JP7332321B2 - 半導体装置 - Google Patents

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本明細書中に開示されている発明は、半導体装置に関する。
従来、半導体装置の動作中において、装置外部からの電流印加、ないしは、コイルまたは配線等のインダクタンス成分などが原因となり、半導体装置の外部端子に負電圧を生じることがある。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1を挙げることができる。
特開2015-29251号公報
半導体装置の外部端子に負電圧が発生すると、装置内部の寄生素子が動作することがある。この寄生素子は、本来の回路動作には組み込まれていない素子である。そのため、本来の回路動作とは異なる想定外の誤動作を引き起こす原因となり、延いては、半導体装置を搭載したセットの誤動作や破壊に繋がるおそれがあった。
なお、寄生素子が装置内部のどこに形成されるかを予測することは難しく、チップレイアウトや回路を工夫しても、寄生素子の形成自体をなくすことは決して容易でない。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者らにより見出された上記の課題に鑑み、寄生素子による誤動作を防ぐことのできる半導体装置を提供することを目的とする。
例えば、本明細書中に開示されている半導体装置は、外部端子と、前記外部端子における負電圧の発生を検出する検出素子と、前記検出素子が前記負電圧の発生を検出したときに前記外部端子への電流供給を行う電流供給回路と、を有する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る半導体装置において、前記検出素子は、ゲートが基準電位端に接続されてソースが前記外部端子に接続されたNチャネル型トランジスタ、若しくは、ベースが前記基準電位端に接続されてエミッタが前記外部端子に接続されたnpn型トランジスタである構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第1または第2の構成から成る半導体装置において、前記電流供給回路は、前記検出素子が前記負電圧の発生を検出したときに前記外部端子と前記基準電位端との間を短絡する第1スイッチ素子を含む構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記第3の構成から成る半導体装置において、前記第1スイッチ素子は、ドレインが前記外部端子に接続されてソースが前記基準電位端に接続されたNチャネル型トランジスタである構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第4の構成から成る半導体装置において、前記電流供給回路は、前記検出素子が前記負電圧の発生を検出したときに電源端と前記第1スイッチ素子のゲートとの間を短絡する第2スイッチ素子をさらに含む構成(第5の構成)にするとよい。
また、上記第5の構成から成る半導体装置において、前記第2スイッチ素子は、ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第1スイッチ素子のゲートに接続されてゲートが前記検出素子のドレインまたはコレクタに接続されたPチャネル型トランジスタである構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第6の構成から成る半導体装置において、前記電流供給回路は、前記第1スイッチ素子のゲート・ソース間に接続された第1抵抗と、前記第2スイッチ素子のゲート・ソース間に接続された第2抵抗と、をさらに含む構成(第7の構成)にするとよい。
また、上記第1~第7いずれかの構成から成る半導体装置は、前記外部端子と基準電位端との間に接続された静電保護素子をさらに有する構成(第8の構成)にするとよい。
また、上記第1~第8いずれかの構成から成る半導体装置は、入力電圧の入力端と前記外部端子との間に接続された出力素子をさらに有する構成(第9の構成)にするとよい。
また、上記第9の構成から成る半導体装置は、前記外部端子に現れる出力電圧またはこれに応じた帰還電圧と所定の参照電圧とが一致するように前記出力素子を駆動する出力駆動部をさらに有する構成(第10の構成)にするとよい。
本明細書中に開示されている半導体装置によれば、寄生素子による誤動作を防ぐことが可能となる。
半導体装置の比較例を示す図 半導体装置の縦断面を示す図 比較例における負電圧発生時の挙動を示す図 半導体装置の第1実施形態を示す図 第1実施形態における負電圧発生時の挙動を示す図 半導体装置の第2実施形態を示す図 第2実施形態における負電圧発生時の挙動を示す図
<半導体装置(比較例)>
まず、半導体装置の新規な実施形態を説明する前に、これと対比される比較例について簡単に述べておく。
図1は、半導体装置の比較例を示す図である。本比較例の半導体装置100は、入力電圧VINから出力電圧VOUTを生成するLDO[low drop out]レギュレータICであり、Pチャネル型MOS[metal oxide semiconductor]電界効果トランジスタM1と、抵抗R1及びR2と、オペアンプAMPと、ツェナダイオードD1と、過電流保護回路OCPと、過熱保護回路TSDと、外部端子T1(=出力端子)と、を有する。もちろん、半導体装置100は、他の構成要素を有していても構わない。
トランジスタM1のソースは、入力電圧VINの入力端に接続されている。トランジスタM1のドレインは、外部端子T1(=出力電圧VOUT及び出力電流IOUTそれぞれの出力端)に接続されている。トランジスタM1のゲートは、オペアンプAMPの出力端(=ゲート信号G1の印加端)に接続されている。このように、トランジスタM1は、入力電圧VINの入力端と出力電圧VOUTの出力端との間に接続されており、オペアンプAMPから印加されるゲート信号G1に応じて、そのオン抵抗値(延いては導通度)が連続的に制御される出力素子として機能する。
抵抗R1及びR2は、出力電圧VOUTの出力端(=外部端子T1)と接地端(=基準電位端)との間に直列接続されており、相互間の接続ノードから出力電圧VOUTを分圧した帰還電圧Vfb(=VOUT×{R2/(R1+R2)})を出力する抵抗分割回路として機能する。なお、出力電圧VOUTをそのまま帰還電圧VfbとしてオペアンプAMPに入力する場合には、抵抗R1及びR2を割愛すればよい。
オペアンプAMPは、非反転入力端(+)に入力される帰還電圧Vfbと、反転入力端(-)に入力される所定の参照電圧Vrefとが一致(イマジナリショート)するようにトランジスタM1のゲート信号G1を連続的に制御する出力駆動部として機能する。
例えば、Vfb<Vrefであるときには、ゲート信号G1を引き下げてトランジスタM1のオン抵抗値を下げる(=トランジスタM1の導通度を上げる)ことにより、出力電圧VOUT(延いては帰還電圧Vfb)を引き上げることができる。逆に、Vfb>Vrefであるときには、ゲート信号G1を引き上げてトランジスタM1のオン抵抗値を上げる(=トランジスタM1の導通度を下げる)ことにより、出力電圧VOUT(延いては帰還電圧Vfb)を引き下げることができる。
このように、オペアンプAMPを用いた出力帰還制御により、出力電圧VOUTをその目標値(=Vref×{(R1+R2)/R2})に合わせ込むことができる。
ツェナダイオードD1のカソードは、出力電圧VOUTの出力端(=外部端子T1)に接続されている。ツェナダイオードD1のアノードは、接地端に接続されている。なお、ツェナダイオードD1は、静電気放電(ESD[electro-static discharge])から外部端子T1を守るための静電保護素子として機能する。従って、ツェナダイオードD1は、外部端子T1の近傍に設けることが望ましい。
過電流保護回路OCPは、トランジスタM1に流れる入力電流IINが過電流保護値IOCPよりも大きくなったときにゲート信号G1を強制的に引き上げてトランジスタM1を閉じるようにオペアンプAMPを制御する。従って、過電流保護回路OCPが正しく動作している限り、入力電流IINを過電流保護値IOCP以下に制限することができる。
過熱保護回路TSDは、半導体装置100のジャンクション温度Tjが過熱保護値Ttsdよりも高くなったときにゲート信号G1を強制的に引き上げてトランジスタM1を閉じるようにオペアンプAMPを制御する。従って、過熱保護回路TSDが正しく動作している限り、半導体装置100のジャンクション温度Tjを過熱保護値Ttsd以下に制限することができる。
ところで、半導体装置100には、そのデバイス構造上、本来の回路動作には組み込まれていない寄生素子(例えばnpn型バイポーラトランジスタQ0であり、以下では寄生トランジスタQ0と呼ぶ)が付随する。
本図に即して述べると、寄生トランジスタQ0は、P型半導体基板(Psub)をベースとし、ツェナダイオードD1のN型半導体領域(=カソード)をエミッタとし、内部回路のN型半導体領域(例えば、オペアンプAMPの出力段としてトランジスタM1のゲートに接続されるNチャネル型MOS電界効果トランジスタM2のドレイン)をコレクタとするように形成される。以下では、半導体装置100の模式的な縦断面を参照しながら、寄生トランジスタQ0の説明を続ける。
図2は、半導体装置100の縦断面を示す図である。半導体装置100のP型半導体基板101には、N型半導体ウェル102及び103が形成されている。N型半導体ウェル102には、N型半導体コンタクト104が形成されている。N型半導体ウェル103には、N型半導体コンタクト105及び106が形成されている。また、N型半導体ウェル103には、P型半導体ウェル107が形成されている。P型半導体ウェル107には、P型半導体コンタクト108が形成されている。
N型半導体ウェル102は、内部回路(NMOS、PMOS、npn、pnpなど)を形成するためのN型半導体領域であり、例えば、図1におけるトランジスタM2のドレインがこれに相当する。N型半導体ウェル102は、N型半導体コンタクト104を介して他の内部回路(例えば、図1におけるトランジスタM1のゲート)に接続されている。
N型半導体ウェル103は、静電保護素子を形成するためのN型半導体領域であり、例えば、図1におけるツェナダイオードD1のカソードがこれに相当する。なお、N型半導体ウェル103は、N型半導体コンタクト105及び106を介して外部端子T1に接続されている。
P型半導体ウェル107は、静電保護素子を形成するためのP型半導体領域であり、例えば、図1におけるツェナダイオードD1のアノードがこれに相当する。なお、P型半導体ウェル107は、P型半導体コンタクト108を介して接地端に接続されている。
上記のデバイス構造を持つ半導体装置100において、寄生トランジスタQ0は、P型半導体基板101をベースとし、N型半導体ウェル103ないしはN型半導体コンタクト105及び106(=ツェナダイオードD1のカソード)をエミッタとし、N型半導体ウェル102ないしはN型半導体コンタクト104(=トランジスタM2のドレイン)をコレクタとするnpn型バイポーラトランジスタとして形成される。
このような寄生トランジスタQ0が付随する半導体装置100において、例えば、外部端子T1から過電流保護値IOCPよりも大きい出力電流IOUTが引き出された場合、接地端からツェナダイオードD1を介して外部端子T1に向けた順方向のダイオード電流IDi(=IOUT-IOCP)が流れる。従って、外部端子T1には、ツェナダイオードD1の順方向降下電圧Vf(D1)に相当する負電圧(=-Vf(D1))が生じる。
上記負電圧の発生により、寄生トランジスタQ0のベース・エミッタ間に順方向降下電圧Vf(Q0)以上の電位差が生じると、寄生トランジスタQ0がオンしてトランジスタM2のドレイン(延いてはトランジスタM1のゲート)から電流が引き抜かれる。その結果、オペアンプAMPのゲート制御に反して、トランジスタM1が誤オンしてしまい、半導体装置100を搭載したセットの誤動作や破壊を招くおそれがある。
なお、負電圧が発生し得る外部端子T1に接続されて寄生トランジスタQ0の原因となる寄生要因素子としては、静電保護素子(例えばツェナダイオードD1)以外にも、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタなどを挙げることができる。
以下では、外部端子T1における負電圧発生時の挙動について、図面を参照しながら具体的に説明する。
図3は、比較例における負電圧発生時の挙動を示す図であり、上から順に、出力電圧VOUT、入力電流IIN、ダイオード電流IDi、並びに、損失電力Plossのそれぞれについて、出力電流IOUTとの相関関係が描写されている。
期間(1)は、半導体装置100の正常動作期間に相当する。すなわち、期間(1)では、外部端子T1に負電圧が発生しておらず、寄生トランジスタQ0もオンしていない。また、入力電流IINが過電流保護値IOCPに達すると、それ以上電流が流れないように過電流保護回路OCPが動作する。従って、基本的に入力電流IINが過電流保護値IOCPを超えて流れることはない。なお、期間(1)では、P1=(VIN-VOUT)×IOUTで決定される損失電力Plossが発生する。
期間(2)は、過電流保護回路OCPによる電流制限期間に相当する。外部端子T1にインダクタンス成分が存在する場合や強制的な負荷試験が行われる場合には、外部端子T1から過電流保護値IOCPよりも大きい出力電流IOUTが引き出されることがある。このとき、入力電流IINは、過電流保護値IOCPに制限されるので、不足分の電流がダイオード電流IDiとして流れる。その結果、外部端子T1には、ツェナダイオードD1の順方向降下電圧Vf(D1)に相当する負電圧(=-Vf(D1))が生じる。ただし、期間(2)では、未だVf(D1)<Vf(Q0)であり、寄生トランジスタQ0がオンしない。従って、期間(2)では、P2=(VIN+Vf(D1))×IOCP+Vf(D1)×(IOUT-IOCP)で決定される損失電力Plossが発生する。
なお、期間(2)の長さは、半導体装置100のレイアウトや内部回路、インピーダンス等によって決定される。負電圧の発生直後に寄生素子(例えば寄生トランジスタQ0)が内部回路を誤動作させる場合もあれば、寄生素子による誤作動が生じない場合もある。
期間(3)は、寄生素子による誤動作期間に相当する。負電圧(=-Vf(D1))の発生により、寄生トランジスタQ0のベース・エミッタ間に順方向降下電圧Vf(Q0)以上の電位差が生じて寄生トランジスタQ0がオンすると、内部回路が誤動作する。
例えば、先出の図1で示したように、オペアンプAMPの出力段を形成するトランジスタM2のドレインが寄生トランジスタQ0のコレクタになった場合を考える。この場合、過電流保護回路OCP(または過熱保護回路TSD)がトランジスタM1のゲートに流し込んでいるオフ電流(例えばμAオーダー)よりも遥かに大きいコレクタ電流(例えばmAオーダー)がトランジスタM1のゲートから寄生トランジスタQ0に引き抜かれ得る。
このような状況に陥ると、過電流保護回路OCPがゲート信号G1をハイレベルに維持できなくなり、トランジスタM1が誤オンしてしまう。その結果、入力電流IIN(延いては出力電流IOUT)が過電流保護値IOCPを超えて増大し、半導体装置100やこれを搭載したセットの破壊を招くおそれがある。
なお、期間(3)では、P3=(VIN+Vf(D1))×(IOUT-IDi)+Vf(D1)×IDiで決定される損失電力Plossが発生する。すなわち、入力電圧VINが高いほど損失電力Plossが大きくなり、延いては、半導体装置100やこれを搭載したセットが破壊に至る可能性も高まる。
以下では、上記の不具合を解消することのできる種々の実施形態について説明する。
<半導体装置(第1実施形態)>
図4は、半導体装置の第1実施形態を示す図である。本実施形態の半導体装置51は、先の比較例(図1)を基本としつつ、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタM3と、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタM5と、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタM6と、抵抗R5及びR6と、をさらに有する。
トランジスタM3のゲートは、接地端(例えばP型半導体基板)に接続されている。トランジスタM3のソースは、外部端子T1に接続されている。トランジスタM3のドレインは、トランジスタM6のゲートに接続されている。このように接続されたトランジスタM3は、外部端子T1における負電圧の発生を検出する検出素子として機能する。
なお、トランジスタM3のオンスレッショルド電圧Vth(M3)は、寄生トランジスタQ0(図1を参照)のベース・エミッタ間における順方向降下電圧Vf(Q0)よりも低くなるように設定しておけばよい。
トランジスタM5のドレインは、外部端子T1に接続されている。トランジスタM5のゲートと抵抗R5の第1端は、トランジスタM6のドレインに接続されている。トランジスタM5のソースと抵抗R5の第2端は、接地端に接続されている。トランジスタM6のソースと抵抗R6の第1端は、トランジスタM1のソース(=入力電圧VINの入力端)に接続されている。トランジスタM6のゲートと抵抗R6の第2端は、トランジスタM3のドレインに接続されている。
このように接続されたトランジスタM5及びM6、並びに、抵抗R5及びR6は、トランジスタM3が負電圧の発生を検出したときに外部端子T1への電流供給を行う電流供給回路CSとして機能する。より具体的に述べると、電流供給回路CSは、負電圧の検出時において、接地端から外部端子T1に向けて流れるトランジスタ電流IM5を生成する。
なお、トランジスタM5は、トランジスタM3が負電圧の発生を検出したときに外部端子T1と接地端との間を短絡する第1スイッチ素子に相当する。また、トランジスタM6は、トランジスタM3が負電圧の発生を検出したときに電源端(=入力電圧VINの入力端)と第1スイッチ素子のゲートとの間を短絡する第2スイッチ素子に相当する。
図5は、第1実施形態における負電圧発生時の挙動を示す図であり、上から順に、出力電圧VOUT、入力電流IIN、ダイオード電流IDi、トランジスタ電流IM5、損失電力Plossのそれぞれについて、出力電流IOUTとの相関関係が描写されている。
期間(1)は、半導体装置51の正常動作期間に相当する。つまり、期間(1)では、外部端子T1に負電圧が発生しておらず、寄生トランジスタQ0(図1を参照)もオンしていない。また、期間(1)では、トランジスタM3がオンしないので、トランジスタM6のゲートが抵抗R6を介して入力電圧VINにプルアップされる。その結果、トランジスタM6がオフし、トランジスタM5のゲートが抵抗R5を介して接地端にプルダウンされるので、トランジスタM5もオフする。従って、電流供給回路CSが出力電圧VOUTの生成動作に悪影響を及ぼすことはない。なお、期間(1)では、P1=(VIN-VOUT)×IOUTで決定される損失電力Plossが発生する。このように、半導体装置51の正常動作期間については、先出の比較例(図3を参照)と何ら変わりがない。
期間(2)は、過電流保護回路OCPによる電流制限期間に相当する。先述のように、外部端子T1にインダクタンス成分が存在する場合や強制的な負荷試験が行われる場合には、外部端子T1から過電流保護値IOCPよりも大きい出力電流IOUTが引き出されることがある。このとき、入力電流IINは、過電流保護値IOCPに制限されるので、不足分の電流がダイオード電流IDiとして流れる。その結果、外部端子T1には、ツェナダイオードD1の順方向降下電圧Vf(D1)に相当する負電圧(=-Vf(D1))が生じる。ただし、期間(2)では、未だVf(D1)<Vth(M3)であり、トランジスタM3がオンしない。従って、期間(2)では、P2=(VIN+Vf(D1))×IOCP+Vf(D1)×(IOUT-IOCP)で決定される損失電力Plossが発生する。
このように、過電流保護回路OCPによる電流制限期間についても、先出の比較例(図3)と基本的には変わりがない。ただし、トランジスタM3のオンスレッショルド電圧Vth(M3)は、寄生トランジスタQ0(図1を参照)のベース・エミッタ間における順方向降下電圧Vf(Q0)よりも低くなるように設定されている。すなわち、寄生トランジスタQ0がオンするよりも先にトランジスタM3がオンし、後述の期間(3)に移行する。従って、期間(2)の長さは、先出の比較例(図3を参照)よりも短くなり、場合によっては殆ど発生しない可能性もある。
期間(3)は、負電圧検出による電流供給期間に相当する。ダイオード電流IDiの増大に伴って出力電圧VOUTがさらに負に低下していき、トランジスタM3のゲート・ソース間にオンスレッショルド電圧Vth(M3)以上の電位差が生じると、トランジスタM3がオンする。この状態は、検出素子(=トランジスタM3)で負電圧の発生が検出された状態に相当する。
トランジスタM3がオンすると、トランジスタM6のゲートには、外部端子T1の負電圧(=-Vth(M3))が印加されるので、トランジスタM6がオンする。その結果、電源端(=入力電圧VINの入力端)とトランジスタM5のゲートとの間が短絡してトランジスタM5がオンするので、外部端子T1と接地端との間が短絡される。
このように、トランジスタM5がオンすると、外部端子T1に繋がる電流経路(=寄生トランジスタQ0を介する電流経路を含む)のうち、最もインピーダンスの低い電流経路を介して外部端子T1が接地端と導通する。従って、出力電流IOUTのうち、過電流保護値IOCPを超える不足分の電流は、トランジスタM5のオン以降、その大部分が接地端から外部端子T1に向けて流れるトランジスタ電流IM5により賄われることになる。
また、このとき、外部端子T1の負電圧は、トランジスタM3のオンスレッショルド電圧Vth(M3)に相当する負電圧(=-Vth(M3)>-Vf(Q0))に維持される。従って、寄生トランジスタQ0がオンすることはないので、内部回路の誤動作を防止して、トランジスタM1を確実にオフしておくことができる。
なお、期間(3)では、外部端子T1から引き出される出力電流IOUTの大部分がトランジスタ電流IM5により賄われるので、先出の比較例(図3)と異なり、P3=(VIN+Vth(M3))×IOCP+Vth(M3)×(IDi+IM5)で決定される損失電力Plossしか発生しなくなる。
従って、損失電力Plossを小さく抑えることが可能となり、延いては、半導体装置51やこれを搭載したセットの破壊を未然に防止することが可能となる。
なお、本図では、出力電流IOUTの一部がダイオード電流IDiにより賄われる構成(=Vth(M3)>Vf(D1)であり、トランジスタM3がオンする前にツェナダイオードD1が順バイアス状態となる構成)を例に挙げたが、先出の期間(2)で説明したように、ツェナダイオードD1にダイオード電流IDiが流れても、直ちに寄生トランジスタQ0が動作するわけではなく、寄生トランジスタQ0が動作するまでにトランジスタM3をオンすれば、十分に誤動作を防ぐことが可能である。
また、トランジスタM3のオンスレッショルド電圧Vth(M3)と、ツェナダイオードD1の順方向降下電圧Vf(D1)との関係次第で、ダイオード電流IDiをほとんど流さないようにすることも可能である。
例えば、Vth(M3)<Vf(D1)としておけば、ツェナダイオードD1が順バイアス状態となる前にトランジスタM3がオンするので、ダイオード電流IDiが流れなくなる。すなわち、期間(2)がなくなり、期間(1)から期間(3)に直接移行することになる。また、この場合、期間(3)での損失電力Plossは、P3=(VIN+Vth(M3))×IOCP+Vth(M3)×IM5となる。
<半導体装置(第2実施形態)>
図6は、半導体装置の第2実施形態を示す図である。本実施形態の半導体装置52は、先の第1実施形態(図4)を基本としつつ、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタM3に代えて、npn型バイポーラトランジスタQ1が用いられている。
トランジスタQ1の接続関係について具体的に述べる。トランジスタQ1のベースは、接地端(例えばP型半導体基板)に接続されている。トランジスタQ1のエミッタは、外部端子T1に接続されている。トランジスタQ1のコレクタは、トランジスタM6のゲートに接続されている。このように接続されたトランジスタQ1は、外部端子T1における負電圧の発生を検出する検出素子として機能する。
なお、トランジスタQ1のベース・エミッタ間における順方向降下電圧Vf(Q1)については、寄生トランジスタQ0(図1を参照)のベース・エミッタ間における順方向降下電圧Vf(Q0)よりも低くなるように設定しておけばよい。
図7は、第2実施形態における負電圧発生時の挙動を示す図であり、先の図5と同様、上から順に、出力電圧VOUT、入力電流IIN、ダイオード電流IDi、トランジスタ電流IM5、並びに、損失電力Plossのそれぞれについて、出力電流IOUTとの相関関係が描写されている。本図で示したように、トランジスタQ1のベース・エミッタ間に順方向降下電圧Vf(Q1)以上の電位差が生じたときにトランジスタQ1がオンして期間(2)から期間(3)への移行が行われる点を除き、第2実施形態の挙動は、第1実施形態の挙動(図5を参照)と基本的に同様である。
<その他の変形例>
なお、上記実施形態では、LDOレギュレータICへの適用例を挙げたが、適用対象は何らこれに限定されるものではない。例えば、出力端子以外の外部端子(イネーブル端子や出力帰還端子など)における負電圧対策としても適用することが可能である。
このように、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されている発明は、寄生素子を持つ半導体装置全般に広く利用することが可能である。
51、52、100 半導体装置
101 P型半導体基板
102、103 N型半導体ウェル
104、105、106 N型半導体コンタクト
107 P型半導体ウェル
108 P型半導体コンタクト
AMP オペアンプ(出力駆動部)
CS 電流供給回路
D1 ツェナダイオード(静電保護素子、寄生要因素子)
M1 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ(出力素子)
M2 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
M3 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ(検出素子)
M5 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ(第1スイッチ素子)
M6 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ(第2スイッチ素子)
OCP 過電流保護回路
Q0 npn型バイポーラトランジスタ(寄生素子)
Q1 npn型バイポーラトランジスタ(検出素子)
R1、R2、R5、R6 抵抗
T1 外部端子
TSD 過熱保護回路

Claims (8)

  1. 外部端子と、
    前記外部端子における負電圧の発生を検出する検出素子と、
    前記検出素子が前記負電圧の発生を検出したときに前記外部端子への電流供給を行う電流供給回路と、
    を有し、
    前記電流供給回路は、前記検出素子が前記負電圧の発生を検出したときに前記外部端子と基準電位端との間を短絡する第1スイッチ素子を含み、
    前記第1スイッチ素子は、ドレインが前記外部端子に接続されてソースが前記基準電位端に接続されたNチャネル型トランジスタである、半導体装置。
  2. 前記検出素子は、ゲートが前記基準電位端に接続されてソースが前記外部端子に接続されたNチャネル型トランジスタ、若しくは、ベースが前記基準電位端に接続されてエミッタが前記外部端子に接続されたnpn型トランジスタである請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記電流供給回路は、前記検出素子が前記負電圧の発生を検出したときに電源端と前記第1スイッチ素子のゲートとの間を短絡する第2スイッチ素子をさらに含む、請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2スイッチ素子は、ソースが前記電源端に接続されてドレインが前記第1スイッチ素子のゲートに接続されてゲートが前記検出素子のドレインまたはコレクタに接続されたPチャネル型トランジスタである、請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記電流供給回路は、
    前記第1スイッチ素子のゲート・ソース間に接続された第1抵抗と、
    前記第2スイッチ素子のゲート・ソース間に接続された第2抵抗と、
    をさらに含む、請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記外部端子と前記基準電位端との間に接続された静電保護素子をさらに有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 入力電圧の入力端と前記外部端子との間に接続された出力素子をさらに有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 前記外部端子に現れる出力電圧またはこれに応じた帰還電圧と所定の参照電圧とが一致するように前記出力素子を駆動する出力駆動部をさらに有する、請求項7に記載の半導体装置。
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