本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
図面を参照しながら実施形態に係る車両電源システム1について説明する。図1は、実施形態に係る車両電源システム1の構成例を示す概略図である。図2は、実施形態に係る車両電源システム1の構成例を示すブロック図である。図3は、実施形態に係る車両電源システム1の概略の構成例を示すブロック図である。車両電源システム1は、車両Vに搭載され、当該車両Vに搭載された機器(第1負荷部)P1、機器(第2負荷部)P2、及び、機器(第3負荷部)P3等に電力を供給するものである。車両Vは、例えば、自動運転機能を備えることを想定しているが、これに限定されない。
機器P1は、例えば、後述するメインバッテリ11が故障した場合に、車両Vを安全な場所まで走行させる際に駆動するブレーキ装置やハザードランプ等であり、電力供給の優先度が最も高いものである。機器P2は、例えば、ドライバ監視装置やワイパー等であり、機器P1の次に電力供給の優先度が高いものである。機器P3は、例えば、室内照明やオーディオプレーヤー等の快適装備であり、電力供給の優先度が最も低いものである。機器P1~P3は、外部機器に接続される負荷側コネクタC(図2参照)やECU(電子制御ユニット;Electronic Control Unit)等を含んで構成される。
車両電源システム1は、図1、図2、図3に示すように、メイン電源ユニット10と、サブ電源ユニット20と、オルタネータ30と、ヒューズユニット40と、メイン電力供給路Raと、第1サブ電力供給路Rbと、第2サブ電力供給路Rcと、第3負荷部電力供給路としての低優先電力供給路Rdと、上流側電源切替部としての電源ボックス50と、下流側電源切替部としての電源制御コネクタ60とを備える。
メイン電源ユニット10は、電力を供給するものである。メイン電源ユニット10は、メインバッテリ11と、センサ12とを含んで構成される。メインバッテリ11は、電力を蓄電及び放電するものである。メインバッテリ11は、オルタネータ30に接続され、当該オルタネータ30から供給される電力を蓄電する。また、メインバッテリ11は、機器P1~P3に接続され、蓄電した電力を機器P1~P3に供給可能である。メインバッテリ11は、例えば、電源ボックス50を介して機器P2、P3に接続され、当該電源ボックス50を介して機器P2、P3に電力を供給する。また、メインバッテリ11は、電源ボックス50及び電源制御コネクタ60を介して機器P1に接続され、当該電源ボックス50及び電源制御コネクタ60を介して機器P1に電力を供給する。さらに、メインバッテリ11は、ヒューズユニット40を介してサブ電源ユニット20に接続され、当該ヒューズユニット40を介してサブ電源ユニット20に電力を供給し、当該サブ電源ユニット20のサブバッテリ21を充電する。
センサ12は、電圧を検出するものである。センサ12は、メインバッテリ11に設けられ、当該メインバッテリ11が印加する電圧を検出する。センサ12は、IC55に接続され、検出した電圧をIC55に出力する。
サブ電源ユニット20は、メインバッテリ11が異常時に電力を供給するものである。サブ電源ユニット20は、サブバッテリ21と、センサ22、23と、スイッチ24、25、26と、IC27とを含んで構成される。なお、スイッチ25、26は、スイッチユニットSW(図3参照)を構成する。
サブバッテリ21は、電力を蓄電及び放電するものである。サブバッテリ21は、オルタネータ30に接続され、当該オルタネータ30から供給される電力を蓄電する。また、サブバッテリ21は、メインバッテリ11に接続され、当該メインバッテリ11から供給される電力を蓄電する。サブバッテリ21は、機器P1、P2に接続され、蓄電した電力を機器P1、P2に供給可能である。サブバッテリ21は、例えば、メインバッテリ11の異常時に、電源ボックス50及び電源制御コネクタ60を介して機器P1に接続され、当該電源ボックス50及び電源制御コネクタ60を介して機器P1に電力を供給する。また、サブバッテリ21は、メインバッテリ11の異常時に、電源ボックス50を介して機器P2に接続され、当該電源ボックス50を介して機器P2に電力を供給する。
センサ22は、電圧を検出するものである。センサ22は、サブバッテリ21に設けられ、当該サブバッテリ21が印加する電圧を検出する。センサ22は、IC27に接続され、検出した電圧をIC27に出力する。
センサ23は、電圧を検出するものである。センサ23は、メインバッテリ11及びオルタネータ30とスイッチ24との間に設けられ、メインバッテリ11又はオルタネータ30からサブ電源ユニット20に印加される電圧を検出する。センサ23は、IC27に接続され、検出した電圧をIC27に出力する。
スイッチ24は、電力を遮断可能なものである。スイッチ24は、メインバッテリ11及びオルタネータ30とサブバッテリ21との間に設けられている。スイッチ24は、IC27に接続され、当該IC27から出力される制御信号に基づいてON又はOFFする。スイッチ24は、IC27からON信号が出力された場合、スイッチONしてメインバッテリ11又はオルタネータ30からサブバッテリ21に供給される電力を供給可能にする。一方、スイッチ24は、IC27からOFF信号が出力された場合、スイッチOFFしてメインバッテリ11又はオルタネータ30からサブバッテリ21に供給される電力を遮断する。
スイッチ25は、電力を遮断可能なものである。スイッチ25は、電力供給路r4に設けられ、サブバッテリ21と機器P1及び機器P2との間の電気的な接続を遮断可能なものである。スイッチ25は、IC27に接続され、当該IC27から出力される制御信号に基づいてON又はOFFする。スイッチ25は、IC27からON信号が出力された場合、スイッチONしてサブバッテリ21から電力供給路r4を介して機器P1及び機器P2に供給される電力を供給可能とする。一方、スイッチ25は、IC27からOFF信号が出力された場合、スイッチOFFしてサブバッテリ21から電力供給路r4を介して機器P1及び機器P2に供給される電力を遮断する。
スイッチ26は、電力を遮断可能なものである。スイッチ25は、電力供給路r5に設けられ、サブバッテリ21と機器P1との間の電気的な接続を遮断可能なものである。スイッチ26は、IC27に接続され、当該IC27から出力される制御信号に基づいてON又はOFFする。スイッチ26は、IC27からON信号が出力された場合、スイッチONしてサブバッテリ21から電力供給路r5を介して機器P1に供給される電力を供給可能とする。一方、スイッチ26は、IC27からOFF信号が出力された場合、スイッチOFFしてサブバッテリ21から電力供給路r5を介して機器P1に供給される電力を遮断する。
IC27は、スイッチ24、25、26を制御するものである。IC27は、センサ22、23に接続され、センサ22、23から出力される検出電圧に基づいてスイッチ24、25、26を制御する。IC27は、例えば、センサ22により検出されたサブバッテリ21の電圧が基準値より小さい場合、スイッチ25、26にOFF信号を出力し且つスイッチ24にON信号を出力し、サブバッテリ21を充電する。また、IC27は、センサ23により検出された、サブ電源ユニット20に印加される電圧が基準値より小さい場合、スイッチ24、26にOFF信号を出力し且つスイッチ25にON信号を出力し、サブバッテリ21から第1サブ電力供給路Rbを介して機器P1、P2に電力を供給する。
なお、IC27は、センサ23により検出された、サブ電源ユニット20に印加される電圧が基準値より小さい場合、スイッチ24、25にOFF信号を出力し且つスイッチ26にON信号を出力し、サブバッテリ21から第2サブ電力供給路Rcを介して機器P1に電力を供給してもよい。なお、IC27は、図示しないモータジェネレータやハイブリッドシステムを制御するECU2に接続され、当該ECU2から出力させる制御信号に基づいてスイッチ24、25、26を制御する。
オルタネータ30は、電力を発電する発電機である。オルタネータ30は、ヒューズユニット40を介してメインバッテリ11及びサブバッテリ21に接続されている。オルタネータ30は、発電した電力をヒューズユニット40を介してメインバッテリ11及びサブバッテリ21に供給する。また、オルタネータ30は、ヒューズユニット40等を介して機器P1~P3に接続され、当該機器P1~P3に電力を供給する。
ヒューズユニット40は、過電流が流れた際に電流を遮断するものである。ヒューズユニット40は、ヒューズ41~43を含んで構成される。ヒューズ41、42は、オルタネータ30とメインバッテリ11及び電源ボックス50との間に設けられ、オルタネータ30から過電流が流れた際に溶断し、オルタネータ30からメインバッテリ11及び電源ボックス50に過電流が流れることを抑制する。ヒューズ41、43は、オルタネータ30とサブバッテリ21との間に設けられ、オルタネータ30から過電流が流れた際に溶断し、オルタネータ30からサブバッテリ21に過電流が流れることを抑制する。
メイン電力供給路Raは、図3に示すように、メインバッテリ11から機器P1、P2に電力を供給する経路である。メイン電力供給路Raは、下流側分岐部M1と、電力供給路r1と、電力供給路r2と、電力供給路r3とを含んで構成される。下流側分岐部M1は、電力供給路を2つに分岐する分岐点である。下流側分岐部M1は、例えば、メインバッテリ11から延在する電力供給路r1を2つに分岐する分岐点である。電力供給路r1は、メインバッテリ11と下流側分岐部M1とを接続する経路である。電力供給路r1は、上流側電力供給路r11と、下流側電力供給路r12とを含んで構成される。上流側電力供給路r11は、メインバッテリ11と後述の上流側分岐部M2とを接続する経路である。下流側電力供給路r12は、上流側分岐部M2と下流側分岐部M1とを接続する経路である。電力供給路r2は、下流側分岐部M1と機器P1とを接続する経路である。電力供給路r2は、上流側電力供給路r21と、下流側電力供給路r22とを含んで構成される。上流側電力供給路r21は、下流側分岐部M1と後述の合流部N2とを接続する経路である。下流側電力供給路r22は、合流部N2と機器P1とを接続する経路である。電力供給路r3は、下流側分岐部M1と機器P2とを接続する経路である。上述のように構成されたメイン電力供給路Raは、電力供給路r1及び電力供給路r2から成る第1ルートRa1を介してメインバッテリ11から機器P1に電力を供給可能である。また、メイン電力供給路Raは、電力供給路r1及び電力供給路r3から成る第2ルートRa2を介してメインバッテリ11から機器P2に電力を供給可能である。
第1サブ電力供給路Rbは、サブバッテリ21から機器P1、P2に電力を供給する経路である。第1サブ電力供給路Rbは、合流部N1と、電力供給路r4と、電力供給路r2と、電力供給路r3とを含んで構成され、メイン電力供給路Raと共通の電力供給路r2、r3を含んで構成されている。合流部N1は、電力供給路が合流する合流点である。合流部N1は、例えば、電力供給路r1に設けられ、サブバッテリ21から延在する電力供給路r4を電力供給路r1に合流する合流点である。電力供給路r4は、サブバッテリ21と合流部N1とを接続する経路である。上述のように構成された第1サブ電力供給路Rbは、電力供給路r4及び電力供給路r2から成る第1ルートRb1を介してサブバッテリ21から機器P1に電力を供給可能である。また、第1サブ電力供給路Rbは、電力供給路r4及び電力供給路r3から成る第2ルートRb2を介してサブバッテリ21から機器P2に電力を供給可能である。
第2サブ電力供給路Rcは、サブバッテリ21から機器P1に電力を供給する経路である。第2サブ電力供給路Rcは、合流部N2と、電力供給路r5と、上述の下流側電力供給路r22とを含んで構成される。合流部N2は、電力供給路が合流する合流点である。合流部N2は、例えば、電力供給路r2に設けられ、サブバッテリ21から延在する電力供給路r5を電力供給路r2に合流する合流点である。電力供給路r5は、サブバッテリ21と合流部N2とを接続する経路である。上述のように構成された第2サブ電力供給路Rcは、電力供給路r5及び下流側電力供給路r22を介してサブバッテリ21から機器P1に電力を供給可能である。
低優先電力供給路Rdは、メインバッテリ11から機器P3に電力を供給する経路である。低優先電力供給路Rdは、上流側分岐部M2と、電力供給路r6と、上述の上流側電力供給路r11とを含んで構成される。上流側分岐部M2は、電力供給路を2つに分岐する分岐点である。上流側分岐部M2は、例えば、メインバッテリ11から延在する電力供給路r1を2つに分岐する分岐点である。上流側分岐部M2は、下流側分岐部M1よりもメインバッテリ11側(上流側)に設けられ、メインバッテリ11と後述のスイッチ54との間に位置する。電力供給路r6は、上流側分岐部M2と機器P3を接続する経路である。上述のように構成された低優先電力供給路Rdは、上流側電力供給路r11及び電力供給路r6を介してメインバッテリ11から機器P3に電力を供給可能である。
なお、上述の電力供給路r1~r6は、例えば、例えば、電線、電線束、金属棒等によって構成される。金属棒は、導電性を有する棒状部材の外側を、絶縁性を有する被覆部によって覆ったものである。電線は、複数の導電性を有する金属素線からなる導体部(芯線)の外側を、絶縁性を有する被覆部によって覆ったものである。電線束は、当該電線を束ねたものである。電力供給路r1~r6は、複数の電線等を束ねて集約すると共に、束ねられた電線等の端末に設けられたコネクタ等を介してメインバッテリ11や機器P1等に接続されてもよい。電力供給路r1~r6は、この他、更に、グロメット、プロテクタ、外装材、固定具等を含んで構成されてもよい。
電源ボックス50は、電力を分配するものである。電源ボックス50は、ヒューズ51~53と、スイッチ54と、IC55と、ダイオード56と、下流側分岐部M1と、上流側分岐部M2と、合流部N1とを含んで構成される。ヒューズ51は、メインバッテリ11及びオルタネータ30とスイッチ54との間に設けられ、メインバッテリ11又はオルタネータ30から過電流が流れた際に溶断し、メインバッテリ11又はオルタネータ30からスイッチ54に過電流が流れることを抑制する。ヒューズ52は、サブバッテリ21と機器P2との間に設けられ、サブバッテリ21から過電流が流れた際に溶断し、サブバッテリ21から機器P2に過電流が流れることを抑制する。ヒューズ53は、サブバッテリ21と機器P1との間に設けられ、サブバッテリ21から過電流が流れた際に溶断し、サブバッテリ21から機器P1に過電流が流れることを抑制する。
スイッチ54は、電力を遮断可能なものである。スイッチ54は、例えば、電力供給路r1においてメインバッテリ11と合流部N1との間に設けられ、メインバッテリ11と合流部N1との間の電気的な接続を遮断可能である。スイッチ54は、IC55に接続され、当該IC55から出力される制御信号に基づいてON又はOFFする。スイッチ54は、IC55からON信号が出力された場合、スイッチONしてメインバッテリ11及びオルタネータ30と合流部N1とを電気的に接続する。一方、スイッチ54は、IC55からOFF信号が出力された場合、スイッチOFFしてメインバッテリ11及びオルタネータ30と合流部N1との電気的な接続を遮断する。
IC55は、スイッチ54を制御するものである。IC55は、センサ12に接続され、当該センサ12から出力される検出電圧に基づいてスイッチ54を制御する。IC55は、例えば、センサ12により検出されたメインバッテリ11の電圧が基準値以上の場合、スイッチ54にON信号を出力してスイッチ54をONに切り替え、メインバッテリ11と機器P1、P2とを接続するメイン電力供給路Raを電力供給可能とする。一方、IC55は、センサ12により検出されたメインバッテリ11の電圧が基準値より小さい場合、スイッチ54にOFF信号を出力してスイッチ54をOFFに切り替え、上記メイン電力供給路Raを遮断する。
ダイオード56は、サブバッテリ21とメイン電力供給路Raとを接続する電力供給路r4に設けられている。ダイオード56は、アノード端子がサブバッテリ21に接続され、カソード端子がスイッチ54とヒューズ52との間に接続されている。ダイオード56は、メイン電力供給路Ra側からサブバッテリ21側に供給される電力を抑制する。
上述のように構成された電源ボックス50は、メインバッテリ11が正常の場合、スイッチ54をONしてメイン電力供給路Raに切り替え、メインバッテリ11から機器P1、P2、P3に電力を供給する。また、電源ボックス50は、メインバッテリ11が異常の場合、スイッチ54をOFFしてメイン電力供給路Raを遮断し、サブバッテリ21から機器P1、P2に電力を供給可能とする。
電源制御コネクタ60は、電源ボックス50を介して機器P1に供給される電力を遮断するものである。電源制御コネクタ60は、機器P1の負荷側コネクタCに接続される電源ボックス側コネクタを構成する。電源制御コネクタ60は、例えば、電力供給路r2の一部である下流側電力供給路r22を介して機器P1の負荷側コネクタCに接続される。なお、電源制御コネクタ60は、下流側電力供給路r22を介さずに機器P1の負荷側コネクタCに直接接続するように構成してもよい。この場合、電源制御コネクタ60は、例えば雌型のコネクタであり、機器P1の雄型の負荷側コネクタCに嵌合されることにより接続される。
電源制御コネクタ60は、センサ61、62と、ダイオード63、64と、スイッチ65と、IC66と、合流部N2とを含んで構成される。センサ61は、電圧を検出するものである。センサ61は、電源ボックス50とスイッチ65との間に設けられ、電源ボックス50を介してメインバッテリ11やサブバッテリ21等から電源制御コネクタ60に印加される電圧を検出する。センサ61は、IC66に接続され、検出した電圧をIC66に出力する。
センサ62は、電圧を検出するものである。センサ62は、電力供給路r5のダイオード64と機器P1との間に設けられ、サブバッテリ21から電力供給路r5を介して機器P1に印加される電圧を検出する。センサ62は、IC66に接続され、検出した電圧をIC66に出力する。
ダイオード63は、電源ボックス50と機器P1とを接続する電力供給路r2に設けられている。ダイオード63は、電力供給路r2においてスイッチ65と機器P1との間に位置し、アノード端子がスイッチ65に接続され、カソード端子が機器P1に接続されている。ダイオード63は、機器P1側から電源ボックス50側に供給される電力を抑制する。
ダイオード64は、サブバッテリ21と機器P1とを接続する電力供給路r5に設けられている。ダイオード64は、アノード端子がサブバッテリ21に接続され、カソード端子が機器P1に接続されている。ダイオード64は、機器P1側からサブバッテリ21側に供給される電力を抑制する。
スイッチ65は、電力を遮断可能なものである。スイッチ65は、電力供給路r2において下流側分岐部M1と合流部N2との間に設けられ、下流側分岐部M1と合流部N2との間の電気的な接続を遮断可能である。スイッチ65は、IC66に接続され、当該IC66から出力される制御信号に基づいてON又はOFFする。スイッチ65は、IC66からON信号が出力された場合、スイッチONして下流側分岐部M1及び合流部N2を電気的に接続する。一方、スイッチ65は、IC66からOFF信号が出力された場合、スイッチOFFして下流側分岐部M1及び合流部N2の電気的な接続を遮断する。
IC66は、スイッチ65を制御するものである。IC66は、センサ61に接続され、当該センサ61から出力される検出電圧に基づいてスイッチ65を制御する。IC66は、例えば、センサ61により検出された電圧が基準値以上の場合、スイッチ65にON信号を出力してスイッチ65をONに切り替え、電源ボックス50と機器P1とを接続する電力供給路r2を電力供給可能とする。一方、IC66は、センサ61により検出された電圧が基準値より小さい場合、スイッチ65にOFF信号を出力してスイッチ65をOFFに切り替え、上記電力供給路r2を遮断する。これにより、IC66は、メインバッテリ11やオルタネータ30、メイン電力供給路Ra(又は第1サブ電力供給路Rb)が異常の場合、第2サブ電力供給路Rcに切り替え、当該第2サブ電力供給路Rcを介して電力を機器P1に供給することができる。
IC66は、さらに、センサ62及びIC27に接続され、当該センサ62から出力される検出電圧に基づいて第2サブ電力供給路Rcの異常を判定する。IC66は、例えば、IC27を介してスイッチ24、25にOFF信号を出力してスイッチ24、25をOFFに切り替え、さらに、スイッチ65にOFF信号を出力してスイッチ65をOFFに切り替える。そして、IC66は、IC27を介してスイッチ26にON信号を出力してスイッチ26をONに切り替え、サブバッテリ21から供給される電力の電圧をセンサ62により検出する。IC66は、センサ62により検出された電圧が基準値以上の場合、第2サブ電力供給路Rcが正常であると判定する。一方、IC66は、センサ62により検出された電圧が基準値より小さい場合、第2サブ電力供給路Rcが異常であると判定する。
次に、車両電源システム1の動作例について説明する。図4は、実施形態に係る車両電源システム1の動作例を示すフローチャートである。車両電源システム1は、メインバッテリ11が正常であるか否かを判定する(ステップS1)。例えば、IC55は、センサ12により検出されたメインバッテリ11の電圧が基準値以上の場合、メインバッテリ11が正常と判定する。車両電源システム1は、メインバッテリ11が正常である場合(ステップS1;Yes)、メイン電力供給路Raに切り替える(ステップS2)。車両電源システム1は、例えば、スイッチ54、65、24をONに切り替え、スイッチ25、26をOFFに切り替える。次に、車両電源システム1は、メイン電力供給路Raが正常であるか否かを判定する(ステップS3)。例えば、IC66は、センサ61により検出された電圧が基準値以上の場合、メイン電力供給路Raが正常であると判定する。車両電源システム1は、メイン電力供給路Raが正常である場合(ステップS3;Yes)、メイン電力供給路Raを介して機器P1~P3に電力を供給し(ステップS4)、電源制御を終了する。
車両電源システム1は、上述のステップS1で、メインバッテリ11が異常である場合(ステップS1;No)、第1サブ電力供給路Rbに切り替える(ステップS6)。車両電源システム1は、例えば、スイッチ25、65をONに切り替え、スイッチ24、26、54をOFFに切り替える。次に、車両電源システム1は、第1サブ電力供給路Rbが正常であるか否かを判定する(ステップS7)。例えば、IC66は、センサ61により検出された電圧が基準値以上の場合、第1サブ電力供給路Rbが正常であると判定する。車両電源システム1は、第1サブ電力供給路Rbが正常である場合(ステップS7;Yes)、第1サブ電力供給路Rbを介して機器P1、P2に電力を供給し(ステップS8)、電源制御を終了する。
車両電源システム1は、上述のステップS3で、メイン電力供給路Raが異常である場合(ステップS3;No)、第2サブ電力供給路Rcを介して機器P1に電力を供給する(ステップS5)。車両電源システム1は、例えば、スイッチ26をONに切り替え、スイッチ24、25、54、65をOFFに切り替える。また、車両電源システム1は、上述のステップS7で、第1サブ電力供給路Rbが異常である場合(ステップS7;No)、第2サブ電力供給路Rcから機器P1に電力を供給する(ステップS5)。車両電源システム1は、例えば、スイッチ26をONに切り替え、スイッチ24、25、54、65をOFFに切り替える。
次に、車両電源システム1の自動復帰機能について説明する。図5は、実施形態に係る自動復帰機能を示すフローチャートである。車両電源システム1において、IC66は、図5に示すように、センサ61により検出された検出電圧Vaが、電圧の基準となる最小値である基準最小値Vminより大きく、且つ、電圧の基準となる最大値である基準最大値Vmaxより小さいか否かを判定する(ステップT1)。IC66は、検出電圧Vaが、基準最小値Vminより大きく且つ基準最大値Vmaxより小さいという条件を満たす場合(ステップT1;Yes)、検出電圧Vaが適正な電圧であると判定し、改めて検出した検出電圧Vaに対して当該判定を繰り替えす。
一方、IC66は、検出電圧Vaが、基準最小値Vminより大きく且つ基準最大値Vmaxより小さいという条件を満たさない場合(ステップT1;No)、スイッチ65をOFFする(ステップT2)。そして、IC66は、カウント値nをインクリメントし(n=n+1;ステップT3)、カウント値nが予め定められた規定値Nより小さいか否かを判定する(ステップT4)。なお、カウント値nは、車両Vのエンジン又は走行用モータの始動時にリセットされている。
IC66は、このカウント値nが予め定められた規定値Nより小さい場合(ステップT4;Yes)、改めて検出した検出電圧Vaが、基準最小値Vminより大きく且つ基準最大値Vmaxより小さいか否かを判定する(ステップT5)。IC66は、改めて検出した検出電圧Vaが、基準最小値Vminより大きく且つ基準最大値Vmaxより小さいという条件を満たす場合(ステップT5;Yes)、検出電圧Vaが適正な電圧であると判定し、スイッチ65をONし(ステップT6)、ステップT1に戻って判定を繰り替えす。
一方、上述のステップT5で、IC66は、改めて検出した検出電圧Vaが、基準最小値Vminより大きく且つ基準最大値Vmaxより小さいという条件を満たさない場合(ステップT5;No)、カウント値nをインクリメントする(ステップT3)。IC66は、インクリメントしたカウント値nが予め定められた規定値Nより大きい場合(ステップT4;No)、メインバッテリ11やオルタネータ30、メイン電力供給路Ra(又は第1サブ電力供給路Rb)が異常であると判定し、自動復帰機能の処理を終了する。車両電源システム1は、この自動復帰機能により、ノイズ等により検出電圧Vaを誤って異常な電圧であると判定することを抑制できる。
なお、車両電源システム1は、上述のカウント値nを利用してメインバッテリ11等の故障を予測してもよい。この場合、車両電源システム1は、例えば、車両Vのエンジン又は走行用モータの始動時にリセットせずに当該カウント値nを加算していき、例えば走行距離や走行時間に対する検出電圧Vaの異常の出現頻度(加算されたカウント値n)に基づいて、メインバッテリ11等の将来の故障を予測する。車両電源システム1は、例えば、所定の走行距離に対する検出電圧Vaの異常の出現頻度が、予め定められた基準値未満である場合、メインバッテリ11等が将来、故障する可能性が低いと判定する。一方で、車両電源システム1は、所定の走行距離に対する検出電圧Vaの異常の出現頻度が、予め定められた基準値以上である場合、メインバッテリ11等が将来、故障する可能性が高いと判定する。これにより、車両電源システム1は、メインバッテリ11等の故障を予防することができる。
次に、車両電源システム1の故障箇所を特定する故障検知機能について説明する。図6は、実施形態に係る故障検知機能を示すフローチャートである。車両電源システム1は、図6に示すように、メインバッテリ11の電圧Vmが、機器P1~P3を動作する際に必要な最低保障電圧Vthよりも小さいか否かを判定する(ステップU1)。車両電源システム1は、メインバッテリ11の電圧Vmが最低保障電圧Vthよりも小さい場合(ステップU1;Yes)、メインバッテリ11が異常であると判定し(ステップU2)、処理を終了する。
車両電源システム1は、メインバッテリ11の電圧Vmが最低保障電圧Vth以上である場合(ステップU1;No)、サブバッテリ21の電圧Vsが最低保障電圧Vthよりも小さいか否かを判定する(ステップU3)。車両電源システム1は、サブバッテリ21の電圧Vsが最低保障電圧Vthよりも小さい場合(ステップU3;Yes)、サブバッテリ21が異常あると判定し(ステップU4)、処理を終了する。
車両電源システム1は、サブバッテリ21の電圧Vsが最低保障電圧Vth以上である場合(ステップU3;No)、センサ61により検出された検出電圧Vaが最低保障電圧Vthよりも小さいか否かを判定する(ステップU5)。車両電源システム1は、センサ61により検出された検出電圧Vaが最低保障電圧Vthよりも小さい場合(ステップU5;Yes)、メイン電力供給路Ra(又は第1サブ電力供給路Rb)が異常あると判定し(ステップU6)、処理を終了する。
車両電源システム1は、センサ61により検出された検出電圧Vaが最低保障電圧Vth以上である場合(ステップU5;No)、センサ62により検出された検出電圧Vbが最低保障電圧Vthよりも小さいか否かを判定する(ステップU7)。車両電源システム1は、センサ62により検出された検出電圧Vbが最低保障電圧Vthよりも小さい場合(ステップU7;Yes)、第2サブ電力供給路Rcが異常あると判定し(ステップU8)、処理を終了する。これにより、車両電源システム1は、各バッテリ及び各電力供給路の異常を判定することができる。
車両電源システム1は、第2サブ電力供給路Rcの正常性を定期的に確認してもよい。車両電源システム1は、例えば、車両Vのエンジン又は走行用モータの停止時や、車両Vのエンジン又は走行用モータの始動時、自動運転機能の起動時等に第2サブ電力供給路Rcの正常性を確認する。この場合、車両電源システム1は、スイッチ24、25、54、65をOFFし、スイッチ26をONする。そして、車両電源システム1は、センサ62により検出した電圧に基づいて、第2サブ電力供給路Rcの正常性を確認する。
以上のように、実施形態に係る車両電源システム1は、メインバッテリ11と、サブバッテリ21と、メイン電力供給路Raと、第1サブ電力供給路Rbと、第2サブ電力供給路Rcと、スイッチユニットSWと、電源ボックス50と、電源制御コネクタ60とを備える。メインバッテリ11は、車両Vに搭載され、電力供給の優先度が高い機器P1及び機器P1よりも電力供給の優先度が低い機器P2に電力を供給可能である。サブバッテリ21は、メインバッテリ11とは異なる電源であり機器P1及び機器P2に電力を供給可能である。メイン電力供給路Raは、メインバッテリ11と下流側分岐部M1とを接続する電力供給路r1、下流側分岐部M1と機器P1とを接続する電力供給路r2、及び、下流側分岐部M1と機器P2とを接続する電力供給路r3を有する。メイン電力供給路Raは、電力供給路r1及び電力供給路r2を介してメインバッテリ11から機器P1に電力を供給可能であり、且つ、電力供給路r1及び電力供給路r3を介してメインバッテリ11から機器P2に電力を供給可能である。第1サブ電力供給路Rbは、サブバッテリ21と電力供給路r1に設けられた合流部N1とを接続する電力供給路r4、電力供給路r2、及び、電力供給路r3を有する。第1サブ電力供給路Rbは、電力供給路r4及び電力供給路r2を介してサブバッテリ21から機器P1に電力を供給可能であり、且つ、電力供給路r4及び電力供給路r3を介してサブバッテリ21から機器P2に電力を供給可能である。第2サブ電力供給路Rcは、サブバッテリ21と電力供給路r2に設けられた合流部N2とを接続する電力供給路r5を有し、電力供給路r5を介してサブバッテリ21から機器P1に電力を供給可能である。スイッチユニットSWは、電力供給路r4に設けられサブバッテリ21と機器P1及び機器P2との間の電気的な接続を遮断可能なスイッチ25、及び、電力供給路r5に設けられサブバッテリ21と機器P1との間の電気的な接続を遮断可能なスイッチ26を有する。電源ボックス50は、電力供給路r1においてメインバッテリ11と合流部N1との間に設けられメインバッテリ11と合流部N1との間の電気的な接続を遮断可能なスイッチ54、下流側分岐部M1、及び、合流部N1を有する。電源制御コネクタ60は、電力供給路r2において下流側分岐部M1と合流部N2との間に設けられ下流側分岐部M1と合流部N2との間の電気的な接続を遮断可能なスイッチ65、及び、合流部N2を有する。
この構成により、車両電源システム1は、メインバッテリ11が異常の場合でもサブバッテリ21により機器P1及び機器P2に電力を供給することができる。また、車両電源システム1は、メイン電力供給路Raや第1サブ電力供給路Rbが異常の場合でも、第2サブ電力供給路Rcを介して優先度の高い機器P1に電力を供給することができる。この結果、車両電源システム1は、例えば、機器P1が車両Vを安全な場所まで走行させる際に駆動するアクチュエータである場合、メイン電力供給路Raや第1サブ電力供給路Rbが異常の場合でも、車両Vを安全な場所まで走行させることができる。
上記車両電源システム1において、スイッチ54、スイッチ65、スイッチ25、及び、スイッチ26は、ONすることで電力を供給可能であり且つOFFすることで電力を遮断可能である。車両電源システム1は、スイッチ54及びスイッチ65をONし、且つ、スイッチ25及びスイッチ26をOFFすることで、メインバッテリ11からメイン電力供給路Raを介して機器P1及び機器P2に電力を供給する。車両電源システム1は、スイッチ25及びスイッチ65をONし、且つ、スイッチ54及びスイッチ26をOFFすることで、サブバッテリ21から第1サブ電力供給路Rbを介して機器P1及び機器P2に電力を供給する。車両電源システム1は、スイッチ26をONし、且つ、スイッチ54、スイッチ65、及び、スイッチ25をOFFすることで、サブバッテリ21から第2サブ電力供給路Rcを介して機器P1に電力を供給する。この構成により、車両電源システム1は、バッテリ異常や経路異常に応じて、機器P1~P3に電力を適正に供給することができる。
上記車両電源システム1は、低優先電力供給路Rdをさらに備える。低優先電力供給路Rdは、電力供給路r1においてメインバッテリ11とスイッチ54との間に設けられる上流側分岐部M2、且つ、機器P1及び機器P2よりも電力供給の優先度が低い機器P3を接続する電力供給路r6と、メインバッテリ11及び上流側分岐部M2とを接続する上流側電力供給路r11とを有する。低優先電力供給路Rdは、上流側電力供給路r11及び電力供給路r6を介してメインバッテリ11から機器P3に電力を供給可能である。電源ボックス50は、スイッチ54、下流側分岐部M1、及び、合流部N1に加えて、さらに上流側分岐部M2を有する。この構成により、車両電源システム1は、メインバッテリ11が異常の場合に、機器P1、P2に電力を供給し且つ機器P3に電力を供給しないので、車両Vの走行において機器P3よりも重要な機器P1、P2に対して優先的に電力を供給することができる。これにより、車両電源システム1は、メインバッテリ11が異常の場合に、車両Vを安全な場所まで適正に走行させることができる。
上記車両電源システム1において、機器P1は、外部機器に接続される負荷側コネクタCを有する。電源制御コネクタ60は、電力供給路r2の一部である下流側電力供給路r22を介して負荷側コネクタCに接続される電源ボックス側コネクタを構成する。この構成により、車両電源システム1は、配線や電力供給路の冗長を機器P1の前まで実施することができ、異常時のバックアップ動作であるフェイルオペレーショナルを適正に行うことができる。
上記車両電源システム1において、電源制御コネクタ60は、電力供給路r2を介さずに負荷側コネクタCに接続される電源ボックス側コネクタを構成してもよい。この構成により、車両電源システム1は、配線や電力供給路の冗長を機器P1の直前まで実施することができ、異常時のバックアップ動作であるフェイルオペレーショナルをより適正に行うことができる。
〔変形例〕
次に、実施形態の変形例について説明する。第1変形例に係る車両電源システム1Aは、複数の機器P1を電源制御コネクタ60Aに接続する点で、実施形態に係る車両電源システム1とは異なる。この電源制御コネクタ60Aには、例えば、図7に示すように、3つの機器P1が接続されている。これらの機器P1は、例えば、車両Vの所定のエリア内に配置されている。電源制御コネクタ60Aは、このエリア内に配置された複数の機器P1を1つのコネクタに接続する。これにより、車両電源システム1Aは、配索線の増加を抑制することができるので、配索性を向上することができる。また、車両電源システム1Aは、コネクタの増加を抑制することができるので、システムの大型化を抑制できる。
図8は、実施形態の第2変形例に係る車両電源システム1Bの構成例を示す概略図である。図9は、実施形態の第2変形例に係る車両電源システム1Bの構成例を示す説明図である。第2変形例に係る車両電源システム1Bは、電源制御コネクタ60のコネクタ形状を従来の標準コネクタFと同等とする点で実施形態に係る車両電源システム1とは異なる。
従来、図8、図9に示すように、メインバッテリ11と、このメインバッテリ11を車両Vの機器Pに接続するための標準コネクタFとを備えた電源システムがある。車両Vの購入者は、オプション機能として、サブバッテリ21をさらに備えた電源冗長システムを希望する場合がある。この場合、車両電源システム1Bは、電源制御コネクタ60のコネクタ形状が標準コネクタFと同等の形状であるので、標準コネクタFと同じように電源制御コネクタ60を機器Pに接続することができる。これにより、車両電源システム1Bは、車両Vへの搭載性を向上することができ、作業工数の増加を抑制できる。
図10は、実施形態の第3変形例に係る車両電源システム1Cの構成例を示す概略図である。図11は、実施形態の第3変形例に係る車両電源システム1Cの構成例を示す説明図である。第3変形例に係る車両電源システム1Cは、標準コネクタFを接続可能な電源制御コネクタ60Cを備える点で実施形態に係る車両電源システム1とは異なる。電源制御コネクタ60Cは、機器Pへの接続側が標準コネクタFと同等の形状である。さらに、電源制御コネクタ60Cは、機器Pへ接続される側とは反対側に、標準コネクタFを接続するための接続部67を有する。この構成により、車両電源システム1Cは、電源制御コネクタ60Cを機器Pに接続し、且つ、当該電源制御コネクタ60Cの接続部67に標準コネクタFを接続を接続することで、メインバッテリ11及びサブバッテリ21から機器Pに電力を供給することができる。
なお、上記説明において、サブバッテリ21は、メインバッテリ11が異常の場合に、機器P1、P2に電力を供給する例について説明したが、これに限定されない。サブバッテリ21は、例えば、メインバッテリ11が正常の場合でも、機器P1、P2に電力を供給するような構成としてもよい。
車両電源システム1は、低優先電力供給路Rdを含んで構成される例について説明したが、これに限定されず、低優先電力供給路Rdを含んで構成されなくてもよい。
電源制御コネクタ60は、負荷側コネクタCに接続される電源ボックス側コネクタを構成する例について説明したが、これに限定されず、電源ボックス側コネクタを構成しなくてもよい。