JP7332231B2 - 車両用灯具 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用灯具に関し、特に、側面配光(側面発光)を実現できる車両用灯具に関する。
従来、導光棒の出射面の前方に配置された反射部によって、導光棒の出射面から出射する光の一部を車両側方に制御するように構成された車両用灯具が提案されている(例えば、特許文献1(図4等)参照)。
特許第6281286号公報
しかしながら、特許文献1に記載の車両用灯具においては、アウターレンズに車両前方に突出した凸部を形成することで反射部を形成しているため、見栄えが悪くなるという課題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、アウターレンズに凸部を形成することなく、側面配光(側面発光)を実現できる車両用灯具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一つの側面は、導光体と、前記導光体内を導光される光を発光する光源と、を備えた車両用灯具において、前記導光体は、第1導光部と第2導光部とを含み、前記第1導光部は、当該第1導光部内を導光され車両前方又は車両後方に照射される前記光源からの光が出射する第1出射面とその反対側に配置される第1反射面とを含み、前記第2導光部は、当該第2導光部内を導光され車両側方に照射される前記光源からの光が出射する第2出射面とその反対側に配置される第2反射面とを含み、前記第1導光部は、第1棒状導光部であり、前記第2導光部は、板状導光部であり、前記板状導光部の一端縁部は、前記第1棒状導光部の前記第1出射面のうち車両内側寄りに連結され、第2棒状導光部をさらに備え、前記第2棒状導光部は、当該第2棒状導光部内を導光され車両前方又は車両後方に照射される前記光源からの光が出射する第3出射面とその反対側に配置される第3反射面とを含むことを特徴とする。
この側面によれば、アウターレンズに凸部を形成することなく、側面配光(側面発光)を実現できる車両用灯具を提供することができる。
これは、導光体が、車両前方又は車両後方に照射される光を出射する第1導光部に加えて、車両側方に照射される光が出射する第2導光部を含むことによるものである。
また、上記発明において、好ましい態様は、前記第1導光部は、第1棒状導光部であり、前記第2導光部は、板状導光部であることを特徴とする。
この態様によれば、板状導光部が、側面視で、第1棒状導光部より明るく発光する新規見栄えの車両用灯具を提供することができる。
また、上記発明において、好ましい態様は、前記板状導光部の一端縁部は、前記第1棒状導光部の前記第1出射面のうち車両内側寄りに連結されていることを特徴とする。
この態様によれば、板状導光部の一端縁部が第1棒状導光部の第1出射面のうち車両内側寄りに連結されているため、第1棒状導光部の第1出射面から出射する光が板状導光部によって遮られるのが抑制される。
また、上記発明において、好ましい態様は、第2棒状導光部をさらに備え、前記第2棒状導光部は、当該第2棒状導光部内を導光され車両前方又は車両後方に照射される前記光源からの光が出射する第3出射面とその反対側に配置される第3反射面とを含むことを特徴とする。
この態様によれば、第2棒状導光部をさらに備えているため、車両前方又は車両後方により多くの光を照射することができる。
また、上記発明において、好ましい態様は、前記第2棒状導光部は、前記第1棒状導光部に対して車両外側に配置されることを特徴とする。
この態様によれば、第2棒状導光部が第1棒状導光部に対して車両外側に配置されているため、第2棒状導光部の第3出射面から出射する光が板状導光部によって遮られるのが抑制される。
また、上記発明において、好ましい態様は、前記第1棒状導光部及び前記第2棒状導光部は、一体的に成形されていることを特徴とする。
この態様によれば、第1棒状導光部及び第2棒状導光部が一体的に成形された車両用灯具を提供することができる。
また、上記発明において、好ましい態様は、前記導光体の後方に配置されるリフレクタをさらに備え、前記導光体は、前記導光体内を導光される前記光源からの光を前記リフレクタに向けて反射するための第4反射面を含み、前記リフレクタは、前記第4反射面からの反射光を制御する第5反射面を含むことを特徴とする。
この態様によれば、第5反射面により第4反射面からの反射光を車両前方、車両後方、車両側方等の様々な方向に制御することができる。
また、上記発明において、好ましい態様は、前記第4反射面は、前記第2棒状導光部の前記第3出射面のうち車両内側寄りに設けられることを特徴とする。
また、上記発明において、好ましい態様は、前記リフレクタには、他の車両用灯具の一部が露出する貫通穴が形成されており、前記リフレクタの前記第5反射面は、前記第4反射面からの反射光を正面視で前記他の車両用灯具の一部と重なる方向に反射することを特徴とする。
この態様によれば、光源点灯時に、リフレクタのうち他の車両用灯具の一部が露出している貫通穴の部分に暗部が形成されるのが抑制される。
また、上記発明において、好ましい態様は、前記第1棒状導光部と前記第2棒状導光部は、基端部側で並列に配置され、先端部側で合流して一つの棒状導光部を構成していることを特徴とする。
この態様によれば、第1棒状導光部と前記第2棒状導光部がそれぞれの先端部側で合流して一つの棒状導光部を構成しているため、各々の棒状導光部に入光した光源からの光が先端部に向かう途中で合流して先端部に向かう。すなわち、先端部に向かうに従って減少(減衰)する各々の棒状導光部内を導光される光が途中で合流して足し合わされる形となる。その結果、各々の棒状導光部を先端部まで明るく発光させることができる。
また、上記発明において、好ましい態様は、前記第2導光部は、側面視で、前記第1導光部より明るく発光することを特徴とする。
この態様によれば、第2導光部が、側面視で、第1導光部より明るく発光する新規見栄えの車両用灯具を提供することができる。
車両用灯具10が搭載された車両Vの上面図(簡略図)である。 車両用灯具10の横断面図である。 導光体20の斜視図である。 (a)導光体20の上面図、(b)正面図、(c)側面図、(d)図4(b)中の導光体20のA-A断面図である。 導光体20及びリフレクタ40の水平断面図(斜視図)である。 第4反射面LC4からの反射光RayD1、D2が正面視で他の車両用灯具の一部90と重なる方向を説明するための図である。 第1棒状導光部21Aに入光した第1光源30Aからの光及び第2棒状導光部21Bに入光した第2光源30Bからの光それぞれが辿る光路の一例を表す図である。 導光体20の変形例である。 導光体20の他の変形例である。
以下、本発明の実施形態である車両用灯具10について添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
図1は、車両用灯具10が搭載された車両Vの上面図(簡略図)である。
図1に示す車両用灯具10は、主配光P1に加え、さらに、側面配光P2及び補助配光P3を形成することができる車両用信号灯具である。以下、主配光P1がテールランプ用配光パターンである例について説明する。
車両用灯具10は、自動車等の車両Vの後端部の左右両側にそれぞれ搭載される。左右両側に搭載される車両用灯具10は左右対称の構成であるため、以下、代表して、車両Vの後端部の左側(車両前方に向かって左側)に搭載される車両用灯具10について説明する。以下、説明の便宜のため、XYZ軸を定義する。X軸は車両前後方向に延びており、Y軸は車幅方向に延びており、Z軸は鉛直方向に延びている。
図2は、車両用灯具10の横断面図である。
図2に示すように、車両用灯具10は、導光体20、導光体20内を導光される光を発光する光源30(図2中省略。図4(a)、図4(c)参照)、リフレクタ40、インナーレンズ50等を備える。車両用灯具10は、アウターレンズ60とハウジング70とによって構成される灯室内に配置され、ハウジング70等に固定される。
光源30は、赤色光を発光するLED等の半導体発光素子である。図4(a)に示すように、光源30は、発光面31(例えば、1mm角の矩形の発光面)を備える。光源30は、発光面31が第1棒状導光部21Aの第1入光面21Aa及び第2棒状導光部21Bの入光面21Baに対向した状態で複数配置される。
以下、第1棒状導光部21Aの第1入光面21Aaに対向して配置された光源30のことを第1光源30Aという。第1光源30Aは、第1棒状導光部21Aの第1入光面21Aaから入光し、第1棒状導光部21A内を導光される光を発光する。また、第2棒状導光部21Bの第2入光面21Baに対向して配置された光源30のことを第2光源30Bという。第2光源30Bは、第2棒状導光部21Bの第2入光面21Baから入光し、第2棒状導光部21B内を導光される光を発光する。各々の光源30A、30Bは、放熱性を考慮して、ヒートシンク又はハウジング等に固定された基板(図示せず)上に実装される。
図3は、導光体20の斜視図である。図4(a)は導光体20の上面図、図4(b)は正面図、図4(c)は側面図、図4(d)は図4(b)中の導光体20のA-A断面図である。
図3、図4に示すように、導光体20は、第1棒状導光部21Aと、第2棒状導光部21Bと、板状導光部22と、フランジ部23、24と、を含む。第1棒状導光部21Aは本発明の第1導光部の一例で、板状導光部22は本発明の第2導光部の一例である。導光体20は、例えば、アクリルやポリカーボネイト等の透明樹脂を射出成形することで一体成形される。導光体20は、フランジ部23、24をネジ止め等することで、ハウジング70等に取り付けられる。なお、フランジ部23は、導光体20の光学機能に影響が無い(又は殆ど無い)箇所に設けられる(図4(d)参照)。フランジ部24も同様である。
まず、第1棒状導光部21Aについて説明する。
図3、図4に示すように、第1棒状導光部21Aは、基端部BE21Aから先端部FE21Aに向かって第1湾曲部CR1及び第2湾曲部CR2を介して延びた長尺棒状の導光部である。
具体的には、第1棒状導光部21Aは、基端部BE21Aから車両後方に向かって概ね水平(X軸方向)に延び(図4(c)参照)、第1湾曲部CR1を介して斜め下方かつ車両内側に向かって延び(図4(b)参照)、さらに、第2湾曲部CR2を介して車両内側に向かって概ね水平に延びている(図4(b)参照)。
第1棒状導光部21Aは、第1光源30Aからの光が入光する第1入光面21Aaを含む。第1入光面21Aaは、第1棒状導光部21Aの基端部BE21A側の端面に設けられる。第1入光面21Aaは、例えば、YZ平面に対して平行な平面である。第1棒状導光部21Aは、第1入光面21Aaから入光した第1光源30Aからの光を先端部FE21Aに向けて導光する。
図5は、導光体20及びリフレクタ40の水平断面図(斜視図)である。
図5に示すように、第1棒状導光部21Aの外周面(側面)は、第1出射面21Abとその反対側に配置される第1反射面21Acと第1出射面21Abと第1反射面21Acとを接続する一対の側面21Adとを含む。第1棒状導光部21Aの長手方向に直交する平面による断面は、概ね銀杏形状である(図5参照)。
第1出射面21Abは、第1棒状導光部21A内を導光され車両後方に照射される第1光源30Aからの光が出射する面である。例えば、第1出射面21Abは、第1棒状導光部21Aの長手方向に直交する平面による断面が第1棒状導光部21A外部に向かって凸の半円形状の曲面である。
第1棒状導光部21Aは、基端部BE21Aと第1湾曲部CR1との間で上方を向いた(図4(c)参照)第1出射面21Abが第1湾曲部CR1と第2湾曲部CR2との間で正面(車両後方)を向くように、第1湾曲部CR1から第2湾曲部CR2に向かうに従って時計回りに徐々に捻られた形状に構成される(図4(c)参照)。さらに、第1棒状導光部21Aは、第1出射面21Abが第2湾曲部CR2と先端部FE21Aとの間でも正面(車両後方)を向くように、第2湾曲部CR2から先端部FE21Aに向かうに従って時計回りに徐々に捻られた形状に構成される(図4(b)参照)。
図5に示すように、第1反射面21Acは、第1出射面21Abの反対側に配置される。第1反射面21Acは、第1棒状導光部21Aに入光する第1光源30Aからの光を拡散させて第1棒状導光部21Aの第1出射面21Abから出射させるための複数の第1構造物LC1を含む。第1構造物LC1は、例えば、V溝等のレンズカットである。第1構造物LC1は、例えば、第1反射面21Acのうち第1湾曲部CR1と先端部FE21Aとの間に設けられる。
一対の側面21Adは、それぞれ、第1棒状導光部21Aの長手方向に直交する平面による断面が第1棒状導光部21A内部に向かって凸の曲面である。
次に、板状導光部22について説明する。
図4、図5に示すように、板状導光部22は、第2出射面22aとその反対側に配置される第2反射面22bとを含む板状の導光部である。第2出射面22a及び第2反射面22bは、互いに平行に配置されている。第2出射面22a及び第2反射面22bは、平面であってもよいし、曲面であってもよい。
図5等に示すように、板状導光部22の一端縁部22cは、第2出射面22aが車両側方を向いた状態で第1棒状導光部21Aの第1出射面21Abに連結されている。具体的には、図4に示すように、板状導光部22の一端縁部22cは、第1棒状導光部21Aの第1出射面21Abから出射する光を遮らないように、第1湾曲部CR1と第2湾曲部CR2との間の第1出射面21Abのうち車両内側寄りに連結されている。また、図4(b)に示すように、板状導光部22は、正面視で第1棒状導光部21Aの第1出射面21Abを覆わないように配置されている。
図3等に示すように、板状導光部22の他端縁部22d(外周縁部)は、板状導光部22外部に向かって凸に湾曲している。
板状導光部22の第2出射面22aは、板状導光部22内を導光され車両側方に照射される光(主に第1光源30Aからの光)が出射する面である。
板状導光部22の第2反射面22bは、板状導光部22に入光する光(主に第1光源30Aからの光)を拡散させて板状導光部22の第2出射面22aから出射させるための複数の第2構造物LC2を含む。第2構造物LC2は、例えば、V溝等のレンズカットである。第2構造物LC2は、例えば、第2反射面22bの全域に設けられる。
次に、第2棒状導光部21Bについて説明する。
図3、図4に示すように、第2棒状導光部21Bは、第1棒状導光部21Aに対して車両外側に隣接した状態で並列に配置されている。
第2棒状導光部21Bは、第1棒状導光部21Aと同様、基端部BE21Bから先端部FE21Bに向かって第3湾曲部CR3及び第4湾曲部CR4を介して延びた長尺棒状の導光部である。
具体的には、第2棒状導光部21Bは、基端部BE21Bから車両後方に向かって概ね水平(X軸方向)に延び(図4(c)参照)、第3湾曲部CR3を介して斜め下方かつ車両内側に向かって延び(図4(b)参照)、さらに、第4湾曲部CR4を介して車両内側に向かって概ね水平に延びている(図4(b)参照)。その際、図3、図4(a)に示すように、第2棒状導光部21Bは、基端部BE21Bと第4湾曲部CR4との間で並列に配置されているが、第4湾曲部CR4と先端部FE21Bとの間で第1棒状導光部21Aと合流して一つの棒状導光部を構成している。第1棒状導光部21Aの第1出射面21Abと第2棒状導光部21Bの第3出射面21Bbとの関係、第1棒状導光部21Aの第1反射面21Acと第2棒状導光部21Bの第3反射面21Bcとの関係についても同様である。
第2棒状導光部21Bは、第2光源30Bからの光が入光する第2入光面21Baを含む。第2入光面21Baは、第2棒状導光部21Bの基端部BE21B側の端面に設けられる。第2入光面21Baは、例えば、YZ平面に対して平行な平面である。第2棒状導光部21Bは、第2入光面21Baから入光した第2光源30Bからの光を先端部FE21Bに向けて導光する。
図5に示すように、第2棒状導光部21Bの外周面(側面)は、第3出射面21Bbとその反対側に配置される第3反射面21Bcと第3出射面21Bbと第3反射面21Bcとを接続する一対の側面21Bdとを含む。第2棒状導光部21Bの長手方向に直交する平面による断面は、概ね銀杏形状である(図5参照)。
第3出射面21Bbは、第2棒状導光部21B内を導光され車両後方に照射される第2光源30Bからの光が出射する面である。例えば、第3出射面21Bbは、第2棒状導光部21Bの長手方向に直交する平面による断面が第2棒状導光部21B外部に向かって凸の半円形状の曲面である。
第2棒状導光部21Bは、基端部BE21Bと第3湾曲部CR3との間で上方を向いた(図4(c)参照)第3出射面21Bbが第3湾曲部CR3と第4湾曲部CR4との間で正面(車両後方)を向くように、第3湾曲部CR3から第4湾曲部CR4に向かうに従って時計回りに徐々に捻られた形状に構成される(図4(c)参照)。さらに、第2棒状導光部21Bは、第3出射面21Bbが第4湾曲部CR4と先端部FE21Bとの間でも正面(車両後方)を向くように、第4湾曲部CR4から先端部FE21Bに向かうに従って時計回りに徐々に捻られた形状に構成される(図4(b)参照)。
図3、図5等に示すように、第2棒状導光部21Bは、第2棒状導光部21B内を導光される光(主に第2光源30Bからの光)をリフレクタ40に向けて反射するための第4反射面LC4を含む。第4反射面LC4は、例えば、V溝等のレンズカットである。図5に示すように、第4反射面LC4は、当該第4反射面LC4からの反射光がフランジ23によって遮られないように、第2棒状導光部21Bの第3出射面21Bbのうち車両内側寄りに設けられる。
第3反射面21Bcは、第3出射面21Bbの反対側に配置される。第3反射面21Bcは、第2棒状導光部21Bに入光する光(主に第2光源30Bからの光)を拡散させて第2棒状導光部21Bの第3出射面21Bbから出射させるための複数の第3構造物LC3を含む。第3構造物LC3は、例えば、V溝等のレンズカットである。第3構造物LC3は、例えば、第3反射面21Bcのうち第3湾曲部CR3と先端部FE21Bとの間に設けられる。
一対の側面21Bdは、それぞれ、第2棒状導光部21Bの長手方向に直交する平面による断面が第2棒状導光部21B内部に向かって凸の曲面である。
次に、リフレクタ40について説明する。
図2に示すように、上記構成の導光体20の後方には、リフレクタ40が配置されている。リフレクタ40には、他の車両用灯具の一部90(例えば、ストップランプの発光面)が露出する貫通穴Hが形成されている。リフレクタ40には、アルミ蒸着を施すことで反射面41が形成されている。反射面41は、第2棒状導光部21Bの第4反射面LC4からの反射光を制御する第5反射面41aを含む。第5反射面41aは、図6に示すように、第4反射面LC4からの反射光RayD1、D2を正面視で他の車両用灯具の一部90と重なる方向(例えば、図6中の符号Wが示す範囲参照)に反射するように、その面形状が構成(設計)されている。図6は、第4反射面LC4からの反射光RayD1、D2が正面視で他の車両用灯具の一部90と重なる方向を説明するための図である。
図7は、第1棒状導光部21Aに入光した第1光源30Aからの光及び第2棒状導光部21Bに入光した第2光源30Bからの光それぞれが辿る光路の一例を表す図である。
上記構成の車両用灯具10においては、第1光源30Aを点灯すると、第1光源30Aからの光は、第1棒状導光部21Aの第1入光面21Aaから第1棒状導光部21Aに入光し、第1棒状導光部21A内で内面反射(全反射)を繰り返しつつ第1棒状導光部21Aの先端部FE21Aに向けて第1棒状導光部21A内を導光される。そして、図7に示すように、第1棒状導光部21A内を導光される第1光源30Aからの光は、第1反射面21Ac(第1構造物LC1)で内面反射(拡散反射)され、一部RayA1、A2が第1棒状導光部21Aの第1出射面21Abから出射し、他の一部が板状導光部22に入光する。
また、第2光源30Bを点灯すると、第2光源30Bからの光は、第2棒状導光部21Bの第2入光面21Baから第2棒状導光部21Bに入光し、第2棒状導光部21B内で内面反射(全反射)を繰り返しつつ第2棒状導光部21Bの先端部FE21Bに向けて第2棒状導光部21B内を導光される。そして、図7に示すように、第2棒状導光部21B内を導光される第2光源30Bからの光の一部RayB1、B2が第3反射面21Bc(第3構造物LC3)で内面反射(拡散反射)されて第2棒状導光部21Bの第3出射面21Bbから出射する。
以上のように、第1棒状導光部21Aの第1出射面21Abから出射する光RayA1、A2及び第2棒状導光部21Bの第3出射面21Bbから出射する光RayB1、B2が車両後方(主にX軸方向)に照射されることにより、主配光、すなわち、テールランプ用配光が実現される。
一方、板状導光部22に入光した光(主に第1反射面21Ac(第1構造物LC1)で内面反射された第1光源30Aからの光)は、板状導光部22内で内面反射(全反射)を繰り返しつつ板状導光部22内を導光され、一部RayC1~C3が第2反射面22b(第2構造物LC2)で内面反射(拡散反射)されて板状導光部22の第2出射面22aから出射する。
以上のように、板状導光部22の第2出射面22aから出射する光RayC1~C3が車両側方(主に主配光の照射方向に対して90°のY軸方向)に照射されることにより、側面配光(側面発光)が実現される。その際、板状導光部22(第2出射面22a)は、側面視で、第2棒状導光部21B(第3出射面21Bb)より明るく発光する。これは、第2棒状導光部21B(第3出射面21Bb)から出射する光が車両後方(主にX軸方向)に照射されるのに対して、板状導光部22(第2出射面22a)から出射する光が車両側方(主に主配光の照射方向に対して90°のY軸方向)に照射されることによるものである。なお、側面配光の範囲は、例えば、V溝の(第2構造物LC2)の角度等を調整することで調整することができる。
また、図7に示すように、第2棒状導光部21B内を導光される光(主に第2光源30Bからの光)の一部RayD1、D2は、第2棒状導光部21Bの第4反射面LC4でリフレクタ40の第5反射面41aに向けて内面反射される。リフレクタ40の第5反射面41aは、第4反射面LC4からの反射光RayD1、D2を正面視で他の車両用灯具の一部90と重なる方向に制御する。
これにより、補助配光が実現される。すなわち、光源30A、30B点灯時に、リフレクタ40(反射面41)のうち他の車両用灯具の一部90が露出している貫通穴Hの部分に暗部が形成されるのが抑制される。
以上説明したように、本実施形態によれば、アウターレンズに凸部を形成することなく、側面配光(側面発光)を実現できる車両用灯具10を提供することができる。
これは、導光体20が、車両後方に照射されて主配光を形成する光を出射する第1棒状導光部21A及び第2棒状導光部21Bに加えて、車両側方に照射されて側面配光(側面発光)を形成する光が出射する板状導光部22を含むことによるものである。
また、本実施形態によれば、板状導光部22が、側面視で、各々の棒状導光部21A、21Bより明るく発光する新規見栄えの車両用灯具10を提供することができる。
例えば、側面視で、板状導光部22と第2棒状導光部21Bの明るさの差(輝度差)が100倍以上の新規見栄えの車両用灯具を提供することができる。
また、本実施形態によれば、板状導光部22の一端縁部22cが第1棒状導光部21Aの第1出射面21Abのうち車両内側寄りに連結されているため(図5参照)、第1棒状導光部21Aの第1出射面21Abから出射する光が板状導光部22によって遮られるのが抑制される。
また、本実施形態によれば、第2棒状導光部21Bをさらに備えているため、車両後方(又は車両前方)により多くの光を照射することができる。
また、本実施形態によれば、第2棒状導光部21Bが第1棒状導光部21Aに対して車両外側に配置されているため(図3等参照)、第2棒状導光部21Bの第3出射面21Bbから出射する光が板状導光部22によって遮られるのが抑制される。
また、本実施形態によれば、第1棒状導光部21A及び第2棒状導光部21Bが一体的に成形された車両用灯具10を提供することができる。
また、本実施形態によれば、第4反射面LC4が第2棒状導光部21Bの第3出射面21Bbのうち車両内側寄りに設けられているため(図5参照)、第4反射面LC4からの反射光がフランジ23によって遮られるのが抑制される。
また、本実施形態によれば、各々の光源30A、30B点灯時に、リフレクタ40のうち他の車両用灯具の一部90が露出している貫通穴Hの部分に暗部が形成されるのが抑制される。
また、本実施形態によれば、第1棒状導光部21Aと第2棒状導光部21Bがそれぞれの先端部側で合流して一つの棒状導光部を構成している(図3等参照)ため、各々の棒状導光部21A、21Bに入光した各々の光源30A、30Bからの光が先端部に向かう途中で合流して先端部に向かう。すなわち、先端部に向かうに従って減少(減衰)する各々の棒状導光部21A、21B内を導光される光が途中で合流して足し合わされる形となる。その結果、各々の棒状導光部21A、21Bを先端部まで明るく発光させることができる。
また、本実施形態によれば、導光体20から周囲に漏れ出る光によって発光するリフレクタ40の反射面41で囲まれた空間(図2等参照)に配置された導光体20(各々の棒状導光部21A、21B及び板状導光部22が発光する)が視認される奥行き感のある立体的な発光見栄えを実現することができる。
次に、変形例について説明する。
上記実施形態では、本発明の車両用灯具をテールランプに適用した例について説明したが、これに限らない。例えば、ストップッランプ、ポジションランプ、ターンランプ、バックランプ、DRL(Daytime Running Lamps)ランプにも本発明の車両用灯具を適用してもよい。
また、上記実施形態では、第1棒状導光部21Aとして、長手方向に直交する平面による断面が銀杏形状の棒状導光部を用いた例について説明したが、これに限らない。例えば、第1棒状導光部21Aとして、一般的な棒状導光部と同様、長手方向に直交する平面による断面が円形状又はその他の形状の導光棒を用いてもよい。第2棒状導光部21Bについても同様である。
また、上記実施形態では、第1棒状導光部21Aとして、基端部BE21Aから先端部FE21Aに向かって第1湾曲部CR1及び第2湾曲部CR2を介して延びた長尺棒状の導光部を用いた例について説明したが、これに限らない。例えば、第1棒状導光部21Aとして、直線状又は曲線状に延びた長尺棒状の導光部を用いてもよい。すなわち、第1棒状導光部21Aは、車両デザイン、灯具デザインに応じて様々な形態を採り得る。第2棒状導光部21Bについても同様である。
また、上記実施形態では、板状導光部22として、側面視の外形が、図4(c)に示すように、第2棒状導光部21B(第3湾曲部CR3と第4湾曲部CR4の間の傾斜部分)と板状導光部22の他端縁部22d(板状導光部22外部に向かって凸に湾曲した外周縁部)とで囲まれた外形の板状導光部を用いた例について説明したが、これに限らない。すなわち、板状導光部22の側面視の外形は、車両デザイン、灯具デザインに応じて様々な形態を採り得る。
また、上記実施形態では、第1導光部として第1棒状導光部21Aを用い、第2導光部として板状導光部22を用いた例について説明したが、これに限らない。例えば、これと逆に、第1導光部として板状導光部22を用い、第2導光部として第1棒状導光部21Aを用いてもよい。
また、上記実施形態では、リフレクタ40の第5反射面41aが、図6に示すように、第4反射面LC4からの反射光を正面視で他の車両用灯具の一部90と重なる方向(例えば、図6中の符号Wが示す範囲参照)に反射するように、その面形状が構成(設計)されている例について説明したが、これに限らない。例えば、主配光や側面配光を補完するため、リフレクタ40の第5反射面41aは、第4反射面LC4からの反射光を車両後方、車両側方等の様々な方向に反射するように、その面形状が構成(設計)されていてもよい。
また、上記実施形態では、第1棒状導光部21A及び第2棒状導光部21Bの二本の棒状導光部を用いた例について説明したが、これに限らない。例えば、三本以上の棒状導光部を用いてもよい。
図8は、導光体20の変形例である。
上記実施形態では、第2棒状導光部21Bを用いた例について説明したが、これに限らない。例えば、図8に示すように、第2棒状導光部21Bは省略してもよい。
図9は、導光体20の他の変形例である。
上記実施形態では、第1棒状導光部21Aを用いた例について説明したが、これに限らない。例えば、図9に示すように、第1棒状導光部21Aは省略してもよい。
上記各実施形態で示した各数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
上記各実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記各実施形態の記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10…車両用灯具、20…導光体、21A…第1棒状導光部、21Aa…第1入光面、21Ab…第1出射面、21Ac…第1反射面、21Ad…側面、21B…第2棒状導光部、21Ba…第2入光面、21Bb…第3出射面、21Bc…第3反射面、21Bd…側面、22…板状導光部、22a…第2出射面、22b…第2反射面、22c…一端縁部、22d…他端縁部、23、24…フランジ部、30…光源、30A…第1光源、30B…第2光源、31…発光面、40…リフレクタ、41…反射面、41a…第5反射面、50…インナーレンズ、60…アウターレンズ、70…ハウジング

Claims (8)

  1. 導光体と、前記導光体内を導光される光を発光する光源と、を備えた車両用灯具において、
    前記導光体は、第1導光部と第2導光部とを含み、
    前記第1導光部は、当該第1導光部内を導光され車両前方又は車両後方に照射される前記光源からの光が出射する第1出射面とその反対側に配置される第1反射面とを含み、
    前記第2導光部は、当該第2導光部内を導光され車両側方に照射される前記光源からの光が出射する第2出射面とその反対側に配置される第2反射面とを含み、
    前記第1導光部は、第1棒状導光部であり、
    前記第2導光部は、板状導光部であり、
    前記板状導光部の一端縁部は、前記第1棒状導光部の前記第1出射面のうち車両内側寄りに連結され、
    第2棒状導光部をさらに備え、
    前記第2棒状導光部は、当該第2棒状導光部内を導光され車両前方又は車両後方に照射される前記光源からの光が出射する第3出射面とその反対側に配置される第3反射面とを含む車両用灯具。
  2. 前記第2棒状導光部は、前記第1棒状導光部に対して車両外側に配置される請求項に記載の車両用灯具。
  3. 前記第1棒状導光部及び前記第2棒状導光部は、一体的に成形されている請求項に記載の車両用灯具。
  4. 前記導光体の後方に配置されるリフレクタをさらに備え、
    前記導光体は、前記導光体内を導光される前記光源からの光を前記リフレクタに向けて反射するための第4反射面を含み、
    前記リフレクタは、前記第4反射面からの反射光を制御する第5反射面を含む請求項2又は3に記載の車両用灯具。
  5. 前記第4反射面は、前記第2棒状導光部の前記第3出射面のうち車両内側寄りに設けられる請求項に記載の車両用灯具。
  6. 前記リフレクタには、他の車両用灯具の一部が露出する貫通穴が形成されており、
    前記リフレクタの前記第5反射面は、前記第4反射面からの反射光を正面視で前記他の車両用灯具の一部と重なる方向に反射する請求項4又は5に記載の車両用灯具。
  7. 前記第1棒状導光部と前記第2棒状導光部は、基端部側で並列に配置され、先端部側で合流して一つの棒状導光部を構成している請求項1からのいずれか1項に記載の車両用灯具。
  8. 前記第2導光部は、側面視で、前記第1導光部より明るく発光する請求項1からのいずれか1項に記載の車両用灯具。
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