて、遊技者などによる音量の調整を制限するか否かを決定できるため、遊技機の管理者の意図に沿った音量で音声演出を実行させることができる。
(3)音量ツマミ28の操作により、音量の初期段階として何れの段階を選択するかによって、操作ボタン23の操作による音量の調整を制限するか否かを決定できる。つまり、第1機能により、第2機能による音量の調整を制限するか否かを決定できる。これによれば、音量の初期段階の選択と、操作ボタン23の操作による音量の調整を制限するか否かの決定とを別々に行う必要がない。
(4)第1機能により、音量の初期段階として、段階「1」〜段階「3」よりも小さい音量を特定する段階である段階「0」を選択した場合に、第2機能による音量の調整が制限される。このため、音量を小さくするために第1機能によって段階「0」を選択したにもかかわらず、第2機能により音量が調整された結果、大きい音量で音声演出が実行されてしまうことを抑制できる。
(5)特に、段階「0」は、第1機能により音量の初期段階として設定可能な段階のうち最も音量が小さい段階である。このため、第1機能によって最も音量が小さい段階を選択したにもかかわらず、第2機能により音量が調整された結果、大きい音量で音声演出が実行されてしまうことを抑制できる。
(6)また、段階「0」は、ゲーム中演出や待機演出といった所定の演出において音声が出力されない(消音される)段階である。このため、第1機能によって、音声が出力されないように音量を調整したにもかかわらず、第2機能により音量が調整された結果、音声が出力されてしまうことを抑制できる。
(7)第2機能では、段階「1」〜段階「3」の間で音量の段階を調整できる一方、段階「0」には調整できない。言い換えれば、段階「0」は、第1機能により調整可能である一方で、第2機能によっては調整不可能な段階である。これによれば、第1機能により、音量の初期段階として第2機能では調整できない段階である段階「0」を設定したにもかかわらず、第2機能によって段階「0」から他の段階に変更されてしまうことを抑制できる。
(8)ゲーム中演出や待機演出といった所定の演出は、音量フラグの値から特定可能な音量の段階に基づく音量で実行される。一方、開放報知演出は、音量フラグの値から特定可能な音量の段階にかかわらず、特定の音量で実行される。このため、本実施形態では、音声演出の種類に応じて、適切な音量で音声演出を実行することができる。
(9)副制御用CPU41aは、待機状態に移行してから待機時間が経過したことを契機として初期化フラグを設定する一方で、初期化フラグが設定されている場合にベットコマンドを入力したことを契機として、音量を初期化することができる。これによれば、音量の初期化を決定するタイミングと、実際に音量を初期化するタイミングと、を異ならせることができるため、より適切なタイミングで音量を初期化することができる。したがって、適切な音量で音声演出を実行可能となり、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(10)待機状態中に実行される待機演出は、ベットコマンドを入力するまでは、初期化フラグが設定されているか否かにかかわらず、音量フラグの値から特定可能な音量の段階に基づく音量で実行される。つまり、待機演出は、待機状態が終了するまでは、初期化フラグが設定された場合であっても、音量が初期化されない。これによれば、遊技者に対して、実行中の待機演出の音量が突然に変更されたと感じさせてしまうことを抑制できる。
(11)副制御用CPU41aは、計測停止条件が成立している場合には待機タイマの更新を停止するため、状況に応じて適切に待機時間を計測できる。これにより、副制御用CPU41aは、音量を初期化する制御を適切に行うことができる。
(12)特に、副制御用CPU41aは、特定の計測停止条件の成立を契機に待機タイマの更新を停止したときには、特定の計測開始条件の成立を契機に、更新を停止したときの待機タイマの値から待機タイマの更新を再開する。即ち、副制御用CPU41aは、前面扉12の開放を契機に待機タイマの更新を停止させたときには、前面扉12の終了を契機に、更新を停止したときの待機タイマの値から待機タイマの更新を再開する。これによれば、前面扉12の開閉動作があった場合であっても、はじめから待機時間を計測し直す必要がないため、速やかに待機時間を計測し、初期化フラグを設定することができる。
(13)また、副制御用CPU41aは、特別の計測停止条件の成立を契機に待機タイマの更新を停止したときには、特別の計測開始条件の成立を契機に、待機タイマを再設定し、待機タイマの更新を開始する。即ち、副制御用CPU41aは、音量調整処理の開始を契機に待機タイマの更新を停止させたときには、音量調整処理の終了を契機に、待機タイマを再設定し、待機タイマの更新を開始する。そして、音量調整処理は、遊技者などによる第5ボタン23eの操作を契機として開始される。これによれば、音量調整処理が実行された場合には、はじめから待機時間を計測し直すことができるため、音量調整処理において音量を調整したにもかかわらず、その後、待機時間が経過して初期化フラグが成立し、音量が初期化されてしまうことを抑制できる。このように、本実施形態では、音量が初期化されてしまうことを、遊技者などの操作によって抑制できるため、より遊技者などが所望する音量で所定の演出を実行させ易くなる。
(14)待機時間が経過して初期化フラグが設定された場合であっても、音量調整処理が実行されれば、初期化フラグが消去され、再び待機時間の計測が開始される。これによれば、初期化フラグの設定後に音量が調整されたにもかかわらず、その後に音量が初期化されてしまうことを抑制できる。即ち、本実施形態では、状況に応じて適切に音量を変更することができる。
(15)ベットコマンドは、遊技者によるメダルの投入、又はベットボタン18の操作を契機として出力される。そして、副制御用CPU41aは、初期化フラグが設定されている場合、ベットコマンドの入力を契機として音量を初期化する。これによれば、音量の初期化は、遊技者による操作が行われたことを契機として実行されるため、遊技者に対して、音量が突然に変更されたと感じさせてしまうことを抑制できる。
なお、各実施形態は以下のように変更してもよい。
・副制御用CPU41aは、初期化フラグが設定されている場合にベットコマンドを入力したことを契機として音量を初期化したが、音量を初期化する契機は適宜変更してもよい。例えば、副制御用CPU41aは、初期化フラグが設定されている場合にスタートレバー20が操作されたことを契機として音量を初期化してもよい。このとき、主制御用CPU40aは、スタートレバー20が操作されたことを契機として、スタートレバー20が操作されたことを示す制御コマンドを副制御用CPU41aに出力するとよい。即ち、音量を初期化する契機は、遊技者の操作に基づいて成立する契機であれば、遊技者に対して、音量が突然に変更されたと感じさせてしまうことを抑制できる。また、音量を初期化する契機は、遊技者の操作にかかわらず成立する条件であってもよい。例えば、計時する計時手段を備え、該計時手段が所定の時刻を計時したことを契機として、音量を初期化してもよい。このような場合であっても、単に待機時間が経過したときに音量が初期化されるときと比較して、特定の条件が成立したことを契機として音量が初期化されるため、音量が突然に変更されたと感じさせてしまうことを抑制できる。
・副制御用CPU41aは、音量調整処理において音量の調整が実行されなかった場合、音量調整処理の終了後、待機タイマの値を再設定しないようにしてもよい。即ち、副制御用CPU41aは、音量調整処理において音量フラグの値が変更されなかった場合、音量調整処理の終了後、待機タイマの値を再設定しないようにしてもよい。
・計測停止条件は、適宜変更してもよい。例えば、副制御用CPU41aは、副制御用CPU41aは、音量調整処理が開始された後、音量調整処理が終了した場合に、音量調整処理が開始されたときの待機タイマの値から更新を再開してもよい。この場合、音量調整処理の開始は、特定の計測停止条件に相当する。また、副制御用CPU41aは、前面扉12が開放された後、前面扉12が閉鎖された場合に、待機タイマの値を再設定し、始めから待機タイマの値を更新し直してもよい。この場合、前面扉12の開放は、特別の計測停止条件に相当する。また、音量調整処理の開始や、前面扉12の開放とは異なる条件を計測停止条件としてもよい。この場合、音量調整処が開始された場合や、前面扉12が開放された場合であっても、待機時間の計測を継続してもよい。
・計測停止条件は、特別の計測停止条件及び特定の計測停止条件のうち、何れか一方であってもよい。また、計測停止条件を備えていなくてもよく、この場合、副制御用CPU41aは、待機状態に移行したことを契機として待機タイマの更新を開始させた後、待機状態が継続している間は、待機時間が経過するまで待機タイマの更新を停止することなく待機タイマの更新を継続する。
・副制御用CPU41aは、待機時間の経過前に音量調整処理を実行した場合、待機タイマの更新を停止し、その後、待機時間を計測しないようにしてもよい。また、副制御用CPU41aは、待機時間の経過後に音量調整処理を実行した場合、初期化フラグを消去し、その後、待機時間を計測しないようにしてもよい。つまり、副制御用CPU41aは、待機状態中に音量調整処理を実行した場合、音量を初期化しないように制御してもよい。
・副制御用CPU41aは、初期化フラグを設定した後に音量調整処理を実行した場合であっても、初期化フラグを消去しないように制御してもよい。また、副制御用CPU41aは、初期化フラグを設定した後に、音量調整処理において音量を調整したときには、初期化フラグを消去する。一方で、副制御用CPU41aは、初期化フラグを設定した後に、音量調整処理において音量を調整しなかったときには、初期化フラグを消去しないように制御してもよい。
・音量初期化機能において音量が初期化されるときに、音量フラグに設定される値は、第1機能により選択された音量の段階を示す値でなくてもよい。例えば、第1機能により選択された音量の段階にかかわらず、所定の音量の段階が音量フラグに設定されてもよい。このとき、所定の音量の段階は、第1機能や第2機能により調整可能な音量の段階であってもよいし、第1機能や第2機能によっては調整不可能な音量の段階であってもよい。第1機能や第2機能によっては調整不可能な音量とは、即ち、初期化時専用の音量の段階として把握できる。
・副制御用CPU41aは、全停止コマンドを入力した後、ベットコマンドを入力することなく所定の時間が経過したことを条件として待機状態に移行したと判定したが、これに限らない。例えば、ベットコマンドを入力してから、次のベットコマンドを入力することなく所定の時間が経過したことを条件として待機状態に移行したと判定してもよい。また、主制御用CPU40aは、待機状態への移行を示す待機コマンドを副制御用CPU41aに出力してもよく、この場合、副制御用CPU41aは、主制御用CPU40aから待機コマンドを入力した場合に、待機状態に移行したと判定してもよい。
・音量調整機能において調整可能な音量の段階の数は、適宜変更してもよい。例えば、音量の段階の数は、2段階や3段階であってもよいし、5段階以上であってもよい。また、複数の音量の段階のうち、第1機能及び第2機能で調整可能な音量の段階の数は、適宜変更してもよい。例えば、音量の段階の数を段階「0」〜段階「4」の5段階とした場合に、第1機能では、段階「0」から段階「3」の間で調整可能とする一方で、第2機能では、段階「1」から段階「4」の間で調整可能としてもよい。
・音量調整機能において調整可能な音量の段階は、適宜変更してもよい。例えば、第2機能では、第1機能で調整可能な音量の段階のうち全ての段階に調整可能としてもよい。また、第1機能では、第2機能で調整可能な音量の段階のうち一部の音量の段階に調整不可能としてもよい。
・所定の音量の段階において出力される音声の音量は適宜変更してもよい。例えば、段階「0」である場合であっても、スピーカ15から音声が出力されるようにしてもよい。即ち、段階「0」は、消音を特定する段階でなくてもよい。
・第2機能を制限する場合、第2機能による音量調整そのものを実行不可能としなくてもよく、例えば、第2機能により調整可能な音量の段階の範囲を制限してもよいし、第2機能による音量の調整を実行可能な期間を制限してもよい。
・第1機能において何れの音量の段階が選択された場合に第2機能を制限するかは、適宜変更してもよい。例えば、第1機能において、段階「3」が選択された場合に、第2機能を制限してもよい。また、第2機能を制限する音量の段階は複数であってもよい。例えば、第1機能において、段階「0」又は段階「1」が選択された場合に、第2機能を制限してもよい。更に、第2機能を制限しない音量の段階は単数であってもよい。例えば、第1機能において、段階「2」が選択された場合にのみ、第2機能による音量の調整を可能とする一方で、段階「0」、段階「1」、又は段階「3」が選択された場合には、第2機能を制限してもよい。
・第1機能により音量を調整可能なタイミングは、適宜変更してもよい。例えば、副制御用CPU41aは、所定の制御周期毎に音量ツマミ28により選択された音量の段階を特定し、音量フラグの値を調整してもよい。
・音量調整用の画面は、演出表示装置13の一部に表示されてもよい。また、演出表示装置13は、音量調整用の画面を表示しなくてもよい。
・第2機能により音量を調整可能なタイミングは、適宜変更してもよい。例えば、副制御用CPU41aは、変動ゲーム中に、操作ボタン23が操作されたことを契機として、音量フラグの値を調整してもよい。また、副制御用CPU41aは、待機状態中と変動ゲーム中の何れであっても、第2機能による音量の調整を可能としてもよい。
・第2機能において、調整期間は、第3操作信号や第4操作信号を入力する毎に、はじめから計測されるようにしてもよい。つまり、副制御用CPU41aは、調整期間タイマの更新中に第3操作信号又は第4操作信号を入力した場合、調整期間タイマの値を再設定し、調整期間を計測し直すようにしてもよい。これによれば、遊技者が第3ボタン23cや第4ボタン23dを操作している最中に、調整期間が終了してしまうことを抑制できる。
・副制御用CPU41aは、調整期間の計測を行わなくてもよく、単に第3操作信号や第4操作信号の入力を契機として音量を調整可能としてもよい。また、副制御用CPU41aは、仮音量フラグを設定しなくてもよく、第3操作信号や第4操作信号の入力を契機として音量フラグの値を更新するようにしてもよい。
・操作手段の構成は適宜変更してもよい。例えば、操作ボタン23を前面扉12の裏側に配設する一方で、音量ツマミ28を前面扉12の表側に配設してもよい。また、操作ボタン23と音量ツマミ28の両方を、前面扉12の裏側に配設してもよいし、前面扉12の表側に配設してもよい。また、操作ボタン23と音量ツマミ28を同一の操作手段としてもよい。この場合、操作手段の操作態様に応じて、第1機能による音量の調整と、第2機能による音量の調整と、を実現可能に構成するとよい。例えば、操作手段が所定の時間よりも長い時間に亘って操作された場合には、第1機能による音量の調整を実行可能とする一方で、操作手段が所定の時間よりも短い時間に亘って操作された場合には、第2機能による音量の調整を実行可能としてもよい。
・操作ボタン23は、押下式のボタンでなくてもよく、例えば、タッチパネルや、非接触式のセンサ、レバー、ダイアル式の操作手段などであってもよい。また、音量ツマミ28は、ダイアル式の操作手段でなくてもよく、例えば、タッチパネルや、非接触式のセンサ、レバー、押下式のボタンなどであってもよい。
・音量ツマミ28とは別に、第2機能を制限する操作が可能な操作手段を備えてもよい。この場合、第2機能を制限する操作手段は、遊技者が操作可能な位置に配設されてもよいし、遊技者が操作不可能な位置に配設されてもよい。遊技者が操作可能な位置とは、例えば前面扉12の表側であり、遊技者が操作不可能な位置とは、例えば前面扉12の裏側である。
・待機演出は、待機状態中のうち少なくとも一部の期間において実行されていればよい。例えば、待機演出は、開放報知演出の実行中には実行されなくてもよい。
・開放報知演出は、音量フラグの値から特定可能な音量の段階に基づく音量で実行されてもよい。
・上記実施形態において、実行可能な音声演出の種類は、適宜変更してもよい。例えば、副制御用CPU41aは、ベットコマンドの入力を契機として、メダルのベットが行われたことを示すベット音を出力するベット音演出を実行させる制御が可能であってもよい。また例えば、副制御用CPU41aは、当選コマンドの入力を契機として、当選した役を示唆する音声を出力する当選示唆演出を実行させる制御が可能であってもよい。そして、副制御用CPU41aは、上記した音声演出について、音量フラグの値から特定可能な音量の段階に基づく音量で実行させてもよいし、音量フラグの値から特定可能な音量の段階にかかわらず、所定の音量で実行させてもよい。
・音量調整機能に代えて、又は加えて、装飾ランプ14による発光演出の光量を調整する光量調整機能を備えてもよい。この場合、光量調整機能として、光量の初期段階を調整する第1光量調整機能と、第1光量調整機能により調整された初期段階に基づいて光量を調整する第2光量調整機能と、を備えてもよい。この場合、光量の初期段階を選択する操作、即ち、第1光量調整機能により光量を調整する操作が可能な光量ツマミを備えてもよい。光量ツマミは、例えば前面扉12の裏側に配設されるとよい。また、第2光量調整機能においては、例えば、第1,第2ボタン23a,23bの操作により光量を調整する操作が可能であってもよい。本別例において、発光演出の光量は、演出強度に相当し、第1,第2ボタン23a,23bは、第1操作手段に相当し、光量ツマミは、第2操作手段に相当する。
・音量調整機能に代えて、又は加えて、所定の動作が可能な可動体を動作させて行う可動体演出における可動体の動作量を調整する動作量調整機能を備えてもよい。この場合、動作量調整機能として、動作量の初期段階を調整する第1動作量調整機能と、第1動作量調整機能により調整された初期段階に基づいて動作量を調整する第2動作量調整機能と、を備えてもよい。この場合、動作量の初期段階を選択する操作、即ち、第1動作量調整機能により動作量を調整する操作が可能な動作量ツマミを備えてもよい。動作量ツマミは、例えば前面扉12の裏側に配設されるとよい。また、第2動作量調整機能により動作量を調整する動作量調整ボタンを備えてもよい。動作量調整ボタンは、例えば前面扉12の表側に配設されるとよい。本別例において、可動体演出における可動体の動作量は、演出強度に相当し、動作量調整ボタンは、第1操作手段に相当し、動作量ツマミは、第2操作手段に相当する。
・主制御用CPU40aは、メダル管理処理において、メダルの投入に基づいてベット数に1加算した場合と、主制御用RAM40cに記憶されているクレジットからベット数に1加算した場合とで、異なるベットコマンドを生成するようにしてもよい。
・スロットマシン10は、リプレイタイム機能を備えていてもよい。リプレイタイム機能が作動している遊技状態は、内部抽選処理においてリプレイ役に当選する確率が、所定確率(例えば高確率)に変動しているリプレイタイム状態である。このようなリプレイタイム状態には、リプレイ役の当選確率が異なる複数のリプレイタイム状態があってもよい。
・スロットマシン10は、アシストタイム機能を備えていてもよい。アシストタイム機能が作動している遊技状態は、当選した役を入賞させるために必要なリール16a〜16cの押し順や押し位置(停止操作態様)が識別可能に報知される状態である。
・スロットマシン10は、ベットボタン18に加えて、又は代えて、クレジットの中から1枚のメダルを賭ける操作が可能な1ベットボタンを備えていてもよい。
・スロットマシン10は、主基板40の機能と副基板41の機能とを統合した単一の基板を備えていてもよい。また、主基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御用CPU40aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・主制御用CPU40a、主制御用ROM40b、及び主制御用RAM40cは、ワンチップマイクロコンピュータとして構成されていてもよい。
・副基板41の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、スロットマシン10は、演出表示装置13を専門に制御する表示基板、装飾ランプ14を専門に制御するランプ基板、及びスピーカ15を専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副制御用CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・スロットマシン10は、メダルとは異なる遊技媒体を用いる遊技機であってもよい。例えば、遊技媒体は、遊技球であってもよい。
・上記実施形態は、パチンコ遊技機として具体化してもよい。パチンコ遊技機は、遊技店などの島設備に固定される設置枠と、該設置枠に対して開閉が可能に軸支された搭載枠とを備える。搭載枠には、各種の遊技部材を有する遊技盤が配設されている。このようなパチンコ遊技機では、所定の当り抽選の結果に基づいて図柄変動ゲームが表示され、該図柄変動ゲームにおいて当りの表示結果が導出された後に、当り遊技が付与される。そして、操作ボタン23は、搭載枠の表側に配設され、音量ツマミ28は、搭載枠の裏側に配設されるとよい。即ち、本別例においては、搭載枠が前面扉に相当する。また、パチンコ遊技機では、主制御用CPUは、遊技が行われていない待機状態に移行することを示す待機コマンドを副制御用CPUに出力する。一方、副制御用CPUは、待機コマンドの入力を契機として、待機時間の計測を開始する。また、主制御用CPUは、図柄を変動させて行う図柄変動ゲームの開始を示す開始コマンドを副制御用CPUに出力する。一方、副制御用CPUは、開始コマンドの入力を契機として、待機状態を終了させる。そして、副制御用CPUは、開始コマンドを入力した場合に、初期化フラグが設定されているときには、音量を初期化するとよい。この場合、待機コマンドの入力が第1条件に相当し、開始コマンドの入力が第2条件に相当する。また、主制御用CPUは、図柄変動ゲームの終了を示す終了コマンドを副制御用CPUに出力してもよい。そして、副制御用CPUは、終了コマンドを入力してから、所定時間に亘って開始コマンドを入力しないことを条件として、待機状態であると判定し、待機時間の計測を開始してもよい。この場合、終了コマンドを入力してから、所定時間に亘って開始コマンドを入力しないことを条件として、待機状態であると判定することが、第2条件に相当する。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記特定の段階は複数あり、前記第1操作手段の操作による前記演出強度の調整では、複数の前記特定の段階のうち何れかの段階に調整可能である一方で、前記非特定の段階には調整不可能である。
(ロ)前記所定の演出とは異なる特定の演出は、前記第2操作手段の操作による前記演出強度の初期段階の設定、及び前記第1操作手段の操作による前記演出強度の調整にかかわらず、特定の演出強度で実行される。
(ハ)演出を実行可能な演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、操作手段と、を備え、前記操作手段の操作態様には、前記演出を実行する際の演出強度を調整する第1操作態様と、前記第1操作態様による演出強度の調整を制限する第2操作態様と、があることを特徴とする遊技機。