以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る遊技台(スロットマシン100等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<全体構成>
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<本体(筐体)内部>
図2は、前面扉(扉体)102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体(筐体)101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
また、本体(筐体)101の内部には、遊技店の管理者所有の設定キーを用いた回転操作により、オンとオフに切り替え可能な設定キースイッチが設けられている。設定キースイッチは、スロットマシン100における遊技者の有利度(例えば1~6まで6種類の有利度、設定値)の設定変更や設定確認を開始するための操作手段である。また、本体101の内部には、押下操作により、設定変更を行うための操作(設定値変更操作)や、設定確認を行うための操作が可能な設定切替スイッチが設けられている。この設定切替スイッチは、設定値を設定するためのスイッチであり、後述する各種エラーを解消する操作(エラー解消操作)が可能なエラー解除スイッチとしても機能する操作手段である。設定キースイッチに設定キーが挿入されて右へ90度回されると設定キースイッチがオンとなり、設定キーが挿入されている設定キースイッチが左に90度回されて設定キーが抜かれると設定キースイッチがオフとなる。これらの設定キースイッチおよび設定切替スイッチは前面扉102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である(遊技者が操作不能な操作手段である)。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。また、前面扉102の内側(この例では、演出装置160など)には、前面扉(扉体)102が閉鎖状態および開放状態のうちの開放状態の場合にのみ操作可能な位置に設けられた操作手段600が設けられる。当該操作手段600は例えば、管理者(遊技店の店員等)が用いる、裏つまみ(ロータリースイッチ)やスライドスイッチ等が該当する。本例では、操作手段(裏つまみ)600の操作により、管理者(店員)はスロットマシン100から出力される各種音量の調整を行うことができる。
<制御部>
図3を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aが出力するクロック信号を受信する度に0~65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路316(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
乱数値生成回路316は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路316における乱数値の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数値として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数値の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数値として導出する。二つ目の方法は、0~65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数値として導出する。乱数値生成回路316では、各種センサ318からセンサ回路S320に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路316は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数値の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、リール112の光学式センサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、および、リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図4(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図4(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。 本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7-白7-白7」、BB2が「青7-青7-青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7-白7-白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7-青7-青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス-ボーナス-ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。 「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー-ANY-ANY」、スイカが「スイカ-スイカ-スイカ」、ベルが「ベル-ベル-ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー-ANY-ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ-リプレイ-リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の有利度合いを異ならせた設定値(設定1~設定6)が用意され、遊技店の係員等は設定キースイッチおよび設定切替スイッチによりいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
役の有利度合いが設定値毎に異なるとは例えば、役の当選確率が設定値毎に異なる構成などであるが、これに限らず、例えば、役の当選確率は設定値間で共通であって、AT当選確率やCZ当選確率が設定値に応じて異なる構成であってもよい。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ-リプレイ-リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、RB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のRB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
<主制御部メイン処理>
図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101において主制御部初期設定処理を行う。この主制御部初期設定処理では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、この処理の詳細については図11を用いて後述する。
ステップS103ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS105へ進む。
ステップS105では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS107では乱数値生成回路316で発生させた乱数値を取得する。ステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップS111では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS113では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS115では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS111で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。ステップS117では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル-ベル-ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS207では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、主制御部300のメイン処理やタイマ割込処理等で送信準備されていた各種のコマンドを第1副制御部400に送信する。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11~14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0~10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、入出力ポートの初期化等の電断処理を行う。すなわち、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報(復帰データなど)をRAM308の所定の領域に退避し、RAM308の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM308に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
<第1副制御部400の処理>
図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図7(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図7(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図7(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図7(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。ステップS307では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS311では、ステップC09の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、ステップC09の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS309読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図7(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図7(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図7(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS503では、ステップS317で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
図8を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図8(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図8(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図8(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図8(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図8(a)のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS603では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS605の処理に移行する。
ステップS605では、タイマ変数に0を代入する。ステップS607では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS609では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS607で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS611では、ステップS609の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS609で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS603へ戻る。
次に、図8(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図8(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図8(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS603において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS603において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS803では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図8(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS613の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS903では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS905に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS905では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS907では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS909では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS911に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS911では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<遊技台の管理作業>
スロットマシン100においては、管理者(店員)や遊技者によって、それぞれの立場に応じた各種設定(調整)や、状態の確認などの管理作業が可能である。特に、管理者(店員)による管理作業は、主に、前面扉102を開放して行われる。そこでまず、図1,図2を用いて説明した前面扉102と、この前面扉102の開閉状態を検出する開閉センサについて説明する。
<前面扉と開閉センサ>
図1,図2に示すように、前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、本体101に対して開閉可能な扉体である。すなわち、前面扉102は、スロットマシン(遊技台)100の前面に設けられ、開閉可能な扉体である。本例では、ドアキー孔140に管理者(店員)が保有するキー(扉解錠キー)を挿入することで、閉鎖状態でロックされた前面扉102を、開放状態にすることができる。このため、管理者(店員)は、前面扉102を解錠する(閉鎖状態から開放状態にする)ことができるが、管理者(店員)以外の者(例えば遊技者)は、前面扉102を解錠することはできない。
本体101の右側の側面板260には、投光部と受光部から成る光学式センサ(開閉センサ;図示省略)が設けられており、この開閉センサの投光部と受光部の間を、前面扉102に設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。
主制御部300は、割り込み時間ごとに、この開閉センサを含む各種センサ318の状態を監視している。前面扉102が閉鎖状態となり、前面扉102の遮光片が、本体101の開閉センサの投光部からの光を遮光する位置に移動すると、開閉センサは、閉鎖検出状態であることを示す信号(例えばローレベルの信号)を主制御部300に向けて出力する。
一方、前面扉102が開放状態となり、前面扉102の遮光片が、本体101の開閉センサの投光部からの光を遮光しない位置に移動すると、開閉センサは、開放検出状態であることを示す信号(例えばローレベルの信号)を主制御部300に向けて出力する。
すなわち、開閉センサは、前面扉(扉体)102の開閉状態を検出可能な検出手段であり、前面扉102が閉鎖状態の場合に、検出状態が閉鎖検出状態になり、前面扉102が開放状態の場合に、検出状態が開放検出状態になる。
なお、本発明に係る「検出手段」は、光学式センサに限定されず、磁気センサ、近接スイッチ、マイクロ・スイッチ、ホール素子等であってもよい。また、扉体の開閉に伴って開放検出状態と閉鎖検出状態が必ず切り替わるものに限定されず、扉体が開放状態であっても、検出状態が閉鎖検出状態になることが可能なものであってもよいし、反対に、扉体が閉鎖状態であっても、検出状態が開放検出状態になることが可能なものであってもよい。
また、開閉センサは、例えば、前面扉(扉体)102に対する所定の操作が行われることで、前面扉(扉体)102が開放状態であっても、検出状態が閉鎖検出状態になるように構成されていてもよい。具体的には、前面扉102が開放状態にある場合に、本体101の開閉センサの投光部と受光部の間に、一定の長さの遮光片を挿入してテープ等で固定し、本体101の開閉センサの投光部からの光を遮光することで、前面扉102が開放状態であっても、開閉センサの検出状態を強制的に閉鎖検出状態にすることができる。
なお、上記の「前面扉(扉体)102に対する所定の操作」は、本例に限定されず、例えば、開閉センサを閉鎖検出状態にするDIPスイッチを設け、所定の操作として、このDIPスイッチの操作を行ってもよい、また、検出手段を磁気センサで構成した場合には、磁石を近接させることで、開閉センサの検出状態を閉鎖検出状態にしてもよい。
図6を用いて説明したように、主制御部300は、デバイス監視処理(ステップS215)において各種センサ318の信号状態を読み出す。また、エラーを検出した場合にはエラー処理を実行させる。本例では、このデバイス監視処理において、本体101の開閉センサの検出状態が開放検出状態になった場合に、前面扉102が開放状態となったことを検出するように構成している。なお、前面扉102の開放状態は、一般的にはエラー状態とも言え、前面扉102の開放状態の検知は、前面扉開放エラーの検知ともいえる。また、前面扉102の開放状態を報知するが、前面扉102の開放状態をエラー状態としない構成であってもよい。また、前面扉102の開放を検出すると情報出力回路334からホールコンピュータ(外部装置)へ対して前面扉102が開放したことを示す外部信号が出力され、前面扉102の開放が検出されなくなると外部信号の出力が停止される。
主制御部300は、開放状態を検出すると、第1副制御部400を介して第2副制御部500に、開放状態であること(前面扉開放エラーの発生)を報知するコマンドを送信する。第2副制御部500は、前面扉102が開放中であることを報知する処理を行う。すなわち、画像制御処理において、受信したコマンドに基づいて、開放状態に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。これにより、演出画像表示装置157の表示領域には、開放状態であることを示す表示(例えば、図10を参照して後述する、「!扉開放中!」といった文字情報を含む表示)が表示される。開放状態における処理の詳細については、図14を用いて後述する。
図9は、ホールの管理者(店員)によるスロットマシン100の管理作業の概要を説明する図であり、同図(a)、同図(b)が管理作業を行う場合に表示手段(例えば、図1に示す演出画像表示装置157)の表示領域に表示可能な管理画面(メニュー)画面700の一例を示す図であり、同図(c)が管理作業を行う際に用いる操作手段の概要図であり、同図(d)がスロットマシン100の正面概要図である。
ここで、管理者(店員)においても立場に応じて設定・確認などの管理作業が許容される項目が異なり、遊技台(スロットマシン100)の管理作業のうち、より重要度の高い項目(第一の項目)については一部の管理者(店員)に限られている場合が多い。以下、本実施形態では、管理者(店員)のうち、第一の項目について管理作業を実行可能な管理者(店員、ホール管理者)を「第一の管理者」といい、第一の管理者以外の管理者(店員)、すなわち、比較的重要度の低い項目(第二の項目)についてのみ管理作業を実行可能な管理者(店員)を「第二の管理者」という。第一の管理者は、第二の項目についても管理作業が可能である。そして、第一の管理者および第二の管理者を特に区別する必要がない場合には、両者を「管理者(店員)」と総称する。
管理作業を行うための管理画面700は、例えば、同図(a)に示す第一の管理画面701と、同図(b)に示す第二の管理画面702を含む。管理画面700はいずれも、一般的には遊技者が表示手段に表示することができない画面であり、例えば、扉体(前面扉102)を開放した後の所定の操作によって、表示制御手段(例えば、図4に示す第2副制御部500)が表示手段(演出画像表示装置157)の表示領域に表示する画面である。
同図(a)に示すように第一の管理画面701は、第一の管理者用の画面(管理者メニュー画面)であり、遊技台(スロットマシン100)の各種設定のうち、より重要度の高い第一の項目について管理作業が可能な画面である。第一の項目は、例えば、「デバイスチェック」、「時刻設定」、「エラー履歴」、「設定変更履歴」などの項目である。「デバイスチェック」は当該スロットマシン100のハードウェアの状態(例えば、音量設定、光量設定など)について確認可能な項目であり、「時刻設定」は当該スロットマシン100の時刻を設定する項目である。「エラー履歴」は、当該スロットマシン100で発生した各種のエラーの履歴の確認等が行える項目である。「設定変更履歴」は、当該スロットマシン100に設定された設定値について現在の状態(いずれの値が設定されているか)、変更履歴(設定変更が行われた日時やその履歴、設定された設定値の履歴)の確認(閲覧)等が行える項目である。「設定変更履歴」の処理の実行は、設定値に関する動作の履歴チェックとして機能する。
第一の管理画面(管理者メニュー画面)701は、これら複数の第一の項目に対応する(これらを選択・実行するための)表示(項目表示)711、および当該第一の管理画面(管理者メニュー画面)701を終了させるための終了表示712、項目表示711や終了表示712の選択・決定を行う操作手段(管理画面700の選択・決定操作手段)による操作ガイド713などの表示を含む。
同図(b)に示すように第二の管理画面702は、第一の管理者および第二の管理者が操作可能な管理画面(ホールメニュー画面)であり、遊技台(スロットマシン100)の各種設定のうち、比較的重要度の低い第二の項目について設定・確認が可能な画面である。第二の項目は、例えば、「省電力設定」などの項目である。ここでは一例として一つの項目を示しているが複数の項目が含まれてもよい。第二の管理画面(ホールメニュー画面)702は、第二の項目に対応する(これを選択するための)表示(項目表示)711、および当該第二の管理画面(ホールメニュー画面)702を終了させるための終了表示712、項目表示711や終了表示712の選択・決定を行う操作手段(選択・決定操作手段)による操作ガイド713などの表示を含む。選択・決定操作手段およびこれらによる操作方法は、管理者メニュー画面701の場合と同様であるので説明は省略する。
同図(c)に示すように本実施形態における管理画面700の選択・決定操作手段は、例えば、上下左右のボタン(方向キー、選択ボタン721)と決定ボタン(PUSHボタン)722を有する十字キー720や、終了ボタン723を少なくとも含む。これら十字キー720や、終了ボタン723は例えば、同図(d)に示すように、前面扉102を閉鎖した場合に遊技者が操作可能な位置(例えば、ストップボタンユニット136近傍など)に設けられる。この例の場合、選択ボタン721の操作によって、項目表示711や終了表示712を選択し(選択操作)、決定ボタン722の操作によって選択した項目を決定する(決定操作)。また終了表示712の選択操作およびこれに続く決定操作で当該管理者メニュー画面701は終了する。ここで、選択操作およびこれに続く決定操作(選択から決定までの連続した操作)を以下、「選択決定操作」という。また、終了表示712の選択決定操作を特に、終了操作という場合がある。また、終了表示712の選択決定操作に限らず、終了ボタン723の操作(押下)によっても、管理者メニュー画面701を終了させることができ、すなわち終了ボタン723の操作も終了操作に含まれる。なお、選択・決定操作手段は、この例に限らず、例えば、不図示の演出ボタンや、タッチパネル等によって操作するものであってもよい。
図10は、スロットマシン100の表示制御手段(例えば、図4に示す第2副制御部500)による、主に管理作業を行う場合における表示制御の一例を示す画面遷移図である。
本実施形態の表示制御手段(第2副制御部500)は、表示手段(例えば、演出画像表示装置157)に、少なくとも第一の管理画面(管理者メニュー画面)701と、第二の管理画面(ホールメニュー画面)702と、遊技画面703と、所定画面704と、特定画面705を表示する制御を実行可能である。
ここで、所定画面704は、スロットマシン100の状態を報知する第一の報知画面であり、管理者(店員)によって表示可能な画面である。所定画面704ここでは一例として、前面扉102が開放状態であることを報知する画面(扉開放中画面704)である。扉開放中画面704は、前面扉102が開放状態であることを示す情報(例えば「!扉開放中!」の文字情報を含む表示)を含む。また、例えば、開放状態の報知として、扉開放中画面704の表示中には「扉が開いています」などの音声をスピーカ272、277から出力する。
また、特定画面705は、スロットマシン100の状態を報知する第二の報知画面であり、第一の管理者の操作によってのみ表示可能な画面である。特定画面705は、ここでは一例として、第一の管理者による管理作業として設定・確認の作業中の状態(設定確認状態)であることを報知する画面(設定確認中画面705)である。設定確認中画面705は、設定・確認中である示す情報(例えば「!設定確認中!」の文字情報を含む表示)を含む。また、例えば、設定確認状態の報知として、設定確認中画面705の表示中には「設定確認中です」などの音声をスピーカ272、277から出力する。設定確認中画面705の表示中には、後述する設定確認処理(図13参照)が実行され、現在の設定値を確認することができる。
なお、第一の管理者による管理作業は、管理者メニュー画面701を表示し、そこに表示される項目表示711の選択により行うが(図9(a))、本実施形態では管理者メニュー画面701を表示するには、特定画面(設定確認中画面705)を経由することが必須である。すなわち、設定確認中画面705が表示される設定確認状態も、(後に管理者メニュー画面701に遷移することにより)、例えば、設定値のいずれが設定されているか(「設定変更履歴」)など、スロットマシン100において重要度の高い項目について確認可能な状態であるといえる。
同図において大破線より左の遊技画面703は、スロットマシン100の電源投入中には概ね常時、表示手段に表示され、遊技者、管理者(店員)のいずれもが視認可能な画面である。ここで、本実施形態における遊技画面703は、遊技中の画面に限らず、デモ画面や遊技者によるデバイス設定(例えば、音量調整など)の画面など、遊技者に視認されることを想定(目的)として表示されるすべての画面を含む。
一方、大破線より右の管理側画面(管理者メニュー画面701、ホールメニュー画面702、第一の報知画面(扉開放中画面)704、第二の報知画面(設定確認中画面)705)はいずれも、管理者(店員)による各種設定・確認作業の際に、管理者(店員)による所定の操作、あるいはスロットマシン100の所定の状態を経て表示手段に表示される画面であり、少なくとも、管理者メニュー画面701、ホールメニュー画面702および第二の報知画面(設定確認中画面)705は、遊技者が視認不可の(遊技者が視認することが想定されていない)画面である。
本実施形態では、例えば、前面扉102の開閉の状態により、遊技画面703と管理側画面とが切り替わる。
以下、図10を参照して各画面の遷移について説明する。
(1)遊技画面703から扉開放中画面704への遷移
まず、表示手段(演出画像表示装置157)に遊技画面703が表示されている状態で、前面扉102が開放状態になると、表示制御手段(第2副制御部500)は、表示手段(演出画像表示装置157)における遊技画面703の表示を終了し、表示手段(演出画像表示装置157)の表示領域に扉開放中画面704を表示する制御を行う。
現在表示中の画面の状態(いずれの画面が表示されているか)は、例えば、図8(c)に示す第2副制御部タイマ割込処理の各種更新処理(ステップS803)によって更新・管理される。例えば、表示制御手段は、図8(a)の第2副制御部メイン処理における画像制御処理(ステップS611)で所定の画像を描画した場合、当該画像(画面)の情報(遊技画面703であることを示す情報)を各種更新処理(ステップS803)において更新する。これにより、表示制御手段(第2副制御部500)は現在表示中の画面の状態を把握する。
なお、制御部において現在表示中の画面の状態(描画内容)を把握する方法は、上記の例に限らない。例えば、表示制御手段(第2副制御部500)は、ROMから展開されたデータやフレームバッファに描画された情報を把握しているため、これらを参照することによっても更新・管理が可能となる。また、この「更新・管理」のタイミングについても第2副制御部タイマ割込処理におけるタイミングに限らず、例えば、ROMからデータが展開されたタイミング、フレームバッファに描画されるタイミング、リフレッシュレートに合わせたタイミング等、であってもよい。
表示制御手段による表示制御についてより詳細に説明すると、開閉センサの検出状態が開放検出状態となったことを主制御部300が検出すると、第1副制御部400を介して第2副制御部500に、前面扉102が開放状態であることを報知するコマンドを送信する。第2副制御部500は、画像制御処理において、受信したコマンドに基づいて、開放状態に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。これにより、表示手段(演出画像表示装置157)の表示領域において遊技画面703を非表示とし、ここでは「!扉開放中!」といった文字情報を含む扉開放中画面704を表示する。扉開放中画面704を表示すると、各種更新処理(ステップS803)において、現在表示中の画面情報を扉開放中画面704であることを示す情報に更新する。
(2)扉開放中画面704からホールメニュー画面702への遷移
扉開放中画面704が表示されている状態で特定操作があると、表示制御手段(第2副制御部500)は、表示手段(演出画像表示装置157)における扉開放中画面704の表示を終了し、表示手段(演出画像表示装置157)の表示領域にホールメニュー画面702を表示する制御を行う。ここで、特定操作とは、特定操作手段の操作であり、特定操作手段とは、副制御基板(または副制御基板収納ケース220)に設けられる不図示の管理者用基板スイッチ(サブ基板スイッチ)である。特定操作(管理者用基板スイッチの操作)は、前面扉102の開放により可能となり、つまり管理者(店員)のみ行うことができる(遊技者は操作不可である)。表示制御手段による表示制御についてより詳細に説明すると、まず、管理者用基板スイッチの操作によるオン状態が各種センサにより検出される。第1副制御部は、図7(c)に示す第1副制御部タイマ割込処理(の各種更新処理(ステップS503))などにおいて各種センサを監視し、管理者用基板スイッチのオン(特定操作がされたこと)を検出すると、第2副制御部500に、管理者用基板スイッチがオンであることを報知するコマンドを送信する。第2副制御部500は、画像制御処理において、受信したコマンドに基づいて、開放状態において管理者用基板スイッチがオンになったこと(特定操作がされたこと)に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。これにより、表示手段(演出画像表示装置157)の表示領域において扉開放中画面704を非表示とし、ホールメニュー画面702を表示する。ホールメニュー画面702を表示すると、各種更新処理(ステップS803)において、現在表示中の現在表示中の画面情報をホールメニュー画面702であることを示す情報に更新する。
以降、本実施形態において「ある状態になった場合における表示制御手段(第2副制御部500)による表示制御処理」については詳細な記載を省略するが、いずれも、各種センサによる当該状態の検知→主制御部300による当該状態の検出(または第1副制御部400による当該状態の検出)→表示制御手段(第2副制御部500)へのコマンド送信→表示制御手段(第2副制御部500)による画像制御処理が行われていることを示す。
ところで、開閉センサ(各種センサ318)は本体(筐体)101側に設けられ、特定操作手段(管理者用基板スイッチ(サブ基板スイッチ))は、前面扉102扉側に設けられている。このような構成とすることで、特定操作手段を操作する際、誤って開閉センサに触れてしまい、ホールメニュー画面702が表示できなくなることを防止できる。
なお、この例では、表示制御手段(第2副制御部500)は、各種センサ318の検出結果を直接受信するのではなく、主制御部300からの所定のコマンドを受信した場合に画像制御処理を行う場合を説明する。しかしこれに限らず、表示制御手段(第2副制御部500)は、各種センサ318の検出結果を直接受信して画像制御処理を行うようにしてもよい(本実施形態において同様)。
(3)ホールメニュー画面702から扉開放中画面704への遷移
ホールメニュー画面702が表示されている状態で、前面扉102が閉鎖状態になる(閉鎖状態となったことが検出される)かあるいは、終了操作がある(終了操作がされたことが検出される)と、表示制御手段(第2副制御部500)は、表示手段(演出画像表示装置157)におけるホールメニュー画面702の表示を終了し、表示手段(演出画像表示装置157)に扉開放中画面704を表示する制御を行う。
前面扉102が閉鎖状態になったことの検出は、前面扉102が開放状態になったことと同様、開閉センサ(各種センサ318)による、閉鎖検出状態であることを示す信号の検出により行う。なお、閉鎖検出状態であることを示す信号の検出に限らず、開放検出状態であることを示す信号が送信されなくなったこと(前面扉102が開放状態の場合に主制御部300から送信される所定のコマンドが送信されなくなったこと)の検出であってもよい(本実施形態において同様)。
表示制御手段(第2副制御部500)は、現在表示中の画面がホールメニュー画面702である場合には、前面扉102が閉鎖されたとしても管理者(店員)による設定・確認作業が完了していない状態として、扉開放中画面704の表示を継続する。遊技画面703に戻るには、管理者(店員)は、再度、前面扉102を開放状態にする。
終了操作があったことの検出は、この例では、ホールメニュー画面702において終了表示712(図9参照)の選択決定操作がされたこと、あるいは、終了ボタン723の操作(押下)がされたことである。
扉開放中画面704を表示すると、各種更新処理(ステップS803)において、現在表示中の画面情報を扉開放中画面704であることを示す情報に更新する。なお、ホールメニュー画面702は管理者メニュー画面701とは異なり、前面扉102が開放状態であること且つ特定操作が行われたことによって表示されるが、ベットボタン130乃至132(例えば、ベットボタン132)の操作やスタートレバー135操作などの遊技進行操作は可能な状態となっている。そして、ホールメニュー画面702の表示中に上記の遊技進行操作が行われると、ホールメニュー画面702は非表示となり扉開放中の報知(扉開放中画面704の表示)に切り替わる。このような構成とするとことで、極力ホールメニュー画面702が遊技者の目につくことを防止することができる。
(4)扉開放中画面704から遊技画面703への遷移
扉開放中画面704が表示されている状態で前面扉102が閉鎖状態になる(閉鎖状態となったことが検出される)と、表示制御手段(第2副制御部500)は、表示手段(演出画像表示装置157)における扉開放中画面704の表示を終了し、表示手段(演出画像表示装置157)に遊技画面703を表示する制御を行う。
前面扉102が閉鎖状態になったことの検出は、開放状態になったことと同様、開閉センサ(各種センサ318)による、閉鎖検出状態であることを示す信号の検出により行う。遊技画面703を表示すると、各種更新処理(ステップS803)において、現在表示中の画面情報を遊技画面703であることを示す情報に更新する。
(5)扉開放中画面704から設定確認中画面705への遷移
第一の管理者は、設定値(スロットマシン100における遊技者の有利度)の設定変更や設定確認を行う場合、設定キースイッチおよび設定切替スイッチを操作する。設定キースイッチおよび設定切替スイッチは、いずれも本体101の内部に設けられ、前面扉102を開けることで操作可能となる操作手段であり、遊技者は操作不可であり、また第二の管理者であってもこれらの操作は許容されていない。
設定キースイッチに設定キーが挿入されて右へ90度回されると設定キースイッチがオンとなり、設定キーが挿入されている設定キースイッチが左に90度回されて設定キーが抜かれると設定キースイッチがオフとなる。
扉開放中画面704が表示されている状態(実際に前面扉102が開放されている状態)で設定キースイッチがオンになった(設定キースイッチに設定キーが挿入されて右へ90度回された)ことが検出されると、表示制御手段(第2副制御部500)は、表示手段(演出画像表示装置157)に設定確認中画面705を表示する制御を行う。設定確認中画面705を表示すると、各種更新処理(ステップS803)において、現在表示中の画面情報を設定確認中画面705であることを示す情報に更新する。
設定確認中画面705が表示されている場合、現在設定されている設定値を確認可能である。この場合設定値は、表示手段には表示されず、例えば、払出枚数表示器127や筐体内部の設定値表示用の表示手段(7セグなど)に表示される。
(6)設定確認中画面705から管理者メニュー画面701への遷移
設定確認中画面705が表示されている状態で特定操作があると、表示制御手段(第2副制御部500)は、表示手段(演出画像表示装置157)における設定確認中画面705の表示を終了し、表示手段(演出画像表示装置157)に管理者メニュー画面701を表示する制御を行う。ここで、特定操作とは、特定操作手段の操作であり、特定操作手段とは、副制御基板(または副制御基板収納ケース220)に設けられる不図示の管理者用基板スイッチ(サブ基板スイッチ)である。特定操作(管理者用基板スイッチの操作(押下))は、前面扉102の開放により可能となり、つまり管理者(店員)のみ行うことができる(遊技者は操作不可である)。またこの場合は上記(5)において設定キースイッチの操作を経たうえで、管理者用基板スイッチの操作(特定操作)を行うことにより管理者メニュー画面701が表示される。つまり、管理者メニュー画面701は第一の管理者のみが操作可能な画面となる。
管理者メニュー画面701を表示すると、各種更新処理(ステップS803)において、現在表示中の現在表示中の画面情報を管理者メニュー画面701であることを示す情報に更新する。
(7)管理者メニュー画面701から設定確認中画面705への遷移
管理者メニュー画面701が表示されている状態で、設定キースイッチがオフになることなく(設定キーが挿入されている設定キースイッチが左に90度回されて設定キーが抜かれることなく)、前面扉102が閉鎖状態になる(閉鎖状態となったことが検出される)と、表示制御手段(第2副制御部500)は、表示手段(演出画像表示装置157)における管理者メニュー画面701の表示を終了し、表示手段(演出画像表示装置157)に設定確認中画面705を表示する制御を行う。
前面扉102が閉鎖状態になったことの検出は、開放状態になったことと同様、開閉センサ(各種センサ318)による、閉鎖検出状態であることを示す信号の検出により行う。
なお、閉鎖検出状態であることを示す信号の検出に限らず、開放検出状態であることを示す信号が送信されなくなったこと(開放状態の場合に主制御部300から送信される所定のコマンドが送信されなくなったこと)の検出であってもよい。
表示制御手段(第2副制御部500)は、現在表示中の画面が管理者メニュー画面701である場合には、設定キースイッチがオフになることなく前面扉102が閉鎖されたとしても第一の管理者による設定・確認作業が完了していない状態(設定確認状態)であるとして、表示手段において管理者メニュー画面701を非表示としたうえで、設定確認中画面705を表示する。すなわち、第一の管理者が管理者メニュー画面701において設定(確認)を完了し、他の画面に遷移させようとした場合、設定キースイッチがオフになっていない場合には、設定確認中画面705が表示される(他の画面は表示されない)。
あるいは、管理者メニュー画面701が表示されている状態で、設定キースイッチがオフになることなく、終了操作がある(終了操作がされたことが検出される)と、表示制御手段(第2副制御部500)は、表示手段(演出画像表示装置157)における管理者メニュー画面701の表示を終了し、表示手段(演出画像表示装置157)に設定確認中画面705を表示する制御を行う。
終了操作があったことの検出は、この例では、ホールメニュー画面702において終了表示712(図9参照)の選択決定操作がされたこと、あるいは、終了ボタン723の操作(押下)がされたことである。
表示制御手段(第2副制御部500)は、現在表示中の画面が管理者メニュー画面701である場合には、設定キースイッチがオフになることなく終了操作がされたとしても第一の管理者による設定・確認作業が完了していない状態(設定確認状態)であるとして、表示手段において管理者メニュー画面701を非表示としたうえで、設定確認中画面705を表示する。すなわち、第一の管理者が管理者メニュー画面701において設定(確認)を完了し、他の画面に遷移させようとした場合、設定キースイッチがオフになっていない場合には設定確認中画面705が表示される(他の画面は表示されない)。
設定確認中画面705を表示すると、各種更新処理(ステップS803)において、現在表示中の画面情報を設定確認中画面705であることを示す情報に更新する。
既に述べているように、重要度の高い項目の設定や確認が可能な管理者メニュー画面701を操作するには(遊技画面703や扉開放中画面704から遷移するには)、設定キースイッチをオンにする(設定キースイッチに設定キーが挿入されている)ことが必須である。
一方、第一の管理者が管理者メニュー画面701での設定・確認作業を終了し、当該管理者メニュー画面701において終了操作を行うか、あるいは前面扉102を閉鎖した場合、例えば管理者メニュー画面701が表示されたままであると、セキュリティ上問題がある。
また、管理者メニュー画面701から扉開放中画面704や遊技画面703に遷移可能な構成においては、設定キースイッチに設定キーを挿入したまま、前面扉102が閉鎖され、扉解錠キーにて閉鎖状態がロックされてしまう(設定キーのインロック状態となる)恐れがある。
本実施形態では、管理者メニュー画面701を表示している状態で(設定キースイッチがオンのまま)終了操作がなされるか、前面扉102を閉鎖した場合、管理者メニュー画面701を終了するとともに設定確認中画面705を表示する。したがって、管理者メニュー画面701が表示されたままになることを回避でき、セキュリティ性を向上させることができる。また、設定確認中画面705(作業中であることを示す特定画面)を表示することにより、第一の管理者等に設定・確認作業の途中であることを報知する。さらに、後述するが、設定確認中画面705を終了するには設定キースイッチのオフが必須であるので、設定キーを挿入したまま前面扉102が閉鎖されロックされること(設定キーのインロック)を防止できる。
なお、前面扉102の閉鎖により設定確認中画面705が表示されている場合、当該設定確認中画面705を終了するには、第一の管理者は、再度、前面扉102を開放状態にする。
(8)設定確認中画面705から扉開放中画面704への遷移
設定確認中画面705が表示されている状態で、設定キースイッチがオフになる(設定キーが挿入されている設定キースイッチが左に90度回されて設定キーが抜かれる)と、表示制御手段(第2副制御部500)は、表示手段(演出画像表示装置157)における設定確認中画面705の表示を終了し、表示手段(演出画像表示装置157)に扉開放中画面704を表示する制御を行う。
上記(7)で説明したように、設定確認中画面705は、管理者メニュー画面701において前面扉102が閉鎖されたことにより表示される場合がある。つまり、前面扉102が閉鎖された状態で設定確認中画面705が表示されている場合もある。
しかしながら、表示制御手段(第2副制御部500)は、前面扉102の閉鎖によって設定確認中画面705が表示されている場合であっても、第一の管理者による設定・確認作業が完了していない状態(設定確認状態)であるとして、扉開放中画面704を表示する。つまり遊技画面703に戻るには、第一の管理者は、再度、前面扉102を開放状態としたうえで、設定キースイッチをオフにする必要がある。
扉開放中画面704を表示すると、各種更新処理(ステップS803)において、現在表示中の画面情報を扉開放中画面704であることを示す情報に更新する。
(9)管理者メニュー画面701から扉開放中画面704への遷移
本実施形態では、設定キースイッチのオフによっても管理者メニュー画面701を終了できる。すなわち、管理者メニュー画面701が表示されている状態で、設定キースイッチがオフになる(設定キーが挿入されている設定キースイッチが左に90度回されて設定キーが抜かれる)と、表示制御手段(第2副制御部500)は、表示手段(演出画像表示装置157)における管理者メニュー画面701の表示を終了し、表示手段(演出画像表示装置157)に扉開放中画面704を表示する制御を行う。
第一の管理者は(自身で)設定キースイッチをオンにして管理者メニュー画面701を表示している。したがって、管理者メニュー画面701での設定・確認作業が終了した場合、設定キースイッチをオフにすることで、表示制御手段(第2副制御部500)は、管理者メニュー画面701の表示を終了し、扉開放中画面704を表示する。
この場合、管理者メニュー画面701は非表示となって(終了して)扉開放中画面704が表示されるのでセキュリティ性が向上する。また設定キーは抜去されているので(設定キーのインロックの恐れはなく)、設定確認中画面705を経ることなく扉開放中画面704を表示することで、第一の管理者の操作性も向上できる。
このように、管理者メニュー画面701(設定確認中画面705)を表示する場合には、開放状態を検知することが必須であるが、管理者メニュー画面701を終了する場合には、前面扉102の状態(閉鎖状態)を検知しなくてもよい場合がある。
扉開放中画面704を表示すると、各種更新処理(ステップS803)において、現在表示中の画面情報を扉開放中画面704であることを示す情報に更新する。
このように本実施形態では、第一の管理画面(管理者メニュー画面)701と、第二の管理画面(ホールメニュー画面)702を有し、管理者メニュー画面701の表示中に前面扉102を閉鎖すると、管理者メニュー画面701は終了し、管理者による作業中であることを示す特定画面(設定確認中画面)を表示する。また、管理者メニュー画面701へは前面扉102が開放状態である場合に遷移するが、管理者メニュー画面701を表示中に設定キースイッチがオフになった場合は、前面扉102の状態によらず、管理者メニュー画面701を終了する。また、管理者メニュー画面701とホールメニュー画面702とは互いに直接的は遷移しない。また、ホールメニュー画面702を表示中に前面扉102が閉鎖状態になると、開放状態であることを報知する。
次に、図11および図12を参照して設定値変更処理の一例について説明する。設定値変更処理は、設定キースイッチをオンにした状態で電源を投入した場合に実行される処理である。
まず図11は、図5に示す主制御部メイン処理における主制御部初期設定処理(ステップS101)の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1001では、起動時初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定等の処理を行う。
ステップS1003では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路330が、主制御部300に供給されている電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)には繰り返しこのステップS1003を実行し、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1005に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にも、供給電圧がその所定の値以上になるまでステップS1003は繰り返し実行される。
ステップS1005では、設定キースイッチがオンであるか否か判定される。このスイッチがオンである場合(設定キースイッチに設定キーが挿入されて右へ90度回された状態)にはステップS1013に進み、そうでない場合にはステップS1007に進む。
ステップS1007では、RAMクリアスイッチがオンであるか否かが判定される。このスイッチがオンである場合にはステップS1009に進み、そうでない場合にはステップS1011に進む。
ステップS1009では、RAM308が初期化され、この主制御部初期設定処理を終了する。
ステップS1011では、RAMデータ書き戻し処理が実行される。この処理では、まずRAM308に記憶されているデータに異常があるか否か判定される。ここで判定されるデータは、スロットマシン100の電源が落されるかあるいは瞬断(一時的に動作電圧を下回る電圧低下)によってRAM308に退避されたデータである。すなわち、RAM308にデータが確実に退避されているか否かが、このステップS1011で判定される。一例として、具体的には、電源フラグが正常(オン)であるか、およびチェックサムを用いた演算結果が正常であるかを判定し、双方の判定が正常であった場合には、RAM308の復帰データに異常がないと判定される。
RAM308の復帰データに異常がないと判定された場合には、レジスタの状態を電断処理が実行される直前の状態に復帰させる処理が実行される。このRAMデータ書き戻し処理では、例えば、RAM308に記憶されたデータをCPU304のレジスタに書き戻し、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、スロットマシン100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理に分岐する直前に行った命令の次の命令から処理を再開する。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドである。この復電コマンドには、電源断時のRT、遊技状態、演出状態、といった情報が含まれており、主制御部タイマ割込処理によって送信される。
一方、RAM308の復帰データに異常があると判定された場合には、使用スタックエリアを除く全てのRAM308の記憶領域をクリアする準備などを行った後に、無限ループ状態に移行する(RAMエラー処理)。なお、この状態からは、RAMクリアスイッチあるいは設定キースイッチをオンにした状態で電源を入れなおす必要がある。すなわち、この例では、RAM308にエラーが発生すると遊技の進行が停止されるように構成されている。
ステップS1005において、設定キースイッチがオンの場合に進むステップS1013では、設定キースイッチの状態に従って設定値変更処理が実行され、この主制御部初期設定処理を終了する。なお、この設定値変更処理の詳細については図12を用いて説明する。
図12を用いて、設定値変更処理について説明する。なお、同図は、図11の主制御部初期設定処理におけるS1013の設定値変更処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1051では、開閉センサに基づいて前面扉102が開放中であるか否かを判定する。前面扉102が開放中である場合には、ステップS1053に進み、前面扉102が開放中でない場合には、再びステップS1051を繰り返す。なお、前面扉102が開放中でない場合は当該設定値変更処理を抜ける(終了する)ように構成されてもよい。
ステップS1053では、設定値変更モードを開始すべく、設定値変更中フラグをONに設定し、現在設定されている設定値を設定値表示用の表示手段(例えば、(7セグなど)に表示させ、ステップS1055に進む。ここで、設定値変更中フラグは、設定値変更モードであるか否かを示すフラグであり、設定値変更中フラグがONである場合には、設定値変更モードであることを示す。
ステップS1055ではRAM308を初期化し、ステップS1057に進む。ステップS1057では、設定値変更モードが開始したことを示す設定値変更開始コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS1059では、設定値変更モード中であることを示す設定値変更信号の出力要求を行い、ステップS1061に進む。具体的には、設定値変更モードへの移行がなされると情報出力回路334からホールコンピュータ(外部装置)へ対して設定値変更モードであることを示す外部信号が出力される。ステップS1061では、設定切替スイッチによる設定値変更操作の有無を判定する。設定値変更操作があった場合にはステップS1063に進み、そうでない場合は、ステップS1065に進む。
ステップS1063では、設定値表示用の表示手段に表示されている設定値を設定値変更操作に基づいて更新する。この設定値の更新は、設定切替スイッチを1回押下する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値が6を超えると1に戻ることを繰り返す。
ステップS1065では、スタートレバー135の操作の有無を判定する。スタートレバー135の操作があった場合にはステップS1067に進み、そうでない場合にはステップS1061に進む。
ステップS1067では、現在、設定値表示用の表示手段に表示されている設定値(変更操作ありで変更された設定値、変更操作なしで元々設定されていた設定値)をRAM308の設定値記憶領域に記憶し、設定値を確定する。
ステップS1069では、設定キースイッチがONからOFFに切り替えられたか否かを判定する。そして、設定キースイッチがONからOFFにされた場合はステップS1071へ進み、そうでない場合はステップS1069を繰り返す。
ステップS1071では、前面扉102が開放中に設定キースイッチがONからOFFに切り替えられたので、設定値変更モードを終了すべく、設定値変更中フラグをOFFに設定し、設定値表示用の表示手段に表示されている設定値を非表示とし、ステップS1073に進む。
ステップS1073では、設定値変更モードが終了したことを示す設定値変更終了コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、ステップS1075に進む。ステップS1075では、設定値変更信号の出力を停止する停止要求を行い、処理を終了する。具体的には、設定値変更モードへの移行が終了されると情報出力回路334からホールコンピュータ(外部装置)へ対して設定値変更モードであることを示す外部信号の出力が停止される。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図6のステップS211)において第1副制御部400に送信され、また、上記各ステップで要求された各種信号は、上述した主制御部タイマ割込処理の外部信号出力処理(図6のステップS213)において情報出力回路334を介して外部装置(例えば、ホールコンピュータ)に出力される。
<設定確認処理>
次に、図13を参照して、設定確認処理について説明する。設定確認処理は、電源が投入された状態で設定キースイッチがオンになった場合(図10に示す設定確認中画面705の表示中)に実行される処理であり、図6に示す主制御部タイマ割込み処理のデバイス監視処理(ステップS215)において実行される処理である。同図は、設定確認処理の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1101では、設定確認が開始されたことを示す設定確認コマンドを第1副制御部400に送信する準備が実行される。また、割込みステータスを設定確認中に設定する。そして、設定キースイッチがオンであるか(設定キースイッチに設定キーが挿入されて右へ90度回されたか)否かが判定され、オンの場合にはステップS1103に進み、そうでない場合は処理を終了する。
なお、設定キースイッチの状態(オン/オフ)はデバイス監視処理(ステップS215)にて検知されており、本設定確認処理においてステップS1101の判定は行わなくてもよい。
ステップS1103では、前面扉102が開放状態であるか否かがが判定され、開放状態である場合はステップS1105に進み、そうでない場合は処理を終了する。
ステップS1105では、現在設定されている設定値を表示する準備を行う。ステップS1107では、第2副制御部500に設定確認状態開始コマンド(現在の設定値を含む)を送信する。第2副制御部500は当該設定確認状態開始コマンドを受信すると、例えば、本体101内部に設けた不図示の設定値表示用の表示手段(7セグ)に現在の設定値を表示する。なお、設定値の表示は、設定値表示用の表示手段に限らず、例えば、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127などであってもよい。また、設定確認信号の出力要求も行われ、具体的には、設定確認状態への移行がなされると情報出力回路334からホールコンピュータ(外部装置)へ対して設定確認状態であることを示す外部信号が出力される。
ステップS1109では、設定キースイッチがオフであるか(設定キーが挿入されている設定キースイッチが左に90度回されて設定キーが抜かれている)か否かが判定され、オフの場合にはステップS1111に進み、そうでない場合はステップS1109を繰り返し実行する。なお、設定キースイッチがオフの場合は、前面扉102の開放状態でもある。
ステップS1111では、(設定キースイッチがオフであるので)設定確認状態を終了する(設定値を非表示とする)準備を行う。ステップS1113では、第2副制御部500に設定確認状態終了コマンドを送信する。また、この処理では、割込みステータスがステップS1105で変更する前のステータスに戻される。この処理の後、この設定確認処理を終了する。また、設定確認信号の停止要求も行われ、具体的には、設定確認状態への移行がなされると情報出力回路334からホールコンピュータ(外部装置)へ対して設定確認状態であることを示す外部信号の出力が停止される。なお、設定キースイッチの検出(ステップS1101)と前面扉102の開閉状態の検知(ステップS1103)は入れ替えてもよい。
第2副制御部500は、主制御部300から当該設定確認状態終了コマンドを受信すると、例えば、設定値表示用の表示手段(7セグ)に表示している現在の設定値を非表示とする。なお、払出枚数表示器127などの7セグに表示している場合もこのタイミングで非表示となる。本実施形態では、設定キースイッチがオンで且つ前面扉102が開放状態の場合に設定値を表示する。そしてその後設定キースイッチがオフとなった場合は、前面扉102は依然、開放状態である。したがって、管理者メニュー画面701を表示手段に表示中に設定キースイッチがオフとなった場合には、扉開放中画面704に遷移する(図10の(9))。
このように、本実施形態では、設定キースイッチがオンの場合に前面扉102が開放状態であることを条件に、設定値の表示が行われる。つまり設定確認中画面705の表示、およびその先の管理者メニュー画面701における設定値の表示には設定キースイッチがオンであることが必須となるため、遊技台100のセキュリティ性を向上させることができる。
また、ステップS1101、ステップS1103に示すように、前面扉102の開閉状態は、設定確認状態を開始する場合のみ検出する。一方、設定確認状態を終了する際(例えば、ステップS1113の設定確認状態終了コマンド送信処理などにおいて)、前面扉102の開閉状態は検出しない。したがって、仮に前面扉102が閉鎖状態であっても、設定キースイッチのオフが検出されると、設定確認状態終了コマンドは送信され、設定確認状態は終了する。したがって、仮に第一の管理者が(前面扉102の実際の開閉をすることなく)手などで開閉センサを塞ぐなどしてしても設定確認状態は終了可能であるので、作業効率が向上する。
次に、図14を参照して前面扉102が開放されている場合の処理(扉開放中処理)について説明する。同図は、主に、図10に示す画面遷移を行う場合の、第2副制御部500における扉開放中処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、同図は、複数のタイミング(特定操作を検知した場合、設定キースイッチの状態を検知した場合など)において前面扉102が開放状態となった場合における扉開放中処理のフローを抜き出し纏めて示すものである。
上述したように、主制御部300は、デバイス監視処理(ステップS215)において各種センサ318の信号状態を読み出し、本体101の開閉センサの検出状態が開放検出状態になった場合に、前面扉102が開放状態となったことを検出する。主制御部300は、開放状態を検出すると、第1副制御部400を介して第2副制御部500に、前面扉102が開放状態であることを報知するコマンドを送信する。
第2副制御部500では、例えば、図8(a)に示す第2副制御部メイン処理のコマンド処理(ステップS607)(あるいは、図8(b)に示す第2副制御部コマンド受信割込み処理)において前面扉102が開放状態であることを報知するコマンドを受信すると、図14に示す扉開放中処理を実行するように構成されている。
まず、ステップS2001では、前面扉102が開放状態であることを報知するコマンドを受信したか否かを判定し、受信している場合にはステップS2003に進み、そうでない場合はステップS2001を繰り返し行う。
ステップS2003では、前面扉102が開放状態であることを報知する。具体的に、第2副制御部500は、画像制御処理において、受信したコマンドに基づいて、開放状態に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。これにより、演出画像表示装置157の表示領域には、開放状態であることを報知する画面(扉開放中画面704)として、例えば、「!扉開放中!」の文字情報を含む情報が表示される。また、例えば、「扉が開いています」などの音声がスピーカ272、277から出力される(図10に示す画面遷移の(1))。
ステップS2005では、前面扉102が閉鎖状態であるか否かを判定する。この判定は、主制御部300から送信される、前面扉102が閉鎖状態であることを報知するコマンドを受信したか否かで行い、当該コマンドを受信した場合には閉鎖状態と判定しステップS2027に進み、そうでない場合は閉鎖状態でない(開放状態が継続している)と判定し、ステップS2007あるいはステップS2021に進む。
なおステップS2005の判定は、主制御部300から、前面扉102が開閉状態であることを報知するコマンドが受信されなくなった場合に、閉鎖状態であると判定するようにしてもよい。
前面扉102が開放状態(ステップS2005の判定で「NO」)の場合は、そのタイミングで設定キースイッチの状態を検出しているか、特定操作の有無を検出しているかにより処理が異なる。
主制御部300は、デバイス監視処理(ステップS215)において各種センサ318の信号状態を読み出し、設定キースイッチの状態(オンまたはオフ)を検出する。主制御部300は、設定キースイッチの状態を検出すると、第1副制御部400を介して第2副制御部500に、設定キースイッチの状態(オンまたはオフ)を報知するコマンドを送信する。
同様に、第1副制御部400は、第1副制御部タイマ割込処理(図7(c))において各種センサの信号状態を読み出し、特定操作の有無を検出する。特定操作は、本例では、副制御基板(または副制御基板収納ケース220)に設けられる不図示の管理者用基板スイッチ(サブ基板スイッチ)の操作である。第1副制御部400は、管理者用基板スイッチの操作を検出すると、第2副制御部500に、管理者用基板スイッチの操作がされたこと報知するコマンドを送信する。
そして、第2副制御部500は、設定キースイッチがオンであることのコマンドを受信した場合は、ステップS2007に進み、設定確認状態であることを報知する。具体的に、第2副制御部500は、画像制御処理において、受信したコマンドに基づいて、設定確認状態に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。これにより、演出画像表示装置157の表示領域には、設定確認状態であることを報知する画面(設定確認中画面705)として、例えば、「!設定確認中!」の文字情報を含む情報が表示される。また、例えば、「設定確認中です」などの音声がスピーカ272、277から出力される(図10に示す画面遷移の(5))。
続くステップS2009では、特定操作の有無を判定する。すなわち、設定確認状態(設定確認中画面705の表示中)において、特定操作が行われた場合はステップS2011に進み、そうでない場合はステップS2019に進む。
ステップS2011では、画像制御処理において、管理者メニュー画面701を表示する。このように本実施形態では、前面扉102が開放状態であって設定キースイッチがオンである場合において、特定操作が行われたことを条件として、管理者メニュー画面701が表示される(図10に示す画面遷移の(6))。
続くステップS2013では前面扉102が閉鎖状態であるか否かを判定する。閉鎖状態の場合にはステップS2007に進み、そうでない場合はステップS2015に進む。上述したようにステップS2007では設定確認中画面705が表示される。すなわち、管理者メニュー画面701の表示中(ステップS2011)において前面扉102が閉鎖状態になると(ステップS2013の判定で「YES」),管理者メニュー画面701を終了して(非表示にして)設定確認中画面705を表示する(図10に示す画面遷移の(7))。このようにすることで、管理者メニュー場面701が表示されたまま、第二の管理者や遊技者に視認されることを防止できる。
前面扉102が閉鎖状態でない(開放状態である、ステップS2013の判定で「NO」である)場合に進むステップS2015では、終了操作の有無を判定する。終了操作(がされたこと)が検出された場合はステップS2007に進み、そうでない場合はステップS2017に進む。
上述したようにステップS2007では設定確認中画面705が表示される。すなわち、管理者メニュー画面701の表示中(ステップS2011)において終了操作が行われると、管理者メニュー画面701を終了して(非表示にして)設定確認中画面705を表示する(図10に示す画面遷移の(7))。このようにすることで、管理者メニュー画面701が表示されたまま、第二の管理者や遊技者に視認されることを防止できる。また、設定確認中画面705を表示することで、設定キーが挿入されたまま前面扉102が閉鎖されてロックされること(設定キーがインロック状態になること)を防止できる。
ステップS2017では、設定キースイッチがオフ状態であるか否かが判定され、オフ状態の場合はステップS2003に進み、そうでない場合はステップS2013に進む。
上述したようにステップS2003では扉開放中画面704が表示される。すなわち、管理者メニュー画面701の表示中(ステップS2011)において設定キースイッチがオフになると、管理者メニュー画面701を終了して(非表示にして)扉開放中画面704を表示する(図10に示す画面遷移の(9))。このようにすることで、管理者メニュー場面701が表示されたまま、第二の管理者や遊技者に視認されることを防止できる。
ステップS2009の判定において、特定操作がされていない場合に進むステップS2019では、設定キースイッチがオフであるか否かを判定する。設定キースイッチがオフの場合は、ステップS2003に進み、そうでない場合は、ステップS2009に進む。すなわち、設定確認中画面705の表示中に特定操作が行われることなく設定キースイッチがオフになると、扉開放中画面704を表示する(図10に示す画面遷移の(8))。なお、管理者メニュー画面701の表示後(ステップS2011)、前面扉102の閉鎖により(ステップS2013の判定で「YES」)設定確認中画面705が表示されている(ステップS2007)場合には、前面扉102が閉鎖状態であっても、扉開放中画面704を表示する(図10に示す画面遷移の(7)→(8))。
また、ステップS2005の判定において前面扉102が閉鎖状態でなく(開放状態であり)、特定操作が行われたことが検出された場合には、ステップS2021に進む。ステップS2021ではホールメニュー画面702を表示する。つまり扉開放中画面704の表示中に特定操作が行われた場合は、ホールメニュー画面702を表示する(図10に示す画面遷移の(2))。
続くステップS2023では、前面扉102が閉鎖状態であるか否かを判定し、閉鎖状態でない場合はステップS2025に進み、閉鎖状態の場合はステップS2003に進む。すなわち、ホールメニュー画面702の表示中に前面扉102が閉鎖されると、実際には前面扉102が閉鎖状態であっても、扉開放中画面704を表示する(図10に示す画面遷移の(3))。なお、前面扉102の閉鎖状態であっても扉開放中画面704が表示されるのは、前面扉102の閉鎖とともに即座に扉開放中画面704が非表示となってしまうと、不正行為などに気づくことができないおそれがある点、前面扉102の開放に基づきホールコンピュータに出力されるセキュリティ信号の出力停止のタイミングと対応させる点、これらの点を考慮して図10に示す画面遷移の(3)では閉鎖状態であっても、扉開放中画面704を表示されるようになっている。
ステップS2023において、前面扉102が閉鎖状態でない場合に進むステップS2025では、終了操作がされたか否かを判定し、終了操作がされた場合にはステップS2003に進み、そうでない場合はステップS2023に進む。すなわち、ホールメニュー画面702の表示中に終了操作が行われると、扉開放中画面704を表示する(図10に示す画面遷移の(3))。
また、ステップS2005の判定において前面扉102が閉鎖状態の場合に進むステップS2027では、前面扉102が開放状態である報知を終了する。すなわち、前面扉102が閉鎖状態となった場合、扉開放中画面704を終了し(非表示とし)、「扉が開いています」などの音声の出力も終了する(図10に示す画面遷移の(4))。
なお、前面扉102の開閉センサの検知を第2複制御部500(または第1副制御部400)が行うようにしてもよい。
また、前面扉102の開放が検出されると前面扉102の開放を示す外部信号が出力され、前面扉102の開放が検出されなくなると外部信号の出力が停止される旨、また、設定値変更モードへ移行がされると設定値変更モードであることを示す外部信号が出力され、設定値変更モードへの移行が終了されると設定値変更モードであることを示す外部信号の出力が停止される旨、また、設定確認状態へ移行がされると設定確認状態であることを示す外部信号が出力され、設定確認状態への移行が終了されると設定確認状態であることを示す外部信号の出力が停止される旨をそれぞれ記載した。これに関して、設定値変更モードであることを示す外部信号と設定確認状態であることを示す外部信号は同じ所定の出力端子から信号が出力され、前面扉102の開放を示す外部信号は所定の出力端子とは異なる特定の出力端子から出力されるようにしてもよい。
また、ホールメニュー画面702の表示中は前面扉102が開放中であるため前面扉102の開放を示す外部信号が出力されていることとなる。加えて、管理者メニュー画面701の表示中も前面扉102が開放中であるため前面扉102の開放を示す外部信号が出力されているとともに、設定確認状態も経由していることから設定確認状態であることを示す外部信号も出力されている。このように、管理者(店員)による何らかのメニュー画面が表示されているときは外部信号の出力が伴うようになっている。
なお、管理者メニュー画面701の表示中に前面扉102の開放が検出されなくなると、管理者メニュー画面701は非表示となり設定確認中画面705が表示されるところ、前面扉102の開放を示す外部信号の出力は停止される一方で、設定確認状態であることを示す外部信号の出力は継続される。
また、管理者メニュー画面701の表示中に前面扉102を閉鎖せずに終了操作が検出されると、管理者メニュー画面701は非表示となり設定確認中画面705が表示されるところ、前面扉102の開放を示す外部信号の出力が継続され、設定確認状態であることを示す外部信号の出力も継続される。
また、管理者メニュー画面701の表示中に前面扉102を閉鎖せずに設定キーOFFが検出されると、管理者メニュー画面701は非表示となり扉開放中画面704が表示されるところ、前面扉102の開放を示す外部信号の出力が継続される一方で、設定確認状態であることを示す外部信号の出力は停止される。
なお、ホールメニュー画面702の表示中に前面扉102の開放が検出されなくなると、ホールメニュー画面702は非表示となり扉開放中画面704が表示されるところ、前面扉102の開放を示す外部信号の出力は停止される。
また、ホールメニュー画面702の表示中に前面扉102を閉鎖せずに終了操作が検出されると、ホールメニュー画面702は非表示となり扉開放中画面704が表示されるところ、前面扉102の開放を示す外部信号の出力は継続される。
従来の遊技台では、管理者(店員)による各種設定や保守点検などの後に管理者メニュー画面やホールメニュー画面を表示したまま営業してしまうこともあり、特に管理者メニュー画面やの場合には、各種設定や履歴が遊技者あるいは第二の管理者に閲覧されてしまい、セキュリティ性に問題があった。
本実施形態によれば、第一の管理者による設定・確認作業が終了した場合には、確実に管理者メニュー画面701を終了(非表示)にさせることができ、また設定キーのインロックを防ぐことも可能となるので、スロットマシン100のするセキュリティ性を向上させることが可能となる。
<遊技者メニュー画面>
次に、図15を参照して、遊技者による各種の設定・確認を行う画面(遊技者メニュー画面730)について説明する。図15は、本実施形態の遊技者メニュー画面730の画面遷移の一例を示す図である。本実施形態の遊技者メニュー画面730は、遊技中の画面やデモ画面において所定の操作(メニュー表示操作)を行うことで表示される画面であり、例えば上記の遊技画面703に含まれる。
同図(a)は例えば、表示手段(例えば、演出画像表示装置157)の表示領域においてデモ画面を表示している状態である。遊技者メニュー画面730は遊技中(リール110乃至112の回転中)には表示できないが、非遊技中において同図(a)に示すように、遊技者メニュー画面730に遷移可能な場合には、例えば、表示手段(例えば、演出画像表示装置157)の表示領域の一部に、遊技者メニュー画面730を表示するための操作(メニュー表示操作)などを示すチュートリアル表示715が表示される。ここでは一例として、決定ボタン(PUSHボタン)722(図9(c)参照)の操作(押下)により遊技者メニュー画面730が表示可能に構成されているものとする。したがって例えば、チュートリアル表示715としては「「PUSH」でメニュー表示」など文字情報を含む情報が表示されている。決定ボタン722は遊技者が操作可能な位置に設けられ(図9(d)参照)、遊技者メニュー画面730は遊技者に向けて表示される(遊技者が操作可能な)画面であるが、当然ながら管理者(店員)も操作可能である。
また遊技者メニュー画面730は一例として第一階層メニュー画面731と第二階層メニュー画面732、733,734で構成されている。同図(b)は、第一階層メニュー画面731の一例である。第一階層は、スロットマシン100の状態について、遊技者による設定・確認作業が可能な項目(遊技者設定確認項目)を表示し、当該項目について選択操作、決定操作、および選択決定操作(選択から決定までの連続した操作)を行える画面である。この例では、遊技者設定確認項目として、「音量調整」、「遊技履歴」、「役物収納」などの項目がある。「音量調整」は、スロットマシン100が出力する音量の調整(音量設定)が行える項目であり、「遊技履歴」は、遊技の履歴が確認可能な項目であり、「役物収納」は役物の制御(特に、収納・展開動作)を行える項目である。なお、役物収納の詳細については後述する。
第一階層メニュー画面731は、これら複数の遊技者設定確認項目に対応する(これらを選択するための)表示(項目表示)741、および当該第一階層メニュー画面731を終了させるための終了表示742、項目表示741や終了表示742の選択・決定を行う操作手段(選択・決定操作手段)による操作ガイド743などの表示を含む。
選択・決定操作手段は、例えば、図9(c)に示す、上下左右のボタン(選択ボタン721)と決定ボタン722を有する十字キー720や、終了ボタン723などである。この例の場合、選択ボタン721の操作によって、項目表示741や終了表示742を選択(選択操作)し、決定ボタン722の操作によって選択した項目を決定(決定操作)する。終了表示742の選択決定操作で当該第一階層メニュー画面731は終了し、同図(a)に示すデモ画面に戻る。この場合も、終了表示742の選択決定操作に限らず、終了ボタン723の操作(押下)によっても、第一階層メニュー画面731させることができる。
同図(c)から同図(e)は第二階層メニュー画面732,733、734の一例である。同図(c)は、第一階層メニュー画面731において「音量調整」の項目表示741の選択決定操作で進む音量調整画面732である。音量調整画面732は、例えば、設定音量の状態を目盛りおよび/または数値などで示す音量状態表示745と、操作ガイド743、および、当該音量調整画面732を終了し、第一階層メニュー画面731に戻るための、戻る表示744などを少なくとも含む。操作者(遊技者、または管理者(店員))が、選択ボタン721を操作すると、音量状態表示745(目盛りや数値)がそれに合わせて変化する。具体的には、例えば、選択ボタン721の右(または上)のボタン操作(選択操作)で設定音量(ここでは色塗りされた目盛りの数と数値)が順次増加し、選択ボタン721の左(または下)のボタン操作で設定音量が順次減少する。つまり、この場合、音量状態表示745、より詳細にはこの例では5本の目盛りのそれぞれも項目表示に含まれる。本実施形態において、音量状態表示745は5本の目盛りが予め表示され、その塗りつぶし(色変化)の本数によって音量の選択(音量の大小)が示される。音量状態表示745における塗りつぶされた(色変化)した本数を、以下「音量状態表示745の目盛り」という。また、選択操作により音出力手段(スピーカ272、277)から出力される音量も変化する。操作者が決定ボタン722を操作(押下)すると、その時点で選択されている音量(塗りつぶされている目盛り(項目表示)に対応する音量)が出力音量として決定される(決定操作)。このようにして操作者(例えば、遊技者)は、音量状態表示745に対応して段階的にスロットマシン100の出力音量を調整(設定)することができる。なお、本実施形態において「音量調整」と「音量設定」は同義である。
同図(d)は、第一階層メニュー画面731において「遊技履歴」の項目表示741の選択決定操作で進む遊技履歴確認画面733である。遊技履歴確認画面733は、例えば、遊技履歴(例えば、AT回数、ボーナス回数、CZ回数など)を数値および/またはメータなどで示す遊技履歴表示746と、操作ガイド743、および、当該遊技履歴確認画面733を終了し、第一階層メニュー画面731に戻るための戻る表示744などを少なくとも含む。
同図(e)は、第一階層メニュー画面731において「役物収納」の項目表示741の選択決定操作で進む役物収納画面734である。役物収納画面734は、例えば、操作者(遊技者など)による役物の動作の制御(収納または展開)を行うことができる画面であり、役物の制御に関する複数の項目(例えば、「収納実行」、「収納非実行(展開維持)」)が選択可能な画面である。この例では役物収納画面734は「収納実行」に対応する項目表示(YES)747と、「収納非実行」に対応する項目表示(NO)748と、操作ガイド743、および、当該役物収納画面734を終了し、第一階層メニュー画面731に戻るための戻る表示744などを少なくとも含む。操作者(遊技者、または管理者(店員))が、選択ボタン721を操作すると、項目表示(YES)747、項目表示(NO)748が選択でき、操作者が決定ボタン722を操作(押下)すると、その時点で選択されている項目表示に基づき、役物が制御される。なお、役物収納画面734については、後に詳述する。
<音量設定(音量調整)>
次に、図16~図18を参照して、本実施形態の音量設定(音量調整、以下同様)について説明する。スロットマシン100は、遊技情報や各種エラー等の報知が可能な報知手段として、音出力手段(例えば、スピーカ272,277)と、光出力手段(例えば、図3に示す各種ランプ420)と、表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、可動手段(例えば、図1に示すシャッタ163、リール110~112)等を備える。
また、スロットマシン100は、音出力手段に関する音量設定の変更操作に用いられる第一の音量設定手段(第一の操作手段)と第二の音量設定手段(第二の操作手段)を備える。
ここで、音出力手段に関する音量設定には、例えば、音出力手段から出力する音の音量(音圧),音質,チャンネル数、周波数等が含まれる。
<音量設定/第一の音量設定手段(第一の操作手段)>
本発明に係る「第一の音量設定手段」とは、前面扉(扉体)102が閉鎖状態および開放状態のうちの該開放状態の場合にのみ操作可能な位置に設けられた手段であり、例えば、管理者(店員)が用いる、管理者スイッチが該当する。管理者スイッチは例えば、図2に示す裏つまみ(ロータリースイッチ600)やスライドスイッチ等である。本例では、第一の音量設定手段として、ロータリースイッチ600を採用しており、6段階(目盛り0~5)で管理者設定音量(第一の種類の音量設定値、特定値)の変更が可能である。すなわち、音出力手段に関する音量設定値には、管理者スイッチ(ロータリースイッチ600)の操作によって変更可能な複数の特定値(管理者設定音量、第一の種類の音量設定値)が含まれる。このように、本実施形態の第一の音量設定手段は、前面扉102を開放することで操作可能な手段であり、第一の音量設定手段の操作により管理者設定音量の選択、設定が可能となる。また、本実施形態における第一の音量設定手段(例えば、裏つまみ(ロータリースイッチ600))の操作を「第一の音量設定操作」という。
第1副制御部400は、管理者スイッチ(ロータリースイッチ600)の操作を受け付けると、管理者設定音量(特定値)に応じて、音出力手段に関する音量設定を行う。
また、第1副制御部400は、第2副制御部500に、管理者設定音量を含むコマンドを送信し、コマンドを受信した第2副制御部500は、画像制御処理において、受信した管理者設定音量に基づいて、管理者設定音量を示す管理者設定音量表示を行うための演出データをROM506から読み出す処理を実行する。これにより、演出画像表示装置157の表示領域には、管理者設定音量表示が表示される。
<音量設定/第二の音量設定手段(第二の操作手段)>
本発明に係る「第二の音量設定手段」とは、例えば、前面扉(扉体)102が閉鎖状態であっても操作可能な位置に設けられた手段であり、例えば、遊技者が用いる、上下左右のボタンと決定ボタンを有する十字キーや、演出ボタンや、タッチパネル等が該当する。本例では、第二の音量設定手段として、図9に示す、十字キー720(上下左右のボタン(選択ボタン721)と決定ボタン722))を採用しており、6段階(目盛り0~5)で遊技者設定音量(第二の種類の音量設定値、所定値)の変更が可能である。すなわち、音出力手段に関する音量設定の設定値には、遊技者スイッチ(十字キー720)の操作によって変更可能な複数の所定値(遊技者設定音量、第二の種類の音量設定値)が含まれる。つまり、本実施形態の第二の音量設定手段は、前面扉102が閉鎖していても操作可能な手段であり、第二の音量設定手段の操作により遊技者設定音量の選択、設定が可能となる。また、本実施形態における第二の音量設定手段(例えば、十字キー720)の操作を「第二の音量設定操作」という。
第1副制御部400は、遊技者スイッチ(十字キー720)の操作を受け付けると、遊技者設定音量に応じて、音出力手段に関する音量設定を行う。
また、第1副制御部400は、第2副制御部500に、遊技者設定音量を含むコマンドを送信し、コマンドを受信した第2副制御部500は、画像制御処理において、受信した遊技者設定音量に基づいて、遊技者設定音量を示す遊技者設定音量表示を行うための演出データをROM506から読み出す処理を実行する。これにより、演出画像表示装置157の表示領域には、遊技者設定音量表示が表示される。遊技者設定音量表示は例えば、図15(c)に示す音量状態表示745において音量に対応する目盛りが塗りつぶされ、また音量に対応する数値が示される。
本実施形態では、第二の音量設定操作は、複数(例えば二種類)の方法で行える。一つは、上述した図15(c)に示す音量調整(音量設定)画面732における音量設定である。もう一つは、図15(a)に示すデモ画面(非遊技中の画面など)における音量設定である。すなわち、図15(a)に示すデモ画面には、音量調整表示750が含まれている。当該音量調整表示750は、音量調整画面732の音量状態表示745および操作ガイド743に対応する表示であり、例えば、音量の状態を示す目盛りと左右矢印キーの画像を含む表示である。つまり、操作者(遊技者)は、音量調整画面732を表示することなく、図15(a)に示すデモ画面などにおいて音量調整表示750に基づき十字キー720を操作することで、音調設定が可能である。つまり、音量調整表示750に基づく十字キー720の操作も第二の音量設定操作に含まれる。
このように本実施形態では、管理者(店員)のみが可能な第一の音量設定操作と、遊技者も可能な第二の音量設定操作がある。
<音量設定テーブル>
図16は、音量設定の設定値の一例を示す音量設定値テーブルである。スロットマシン100は、管理者スイッチ(裏つまみ600)の操作によって管理者設定音量(特定値)を変更するか、十字キー720の操作によって遊技者設定音量(所定値)を変更することにより、音出力手段に関する音量設定(本例では、音出力手段から出力する音の音量(音圧)の設定)を行うことが可能である。図16に示す音量設定テーブルは、管理者設定音量(特定値)と遊技者設定音量(所定値)の相関関係、およびこれらを設定した際の実際の音声出力(db)の関係を表すテーブルである。
第1副制御部400は、図16(a)~同図(c)に示すようなテーブルを一または複数、ROM406に記憶しており、管理者設定音量、および遊技者設定音量と、これらのテーブルに規定された設定値に基づいて、音量設定を実行する。
本実施形態では、管理者設定音量に応じて、遊技者設定音量の初期値が決定されるように構成されている。具体的に説明すると、図16に示す各テーブルにおいて「管理者設定音量(ツマミ)」の各値(0,1,2,3,4,5)が、管理者設定音量を示し、裏つまみ600の目盛り(の値、位置)に対応している。また「遊技者設定音量(目盛り)」の各値(0,1,2,3,4,5)が遊技者設定音量を示し、それぞれ、音量状態表示745(および音量調整表示750、以下同様)における目盛りの数に対応している。そして、当該「遊技者設定音量(目盛り)」の下段の6行×6列の行列は、「管理者設定音量(ツマミ)」および「遊技者設定音量(目盛り)」に対応した音量出力(単位は[db])に対応している。また、「初期位置」は「管理者設定音量(ツマミ)」の値に対応して初期設定される「遊技者設定音量(目盛り)」の値を示している。つまりこの例では、或る「管理者設定音量(ツマミ)」が設定された場合、その数値と同じ値の遊技者音量(目盛り)が遊技者設定音量の初期値として設定される。
本実施形態における音量設定の概要は以下の通りである。まず、管理者(店員)による第一の音量設定手段の操作(第一の音量設定操作)において第一の音量設定として複数の管理者設定音量(特定値、例えば、「0」~「5」)のうちいずれかを設定可能である。具体的には、裏つまみを目盛り「0」~「5」の何れかの位置に合わせることで、その数値に対応する管理者設定音量(ツマミ)の「0」~「5」のいずれかに設定される。
また、遊技者による第二の音量設定手段の操作(第二の音量設定操作)において第二の音量設定として複数の遊技者設定音量(所定値、例えば、「0」~「5」)のうちいずれかを設定可能である。具体的には、音量調整画面732において、音量状態表示745の目盛り「0」~「5」のいずれかを選択決定することで、その数値に対応する遊技者設定音量(目盛り)の「0」~「5」のいずれかに設定される。
(1)第一の管理者設定音量(第一の特定値、例えば、管理者設定音量「0」)を設定した場合
第一の音量設定操作により複数の管理者設定音量のうち第一の管理者設定音量(第一の特定値、例えば、管理者設定音量「0」)を設定した場合、第二の音量設定の初期値が第一の遊技者設定音量(第一の所定値、例えば、遊技者設定音量「0」に設定されるとともに、該第二の音量設定の範囲(設定変更可能な範囲)が複数の遊技者設定音量の第一の範囲(例えば、遊技者設定音量「0」~「5」)に設定される。
ここで、第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)は、第一の音量状態(例えば、無音)に対応する設定値であり、他の遊技者設定音量(遊技者設定音量「1」~「5」は、第二の音量状態(例えば、有音)に対応する設定値である。なお、第一の音量状態(無音)は、効果音・セリフ・BGM等の演出音の出力が抑止されている状態(演出音の出力が行われない状態)であって、エラー音等の報知音は出力される状態である。
そして、この場合、第二の音量設定操作において、遊技者設定音量の第一の範囲(例えば、遊技者設定音量「0」~「5」)内での遊技者設定音量の選択・設定が可能である。
第二の音量設定操作においては、表示手段に、複数の管理者設定音量に対応する所定表示(音量状態表示745(その複数の目盛り))を表示可能である。そして、第一の音量設定操作において設定された一の管理者設定音量に対応する一の遊技者設定音量が第二の音量設定操作の初期値として設定されるとともに、該一の遊技者設定音量が音量状態表示745における初期値(塗りつぶされる目盛りの数)として表示される。例えば、第一の音量設定操作において第一の管理者設定音量(管理者設定音量「0」)が設定された場合、これに対応する第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)が第二の音量設定操作の初期値として設定されるとともに、音量状態表示745の目盛り「0」(塗りつぶしの目盛りの数が「0」)が音量状態表示745における初期値として表示される。
ただし、本実施形態では、第二の音量設定操作において、初期値として設定された第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)を、他の遊技者設定音量(遊技者設定音量「1」~「5」のいずれか)に変更した以降は、第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)に再び設定(変更)することは不可に構成される。
(2)第二の管理者設定音量(第二の特定値、例えば、管理者設定音量「1」~「5」のいずれか)を設定した場合
第一の音量設定操作により、複数の管理者設定音量のうち第二の管理者設定音量(第二の特定値、例えば、管理者設定音量「1」~「5」のいずれか)を設定した場合には、第二の音量設定の範囲が、第二の管理者設定音量を含む複数の遊技者設定音量の第二の範囲(例えば、遊技者設定音量「1」~「5」)に設定される。ここで第二の範囲とは、第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)を除いた、遊技者設定音量の第一の範囲(例えば、遊技者設定音量「0」~「5」)が含まれる。
そしてこの場合、第二の音量設定操作において、第二の範囲の遊技者設定音量に設定が可能となる。
つまり、管理者設定音量を第二の管理者設定音量(例えば、管理者設定音量「1」~「5」のいずれか)に設定した場合、遊技者設定音量としては、第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)を除く第二の範囲(遊技者設定音量「1」~「5」)内で選択、設定可能となる。
第二の音量設定操作においては、表示手段に、複数の管理者設定音量に対応する所定表示(音量状態表示745(その複数の目盛り))を表示可能である。そして、第一の音量設定操作において設定された一の管理者設定音量に対応する一の遊技者設定音量が第二の音量設定操作の初期値として設定されるとともに、該一の遊技者設定音量が音量状態表示745における初期値(塗りつぶされる目盛りの数)として表示される。例えば、第一の音量設定操作において第一の管理者設定音量(管理者設定音量「1」)が設定された場合、これに対応する第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「1」)が第二の音量設定操作の初期値として設定されるとともに、音量状態表示745の目盛り「1」(塗りつぶしの目盛りの数が「1」)が音量状態表示745における初期値として表示される。
このように、複数の遊技者設定音量には、第一の音量状態(例えば、無音、0dbの出力)の遊技者設定音量(第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」))と、第二の音量状態(例えば、有音、0dbより大きい出力)の遊技者設定音量(第二の遊技者設定音量(遊技者設定音量「1」~「5」のいずれか))が含まれる。ここで、管理者設定音量と遊技者設定音量は対応関係にあり、複数の管理者設定音量には第一の音量状態の管理者設定音量(第一の管理者設定音量(管理者設定音量「0」))と、第二の音量状態の管理者設定音量(第二の管理者設定音量(管理者設定音量「1」~「5」のいずれか))が含まれる、ともいえる。
そして、第一の音量状態の遊技者設定音量(第一の遊技者設定音量)に対応する管理者設定音量(第一の管理者設定音量)が設定された場合には、遊技者設定音量の範囲が第一の範囲で設定可能となり、第二の音量状態の遊技者設定音量(第二の遊技者設定音量)に対応する管理者設定音量(第二の管理者設定音量)が設定された場合には、第一の範囲と一部が重複する第二の範囲で設定可能となる。
さらに、第一の管理者設定音量が設定された場合、遊技者設定音量の初期値として第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)が設定され、第二の音量設定操作により(遊技者は)この設定値を第一の範囲内で変更可能であるが、別の遊技者設定音量(第二の遊技者設定音量)に変更した後は、第一の遊技者設定音量に変更することはできない。
以下、図16に示す音量設定テーブルを参照して具体的に説明する。まず、図16(a)に示す音量設定テーブルでは、管理者設定音量(ツマミ)が「0」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」が「0」の(音量)出力は0dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」が「1」の出力は80dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」が「2」の出力は85dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」が「3」の出力は90dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」が「4」の出力は95dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」が「5」の出力は100dbとなる。このテーブルでは、管理者設定音量(ツマミ)の値によらず、遊技者設定音量(目盛り)の出力は上記の値となる。
また、「管理者設定音量(ツマミ)」が「0」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値は「0」に設定され、「遊技者設定音量(目盛り)」は「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」の値を選択(調整)可能である。つまり遊技者設定音量の選択(設定)範囲は「0~5」となる。
ここで、第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量(目盛り)「0」)に対応する音量(出力)は、第二の遊技者設定音量(遊技者設定音量(目盛り)の「1」~「5」に対応する音量(出力)より小さい音量(出力)である。具体的には、「遊技者設定音量(目盛り)」の「0」は「0db」、すなわち無音(第一の音量状態)である。一方、「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」~「5」はいずれも0dbより大きく、すなわち有音(第二の音量状態)である。
そして、裏つまみ(ロータリースイッチ600の目盛りの位置(管理者設定音量(目盛り)の値)によって、遊技者設定音量の初期値(音量状態表示745の目盛りの初期値)が決定される。
(1)第一の管理者設定音量(管理者設定音量「0」)を設定した場合
裏つまみの目盛りを「0」(管理者設定音量(ツマミ)を「0」)に設定すると、遊技者設定音量(目盛り)の初期値は、管理者設定音量(ツマミ)の「0」に対応する遊技者設定音量(目盛り)の「0」となる。この場合、音量の出力の初期値は斜線のハッチングおよび太枠で示す「0(db)」(無音)に設定され、音量状態表示745は、目盛り「0」で表示手段に表示される。また、遊技者設定音量(目盛り)の設定(選択)範囲が第一の範囲(管理者設定音量(ツマミ)の「0」の行の、遊技者設定音量(目盛り)「0」~「5」の範囲)に設定される。つまり、遊技者は(第二の音量設定操作により)、遊技者設定音量「0」~「5」の範囲で音量設定(変更)が可能となる。
ところで遊技者は、通常は、有音にて遊技をするため、遊技開始の際に音量が無音(遊技者設定音量「0」)の場合は、第二の音量設定操作により適宜の音量(「0」以外の遊技者設定音量)に設定変更する。つまり、「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」~「5」のいずれかに設定する。
ただし、本実施形態では、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「0」(無音)である場合に、第二の音量設定操作により他の遊技者設定音量(遊技者設定音量「1」~「5」のいずれか)に設定を変更した後は、遊技者設定音量「0」(「遊技者設定音量(目盛り)」の「0」)は選択(設定)不可となるように構成されている。
上記のとおり第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)は、第一の音量状態(例えば、無音)に対応する設定値であり、他の遊技者設定音量(遊技者設定音量「1」~「5」は、第二の音量状態(例えば、有音)に対応する設定値である。
この場合、第二の音量設定操作において、遊技者設定音量の第一の範囲(例えば、遊技者設定音量「0」~「5」)内での遊技者設定音量の選択・設定が可能であるが、本実施形態では、第二の音量設定操作において、初期値として設定された第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)を、他の遊技者設定音量(遊技者設定音量「1」~「5」のいずれか)に変更した以降は、第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)に再び設定(変更)することは不可に構成される。
(2)第二の管理者設定音量(裏つまみの目盛り「1」~「5」のうちいずれか)を設定した場合
裏つまみの目盛りを「1」~「5」のいずれか、ここでは一例として裏つまみの目盛りを「1」(管理者設定音量(ツマミ)を「1」)に設定すると、遊技者設定音量(目盛り)の初期値は、管理者設定音量(ツマミ)の「1」に対応する遊技者設定音量(目盛り)の「1」となる。この場合、音量の出力の初期値は太枠で示す「80(db)」に設定され、音量状態表示745は、目盛り「1」で表示手段に表示される。また、遊技者設定音量(目盛り)の設定(選択)範囲が第二の範囲(管理者設定音量(ツマミ)の「1」の行の、遊技者設定音量(目盛り)「1」~「5」の範囲)に設定される。つまり、遊技者は(第二の音量設定操作により)、遊技者設定音量「1」~「5」の範囲で音量設定(変更)が可能となる。つまりこの場合、第二の範囲は、第一の範囲のうち第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)を除いた範囲であり、遊技者設定音量(目盛り)の「0」は、初期値としても設定されることはなく、また第二の音量設定操作でも設定不可となる。
また、例えば裏つまみの目盛りを「2」(管理者設定音量(ツマミ)を「2」)に設定すると、遊技者設定音量(目盛り)の初期値は、管理者設定音量(ツマミ)の「2」に対応する遊技者設定音量(目盛り)の「2」となる。この場合、音量の出力の初期値は太枠で示す「85(db)」に設定され、音量状態表示745は、目盛り「2」で表示手段に表示される。また、遊技者設定音量(目盛り)の設定(選択)範囲が第二の範囲(管理者設定音量(ツマミ)の「2」の行の、遊技者設定音量(目盛り)「1」~「5」の範囲)に設定される。つまり、遊技者は(第二の音量設定操作により)、遊技者設定音量「1」~「5」の範囲で音量設定(変更)が可能となる。つまりこの場合も、第二の範囲は、第一の範囲のうち第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)を除いた範囲であり、遊技者設定音量(目盛り)の「0」は、初期値としても設定されることはなく、また第二の音量設定操作でも設定不可となる。
また、例えば裏つまみの目盛りを「3」(管理者設定音量(ツマミ)を「3」)に設定すると、遊技者設定音量(目盛り)の初期値は、管理者設定音量(ツマミ)の「3」に対応する遊技者設定音量(目盛り)の「3」となる。この場合、音量の出力の初期値は太枠で示す「90(db)」に設定され、音量状態表示745は、目盛り「3」で表示手段に表示される。また、遊技者設定音量(目盛り)の設定(選択)範囲が第二の範囲(管理者設定音量(ツマミ)の「3」の行の、遊技者設定音量(目盛り)「1」~「5」の範囲)に設定される。つまり、遊技者は(第二の音量設定操作により)、遊技者設定音量「1」~「5」の範囲で音量設定(変更)が可能となる。つまりこの場合も、第二の範囲は、第一の範囲のうち第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)を除いた範囲であり、遊技者設定音量(目盛り)の「0」は、初期値としても設定されることはなく、また第二の音量設定操作でも設定不可となる。
また、例えば裏つまみの目盛りを「4」(管理者設定音量(ツマミ)を「4」)に設定すると、遊技者設定音量(目盛り)の初期値は、管理者設定音量(ツマミ)の「4」に対応する遊技者設定音量(目盛り)の「4」となる。この場合、音量の出力の初期値は太枠で示す「95(db)」に設定され、音量状態表示745は、目盛り「4」で表示手段に表示される。また、遊技者設定音量(目盛り)の設定(選択)範囲が第二の範囲(管理者設定音量(ツマミ)の「4」の行の、遊技者設定音量(目盛り)「1」~「5」の範囲)に設定される。つまり、遊技者は(第二の音量設定操作により)、遊技者設定音量「1」~「5」の範囲で音量設定(変更)が可能となる。つまりこの場合も、第二の範囲は、第一の範囲のうち第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)を除いた範囲であり、遊技者設定音量(目盛り)の「0」は、初期値としても設定されることはなく、また第二の音量設定操作でも設定不可となる。
また、例えば裏つまみの目盛りを「5」(管理者設定音量(ツマミ)を「5」)に設定すると、遊技者設定音量(目盛り)の初期値は、管理者設定音量(ツマミ)の「5」に対応する遊技者設定音量(目盛り)の「5」となる。この場合、音量の出力の初期値は太枠で示す「100(db)」に設定され、音量状態表示745は、目盛り「5」で表示手段に表示される。また、遊技者設定音量(目盛り)の設定(選択)範囲が第二の範囲(管理者設定音量(ツマミ)の「5」の行の、遊技者設定音量(目盛り)「1」~「5」の範囲)に設定される。つまり、遊技者は(第二の音量設定操作により)、遊技者設定音量「1」~「5」の範囲で音量設定(変更)が可能となる。つまりこの場合も、第二の範囲は、第一の範囲のうち第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」)を除いた範囲であり、遊技者設定音量(目盛り)の「0」は、初期値としても設定されることはなく、また第二の音量設定操作でも設定不可となる。
つまり、図16(a)において、太枠が管理者設定音量(ツマミ)設定時に初期設定される遊技者設定音量(出力)の値となり、それに対応する遊技者設定音量(目盛り)が音量状態表示745に初期値として示される目盛りである。
また、太枠およびハッチングで示す出力(0db)は初期値としてのみ設定可能であって、他の遊技者設定音(遊技者設定音量(目盛り))に変更した場合には再設定不可となる出力(遊技者設定音量(目盛り)目盛り)である。また、グレーの塗り潰しで示す出力(管理者設定音量(目盛り)「1」~「0」は、初期値としても設定されず、遊技者設定音量(目盛り)での設定も不可となる出力である(同図(b)、同図(c)において同様)。
従来、スロットマシン(遊技台)100の音量調整(音量設定)は、管理者(店員)によって行われていたが、近年では遊技者によっても音量を調整できるようになり、音量調整の自由度はひろがりつつある。しかしながら、スロットマシン100から出力される音量は依然として大きく、管理者(店員)がスロットマシン100のメンテナンス作業や設置後の試し打ちをする際に不快に思う場合がある。
本実施形態では、管理者設定音量(ツマミ)と遊技者設定音量(目盛り)が対応しており、管理者設定音量(ツマミ)の設定により(これと連動して)、遊技者設定音量(目盛り)、およびそれに対応する音量(出力)の初期値が設定される。
これにより、管理者(店員)がスロットマシン100のメンテナンス作業や設置後の試し打ちをする際に、第一の音量設定操作として裏つまみ(ロータリースイッチ600)の目盛りを「0」(管理者設定音量(ツマミ)を「0」)に設定することで、容易に(初期値として)、遊技者設定音量(目盛り)を「0」すなわち、スロットマシン100の音声出力を0db(無音)にすることができる。
管理者(店員)は、メンテナンス作業や設置後の試し打ちを終えた場合には、裏つまみの目盛りを「0」(管理者設定音量(ツマミ)を「0」)以外に設定する。これにより容易に(初期値として)、遊技者設定音量(目盛り)を「0」以外すなわち、スロットマシン100の音声出力を0dbより大きい出力(有音)に戻すことができる。このように、管理者(店員)は、作業の完了時に裏つまみの操作によって、容易に、遊技者設定音量(目盛り)の初期値を設定できる。
また、仮に、管理者(店員)が裏つまみの目盛りを「0」にしたまま遊技店の営業を開始した場合であっても、(例えば遊技者が)第二の音量設定操作(十字キー720の操作による音量設定)によって、遊技者設定音量(目盛り)の「0」~「5」の範囲で任意に設定できる。ただし、第二の音量設定操作によって、初期値として設定されている遊技者設定音量(目盛り)の「0」から別の設定音量に変更した場合には、遊技者設定音量(目盛り)の「0」に再設定することはできない。遊技者にあっては遊技者設定音量(目盛り)の「0」(無音)で遊技することは略ないといえ、一旦、有音(遊技者設定音量(目盛り)の「1」~「5」のいずれか)に設定した後は、遊技者設定音量(目盛り)の「0」に再設定できなくても問題はなく、また遊技者設定音量(目盛り)の「0」に設定できないほうが好ましい。
また、裏つまみの目盛りを「0」(管理者設定音量(ツマミ)を「0」)に設定してメンテナンス作業や設置後の試し打ちを終えた管理者(店員)は、例えば、そのまま前面扉102を閉鎖して、第二の音量設定操作(十字キー720の操作による音量設定)によって、遊技者設定音量(目盛り)を「1」~「5」のいずれかに設定してもよい。これにより、遊技者設定音量(目盛り)の「0」に再設定できない状態となるため、当該スロットマシン100の音声出力を営業開始時から有音に設定できるとともに、遊技者によって無音に設定変更されることも回避できる。また、設置後の試し打ちは前面扉102を閉鎖した状態で行うことが多く、試し打ちを終えると前面扉102を再度開放して裏つまみを操作することなく、遊技者設定音量(目盛り)の「0」に再設定できない状態とすることができ、作業の簡素化・利便性を向上できる。
図16(b)および図16(c)は、図16(a)に示す音量設定テーブルの他の例であり、図16(a)のテーブルとは異なる相関関係を示す音量設定テーブルの一例である。図16(a)の音量設定テーブルでは、管理者設定音量(ツマミ)が変化しても、それぞれの遊技者設定音量(目盛り)の値が同じ場合の出力(db)は一定であった。すなわち、管理者設定音量(ツマミ)が「1」の場合、遊技者設定音量(目盛り)が「1」では出力が80db、遊技者設定音量(目盛り)が「2」では出力が85db…であり、管理者設定音量(ツマミ)が「2」の場合でも、遊技者設定音量(目盛り)が「1」では出力が80db、遊技者設定音量(目盛り)が「2」では出力が85db…であった。また、遊技者設定音量(目盛り)の変更(「1」→「2」)では遊技者設定音量(目盛り)の初期値のみが変更(「1」(80db)→「2」(85db))されるように構成されていた。
しかしこれに限らず、管理者設定音量(ツマミ)が変更になった場合、それぞれの遊技者設定音量(目盛り)の値が同じであっても、出力(db)が変化する場合があるように構成されてもよい。
例えば、図16(b)は、管理者設定音量(ツマミ)の数値の増加に伴い、設定可能な遊技者設定音量の範囲の下限値が上昇するものである。
図16(b)に示す音量設定テーブルでは、管理者設定音量(ツマミ)が「0」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「0」で出力の下限値が0dbである。また、遊技者設定音量が変更された場合、出力の下限値は「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」に対応する80dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、84db、88db、92db、100dbとなる。
また、管理者設定音量(ツマミ)が「1」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「1」で出力の下限値が82dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、86db、90db、94db、100dbとなる。
また、管理者設定音量(ツマミ)が「2」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「2」(出力は88db)で出力の下限値は「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」に対応する84dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、88db、92db、96db、100dbとなる。
また、管理者設定音量(ツマミ)が「3」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「3」(出力は94db)で出力の下限値は「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」に対応する86dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、90db、94db、98db、100dbとなる。
また、管理者設定音量(ツマミ)が「4」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「4」(出力は99db)で出力の下限値は「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」に対応する88dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、92db、96db、99db、100dbとなる。
また、管理者設定音量(ツマミ)が「5」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「5」(出力は100db)で出力の下限値は「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」に対応する90dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、94db、98db、99db、100dbとなる。
このように同図(b)の音量設定テーブルでは、管理者設定音量(ツマミ)の値の増加に伴い、設定可能な遊技者設定音量の範囲の下限値が上昇するものである。
また例えば、図16(c)は、管理者設定音量(ツマミ)の数値の増加に伴い、設定可能な遊技者設定音量の範囲の上限値が上昇するものである。
図16(c)に示す音量設定テーブルでは、管理者設定音量(ツマミ)が「0」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「0」で出力の下限値が0dbである。また、遊技者設定音量が変更された場合、出力の下限値は「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」に対応する80dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、82db、84db、92db、95bとなる。
また、管理者設定音量(ツマミ)が「1」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「1」で出力の下限値が80dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、82db、84db、92db、96dbとなる。
また、管理者設定音量(ツマミ)が「2」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「2」(出力は82db)で出力の下限値は「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」に対応する80dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、82db、84db、92db、97dbとなる。
また、管理者設定音量(ツマミ)が「3」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「3」(出力は84db)で出力の下限値は「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」に対応する80dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、82db、84db、92db、98dbとなる。
また、管理者設定音量(ツマミ)が「4」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「4」(出力は92db)で出力の下限値は「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」に対応する80dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、82db、84db、92db、99dbとなる。
また、管理者設定音量(ツマミ)が「5」の場合、「遊技者設定音量(目盛り)」の初期値が「5」(出力は100db)で出力の下限値は「遊技者設定音量(目盛り)」の「1」に対応する80dbとなり、「遊技者設定音量(目盛り)」の増加(「2」~「5」)に伴い、出力は順次、82db、84db、92db、100dbとなる。
このように同図(c)の音量設定テーブルでは、管理者設定音量(ツマミ)の値の増加に伴い、設定可能な遊技者設定音量の範囲の上限値が上昇するものである。
いずれの場合も、管理者設定音量(ツマミ)が「0」の場合は、遊技者設定音量(目盛り)の初期値が「0」に設定され、遊技者設定音量(目盛り)は第一の範囲(遊技者設定音量「0」~「5」)で設定(変更)可能であるが、「0」以外の遊技者設定音量(目盛り)に変更した後は、遊技者設定音量(目盛り)を「0」に再設定できない点、管理者設定音量(ツマミ)が「0」以外の場合は、遊技者設定音量(目盛り)は第二の範囲(遊技者設定音量「1」~「5」)で設定(変更)可能であり、遊技者設定音量(目盛り)を「0」に設定できない点、管理者設定音量(ツマミ)に対応した技者設定音量(目盛り)が初期値として設定される点については、図16(a)と同様である。また、図16の音量設定テーブルは、それぞれ組み合わせて用いられてもよい。
また、複数の特定値(管理者設定音量)のうち最も低い特定値は、第一の特定値(第一の管理者設定音量(管理者設定音量「0」))であり、第一の範囲(遊技者設定音量「0」~「5」)における最も低い所定値(遊技者設定音量)は第一の所定値(第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」))であり、第二の範囲(遊技者設定音量「1」~「5」)における最も低い所定値は第二の所定値(第二の遊技者設定音量「1」)であり、第一の遊技者設定音量に対応する音量は、第二の遊技者設定音量に対応する音量よりも小さい音量である。
以上、第一の管理者設定音量(管理者設定音量(ツマミ))が「0」の場合は、第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量(目盛り))も「0」に設定されることを説明したが、以下の例外がある。本実施形態の音出力手段(スピーカ272、277)は、セキュリティに関する音声(例えば、エラーが発生した場合の各種エラーを報知する音声(エラー音)や清算音)は出力可能である。そして音出力手段は、第一の遊技者設定音量が「0」であっても、当該設定値に対応する音量(0db)よりも大きい音量でエラー音を出力する。音量(出力)が0dbの場合、演出音が出力されない無音の状態となるが、セキュリティに関する音声は出力されようにしているので、セキュリティ性は担保できる。
図17を参照して、音量設定時の表示手段(演出画像表示装置157)における音量状態表示745の一例について説明する。同図は、管理者設定音量に応じた第二の音量設定操作における音量状態表示745(初期値の表示)、および遊技者設定音量を変更する場合の画面遷移の一例を示す図である。
同図(a)は、第一の音量設定操作において、裏つまみ(ロータリースイッチ600)が「0」にセットされ、管理者設定音量が第一の管理者設定音量(管理者設定音量「0」、図16に示す音量設定テーブルの管理者設定音量(ツマミ)が「0」)に設定された場合の、演出画像表示装置157における音量状態表示745の一例である。
この場合、遊技者設定音量は第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「0」、図16に示す音量設定テーブルの遊技者設定音量(目盛り)の「0」)が初期値として設定される。また、演出画像表示装置157において、音量状態表示745における初期値として遊技者設定音量「0」に対応する情報(目盛り「0」、数字「0」)が表示される。
このとき、第二の音量設定操作における遊技者設定音量の設定範囲は、遊技者設定音量「0」~「5」に設定される。したがって、操作者(例えば遊技者)は、十字キー720による選択決定操作によって、遊技者設定音量「0」(変更しない)、遊技者設定音量「1」~「5」を選択できる。つまり選択ボタン721で遊技者設定音量の変更を行い、決定ボタン722で決定すると遊技者設定音量が設定される。
具体的に、十字キー720による選択決定操作によって遊技者設定音量「1」を選択した場合の音量状態表示745は、同図(b)に示すように、遊技者設定音量「1」に対応する情報(目盛り「1」、数字「1」)が表示され、遊技者設定音量「2」を選択した場合の音量状態表示745は、同図(c)に示すように、遊技者設定音量「2」に対応する情報(目盛り「2」、数字「2」)が表示され、遊技者設定音量「3」を選択した場合の音量状態表示745は、同図(d)に示すように、遊技者設定音量「3」に対応する情報(目盛り「3」、数字「3」)が表示され、遊技者設定音量「4」を選択した場合の音量状態表示745は、同図(e)に示すように、遊技者設定音量「4」に対応する情報(目盛り「4」、数字「4」)が表示され、遊技者設定音量「5」を選択した場合の音量状態表示745は、同図(f)に示すように、遊技者設定音量「5」に対応する情報(目盛り「5」、数字「5」)が表示される。
さらにこの場合、遊技者設定音量を「0」から他の値に変更した場合、遊技者設定音量「1」~「5」の選択、設定は任意に行えるが、遊技者設定音量「0」の再設定は不可となる。つまり、十字キー720による選択決定操作によって同図(b)~同図(f)の画面遷移は可能となるが、同図(a)に示す遊技者設定音量「0」に場合の音量状態表示745は表示されない。より具体的に、この例では、選択ボタン721の操作で選択されている(あるいは設定中の)遊技者設定音量は、対応する目盛りの数を塗りつぶして表示している。この場合、例えば選択ボタン721の操作(例えば左キーの操作)で遊技者設定音量を下げていくと、塗りつぶされた目盛りの数が、5→4→3・・・と減少していくが、同図(b)に示す遊技者設定音量「1」の状態から選択ボタン721の操作(例えば左キーの操作)でさらに遊技者設定音量を下げようとしても、同図(b)の表示が継続され、同図(a)に示す遊技者設定音量「0」の音量状態表示745は表示されない。
つまり、同図(a)に示す音量状態表示745は、管理者設定音量「0」が設定されたことにより、遊技者設定音量「0」が初期値として設定された場合にのみ表示される。
なお、同図(a)に示す音量状態表示745の場合(遊技者設定音量が「0」の場合)は、演出音は出力されないが、セキュリティに関する音声(例えば、エラー音など)は出力される。
同図(b)は、第一の音量設定操作において、裏つまみ(ロータリースイッチ600)が「1」にセットされ、管理者設定音量が第一の管理者設定音量(管理者設定音量「1」、図16に示す音量設定テーブルの管理者設定音量(ツマミ)が「1」)に設定された場合の、演出画像表示装置157における音量状態表示745でもある。
すなわち、この場合、遊技者設定音量は第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「1」、図16に示す音量設定テーブルの遊技者設定音量(目盛り)の「1」)が初期値として設定される。また、演出画像表示装置157において、音量状態表示745における初期値として遊技者設定音量「1」に対応する情報(目盛り「1」の塗りつぶし、数字「1」)が表示される。
このとき、第二の音量設定操作における遊技者設定音量の設定範囲は、遊技者設定音量「0」を除き、遊技者設定音量「1」~「5」に設定される。したがって、操作者(例えば遊技者)は、十字キー720による選択決定操作によって、遊技者設定音量「1」~「5」を選択できる。つまり選択ボタン721で遊技者設定音量の変更を行い、決定ボタン722で決定すると遊技者設定音量が設定される。遊技者設定音量「1」~「5」の選択に応じ、画面は、同図(b)~同図(f)の間で遷移する。
一方、同図(a)に示す遊技者設定音量「0」の場合の音量状態表示745は表示されず、遊技者設定音量「0」は選択不可となる。
同図(c)は、第一の音量設定操作において、裏つまみ(ロータリースイッチ600)が「2」にセットされ、管理者設定音量が第一の管理者設定音量(管理者設定音量「2」、図16に示す音量設定テーブルの管理者設定音量(ツマミ)が「2」)に設定された場合の、演出画像表示装置157における音量状態表示745でもある。
すなわち、この場合、遊技者設定音量は第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「2」、図16に示す音量設定テーブルの遊技者設定音量(目盛り)の「2」)が初期値として設定される。また、演出画像表示装置157において、音量状態表示745における初期値として遊技者設定音量「2」に対応する情報(目盛り「2」の塗りつぶし、数字「2」)が表示される。
このとき、第二の音量設定操作における遊技者設定音量の設定範囲は、遊技者設定音量「0」を除き、遊技者設定音量「1」~「5」に設定される。したがって、操作者(例えば遊技者)は、十字キー720による選択決定操作によって、遊技者設定音量「1」~「5」を選択できる。遊技者設定音量「1」~「5」の選択に応じ、画面は、同図(b)~同図(f)の間で遷移する。
一方、同図(a)に示す遊技者設定音量「0」の場合の音量状態表示745は表示されず、遊技者設定音量「0」は選択不可となる。
同図(d)は、第一の音量設定操作において、裏つまみ(ロータリースイッチ600)が「3」にセットされ、管理者設定音量が第一の管理者設定音量(管理者設定音量「3」、図16に示す音量設定テーブルの管理者設定音量(ツマミ)が「3」)に設定された場合の、演出画像表示装置157における音量状態表示745でもある。
すなわち、この場合、遊技者設定音量は第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「3」、図16に示す音量設定テーブルの遊技者設定音量(目盛り)の「3」)が初期値として設定される。また、演出画像表示装置157において、音量状態表示745における初期値として遊技者設定音量「3」に対応する情報(目盛り「3」の塗りつぶし、数字「3」)が表示される。
このとき、第二の音量設定操作における遊技者設定音量の設定範囲は、遊技者設定音量「0」を除き、遊技者設定音量「1」~「5」に設定される。したがって、操作者(例えば遊技者)は、十字キー720による選択決定操作によって、遊技者設定音量「1」~「5」を選択できる。遊技者設定音量「1」~「5」の選択に応じ、画面は、同図(b)~同図(f)の間で遷移する。
一方、同図(a)に示す遊技者設定音量「0」の場合の音量状態表示745は表示されず、遊技者設定音量「0」は選択不可となる。
同図(e)は、第一の音量設定操作において、裏つまみ(ロータリースイッチ600)が「4」にセットされ、管理者設定音量が第一の管理者設定音量(管理者設定音量「4」、図16に示す音量設定テーブルの管理者設定音量(ツマミ)が「4」)に設定された場合の、演出画像表示装置157における音量状態表示745でもある。
すなわち、この場合、遊技者設定音量は第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「4」、図16に示す音量設定テーブルの遊技者設定音量(目盛り)の「4」)が初期値として設定される。また、演出画像表示装置157において、音量状態表示745における初期値として遊技者設定音量「4」に対応する情報(目盛り「4」の塗りつぶし、数字「4」)が表示される。
このとき、第二の音量設定操作における遊技者設定音量の設定範囲は、遊技者設定音量「0」を除き、遊技者設定音量「1」~「5」に設定される。したがって、操作者(例えば遊技者)は、十字キー720による選択決定操作によって、遊技者設定音量「1」~「5」を選択できる。遊技者設定音量「1」~「5」の選択に応じ、画面は、同図(b)~同図(f)の間で遷移する。
一方、同図(a)に示す遊技者設定音量「0」の場合の音量状態表示745は表示されず、遊技者設定音量「0」は選択不可となる。
同図(f)は、第一の音量設定操作において、裏つまみ(ロータリースイッチ600)が「5」にセットされ、管理者設定音量が第一の管理者設定音量(管理者設定音量「5」、図16に示す音量設定テーブルの管理者設定音量(ツマミ)が「5」)に設定された場合の、演出画像表示装置157における音量状態表示745でもある。
すなわち、この場合、遊技者設定音量は第一の遊技者設定音量(遊技者設定音量「5」、図16に示す音量設定テーブルの遊技者設定音量(目盛り)の「5」)が初期値として設定される。また、演出画像表示装置157において、音量状態表示745における初期値として遊技者設定音量「5」に対応する情報(目盛り「5」の塗りつぶし、数字「5」)が表示される。
このとき、第二の音量設定操作における遊技者設定音量の設定範囲は、遊技者設定音量「0」を除き、遊技者設定音量「1」~「5」に設定される。したがって、操作者(例えば遊技者)は、十字キー720による選択決定操作によって、遊技者設定音量「1」~「5」を選択できる。遊技者設定音量「1」~「5」の選択に応じ、画面は、同図(b)~同図(f)の間で遷移する。
一方、同図(a)に示す遊技者設定音量「0」の場合の音量状態表示745は表示されず、遊技者設定音量「0」は選択不可となる。
さらに、スロットマシン100は、第一の音量設定手段(第一の操作手段)および第二の音量設定手段(第二の操作手段)以外に特別操作手段(第三の操作手段)を備え、表示手段(例えば、演出画像表示装置157)は、特別操作手段の操作に基づいて特定画面(設定確認中画面705)を表示可能に構成されている。
ここで、特別操作手段(第三の操作手段)とは、設定キースイッチ、設定切替スイッチおよび管理者用基板スイッチ(サブ基板スイッチ)の少なくともいずれかである。また、特定画面とは、例えば、設定確認中画面705である。本実施形態では、図10を用いて説明したように、扉開放中画面704が表示されている状態で設定キースイッチがオンになったことが検出されると、表示手段(演出画像表示装置157)に設定確認中画面705が表示される。また、設定確認中画面705が表示されている状態で特定操作(管理者用基板スイッチ(サブ基板スイッチ)の操作)があると、表示手段(演出画像表示装置157)における設定確認中画面705の表示を終了し、管理者メニュー画面701を表示する。
そして、特定画面表示中は音出力手段(スピーカ272、277)から特定音の出力が行われる。特定音は例えば、設定確認中画面705を表示中の「設定確認中です」などの音声や、管理者メニュー画面701の例えば「デバイスチェック」項目における音声設定の出力音などである。そしてこの特定音は、設定中の管理者設定音量に対応する音量で出力される。このような構成にすることで、特定画面(設定確認中画面705)表示中であることを把握でき、また、当該特定画面において音の大きさを確認することができる。
図18は、一例として扉開放中画面704から設定確認中画面705に移行し、第一の音量設定操作において裏つまみ(ロータリースイッチ600)を変更した場合のタイムチャートである。
タイミング(A1)は、開閉センサ(扉センサ)のオフ(すなわち、前面扉102の開放状態)が検出された状態である。前面扉102の開放状態となると、前面扉102が開放状態であることが報知され、「扉が開いています」などの音声がスピーカ272、277から出力される。なお、前面扉102の開放状態の報知(音声)は、セキュリティ性確保のため最大音量である管理者設定音量「5」、その場合の初期値である遊技者設定音量「5」で出力する。また、この場合の音量は変更できない。つまり、例えばロータリースイッチ600を操作して管理者設定音量を小さくしても、管理者設定音量(遊技者設定音量)「5」は変更されない。なおロータリースイッチ600の操作に応じて、管理者設定音量を変更できるようにしてもよい。
タイミング(A2)は、扉開放中画面704が表示されている場合に設定キースイッチがオンになった状態である。扉開放中画面704が表示されている場合に設定キースイッチがオンになると、設定確認中であることが報知される(図10参照)。すなわち、表示手段において設定確認中画面(特定画面)705が表示され、例えば「設定確認中です」などの音声がスピーカ272、277から出力される。この例では、タイミング(A2)におけるロータリースイッチ600のつまみは一例として「5」、すなわち管理者設定音量が「5」に設定されており、設定確認中の音声(「設定確認中です」)は、管理者設定音量「5」、その場合の初期値としての遊技者設定音量「5」に対応する音量(例えば、図16(a)の音量設定テーブルにおける管理者設定音量「5」、遊技者設定音量「5」の音量(100db))で出力される。
タイミング(A3)は、ロータリースイッチ600のつまみを「5」から「4」に変更した状態である。扉開放中(扉開放中画面704が表示されている場合)の報知音声(この例では「扉が開いています」という音声)の音量(管理者設定音量)は変更不可であるが、設定確認中(設定確認中画面705が表示されている場合)の報知音声(この例では「設定確認中です」という音声)の音量(管理者設定音量)は変更可能である。つまり、設定確認中の報知音声は、ロータリースイッチ600のつまみの値(管理者設定音量)に応じて変化する。なお、この場合の音量は、管理者設定音量の初期値としての遊技者設定音量に対応する音量である。タイミング(A3)では、管理者設定音量が「5」から「4」に変更されており、設定確認中の報知音声は、管理者設定音量「4」の初期値としての遊技者設定音量「4」に対応する音量(図16(a)の場合95db)である。このような構成により、まり、ロータリースイッチ600の音量の試聴を設定確認中に行うことができる。
タイミング(A4)は、設定確認中にロータリースイッチ600のつまみを「4」から「3」に変更した状態である。設定確認中の報知音声はロータリースイッチ600のつまみの値(管理者設定音量)に応じて変化する。具体的に、タイミング(A4)では、管理者設定音量が「4」から「3」に変更されており、設定確認中の報知音声は、管理者設定音量「3」の初期値としての遊技者設定音量「3」に対応する音量(図16(a)の場合90db)である。
タイミング(A5)は、設定確認中にロータリースイッチ600のつまみを「3」から「2」に変更した状態である。設定確認中の報知音声は管理者設定音量「2」の初期値としての遊技者設定音量「2」に対応する音量(図16(a)の場合85db)に変化する。
タイミング(A6)は、設定確認中にロータリースイッチ600のつまみを「2」から「1」に変更した状態である。設定確認中の報知音声は管理者設定音量「1」の初期値としての遊技者設定音量「1」に対応する音量(図16(a)の場合80db)に変化する。
タイミング(A7)は、設定確認中にロータリースイッチ600のつまみを「1」から「0」に変更した状態である。設定確認中の報知音声は管理者設定音量「01」の初期値としての遊技者設定音量「0」に対応する音量(図16(a)の場合0db)に変化する。
タイミング(A8)は、設定確認中(設定確認中画面705の表示中)に、設定キースイッチがオフになった状態である。設定確認中画面705が表示されている場合に設定キースイッチがオフになると、扉開放状態であることが報知される(図10参照)。前面扉102の開放状態の報知(音声)は、セキュリティ性確保のため最大音量である管理者設定音量「5」、その場合の初期値である遊技者設定音量「5」で出力する。また、この場合の音量は変更できない。
タイミング(A9)は、扉開放状態であることが報知されている場合に、開閉センサ(扉センサ)のオン(前面扉102の閉鎖状態)が検出された状態である。前面扉102の閉鎖状態の検出により、扉開放状態であることの報知が終了する。すなわち、扉開放中画面704は終了し、前面扉102の開放状態の報知(音声)も出力を終了する。
なお、上記の実施形態では、第一の音量設定手段として裏つまみ(ロータリースイッチ600)を例に説明したが、第一の音量設定手段はこれに限らない。つまり、第一の音量設定手段は物理的なつまみ(スイッチ)に限らず、遊技台100のシステムにおいて、例えば、管理者メニュー画面701など(例えば、「デバイスチェック」項目など)において設定、変更できるものであってもよい。
なお、上記の実施形態では、遊技者メニュー画面730において「音量調整」の項目表示741の選択決定操作で進む音量調整画面732での音量状態表示745や、デモ画面(図15(a))での音量調整表示750が表示される場合を例に説明したが、第一の音量設定手段として裏つまみ(ロータリースイッチ600)を操作したときにこれらの音量状態表示745や音量調整表示750が表示されるようにしてもよい。
例えば、デモ画面が表示されているときに管理者(店員)によってロータリースイッチ600が操作されたときは、ロータリースイッチ600によって設定された管理者設定音量に対応するように音量調整表示750の目盛りが変動するようにしてもよい。また、音量状態表示745が表示されているときに管理者(店員)によってロータリースイッチ600が操作されたときは、ロータリースイッチ600によって設定された管理者設定音量に対応するように音量状態表示745の目盛りが変動するようにしてもよい。もちろん、これに伴って遊技者設定音量の初期値も変動する。これにより、管理者音量設定が即座に表示に反映されるため管理者(店員)にとって分かりやすい音量調整を提供できる。
また、上述したようにロータリースイッチ600の操作に連動して音量状態表示745や音量調整表示750の目盛りが変動する(即座に反映される)ようにしたが、これに限らず、音量状態表示745や音量調整表示750が一度非表示となった後に、再度表示されるときに管理者音量設定が反映された目盛りになるようにしてもよい。これにより、十字キー720によって目盛りが変動したのか、ロータリースイッチ600の操作によって変動したのかの混乱を防ぐことができる。
管理者(店員)によるロータリースイッチ600の操作によって管理者音量設定が行われるときは前面扉102は開放している状態で行われる。このとき、扉開放中画面704が表示されるところ、扉開放中画面704が表示されているときにはロータリースイッチ600を操作しても音量状態表示745や音量調整表示750は表示されないようにしてもよい。この場合、前面扉102を閉鎖して扉開放中画面704が非表示となった以降に表示された音量状態表示745や音量調整表示750にはロータリースイッチ600での設定が反映されるようにしてもよい。なお、管理者(店員)が作業中に扉センサを誤ってまたは不意に塞いでしまっている状態で前面扉102を開放していると扉開放中画面704は表示されず、このときにロータリースイッチ600を操作した場合は、音量状態表示745や音量調整表示750が表示されるようにして、ロータリースイッチ600の操作に合わせて音量状態表示745の目盛りが変動するようにしてもよい。
また、扉開放中画面704と音量状態表示745や音量調整表示750は一緒に表示されるようにしてもよく、この場合、操作の利便性が向上される。
遊技者音量設定をする際に、選択操作を行って目盛りが変動するときにはその目盛りに対応するテスト音を出力するようにしてもよく、決定操作をしたときには「音量~に設定されました」等の設定完了の報知を行うようにしてもよい。なお、テスト音は出力されなくてもよいし、あるいは、音量調整表示750によって音量設定しているときにはテスト音は出力されず、音量状態表示745によって音量設定しているときにはテスト音は出力されるようにしてもよく、音量調整表示750の際はBGMの出力中であったり、効果音の出力中であったりする可能性があるためテスト音でそれらの音を阻害しないようにしつつ、遊技者メニュー画面730ではBGMや効果音が出力されていないことが多いためテスト音を出力するようにしてもよい。なお、テスト音の出力はこの逆でもよく、音量調整表示750によって音量設定しているときにはテスト音は出力し、音量状態表示745によって音量設定しているときにはテスト音は出力されないようにしてもよい。
なお、遊技者音量設定においてのテスト音に限らず、管理者音量設定によってもテスト音を出力するようにしてもよい。
<役物の制御(役物収納)>
次に、図19から図21を参照して、役物の制御(役物収納)について説明する。図19は、本実施形態の役物800について説明する概要図であり、同図(a)、同図(b)がスロットマシン100と役物800の関係を示す正面概要図であり、同図(c)が図15(e)に示した役物収納画面734の表示の一例である。
本実施形態のスロットマシン100は、役物(この例では家紋を模した家紋役物)800を備える。本実施形態の役物800は可動体であって、演出装置160に含まれ、遊技の進行(演出)に伴い所定の演出動作を行う。
役物800は、同図(a)に示すようにスロットマシン100の上方の位置と、同図(b)に示すようにスロットマシン100の表示手段(演出画像表示装置157)の前方の位置に移動可能に構成されている。本実施形態では、同図(a)に示す位置を役物800の「展開位置」といい、同図(b)に示す位置を役物800の「収納位置」という。
展開位置とは、より詳細には、役物800が本体(筐体)101の上部に突出している位置・状態をいう。図示は省略するが、本体(筐体)101の上部にはデータカウンタ(データランプ)などが設けられる。本実施形態の展開位置とは、役物800が本体(筐体)101の上部に突出することで、少なくともデータカウンタの前方に重畳し(前方を覆い)、遊技者から当該データカウンタが視認困難になっている状態でもある。
また同図(b)に示す収納位置は、より詳細には、役物800が演出画像表示装置157の少なくとも一部の前方に重畳する(演出画像表示装置157の少なくとも一部の前方を覆う)位置・状態をいい、これにより遊技者が演出画像表示装置157の表示領域の少なくとも一部が視認困難になる状態でもある。
本実施形態の役物800は、遊技の進行に伴い、演出動作として所定の動作を行う。ところで、遊技者においては、遊技中に本体101上部に設けられるデータカウンタを視認(確認)したい要望があるが、(他の演出が実行されるなどして)役物800が展開位置にあると、当該データカウンタを任意のタイミングで視認(確認)することができない。
そこで、役物800は、遊技者の任意のタイミングで、遊技者の操作によって、展開位置と収納位置の間で移動させることが可能に構成されている。役物800を展開位置から収納位置に移動する(この動作を「役物(役物800)を収納する」ともいう。)方法として、例えば、以下の2つの方法がある。
(1)役物800を収納する第一の方法
役物800を収納する(展開位置から収納位置に移動する)第一の方法は、例えば、本体101の上方側部などに設けられる役物収納ボタン801の操作である。役物800は、本体101の上部にある不図示のストッパーに係止され、展開位置に支持・固定される。つまり、ストッパーの係止を解除すると自重で下方に移動(落下)するように構成されている。役物収納ボタン801は当該ストッパーの係止を解除するボタンであり、遊技者は任意のタイミングで役物収納ボタン801を操作することで、ストッパーの係止を解除することができる。役物収納ボタン801を操作により、役物800は自重で下方に移動し、収納位置で停止する(同図(b))。これにより遊技者は任意のタイミングでデータカウンタを確認することができる。
一方、収納位置から展開位置に移動する場合は、遊技者が遊技開始操作(メダル投入、ベットボタン130乃至132の操作、スタートレバー135の操作など)行う。この遊技開始操作により、モータ(不図示)の駆動力が役物800に伝達するように切り替わり、役物8000は上方に引き上げられて展開位置に移動し、ストッパーにて係止される(同図(a))。
(2)役物800を収納する第二の方法
役物800を収納する(展開位置から収納位置に移動する)第二の方法は、役物収納画面734における所定の操作である。
図15を参照して説明したように、役物収納画面734は、遊技者メニュー画面730において「役物収納」の項目表示741の選択操作により表示手段(例えば、演出画像表示装置157)に表示させることができる。
図19(c)に示すように、役物収納画面734は例えば、役物800の「収納実行」、「収納非実行(展開実行(展開維持)」)が選択可能な画面である。この例では役物収納画面734は「収納実行」に対応する項目表示(YES)747と、「収納非実行(展開実行)」に対応する項目表示(NO)748と、操作ガイド743、および、当該役物収納画面734を終了し、第一階層メニュー画面731に戻るための戻る表示744などを少なくとも含む。操作者(遊技者、または管理者(店員))が、選択ボタン721を操作すると、項目表示(YES)747、項目表示(NO)748が選択できる。
遊技者は、役物800を収納位置に移動したい場合には、「収納実行」に対応する項目表示(YES)747を選択決定操作する。すなわち、選択ボタン721で項目表示(YES)747を選択した後、決定ボタン722を操作(押下)する。これにより、例えば、不図示のモータ等によって役物収納ボタン801が操作され、ストッパーの係止が解除され、役物800は自重で下方に移動し、収納位置で停止する(同図(b))。これにより遊技者はデータカウンタを確認することができる。なお、モータ駆動によって収納位置に移動するようにしてもよい。
一方、収納位置から展開位置に移動する場合は、「収納非実行(展開実行)」に対応する項目表示(NO)748を選択決定操作する。すなわち、選択ボタン721で項目表示NO)748選択した後、決定ボタン722を操作(押下)する。
これにより、モータ(不図示)の駆動力が役物800に伝達するように切り替わり、役物8000は上方に引き上げられて展開位置に移動し、ストッパーにて係止される(同図(a))。
ここで役物収納画面734の表示は、遊技者メニュー画面730からの遷移に限られる。つまり、例えば他の演出(連続演出など)の実行中においては役物収納画面734が表示できない場合がある。そのような場合には遊技者は上記(1)第一の方法によって、役物800を収納させることができる。
なお、役物収納画面734における操作で役物800を収納位置に移動させた場合であっても、上記(1)の第一の方法と同様に、遊技開始操作によっても展開位置に移動することができる。
ところで、役物収納画面734や音量調整画面732(その他メニュー画面)など、選択ボタン721による選択操作と、決定ボタン722による決定操作を行わせる画面においては、(当然ながら)選択ボタン721では選択行為のみが行え、決定ボタン722では決定行為のみが行われるといった画一的な仕様になっている。
しかしながら、全ての場合においてこのような画一的な仕様とすると、操作者(遊技者など)の操作性が悪い場合もある。例えば、項目表示747、748などの選択や決定は、これらが視認可能であるからこそ操作できるものである。つまり例えば、演出その他の事象によってこれらが視認困難となっている場合にも、項目表示747、748などの選択操作、決定操作において、選択ボタン721では選択行為のみが行え、決定ボタン722では決定行為のみが行われるといった画一的な仕様としたのでは、操作が困難となり、ユーザビリティの配慮が十分になされているとは言えない場合がある。
具体的には、上記のとおり本実施形態の役物800は、収納位置にあっては演出画像表示装置157の表示領域の少なくとも一部を覆うため、遊技者は表示領域の視認が困難となる。特に、役物収納画面734の操作によって役物800を収納位置に移動させてデータカウンタを確認し、役物収納画面734の操作で再び展開位置に移動させようとした場合には操作性が悪くなる。つまり、役物収納画面734の操作で「収納非実行(展開実行)」に対応する項目表示(NO)748の選択決定操作をしようとするのであるが、役物800によって演出画像表示装置157の表示領域(特に、項目表示(YES)747、項目表示(NO)748)が覆われている場合には、どの項目が選択されているのか(その状態で決定ボタン722を操作するとどのような事象になるのか)が判別困難となる。
そこで本実施形態では、役物収納画面734における選択決定操作によって役物800を収納位置に移動させた場合にあっては、決定ボタン722(収納位置への移動の選択決定操作(決定操作)で用いた手段と同じ(直近で操作した)操作手段)の操作により役物800を展開位置に移動させることとした。またその際、役物収納画面734において展開位置へ戻す場合の項目表示(項目表示(NO)748)の選択の有無によらず、つまり役物収納画面734のいずれの項目表示747,748を選択している場合であっても、決定ボタン722の再度の操作で展開位置へ戻す構成とした。
すなわち、本実施形態のスロットマシン100は、第一の操作手段(選択操作手段(例えば、選択ボタン721))と、第二の操作手段(決定操作手段、(例えば、決定ボタン722))を有し、その表示手段に特定表示(ここでは、役物収納画面734)を少なくとも表示可能である。特定表示(役物収納画面734)は、少なくとも複数の項目表示(ここでは、項目表示(YES)747および項目表示(NO)748)を含み、選択操作手段(選択ボタン721)によって項目表示の選択操作を行うことが可能であり、決定操作手段(決定ボタン722)によって選択した項目表示の決定操作を行うことが可能である。
また、スロットマシン100は、可動体(例えば、役物800)を有し、可動体(役物800)は、表示手段の前側で該表示手段と重畳する収納位置と、可動体(役物800)が表示手段の前側で該表示手段と重畳しない展開位置に移動可能に構成される。以下、役物800が収納位置に移動することを「特定事象の発生」といい、役物800が展開位置に移動することを「特定事象の解消」という場合がある。
そしてスロットマシン100は、表示手段が上記の特定表示(役物収納画面734)を表示中に特定事象が発生(例えば、役物800の収納位置への移動)する場合(第一の場合)があり、当該第一の場合において、決定ボタン722による決定操作が行われると、選択操作の状態に関わらず、特定事象に関する制御を行う。
上記の「第一の場合」とは具体的に、表示手段が特定表示(役物収納画面734)を表示している場合に、複数の項目表示のうち特定の項目表示(ここでは項目表示(YES)747)に対して選択操作が行われ、決定ボタン722による1度目の決定操作)が行われることにより役物800の収納位置への移動が発生した場合のことである。そしてこの場合(第一に場合)において、再度の決定ボタン722の操作(2度目の決定操作)が行われると、特定の項目表示(項目表示(YES)747)に対して選択操作が行われているか否かに関わらず、特定事象が解消(役物800の収納位置への移動が解消)される。すなわち役物800が展開位置へ移動する。
具体的には、本実施形態は、可動体(役物800)の収納画面(役物収納画面734)を表示可能であり、当該収納画面(役物収納画面734)を表示している場合に可動体(役物800)が操作手段(決定ボタン722)の操作(1回目の操作)によって収容されると、その後の同じ操作手段(決定ボタン722)の操作(2回目の操作)により、そのタイミングで選択されている項目に関わらず、可動体(役物800)が展開位置に移動するものである。
このようにすることで、同じ操作手段(決定ボタン722)の操作でありながら、表示されている役物収納画面734に含まれる項目表示747,748に対する選択決定操作に限らず(画一的な操作ではなく)、可動体(役物800)の状況に応じた動作の制御を行うことができ、操作の利便性を向上させることができる。
図20を参照してより具体的に説明する。図20は、スロットマシン100の正面概要図である。
同図(a)は、役物800が展開位置にある状態を示している。この場合、本実施形態の役物800は本体(筐体)101上部から上方に突出している。つまり、図示は省略するが、本体101上部のデータカウンタ(データランプ)にも被るような位置となっており、役物800が展開位置にある場合はデータカウンタの視認が困難となっている。
この場合遊技者は、役物収納画面734を表示させ、役物収納画面734の操作により役物800を収納位置に移動させることができる。具体的には役物収納画面734において、項目表示(YES)747を選択ボタン721で選択し(選択操作を行い)、決定ボタン722で決定操作(1回目の決定ボタン722の押下)を行うと、役物800が収納位置に移動する(同図(a)、同図(b))。この場合、同図(a)における決定ボタン722の操作(1回目の操作、押下)は、項目表示(YES)747の決定操作であり、これにより役物800が収納位置に移動し(特定事象が発生し)、同図(b)の状態となる。つまり、同図(a)における1回目の決定ボタン722の操作(押下)は、特定事象を発生させる操作となる。
同図(b)に示す役物800の収納状態では、役物800が演出画像表示装置157の前面を覆い、役物収納画面734の操作により展開位置に移動しようとしても、項目表示(YES)747、項目表示(NO)748等が視認困難となっている。
この場合において本実施形態では、役物800を収納する場合に用いた(直前に用いた)操作手段、すなわち、決定ボタン722で、同じ操作(決定操作、つまり2回目の決定ボタン722の押下)を行うと、役物800を展開位置に移動させることができる(同図(b)、同図(c))。このとき、役物800は、項目表示(YES)747、項目表示(NO)748のいずれが選択されているかに関わらず(項目表示(YES)747が選択されていても)決定ボタン722の操作で展開位置に移動する。つまり、同図(b)における(2回目の)決定ボタン722の操作(押下)は、役物800を展開位置へ移動させる(特定事象を解消させる)操作となる。
このように、役物収納画面734では、1回目の決定ボタン722の操作(押下、項目表示(YES)747の決定操作)で役物800を収納位置に移動させ(特定事象を発生させ)、2回目の決定ボタン722の操作(押下)で、項目表示のいずれが選択されているかに関わらず、役物800を展開位置に移動させる(特定事象を解消する)。
ここで、決定ボタン722は、通常では直前の動作となる、収納位置への移動の選択決定操作(項目表示(YES)747の決定操作)で用いたものと同じ操作手段、すなわち直近で使用した操作手段)である。つまり、この例では決定ボタン722を例に説明しているが、これに限らず、例えば収納位置への移動(特定事象の発生)の決定操作(項目表示(YES)747の決定操作)を行った手段と同じ操作手段の操作(より好適には、同じ操作)で展開位置に移動する構成であればよい。例えば、収納位置への移動の決定操作(項目表示(YES)747の決定操作)を他の演出ボタンの操作(例えば押下)で行う構成の場合には、同じ演出ボタンの同じ操作(押下)で展開位置に戻すことができる。
なお、特定事象の発生(役物800の収納位置への移動)、解消(役物800の展開位置への移動)を行わせる操作手段は、例えばレバーやスイッチなど、操作の方向が複数存在し(例えば右から左の操作、上から下の操作など)、且つ操作後に自動では(付勢手段などにより)操作前の状態に復帰しない操作手段であってもよい。これらの操作手段を採用する場合は、同じ操作手段の、収納位置への移動の決定操作とは逆方向(例えば左から右の操作、下から上の操作など)の操作で展開位置に戻すことができる。
このような構成によれば、役物800が収納位置に移動することにより、表示手段の表示内容(役物収納画面734)が遊技者に視認困難であっても、役物収納画面734(項目表示747,748)を確認することなく、収納位置への移動に用いたものと同じ操作手段の操作で役物800を展開位置に移動させることができる。
また、敢えて役物収納画面734で要求される指示(項目表示747,748の選択決定操作)とは異なる操作で役物800を展開位置に戻すことができるため、役物800の制御に関する遊技者動作を簡素化できる。
また2回目の決定ボタン722の操作は、項目表示747,748の視認に基づく操作ではなく、特定事象を解消するための操作となり、特定事象が発生した場合における利便性が向上する。特定事象の発生(役物800の収納位置への移動)は、遊技者の意思に基づくものである。したがって、この場合は、役物収納画面734で要求される指示(項目表示747,748の選択決定操作)に依らずに、特定事象の解消に対応付けられた操作(決定ボタン722の操作)によって遊技者が望む制御(特定事象の解消)を可能することで、特定事象の解消の動作が簡素化する。また役物800と表示手段とが重畳する状態が簡便に解消するため、他の画面に早期に遷移させることが可能となるなど利便性が向上する。
また、データカウンタの確認は、短い時間で完了することが多く、またその間に操作の手を動かす必要性も少ないことから、収納位置への移動に用いた操作手段から手を放さず、そのまま触れている場合も多い。またそうでないにしても、一般的には、収納位置への移動と、展開位置への移動(復帰)は、短時間の連続した操作になる。このような場合に、収納位置への移動に用いた操作手段と同じ操作手段に対し、同じ操作(押下操作)を行うことで、展開位置に戻すことができれば、遊技者にとっては操作性が大変高まる。
なお、この場合であっても、遊技進行操作で展開位置に移動させることは可能である。
以上の特定事象を解消する(役物800の展開位置へ移動させる)制御は、役物収納画面734が表示されている場合に限られる。すなわち、既に述べているように本実施形態では、表示手段には、特定表示(役物収納画面734)とは異なる所定表示(例えば、音量調整画面732など)も表示可能である。そして、特定事象の発生(役物800の収納位置への移動)は、遊技者の任意の操作に基づくものであり、表示手段が所定表示(音量調整画面732)を表示中に特定事象が発生する場合(第二の場合)もある。しかしながら、この第二の場合において、決定操作が行われた場合には、選択操作により選択されている項目表示に対応した制御(選択されている項目表示の決定制御)を行い、特定事象に関する制御(展開位置への移動)は行わない。
具体的に、図21を参照して説明する。図21は、スロットマシン100の正面概要図である。同図においては、表示手段の表示が音量調整画面732であって、役物800に関する制御が異なる以外は、スロットマシン100の各構成は図19および図20に示すものと同様である。
同図(a)は、役物800が展開位置にある状態を示している。役物800が展開位置にある場合はデータカウンタの視認が困難となっている。表示手段の表示領域には、音量調整画面732が表示されている。この場合遊技者は、役物収納画面734を表示させることなく、役物収納ボタン801の操作(押下)で、役物800を収納位置に移動(特定事象を発生)させることができる(同図(b))。つまり、決定ボタン722の操作によらず特定事象が発生する。ただしこの場合、表示手段は音量調整画面732の表示が継続し、役物収納画面734が表示されることはない。
同図(b)に示す、音量調整画面732の表示されている場合の役物800の収納状態では、選択ボタン721および決定ボタン722の操作は、本来の、音量調整画面732の項目表示(この場合は音量状態表示745(の5本の目盛り))の選択決定操作(音量調整の操作)となる。つまり、例えばこの状態で決定ボタン722を操作すると、そのタイミングで選択されていた項目表示(この場合は、塗りつぶされた目盛りに対応する音量)が決定される(同図(c))。つまり、決定ボタン722の操作で役物800が展開位置に移動する(特定事象が解消する)ことはない。
同図(c)は、同図(b)において決定ボタン722が操作された後の状態である。例えば、同図(b)の状態で項目表示(音量状態表示745)として音量(遊技者設定音量)「3」が選択されている(塗りつぶされた目盛り(項目表示)が3で、数値も3である)とする。この場合、決定ボタン722の操作によって、遊技者設定音量「3」が確定するが、役物800が展開位置に移動することはない。音量調整画面732が表示されている場合には、役物800によって当該画面が視認困難になっても、音量調整画面732の操作を中断させないように構成している。
このように、役物収納画面734が表示されている場合に、役物800の制御(特に役物800の展開位置への移動)にある操作手段(決定ボタン722)が対応付けられていたが、役物収納画面734以外の画面が表示されている場合には、役物800の制御(特に役物800の展開位置への移動)に当該操作手段(決定ボタン722)は対応付けられない。
つまり、役物収納画面734以外が表示されている場合に、役物800の収納位置への移動(特定事象の発生)があるということは、表示中の役物収納画面734の目的とするところの操作行為が行われた結果、当該特定事象が発生したということにならない(表示中の画面(音量調整画面732の目的とする操作行為でなく、不意な事象となる)。
このため、役物収納画面734以外が表示されている場合には、当該画面に役物800が重畳した場合であっても表示中の画面(音量調整画面732)の目的とする本来の操作に、操作手段(決定ボタン722)の操作を対応付けることで、表示中の画面(音量調整画面732)の操作を中断させないようにした。
この場合、役物800を展開位置に移動させるには、遊技進行操作を行う。
以上説明したように、本発明の遊技台(例えば、スロトマシン100)は、扉体(例えば、前面扉102)と、表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、表示制御手段(例えば、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記表示制御手段は、前記表示手段に、少なくとも遊技画面(例えば、遊技画面703)と、特定画面(例えば、設定確認中画面705)と、第一の管理画面(例えば、管理者メニュー画面701)と、を表示する制御を実行可能であり、前記特定画面は前記遊技画面とは異なる画面(例えば、管理者による作業中であることを示す表示を含む画面)であり、前記表示制御手段は、第一の場合に、前記表示手段に前記第一の管理画面を表示する制御を実行可能であり、前記表示制御手段は、前記表示手段に前記第一の管理画面を表示中に前記扉体が閉鎖されると、該第一の管理画面を非表示にするとともに該表示手段に前記特定画面を表示する制御を実行する、ことを特徴とする遊技台である。
このような構成によれば、第一の管理画面(管理者メニュー画面701)での作業を終了し、前面扉102を閉鎖した場合であっても、設定・確認作業が終了していない(途中である)ことを第一の管理者に気づかせることができ、第一の管理画面が表示されたままになることを防止できる。
第一の管理画面(管理者メニュー画面701)は、遊技台100において重要度の高い項目の設定・確認作業を行う画面であり、その操作も管理者(店員)のうち特定の(一部の)第一の管理者のみに許容される。このような場合に、重要度の高い項目の設定・確認作業の終了後に第一の管理画面(管理者メニュー画面701)が表示されたままになり、他の店員(第二の管理者)や遊技者に視認されてしまうと、セキュリティ上問題がある。本実施形態では、第一の管理画面(管理者メニュー画面701)での作業を終了し、前面扉102を閉鎖した場合には、第一の管理画面(管理者メニュー画面701)を終了し、設定確認中画面705を表示することとしたので、セキュリティ性を向上させることができる。
また、前記扉体を開放することで操作可能となる特定操作手段(例えば、管理者用基板スイッチ(サブ基板スイッチ))をさらに備え、前記第一の場合は、前記特定操作手段の操作がされた場合であってもよい。
また、複数段階の設定値(例えば、設定値「1」~「6」)と、設定キースイッチと、を備え、前記設定キースイッチがオンの場合に設定確認状態が開始され、該設定キースイッチがオフの場合に該設定確認状態が終了されるように構成され、前記設定確認状態は、前記設定値のいずれが設定されているかを確認可能な状態であり、前記表示制御手段は、前記表示手段に、前記設定確認状態であることを示す表示(以下、「設定確認中表示(例えば、設定確認中画面705)」という。)を表示する制御を実行可能であり、前記表示制御手段は、前記設定確認状態において前記特定操作手段が操作されると前記表示手段に前記第一の管理画面を表示する制御を実行し、前記特定画面は前記設定確認中表示を含む画面である、ものであってもよい。
このような構成によれば、第一の管理画面(管理者メニュー画面701)を表示するには、設定キースイッチの操作が必要となる設定確認状態(設定確認中画面705の表示)を経ることが必須となるため、管理者メニュー画面701を表示する際のキュリティ性を向上できる。また、設定確認状態の終了(設定確認中画面705の終了)には、設定キースイッチのオフが必須となる。したがって、(管理者メニュー画面701が表示されている状態において前面扉102の閉鎖によって)管理者メニュー画面701を終了させた場合であっても、設定キーを抜去しない限りは設定確認中画面705の表示が継続するため、、設定キーを筐体内部に残したままの状態であることを第一の管理者に気づかせることができ、設定キーをインロックしてしまうことを回避できる。
また、前記扉体の開放を検知している場合に前記設定キースイッチがオンになると前記設定確認状態へ移行するように構成され、前記設定確認状態では前記扉体の開放の検知に関わらず前記設定キースイッチがオフになると前記設定確認状態が終了するように構成される、ものであってもよい。
このような構成によれば、設定確認中画面705の表示、およびその先の管理者メニュー画面701における設定値の表示には設定キースイッチがオンであることが必須となるため、遊技台100のセキュリティを向上させることができる。
また、設定確認状態を終了する際には、前面扉102の開閉状態は検出しない。したがって、仮に第一の管理者が手などで開閉センサを塞ぐなどしてしまっている場合でも設定確認状態は終了可能であるので、作業効率が向上する。
また、表示制御手段は、前記表示手段に前記第一の管理画面を表示中に前記設定キースイッチがオフになると、該第一の管理画面を非表示にするとともに該表示手段に所定画面(例えば、扉開放中画面704)を表示する制御を実行する、ものであってもよい。
このような構成によれば、設定確認状態(設定確認中画面705の表示)を経ることなく、管理者メニュー画面701を終了できるため作業効率が向上し、設定確認状態であったことを外部から極力把握出来ないようにすることができる。
また、前記表示制御手段は、前記設定確認状態を経ることなく前記表示手段に第二の管理画面(例えば、ホールメニュー画面702)を表示する制御を実行可能な手段であり、前記第一の管理画面は第一の項目(例えば、「デバイスチェック」項目、「時刻設定」項目、「エラー履歴」項目、「設定変更」項目など)を表示する画面であり、前記第二の管理画面は第二の項目(例えば、「省電力設定」項目)を表示する画面であり、前記第一の項目と前記第二の項目は異なる項目である、ものであってもよい。
このような構成によれば、第一の管理画面と第二の管理画面とで設定できる項目を重要度によって分けることができ、セキュリティ性と利便性の両方を担保することができる。
また、前記表示制御手段は、前記表示手段に前記第二の管理画面を表示している状態から連続的に前記第一の管理画面を表示する状態に移行する表示制御を実行しない、
ものであってもよい。
このような構成によれば、第一の管理画面(管理者メニュー画面701)への移行についてセキュリティ性を向上させることができる。
また、前記表示制御手段は、前記表示手段に前記第二の管理画面を表示している場合に前記扉体が閉鎖されると、該第二の管理画面を非表示にするとともに該表示手段に所定画面(例えば、扉開放中画面704)を表示する制御を実行する、ものであってもよい。
このような構成によれば、第二の管理画面(ホールメニュー画面702)が表示されたままになることを防止できる。また、第一の管理画面(管理者メニュー画面701)の表示中に設定キースイッチをオフにした場合にも所定画面(例えば、扉開放中画面704)を表示する構成であるので、扉開放中画面704の表示前に第一の管理画面と第二の管理画面のいずれを操作していたかを外部から把握出来ないようにできる。
また、前記表示制御手段は、前記表示手段に前記第一の管理画面を表示中に所定の終了操作(例えば、終了表示712の選択決定操作、あるいは終了ボタン723の操作)がされると、該第一の管理画面を非表示にするとともに該表示手段に前記特定画面を表示する制御を実行する、ものであってもよい。
このような構成によれば、第一の管理画面(管理者メニュー画面701)を終了操作によって終了させた場合には、特定画面(設定確認中画面705)を表示するので、設定キーの取り忘れを防止できる。
また、本発明の遊技台(例えば、スロットマシン100)は、音出力手段(例えば、スピーカ272、277)と、第一の音量設定手段(例えば、第一の操作手段、裏つまみ、ロータリースイッチ600など)と、第二の音量設定手段(例えば、第二の操作手段、十字キー720、演出ボタン、タッチパネルなど)と、を備えた遊技台であって、前記第一の音量設定手段は、管理者により設定可能な手段であり、前記第二の音量設定手段は、遊技者により設定可能な手段であり、前記第一の音量設定手段の操作(以下、「第一の音量設定操作」という。)において第一の音量設定(例えば、管理者音量設定)として複数の特定値(例えば、管理者設定音量「0」~「5」)の何れかを設定可能であり、前記第二の音量設定手段の操作(以下、「第二の音量設定操作」という。)において第二の音量設定(例えば、遊技者音量設定)として複数の所定値(例えば、遊技者設定音量「0」~「5」)の何れかを設定可能であり、前記第一の音量設定操作により、前記複数の特定値のうち第一の特定値(例えば、管理者設定音量「0」)を設定した場合、前記第二の音量設定の初期値が第一の所定値(例えば、遊技者設定音量「0」)に設定され、前記第一の音量設定操作により、前記第一の特定値(例えば、管理者設定音量「0」)を設定した場合、前記第二の音量設定の範囲が前記第一の所定値を含む第一の範囲(例えば、遊技者設定音量「0」~「5」の範囲)に設定され、前記第一の音量設定操作により、前記複数の特定値のうち第二の特定値(例えば、管理者設定音量「1」~「5」のいずれか)を設定した場合、前記第二の音量設定の範囲が前記複数の所定値のうち第二の所定値(例えば、遊技者設定音量「1」)を含む第二の範囲例えば、遊技者設定音量「1」~「5」の範囲)に設定され、前記第一の特定値(例えば、管理者設定音量「0」)を設定している場合の前記第二の音量設定操作において、前記第一の所定値(例えば、遊技者設定音量「0」)を他の所定値に変更した以降は該第一の所定値(例えば、遊技者設定音量「0」)には設定不可に構成されて前記第二の音量設定の範囲が前記第二の範囲例えば、遊技者設定音量「1」~「5」の範囲)となり、前記第一の所定値は第一の音量状態例えば、無音状態)に対応し、前記他の所定値は第二の音量状態(例えば、非無音状態、有音状態)に対応する、ことを特徴とする遊技台である。
このような構成によれば、管理者(店員)の作業環境を良好にするとともに、遊技者による音量調整の自由度を担保することができる。
近年では、管理者(店員)のみならず、遊技者によっても音量を調整できる遊技台100が開発され、遊技者による音量調整の自由度はひろがりつつある。しかしながら、遊技台100から出力される音量は依然として大きく、管理者(店員)が遊技機のメンテナンス作業や設置後の試し打ちをする際に不快に思う場合がある。本発明によれば、管理者(店員)が作業をする場合には、第一の音量設定手段(例えば裏つまみなど)で管理者設定音量を「0」にすることで、遊技台100の出力音量を無音にでき、遊技台100の音量による管理者(店員)の作業中の不快さを効率的に軽減できる。
また、管理者(店員)による作業が終了した場合には、第二の音量設定操作(例えば、十字キー702の操作)において、遊技者設定音量「0」を他の遊技者設定音量に変更でき、遊技台100の音量出力を有音に戻すことができる。また、遊技者設定音量「0」を他の遊技者設定音量に変更した後は、遊技者設定音量「0」に再設定できないように構成されているので、遊技者の操作によって遊技台100の音声出力が無音に設定されてしまうことを回避できる。
また、仮に管理者(店員)が作業の終了後に管理者設定音量(あるいは遊技者設定音量)を有音に戻さない場合であっても、遊技者が遊技開始時などに第二の音量設定操作によって遊技者設定音量「1」~「5」のいずれか(有音)に設定できる。つまり、メンテナンス等の作業時に用いた第一の所定値(遊技者設定音量「0」)のまま遊技を継続してしまい興趣が下がることを防止でき、遊技者による音量設定の自由度も担保できる。
また、前記第二の特定値(例えば、管理者設定音量「1」~「5」のいずれか)を設定している場合の前記第二の音量設定操作において、前記第二の範囲(例えば、遊技者設定音量「1」~「5」の範囲)の前記所定値に設定可能となり、前記第二の範囲は前記第一の所定値を除いた前記第一の範囲が含まれる、ものであってもよい。
このような構成によれば、管理者(店員)が第一の特定値(管理者設定音量「0」)で作業したあとに、第二の音量設定操作(例えば、十字キー702の操作)により遊技者設定音量を変更するだけで、遊技台100の音声出力を有音の状態にすることができる。つまり、第一の音量設定手段(裏つまみ、ロータリースイッチ600)の操作をすることなく(第二の特定値(管理者設定音量「1」から「5」のいずれかの設定を省略し)、第二の特定値を設定した場合と同じ範囲の遊技者音量設定(例えば、遊技者設定音量「1」~「5」の範囲)が可能となり、音量設定の作業効率の向上を図ることができる。
また、前記複数の特定値(例えば、管理者設定音量「0」~「5」)のうち最も低い特定値は前記第一の特定値(例えば、第一の管理者設定音量「0」)であり、前記第一の範囲における最も低い所定値は前記第一の所定値(例えば、第一の遊技者設定音量「0」)であり、前記第二の範囲における最も低い所定値は前記第二の所定値(例えば、第二の遊技者設定音量「1」)であり、前記第一の所定値に対応する音量は、前記第二の所定値に対応する音量よりも小さい音量である、ものであってもよい。
このような構成によれば、管理者(店員)が、第一の特定値(管理者設定音量「0」)に設定することで、作業中の音量を、設定可能な第一の範囲の最も低い音量にすることができ、作業中の音量に不快感を抱き難くなり、作業中における管理者の負担を軽減できる。
また、前記第一の音量状態は、演出音の出力が抑止されている状態であり、前記第二の音量状態は、演出音の出力が抑止されていない状態であってもよい。
また、扉体(例えば、前面扉102)を備え、前記第一の音量設定手段は、前記扉体を開放することで操作可能な手段(例えば、裏つまみ、ロータリースイッチ600)であり、前記第一の音量設定手段の操作により前記第一の音量設定が可能であり、前記第二の音量設定手段は、前記扉体が閉鎖している場合でも操作可能な手段(例えば、十字キー702など)であり、前記第二の音量設定手段の操作により前記第二の音量設定が可能である、ものであってもよい。
このような構成によれば、第一の特定値(管理者設定音量「0」)かつ第一の所定値(遊技者設定音量「0」)で前面扉102を閉めて作業(表示手段に表示される遊技者用のメニュー画面の操作など)をしていた場合であっても、管理者が第一の特定値で作業したあとに第二の音量設定手段(例えば、十字キー702など)の操作で遊技者設定音量を変更するだけで、遊技台100の音声出力を有音にすることができる。つまり再度前面扉102を開放して第二の特定値(例えば、管理者設定音量「1」など)に設定することなく、容易に、遊技者設定音量の範囲を、第二の特定値を設定した場合と同じ範囲にすることができ、作業効率の向上を図ることができる。
また、前記音出力手段は、エラーが発生した場合に、エラー音を出力可能であり、前記音出力手段は、前記第一の所定値が設定されている場合であっても前記第一の所定値に対応する音量よりも大きい音量で前記エラー音を出力する、ものであってもよい。
このような構成によれば、第一の所定値(管理者設定音量「0」)が設定され、遊技台100の音量出力が無音となってる場合であっても、エラーの報知は有音にでき、セキュリティ性を担保することができる。
また、表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、特別操作手段(例えば、第三の操作手段、管理者用基板スイッチ(サブ基板スイッチ))と、を備え、前記表示手段は、前記特別操作手段の操作に基づいて特定画面(例えば、設定確認中画面705)を表示可能であり、前記特定画面表示中は前記音出力手段から特定音の出力が行われ、前記特定音は、設定中の前記特定値に対応する音量で出力される、ものであってもよい。
このような構成によれば、特定画面表示中であることを把握でき、音の大きさを確認することができる。
また、前記第二の音量設定操作においては、前記表示手段に前記複数の所定値(例えば、遊技者設定音量「0」~「5」)に対応する所定表示(例えば、音量状態表示745)を表示可能であり、前記第一の音量設定操作において設定された前記特定値(例えば、管理者設定音量「0」)に対応する一の前記所定値(例えば、遊技者設定音量「0」)が前記第二の音量設定操作の初期値として設定されるとともに、該一の所定値(例えば、遊技者設定音量「0」)が前記所定表示における初期値として表示される、ものであってもよい。
このような構成によれば、第二の音量設定手段(例えば、十字キー702など)を操作しなくても第一の音量設定手段(例えば、裏つまみなど)の操作で設定した音量で、管理者(店員)は作業を行うことができる。
また、本発明に係る遊技台(例えば、スロットマシン100)は、表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、第一の操作手段(例えば、選択ボタン721)と、第二の操作手段(例えば、決定ボタン722)と、を有する遊技台であって、前記表示手段は、特定表示(例えば、役物収納画面734)を少なくとも表示可能であり、前記特定表示は、少なくとも複数の項目表示(例えば、項目表示(YES)747、項目表示(NO)748)を含み、前記第一の操作手段によって、前記項目表示の選択をする選択操作(例えば、選択ボタン721による操作)を行うことが可能であり、前記第二の操作手段によって、前記選択操作による選択の決定をする決定操作(例えば、決定ボタン722による操作)を行うことが可能であり、前記表示手段が前記特定表示を表示中に特定事象が発生する第一の場合があり、前記第一の場合において、前記決定操作が行われると、前記選択操作によって選択されている前記項目表示に関わらず、前記特定事象に関する制御を行う、ことを特徴とする遊技台である。
このような構成によれば、或る決定操作によって特手事象を発生させた場合に、同じ決定操作によって、その時に表示中である特定表示(項目表示)に対応する画一的な操作(決定行為)ではなく、発生した特定事象に関する制御を行うことができるため、発生している特定事象の状況に応じた動作が可能となり、利便性が向上する。
具体的には、役物収納画面734において第二の操作手段(決定ボタン722)の操作で役物800の収納位置への移動をさせた場合において、再度の第二の操作手段の操作は、表示されている役物収納画面734に含まれる項目表示747,748に対する決定行為でなく(画一的な操作ではなく)、可動体(役物800)(の状況に応じた)動作の制御を行うことができる。これにより、操作の利便性を向上させることができる。
また、前記第一の場合は、前記表示手段が前記特定表示を表示している状況で、前記複数の項目表示のうち特定の項目表示(例えば、項目表示(YES)747)に対して前記選択操作が行われ、該特定の表示項目に対する前記決定操作が行われることにより前記特定事象が発生した場合のことであり、前記第一の場合において、前記決定操作が行われると、前記選択操作によって選択されている前記特定の項目表示に関わらず前記特定事象が解消される(例えば、役物800が展開位置へ移動する)、ものであってもよい。
このような構成によれば、通常、項目表示の決定行為に使用する第二の操作手段(例えば、決定ボタン722)を、特定事象を解消する(例えば、役物800を展開位置へ移動する)ための操作手段にできるため、特定事象が発生した場合における利便性が向上する。
より具体的には、特定事象は、遊技者自身の特定表示(例えば、役物収納画面734)における決定操作(例えば、決定ボタン722の操作)で発生させているため、当該特定事象の発生後は同じ決定操作で、特定表示(例えば、役物収納画面734)選択されてる項目表示に関わらず特定事象を解消させる(例えば、役物800を展開位置に移動させる)ようにすることで、次の動作(例えば、別の画面への遷移など)を早期に実行でき、あるいは特定事象を解消する動作を簡素化することが可能となる。
また、敢えて役物収納画面734で要求される指示(項目表示747,748の選択決定操作)とは異なる操作で役物800を展開位置に戻すことができ、役物800の制御に関する遊技者の動作を簡素化できる。
また、収納位置と展開位置とに移動可能な可動体(例えば、役物800)を有し、前記表示手段が前記特定表示を表示中に前記特定の項目表示に対して前記選択操作が行われ、該特定の項目表示に対する前記決定操作が行われると、前記展開位置にあった前記可動体が前記収納位置に移動するように構成される、ものであってもよい。
このような構成によれば、可動体の収納位置への移動、および展開位置への移動の制御に関して利便性を向上させることができる。
また、前記収納位置は、前記可動体が前記表示手段の前側で該表示手段と重畳する位置であり、前記展開位置は、前記可動体が前記表示手段の前側で該表示手段と重畳しない位置であり、前記特定事象の発生は、前記可動体が前記収納位置に移動することであり、前記特定事象の解消は、前記可動体が前記展開位置に移動することであってもよい。
このような構成によれば、役物800が収納位置に移動することにより、表示手段の表示内容(役物収納画面734)が遊技者に視認困難であっても、役物収納画面734を確認することなく、収納位置への移動に用いたものと同じ操作手段の操作で役物800を展開位置に移動させることができる。
また、役物800を収納位置に移動した後は、役物収納画面734において選択されている項目表示747,748に関わらず決定操作をすることで、役物800と表示手段とが重畳している状態を解消できるので、視認困難となっている役物収納画面734における項目表示747,748の選択決定操作を回避でき、利便性が向上する。
また、前記可動体が前記収納位置にある場合、該可動体が少なくとも前記特定の項目表示(例えば、項目表示747,748)と重畳することにより該特定の項目表示の視認が困難となっている、ものであってもよい。
このような構成によれば、役物800が収納位置に移動することにより、表示手段の表示内容(役物収納画面734)が遊技者に視認困難であっても、役物収納画面734の項目表示747,748を確認することなく、収納位置への移動に用いたものと同じ操作手段の操作で役物800を展開位置に移動させることができる。
また、1回目の決定ボタン722の操作によって特定事象を発生させた(役物800を収納位置に移動した)場合、2回目の決定ボタン722の操作は、項目表示747,748の視認に基づく操作ではなく、特定事象を解消するための操作となり、特定事象が発生した場合における利便性が向上する。特定事象の発生(役物800の収納位置への移動)は、遊技者の意思に基づくものである。したがって、この場合は、役物収納画面734で要求される指示(項目表示747,748の選択決定操作)に依らずに、特定事象の解消に対応付けられた操作(決定ボタン722の操作)によって遊技者が望む制御(特定事象の解消)を可能することで、特定事象の解消の動作が簡素化し、また他の画面に早期に遷移させることが可能となるなど利便性が向上する。
また、前記表示手段は、前記特定表示とは異なる所定表示(例えば、音量調整画面732)を表示可能であり、前記表示手段が前記所定表示を表示中に前記特定事象が発生する第二の場合があり、前記第二の場合において、前記決定操作が行われると、前記選択操作により選択されている前記項目表示に対応した制御を行い、前記特定事象に関する制御は行わない、ものであってもよい。
特定事象の発生(例えば、役物800の収納位置への移動)に関する表示(例えば、役物収納画面734)が表示されていない場合には、決定操作によって特定事象の発生に関する制御を行わないようにすることで、所定表示(例えば、音量調整画面732)における選択決定操作が中断されることを防ぐことができる。
なお、上記実施例においては、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100の例を示したが、これに限るものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、ぱちんこ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用可能である。
例えば、本発明に係る遊技台は、所定の遊技領域に球を発射する発射装置と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口と、入賞口に入球した球を検知する検知手段と、検知手段が球を検知した場合に球を払出す払出手段と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなぱちんこ機などにも好適である。
また例えば、本発明に係るリールは、スロットマシンのリールに限定されるものではなく、例えば、パチンコ機のドラムでもよい。また、リールの数は3個に限定されるものではなく、1個、2個、乃至4個以上であってもよい。
また、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。
例えば、なお、ぱちんこ機は、球を封入し、封入した球をぱちんこ機内で循環させて使用する封入式ぱちんこ機であってもよく、この封入式ぱちんこ機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。