JP7338960B2 - サーボ制御装置及びサーボ制御方法 - Google Patents

サーボ制御装置及びサーボ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、モータに対して波動歯車装置を介して接続された制御対象の位置制御や軸制御を行なうサーボ制御装置及びサーボ制御方法に関する。
内周側に内歯を有する環状の内歯歯車と、内歯歯車の径方向内方に配置されて外周に内歯歯車の内歯と噛み合う外歯を有する可撓性の環状の外歯歯車と、外歯歯車の径方向内方に配置され回転することにより外歯歯車を径方向変形させる楕円状のカムとを組み合わせて構成される波動歯車装置は、大きな減速比が得られる、入力と出力が同軸である、小型である、などの特徴を有し、産業用ロボットの駆動軸などにおいて減速機として広く使用されている。波動歯車装置を用いた減速機のことを波動歯車減速機構と呼ぶ。波動歯車装置には各スプラインでの歯の加工誤差などに起因して波動歯車装置に特有の角度伝達誤差(回転伝達誤差ともいう)が存在することが知られている(例えば非特許文献1)。この角度伝達誤差の顕著な1次周波数成分は、出力軸の回転角位置が、入力軸の回転角位置から減速比によって決まる基準位置を中心にして周期的に変動することによる誤差である。周期変動する誤差であるので、例えば波動歯車減速機構を備えるロボットの場合であれば、角度伝達誤差によってアームの振動が引き起こされる。特に、ロボットアームを駆動しているときに角度伝達誤差の1次周波数成分とアームの機械的な共振周波数とが一致した場合には、アームが持続的に振動するようになる。
ロボットのサーボ制御では、通常、各アームを駆動するモータの回転位置を検出することによるセミクローズドループ制御を採用していており、サーボ制御系の性能を高めることで、外乱によるモータ軸の振動などが起こらないように補償している。しかしながら、波動歯車減速機構によって生じる外乱のようにモータ軸の後段において加わる周期性を有する外乱については単純にサーボ制御系の性能を高めるだけではその影響を除去することは難しく、ロボットアームの振動が収束しないことがある。
波動歯車装置の角度伝達誤差を補償する方法として、非特許文献2は、2慣性系モデルとして扱ってオブザーバを用いて補償する方法を開示しているが、この方法では制御器がかなり複雑になる。非特許文献3は、閉ル-プ内にノッチフィルタを挿入し、外乱として閉ループに加わるトルクを補償することにより角度伝達誤差による振動を抑制する方法を開示している。角度伝達誤差の各成分の周波数は入力軸の回転数に比例するから、この方法ではノッチフィルタの周期を可変とする必要があるが、ノッチフィルタの周期を可変とすることにより装置が複雑化することに比べて効果は大きくない。
特許文献1は、モータとモータに接続する波動歯車減速機構とを備えるアクチュエータの出力軸の位置決め精度を高める方法として、モータの回転軸の位置データをフィードバックして制御を行なう際に、モータの回転軸の位置と角度伝達誤差との関係を予め実測して蓄積した補正テーブルを参照して位置のフィードバック量に対して角度伝達誤差に関する補償を行うことを開示している。特許文献2は、特許文献1に記載された方法において、速度のフィードバック量に対しても補正テーブルを参照して補償を行うことを開示している。
特開2002-175120号公報 特開2008-90692号公報
石田 武,他,"波動歯車装置の回転伝達誤差に関する研究(実験による考察)",日本機械学会論文誌(C編),1995年,第61巻,第592号,p. 202-210 宮崎 敏昌,他,"ギアの角度伝達誤差を考慮したロボットアームのロバスト速度制御系の一構成法",電気学会論文誌D,1998年,第118巻,第12号,p. 1427-1434 岩崎 誠,他,"波動歯車の角度伝達誤差に起因する共振振動の可変ノッチフィルタによる制振制御",精密工学会誌,2012年,第78巻,第10号,p. 887-893
波動歯車装置の角度伝達誤差を補償してサーボ制御を行なう方法として、非特許文献2,3に記載される方法は、装置規模が大きくなる、あるいは装置規模に比べて効果が限定的である、という課題を有する。位置フィードバック量に対してモータの回転位置に応じた補正を行う特許文献1,2による方法も、システムのダイナミクスの影響により効果は限定的なものとなる。
本発明の目的は、装置規模を大きくすることなく、セミクローズドループ制御により、波動歯車装置の角度伝達誤差を効果的に補償することができるサーボ制御装置及びサーボ制御方法を提供することにある。
発明のサーボ制御装置は、モータに対して波動歯車減速機構を介して動作対象物が接続しているときに位置指令に基づいてモータを制御するサーボ制御装置において、モータの軸角位置を検出し、軸角位置に基づいて閉ループ制御を行う位置制御系と、位置制御系のダイナミクスの逆特性を有する逆制御要素と、位置指令に基づいて波動歯車減速機構の角度伝達誤差を補償する補償量を発生する補償量発生部と、を備え、位置制御系が離散時間系で構成されており、逆制御要素に遅延要素が追加されており、補償量によって位置指令に対する補償を行い、補償後の位置指令が逆制御要素を介して位置制御系に印加されることを特徴とする。
本発明のサーボ制御装置では、位置制御系のダイナミクスの逆特性を有する逆制御要素と、波動歯車減速機構の角度伝達誤差を補償する補償量を発生する補償量発生部と、を設け、角度伝達誤差の補償量が逆制御要素を介して位置制御系に印加されるようにすることにより、後述の説明からも明らかになるように、モータの軸角位置から波動歯車減速機構の出力角位置までの伝達関数は、波動歯車減速機構の減速比をNとすれば1/Nとなり、すなわち減速比Nだけで記述されるものとなり、波動歯車減速機構の角度伝達誤差を正確に補償することができる。
本発明のサーボ制御装置においては、位置制御系を離散時間系で構成し、逆制御要素に遅延要素を追加している。位置制御系を離散時間系で構成することにより、マイクロプロセッサなどによるデジタル制御が可能になり、逆制御要素に遅延要素を追加することで、逆制御要素を実現可能(プロパー)な関数で確実に表されるものとすることができる
本発明のサーボ制御装置においては、位置制御系においてモデルマッチング制御による閉ループ制御を実行することが好ましい。モデルマッチング制御を用いることにより、位置制御系とそれに対応する逆制御要素とを同時に安定して構築することが可能になり、またミスマッチや外乱に対するロバスト性を保持しながら指令応答性を希望特性に調整することが容易になり、かつ指令応答性とロバスト性とを独立に調整できるようになる。そのようなモデルマッチング制御の1つとして、閉ループ制御における2つの極を外乱ロバストに配置するロバスト極配置に基づくものがある。ロバスト極配置に基づくものでは、外乱ロバストに極を配置することにより、指令応答性と外乱ロバスト性とを別々に調整できるようになる。位置制御系において好ましく利用することができるモデルマッチング制御以外の閉ループ制御の例として、制御対象に対応するモデルを構築し、指令をモデルに入力して得られる結果に対して実際の制御対象の出力が追従するように制御を行うモデルフォロイング制御に基づくものがある。モデルフォロイング制御を用いることにより、希望する応答が得られる制御系を構築しながら、ロバスト性も確保することができるようになる。
本発明のサーボ制御装置においては、位置制御系においてモデルマッチング制御やモデルフォロイング制御による手法以外を用いて閉ループ制御を行うこともできる。例えば、位置制御系において、P-PI制御による閉ループ制御を実行してもよい。P-PI制御を用いる場合には、「全体の制御系=閉ループ制御系」を把握した逆制御要素を用いることで波動歯車減速機構の角度伝達誤差を補償することができる。あるいは位置制御系において、外乱オブザーバ補償制御による閉ループ制御を実行してもよい。外乱オブザーバ補償制御を用いる場合も、「全体の制御系=閉ループ制御系」を把握した逆制御要素を用いることで波動歯車減速機構の角度伝達誤差を補償することができる。
本発明のサーボ制御装置において、補償量発生部は、モータの軸角位置と角度伝達誤差との関係を予め実測して角度伝達誤差の1次周波数成分を正弦関数で近似する機能を備え、得られた正弦関数に基づいて補償量を発生する。角度伝達誤差を近似する正弦関数を用いることにより、正弦関数をひとたび求めた後は、正弦関数を特定する少数のパラメータを記憶するだけでよいので、補正テーブルを用いて補償量を発生する場合に比べてメモリの消費量を減らすことができる。
発明のサーボ制御方法は、モータに対して波動歯車減速機構を介して動作対象物が接続しているときに位置指令に基づいてモータを制御するサーボ制御方法において、モータの軸角位置を検出し、位置制御系において軸角位置に基づいて閉ループ制御を実行する工程と、位置指令に基づいて波動歯車減速機構の角度伝達誤差を補償する補償量を発生する工程と、補償量によって位置指令に対する補償を行い、補償後の位置指令に対し位置制御系のダイナミクスの逆特性を作用させる工程と、逆特性を作用させた位置指令を位置制御系に印加する工程と、を有し、離散時間系において閉ループ制御を実行し、逆特性には遅延要素が追加されていることを特徴とする。
本発明のサーボ制御方法では、波動歯車減速機構の角度伝達誤差を補償する補償量を発生し、位置制御系のダイナミクスの逆特性を作用させてからこの補償量を位置制御系に印加することにより、モータの軸角位置から波動歯車減速機構の出力角位置までの伝達関数は波動歯車減速機構の減速比だけで記述されるものとなり、波動歯車減速機構の角度伝達誤差を正確に補償することができる。
発明のサーボ制御方法においては、離散時間系において閉ループ制御を実行し、前記逆特性には遅延要素が追加されている。位置制御系を離散時間系で構成することにより、マイクロプロセッサなどによるデジタル制御が可能になり、逆特性に遅延要素を追加することで、逆特性を確実に実現可能(プロパー)な関数で表されるものとすることができる。
本発明のサーボ制御方法においては、モータの軸角位置と角度伝達誤差との関係を予め実測して得られた角度伝達誤差の1次周波数成分を近似する正弦関数により補償量を発生させ。角度伝達誤差を近似する正弦関数を用いることにより、正弦関数をひとたび求めた後は、正弦関数を特定する少数のパラメータを記憶するだけでよいので、補償量の発生に補正テーブルを用いる場合に比べてメモリの消費量を減らすことができる。
このように本発明によれば、装置規模を大きくすることなく、セミクローズドループ制御により、波動歯車装置の角度伝達誤差を効果的に補償することができるようになる。
本発明の実施の一形態のサーボ制御システムを示すブロック図である。 波動歯車減速機構を有するシステムの角度伝達誤差のモデルを示すブロック線図である。 フィードバック量を補正することによる補償方法を説明するブロック線図である。 原理的に角度伝達誤差を補償することができるシステムのブロック線図である。 本発明の実施の一形態のサーボ制御装置における角度伝達誤差の補償方法を説明するブロック線図である。 図5に示す補償方法を離散化した例を示すブロック線図である。 別の実施形態のサーボ制御装置における角度伝達誤差の補償方法を説明するブロック線図である。 図7に示す補償方法を離散化した例を示すブロック線図である。 1次制御器によるロバスト極配置手法によるロバストモデルマッチングを説明するブロック線図である。 2次制御器によるロバスト極配置手法によるロバストモデルマッチングを説明するブロック線図である。 モデルフォロイング制御を説明するブロック線図である。
次に、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の一形態のサーボ制御システムの構成を示している。
本実施形態のサーボ制御システムは、動作対象物4を駆動するモータ2と、モータ2を制御するサーボ制御装置1とを備えている。動作対象物4は、波動歯車減速機構5を介してモータ2に接続している。モータ2は、一例としてACサーボモータあるいはDCサーボモータであり、負荷である動作対象物4を駆動する。モータ2には、波動歯車減速機構5からは独立してモータ2の回転位置を検出する、エンコーダなどの位置検出機構3が取り付けられている。サーボ制御装置1は、外部から与えられる位置指令と位置検出機構3からの検出信号とに基づいて閉ループ系による制御を実行し、モータ2を駆動する。
図2は、図1に示すサーボ制御システムを示すブロック線図であり、波動歯車減速機構5の角度伝達誤差のモデルを表している。図においてT(s)は、サーボ制御装置1、モータ2及び位置検出機構3からなり閉ループ制御を行う位置制御系11の伝達関数を示しており、モータ2に対する位置指令を入力してモータ2の軸の角位置を出力する。モータ2の軸の角位置は、波動歯車減速機構5の入力θinとなるものである。波動歯車減速機構5は、その入力を減速比Nで減速する理想的な減速機要素12に対して並列に、F[θin]で表される角度伝達誤差を発生する角度伝達誤差要素13が設けられた構成であり、減速機要素12の出力に角度伝達誤差を加算したものをその出力角位置として出力する。角度伝達誤差は、減速機要素12の出力にする周期的な外乱として扱うことができるから、外乱としての角度伝達誤差をddで表すことにする。
図3は、位置検出機構3で検出したモータ2の回転位置xをフィードバックすることによってモータ2を制御する位置制御系11が設けられている場合において、特許文献1に示すようにフィードバック量に対して角度伝達誤差に基づく補償を加えることによって、波動歯車減速機構5の出力yにおける角度伝達誤差の影響を相殺する構成のブロック線図を示している。位置制御系11にはモータ2も含まれているものとする。モータ2に対する位置指令はvで表されており、モータ2を含めたループゲイン要素91の伝達関数がG(s)で表され、モータ2の出力位置すなわち軸角位置xが波動歯車減速機構5に入力する。モータ2の軸角位置xが位置制御系11内でフィードバックされて位置指令vから減算され、この減算結果がループゲイン要素91に入力するが、軸角位置xのフィードバック経路に対し、軸角位置xに対応して角度伝達誤差を補償するための補償量を発生する補償量発生部92が並列に設けられ、軸角位置xに補償量を加算したものがループゲイン要素91にフィードバックされるようになっている。補償量発生部92は、モータ2の軸角位置xと角度伝達誤差F[θin]との関係を予め実測して蓄積した補正テーブルによるものであってよいし、近似関数によるものであってよいが、軸角位置xに応じた角度伝達誤差を減速比倍した補償量、すなわち角度伝達誤差を(N/1)倍した補償量(N/1)×ddを発生する。
図3に示すシステムにおいて波動歯車減速機構5の出力角位置yは、
y=(1/N)×{T(s)v-T(s)×(N/1)×dd}+dd
=(1/N)×x-(1/N)×(N/1)×T(s)×dd+dd
=(1/N)×x-T(s)×dd+dd
と表される。(1-T(s))が恒常的に0であればy=(1/N)×xとなるが、システムのダイナミクスにより、1-T(s)が恒常的に0になるとは言えない。したがって、図3に示すシステムは、波動歯車減速機構5の出力角位置に角度伝達誤差の影響が残ることになる。その原因は、伝達関数T(s)で表される位置制御系11の内部におけるフィードバック量に対して補償を行なったことにある。
図4は、波動歯車減速機構5の出力における角度伝達誤差の影響を原理的に除くことができるシステムのブロック線図である。波動歯車減速装置5の減速比がNであるとして、波動歯車減速機構5への入力θinに基づいて補償量を発生する補償量発生要素93を設け、位置制御系11の出力すなわちモータ2の軸角位置xから補償量を減算したものが波動歯車減速機構5に入力するようにしている。補償量発生要素93は、(N/1)×F[θin]、すなわち(N/1)×ddで表される補償量を発生する。このシステムでは、波動歯車減速機構5の出力角位置yは、
y=(1/N)×{x-(N/1)×dd}+dd
=(1/N)×x-(1/N)×(N/1)×dd+dd
=(1/N)×x
となる。すなわち、波動歯車減速機構5の出力角位置yには、角度伝達誤差ddの影響は現れない。
しかしながら図4に示すシステムは、波動歯車減速機構5の入力となる軸角度に対して機械的に補償を行おうとするものであり、現実的には実現することができないものである。そこで本発明では、図4に示すシステムを近似するシステムを構築することによって、サーボ制御装置1において角度伝達誤差の補償を行う。図5は本発明の実施の一形態のサーボ制御装置における角度伝達誤差の補償方法を説明するブロック線図である。図5では、モータ2の軸角位置xを閉ループ制御により制御する位置制御系21の伝達関数がT(s)で表されている。位置制御系21はモータ2の出力軸も含んでいるものとし、したがって、図1に示す位置検出機構3なども位置制御系21に含まれている。そして図5に示すシステムでは、位置制御系21の外部に角度伝達誤差補償用のフィードバックループすなわち補償ループを設け、この補償ループ内において補償量発生部23を設けるとともに位置制御系21の逆システム22を生成し、この逆システム22と補償量発生部23とを用いて角度伝達誤差を補償する。モータ2の軸角位置xは波動歯車減速機構5の入力となるとともに、補償ループを介して補償量発生部23に与えられる。補償量発生部23は、角度伝達誤差のモデルであって、軸角位置xに応じた角度伝達誤差を減速比倍した補償量(N/1)×ddを発生する。補償量発生部23は、モータ2の軸角位置xと角度伝達誤差F[θin]との関係を予め実測して蓄積した補正テーブルによるものであってもよいし、角度伝達誤差を近似する関数を発生する関数発生器によるものであってもよいが、波動歯車減速機構5ごとに角度伝達誤差の特性が異なることから、実測に基づく補正テーブルを用いるものの方が好ましい。角度伝達誤差を近似する関数の例として、三角関数、例えば正弦関数が挙げられる。近似関数によって補償量を発生する場合には、モータ2の軸角位置xと角度伝達誤差F[θin]との関係を予め実測して角度伝達誤差[θin]の1次周波数成分を求め、この1次周波数成分を近似する正弦関数を求める。そしてこの正弦関数に基づいて補償量を発生する。この場合、補償量発生部23は、実測したデータを近似する正弦関数を求める近似機能を備えていることが好ましい。補償量発生部23が発生した補償量(N/1)×ddは逆システム22に入力される。モータ2に対する位置指令vは、減算器24において、逆システム22の出力が減算されて位置制御系21に入力される。
図5に示すシステムにおいて波動歯車減速機構5の出力角位置yは、
y=(1/N)×{T(s)v-T(s)T-1(s)×(N/1)×dd}+dd
=(1/N)×x-(1/N)×(N/1)T(s)T-1(s)×dd+dd
=(1/N)×x-T(s)T-1(s)×dd+dd
=(1/N)×x
と表される。すなわち、波動歯車減速機構5の出力では、ダイナミクスの影響が除去されて、波動歯車減速機構の出力各位置yには角度伝達誤差の影響が現れないことになる。
図5に示すシステムでは、位置制御系21からモータ2と位置検出機構3とを除いた部分と、逆システム22、補償量発生部23及び減算器24とが図1に示す構成におけるサーボ制御装置1に構築されることになる。
多くの場合、逆システム22は非プロパーとなってそのままでは実現できない。逆システム22が非プロパーの場合には、適切な遅延を逆システム22の伝達関数T-1(s)に加えてプロパーとし、その遅延を補償するために、補償量発生部23の入力に対して進相処理を行う。進相処理あるいは進相補償は将来の値に関する推定を含むが、補償量発生部23の入力はモータ2の軸角位置xであってその出力である補償信号(誤差信号)に比べて時間変化が小さいため、十分な精度で将来の値を推定可能である。あるいは、位置制御系21の応答速度に比べてモータ2の軸角位置xの変化が十分に遅いというのであれば、進相処理を行わないこととして逆システム22の伝達関数T-1(s)に対して遅延を加えるだけでも角度伝達誤差の影響を実質的に除去することができる。
図5に示したシステムに基づいてサーボ制御を行なう手法は、閉ループ制御を行う位置制御系21が変動せず、ある程度は正しくモデル化できることを前提としている。より具体的にはこの方法は、システムT(s)と逆システムT-1(s)とを同時に安定して構築できることが必要であり、そのため、明確にモデル化された、すなわちモデルマッチング制御系とされた位置制御系21を構築することが好ましい。したがってこの方法は、制御系を構成する各要素の試行錯誤によるゲイン調整を主体とする古典的な制御手法によっては、逆システムを求めることが難しいので、安定して実現することが難しい。もっともこのことは、P(比例)-PI(比例積分)制御によって閉ループ制御を行う位置制御系21の利用を否定するものではなく、閉ループ制御がP-PI制御に基づくものであってもよいが、そのP-PI制御はモデル化されたものであることが好ましいことを意味している。モデルマッチング制御系とすることにより位置制御系21は、変動が少ない明確なモデルにマッチングされるよう制御されるため、この特長を用いて逆システムを構築してフィードバック補償することが可能になる。このように逆システムを構築する場合には遅延が生じるので、その遅延を補償するために、補償量発生部23に対する入力信号(すなわち位置制御系21の出力x)を進相補償する。進相補償には、入力信号をその疑似微分(差分)を使って推定補償する方法などがある。
マイクロプロセッサなどによってサーボ制御装置1を構成しデジタル制御を行なう場合であれば、伝達関数T(s)やT-1(s)の代わりに、進み演算子zを用いた離散化伝達関数T(z)やT-1(z)を用いてシステムを記述することになる。特に、上述したようにモデルマッチング制御系を用いる場合には、実用上、デジタル制御での実装が不可欠となる。図6は、図5に示すシステムを離散化伝達関数によって記述したものの一例である。以下、図6に示すシステムについて説明する。
図5に示すシステムの位置制御系21が時間に関して離散化されて下記のような2次モデルにモデルマッチング制御されるものとする。a0及びa1はモデルパラメータである。
Figure 0007338960000001
この離散化された位置制御系モデルの逆システムすなわち逆モデルは、
Figure 0007338960000002
であるが、これは非プロパーであってこのままでは実現不可能な関数となっている。そこで2階の遅延z-2を追加して、
Figure 0007338960000003
とすれば、実現可能な逆モデルとなる。しかしながら、2階の遅延z-2が追加されているので、より正確な制御を実現するために、補償ループに設けられる逆モデルへの入力信号の位相を2階進ませて2階先の入力信号を推定することを考える。位相を1階進めることは、対象とする信号の擬似微分(すなわち制御周期の1周期での信号値の差分)を信号値に加算することによって実現でき、2階進めることは2周期分加算することで実現できる。逆モデルの入力側には角度伝達誤差のモデルが配置しており、角度伝達誤差のモデルからの出力信号の位相を2階進めることと、角度伝達誤差のモデルへの入力信号の位相を2階進めることとは等価であるが、角度伝達誤差のモデルからの出力信号の時間変化に比べて角度伝達誤差のモデルへの入力信号の方が、この入力信号がモータ2の軸角位置xという位置信号であることから時間変化がゆっくりしているため、角度伝達誤差のモデルへの入力信号を擬似微分する方が誤差を小さくすることができる。逆モデル化で生じた遅延分を補償ループ内において進相処理により補償することにより、ダイナミクス等による遅延がない状態で角度伝達誤差に対する補償を行うことができるので、角度伝達誤差の理想的な補償を行うことができる。一般にモータのデジタル制御において、モータの軸角位置は、制御サンプリング周期内では十分にゆっくりと変化するから、図6に示すシステムにおいて、モータ2の軸角位置の差分から、2階先の位置を推定することは容易である。
したがって、図6に示すシステムは、伝達関数がT(z)で表されるモデルマッチング制御系で構築されて閉ループ制御を行う位置制御系31を備え、位置制御系31の出力信号(モータ2の軸角位置)xが波動歯車減速機構5に入力する。さらにこのシステムは、位置制御系31の逆モデル32と、角度伝達誤差のモデルである補償量発生部33と、モータ2に対する位置指令vから逆モデル32の出力を減算して減算結果を位置制御系31に出力する減算器34と、2階の進相補償(z2)を実行する進み補償器35と、を備えている。上述したように逆モデルの離散化伝達関数は、z-2-1(z)で表される。モータ2の軸角位置xが進み補償器35に供給され、進み補償器35の出力が補償量発生部33に供給され、補償量発生部33で発生した補償量が逆モデル32に入力する。補償量発生部33としては、補正テーブルあるいは関数発生器などによって構成され、デジタル値であるモータ2の出力軸角位置の値に対応して、角度伝達誤差の減速比倍の値を出力するものが用いられる。
次に、本発明の別の実施形態のサーボ制御方法として、図5を用いて説明したサーボ制御方法とは異なるものを説明する。図5に示したブロック線図において位置制御系21を減算器24の位置よりもさらに左に配置したとすると、位置制御系21は、補償ループ内では逆モデルによる補償と進相補償とによって相殺される。そのことを踏まえると、図4に示す理想的ではあるが実現が難しいシステムから図7に示すシステムを得ることができる。図7に示すシステムによっても本発明に基づいて角度伝達誤差の補償を実現することができる。
図7に示すシステムでは、モータ2に対する位置指令vが上述したものと同様の補償量発生部43に供給され、減算器44において、位置指令vから補償量発生部43の出力が減算される。そして減算器44の減算結果が逆システム42に供給され、逆システム42の出力が、閉ループ制御による位置制御系41に入力する。位置制御系41の出力はモータ2の軸角位置xであって、波動歯車減速機構5に入力する。位置制御系41の伝達関数はT(s)で表され、逆システム42の伝達関数はT-1(s)で表されている。逆システム42と位置制御系41とによって位置制御ブロック40が構成されている。
図5及び図7から分かるように、本発明に基づくサーボ制御方法を実現するための最低限の構成は、モータ2の検出された軸角位置xに基づいて閉ループ制御を行う位置制御系と、位置制御系のダイナミクスの逆特性を有する逆制御要素(逆システムあるいは逆モデル)と、波動歯車減速機構5の角度伝達誤差を補償する補償量を発生する補償量発生部と、を備え、角度伝達誤差の補償量が逆制御要素を介して位置制御系に印加されるようにしたものである。
図8は、デジタル制御のために図7に示すシステムを離散時間系としたシステムを示している。図8に示すシステムは、図7に示すシステムでの位置制御ブロック40、位置制御系41、逆モデル42、補償量発生部43及び減算器44をそれぞれ、位置制御ブロック50、モデルマッチング制御系で構成された位置制御系51、位置制御系51に対応する逆モデル52、補償量発生部53及び減算器54で置き換えたものである。位置制御系41及び逆モデル42の伝達関数は、それぞれ、T(z)及びz-2-1(z)で表される。位置制御系51、逆モデル52及び補償量発生部53は、それぞれ、図6に示すシステムにおける位置制御系31、逆モデル32及び補償量発生部33と同様のものである。図8に示すシステムにおいても、位置制御ブロック50に対し仮想的に群遅延のみのデッドビート制御を行なっている。
次に、位置制御系21,31,41,51のモデルマッチング制御について説明する。モータ2から波動歯車減速機構5を介して駆動される動作対象物4が例えばロボットの関節である場合、角度伝達誤差以外にも干渉力などの種々の外乱が関節に加わり、ロボットの姿勢変化によってイナーシャも変化する。そこで位置制御系21,31,41,51をモデルマッチング制御系とするときは、明確なモデル化とロバスト性とを兼ね備えたロバストモデルマッチング制御系により構築することが好ましい。ここでロバストモデルマッチング制御系とは、モータ2及び動作対象物4を含んだフィードバック位置サーボ制御系を、変動やミスマッチ、外乱に対してロバストなモデルマッチング制御系としたものである。ロバストモデルマッチング制御系とすることにより、ミスマッチや外乱に対するロバスト性が向上するため、角度伝達誤差の補償効果もよりよいものとなる。
ロバストモデルマッチング制御系の実現手法としていくつかの手法が知られており、その1つとして、なんらかのモデルを仮定としてそのモデルにおいて外乱ロバストとなるように、閉ループ制御における2つの極の配置を決定するロバスト極配置法がある(伊藤 彰啓、他、“メカトロ機器におけるロバスト制御の動向とその簡易設計例”、精密工学会誌、2000年、第66巻、第5号、p. 811-815)。ロバスト極配置法では、制御器の次数に1次制御器を用いる方法と2次制御器を用いる方法などがある。図9は、1次制御器を使用するロバスト極配置法の一例を説明するブロック線図である。ここでは離散時間系を仮定しており、以下の説明において、δ=z-1であるものとする。外乱d(k)は制御対象の入力に加わるものとする。制御対象の伝達関数P(z)はP(z)=r0z/(δ2+p1δ)でモデル化されている。r0,p1はモデルパラメータである。制御部60は、PI制御をモデル化したPI制御部61と、制御対象の出力位置y(k)の差分を求めることにより擬似速度v1(k)を生成する差分要素62と、擬似速度v1(k)が入力する第1のゲイン要素63と、擬似速度v1(k)を遅延させる遅延要素64と、遅延要素64の出力が入力する第2のゲイン要素65と、ローパスフィルタ66と、を備えている。ローパスフィルタ66には、第1のゲイン要素63の出力と第2のゲイン要素の出力65とを加算したものが入力する。位置指令r(k)から位置y(k)が減算されて位置偏差e(k)が生成し、位置偏差e(k)からローパスフィルタ66の出力を減算したものがPI制御部61に入力する。
PI制御部61の伝達関数Fa(z)、第1のゲイン要素63の伝達関数H1、第2のゲイン要素65の伝達関数H2及びローパスフィルタ66の伝達関数Fb(z)は、それぞれ、
a(z)=(δ+q0)m0/(r0δ),
1=-(p1-m1+m0-q0)/(m00),
2={(m1-m0)/m0}-H1
b(z)=q0z/(δ+q0)で表される。ここでm0,m1もモデルパラメータであり、上述したモデルパラメータa0,a1との関係は、m0=a0+a1+1,m1=a1+2である。外乱d(k)がゼロであるとすると、図9に示すブロック線図から、
y(k)=P(z)x(k),
1(k)=(δ/z)y(k)
が得られ、さらに、
1(k)=[m0/(δ+p1)]u(k)
が得られる。ローパスフィルタ66の入力をw(k)とおけば、
Figure 0007338960000004
が成り立つ。PI制御部61の出力であるu(k)に関して、u(k)=Fa(z){e(k)-Fb(z)w(k)}が成り立つ。Fa(z)とFb(z)との間には
Figure 0007338960000005
の関係があることに注意すると
Figure 0007338960000006
が得られ、さらに式の変形を続けると最終的には以下の式を得る。
Figure 0007338960000007
この式は、図9に示すシステムにおいて、位置指令r(k)から位置検出y(k)に至る位置指令応答特性が(m0z)/(δ2+m1δ+m0)で表わされること、積分機能(外乱応答)をq0によって調節できるが、この調節によってはこの位置指令応答特性が影響を受けないこと、すなわち、ロバスト性と指令応答特性とを別個に調整できることを示している。言い換えれば、PI制御部61やローパスフィルタ66において積分を示す因子であるq0の値によらず、位置制御特性を特性多項式δ2+m1δ+m0に一致させることができる。q0を極として、システムがロバストであるようにこの極q0を配置できる。
2次制御器を用いるロバスト極配置法は、例えば、特許第3200496号明細書、特許第3850628号明細書及び第3962215号明細書に記載されている。一例として特許第3850628号明細書に開示されるロバスト極配置法では、制御対象の伝達関数が上記と同じくP(z)=r0z/(δ2+p1δ)であり、安定特性多項式がm(δ)=δ2+m1δ+m0であるときに、補償対象の想定される外乱次数をdとして、安定なオブザーバ多項式q(δ)として
q(δ)=δn+qn-1δn-1+…+q0,n=2+d
を選択する。そして、
k(δ)=kn-1δn-1+…+kd+1δd+1+qdδd+…+q0
h(δ)=hnδn+…+h0
としたとき、kj=qj,j=0~dとし、さらに、
k(δ)r0+h(δ){δ2+p1δ}=q(δ){p(δ)-m(δ)}
を満たすように、ki,i=d+1~n-1及びhi,i=0~nを選んで、
x(k)={k(δ)/q(δ)}x(k)+{h(δ)/q(δ)}y(k)+(m0/r0)x1(k)
で表される制御入力を与える閉ループ制御系を構成し、さらに、その閉ループ制御系の2つの極、すなわち特性多項式m(δ)の根に対し、各々F1及びF2により補償する割合を調整するx1(k)で表されるフィードフォワード補償器を設けている。ここで
1(k)=F2[{z-1r(k)+F1(r(k)-z-1r(k))}-z-1{z-1r(k)+F1(r(k)-z-1r(k))}+z-1{r(k)-z-1r(k)}]+z-1[z-1r(k)+F1{r(k)-z-1r(k)}]
であり、x(k)は制御対象への入力信号、y(k)は制御対象からの位置出力信号、k(δ)は入力信号x(k)を入力するフィルタ伝達関数k(δ)/q(δ)の分子多項式、h(δ)は位置出力信号y(k)を入力するフィルタ伝達関数h(δ)/q(δ)の分子多項式、x1(k)は閉ループ制御系への位置指令、r(k)は全体の制御系への規範位置指令入力である。F1及びF2は、それぞれ、閉ループ制御系の第1の極及び第2の極に対するフィードフォワード補償係数である。p(δ)は、制御対象の特性を表す伝達関数の分母多項式、r0は制御対象の伝達関数の分子項(係数)、p1は制御対象の伝達関数の分母多項式の係数である。q(δ)は制御器に組み込まれる安定なオブザーバ特性多項式であって、q0はその0次項である。
図10は、上述した2次制御器を用いるロバスト極配置法の一例を説明するブロック線図である。制御部70には、規範位置指令入力r(k)を入力してフィードフォワード補償信号x1(k)を出力するフィードフォワード補償器71と、規範位置指令入力r(k)を入力とする部分に設けられたゲイン要素72と、2個の制御器73,75を備えている。制御器73は、入力信号x(k)を入力するフィルタ伝達関数k(δ)/q(δ)に対応するものであって伝達関数がK(z)で表される。制御器75は、出力信号y(k)を入力するフィルタ伝達関数h(δ)/q(δ)に対応するものであって伝達関数がH(z)で表される。ゲイン要素72の出力に対して制御器73の出力と制御器75の出力の和を加算し、さらにフィードバック補償器71の出力x1(k)を加算したものが制御対象への入力信号x(k)である。制御器73にはx(k)が入力し、制御器75にはy(k)が入力している。
2次制御器を用いるロバスト極配置法によれば、フィードフォワード補償により、m(δ)の第1の極に対する補償をF1で、第2の極に対する補償をF2で独立して行うことができる。したがって、この性質を利用することにより、ミスマッチや外乱に対してロバストなモデルマッチング制御を実現することができる。
以上、1次制御器あるいは2次制御器を用いるロバスト極配置法について説明したが、ロバスト極配置法の実装形態は、上述したものに限定されず、他の形態も存在する。例えば、上述した構成における各ブロックをまとめたり分離したりすることができ、それらのブロックの挿入位置も、図9あるいは図10に示すブロック線図におけるものと等価になるのであれば任意である。ロバスト極配置法を適用してロバストとしたモデルマッチング制御系により位置制御系を構築することにより、所定の帯域までは設定モデルの帯域特性を保持するようになる。高域では帯域特性を保持できなくなることがあるが、本発明が対象としている角度伝達誤差や外乱は比較的低域のものであるから、ロバスト極配置法の利用によって十分な性能を得ることができる。
ロバストモデルマッチング制御以外の制御の手法として、モデルフォロイング制御がある。図11は、モデルフォロイング制御の一例を説明するブロック線図である。モデルフォロイング制御は、制御対象P(s)に対応するモデルM(s)を構築し、指令r(s)をモデルM(s)に入力して得られる結果M(s)r(s)に対して実際の制御対象P(s)の出力y(s)が追従するように制御を行うものである。モデルフォロイング制御の制御部80は、モデルM(s)と、伝達関数がM(s)P-1(s)で表されるフィードフォワード制御器81と、伝達関数がC(s)で表されるフィードバック制御器82とを備えている。指令r(s)はモデルM(s)とフィードフォワード制御器81とに入力し、フィードバック制御器82は、モデルM(s)の出力から制御対象P(s)の出力y(s)を減算したものが入力する。フィードフォワード制御器81とフィードバック制御器82の出力をそれぞれuff(s),ufb(s)とすると、制御部80からはuff(s)とufb(s)との和であるu(s)が出力し、これが制御対象P(s)に入力する。このとき、外乱d(s)も入力に加わることを想定する。
モデルフォロイング制御の目標は、y(s)=M(s)r(s)とすることである。ここで外乱d(s)がないものとすれば、
ff(s)=M(s)P-1(s)r(s),
fb(s)=C(s){M(s)r(s)-y(s)},
u(s)=uff(s)+ufb(s),
y(s)=P(s)u(s)
であることから、
y(s)=P(s){M(s)P-1(s)r(s)+C(s)[M(s)r(s)-y(s)]}
が得られ、これからy(s)=M(s)r(s)が得られるから、図11に示すシステムにおいて制御対象P(s)がモデルM(s)に追従することが分かる。そしてr(s)=0として外乱d(s)が加わった場合を考えると、
y(s)=P(s)d(s)-P(s)C(s)y(s)
が成り立つ。これより、
y(s)=[P(s)/{1+P(s)C(s)}]d(s)
が得られる。上記式より、P(s)/{1+P(s)C(s)}の特性多項式が安定であり、かつその分子成分に外乱d(s)の分母成分を持っていれば、外乱d(s)の影響は0に収束する。すなわち、図11に示すモデルフォロイング制御において、フィードバック制御器82の伝達関数C(s)に外乱d(s)のモデルを含ませることで、外乱d(s)に対するロバスト性を付与することができる。
さらに本発明では、位置制御系を構築するためのロバストなモデルマッチング制御以外の手法として、例えば、ミスマッチや外乱にロバストであるように構築したP-PI制御を行い、システム全体を把握する手法や、ミスマッチや外乱にロバストであるように外乱オブザーバ補償制御(例えば、大西 公平、“外乱オブサーバによるロバスト・モーションコントロール、日本ロボット学会誌、1993年、第11巻、第4号、p. 486-493を参照)を行い、システム全体を把握する手法などを用いることができる。P-PI制御によるものでも外乱オブザーバ補償制御によるものでも位置制御系が正しくモデル化できれば、位置制御系の逆モデルを構築することは可能である。
上述した実施形態のサーボ制御装置では、モータの軸角位置を検出して軸角位置に基づいて閉ループ制御を行う位置制御系が設けられているときに、位置制御系のダイナミクスの逆特性を有する逆制御要素すなわち逆システムまたは逆モデルと、例えば補正テーブルを有し波動歯車減速機構の角度伝達誤差を補償する補償量を発生する補償量発生部とを設け、角度伝達誤差の補償量が逆制御要素を介して位置制御系に印加されるようにするという簡素な構成により、高い精度で波動歯車装置の角度伝達誤差を効果的に補償することができる。
1…サーボ制御装置、2…モータ、3…位置検出機構、4…動作対象物、5…波動歯車減速機構、11,21,31,41,51…位置制御系、13…角度伝達誤差要素、22,42…逆システム、23,33,43,53…補償量発生部、32,52…逆モデル。

Claims (7)

  1. モータに対して波動歯車減速機構を介して動作対象物が接続しているときに位置指令に基づいて前記モータを制御するサーボ制御装置において、
    前記モータの軸角位置を検出し、前記軸角位置に基づいて閉ループ制御を行う位置制御系と、
    前記位置制御系のダイナミクスの逆特性を有する逆制御要素と、
    前記位置指令に基づいて前記波動歯車減速機構の角度伝達誤差を補償する補償量を発生する補償量発生部と、
    を備え、
    前記位置制御系が離散時間系で構成されており、前記逆制御要素に遅延要素が追加されており、
    前記補償量によって前記位置指令に対する補償を行い、補償後の前記位置指令が前記逆制御要素を介して前記位置制御系に印加され
    前記補償量発生部は、前記モータの軸角位置と前記角度伝達誤差との関係を予め実測することにより前記角度伝達誤差の1次周波数成分を正弦関数で近似する機能を備え、前記正弦関数に基づいて前記補償量を発生することを特徴とする、サーボ制御装置。
  2. 前記位置制御系はモデルマッチング制御による閉ループ制御を実行する、請求項1に記載のサーボ制御装置。
  3. 前記モデルマッチング制御は、前記閉ループ制御における2つの極を外乱ロバストに配置するロバスト極配置に基づいたものである、請求項2に記載のサーボ制御装置。
  4. 前記位置制御系は、制御対象に対応するモデルを構築し、指令をモデルに入力して得られる結果に対して実際の前記制御対象の出力が追従するように制御を行うモデルフォロイング制御に基づいた制御を実行する、請求項1に記載のサーボ制御装置。
  5. 前記位置制御系は、P-PI制御による閉ループ制御を実行する、請求項1に記載のサーボ制御装置。
  6. 前記位置制御系は、外乱オブザーバ補償制御による閉ループ制御を実行する、請求項1に記載のサーボ制御装置。
  7. モータに対して波動歯車減速機構を介して動作対象物が接続しているときに位置指令に基づいて前記モータを制御するサーボ制御方法において、
    前記モータの軸角位置を検出し、位置制御系において前記軸角位置に基づいて閉ループ制御を実行する工程と、
    前記位置指令に基づいて前記波動歯車減速機構の角度伝達誤差を補償する補償量を発生する工程と、
    前記補償量によって前記位置指令に対する補償を行い、補償後の前記位置指令に対し前記位置制御系のダイナミクスの逆特性を作用させる工程と、
    前記逆特性を作用させた前記位置指令を前記位置制御系に印加する工程と、
    を有し、
    離散時間系において前記閉ループ制御を実行し、前記逆特性には遅延要素が追加されており、
    前記補償量を発生する工程は、前記モータの軸角位置と前記角度伝達誤差との関係を予め実測して得られた前記角度伝達誤差の1次周波数成分を近似する正弦関数により前記補償量を発生する工程であることを特徴とする、サーボ制御方法。
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