JP7312982B2 - ショーケース - Google Patents

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Description

本発明は、ショーケースに関する。
従来、前面開放の庫内にスライド棚を支持するショーケースにおいて、スライド棚は、庫内両側背面部にある支柱に係合されたブラケットと、該ブラケットに支持され商品が載置される棚アッセンブリと、該棚アッセンブリと前記ブラケットの間にあり、棚アッセンブリを前後方向に引き出し自在にするスライドレールとを備えたショーケースのスライド棚において、ブラケットの上縁に取り付けられたブラケット連結板は、棚板下面の棚補強レールと間口方向に平行で、かつ同一高さに位置し、その間口方向中途部に棚補強レールを吸脱着するマグネットを設け、該マグネットでスライドする棚板の後退限を規制しているショーケースのスライド棚が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11-290167号公報
しかしながらマグネットを用いてスライド棚の位置規制を実現させようとする場合、棚アッセンブリを構成する各部材が大型化すると部材そのものがわずかに歪みを生じる、あるいは、複数の部材を結合または溶接する際などの組立て時にもわずかなズレを生じることがあり、その結果、製品完成時にはマグネットとマグネットに吸着される被吸着部との間に隙間が生じ、所望の吸着力を充分得ることができないといった課題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ショーケースを構成する部品あるいは部材の歪みによってマグネットなどの吸着部とマグネットに吸着される被吸着部との間に隙間が生じても、吸着力を向上させるショーケースを提供することを目的とする。
本発明は、庫内から庫外へ向けてスライド可能な棚部を備えたショーケースにおいて、着部に吸着される被吸着部と、前記吸着部を所定の範囲内において斜傾可能に保持する可動部と、を有し、前記棚部は、前記ショーケースの本体に固定される棚固定部と、前記棚固定部に対して一方向にスライド可能に設けられたスライド棚部と、を含み、前記可動部は、前記棚固定部に設けられ、前記被吸着部は、前記スライド棚部に設けられ、前記可動部は、前記吸着部と、前記吸着部を保持する本体部と、前記本体部と前記棚固定部とを前記棚固定部に対して前記本体部を可動可能に固定する固定具と、を含み、前記本体部の上部は、前記本体部の上部に形成された爪部により前記棚固定部に引っ掛けられており、前記本体部の下部は、前記固定具により固定された構成を有する。
本開示は、ショーケースの庫内にスライド棚を保持するための吸着部と吸着部に吸着される被吸着部との間に隙間が生じても、吸着力の低下を防止することができるショーケースを提供する。
本発明の実施形態に係るショーケースの正面図。 ショーケースの側面断面図。 スライド棚の分解斜視図。 棚固定部の分解斜視図。 ショーケースに設けられる棚固定部及びスライド棚部の斜視図。 図3に係る棚機構のA-A断面図。 図6に係る棚機構のB部分の拡大図。
本発明のショーケースは、庫内から庫外へスライド可能な棚部を備えたショーケースにおいて、前記棚部を前記庫内に保持するための吸着部と、前記吸着部に吸着される被吸着部とを有し、前記吸着部は所定の範囲内において斜傾可能に保持された構成を有する。
この構成により、棚部を製造あるいは組立て時におけるわずかな歪み、または棚部を構成する部品そのものの歪みなどによって吸着部と被吸着部との間に隙間が生じても吸着力の低下を防止することができる。
本発明のショーケースは、前記棚部が、前記ショーケースの本体に固定される棚固定部と、前記棚固定部に対してスライド可能に設けられたスライド棚部とからなり、前記棚固定部と前記スライド棚部とのいずれか一方に前記吸着部が設けられ、前記棚固定部と前記スライド棚部とのいずれか他方に被吸着部が設けられた構成を有する。
この構成により、吸着部または被吸着部がショーケースの本体に固定されるため、スライド棚部が安定して庫内に保持される。
本発明のショーケースは、前記吸着部を保持する可動部を有し、前記棚固定部と前記スライド棚部とのいずれか一方に前記可動部が設けられ、前記棚固定部と前記スライド棚部とのいずれか他方に被吸着部が設けられた構成を有する。
この構成により、可動部の形状を調整するだけの簡単な構成で吸着部の斜傾可能な範囲を規定することができる。
本発明のショーケースは、前記棚部のスライド方向は前記ショーケースの前後方向と平行であり、前記吸着部と前記被吸着部とが前記ショーケースの前後方向に対向して設けられた構成を有する。
この構成により、作業者が棚部をスライドさせる際に吸着部と被吸着部との吸着力が作用する方向と作業者が力を加える方向とが平行になるため、作業者にとってスライド棚のスライド動作の開始および/または終了を感覚的に把握しやすくなる。
本発明のショーケースは、前記吸着部は磁石であって、前記被吸着部は前記棚部を構成する鉄製の部である構成を有する。
この構成により、簡単な構成でショーケースの庫内にスライド棚を保持するための吸着部と吸着部に吸着される被吸着部との間に隙間が生じても、吸着力の低下を防止することができる。
以下、本発明に係るショーケース1の一実施形態について、図面を参照して、説明する。
図1は、ショーケース1の正面図である。
以下の説明においては、図1におけるショーケース1の正面視を基準として、紙面に向かって右側を「右」、左側を「左」、上側を「上」、下側を「下」、奥側を「後」、手前側を「前」、を用いて表記する。
また、以下の説明において、図1におけるショーケース1の正面視を基準に、前後方向をX軸、左右方向をY軸、上下方向をZ軸として各図面に記載した軸を用いて適宜説明を加える場合もある。
図1に示すように、ショーケース1は正面視においておおよそ四方形であり、前面側が開口された箱状の立体形状をなす装置である。装置の上面が天面3、左側が左側板5、右側が右側板6に囲まれており、これらに囲まれたその内部空間である庫内8に複数の棚部26を備える。
棚部26の最下段のさらに下にはデッキパン27が設けられており、商品を陳列するための空間である庫内8と詳細後述するダクトや機械室などとを仕切っている。
ショーケース1は、例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに設置され、棚部26には、販売用の商品が陳列される。
また、陳列された商品が売れて新たな商品を補充する際に、棚部26の一部を作業者が手前側にスライドさせて引き出して新たな商品を載せ置くタイプのものである。
なお、ショーケース下部に設けられたダクトや機械室などが一般ユーザから見えないようにするために、ショーケース1の正面の下部には化粧版4が設けられている。
図2は、ショーケース1の側面断面図であり、右から左へ向かって見た図である。ただし説明の便宜上、左側板5を省略している。
図2に示すとおり、ショーケース1の後部には断面コ字状の断熱壁2を備える。断熱壁2は、前面側が開口する形状となっており、断熱壁2の側面には、左側板5及び右側板6が取付けられる。
断熱壁2の手前側には、天板10、背壁11、底板12が設けられる。断熱壁2と天板10との間、断熱壁2と背壁11との間、断熱壁2と底板12との間にはそれぞれ所定の空間が確保された状態で天板10、背壁11、底板12がそれぞれ配置される。
断熱壁2の上面と天板10とが形成する空間を天井ダクト20と称し、断熱壁2と背壁11とが形成する空間を背面ダクトと称し、断熱壁2と底板12とが形成する空間を下部ダクト22と称する。天井ダクト20と背面ダクト21と下部ダクト22とは、空間的に連続している。
下部ダクト22の下には図示しない圧縮機や熱交換器などからなる冷却装置が配置された機械室100が設けられており、下部ダクト22と機械室100とは図示しない通気口などを介して空間的につながっている。
機械室100の冷却装置によって熱交換されて冷却された冷気は、機械室100から下部ダクト22へ吸い上げられる、あるいは吹き出される。
ショーケース1の前側上部であって天井ダクト20の前側には、天井ダクト20に空間的につながった冷気吐出口28が設けられている。また、ショーケース1の前側下部であって、下部ダクト22の前側には、下部ダクト22と空間的につながった冷気吸入口29が設けられている。
冷気吐出口28は下向きに冷気を吐出するよう構成され、冷気吸入口は上向きに開口して構成されている。
これらの構成により、機械室100内において冷却器と熱交換されて冷却された冷気は、下部ダクト22、背面ダクト21、天井ダクト20を経由して冷気吐出口28から吐出され、ショーケース1の庫内8を経由して冷気吸入口29へ至る、冷気の循環を行うことができる。
また、ショーケース1の前端における仮想的なYZ平面であって、作業者あるいはユーザが庫内8へアクセスするための仮想面を開口部9と称し、さらに、開口部9よりも図1の紙面に向かって手前側の空間を庫外13と称して以下の説明を行う。
ショーケース1の棚部26は、スライド棚部40と棚固定部50とに大別される。スライド棚部40は、棚部26上に商品を陳列する際に作業者が開口部9の庫内8側から手前側の庫外13へ向けて引き出すことが可能な部位であり、棚固定部50は、ショーケース1の本体に固定されるとともにスライド棚部40をショーケース1に対してスライド可能に保持するための部位である。
図3は、スライド棚部40の分解斜視図である。図3に示すように、スライド棚部40は、前部材41と、後部材43と、一対の側部材45と、棚板47とを備え、前部材41、後部材43、一対の側部材45によって形成された四辺形状の枠の上に商品を陳列するための棚板47を載せ置いて構成される。
また、図3に示すように、後部材43は、水平面43Aと、水平面43Aの後端から上方向へ垂直に立ち上がる面である立ち上がり面43Bとが形成される。立ち上がり面43Bは、スライド棚部40の最後端に位置する。
なお、本実施の形態において、立ち上がり面43Bの少なくとも一部が被吸着部に相当し、また、スライド棚部40を構成する各部材のうち、少なくとも後部材43の立ち上がり面43Bは、強磁性体の材料にて構成される。より具体的には鉄製の板材である。
前部材41と、後部材43と、一対の側部材45とは、溶接などによって組みつけられる。また、一対の側部材45とスライドレール53の内レールとの固定には第3ねじ48などが用いられる。
したがって、各部材を形成した際の部材そのものの捩れや歪みのみならず、ねじ止め固定を行う場合における取付け穴の交差に起因した四辺形状の枠を組み立てる際の歪みや、溶接時における作業時の影響による歪みや部材の変形などに起因して、組立て後のスライド棚部40は、わずかながらにも全体としての歪みを生じる場合がある。
図4は、棚固定部50の分解斜視図である。図4に示すように、棚固定部50は、ショーケース1の後部の支柱(不図示)に取り付けられる一対のブラケット51と、一対のブラケット51の間に固定される筋交い52と、ブラケット51の外側にそれぞれ備えられ、スライド棚部40を前後方向へスライド可能にガイドする一対のスライドレール53と、を備える。
スライド棚部40は、一対のスライドレール53により、棚固定部50の上を前後方向にスライド可能とされている。
ブラケット51と筋交い52とは、第1ねじ56によって固定される。また、ブラケット51とスライドレール53の外レールとが第2ねじ57により固定される。
スライドレール53とブラケット51と筋交い52との各部材は、第1ねじ56あるいは第2ねじ57によりねじ止め固定されているため、棚固定部50の組み立て時にも取付穴の寸法公差に起因する歪みが各所で生じることがあり、組立て後の棚固定部50がわずかながらにも全体としてのひずみを生じる場合がある。
図4に示すように、棚固定部50を構成する一要素である筋交い52は、水平面からなる水平部52Aと、水平部52Aの後端部から上方向へ垂直に立ち上がる立ち上がり部52Bとから形成されている。立ち上がり部52Bは、棚固定部50の後端部に位置する。立ち上がり部52Bは、左右方向の中央部に、後述する、吸着部としての磁石であるマグネット77Aが位置する左右方向に長い略矩形の第1開口52Dを備える。
ブラケット51をショーケース1の背部の支柱(不図示)に取り付けたとき、立ち上がり部52Bは、庫内8の背壁11に沿って延びている。
また、棚固定部50は、図4に示すように、立ち上がり部52Bの左右方向の中央部に可動部70が備えられる。可動部70は、その上部に、位置決め可能な爪部73を備える本体71と、マグネット77Aを保持するために本体71の前面に設けられた第2開口79と、立ち上がり部52Bに対して前後方向に所定の間隔をあけて可動部70を可動部70に設けられた孔75を介して固定する固定具72とを備える。固定具72はネジ部76とスペーサ80とによって構成される。
ただし、詳細を後述するとおり、可動部70は、その一部が筋交い52に対して斜傾可能となるよう、筋交い52に固定される。
図5は、スライド棚部40および棚固定部50を組合せてショーケース1の庫内8に設けた状態における斜視図である。ただし、説明の便宜上、棚板47は図示を省略している。
棚固定部50は、ショーケース1の本体側、具体的には背部の支柱(不図示)に取り付けられる。したがって、棚固定部50は、庫内8において前後方向の位置が変化することがない。これに対して、スライド棚部40は、棚固定部50に対して前後方向へスライド可能に設けられている。
図5に示す図は、スライド棚部40が手前に引き出された状態を示している。図5に示すように、棚部26はスライド棚部40の一対の側部材45と棚固定部50のスライドレール53によってスライド棚部40が前後方向へスライド可能な構成であるが、スライド棚部40がスライドするための構造は公知の技術を用いて実施可能であるため、その詳細説明は省略する。
図5に示されたスライド棚部40が手前に引き出された状態からスライド棚部40を後方へスライドすると、最終的にはスライド棚部40の最後方に配置された立ち上がり面43Bが棚固定部50の立ち上がり部52Bに設けられたマグネット77Aに吸着され、スライド棚部40(あるいは棚部26)が庫内8に収納された状態となる。
ここで、本実施の形態において、少なくともスライド棚部40の立ち上がり面43Bは鉄製の部材からなり、少なくとも強磁性体の材料が用いられる。
前述した、被吸着部に相当する立ち上がり面43Bの少なくとも一部は、立ち上がり面43Bの部分のうち、スライド棚部40を庫内8に収納した際にマグネット77Aが吸着する部分、あるいは最も接近する領域の部分であり、少なくともこの部分は強磁性材料によって構成される。
ただし、立ち上がり面43Bの全面が強磁性材料であっても良いし、後部材43の全部が強磁性材料で形成されていても良い。すなわち、後部材43が強磁性材料ではない材質でできたものであっても、立ち上がり面43Bの部分のうち、スライド棚部40を庫内8に収納した際にマグネット77Aが吸着する部分、あるいは最も接近する領域の部分に鉄板などの強磁性材からなる部品を貼り付けるなどの構成としても良い。
ここで、上述したとおり、スライド棚部40も棚固定部50も全体としてわずかながらの歪みが生じている場合があり、その場合、従来のものでは、構造上、立ち上がり面43Bとマグネット77Aとが面接触できずに所望の吸着力を得ることができなくなる可能性があった。
これに対して、本実施の形態においては、以下に説明するとおり、可動部70を少なくともその一部が筋交い52に対して可動な状態にて筋交い52に固定される構成としている。特に、可動部70は筋交い52の立ち上がり部52Bの面に対して斜めに傾く(斜傾する)可動式の構成としている。
図6は、図5に係る棚部26のA-A断面図である。図7は、図6に係る棚部26のB部分の拡大図である。
立ち上がり面43Bは、スライド棚部40を庫内8に収容したときに、マグネット77Aに吸着されてその位置が固定される。本実施の形態では、後部材43の後端部から立ち上がる部分の全体を被吸着部である立ち上がり面43Bとしているが、後部材43の後端部から立ち上がる部分であって一方のマグネット77Aと対向する部分のみを被吸着部としてもよい。
図6、図7に示すように、可動部70は、上部に爪部73を備える本体71と、立ち上がり面43Bを磁力によって吸着して位置固定するマグネット77Aを保持するための第2開口79と、可動部70を立ち上がり部52Bに所定の間隔をあけて固定する固定具72と、を備える。
図7に示すように、爪部73は、立ち上がり部52Bの上端部52Cに引っ掛けるための爪74を備える。
本体71は、爪部73を立ち上がり部52Bの上端部52Cに被せることにより位置決めし、その下端部を固定具72により立ち上がり部52Bに固定することにより、立ち上がり部52Bに固定される。
爪部73は、XY平面の部分の前後方向の長さが上端部52Cの前後方向の長さよりも長く形成されている。爪部73を立ち上がり部52Bの上端部52Cに被せたとき、爪部73のXY平面の部分の前後方向の長さと上端部52Cの前後方向との長さの差であり前後方向の距離である第1の距離S1の長さを有するスペースが、上端部52Cと爪74との間に生じる。
本体71の下部には、左右方向の中央に、固定具72を立ち上がり部52Bに固定するために固定具72を貫通させるための孔75が備えられる。また、孔75の上部には、左右方向に長い略矩形の第2開口79が設けられる。
マグネット77Aは、左右方向に長い矩形形状である。
図4及び図7に示すように、マグネット77Aは、本体71に設けられる第2開口79にはめ込まれている。マグネット77Aは、第2開口79にはめ込まれ、本体71に固定される。
立ち上がり部52Bに備えられる第1開口52Dは、マグネット77Aの胴体部88をZY平面で切断した場合の断面積よりも大きく設けられている。これにより、図7に示す胴体部88と第1開口52Dとの間には、第2の距離S2が形成される。
図7に示すように、固定具72のネジ部76の周囲には、ネジ部76の先端部分を除いてスペーサ80が備えられる。このスペーサ80は、固定具72の頭部78と立ち上がり部52Bとの間に備えられる。ネジ部76の先端部分(図中の後ろ側)は、立ち上がり部52Bにネジ留めされる。
スペーサ80がネジ部76の前側部分に備えられるため、固定具72により可動部70を立ち上がり部52Bに固定した場合であっても、頭部78と立ち上がり部52Bとの間に、所定の間隔Sを生じさせることができる。この所定の間隔Sが確保されることにより、間隔Sの限度において、可動部70が前後方向に揺れてマグネットを斜傾させるための可動域が確保される。
マグネット77Aと立ち上がり面43Bとは、スライド棚部40を庫内8に収容した状態において対向する位置にそれぞれ配置される。
スライド棚部40及び棚固定部50の組み付け時に生じうる上記したわずかな歪みにより、スライド棚部40を庫内8に収容した状態におけるマグネット77Aと立ち上がり面43Bとは、略平行に面接触できる位置からずれを生じる場合がある。
可動部70が前後方向に揺れる可動域を有することにより、このずれが生じた場合であっても、可動部70が、間隔Sの限度において前後方向に揺れ動いて斜傾することが可能となり、マグネット77Aがその磁力によって、立ち上がり面43Bと略平行になるよう姿勢を変えることができる。これにより、マグネット77Aと立ち上がり面43Bとが面接触することが可能となる、あるいは面接触する位置にきわめて近づけることができる。したがって、マグネット77A及び立ち上がり面43Bの吸着力を、想定した所望の吸着力を得ることができる、あるいは所望の吸着力に近づけることができる。
吸着部であるマグネット77Aの斜傾可能な所定の範囲は、以下のように決定することができる。
間隔Sは、スライド棚部40及び棚固定部50の組み付け時に生じうる歪みに応じて決定できる。間隔Sは、この想定される歪みによって生じるズレの長さを許容できる程度に長く設定されることが望ましい。
間隔Sは、想定される歪みによって生じるズレの長さを許容する最短の長さと同じ長さにしてもよい。この場合、必要以上に可動部70が揺れることが抑制され、騒音の抑制にもなる。
第1の距離S1によっても、可動部70の可動域における前後方向の長さを規定することができる。第1の距離S1も、スライド棚部40及び棚固定部50の組み付け時に生じうる歪みに応じて決定できる。第1の距離S1は、この想定される歪みによって生じる前後方向のズレの長さを許容できる程度に長く設定されることが望ましい。
第1の距離S1は、想定される歪みによって生じる前後方向のズレの長さを許容する最短の長さと同じ長さにしてもよい。この場合、必要以上に可動部70が揺れることが抑制され、騒音の抑制にもなる。
第2の距離S2によって、可動部70の可動域における上下方向の長さを規定することができる。第2の距離S2は、スライド棚部40及び棚固定部50の組み付け時に生じうる歪みに応じて決定できる。第2の距離S2は、この想定される歪みによって生じる上下方向のズレの長さを許容できる程度に長く設定されることが望ましい。
第2の距離S2は、想定される歪みによって生じる上下方向のズレの長さを許容する最短の長さと同じ長さにしてもよい。この場合、必要以上に可動部70が揺れることが抑制され、騒音の抑制にもなる。
また、立ち上がり部52Bに設けられた第1開口52Dは、そのZY平面の面積がマグネット77Aの胴体部88をZY平面で切断した仮想平面の面積よりも大きく設けられており、第1開口52Dの左右方向の長さを調整することで可動部70の可動域の左右方向の長さを調整可能である。同様に可動部70の本体71に設けられた孔75の大きさも調整可能であり、可動部70の左右方向の斜傾の大きさを決定するパラメータとして用いることができる。
すなわち、本実施の形態によれば、マグネット77Aの上下、左右、前後の各方向の可動域をスライド棚部40および棚固定部50の想定される歪みに応じて決定することができる。
ここで、所望の吸着力について説明する。本実施の形態における吸着力とは、吸着部であるマグネット77Aと被吸着部である立ち上がり面43Bとが吸着する力であり、具体的には、磁力によってマグネット77Aと立ち上がり面43Bとが引き合う力である。
マグネット77Aと立ち上がり面43Bとが磁力によって吸着可能な構成にすることによって、スライド棚部40を庫内8に収納した際に安定して収納状態を維持することができる。
したがって、収納状態を維持するためには吸着力が大きいほど有利であるとも考えられる。しかしながら、吸着力が強すぎると、以下のような状況が懸念される。
すなわち、スライド棚部40を庫内8から庫外13へ向けて引き出す際には、作業者がマグネット77Aと立ち上がり面43Bとの磁力による吸着を解除する程度の力をスライド棚部40に加える必要があり、吸着力が強すぎると、作業者はより強い力を加える必要が生じてしまう。
また、棚板47に商品が乗せられた状態において作業者が力強くスライド棚部40を引き出すと、引き出した際に生じた勢いによって商品が崩れ落ちてしまうことも考えられる。
あるいは、スライド棚部40を引き出した状態から庫内8へ収納させる際に、スライド棚部40の立ち上がり面43Bがマグネット77Aに接近すると急激に磁力による引力が高まり、双方が勢いよく衝突してしまう(大きな衝突音を生じてしまう)ことも考えられる。
これに対して、吸着力が小さすぎる場合は、スライド棚部40が庫内8に収納された状態においてもショーケース1が何らかの原因で振動してしまえばその影響によって棚部26がガタついて不要な騒音が生じたり、マグネット77Aと立ち上がり面43Bとの接触あるいは接近状態が解除されて棚板47に載せられた商品が倒れたりすることが考えられる。
また、スライド棚部40を引き出した状態から庫内8へ収納させる際に、作業者が磁力による引力を感じ取れず収納動作の終わりを実感しにくくなることも考えられる。
所望の吸着力は、多くのパラメータを考慮したうえで決定される必要があり、その選択の幅が狭い。したがって、上述のような各部材を形成した際の部材そのものの捩れや歪み、ねじ止め固定を行う場合における取付け穴の交差に起因した組み立て時の歪み、溶接作業時の影響による歪みや部材の変形などによる吸着力の変化を低減することは、ショーケース1の量産時の品質を一定に保つ点において、大きく寄与することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、スライド可能なスライド棚部40を庫内8に備えるショーケース1であって、庫内8に設けられ、スライド棚部40を固定するマグネット77Aと、スライド棚部40に設けられ、スライド棚部40を庫内8に収容した状態においてマグネット77Aに固定される立ち上がり面43Bとを対向する位置に備え、マグネット77Aは、スライド棚部40を庫内8に収容したときに他方のマグネット77Bと面接触が可能となるように揺れ動くことが可能である。
したがって、本実施の形態によればスライド棚部40を庫内8に収容したとき、マグネット77Aは、他方のマグネット77Bの面と略平行となるように揺れ動き、マグネット77Aと他方のマグネット77Bとを平行に近い状態において面接触させることができるため、仮にスライド棚部40に歪みが生じた場合であっても、マグネット77Aと立ち上がり面43Bとの吸着力が低下することを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、スライド棚部40と、庫内8に固定されスライド棚部40をスライドさせる棚固定部50と、を有する棚部26を備え、マグネット77Aは、棚固定部50に設けられる。
本実施の形態によれば、スライド棚部40をスライドさせる棚固定部50にマグネット77Aを設けるので、スライド棚部40の庫内8に収容状態を安定的に維持できる。
また、本実施の形態によれば、棚固定部50の後端部は、庫内8の背壁11に沿って延びる立ち上がり部52Bを備え、マグネット77Aは、立ち上がり部52Bに設けられ、スライド棚部40の後端部に設けられた立ち上がり面43Bに吸着される。
本実施の形態によれば、スライド棚部40を庫内8に向けて押すことにより、スライド棚部40の後端部が棚固定部50の立ち上がり部52Bに固定されるため、仮にスライド棚部40や棚固定部50にわずかながら歪みが生じた場合であっても、前後方向に揺れ動くことが可能であるマグネット77Aにより、マグネット77Aと立ち上がり面43Bとが平行状態を維持して吸着され双方を面接触させることができる。これにより、仮にスライド棚部40や棚固定部50に歪みが生じた場合であっても、マグネット77Aと立ち上がり面43Bとの吸着力の低減を防止することができるショーケース1を提供できる。
また、本実施の形態によれば、立ち上がり部52Bは、前後方向に揺れる可動部70を備え、可動部70は、マグネット77Aと、この可動部70を立ち上がり部52Bに揺れる可動域となる所定の間隔Sをあけて固定する固定具72と、を備えた。
本実施の形態によれば、棚固定部50に設けられる可動部70は、可動域となる所定の間隔Sをあけて固定されるため、スライド棚部40や棚固定部50が歪みを生じた場合であっても、マグネット77Aと立ち上がり面43Bとを平行状態に維持することができ、双方を面接触させやすい。
また、本実施の形態によれば、固定具72を、可動部70の左右方向の中央部に備えた。
本実施の形態によれば、固定具72を、可動部70の左右方向の中央部に備えたので、特にスライド棚部40や棚固定部50が左右方向に歪みを生じた場合であっても、マグネット77Aと立ち上がり面43Bとをより平行に近い状態に維持することができ、面接触させやすい。
また、本実施の形態によれば、固定具72を、可動部70の下部に備えた。
本実施の形態によれば、固定具72を、可動部70の下部に備えるので、特にスライド棚部40や棚固定部50が上下方向に歪みを生じた場合においても、マグネット77Aと立ち上がり面43Bとをより平行に近い状態に維持することができ、面接触させやすい。
以上、一実施形態に基づいて、本発明を説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではないことは明らかである。
本実施の形態では、スライド棚部40の後端部に立ち上がり面43Bを備えるが、例えば、スライド棚部40の下部に立ち上がり面43Bを備える構成としてもよい。
この場合、マグネット77Aは、立ち上がり面43Bと対向する位置に、スライド棚部40を庫内8に収容したときに立ち上がり面43Bと面接触が可能となるように揺れる可動域により移動可能に配置されていればよい。
また、本実施の形態では、可動部70における本体71の中央に、固定具72を貫通させる孔75が備えられていたが、歪みの発生傾向をふまえて、中央から左右のいずれかに離れた箇所に設けられてもよい。
また、本実施の形態では、マグネット77Aと強磁性体である鉄製の立ち上がり面43Bとを磁力により吸着させていたが、立ち上がり面43Bの代わりにマグネット77Aとは異なる他のマグネットを用いてもよい。これにより他のマグネットの磁力や極性を適宜活用することで吸着力の強弱を調整することができる。
なお、スライド棚部40は、傾斜させて配置することも可能である。この場合、立ち上がり面43Bと略平行に面接触できるようにマグネット77Aを傾斜させて配置させてもよい。
1 ショーケース
8 庫内
11 背壁
26 棚部
40 スライド棚部
43 後部材
43B 立ち上がり面
50 棚固定部
51 ブラケット
52 筋交い
52B 立ち上がり部(棚固定部の後端部)
52C 立ち上がり部の上端部
53 スライドレール
70 可動部
71 本体
72 固定具
73 爪部
74 爪
77A マグネット
S 間隔
S1 第1の距離
S2 第2の距離

Claims (5)

  1. 庫内から庫外へ向けてスライド可能な棚部を備えたショーケースにおいて、
    着部に吸着される被吸着部と、前記吸着部を所定の範囲内において斜傾可能に保持する可動部と、を有し、
    前記棚部は、前記ショーケースの本体に固定される棚固定部と、前記棚固定部に対して一方向にスライド可能に設けられたスライド棚部と、を含み、
    前記可動部は、前記棚固定部に設けられ、前記被吸着部は、前記スライド棚部に設けられ、
    前記可動部は、前記吸着部と、前記吸着部を保持する本体部と、前記本体部と前記棚固定部とを前記棚固定部に対して前記本体部を可動可能に固定する固定具と、を含み、
    前記本体部の上部は、前記本体部の上部に形成された爪部により前記棚固定部に引っ掛けられており、前記本体部の下部は、前記固定具により固定されている、
    ショーケース。
  2. 前記被吸着部と前記吸着部とは、前記一方向に対向して設けられ、
    前記固定具は、前記被吸着部より下方に位置する
    請求項1記載のショーケース。
  3. 前記固定具は、ネジとスペーサとを含み、
    前記ネジは、前記スペーサを介して所定の間隔をあけて前記棚固定部にネジ止めされ、
    前記本体部は、前記所定の間隔の限度において可動である、
    請求項2記載のショーケース。
  4. 前記本体部は、前記吸着部を保持する開口を有し、
    前記開口は、前記一方向と交差する水平方向において前記吸着部よりも大きく形成されている、
    請求項1ないし3のいずれかに記載のショーケース。
  5. 前記棚固定部は、上方向へ垂直に立ち上げる立ち上がり部を含み、
    前記本体部は、前記爪部を前記立ち上がり部の上端部に被せることにより位置決めされ、
    前記爪部は、前記一方向において、前記立ち上がり部の上端部の長さよりも長く形成されている、
    請求項1ないし4のいずれかに記載のショーケース。
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