まず、本実施形態の弾球遊技機の概要について説明する。
本実施形態の弾球遊技機は、遊技球を発射する発射装置と、遊技領域を有する遊技盤と、前記発射装置により発射された遊技球を前記遊技領域に向けて案内可能なガイドレールと、を備えた弾球遊技機であって、前記ガイドレールには、遊技球が前記遊技領域に向けて案内される案内路の外周側に位置する外ガイドレールと、内周側に位置する内ガイドレールとが含まれ、前記内ガイドレールは、前記遊技盤に固定され、前記外ガイドレールを支持した状態で前記遊技盤に固定される支持体を備えることを特徴とする。
本実施形態によれば、内ガイドレールは遊技盤に固定され、外ガイドレールは遊技盤に固定される支持体(後述する左部コーナー飾り体34b)に支持されるので、外ガイドレール自体が遊技盤に固定し難い素材や形状であっても、外ガイドレールの固定し難さを軽減することができる。
本実施形態において、前記外ガイドレールは、金属により構成され、前記内ガイドレールは、金属以外により構成されていることが好ましい。
外ガイドレールは、遊技盤に固定するものではなく、支持体により支持されるので、外ガイドレールに固定するための固定部(凸部や凹部等)を形成する必要がなく、外ガイドレールを、樹脂に比べて固定部を形成し難い金属により構成することができる。
これにより、樹脂により構成したものに比べて、発射された遊技球が接触する外ガイドレールの耐久性を高めることができる。
なお、本発明の「金属以外」の素材としては、樹脂やグラスファイバーや木等が挙げられる。
本実施形態において、前記内ガイドレールは、前記遊技盤にネジによって固定され、前記外ガイドレールは、前記支持体にネジ以外によって固定されていることが好ましい。
内ガイドレールは、遊技盤にネジによって固定されているので、容易に固定することができる。
また、外ガイドレールは、支持体にネジ以外によって固定されているので、外ガイドレールを、ネジにより固定し難い場合でも、容易に固定することができる。
例えば、ネジ以外による固定方法としては、弾性変形力を用いた固定や圧入による固定が挙げられる。
外ガイドレールを、外ガイドレール自体の弾性変形力や圧入により支持体に固定する場合には、ネジ等の固定用専用部材を用いる必要がなく、ネジにより固定するものに比べて、部品点数を削減し、コストダウンすることができる。
本実施形態において、前記内ガイドレールは、透明性を有し、前記遊技盤には有意な意匠が形成され、前記有意な意匠は、前記内ガイドレールに重なる位置に配されていることが好ましい。
この構成によれば、遊技盤の内ガイドレールに重なる位置に形成された有意な意匠を、透明性を有する内ガイドレールを介して視認することができる。
これにより、内ガイドレールが透明性を有していないものに比べて、有意な意匠を形成する範囲を広げることができ、デザイン性を向上することができる。
初めに、図1を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機1の構成について説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、矩形状の外枠2、この外枠2に開閉可能に枢着された前面枠3及び前扉5を備えている。前面枠3は、額縁状であり開口部に遊技盤4(図3参照)が取付け可能となっている。また、前扉5の中央部にはガラス板6が嵌め込まれており、外部より遊技盤4が視認可能となっている。
前扉5の上部には、スピーカ7が2つ設けられている。スピーカ7は、遊技に伴う演出効果音を外部に出力する音響出力部である。また、前扉5の左右両側及び上部には、透明樹脂製の枠装飾部8aと、枠装飾部8aの内部に配置された多数の枠装飾LED8b(図10参照)とからなる枠装飾ユニット8が設けられている。枠装飾LED8bは、演出に連動して発光、点滅し、枠装飾部8aを発光、点滅させる。
前扉5の下側には前面板9があり、その左端部は、前面枠3に開放可能に枢着されている。前面板9には、発射機構を作動させるための発射ハンドル10、遊技球を貯留する上貯留皿11、下貯留皿12等が設けられている。
上貯留皿11の表面部分には、内蔵ランプが点灯したとき操作が有効となる操作ボタン13が設けられている。操作ボタン13は、操作有効時に遊技者がボタンを押下げることにより、演出態様を変化させることができる。また、遊技画面から各種設定を行うメニュー画面に切替える際にも操作ボタン13を用いる。
さらに、上貯留皿11の表面部分には、方向キー部14が設けられている。方向キー部14は、メニュー画面から何れかの設定項目を選択するとき、又は遊技中に音量やBGMを選択するときに用いられる。
前扉5の右上には、枠装飾LED8bに隣接する形で、空気が送風されるファン15が設けられている。ファン15は、大当りの事前予告演出として遊技者に向けて送風することができる。
図2は、本実施形態のパチンコ遊技機1の背面側の斜視図である。
図2に示すように、パチンコ遊技機1の背面には、遊技盤4を裏側から押さえる枠体状の裏機構盤16が取り付けられている。この裏機構盤16の上部には、パチンコホール側島設備の遊技球補給装置(図示省略)から供給される遊技球を貯留する遊技球貯留タンク17が設けられている。
また、遊技球貯留タンク17から球を導出するタンクレール18の傾斜下端には、遊技球を払い出すための遊技球払出装置19が設けられている。さらに、裏機構盤16の隅部には、パチンコホールにある全遊技機を統括的に管理するホールコンピュータ(図10参照)に電気的に接続するための外部端子基板21が、端子基板ケース22に収納され、設けられている。
また、裏機構盤16の略中央には、遊技盤4の裏側に装着された透明の裏カバー23が備えられており、この裏カバー23内に、演出制御基板25を収納した透明の演出制御基板ケース25aと、液晶制御基板26を収納した透明の液晶制御基板ケース26aとが設けられている。
演出制御基板25と液晶制御基板26の中間部には、ボリュームスイッチ31が設けられている。つまみ部分を回転させることで10段階の音量設定が可能である。
液晶制御基板ケース26aの下方には、主制御基板24を収納した透明な主制御基板ケース24aが設けられている。主制御基板24は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御するものである。主制御基板24は、各種スイッチやセンサと接続されているため、これらの検出信号を受信して各種処理を行う。
また、主制御基板24には、RAMクリアスイッチ27が設けられている。RAMクリアスイッチ27を押下しながら、電源を投入することによりRAM領域の記憶内容は消去され、パチンコ遊技機1は初期状態となる。
演出制御基板25は、主制御基板24から送信される各種制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいて、例えば、盤面装飾LED35或いは液晶表示装置36による演出を制御する。
主制御基板ケース24aの下方には、電源基板28を収めた透明な電源基板ケース28aと、払出制御基板29を収めた透明な払出制御基板ケース29aが配設されている。
さらに、発射ハンドル10に対応する位置には、遊技球を打撃する打撃槌やこれを駆動する発射モータを備えた遊技球発射装置(図示省略)の後側に発射制御基板30が設けられている。
次に、図3を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技盤4について説明する。
図3に示すように、遊技盤4は略正方形のパネルで形成され、その盤面上の遊技領域4aは、化粧板4bの前面にネジ等で固定されるセンター飾り体34a、左部コーナー飾り体34b、右部コーナー飾り体34c等の部材によって区画形成されている。各飾り体34a〜34cは、ポリカーボネート等の硬質樹脂材料を用いた射出成形によってそれぞれ一体成型で形成されている。
センター飾り体34aには、盤面装飾LED35が設けられている。盤面装飾LED35は、各遊技における図柄の変動表示や予告表示に伴って発光色や発光態様を変化させ、演出を盛り上げる装飾部である。
遊技盤4の中央部には開口が形成され、この開口内に液晶表示装置36の表示画面が配置されている。液晶表示装置36は、種々の数字、キャラクタ等が描かれた図柄や背景画像、リーチ等の各種演出を遊技に応じて表示する表示器である。
また、液晶表示装置36の右側には、普通図柄用始動ゲート39が配置されている。普通図柄用始動ゲート39は、普通図柄の始動契機となる入賞装置である。遊技球が普通図柄用始動ゲート39を通過することにより抽選が行われ、後述する普通図柄表示装置42bにて、普通図柄が変動する。
液晶表示装置36の下方には、ステージ部材33が配置されている。ここに誘導された遊技球は、ステージ中央部分を揺動した後に落下するが、中心にある溝を通過した遊技球は、後述する第1特別図柄始動口37aに入賞し易い構造となっている。
ステージ部材33の下方には、第1特別図柄始動口37a及び第2特別図柄始動口37bが配置されている。遊技領域4aを流下する遊技球が第1特別図柄始動口37a又は第2特別図柄始動口37bに入賞することにより抽選が行われ、後述する特別図柄表示装置42aにて特別図柄の変動表示が行われる。さらに、液晶表示装置36でも特別図柄に対応した装飾図柄の変動表示が行われる。
第2特別図柄始動口37bは開閉部材を備えており、開閉部材が開放した場合に遊技球が入賞可能な状態となる。この開閉部材は、普通図柄の抽選に当選した場合に所定回数、所定期間開放する。以下では、第2特別図柄始動口37bと開閉部材を合わせた装置を普通電動役物と称することがある。
第1特別図柄始動口37aの右側には、大入賞装置38が配置されている。大入賞装置38には、前側に倒れたとき遊技球が入球可能な開閉扉がある。詳細は後述するが、大入賞装置38は、特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち大当りにより発生する特別遊技で所定期間開放される入賞装置である。遊技球が大入賞装置38の内部にある大入賞口(図示省略)に入賞することにより、多くの賞球を獲得することが可能となる。
遊技領域4aの右側上方には、特別図柄表示装置42a及び普通図柄表示装置42bが配置されている。特別図柄表示装置42aは、2個の7セグメントLED(左及び中)から構成され、特別図柄始動口37a,37bへの入賞を契機として特別図柄を変動させ、抽選結果を表示する。なお、残り1個の7セグメントLED(右)は、特別図柄及び普通図柄の保留球数や、時短状態であることを表示する。
普通図柄表示装置42bは、複数のLEDからなる表示器であり、普通図柄用始動ゲート39への入賞を契機として普通図柄を始動させ、LEDの点灯により抽選結果を表示する。
遊技領域4aの左側には、遊技球の流下方向を変化させる風車40、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。また、遊技領域4aの下方には、複数の一般入賞口41が配置されている。遊技球が一般入賞口41に入賞すると所定数の賞球が払い出される。
遊技領域4aの最も左側には、発射機構により発射された遊技球を遊技領域4aに案内するため略上下方向に延びた内ガイドレール43と外ガイドレール44とが配置されている。詳しくは後述するように、外ガイドレール44は、左部コーナー飾り体34bにより支持されている。なお、図3では、左部コーナー飾り体34b、内ガイドレール43及び外ガイドレール44の図示を簡略化している。
内ガイドレール43及び外ガイドレール44の間で上下方向に延びた空間が、前記発射機構から発射された遊技球が通過する発射通路46を形成している。また、遊技領域4aの下側部分には、アウト球回収口47と、アウト球回収口47にアウト球を導入する球寄せ部48とが形成されている。
図4に示すように、遊技盤4の化粧板4bの前面には、左部コーナー飾り体34b、右部コーナー飾り体34c、及び、内ガイドレール43がネジ50(図6参照)により固定されている。なお、図4では、ネジ50の図示を省略している。
図5に示すように、化粧板4bには、左部コーナー飾り体34bを位置決めするための第1〜第7左飾り体位置決め孔51a〜51gが形成されている。第1〜第7左飾り体位置決め孔51a〜51gは、所定の間隔をあけて形成されている。なお、化粧板4bには、右部コーナー飾り体34cを位置決めするための複数の位置決め孔(図示せず)が形成されている。
化粧板4bには、内ガイドレール43を位置決めするための第1〜第4内レール位置決め孔52a〜52dが形成されている。第1〜第4内レール位置決め孔52a〜52dは、所定の間隔をあけて形成されている。さらに、化粧板4bには、液晶表示装置36を視認可能にするための開口や、大入賞装置38を配置するための開口が形成されている。
また、化粧板4bには、忍者が描かれた有意な意匠D1及びD2が設けられている。意匠D1は、内ガイドレール43に重なる位置に設けられている(図3及び図4参照)。
[内ガイドレール]
図6に示すように、内ガイドレール43は、透明な素材(例えば、樹脂)により構成され、円弧状に形成されている。内ガイドレール43の上端部には、発射球の発射方向(遊技領域4a側)への通過を許可すると共に戻り方向(発射通路46側)への通過を阻止する戻り球防止片55と、戻り球防止片55をカバーする戻り球防止片カバー56とが取り付けられている。
内ガイドレール43には、化粧板4bの第1〜第4内レール位置決め孔52a〜52dに挿入される第1〜第4内レール位置決めボス43a〜43dが形成されている。第1〜第4内レール位置決めボス43a〜43dを、第1〜第4内レール位置決め孔52a〜52dに挿入することにより、内ガイドレール43は化粧板4bに対して位置決めされる。
内ガイドレール43は、上端部にネジ50が挿通される上挿通孔43eが形成され、下端部にネジ50が挿通される下挿通孔43fが形成されている。
本実施形態では、内ガイドレール43は、樹脂(金属以外)により構成されているので、金属製のものに比べて意匠の自由度を高めることができる。
[内ガイドレール取り付け]
内ガイドレール43の第1〜第4内レール位置決めボス43a〜43dを、化粧板4b第1〜第4内レール位置決め孔52a〜52dに挿入して位置決めした状態で、上挿通孔43e及び下挿通孔43fにネジ50を挿通し、ネジ50を化粧板4bにネジ締めすることにより、内ガイドレール43は化粧板4bに固定される。
本実施形態では、内ガイドレール43は、樹脂により構成されているので、金属製のものに比べて、ネジ50を挿通するための上挿通孔43e及び下挿通孔43fを容易に形成することができる。これにより、ネジ50により容易に固定することができる。
また、発射機構から発射された遊技球は、基本的に外ガイドレール44の内周面に接触した状態で発射通路46を通るので、内ガイドレール43を樹脂により構成した場合にも、耐久性に問題はなく、さらに、内ガイドレール43は、上端部と下端部との2箇所のみのネジ固定でも外れることなく固定することができる。
化粧板4bに設けられた意匠D1は、内ガイドレール43に重なるが、内ガイドレール43は透明であるので、視認可能である。これにより、内ガイドレール43が透明性を有していないものに比べて、有意な意匠である意匠D1を形成する範囲を広げることができ、デザイン性を向上することができ、さらに、遊技領域4aを広く見せることができる。
また、内ガイドレール43は、樹脂により構成されているので、内ガイドレール43の前面が露出し、前扉5やガラス板6に接触した場合でも破損することがない。
さらに、内ガイドレール43は、樹脂により構成されているので、内ガイドレール43の前面及び側面が露出した場合でも、美観を保つことができる。例えば、内ガイドレール43が金属製で前面及び側面が露出している場合、美観が損なわれることがある。
[外ガイドレール]
図7及び図8に示すように、外ガイドレール44は、金属製で円弧状に形成され、左部コーナー飾り体34bの後述する第1〜第5外レール位置決めボス61a〜61eが挿入される長孔状の第1〜第5外レール位置決め孔44a〜44eが形成されている。第1〜第5外レール位置決め孔44a〜44eは、所定の間隔をあけて形成されている。
外ガイドレール44は、先端部に略U字状部が逆向きに2個連続する先端折り曲げ部44fが形成され、基端部(下端部)に略L字状の基端折り曲げ部44gが形成されている。
[左部コーナー飾り体]
左部コーナー飾り体34bは、透明な樹脂により構成されている。左部コーナー飾り体34bには、外ガイドレール44の第1〜第5外レール位置決め孔44a〜44eに挿入される第1〜第5外レール位置決めボス61a〜61eが形成されている。なお、図7では、第1外レール位置決め孔44a及び第1外レール位置決めボス61aのみを拡大して図示しているが、第2〜第5外レール位置決め孔44b〜44e及び第2〜第5外レール位置決め61b〜61eも同様の形状で形成されている。
左部コーナー飾り体34bは、先端部にレール本体の先端折り曲げ部44fを支持するための先端支持部62が形成され、基端部(下端部)に外ガイドレール44の基端折り曲げ部44gを支持するための基端支持部63が形成されている。
また、左部コーナー飾り体34bには、遊技球を遊技領域4aの右側に打ち出す右打ち遊技を行った場合に、打ち出された遊技球による衝撃を吸収するためのゴム製のクッション64(図4参照)が取り付けられている。
先端支持部62は、外ガイドレール44の先端折り曲げ部44fが挿入される先端凹部62aと、先端折り曲げ部44fの先端側の略U字部に挿入されて略U字部の内面に当接する当接するリブ62bと、外ガイドレール44の内面を受ける受け部62cとを備える。
基端支持部63は、外ガイドレール44の略L字状の基端折り曲げ部44gが挿入される略L字状の基端凹部63aを備える。なお、左部コーナー飾り体34bの先端凹部62a及び基端凹部63a以外の部分にも凹部を形成するようにしてもよい。この場合、補強用のリブを形成することが好ましい。
図4及び図7〜図9に示すように、左部コーナー飾り体34bには、外ガイドレール44の上面を覆う第1〜第3覆い部66a〜66cと、第1覆い部66a及び第2覆い部66bの間に設けられた凹部67とが形成されている。凹部67には、外ガイドレール44の外周面を受ける受け部68a〜68cが形成されている。
また、左部コーナー飾り体34bには、化粧板4bの第1〜第7左飾り体位置決め孔51a〜51gに挿入される第1〜第7飾り体位置決めボス71a〜71gが形成されている。
左部コーナー飾り体34bには、ネジ50が挿通される第1〜第6ネジ挿通孔72a〜72fが形成されている。第1〜第6ネジ挿通孔72a〜72fは、所定の間隔をあけて形成されている。本発明の「支持体」は、左部コーナー飾り体34bから構成される。
[外ガイドレール取り付け]
図7及び図8に示すように、外ガイドレール44を左部コーナー飾り体34bに取り付ける場合、先ず、先端折り曲げ部44fを左部コーナー飾り体34bの先端支持部62にセットする。この際、リブ62bを先端折り曲げ部44fの先端側の略U字部の内部に挿入する。
次に、左部コーナー飾り体34bの第1〜第5外レール位置決めボス61a〜61eを、外ガイドレール44の第1〜第5外レール位置決め孔44a〜44eに挿入し、外ガイドレール44の基端折り曲げ部44gを、左部コーナー飾り体34bの基端凹部63aに挿入する。
外ガイドレール44の基端折り曲げ部44gを、左部コーナー飾り体34bの基端凹部63aに挿入する際、外ガイドレール44は、周方向の内側に変形される。この変形により、外ガイドレール44は、弾性変形により元の形状に戻る力が発生する。この弾性変形力により、先端折り曲げ部44fは、リブ62bに押しつけられ、先端支持部62に支持された状態となる。この支持力は、外力による振動では外ガイドレール44が左部コーナー飾り体34bから外れない程度の力となっている。
本実施形態では、外ガイドレール44は化粧板4bに固定される左部コーナー飾り体34bに支持されるので、外ガイドレール44を、遊技盤に固定し難い金属により構成した場合でも、外ガイドレール44の固定し難さを軽減することができる。
また、外ガイドレール44を、金属により構成することができるので、樹脂により構成したものに比べて、発射された遊技球が接触する外ガイドレール44の耐久性を高めることができる。
本実施形態では、外ガイドレール44は、変形された状態で左部コーナー飾り体34bに挿入され、挿入後に自身の弾性変形力により左部コーナー飾り体34bに支持されるが、外ガイドレール44を金属により構成しているので、外ガイドレール44を薄板状で形成しても、支持に必要な弾性変形力を得ることができる。さらに、外ガイドレール44を薄板状で形成することができるので、外ガイドレール44により遮蔽される遊技領域4aの範囲を小さくすることができ、遊技領域4aにおける意匠形成可能範囲を広げることができる。なお、遊技領域4aにおける意匠形成可能範囲とは、前方に不透明部材が配置されておらず、遊技盤4の前面に意匠を形成した場合に、前方から視認可能になる範囲であり、意匠形成可能範囲が広がると意匠の自由度が高くなる。
さらに、外ガイドレール44は、左部コーナー飾り体34bに外ガイドレール44自体の弾性変形力により固定されているので、ネジにより固定するものに比べて、部品点数を削減し、コストダウンすることができる。さらに、交換のために外ガイドレール44を取り外す場合にも、ネジを外す工程が不要であり、少ない工数で容易に取り外すことができる。
[左部コーナー飾り体取り付け]
左部コーナー飾り体34bの第1〜第7飾り体位置決めボス71a〜71gを、化粧板4bの第1〜第7左飾り体位置決め孔51a〜51gに挿入することにより、左部コーナー飾り体34bは、化粧板4bに対して位置決めされる。
外ガイドレール44を支持している左部コーナー飾り体34bを化粧板4bに対して位置決めした状態で、第1〜第6ネジ挿通孔72a〜72fにネジ50を挿通し、ネジ50を化粧板4bにネジ締めすることにより、左部コーナー飾り体34bは化粧板4bに固定される。左部コーナー飾り体34bを化粧板4bに固定することにより、外ガイドレール44を化粧板4bに対して位置決めすることができる。
図9A、図9C及び図9Dに示すように、外ガイドレール44の上面は、第1〜第3覆い部66a〜66cにより覆われる。図9Bに示すように、第1覆い部66aと第2覆い部66bとの間の部分では、外ガイドレール44の上面は露出している。なお、図9Bは、内ガイドレール43の第2位置決めボス43bの部分の断面図である。
図9A〜図9Dの上下方向において、外ガイドレール44の外ガイドレール44の下面と化粧板4bの上面との間には隙間が設けられている。本実施形態では、左部コーナー飾り体34bにより外ガイドレール44を支持しており、外ガイドレール44を化粧板4bに固定する必要がないため、上記隙間を設けることができる。
また、本実施形態では、図9A、図9C及び図9Dの上下方向において、外ガイドレール44の上面と第1〜第3覆い部66a〜66cとの間には隙間が設けられているが、隙間なく覆うようにしてもよい。また、図9A、図9C及び図9Dにおいては、隙間を誇張して描いている。
外ガイドレール44の外周面は、凹部67が設けられた部分では、受け部68a〜68cに当接し、凹部67以外の部分では、左部コーナー飾り体34bの内周面に当接している。
外ガイドレール44の前面は、第1〜第3覆い部66a〜66cにより覆われているので、金属製の外ガイドレール44の前面が前扉5やガラス板6の後面に接触することがない。これにより、外ガイドレール44が前扉5やガラス板6に接触して破損することを防止することができる。
また、外ガイドレール44の外側側面は、左部コーナー飾り体34bに隙間なく覆われているので、不正行為を行う者が、左部コーナー飾り体34bの外側から不正部材(例えば、ピアノ線等)を遊技領域に侵入させる不正行為を行う場合に、不正部材の侵入を阻止することができる。これにより、不正行為を防止することができる。
詳細な説明は省略するが、右部コーナー飾り体34cも、左部コーナー飾り体34bと同様に位置決めされて化粧板4bに固定されている。
なお、本実施形態では、外ガイドレール44は、クッション64を超える部分まで延びているが、クッション64の手前までの長さで形成してもよい。
図10は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図10では信号を中継する中継基板や、本発明に関係のない一部の部材の構成を省略した。
この制御装置は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御する主制御基板24と、主制御基板24からコマンドを受けて演出の制御をする演出制御基板25を中心に構成される。電源基板28は、主制御基板24を初めとした各基板に接続され、外部電源から交流電圧24Vを受けて直流電圧に変換し、各基板に供給する。
主制御基板24は、その内部に、主制御基板側CPU241と、ROM242と、RAM243とを備えている。主制御基板側CPU241は、いわゆるプロセッサ部であり、大当りを発生させるか否かの抽選処理、決定された変動パターンや停止図柄の情報から制御コマンドを作成し、演出制御基板25に送信する等の処理を行う。
ROM242は、一連の遊技機制御手順を記述した制御プログラムや制御データ等を格納した記憶部である。また、RAM243は、主制御基板側CPU241の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
主制御基板24には、RAMクリアスイッチ27、第1始動入賞口センサ37c、第2始動入賞口センサ37d、大入賞口センサ38c、始動ゲート通過センサ39c、一般入賞口センサ41c、磁気センサ80、電波センサ81及び振動センサ82が接続され、各センサの検出信号を受信可能となっている。
磁気センサ80は、パチンコ遊技機1に磁石等を近づけた場合に、磁気を検出するセンサである。また、電波センサ81は、パチンコ遊技機1に対し発せられた強い電波を検出するセンサであり、振動センサ82は、パチンコ遊技機1に対し与えられた強い振動を検出するセンサである。
また、主制御基板24には、特別図柄表示装置42a及び普通図柄表示装置42bが接続され、主制御基板側CPU241が抽選処理により取得した乱数情報は、各図柄表示装置42a,42bに送信される。
また、主制御基板24には、パチンコ遊技機1の外部へ接続する端子を備えた外部端子基板21が接続されている。遊技における大当り、入賞数、ゲーム数等の各種情報は、主制御基板24から外部端子基板21を介してホールコンピュータに送信される。
さらに、主制御基板24には、払出制御基板29が接続されている。払出制御基板29には、下貯留皿満杯センサ12c及び扉開放センサ20が接続されているため、これらのセンサが異常を検出すると、検出信号は払出制御基板29から主制御基板24に送信される。なお、払出制御基板29には、遊技球払出装置19と、発射制御基板30(さらに発射装置10aと接続)が接続している。
次に、演出制御基板25は、その内部に、演出制御基板側CPU251と、ROM252と、RAM253とを備えている。演出制御基板側CPU251は、いわゆるプロセッサ部であり、主制御基板24から送信された制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいた各種演出を制御する処理を行う。
ROM252は、一連の演出制御手順を記述した制御プログラムや演出データ等を格納した記憶部である。また、RAM253は、演出制御基板側CPU251の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
演出制御基板25には、スピーカ7、枠装飾LED8b及び盤面装飾LED35が接続されている。演出制御基板25は、スピーカ7の効果音や各LED等の発光動作を制御し、演出効果を高めている。
また、演出制御基板25には、操作ボタン13、方向キー部14及びファン15が接続されている。演出制御基板25は、操作ボタン13の有効期間に、操作ボタン13に対して内蔵ランプを点灯させる信号を送信する。そして、有効期間に遊技者が操作ボタン13を押下することで、検知信号が演出制御基板25に送信され、液晶表示装置36に表示された演出等が変化する。
方向キー部14は、上方向キー、右方向キー、下方向キー及び左方向キーで構成されている(図1参照)。方向キー部14についても、操作された場合に、その検知信号が演出制御基板25に送信される。
さらに、演出制御基板25には、液晶制御基板26が接続されている。液晶制御基板26は、演出制御基板25からコマンドを受けて液晶表示装置36の表示制御を行うものである。
液晶制御基板26は、その内部に、液晶制御CPU261と、液晶制御ROM262と、液晶制御RAM263と、映像表示プロセッサVDP264と、画像データROM265と、VRAM266とを備えている。
液晶制御CPU261は、いわゆるプロセッサ部であり、演出制御基板25から受信した液晶制御コマンドに基づいて表示制御を行うために必要な液晶制御データを生成する。また、そのデータを映像表示プロセッサVDP264に出力する。
液晶制御ROM262は、液晶制御CPU261の動作手順を記述したプログラムを格納した記憶部であり、液晶制御RAM263は、ワークエリアやバッファメモリとして機能する記憶部である。
映像表示プロセッサVDP264は、液晶表示装置36に表示する画像データの画像処理を行うプロセッサである。また、画像データROM265は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理を行うために必要な画像データを格納した記憶部であり、VRAM266は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理した画像データを一時記憶する記憶部である。
上記の構成により液晶制御基板26は、演出制御基板25から送信された液晶制御コマンドに基づき画像処理を行い、液晶表示装置36に演出画像や動画を表示している。
次に、図11を参照して、パチンコ遊技機1の大当り種別と特別遊技(大当り遊技)の終了時に設定される各種フラグについて説明する。
パチンコ遊技機1には、例えば「1」〜「9」の装飾図柄のうち、確変図柄(例えば、「3」と「7」の装飾図柄)による大当りと、非確変図柄(例えば、「3」、「7」以外の装飾図柄)による大当りの2種類がある。各図柄は3列(左列、中央列、右列)で変動表示され、3列で同じ図柄が揃う(例えば「777」)と大当りとなる。変動表示する3列の図柄は、左列、右列、中央列の順で停止し、左右列が同じ図柄で揃って停止し、中央列の図柄が変動表示している状態がリーチとなる。
パチンコ遊技機1では、通常モード、時短モード、確率変動モードで遊技が行われる。通常モードは、低確率(例えば、1/100で「大当り」)での抽選となる。時短モードは、通常モードと同じ抽選確率ではあるが、図柄の変動表示の時間を短縮した遊技状態であり、通常モードより普通電動役物の開閉部材が頻繁に開放され(電チューサポート有り状態)、遊技球が始動入賞し易い。確率変動モードは、通常モード及び時短モードよりも高確率(例えば、1/10で「大当り」)での抽選であり、電チューサポート有り状態である。
確変図柄大当りによる特別遊技は、例えば、全15ラウンドで構成され、非確変図柄大当りによる特別遊技は、全15ラウンドの場合もあるが、基本的にこれより少ないラウンドで構成される。確変図柄大当りの終了後には、遊技状態が確率変動モードとなる。確率変動モードは、50回の遊技が行われると終了する。なお、確率変動モードを、次回の大当りまで継続するモードとしてもよい。
次に、非確変図柄大当りについて、確変図柄大当りと異なる部分を中心に説明する。非確変図柄大当りによる特別遊技は、例えば、全10ラウンドで構成される。また、その終了後には、遊技状態が時短モードとなる。本実施形態の時短モードは、30回の遊技が行われると終了する。
次に、確変図柄大当り、非確変図柄大当りいずれの特別遊技の終了後に設定される各種フラグについて説明する。図11に示すように、普電開放延長状態フラグ、普図時短移行状態フラグ、普図確率変動移行状態フラグ、特図時短移行状態フラグに「5AH」がセットされる。「5AH」とは、フラグがオンの意味である。
確変図柄大当りの場合は、特図確率変動移行状態フラグに「5AH」がセットされる。一方、非確変図柄大当りの場合、特別遊技の終了後に確率変動モードに移行しないので、特図確率変動移行状態フラグに「00H」がセットされる。「00H」とは、フラグがオフの意味である。
なお、非確変図柄大当りの場合でも、電チューサポート有り状態となる。従って、上述の普図確率変動移行状態フラグは、確変図柄、非確変図柄に関わらず、「5AH」がセットされる。
また、確変図柄大当りの場合は、特図時短回数カウンタ及び特図確率変動回数カウンタに「50」がセットされ、非確変図柄大当りの場合は、特図時短回数カウンタに「30」がセットされ、特図確率変動回数カウンタに「0」がセットされる。ここで、「50」、「30」とは、50回、30回の遊技を意味し、「0」は、特図確率変動での遊技が0回、すなわち、行われないことを意味する。
特図時短回数カウンタ、特図確率変動回数カウンタの値は、変更することができる。例えば、確変図柄大当りの場合、特図時短回数カウンタ及び特図確率変動回数カウンタに「100」をセットすると、特別遊技の終了後、100回の確率変動モードに移行する。
次に、図12を参照して、主制御側で行われる遊技管理処理について説明する。以下で説明する遊技管理処理は、電源投入処理が正常に終了した場合に、主制御側のメインループに対して実行されるタイマ割込処理である。
まず、主制御基板24は、タイマ管理処理を行う(ステップS10)。パチンコ遊技機1には、特別図柄役物動作タイマ等の複数のタイマが用意されており、それぞれ遊技に関する時間を計時している。
主制御基板24は、処理状態に応じて各種タイマを更新(タイマを減算)していくことで、多数のタイマを管理する。その後、ステップS20に進む。
ステップS20では、主制御基板24は、賞球管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1,第2特別図柄始動口37a,37bや一般入賞口41に入賞した場合に行われる処理である。例えば、一般入賞口41の内部にある一般入賞口センサ41cが遊技球を検知し、球検知信号を主制御基板24に送信する。
主制御基板24は、上記信号を受信すると、払出制御基板29(更には、遊技球払出装置19)に向けて所定個数の賞球の払出しを行うための制御信号を送信する。遊技球払出装置19は、上記制御信号を受信した後に、上貯留皿11(上貯留皿11が満杯である場合には、下貯留皿12)に所定個数の賞球を払出す。その後、ステップS30に進む。
ステップS30では、主制御基板24は、普通図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、普通図柄用始動ゲート39を通過した場合に行われる処理である。具体的には、普通図柄用始動ゲート39の内部にある始動ゲート通過センサ39cがゲートを通過した遊技球を検知して、球検知信号を主制御基板24に送信する。
主制御基板24は、上記信号を受信すると、普通図柄の乱数値を取得する。この抽選した乱数値は最大4個まで記憶可能であり、記憶した順に上記乱数値の当否抽選を行う。
また、主制御基板24は、普通図柄表示装置42bに制御信号を送信する。普通図柄表示装置42bでは、LEDの点滅による普通図柄の変動が行われ、普通図柄は、所定時間の経過後、抽選結果に応じて当り又は外れの態様を表示して停止する。その後、ステップS40に進む。
ステップS40では、主制御基板24は、普通電動役物管理処理を行う。これは、普通図柄の抽選結果により普通電動役物の動作を制御する処理である。普通図柄管理処理(ステップS30)にて、普通図柄が当り態様で停止した場合には、主制御基板24は、普通電動役物用ソレノイドに制御信号を送信し、所定時間、第2特別図柄始動口37bの開閉部材を開放する。
主制御基板24は、上記所定時間が経過した場合、又は所定時間経過前に第2特別図柄始動口37bに予め定められた上限数の遊技球が入賞した場合に、上記開閉部材を閉鎖するための制御信号を普通電動役物用ソレノイドに送信する。これにより、上記開閉部材は閉鎖する。その後、ステップS50に進む。
なお、普通図柄管理処理(ステップS30)にて、普通図柄が外れ態様で停止した場合には、上記開閉部材を開放することはなく、主制御基板24は、何もせず普通電動役物遊技処理を終了する。
ステップS50では、主制御基板24は、特別図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1特別図柄始動口37a又は第2特別図柄始動口37bに入賞した場合に行われる処理である。
詳細は後述するが、始動入賞口センサ37c,37dが遊技球を検出すると、始動入賞口センサ37c,37dは、球検出信号を主制御基板24に送信し、主制御基板24は、球検出信号を受けて、例えば600個の乱数値の中から1個の乱数値を取得し(特別図柄の抽選)、この取得した乱数値に対する演出態様を決定する。
主制御基板24は、特別図柄表示装置42aに演出コマンドを送信する。特別図柄表示装置42aでは、7セグメントLEDによる特別図柄の変動が行われ、特別図柄が所定時間の経過後に抽選結果に応じて当り又は外れの態様で停止する。また、特別図柄の変動は、液晶表示装置36においても遊技者に確実に認識可能な装飾図柄で表示される。その後、ステップS60に進む。
最後に、ステップS60では、主制御基板24は、特別電動役物管理処理を行う。これは、特別図柄の抽選結果により大入賞装置38(以下、特別電動役物とも称する)の動作を制御する処理である。
詳細は後述するが、特別図柄が当り態様で停止した場合には、いわゆる大当りとなり、所定ラウンド数の特別遊技が遊技者に付与される。特別図柄管理処理(ステップS50)にて、特別図柄が外れ態様で停止した場合には、直ちに特別電動役物管理処理が終了となる。特別電動役物管理処理が終了すると、遊技管理処理も終了となる。
次に、図13を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別図柄管理処理について説明する。特別図柄管理処理(図13:ステップS50)では、主制御基板24は、後述する特別図柄動作ステータス(変動待機中、変動中)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御基板24は、始動口チェック処理1を行う(ステップS51)。これは、第1特別図柄始動口37aへの遊技球の入賞の有無を判断する。第1特別図柄始動口37aへの遊技球の入賞があった場合には、主制御基板側CPU241は、第1始動入賞口センサ37cから送られる球検出信号に基づいて、200個の乱数値の中から1個の乱数値を取得する。
ROM242には、演出情報テーブルが格納されている。この演出情報テーブルは、600個の乱数値それぞれに対応付けられた第1〜第600演出態様を有する。主制御基板側CPU241は、取得した乱数値に対応した演出態様を、演出情報テーブルから読み込む。また、主制御基板側CPU241は、乱数値に基づいて大当り判定フラグを取得して、ワークエリアへ格納する処理も行う。
特別図柄の変動表示中に、遊技球が第1特別図柄始動口37aに入賞すると、主制御基板側CPU241は、乱数値(抽選結果)、演出態様を含む演出コマンドを、RAM243の保留記憶エリアに記憶する。また、主制御基板側CPU241は、演出制御基板25を介して液晶制御基板26の液晶制御CPU261に演出コマンドを送る。液晶制御CPU261は、この演出コマンドを、保留情報として液晶制御RAM263に記憶する。液晶制御RAM263に記憶される保留情報は、例えば最大4個である。
ステップS52では、主制御基板24は、始動口チェック処理2を行う。第2特別図柄始動口37bへの遊技球の入賞の有無を判断し、始動口チェック処理1と同様の処理を行う。その後、ステップS53に進む。
次に、主制御基板24は、条件装置作動フラグが5AHか否かを判定する(ステップS53)。条件装置とは、大当り発生時に大当りを継続する条件が成立した場合に作動する装置であり、条件装置作動フラグがオンしたか否かの判定となる。条件装置作動フラグがオンである場合には、「YES」の判定となり、ステップS58に進む。
一方、条件装置作動フラグがオンしていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS54に進む。すなわち、ステップS54〜S57は、大当りが発生していない通常遊技モードの場合の処理となる。
ステップS53の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、特別図柄動作ステータス判定を行う(ステップS54)。特別図柄動作ステータス(以下、特図動作ステータスともいう)が「00H」、「01H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動待機中」であるので、ステップS55に進む。
また、特図動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動中」であるので、ステップS56に進む。さらに、特図動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、特別図柄の「確認時間中」であるので、ステップS57に進む。以下、各特図動作ステータスにおける処理について説明する。
まず、図14A、図14Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動開始処理(ステップS55)について説明する。
まず、図14Aにおいて、主制御基板側CPU241は、特図保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS71)。特図の保留球数が0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS72に進む。一方、特図の保留球数が0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS76に進む(図14B参照)。
ステップS72では、第1特別図柄始動口37aまたは第2特別図柄始動口37bへの遊技球の入賞の有無を判定する。ステップS72の判定が「YES」である場合には、乱数値を取得し、ステップS79に進む。
ステップS72の判定が「NO」である場合には、主制御基板24は、特図動作ステータスが00Hであるか否かを判定する(ステップS73)。後述するが、特別図柄確認時間中処理(図13:ステップS57)が実行された直後は、特図動作ステータスとして「01H」がセットされている。
特図動作ステータスが「00H」である場合には、「YES」の判定となり、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、特図動作ステータスが「00H」でない場合(「01H」である場合)には、「NO」の判定となり、ステップS74に進む。
ステップS74では、主制御基板24は、客待ちデモコマンドを送信する。「客待ちデモコマンド」は、特図の保留球数が0、かつ特図動作ステータスが「01H」の場合に、主制御基板24から演出制御基板25に向けて送信される。その後、ステップS75に進む。
ステップS75では、主制御基板24は、特図動作ステータスに00Hをセットする。このセットにより特別図柄変動開始処理は終了となるが、これ以後、特別図柄変動開始処理では、保留情報や始動口入賞が発生しない限り、ステップS73の判定で「YES」となる処理を繰り返す。
ステップS71の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、特図の保留球数を1減算する(図14B:ステップS76)。その後、ステップS77に進む。
ステップS77では、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて保留減算コマンドを送信する。これにより、特別図柄表示装置42a(右側の7セグメントLED)の保留表示及び液晶表示装置36に表示された保留表示が1減算される。その後、ステップS78に進む。
ステップS78では、主制御基板24は、保留記憶エリアをシフトする。最大保留数と同数ある保留記憶エリア1〜4は、保留球数の減算に伴い1だけシフトする。このとき、最新の保留情報が記憶される保留記憶エリア4については0をセットする。その後、ステップS79に進む。
ステップS79では、主制御基板側CPU241は、特別電動役物作動判定用乱数判定処理を行う。これは、取得した乱数値に基づいた特図の当り判定処理である。また、大当り判定フラグをワークエリアへ格納する処理も行う。
本実施形態では、通常モード及び時短モードと、確率変動モードとで大当り確率が異なるため、「大当り」となる乱数値が異なる。通常モード及び時短モードでは、600個の乱数値のうち、乱数値595〜600が「大当り」となる乱数値であり、乱数値595〜597は、非確変図柄大当りとなり、乱数値598〜600は、確変図柄大当りとなる。確率変動モードでは、乱数値541〜600が「大当り」となる乱数値であり、乱数値541〜570は非確変図柄大当りとなり、乱数値571〜600は確変図柄大当りとなる。なお、乱数値の数や、「大当り」となる乱数値等は、適宜変更可能である。
ステップS80では、主制御基板24は、遊技状態移行準備処理を行う。ここでは、大当り判定フラグがオンの場合に、大当り種別に応じた遊技状態移行テーブルを選択し、これを参照して各種バッファに値を格納する。その後、ステップS81に進む。
ステップS81では、主制御基板24は、特図の変動中フラグを5AHにセットする。その後、ステップS82に進む。
ステップS82では、主制御基板側CPU241は、取得した乱数値に対応した演出態様を、演出情報テーブルから読み込み、乱数値及び演出態様を含む演出コマンドを特別図柄表示装置42aに送り、演出コマンドまたは演出実行コマンドを演出制御基板25に送る。主制御基板側CPU241は、保留情報が記憶されていない場合には演出コマンドを、保留情報が記憶されている場合には演出実行コマンドを、演出制御基板25に送る。その後、ステップS83に進む。
最後に、主制御基板24は、変動開始時の各種設定を行う(ステップS83)。具体的には、乱数記憶エリア0に「00H」(消去)をセットする。また、特図動作ステータスを「02H」(変動中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(図13:ステップS54)にて、後述する特別図柄変動中処理(図13:ステップS56)に分岐するようになる。その後、特別図柄変動開始処理を終了する。図13に戻り、その後、後述するステップS58に進む。
次に、特別図柄の変動表示処理について説明する。特別図柄表示装置42aは、主制御基板側CPU241から送られた演出コマンドの演出態様に基づいて、特別図柄の変動表示を行う。また、演出画像には、変動表示する装飾図柄も含まれる。
演出制御基板側CPU251は、保留情報が記憶されていない場合には、主制御基板側CPU241から送られた演出コマンドに基づいてスピーカ7の効果音や各LED等の動作を制御して演出を行い、保留情報が記憶され、演出実行コマンドを受信した場合には、液晶制御RAM263に記憶された保留情報(演出コマンド)に基づいて演出を行う。また、演出制御基板側CPU251は、保留情報が記憶されていない場合には、演出コマンドを液晶制御基板26に送り、保留情報が記憶されている場合には、演出実行コマンドを液晶制御基板26に送る。
液晶制御基板26の映像表示プロセッサVDP264は、演出コマンドを受信した場合には受信した演出コマンドの演出態様に基づいて、演出実行コマンドを受信した場合には液晶制御RAM263に記憶された保留情報の演出態様に基づいて、液晶表示装置36に表示する演出の画像データの画像処理を行う。液晶制御CPU261は、画像処理された画像データを液晶表示装置36に表示することで、主制御基板側CPU241で決定された演出態様での演出を行う。液晶制御CPU261は、保留情報による演出を開始するのに合わせて、その保留情報を消去する。
次に、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動中処理(ステップS56)について簡単に説明する。主制御基板24は、特別図柄動作ステータス判定(図13:ステップS54)にて、特図動作ステータスが「02H」(変動中)と判断された場合、この処理を行う。
主制御基板24は、特図の変動時間に関するタイマである特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定し、このタイマが0となった場合に、「変動停止コマンド」を送信する。また、変動停止時の各種設定を行うが、特別図柄動作ステータスを「03H」(確認時間中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(図13:ステップS54)にて、後述する特別図柄確認時間中処理(図13:ステップS57)に分岐するようになる。その後、特別図柄変動中処理を終了する。
次に、図15A、図15Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄確認時間中処理(ステップS57)について説明する。
まず、図15Aにおいて、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS111)。ここでは、特図の確定表示の時間が経過したか否かの判定となる。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS112に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別図柄確認時間中処理を終了する(図15B参照)。
ステップS111の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、特図動作ステータスを「01H」にセットする(ステップS112)。特図動作ステータスを「01H」(変動待機中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定にて、特別図柄変動開始処理(図13:ステップS55)に分岐するようになる。その後、ステップS113に進む。
次に、主制御基板24は、大当りフラグが5AHであるか否かを判定する(ステップS113)。これは、大当りフラグがオンであるか否かの判定である。大当りフラグがオンである場合には、「YES」の判定となり、ステップS114に進む。一方、大当りフラグがオンしていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS115に進む。
ステップS113の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、大当り図柄停止時の各種設定を行う(ステップS114)。例えば、大当り判定フラグを「00H」に戻し、条件装置作動フラグを「5AH」に設定する。その後、特別図柄確認時間中処理を終了する。
また、ステップS113の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、特図時短回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS115)。特図時短回数カウンタは、時短モードの回数をカウントするカウンタであり、例えば、通常モード中は、0が設定されている。
特図時短回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS119に進む(図15B参照)。一方、特図時短回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS116に進む。
ステップS115の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、特図時短回数カウンタを1減算する(ステップS116)。以下のステップS116〜S118は、時短回数の減算に関する処理となる。
次に、主制御基板24は、特図時短回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS117)。特図時短回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS118に進む。一方、特図時短回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS119に進む(図15B参照)。
ステップS117の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、時短終了時の各種設定を行う(ステップS118)。例えば、普図時短状態フラグ、特図時短状態フラグをそれぞれ「00H」に設定する。その後、ステップS119に進む(図15B参照)。
次に、図15Bにおいて、主制御基板24は、特図確変回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS119)。本実施形態の確率変動モードは、回数限定であり、特図確変回数カウンタにより、確率変動モードの残り回数がカウントされる。
特図確変回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、特別図柄確認時間中処理を終了する。一方、特図確変回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS120に進む。
ステップS119の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、特図確変回数カウンタを1減算する(ステップS120)。以下のステップS120〜S122は、確変回数の減算に関する処理となる。
次に、主制御基板24は、特図確変回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS121)。特図確変回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS122に進む。一方、特図確変回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、特別図柄確認時間中処理を終了する。
ステップS121の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、確変終了時の各種設定を行う(ステップS122)。例えば、普図確変状態フラグ、特図確変状態フラグをそれぞれ「00H」に設定し、特別図柄確認時間中処理を終了する。特別図柄確認時間中処理の終了後には、図13のステップS58に進む。
最後に、主制御基板24は、特別図柄表示データを更新する(ステップS58)。具体的には、特別図柄表示装置42aの特別図柄を更新する。その後、特別図柄管理処理を終了する。
次に、図16を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別電動役物管理処理について説明する。特別電動役物管理処理(図6:ステップS60)において、主制御基板24は、後述する特別電動役物動作ステータス(大当り開始処理、特別電動役物作動開始処理、特別電動役物作動中処理、特別電動役物作動継続判定処理、大当り終了処理)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御基板24は、条件装置作動フラグが5AH(ON)であるか否かを判定する(ステップS61)。条件装置作動フラグが5AHの場合には、「YES」の判定となり、ステップS62に進む。一方、条件装置作動フラグがオンでない場合には、「NO」の判定となり、この処理を終了する。すなわち、ステップS62以降は、大当りが発生した場合の処理となる。
ステップS61の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、特別電動役物動作ステータス判定を行う(ステップS62)。特別電動役物動作ステータス(以下、特電動作ステータスともいう)が「00H」に設定されている場合は、「大当り開始」時であるので、ステップS63に進む。
また、特電動作ステータスが「01H」に設定されている場合は、「特電作動開始中」であるので、ステップS64に進む。同様に、特電動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、「特電作動中」であるので、ステップS65に進む。
さらに、特電動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、「特電作動継続判定中」であるので、ステップS66に進み、特電動作ステータスが「04H」に設定されている場合は、「大当り終了中」であるので、ステップS67に進む。
ステップS63〜S67の処理の内容については、以下で詳細を説明する。また、これらの処理が終了した後、主制御基板24は、特別電動役物管理処理を終了する。
次に、図17を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる大当り開始処理(ステップS63)について説明する。
まず、主制御基板24は、大当り開始時の各種設定を行う(ステップS131)。具体的には、役物連続作動装置作動フラグをオンとし、連続回数カウンタに「01H」をセットする。連続回数カウンタは、後述する特別電動役物作動継続判定処理の中でラウンド数をカウントするために用いられ(図20参照)、「01H」は第1ラウンドを意味する。
また、特別電動役物動作ステータスを「01H」(特電作動開始中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図16:ステップS62)では、特別電動役物作動開始処理(図16:ステップS64)に進むようになる。大当り開始時の各種設定が終了した後、ステップS132に進む。
ステップS132では、主制御基板24は、大当り種別に応じて各種データをセットする。具体的には、最大ラウンド数、ラウンド表示LED番号をRAM243に、大当り開始インターバル時間を特別図柄役物タイマに、それぞれ格納する。大当り開始インターバル時間は、後述する特別電動役物作動開始処理の中で利用する(図18参照)。その後、ステップS133に進む。
最後に、主制御基板24は、大当り開始インターバルコマンドを送信する(ステップS133)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「大当り開始インターバル(ファンファーレ)コマンド」を送信する。その後、大当り開始処理を終了する。
次に、図18を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動開始処理(ステップS64)について説明する。
まず、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS141)。具体的には、大当り開始インターバル時間が経過したか否か、又は後述するラウンド間インターバル時間が経過したか否かを判定する。
特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS142に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別電動役物作動開始処理を終了する。
ステップS141の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、大入賞口開放コマンドを送信する(ステップS142)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「大入賞口開放コマンド」を送信する。その後、ステップS143に進む。
ステップS143では、主制御基板24は、大当り種別とラウンド数に応じた特別電動役物作動時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。例えば、今回、確変図柄大当りに当選した場合には、10の各ラウンドの特別電動役物作動時間を特別図柄役物動作タイマにセットする。その後、ステップS144に進む。
ステップS144では、主制御基板24は、開放動作開始時の各種設定を行う。具体的には、大入賞口入賞数カウンタを「00H」にセットする。「00H」は、入賞数が「0個」であることを意味する。
また、特別電動役物動作ステータスを「02H」(特電作動中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図16:ステップS62)では、特別電動役物作動中処理(図16:ステップS65)に進むようになる。その後、ステップS145に進む。
最後に、主制御基板24は、大入賞口開閉動作設定処理を行う(ステップS145)。この大入賞口開閉動作設定処理では、主制御基板24は、大当り種別、ラウンド数、特別図柄役物動作タイマ、ソレノイド動作パターンに基づいて、ソレノイドのON/OFFを設定する。ここでいうソレノイドは、アタッカの開閉扉を駆動するソレノイドである。その後、大入賞口開閉動作設定処理を終了する。これにより、特別電動役物作動開始処理を終了する。
次に、図19を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動中処理(ステップS65)について説明する。
まず、主制御基板24は、大入賞口への入賞があったか否かを判定する(ステップS151)。大入賞口の大入賞口センサにより入賞が検出される。大入賞口への入賞があった場合には、「YES」の判定となり、ステップS152に進む。一方、入賞がなかった場合には、「NO」の判定となり、ステップS155に進む。
ステップS151の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、入賞数を1加算する(ステップS152)。すなわち、大入賞口センサが大入賞口に入賞する規定の入賞数をカウントする処理となる。その後、ステップS153に進む。
次に、主制御基板24は、最大入賞数に達したか否かを判定する(ステップS153)。最大入賞数に達した場合には、「YES」の判定となり、ステップS154に進む。一方、まだ最大入賞数に達していない場合には、「NO」の判定となり、ステップS155に進む。なお、最大入賞数を大当り種別により異ならせてもよい。
ステップS153の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマをクリアする(ステップS154)。特別図柄役物動作タイマをクリアすることにより、1回のラウンド遊技が終了した場合の処理に進むようになる(ステップS156/YES)。その後、ステップS155に進む。
ステップS155では、主制御基板24は、大入賞口開閉動作設定処理を行う。大入賞口開閉動作設定処理の詳細は、図18のステップS145で説明したので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS156に進む。
次に、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS156)。ここでは、特別電動役物作動時間が経過したか否かを判定する。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS157に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別電動役物作動中処理を終了する。
ステップS156の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、ラウンド間インターバルコマンドを送信する(ステップS157)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「ラウンド間インターバルコマンド」を送信する。「ラウンド間インターバルコマンド」とは、例えば、第1ラウンドと第2ラウンドのインターバルに移行することを知らせるコマンドである。その後、ステップS158に進む。
ステップS158では、主制御基板24は、開放動作終了時の各種設定1を行う。具体的には、特別電動役物動作ステータスを「03H」(特電作動継続判定中)にセットする。これにより、次回の特別電動役物動作ステータス判定処理(図16:ステップS62)では、特別電動役物作動継続判定処理(図16:ステップS66)に進むようになる。主制御基板24は、開放動作終了時の各種設定2を行う(ステップS159)。ここでは、特別図柄役物動作タイマを1980msにセットする。これは、通常ラウンドの残存球排出時間に相当する。その後、特別電動役物作動中処理を終了する。
次に、図20を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動継続判定処理(ステップS66)について説明する。
まず、主制御基板24は、大入賞口入賞数チェック処理を行う(ステップS161)。大入賞口入賞数チェック処理の詳細は、図19のステップS151〜S154で説明した処理と同じであるので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS162に進む。
ステップS162では、主制御基板24は、大入賞口開閉動作設定処理を行う。大入賞口開閉動作設定処理の詳細は、図18のステップS145で説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS163に進む。
次に、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS163)。ここでは、残存球排出時間が経過したか否かを判定する。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS164に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
ステップS163の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、最大ラウンド数に達したか否かを判定する(ステップS164)。本実施形態では、最大の第10ラウンド(確変図柄大当り)又は第5ラウンド(非確変図柄大当り)に達した場合に「YES」の判定となり、ステップS168に進む。一方、第9ラウンド(確変図柄大当り)又は第4ラウンド(非確変図柄大当り)までは、「NO」の判定となり、ステップS165に進む。
ステップS164の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、連続回数カウンタを1加算する(ステップS165)。すなわち、特別遊技のラウンド数をカウントする処理となる。その後、ステップS166に進む。
ステップS166では、主制御基板24は、ラウンド間インターバル時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。ラウンド間インターバル時間は、特別電動役物作動開始処理に戻った場合、その処理の中で利用する(図18参照)。その後、ステップS167に進む。
ステップS167では、主制御基板24は、継続時の各種設定を行う。具体的には、特別電動役物作動フラグが「00H」にセットされる。特別電動役物作動フラグが「00H」に設定されるのは、大当りラウンドの「開始」、「ラウンド間」又は「終了」の何れかの場合であるが、ここでは「ラウンド間」である。
また、特別電動役物動作ステータスを「01H」(特電作動開始中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図16:ステップS62)では、特別電動役物作動開始処理(図16:ステップS64)に進むようになる。その後、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
次に、ステップS164の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、終了時の各種設定を行う(ステップS168)。具体的には、特別電動役物作動フラグが「00H」にセットされる。特別電動役物作動フラグを「00H」とするのは、大当りラウンドが「終了」となるためである。
また、特電動作ステータスを「04H」(大当り終了中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図16:ステップS62)では、大当り終了処理(図16:ステップS67)に進むようになる。その後、ステップS169進む。
ステップS169では、主制御基板24は、終了インターバル時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。終了インターバル時間は、後述する大当り終了処理の中で利用する(図21参照)。その後、ステップS170に進む。
最後に、主制御基板24は、大当り終了インターバルコマンドを送信する(ステップS170)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「大当り終了インターバル(ファンファーレ)コマンド」を送信する。その後、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
次に、図21を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる大当り終了処理(ステップS67)について説明する。
まず、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS171)。ここでは、終了インターバル時間が経過したか否かを判定する。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS172に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、大当り終了処理を終了する。
ステップS171の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、大当り終了時の各種設定1を行う(ステップS172)。具体的には、特別電動役物管理処理中の各ステップで使用した条件装置作動フラグ、連続回数カウンタ、最大連続回数バッファ等を全てクリアする。その後、ステップS173に進む。
ステップS173では、主制御基板24は、大当り終了時の各種設定2を行う。設定の詳細は、図11で説明した通りである。その後、ステップS174に進む。
ステップS174では、主制御基板24は、大当り終了時の各種設定3を行う。具体的には、特電動作ステータスを「00H」(大当り開始)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図16:ステップS62)では、大当り開始処理(図16:ステップS63)に進むようになる。その後、ステップS175進む。
最後に、主制御基板24は、遊技状態報知情報を更新する(ステップS175)。例えば、この後に時短遊技状態に移行する場合には、時短中報知ランプをオンする。その後、大当り終了処理を終了する。以上、主制御基板24が行う処理について説明した。
以下では、図22を参照して、副制御側で行われるメイン処理について説明する。このメイン処理には、演出制御基板25の起動時に行われる初期化処理が含まれる。
まず、演出制御基板25は、初期化処理を行う(ステップS181)。これは、主に、演出制御基板25の各種初期設定を行うものであり、起動時に一度だけ行われる。その後、ステップS182に進む。
次に、演出制御基板25は、メインループ更新周期となったか否かを判定する(ステップS182)。メインループとは、後述するステップS184〜S189までの処理であるが、その更新周期は16msである。
ステップS182に進んだとき更新周期の16msが経過すると、「YES」の判定となり、ステップS184に進む。一方、16ms経過する前の状態では、更新周期となっていないので、「NO」の判定となる。この場合には、ステップS183に進む。
ステップS182の判定が「NO」である場合、演出制御基板25は、各種ソフト乱数の更新処理を行う(ステップS183)。その後、更新周期となるまでステップS182、S183の処理を繰り返す。このループの期間に、1ms周期のタイマ割込処理(図23参照)が実行されるが、演出制御基板25は、この割込処理回数をカウントして、上記の16msが経過したか否かを判定する。
ステップS182の判定が「YES」である場合、演出制御基板25は、LEDデータ更新処理を行う(ステップS184)。上述の通り、ステップS184〜S189はメインループの処理となるが、ここでは、枠装飾LED8b、盤面装飾LED35のデータを更新することで、装飾LEDの発光態様を変化させる。その後、ステップS185に進む。
ステップS185では、演出制御基板25は、受信コマンド解析処理を行う。これは、受信した制御コマンドの種別を解析し、それに応じた各種設定を行うものである。例えば、大当り開始処理(図17参照)の中で送信される「大当り開始インターバルコマンド」を受信した場合には、演出制御基板25は、開始インターバルを設定する。その後、ステップS186に進む。
ステップS186では、演出制御基板25は、メインシナリオ更新処理を行う。具体的には、受信した制御コマンドに応じて演出の更新を行うものである。その後、ステップS187に進む。
ステップS187では、演出制御基板25は、サウンド出力処理を行う。具体的には、シナリオに応じてスピーカ7からサウンドを出力させる。その後、ステップS188に進む。
ステップS188では、演出制御基板25は、ソレノイド更新処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているソレノイドの詳細な動作を設定する。その後、ステップS189に進む。
最後に、演出制御基板25は、ノイズ対策用処理を行う(ステップS189)。具体的には、周辺LSIがノイズの影響を受けていないかチェックする。この処理が終了すると、ステップS182に戻り、以降の処理を継続して実行する。
次に、図23を参照して、副制御側のタイマ割込処理について説明する。これは、上述の副制御側メイン処理(図22参照)に対して、1ms周期で実行される割込処理である。
まず、演出制御基板25は、CPUレジスタの初期設定をする(ステップS191)。具体的には、ポートのリフレッシュ初期値の設定を行う。その後、ステップS192に進む。
ステップS192では、演出制御基板25は、出力処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているソレノイドやモータの出力処理を行う。その後、ステップS193に進む。
ステップS193では、演出制御基板25は、操作ボタン入力状態更新処理を行う。演出制御基板25は、操作ボタン13の操作がされた場合に、入力状態を更新する。その後、ステップS194に進む。
ステップS194では、演出制御基板25は、スイッチ入力状態更新処理を行う。具体的には、ボリュームスイッチ31等の入力情報を確認し、その情報に応じた処理を行う。その後、ステップS195に進む。
ステップS195では、演出制御基板25は、液晶制御コマンド送信処理を行う。演出制御基板25は、例えば、演出用カウンタによって選択された演出用コマンドを液晶制御基板26に向けて送信する。その後、ステップS196に進む。
ステップS196では、演出制御基板25は、モータ更新処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているモータの詳細な動作設定をする。その後、ステップS197に進む。
ステップS197では、演出制御基板25は、LEDデータ出力処理を行う。具体的には、必要なタイミングで枠装飾LED8b、盤面装飾LED35を点灯、点滅させるLEDデータ出力を行う。その後、ステップS198に進む。
最後に、演出制御基板25は、メインループ更新周期用ワークを1インクリメントする(ステップS198)。これは、メインループ処理(図21:ステップS184〜S189)の更新周期である16msをカウントするため、メインループ更新周期用ワークを1だけインクリメントする処理である。その後、タイマ割込処理を終了する。以上、本実施例のパチンコ遊技機1の一連の動作を説明した。
なお、上記実施形態では、外ガイドレール44の外側側面は、左部コーナー飾り体34bに隙間なく覆われているが、外ガイドレール44の外側側面と左部コーナー飾り体34bとの間に隙間を設けるようにしてもよい。この場合、外ガイドレール44の弾力性を阻害することなく、左部コーナー飾り体34bの外側から不正部材を遊技領域に侵入させる不正行為を行う場合に、不正部材の侵入を阻止することができる。
以上、本実施形態としてパチンコ遊技機について説明したが、本発明は、これに限らず、雀球式遊技機、アレンジボール機、封入式遊技機等にも適用可能である。