以下、添付図面を参照して、本願の開示する操作装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<1.情報処理>
まず、実施形態に係るトイレシステムにおいて実行される情報処理の内容について図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。図1に示す例では、局部洗浄機能を有する便座装置2や操作装置10が設けられたトイレルームRの概略平面図を示す。図1の例では、トイレルームR内の壁Wに操作装置10が配置され、トイレルームR内においてドアDと対向する位置に便座装置2が配置される場合を示す。図1中の状態ST1~ST3は、使用者Uの位置に応じたトイレルームRに関する状態を示す。
図1に示す操作装置10は、トイレの使用者(「利用者」ともいう)が便座装置2を操作するための情報処理装置である。操作装置10は、タッチパネルの機能を有するタッチパネル式の操作装置であり、ディスプレイである表示部13への使用者の接触に応じて操作を受け付ける。
図1の例では、初期状態(通常)の設定が健常者モードに設定されている場合を示し、操作装置10が、使用者Uが視覚障害者であるか否かの判定を行う場合を示す。ここでいう健常者モードは、操作ガイド等の音声での出力(以下「アシスト出力」ともいう)を行わないモードに対応するものとする。
また、視覚障害者であるか否かの判定は、トイレルームR内の装置に限らず、トイレシステムに含まれる種々の手段により行われてもよい。例えば、視覚障害者であるか否かを判定する処理(単に「判定処理」ともいう)は、操作装置10に限らず、サーバ装置やクラウドシステム等により行われてもよいが、この点については後述する。
また、図1の例では、操作装置10は、トイレルームRに入室する使用者Uの入室から便座装置2への着座までの時間(以下「着座所要時間」ともいう)に応じて、使用者Uが視覚障害者であるか否かの判定を行う。なお、操作装置10は、着座所要時間は一例であり、着座所要時間に限らず、トイレルームRに入室する使用者Uに関する種々の情報を用いて、使用者Uが視覚障害者であるか否かの判定を行ってもよい。
トイレシステム1(図3参照)には、人体検知センサ、着座検知センサ、行動検知センサ、存在検知センサ等の各種のセンサ装置30(図3参照)が含まれ、操作装置10は、各種のセンサ装置30が検知したセンサ情報を、トイレルームRに入室する使用者Uに関する情報として、使用者Uが視覚障害者であるか否かの判定を行う。なお、各種のセンサ装置30は、他の装置と一体に構成されてもよい。例えば、便座装置2は、人体検知センサや着座検知センサを有してもよい。また、トイレシステム1のセンサ装置30には、トイレルームR外を撮像する画像センサである行動検知センサが含まれてもよい。また、トイレシステム1のセンサ装置30には、トイレルームRに配置される音センサである行動検知センサが含まれてもよい。なお、図1の例では、説明を簡単にするために、トイレシステム1には、使用者の入室を検知するドアセンサ(行動検知センサ)であるセンサ装置30(図示省略)が設けられ、便座装置2に着座検知センサである着座検知部33(図4参照)が設けられた場合を一例として説明する。
まず、図1中の状態ST1に示すように、時間t1において、使用者UはトイレルームR外に位置する。そして、使用者Uは、トイレルームRのドアDを開閉することにより、トイレルームR内へ入室する。トイレシステム1は、ドアDを開閉により、使用者Uの入室を検知する。図1中の状態ST2に示すように、時間t1よりも後の時間t2において、使用者UはトイレルームR内に位置する。例えば、ドアDが閉められた時点が時間t2であり、ドアセンサにより検知された時間t2においてドアDが閉められたことを示すセンサ情報に基づいて、操作装置10は、使用者Uの入室時点が時間t2であると判定する。
そして、使用者Uは、トイレルームR内の便座装置2へ移動し、便座装置2に着座する。トイレシステム1は、便座装置2の着座検知部33により、使用者Uの便座装置2への着座を検知する。図1中の状態ST3に示すように、時間t2よりも後の時間t3において、使用者Uは便座装置2に着座する。例えば、便座装置2の着座検知部33が反応した時点が時間t3であり、着座検知部33により検知された時間t3において着座があったことを示すセンサ情報に基づいて、操作装置10は、使用者Uの着座時点が時間t3であると判定する。
ここで、使用者Uが視覚障害者である場合、周囲を探りながら移動し便座装置2に着座することになるため、健常者である場合に比べて、入室から着座までに要する時間が長くなることが多い。そのため、操作装置10は、使用者UのトイレルームRへの入室から着座までの着座所要時間を用いて、使用者Uが視覚障害者かどうかを判定する。図1の例では、操作装置10は、使用者UのトイレルームRへの入室時点である時間t2と、使用者Uの便座装置2への着座時点である時間t3との間の着座所要時間INT1を用いて、使用者Uが視覚障害者かどうかを判定する。
操作装置10は、時間t3以降の時間t4において、着座所要時間INT1と所定の閾値(時間閾値)とを比較することにより、使用者Uが視覚障害者かどうかを判定する。操作装置10は、着座所要時間INT1が時間閾値よりも大きい場合、使用者Uが視覚障害者であると判定する。また、操作装置10は、着座所要時間INT1が時間閾値以下である場合、使用者Uが視覚障害者ではない、すなわち健常者であると判定する。なお、時間閾値は、トイレシステム1の管理者等により設定されてもよい。例えば、操作装置10は、視覚障害者の着座所要時間の履歴情報を用いて、時間閾値を決定してもよい。例えば、操作装置10は、過去の視覚障害者の着座所要時間の平均を、時間閾値に決定してもよい。
図1の例では、操作装置10は、着座所要時間INT1が時間閾値よりも大きいため、使用者Uが視覚障害者であると判定する。そして、操作装置10は、使用者Uが視覚障害者であると判定したため、モードを障害者モードに切り替える。例えば、操作装置10は、トイレシステム1のモードを健常者モードから障害者モードに切り替える。これにより、操作装置10は、操作ガイド等の音声でのアシスト出力を行う。なお、音声でのアシスト出力は、操作装置10に限らず、音声出力装置50(図3参照)等の種々の装置により行われてよい。
このように、トイレシステム1は、トイレルームに入室する使用者に関する情報である着座所要時間に基づいて、使用者が視覚障害者であるか否かを判定することにより、トイレの使用者が視覚障害者かどうかを適切に判定することができる。そして、トイレシステム1は、トイレの使用者が視覚障害者であると判定した場合、モードを障害者モードに切り替えて、アシスト出力を行うことにより、視覚障害者のトイレの利用における利便性を向上させることができる。また、トイレシステム1は、トイレの使用者が視覚障害者であると判定しない場合、モードを健常者モードとして、アシスト出力を行わないことにより、健常者がトイレを利用する際の使用感を損ねてしまうことなく、視覚障害者のトイレの利用における利便性を向上させることができる。
<2.トイレシステムの外観構成>
次に、実施形態に係るトイレシステムの外観構成について図2を参照して説明する。図2は、実施形態に係るトイレシステムの外観構成の一例を示す模式斜視図である。
図2に示すように、トイレシステム1は、便座装置2と、操作装置10とを備える。図2に示すように、トイレルームRには、床面Fに、洋式大便器(以下「便器」と記載する)7が設置されており、便座装置2は、便器7に沿って設けられる。
便器7は、例えば、陶器製である。便器7には、ボウル部8が形成される。ボウル部8は、下方に凹んだ形状であり、使用者の排泄物を受ける部位である。なお、便器7は、図示のような床置き式に限らず、トイレシステム1を適用可能であれば、どのような形式でもよく、壁掛け式等のような形式であってもよい。便器7には、ボウル部8が臨む開口の端部の全周にわたってリム部9が設けられる。トイレルームRには、例えば、便器7付近に洗浄水を貯留する洗浄水タンクが設置されてもよいし、洗浄水タンクが設置されない、いわゆるタンクレス式でもよい。
例えば、トイレルームRに設けられた洗浄用の洗浄操作部(図示省略)が使用者により操作されると、便器7のボウル部8への洗浄水の供給による便器洗浄が実施される。洗浄操作部は操作レバーや、操作装置10に表示された便器洗浄オブジェクトに対するタッチ操作であってもよい。なお、洗浄操作部は、操作レバーなどのような使用者の手動によって便器洗浄を実施させるものに限らず、着座センサのような使用者を検知するセンサの人体検知によって便器洗浄を実施させるものでもよい。
便座装置2は、便器7の上部に取り付けられ、本体部3と、便蓋4と、着座部5と、ノズル部6とを備える。なお、便座装置2は、便器7に対して着脱可能に取り付けられてもよいし、便器7と一体化するように取り付けられてもよい。
図2に示すように、着座部5は、いわゆる便座であり、中央に開口を有する環状に形成され、リム部9に沿って、便器7の開口に重なる位置に配置される。そして、着座部5は、着座した使用者の臀部を支持する。また、図2に示すように、便蓋4及び着座部5は、それぞれの一端部が本体部3に軸支され、本体部3の軸支部分を中心として回動可能(開閉可能)に取り付けられる。なお、便蓋4は、便座装置2に必要に応じて取り付けられ、便座装置2は、便蓋4を有しなくてもよい。
ノズル部6は、局部洗浄用のノズルである。ノズル部6は、図示しない電動モータなどの駆動源の駆動により、本体部3の筐体に対して進退可能に構成される。また、ノズル部6は、図示しない水道管などの水源に接続される。そして、ノズル部6は、図2に示すように、本体部3の筐体に対して進出した位置にあるときに、水源からの水を使用者の身体へ噴出させて局部を洗浄する。
操作装置10は、トイレルームR内に設けられる。操作装置10は、使用者が操作可能な位置に設けられる。操作装置10は、使用者が着座部5に着座時において、操作可能な位置に設けられる。図2に示す例において、操作装置10は、着座部5に着座した使用者から見て右側方の壁面Wに配置される。なお、操作装置10は、着座部5に着座した使用者が利用可能であれば、壁面に限らず、種々の態様により配置されてもよい。例えば、操作装置10は、便座装置2と一体に設けられてもよいが、この点については後述する。
<3.トイレシステムの構成及び操作装置の機能構成>
次に、トイレシステム1の構成及び操作装置10の機能構成について図3を参照して説明する。図3は、実施形態に係るトイレシステムの構成の一例を示すブロック図である。具体的には、図3は、トイレシステム1の構成及びトイレシステム1に含まれる操作装置10の機能構成を示す。トイレシステム1は、便座装置2と、操作装置10と、センサ装置30とが含まれる。
便座装置2と、操作装置10と、センサ装置30とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。例えば、便座装置2と操作装置10とは、情報の送受信が可能であれば、どのような接続であってもよく、有線により通信可能に接続されてもよいし、無線により通信可能に接続されてもよい。
センサ装置30は、複数あってもよい、例えば、人体検知センサ、着座検知センサ、行動検知センサ、存在検知センサ等の各種のセンサであってもよい。センサ装置30は、トイレルームR(図1参照)外を撮像する画像センサ(行動検知センサ)であってもよい。センサ装置30は、ドアD(図1参照)に設けられたドアセンサ(行動検知センサ)であってもよい。なお、上記は一例であり、センサ装置30には、判定に用いる種々のセンサ情報を検知する種々のセンサが含まれてもよい。また、センサ装置30は、操作装置10や便座装置20等の他の装置と一体に構成されてもよい。
トイレシステム1に、音声出力装置50が含まれる場合、例えば、音声出力装置50はトイレルームR内に設けられる。例えば、操作装置10や便座装置2が音声案内を行う機能を有していてもよい。なお、図3では、音声出力装置50を図示するが、トイレシステム1には、音声出力装置50が含まれなくてもよい。音声出力装置50は、便座装置2と、操作装置10と所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続され、トイレルームR内に音声を出力する便座装置2や操作装置10とは異なる構成であってもよい。
携帯端末20は、使用者によって利用される情報処理装置である。携帯端末20は、例えば、スマートフォンや、携帯電話機や、タブレット型端末や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
例えば、携帯端末20は、トイレシステム1(例えば操作装置10等)とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。例えば、便座装置2と操作装置10とは、情報の送受信が可能であれば、どのような接続であってもよく、有線により通信可能に接続されてもよいし、無線により通信可能に接続されてもよい。例えば、携帯端末20は、Bluetooth(登録商標)やWiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)等の所定の無線通信機能により、トイレシステム1(例えば操作装置10等)と通信可能であってもよい。また、操作装置10が携帯端末20と通信しない場合、トイレシステム1には、携帯端末20と通信する通信装置が含まれてもよい。この場合、操作装置10は、携帯端末20から情報を受信した通信装置から、情報を取得してもよい。
ここから、操作装置10の構成について説明する。図3に示すように、操作装置10は、通信部11と、入力部12と、表示部13と、記憶部14と、制御部15と、接触検知部16と、音声出力部17と、枠部18(図6参照)とを有する。操作装置10は、視覚障害者の判定処理を行う判定装置である。すなわち、操作装置10は、判定装置と一体であってもよい。
通信部11は、例えば、通信回路等によって実現される。そして、通信部11は、図示しない所定の通信網(ネットワークN)と有線または無線で接続され、外部の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、ネットワークNと有線または無線で接続され、便座装置2や携帯端末20やセンサ装置30や音声出力装置50との間で情報の送受信を行う。
例えば、通信部11は、使用者が有する携帯端末20とトイレルームRの近傍において無線通信する通信装置である。すなわち、操作装置10は、通信装置と一体であってもよい。例えば、通信部11は、Bluetooth(登録商標)やWiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)等の所定の無線通信機能により、携帯端末20と通信可能であってもよい。
入力部12は、使用者から各種操作が入力される。入力部12は、タッチパネル機能により表示面(例えば表示部13)を介して使用者からの各種操作を受け付ける。また、入力部12は、操作装置10に設けられたスイッチやボタン等により各種操作を受け付けてもよい。
入力部12は、接触検知部16により実現されるタッチパネルの機能によりタブレット端末等のディスプレイ(表示面、表示画面)を介して使用者から各種操作を受け付ける。すなわち、入力部12は、操作装置10の表示部13を介して使用者から各種操作を受け付ける。例えば、入力部12は、操作装置10の表示部13を介して使用者のオブジェクトの指定操作等の操作を受け付ける。言い換えると、入力部12は、タッチパネルの機能により使用者の操作を受け付ける受付部として機能する。なお、入力部12による使用者の操作の検知方式には、タブレット端末では主に静電容量方式が採用されるが、他の検知方式である抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式など、使用者の操作を検知できタッチパネルの機能が実現できればどのような方式を採用してもよい。また、操作装置10は、操作装置10にスイッチやボタン等が設けられる場合、スイッチやボタン等による操作も受け付ける入力部を有してもよい。
表示部13は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。つまり、操作装置10は、表示部13である表示画面により使用者の入力を受け付け、使用者への出力も行う。表示部13は、各種情報を表示する。なお、表示部13における表示の制御は、表示部13が行ってもよいし、制御部15の表示制御部等が行ってもよい。
表示部13は、便座装置に対する制御指示に関連するオブジェクトを表示する。表示部13は、使用者の接触に応じて信号を送信部154に送信させる第1の領域と、使用者が接触した場合に信号を送信部154に送信させない第2の領域と有する。表示部13は、オブジェクトが表示される第1の領域と、オブジェクトが表示されない第2の領域とを有する。表示部13は、第1の領域の面積よりも大きい面積を有する第2の領域を有する。表示部13は、外周部131を除く所定の範囲に第1の領域を有する。
表示部13は、使用者によるロック解除の操作を受け付けるロック画面を表示し、使用者による操作に応じたロック解除後において、便座装置に対する制御指示に関連するオブジェクトを表示する。表示部13は、所定の領域への使用者の接触が検知された場合、所定の領域とは異なる他の領域に、使用者によるロック解除の操作を受け付ける解除オブジェクトを表示する。表示部13は、トイレルームへの使用者の入室が検知された場合に、使用者による操作を受け付けない他の画面を表示し、入室から所定の期間経過後に、他の画面からロック画面に表示を変更する。
記憶部14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部14は、例えば、操作装置10にインストールされているアプリケーション(例えばトイレ機器操作用アプリ等)に関する情報、例えばプログラム等を記憶する。記憶部14は、操作画面等の各種画面に関する情報を記憶する。記憶部14は、便座装置2を操作するための信号を生成するために用いる情報を記憶する。記憶部14は、オブジェクトと制御指示とを対応付けた情報を記憶する。記憶部14は、モードに関する情報を記憶する。記憶部14は、現状態のモードを特定するための情報を記憶する。
また、記憶部14は、使用者が指定したオブジェクトに対応する制御指示を行うかを判定するための情報を記憶する。例えば、記憶部14は、使用者の接触がいずれの操作であるか否かを判定するための情報を記憶する。記憶部14は、判定に用いる各種情報を記憶する。記憶部14は、判定に用いる閾値を記憶する。
記憶部14は、所定の接触方法の情報を記憶する記憶装置である。例えば、記憶部14は、異常判定を行うために用いる情報を記憶する。記憶部14は、図6で説明する判定用情報を記憶する。例えば、記憶部14は、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの対応付けごとに、その関係性が異常であるか否かを示す一覧情報を記憶する。
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶部14に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、表示処理や判定処理等の各種情報処理を行うアプリケーション(例えばトイレ機器操作用アプリ等)のプログラムが含まれる。また、制御部15は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部15は、取得部151と、判定部152と、生成部153と、送信部154と、使用者判定部155とを有し、以下に説明する判定処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部15の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する判定処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部15が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
取得部151は、各種情報を取得する。例えば、取得部151は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。例えば、取得部151は、便座装置2や携帯端末20やセンサ装置30や音声出力装置50から各種情報を取得する。例えば、取得部151は、記憶部14から各種情報を取得する。例えば、取得部151は、接触検知部16により検知されたセンサ情報を取得する。
取得部151は、トイレルームに入室する使用者に関する情報を取得する。取得部151は、所定のセンサにより検知された使用者のトイレルーム内への入室が検知された入室時間と、所定のセンサにより検知された使用者の便座装置への着座が検知された着座時間とを取得する。取得部151は、使用者による操作装置の操作に関する情報を取得する。取得部151は、所定のセンサにより検知された使用者の行動、使用者を撮像した画像または使用者によって発せられる音に関する情報を取得する。取得部151は、所定のセンサにより検知された使用者の周囲に関する情報を取得する。取得部151は、使用者による操作装置に対する行動に関する情報を取得する。
判定部152は、種々の情報を判定する。例えば、判定部152は、取得部151により取得された各種情報を用いて種々の情報を判定する。例えば、判定部152は、記憶部14に記憶された各種情報を用いて種々の情報を判定する。例えば、判定部152は、接触検知部16により検知されたセンサ情報に基づいて、種々の判定を行う。
例えば、判定部152は、センサ情報に基づいて、使用者が接触したオブジェクトを特定する。例えば、判定部152は、センサ情報に基づいて、使用者の操作がタップ、ダブルタップ、ドラッグ、スワイプ、フリック、ピンチ、ロングタップ等のいずれの種別の操作であるかを特定する。
生成部153は、種々の生成を行なう。例えば、生成部153は、制御指示の信号を生成する。例えば、生成部153は、便座装置2を操作するための信号を生成する。例えば、生成部153は、使用者が接触したオブジェクトと関連する制御指示に対応する信号を生成する。
生成部153は、記憶部14に記憶された情報を用いて、使用者が接触したオブジェクトと関連する制御指示に対応する信号を生成する。生成部153は、記憶部14に記憶されたオブジェクトと制御指示とを対応付けた情報を用いて、便座装置2を操作するための信号を生成する。生成部153は、使用者が接触したオブジェクトを示す情報と、記憶部14に記憶されたオブジェクトと制御指示とを対応付けた情報を用いて、便座装置2を操作するための信号を生成する。
送信部154は、種々の情報を送信する。例えば、送信部154は、通信部11を制御することにより、種々の情報を送信する。送信部154は、通信部11を介して、他の装置へ種々の情報を送信する。なお、送信部154は、制御部15ではなく通信部11に含まれてもよい。送信部154は、各種情報を便座装置2や携帯端末20やセンサ装置30や音声出力装置50へ送信する。送信部154は、記憶部14に記憶された各種情報を他の装置へ送信する。送信部154は、取得部151により取得された各種情報を他の装置へ送信する。送信部154は、判定部152により判定された各種情報を他の装置へ送信する。送信部154は、生成部153により生成された各種情報を他の装置へ送信する。送信部154は、使用者判定部155により判定された各種情報を他の装置へ送信する。
送信部154は、便座装置2を操作するための信号を便座装置2に送信する。送信部154は、表示部13に表示されたオブジェクトへの使用者の接触が接触検知部16により検知された場合に、オブジェクトと関連する制御指示により便座装置2を操作するための信号を送信する。
使用者判定部155は、種々の情報を用いてトイレの使用者が視覚障害者であるかどうかの判定(使用者判定)を行う。例えば、使用者判定部155は、取得部151により取得された各種情報を用いて使用者判定を行う。例えば、使用者判定部155は、記憶部14に記憶された各種情報を用いて使用者判定を行う。例えば、使用者判定部155は、接触検知部16により検知されたセンサ情報に基づいて、使用者判定を行う。
使用者判定部155は、取得部151により取得された使用者に関する情報に基づいて、使用者が視覚障害者であるか否かを判定する。使用者判定部155は、入室時間から着座時間までの経過時間が所定の閾値を超える場合、使用者が視覚障害者であると判定する。
使用者判定部155は、使用者の便座装置への着座の前に、使用者の操作装置10へのタッチ操作により、局部洗浄機能の開始に関する操作が行われた場合、使用者が視覚障害者であると判定する。使用者判定部155は、使用者の行動、使用者を撮像した画像または使用者によって発せられる音に関する情報に基づいて、使用者が白杖を使用したと推定される場合、使用者が視覚障害者であると判定する。使用者判定部155は、使用者の周囲に関する情報に基づいて、使用者を補助する同伴の存在が推定される場合、使用者が視覚障害者であると判定する。
使用者判定部155は、操作装置10に対する行動に関する情報に基づいて、使用者が視覚障害者であるか否かを判定する。使用者判定部155は、使用者の便座装置2への着座の前に、使用者による表示部13への接触が、着座の前の使用が想定される機能に対応する所定のオブジェクト以外への接触である場合、使用者が視覚障害者であると判定する。例えば、着座の前の使用が想定される機能とは、お掃除機能、便座開閉機能、音声出力機能、言語選択機能、便器洗浄機能、脱臭機能等である。使用者判定部155は、接触検知部16により検知された使用者による表示部13への第1の接触と、第1の接触の後において、接触検知部16により検知された使用者による表示部13への第2の接触との関係に基づいて、使用者が視覚障害者であるか否かを判定する。使用者判定部155は、接触検知部16により表示部13の外周部への使用者による接触が検知された場合、使用者が視覚障害者であると判定する。
使用者判定部155は、接触検知部16により、表示部13の所定の面積以上の接触が検知された場合、または、一時点において表示部13の離間した複数の位置に対する接触が検知された場合、使用者が視覚障害者であると判定する。使用者判定部155は、接触検知部16により検知された表示部13への使用者による接触が、予め記憶された所定の接触方法に対応する場合、使用者が視覚障害者であると判定する。使用者判定部155は、携帯端末20から通信部11(通信装置)が受信した情報に基づいて、使用者が視覚障害者であるか否かを判定する。
使用者判定部155は、接触検知部16により検知された使用者による表示部13への第1の接触と、第1の接触の後において、接触検知部16により検知された使用者による表示部13への第2の接触との関係を判定する。使用者判定部155は、使用者による表示部13に表示された第1オブジェクトへの第1の接触と、第2の接触との関係を判定する。使用者判定部155は、第1の接触と、使用者による表示部13に表示された第2オブジェクトへの第2の接触とにより、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの関係を判定する。使用者判定部155は、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの関連性に基づいて、トイレの使用者が視覚障害者であるかどうかを判定する。
なお、上述した制御部15による各種の処理は、所定のアプリケーションにより行われる場合、制御部15の各部は、例えば、所定のアプリケーションにより実現されてもよい。例えば、制御部15による各種の処理は、外部の情報処理装置から受信した制御情報により実現されてもよい。
接触検知部16は、タッチパネルの機能を実現するためのセンサである。例えば、接触検知部16は、圧力センサを含む。例えば、接触検知部16は、使用者が画面に接触する圧力を示す圧力情報を検知するセンサを含む。例えば、接触検知部16は、画面における使用者の接触範囲(座標)を検知するセンサを含む。例えば、接触検知部16は、画面において使用者が接触する位置を示す位置情報を検知するセンサを含む。例えば、接触検知部16は、画面において使用者が接触する面積を示す面積情報を検知するセンサを含む。例えば、接触検知部16は、種々の他の構成と連携してタッチセンサの機能を実現する。
接触検知部16は、表示部13に対する使用者の接触を検知する。接触検知部16は、ロック画面の表示時における表示部13の所定の領域への使用者の接触を、ロック解除の操作として検知する。接触検知部16は、表示部13に表示された言語選択のための言語選択オブジェクトへの使用者の接触を、ロック解除の操作として検知する。
音声出力部17は、音声を出力する。例えば、音声出力部17は、スピーカである。例えば、音声出力部17は、操作装置10内に設けられる音声出力装置であってもよい。音声出力部17は、使用者に対して種々の情報を音声で出力する。例えば、音声出力部17は、使用者に対して音声案内を行う。
例えば、音声出力部17は、トイレルーム内に配置され音声を出力する音声出力装置である。すなわち、操作装置10は、音声出力装置と一体であってもよい。音声出力部17は、使用者判定部155により使用者が視覚障害者であると判定された場合、操作装置10に関する情報を出力する。
枠部18は、表示部13の外周部131に設けられるフレームである。枠部18は、表示部13の外周部131を全周に亘って囲むフレームである。枠部18は、種々の材料により形成されてもよい。
なお、操作装置10は、振動を出力する場合、振動出力部(例えば振動モータ等により実現されるバイブレータ)を有してもよい。
<4.便座装置の機能構成>
次に、便座装置2の機能構成について図4を参照して説明する。図4は、便座装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、便座装置2は、本体部3と、便蓋4と、着座部5と、ノズル部6とを備える。なお、図2で説明した便座装置2の外観構成の点についての説明は省略する。
便座装置2の本体部3は、通信部31と、人体検知部32と、着座検知部33と、制御部34とを有する。
通信部31は、例えば、通信回路等によって実現される。そして、通信部31は、所定のネットワークNと有線または無線で接続され、外部の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、操作装置10や音声出力装置50との間で情報の送受信を行う。
人体検知部32は、人体を検知する機能を有する。人体検知部32は、人体検知センサである。例えば、人体検知部32は、赤外線信号を用いた焦電センサ等により実現される。例えば、人体検知部32は、μ(マイクロ)波を用いた焦電センサ等により実現されてもよい。なお、上記は一例であり、人体検知部32は、上記に限らず、種々の手段により人体を検知してもよい。例えば、人体検知部32は、トイレルームR(図2参照)内に入室した人(使用者など)を検知する。人体検知部32は、検知信号を制御部34へ出力する。
着座検知部33は、便座装置2への人の着座を検知する機能を有する。例えば、着座検知部33は、着座検知センサである。着座検知部33は、使用者が着座部5に着座したことを検知する。例えば、着座検知部33は、荷重センサにより使用者が着座部5に着座したことを検知する。例えば、着座検知部33は、赤外線投受光式の測距センサであり、人(使用者)が着座部5に着座する直前において着座部5の付近に存在する人体や、着座部5に着座した使用者を検知してもよい。なお、上記は一例であり、着座検知部33は、上記に限らず、種々の手段により便座装置2への人の着座を検知してもよい。着座検知部33は、着座検知信号を制御部34へ出力する。
制御部34は、便蓋4や着座部5やノズル部6を制御する。制御部34は、操作装置10から送信された信号に基づいて、便蓋4や着座部5やノズル部6を制御する。制御部34は、操作装置10から送信された局部洗浄に関する制御指示の信号に基づいて、ノズル部6を制御する。制御部34は、操作装置10から送信された便蓋開閉に関する制御指示の信号に基づいて、便蓋4を制御する。制御部34は、操作装置10から送信された着座部開閉に関する制御指示の信号に基づいて、着座部5を制御する。制御部34は、有線により、便蓋4や着座部5やノズル部6に制御情報を送信する。なお、制御部34は、無線により、便蓋4や着座部5やノズル部6に制御情報を送信してもよい。
制御部34は、人体検知部32による使用者の入室が検知されたか否かを判定する。制御部34は、人体検知部32によるトイレルームRへの使用者の入室が検知されたか否かを判定する。制御部34は、着座検知部33による使用者の着座が検知されたか否かを判定する。制御部34は、着座検知部33による着座部5への使用者の着座が検知されたか否かを判定する。制御部34は、例えば、CPUやMPUやASICやFPGA等の集積回路等の種々の手段により実現されてもよい。
なお、便座装置2には、上記に限らず種々の構成が含まれてもよい。例えば、便座装置2には、音声出力部(トイレ用擬音装置)が含まれてもよい。
<5.トイレシステムの具体的動作>
次に、トイレシステム1の具体的動作について図5を参照して説明する。図5は、トイレシステムが実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、トイレシステム1は、使用者に関する情報を取得した場合(ステップS1:Yes)、使用者が視覚障害者であるか否かを判定する(ステップS2)。トイレシステム1は、使用者が健常者か視覚障害者かを判定する。例えば、トイレシステム1は、トイレの使用者の着座所要時間を取得する。なお、トイレシステム1は、使用者に関する情報を取得していない場合(ステップS1:No)、ステップS1の処理を繰り返す。
一方、トイレシステム1は、使用者が視覚障害者であると判定した場合(ステップS2:Yes)、トイレシステム1に関する情報について音声を出力する視覚障害者モードに設定する(ステップS3)。
トイレシステム1は、使用者が視覚障害者ではないと判定した場合(ステップS2:No)、トイレシステム1に関する情報について音声を出力しない健常者モードに設定する(ステップS4)。すなわち、トイレシステム1は、使用者が健常者であると判定した場合、トイレシステム1に関する情報について音声を出力しない健常者モードに設定する。
<6.操作に基づく判定>
トイレシステム1は、図1に示す着座所要時間に限らず、種々の情報を用いて使用者が障害者であるか否かを判定してもよい。例えば、操作装置10は、使用者による操作装置10に対する行動に関する情報に基づいて、使用者が視覚障害者であるか否かを判定してもよい。例えば、操作装置10は、操作装置10の操作に関する情報に基づいて、使用者が視覚障害者であるか否かを判定してもよい。例えば、操作装置10は、使用者による接触の関係性に基づいて使用者が視覚障害者であるか否かを判定してもよい。この点について、図6を用いて説明する。図6は、操作装置の情報処理の一例を示す図である。
図6の例では、操作装置10の長手方向を横に向けて使用する表示態様により、操作装置10の短手方向を上下方向とし、表示部13の長手方向を左右方向として説明するが、操作装置10の方向を規定するものではない。図6に示すように、操作装置10は、表示部13の外周部131に沿って枠部18が設けられる。枠部18は、表示部13の周囲を囲むフレームである。
図6の操作装置10は、表示部13に操作画面が表示された状態を示す。操作画面には、種々の機能を実行するオブジェクトB1~B20が含まれる。なお、図6に示すオブジェクトB1~B20は、一例であり、オブジェクトB1~B20に限らず、種々のオブジェクトが含まれてもよい。また、図6の例では、オブジェクト間の関係性の説明のために、各機能のオブジェクトB1~B20を単純な矩形で示すが、各オブジェクトは、オブジェクトの選択に応じて実行される機能に応じて種々の表示態様であってもよい。例えば、温度設定機能に関するオブジェクトB13~B15には、温度を上下させるための「+」や「-」といった表示が含まれてもよい。また、図6に示す操作装置10の表示部13には、上側に情報表示エリアが配置されてもよい。
オブジェクトB1~B3は、局部洗浄機能に関するオブジェクトである。オブジェクトB1は、便座装置2に局部洗浄を実行させるためのオブジェクトである。オブジェクトB2は、所定の態様で便座装置2に局部洗浄を実行させるためのオブジェクトである。オブジェクトB3は、所定の態様で便座装置2に局部洗浄を実行させるためのオブジェクトである。以下では、オブジェクトB1~B3を併せて「局部洗浄機能オブジェクト」と記載する場合がある。
また、オブジェクトB4~B7は、局部洗浄補助機能に関するオブジェクトである。オブジェクトB4は、便座装置2による局部洗浄の水勢を調整するためのオブジェクトである。オブジェクトB5は、便座装置2による局部洗浄の洗浄位置を調整するためのオブジェクトである。オブジェクトB6は、便座装置2による局部洗浄の態様を調整するためのオブジェクトである。オブジェクトB7は、便座装置2による局部洗浄の態様を調整するためのオブジェクトである。以下では、オブジェクトB4~B7を併せて「局部洗浄補助機能オブジェクト」と記載する場合がある。
オブジェクトB8は、停止機能に関するオブジェクトである。オブジェクトB8は、便座装置2により実行中の制御を止めるためのオブジェクトである。以下では、オブジェクトB8を「停止機能オブジェクト」と記載する場合がある。
オブジェクトB9は、乾燥機能に関するオブジェクトである。オブジェクトB9は、便座装置2に乾燥機能を実行させるためのオブジェクトである。以下では、オブジェクトB9を「乾燥機能オブジェクト」と記載する場合がある。
オブジェクトB10は、便座開閉機能に関するオブジェクトである。オブジェクトB10は、便座装置2に便座(着座部5)やふた(便蓋4)の開閉を実行させるためのオブジェクトである。以下では、オブジェクトB10を「便座開閉機能オブジェクト」と記載する場合がある。
オブジェクトB11、B12は、お掃除機能に関するオブジェクトである。オブジェクトB11は、便座装置2のノズル部6を除菌水で殺菌する殺菌処理を行うためのオブジェクトである。オブジェクトB12は、便座装置2の便器7のボウル部8を除菌水で殺菌する殺菌処理を行うためのオブジェクトである。以下では、オブジェクトB11、B12を併せて「お掃除機能オブジェクト」と記載する場合がある。
オブジェクトB13~B15は、温度設定機能に関するオブジェクトである。オブジェクトB13は、便座装置2が実行する吐水の温度を設定するためのオブジェクトである。オブジェクトB14は、便座装置2が実行する乾燥の温度を設定するためのオブジェクトである。オブジェクトB15は、便座装置2の便座(着座部5)の温度を設定するためのオブジェクトである。以下では、オブジェクトB13~B15を併せて「温度設定機能オブジェクト」と記載する場合がある。温度設定機能オブジェクトであるオブジェクトB13~B15には、温度を上下させるための「+」や「-」といった表示が含まれてもよい。
オブジェクトB16は、音声出力機能に関するオブジェクトである。オブジェクトB16は、便座装置2に所定の音を出力させるためのオブジェクトである。以下では、オブジェクトB16を「音声出力機能オブジェクト」と記載する場合がある。
オブジェクトB17は、言語選択機能に関するオブジェクトである。オブジェクトB17は、トイレの利用に関する情報を操作装置10に表示したり音声出力したりする際の言語を選択するためのオブジェクトである。以下では、オブジェクトB17を「言語選択機能オブジェクト」と記載する場合がある。
オブジェクトB18、B19は、便器洗浄機能に関するオブジェクトである。オブジェクトB18は、便座装置2の便器7(例えばボウル部8)の洗浄を行うためのオブジェクトである。オブジェクトB19は、便座装置2の便器7(例えばボウル部8)の洗浄を所定の態様で行うためのオブジェクトである。以下では、オブジェクトB18、B19を併せて「便器洗浄機能オブジェクト」と記載する場合がある。
オブジェクトB20は、脱臭機能に関するオブジェクトである。オブジェクトB20は、便座装置2に脱臭機能を実行させるためのオブジェクトである。以下では、オブジェクトB20を「脱臭機能オブジェクト」と記載する場合がある。
操作装置10は、表示部13に表示された各オブジェクトB1~B20への使用者の接触(選択)に応じて、選択されたオブジェクトに対応する機能を実行するための処理を行う。例えば、操作装置10は、表示部13に表示されたオブジェクトB1に使用者が接触したことを検知した場合、局部洗浄の実行を便座装置2に開始させるための信号を便座装置2へ送信する。また、操作装置10は、表示部13に表示されたオブジェクトB8に使用者が接触したことを検知した場合、実行中の制御を便座装置2に止めさせるための信号を便座装置2へ送信する。
ここで、操作装置10は、最初に接触したオブジェクト(以下「第1オブジェクト」ともいう)と第1オブジェクトの次に接触したオブジェクト(以下「第2オブジェクト」ともいう)との関連性に基づいて、使用者による操作が異常であるかどうかを判定する。このように、操作装置10は、ある接触(第1の接触)に対応する第1オブジェクトと、その次の接触(第2の接触)に対応する第2オブジェクトとの関連性に基づいて、使用者による操作が異常であるかどうかを判定する。この点について以下説明する。
図6の例では、操作装置10は、オブジェクトB1への使用者の接触を検知する(ステップS11)。この場合、操作装置10は、局部洗浄機能オブジェクトであるオブジェクトB1への使用者の接触(第1の接触)に応じて、局部洗浄の実行を便座装置2に開始させるための信号を便座装置2へ送信する。
そして、操作装置10は、オブジェクトB11への使用者の接触を検知する(ステップS12)。操作装置10は、お掃除機能オブジェクトであるオブジェクトB11への使用者の接触(第2の接触)に応じて、使用者の操作が異常かどうかを判定する。そして、例えば、操作装置10は、使用者の操作が異常であると判定した場合、その操作を行った使用者を視覚障害者であると判定する。
操作装置10は、オブジェクトB1を第1オブジェクトとし、オブジェクトB11を第2オブジェクトとした場合、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの関連性に基づいて、使用者による操作が異常であるかどうかの判定(以下「異常判定」ともいう)を行う。例えば、操作装置10は、記憶部14(図3参照)に記憶された判定用情報を用いて異常判定を行う。
例えば、判定用情報は、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの対応付けごとに、その関係性が異常であるか否かを示す一覧情報を含んでもよい。判定用情報は、第1オブジェクトが局部洗浄機能オブジェクトであり、第2オブジェクトが局部洗浄補助機能オブジェクトである場合、その関係性が正常であることを示す情報を含む。また、判定用情報は、第1オブジェクトが局部洗浄機能オブジェクトであり、第2オブジェクトが停止機能オブジェクトである場合、その関係性が正常であることを示す情報を含む。判定用情報は、第1オブジェクトが局部洗浄機能オブジェクトであり、第2オブジェクトが乾燥機能オブジェクトである場合、その関係性が正常であることを示す情報を含む。
また、判定用情報は、第1オブジェクトが局部洗浄機能オブジェクトであり、第2オブジェクトが温度設定機能オブジェクトである場合、その関係性が正常であることを示す情報を含む。判定用情報は、第1オブジェクトが局部洗浄機能オブジェクトであり、第2オブジェクトが音声出力機能オブジェクトである場合、その関係性が正常であることを示す情報を含む。判定用情報は、第1オブジェクトが局部洗浄機能オブジェクトであり、第2オブジェクトが言語選択機能オブジェクトである場合、その関係性が正常であることを示す情報を含む。判定用情報は、第1オブジェクトが局部洗浄機能オブジェクトであり、第2オブジェクトが便器洗浄機能オブジェクトである場合、その関係性が正常であることを示す情報を含む。判定用情報は、第1オブジェクトが局部洗浄機能オブジェクトであり、第2オブジェクトが脱臭機能オブジェクトである場合、その関係性が正常であることを示す情報を含む。
また、判定用情報は、第1オブジェクトが局部洗浄機能オブジェクトであり、第2オブジェクトが便座開閉機能オブジェクトである場合、その関係性が異常であることを示す情報を含む。判定用情報は、第1オブジェクトが局部洗浄機能オブジェクトであり、第2オブジェクトがお掃除機能オブジェクトである場合、その関係性が異常であることを示す情報を含む。なお、上記第1オブジェクトと第2オブジェクトとの関係性が異常かどうかは一例であり、用途や機能により種々設定されてもよい。
図6の例では、操作装置10は、判定用情報のうち、局部洗浄機能オブジェクトが第1オブジェクトである場合に、第2オブジェクトがお掃除機能オブジェクトであれば、その関係性が異常であることを示す情報が含まれるため、使用者による操作が異常であると判定する。そして、操作装置10は、使用者による操作が異常であると判定したため、その操作を行った使用者を視覚障害者であると判定する(ステップS13)。そして、操作装置10は、モードを障害者モードに設定する(ステップS14)。このように、操作装置10は、トイレの使用者を視覚障害者であると判定したため、音声によるアシスト出力を行う障害者モードにモードを設定する。
このように、操作装置10は、使用者が接触したオブジェクト間の関係性に基づいて、使用者が視覚障害者であるか否かを判定することにより、トイレの使用者が視覚障害者かどうかを適切に判定することができる。
なお、図6の例では、使用者の1回の第2オブジェクトの操作に基づいて、異常を判定する例を示したが、操作装置10は、種々の態様により異常を判定してもよい。例えば、操作装置10は、局部洗浄機能オブジェクトの選択後の吐水実行中において、局部洗浄機能オブジェクトとの関係性が異常であるオブジェクトが所定の回数(例えば3回等)以上選択された場合、吐水を停止する機能を実行してもよい。また、図6の例では、局部洗浄機能オブジェクトと他のオブジェクトの関係性を一例として説明したが、操作装置10は、局部洗浄機能オブジェクト以外のオブジェクト間の関係性に基づいて、異常判定を行ってもよい。
また、操作装置10は、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの関係性が正常である場合、健常者モードにモードが設定される。例えば、操作装置10は、第1オブジェクトと第2オブジェクトとの関係性が正常であり、現モードが健常者モードである場合、健常者モードの設定が維持される。
なお、図6の例では、操作装置10は、接触したオブジェクトの関係性に基づいて、使用者の操作が異常かどうかを判定したが、オブジェクトに限らず、使用者の接触位置の関係性に基づいて、操作が異常かどうかを判定してもよい。例えば、操作装置10は、使用者が同じ位置に連続して接触する場合、操作が異常であると判定してもよい。
また、操作装置10は、上記のような表示部13による表示や操作の受付け等の処理を所定のアプリケーションにより実現してもよい。また、操作装置10は、所定のソフトウェアアプリケーション上で実行されるスクリプトを取得し、取得したスクリプト等の制御情報により、上記のような情報表示や操作受付等の情報処理を実行してもよい。例えば、制御情報は、実施形態に係る操作装置10による情報表示や操作受付等の情報処理を実現するプログラムに対応するものであり、例えば、CSS(Cascading Style Sheets)、JavaScript(登録商標)、HTML(Hyper Text Markup Language)、あるいは、上述した操作装置10による情報表示や操作受付等の情報処理を記述可能な任意の言語によって実現される。
<7.その他の判定>
なお、トイレシステム1は、上記に限らず、種々のトイレルームに入室する使用者に関する情報に基づいて、視覚障害者の判定処理を行ってもよい。
<7-1.着座前の操作>
操作装置10は、使用者の便座装置2への着座の前に、使用者による表示部13への接触(「着座前接触」ともいう)が、着座の前の使用が想定される機能に対応する所定のオブジェクト以外への接触である場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。この場合、操作装置10は、着座前接触が、使用者の便座装置2への着座の前の使用が想定される機能(「着座前想定機能」ともいう)に対応する所定のオブジェクト以外への接触である場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。
操作装置10は、使用者の着座前接触が、着座前想定機能に対応するオブジェクトへの接触かどうかを、着座前想定機能を示す一覧情報を用いて判定してもよい。なお、操作装置10は、着座前想定機能を示す一覧情報を記憶部14(図3参照)に記憶してもよい。例えば、操作装置10は、着座前接触により選択されたオブジェクトと、着座前想定機能を示す一覧情報とを比較することにより、着座前接触により選択されたオブジェクトが着座前想定機能かどうかを判定してもよい。例えば、操作装置10は、着座前接触により選択されたオブジェクトが着座前想定機能ではない場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。
図6の例では、操作装置10は、使用者Uの着座前接触により選択されたオブジェクトがお掃除機能オブジェクトではない場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。なお、着座前想定機能はお掃除機能オブジェクトのみに限らず、種々設定されてもよい。例えば、操作装置10は、使用者Uの着座前接触により選択されたオブジェクトがお掃除機能オブジェクト、便座開閉機能オブジェクト、音声出力機能オブジェクト、言語選択機能オブジェクト、便器洗浄機能オブジェクト、脱臭機能オブジェクトのいずれかではない場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。言い換えると、操作装置10は、使用者Uの着座前接触が、表示部13のうち、お掃除機能オブジェクト、便座開閉機能オブジェクト、音声出力機能オブジェクト、言語選択機能オブジェクト、便器洗浄機能オブジェクト、脱臭機能オブジェクトが表示された領域以外への接触である場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。なお、着座前想定機能は適宜設定されてもよい。
また、操作装置10は、使用者が着座前に接触したオブジェクトに応じて、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。例えば、操作装置10は、使用者の便座装置2への着座の前に、使用者の操作装置10へのタッチ操作により、局部洗浄機能に関する操作が行われた場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。操作装置10は、使用者UがトイレルームRへの入室後に、便座装置2への着座の前に、使用者Uが局部洗浄機能オブジェクトに接触した場合、使用者Uが視覚障害者であると判定してもよい。なお、上記は一例であり、操作装置10は、使用者の種々の接触に応じて、視覚障害者の判定処理を行ってもよい。
<7-2.枠部付近への接触>
操作装置10は、枠部18(フレーム)と隣接する表示部13の周縁部に使用者が接触したことを検知した場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。図6の例では、操作装置10は、表示部13の外周部131への使用者による接触が検知された場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。
<7-3.接触の対象>
操作装置10は、使用者が表示画面に対して所定面積以上の接触をしたことを検知した場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。例えば、操作装置10は、表示部13の所定の面積以上の接触が検知された場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。例えば、操作装置10は、接触検知部16により検知された表示部13への使用者の接触面積が所定の閾値(面積閾値)以上である場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。この場合、操作装置10は、表示部13への使用者の接触面積と面積閾値とを比較し、使用者の接触面積が面積閾値を超える場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。
また、操作装置10は、使用者が表示画面上の異なる複数の位置に対してほぼ同時に接触をしたことを検知した場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。例えば、操作装置10は、一時点において表示部13の離間した複数の位置に対する接触が検知された場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。操作装置10は、所定の時点において表示部13の離間した複数の位置に対する接触が検知されている場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。例えば、操作装置10は、一の時点において表示部13の離間した複数の位置に対する接触が同時に検知されている場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。
<7-4.特殊な接触>
操作装置10は、記憶装置(例えば記憶部14)に記憶された所定の接触方法の情報を用いて、使用者が視覚障害者であるか否かを判定してもよい。操作装置10は、接触検知部16により検知された表示部13への使用者による接触が、所定の接触方法に対応する場合、使用者が視覚障害者であると判定する。この場合、操作装置10の記憶部14には、所定の接触方法の情報が登録される。操作装置10は、登録モードにおいて、トイレシステム1の管理者等から、所定の接触方法の登録を受け付けてもよい。例えば、操作装置10は、個人の住宅等で利用される場合、住宅の住人等から、所定の接触方法の登録を受け付けてもよい。
<7-5.白杖の使用>
操作装置10は、所定のセンサにより検知された使用者の行動、使用者を撮像した画像または使用者によって発せられる音に関する情報を取得し、使用者の行動、使用者を撮像した画像または使用者によって発せられる音に関する情報に基づいて、使用者が白杖を使用したと推定される場合、使用者が視覚障害者であると判定する。操作装置10は、種々の種別のセンサ装置30が検知したセンサ情報を用いて、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。
例えば、操作装置10は、音センサ(行動検知センサ)であるセンサ装置30により検知されたセンサ情報を取得し、センサ情報に基づいて、使用者が視覚障害者であると判定する。操作装置10は、音センサ(行動検知センサ)であるセンサ装置30により検知されたセンサ情報と、記憶部14に記憶された白杖の音に関する白杖音情報とに基づいて、使用者が視覚障害者であると判定する。例えば、操作装置10は、音センサ(行動検知センサ)であるセンサ装置30により検知されたセンサ情報と、白杖音情報とを比較することにより、使用者が視覚障害者であると判定する。図1の例では、操作装置10は、トイレルームRに配置されたセンサ装置30(音センサ)により、使用者Uの使用時において検知されたセンサ情報と、白杖音情報とを比較することにより、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。
例えば、操作装置10は、画像センサ(行動検知センサ)であるセンサ装置30により検知されたセンサ情報を取得し、センサ情報に基づいて、使用者が視覚障害者であると判定する。操作装置10は、画像センサ(行動検知センサ)であるセンサ装置30により検知されたセンサ情報と、記憶部14に記憶された白杖に関する白杖画像とに基づいて、使用者が視覚障害者であると判定する。例えば、操作装置10は、画像センサ(行動検知センサ)であるセンサ装置30により検知されたセンサ情報と、白杖画像とを比較することにより、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。図1の例では、操作装置10は、トイレルームR外(例えばドアD付近)に配置されたセンサ装置30(画像センサ)により、使用者Uの使用時において検知されたセンサ情報と、白杖画像とを比較することにより、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。なお、上記は一例であり、操作装置10は、使用者が白杖を利用しているかどうかを推定可能であれば、どのような情報を用いて使用者の白杖の利用を推定してもよい。
<7-6.同伴者>
操作装置10は、存在検知センサによって検出された存在が、使用者一人かそれよりも多いかを判定し、存在が使用者一人よりも多いと判定された場合、使用者を視覚障害者であると判定してもよい。例えば、操作装置10は、存在検知センサによって検出された使用者の周囲に関する情報を取得し、使用者の周囲に関する情報に基づいて、使用者を補助する同伴の存在が推定される場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。なお、操作装置10は、存在する物体(生物)の数を検知可能であれば、光電センサや画像センサや音センサ等の種々のセンサを存在検知センサとして用いてもよい。
操作装置10は、光電センサ(存在検知センサ)であるセンサ装置30により検知された使用者の周囲に関するセンサ情報を取得し、センサ情報に基づいて、使用者を補助する同伴の存在が推定される場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。例えば、操作装置10は、光電センサ(存在検知センサ)であるセンサ装置30により検知されたセンサ情報を取得し、センサ情報に基づいて、2以上の物体(生物)が検知された場合、使用者が視覚障害者であると判定する。図1の例では、操作装置10は、トイレルームRに配置されたセンサ装置30(光電センサ)により、使用者Uの同伴(生物)の存在が検知された場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。
操作装置10は、画像センサ(存在検知センサ)であるセンサ装置30により検知された使用者の周囲に関するセンサ情報を取得し、センサ情報に基づいて、使用者を補助する同伴の存在が推定される場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。例えば、操作装置10は、画像センサ(存在検知センサ)であるセンサ装置30により検知されたセンサ情報を取得し、センサ情報に基づいて、2以上の物体(生物)が検知された場合、使用者が視覚障害者であると判定する。図1の例では、操作装置10は、トイレルームR外(例えばドアD付近)に配置されたセンサ装置30(画像センサ)により、使用者Uの同伴(生物)の存在が検知された場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。なお、上記は一例であり、操作装置10は、使用者を補助する同伴が存在しているかどうかを推定可能であれば、どのような情報を用いて使用者を補助する同伴の存在を推定してもよい。
<7-7.使用者の携帯端末>
操作装置10は、トイレルームへ入室する使用者が有する携帯端末20と無線によって取得した情報に基づいて、使用者が視覚障害者かどうかを判定してもよい。操作装置10は、トイレルームへ入室する使用者が有する携帯端末20から、使用者が視覚障害者であることを示す情報を取得した場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。図1の例では、操作装置10は、トイレルームRへ入室する使用者Uが有する携帯端末20から、使用者Uが視覚障害者であることを示す情報を取得した場合、使用者Uが視覚障害者であると判定してもよい。
<7-8.その他>
なお、操作装置10は、上記の各種別の使用者に関する情報を組み合わせて、使用者が視覚障害者であるかどうかを判定してもよい。例えば、操作装置10は、上記の各種別の使用者に関する情報に基づく判定を行い、視覚障害者と判定された回数が所定の閾値(回数閾値)以上である場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。例えば、操作装置10は、視覚障害者と判定された回数が回数閾値である「3」以上である場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。この場合、操作装置10は、着座所要時間に基づく判定、白杖の使用に基づく判定、及び着座前の操作に基づく判定において視覚障害者と判定した場合、視覚障害者と判定した判定回数が3回であり、回数閾値「3」以上であるため、使用者が視覚障害者であると判定する。なお、上記は一例であり、操作装置10は、種々の情報を適宜組み合わせて、使用者が視覚障害者であるかどうかを判定してもよい。
また、操作装置10は、機械学習の技術を用いて、使用者が視覚障害者であるかどうかを判定してもよい。操作装置10は、上記の各種別の使用者に関する情報を入力情報として、入力された情報に対応する使用者が視覚障害者である可能性を示すスコアを出力するモデル(判定モデル)を用いて、使用者が視覚障害者であるかどうかを判定してもよい。操作装置10は、入力された情報に対応する使用者が視覚障害者である可能性が高い程高いスコアを出力する判定モデルを用いて、使用者が視覚障害者であるかどうかを判定してもよい。例えば、操作装置10は、取得した使用者に関する情報を判定モデルに入力し、判定モデルが出力するスコアが所定の閾値(判定閾値)以上である場合、使用者が視覚障害者であると判定してもよい。操作装置10は、判定モデルが出力するスコアと判定閾値とを比較することにより、使用者が視覚障害者であるかどうか判定してもよい。例えば、判定閾値が「0.6」である場合、操作装置10は、取得した使用者に関する情報を判定モデルに入力し、判定モデルが出力するスコアが「0.7」である場合、判定閾値以上であるため、使用者が視覚障害者であると判定する。
また、操作装置10は、判定モデルを生成してもよい。操作装置10は、視覚障害者に関する情報と正解情報(例えばスコア「1」等)との組合せを教師データとして、判定モデルを生成してもよい。例えば、操作装置10は、機械学習に関する種々の従来技術を適宜用いて、視覚障害者に関する情報が入力された場合にスコア「1」を出力するように学習処理を行うことにより、判定モデルを生成してもよい。操作装置10は、健常者に関する情報と正解情報(例えばスコア「0」等)との組合せを教師データとして、判定モデルを生成してもよい。例えば、操作装置10は、機械学習に関する種々の従来技術を適宜用いて、健常者に関する情報が入力された場合にスコア「0」を出力するように学習処理を行うことにより、判定モデルを生成してもよい。なお、上記は一例であり、操作装置10は、機械学習に関する種々の従来技術を適宜用いて、判定モデルを生成してもよい。
[変形例]
<8.情報処理>
操作装置は、図1に示す操作装置10に限らず種々の態様であってもよい。例えば、図1に示す操作装置10では初期状態が健常者モードであったが、操作装置10Aは、初期状態が障害者モードであり、使用者の所定の操作により健常者モードに切り替える。この点について、図7~図9を用いて説明する。なお、実施形態に係る操作装置10と同様の点については、適宜説明を省略する。また、図7~図9の例におけるトイレシステム1A(図示省略)は、操作装置10に替えて、操作装置10Aを含む点でトイレシステム1と相違する。
図7は、変形例に係る情報処理の一例を示す図である。図7に示す例では、局部洗浄機能を有する便座装置2や操作装置10Aが設けられたトイレルームRの概略平面図を示す。図7の例では、トイレルームR内の壁Wに操作装置10Aが配置され、トイレルームR内においてドアDと対向する位置に便座装置2が配置される場合を示す。図7中の状態ST21~ST24は、使用者Uの位置に応じたトイレルームRに関する状態を示す。
図7の例では、初期状態の設定が障害者モードに設定されている場合を示し、操作装置10Aが、使用者Uが視覚障害者であるか否かの判定を行う場合を示す。ここでいう障害者モードは、操作ガイド等の音声でのアシスト出力を行なうモードに対応するものとする。
また、視覚障害者であるか否かの判定は、トイレルームR内の装置に限らず、トイレシステムに含まれる種々の手段により行われてもよい。例えば、視覚障害者であるか否かの判定は、操作装置10Aに限らず、サーバ装置やクラウドシステム等により行われてもよいが、この点については後述する。
まず、図7中の状態ST21に示すように、時間t21において、使用者UはトイレルームR外に位置する。そして、使用者Uは、トイレルームRのドアDを開閉することにより、トイレルームR内へ入室する。図7中の状態ST22に示すように、時間t21よりも後の時間t22において、使用者UはトイレルームR内に位置する。例えば、ドアDが閉められた時点が時間t22であり、ドアセンサにより検知された時間t22においてドアDが閉められたことを示すセンサ情報に基づいて、操作装置10Aは、使用者UがトイレルームRに入室したと判定する。
そして、操作装置10Aは、使用者UのトイレルームR内への入室が検知されたため、視覚障害者用の音声出力に対応するモード(障害者モード)の解除方法を音声により出力する。操作装置10Aは、時間t22よりも後の時間t23において、障害者モードの解除方法を音声により出力する。そして、操作装置10Aは、入室から所定時間以内に障害者モードの解除方法が行われなかった場合、使用者Uが視覚障害者であると判定する。一方、操作装置10Aは、入室から所定時間以内に障害者モードの解除方法が行われた場合、使用者Uが健常者であると判定する。
図7中の状態ST23に示すように、使用者Uは、操作装置10Aの前へ移動し、音声により通知された解除方法に応じたモードの切換操作を行うことにより、時間t23よりも後の時間t24において、障害者モードから健常者モードに切り替える。これにより、操作装置10Aは、障害者モードを解除し、健常者モードに移行する。そして、操作装置10Aは、音声でのアシスト出力を停止する。そして、図7中の状態ST24に示すように、時間t24よりも後の時間t25において、使用者Uは便座装置2に着座し、トイレを利用する。
このように、操作装置10Aは、初期状態を障害者モードに設定し、音声でのアシスト出力を希望しない健常者が切換操作を行うことにより、健常者モードに切り替える。これにより、トイレルームR内の状況を把握できない視覚障害者は音声により適切にトイレを利用できるとともに、健常者は音声での指示に沿って操作することにより、容易に音声でのアシスト出力を停止することができる。したがって、操作装置10Aを含むトイレシステム1Aは、健常者と視覚障害者の両方にとって利便性の高いトイレを提供することができる。このように、トイレシステム1Aは、健常者がトイレを利用する際の使用感を損ねてしまうことなく、視覚障害者のトイレの利用における利便性を向上させることができる。
<9.操作装置の機能構成>
次に、変形例に係る情報処理を実行する操作装置10Aの構成について説明する。図8は、変形例に係る操作装置の機能構成の一例を示す図である。
図8に示すように、操作装置10Aは、通信部11と、入力部12と、表示部13と、記憶部14と、制御部15Aと、接触検知部16と、音声出力部17Aと、枠部18(図6参照)とを有する。
記憶部14は、音声出力する障害者モードの解除方法の音声情報を記憶してもよい。制御部15Aは、取得部151と、判定部152と、生成部153と、送信部154と、使用者判定部155Aとを有する。
使用者判定部155Aは、図3に示す使用者判定部155と同様に使用者が視覚障害者であるか否かを判定する。使用者判定部155Aは、入室から所定時間以内に解除方法が行われなかった場合、使用者が視覚障害者であると判定する。
音声出力部17Aは、図3に示す音声出力部17と同様に音声を出力する。例えば、音声出力部17Aは、所定のセンサにより検知された使用者のトイレルーム内への入室が検知された場合、視覚障害者用の音声出力に対応するモードの解除方法を音声により出力する。
<10.トイレシステムの具体的動作>
次に、トイレシステム1Aの具体的動作について図9を参照して説明する。図9は、トイレシステムが実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。図9に示すように、トイレシステム1Aにおける初期状態のモードは障害者モードであるものとする。
図9に示すように、トイレシステム1Aは、使用者の入室を検知した場合(ステップS21:Yes)、健常者モードへの切換方法を通知する(ステップS22)。なお、トイレシステム1Aは、使用者の入室を検知していない場合(ステップS21:No)、ステップS21の処理を繰り返す。
そして、トイレシステム1Aは、切換操作が有ったかどうかを判定する(ステップS23)。トイレシステム1Aは、切換操作が有ったと判定した場合(ステップS23:Yes)、モードを視覚障害者モードから健常者モードに変更する(ステップS24)。例えば、トイレシステム1Aは、所定の期間(例えば入室から30秒等の任意の時間)内に切換操作が有ったと判定した場合、使用者を健常者であると判定して、モードを健常者モードに切り替える。
一方、トイレシステム1Aは、切換操作がなかったと判定した場合(ステップS23:No)、モードを切り替えることなく処理を終了する。例えば、トイレシステム1Aは、所定の期間(例えば入室から30秒等の任意の時間)内に切換操作がなかったと判定した場合、使用者を障害者であると判定して、モードを切り替えることなく処理を終了する。
<11.トイレシステムの構成及び判定装置の機能構成>
上記の例では、操作装置10、10Aが障害者を判定する判定処理を行う場合を説明したが、判定処理は、操作装置に限らず、トイレシステム内のいずれの装置が行ってもよい。この点について、図10を用いて説明する。図10は、変形例に係るトイレシステムの構成の一例を示すブロック図である。なお、トイレシステム1と同様の点については、適宜説明を省略する。
変形例に係るトイレシステム1Bは、便座装置2と、操作装置10Bと、センサ装置30と、通信装置40と、判定装置100が含まれる。このように、トイレシステム1Bは、判定処理を行う判定装置100を含む点でトイレシステム1と相違する。判定装置100は、トイレルームR内に限らず、種々の遠隔の地点に配置されてもよい。例えば、判定装置100は、トイレルームRを管理する事業者の拠点に配置されてもよいし、クラウド上にあってもよい。
便座装置2と、操作装置10Bと、センサ装置30と、通信装置40と、判定装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。例えば、便座装置2と、操作装置10Bと、センサ装置30と、通信装置40と、判定装置100とは、情報の送受信が可能であれば、どのような接続であってもよく、有線により通信可能に接続されてもよいし、無線により通信可能に接続されてもよい。
操作装置10Bは、操作装置10、10Aの機能のうち、障害者かどうかの判定処理を行う機能(使用者判定部)がない操作装置であってもよい。例えば、操作装置10Bは、使用者による局部洗浄機能に関する操作可能であれば、どのような構成であってもよい。
通信装置40は、携帯端末20とBluetooth(登録商標)やWiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)等の所定の無線通信機能により、通信可能な機器であってもよい。なお、通信装置40は、便座装置2や操作装置10B等の他の装置と一体であってもよい。通信装置40は、携帯端末20から受信した使用者に関する情報を判定装置100に送信する。
ここから、判定装置100の構成について説明する。図10に示すように、判定装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
通信部110は、例えば、通信回路等によって実現される。そして、通信部110は、図示しない所定の通信網(ネットワークN)と有線または無線で接続され、外部の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、便座装置2や操作装置10Bやセンサ装置30や通信装置40や音声出力装置50との間で情報の送受信を行う。
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、例えば、判定装置100にインストールされているアプリケーション(例えばトイレ機器操作用アプリ等)に関する情報、例えばプログラム等を記憶する。記憶部120は、図3に示す記憶部14に記憶される情報のうち、視覚障害者の判定処理に必要な情報を記憶する。
制御部130は、CPUやMPU等によって、記憶部120に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、表示処理や判定処理等の各種情報処理を行うアプリケーション(例えばトイレ機器操作用アプリ等)のプログラムが含まれる。また、制御部130は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図10に示すように、制御部130は、取得部131と、使用者判定部132と、送信部133とを有し、以下に説明する判定処理の機能や作用を実現または実行する。
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、便座装置2や操作装置10Bやセンサ装置30や通信装置40や音声出力装置50から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。
取得部131は、視覚障害者の判定処理に用いる各種の情報を取得する。取得部131は、図3に示す取得部15と同様に、トイレルームに入室する使用者に関する各種の情報を取得する。
使用者判定部132は、取得部131により取得された使用者に関する情報に基づいて、使用者が視覚障害者であるか否かを判定する。使用者判定部132は、図3に示す使用者判定部155と同様に、使用者が視覚障害者であるか否かを判定する。
送信部133は、種々の情報を送信する。送信部133は、他の装置へ種々の情報を送信する。送信部133は、各種情報を便座装置2や操作装置10Bやセンサ装置30や通信装置40や音声出力装置50へ送信する。送信部133は、記憶部120に記憶された各種情報を他の装置へ送信する。送信部133は、取得部131により取得された各種情報を他の装置へ送信する。送信部133は、図3に示す送信部154と同様に、種々の情報を送信する。
<12.他の装置構成例>
なお、装置構成は上記に限らず、種々の構成であってもよい。例えば、便座装置は、操作装置と一体であってもよい。図11は、便座装置の他の構成の一例を示すブロック図である。なお、図4と同様の点については適宜説明を省略する。
図11に示すように、便座装置2Aは、操作装置10を含む。例えば、便座装置2Aにおいて、操作装置10は、本体部3に情報の送受信可能に接続される。例えば、操作装置10は、本体部3と有線により接続されてもよいし、制御部34に直接接続されてもよい。便座装置2Aにおいて、操作装置10は、着座部5の側部に配置されてもよい。なお、図11に示す便座装置2Aに含まれる操作装置は、操作装置10に限らず、前述した操作装置10A等の操作装置であってもよい。また、上述したトイレシステム1、1A、1Bには、便座装置2に替えて、便座装置2Aが含まれてもよい。
以下では、図12~図16についての処理を操作装置10が行う場合を一例として説明するが、図12~図16に示す処理は、操作装置10に限らず、前述した操作装置10A等の操作装置が行ってもよい。
<13.操作装置の表示>
なお、上記例では、操作装置10が操作画面を表示する場合を示したが、操作装置10は種々の画面を表示してもよい。この点について、図12及び図13を用いて説明する。図12は、トイレシステムが実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。具体的には、図12は、使用者の入室から操作画面の表示までにトイレシステム1が実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。図13は、操作装置が実行する画面遷移の一例を示す図である。なお、図13においては、操作装置10に表示される画面に応じて、操作装置10-1~10-4として説明するが、特に区別して説明を行う場合以外は、単に「操作装置10」とする。図13に示す操作装置10-1は、使用者の入室を検知する前の待機画面の状態を示す。操作装置10-1の待機画面は何も表示されていない状態であってもよい。
図12に示すように、トイレシステム1は、入室を検知した場合(ステップS101:Yes)、ウェルカム画面に表示を変更する(ステップS102)。例えば、便座装置2は、トイレルームR(図2参照)への使用者の入室を検知した場合、入室の検知を示す情報を操作装置10に送信する。なお、入室の検知が可能であれば、どのような手段により検知が行われてもよく、操作装置10が入室を検知してもよいし、トイレのドアセンサ等により、使用者の入室を検知してもよい。
入室の検知を示す情報を取得した操作装置10は、ウェルカム画面に表示を変更する。図13の例では、操作装置10は、操作装置10-1の待機画面から、操作装置10-2のウェルカム画面に表示を遷移させる。操作装置10-2のウェルカム画面には、「Welcome XX Toilet」といった所定の情報が含まれる。例えば、トイレシステム1は、ウェルカム画面を表示する際に、「ようこそ、XXトイレへ」といった所定の音声を出力してもよい。
なお、トイレシステム1は、入室を検知していない場合(ステップS101:No)、ステップS101の処理を繰り返す。操作装置10は、操作装置10-1の待機画面の状態を継続する。
そして、トイレシステム1は、ウェルカム画面の表示後に、ロック画面に表示を変更する(ステップS103)。ウェルカム画面を表示した操作装置10は、ウェルカム画面の表示から所定の時間(例えば5秒や10秒等の任意の時間)が経過した後、ロック画面に表示を変更する。図13の例では、操作装置10は、操作装置10-2のウェルカム画面から、操作装置10-3のロック画面に表示を遷移させる。操作装置10-3のロック画面には、「Let’s try」や「ロック解除」といった所定の情報が含まれる。
なお、操作装置10は、ロック画面の表示時において、便座装置2に対する制御指示に関連するオブジェクトの表示状態はいずれでもよい。例えば、操作装置10は、オブジェクトを表示する場合、オブジェクトに触れられたとしても、信号(通信信号)を生成しなくてもよいし、信号(通信信号)を送信しなくてもよい。
トイレシステム1は、ロック解除を検知した場合(ステップS104:Yes)、操作画面に表示を変更する(ステップS105)。図13の例では、操作装置10は、操作装置10-3のロック画面から、操作装置10-4の操作画面に表示を遷移させる。例えば、操作装置10は、オブジェクトが配置される第1の領域やオブジェクトが配置されない第2の領域を含む操作画面を表示する。例えば、操作画面中の映像表示画面は操作可能であってもよいし、不可能であってもよい。なお、トイレシステム1は、ロック解除を検知しなかった場合(ステップS104:No)、ステップS103の処理を繰り返す。操作装置10は、操作装置10-3のロック画面の状態を継続する。
例えば、トイレシステム1は、種々の態様により、ロック解除を受け付けてもよい。例えば、トイレシステム1は、操作装置10に7種のタッチ操作(タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、スワイプ、フリック、ピンチ)のいずれかにより解除されるロックオブジェクトを表示し、表示したロックオブジェクトによりロック解除を受け付けてもよい。また、トイレシステム1は、使用者の音声による指示でロック解除を受け付けてもよい。また、トイレシステム1は、便座装置2への着座をロック解除として検知してもよい。なお、上記のロック解除は一例であり、どのような手段によりロック解除が行われてもよい。ロック解除の他の例についての詳細は後述する。
なお、図13の例では、使用者の入室から操作画面の表示までの画面の遷移について図示したが、操作装置10は、使用者のトイレの利用から退室までについても同様に画像を遷移させてもよい。
例えば、操作画面の表示後において、操作装置10は、使用者の退室の検知が行われた場合、操作画面から所定の画面(サンキュー画面)に表示を遷移する。サンキュー画面は、「Thank you」といった所定の情報が含まれてもよい。また、トイレシステム1は、サンキュー画面を表示する際に、「XXトイレのご利用ありがとうございました」といった所定の音声を出力してもよい。
例えば、操作装置10は、使用者の着座状態の解除が検知された場合、使用者の退室が行われるとして、サンキュー画面を表示してもよい。例えば、操作装置10は、トイレのドアセンサ等により使用者のドアへの操作が検知された場合、サンキュー画面を表示してもよい。
サンキュー画面を表示した操作装置10は、サンキュー画面の表示から所定の時間(例えば3秒や15秒等の任意の時間)が経過した後、待機画面に表示を変更する。
<14.機能説明の動作例>
操作装置10は、オブジェクトの機能を説明する動画等を表示してもよい。この点について、図14を用いて説明する。図14は、操作装置が実行する機能説明の処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図14の例では、操作装置10は、操作画面を表示する(ステップS201)。例えば、操作装置10は、使用者によるロック解除後において操作画面を表示する。
図14に示すように、操作装置10は、機能説明オブジェクトに接触を検知していない場合(ステップS202:No)、操作装置10が使用されることなく所定時間経過したかどうかを判定する(ステップS203)。例えば、操作装置10は、操作画面が表示された時点または最後に操作装置10が使用された時点から、操作装置10が使用されることなく所定時間(例えば30秒や1分等)経過したかどうかを判定する。
操作装置10は、操作装置10が使用されることなく所定時間経過したと判定した場合(ステップS203:Yes)、機能説明の映像を表示する(ステップS204)。例えば、操作装置10は、操作装置10が使用されることなく所定時間経過したと判定した場合、所定の機能説明オブジェクトに対応するオブジェクトの機能を説明する動画を再生する。例えば、操作装置10は、操作装置10が使用されることなく所定時間経過したと判定した場合、ランダムに選択した機能説明オブジェクトに対応するオブジェクトの機能を説明する動画を再生する。
一方、操作装置10は、操作装置10が使用されることなく所定時間経過していないと判定した場合(ステップS203:No)、ステップS202に戻って処理を繰り返す。
また、操作装置10は、機能説明オブジェクトに接触を検知した場合(ステップS202:Yes)、機能説明の映像を表示する(ステップS204)。例えば、操作装置10は、機能説明オブジェクトに接触を検知した場合、その機能説明オブジェクトに対応するオブジェクトの機能を説明する動画を再生する。
そして、操作装置10は、他のオブジェクトに接触したか否かを判定する(ステップS205)。操作装置10は、他のオブジェクトに接触していない場合(ステップS205:No)、機能説明オブジェクトに接触してから所定時間経過したかどうかを判定する(ステップS206)。例えば、操作装置10は、機能説明オブジェクトIO2~IO4のいずれかに使用者が接触した時点または機能説明の映像の表示開始の時点から、所定時間(例えば機能説明の映像の再生時間等)経過したかどうかを判定する。
操作装置10は、機能説明オブジェクトに接触してから所定時間経過していないと判定した場合(ステップS206:No)、ステップS205に戻って処理を繰り返す。
一方、操作装置10は、機能説明オブジェクトに接触してから所定時間経過したと判定した場合(ステップS206:Yes)、機能説明の表示を終了する(ステップS207)。また、操作装置10は、他のオブジェクトに接触したと判定した場合(ステップS205:Yes)、機能説明の表示を終了する(ステップS207)。そして、操作装置10は、ステップS207後、ステップS201に戻って処理を繰り返す。なお、操作装置10は、ステップS207後において操作画面の表示の変更が無い場合、ステップS202に戻って処理を繰り返してもよい。
<15.ロックの解除例>
操作装置10は、種々の態様により使用者にロック解除を行わせてもよい。この点について、図15を用いて説明する。図15は、操作装置が実行するロック解除における画面遷移の一例を示す図である。
図15に示すように、操作装置10は、使用者に2段階のロック解除操作を行わせてもよい。なお、図15においては、操作装置10に表示される画面に応じて、操作装置10-3、10-31、10-4として説明するが、特に区別して説明を行う場合以外は、単に「操作装置10」とする。図15に示す操作装置10-3及び操作装置10-4は、図13に示す操作装置10-3及び操作装置10-4と同様である。
図15に示す操作装置10-3には第1ロック画面が表示されており、表示部13の領域AR31には、使用者の接触をロック解除の操作として検知するオブジェクトOB31が表示される。操作装置10は、オブジェクトOB31が表示された領域AR31への使用者の接触を検知する(ステップS31)。
これにより、操作装置10は、画面を遷移する(ステップS32)。図15の例では、操作装置10は、操作装置10-3の第1ロック画面から、操作装置10-31の第2ロック画面に表示を遷移させる。
操作装置10-31の第2ロック画面には、表示部13の領域AR31とは異なる位置にある表示部13の領域AR32に、使用者によるロック解除の操作を確定するロック解除オブジェクトOB32が配置される。操作装置10の表示部13において、領域AR31の範囲と領域AR32の範囲とは重ならない。図15の例では、操作装置10-31の第2ロック画面において、ロック解除オブジェクトOB32が配置される領域AR32は、表示部13の端部に配置される。これにより、操作装置10は、全盲の人等の視覚障害者が操作装置10を触って、意図せずにロック画面を解除してしまう可能性をさらに低減することができる。
また、操作装置10-31の第2ロック画面には、「画面のスタートボタンにタッチしてロックを解除してください」といった使用者へロック解除方法を示す文字情報が表示される。これにより、操作装置10は、健常者にはロック解除する方法を具体的に通知することができるため、健常者がロック画面を解除できない可能性を低減することができる。
操作装置10は、ロック解除オブジェクトOB32が表示された領域AR32への使用者の接触を検知する(ステップS33)。
これにより、操作装置10は、ロックを解除する(ステップS34)。例えば、操作装置10は、画面を遷移する。図15の例では、操作装置10は、操作装置10-31の第2ロック画面から、操作装置10-4の操作画面に表示を遷移させる。
<16.他の操作を利用したロックの解除例>
操作装置10は、使用者による他の操作をロック解除として受け付けてもよい。この点について、図16を用いて説明する。図16は、操作装置が実行するロック解除における画面遷移の他の一例を示す図である。
図16に示すように、操作装置10は、使用者による言語選択をロック解除操作として受け付けてもよい。なお、図16においては、操作装置10に表示される画面に応じて、操作装置10-35、10-36、10-4として説明するが、特に区別して説明を行う場合以外は、単に「操作装置10」とする。図16に示す操作装置10-4は、図13に示す操作装置10-4と同様である。なお、図16に示す操作装置10-35のロック画面(以下「第1ロック画面」ともいう)は、図15に示す操作装置10-3の第1ロック画面と、オブジェクトが言語選択のオブジェクトである点で相違する。例えば、図16に示す言語選択のオブジェクトOB7は、トイレの利用に関する情報を操作装置10に表示したり音声出力したりする際の言語を選択するためのオブジェクトである。
図16に示す操作装置10-35には第1ロック画面が表示されており、表示部13の領域AR35には、使用者が言語選択を行うためのオブジェクトOB7が表示される。操作装置10は、オブジェクトOB7が表示された領域AR35への使用者の接触を検知する(ステップS35)。
これにより、操作装置10は、選択可能言語を表示する(ステップS36)。図16の例では、操作装置10は、操作装置10-35の第1ロック画面(第1言語選択画面)から、操作装置10-36の言語選択画面(以下「第2ロック画面」ともいう)に表示を遷移させる。なお、操作装置10は、表示を遷移させることなく、言語選択オブジェクトOB36を表示させることにより、操作装置10-35の第1ロック画面(第1言語選択画面)から、操作装置10-36の第2ロック画面(第2言語選択画面)に表示を変更してもよい。
操作装置10-36の第2ロック画面には、表示部13の領域AR35とは異なる位置にある表示部13の領域AR36に、使用者による一の言語の選択を受け付ける言語選択オブジェクトOB36が配置される。言語選択オブジェクトOB36には、「日本語」、「English」、「French」といった選択可能な言語の一覧が含まれる。操作装置10の表示部13において、領域AR35の範囲と領域AR36の範囲とは重ならない。これにより、操作装置10は、使用者の言語選択の操作をロック解除の操作として受け付けることができるため、健常者の利便性の低下を抑制しつつ、全盲の人等の視覚障害者が操作装置10を触って、意図せずにロックが解除される可能性をさらに低減することができる。
操作装置10は、言語選択オブジェクトOB36が表示された領域AR36への使用者の接触を検知する(ステップS37)。図15の例では、操作装置10は、言語選択オブジェクトOB36が表示された領域AR36のうち、「English」への使用者の接触を検知する。
これにより、操作装置10は、ロックを解除する(ステップS38)。例えば、操作装置10は、選択された言語により情報が表示される画面に遷移する。図16の例では、操作装置10は、操作装置10-36の第2ロック画面から、英語で表記された操作装置10-4の操作画面に表示を遷移させる。このように、操作装置10は、使用者の言語選択の操作をロック解除の操作と同じ操作で受け付けることができるため、健常者の利便性を向上させつつ、トイレの使用者が視覚障害者かどうかを適切に判定することができる。なお、上述してきた各実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。