JP7329215B2 - 走行車両の自動走行システム - Google Patents

走行車両の自動走行システム Download PDF

Info

Publication number
JP7329215B2
JP7329215B2 JP2019134845A JP2019134845A JP7329215B2 JP 7329215 B2 JP7329215 B2 JP 7329215B2 JP 2019134845 A JP2019134845 A JP 2019134845A JP 2019134845 A JP2019134845 A JP 2019134845A JP 7329215 B2 JP7329215 B2 JP 7329215B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
unmanned vehicle
control unit
unmanned
traveling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019134845A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021018181A (ja
Inventor
正樹 瀬川
智広 鈴木
アラディン ムハンマド アブレラ アブダルラマン
倫太郎 上平
努 塩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ZMP Inc
Original Assignee
ZMP Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ZMP Inc filed Critical ZMP Inc
Priority to JP2019134845A priority Critical patent/JP7329215B2/ja
Publication of JP2021018181A publication Critical patent/JP2021018181A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7329215B2 publication Critical patent/JP7329215B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、閉鎖された走行路から成る周回コースに沿って走行車両を走行させながら、例えば当該走行車両の走行テストを行なう走行車両の自動走行システムに関するものである。
一般に、例えば乗用自動車や貨物自動車等の走行車両の耐久テストを行なう場合、閉鎖された走行路から成るテスト専用の周回コースに沿って、当該走行車両を走行させながら各種の走行テストを行なっている。その際、運転者は、前もって設定された走行プログラムに従って、周回コースの指定された走行レーンに沿って指定された速度等で当該走行車両を走行させる必要がある。このような走行テストは、その内容や目的によっては、長時間にわたって周回走行させる場合もあるため、運転者は常に注意を払いながら、上記の走行プログラムに従って走行車両を走行させる必要があるので、大きな負担となっている。また、運転者によって、運転にクセがあるため、同じ走行プログラムに従って走行車両を走行させたとしても、運転者によって走行テストの結果にバラツキが生ずることも有り、走行テストの精度の点でも課題があった。
また、周回コースに所謂バンク付き曲線路が設けられている場合、平坦な走行路と比較して、走行路上の他の車両や障害物と一定以上の距離を保持する必要があるが、バンク付き曲線路の走行路は、前方の障害物を検出するカメラの撮像範囲では走行車両から見て前方に占める路面の割合が大きくなってしまい、障害物があったとしても左右にずれ込む可能性が高いため、このような監視カメラでは、バンク付き曲線路において障害物を検出することは困難である。
これに対して、特許文献1には自動車のフットペダルを作動するアクチュエータが開示されている。このアクチュエータによれば、自動車の装置の機能テスト及び耐久テスト等を実施する場合にブレーキペダル又はアクセルペダルを選択的に作動でき、所要スペースが最小であり、且つコスト的に妥当なアクチュエータが得られる。
特許文献2には、車両自動運転装置およびその搭載方法が開示されている。この車両自動運転装置およびその搭載方法によれば、車両自動運転装置を用いて行なう車両試験の所要時間の短縮を図ることができ、また車両試験開始前の車両の搬入および車両試験終了後の車両の搬出を一人で行なうことができる。
特許文献3には、自車両が走行する車線のカーブ半径を推定する、カーブ半径推定装置及びカーブ半径推定装置付き自動操舵制御システムが開示されている。このような装置及びシステムによれば、カーブ半径推定装置が、操舵角に基づいて第一カーブ半径を算出する第一カーブ半径算出手段と、ヨーレートに基づいて第二カーブ半径を算出する第二カーブ半径算出手段と、第一カーブ半径と第二カーブ半径とを所定の合成比で合成してカーブ半径を推定するカーブ半径推定手段と、を備え、カーブ半径推定手段が、車速に応じて前記所定の合成比を変化させる。
特許文献4には車両用接触回避支援装置が開示されており、自車と自車前方の障害物との位置関係に基づく接触余裕値を得、接触余裕値が閾値より小さく、かつ操向ハンドルの操作が検出されなかったとき、障害物に対する自車の接触回避支援を行なう車両用接触回避支援装置において、バンク路の走行中に接触回避支援処理が過剰に作動することを防止する。
特開2002-215250号公報 特開2003-098046号公報 特開平10-103935号公報 特開2011-051572号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2においては、いずれも自動車の走行時における車速を加速又は減速により制御するものであって、障害物の検出や曲線路等の走行時における操舵を制御するものではない。
特許文献3は、自動車のカーブ走行時に、操舵角によるカーブ半径とヨーレートによるカーブ半径とをそれぞれ算出して、これら二つのカーブ半径を所定の剛性比で合成することにより、カーブ半径を推定して操舵角を制御するものである。従って、カーブ走行時に、カーブ半径を常に推定しながら操舵角を制御する必要があり、演算量が多くなると共に、演算に時間がかかってしまう。
特許文献4の技術では、バンク路の走行中に障害物としてのガードレールを発見したとき、障害物と接触しないように接触回避支援を行なう際に、その接触回避支援処理が過剰に作動しないようにするものであり、バンク路による障害物の正確な認識を行なうものではない。また、障害物の検出のために、車両前部に設けられたミリ波レーダー,レーザーレーダー又はステレオカメラ等が使用されており、前述したバンク付き曲線路において、障害物の検出が困難になるということは考慮されていない。
さらに、周回コースを複数台の無人運転車両が走行する場合には、個別に各無人運転車両の駆動制御を行なうだけでなく、合流や車線変更等の場合にも、それぞれ個別に設定された走行プログラムに従って走行する各無人運転車両の相互の接触を避ける必要がある。しかしながら、従来は、各車両相互の接触を避ける駆動制御を行なう技術はなかった。
本発明は以上の点に鑑み、簡単な構成により、閉鎖された走行路から成る周回コースに沿って、走行路上の障害物や他の車両を回避しながら、複数台の無人運転車両を走行させて、例えば当該無人運転車両の走行テストを行なう走行車両の自動走行システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため本発明は、閉鎖された走行路から成る周回コースに沿って、自動運転制御部により無人運転車両を走行させて、複数台の無人運転車両の同時周回走行を行なう走行車両の自動走行システムにおいて、各無人運転車両を外部から駆動制御する外部運転制御部と、各無人運転車両と外部運転制御部とを接続するネットワークと、を備え、外部運転制御部が、ネットワークに接続される送受信部と、記憶部と、各無人運転車両を制御する制御部と、を含み、無人運転車両が、ネットワークに接続される送受信部と、走行路を走行するための走行部及び操舵部と、走行路における走行状態を検出する位置検出センサ,車速センサ,三軸加速度センサと、当該無人運転車両の周囲に位置する他の車両を検出する車両検出センサ又は無人運転車両の周囲に位置する他の車両及び障害物を検出する周囲センサを含む検出部と、を備え、外部運転制御部が、記憶部に前もって設定された複数個の走行パターンの組合せから成る走行プログラムを、制御部からネットワークを介して各無人運転車両に伝送し、さらに、外部運転制御部が、一つの無人運転車両からの障害物検出信号及び走行情報を、ネットワークを介して他の無人運転車両に伝送することにより、複数の無人運転車両は、互いに個々の無人運転車両の障害物検出信号及び走行情報を共有し、走行プログラムを受信した各無人運転車両の自動運転制御部が、無人運転車両の検出部からの検出信号に基づいて、当該無人運転車両の位置,車速及び姿勢を検出し、障害物検出信号及び走行情報として他の無人運転車両に送信すると共に、当該走行情報及び他の無人運転車両から送られてくる障害物検出信号及び走行情報と、車両検出センサからの検出信号に基づいて、当該無人運転車両の周囲に位置する他の無人運転車両を含む車両を認識して、走行部及び操舵部を駆動制御することにより、前もって設定された走行プログラムによる走行パターンに従って当該無人運転車両を周回コースの走行路に沿って、他の車両や障害物と接触しないように周回走行させることを特徴とする。
上記構成において、好ましくは、周回コースに沿って走行位置の目安となる標識が設けられ、無人運転車両の検出部は、標識を検出する標識センサを備える。
上記構成によれば、自動運転制御部が、検出部からの検出信号に基づいて標識に沿って無人運転車両が走行するように走行制御部を制御し、走行制御部が走行部及び操舵部を駆動制御することにより、無人運転車両は、標識を基準として周回コースに沿って周回して自動テスト走行することができる。その際、自動運転制御部が、無人運転車両の検出部の各センサからの検出信号に基づいて、当該無人運転車両の位置,車速及び姿勢と、当該無人運転車両の周囲に位置する他の車両や障害物と、標識を認識すると共に、周囲センサにより無人運転車両の周囲に位置する他の車両、そして他の無人運転車両からの走行情報に基づいて他の無人運転車両をより迅速に認識して、他の車両との接触を効果的に回避する。これにより、当該無人運転車両の自己位置がより正確に取得されるので、走行路に対してより精度のよい自動運転を行なうことができる。
本発明による走行車両の自動走行システムは、好ましくは、周回コースがバンク付き曲線路を備え、バンク付き曲線路に障害物検出部が備えられ、自動運転制御部が、障害物検出部の検出信号と他の無人運転車両からの走行情報に基づいて、バンク付き曲線路内の障害物及び他の車両を認識し、走行中に当該障害物及び他の車両と接触しないように当該無人運転車両の走行部及び操舵部を駆動制御し、かつ必要に応じて当該無人運転車両を運転停止させる。従って、バンク付き曲線路では、障害物検出部が、無人運転車両からは視認しにくい前方の走行路上における障害物や他の車両、特に他の無人運転車両を確実に検出することができる。
本発明による走行車両の自動走行システムは、好ましくは、前記障害物検出部が、前記バンク付き曲線路内に障害物又は他の車両を検出し、かつ当該無人運転車両の前記バンク付き曲線路への進入時に、前記自動運転制御部が他の無人運転車両からの走行情報を参照し、前記障害物又は他の車両がバンク付き曲線路内に留まると予測される場合には、当該無人運転車両を前記バンク付き曲線路の手前で運転停止させる。よって、当該無人運転車両のバンク付き曲線路内への進入時に、自動運転制御部が他の無人運転車両の走行状態を勘案しながら、障害物又は他の車両がバンク付き曲線路内に存在すると予想される場合には、当該無人運転車両のバンク付き曲線路内への進入を阻止することで当該無人運転車両と他の車両や障害物との衝突を回避することができる。
本発明による走行車両の自動走行システムは、好ましくは、周囲センサからの検出信号により、又は他の無人運転車両の走行情報により、バンク付き曲線路における他の車両又は当該他の無人運転車両が排他領域に位置し、かつ当該無人運転車両の排他領域への進入時に他の車両又は他の無人運転車両が排他領域内に留まると予測される場合には、自動運転制御部が当該無人運転車両を排他領域の手前で運転停止させる。よって、当該無人運転車両のバンク付き曲線路内への進入時に、障害物又は他の車両が排他領域に存在すると予想される場合には、自動運転制御部が、当該無人運転車両の排他領域内への進入を阻止することで、排他領域における当該無人運転車両と他の車両や障害物との衝突を回避することができる。
本発明による走行車両の自動走行システムは、好ましくは、自動運転制御部が、当該無人運転車両の走行路における合流又は車線変更の際に、当該無人運転車両の位置と、周囲センサ,他の無人走行車両からの走行情報及び/又は障害物検出部で検出された他の車両及び障害物の位置と、を参照することで、移動先の車線への進入の可否を判断する。従って、当該無人運転車両及び他の無人運転車両の位置、他の車両及び障害物の位置との相対関係を参照して、当該無人運転車両の周回コースの走行路への合流又は車線変更の可否を判断することにより、当該無人運転車両と他の車両や障害物との衝突を回避することができる。
本発明による走行車両の自動走行システムは、好ましくは、外部運転制御部が、先行する無人運転車両について「障害物あり」、「排他区間内に車両あり」又は「排他区間内に車両進入予定あり」の場合には、後続する無人運転車両に対して走行不可の信号を送信することで、当該区間における無人運転車両の排他協調制御を行なう。
本発明によれば、簡単な構成により、閉鎖された走行路から成る周回コースに沿って、走行路上の障害物や他の車両、特に他の無人運転車両を確実に回避しながら複数台の無人運転車両を走行させて、例えば当該無人運転車両を複数台並行して走行テストを行なうことができる走行車両の自動走行システムが提供される。
本発明による走行車両の自動走行システムの全体構成を示す概略図である。 図1の自動走行システムにおける周回コースを示す概略図である。 図2のバンク付き曲線路のA-A線断面図である。 図2のバンク付き曲線路付近に設けられた障害物検出部の構成を示すブロック図である。 図4の障害物検出部の具体的な構成例を示す概略図である。 図4の障害物検出部において三個の障害物センサの配置例を示す概略平面図である。 図1の自動走行システムにおける無人運転車両の構成を示すブロック図である。 図1の自動走行システムにおける無人運転車両の別の構成を示すブロック図である。 図8の無人運転車両における各種センサ等の配置を示し、(A)は概略平面図、(B)は概略側面図、(C)は概略正面図である。 図1の自動走行システムにおける外部運転制御部の構成を示すブロック図である。 図1の自動走行システムにおける走行プログラムを構成する各種走行パターンをそれぞれ示す概略図である。 無人運転車両による基本的な障害物や他の車両等の物体の認識作業を示すフローチャートである。 無人運転車両によるバンク付き曲線路における障害物や他の車両等の物体の認識作業を示すフローチャートである。 無人運転車両によるバンク付き曲線路における走行又は停止判断作業を示すフローチャートである。 無人運転車両による合流の可否判断作業を示すフローチャートである。 無人運転車両による車線変更の可否判断作業のフローチャートである。 無人運転車両によるバンク付き曲線路の走行可否判断を示すフローチャートである。 無人運転車両の駐車スペースへの駐車時の走行状態を示す説明図である。 二台の無人運転車両の排他協調を示す概略図である。
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明による走行車両の自動走行システム(以下、自動走行システムという)の一実施形態の全体構成を示している。図1において、自動走行システム10は、周回コース11と、周回コース11を周回して走行する無人運転車両20と、無人運転車両20を外部から駆動制御する外部運転制御部30と、ネットワーク40と、から構成され、例えば無人運転車両20を周回コース11に沿って走行させることにより、無人運転車両20のテスト走行を実施することができる。
周回コース11は図2に示すように、互いに平行に延びる二本の直線路11a,11bと、これらの直線路11a,11bの両端に配置され且つ双方の直線路11a,11bの端部を結ぶように連結された半円状の曲線路11c,11dと、から成り、閉鎖された走行路12を構成している。この走行路12は、図示の場合、走行路12に沿って長手方向に延びる標識としての白線11eによって、二本の走行レーン12a,12bに仕切られていると共に、曲線路11c,11dの外側には、ガードレール11f,11gが設置されている。図示の場合、走行路12は、矢印Fで示すように左回りに走行車両が走行し周回する。白線11eは、図示の場合には連続した白線であるが、所謂破線や鎖線等であってもよい。
周回コース11に隣接して、周回コース11を走行すべき走行車両が待機するための駐車スペース11hが配置されており、周回コース11を走行する走行車両は、この駐車スペース11hから出発して周回コース11を周回した後、再びこの駐車スペース11hに帰還する。この駐車スペース11hは、ベースとも呼ばれる。周回コース11の一箇所には、切替位置11iが設けられ、周回コース11を周回する走行車両が切替位置11iを通過する際、後述するように走行プログラム50を構成する走行パターンの切替えが行なわれる。
さらに、図3に示すように、周回コース11の一方の曲線路11cは、所謂バンク付き曲線路として構成され、内周に対して外周が高く、幅方向に関して内側に向かって低くなるような横傾斜を備えている。この横傾斜は図示の場合、曲線路11cの外周側ほど傾斜角度が大きくなるように形成されている。ここで、バンク付き曲線路11cは、安全走行のために排他区間として設定され、バンク付き曲線路11c内では無人運転車両20の走行は一台のみに制限されている。
このバンク付き曲線路11cには、障害物検出部60が備えられる。障害物検出部60は、図4及び図5に示すように、障害物センサ61と、障害物センサ61で撮像した撮像信号を画像処理して障害物を検出する処理部62と、処理部62の出力信号を送信する送信部63と、表示部64と、から構成され、これらは台座60a上に設けられている。
障害物センサ61は、広い撮像画角をカバーするために、例えば図6に示すように三個の個別障害物センサ61a,61b及び61cを含んでいる。個別障害物センサ61a,61b及び61cは同じ構成であるので、以下、個別障害物センサ61aについて説明する。個別障害物センサ61aは、例えばライダー,カメラ,ミリ波レーダー等のセンサデバイスも使用され得る。ライダーは、レーザーレーダーとも呼ばれるセンサであり、光検出と測距(LIDAR(Light Detection and Ranging))又はレーザー画像検出と測距(Laser Imaging Detection and Ranging)を行なうセンサで、LIDARとも表記される。ライダーは、二次元ライダーや三次元ライダーを用いてもよい。三次元ライダーは、曲線路11cのレーザー画像検出と、検出した物体との測距を行なうことができる。カメラとしては、単眼カメラ,双眼カメラ,ステレオカメラ等を使用できる。以下の説明においては、個別障害物センサ61a,61b及び61cは三次元ライダーとして説明する。
障害物検出部60は、バンク付き曲線路11cや、バンク付き曲線路11c以外の走行レーン12a、12bをカバーするような撮像範囲を備える必要がある。このため、各個別障害物センサ61a~61cは、例えば水平画角120度、垂直画角15度のものが使用され、図6に示すように、バンク付き曲線路11cの走行路12の全領域、又はバンク付き曲線路11cとその近傍の停止位置11jまでをカバーするような撮像範囲を備えるように、各個別障害物センサ61a~61cの撮像範囲を互いに重なり合うようにずらして配置される。なお、一つの個別障害物センサ61a~61cが上述した撮像範囲を備えているものであれば、ただ一つの個別障害物センサを備えるようにしてもよい。
処理部62は、障害物センサ61の各個別障害物センサ61a~61cからの画像信号及び測距信号を含む出力信号に基づいて、画像信号から障害物とその距離を含む測距信号から当該障害物までの距離を検出することにより、障害物の位置を含む障害物検出信号62aを送信部63及び表示部64に出力する。送信部63は、処理部62からの障害物検出信号62aが入力され、この障害物検出信号62aを、ネットワーク40を介して外部運転制御部30に送信する。表示部64は、処理部62から障害物検出信号62aが入力されたとき、障害物発見の旨の表示、例えば表示灯の点滅表示等の適宜の警告表示を行なう。
ネットワーク40は任意の構成のネットワークであって、専用回線ネットワークであっても、公衆回線ネットワークであってもよい。ネットワーク40により、無人運転車両20と外部運転制御部30、また障害物検出部60と外部運転制御部30がそれぞれ相互に接続され、また後述するように、必要に応じて各種信号が相互に送受信される。
無人運転車両20は公知の構成の自動運転車両であって、図7に示すように、車両本体21の下部に設けられた走行部22と、操舵部23と、走行部22及び操舵部23を駆動制御する車両制御部24と、自動運転制御部25と、送受信部26と、記憶部27と、検出部28と、から構成されている。
車両本体21は、走行部22,操舵部23及び車両制御部24、そして走行に必要な他の機器21aを含めて、公知の自動車として構成されている。車両本体21は、ドライバーが乗車して通常の自動車と同様に運転することもできる。
走行部22は、例えば四つの車輪22aと、四つの車輪22aのうち、例えば前輪及び/又は後輪を駆動輪として駆動する駆動源22bと、から構成されている。駆動源22bは公知の構成であって、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等のエンジン、あるいは駆動モータから構成されている。
操舵部23は公知の構成であって、四つの車輪22aのうち、例えば前輪を操舵輪として左右に揺動させることで、無人運転車両20を直進あるいは左転回又は右転回させる。駆動輪と操舵輪は、同じ車輪であってもよい。駆動源22b及び操舵部23がそれぞれ車両制御部24により制御されることで、各車輪22aのうち駆動輪が回転駆動され、また操舵輪が左右に揺動されることで、無人運転車両20が前進,後退又は左右に転回して所定の方向に走行することができる。
車両制御部24は、後述する走行プログラム50に基づいて走行部22の駆動源22b及び操舵部23を駆動制御し、対応する車輪22a(駆動輪)を駆動して、走行プログラム50で設定された車速,前進,後退,左右転回等の走行を行なわせる。さらに、車両制御部24は、車両本体21の各種機器21aを作動させあるいは制御することにより車両本体21を確実に走行させる。なお、車両制御部24は、当該無人運転車両20に乗車したドライバーが車両本体21を操作して手動で運転を開始した場合には、走行プログラム50に基づく自動テスト走行を中断する。
走行プログラム50は、自動運転制御部25により直接に入力され又は前もって設定されて記憶部27に記憶され、あるいは送受信部26からネットワーク40を介して外部の外部運転制御部30から受信することにより取得され、車両制御部24に入力される。
自動運転制御部25は、検出部28から入力される各種検出信号S1~S4、また障害物検出部60から外部運転制御部30,ネットワーク40を介して送られてくる障害物検出信号62a、そして他の無人運転車両20から送られてくる障害物検出信号25a,走行情報25c(後述)を参照しながら、走行プログラム50に基づいて走行部22,操舵部23を駆動制御し、また検出信号S1~S4を記憶部27に登録し、あるいは送受信部26からネットワーク40を介して外部の外部運転制御部30に送信する。
送受信部26は、外部に設けられる外部運転制御部30との間でネットワーク40を介して無線通信により検出信号S1~S4及び障害物検出信号62aを送信すると共に、外部運転制御部30から前もって設定された走行プログラム50を受信して記憶部27に登録し、あるいは走行プログラム50を車両制御部24に伝送する。送受信部26は、外部運転制御部30から前もって設定された走行プログラム50を受信して記憶部27に登録し、かつ走行プログラム50を車両制御部24に伝送してもよい。さらに、送受信部26は、自動運転制御部25が作成した障害物検出信号25a及び走行情報25cを、ネットワーク40を介して外部運転制御部30に送信すると共に、外部運転制御部30から送られてくる他の無人運転車両20の障害物検出信号25a及び走行情報25cを受信し、自動運転制御部25に伝送する。
記憶部27は、自動運転制御部25で入力され又は外部の運転制御部30からネットワーク40を介して受信した走行プログラム50と検出部28からの検出信号S1~S4を逐次記憶する。さらに、記憶部27は、前もって作成された周回コース11の白線,ガードレール11f,11gを含む走行路12に関するマップデータが記憶されている。
検出部28は図示の場合、車両検出センサ28aと、位置検出センサ28bと、車速センサ28cと、三軸加速度センサ28dと、を含んで構成されている。
車両検出センサ28aは、前方の無人運転車両20の検出のために車両前部に設けられたミリ波レーダー又はライダーの少なくとも一つ以上のセンサであって、前方の無人運転車両20に関するレーダー信号等を検出信号S1として自動運転制御部25に送出する。
位置検出センサ28bは、例えばGPSセンサによる経度及び緯度を検出することにより、例えば所定時間ごとに無人運転車両20のそのときの測地データを検出し、検出信号S2として自動運転制御部25に送出する。自動運転制御部25は、検出信号S2と記憶部27から読み出した走行路12のマッピングデータとを比較して、当該無人運転車両20の走行路12での走行位置、そして曲線路11c,11dでの曲率半径を得て、当該走行レーン12a,12b内での進路を保持するように走行プログラム50を修正して車両制御部24に送出する。
車速センサ28cは、例えば車輪22aの回転数を検出し、その回転数を検出信号S3として自動運転制御部25に送出する。三軸加速度センサ28dは、所謂ジャイロであって、車両本体21の三軸方向の加速度により無人運転車両20の三次元の姿勢を検出し、その検出信号S4を自動運転制御部25に送出する。
上記自動運転制御部25は、車両検出センサ28a,位置検出センサ28b,車速センサ28c,三軸加速度センサ28dからの検出信号S1~S4に基づいて無人運転車両20の走行位置,走行速度,姿勢及び標識を検出し、これらを走行情報25cとして送受信部26からネットワーク40を介して外部運転制御部30に送信すると共に、外部運転制御部30から送られてくる他の無人運転車両20の障害物検出信号25a及び走行情報25cと、他の走行車両等の位置及び距離等から当該無人運転車両20の周囲の状況を把握し、周回コース11上の自己位置を推定すると共に、そのときの走行プログラム50の進行状況を判断する。これにより、当該無人運転車両20は、それぞれ個別に走行プログラム50に従って周回コース11を周回走行している他の無人運転車両20と相互に走行情報25cを交換することで、できるだけそれぞれの走行プログラム50を進行できるように、即ち各無人運転車両20の走行プログラム50の変更をできるだけ少なくするように、無人運転車両20が相互に協調して周回コース11を周回走行する。
自動運転制御部25が障害物検出信号25aを生成したときは、検出信号S1及び/又は障害物検出信号25aを送受信部26からネットワーク40を介して外部運転制御部30に送信する。さらに、自動運転制御部25は、走行プログラム50に含まれる後述の走行停止指令に基づいて車両制御部24を制御し、無人運転車両2の走行を停止させることができる。
図8は、図1の自動走行システムにおける無人運転車両20Aの別の構成を示すブロック図で、図9は、図8の無人運転車両20Aにおける各種センサ等の配置を示す(A)概略平面図、(B)概略側面図及び(C)概略正面図である。図8に示す無人運転車両20Aが図7の無人運転車両20と異なるのは、検出部が車両センサ28aの代わりに周囲センサ28a’を備え、さらに走行路12に設置された標識を検出する標識センサ28eを備える点である。他の構成は、無人運転車両20と同じであるので説明は省略する。
周囲センサ28a’は、図9に示すように車両本体21の前後のバンパー付近に設けられた4個のライダー28fから構成されているが、このライダー28fの代わりに、あるいはライダー28fに加えて、例えば車両本体21の前後左右に取り付けられたステレオカメラ28gや車両本体21の屋根に取り付けられたライダー28hを備えてもよい。周囲センサ28a’は、無人運転車両20Aの周囲、即ち前後左右の障害物や他の車両等の走行路12上の物体を検出することができる。周囲センサ28a’が走行路12上の物体を検出した場合、その物体の方向及び距離を含む検出信号S1’を自動運転制御部25に送出する。
標識センサ28eは、単眼カメラ,双眼カメラ,ステレオカメラ等が使用されるが、図示の場合には、フロントガラス上部に設けられた単眼カメラであって、無人運転車両20Aの進行方向前方を撮像し、撮像した画像信号を検出信号S5として自動運転制御部25に送出する。自動運転制御部25は、検出信号S5に基づいて無人運転車両20Aの前方の状況、特に周回コース11の走行路12の白線11e及びガードレール11f,11gを画像認識して走行レーン12a,12b内の現在位置を把握し、前もって設定された走行路12のマップデータと比較することにより自己位置推定を行なって、当該走行レーン12a,12b内の進路を保持するように走行プログラム50を修正し、車両制御部24に送出する。これにより、車両制御部24は、操舵部23を制御して無人運転車両20Aを走行レーン12a,12bから外れることなく確実に走行レーン12a,12b内で走行させることができる。
上記自動運転制御部25は、周囲センサ28a’,位置検出センサ28b,車速センサ28c,三軸加速度センサ28d及び標識センサ28eからの検出信号S1’、S2~S5に基づいて無人運転車両20Aの走行位置,走行速度,姿勢及び標識を検出し、これらを走行情報25cとして送受信部26からネットワーク40を介して外部運転制御部30に送信すると共に、外部運転制御部30から送られてくる他の無人運転車両20Aの障害物検出信号25a及び走行情報25cと、前方領域の物体、例えば障害物や他の走行車両等の物体の位置及び距離等から当該無人運転車両20Aの周囲の状況を把握し、周回コース11上の自己位置を推定すると共に、そのときの走行プログラム50の進行状況を判断する。これにより、当該無人運転車両20Aは、それぞれ個別に走行プログラム50に従って周回コース11を周回走行している他の無人運転車両20Aと相互に走行情報25cを交換することで、できるだけそれぞれの走行プログラム50を進行できるように、即ち各無人運転車両20Aの走行プログラム50の変更をできるだけ少なくするように、無人運転車両20Aが相互に協調して周回コース11を周回走行する。
自動運転制御部25は、検出信号S1’,S2~S5に基づいてバンク付き曲線11cを含む周回コース11の走行路12上に障害物や他の走行車両を発見した場合は、当該障害物の位置を含む障害物検出信号25aを生成し、この障害物検出信号25aを送受信部26からネットワーク40を介して外部運転制御部30に送信すると共に、この障害物検出信号25aに基づいて当該障害物や他の走行車両と接触しないように走行プログラム50を修正し、車両制御部24に送出する。これにより、車両制御部24は、当該障害物や他の走行車両と接触しないように走行部22を制御して無人運転車両20Aを減速又は停止させ、あるいは操舵部23を制御して走行レーン12a,12bを変更し、あるいは走行レーン12a,12bの変更を中止する。
これに対して、自動運転制御部25は、障害物検出部60から障害物検出信号62aを受信した場合、又は他の無人運転車両10からバンク付き曲線路11c上の障害物や他の車両を発見した旨の障害物検出信号25aを受信した場合には、バンク付き曲線路11c上に障害物や他の車両が存在することから走行プログラム50にかかわらず車両制御部24を制御し、無人運転車両20Aをバンク付き曲線路11cの手前の停止位置11jで緊急停止させる。
自動運転制御部25が障害物検出信号25aを生成したとき、検出信号S1’及び/又は障害物検出信号25aを送受信部26からネットワーク40を介して外部運転制御部30に送信する。さらに、自動運転制御部25は、走行プログラム50に含まれる後述の走行停止指令に基づいて車両制御部24を制御し、無人運転車両2の走行を停止させることができる。
外部運転制御部30は周回コース11に隣接して配置されており、図10に示すように、ネットワーク40に接続される送受信部31と、記憶部32と、制御部33と、表示部34と、入力部35と、を含んでいる。外部運転制御部30の制御部33は、送受信部31で受信した無人運転車両20Aからの検出信号S1’,S2~S5及び障害物検出信号25a,エラー信号25b及び走行情報25cと、障害物検出部60からの障害物検出信号62aと、を記憶部32に記憶させると共に、これらの検出信号S1’,S2~S5に基づいて、当該無人運転車両20Aの周回コース11上の位置を表示部34の表示画面上に表示する。表示部34の表示画面に表示される無人運転車両20Aの位置を操作者が目視することで、当該無人運転車両20Aの周回コース11上の位置が容易に視認される。また、外部運転制御部30の制御部33は、障害物検出部60からの障害物検出信号62aをネットワーク40を介して無人運転車両20Aに伝送する。
外部運転制御部30の制御部33は、一つの無人運転車両20Aからの障害物検出信号25a及び走行情報25cを、他の無人運転車両20Aに伝送する。これにより、すべての無人運転車両20Aは、互いに個々の無人運転車両20Aの障害物検出信号25a及び走行情報25cを共有することができる。
さらに、外部運転制御部30は、入力部35により無人運転車両20Aのための走行プログラム50を作成し、記憶部32に記憶させる。外部運転制御部30の制御部33は、これらの走行プログラム50を前もって設定することができると共に、走行プログラム50を記憶部32から読み出して、送受信部31からネットワーク40を介して無人運転車両20Aに伝送する。これにより、無人運転車両20Aは、送受信部26から走行プログラム50を受信して、記憶部27に記憶させる。これを受けて、無人運転車両20Aの車両制御部24は、この走行プログラム50を記憶部27から読み出して、走行部22及び操舵部23を駆動制御する。よって、無人運転車両20Aは、前もって設定された走行プログラム50による走行パターンに従って走行する。
外部運転制御部30は、既に作成してある走行プログラム50あるいは無人運転車両20Aで実行中の走行プログラム50に関し、その修正を行なうことが可能である。その際、外部運転制御部30の制御部33は、走行プログラム50を構成する走行パターンP1からP4のうち、P2及びP3の組合せの変更、あるいは個々の走行パターンP1~P4の内容、即ち走行レーン12a,12bの指定、走行速度等の修正を行なうことができる。外部運転制御部30の制御部33は、修正された走行プログラム50を即時にネットワーク40を介して無人運転車両20Aに伝送する。これにより、無人運転車両20Aでは、自動運転制御部25が修正された走行プログラム50に基づいて無人運転車両20Aの走行制御部24を制御し、無人運転車両20Aの現在進行中の走行パターンも変更し、変更した内容で自動走行を継続することが可能である。
走行プログラム50は、図11に示すように、複数種類の走行パターンの組合せにより構成される。
図11(A)は、走行開始パターンP1を示しており、周回コース11の駐車スペース11hから発車して周回コース11の外側の走行レーン12bに進入し、曲線路11cを通過して直進路11bに沿って切替位置11iまで進む走行パターンである。この走行開始パターンP1により、無人運転車両20Aは駐車スペース11hから出発して周回コース11内に進入することができる。
図11(B)はコース周回パターンP2を示しており、切替位置11iから、外側の走行レーン12bに沿って曲線路11dを通って直線路11aに進入し、途中で内側の走行レーン12aに車線変更した後、再び走行レーン12bに車線変更し、直線路11aから曲線路11c,直線路11bを通って切替位置11iまで進む走行パターンである。このコース周回パターンP2により、無人運転車両20Aは、周回コース11上にて切替位置11iから切替位置11iまで、設定された周回数だけ周回コース11をテスト走行することができる。
図11(C)は、測定パターンP3を示しており、切替位置11iから外側の走行レーン12bに沿って曲線路11dを通って直線路11aに進入し、途中の測定ゾーン11kの領域(排他領域として設定されている)において、例えば駆動源22bを停止させて走行し、測定ゾーン11kを通過後は、再び駆動源22bを動作させて、直線路11aから曲線路11c,直線路11bを通って、切替位置11iまで進む走行パターンである。測定パターンP3においては、無人運転車両20Aの走行に関する測定が、周回コース11に設置されている測定器により行われる。この測定パターンP3により、無人運転車両20Aは、周回コース11上の測定ゾーン11kを通過する際に、駆動源22bを停止させることにより、例えば車輪22aが周回コース11上の路面を転動するときに発生する音、そして車両本体21が走行時に発生させる所謂風切り音等を駆動源22b自体が発生する音に妨げられることなく、正確に測定することができる。
最後に、図11(D)は、走行終了パターンP4を示しており、切替位置11iから外側の走行レーン12bに沿って曲線路11dを通って直線路11aに進入し、途中で内側の走行レーン12aに車線変更した後、再び走行レーン12bに車線変更し、直線路11aから駐車スペース11hに帰還する走行パターンである。この走行終了パターンP4により、無人運転車両20Aは周回コース11から駐車スペース11hに帰還することができる。
走行プログラム50は、これら四つの走行パターンP1~P4の組合せにより構成されており、これらの走行パターンP1~P4の切替は、周回コース11の切替位置11iにて行なわれる。走行プログラム50は、開始時は必ず走行開始パターンP1から始まり、走行終了パターンP4で終わらなければならない。また、コース周回パターンP2及び測定パターンP3は、走行プログラム50の途中に何回でも連続して、あるいは交互に切り替えて組み合わせることが可能である。このようにして、走行プログラム50の構成例としては、走行開始パターンP1,コース周回パターンP2(周回数4)及び走行終了パターンP4から成る走行プログラム、又は走行開始パターンP1,測定パターンP3(周回数1)及び走行終了パターンP4から成る走行プログラム、あるいは走行開始パターンP1,コース周回パターンP2(周回数2),測定パターンP3(周回数1)及び走行終了パターンP4から成る走行プログラム等がある。
さらに、各走行パターンP1~P4は、それぞれ走行すべき横位置や車線としての走行レーン12a,12b、走行速度や一旦停止等がパラメータとして設定されると共に、走行パターンP2及びP3に関しては周回数も設定され得る。この場合、走行速度の設定に関しては、周回コース11上の位置毎に速度を変更して、例えば曲線路11c,11dの手前で減速してより低い速度で曲線路11c,11dを通過した後、再び加速してより高い速度で走行するような設定も可能である。
走行プログラム50は、上述した各走行パターンP1~P4の組合せから構成され、無人運転車両20Aの自動運転制御部25で作成され、あるいは外部運転制御部30の制御部33で作成されて、ネットワーク40を介して無人運転車両20Aに伝送され、無人運転車両20Aの記憶部27に記憶される。
無人運転車両20Aによるテスト走行開始の際に、無人運転車両20Aの自動運転制御部25が記憶部27から、前もって作成された走行プログラム50を読み出して車両制御部24に送出することにより、車両制御部24は、走行プログラム50に基づいて走行部22及び操舵部23を駆動制御する。これにより、無人運転車両20Aは、当該走行プログラム50に従って周回コース11をテスト走行する。
さらに、自動運転制御部25あるいは外部運転制御部30の制御部33が、無人運転車両20Aの走行プログラム50による自動運転中に、各走行パターンP1~P4及び各走行パターンP1~P4の各種パラメータを編集してもよい。
自動運転制御部25は、標識センサ28eからの検出信号S5に基づいて周回コース11の白線11e及びガードレール11f,11gを認識し、走行プログラム50のうち、そのとき進行している走行パターンP1~P4を、無人運転車両20Aが指定された走行レーン12a又は12bから外れないように修正し、車両制御部24に送出する。これにより車両制御部24は、修正された走行パターンP1~P4に基づいて走行部22及び操舵部23を駆動制御する。従って、無人走行車両20は、指定された走行レーン12a又は12bから外れることなく、確実に当該走行レーン12a又は12b内でテスト走行を続けることができる。
無人運転車両20Aの標識センサ28eの検出信号S5及び周囲センサ28a’の検出信号S1’に基づいて、自動運転制御部25が周回コース11上に障害物や他の車両を発見すると、自動運転制御部25は障害物検出信号25aを生成し、この障害物検出信号25aを外部運転制御部30に伝送すると共に、走行プログラム50のうちそのとき進行している走行パターンP1~P4を、当該無人運転車両20Aが障害物や他の車両と接触しないように減速や停止又は走行レーン12a又は12bの車線変更を行なうように修正し、車両制御部24に送出する。
障害物検出部60から障害物検出信号62aを受け取った場合、あるいは他の無人運転車両20Aから障害物検出信号25aを受け取った場合も同様に、自動運転制御部25は、走行プログラム50のうちそのとき進行している走行パターンP1~P4を、当該無人運転車両20Aが障害物や他の車両と接触しないように減速や停止または走行レーン12a又は12bの車線変更を行なうように修正し、車両制御部24に送出する。
このようにして、車両制御部24は、修正された走行パターンP1~P4に基づいて走行部22及び操舵部23を駆動制御する。従って、無人運転車両20Aは、障害物や他の車両との接触を回避するように、減速、停止又は走行レーン12aまた12bの車線変更を行ない、その後、テスト走行を続けることができる。この場合、他の無人運転車両20Aからの障害物検出信号25aを参照することにより、当該無人運転車両20Aの前方やバンク付き曲線路11a以外の領域における障害物や他の車両の存在をいち早く認識することができるので、無人運転車両20Aはより安全に周回コース11を周回走行することができる。
自動運転制御部25は、走行プログラム50のうち、そのとき進行している走行パターンP1~P4を、当該無人運転車両20Aの走行状態を考慮して適宜にパラメータを修正することも可能である。例えば、自動運転制御部25は、走行パターンP1~P4における走行速度や走行レーン12a、12bの変更、あるいは周回数の増減等の修正を行なうことができる。この場合、自動運転制御部25は修正された走行パターンP1~P4を含む走行プログラム50を車両制御部24に送出する。このようにして車両制御部24は、修正された走行パターンP1~P4に基づいて走行部22及び操舵部23を駆動制御する。従って、無人走行車両20Aは、パラメータ修正された走行パターンP1~P4に従ってテスト走行を続けることができる。
ここで、自動運転制御部25における基本的な障害物や他の車両の認識について、図12のフローチャートに従って説明する。
自動運転制御部25は、図12に示すように、ステップA1にて、車速センサ28cからの検出信号S3及び三軸加速度センサ28dからの検出信号S4から所謂自律走法(デッドレコニング(Dead Reckoning)とも呼ばれる)を行なって、第一の自己位置Xを推定し、ステップA2にて、モデルアップデート処理により他の車両の予想追跡を行なう。
他方、自動運転制御部25はステップA3にて、周囲センサ28a’の各ライダー28f又は28hからの検出信号S1’を座標変換/統合すると共に、ステップA1で算出された第一の自己位置Xを考慮して一つの統合データとし、ステップA4にて、この統合データから特徴量を抽出し、さらにステップA5にて、この特徴量と第一の自己位置Xとからトラッキング処理を行ない、さらにステップA6にて、ステップA2で作成された他の車両の予想追跡を考慮してグループ化することにより障害物や他の車両等の物体を認識し、ステップA2のモデルアップデート処理に入力する。これにより、ステップA2におけるモデルアップデート処理で、走行路12上の障害物や他の車両等の物体(オブジェクト)が認識される。
これに対して、障害物検出部60によるバンク付き曲線路11cでの障害物や他の車両等の認識について、図13のフローチャートに従って説明する。
障害物検出部60の処理部62は、各個別障害物センサ61a,61b及び61cの検出信号に基づいて、それぞれステップB1a,B1b及びB1cにて、一つ前の撮像データと比較して差分抽出を行ない、ステップB2a,B2b及びB2cにて、グループ化すると共に、ステップB3a,B3b及びB3cにて、トラッキング処理を行なった後、ステップB4にて互いにマージ処理を行なってバンク付き曲線路11cにおける障害物や他の車両等の物体を認識し、ステップB5にて、バンク付き曲線路11c内における物体の有無を判断し、物体を検出した場合には障害物検出信号62aをネットワーク40を介して外部運転制御部30に伝送する。
これに対して無人運転車両20Aでは、図14のフローチャートに従ってバンク付き曲線路11cの走行又は停止判断を行なう。即ち、無人運転車両20Aの自動運転制御部25は、標識センサ28eと周囲センサ28a’のうち前方を監視するステレオカメラ28gの画像信号に基づいて、ステップC1にて障害物や他の車両等の物体の認識を行なうと共に、ステップC2にて撮像画面の歪み補正及び平行化を行なった後、ステップC3にて、距離画像変換処理により物体までの距離を算出する。
自動運転制御部25は、ステップC4にてステップC1による物体の方向とステップC3による物体の距離から物体の位置を推定し、ステップC5にて、推定した物体の位置と障害物検出部60からの障害物検出信号62a及び他の無人運転車両20Aからの障害物検出信号25aと、マージ処理する。
従って、自動運転制御部25は、ステップC4でバンク付き曲線路11c内の物体を検出した場合、又は障害物検出部60から障害物検出信号62a又は他の無人運転車両20Aから当該バンク付き曲線路11c内の障害物を検出した旨の障害物検出信号25aを受信した場合に、走行プログラム50にかかわらず車両制御部24を制御し、無人運転車両20Aをバンク付き曲線路11cの手前の停止位置11jで停止させる。
無人運転車両20Aの合流,車線変更またはバンク付き曲線路11cの場合には、自動運転制御部25は、図15~図17のフローチャートに従って合流,進入または車線変更を行なう。即ち、無人運転車両20Aの合流、例えば駐車スペース11hから走行路12内への合流の場合、図15に示すように、自動運転制御部25は、合流地点に到達したとき、ステップD1にて図12に示すようにして障害物や他の車両等の物体の検出を行なう。ここで、ステップD2にて、合流地点の手前に障害物又は他の車両等の物体がない場合には、自動運転制御部25は、ステップD3にてそのまま走行を続行して無人運転車両20Aを合流地点に進入させる。
これに対してステップD2にて、物体が在る場合には、自動運転制御部25は、ステップD4にて当該物体が速度をもって合流地点に到達するか否かを予測する。当該物体が停止しているとき、又は当該物体が合流地点の手前で減速し、又は車線変更等により合流地点に到達しない場合には、自動運転制御部25は、ステップD5にてそのまま走行を続行して無人運転車両20Aを合流地点に進入させる。他方、当該物体が合流地点に達すると予測した場合には、自動運転制御部25はステップD5にて無人運転車両20Aを停止させ、ステップD1に戻る。
無人運転車両20Aの車線変更の場合には、図16に示すように、自動運転制御部25は、車線変更の指定区間に到達したとき、ステップE1にて図12に示すようにして障害物や他の車両等の物体の検出を行なう。ここで、ステップE2にて、変更先の走行レーン12a又は12b、又は後方に、障害物又は他の車両等の物体がない場合には、自動運転制御部25はステップE3にてそのまま走行を続行して無人運転車両20Aを移動先の走行レーン12aまたは12bに車線変更させる。
ステップE2にて、物体が在る場合には、自動運転制御部25は、ステップE4にて当該物体が速度をもって指定区間に到達するか否かを予測する。当該物体が停止しているとき、又は当該物体が合流地点の手前で減速し、又は車線変更等により指定区間に到達しない場合には、自動運転制御部25はステップE3にてそのまま走行を続行して無人運転車両20Aを車線変更させる。
当該物体が指定区間に達すると予測した場合には、自動運転制御部25は、ステップE5にて無人運転車両20Aの車線変更を中止して、同じ走行レーン12a又は12bでレーン維持した状態で走行を続行させる。その後、自動運転制御部25は、ステップE6にて無人運転車両20Aが車線変更の指定区間を通過したか否かを判断し、通過していない場合にはステップE1に戻り、通過した場合には、ステップE7にて無人運転車両20Aの自己位置が走行路12上の通過可能位置又は停止可能位置かを判定し、通過可能位置の場合には、ステップE8にて無人運転車両20Aを通過させて周回コース11の周回を続ける。また、停止可能位置の場合には、自動運転制御部25は、ステップE9にて無人運転車両20Aを停止させてステップE1に戻り、再び車線変更をさせる。
このようにして、合流及び車線変更の場合、合流側又は車線変更側の無人運転車両20Aに対して、走行路12の車線を真っ直ぐ走行する無人運転車両20Aが優先的に走行を継続するように、相互に排他協調が行なわれる。
無人運転車両20Aのバンク付き曲線路11cの走行の場合には、図17に示すように、自動運転制御部25は、バンク付き曲線路11cの手前に到達したとき、ステップF1にて、図13に示すようにして障害物や他の車両等の物体の検出を行なう。ここで、ステップF2にて、操作者から停止指示を受信している場合には、自動運転制御部25は、ステップF3にて無人運転車両20Aを停止させてステップF1に戻る。
これに対して、ステップF2にて、操作者から停止指示を受信していない場合には、自動運転制御部25は、ステップF4にて、障害物検出部60から障害物検出信号62aを受信している場合、又は他の無人運転車両20Aからバンク付き曲線路11c内に障害物を発見した旨の障害物検出信号25aを受信している場合には、自動運転制御部25は、同様にステップF3にて無人運転車両20Aを停止させて、ステップF1に戻る。障害物検出信号62a,25cを受信していない場合には、自動運転制御部25は、ステップF5にて、図13に示すように障害物や他の車両等の物体の検出を行なった結果、障害物検出信号25aを送出している場合にはバンク付き曲線路11cに障害物又は他の車両等の物体が存在するものとして、ステップF3にて無人運転車両20Aを停止させ、ステップF1に戻る。他方、障害物検出信号25aを送出していない場合には、自動運転制御部25は、ステップF6にてそのまま無人運転車両20Aの走行を続行して、バンク付き曲線路11cを通過させる。
ここで、バンク付き曲線路11cへの進入可否判断は、他の排他領域、例えば周回コース11の測定ゾーン11k、あるいは駐車スペース11hにおける個々の駐車区画への無人運転車両20Aの駐車の場合にも、同様に行なわれる。特に駐車スペース11hにおいては、図18に示すように、駐車スペース11hの進入路11mから進入した無人運転車両20Aは、転回場所11nで転回し、後進により個々の駐車区画11o内に駐車するようになっている。このため、一台の無人運転車両20Aが転回場所11nで転回し、後進により個々の駐車区画11o内に駐車するまでの間は、後続の無人運転車両20Aは、進入路11mに設けられた待機位置11pで停止し、待機することになる。従って、転回場所11n内に他の車両を発見した場合には、自動運転制御部25は、障害物検出信号25aを作成すると共に、車両制御部24を制御して、無人運転車両20Aを待機位置11pで待機させる。
その後、他の車両が駐車区画11o内に駐車して、転回場所11nから他の車両が退避した場合には、当該無人運転車両20Aの自動運転制御部25は、障害物検出信号25aを停止すると共に、車両制御部24を制御して走行を開始し、転回場所11nで転回し、後進により駐車区画11o内に駐車させる。
このようにして、複数台の無人運転車両20Aが周回コース11での周回走行しているとき、複数台の無人運転車両20Aが相互に走行情報25cを送受信することにより、相互の走行状態が共有されることになる。例えば、二台の無人運転車両20Aが走行している場合、無人運転車両20Aの排他協調は、図19に示すように行なわれる。即ち、図19において、先行する無人運転車両20a,後続の無人運転車両20bとすると、まずステップG1にて、後続の無人運転車両20bが、周回走行時に外部運転制御部30に問い合わせを行なうと、外部運転制御部30は、障害物検出信号25a,62aを受信していない場合には、障害物なしとしてステップG2にて外部運転制御部30から走行可の信号を後続の無人運転車両20bに送信する。後続の無人運転車両20bは、この走行可の信号により周回走行を続行する。
次に、ステップG3にて障害物センサ61がバンク付き曲線路11cに障害物等を検出すると、障害物センサ61は障害物検出信号62aを外部運転制御部30に送信する。これにより、外部運転制御部30は、ステップG4にて「障害物あり」とする。
この「障害物あり」の状態で、ステップG5にて、後続の無人運転車両20bがバンク付き曲線路11cの手前で外部運転制御部30に対して問い合わせを行なうと、外部運転制御部30は「障害物あり」として、ステップG6にて走行不可の信号を後続の無人運転車両20bに送信する。これにより、後続の無人運転車両20bは、走行不可の信号に基づいて走行プログラム50を中断して停止位置11jにて走行を停止する。
ここで、ステップG7にて、バンク付き曲線路11cの障害物等がなくなると、障害物センサ61は、障害物検出信号62aの送信を停止する。これにより、外部運転制御部30は、ステップG8にてバンク付き曲線路11cに「障害物なし」とする。
このようにして、外部運転制御部30は、バンク付き曲線路11cにて「障害物あり」の場合には、バンク付き曲線路11c内に進入しようとする無人運転車両20bからの問い合わせに対して、走行不可の信号を送信する。
これに対して、先行する無人運転車両20aに関して、ステップG9にて、その走行情報25cの位置が排他区間の範囲内に在ると、外部運転制御部30は、ステップG10にて「排他区間に無人運転車両20aあり」と設定する。先行する無人運転車両20aに関して、ステップG11にてその走行情報25cの位置が排他区間の範囲外に在ると、外部運転制御部30は、ステップG12にて「排他区間に無人運転車両20aなし」と設定する。
先行する無人運転車両20aに関して、ステップG13にて、その走行情報25cの位置が排他区間の範囲内に進入予定であると、外部運転制御部30は、ステップG14にて「排他区間に無人運転車両20aの進入予定あり」と設定する。先行する無人運転車両20aに関して、ステップG15にてその走行情報25cの位置が排他区間の範囲から退避すると、外部運転制御部30はステップG16にて「排他区間に無人運転車両20aなし」と設定する。
このようにして、外部運転制御部30は、先行する無人運転車両20aについて「障害物あり」、「排他区間内に車両あり」又は「排他区間内に車両進入予定あり」の場合には、後続する無人運転車両20bに対して走行不可の信号を送信することで当該区間における無人運転車両20Aの排他協調制御を行なうことができる。従って、無人運転車両20A相互の接触が確実に排除されると共に、各無人運転車両20Aの走行プログラム50の変更ができるだけ少なくされるので、複数台の無人運転車両20Aによる周回コース11の周回走行が効率的に行なわれる。
本発明実施形態の自動走行システム10は、以上のように構成されており以下のように動作する。
まず、自動テスト走行の前に、無人運転車両20,20Aの自動運転制御部25又は外部運転制御部30にて走行プログラム50が作成され、無人運転車両20,20Aの記憶部27に記憶される。自動テスト走行開始時には、無人運転車両20,20Aの自動運転制御部25は、記憶部27から走行プログラム50を読み出して、この走行プログラム50に基づいて車両制御部24を制御する。これにより、車両制御部24は、走行プログラム50に従って走行部22及び操舵部23を駆動制御するので、無人運転車両20,20Aは、走行プログラム50に従って自動テスト走行を行なう。この場合、無人運転車両20,20Aの運転状態表示部29は、青色点灯表示を示している。
自動運転制御部25は、標識センサ28eの検出信号S5に基づいて、周回コース11の白線11eを認識すると共に、周囲センサ28aの検出信号S1’に基づいて、周回コース11のガードレール11f,11gを認識し、また位置検出センサ28bの検出信号S2に基づいて、周回コース11のマップデータと比較し、さらに車速センサ28c及び三軸加速度センサ28dの検出信号S3及びS4に基づいて、位置検出センサ28bの検出結果(測地データ)を補正する。このようにして、当該無人運転車両20,20Aの周回コース11上での自己位置を、高精度で常に認識している。無人運転車両20,20Aが指定された走行レーン12a又は12bから外れようとすると、自動運転制御部25は、即時に無人運転車両20,20Aを指定された走行レーン12a又は12b内に戻すように操舵部23を駆動制御するので、無人運転車両20,20Aは、自動テスト走行中に指定された走行レーン12a又は12bから外れるようなことはない。
自動運転制御部25は、標識センサ28eの検出信号S5及び周囲センサ28a’の検出信号S1’に基づいて、周回コース11の前方領域に障害物や他の車両を発見した場合には、障害物検出信号25aを生成して車両制御部24及び外部運転制御部30に伝送する。これにより、車両制御部24は、走行部22及び操舵部23を駆動制御して当該無人運転車両20,20Aが障害物又は他の車両と接触しないように減速又は停止、あるいは走行レーン12a,12bの変更を行なう。
自動運転制御部25は、検出部28から検出信号S1’,S2~S5の何れかが受信できなくなったとき、エラー信号25bを生成して車両制御部24及び外部運転制御部30に伝送する。車両制御部24は、エラー信号25bを受け取って、このエラー信号25bに基づいて走行部22及び操舵部23を駆動制御して、無人運転車両20,20Aを緊急停止させる。
無人運転車両20,20Aの運転席にドライバーが乗車している場合に、ドライバーが無人運転車両20,20Aを手動操作すると、自動運転制御部25はドライバーによる手動操作を検知して走行プログラム50による自動テスト走行を中断する。これにより、ドライバーは、当該無人運転車両20,20Aを通常の自動車と同様に運転することが可能である。
このようにして、走行車両の自動走行システム10によれば、走行プログラム50に基づいて、周回コース11を周回する自動走行をドライバーなしで実行することができる。よって、例えば数時間にわたって周回数を重ねるようなテスト走行においても、ドライバーが不要であるので、ドライバーの身体的又は精神的負担が生ずることはない。また、同一の走行プログラム50を実行することにより、毎回まったく同じ条件でテスト走行を行なうことが可能であり、従来のようにドライバー毎のテスト結果のバラツキが生じることがない。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。
例えば、上述した実施形態においては、無人運転車両20,20Aは、車輪22aにより地上を走行するように構成されているが、例えば無限軌道等の車輪以外の走行手段を備えるようにしてもよい。
上述した実施形態においては、周回コース11は、所謂オーバルサーキットとして構成されているが、これに限らず、左曲がりや右曲がりを組み合わせた任意の形状の周回コースであってもよいことは明らかである。
上述した実施形態においては、各無人運転車両20,20Aは、それぞれ他の無人運転車両20,20Aの障害物検出信号25a及び走行情報25cを相互に送受信して共有しているが、さらに走行情報25cに走行プログラム50を付加して、相互に送受信するようにしてもよい。この場合、他の無人運転車両20の走行プログラム50をも相互に共有することによって、他の無人運転車両20,20Aの進路をより確実に把握することができるので、他の無人運転車両20,20Aとの間の排他協調がより確実により安全に行なわれる。
10 自動走行システム
11 周回コース
11a,11b 直線路
11c,11d 曲線路
11e 白線
11f,11g ガードレール
11h 駐車スペース(ベース)
11i 切替位置
11j 停止位置
11k 測定ゾーン(排他領域)
11m 進入路
11n 転回場所
11o 駐車区画
11p 待機位置
12 走行路
12a,12b 走行レーン
20,20A,20a、20b 無人運転車両
21 車両本体
22 走行部
22a 車輪
22b 駆動源
23 操舵部
24 車両制御部
25 自動運転制御部
25a 障害物検出信号
25b エラー信号
25c 走行情報
26 送受信部
27 記憶部
28 検出部
28a 車両検出センサ
28a’ 周囲センサ
28b 位置検出センサ
28c 車速センサ
28d 三軸加速度センサ
28e 標識センサ
29 運転状態表示部
30 外部運転制御部
31 送受信部
32 記憶部
33 制御部
34 表示部
35 入力部
40 ネットワーク
50 走行プログラム
60 障害物検出部
61 障害物センサ
61a,61b,61c 個別障害物センサ
62 処理部
62a 障害物検出信号
63 送信部
64 表示部
S1,S1’,S2~S5 検出信号
P1~P4 走行パターン
X 自己位置

Claims (7)

  1. 閉鎖された走行路から成る周回コースに沿って、自動運転制御部により無人運転車両を走行させて、複数台の無人運転車両の同時周回走行を行なう、走行車両の自動走行システムであって、
    各無人運転車両を外部から駆動制御する外部運転制御部と、
    前記各無人運転車両と前記外部運転制御部とを接続するネットワークと、
    を備え、
    前記外部運転制御部が、前記ネットワークに接続される送受信部と、記憶部と、前記各無人運転車両を制御する制御部と、を含み、
    前記無人運転車両が、前記ネットワークに接続される送受信部と、走行路を走行するための走行部及び操舵部と、前記走行路における走行状態を検出する位置検出センサ,車速センサ,三軸加速度センサと、当該無人運転車両の周囲に位置する他の車両を検出する車両検出センサ又は前記無人運転車両の周囲に位置する他の車両及び障害物を検出する周囲センサを含む検出部と、を備え、
    前記外部運転制御部が、前記記憶部に前もって設定された複数個の走行パターンの組合せから成る走行プログラムを、前記制御部から前記ネットワークを介して前記各無人運転車両に伝送し、
    さらに、前記外部運転制御部が、一つの無人運転車両からの障害物検出信号及び走行情報を、前記ネットワークを介して他の無人運転車両に伝送することにより、前記複数の無人運転車両は、互いに個々の無人運転車両の前記障害物検出信号及び前記走行情報を共有し、
    前記走行プログラムを受信した前記各無人運転車両の前記自動運転制御部が、前記無人運転車両の検出部からの検出信号に基づいて、当該無人運転車両の位置,車速及び姿勢を検出し、前記障害物検出信号及び前記走行情報として他の無人運転車両に送信すると共に、当該走行情報及び他の無人運転車両から送られてくる前記障害物検出信号及び前記走行情報と、前記車両検出センサからの検出信号に基づいて、当該無人運転車両の周囲に位置する他の無人運転車両を含む車両を認識して、前記走行部及び操舵部を駆動制御することにより、前記前もって設定された走行プログラムによる前記走行パターンに従って当該無人運転車両を前記周回コースの走行路に沿って、他の車両や障害物と接触しないように周回走行させることを特徴とする、走行車両の自動走行システム。
  2. 前記周回コースに沿って走行位置の目安となる標識が設けられており、前記無人運転車両の前記検出部は、前記標識を検出する標識センサを備えることを特徴とする、請求項1に記載の走行車両の自動走行システム。
  3. 前記周回コースがバンク付き曲線路を備えており、
    前記バンク付き曲線路に、障害物検出部が備えられ、
    前記自動運転制御部が、前記障害物検出部の検出信号と、他の無人運転車両からの走行情報に基づいて、前記バンク付き曲線路内の障害物及び他の車両を認識して、走行中に当該障害物及び他の車両と接触しないように、当該無人運転車両の走行部及び操舵部を駆動制御し、かつ必要に応じて、当該無人運転車両を運転停止させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の走行車両の自動走行システム。
  4. 前記障害物検出部が、前記バンク付き曲線路内に障害物又は他の車両を検出し、かつ当該無人運転車両の前記バンク付き曲線路への進入時に、前記自動運転制御部が、他の無人運転車両からの走行情報を参照して、前記障害物又は他の車両がバンク付き曲線路内に留まると予測される場合には、当該無人運転車両を前記バンク付き曲線路の手前で運転停止させることを特徴とする、請求項に記載の走行車両の自動走行システム。
  5. 前記周囲センサからの検出信号により、又は他の無人運転車両の走行情報により、他の車両又は当該他の無人運転車両が排他領域に位置し、かつ当該無人運転車両の前記排他領域への進入時に、前記他の車両又は他の無人運転車両が前記排他領域内に留まると予測される場合には、前記自動運転制御部が、当該無人運転車両を前記排他領域の手前で運転停止させることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載の走行車両の自動走行システム。
  6. 前記自動運転制御部が、当該無人運転車両の走行路における合流又は車線変更の際に、当該無人運転車両の位置と、前記周囲センサ,他の無人走行車両からの走行情報及び/又は前記障害物検出部で検出された他の車両及び障害物の位置とを参照して移動先の車線への進入の可否を判断することを特徴とする、請求項3から5の何れかに記載の走行車両の自動走行システム。
  7. 前記外部運転制御部は、先行する前記無人運転車両について「障害物あり」、「排他区間内に車両あり」又は「排他区間内に車両進入予定あり」の場合には、後続する前記無人運転車両に対して走行不可の信号を送信することで当該区間における無人運転車両の排他協調制御を行なうことを特徴とする、請求項1から6の何れかに記載の走行車両の自動走行システム。
JP2019134845A 2019-07-22 2019-07-22 走行車両の自動走行システム Active JP7329215B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019134845A JP7329215B2 (ja) 2019-07-22 2019-07-22 走行車両の自動走行システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019134845A JP7329215B2 (ja) 2019-07-22 2019-07-22 走行車両の自動走行システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021018181A JP2021018181A (ja) 2021-02-15
JP7329215B2 true JP7329215B2 (ja) 2023-08-18

Family

ID=74565958

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019134845A Active JP7329215B2 (ja) 2019-07-22 2019-07-22 走行車両の自動走行システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7329215B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006121221A1 (ja) 2005-05-13 2006-11-16 National University Corporation Tokyo University Of Agriculture And Technology 車線追従制御装置および車線追従制御方法
JP2008122252A (ja) 2006-11-13 2008-05-29 Denso Corp 角速度センサの信号補正装置
JP2008249639A (ja) 2007-03-30 2008-10-16 Mitsubishi Electric Corp 自己位置標定装置、自己位置標定方法および自己位置標定プログラム
JP2010020729A (ja) 2008-07-14 2010-01-28 I Transport Lab Co Ltd 車両走行軌跡観測システム、車両走行軌跡観測方法、およびそのプログラム
JP2011051572A (ja) 2009-09-04 2011-03-17 Honda Motor Co Ltd 車両用接触回避支援装置
JP2016053904A (ja) 2014-09-04 2016-04-14 株式会社日本自動車部品総合研究所 車載装置、車載システム
JP2018101295A (ja) 2016-12-20 2018-06-28 トヨタ自動車株式会社 物体検知装置
JP2019048483A (ja) 2017-09-07 2019-03-28 本田技研工業株式会社 車両制御装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2658616B2 (ja) * 1991-04-08 1997-09-30 三菱自動車工業株式会社 無人走行車両の車載制御部機能確認システム
JP3393427B2 (ja) * 1996-09-30 2003-04-07 三菱自動車工業株式会社 カーブ半径推定装置及びカーブ半径推定装置付き自動操舵制御システム

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006121221A1 (ja) 2005-05-13 2006-11-16 National University Corporation Tokyo University Of Agriculture And Technology 車線追従制御装置および車線追従制御方法
JP2008122252A (ja) 2006-11-13 2008-05-29 Denso Corp 角速度センサの信号補正装置
JP2008249639A (ja) 2007-03-30 2008-10-16 Mitsubishi Electric Corp 自己位置標定装置、自己位置標定方法および自己位置標定プログラム
JP2010020729A (ja) 2008-07-14 2010-01-28 I Transport Lab Co Ltd 車両走行軌跡観測システム、車両走行軌跡観測方法、およびそのプログラム
JP2011051572A (ja) 2009-09-04 2011-03-17 Honda Motor Co Ltd 車両用接触回避支援装置
JP2016053904A (ja) 2014-09-04 2016-04-14 株式会社日本自動車部品総合研究所 車載装置、車載システム
JP2018101295A (ja) 2016-12-20 2018-06-28 トヨタ自動車株式会社 物体検知装置
JP2019048483A (ja) 2017-09-07 2019-03-28 本田技研工業株式会社 車両制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021018181A (ja) 2021-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6788634B2 (ja) 自動運転支援システム
US20200307648A1 (en) Parking lot management device, parking lot management method, and storage medium
KR101821862B1 (ko) 주의 환기 장치
US9896094B2 (en) Collision avoidance control system and control method
JP6308233B2 (ja) 車両制御装置及び車両制御方法
JP6269552B2 (ja) 車両走行制御装置
JP6460579B2 (ja) 運転支援制御装置
KR20200029050A (ko) 운전 지원 차량의 주행 제어 방법 및 주행 제어 장치
CN111527015A (zh) 车辆控制装置
JP7212916B2 (ja) 走行車両の自動テスト走行システム
CN111712414A (zh) 车辆控制装置
JP7331939B2 (ja) 車載装置及び運転支援方法
JP4983564B2 (ja) 車両用追従装置
JP7254320B2 (ja) 走行車両の自動テスト走行システム
JP7193948B2 (ja) 自動運転支援装置
JP7190393B2 (ja) 車両制御装置、車両管理装置、車両制御方法、およびプログラム
JP7251190B2 (ja) 車両走行制御システム
JP2021170165A (ja) 車両の走行制御装置
JP2022117882A (ja) 自動運転支援システム
EP3626570B1 (en) Driving assistance method and driving assistance apparatus
WO2021005392A1 (ja) 運転制御方法及び運転制御装置
JP2021041754A (ja) 運転制御方法及び運転制御装置
JP6618044B2 (ja) 運転支援制御装置
JP2021172264A (ja) 車両の走行支援方法及び走行支援装置
JP7329215B2 (ja) 走行車両の自動走行システム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190724

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220430

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230718

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7329215

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150