JP7311676B1 - ノンアルコールドリンクのベース液およびその製造方法 - Google Patents

ノンアルコールドリンクのベース液およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】和食・洋食・中華いずれの料理とも相性がよい本格的なノンアルコールドリンクを、各種果汁等で割ることにより簡単に作成できるワイン様ノンアルコールドリンクベース液、およびそれらの製造方法を提供する。【解決手段】白ワイン様ベース液の原料は、ローリエ、昆布、およびカルダモンを含み、赤ワイン様ベース液の原料は、八角、シナモン、および黒胡椒を含み、各原料を水に浸漬した混合水を密閉容器内で、80℃~130℃で加熱した後固液分離して得られる、ノンアルコールドリンクベース液、およびその製造方法に関する。【選択図】 なし

Description

本発明は、各種果汁等と混合することにより、ワイン様ノンアルコールドリンクを簡単に製造することのできるノンアルコールドリンクのベース液に関する。
ワインは、ブドウ液の発酵過程でできた旨み成分が加わって酸味・渋味・苦味のバランスがとれた醸造酒であり、酒類の中で唯一アルカリ飲料である世界的に最も消費量の多い酒類である。外食等の食事でワインを飲むことにより、食事が美味しく、食欲も増すことが知られている。
ブドウの品種によりワイン特有の香り成分が造られる等、市販の多数のワインの中から好みや食事に合うワインを選ぶのは困難であるため、レストランではワイン専門家が、客の好みや料理に合うワインを勧めてサービスする。最近では、相性の良いワインを料理一品ごとに組み合わせてグラスで提供するワインペアリングが、人気となっている。
近年若者にノンアルコール指向が強く、アルコール飲料をあまり飲まない。また、アルコールが体質に合わない、自動車の運転をする、妊娠中である等の理由により、アルコール飲料を飲めない消費者もいることから、アルコール飲料の代わりとなる非アルコール性飲料が求められている。レストランで提供する飲み物にも同じ傾向がある。ノンアルコール飲料のうちビールについては、品質が年々改良されて消費者に浸透し、その市場は拡大しているが、ノンアルコールワインについては、種々のアルコール抜きワインが開発、製造されているものの、消費者が満足する品質のものは、なかなか得られていないのが現状である。
ノンアルコールワインの製造方法としては、例えば、ワインから減圧蒸留(減圧濃縮)によりアルコールを抜くことが報告されている(特許文献1または2)。このような方法では、アルコールを完全には除去することができず、アルコールがわずかに含まれる飲料となり、また、減圧蒸留(減圧濃縮)の工程においてワイン特有の香気成分の一部が抜けてしまうため、風味のバランスが悪く、本来のワインの風味とは異なってしまう。
一方、ワインからアルコールを抜く以外の方法により製造されるワイン風飲料が提案されている。特許文献3には、主原料として緑茶の水出し抽出液を用い、これに果汁を加えたノンアルコールワインが記載され、また、特許文献4には、ブドウ果汁とベリー果汁と、紅茶から抽出した紅茶抽出物とコハク酸を含み、ワイン様の香り・渋味・味わいを有するワイン風飲料が記載されている。
アルコール飲料のなかでも、特にワインは料理をより美味しくし料理との相性が重要である。そのため、さまざまな料理に合って、アルコールを飲めない人、飲まない人でも、レストランで料理とペアリングして食事を楽しめるようなワイン様ノンアルコールドリンクが求められている。
米国特許第4643083号明細書 欧州特許出願公開第58634号明細書 特開2011-147386号公報 特許第5924919号公報
本発明は、家庭で楽しめるワイン様ノンアルコールドリンクとしてだけでなく、レストランで和食・洋食・中華等の料理を食する際のペアリングドリンクとしてノンアルコールドリンクを選択する場合に、これらの料理と相性がよい本格的なノンアルコールドリンクを、各種果汁等と混合することで簡単に作成できる白ワイン様ノンアルコールドリンクベース液、赤ワイン様ノンアルコールドリンクベース液、およびそれらの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、白ワイン様ベース液、赤ワイン様ベース液の原料として、それぞれ異なる最適なスパイス類を選択し、さらに、それらスパイス類を水に浸漬した浸漬混合水を、通常は風味、香りが飛ぶとして敬遠する加熱抽出によって、豊かな風味で常温保存も可能なベース液が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、特定のスパイス類を含む原料を水に浸漬し、その浸漬混合水を90℃~130℃で加熱抽出してから固液分離して得られる、保存性が高いノンアルコールドリンク用のベース液およびその製造方法に係るものである。このベース液を各種果汁と混合することで、和食、洋食や中華等の各種料理との相性が良いワイン様ノンアルコールドリンクを簡単に作成できる。
本発明は、以下 [1]~[]のノンアルコールドリンクベース液の製造方法に関する。
[1]原料を水に浸漬し、その浸漬混合水を、密閉容器内で加熱抽出し、その後固液分離することを特徴とする、ノンアルコールドリンクベース液の製造方法であって、
前記原料が、(1)ローリエ、昆布、およびカルダモンを含む原料、または(2)八角、シナモン、および黒胡椒を含む原料であり、前記密閉容器内での加熱抽出が、80℃~130℃でFo値が0.0077~40で行われる、製造方法。
[2]前記原料の(1)において、ローリエ1重量部に対して、昆布0.3~15重量部、カルダモン3.4~25重量部を含む、上記[1]に記載の製造方法。
[3]前記原料の(1)において、前記浸漬混合水は、水中に0.5~15重量%の原料が浸漬している、上記[1]に記載の製造方法。
[4]前記原料の(2)において、八角1重量部に対して、シナモン2~4重量部、黒胡椒2~5重量部を含む、上記[1]に記載の製造方法。
[5]前記原料の(2)において、前記浸漬混合水は、水中に1~14重量%の原料が浸漬している、上記[1]に記載の製造方法。
]前記原料に含まれるスパイスが、乾燥したホールスパイスである、上記[1]に記載の製造方法。
また、本発明は、以下[]のノンアルコールドリンクベース液、または[]のワイン様ノンアルコールドリンク飲料に関する。
]上記[1]ないし[]のいずれかに記載の製造方法で製造された、常温保存可能なノンアルコールドリンクベース液。
]上記[]に記載のノンアルコールドリンクベース液と果汁とを含む、ワイン様ノンアルコールドリンク。
本発明の製造方法によれば、特定のスパイスを原料とした保存性のよいノンアルコールドリンクベース液を提供でき、このベース液を果汁等で割るだけで、和食・洋食・中華等あらゆる料理との相性が良い本格的なワイン様ノンアルコールドリンクを、簡単に作成できる。
ワイン風飲料の製造に使用する茶葉やハーブの抽出液は、その成分や香りが飛ばないようにするため、特許文献3、4に記載のように水で抽出することが一般的である。本発明において、80℃以上の加熱により抽出するため、スパイスの香り、風味が飛んで弱まると考えられたが、香味が水抽出に比べ維持もしくは増強されることは予想外の効果であった。
さらに、加熱により殺菌されて常温保存が可能となり常温流通できるため、本発明のベース液を果汁と混合するだけで、誰でもどこでも、ワイン様ノンアルコールドリンクを簡単に作成できる。白ワイン様ノンアルコールドリンクは、白ワインのテクスチャを感じ、赤ワイン様ノンアルコールドリンクは、赤ワインのタンニンによる厚みを感じる豊かな風味となる。
本発明の特定のスパイスからの加熱抽出香味成分は、料理の素材や調味料との相性が良いばかりでなく、料理を食した際に口中に残存する油脂分や炭水化物等が、特定のスパイスの香味成分により口中がリフレッシュされるため、さまざまな料理との相性がよくなると考えられ、水や炭酸水などで希釈しても、料理に良く合う新しいタイプのノンアルコールドリンクを得ることができる。
本発明のノンアルコールドリンクのベース液の原料は、白ワイン様ベース液では、ローリエ、昆布、およびカルダモンを含み、赤ワイン様ベース液では、八角、シナモン、および黒胡椒を含む。昆布以外はスパイス類である。
ローリエは、月桂樹の葉を乾燥させたスパイスで、明瞭な芳香があり、肉の臭みを消したり、香り付けに使用される。昆布は、褐藻類コンブ科の葉の長細い食用の海藻を干したもので、和食のだしをとるのに使われる。昆布の産地により真昆布、羅臼昆布、利尻昆布、日高昆布、長昆布等がある。カルダモンは、ショウガ科の植物の種子を乾燥させたスパイスで、上品、高貴と評される香りがある。
八角は、中国原産のトウシキミという木の果実を乾燥させたスパイスで、スターアニスともいわれ、強くて甘い独特の香りがあり、中国料理でよく使われる。シナモンは、シナモンの樹皮をはがし乾燥させたスパイスで、粉末状に加工したシナモンパウダーと樹皮のまま細長く巻いたシナモンスティックとして流通する。黒胡椒は、完熟する前のコショウの実を皮のついたまま乾燥させたスパイスで、色が黒く辛みが強くて香りが高い。ホール、粗挽き、細挽きの形状がある。
また、赤ワイン様ベース液に旨味をさらに付与するために、原料として鰹節や宗田節の粉末をベース液に添加してもよい。
ベース液の原料には、ノンアルコールドリンクの味と香りに変化を持たせるために、他のスパイスやハーブを添加することができる。たとえば、ラベンダー、セージ、コリアンダー、フェンネル、ヒソップ、オレガノ、白胡椒、ピンクペッパー、クミン、クローブ、ナツメグ、メリッサ、カモミール、ペパーミント、スペアミント、ローズマリー、バニラ、オレンジピール、レモンピール、レモンバーム、タラゴン、タイム、バレリアン、ジャスミン、ゆず皮、タラゴン、チャイブ、アグリモニー、アーベンス、ベトニー、ジュニパー、コストマリー、アイブライト、ゲンチアン、マグワート、アルカネット、チャービル、マジョラム、セイボリー、ペニーロイヤル、ハイビスカス等が挙げられる。
ベース液の原料に含むスパイス類は、乾燥したホールスパイスが好ましい。昆布は粉末状でよいが、適当な大きさの板状が好ましい。原料が粉末状であると、加熱抽出後にろ過しても、微細な粉末がベース液中に残って品質に影響するため、固液分離の操作が複雑になる。
白ワイン様ベース液の原料に含むローリエ、昆布、カルダモンの配合割合の目安は、ローリエ1重量部に対して、昆布0.3~15好ましくは2~10重量部、カルダモン3.4~25好ましくは10~20重量部である。原料にさらに他のスパイス類等を添加する場合には、それらとのバランスを考慮して、ローリエ、昆布、カルダモンの配合割合を変化させることができる。
これら原料を水に浸漬させる際、水中での原料の量は0.5~15重量%程度であり、1~12重量%が好ましいが、加熱条件に応じて変えることができる。原料の量が多すぎると、ベース液の味に渋味、苦味を感じ、料理との相性も悪くなる。
赤ワイン様ベース液の原料に含む八角、シナモン、黒胡椒の配合割合の目安は、八角1重量部に対して、シナモン1.5~5好ましくは2~4重量部、黒胡椒2~6好ましくは2~5重量部である。原料にさらに他のスパイス類等を添加する場合には、それらとのバランスを考慮して、八角、シナモン、黒胡椒の配合割合を変化させることができる。
これら原料を水に浸漬させる際、水中での原料の量は1~14重量%程度であり、1~11重量%が好ましいが、加熱条件に応じて変えることができる。原料の量が多すぎると、ベース液の味に辛味、渋味、苦味を感じ、料理との相性も悪くなる。
本発明で原料を浸漬するために用いる水は、飲用や食用に適するものであれば特に制限されない。例えば、硬水、軟水、ミネラルウォーター、水道水、井戸水、精製水などを用いることができ、ミネラルウォーターが好ましく用いられる。
まず、水と原料を容器に入れて原料を水に浸漬し、この原料と水が入った容器を密閉して加熱抽出する。密閉状態で加熱抽出することにより、揮発性香気成分が飛散することなく効率よく抽出され、豊かな風味のベース液を得ることができる。
密閉容器は、密閉可能であればどのような釜や鍋でもよい。また、100℃以上で加熱する場合には加圧下で加熱するため、加熱加圧に耐えられる構造の公知の密閉容器を用いる。たとえば、レトルト耐性のあるパウチなどの耐熱性容器を用いることができ、水と原料を充填及び密封した容器をレトルト槽内に並べ、レトルト槽の温度を蒸気や熱水などにより120℃程度まで上昇させて加熱処理を行う。密封の際、ヘッドスペースの酸素を除くために、窒素ガスなどの不活性ガスを充填してもよい。
本発明では、混合水が入った密閉容器を、80℃以上130℃以下で加熱して抽出する。この加熱抽出温度は、密閉容器の設定温度を意味する。
加熱抽出温度が80℃以上100℃未満の場合には、特に加圧する必要はなく、加熱抽出温度が95℃前後の場合には、原料を水に浸漬して冷蔵庫で3~6日浸漬して得られるいわゆる原料の水出し抽出より、風味の良いベース液が得られる。
加熱抽出温度が100℃以上の場合には加圧するが、抽出時の圧力は、ゲージ圧で0.01MPa以上1MPa以下が好適である。圧力が0.01MPa以上であれば、原料が有する香味をより確実に抽出でき、0.1MPa以上が好ましい。圧力が高過ぎると香りが失われやすく、渋味も生じるので、1MPa以下が好ましい。加圧時の加熱抽出温度は130℃以下である。
本発明では、加熱抽出におけるFo値が0.0077~40で加熱することが重要であり、Fo値がこの範囲になる加熱時間を、加熱温度によって決定する。加熱時間は、通常は1分間以上110分間以下である。
加熱温度が80℃以上130℃以下で、Fo値が0.0077~40であると、得られるベース液はスパイスの香りが十分で、味のバランスも料理との相性も良いが、加熱温度が80℃未満で得られるベース液は、たとえFo値が0.0077~40の範囲でも、スパイスの香りも味も薄く料理との相性がよくない。また、加熱しないで冷水で6時間抽出しても、得られるベース液は、スパイスの香りも味も弱く、味のバランスの評価ができない。
[Fo値とは]
「F値」は、昇温から降温まで全ての加熱殺菌処理工程における殺菌効果を、基準温度での殺菌時間(分)で表したものであり、以下の数式により算出できる(例えば、東京都立食品技術センターだより No.15等参照)。
F=t×10^((T-To)/Z)
T :加熱殺菌処理時の温度(℃)
To:基準温度(℃)
t :時間(分)
Z :D値(生菌数を1/10にする時間(分))を1/10にする温度(℃)
F値は基準温度及び微生物の耐熱性のパラメーターZ値により変わる。そこで、基準温度を121.1℃とし、Z値を10℃としたときのF値を「Fo値」とよぶ。
Fo値は以下の数式により算出される(例えば、容器詰食品の加熱殺菌(理論および応用)(公益社団法人日本缶詰びんレトルト食品協会発行)等参照)。
Fo=t×10^((T-121.1)/10)
Fo値は、湿熱滅菌における微生物不活化能力の指標になる。例えば、110℃、9分間の加熱殺菌処理のFo値は、上記式にあてはめて、0.70である。なお、この値は、瞬時に110℃に達温し、9分間後に瞬時に冷却した場合の値である。実際には、Fo値は、加熱殺菌処理中に加熱殺菌機により一定時間毎に計算及び出力されるので、加熱殺菌機が0.70のFo値を示したとしても、温度及び時間が上記した数値になったとは限らない。
後述する実施例における加熱殺菌処理のうち、Fo値の記載があるものは、加熱殺菌機により示されるFo値が所定の値になるように温度及び時間を調整してなされ、参考として上記数式により算出した温度及び時間を付記した加熱殺菌処理を表し、温度及び時間の記載があるものは、その温度に達温した後、所定の時間に維持するように制御することによりなされた加熱殺菌処理を示す。
このように、Fo値とは、UHT殺菌の条件で、基準温度(121.1℃)で一定数の微生物を死滅させるのに要する加熱時間(分)であって、121.1℃における加熱時間として定義される。例えば、F=1と同等の殺菌条件とは、111.1℃では10分、121.1℃では1分、F=20と同等の殺菌条件とは、121.1℃では20分、137.2℃では30秒のように設定できる。
たとえば、括弧内の温度と加熱時間でのFo値は、Fo値=0.000078(80℃,1分)、Fo値=0.0012(85℃,5分)、Fo値=0.0077(90℃,10分)、Fo値=0.3(110℃,4.8分)、Fo値=0.5(110℃,6.5分)、Fo値=0.7(110℃,9分)、Fo値=3.7(121.1℃,3.7分)、Fo値=10(121.1℃,10分)、Fo値=30(121.1℃,30分)となる。
スパイス類が加熱抽出された後の混合水に固液分離を行い、清澄なベース液とする。固液分離の手段としては、ろ過、遠心分離、フィルタープレス、スクリュープレスなどの公知の手段を用いることができる。得られたベース液は揮発性の香味成分が放散されないように、容器に充填し密閉状態で保存する。容器は密封充填可能なものであれば特に限定されないが、無菌充填、充填後殺菌処理の可能な常温流通できる容器が好ましい。また、光による褐変を抑制することができる不透明な容器であってもよい。
得られたベース液を果汁と混合することにより、ワイン独特の風味を有するワイン様ノンアルコールドリンクを作成することができる。ベース液に対する果汁の割合は、ベース液や果汁の種類や濃度にもよるが、通常は1~3:3~1程度がよい。
白ワイン様ノンアルコールドリンクには、パイナップル果汁を用いると、より白ワインに近い味、香り及び色彩のものが得られる。他にも、グレープフルーツ、レモン、オレンジ、ライム、ミカン、ユズ、カボス、イヨカンなどの柑橘類果汁、リンゴ果汁、西洋梨果汁、桃果汁、ブドウ果汁等、カクテルに使用されるアントシアニン含量の少ない果汁を使用することができ、1種類の果汁を単独使用しても、2種類以上を併用してもよい。
赤ワイン様ノンアルコールドリンクには、クランベリー果汁を用いると、より赤ワインに近い味、香り及び色彩のものが得られる。他にも、エルダーベリー、ベアベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ボイゼンベリー、チェリー、ブドウ、グーズベリー、ハックルベリー、ローガンベリー、オラリーベリー、ラズベリー、スローベリー、ストロベリーなどのベリー果汁やブドウ果汁等、カクテルに使用されアントシアニン含量の多い果汁を使用することができ、1種類の果汁を単独使用しても、2種類以上を併用してもよい。
また、果汁の他にも炭酸飲料、水、炭酸水などで希釈することにより、新しいテイストのノンアルコールドリンクが得られる。
このように、ベース液を果汁等で割ることにより、和食・洋食・中華等あらゆる料理との相性が良い本格的ノンアルコールドリンクを作成することができる。
次に、実施例によって本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明は、以下の試験例によって何ら限定されるものではない。
[ワイン様ノンアルコールドリンクのベース液の調製]
[試験1:白ワイン様ベース液の原料とベース液の調製]
白ワイン様ノンアルコールドリンクのベース液の原料と配合量を表1に示す。
各原料のスパイス及び昆布粉末を調製水に混合した後、レトルト耐性があるアルミラミネート袋に充填した後密封し、121℃、20分間加熱(Fo=20)した。次に、加熱後室温まで冷却した各試験液をろ紙にてろ過することで、ベース液である各試験液(試験例1~16)を調製した。
<官能試験方法及び官能評価方法>
官能評価は、ソムリエ1名を含むよく訓練された官能評価者3名で実施した。試験の際には事前に表1に記載の試験例1、3及び8を用いて、風味のバランスのすり合わせ及びチーズを用いて相性のすり合わせを行った。
(1)試験液の風味のバランス(白ワイン様ノンアルコールドリンクベースとしての香味のバランス)の評価基準
各試験液の香辛料の香りと風味のバランスは、鼻で嗅ぐことで香りのバランスを、その後、口に含んで風味のバランスを評価した。
評価は、3名の評価者が、以下に示す4点法で行い、香りと風味のバランスについてそれぞれの評点の平均点を求め、各平均評価点の合計点で4.5点未満を「×」、4.5点以上5.5点未満を「△」、5.5点以上7.5点未満を「〇」、7.5点以上を「◎」とした。
1点:特定の香辛料の香り又は味が強く、香味ともバランスが悪い。
2点:特定の香辛料の香り又は風味がやや抑制され、香り・風味のバランスがやや
良い。
3点:特定の香辛料の香り又は風味が抑制され、香り・風味のバランスが良い。
4点:香辛料の香り又は風味のバランスが非常によい。
(2)料理との相性の評価基準
食材(モッツアレラチーズ)と試験液との相性を試験した。本試験は2019年に発行された日本醸造協会誌の試験法を参考に実施した。
食材としてモッツアレラチーズを用いて、試験液との相性を評価した。モッツアレラチーズを食して飲み込んでから、各種試験液を口に含んだ時の口中のモッツアレラチーズの風味の残存感及び試験液との相性を、試験液を口に入れた時の試験液の味わいを、以下に示す4点法で評価した。平均点で2.5点未満を「×」、2.5点以上3.0点未満を「△」、3点以上3.7点未満を「〇」、3.7点以上を「◎」とし、特に気が付いた場合にコメント(備考欄)を記した。
1点:料理に合わない。
2点:料理に影響しない(変化なし)。
3点:料理に良く合う。
4点:料理に非常に合う。
試験1の原料の配合と官能評価結果を、下記表1に示す。
本発明の実施例が試験例6、8~12、14、16であり、比較例が試験例1~5、7、13、15である。
スパイスであるローリエ及びカルダモンと昆布は必須の原料であり、上記試験1では、風味のバランスは、原料比がローリエ1に対して、板状乾燥昆布2.5~9.2重量部、カルダモン10~20重量部で評価が高く、またローリエ、カルダモンは粉末ではなくホールであることが好ましい。
また、料理との相性については、スパイスであるローリエ、カルダモンと板状乾燥昆布を水に浸漬した後加熱処理したスパイス・昆布液は、モッツアレラチーズを食した際にペアリングドリンクとして最適であった。
さらに、試験例9と同じ配合比のローリエ、カルダモン、板状乾燥昆布からなる原料に対して、調製水の割合を変えて試験を行った。原料の割合が多くなりすぎると、ベース液の味に渋味、苦味を感じ、料理との相性が悪くなり、また、原料を20重量%程度使用したベース液は、これを水で4倍に希釈しても同様に、渋味、苦味を感じ料理との相性が悪かった。試験例9と同じ配合比の原料では、原料は11.7重量%以下が好ましく、7.5重量%以下のベース液がより好ましかった。
[試験2:赤ワイン様ベース液の原料とベース液の調製]
赤ワイン様ノンアルコールドリンクのベース液の原料と配合量を表2に示す。
各原料のスパイスを調製水に混合した後、レトルト耐性があるアルミラミネート袋に充填した後密封し、121℃、20分間加熱(Fo=20)した。次に、加熱後室温まで冷却した各試験液をろ紙にてろ過することで、ベース液である各試験液(試験例12~22)を調製した。
評価者、官能試験方法及び官能評価方法は、試験1と同じであり、評価者が試験の際には、事前に表2に記載の試験例17、19及び24を用いて、風味のバランスのすり合わせ及びチーズを用いて相性のすり合わせを行った。
(1)試験液の風味のバランス(赤ワイン様ノンアルコールドリンクベースとしての香味のバランス)と(2)料理との相性を、試験1と同じ評価基準で評価した。
なお、以降の試験3~5における評価者、官能試験方法及び官能評価方法も、試験1と同じである。
試験2の原料の配合と評価結果を、下記表2に示す。
本発明の実施例が試験例22、24~27であり、比較例が試験例17~21、23である。
スパイスである八角、シナモン及び黒胡椒は必須の原料であり、上記試験2では、風味のバランスは、原料比が八角1に対して、シナモン2~3.8重量部、黒胡椒2~4重量部で評価が高く、八角、シナモン及び黒胡椒は粉末ではなくホールであることが好ましい。八角、シナモン及び黒胡椒を原料とすることで、香り及びの味の強さ・バランスに優れた赤ワイン様ノンアルコールドリンクベースとなった。
また、料理との相性については、八角、シナモン及び黒胡椒を水に浸漬した後加熱処理したスパイス液は、モッツアレラチーズを食した際にペアリングドリンクとして最適であった。
さらに、試験例22、24と同じ配合比の八角、シナモン、黒胡椒からなる原料に対して、調製水の割合を変えて試験を行った。原料の割合が多くなりすぎると、ベース液に辛味、渋味、苦味を感じ、料理との相性も悪くなり、また、原料を20重量%以上使用したベース液は、これを水で4倍に希釈しても同様に、辛味、渋味、苦味を感じ料理との相性が悪かった。試験例22や24と同じ配合比の原料では、原料は11重量%以下が好ましく、8.4重量%以下がより好ましかった。
[試験3:加熱処理の時間と温度]
白ワイン様ベース液の原料と配合比を表3に、赤ワイン様ベースの原料と配合比を表4に示す。各原料のスパイスまたは昆布粉末を調製水に混合した後、レトルト耐性があるアルミラミネート袋に充填・密封後、80℃から121℃の温度範囲で10分間~100分間加熱した。次いで、加熱後室温まで冷却した各試験液をろ紙にてろ過することで各試験液(試験例6、28~39、24、40~51)を調製した。
また、比較例として、80℃、40分間加熱したベース液と、参考例として6時間又は3日間冷水で抽出したベース液を、それぞれ調製した。
官能試験方法及び官能評価方法は、試験1と同じであり、試験1と同じ評価者が、(1)試験液の風味のバランスと(2)料理との相性を評価した。結果を表3と4に示す。
本発明の実施例は、試験例6、28~32、34~39、24、40~44、46~51であり、比較例は、試験例33、45である。
表3の白ワイン様ベース液、表4の赤ワイン様ベース液は、混合水の加熱温度が、どちらも80℃~121℃でFo値が0.0078以上であると、スパイスの香りが十分で、味のバランスも料理との相性も良いベース液となったが、加熱温度が80℃未満で、Fo値が0.0077未満では、スパイスの香りも味も薄く料理との相性がよくないベース液となった。また、加熱しないで、冷水で6時間抽出して得られるベース液は、スパイスの香りも味も弱く、味のバランスの評価ができなかった。一方、3日間冷水で抽出して得られるベース液は、スパイスの風味のバランスがよく料理との相性も良かったが、抽出時間が長く雑菌が繁殖する可能性もあり、実際の製造方法としては不適であると考えられた。
[試験4:モッツアレラチーズ以外の料理との相性]
白ワイン様ベース液として、試験1と同じ試験液(試験例1~11)を用い、赤ワイン様ベース液として、試験2と同じ試験液(試験例17~27)を用いた。
評価は、日本醸造協会誌,(2019) Vol,114, p.166-173に記載のサンプルを用いて、試験1及び2と同様に実施した。結果を表5と6に示す。
参考文献:日本醸造協会誌(2019)Vol,114,p.166-173酒と料理の相性
ローリエ、乾燥昆布、カルダモン、調整水のレトルト処理溶液は、各種料理との相性がよいことが確認できた。
八角、シナモン、黒胡椒、調整水の加熱処理溶液は、各種料理との相性がよいことが確認できた。
[試験5:ベース液の希釈液(水または果汁)]
白ワイン様ノンアルコールドリンクとして、試験1の試験例6の試験液を用いた。試験例6の試験液(ベース液)を水又は各種果汁で希釈して試験例60~68とした。
試験液について、香り(スパイスと果汁香のバランス)と味(試験液由来の味)を評価した。また、料理との相性はモッツアレラチーズを用いて、相性が良いかどうかを試験1と同様に評価した。結果を表7に示す。
赤ワイン様ノンアルコールドリンクとして、試験2の試験例19の試験液を用いた。試験例24の試験液(ベース液)を水又は各種果汁で希釈して試験例70~77とした。
試験液については、香り(スパイスと果汁香のバランス)と味(試験液由来の味)を評価した。また、料理との相性は焼き鳥(モモ肉塩)を用いて、相性が良いかどうかを試験2と同様に評価した。結果を表8に示す。
水や果汁で希釈しても料理との相性はよいが、ベース液を3倍以上に希釈すると、果汁の香りが強く香りや味が果汁由来となり、スパイスや昆布由来の香りや味と異なるものとなる。
水や果汁で希釈しても料理との相性はよいが、ベース液を2倍以上に希釈すると、果汁の香りが強く香りや味が果汁由来となり、スパイスや昆布由来の香りや味と異なるものとなる。
[試験6:赤ワイン様ノンアルコールドリンク原料に鰹節を追加した場合]
赤ワイン様ノンアルコールドリンクとして、試験2の試験例24の試験液を用いて、この赤ワイン様ノンアルコールドリンクベース液に鰹節粉末を0.07~0.5%(w/w)添加して、試験例80~82とした。
試験液について、香り(スパイスと果汁香のバランス)と味(試験液由来の味)を評価した。また、料理との相性はモッツアレラチーズを用いて、相性が良いかどうかを試験1と同様に評価した。結果を表9に示す。
赤ワイン様ノンアルコールドリンクベース液の原料として、鰹節粉末を八角1重量部に対して0.5重量部以下、好ましくは0.15重量部以下添加すると、他の原料の香りのバランスや風味に影響なく、旨味を加味できることが分かった。



Claims (8)

  1. 原料を水に浸漬し、その浸漬混合水を、密閉容器内で加熱抽出し、その後固液分離することを特徴とする、ノンアルコールドリンクベース液の製造方法であって、
    前記原料が、(1)ローリエ、昆布、およびカルダモンを含む原料、または(2)八角、シナモン、および黒胡椒を含む原料であり、前記密閉容器内での加熱抽出が、80℃~130℃でFo値が0.0077~40で行われる、製造方法。
  2. 前記原料の(1)において、ローリエ1重量部に対して、昆布0.3~15重量部、カルダモン3.4~25重量部を含む、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記原料の(1)において、前記浸漬混合水は、水中に0.5~15重量%の原料が浸漬している、請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記原料の(2)において、八角1重量部に対して、シナモン1.5~5重量部、黒胡椒2~6重量部を含む、請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記原料の(2)において、前記浸漬混合水は、水中に1~14重量%の原料が浸漬している、請求項1に記載の製造方法。
  6. 前記原料に含まれるスパイスが、乾燥したホールスパイスである、請求項1に記載の製造方法。
  7. 請求項1ないしのいずれかに記載の製造方法で製造された、常温保存可能なノンアルコールドリンクベース液。
  8. 請求項に記載のノンアルコールドリンクベース液と果汁とを含む、ワイン様ノンアルコールドリンク。
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スパイスがあったら作りたい!本場のチャイの作り方 -Yuki's Small Kitchen,[online],インターネット,https://yuki-kitchen.tokyo/archives/4233
スパイスティー by nanasmonde 【クックパッド】,[online],インターネット,2016年07月26日,https://cookpad.com/recipe/3994209

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