以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態では遊技機の一つであるパチンコ遊技機について説明するが、その他の遊技機(例えば、スロットマシン等)であってもよい。以下の説明において、基本的に「前後」とは、遊技機の前側に遊技者が居る場合に、遊技者側が「前」で、遊技機側が「後」を意味し、「上下」とは遊技機の上面側が「上」で、下面側が「下」を意味し、「左右」とは遊技する遊技者の左手側が「左」を意味し、右手側が「右」を意味する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各構成の自由な組み合わせ、あるいは各構成の任意の変形、もしくは各構成の省略が可能である。
図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技盤6を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、ガラスユニット8が取り付けられている前枠10とを備えている。
前枠10のうちガラスユニット8を取り囲む部分は、光を透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また、前枠10には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカ14が複数設けられている。
前枠10の下部中央には、遊技球を貯留するための上皿16が設けられており、上皿16の内側側面の左部には、遊技機から遊技者に遊技球を払い出すための払出口が設けられている。前枠10の下部右側には、グリップユニット20が設けられており、遊技者がグリップユニット20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機の内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。なお、本実施形態の発射装置は、1分間に99個(1秒間に1.65個)の遊技球を発射することができる。
上皿16の内側側面の右部には、上皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口が設けられている。また、上皿16の下方には、上皿16に遊技球を貯留しきれなくなった場合に余剰の遊技球を貯留しておく下皿24が設けられている。
上皿16の縁部の手前側には、演出操作装置26が設けられており、遊技者が演出操作装置26を操作すると、遊技機で行われる演出が変化する。詳細には演出操作装置26は、押しボタンスイッチおよびロータリースイッチ(ジョグダイヤル)を内蔵しており、演出操作装置26を押下する操作と、演出操作装置26を回転させる操作を検出することができるようになっている。
図2は、図1で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。図2に示すように遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また、遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に誘導する。
遊技盤6の中央部には、遊技を盛り上げるための演出画像等を表示する液晶ディスプレイ32と、液晶ディスプレイ32を取り囲むように形成されたディスプレイ枠34を備える演出ユニット36が設けられている。
本実施形態では、液晶ディスプレイ32の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4か右側の遊技領域4を落下するようになっている。そして遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
ディスプレイ枠34の左部には、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を落下する遊技球が通過できる開口40が形成されており、この開口40を通過した遊技球はディスプレイ枠34に設けられている通路42を通過して、液晶ディスプレイ32の下方に設けられたステージ44に落下するようになっている。このステージ44の上面は滑らかな曲面となっているとともに、ステージ44とガラスユニット8との間に遊技球がステージ44から下方に落下できる隙間が形成されており、通路42からステージ44上に落下した遊技球がステージ44上を左右に往復移動した後にステージ44の中央部付近から下方に落下するようになっている。
ステージ44の中央部の下方には、第1始動入賞口46が設けられている。
また、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、通過ゲート48が設けられている。また、通過ゲート48の下方に、第2始動入賞口50が設けられている。この第2始動入賞口50には、第2始動入賞口50に遊技球が進入しにくい縮小状態(進入を補助しない状態・非補助状態)と遊技球が進入しやすい拡大状態(進入を補助する状態・補助状態)との間で動作可能な補助部材を備える普通役物52が設けられている。
液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、第2始動入賞口50の下方に、大入賞口54が設けられている。この大入賞口54には、大入賞口54を塞ぐ可動部材を備える特別役物56が設けられている。特別役物56は、大入賞口54に遊技球が進入不可能な閉状態と、大入賞口54に遊技球が進入可能な開状態との間で動作可能に構成されている(図2は閉状態を示している)。特別役物56は、大当たりが当選すると開始される特別遊技状態において、所定条件下で開状態となるように制御される。
大入賞口54の下方には、大入賞通路58が下方に向かって設けられている。大入賞通路58の下端には、通常進入口62が設けられている。また、大入賞通路58の下方には、大入賞通路58の途中から下方に向かって分岐するように特定通路65が設けられている。この特定通路65には、特定通路65を塞ぐ可動部材を備える特定役物66が設けられている。特定役物66は、特定通路65に遊技球が進入不可能な閉状態と、特定通路65に遊技球が進入可能な開状態との間で動作可能に構成されている(図2は閉状態を示している)。特定役物66は、特別遊技状態において所定条件下で開状態となるように制御される。特定通路65の下端には、特定進入口68が設けられている。また、遊技領域4の最下部には、いずれの入賞口にも進入せずに遊技領域4を落下した遊技球を遊技機の内部に回収するアウト口69が設けられている。
遊技球の発射装置は、図1で示したグリップユニット20の回転量を調整することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、グリップユニット20の回転量が少ない場合には液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射され、グリップユニット20の回転量が多い場合には液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射される。
遊技者は、遊技状況に応じてグリップユニット20の回転量を調整し、遊技球が左側の遊技領域4を落下して、あるいは開口40と通路42とステージ44を通過して第1始動入賞口46に進入するように遊技球を発射させたり(左打ち)、遊技球が右側の遊技領域4を落下して、通過ゲート48を遊技球が通過するように、あるいは第2始動入賞口50に遊技球が進入するように、あるいは大入賞口54に遊技球が進入するように遊技球を発射させたりする(右打ち)。
遊技盤6の右下部であって、遊技領域4の外側には、遊技機の各種状態をランプ等の点灯および消灯により示す状態表示部70が設けられている。本実施形態の遊技機は、メイン基板およびサブ基板を含む制御基板によって制御される。そして、メイン基板やサブ基板等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
メイン基板は、入力手段(第1始動入賞口センサ、通過ゲートセンサ、第2始動入賞口センサ、大入賞口センサ、通常進入口センサ、特定通路センサ、払出センサ等)からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、出力手段(状態表示駆動装置、普通役物駆動装置、特別役物駆動装置、特定役物駆動装置、払出装置等)の動作制御を行う。
サブ基板は、メイン基板から送られてくるコマンドや、演出操作装置26に対する操作を検出する演出操作センサからの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、演出装置(演出表示装置、音響装置、演出物駆動装置等)の動作制御を行う。
本実施形態の遊技機では、図2に示すように、遊技領域4が左側に位置する左打ち領域4aと右側に位置する右打ち領域4bとに区画されており、遊技者が遊技球の発射強度を変化させることにより、異なる領域に遊技球を落下させることができるようになっている。
また、遊技領域4の上端部(上部)には、左打ち領域4aと右打ち領域4bとを繋ぐ遊技球通路80が設けられている。そして、所定の発射強度以上で発射装置から発射された遊技球は遊技球通路80を通過して右打ち領域4bに進む一方、所定の発射強度未満で発射装置から発射された遊技球は遊技球通路80を通過せずに左打ち領域4aに進むようになっている。
遊技球通路80は、外レール28と、この外レール28に沿って、外レール28よりも下方に設けられたレール81とによって形成されている。また、遊技球通路80は、外レール28の上端を含んで形成されている。また、遊技球通路80の幅(外レール28とレール81との間隔)は、最も狭い部分で、遊技球1個分の直径よりも長く、遊技球2個分の直径よりも短くなっている。また、この遊技球通路80の幅が最も狭くなる部分は、遊技球通路80の頂部、換言すると外レール28の上端(頂部:頂点)とレール81の当該上端に対向する部分によって形成される部分、さらに換言すると遊技領域4の上端に位置する部分となっている。
また、本実施形態の遊技機では、図1および図3に示すように、前枠10の上部に、左右方向に長尺な略方形箱状の意匠部(意匠部材)84が設けられている。また、意匠部84は、左右方向の長さが前枠10の左右方向の長さの半分以上となっている。また、意匠部84は、その前面が、遊技領域4およびガラスユニット8よりも前方に位置するよう、前方に突出して配置されている。
なお、本実施形態の遊技機においては、ガラスユニット8は、板面を平行にして前後方向に並べられた2枚の透明板(ガラス板)8a,8bを有している。
意匠部84は、その内部に設けられた照明用のLED基板(図示せず)と、これを覆う外装部材85とを備えており、外装部材85の内側に、LED基板を収納するスペースが確保されている。また、外装部材85の意匠部84前面を構成する部分には機種名等を表わすロゴが付されており、内部に設けられたLED基板によってロゴが光るようになっている。
なお、意匠部84の内部にスピーカ等が設けられていてもよい。
意匠部84の下面86は、前側部分が最も下方に位置している。また、当該前側部分は、水平面に略平行な平面87となっている。また、意匠部84の下面86は、平面87の後端より後ろ側が、水平面に対して傾斜した傾斜面88となっている。そして、意匠部84の下面86は、後側部分(傾斜面88部分)が、後方に向かうにつれて上方に向かう形状となっている。すなわち、意匠部84は、後側部分よりも前側部分が下方に突出しており、突出部90が形成されている。また、意匠部84の下面86(傾斜面88)の後端は、ガラスユニット8に当接または近接している。
なお、意匠部84の下面86の後端の形状は、外レール28の形状に沿って形成されていてもよい。すなわち、下面86の後端が、正面から見た場合に上側に凸となるように湾曲した形状となっていてもよい。また、これに合わせて下面86(傾斜面88)の形状が上側に向けてくぼんだすり鉢状となっていてもよい。
図3は、図1のA-A線断面における要部の概略図であり、遊技領域4の上端(頂部:外レール28の上端)を通る上下方向および前後方向に平行な面で切った断面を示すものである。図3に示す断面は、レール81の上端(頂部)および意匠部84の下面86の後端の上端(頂部)も通っている。
意匠部84の下面86の後端は、遊技領域4の上端に対応する部分(遊技領域4上端の前方部分)において、遊技領域4の上端よりも下方に位置している。換言すると、意匠部84の下面86の後端は、遊技球通路80の上面80a(外レール28の後述する案内面113)の上端よりも下方に位置している。また、意匠部84の下面86の後端は、遊技球通路80の下面80b(レール81の遊技球が接する面)の上端よりも上方に位置している。また、意匠部84の下面86の後端は、遊技領域4の上端に位置した状態の遊技球B(遊技球通路80の上面80aの上端に接した状態の遊技球:外レール28(案内面113)の頂部に接した状態の遊技球)の下端よりも上方に位置している。より具体的には、当該状態の遊技球Bの中心(図3に一点鎖線Cで図示)よりも上方に位置している。
また、突出部90は、遊技領域4の上端に位置した状態の遊技球Bの中心よりも下方に突出している。換言すると、突出部90の下端は、当該状態の遊技球Bの中心よりも下方に位置している。より具体的には、突出部90の下端は、当該状態の遊技球Bの下端よりも下方に位置している。また、突出部90は、遊技球通路80の下面80bの上端よりも下方に突出している。
以上から明らかなように、意匠部84は、前後方向(遊技盤6およびガラスユニット8に垂直な方向)において、遊技領域4の上端に位置した状態の遊技球Bと重なり合うようになっており、当該状態の遊技球B全体を覆うようになっている。また、意匠部84は、下面86の後端における遊技領域4の上端に対応する部分(遊技領域4上端の前方部分)が、前後方向(遊技盤6およびガラスユニット8に垂直な方向)において、遊技領域4の上端に位置した状態の遊技球Bの少なくとも下半分と重ならないようになっており、当該状態の遊技球の少なくとも下半分を覆わないようになっている。また、下面86の後側部分は、傾斜面88となっている。このため、遊技球が遊技領域4の上端に位置する場合であっても、遊技領域4を転がる遊技球を遊技者が容易に視認できるようになっている。ここで、所定の位置、具体的には遊技者のアイポイントからは、遊技者が顔を上下左右に動かすことなく当該状態の遊技球の少なくとも下半分が見えるようになっていることが好ましい。遊技者のアイポイントとは、椅子に座って遊技をするときの遊技者の目の位置を意味する。具体的には、例えば、遊技者の目とガラスユニット8との前後方向における距離が30~50cmの間であって、遊技者の目と遊技機底面との上下方向における距離(高さ)が40~60cmの間である場合に、当該状態の遊技球の少なくとも一部(下半分)を視認することができるようになっているとよい。換言すると、ガラスユニット8からの距離が30~50cmの間であって、遊技機底面からの高さが40~60cmの間である所定点から遊技領域4の上端に位置する遊技球B(遊技球Bの中心よりも下側の部分)までの直線上に意匠部84がかからないようになっているとよい。このような構成によれば、意匠部84を大型化しつつ遊技領域を移動する遊技媒体の視認性を確保することができる。
次に、遊技領域4の上端(頂部:外レール28の上端)を通る上下方向および前後方向に平行な面で切った断面における、意匠部84と、遊技球通路80と、遊技領域4の上端に位置した状態の遊技球Bとに関する各種長さについて、図3を参照しながら説明する。
図3に示すように、当該断面において、遊技球通路80の上面80a(後述する第1の基準線BL1)は、意匠部84の下面86の後端91よりも上方に位置している。なお、以下では、意匠部84の下面86の後端部を、第1意匠部91ともいう。第1意匠部91は、遊技球通路80の上面の上端を通り、遊技球通路80の上面80aの短手方向に延びる水平線を第1の基準線BL1とした場合に、意匠部84の下面86における、第1の基準線BL1と交わる鉛直線が交わり得る部分のうち、最も後側の部分ともいえる。また、第1意匠部91は、遊技球通路80の下面80bのうち、遊技球通路80の上面80aの上端の直下に位置する部分を通り、遊技球通路80の上面80aの短手方向に延びる水平線を第2の基準線BL2とした場合に、意匠部84の下面86における、第2の基準線BL2と交わる鉛直線が交わり得る部分のうち、最も後側の部分ともいえる。本実施形態の遊技機では、当該断面において、遊技球通路80の上面80aと第1意匠部91との上下方向における間隔L1は、約4mmとなっている。すなわち、間隔L1は、遊技球の直径(11mm)以下、より具体的には直径未満となっている。なお、間隔L1は、第1の基準線BL1から第1意匠部91までの距離(鉛直線上における距離)ともいえる。
また、当該断面において、遊技球通路80の上面80a(第1の基準線BL1)は、意匠部84の下面86の下端92(平面87の後端)よりも上方に位置している。なお、以下では、意匠部84の下面86の下端部(平面87の後端部)を、第2意匠部92ともいう。第2意匠部92は、意匠部84の下面86における、第1の基準線BL1と交わる鉛直線が交わり得る部分のうち、最も下側の部分ともいえる。また、第2意匠部92は、意匠部84の下面86における、第2の基準線BL2と交わる鉛直線が交わり得る部分のうち、最も下側の部分ともいえる。本実施形態の遊技機では、当該断面において、遊技球通路80の上面80aと第2意匠部92との上下方向における間隔L2は、約40mmとなっている。すなわち、間隔L2は、遊技球の直径以上、より具体的には直径を超える長さとなっている。なお、間隔L2は、第1の基準線BL1から第2意匠部92までの距離(鉛直線上における距離)ともいえる。
また、当該断面において、遊技球通路80の下面80b(第2の基準線BL2)は、第1意匠部91よりも下方に位置している。本実施形態の遊技機では、当該断面において、遊技球通路80の下面80bと第1意匠部91との上下方向における間隔L3は、約14mmとなっている。すなわち、間隔L3は、遊技球の半径以上、より具体的には半径を超える長さ、さらに具体的には直径以上(直径を超える長さ)となっている。なお、間隔L3は、第2の基準線BL2から第1意匠部91までの距離(鉛直線上における距離)ともいえる。
また、当該断面において、遊技球通路80の下面80b(第2の基準線BL2)は、第2意匠部92よりも上方に位置している。本実施形態の遊技機では、当該断面において、遊技球通路80の下面80bと第2意匠部92との上下方向における間隔L4は、約22mmとなっている。すなわち、間隔L4は、遊技球の直径以上、より具体的には直径を超える長さとなっている。なお、間隔L4は、第2の基準線BL2から第2意匠部92までの距離(鉛直線上における距離)ともいえる。
以上のように、第2意匠部92を、遊技球通路80の上面80a(第1の基準線BL1)よりも下方に位置させることで意匠部84を大型化することができ、遊技球通路80の下面80b(第2の基準線BL2)よりも下方に位置させることで意匠部84をさらに大型化することができる。また、このように意匠部84を大型化しつつも、遊技球通路80の上面80a(第1の基準線BL1)と第1意匠部91との間隔L1を遊技球の直径以下(直径未満)としたことにより、遊技球が強く打ち出された場合(上面80aに沿って遊技球が転がる場合)において、遊技球の視認性を確保することができる。また、このように意匠部84を大型化しつつも、遊技球通路80の下面80b(第2の基準線BL2)と第1意匠部91との間隔L3を遊技球の半径以上(半径を超える長さ)としたことにより、遊技球が弱く打ち出された場合(下面80bに沿って遊技球が転がる場合)において遊技球の視認性を確保することができる。
次に、外レール28に係る構成について図4~図9を参照しながら説明する。
外レール28は、外レール28を支持する支持部材としてのレールベース100に支持される。そして、レールベース100が、遊技盤6に固定されることで、外レール28が遊技盤6に取り付けられる。なお、レールベース100は、例えば、ねじ止めによって遊技盤6に固定される。また、遊技盤6は、透明の樹脂によって略方形の板状に形成されている。
外レール28は、薄板状の長尺な部材となっている。なお、以下では、外レール28に係る各長さについて、長さ方向(長手方向)の長さを「長さ」といい、幅方向(短手方向)の長さを「幅」といい、厚さ方向の長さ(板厚)を「厚さ」という。本実施形態においては、図5に示すように、外レール28の長さLは、900mm以上(少なくとも、800mm以上)となっている。また、外レール28の幅Wは、約15mmとなっている。また、外レール28の板厚Tは、約0.6mmとなっている。また、本実施形態においては、外レール28は金属、具体的にはステンレス鋼(例えば、SUS430)によって形成されている。
外レール28の一端部(始端部)には、略L字状に折り曲げられた折り曲げ部110が形成されている。また、外レール28の他端部(終端部)には、略U字状に曲げられたU字形状部(曲部)112が形成されている。
U字形状部112の曲げ半径Rは、約6mmとなっている。換言すると、U字形状部112の両端の間隔(U字形状部112における対向する面同士の間隔)は、約12mmとなっている。また、U字形状部112は、外レール28の厚さ方向において、約12mmの高さHを有している。
なお、U字形状部112の曲率は、後述する湾曲面126の曲率よりも大きく、レールベース100に取り付けられた状態(遊技機として組み立てられた状態)の外レール28の案内面113の曲率よりも大きくなっている。
外レール28には、折り曲げ部110とU字形状部112との間に、案内面113が形成されている。案内面113は、発射装置から発射された遊技球が当たる面であり、発射装置から発射された遊技球は案内面113に沿って転がり、遊技領域4に案内される。
また、外レール28には、略方形状の穴114が形成されている。穴114は、外レール28のU字形状部112(U字形状部112に対応する位置)に形成されている。また、穴114の長さは、U字形状部112の長さを超える長さとなっている。換言すると、穴114は、U字形状部112の長さ方向(U字に沿った方向)の全体にわたり形成されている。具体的には、穴114は、U字形状部112と、案内面113との間に形成された角部115aにまでわたって形成されている。換言すると、穴114は、U字形状部112の長さ方向における両側端部(U字形状部112と他の部分との境目)に形成された角部115a,115bの少なくとも一方(好ましくは両方)にまでわたって形成されている。
なお、穴114は、角部115a,115bの少なくとも一方を越えて形成されていてもよい。なお、角部115a,115bは、R形状となっている。
穴114の幅Waは、外レール28(U字形状部112)の幅Wの1/2以下であることが好ましく、1/3以下であることがさらに好ましい。また、穴114の幅Waは、外レール28(U字形状部112)の幅Wの1/5以上であることが好ましく、1/4以上であることがさらに好ましい。穴114の幅Waをこのように設定することで、U字形状部112の柔軟性を高めつつ、U字形状部112の強度を高く維持することができる。本実施形態においては、穴114の幅Waは、4mmに設定されている。
なお、穴114は、外レール28の厚さ方向に貫通するものでなくてもよい。換言すると、穴114部分は、他の部分に比べて肉薄に形成されていればよい。さらに換言すると、穴114は、何らかの肉抜きがされた肉抜き部であればよい。すなわち、外レール28のうち、U字形状部112の穴114が形成された部分は、案内面113が形成された部分に比べて、板面に垂直な断面における断面積が小さくなっていればよい。
また、外レール28には、位置決め用の孔118が複数(本実施形態では5個)形成されている。各孔118には、後述する突出部128が挿入されるようになっている。孔118は、長さが幅の2倍以上の長円形となっている。本実施形態では、孔118は、長さLaが5.2mm、幅Wbが2mmとなっている。
また、孔118は、長さ方向において一列に並べて配置されている。また、孔118は、幅方向における中心から外れて(中心にかからないように)配置されている。具体的には、外レール28の幅方向において、孔118の中心から外レール28の端までの距離Wcは、2.7mmに設定されている。また、孔118は、案内面113を転がる遊技球が当たることのない位置に配置されている。より具体的には、案内面113を転がる遊技球が当たることのない位置に、全ての孔118が配置されている。
なお、孔118は、全て案内面113に形成されており、折り曲げ部110、U字形状部112およびU字形状部112よりも終端側の部分(延長部120)には形成されていない。また、外レール28の案内面113には、複数の孔118と同一直線状に、円形の孔119が2つ形成されている。この2つの孔119は、外レール28の加工の際に使用される孔であり、孔119には、後述する突出部128は挿入されない。
図6~図8は、レールベース100に外レール28が取り付けられた取付状態を示す図である。レールベース100は、図6に示すように、黒色の樹脂材料によって略L字状に形成されている。また、レールベース100は、円弧状に形成された湾曲面126を有している。湾曲面126は、遊技盤6(遊技領域4)の左下側から、左上側を通って、右上側に至るように形成されており、右下側が開いた形状に形成されている。
湾曲面126には、長さ方向に沿って複数(本実施形態では5個)の突出部128が形成されている(図4参照)。突出部128は、湾曲面126の前後方向における中心よりも後方に配置されている。また、各突出部128は、外レール28の各孔118と、互いに対応する位置に配置されている。
また、湾曲面126の前縁には、湾曲面126よりも遊技領域4側に突出する壁部129が、湾曲面126に沿って形成されている(図8、図9参照)。
レールベース100の左下部(一端部)には、図6および図8に示すように、外レール28の折り曲げ部110が挿入される断面略L字状の凹部130が設けられている。また、凹部130には、外レール28の長さ方向における一端面(始端側の端面)が突き当たる突き当て面(当接面)131が形成されている。
なお、凹部130は、外レール28の長さ方向において、外レール28の当該一端面以外の部分が当たらないようになっている。具体的には、外レール28の折り曲げ部110のうち、案内面113に交差(略直交)する方向に延びる逃げ部110aは、(少なくとも外レール28の長さ方向において)凹部130に当たらないようになっている。
また、レールベース100の右上部(他端部)には、図6および図7に示すように、外レール28の長さ方向における他端面(終端側の端面)が突き当たる突き当て面(当接面)135が形成されている。また、レールベース100の右上部には、U字形状部112が収容される収容部137が形成されている。
収容部137は、湾曲面126の右上側の端に隣接して設けられている。収容部137は、断面略コ字状の壁部137aによって形成された空間137bを有している。また、空間137bは、湾曲面126よりも遊技領域4の外側に向かって広がる空間となっている。そして、この空間137bにU字形状部112が収容されるようになっている。壁部137aの一端は、湾曲面126の右上側の端に接続されている。また、壁部137aの他端137cは、湾曲面126の仮想延長線上(湾曲面126をその曲率にしたがってそのまま延長した場合の所定位置)に配置されている。また、当該他端137cよりも湾曲面126から遠ざかる位置であって、外レール28の板厚方向反対側の位置には、リブ139が形成されている。そして、当該他端137cとリブ139との間に挟まれるように、外レール28の延長部120が配置されるようになっている。
外レール28は、折り曲げ部110がレールベース100の凹部130に挿入され、一端面が突き当て面131に突き当てられている。また、外レール28は、他端面が突き当て面135に突き当てられている。そして、外レール28は、レールベース100に取り付けられた取付状態において、突き当て面131と突き当て面135との間で突っ張った状態となっている。すなわち、外レール28の長さLは、突き当て面131から突き当て面135までの距離(湾曲面126に沿った方向における距離)よりも長く設定されている。本実施形態の遊技機においては、外レール28の長さLは、当該距離よりも3mm長く設定されている。換言すると、外レール28は、外レール28が設置される部分の長さ(突き当て面131から突き当て面135までの距離)に対して、3mmの余長を有している。
取付状態においては、U字形状部112によって、外レール28の余長が吸収されるようになっている。すなわち、まず、取付状態においては、外レール28は、レールベース100の湾曲面126に沿って配置される。このとき、外レール28の案内面113とは反対側の面(裏面)の略全体が、湾曲面126の略全体に接した状態となる。換言すると、案内面113は、湾曲面126に沿った面(略平行な面)となる。また、U字形状部112の両端の間隔(角部115a,115bの間隔)が縮まるようにU字形状部112がたわみ、これによって外レール28の余長が吸収される。そして、突き当て面131と突き当て面135との間で、外レール28が張られた状態となる。
なお、図6および図7では、外レール28の終端28aが、突き当て面135を貫いて表示されているが、実際には、当該終端28aは、突き当て面135に突き当たって止まり、突き当て面135を貫通するものではない。換言すると、図6および図7における、突き当て面135を貫通している部分が、外レール28の余長部分であり、当該貫通している部分の長さが、U字形状部112によって吸収される。なお、U字形状部112は、取付状態(余長を吸収してたわんだ状態)でも、収容部137の壁部137aに当たらないようになっている。
本実施形態の遊技機では、外レール28の余長3mmは、U字形状部112の両端の間隔(U字形状部112における対向する面同士の間隔:約12mm)よりも短く設定されている。より具体的には、余長は、U字形状部112の曲げ半径R(約6mm)以下(U字形状部112の両端の間隔の半分以下)に設定されている。このため、U字形状部112によって余長を効果的に吸収することができる。
なお、基準値(設計値)としての余長3mmは、外レール28の公差よりも長く設定されている。本実施形態の遊技機では、外レール28の長さLの公差は、±0.8mmに設定されている。そこで、外レール28が最大限短く製造された場合(公差が下限となる-0.8mmとなる場合)であっても、0mm以上の余長(本例においては、2.2mmの余長)が生じるように、余長の基準値が設定されている。すなわち、外レール28の長さLは、公差を含めても余長が生じる長さに設定されている。また、外レール28が最大限長く製造された場合(公差が上限となる+0.8mmとなる場合)であっても、U字形状部112の曲げ半径R以下(U字形状部112の両端の間隔の半分以下)の余長(本例においては3.8mmmの余長)となるように、余長の基準値が設定されている。
また、取付状態においては、レールベース100の複数の突出部128のそれぞれが、外レール28の複数の孔118のそれぞれに挿入されている。ここで、孔118の長さLaは、取付状態において突出部128に当接しない長さに設定されている。また、孔118の幅Wbは、取付状態において突出部128に当接し得る長さに設定されている。
突出部128は、外レール28の幅方向において孔118に当接することで、外レール28が幅方向に動くことを規制している。すなわち、突出部128は、外レール28の動きを規制する規制部(規制手段)となっている。そして、突出部128と孔118とは、外レール28の幅方向における位置を決める位置決め部(位置決め手段)として機能している。
なお、当該規制部は、突出部128のような形でなくてもよく、例えば、ピン等であってもよい。具体的には、例えば、規制部としての割りピンを、孔118を貫通するようにして(割りピンの足が孔118を跨ぐようにして)設け、当該割りピンの両足をレールベース100あるいは遊技盤6等に嵌め込むことで、当該割りピンによって、外レール28の動きを規制してもよい。
一方で、取付状態において、突出部128は、外レール28の長さ方向において孔118に当接しないようにされており、外レール28が長さ方向に動くことは規制しないようになっている。換言すると、突き当て面131と突き当て面135との間に収められ、長さが縮められた外レール28の反発力は、突き当て面131と突き当て面135に加わり、突出部128には(ほとんど)加わらないようになっている。これにより、外レール28の長さ方向における位置決めを、突き当て面131と突き当て面135とによって安定して行うことができる。さらに、本実施形態の遊技機では、外レール28の折り曲げ部110の逃げ部110aが、外レール28の長さ方向において凹部130に当たらないようになっているので、外レール28の長さ方向における位置決めを、突き当て面131と突き当て面135とによってより安定して行うことができる。
なお、突き当て面131,135からの反発力以外の外力を無理やり加え(例えば、人力等により)、U字形状部112を無理やり縮ませた場合等には、外レール28の長さ方向において、孔118や逃げ部110aがレールベース100に当接し得るようになっていてもよい。
また、突出部128は、外レール28の板厚方向における長さ(高さ)が、外レール28の板厚以下に設定されている。すなわち、突出部128は、外レール28の案内面113よりも遊技領域4側に突出しないようになっている。
また、外レール28が、レールベース100に対して遊技機の前側(外レール28の幅方向)に最大限動いた場合でも、外レール28の前側の端面は、レールベース100の壁部129に当接しないようになっている。すなわち、壁部129は、外レール28の動きを規制する機能は有していない。一方、壁部129は、外レール28の板厚方向における長さ(高さ)が、外レール28の板厚以上に設定されており、外レール28の端面が遊技者から見えないようにする機能を有している。
ただし、壁部129は、外レール28の動きを規制するものであってもよい。
ここで、外レール28に沿って転がる遊技球Bと、孔118等との関係について、図9を参照しながら説明する。図9は、外レール28およびレールベース100の要部を示す概略図であり、案内面113および湾曲面126に垂直な平面で切った断面を示すものである。
図9に示すように、孔118および突出部128は、外レール28に沿って転がる遊技球Bに当たらない位置に形成されている。より詳細に説明すると、孔118は、外レール28が幅方向において最大限動いた場合であっても(例えば、図9における上側に最大限動いた場合であっても)、遊技球Bに当たらない位置に形成されている。換言すると、突出部128は、孔118が遊技球Bに当たらないように、外レール28の幅方向における動きを規制しているともいえる。なお、図9では、突出部128は、案内面113よりも遊技領域4側に突出しているが、このように突出部128が突出して形成される場合であっても、突出部128の突出量は、突出部128が遊技球Bに当たらないように設定されることが好ましい。
なお、図9に示すように、案内面113(湾曲面126)は、外レール28の幅方向において、前側に向かうほど遊技領域4側(外レール28の径方向内側)に向かう傾斜面となっている。換言すると、案内面113は、遊技球を前方向に流れにくくする(後側に沿って流れやすくする)ための傾斜面となっている。
本実施形態の遊技機によれば、レール28は、略U字状に曲がったU字形状部112と、U字形状部112に対応する位置に形成された穴114と、を備え、穴114は、U字形状部112のU字に沿った方向において、U字形状部112の全体にわたる長さとなるので、製造上生じるレール28の長さのバラつきをU字形状部112で吸収し、レール28を安定して正確に取り付けることができる。また、U字形状部112に対応する位置に穴114を形成することで、U字形状部112を案内面113部分よりも柔らかくすることができ、U字形状部112を案内面113部分に比べ変形しやすくすることができる。このため、レール28をレールベース100に取り付ける際に、案内面113を適度に張りつつ、余計な力をU字形状部112に逃がして、レール28を正確に取り付けることができる。したがって、レール28に沿って転がる遊技球の動きを安定させることができ、快適な遊技が提供できる。
また、穴114の長さをU字形状部112の全体にわたる長さとしたことにより、U字形状部112内における力のかかり具合を均等にすることができる。このため、U字形状部112内における一部に力がかかりすぎる等して、レール28の変形がいびつとなることを防止でき、レール28をより正確に取り付けことができる。また、U字形状部112内における一部に力がかかりすぎる等して、レール28が破損してしまうことを防止できる。さらに、本実施形態においては、穴114は、U字形状部112の長さ方向における両側端部に形成された角部115a,115bの少なくとも一方にまでわたって形成されているので、負荷が集中しやすい角部115a,115bの柔軟性を高め、角部115a,115bが壊れてしまうことを防止できる。
また、穴114は、レール28の幅方向において、レールの幅Wの1/3以下の長さ(4mm)となっているので、U字形状部112の剛性を適切な範囲にすることができる。すなわち、U字形状部112の剛性を一定以上の高さとすることができ、レール28にかかる力をU字形状部112が吸収しすぎてしまうことを防止できる。したがって、案内面113の張りが弱まりすぎてしまうことを防止でき、遊技球の動きをより安定させることができる。
また、案内面113には、位置決めを可能とする孔118が複数(5個)形成されており、孔118は、全て、前記案内面に沿って転がる遊技球が当たらない位置に形成されているので、遊技球が孔118の上を転がり振動してしまうことなどを防止できる。したがって、遊技球の動きをより安定させることができる。
なお、図7に示すように、案内面113のU字形状部112側の端部には、弾性体(例えばゴム)により形成された弾性部材150が配置される。そして、U字形状部112の近傍において、外レール28は、弾性部材150と湾曲面126とに挟まれた状態となる。弾性部材150は、案内面113に沿って終端側(右打ち領域4b)まで案内された遊技球が衝突する衝突面151を有している。そして、弾性部材150は、遊技球が遊技機の部材に衝突する際の衝撃を緩和するようになっている。
また、図10に示すように、複数の孔118(複数の突出部128)は、全て、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上端(上頂点)P1よりも左側(発射装置側)に設けられている。また、孔118(突出部128)の数は、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上下方向中心を境として下側の方が上側よりも多くなっている。換言すると、孔118(突出部128)の数は、遊技領域4(外レール28:案内面113)の左端(左頂点)P2を境として下側の方が上側よりも多くなっている。具体的には、例えば、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上下方向中心よりも上側に1個または2個の孔118(突出部128)が設けられており、上下方向中心よりも下側に3個の孔118(突出部128)が設けられている。
なお、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上端(上頂点)P1および左端(左頂点)P2には、孔118(突出部128)が設けられていない。
なお、複数の孔118(複数の突出部128)のうち、いくつかが、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上端(上頂点)P1よりも右側に設けられていてもよい。この場合に、孔118(突出部128)の数は、遊技領域4(外レール28:案内面113)の左右方向中心を境として左側の方が右側よりも多くなっているとよい。換言すると、孔118(突出部128)の数は、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上端(上頂点)P1を境として左側の方が右側よりも多くなっているとよい。具体的には、例えば、遊技領域4(外レール28:案内面113)の左右方向中心よりも右側に1個の孔118(突出部128)が設けられており、左右方向中心よりも左側に3個または4個の孔118(突出部128)が設けられていてもよい。また、左右方向中心よりも左側に設けられる複数の孔118(突出部128)については、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上下方向中心の下側に配置される孔118(突出部128)の方が、上側に配置される孔118(突出部128)よりも多くなっていてもよい。例えば、左側に4個の孔118が設けられる場合に、下側に3個配置され、上側に1個配置されてもよい。また、左右方向中心よりも左側に設けられる複数の孔118(突出部128)については、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上下方向中心の上側に配置される孔118(突出部128)の方が、下側に配置される孔118(突出部128)よりも多くなっていてもよい。例えば、左側に3個の孔118が設けられる場合に、上側に2個配置され、下側に1個配置されてもよい。
なお、このようにいくつかの孔118(突出部128)が、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上端(上頂点)よりも右側に設けられる場合であっても、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上端(上頂点)および左端(左頂点)には、孔118(突出部128)が存在しないようにするとよい。遊技領域4(外レール28:案内面113)の上端(上頂点)や、左端(左頂点)に、孔118(突出部128)が存在しないようにすることで遊技球が安定した軌道を辿ることができる。
また、外レール28(案内面113)について、始端(左下端)から左端(最も左側に位置する部分:正面視における9時の位置)P2までの範囲を第1の範囲H1とし、左端から上端(最も上側に位置する部分:正面視における12時の位置)P1までの範囲を第2の範囲H2とし、上端から終端(右上端)までの範囲を第3の範囲H3とした場合に、各範囲の孔118(突出部128)の数を以下のような関係にしてもよい。
すなわち、孔118(突出部128)の数は、第3の範囲H3よりも第2の範囲H2の方が多く、第2の範囲H2よりも第1の範囲H1の方が多くなっていてもよい。すなわち、第1の範囲H1>第2の範囲H2>第3の範囲H3としてもよい。また、孔118(突出部128)の数は、第3の範囲H3よりも第2の範囲H2の方が多く、第1の範囲H1は第2の範囲H2以上となっていてもよい。すなわち、第1の範囲H1≧第2の範囲H2>第3の範囲H3としてもよい。また、孔118(突出部128)の数は、第1の範囲H1の方が第3の範囲H3よりも多く、第2の範囲H2は第1の範囲H1以上となっていてもよい。すなわち、第2の範囲H2≧第1の範囲H1>第3の範囲H3としてもよい。また、孔118(突出部128)の数は、第1の範囲H1の方が第3の範囲H3よりも多く、第2の範囲H2の方が第3の範囲H3よりも多くなっていてもよい。すなわち、第1の範囲H1および第2の範囲H2>第3の範囲H3としてもよい。また、孔118(突出部128)の数は、第1の範囲H1が第2の範囲H2以上であり、かつ第3の範囲H3以上であってもよい。すなわち、第1の範囲H1≧第2の範囲H2および第3の範囲H3としてもよい。なお、孔118(突出部128)の最も少ない範囲における孔118(突出部128)の数は、0個であってもよい。
なお、外レール28(案内面113)のうち、遊技領域4(外レール28:案内面113)の左端を通り左右方向に延びる仮想直線をX軸とし、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上端を通り上下方向に延びる仮想直線をY軸とするXY平面において、第3象限に位置する部分を第1の範囲と呼び、第2象限に位置する部分を第2の範囲と呼び、第1象限に位置する部分を第3の範囲と呼ぶこともできる。また、外レール28(案内面113)のうち、遊技領域4の中心を通り左右方向に延びる仮想直線をX軸とし、遊技領域4の中心を通り上下方向に延びる仮想直線をY軸とするXY平面において、第3象限に位置する部分を第1の範囲と呼び、第2象限に位置する部分を第2の範囲と呼び、第1象限に位置する部分を第3の範囲と呼ぶこともできる。
以上のように、孔118の数は、発射装置に近い側の方が、発射装置から遠い側に比べて多くなるようにするとよい。具体的には、前述の各配置のようにするとよい。このような構成によれば、遊技球から受ける衝撃が大きく、かつ、外レール28の配置について特に正確さが求められる発射装置側(第1の範囲H1側)の孔118を多くし、発射装置側の外レール28のずれや振動を確実に防止することができる。また、このような構成によれば、遊技球から受ける衝撃が小さく、かつ、遊技に与える影響が少ない終端側(第3の範囲H3側)の孔118を少なくし、外レール28の加工やレールベース100への取り付けを容易にすることができる。
なお、孔118は、本実施形態に示したような形状でなくてもよく、例えば、切り欠き等であってもよい。また、切り欠きの場合であっても、切り欠きの配置は上述の孔118の場合と同様にすればよい。具体的には、例えば、複数の切り欠きを、全て、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上端(上頂点)P1よりも左側に設けてもよい。また、このような場合であって、例えば、切り欠きが2個あるような場合、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上下方向中心よりも上側に1個の切り欠きを設け、上下方向中心よりも下側に1個の切り欠きを設けてもよい。
なお、このようにいくつかの切り欠きが外レール28に設けられる場合であっても、遊技領域4(外レール28:案内面113)の上端(上頂点)P1および左端(左頂点)P2には、切り欠きが存在しないようにするとよい。