以下、図面を参照して、X線診断装置及びコンソール装置の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。第1の実施形態では、図1に示すX線診断装置1を例として説明する。図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置1の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、X線診断装置1は、X線高電圧装置11と、第1のX線管12と、第1のX線絞り器13と、第1のX線検出器14と、第1のアーム15と、第2のX線管16と、第2のX線絞り器17と、第2のX線検出器18と、第2のアーム19と、天板20と、メモリ21と、ディスプレイ22と、入力インターフェース23と、処理回路24とを備える。即ち、X線診断装置1は、第1のアーム15と第2のアーム19とを備えたバイプレーン装置である。また、入力インターフェース23は、後述するコンソール装置を含む。
X線高電圧装置11は、処理回路24による制御の下、第1のX線管12及び第2のX線管16に高電圧を供給する。例えば、X線高電圧装置11は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、第1のX線管12及び第2のX線管16に印加する高電圧を発生する高電圧発生装置と、第1のX線管12及び第2のX線管16が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であってもよい。
第1のX線管12及び第2のX線管16は、熱電子を発生する陰極(フィラメント)と、熱電子の衝突を受けてX線を発生する陽極(ターゲット)とを有する真空管である。第1のX線管12及び第2のX線管16は、X線高電圧装置11から供給される高電圧を用いて陰極から陽極に向けて熱電子を照射することにより、X線を発生する。
第1のX線絞り器13及び第2のX線絞り器17は、それぞれ、X線の照射範囲を絞り込むコリメータと、X線を調節するフィルタとを有する。
第1のX線絞り器13におけるコリメータは、例えば、スライド移動可能な4枚の絞り羽根を有し、これら絞り羽根をスライド移動させることで、第1のX線管12が発生したX線を絞り込んで被検体Pに照射させる。ここで、絞り羽根は、鉛などで構成された板状部材であり、X線の照射範囲を調整するために第1のX線管12のX線照射口付近に設けられる。同様に、第2のX線絞り器17におけるコリメータは、絞り羽根をスライド移動させることで、第2のX線管16が発生したX線を絞り込んで被検体Pに照射させる。
第1のX線絞り器13及び第2のX線絞り器17におけるフィルタは、被検体Pに対する被曝線量の低減やX線画像データの画質向上を目的として、透過するX線の線量や線質を調整する。例えば、第1のX線絞り器13及び第2のX線絞り器17は、線質調整フィルタや補償フィルタ、線量低減フィルタといった各種のX線フィルタを備える。線質調整フィルタは、その材質や厚みによって透過するX線の線質を変化させ、被検体Pに吸収されやすい軟線成分を低減したり、X線画像データのコントラスト低下を招く高エネルギー成分を低減したりする。また、補償フィルタは、ハレーションの抑制等を目的として、X線管から照射されたX線の一部を減衰させる。また、線量低減フィルタは、被検体Pの被ばく量の低減等を目的として、注目部位に照射されるX線と比較して他の部位に照射されるX線が低線量となるように、X線管から照射されたX線の一部を減衰させる。
例えば、第1のX線絞り器13及び第2のX線絞り器17は、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構を有し、入力インターフェース23を介して操作者から受け付けた入力操作に応じて駆動機構を動作させることにより、X線の照射を制御する。例えば、第1のX線絞り器13及び第2のX線絞り器17は、入力操作に応じた駆動電圧を駆動機構に印加することにより、コリメータの絞り羽根の配置を調整して、被検体Pに対して照射されるX線の照射範囲を制御する。また、例えば、第1のX線絞り器13及び第2のX線絞り器17は、入力操作に応じた駆動電圧を駆動機構に印加することにより、補償フィルタや線量低減フィルタの位置を調整することで、X線の線量の分布を制御する。なお、入力インターフェース23を介した第1のX線絞り器13及び第2のX線絞り器17の操作については後述する。
天板20は、被検体Pを載せるベッドであり、図示しない寝台駆動装置の上に配置される。なお、被検体Pは、X線診断装置1に含まれない。例えば、寝台駆動装置は、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構を有し、後述する処理回路24による制御の下、駆動機構を動作させることにより、天板20の移動・傾斜を制御する。例えば、寝台駆動装置は、処理回路24から受け付けた制御信号に応じて駆動電圧を駆動機構に印加することにより、天板20を移動させたり、傾斜させたりする。なお、被検体Pを載置する装置については、寝台とも記載する。寝台には、例えば天板20や寝台駆動装置が含まれる。
第1のX線検出器14及び第2のX線検出器18は、例えば、マトリクス状に配列された検出素子を有するX線平面検出器(Flat Panel Detector:FPD)である。第1のX線検出器14は、第1のX線管12から照射されて被検体Pを透過したX線を検出して、検出したX線量に対応した検出信号を処理回路24へと出力する。同様に、第2のX線検出器18は、第2のX線管16から照射されて被検体Pを透過したX線を検出して、検出したX線量に対応した検出信号を処理回路24へと出力する。なお、第1のX線検出器14及び第2のX線検出器18は、グリッド、シンチレータアレイ及び光センサアレイを有する間接変換型の検出器であってもよいし、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。
第1のアーム15は、第1のX線管12、第1のX線絞り器13及び第1のX線検出器14を保持する。具体的には、第1のアーム15は、第1のX線管12及び第1のX線絞り器13と、第1のX線検出器14とを、被検体Pを挟んで対向するように保持する。第1のアーム15は、Cアーム又はC型アームとも呼ばれる。例えば、第1のアーム15は、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構を有し、後述する処理回路24による制御の下、駆動機構を動作させることにより、回転したり移動したりする。例えば、第1のアーム15は、処理回路24から受け付けた制御信号に応じて駆動電圧を駆動機構に印加することにより、第1のX線管12、第1のX線絞り器13及び第1のX線検出器14を被検体Pに対して回転・移動させ、X線の照射位置及び照射角度を制御する。
第2のアーム19は、第2のX線管16、第2のX線絞り器17及び第2のX線検出器18を保持する。具体的には、第2のアーム19は、第2のX線管16及び第2のX線絞り器17と、第2のX線検出器18とを、被検体Pを挟んで対向するように保持する。第2のアーム19は、Ωアーム又はΩ型アームとも呼ばれる。例えば、第2のアーム19は、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構を有し、後述する処理回路24による制御の下、駆動機構を動作させることにより、回転したり移動したりする。例えば、第2のアーム19は、処理回路24から受け付けた制御信号に応じて駆動電圧を駆動機構に印加することにより、第2のX線管16、第2のX線絞り器17及び第2のX線検出器18を被検体Pに対して回転・移動させ、X線の照射位置及び照射角度を制御する。
メモリ21は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。例えば、メモリ21は、処理回路24によって収集された各種のX線画像データを受け付けて記憶する。また、メモリ21は、処理回路24によって読み出されて実行される各種機能に対応するプログラムを記憶する。なお、メモリ21は、X線診断装置1とネットワークを介して接続されたサーバ群(クラウド)により実現されることとしてもよい。
ディスプレイ22は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ22は、処理回路24による制御の下、操作者の指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、各種のX線画像を表示する。例えば、ディスプレイ22は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。なお、ディスプレイ22はデスクトップ型でもよいし、処理回路24と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、X線診断装置1は、ディスプレイ22を複数含んでもよい。例えば、X線診断装置1は、ディスプレイ22として、物理的に分離した2つのディスプレイ(デュアルディスプレイ)を含んでもよい。また、これら複数のディスプレイ22は相互に関連するように制御されてもよい。例えば、複数のディスプレイ22は、連続した1つの領域を表示するように制御される。この場合、ディスプレイ22における表示領域は、ディスプレイ22の数に応じて拡張される。ディスプレイ22は、X線画像を表示する表示部の一例である。
入力インターフェース23は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路24に出力する。例えば、入力インターフェース23は、マウスやキーボード、ボタン、傾斜させる操作を受け付けるスティック、スライドさせる操作を受け付ける操作部、回転させる操作を受け付ける操作部(例えば、トラックボールやホイール、ノブ、つまみ等)といった物理的な操作部により実現される。また、例えば、入力インターフェース23は、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、音声入力回路といった操作部により実現される。なお、入力インターフェース23は、処理回路24と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、例えば、入力インターフェース23は、X線診断装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路24へ出力する電気信号の処理回路により実現される。
例えば、X線診断装置1は、入力インターフェース23の一例として、第1のX線絞り器13及び第2のX線絞り器17を操作するための入力操作を受け付けるコンソール装置を備える。コンソール装置は、例えば、被検体Pを載置する寝台に設けられる。なお、コンソール装置については後述する。
処理回路24は、収集機能241及び制御機能242を実行することで、X線診断装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路24は、収集機能241に対応するプログラムをメモリ21から読み出して実行することにより、被検体PのX線画像データを収集する。
例えば、収集機能241は、第1のX線管12、第1のX線絞り器13、第1のX線検出器14、及び、第1のアーム15を含む第1の撮影系の動作を制御して、被検体PのX線画像データを収集する。また、例えば、収集機能241は、第2のX線管16、第2のX線絞り器17、第2のX線検出器18、第2のアーム19を含む第2の撮影系の動作を制御して、被検体PのX線画像データを収集する。ここで、収集機能241は、第1の撮影系及び第2の撮影系の双方の動作を制御して、撮影方向が異なるX線画像データを同時収集することとしても構わない。
第1の撮影系により画像収集を行なう場合を例として、より具体的に説明する。例えば、収集機能241は、寝台駆動装置の動作を制御することで、天板20を移動させたり、傾斜させたりする。また、収集機能241は、第1のアーム15の動作を制御することで、第1の撮影系における撮影位置及び撮影角度を制御する。また、収集機能241は、コンソール装置を介して受け付けた入力操作に応じて第1のX線絞り器13の動作を制御し、コリメータが有する絞り羽根の配置を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線の照射範囲を制御する。また、収集機能241は、絞り操作用コンソールを介して受け付けた入力操作に応じて第1のX線絞り器13の動作を制御し、補償フィルタの位置を調整することで、X線の線量の分布を制御する。また、収集機能241は、X線高電圧装置11を制御し、第1のX線管12に供給する電圧を調整することで、第1のX線管12から被検体Pに対して照射されるX線量やオン/オフを制御する。また、収集機能241は、第1のX線検出器14から受信した検出信号に基づいてX線画像データを生成し、生成したX線画像データをメモリ21に格納する。なお、収集機能241は、メモリ21が記憶するX線画像データに対して各種画像処理を行なってもよい。例えば、収集機能241は、X線画像データに対して、画像処理フィルタによるノイズ低減処理や散乱線補正を実行する。
また、処理回路24は、メモリ21から制御機能242に相当するプログラムを読み出して実行することにより、ディスプレイ22における表示の制御を行なう。例えば、制御機能242は、収集機能241によって収集されたX線画像をディスプレイ22に順次表示させる。なお、収集と並行してX線画像を表示するモードについては、透視モードとも記載する。
図1に示すX線診断装置1においては、各処理機能がコンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ21へ記憶されている。処理回路24は、メモリ21からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路24は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。
なお、図1においては、収集機能241及び制御機能242の各処理機能が単一の処理回路24によって実現される場合を示したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、処理回路24は、複数の独立したプロセッサを組み合わせて構成され、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路24が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはメモリ21に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
また、図1においては、単一のメモリ21が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、複数のメモリ21を分散して配置し、処理回路24は、個別のメモリ21から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。また、メモリ21にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
また、処理回路24は、ネットワークNWを介して接続された外部装置のプロセッサを利用して、機能を実現することとしてもよい。例えば、処理回路24は、メモリ21から各機能に対応するプログラムを読み出して実行するとともに、X線診断装置1とネットワークNWを介して接続されたサーバ群(クラウド)を計算資源として利用することにより、図1に示す各機能を実現する。
以上、X線診断装置1について説明した。かかる構成のもと、X線診断装置1は、絞り羽根及び補償フィルタのうち少なくとも一方に係る操作性を向上させる。以下、X線診断装置1における絞り羽根の操作について、詳細に説明する。
まず、コンソール装置の一例として、図2に示す絞り操作用コンソール231について説明する。図2は、第1の実施形態に係るコンソール装置の一例を示す図である。図2に示すように、絞り操作用コンソール231は、絞り羽根用スティック2311と、フィルタ用スティック2312aと、フィルタ用スティック2312bと、フィルタ用スティック2312cと、アーム切り替えボタン2313a及びアーム切り替えボタン2313bと、拡大率調整ボタン2314a及び拡大率調整ボタン2314bとが配置される。
なお、図2は絞り操作用コンソール231を正対して見た図であり、操作者は、図2における絞り操作用コンソール231の下側から、絞り操作用コンソール231を操作することとなる。即ち、操作者側から見ると、図2に示すように、奥、手前、左及び右の各方向を定義することができる。
操作者は、絞り操作用コンソール231に対して、第1のX線絞り器13又は第2のX線絞り器17を操作するための入力操作を行なう。また、収集機能241は、絞り操作用コンソール231を介して受け付けた入力操作に応じて、第1のX線絞り器13又は第2のX線絞り器17の動作を制御する。
ここで、アーム切り替えボタン2313a及びアーム切り替えボタン2313bは、操作対象を切り替えるためのスイッチである。例えば、アーム切り替えボタン2313aが操作された場合、収集機能241は、第1のアーム15によって保持される第1のX線絞り器13を操作対象として設定する。そして、第1のX線絞り器13が操作対象として設定されている場合において、絞り羽根用スティック2311やフィルタ用スティック2312a等の操作部が操作された場合、収集機能241は、受け付けた入力操作に応じて第1のX線絞り器13の動作を制御する。同様に、アーム切り替えボタン2313bが操作された場合、収集機能241は、第2のアーム19によって保持される第2のX線絞り器17を操作対象として設定する。
なお、アーム切り替えボタン2313a及びアーム切り替えボタン2313bは、押下されることによって操作者からの操作を検知するものであってもよいし、操作者が触れた際に生じる静電容量の変化に基づいて操作者からの操作を検知するものであってもよいし、その他の方式のボタンであってもよい。後述する各種のボタンについても同様である。
また、拡大率調整ボタン2314a及び拡大率調整ボタン2314bは、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMの拡大率を調整するためのボタンである。例えば、拡大率調整ボタン2314aにおける「+」が選択された場合、処理回路24は、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMの拡大率を増加させる。同様に、拡大率調整ボタン2314aにおける「-」が選択された場合、処理回路24は、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMの拡大率を減少させる。
絞り羽根用スティック2311は、任意の方向又は所定の方向に傾斜させることが可能なレバー(Lever)状の操作部であり、操作者から傾斜させる操作を受け付ける。操作者により絞り羽根用スティック2311が操作された場合、収集機能241は、絞り羽根用スティック2311が傾斜した方向に応じて、第1のX線絞り器13又は第2のX線絞り器17における絞り羽根を移動させる。なお、以下では、第1のX線絞り器13が操作対象として設定されている場合を例として説明する。この場合、収集機能241は、絞り羽根用スティック2311が傾斜した方向に応じて、第1のX線絞り器13における絞り羽根を移動させる。
例えば、第1のX線絞り器13は、絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dの4枚の絞り羽根から構成されるコリメータ131を備える。ここで、絞り羽根131aは、図3に示すように、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMの上側の絞り羽根である。即ち、絞り羽根131aは、X線管12において発生し、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMの上側に相当する被検体領域に向けて照射されたX線を遮蔽する。なお、図3は、第1の実施形態における絞り羽根の配置を説明するための図である。ディスプレイ22にX線画像IMの全体を表示させる場合、絞り羽根131aは、X線画像IMにおいてX線照射領域の上側の輪郭を規定することとなる。
同様に、絞り羽根131bは、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMの下側の絞り羽根である。同様に、絞り羽根131cは、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMの左側の絞り羽根である。同様に、絞り羽根131dは、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMの右側の絞り羽根である。操作者により絞り羽根用スティック2311が操作された場合、収集機能241は、絞り羽根用スティック2311が傾斜した方向に応じて、絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dを移動させる。
例えば、絞り羽根用スティック2311の周辺には、図4に示すように、傾斜方向の意味がそれぞれ表示される。即ち、操作者が絞り羽根用スティック2311を奥側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、上側の絞り羽根131aと下側の絞り羽根131bとの間隔が広がるように、絞り羽根131a及び絞り羽根131bをそれぞれ移動させる。また、操作者が絞り羽根用スティック2311を手前側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、上側の絞り羽根131aと下側の絞り羽根131bとの間隔が狭まるように、絞り羽根131a及び絞り羽根131bをそれぞれ移動させる。なお、図4は、第1の実施形態に係るコンソール装置の一例を示す図である。
同様に、操作者が絞り羽根用スティック2311を左側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、左側の絞り羽根131cと右側の絞り羽根131dとの間隔が狭まるように、絞り羽根131c及び絞り羽根131dをそれぞれ移動させる。また、操作者が絞り羽根用スティック2311を右側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、左側の絞り羽根131cと右側の絞り羽根131dとの間隔が広がるように、絞り羽根131c及び絞り羽根131dをそれぞれ移動させる。
フィルタ用スティック2312a、フィルタ用スティック2312b及びフィルタ用スティック2312cは、任意の方向又は所定の方向に傾斜させることが可能なレバー状の操作部であり、操作者から傾斜させる操作を受け付ける。操作者によってフィルタ用スティック2312a、フィルタ用スティック2312b又はフィルタ用スティック2312cが操作された場合、収集機能241は、傾斜方向に応じて、第1のX線絞り器13における補償フィルタを移動させ、又は回転させる。
例えば、第1のX線絞り器13は、補償フィルタ132a、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132cの3つの補償フィルタを有する。一例を挙げると、補償フィルタ132aは、X線照射領域に含まれない外部領域に基準位置を有し、並進移動可能に構成される。そして、補償フィルタ132aによってX線の線量の分布を制御する場合、補償フィルタ132aは、基準位置からX線照射領域まで右方向に並進移動し、図5に示すように、X線画像IM上に挿入される。即ち、補償フィルタ132aは、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して左側から挿入される左側フィルタである。多くの場合、左側フィルタである補償フィルタ132aは、X線画像IM内の左側の領域で生じるハレーションを抑制するために使用される。同様に、補償フィルタ132bは、図6に示すように、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して右側から挿入される右側フィルタである。同様に、補償フィルタ132cは、図7に示すように、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して上側から挿入される上側フィルタである。なお、図5、図6及び図7は、第1の実施形態における補償フィルタの配置を説明するための図である。
例えば、操作者によってフィルタ用スティック2312aが操作された場合、収集機能241は、フィルタ用スティック2312aが傾斜した方向に応じて、補償フィルタ132aの動作を制御する。ここで、フィルタ用スティック2312aの周辺には、図8に示すように、傾斜方向の意味がそれぞれ表示される。なお、図8は、第1の実施形態に係るコンソール装置の一例を示す図である。
例えば、操作者がフィルタ用スティック2312aを奥側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、図9に示すように、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転させる。また、操作者がフィルタ用スティック2312aを手前側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、図10に示すように、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転させる。また、操作者がフィルタ用スティック2312aを左側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、図11に示すように、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動させる。また、操作者がフィルタ用スティック2312aを右側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、図12に示すように、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動させる。なお、図9、図10、図11及び図12は、第1の実施形態における補償フィルタの配置を説明するための図である。図5、図6、図7、図9、図10、図11及び図12においては、X線の照射野に対して一つのフィルタが挿入されているが、補償フィルタ132a、132b及び132cは、同時に照射野に対して挿入可能である。
同様に、操作者がフィルタ用スティック2312bを奥側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、補償フィルタ132bを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転させる。また、操作者がフィルタ用スティック2312bを手前側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、補償フィルタ132bを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転させる。また、操作者がフィルタ用スティック2312bを左側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、補償フィルタ132bを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動させる。また、操作者がフィルタ用スティック2312bを右側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、補償フィルタ132bを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動させる。
また、操作者がフィルタ用スティック2312cを奥側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、補償フィルタ132cを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転させる。また、操作者がフィルタ用スティック2312cを手前側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、補償フィルタ132cを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転させる。また、操作者がフィルタ用スティック2312cを左側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、補償フィルタ132cを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動させる。また、操作者がフィルタ用スティック2312cを右側に傾斜させる操作を行なった場合、収集機能241は、補償フィルタ132cを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動させる。
上述したように、図2に示した絞り操作用コンソール231によれば、第1のX線絞り器13に含まれる4枚の絞り羽根(絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131d)、及び3つの補償フィルタ(補償フィルタ132a、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132)を操作することが可能である。また、アーム切り替えボタン2313bを操作すれば、第2のX線絞り器17に含まれる4枚の絞り羽根及び3つの補償フィルタについても同様に、操作することが可能である。
しかしながら、絞り操作用コンソール231を用いる場合、絞り羽根の配置を調整するためにどのような操作を行なえばよいのか、直感的には理解できない。例えば、図4に示した場合、「絞り羽根用スティック2311を奥側に傾斜させる操作」と、「上側の絞り羽根131aと下側の絞り羽根131bとの間隔を広げる制御」とが対応付いているが、これらの間の関係性は直感的には理解できない。即ち、絞り羽根用スティック2311を奥側に傾斜させた場合に、上側の絞り羽根131aと下側の絞り羽根131bとの間隔が広がるのか狭まるのかを感覚で判断することはできない。従って、絞り操作用コンソール231により絞り羽根の配置を調整する際には、絞り羽根用スティック2311の周囲の表示を参照するという手間を生じ、これが手技の妨げとなる場合もある。
補償フィルタについても同様に、絞り操作用コンソール231を用いる場合、補償フィルタの配置を調整するためにどのような操作を行なえばよいのか、直感的には理解できない。例えば、図8に示した場合、「フィルタ用スティック2312aを奥側に傾斜させる操作」と、「補償フィルタ132aを時計回りに回転させる制御」とが対応付いているが、これらの間の関係性は直感的には理解できない。即ち、フィルタ用スティック2312aを奥側に傾斜させた場合に、補償フィルタ132aが時計回りに回転するのか反時計回りに回転するのか、或いは補償フィルタ132aが移動するのか、感覚で判断することはできない。従って、絞り操作用コンソール231により補償フィルタ132aの配置を調整する際には、フィルタ用スティック2312aの周囲の表示を参照するという手間を生じ、これが手技の妨げとなる場合もある。
そこで、X線診断装置1は、図13に示す絞り操作用コンソール232により、絞り羽根及び補償フィルタに対する直感的な操作を可能とし、絞り羽根及び補償フィルタに係る操作性を向上させる。図13は、第1の実施形態に係るコンソール装置の一例を示す図である。絞り操作用コンソール232は、例えば、被検体Pを載置する寝台に設けられる。
図13に示すように、絞り操作用コンソール232は、奥側のスティック2321aと、手前側のスティック2321bと、左側のスティック2321cと、右側のスティック2321dと、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bと、オープンボタン2323と、アーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bと、透視モード切り替えボタン2325a及び透視モード切り替えボタン2325bと、操作スティック2325cとが配置される。なお、図13は絞り操作用コンソール232を正対して見た図であり、操作者は、図13における絞り操作用コンソール232の下側から、絞り操作用コンソール232を操作することとなる。即ち、操作者側から見ると、図13に示すように、奥、手前、左及び右の各方向を定義することができる。また、絞り操作用コンソール232が寝台に設置される場合、天板20は、絞り操作用コンソール232の奥側に位置することとなる。
アーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bは、第1のX線絞り器13に対する操作を受け付けるか、第2のX線絞り器17に対する操作を受け付けるかを切り替えるスイッチである。例えば、アーム切り替えボタン2324aが操作された場合、収集機能241は、第1のアーム15によって保持される第1のX線絞り器13を操作対象として設定する。そして、第1のX線絞り器13が操作対象として設定されている場合において、スティック2321aやオープンボタン2323等の操作部が操作された場合、収集機能241は、受け付けた入力操作に応じて第1のX線絞り器13の動作を制御する。同様に、アーム切り替えボタン2324bが操作された場合、収集機能241は、第2のアーム19によって保持される第2のX線絞り器17を操作対象として設定する。なお、以下では、第1のX線絞り器13が操作対象として設定されている場合を例として説明する。
切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bは、絞り羽根を操作するための絞りモードと、補償フィルタを操作するためのフィルタモードとを切り替える切り替え手段である。例えば、収集機能241は、「BLADE」を示す切替ボタン2322aが操作された場合には絞りモードを設定し、「FILTER」を示す切替ボタン2322bが操作された場合にはフィルタモードを設定する。
例えば、絞りモードが設定されている場合、奥側のスティック2321a、手前側のスティック2321b、左側のスティック2321c、及び右側のスティック2321dは、4枚の絞り羽根に対する操作を受け付ける。ここで、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dは、4つの物理的な操作部の一例である。また、奥側のスティック2321aは、奥側の操作部の一例である。また、手前側のスティック2321bは、手前側の操作部の一例である。また、左側のスティック2321cは、左側の操作部の一例である。また、右側のスティック2321dは、右側の操作部の一例である。図13に示すように、絞り操作用コンソール232においては、これら4つの物理的な操作部が四方に配置される。例えば、絞りモードが設定されている場合、奥側のスティック2321a、手前側のスティック2321b、左側のスティック2321c、及び右側のスティック2321dは、それぞれ、絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dに対する操作を受け付ける。換言すると、絞りモードは、これら4つの物理的な操作部に対して、4枚の絞り羽根に対する操作を割り当てるモードである。
まず、絞りモードが設定されている場合における左側のスティック2321cの操作について、図14を用いて説明する。図14は、第1の実施形態に係る左側の操作部の一例を示す図である。図14に示すように、左側のスティック2321cは、奥/手前方向、及び、左/右方向に対して略垂直なレバー状の操作部であり、任意の方向又は所定の方向に傾斜させることが可能である。例えば、左側のスティック2321cは、少なくとも左方向及び右方向に傾斜可能であり、操作者から左方向又は右方向に傾斜させる操作を受け付ける。また、左側のスティック2321cは、図14に示すように、奥/手前方向を長手方向とし、左/右方向を短手方向とする板状部材を先端に有する。
操作者により左側のスティック2321cが操作された場合、収集機能241は、受け付けた操作に応じて、第1のX線絞り器13における左側の絞り羽根131cを移動させる。例えば、スティック2321cを左方向に傾斜させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、絞り羽根131cを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動させる。即ち、絞り羽根131cは、スティック2321cに対する左方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動する。また、例えば、スティック2321cを右方向に傾斜させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、絞り羽根131cを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動させる。即ち、絞り羽根131cは、スティック2321cに対する右方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動する。
ここで、スティック2321cは、スティック2321a、スティック2321b及びスティック2321dに対して左側に配置されており、スティック2321cが左側の絞り羽根131cに対応することは直感的に理解しやすい。また、スティック2321cは、奥/手前方向を長手方向とする形状を有するため、スティック2321cがX線画像IMにおけるX線照射領域の左側の輪郭に対応すること、即ち、左側の絞り羽根131cに対応することが、さらに直感的に理解しやすいものとなっている。さらに、スティック2321cに対する左方向への操作によって絞り羽根131cが左方向に移動すること、及び、スティック2321cに対する右方向への操作によって絞り羽根131cが右方向に移動することも直感的に理解しやすい。即ち、スティック2321cによれば、絞り羽根131cに対する直感的な操作を可能とし、絞り羽根131cに係る操作性を向上させることができる。
スティック2321a、スティック2321b及びスティック2321dも同様に、奥/手前方向、及び、左/右方向に対して略垂直なレバー状の操作部であり、任意の方向又は所定の方向に傾斜させることが可能である。例えば、奥側のスティック2321aは、少なくとも奥方向及び手前方向に傾斜可能であり、操作者から奥方向又は手前方向に傾斜させる操作を受け付ける。また、手前側のスティック2321bは、少なくとも奥方向及び手前方向に傾斜可能であり、操作者から奥方向又は手前方向に傾斜させる操作を受け付ける。また、例えば、右側のスティック2321dは、少なくとも左方向及び右方向に傾斜可能であり、操作者から左方向又は右方向に傾斜させる操作を受け付ける。
また、奥側のスティック2321aは、左/右方向を長手方向とし、奥/手前方向を短手方向とする板状部材を先端に有する。また、手前側のスティック2321bは、左/右方向を長手方向とし、奥/手前方向を短手方向とする板状部材を先端に有する。また、右側のスティック2321dは、奥/手前方向を長手方向とし、左/右方向を短手方向とする板状部材を先端に有する。ここで、図13に示すように、スティック2321bが有する板状部材の形状は、スティック2321a、スティック2321c及びスティック2321dが有する板状部材の形状とは異なる。この点については後述する。
例えば、操作者により奥側のスティック2321aが操作された場合、収集機能241は、受け付けた操作に応じて、第1のX線絞り器13における上側の絞り羽根131aの移動を制御する。例えば、スティック2321aを奥方向に傾斜させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、絞り羽根131aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動させる。即ち、絞り羽根131aは、スティック2321aに対する奥方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動する。また、例えば、スティック2321aを手前方向に傾斜させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、絞り羽根131aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動させる。即ち、絞り羽根131aは、スティック2321aに対する手前方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動する。
ここで、スティック2321aは、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dに対して奥側に配置されており、スティック2321aが上側の絞り羽根131aに対応することは直感的に理解しやすい。また、スティック2321aに対する奥方向への操作によって絞り羽根131aが上方向に移動すること、及び、スティック2321aに対する手前方向への操作によって絞り羽根131aが下方向に移動することも直感的に理解しやすい。即ち、スティック2321aによれば、絞り羽根131aに対する直感的な操作を可能とし、絞り羽根131aに係る操作性を向上させることができる。
同様に、操作者により手前側のスティック2321bが操作された場合、収集機能241は、受け付けた操作に応じて、第1のX線絞り器13における下側の絞り羽根131bの移動を制御する。例えば、絞り羽根131bは、スティック2321bに対する奥方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動する。また、絞り羽根131bは、スティック2321bに対する手前方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動する。
ここで、スティック2321bは、スティック2321a、スティック2321c及びスティック2321dに対して手前側に配置されており、スティック2321bが下側の絞り羽根131bに対応することは直感的に理解しやすい。また、スティック2321bに対する奥方向への操作によって絞り羽根131bが上方向に移動すること、及び、スティック2321bに対する手前方向への操作によって絞り羽根131bが下方向に移動することも直感的に理解しやすい。即ち、スティック2321bによれば、絞り羽根131bに対する直感的な操作を可能とし、絞り羽根131bに係る操作性を向上させることができる。
同様に、操作者により右側のスティック2321dが操作された場合、収集機能241は、受け付けた操作に応じて、第1のX線絞り器13における右側の絞り羽根131dの移動を制御する。例えば、絞り羽根131dは、スティック2321dに対する左方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動する。また、絞り羽根131dは、スティック2321dに対する右方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動する。
ここで、スティック2321dは、スティック2321a、スティック2321b及びスティック2321cに対して右側に配置されており、スティック2321dが右側の絞り羽根131dに対応することは直感的に理解しやすい。また、スティック2321dに対する左方向への操作によって絞り羽根131dが左方向に移動すること、及び、スティック2321dに対する右方向への操作によって絞り羽根131dが右方向に移動することも直感的に理解しやすい。即ち、スティック2321dによれば、絞り羽根131dに対する直感的な操作を可能とし、絞り羽根131dに係る操作性を向上させることができる。
次に、フィルタモードが設定されている場合について説明する。フィルタモードが設定されている場合、左側のスティック2321c及び右側のスティック2321dは、それぞれ、補償フィルタ132a及び補償フィルタ132bに対する操作を受け付ける。また、奥側のスティック2321aは、補償フィルタ132cに対する操作を受け付ける。換言すると、フィルタモードは、4つの物理的な操作部に対して、3つの補償フィルタに対する操作を割り当てるモードである。
例えば、スティック2321c、スティック2321d、及びスティック2321aは、それぞれがさらに時計回り及び反時計回りに回転可能に構成される。一例を挙げると、スティック2321cは、少なくとも左方向及び右方向に傾斜可能であり、さらに、奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直な方向を回転軸として回転可能に構成される。なお、奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直な方向とは、例えば、鉛直方向や、絞り操作用コンソール232における上面(図13に示す面)に対して垂直な方向などである。例えば、スティック2321cを回転させる操作を行う場合、操作者は、スティック2321cを摘んで捻ることにより、スティック2321cを回転させる。
フィルタモードが設定されている場合においてスティック2321cが操作された場合、収集機能241は、受け付けた操作に応じて、補償フィルタ132aの移動及び回転を制御する。例えば、スティック2321cを左方向に傾斜させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動させる。即ち、補償フィルタ132aは、スティック2321cに対する左方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動する。また、例えば、スティック2321cを右方向に傾斜させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動させる。即ち、補償フィルタ132aは、スティック2321cに対する右方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動する。
また、例えば、スティック2321cを時計回りに回転させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転させる。即ち、補償フィルタ132aは、スティック2321cを時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転する。また、例えば、スティック2321cを反時計回りに回転させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転させる。即ち、補償フィルタ132aは、スティック2321cを反時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。
ここで、補償フィルタ132aは、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して左側から挿入される左側フィルタである。そして、スティック2321a、スティック2321b及びスティック2321dに対して左側に配置されているスティック2321cと、左側フィルタである補償フィルタ132aとが対応することは直感的に理解しやすい。また、スティック2321cに対する左方向への操作によって補償フィルタ132aが左方向に移動すること、及び、スティック2321cに対する右方向への操作によって補償フィルタ132aが右方向に移動することも直感的に理解しやすい。また、スティック2321cを時計回りに回転させる操作によって補償フィルタ132aが時計回りに回転すること、及び、スティック2321cを反時計回りに回転させる操作によって補償フィルタ132aが反時計回りに回転することも直感的に理解しやすい。即ち、スティック2321cによれば、補償フィルタ132aに対する直感的な操作を可能とし、補償フィルタ132aに係る操作性を向上させることができる。
同様に、スティック2321dは、少なくとも左方向及び右方向に傾斜可能であり、さらに、奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直な方向を回転軸として回転可能に構成される。スティック2321dが操作された場合、収集機能241は、受け付けた操作に応じて、補償フィルタ132bの移動及び回転を制御する。例えば、補償フィルタ132bは、スティック2321dに対する左方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動する。また、補償フィルタ132bは、スティック2321dに対する右方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動する。また、補償フィルタ132bは、スティック2321dを時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転する。また、補償フィルタ132bは、スティック2321dを反時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。
ここで、補償フィルタ132bは、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して右側から挿入される右側フィルタである。そして、スティック2321a、スティック2321b及びスティック2321cに対して右側に配置されているスティック2321dと、右側フィルタである補償フィルタ132bとが対応することは直感的に理解しやすい。また、スティック2321dに対する左方向への操作によって補償フィルタ132bが左方向に移動すること、及び、スティック2321dに対する右方向への操作によって補償フィルタ132bが右方向に移動することも直感的に理解しやすい。また、スティック2321dを時計回りに回転させる操作によって補償フィルタ132bが時計回りに回転すること、及び、スティック2321dを反時計回りに回転させる操作によって補償フィルタ132bが反時計回りに回転することも直感的に理解しやすい。即ち、スティック2321dによれば、補償フィルタ132bに対する直感的な操作を可能とし、補償フィルタ132bに係る操作性を向上させることができる。
同様に、スティック2321aは、少なくとも奥方向及び手前方向に傾斜可能であり、さらに、奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直な方向を回転軸として回転可能に構成される。スティック2321aが操作された場合、収集機能241は、受け付けた操作に応じて、補償フィルタ132cの移動及び回転を制御する。例えば、補償フィルタ132cは、スティック2321aに対する奥方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動する。また、補償フィルタ132cは、スティック2321aに対する手前方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動する。また、補償フィルタ132cは、スティック2321aを時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転する。また、補償フィルタ132cは、スティック2321aを反時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。
ここで、補償フィルタ132cは、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して上側から挿入される上側フィルタである。そして、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dに対して奥側に配置されているスティック2321aと、上側フィルタである補償フィルタ132cとが対応することは直感的に理解しやすい。また、スティック2321aに対する奥方向への操作によって補償フィルタ132cが上方向に移動すること、及び、スティック2321aに対する手前方向への操作によって補償フィルタ132cが下方向に移動することも直感的に理解しやすい。また、スティック2321aを時計回りに回転させる操作によって補償フィルタ132cが時計回りに回転すること、及び、スティック2321aを反時計回りに回転させる操作によって補償フィルタ132cが反時計回りに回転することも直感的に理解しやすい。即ち、スティック2321aによれば、補償フィルタ132cに対する直感的な操作を可能とし、補償フィルタ132cに係る操作性を向上させることができる。
なお、4つの操作部においては、補償フィルタに対応する操作部と補償フィルタに対応しない操作部とで、形態を異ならせることとしてもよい。例えば、図13に示したように、補償フィルタ132aに対応するスティック2321c、補償フィルタ132bに対応するスティック2321d及び補償フィルタ132cに対応するスティック2321aと、補償フィルタに対応しないスティック2321bとで、形状を異ならせることとしてもよい。
具体的には、図13に示したように絞り操作用コンソール232を正対して見た場合、補償フィルタに対応するスティック2321c、スティック2321d及びスティック2321aは、それぞれ、その外周が2つの直線と2つの曲線とから構成される。一方で、操作用コンソール231を正対して見た場合、補償フィルタに対応しないスティック2321bは、その外周が、4つの直線と、これら直線を繋ぐ4つの曲線とから構成される。なお、スティック2321bの外周における4つの曲線の長さは、いずれも、スティック2321bの外周における4つの直線のうち最も短い直線の長さよりも短くなるように構成される。
このように、補償フィルタに対応するスティック2321c、スティック2321d及びスティック2321aは、補償フィルタに対応しないスティック2321bと比較して外周を構成する曲線の割合が高く、楕円に近い形状を有する。一方で、補償フィルタに対応しないスティック2321bは直線の割合が高く、四角形に近い形状を有する。ここで、四角形と比較して、楕円は、「回転」と観念的に結びつきやすい。このため、操作者は、スティック2321c、スティック2321d及びスティック2321aが回転可能であること、及び、補償フィルタに対応する操作部であることを直感的に理解することができる。また、補償フィルタに対応する操作部と補償フィルタに対応しない操作部とで形状が異なることにより、操作者は、例え目視しなくても、触れている操作部が補償フィルタに対応する操作部か否かを理解することができる。さらに、スティック2321bを単なる四角形とするのではなく、曲線を組み合わせた形状とすることにより、四角形が有する角部を無くし、操作者の指が角部に引っかかることを防止することができる。
なお、図13においては、補償フィルタに対応する操作部と補償フィルタに対応しない操作部とで形状が異なる場合を示したが、実施形態はこれに限定されるものではない。即ち、絞り操作用コンソール232においては、補償フィルタに対応する操作部と補償フィルタに対応しない操作部とで、形状以外の形態を異ならせることとしてもよい。例えば、補償フィルタに対応する操作部と補償フィルタに対応しない操作部との間で、形状に代えて又は形状に加えて、操作部に付される色や模様、手触り等を異ならせることとしてもよい。その他、例えば補償フィルタに対応する操作部のみ発光させる等、操作者が認識可能な任意の手法において、補償フィルタに対応する操作部と補償フィルタに対応しない操作部との形態を異ならせることができる。
オープンボタン2323は、4枚の絞り羽根を一斉に退避させるためのボタンである。例えば、操作者によってオープンボタン2323が操作された場合、収集機能241は、X線照射領域に含まれない外部領域まで、絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dを一斉に退避させる。一例を挙げると、オープンボタン2323が操作された場合、収集機能241は、絞り羽根131aをディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して上方向に移動させ、絞り羽根131bをディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して下方向に移動させ、絞り羽根131cをディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して左方向に移動させ、絞り羽根131dをディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して右方向に移動させることで、4枚の絞り羽根を一斉に退避させる。即ち、オープンボタン2323が操作された場合、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMを四方から囲む4枚の絞り羽根は、X線画像IMから遠ざかるように四方に退避する。
ここで、図13に示すように、オープンボタン2323は、4つの操作部(スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321d)に囲まれている。また、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMは、4枚の絞り羽根に囲まれている。このように、オープンボタン2323と4つの操作部との位置関係は、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMと4枚の絞り羽根との位置関係に類似している。また、操作用コンソール231を正対して見た場合、オープンボタン2323は、その外周が、4つの直線と、これら直線を繋ぐ4つの曲線とから構成される。また、オープンボタン2323の外周における4つの曲線の長さは、いずれも、オープンボタン2323の外周における4つの直線のうち最も短い直線の長さよりも短い。即ち、オープンボタン2323は、四角形に近い形状を有する。以上より、オープンボタン2323を操作した際に4枚の絞り羽根が四方に退避することは直感的に理解しやすい。即ち、オープンボタン2323によれば、4枚の絞り羽根に対する直感的な操作が可能である。
さらに、オープンボタン2323を単なる四角形とするのではなく、曲線を組み合わせた形状とすることにより、四角形が有する角部を無くし、操作者の指が角部に引っかかることを防止することができる。また、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dに囲まれる位置にオープンボタン2323を配置することで、例え目視しなくても、オープンボタン2323を操作することが可能である。
なお、収集機能241は、オープンボタン2323が操作された場合において、4枚の絞り羽根に加えて、補償フィルタを退避させることとしてもよい。例えば、収集機能241は、オープンボタン2323が操作された場合、補償フィルタ132a、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132cを、それぞれの基準位置まで一斉に退避させる。一例を挙げると、オープンボタン2323が操作された場合、収集機能241は、補償フィルタ132aをディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して左方向に並進移動させ、補償フィルタ132bをディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して右方向に並進移動させ、補償フィルタ132cをディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して上方向に並進移動させることで、3つの補償フィルタを一斉に退避させる。
透視モード切り替えボタン2325a及び透視モード切り替えボタン2325bは、透視モードを切り替えるスイッチである。例えば、「SPOT.F」を示す透視モード切り替えボタン2325aが操作された場合、収集機能241は、透視モードとして、スポット透視モードを設定する。一方で、「ROI(Region Of Interest)」を示す透視モード切り替えボタン2325bが操作された場合、収集機能241は、透視モードとして、スポットROIモードを設定する。なお、スポット透視モードは、第1の透視モードの一例である。また、スポットROIモードは、第2の透視モードの一例である。
ここで、図15を用いて、スポット透視モードが設定される場合について説明する。図15は、第1の実施形態に係る透視モードの一例を示す図である。スポット透視モードを設定する場合、操作者は、例えば図15に示すように、透視モード切り替えボタン2325aを操作する。
スポット透視モードにより透視を行なう場合、まず、収集機能241は、被検体PのX線画像を少なくとも1つ取得する。例えば、操作者は、フットペダルを踏むことにより、X線の照射開始の指示を入力する。次に、収集機能241は、被検体Pに対するX線の照射を開始し、時系列的に複数のX線画像を収集する。また、制御機能242は、収集されたX線画像を順次ディスプレイ22に表示させる。そして、収集機能241は、ディスプレイ22に順次表示されるX線画像を参照した操作者からの入力操作に応じて、ラストイメージホールド(LIH:Last Image Hold)を取得する。ここでLIHは、被検体Pの注目部位を含む広範囲について収集されたX線画像である。なお、LIHは、過去に収集されたX線画像の一例である。また、収集機能241は、LIHを取得した後、被検体Pに対するX線の照射を停止する。
次に、収集機能241は、操作者からの指示を受けて、スポット透視を開始する。例えば、操作者は、フットペダルを踏むことにより、X線の照射開始の指示を入力する。そして、収集機能241は、被検体Pに対するX線の照射を開始し、4枚の絞り羽根を用いてX線照射領域を制御しながら、時系列的に複数のX線画像IMを収集する。また、制御機能242は、収集されたX線画像IMを順次ディスプレイ22に表示させるとともに、LIHを表示させる。
具体的には、収集機能241は、4枚の絞り羽根をデフォルト設定された位置に配置して、X線画像IMの収集を開始する。これにより、収集機能241は、図15の表示例D1の第1の領域R1に対応するX線画像IMを、時系列的に複数収集する。また、制御機能242は、収集されたX線画像IMを、順次、表示例D1の第1の領域R1に表示させる。また、制御機能242は、第1の領域R1の周辺領域である第2の領域R2に、LIHを表示させる。即ち、制御機能242は、第1の領域R1には順次収集されるリアルタイム画像を表示させ、第2の領域R2には過去に収集された過去画像を表示させる。
次に、収集機能241は、操作者から第1の領域R1に対する操作を受け付ける。例えば、操作者は、図15に示すように、操作スティック2325cを操作する。ここで、収集機能241は、4枚の絞り羽根の相対的な位置関係を保持したまま、操作スティック2325cに対する操作に応じて、4枚の絞り羽根を並進移動させる。これにより、4枚の絞り羽根により形成されるX線照射領域は、その形状を維持して、被検体Pに対して移動する。即ち、操作スティック2325cは、4枚の絞り羽根により形成されるX線照射領域の形状を維持して、X線照射領域の被検体Pに対する位置を移動させる。また、X線照射領域の移動に伴って、図15の表示例D2に示すように、リアルタイム画像が表示される第1の領域R1も移動する。
なお、操作スティック2325cは、所定の方向又は任意の方向に傾斜可能なレバー状の操作部であり、操作者から傾斜させる操作を受け付ける。例えば、操作スティック2325cは、少なくとも、図15の表示例D2において矢印で示す8方向に対応する方向に傾斜させることが可能なように構成される。
例えば、操作スティック2325cを奥側に傾斜させる操作が行われた場合、収集機能241は、第1の領域R1を上方向に移動させる。即ち、操作スティック2325cに対する奥側への操作が行われた場合、収集機能241は、相対的な位置関係を保持しつつ、4枚の絞り羽根を、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動させる。ここで、操作スティック2325cに対する奥側への操作によって4枚の絞り羽根が上方向に移動することは直感的に理解しやすい。操作スティック2325cに対して、手前方向や左方向、右方向、その他の任意の方向への操作が行われた場合も同様である。即ち、操作スティック2325cによれば、4枚の絞り羽根に対する直感的な操作が可能である。
また、例えば、操作者は、図15に示すように、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dを操作する。ここで、収集機能241は、受け付けた操作に応じて、4枚の絞り羽根を移動させる。例えば、スティック2321aに対する操作が行われた場合、収集機能241は、スティック2321aに対応する絞り羽根131aを移動させる。また、収集機能241は、スティック2321bに対する操作が行われた場合には絞り羽根131bを移動させ、スティック2321cに対する操作が行われた場合には絞り羽根131cを移動させ、スティック2321dに対する操作が行われた場合には絞り羽根131dを移動させる。
即ち、操作者は、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dに対する操作を行うことにより、4枚の絞り羽根をそれぞれ独立して操作することができる。そして、4枚の絞り羽根それぞれが独立して操作されることにより、4枚の絞り羽根により形成されるX線照射領域の形状は変化する。また、X線照射領域の形状の変化に伴って、図15の表示例D3に示すように、リアルタイム画像が表示される第1の領域R1の形状も変化する。
上述したように、スポット透視モードにおいては、操作スティック2325cにより第1の領域R1の位置を調整するとともに、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dにより第1の領域R1の形状を調整することができる。例えば、操作者は、被検体Pにおける注目部位の位置や大きさに応じて、第1の領域R1の位置及び形状を調整する。これにより、注目部位についてリアルタイムでの観察を行ないつつ、X線照射領域を最低限の大きさとして、被検体Pの被ばく量を低減することができる。さらに、第1の領域R1の周辺領域である第2の領域R2については過去に収集されたLIHを表示することにより、注目部位の周辺を含む全体像を把握することができる。
次に、図16を用いて、スポットROIモードが設定される場合について説明する。図16は、第1の実施形態に係る透視モードの一例を示す図である。スポットROIモードを設定する場合、操作者は、例えば図16に示すように、透視モード切り替えボタン2325bを操作する。
スポット透視モードにより透視を行なう場合、収集機能241は、4枚の絞り羽根を退避させ、且つ、線量低減フィルタを使用して、時系列的に複数のX線画像IMを収集する。例えば、スポット透視モードが設定された場合、収集機能241は、4枚の絞り羽根を退避させるとともに、線量低減フィルタをデフォルト設定された位置に配置する。ここで、線量低減フィルタは、例えばドーナツ状に形成され、X線を減衰させることなく被検体Pに照射させるための穴を有する。次に、操作者は、フットペダルを踏むことによってX線の照射開始の指示を入力し、収集機能241は、操作者からの指示を受けて、X線画像IMの収集を開始する。また、制御機能242は、収集されたX線画像IMを順次ディスプレイ22に表示させる。
ここで、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMは、図16の表示例D4に示すように、第1の領域R3、及び、第1の領域R3の周辺領域である第2の領域R4から構成される。第1の領域R3は、線量低減フィルタに設けられた穴に対応する。即ち、第1の領域R3に表示されるX線画像IMは、線量低減フィルタに設けられた穴を通り、線量低減フィルタによる減衰を受けることなく被検体Pに照射されたX線に基づいて収集される。一方で、第2の領域R4に表示されるX線画像IMは、線量低減フィルタを透過して減衰したX線に基づいて収集される。
次に、収集機能241は、操作者から第1の領域R3に対する操作を受け付ける。例えば、操作者は、図16に示すように、操作スティック2325cを操作する。ここで、収集機能241は、操作スティック2325cに対する操作に応じて、線量低減フィルタを並進移動させる。これによって、図16の表示例D5に示すように、線量低減フィルタに設けられた穴に対応する第1の領域R3も移動する。
例えば、操作スティック2325cを奥側に傾斜させる操作が行われた場合、収集機能241は、第1の領域R3を上方向に移動させる。即ち、操作スティック2325cに対する奥側への操作が行われた場合、収集機能241は、線量低減フィルタを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動させる。ここで、操作スティック2325cに対する奥側への操作によって線量低減フィルタが上方向に移動することは直感的に理解しやすい。操作スティック2325cに対して、手前方向や左方向、右方向、その他の任意の方向への操作が行われた場合も同様である。即ち、操作スティック2325cによれば、線量低減フィルタに対する直感的な操作が可能である。
上述したように、スポットROIモードにおいては、操作スティック2325cにより、第1の領域R3の位置を調整することができる。例えば、操作者は、被検体Pにおける注目部位の位置に応じて、第1の領域R3の位置を調整する。これにより、注目部位については、線量低減フィルタによる減衰を受けることなく被検体に照射されたX線を用いて、高画質のX線画像IMを収集することができる。
また、第1の領域R3の周辺領域である第2の領域R4については、線量低減フィルタを透過させることで減衰させたX線を用いてX線画像IMを収集し、被検体Pの被ばく量を低減することができる。さらに、スポットROIモードにおいては、スポット透視モードの場合とは異なり、第1の領域R3及び第2の領域R4の双方についてリアルタイム画像を表示することができる。
上述したように、第1の実施形態によれば、第1のX線絞り器13は、4枚の絞り羽根を含む。また、絞り操作用コンソール232は、4枚の絞り羽根に対応する4つの操作部が4つの位置に配置される。また、4つの操作部は、絞り操作用コンソール232の操作者側から見て、奥、手前、左及び右に配置される。また、奥側のスティック2321a、手前側のスティック2321b、左側のスティック2321c、及び右側のスティック2321dは、それぞれ、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMの上側の絞り羽根131a、下側の絞り羽根131b、左側の絞り羽根131c、及び右側の絞り羽根131dに対応する。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、絞り羽根に対する直感的な操作を可能とし、絞り羽根に係る操作性を向上させることができる。
例えば、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dは、図13に示したように、奥、手前、左及び右の四方に配置される。このような操作部の配置は4枚の絞り羽根の配置に類似しており、操作者は、各操作部がいずれの絞り羽根に対応するのか直感的に理解することができる。
また、例えば、上側の絞り羽根131aは、奥側のスティック2321aに対する奥方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動し、奥側のスティック2321aに対する手前方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動する。また、下側の絞り羽根131bは、手前側のスティック2321bに対する奥方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動し、手前側のスティック2321bに対する手前方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動する。また、左側の絞り羽根131cは、左側のスティック2321cに対する左方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動し、左側のスティック2321cに対する右方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動する。また、右側の絞り羽根131dは、右側のスティック2321dに対する左方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動し、右側のスティック2321dに対する右方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動する。このように、操作部に対して行なわれる操作の方向と、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対する絞り羽根の動きの方向とが一致することにより、操作者は、絞り羽根を所望の方向に動かすために操作部に対してどのような操作を行えばよいか、直感的に理解することができる。
また、上述したように、第1の実施形態によれば、絞り操作用コンソール232は、傾斜させる操作を受け付ける4つのスティック(スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321d)を有する。即ち、絞り操作用コンソール232は、4枚の絞り羽根に対応する物理的な4つの操作部を有する。これによって、絞り操作用コンソール232の操作者は、視覚に加えて触覚で操作部を認識することができ、4枚の絞り羽根に対応する4つの操作部をより容易に操作することができる。
また、上述したように、第1の実施形態によれば、4枚の絞り羽根を個別に移動させることが可能である。例えば、操作者は、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dのいずれかを操作することにより、4枚の絞り羽根をそれぞれ独立して操作することができる。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、絞り羽根の操作の自由度を向上させることができる。
なお、絞り羽根の調整において対向する2つの絞り羽根の動きを連動させたい場合、操作者は、対応の2つの操作部を同時操作することができる。例えば、操作者は、奥側のスティック2321aと手前側のスティック2321bとを同時に片手で摘むことによいって、上側の絞り羽根131aと下側の絞り羽根131bとを対称に動かしてその間隔を狭めることができる。同様に、操作者は、左側のスティック2321cと右側のスティック2321dとを同時に片手で摘むことによいって、左側の絞り羽根131cと右側の絞り羽根131dとを対称に動かしてその間隔を狭めることができる。例えば、奥側のスティック2321a及び手前側のスティック2321bは、一般に片手で容易に摘まむことができる程度の間隔で配置される。一例を挙げると、奥側のスティック2321a及び手前側のスティック2321bは、一方の手の親指及び人差し指で摘まむことができる程度の間隔で配置される。同様に、左側のスティック2321c及び右側のスティック2321dは、一般に片手で容易に摘まむことができる程度の間隔で配置される。
また、上述したように、第1の実施形態によれば、第1のX線絞り器13は、さらに、補償フィルタ132a、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132cを含む。また、絞り操作用コンソール232は、さらに、4枚の絞り羽根を操作するための絞りモードと、3つの補償フィルタを操作するためのフィルタモードとを切り替える切り替え手段として、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bを有する。
ここで、補償フィルタの操作と絞り羽根の操作との間には類似する部分がある。例えば、補償フィルタ132aの操作及び絞り羽根131cの操作においては、いずれについても、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左右方向への移動が行われる。これに対し、絞り操作用コンソール232では、絞りモードとフィルタモードとの切り替えを行なうことにより、補償フィルタ及び絞り羽根の双方をスティック2321cにおいて操作することができる。そして、X線診断装置1は、絞り羽根を操作するための操作部と補償フィルタを操作するための操作部とを個別に設ける場合と比較して、操作部の数を削減し、コンソール装置を小型化することができる。或いは、X線診断装置1は、操作部の数を削減することで、各操作部のサイズを大きく設計することを可能とし、コンソール装置に対する操作をより行ない易くすることができる。
また、上述したように、第1の実施形態によれば、フィルタモードが設定された場合において、スティック2321c、スティック2321d及びスティック2321aは、それぞれ、補償フィルタ132a、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132cに対する操作を受け付ける。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、補償フィルタに対する直感的な操作を可能とし、補償フィルタに係る操作性を向上させることができる。
例えば、スティック2321c、スティック2321d及びスティック2321aは、図13に示したように、それぞれ、左、右及び奥に配置される。このような操作部の配置は、左側フィルタである補償フィルタ132a、右側フィルタである補償フィルタ132b、及び上側フィルタである補償フィルタ132cの配置に類似しており、操作者は、各操作部がいずれの補償フィルタに対応するのか直感的に理解することができる。
なお、図13に示した場合、補償フィルタの数が3つであるため、4つの操作部のうちスティック2321bには、対応する補償フィルタがない。ここで、補償フィルタに対応するスティック2321c、スティック2321d及びスティック2321aと、補償フィルタに対応しないスティック2321bとでは形態が異なっているため、操作者は、各操作部が補償フィルタに対応するか否かを容易に理解することができる。
特に、図13に示した場合、補償フィルタに対応しないスティック2321bと比較して、補償フィルタに対応するスティック2321c、スティック2321d及びスティック2321aはその外周における曲線の割合が高く、回転操作可能な補償フィルタと観念的な関連性を有する。これにより、操作者は、各操作部が補償フィルタに対応するか否かを直感的に理解することができる。
また、例えば、補償フィルタ132aは、スティック2321cに対する左方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動し、スティック2321cに対する右方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動する。また、補償フィルタ132bは、スティック2321dに対する左方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動し、スティック2321dに対する右方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動する。また、補償フィルタ132cは、スティック2321aに対する奥方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動し、スティック2321aに対する手前方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動する。このように、操作部に対して行なう操作の方向と、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対する補償フィルタの動きの方向とが一致することにより、操作者は、補償フィルタを所望の方向に動かすために操作部に対してどのような操作を行えばよいか、直感的に理解することができる。
また、例えば、補償フィルタ132aは、スティック2321cを時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転し、スティック2321cを反時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。また、補償フィルタ132bは、スティック2321dを時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転し、スティック2321dを反時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。また、補償フィルタ132cは、スティック2321aを時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転し、スティック2321aを反時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。このように、操作部に対して行なう操作の回転方向と、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対する補償フィルタの回転方向とが一致することにより、操作者は、補償フィルタを所望の向きに調整するために操作部に対してどのような操作を行えばよいか、直感的に理解することができる。
また、図13に示したように、絞り操作用コンソール232においては、奥側から順に、アーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bと、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bと、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dとが配置されている。この配置は、操作者による操作の流れに沿ったものであり、操作者は、1つの操作を終えた際、次にどの操作を行えばよいかを直感的に理解することができる。
例えば、操作者は、まず、最も奥に配置されているアーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bを操作して、いずれのアームに対する操作を行うかを選択する。次に、操作者は、操作対象を手前にずらし、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bを操作して、絞り羽根に対する操作を行うか補償フィルタに対する操作を行うかを選択する。そして、操作者は、操作対象をさらに手前にずらし、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dを操作して、絞り羽根に対する操作、又は、補償フィルタに対する操作を実行する。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態においては、複数の操作部を同時操作する場合を除いて、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dにより4枚の絞り羽根が個別に移動するものとして説明した。これに対し、第2の実施形態では、複数の絞り羽根を連動して動作させる連動動作モードを設定可能である場合について説明する。
第2の実施形態に係るX線診断装置1は、図1に示したX線診断装置1と同様の構成を有し、収集機能241による処理の一部が相違する。また、第2の実施形態に係るX線診断装置1は、図13に示した絞り操作用コンソール232を備え、絞り操作用コンソール232が連動動作モードへ切り替えるスイッチ2326(図示せず)をさらに有する点で相違する。第1の実施形態において説明した構成と同様の構成を有する点については、図1及び図13と同一の符号を付し、説明を省略する。なお、第2の実施形態では、第1のX線絞り器13が操作対象として設定され、且つ、絞りモードが設定されている場合について説明する。即ち、第2の実施形態では、絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dに対する操作を受け付ける場合について説明する。
例えば、絞り操作用コンソール232は、連動動作モードへ切り替えるスイッチ2326として、複数の絞り羽根を連動して動作させる連動動作モードと、絞り羽根を個別に動作させる個別操作モードとを切り替える1つのボタンを有する。この場合、収集機能241は、ボタンが操作されるごとに、連動動作モードと個別操作モードとを切り替える。
また、例えば、絞り操作用コンソール232は、スイッチ2326として、連動動作モードに対応するボタンと、個別操作モードに対応するボタンとを有する。この場合、収集機能241は、連動動作モードに対応するボタンが操作された場合には連動動作モードを設定し、個別操作モードに対応するボタンが操作された場合には個別操作モードを設定する。
また、例えば、絞り操作用コンソール232は、スイッチ2326として、傾斜させる操作を受け付けるスティックを有する。かかるスティックは、所定の方向にのみ傾斜可能であってもよいし、任意の方向に傾斜可能であってもよい。この場合、収集機能241は、操作者による操作によってスティックが傾斜した方向に応じて、連動動作モードと個別操作モードとを切り替える。
また、例えば、絞り操作用コンソール232は、スイッチ2326として、スライドさせる操作を受け付ける操作部を有する。かかる操作部は、所定の方向にのみスライド可能であってもよいし、任意の方向にスライド可能であってもよい。この場合、収集機能241は、操作者による操作によって操作部がスライドした方向に応じて、連動動作モードと個別操作モードとを切り替える。
その他、絞り操作用コンソール232は、スイッチ2326として、任意のハードウェアを有することができる。例えば、絞り操作用コンソール232は、スイッチ2326として、回転する方向に応じて連動動作モードと個別操作モードとを切り替えるトラックボールやホイール、ノブ、つまみ等を備えてもよい。また、スイッチ2326は、図13に示した絞り操作用コンソール232とは別体の装置に設けられてもよい。
例えば、個別操作モードが設定されている場合、収集機能241は、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dに対して行なわれた操作に応じて、絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dを個別に動作させる。一方で、連動動作モードが設定されている場合、収集機能241は、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dに対して行なわれた操作に応じて、絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dに含まれる複数の絞り羽根を連動して動作させる。
例えば、連動動作モードにおいて奥側のスティック2321a及び手前側のスティック2321bのいずれか一方が操作された場合、収集機能241は、絞り羽根131aと絞り羽根131bとを対称に移動させる。一例を挙げると、連動動作モードにおいてスティック2321aが操作された場合、収集機能241は、スティック2321aに対する操作に応じて絞り羽根131aを移動させるとともに、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上下方向において絞り羽根131aの移動と対称となるように、絞り羽根131bを移動させる。
また、例えば、連動動作モードにおいて左側のスティック2321c及び右側のスティック2321dのいずれか一方が操作された場合、収集機能241は、絞り羽根131cと絞り羽根131dとを対称に移動させる。一例を挙げると、連動動作モードにおいてスティック2321cが操作された場合、収集機能241は、スティック2321cに対する操作に応じて絞り羽根131cを移動させるとともに、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左右方向において絞り羽根131cの移動と対称となるように、絞り羽根131dを移動させる。
連動動作モードによれば、操作者は、1つの操作によって、複数の絞り羽根を移動させることができる。例えば、連動動作モードによれば、奥側のスティック2321a及び手前側のスティック2321bのいずれか一方を操作することにより、絞り羽根131aと絞り羽根131bとの間隔を調整することができる。一方で、個別操作モードによれば、操作者は、4枚の絞り羽根を個別に移動させ、より高い自由度で絞り羽根を操作することができる。
なお、連動動作モードにおいて対向する2つの絞り羽根を連動させる場合を例として説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、収集機能241は、隣接する2つの絞り羽根を連動させてもよい。一例を挙げると、連動動作モードにおいてスティック2321aに対する奥方向への操作が行われた場合、収集機能241は、絞り羽根131aをディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動させるとともに、絞り羽根131aに隣接する絞り羽根131cをディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動させ、又は、絞り羽根131dをディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動させる。
また、例えば、収集機能241は、連動動作モードにおいて3つの絞り羽根を連動させてもよい。一例を挙げると、連動動作モードにおいてスティック2321aに対する奥方向への操作が行われた場合、収集機能241は、絞り羽根131aをディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動させ、絞り羽根131cをディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動させ、絞り羽根131dをディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動させる。或いは、収集機能241は、連動動作モードにおいて4つの絞り羽根を連動させてもよい。
(第3の実施形態)
さて、これまで第1~第2の実施形態について説明したが、上述した第1~第2の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した実施形態では、4つの操作部(スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321d)のうち、補償フィルタに対応する操作部が回転可能であるものとして説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態では、補償フィルタ132aに対する操作を受け付けるスティック2321cについて、左方向及び右方向に傾斜可能であり、さらに、時計回り及び反時計回りに回転可能であるものとして説明した。しかしながら、スティック2321cを回転可能に構成することに代えて、スティック2321cを奥方向及び手前方向に傾斜可能に構成することとしてもよい。
例えば、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して補償フィルタ132aを移動させる場合、操作者は、スティック2321cを左方向に傾斜させ、又は、右方向に傾斜させる。例えば、補償フィルタ132aは、スティック2321cに対する左方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して左方向に移動し、スティック2321cに対する右方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して右方向に移動する。このように、スティック2321cに対する操作の方向と、補償フィルタ132aの移動方向とを一致させることにより、操作者は、補償フィルタ132aを直感的に移動させることができる。
また、例えば、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して補償フィルタ132aを回転させる場合、操作者は、スティック2321cを奥方向に傾斜させ、又は、手前方向に傾斜させる。例えば、補償フィルタ132aは、スティック2321cに対する奥方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転し、スティック2321cに対する手前方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。
ここで、図13におけるスティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dを通る円周を考えると、スティック2321cに対する奥方向への操作は、時計回りの操作に相当する。同様に、スティック2321cに対する手前方向への操作は、反時計回りの操作に相当する。このように、スティック2321cに対する操作の方向と、補償フィルタ132aの回転の方向とを一致させることにより、操作者は、補償フィルタ132aを直感的に回転させることができる。
スティック2321dについても同様に、回転可能に構成することに代えて、奥方向及び手前方向に傾斜可能に構成することができる。例えば、補償フィルタ132bは、スティック2321dに対する左方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して左方向に移動し、スティック2321dに対する右方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して右方向に移動する。また、補償フィルタ132bは、スティック2321dに対する奥方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転し、スティック2321dに対する手前方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転する。
スティック2321aについても同様に、回転可能に構成することに代えて、左方向及び右方向に傾斜可能に構成することができる。例えば、補償フィルタ132cは、スティック2321aに対する奥方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して上方向に移動し、スティック2321aに対する手前方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して下方向に移動する。また、補償フィルタ132cは、スティック2321aに対する左方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転し、スティック2321aに対する右方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転する。
また、例えば、図13に示した絞り操作用コンソール232における各操作部を実現するためのハードウェアについては、適宜の変更が可能である。例えば、図13においては、4枚の絞り羽根に対応する物理的な4つの操作部として、4つのスティック(スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321d)を示した。しかしながら、絞り操作用コンソール232は、これら4つのスティックに代えて、他のハードウェアを備えてもよい。
例えば、絞り操作用コンソール232は、4つのスティックに代えて、スライドさせる操作を受け付ける4つの操作部を有する。一例を挙げると、絞り操作用コンソール232は、図13に示したスティック2321aの位置に、スライドさせる操作を受け付ける操作部2327aを有する。同様に、絞り操作用コンソール232は、スティック2321bの位置に操作部2327bを有し、スティック2321cの位置に操作部2327cを有し、スティック2321dの位置に操作部2327dを有する。即ち、操作部2327a、操作部2327b、操作部2327c及び操作部2327dは、絞り操作用コンソール232の操作者側から見て、奥、手前、左及び右の四方に配置される。
例えば、絞りモードが設定されている場合、操作部2327a、操作部2327b、操作部2327c及び操作部2327dは、それぞれ、絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dに対する操作を受け付ける。なお、操作部2327a、操作部2327b、操作部2327c及び操作部2327dは、所定の方向にのみスライド可能であってもよいし、任意の方向にスライド可能であってもよい。例えば、操作部2327a及び操作部2327bは、少なくとも奥/手前方向にスライド可能に構成される。また、操作部2327c及び操作部2327dは、少なくとも左/右方向にスライド可能に構成される。
例えば、操作部2327aを奥方向にスライドさせる操作を受け付けた場合、収集機能241は、絞り羽根131aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動させる。即ち、絞り羽根131aは、操作部2327aに対する奥方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動する。また、例えば、操作部2327aを手前方向にスライドさせる操作を受け付けた場合、収集機能241は、絞り羽根131aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動させる。即ち、絞り羽根131aは、操作部2327aに対する手前方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動する。
ここで、操作部2327aは、操作部2327b、操作部2327c及び操作部2327dに対して奥側に配置されており、操作部2327aが上側の絞り羽根131aに対応することは直感的に理解しやすい。また、操作部2327aを奥方向にスライドさせることによって絞り羽根131aが上方向に移動すること、及び、操作部2327aを手前方向にスライドさせることによって絞り羽根131aが下方向に移動することも直感的に理解しやすい。即ち、操作部2327aによれば、絞り羽根131aに対する直感的な操作が可能である。同様に、操作部2327b、操作部2327c及び操作部2327dによれば、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dに対する直感的な操作が可能である。
また、例えば、フィルタモードが設定されている場合、操作部2327c、操作部2327d及び操作部2327aは、それぞれ、補償フィルタ132a、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132cに対する操作を受け付ける。例えば、操作部2327c、操作部2327d及び操作部2327aは、それぞれがさらに時計回り及び反時計回りに回転可能に構成される。一例を挙げると、操作部2327cは、少なくとも左方向及び右方向にスライド可能であり、さらに、奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直な方向を回転軸として回転可能に構成される。例えば、操作部2327cを回転させる操作を行う場合、操作者は、操作部2327cを摘んで捻ることにより、操作部2327cを回転させる。
例えば、操作部2327cを左方向にスライドさせる操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動させる。即ち、補償フィルタ132aは、操作部2327cに対する左方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動する。また、例えば、操作部2327cを右方向にスライドさせる操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動させる。即ち、補償フィルタ132aは、操作部2327cに対する右方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動する。
また、例えば、操作部2327cを時計回りに回転させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転させる。即ち、補償フィルタ132aは、操作部2327cを時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転する。また、例えば、操作部2327cを反時計回りに回転させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転させる。即ち、補償フィルタ132aは、操作部2327cを反時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。
ここで、補償フィルタ132aは、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して左側から挿入される左側フィルタである。そして、操作部2327a、操作部2327b及び操作部2327dに対して左側に配置されている操作部2327cと、左側フィルタである補償フィルタ132aとが対応することは直感的に理解しやすい。また、操作部2327cを左方向にスライドさせることによって補償フィルタ132aが左方向に移動すること、及び、操作部2327cを右方向にスライドさせることによって補償フィルタ132aが右方向に移動することも直感的に理解しやすい。また、操作部2327cを時計回りに回転させる操作によって補償フィルタ132aが時計回りに回転すること、及び、操作部2327cを反時計回りに回転させる操作によって補償フィルタ132aが反時計回りに回転することも直感的に理解しやすい。即ち、操作部2327cによれば、補償フィルタ132aに対する直感的な操作が可能である。同様に、操作部2327d及び操作部2327aによれば、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132cに対する直感的な操作が可能である。
なお、スティック2321c及びスティック2321dの場合と同様、操作部2327c及び操作部2327dを回転可能に構成することに代えて、操作部2327c及び操作部2327dをさらに奥方向及び手前方向にスライド可能に構成することとしてもよい。この場合、補償フィルタ132aは、操作部2327cに対する奥方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転し、操作部2327cに対する手前方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。また、補償フィルタ132bは、操作部2327dに対する奥方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転し、操作部2327dに対する手前方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転する。
また、スティック2321aの場合と同様、操作部2327aを回転可能に構成することに代えて、操作部2327aをさらに左方向及び右方向にスライド可能に構成することとしてもよい。この場合、補償フィルタ132cは、操作部2327aに対する左方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転し、操作部2327aに対する右方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転する。
別の例を挙げると、絞り操作用コンソール232は、4つのスティックに代えて、ホイール状の4つの操作部を有する。一例を挙げると、絞り操作用コンソール232は、図13に示したスティック2321aの位置に、左/右方向に対して略平行な方向を回転軸として回転可能なホイール状の操作部2328aを有する。また、絞り操作用コンソール232は、スティック2321bの位置に、左/右方向に対して略平行な方向を回転軸として回転可能なホイール状の操作部2328bを有する。また、絞り操作用コンソール232は、スティック2321cの位置に、奥/手前方向に対して略平行な方向を回転軸として回転可能なホイール状の操作部2328cを有する。また、絞り操作用コンソール232は、スティック2321dの位置に、奥/手前方向に対して略平行な方向を回転軸として回転可能なホイール状の操作部2328dを有する。即ち、操作部2328a、操作部2328b、操作部2328c及び操作部2328dは、絞り操作用コンソール232の操作者側から見て、奥、手前、左及び右に配置される。例えば、絞りモードが設定されている場合、操作部2328a、操作部2328b、操作部2328c及び操作部2328dは、それぞれ、絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dに対する操作を受け付ける。
例えば、操作者は、操作部2328aに手で触れたまま、その手を奥方向に移動させる。これにより、操作部2328aは、左/右方向に対して略平行な方向を回転軸として回転する。より具体的には、操作部2328aは、右方向から見て時計回りに回転する。このように、操作部2328aに対する奥方向への操作を受け付けた場合、収集機能241は、絞り羽根131aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動させる。即ち、絞り羽根131aは、操作部2328aに対する奥方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動する。また、操作部2328aに対する手前方向への操作を受け付けた場合、収集機能241は、絞り羽根131aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動させる。即ち、絞り羽根131aは、操作部2328aに対する手前方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動する。
ここで、操作部2328aは、操作部2328b、操作部2328c及び操作部2328dに対して奥側に配置されており、操作部2328aが上側の絞り羽根131aに対応することは直感的に理解しやすい。また、操作部2328aに対する奥方向への操作によって絞り羽根131aが上方向に移動すること、及び、操作部2328aに対する手前方向への操作によって絞り羽根131aが下方向に移動することも直感的に理解しやすい。即ち、操作部2328aによれば、絞り羽根131aに対する直感的な操作が可能である。同様に、操作部2328b、操作部2328c及び操作部2328dによれば、絞り羽根131b、絞り羽根131及び絞り羽根131dに対する直感的な操作が可能である。
また、例えば、フィルタモードが設定されている場合、操作部2328c、操作部2328d及び操作部2328aは、それぞれ、補償フィルタ132a、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132cに対する操作を受け付ける。例えば、操作部2328c、操作部2328d及び操作部2328aは、それぞれがさらに時計回り及び反時計回りに回転可能に構成される。
例えば、操作部2328cは、奥/手前方向に対して略平行な方向を回転軸として回転可能であり、さらに、奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直な方向を回転軸として回転可能に構成される。
一例を挙げると、操作部2328cは、奥方向又は手前方向から見て円形となるホイール状の操作部である。そして、操作部2328cは、奥/手前方向に対して略平行で且つ操作部2328cの中心を通る軸を回転軸として、回転可能に構成される。例えば、操作者は、操作部2328cに手で触れたまま、その手を左右方向に移動させることで、操作部2328cを、奥/手前方向に対して略平行な方向を回転軸として回転させる。
また、奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直な方向から見た場合(例えば、絞り操作用コンソール232を正対して見た場合)、操作部2328cは、例えば、楕円形や四角形、その外周が2つの直線と2つの曲線とから構成される図形、4つの直線とこれら直線を繋ぐ4つの曲線とから構成される図形といった形状を有する。操作部2328cは、奥/手前方向を長手方向としてもよいし、左/右方向を長手方向としてもよい。そして、操作部2328cは、奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直で、且つ操作部2328cの中心を通る軸を回転軸として、回転可能に構成される。例えば、操作者は、操作部2328cを摘んで捻ることにより、操作部2328cを、奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直な方向を回転軸として回転させる。
例えば、補償フィルタ132aを移動させる場合、操作者は、操作部2328cを、奥/手前方向に対して略平行な方向を回転軸として回転させる。例えば、操作者は、操作部2328cに手で触れたまま、その手を左方向に移動させる。これにより、操作部2328cは、奥/手前方向に対して略平行な方向を回転軸として回転する。より具体的には、操作部2328aは、手前方向から見て反時計回りに回転する。このように、操作部2328cに対する左方向への操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動させる。即ち、補償フィルタ132aは、操作部2328cに対する左方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動する。また、操作部2328cに対する右方向への操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動させる。即ち、補償フィルタ132aは、操作部2328cに対する右方向への操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動する。
また、例えば、補償フィルタ132aを回転させる場合、操作者は、操作部2328cを、奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直な方向を回転軸として回転させる。例えば、操作者は、操作部2328cを摘んで捻ることにより、操作部2328cを時計回り又は反時計回りに回転させる。
操作部2328cを時計回りに回転させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転させる。即ち、補償フィルタ132aは、操作部2328cを時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転する。また、例えば、操作部2328cを反時計回りに回転させる操作を受け付けた場合、収集機能241は、補償フィルタ132aを、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転させる。即ち、補償フィルタ132aは、操作部2328cを反時計回りに回転させる操作によって、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。
ここで、補償フィルタ132aは、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して左側から挿入される左側フィルタである。そして、操作部2328a、操作部2328b及び操作部2328dに対して左側に配置されている操作部2328cと、左側フィルタである補償フィルタ132aとが対応することは直感的に理解しやすい。また、操作部2328cに対する左方向への操作によって補償フィルタ132aが左方向に移動すること、及び、操作部2328cに対する右方向への操作によって補償フィルタ132aが右方向に移動することも直感的に理解しやすい。また、操作部2328cを時計回りに回転させる操作によって補償フィルタ132aが時計回りに回転すること、及び、操作部2328cを反時計回りに回転させる操作によって補償フィルタ132aが反時計回りに回転することも直感的に理解しやすい。即ち、操作部2328cによれば、補償フィルタ132aに対する直感的な操作が可能である。同様に、操作部2328d及び操作部2328aによれば、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132cに対する直感的な操作が可能である。
なお、スティック2321c及びスティック2321dの場合と同様、操作部2328c及び操作部2328dを奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直な方向を回転軸として回転可能に構成することに代えて、操作部2328c及び操作部2328dをさらに奥方向及び手前方向に傾斜可能に構成することとしてもよい。この場合、補償フィルタ132aは、操作部2328cに対する奥方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転し、操作部2328cに対する手前方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。また、補償フィルタ132bは、操作部2328dに対する奥方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転し、操作部2328dに対する手前方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転する。
また、スティック2321aの場合と同様、操作部2328aを奥/手前方向及び左/右方向に対して略垂直な方向を回転軸として回転可能に構成することに代えて、操作部2328aをさらに左方向及び右方向に傾斜可能に構成することとしてもよい。この場合、補償フィルタ132cは、操作部2328aに対する左方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転し、操作部2328aに対する右方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転する。
また、図13においては、絞り羽根を操作するための絞りモードと、補償フィルタを操作するためのフィルタモードとを切り替える切り替え手段として、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bを示した。しかしながら、絞り操作用コンソール232は、これら2つのボタンに代えて、他のハードウェアを備えてもよい。例えば、絞り操作用コンソール232は、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bに代えて、絞りモードとフィルタモードとを切り替える1つのボタンを有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、ボタンが操作されるごとに、絞りモードとフィルタモードとを切り替える。
また、例えば、絞り操作用コンソール232は、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bに代えて、傾斜させる操作を受け付けるスティックを有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、操作者による操作によってスティックが傾斜した方向に応じて、絞りモードとフィルタモードとを切り替える。また、例えば、絞り操作用コンソール232は、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bに代えて、スライドさせる操作を受け付ける操作部を有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、操作者による操作によって操作部がスライドした方向に応じて、絞りモードとフィルタモードとを切り替える。
その他、絞り操作用コンソール232は、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bに代えて、任意のハードウェアを有することができる。例えば、絞り操作用コンソール232は、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bに代えて、回転する方向に応じて絞りモードとフィルタモードとを切り替えるトラックボールやホイール、ノブ、つまみ等を備えてもよい。
また、図13においては、複数の絞り羽根を一斉に退避させるための操作部として、オープンボタン2323を示した。しかしながら、絞り操作用コンソール232は、オープンボタン2323に代えて、他のハードウェアを備えてもよい。例えば、絞り操作用コンソール232は、オープンボタン2323に代えて、傾斜させる操作を受け付けるスティックを有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、例えば、スティックが所定方向に傾斜されたことをトリガとして、複数の絞り羽根を一斉に退避させる。また、例えば、絞り操作用コンソール232は、オープンボタン2323に代えて、スライドさせる操作を受け付ける操作部を有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、例えば、操作部が所定方向にスライドされたことをトリガとして、複数の絞り羽根を一斉に退避させる。その他、絞り操作用コンソール232は、オープンボタン2323に代えて、任意のハードウェアを有することができる。
また、図13においては、第1のX線絞り器13に対する操作を受け付けるか、第2のX線絞り器17に対する操作を受け付けるかを切り替えるスイッチとして、アーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bを示した。しかしながら、絞り操作用コンソール232は、これら2つのボタンに代えて、他のハードウェアを備えてもよい。例えば、絞り操作用コンソール232は、アーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bに代えて、操作対象のアームを切り替える1つのボタンを有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、ボタンが操作されるごとに、第1のX線絞り器13に対する操作を受け付けるか、第2のX線絞り器17に対する操作を受け付けるかを切り替える。
また、例えば、絞り操作用コンソール232は、アーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bに代えて、傾斜させる操作を受け付けるスティックを有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、操作者による操作によってスティックが傾斜した方向に応じて、第1のX線絞り器13に対する操作を受け付けるか、第2のX線絞り器17に対する操作を受け付けるかを切り替える。また、例えば、絞り操作用コンソール232は、アーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bに代えて、スライドさせる操作を受け付ける操作部を有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、操作者による操作によって操作部がスライドした方向に応じて、第1のX線絞り器13に対する操作を受け付けるか、第2のX線絞り器17に対する操作を受け付けるかを切り替える。
その他、絞り操作用コンソール232は、アーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bに代えて、任意のハードウェアを有することができる。例えば、絞り操作用コンソール232は、アーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bに代えて、回転する方向に応じて操作対象のアームを切り替えるトラックボールやホイール、ノブ、つまみ等を備えてもよい。
また、図13においては、透視モードを切り替えるスイッチとして、透視モード切り替えボタン2325a及び透視モード切り替えボタン2325bを示した。しかしながら、絞り操作用コンソール232は、これら2つのボタンに代えて、他のハードウェアを備えてもよい。例えば、絞り操作用コンソール232は、透視モード切り替えボタン2325a及び透視モード切り替えボタン2325bに代えて、透視モードを切り替える1つのボタンを有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、ボタンが操作されるごとに、透視モードを、例えばスポット透視モードとスポットROIモードとの間で切り替える。
また、例えば、絞り操作用コンソール232は、透視モード切り替えボタン2325a及び透視モード切り替えボタン2325bに代えて、傾斜させる操作を受け付けるスティックを有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、操作者による操作によってスティックが傾斜した方向に応じて、透視モードを切り替える。また、例えば、絞り操作用コンソール232は、透視モード切り替えボタン2325a及び透視モード切り替えボタン2325bに代えて、スライドさせる操作を受け付ける操作部を有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、操作者による操作によって操作部がスライドした方向に応じて、透視モードを切り替える。
その他、絞り操作用コンソール232は、透視モード切り替えボタン2325a及び透視モード切り替えボタン2325bに代えて、任意のハードウェアを有することができる。例えば、絞り操作用コンソール232は、透視モード切り替えボタン2325a及び透視モード切り替えボタン2325bに代えて、回転する方向に応じて透視モードを切り替えるトラックボールやホイール、ノブ、つまみ等を備えてもよい。
また、図13においては、4枚の絞り羽根により形成されるX線照射領域の形状を維持してX線照射領域の被検体Pに対する位置を移動させる操作部として、操作スティック2325cを示した。しかしながら、絞り操作用コンソール232は、操作スティック2325cに代えて、他のハードウェアを備えてもよい。
例えば、絞り操作用コンソール232は、操作スティック2325cに代えて、複数のボタンを有することとしてもよい。一例を挙げると、絞り操作用コンソール232は、操作スティック2325cに代えて、絞り操作用コンソール232の操作者側から見て、奥、手前、左及び右に配置された4つのボタンを有する。この場合、収集機能241は、操作されたボタンに応じて、X線照射領域の被検体Pに対する位置を移動させる。例えば、奥側のボタンが操作された場合、収集機能241は、X線照射領域を、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向に移動させる。また、例えば、手前側のボタンが操作された場合、収集機能241は、X線照射領域を、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向に移動させる。また、例えば、左側のボタンが操作された場合、収集機能241は、X線照射領域を、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向に移動させる。また、例えば、右側のボタンが操作された場合、収集機能241は、X線照射領域を、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向に移動させる。
また、例えば、絞り操作用コンソール232は、操作スティック2325cに代えて、スライドさせる操作を受け付ける操作部を有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、操作者による操作によって操作部がスライドした方向に応じて、X線照射領域の被検体Pに対する位置を移動させる。また、例えば、絞り操作用コンソール232は、操作スティック2325cに代えてトラックボールを有することとしてもよい。この場合、収集機能241は、操作者による操作によってトラックボールが回転した方向に応じて、X線照射領域の被検体Pに対する位置を移動させる。その他、絞り操作用コンソール232は、操作スティック2325cに代えて、任意のハードウェアを有することができる。
また、上述した実施形態では、第1のX線絞り器13が、左側フィルタである補償フィルタ132a、右側フィルタである補償フィルタ132b、及び、上側フィルタである補償フィルタ132cを有するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第1のX線絞り器13は、左側フィルタである補償フィルタ132aに代えて、下側フィルタである補償フィルタ132dを有してもよい。ここでフィルタモードが設定されている場合、例えば、スティック2321d、スティック2321a及びスティック2321bは、補償フィルタ132b、補償フィルタ132c及び補償フィルタ132dに対する操作をそれぞれ受け付ける。
同様に、第1のX線絞り器13は、右側フィルタである補償フィルタ132bに代えて、下側フィルタである補償フィルタ132dを有してもよい。同様に、第1のX線絞り器13は、上側フィルタである補償フィルタ132bに代えて、下側フィルタである補償フィルタ132dを有してもよい。
また、上述した実施形態では、第1のX線絞り器13が、3つの補償フィルタを有するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第1のX線絞り器13は、左側フィルタである補償フィルタ132a、右側フィルタである補償フィルタ132b、上側フィルタである補償フィルタ132c、及び、下側フィルタである補償フィルタ132dの4つの補償フィルタを有してもよい。ここでフィルタモードが設定されている場合、例えば、スティック2321c、スティック2321d、スティック2321a及びスティック2321bは、補償フィルタ132a、補償フィルタ132b、補償フィルタ132c及び補償フィルタ132dに対する操作をそれぞれ受け付ける。また、例えば、第1のX線絞り器13は、補償フィルタを2つのみ、又は補償フィルタを1つのみ有してもよい。
また、上述した実施形態では、第1のX線絞り器13が、少なくとも1つの補償フィルタを有するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。即ち、第1のX線絞り器13は、補償フィルタを有しないこととしてもよい。
第1のX線絞り器13が補償フィルタを有しない場合、絞り操作用コンソール232は、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322b等、絞りモードとフィルタモードとを切り替える切り替え手段を有しないこととしてもよい。例えば、第1のX線絞り器13が補償フィルタを有しない場合は常に絞りモードとし、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dは、4枚の絞り羽根に対する操作を受け付けることとしてもよい。
なお、第1のX線絞り器13が補償フィルタを有する場合においても同様に、絞り操作用コンソール232は、絞りモードとフィルタモードとを切り替える切り替え手段を有しないこととしてもよい。例えば、スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321dは、4枚の絞り羽根に対する操作のみを受け付け、補償フィルタに対する操作は、絞り操作用コンソール232とは別の入力インターフェースが受け付けることとしてもよい。
また、上述した実施形態では、第1のX線絞り器13が、4枚の絞り羽根を有するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第1のX線絞り器13は、絞り羽根を3枚のみ有し、又は絞り羽根を2枚のみ有し、又は絞り羽根を1枚のみ有することとしてもよい。
一例を挙げると、第1のX線絞り器13は、絞り羽根として、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMの上側の絞り羽根131aのみを有し、補償フィルタとして、上側フィルタである補償フィルタ132cのみを有する。この場合、第1のX線絞り器13は、例えば、図13に示した4つの操作部(スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321d)のうち、少なくとも、奥側のスティック2321aを有する。
そして、スティック2321aは、絞りモードが設定されている場合には絞り羽根131aに対する操作を受け付け、フィルタモードが設定されている場合には補償フィルタ132cに対する操作を受け付ける。換言すると、絞りモードは、スティック2321aに対して、絞り羽根131aに対する操作を割り当てるモードである。また、フィルタモードは、スティック2321aに対して、補償フィルタ132cに対する操作を割り当てるモードである。
別の例を挙げると、第1のX線絞り器13は、絞り羽根として、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMの上側の絞り羽根131aのみを有し、補償フィルタとして、左側フィルタである補償フィルタ132aのみを有する。この場合、第1のX線絞り器13は、例えば、図13に示した4つの操作部(スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321d)のうち、少なくとも、奥側のスティック2321aと、左側のスティック2321cとを有する。
そして、絞りモードが設定されている場合、スティック2321aは、絞り羽根131aに対する操作を受け付け、フィルタモードが設定されている場合、スティック2321cは、補償フィルタ132aに対する操作を受け付ける。換言すると、絞りモードは、スティック2321a及びスティック2321cに対して、絞り羽根131aに対する操作を割り当てるモードである。また、フィルタモードは、スティック2321a及びスティック2321cに対して、補償フィルタ132aに対する操作を割り当てるモードである。
同様にして、第1のX線絞り器13における絞り羽根及び補償フィルタについては、任意に変更することができる。即ち、第1のX線絞り器13は、少なくとも1つの絞り羽根と、少なくとも1つの補償フィルタとを含む。そして、絞り操作用コンソール232は、第1のX線絞り器13に含まれる絞り羽根及び補償フィルタに応じて、これら少なくとも1つの絞り羽根と少なくとも1つの補償フィルタとを操作するための物理的な操作部を少なくとも1つ有する。また、絞り操作用コンソール232は、例えば図13の切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bのように、少なくとも1つの物理的な操作部に対して少なくとも1つの絞り羽根に対する操作を割り当てるモードと、少なくとも1つの物理的な操作部に対して少なくとも1つの補償フィルタに対する操作を割り当てるモードとを切り替える切り替え手段を有する。
また、上述した実施形態では、第1のX線絞り器13が少なくとも1つの絞り羽根を有するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。即ち、第1のX線絞り器13は、絞り羽根を有しない場合であってもよい。この場合、絞り操作用コンソール232は、例えば、図13に示した4つの操作部(スティック2321a、スティック2321b、スティック2321c及びスティック2321d)のうち、第1のX線絞り器13が有する補償フィルタに対する操作を受け付けるための少なくとも1つの操作部を有する。
例えば、第1のX線絞り器13が絞り羽根を有さず、補償フィルタとして左側フィルタである補償フィルタ132aのみを有する場合、絞り操作用コンソール232は、例えば、少なくとも左側のスティック2321cを有する。ここで、スティック2321cは、例えば、左方向への操作、右方向への操作、時計回りに回転させる操作、及び、反時計回りに回転させる操作を受け付けることが可能である。そして、補償フィルタ132aは、スティック2321cに対する左方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向へ並進移動し、スティック2321cに対する右方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向へ並進移動し、スティック2321cを時計回りに回転させる操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転し、スティック2321cを反時計回りに回転させる操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。
ここで、第1のX線絞り器13が右側フィルタである補償フィルタ132bをさらに有する場合、絞り操作用コンソール232は、少なくとも、左側のスティック2321cと、右側のスティック2321dとを有する。即ち、第1のX線絞り器13は、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して左側から挿入される補償フィルタ132a、及び、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して右側から挿入される補償フィルタ132bを含む。また、絞り操作用コンソール232にはスティック2321c及びスティック2321dが配置される。ここで、スティック2321c及びスティック2321dは、絞り操作用コンソール232の操作者側から見て、それぞれ左及び右に配置される。そして、スティック2321cは、補償フィルタ132aに対する操作を受け付ける。また、スティック2321dは、補償フィルタ132bに対する操作を受け付ける。
スティック2321dは、例えば、左方向への操作、右方向への操作、時計回りに回転させる操作、及び、反時計回りに回転させる操作を受け付けることが可能である。そして、補償フィルタ132bは、スティック2321dに対する左方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける左方向へ並進移動し、スティック2321dに対する右方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける右方向へ並進移動し、スティック2321dを時計回りに回転させる操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転し、スティック2321dを反時計回りに回転させる操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。
ここで、第1のX線絞り器13が上側フィルタである補償フィルタ132cをさらに有する場合、絞り操作用コンソール232は、少なくとも、左側のスティック2321cと、右側のスティック2321dと、奥側のスティック2321aとを有する。即ち、第1のX線絞り器13は、ディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して上側から挿入される補償フィルタ132cをさらに含む。また、絞り操作用コンソール232にはスティック2321aがさらに配置される。ここで、スティック2321aは、絞り操作用コンソール232の操作者側から見て、スティック2321c及びスティック2321dに対して奥側に配置される。そして、スティック2321aは、補償フィルタ132cに対する操作を受け付ける。
スティック2321aは、例えば、奥方向への操作、手前方向への操作、時計回りに回転させる操作、及び、反時計回りに回転させる操作を受け付けることが可能である。そして、補償フィルタ132cは、スティック2321aに対する奥方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける上方向へ並進移動し、スティック2321aに対する手前方向への操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMにおける下方向へ並進移動し、スティック2321aを時計回りに回転させる操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して時計回りに回転し、スティック2321aを反時計回りに回転させる操作によってディスプレイ22に表示されるX線画像IMに対して反時計回りに回転する。
なお、第1のX線絞り器13が補償フィルタ132aのみを有する場合、第1のX線絞り器13が補償フィルタ132a及び補償フィルタ132bを有する場合、第1のX線絞り器13が補償フィルタ132a、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132cを有する場合について説明したが、第1のX線絞り器13が有する補償フィルタについては適宜変更可能である。例えば、第1のX線絞り器13は、右側フィルタである補償フィルタ132bのみを有してもよいし、上側フィルタである補償フィルタ132cのみを有してもよいし、下側フィルタである補償フィルタ132dのみを有してもよい。また、例えば、第1のX線絞り器13は、補償フィルタ132a及び補償フィルタ132cを有してもよいし、補償フィルタ132a及び補償フィルタ132dを有してもよいし、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132cを有してもよいし、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132dを有してもよいし、補償フィルタ132c及び補償フィルタ132dを有してもよい。また、例えば、第1のX線絞り器13は、補償フィルタ132a、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132dを有してもよいし、補償フィルタ132a、補償フィルタ132c及び補償フィルタ132dを有してもよいし、補償フィルタ132b、補償フィルタ132c及び補償フィルタ132dを有してもよい。また、例えば、第1のX線絞り器13は、補償フィルタ132a、補償フィルタ132b、補償フィルタ132c及び補償フィルタ132dを有してもよい。
このように、第1のX線絞り器13は、少なくとも1つの補償フィルタを有する。また、絞り操作用コンソール232は、第1のX線絞り器13が有する補償フィルタに応じて少なくとも1つの操作部を有し、第1のX線絞り器13が有する補償フィルタの動作に関する操作を受け付ける。例えば、絞り操作用コンソール232が有する少なくとも1つの操作部は、奥、手前、左及び右のうち少なくともいずれかの方向への操作を受け付ける。そして、第1のX線絞り器13が有する少なくとも1つの補償フィルタは、少なくとも1つの操作部に対する奥、手前、左及び右のうち少なくともいずれかの方向への操作により並進移動する。また、絞り操作用コンソール232が有する少なくとも1つの操作部は、時計回り及び反時計回りのうち少なくともいずれかに回転させる操作を受け付ける。そして、第1のX線絞り器13が有する少なくとも1つの補償フィルタは、少なくとも1つの操作部に対する時計回り及び反時計回りのうち少なくともいずれかに回転させる操作により回転する。
第1のX線絞り器13が絞り羽根を有しない場合、絞り操作用コンソール232は、切替ボタン2322a及び切替ボタン2322b等、絞りモードとフィルタモードとを切り替える切り替え手段を有しないこととしてもよい。例えば、第1のX線絞り器13が絞り羽根を有しない場合は常にフィルタモードとしてもよい。なお、第1のX線絞り器13が絞り羽根を有する場合においても同様に、絞り操作用コンソール232は、絞りモードとフィルタモードとを切り替える切り替え手段を有しないこととしてもよい。例えば、絞り操作用コンソール232が有する少なくとも1つの操作部は、第1のX線絞り器13が有する補償フィルタに対する操作のみを受け付け、絞り羽根に対する操作は、絞り操作用コンソール232とは別の入力インターフェースが受け付けることとしてもよい。
また、上述した実施形態では第1のX線絞り器13に対する操作を受け付けるものとして説明したが、第2のX線絞り器17に対する操作を受け付ける場合も同様である。例えば、操作者は、図13のアーム切り替えボタン2324bに対する操作を行うことにより操作対象を切り替え、第1のX線絞り器13と同様に、第2のX線絞り器17に対する操作を行うことができる。
また、上述した実施形態では、X線診断装置1がバイプレーンの場合を例として説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、X線診断装置1は、シングルプレーンであってもよい。一例を挙げると、X線診断装置1は、図1の第2のX線管16、第2のX線絞り器17、第2のX線検出器18及び第2のアーム19を有しないこととしてもよい。
X線診断装置1がシングルプレーンである場合、絞り操作用コンソール232は、第1のX線絞り器13に対する操作を受け付けるか、第2のX線絞り器17に対する操作を受け付けるかを切り替えるスイッチを有さないこととしてもよい。例えば、絞り操作用コンソール232は、図13に示したアーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bを有さないこととしてもよい。これにより、絞り操作用コンソール232をより小型化させることが可能であり、或いは、アーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324b以外の各操作部を大きくすることができる。
また、上述した実施形態では、絞り操作用コンソール232が寝台に設けられるものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、X線診断装置1は、キャスター付きのスタンドをさらに備え、絞り操作用コンソール232は、このスタンドに設けられることとしてもよい。その他、絞り操作用コンソール232は、例えば第1のアーム15や第2のアーム19等、X線診断装置1における任意の構成に対して設けられることとして構わない。
また、上述した実施形態では、各操作部の配置の例として図13の一例のみを図示したが、実施形態はこれに限定されるものではない。即ち、図13に示した絞り操作用コンソール232における各操作部の配置はあくまで一例であり、適宜の変更が可能である。例えば、各操作部は、図17及び図18の絞り操作用コンソール233に示すように配置されてもよい。なお、図17及び図18は、第3の実施形態に係るコンソール装置の一例を示す図である。
図17及び図18に示すように、絞り操作用コンソール233は、スティック2331aと、スティック2331bと、スティック2331cと、スティック2331dと、切替ボタン2332a及び切替ボタン2332bと、オープンボタン2333と、アーム切り替えボタン2334a及びアーム切り替えボタン2334bと、透視モード切り替えボタン2335a及び透視モード切り替えボタン2335bと、操作スティック2335cとが配置される。
アーム切り替えボタン2334a及びアーム切り替えボタン2334bは、それぞれ、図13に示したアーム切り替えボタン2324a及びアーム切り替えボタン2324bに対応する。即ち、アーム切り替えボタン2334a及びアーム切り替えボタン2334bは、第1のX線絞り器13に対する操作を受け付けるか、第2のX線絞り器17に対する操作を受け付けるかを切り替えるスイッチである。例えば、アーム切り替えボタン2334aが選択された場合、収集機能241は、絞り操作用コンソール233を介して受け付けた入力操作に応じて、第1のアーム15によって保持される第1のX線絞り器13の動作を制御する。一方で、アーム切り替えボタン2334bが選択された場合、収集機能241は、絞り操作用コンソール233を介して受け付けた入力操作に応じて、第2のアーム19によって保持される第2のX線絞り器17の動作を制御する。なお、以下では、アーム切り替えボタン2334aが選択されており、第1のX線絞り器13に対する操作を受け付ける場合を例として説明する。
スティック2331a、スティック2331b、スティック2331c、及びスティック2331dは、それぞれ、図13に示したスティック2321a、スティック2321b、スティック2321c、及びスティック2321dに対応する操作部である。例えば、絞りモードが設定された場合、奥側のスティック2331aは上側の絞り羽根131aに対する操作を受け付け、手前側のスティック2331bは下側の絞り羽根131bに対する操作を受け付け、左側のスティック2331cは左側の絞り羽根131cに対する操作を受け付け、右側のスティック2331dは右側の絞り羽根131dに対する操作を受け付ける。
切替ボタン2332a及び切替ボタン2332bは、それぞれ、図13に示した切替ボタン2322a及び切替ボタン2322bに対応する。即ち、切替ボタン2332a及び切替ボタン2332bは、絞り羽根を操作するための絞りモードと、補償フィルタを操作するためのフィルタモードとを切り替える切り替え手段である。例えば、「BLADE」を示す切替ボタン2332aが選択された場合、収集機能241は、絞り操作用コンソール233を介して受け付けた入力操作に応じて、絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dの動作を制御する。また、例えば、「FILTER」を示す切替ボタン2332bが選択された場合、収集機能241は、絞り操作用コンソール233を介して受け付けた入力操作に応じて、補償フィルタ132a、補償フィルタ132b及び補償フィルタ132cの動作を制御する。
オープンボタン2333は、図13に示したオープンボタン2323に対応する。即ち、オープンボタン2333は、4枚の絞り羽根を一斉に退避させるためのボタンである。例えば、操作者によってオープンボタン2333が操作された場合、収集機能241は、X線照射領域に含まれない外部領域まで、絞り羽根131a、絞り羽根131b、絞り羽根131c及び絞り羽根131dを一斉に退避させる。なお、収集機能241は、オープンボタン2333が操作された場合において、4枚の絞り羽根に加えて、補償フィルタを退避させることとしてもよい。
透視モード切り替えボタン2335a及び透視モード切り替えボタン2335bは、それぞれ、図13に示した透視モード切り替えボタン2325a及び透視モード切り替えボタン2325bに対応する。即ち、透視モード切り替えボタン2335a及び透視モード切り替えボタン2335bは、透視モードを切り替えるスイッチである。例えば、「SPOT.F」を示す透視モード切り替えボタン2335aが選択された場合、収集機能241は、透視モードとして、スポット透視モードを設定する。一方で、「ROI」を示す透視モード切り替えボタン2335bが選択された場合、収集機能241は、透視モードとして、スポットROIモードを設定する。
操作スティック2335cは、図13に示した操作スティック2325cに対応する。即ち、スポット透視モードが設定されている場合、操作スティック2335cは、4枚の絞り羽根により形成されるX線照射領域の形状を維持して、X線照射領域を、被検体Pに対して移動させる。また、スポットROIモードが設定されている場合、操作スティック2335cは、線量低減フィルタによる減衰を受けることなく被検体PにX線が照射される領域を、被検体Pに対して移動させる。
絞り操作用コンソール232の場合と同様に、絞り操作用コンソール233における各操作部を実現するためのハードウェアについては、適宜の変更が可能である。例えば、図17及び図18においては、傾斜させる操作を受け付ける4つのスティック(スティック2331a、スティック2331b、スティック2331c及びスティック2331d)を示した。しかしながら、絞り操作用コンソール233は、これら4つのスティックに代えて、例えば、スライドさせる操作を受け付ける4つの操作部や、ホイール状の4つの操作部といった他のハードウェアを備えてもよい。切替ボタン2332a、切替ボタン2332b、オープンボタン2333、アーム切り替えボタン2334a、アーム切り替えボタン2334b、透視モード切り替えボタン2335a、透視モード切り替えボタン2335b及び操作スティック2335cについても同様に、他のハードウェアにより実現されることとして構わない。
また、絞り操作用コンソール232の場合と同様に、絞り操作用コンソール233における操作部の一部は適宜省略することが可能である。例えば、第1のX線絞り器13及び第2のX線絞り器17がそれぞれ3枚の絞り羽根を有する場合、絞り操作用コンソール233は、図17及び図18に示した4つの操作部(スティック2331a、スティック2331b、スティック2331c及びスティック2331d)のうち、3枚の絞り羽根に対応する3つの操作部のみを有することとしてもよい。また、例えば、第1のX線絞り器13及び第2のX線絞り器17が絞り羽根を有さず、或いは、第1のX線絞り器13及び第2のX線絞り器17が補償フィルタを有さない場合、絞り操作用コンソール233は、切替ボタン2332a及び切替ボタン2332bを有しないこととしてもよい。また、例えば、X線診断装置1がシングルプレーンである場合、絞り操作用コンソール233は、アーム切り替えボタン2334a及びアーム切り替えボタン2334bを有しないこととしてもよい。
上述した実施形態に係る各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。
また、上述した実施形態で説明した制御方法は、予め用意された制御プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この医用情報処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一過性の記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、絞り羽根及び補償フィルタのうち少なくとも一方に係る操作性を向上することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。