以下、第1の実施形態に係る袋収容ケース1について、図1乃至図9を用いて説明する。
図1は、第1の実施形態に係る袋収容ケース1の構成を正面側から示す斜視図、図2は、袋収容ケース1の構成を背面側から示す斜視図、図3は、袋収容ケース1の構成を示す断面図である。図4は、袋収容ケース1の筐体11の構成を示す斜視図である。
図5は、袋収容ケース1の保持具12の構成のうち、特に、トレイ部41、保持部42の軸51及び調整部材54並びに案内部43の構成を示す平面図である。図6は、保持具12の構成のうち、特に、トレイ部41、軸51及び調整部材54のスライダ54cの構成を示す側面図である。図7は、袋収容ケース1の残量表示装置13の構成及び動作の一例を示す説明図である。図8は、残量表示装置13の表示部材61の構成を示す側面図、図9は表示部材61の構成を示す正面図である。また、各図において、説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示す。
図1乃至図3に示すように、袋収容ケース1は、筐体11と、保持具12と、残量表示装置13と、を備えている。袋収容ケース1は、積層され、袋束となった複数の袋100を保持具12により保持した状態で、筐体11内に複数の袋100を取り出し可能に収容する。袋収容ケース1は、例えば、積層可能に形成される。
本実施形態において、袋100は、所謂レジ袋である。袋100は、図3に示すように、本体部分111と、一対の持ち手112と、吊り下げ部113と、を備える。本体部分111は、一端が閉塞し、他端が開口する。本体部分111の閉塞する一端は、袋100の底を形成する。なお、袋100の底を構成する一端縁の延設方向を袋100の幅方向として、以下説明する。
一対の持ち手112は、本体部分111の開口側の端部に一体に形成される。吊り下げ部113は、本体部分111の開口する一端であって、且つ、一対の持ち手112間に設けられる。吊り下げ部113は、例えば、孔113aが形成される。
吊り下げ部113は、本体部分111から切り離し可能に、本体部分111に一体に設けられる。具体例として、本体部分111及び吊り下げ部113の境界には、本体部分111から吊り下げ部113を切り離すためのミシン目等が形成される。
このような袋100は、例えば、図3に示すように、袋束として複数枚積層され、本体部分111で二つ折りされ、そして折り返し部150が保持具12の後述する軸51に保持され、筐体11内に収容される。
図1乃至図4に示すように、筐体11は、一対の第1壁部21と、一対の第2壁部22と、第3壁部23と、を備える。また、筐体11は、図1及び図4に示すように、袋100を取り出す取り出し口31と、取り出し口31の近傍に設けられた窓34と、を有する。筐体11は、例えば、一対の第1壁部21、一対の第2壁部22及び第3壁部23により、一面が開口する矩形箱状に形成される。
一対の第1壁部21は、例えば、二つ折りされた複数の袋100を配置可能な間隔で対向する。より具体的には、二つ折りされた複数の袋100を保持する保持具12を配置可能な間隔で離間して対向する。
一対の第1壁部21は、積層された複数の袋100の積層方向で袋100と対向する。換言すると、一対の第1壁部21は、袋100の本体部分111の主面と対向する。例えば、袋収容ケース1は、一対の第1壁部21の一方が下方となるように設置面に載置され、これにより一対の第1壁部21は、それぞれ袋収容ケース1の底壁及び天壁を構成する。
一対の第2壁部22は、一対の第1壁部21と連続する。一対の第2壁部22は、収容された袋100の幅方向で対向する。一対の第2壁部22は、積層された複数の袋100を配置可能に、袋100の幅よりも広い間隔で離間して対向する。例えば、一対の第2壁部22は、袋収容ケース1の側壁を構成する。
第3壁部23は、その一部に取り出し口31を有する。第3壁部23は、一対の第1壁部21及び一対の第2壁部22と連続する。第3壁部23は、例えば、一対の第1壁部21の対向方向に対して傾斜する第1傾斜部32と、一対の第1壁部21の対向方向に対して傾斜するとともに、第1傾斜部32の傾斜方向と異なる傾斜方向に傾斜する第2傾斜部33と、を備える。以下、「一対の第1壁部21の対向方向」を「第1方向」として説明する。なお、一対の第1壁部21が底壁及び天壁を構成する場合には、第1方向は上下方向となる。また、第3壁部23は、その一部に窓34を有する。
具体例として、取り出し口31は、第1傾斜部32に設けられる。取り出し口31は、筐体11に収容された積層された複数の袋100と対向する。
取り出し口31は、一対の第2壁部22の対向方向に沿って延びる。以下、「一対の第2壁部22の対向方向」を「第2方向」として説明する。なお、一対の第1壁部21が底壁及び天壁を構成する場合には、第2方向は左右方向となる。取り出し口31の長手方向の幅は、袋100の幅よりも小さく設定される。また、取り出し口31は、中央側が両端側よりも第1方向で大きく設定される。取り出し口31は、第1方向において中央側が広く、そして両端側が狭い。即ち、取り出し口31の短手方向の幅は、中央側と両端側で異なり、中央側の幅が両端側の幅よりも大きく設定される。また、取り出し口31は、中央側の第1方向の幅が一定に設定されるとともに、両端側の第1方向の幅が一定に設定される。また、取り出し口31は、角部が曲面状に形成される。
なお、取り出し口31は、袋100の幅によって、第2方向の長さ、即ち、長手方向の長さが設定される。具体例として、図1に示すように、取り出し口31は、中央側に設けられた第1開口31aと、第1開口31aの第2方向で両端であって、且つ、第1方向で中央に連続する第2開口31bと、により構成される。
例えば、第2方向の第1開口31aの幅は、袋100の幅に関わらず、一定に形成される。
第2方向の第2開口31bの幅は、袋100の幅よりも小さい幅であって、且つ、袋100の幅に基づいて適宜設定される。例えば、第2方向の第2開口31bの幅は、袋100の幅の関数に設定される。
第1傾斜部32は、天壁を構成する第1壁部21、及び、第2傾斜部33と、第1方向で連続する。第2傾斜部33は、底壁を構成する第1壁部21、及び、第1傾斜部32と、第1方向で連続する。即ち、第1傾斜部32は、例えば、第2傾斜部33よりも上方に位置する。
第1傾斜部32及び第2傾斜部33は、例えば、一対の第1壁部21側から第1方向で中央側に向かって、第1壁部21から離間する方向へ傾斜する。換言すると、第1傾斜部32及び第2傾斜部33は、第1方向の中央側で連続し、第1傾斜部32及び第2傾斜部33の連続する部位が筐体11外方へ突出する。また、換言すると、第3壁部23は、一対の第1壁部21のそれぞれと、第1傾斜部32及び第2傾斜部33によって面取りされた形状に形成される。
窓34は、取り出し口31よりも小さい開口である。窓34は、取り出し口31の近傍として、取り出し口31の第2方向に隣接して、第3壁部23の第2方向で一方の端部側に配置される。窓34は、例えば、矩形状の貫通孔である。
なお、このような筐体11は、例えば、一対の第1壁部21及び一対の第2壁部22が矩形筒状に一体成形されており、一対の第1壁部21及び一対の第2壁部22により構成される開口の一方を、第3壁部23を形成するパネルにより覆うことで形成される。また、筐体11は、第3壁部23側が正面側を構成し、第3壁部23と反対側の開口が背面側を構成する。
なお、筐体11は、直方体状のフレームに、一対の第1壁部21、一対の第2壁部22及び第3壁部23をそれぞれ形成するパネルを組み付けることで構成されていてもよい。また、筐体11は、一対の第1壁部21、一対の第2壁部22及び第3壁部23を一体成形することで形成してもよい。
保持具12は、袋100をセットする収容ケースである。図2及び図3に示すように、保持具12は、例えば、トレイ部41と、保持部42と、案内部43と、を備えている。トレイ部41は、例えば、一対の第1壁部21及び一対の第2壁部22と対向する矩形筒状に形成される。例えば、トレイ部41は、天壁を構成する第1壁部21と対向する壁部が開閉可能に構成される。なお、トレイ部41は、天壁を構成する第1壁部21と対向する壁部を有さなくてもよい。
トレイ部41は、例えば、一対の第2壁部22と対向する一対の壁部41aの内面間の幅が、袋100の幅と同じ幅、又は、袋100の幅より大きく形成される。トレイ部41は、筐体11の背面側の開口から差し込まれ、そして、取り出されることで、筐体11に着脱可能に構成される。また、トレイ部41は、保持部42で保持した袋100を収容し、そして、袋100を取り出し可能に正面側及び背面側が開口する。なお、トレイ部41の筐体11の背面側の開口から差し込まれる端部側、即ち、第3壁部23側を前、筐体11に収容されたときに筐体11の背面側の開口に位置する端部側を後ろとして規定する。また、トレイ部41の前後方向に直交する方向であり、筐体11に保持具12が収容されたときに、第2方向に沿う方向を左右方向として規定する。
保持部42は、例えば、トレイ部41に設けられる。図3、図5乃至図7に示すように、保持部42は、例えば、積層した複数の袋100を二つ折りにした折り返し部150を支持する軸51と、積層した複数の袋100の一端側を支持する支持板52と、積層した複数の袋100の吊り下げ部113を引っ掛けて保持する吊り部53と、軸51を一方向に付勢する調整部材54と、を備える。
軸51は、例えば、筐体11に保持具12が収容されたときに、第3壁部23の取り出し口31と対向して配置される。軸51は、例えば、トレイ部41に支持される。具体例として、軸51は、トレイ部41の左右方向、換言すると、筐体11に保持具12が収容されたときに第2方向に軸心が沿う姿勢で、トレイ部41に支持される。また、例えば、軸51は、トレイ部41の前後方向に移動可能、換言すると、取り出し口31に向かって移動可能にトレイ部41に支持される。軸51は、積層した複数の袋100の二つ折りした本体部分111の折り返し部150が掛け回され、当該折り返し部150を内側から支持する。
支持板52は、例えば、二つ折りした積層した複数の袋100の底側を支持する。支持板52は、トレイ部41の筐体11内に配置された状態における背面側の開口であって、且つ、軸51よりも下方に配置される。支持板52は、上面が底板となる第1壁部21の主面に対して所定の角度に形成される。即ち、図3に示すように、支持板52は、軸51とともに、二つ折りした積層した複数の袋100を支持することで、底壁となる第1壁部21の主面に対して袋100が所定の角度に傾斜させて積層した複数の袋100を支持する。
吊り部53は、二つ折りした積層した複数の袋100の吊り下げ部113を保持する。例えば、吊り部53は、トレイ部41の天壁に設けられる。吊り部53は、例えば、吊り下げ部113の孔113aに挿入される筒状部53aと、孔113aの内径よりも大径のフランジ53bと、を有する。
吊り部53は、筒状部53aを複数の袋100の吊り下げ部113の孔113aに挿入し、フランジ53bで最内層の袋100の吊り下げ部113を保持することで、二つ折りされた複数の袋100の一端を保持する。なお、吊り部53は、例えば、吊り下げ部113の孔113aに挿入されるフックであってもよい。
調整部材54は、例えば、軸51を取り出し口31に向かって一方向に押圧する付勢装置である。調整部材54は、一対のホルダ54aと、一対の付勢部材54bと、一対のスライダ54cと、を備えている。
一対のホルダ54aのそれぞれは、例えば、トレイ部41の前後方向で中央側であって、且つ、左右方向で両端側の上面に一体に設けられる。ホルダ54aは、付勢部材54bを収容する。ホルダ54aは、スライダ54cをトレイ部41の前後方向に移動可能に、スライダ54cの一部を収容する。換言すると、ホルダ54aは、筐体11に保持具12を収容したときに、スライダ54cを取り出し口31に向かって直線的に移動可能に、スライダ54cの一部を収容する。
ホルダ54aは、例えば、矩形筒状に形成され、トレイ部41の後端側に設けられる底部を有する。また、ホルダ54aは、スライダ54cの移動を一方向に沿った移動に案内する。
付勢部材54bは、例えば、コイルバネである。付勢部材54bは、一端がホルダ54aの底壁に当接し、他端がスライダ54cと当接する。付勢部材54bは、筐体11に保持具12が収容されたときに、スライダ54cを軸51及び取り出し口31に向かって付勢する。
スライダ54cは、一端が軸51と当接し、他端が付勢部材54bと当接する。スライダ54cの先端は、例えば、端面54c1と、端面54c1の一部に設けられた突起部54c2と、を備える。
端面54c1は、軸51と当接する。スライダ54cが付勢部材54bによって付勢されることで、端面54c1は、常時、軸51を取り出し口31に向かって付勢する。
突起部54c2は、端面54c1の第1方向で一端側、具体的には、端面54c1の第1方向で底壁を構成する第1壁部21側の端部に設けられる。例えば、突起部54c2は、端面54c1が付勢する軸51よりも、前方側、即ち第1方向で取り出し口31側に位置する長さに設定される。
このような調整部材54は、例えば、付勢部材54bに付勢されたスライダ54cによって、軸51を取り出し口31に向かって押圧する。また、調整部材54は、保持具12で収容できる袋100の最大枚数から、又は収容する袋束の袋100の最大枚数から袋100の残量が0となるまで袋100が減少するときに、軸51を押圧する。これにより、調整部材54は、複数の袋100の残枚数が減少しても、最外層に位置する袋100と取り出し口31との位置関係を一定に保つ。以下、保持具12で収容できる袋100の最大枚数又は収容する袋束の最大枚数を、「袋束の最大枚数」として説明する。
このような保持部42は、例えば、トレイ部41上において、軸51、支持板52及び吊り部53によって、二つ折りされた積層した複数の袋100を3点支持し、取り出し口31に対する位置を調整部材54で調整する。
案内部43は、トレイ部41の軸51よりもトレイ部41の差し込み方向で先端側に設けられる。案内部43は、トレイ部41を筐体11内に配置したときに、取り出し口31及び軸51の間に配置される。
案内部43は、例えば、袋100の幅方向に並んで配置された一対の小片43aにより構成される。例えば、一対の小片43aは、袋100の取り出し方向で、対向する幅が袋100の幅と同じ幅から取り出し口31の第2開口31bの幅まで漸次減少して形成され、袋100を取り出し口31から取り出すときに、袋100の幅方向の両端を取り出し口31の第2開口31bへ案内する。
残量表示装置13は、保持具12に収容された袋100の残量の目安を表示する。図3、図4、図7乃至図9に示すように、残量表示装置13は、例えば、表示部材61を含む。また、残量表示装置13は、窓34と、調整部材54と、表示部材61と、により構成される。
図8及び図9に示すように、表示部材61は、袋100の残量を表す表示領域を有する。表示部材61は、袋100の残量を窓34から露出させる。表示部材61は、例えば、回転軸71と、基部72と、表示部73と、を備える。
回転軸71は、第2方向に沿って配置される。回転軸71は、基部72を回転可能に支持する。回転軸71は、例えば、筐体11の一方の第2壁部22又は保持具12のトレイ部41に固定される。
基部72は、所定の円弧長の外周面を有する板状又は柱状である。例えば、基部72は、例えば、略半円柱状となる扇形柱状に形成される。基部72の外周面は、所定の曲率半径の円弧状に形成される。基部72は、外周面が窓34に対向する位置に配置される。基部72は、回転軸71を中心に回転可能に形成される。
例えば、基部72は、スライダ54cにより移動される。本実施形態において、基部72は、少なくとも、袋100が最大枚数から残量が0まで減少するときに移動するスライダ54cの突起部54c2により下端の背面側が押圧され、回転移動する。
表示部73は、基部72の外周面に設けられ、一部を窓34から外部に表示する表示領域である。表示部73は、例えば、窓34から一部が露出する。表示部73は、基部72を介して、スライダ54cにより移動される。即ち、本実施形態において、表示部73は、袋100が最大枚数から最小枚数近くまで減少したときに移動するスライダ54cの突起部54c2により、窓34に対して回転移動する。
表示部73は、例えば、保持具12に収容された袋100の残量に対応する表示が成されている。例えば、表示部73は、袋100の枚数に応じた複数の色が表示される。具体例として、表示部73は、袋100の残量に余裕があることを表示する第1表示部73aと、袋100の残量が少なくなり、当該残量に余裕がないことを表示する第2表示部73bと、袋100の残量がないことを表示する第3表示部73cと、を含む。
例えば、表示部73は、色によって第1表示部73a、第2表示部73b及び第3表示部73cが表示される。例えば、第1表示部73aが青色で、第2表示部73bが黄色で、第3表示部73cが赤色で表示される。また、表示部73の各表示部73a~73cの周方向の長さは、設定する残量及びスライダ54cの押圧による回転量によって適宜設定される。
例えば、本実施形態においては、第1表示部73aの周方向の長さは、第2表示部73bよりも大きく、そして、第3表示部73cは、ライン状に形成され、周方向の長さは第2表示部73bよりも小さく設定される。なお、表示部73は、袋100が最大枚数から残量がなくなるまで減少するときに移動するスライダ54cの突起部54c2により基部72が押圧され、窓34に対向する領域が変化しても窓34と対向する基部72の外周面の領域に設けられる。
次に、このように構成された袋収容ケース1の袋100の残量表示について図7を用いて説明する。
まず、図7中実線で示すように、軸51は、付勢部材54bにより付勢されたスライダ54cによって取り出し口31に向かって押圧されている。よって、最大枚数が積層された袋100を保持具12が収容しているときは、例えば、取り出し口31に対して袋100の最大枚数分の距離を開けた位置に軸51が存する。このとき、基部72は、自重によって下方へ回転しており、スライダ54cの突起部54c2に当接するか、又は、突起部54c2と若干の距離だけ離間する。また、基部72の第1表示部73aの上方の端部が窓34と対向する。よって、保持具12に最大枚数が積層された袋100がセットされたときには、表示部73の青色の第1表示部73aが表示される。
そして、袋100が取り出されると、袋100の枚数が減少する。また、スライダ54cが付勢部材54bによって付勢されている。このため、付勢部材54bによって付勢されたスライダ54cは、軸51を取り出し口31に向かって押圧する。これにより、袋100の枚数が減少すると、図7中矢印F1で示すように、付勢部材54b及び軸51が取り出し口31に向かって移動する。よって、複数の積層された袋100の最外層は取り出し口31に対して所定の位置となる。また、これにより、取り出し口31及び軸51の間隔が減少する。
またスライダ54cの突起部54c2の先端も取り出し口31に向かって移動することから、基部72の下端がスライダ54cによって押圧されて、図7中矢印F2で示すように、基部72が上方へと回転する。また、基部72の回転に伴って、表示部73も回転する。よって、窓34に対向する表示部73の一部が変わり、袋100の残量の余裕がなくなると、第2表示部73bが窓34に位置することになる。さらに袋100が取り出し口31から取り出されると、上述の動作によって、矢印F2の方向へさらに基部72が回転する。そして、袋100の残量がなくなると、第3表示部73cが窓34に位置し、外部から第3表示部73cが視認できる。
このように構成された袋収容ケース1は、軸51を調整部材54のスライダ54cによって押圧することで、取り出し口31及び取り出し口31と対向する袋100の位置が所定の位置に調整される。また、袋100の残量が減ると軸51を移動させるスライダ54cによって基部72を回転移動させる。これにより、表示部73も回転移動し、袋100の残量に対応する表示部73の領域が窓34に対向する。よって、残量表示装置13を有する袋収容ケース1は、窓34から露出する表示部73の表示内容によって袋100の残量を視覚的に確認することができる。このような袋収容ケース1を用いることで、ニアエンドが、袋100の残量を容易に分かるようになる。
また、残量表示装置13は、表示部73の窓34から表示させる領域を袋100の枚数に応じて移動するスライダ54cによって基部72(表示部73)を移動させる構成である。即ち、残量表示装置13は、筐体11に窓34を設けるとともに、表示部73を設ける回転軸71及び基部72を設ける構成である。また、残量表示装置13は、表示部73の移動に、軸51を移動させる調整部材54を用いる構成である。このため、残量表示装置13は、簡単な構成でよい。
また、表示部73の一部の領域を外部に露出させる窓34は、取り出し口31に近い位置に設けることで、取り出し口31の袋100を視認したときに、併せて袋100の残量を確認できる。よって、残量表示装置13は、袋100の残量を好適に視認することができる。
上述したように、本実施形態に係る袋収容ケース1によれば、袋100の残量を視覚的に確認することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る袋収容ケース1Aについて、図10乃至図12を用いて説明する。図10は、第2の実施形態に係る袋収容ケース1Aの構成を示す斜視図、図11は、袋収容ケース1Aの保持具12及び残量表示装置13Aの構成を示す平面図、図12は、同保持具12及び残量表示装置13Aの構成であって、図11よりも袋100の残量が少ない状態を示す平面図である。なお、第2の実施形態に係る袋収容ケース1Aのうち、上述した第1の実施形態に係る袋収容ケース1と同様の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、各図において、説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示す。
第2の実施形態に係る袋収容ケース1Aは、筐体11と、保持具12と、残量表示装置13Aと、を備えている。なお、第2の実施形態に係る袋収容ケース1Aは、残量表示装置13Aの構成が第1の実施形態に係る袋収容ケース1と異なる。
残量表示装置13Aは、保持具12に収容された袋100の残量の目安を表示する。図10乃至図12に示すように、残量表示装置13Aは、例えば、表示部材61Aを含む。残量表示装置13Aは、窓34Aと、調整部材54と、表示部材61Aと、により構成される。
ここで、窓34Aは、例えば、図10に示すように、取り出し口31の近傍として、天壁を構成する第1壁部21の第1方向で正面側であって、且つ、第2方向で一方の端部側に設けられる。
表示部材61Aは、例えば、調整部材54のスライダ54cの上面に設けられた表示部73Aを含む。即ち、表示部材61Aは、袋100の残量を表示する表示領域を形成する表示部73Aである。表示部73Aは、スライダ54cの窓34Aと対向する上面に設けられる。
表示部73Aは、例えば、シールである。表示部73Aは、例えば、フィルム状やシート状の基材の一方の主面に接着剤等の接着層を有し、他方の主面に印刷等により残量が表示されることで形成される。表示部73Aは、例えば、他方の主面の全面が、スライダ54cの上面と異なる色、例えば、第2表示部73bと同じ黄色に設定される。なお、表示部73Aは、基材に接着層が形成されたシールではなく、直接スライダ54cに残量の表示を印刷すること等によって形成されていてもよい。
例えば、表示部73Aは、スライダ54cの上面のうち、最大枚数の袋100が収容されているときに窓34Aと対向しない位置であって、且つ、袋100の残量がなくなったときに、窓34Aの全ての領域と対向する位置に設けられる。
このような袋収容ケース1Aは、袋100が保持具12に最大枚数収容されているときには、窓34Aは、スライダ54cの上面を外部に露出させる。そして、袋100が取り出し口31から取り出されると、図10から図11に示すように、スライダ54cが取り出し口31に向かって移動することから、窓34Aに表示部73Aが表示される領域が増えていく。そして、袋100の残量がなくなる位置までスライダ54cが移動すると、窓34Aの全領域に表示部73Aが対向する。
このように構成された袋収容ケース1Aによれば、上述した第1の実施形態に係る袋収容ケース1と同様に、スライダ54cの移動によって表示部73Aが移動する。よって、袋収容ケース1Aは、窓34Aから袋100の残量を視覚的に確認することができる。
また、例えば、袋収容ケース1Aの表示部73Aは、袋100の残量を示す表示を、一種類の色により形成する。これにより、袋収容ケース1Aは、窓34Aと対向する表示部73Aのスライダ54cの移動方向の長さによって袋100の残量を視覚的に視認可能とする。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る袋収容ケース1Bについて、図13乃至図15を用いて説明する。図13は、第3の実施形態に係る袋収容ケース1Bの構成を示す斜視図、図14は、袋収容ケース1Bの保持具12及び残量表示装置13Bの構成を示す側面図、図15は、保持具12及び残量表示装置13Bの構成であって、図14よりも袋100の残量が少ない状態を示す側面図である。なお、第3の実施形態に係る袋収容ケース1Bのうち、上述した第2の実施形態に係る袋収容ケース1Aと同様の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、各図において、説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示す。
第3の実施形態に係る袋収容ケース1Bは、筐体11と、保持具12と、残量表示装置13Bと、を備えている。
残量表示装置13Bは、保持具12に収容された袋100の残量の目安を表示する。図13乃至図15に示すように、残量表示装置13Bは、例えば、表示部材61Bを含む。残量表示装置13Bは、窓34Bと、調整部材54と、表示部材61Bと、により構成される。
ここで、窓34Bは、例えば、図13に示すように、取り出し口31の近傍として、一方の第2壁部22の第1方向で正面側に設けられる。
表示部材61Bは、表示部73Bを含む。なお、表示部73Bは、例えば、表示部73Aと同じ構成であるが、設けられる場所が表示部73Aと異なる。
表示部材61Bである表示部73Bは、スライダ54cの窓34Bと対向する側面に設けられる。なお、例えば、スライダ54cの側面及び表示部材61Bが窓34Bと対向するように、トレイ部41の側壁のうち窓34Bと対向する一部が切欠する。即ち、第3の実施形態に係る袋収容ケース1Bは、窓34B及び表示部材61Bの位置が第2の実施形態に係る袋収容ケース1Aと異なる。
このように構成された袋収容ケース1Bは、上述した袋収容ケース1Aと同様に、スライダ54cの移動によって表示部73Bが移動する。また、袋収容ケース1Bは、側壁である第2壁部22に袋100の残量を表示する窓34Bを有する。このため、袋収容ケース1Bを積層して使用する場合であっても、袋収容ケース1Bの側方から袋100の残量を視認することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る袋収容ケース1Cについて、図16乃至図18を用いて説明する。図16は、袋収容ケース1Cに用いられる保持具12及びセンサ14の構成を示す側面図、図17は、袋収容ケース1Cのセンサ14が接続される外部機器101の構成を示す斜視図、図18は、外部機器101の構成を示すブロック図である。なお、第4の実施形態に係る袋収容ケース1Cのうち、上述した第1の実施形態に係る袋収容ケース1と同様の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、各図において、説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示す。
第4の実施形態に係る袋収容ケース1Cは、筐体11と、保持具12と、残量表示装置13と、センサ14と、を備えている。なお、第4の実施形態に係る袋収容ケース1Cは、センサ14を有する構成が第1の実施形態に係る袋収容ケース1と異なる。
図16に示すように、センサ14は、例えば、トレイ部41に設けられ、袋100の残量を検出する。例えば、センサ14は、移動した軸51又はスライダ54cによって操作される近接スイッチである。例えば、センサ14は、袋100の残量の余裕がなくなったとき又は袋100の残量がなくなったときに、軸51又はスライダ54cに操作される位置に設けられる。センサ14は、操作された情報を信号として、外部機器101に信号を送信する。
ここで、外部機器101は、例えば、図17に示すように、客が操作してチェックアウト業務を行うPOS(Point Of Sales)端末であるセルフチェックアウト装置101である。例えば、セルフチェックアウト装置101は、筐体110と、操作表示部120と、読取部130と、レシート処理部140と、金銭処理部160と、制御部170と、を備える。
筐体110は、操作表示部120、読取部130、レシート処理部140、金銭処理部160、及び制御部170の、一部または全部を収納する。なお、例えば、袋収容ケース1Cは、筐体110の下方に、一体に設けられていてもよい。また、袋収容ケース1Cは、筐体110とは別体に、筐体110に隣接する棚等の什器に設けられていてもよい。
操作表示部120は、例えば、表示部としてのモニタと、操作部としてのタッチパネルと、を備える。読取部130は、例えば、バーコードスキャナと、カードリーダ・ライタと、を備える。
レシート処理部140は、例えば、ロール状に巻回されたレシート用紙を収容するレシート収容部と、レシートに印字するレシートプリンタと、レシート用紙を搬送するレシート搬送部と、を備える。
金銭処理部160は、制御部170の制御により、入金された紙幣や硬貨を収納するとともに釣銭を排出する自動釣銭装置である。金銭処理部160は、例えば、硬貨口に投入された硬貨や紙幣挿入口から挿入された紙幣を搬送機構により金銭箱に搬送して収納する入金処理や、金銭箱から所定額の釣り銭を搬送機構により紙幣排出口や硬貨排出口に搬送する出金処理を行う。
制御部170は、例えば、プロセッサ171と、メインメモリ172と、補助記憶デバイス173と、通信インターフェイス(通信I/F)174と、システム伝送路175と、を備える。
プロセッサ171は、制御部170の中枢部分に相当する。プロセッサ171は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラム等の各種プログラムに従って、セルフチェックアウト装置101としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ171は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ172は、主記憶部分に相当する。メインメモリ172は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ172は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラム等を記憶する。メインメモリ172は、プロセッサ171が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを揮発性のメモリ領域で記憶する。なお、このデータは、不揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ172は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ171によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶デバイス173は、上記制御部の補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス173となり得る。補助記憶デバイス173は、プロセッサ171が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ171での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス173は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
通信I/F174は、例えば、プロセッサ171の制御により、袋収容ケース1との間でデータ通信を行う。システム伝送路175は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。
制御部170は、操作表示部120、読取部130、レシート処理部140、及び金銭処理部160に接続され、各部の動作を制御する。
また、例えば、制御部170は、通信I/F174を介して、センサ14から信号を受信する。制御部170は、例えば、記憶部に記憶されたプログラムに基づいて、袋100の残量管理の一例として、センサ14が操作される位置に応じた袋100の残量の情報をユーザに知らせる報知処理を行う。具体例として、プロセッサ171は、センサ14が軸51又はスライダ54cにより操作された信号を受信すると、報知処理として操作表示部120に、センサ14が操作される位置に応じた袋100の残量の情報を表示させる。例えば、袋100の残量の余裕がない場合には、制御部170は、操作表示部120に「袋の残量が少なくなっております。袋を補充してください」等の表示を行い、袋100の残量がなくなりかけている情報を表示する。また、例えば、袋100の残量がない場合には、制御部170は、操作表示部120に、「袋が切れています。従業員にお知らせください。」等の表示を行い、袋100の補充を促す情報を表示する。
このように構成された袋収容ケース1Cによれば、上述した袋収容ケース1と同様に、袋100の残量を視覚的に確認することができる。加えて、袋収容ケース1Cは、袋100の残量に応じて、軸51又はスライダ54cによって操作され、外部機器101に信号を送信するセンサ14を設ける構成とした。これにより、外部機器101の制御部170によって、操作表示部120に袋100の残量の情報を外部に表示することができる。このため、袋収容ケース1Cによれば、外部機器101においても、袋100の残量を視覚的に確認できる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
例えば、上述した例では、袋収容ケース1の残量表示装置13は、扇状の外周面を有し、スライダ54cによって回転移動する基部72を有する構成を説明したがこれに限定されない。例えば、スライダ54cによって直線移動する表示部73を有する基部とし、残量表示装置13A、13Bに示すように、この基部の移動方向に直交する方向に窓34A、34Bを設ける構成としてもよい。
例えば、上述した例では、第1の実施形態に係る表示部73は、異なる色として、第1表示部73aを青色、第2表示部73bを黄色及び第3表示部73cを赤色で形成する例を示した。また、第2及び第3の実施形態に係る表示部73A、73Bは、単色の黄色で形成される例を説明したがこれに限定されない。しかしながら、残量表示装置の表示部は、これらに限定されない。例えば、表示部73Aは、単色ではなく、複数の異なる色の第1表示部73a、第2表示部73b及び第3表示部73cを有する構成でもよい。また、例えば、表示部73、73A、73Bは、他の色で形成されていてもよく、4色以上の色で形成されていてもよい。また、例えば、表示部73、73Aは、袋100のおおよその枚数を示す単数又は複数の数字で袋100の残量を示し、窓34に表示する構成でもよい。さらに、例えば、表示部73、73Aは、文字によって袋100の残量を示し、窓34に表示する構成でもよい。
また、上述した袋収容ケース1は、基部72をスライダ54cによって直接移動させる構成として、スライダ54cの突起部54c2によって基部72を押圧する構成を説明したがこれに限定されない。例えば、袋収容ケース1は、スライダ54cによって間接的に基部72を移動させる構成でもよい。例えば、このような構成とする場合には、スライダ54cに突起部54c2を設けず、基部72を、スライダ54cによって押圧された軸51によって押圧して移動させればよい。
また、上述した袋収容ケース1Cは、センサ14を有する構成を説明したが、例えば、袋収容ケース1Cは、異なる袋100の残量で操作される複数のセンサ14を備える構成であってもよい。また、袋収容ケース1Cの残量表示装置13に、上述した残量表示装置13Aや残量表示装置13Bを適用してもよい。
また、上述した例では、センサ14が接続される外部機器101は、外部端末として、POS端末であるセルフチェックアウト装置101の例を説明したが、例えば、店舗に設置されるパーソナルコンピュータやタブレット端末等の処理端末であってもよい。また、外部機器101は、操作表示部120に袋100の残量の情報を表示するのではなく、外部機器101に設けられたLED等の報知部で外部に光により袋100の残量を表示する構成であってもよい。また、外部機器101は、POS端末や処理端末ではなく、袋収容ケース1に一体に設けられるか、又は、隣接して独立して設けられる、センサ14の信号によりLEDが発光する報知装置であってもよい。
以上述べた少なくともひとつの実施形態の袋収容ケースによれば、袋の残量を視覚的に確認できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。