まず、本実施形態の遊技機の概要について説明する。
本実施形態の遊技機は、種々の図柄を変動表示する表示装置を備えた遊技機であって、該遊技機を制御する複数種類の制御コマンドを送信する主制御手段と、前記制御コマンドを受信し、該制御コマンドに基づいた制御を行う副制御手段と、前記副制御手段に接続され、遊技者が操作することで各種演出を選択可能な演出選択手段とを備え、前記演出選択手段を複数回操作することが指示された場合には、遊技者が該演出選択手段を操作する度に、表示された演出と該演出選択手段を意味する画像とを共に変化させることを特徴とする。
本実施形態の遊技機には、遊技者が操作することで各種演出を選択可能な演出選択手段が備えられ、この演出選択手段を複数回操作することが指示される場合がある。例えば、表示装置に演出選択手段の操作する回数やこれを連打することが表示されたり、音声によって演出選択手段を操作することが指示される。
このような場合、遊技者が演出選択手段を操作する度に演出が変化する。演出の変化とは、例えば、予告演出のキャラクタが選択されたり、装飾LEDが徐々に点灯していくことである。
また、前記演出の変化と共に演出選択手段を意味する画像が変化する。演出選択手段を意味する画像の変化とは、例えば、遊技者が演出選択手段を操作する度に表示装置に表示された演出ボタンのマークが変形したり、消えたりすることである。
このような演出の変化は、遊演出選択手段の操作の度に行われるので、遊技者は、1回1回の操作に意味があることを認識し、遊技における興趣が高まる。
本実施形態において、前記演出選択手段を複数回操作することが指示された場合に前記演出選択手段を操作する回数は、前記画像の数で示されることが好ましい。
本実施形態では、演出選択手段を操作する回数が指示された場合に、操作の回数を演出選択手段の画像の数で示す。例えば、演出選択手段を3回操作する場合には、液晶表示装置に演出選択手段の画像が3個表示される。これにより、指示された操作回数が視覚的に分かりやすくなり、遊技者がより積極的に遊技に参加するようになる。
また、本実施形態において、前記演出選択手段を複数回操作することが指示された場合には、遊技者が該演出選択手段を操作する度に、前記画像が少なくとも1つずつ消去されることが好ましい。
本実施形態では、例えば、初めに演出選択手段の画像が3個表示された場合、遊技者が演出選択手段を操作する度に、その画像が1つ消えるようにする。これにより、遊技者は、残りの操作回数が2回であることを認識する。また、指示された操作回数が多い場合(例えば、演出選択手段の連打の場合)には、1回の操作で1以上の演出選択手段を意味する画像が消去されるようにしてもよい。
これにより、残りの操作回数や指示された操作回数に達したことを遊技者が認識できるようになる。
また、本実施形態において、前記演出選択手段を操作する回数以上の、実行の候補となる演出パターンが表示され、遊技者が該演出選択手段を操作に基づいて該演出パターンが特定されることが好ましい。
本実施形態では、遊技中に演出選択手段を操作する回数が指示された場合には、指示された操作の回数以上の、実行の候補となる演出パターンを表示する。例えば、演出選択手段を操作する回数として3回が指示された場合には、4つの「予告演出パターン」を表示する。
上記の例では、遊技者が演出選択手段を操作する度に、4つの「予告演出パターン」が1つずつ消えていき、最終的に実行される予告演出パターンが特定されるような演出が可能となる。これにより、興趣の高い演出が行える遊技機を実現することができる。
また、本実施形態において、複数種類の前記演出選択手段を備え、前記画像の組合せを大当りの期待度に応じて異ならせることが好ましい。
本実施形態は、複数種類の演出選択手段があるので、演出選択手段を意味する画像も異なるものになる。このとき、これらの画像の組合せを大当りの期待度に応じて変化させる。
例えば、押下げに成功したとき大当りが確定する特別演出ボタンがあるとき、遊技者は、演出選択手段を意味する画像の組合せの中に特別演出ボタンが含まれていれば、これが期待度の高い演出であることを認識する。これによっても、興趣の高い演出が行える遊技機を実現することができる。
次に、図1を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機を構成する部分について説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、矩形状の外枠2と、この外枠2に開閉可能に枢着された前面枠3および前扉5を備えている。前面枠3は、額縁状であり開口部に遊技盤4(図3参照)が取付け可能となっている。また、前扉5の中央部にはガラス板6が嵌め込まれており、外部より遊技盤4が視認可能となっている。
前扉5の上部左右両側にはスピーカ7が設けられている。スピーカ7は、遊技に伴う演出効果音を外部に出力する音響出力部である。また、前扉5の左右両側および上部には枠装飾LED8が設けられている。枠装飾LED8は、遊技の演出に連動してLEDが発光、点滅する装飾部である。
前扉5の下側には前面板9があり、その左端部は前面枠3に開放可能に枢着されている。前面板9には、発射機構を作動させるための発射ハンドル10、遊技球を貯留する上貯留皿11、下貯留皿12等が設けられている。
また、上貯留皿11の表面部分には、内蔵ランプが点灯したとき操作が可能となる左演出ボタン13と、中央演出ボタン14が設けられている。演出ボタン13、14は、遊技中に操作の機会が与えられ、ボタンを押下することにより演出を変化させることができる。なお、演出ボタン13、14は、本発明の演出選択手段に相当する。
次に、図2を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機の背面側に配置された部材について説明する。
図2に示すように、パチンコ遊技機1の背面には、遊技盤4を裏側から押さえる枠体状の裏機構盤16が取り付けられている。この裏機構盤16の上部には、パチンコホール側島設備の遊技球補給装置(図示省略)から供給される遊技球を貯留する遊技球貯留タンク17が設けられている。
また、遊技球貯留タンク17から球を導出するタンクレール18の傾斜下端には、遊技球を払い出すための遊技球払出装置19が設けられている。さらに、裏機構盤16の隅部には、パチンコホールにある全遊技機を統括的に管理するホールコンピュータ(図4参照)に電気的に接続するための外部端子基板21が、端子基板ケース22に収納され、設けられている。
また、裏機構盤16の略中央には、遊技盤4の裏側に装着された透明の裏カバー23が備えられており、この裏カバー23内に、演出制御基板25を収納した透明の演出制御基板ケース25aと、液晶制御基板26を収納した透明の液晶制御基板ケース26aとが設けられている。
演出制御基板25と液晶制御基板26の中間部には、ボリュームスイッチ31が設けられている。つまみ部分を回転させることで10段階の音量設定が可能である。
液晶制御基板ケース26aの下方には、主制御基板24を収納した透明な主制御基板ケース24aが設けられている。主制御基板24は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御するものである。主制御基板24は、各種スイッチやセンサと接続されているため、これらの検知信号を受信して各種処理を行う。
また、主制御基板24には、RAMクリアスイッチ27が設けられている。RAMクリアスイッチ27を押下しながら、電源を投入することによりRAM領域の記憶内容は消去され、パチンコ遊技機1は初期状態となる。
演出制御基板25は、主制御基板24から送信される各種制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいて、例えば、盤面装飾LED35或いは液晶表示装置36による演出を制御する。
主制御基板ケース24aの下方には、電源基板28を収めた透明な電源基板ケース28aと、払出制御基板29を収めた透明な払出制御基板ケース29aが配設されている。
さらに、発射ハンドル10に対応する位置には、遊技球を打撃する打撃槌やこれを駆動する発射モータを備えた遊技球発射装置(図示省略)の後側に発射制御基板30が設けられている。
次に、図3を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機の遊技盤について説明する。
図3に示すように遊技盤4は、略正方形のパネルで形成され、その盤面上の遊技領域4aは、化粧板4bの前面にビス等で固定されるセンター飾り体34a、左部コーナー飾り体34b、右部コーナー飾り体34c等の部材によって区画形成されている。飾り体34a〜34cは、ポリカーボネート等の硬質樹脂材料を用いた射出成形によってそれぞれ一体成型で形成されている。
センター飾り体34aには、複数の盤面装飾LED35が配置されている。盤面装飾LED35は、各遊技における図柄の変動表示や予告表示に伴い発光色や発光態様を変化させ、演出を盛り上げる装飾部である。
遊技盤4の中央部には開口が形成され、この開口内に液晶表示装置36の表示画面が配置される。液晶表示装置36は、種々の数字、キャラクタ等が描かれた図柄や背景画像、リーチ等の各種演出を遊技に応じて表示する表示器である。液晶表示装置36は、本発明の「表示装置」に相当する。
センター飾り体34aの右側には、人形の腕の形状をした可動役物37aが配置されている。また、液晶表示装置36の前面下方には下駄の形状の可動役物37b配置されている。可動役物37a、37bは、いずれも遊技における演出や大当り期待度に応じて動作する。
液晶表示装置36の下方には、第1特別図柄始動口38aおよび第2特別図柄始動口38bからなる始動入賞装置38が配置されている。遊技領域4aを流下する遊技球が第1特別図柄始動口38a、又は第2特別図柄始動口38bに入賞することにより抽選が行われ、後述する特別図柄表示装置43aにて特別図柄の変動表示がなされる。また、液晶表示装置36でも、特別図柄に対応した装飾図柄の変動表示が行われる。
第2特別図柄始動口38bは開閉部材を備えており、開閉部材が開放した場合、遊技球が入賞し易い状態となる。上記開閉部材は、後述する普通図柄の抽選に当選した場合に、所定回数、所定時間開放する。以下では、第2特別図柄始動口38bと開閉部材を合わせた装置を普通電動役物(普電)と称することがある。
始動入賞装置38の下方には、第1大入賞装置39aが配置されている。また、始動入賞装置38の右側には、第2大入賞装置39bが配置されている。大入賞装置39a、39bは、共に特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち大当りとなったときに所定時間開放される入賞装置である。遊技球が大入賞装置39a、39bの内部にある大入賞口(図示省略)に入賞することにより、多くの賞球を獲得することが可能となる。
遊技領域4aの右側下方には、特別図柄表示装置43aおよび普通図柄表示装置43bが配置されている。特別図柄表示装置43aは、2個の7セグメントLED(左及び中)から構成され、特別図柄始動口38a、38bへの入賞を契機として特別図柄を変動させ、抽選結果を表示する。なお、残り1個は(右)、特別図柄及び普通図柄の保留球数や、時短状態であることを表示する。
普通図柄表示装置43bは、複数のLEDからなる表示器であり、普通図柄用始動ゲート40aへの入賞を契機として普通図柄を始動させ、LEDの点灯により抽選結果を表示する。
遊技領域4aの左側には、普通図柄用始動ゲート40aや遊技球の流下方向を変化させる風車41、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。普通図柄用始動ゲート40aは、普通図柄の始動契機となる入賞装置である。遊技球が普通図柄用始動ゲート40aを通過することにより抽選が行われ、普通図柄表示装置43bにて、普通図柄が変動する。
また、第2大入賞装置39bの上方には、右普通図柄用始動ゲート40bが配置されている。これは、右打ちを行う遊技状態の場合の普通図柄用の始動ゲートであり、遊技者が右打ちをしているか否かを検知する役割も有する。
遊技領域4aの左側下方には、複数の一般入賞口42が配置されている。遊技球が一般入賞口42に入賞すると所定数の賞球の払出しが行われる。
遊技領域4aの最も左側には、発射機構により発射された遊技球を遊技領域4aに案内するため略上下方向に延びたガイドレール44が配置されている。ガイドレール44は、金属製の帯状の外内2本のガイドレール44a、44bで構成されている。
これら外内2本のガイドレール44a、44bの間で上下方向に延びた空間が、前記発射機構から発射された遊技球が通過する発射通路45を形成している。内側ガイドレール44bの上端には、発射球の発射方向(遊技領域4a側)への通過を許可すると共に戻り方向(発射通路45側)への通過を阻止する戻り球防止片46が配設されている。また、内側ガイドレール44bの最下部にはアウト球回収口47と、アウト球回収口47にアウト球を導入する球寄せ部48が形成されている。
図4は、パチンコ遊技機の制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図4では信号を中継する中継基板や、本発明に関係のない一部の部材の構成を省略した。
この制御装置は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御する主制御基板24と、主制御基板24からコマンドを受けて演出の制御をする演出制御基板25を中心に構成される。電源基板28は、主制御基板24を初めとした各基板に接続され、外部電源から交流電圧24Vを受けて直流電圧に変換し、各基板に供給する。
主制御基板24は、その内部に、主制御基板側CPU241と、ROM242と、RAM243を備えている。主制御基板側CPU241は、いわゆるプロセッサ部であり、大当りを発生させるか否かの抽選処理、決定された変動パターンや停止図柄の情報から制御コマンド作成し、演出制御基板25に送信する等の処理を行う。
ROM242は、一連の遊技機制御手順を記述した制御プログラムや制御データ等を格納した記憶部である。また、RAM243は、主制御基板側CPU241の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
主制御基板24には、RAMクリアスイッチ27、始動入賞口センサ38c、大入賞口センサ39c、始動ゲート通過センサ40c、一般入賞口センサ42c、磁気センサ50、電波センサ51、振動センサ52が接続され、各検知信号を受信可能となっている。
磁気センサ50は、パチンコ遊技機1に磁石等を近づけた場合に、異常を検知するセンサである。また、電波センサ51は、パチンコ遊技機1に対し強い電波が発せられた場合に異常を検知するセンサであり、振動センサ52は、パチンコ遊技機1に対し強い振動が与えられた場合に異常を検知するセンサである。
また、主制御基板24には、特別図柄表示装置43a、普通図柄表示装置43bが接続され、主制御基板側CPU241が抽選処理により取得した乱数情報は、各図柄表示装置43a、43bに送信される。なお、主制御基板24は、本発明の主制御手段に相当する。
さらに、主制御基板24には、パチンコ遊技機1の外部へ接続する端子を備えた外部端子基板21が接続されている。遊技における大当り、入賞数、ゲーム数等の各種情報は、主制御基板24から外部端子基板21を介してホールコンピュータに送信される。
さらに、主制御基板24には、払出制御基板29が接続されている。払出制御基板29には、下貯留皿満杯センサ12cおよび扉開放センサ32が接続されているため、これらのセンサが異常を検知すると、検知信号は払出制御基板29から主制御基板24に送信される。なお、払出制御基板29には、遊技球払出装置19と、発射制御基板30(さらに発射装置10aと接続)が接続している。
次に、演出制御基板25は、その内部に、演出制御基板側CPU251と、ROM252と、RAM253を備えている。演出制御基板側CPU251はいわゆるプロセッサ部であり、主制御基板24から送信された制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいた各種演出を制御する処理を行う。なお、演出制御基板25は、本発明の副制御手段に相当する。
ROM252は、一連の演出制御手順を記述した制御プログラムや演出データ等を格納した記憶部である。また、RAM253は、演出制御基板側CPU251の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
演出制御基板25には、スピーカ7、枠装飾LED8、盤面装飾LED35、ボリュームスイッチ31、左演出ボタン13、中央演出ボタン14が接続されている。これにより、演出制御基板25は、例えば、スピーカ7の効果音や各LED等の動作を制御し、演出効果を高めている。
演出ボタン13、14は、遊技者が有効期間にこれらを押下げることで、検知信号が演出制御基板25に送信され、液晶表示装置36に表示される演出が変化する。
演出制御基板25には、液晶制御基板26が接続されている。液晶制御基板26は、演出制御基板25からコマンドを受けて液晶表示装置36の表示制御を行うものである。
液晶制御基板26は、その内部に、液晶制御CPU261と、液晶制御ROM262と、液晶制御RAM263と、映像表示プロセッサVDP264と、画像データROM265と、VRAM266を備えている。
液晶制御CPU261は、いわゆるプロセッサ部であり、演出制御基板25から受信した液晶制御コマンドに基づいて表示制御を行うために必要な液晶制御データを生成する。また、そのデータを映像表示プロセッサVDP264に出力する。
液晶制御ROM262は、液晶制御CPU261の動作手順を記述したプログラムを格納した記憶部であり、液晶制御RAM263は、ワークエリアやバッファメモリとして機能する記憶部である。
映像表示プロセッサVDP264は、液晶表示装置36に表示する画像データの画像処理を行うプロセッサである。また、画像データROM265は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理を行うために必要な画像データを格納した記憶部であり、VRAM266は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理した画像データを一時記憶する記憶部である。
上記の構成により液晶制御基板26は、演出制御基板25から送信された液晶制御コマンドに基づき画像処理を行い、液晶表示装置36に演出画像や動画を表示している。
次に、図5を参照して、実施例1の演出画面について説明する。
以下の演出画面は、遊技の中で液晶表示装置36の表示領域に表示される。また、ここで行われる演出は、遊技者が演出ボタン(例えば、左演出ボタン13)を複数回操作することで、最終的に予告演出ウィンドウが1つ残り、残った予告演出ウィンドウに関する演出が行われるものである。
図5(a)に示す通り、予告演出ウィンドウ55a〜55dには、それぞれアイテムA、B、C、Dが描かれている。例えば、最終的に予告演出ウィンドウ55aが残った場合には、図柄の変動表示の際にアイテムAを用いた演出が行われる。
以下、図6に示す演出ボタンの操作による画面変化のフローチャートと併せて説明する。まず、予告画面1が表示されたか否かを判定する(ステップS01)。予告画面1(図5(a))には、予告演出ウィンドウ55a〜55d、複数の演出ボタンマーク56、及び操作指示マーク57が表示されている。演出ボタンマーク56は、3個重ねて表示され、遊技者に演出ボタンを3回操作することを促す表示となっている。なお、表示領域右下の矢印58′は、装飾図柄が変動中であることを示している。
予告画面1が表示された場合には、「YES」の判定となり、ステップS02に進む。一方、予告画面1が表示されていない場合には、「NO」の判定となり、この処理を終了する。
予告画面1が表示された場合(ステップS01:YES)、操作有効期間が経過したか否かが判定される(ステップS02)。操作有効期間とは、演出ボタンの操作が有効となる期間であり、例えば、10秒間である。操作有効期間が経過した場合には、「YES」の判定となり、ステップS03に進む。一方、操作有効期間が経過していない場合には、「NO」の判定となり、ステップS04に進む。
操作有効期間が経過した場合(ステップS02:YES)、液晶表示装置36の表示領域は、予告画面1から図柄変動表示に移行する(ステップS03)。この場合、演出ボタンの操作は無効となり、予告演出ウィンドウ55a〜55d、演出ボタンマーク56、及び操作指示マーク57が表示領域から徐々に消えて視認できなくなる。すなわち、予告演出が行われず、図柄変動表示1(図5(e))に移行する。
図柄変動表示1の3個の矢印58′は、装飾図柄が変動中であることを示している。その後、図柄変動表示2((図5(f))に移行する。図柄変動表示2は、左図柄のみ「6」の装飾図柄58が停止した状態を示している。予告演出は行われないが、最終的に停止する図柄については、予告演出が行われる場合と同じである。その後、この処理を終了する。
操作有効期間が経過していない場合(ステップS02:NO)、演出ボタン(1回目)が操作されたか否かが判定される(ステップS04)。演出ボタンが操作された場合には、「YES」の判定となり、ステップS05に進む。一方、演出ボタンが操作されていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS02にリターンする。この処理は、操作有効期間が経過するか演出ボタンが操作されるまで繰り返される。
演出ボタンが操作された場合(ステップS04:YES)、液晶表示装置36の表示領域は、予告画面2に移行する(ステップS05)。予告画面2(図5(b))は、遊技者が演出ボタンを1回操作したことで、予告演出ウィンドウ55dが壊れた様子を示している。今回の操作で残った予告演出ウィンドウ55a〜55cは、最終的に実行される予告演出の候補である。
また、予告画面2では、演出ボタンマーク56が2個重ねて表示され、演出ボタンの操作可能な回数があと2回であることを示す表示となっている。なお、この状態でも、装飾図柄は変動中である。その後、ステップS06に進む。
次に、再度、操作有効期間が経過したか否かが判定される(ステップS06)。操作有効期間は、改めて設定されるのではなく、例えば、最初に設定された期間が10秒間である場合、残りの期間となる。操作有効期間が経過した場合には、「YES」の判定となり、ステップS07に進む。一方、操作有効期間が経過していない場合には、「NO」の判定となり、ステップS08に進む。
操作有効期間が経過した場合(ステップS06:YES)、液晶表示装置36の表示領域は、予告画面2から図柄変動表示に移行する(ステップS07)。ここでは、ステップS03と同様に予告演出は行われず、図柄変動表示(図5(e)→(f))に移行する。その後、この処理を終了する。
操作有効期間が経過していない場合(ステップS06:NO)、演出ボタン(2回目)が操作されたか否かが判定される(ステップS08)。演出ボタンが操作された場合には、「YES」の判定となり、ステップS09に進む。一方、演出ボタンが操作されていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS06にリターンする。この処理も、操作有効期間が経過するか演出ボタンが操作されるまで繰り返される。
演出ボタンが操作された場合(ステップS08:YES)、液晶表示装置36の表示領域は、予告画面3に移行する(ステップS09)。予告画面3(図5(c))は、遊技者が演出ボタンをもう1回操作したことで、予告演出ウィンドウ55aが壊れた様子を示している。今回の操作で残った予告演出ウィンドウ55b、55cの何れかが最終的に実行される。
また、予告画面3では、演出ボタンマーク56が1個表示されており、演出ボタンを操作可能な回数があと1回であることを示す表示となっている。表示領域の右下は、左図柄のみ「6」の装飾図柄58が停止し、中図柄及び右図柄は変動中であることを示している。その後、ステップS10に進む。
次に、再度、操作有効期間が経過したか否かが判定される(ステップS10)。操作有効期間が経過した場合には、「YES」の判定となり、ステップS11に進む。一方、操作有効期間が経過していない場合には、「NO」の判定となり、ステップS12に進む。
操作有効期間が経過した場合(ステップS10:YES)、液晶表示装置36の表示領域は、予告画面3から図柄変動表示に移行する(ステップS11)。ステップS03、S07と同様に予告演出は行われず、図柄変動表示(図5(e)→(f))に移行する。その後、この処理を終了する。
操作有効期間が経過していない場合(ステップS10:NO)、演出ボタン(3回目)が操作されたか否かが判定される(ステップS12)。演出ボタンが操作された場合には、「YES」の判定となり、ステップS13に進む。一方、演出ボタンが操作されていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS10にリターンする。この処理も操作有効期間が経過するか演出ボタンが操作されるまで繰り返される。
演出ボタンが操作された場合(ステップS12:YES)、液晶表示装置36の表示領域は、予告画面4に移行する(ステップS13)。予告画面4(図5(d))は、遊技者が演出ボタンを更にもう1回操作したことで、予告演出ウィンドウ55bが壊れ、予告演出ウィンドウ55cが残った様子を示している。ここでは、左の装飾図柄58が大きく表示され、中図柄及び右図柄は変動中である。その後、ステップS14に進む。
最後に、予告演出と図柄変動表示が行われる(ステップS14)。例えば、予告演出が開始する前に右図柄が停止し、リーチの状態となる(図示省略)。今回、予告演出ウィンドウ55cが残ったので、変動表示の際、例えば、主人公がアイテムCを装備して敵と戦う等の予告演出が行われる(図示省略)。その後、中図柄が停止し、当り又は外れを表示する。そして、この処理を終了する。
以上のように、演出ボタンを複数回操作することが指示された場合には、操作する度に予告演出ウィンドウ55a〜55dの1つが壊れ、最終的に残った1つの予告演出ウィンドウに関する予告演出が行われる。演出ボタンを操作する度に液晶表示装置36の表示領域の様子と演出ボタンマーク56の個数が変化するので、遊技者は、1回1回の操作に意味があることを認識する。
予告演出ウィンドウは、大当りの期待度によってフレームの形状や色を異ならせてもよい。これにより、遊技者は、最終的に大当り期待度が高い予告演出ウィンドウが残ることを期待して、遊技に積極的に参加するようになる。
以下では、図7を参照して、主制御側で行われる遊技管理処理について説明する。以下で説明する遊技管理処理は、電源投入処理が正常に終了した場合に、主制御側のメインループに対して実行されるタイマ割込み処理である。
まず、主制御手段(主制御基板24)は、タイマ管理処理を行う(ステップS101)。パチンコ遊技機1には、後述する特別図柄役物動作タイマの他、普図及び特図役物動作タイマ等の多数のタイマが用意されており、それぞれ遊技に関する時間を計時している。
主制御手段は、処理状態に応じて各種タイマを更新(タイマを減算)することで、多数のタイマを管理している。その後、ステップS102に進む。
ステップS102では、主制御手段は、賞球管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1特別図柄始動口38aや一般入賞口42に入賞した場合に行われる処理である。例えば、一般入賞口42の内部にある一般入賞口センサ42cが遊技球を検出し、球検出信号を主制御手段に送信する。
主制御手段は、上記信号を受信すると、払出制御基板29(更には、遊技球払出装置19)に向けて所定個数の賞球の払出しを行うための制御信号を送信する。遊技球払出装置19は、上記制御信号を受信した後に、上貯留皿11(上貯留皿11が満杯である場合には、下貯留皿12)に所定個数の賞球を払出す。その後、ステップS103に進む。
ステップS103では、主制御手段は、普通図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、普通図柄用始動ゲート40a、又は右普通図柄用始動ゲート40bを通過した場合に行われる処理である。具体的には、始動ゲート40a、40bの内部にある始動ゲート通過センサ40cは、ゲートを通過した遊技球を検出して、球検出信号を主制御手段に送信する。
主制御手段は、上記信号を受信すると、普通図柄の抽選乱数を取得する。この抽選乱数は最大4個まで記憶可能であり、記憶した順に上記抽選乱数の当否を抽選する。
また、主制御手段は、普通図柄表示装置43bに制御信号を送信する。普通図柄表示装置43bでは、LEDの点滅による普通図柄の変動が行われ、普通図柄は、所定時間の経過後、抽選結果に応じて当り又は外れの態様を表示して停止する。その後、ステップS104に進む。
ステップS104では、主制御手段は、普通電動役物管理処理を行う。これは、普通図柄の抽選結果により普通電動役物の動作を制御する処理である。普通図柄管理処理(ステップS103)にて、普通図柄が当り態様で停止した場合には、主制御手段は、普通電動役物用ソレノイドに制御信号を送信し、所定時間、第2特別図柄始動口38bの開閉部材を開放する。
主制御手段は、上記所定時間が経過した場合、又は所定時間経過前に第2特別図柄始動口38bに予め定められた上限数の遊技球が入賞した場合に、上記開閉部材を閉鎖するための制御信号を普通電動役物用ソレノイドに送信する。これにより、上記開閉部材は閉鎖する。その後、ステップS105に進む。
なお、普通図柄管理処理(ステップS103)にて、普通図柄が外れ態様で停止した場合には、上記開閉部材を開放することはなく、主制御手段は、何もせず普通電動役物管理処理を終了する。
ステップS105では、主制御手段は、特別図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1特別図柄始動口38a、又は第2特別図柄始動口38bに入賞した場合に行われる処理である。
詳細は後述するが、始動入賞口センサ38cが遊技球を検出すると、始動入賞口センサ38cは、球検出信号を主制御手段に送信し、主制御手段では特別図柄の抽選が行われる。
主制御手段は、特別図柄表示装置43aに制御信号を送信する。特別図柄表示装置43aでは、7セグメントLEDによる特別図柄の変動が行われ、特別図柄は、所定時間の経過後に抽選結果に応じて当り又は外れの態様を表示して停止する。また、特別図柄の変動は、液晶表示装置36においても遊技者に確実に認識可能な装飾図柄で表示される。その後、ステップS106に進む。
最後に、ステップS106では、主制御手段は、特別電動役物管理処理を行う。これは、特別図柄の抽選結果により特別電動役物(大入賞装置39a、39b)の動作を制御する処理である。
詳細は後述するが、特別図柄が当り態様で停止した場合には、いわゆる大当りが発生し、所定のラウンド数の特別遊技が遊技者に付与される。特別図柄管理処理(ステップS105)にて、特別図柄が外れ態様で停止した場合には、主制御手段は、何もせず特別電動役物管理処理を終了する。特別電動役物管理処理が終了すると、遊技管理処理も終了となる。
以下、図8を参照して、説明を後に回した遊技管理処理の中で行われる特別図柄管理処理について説明する。特別図柄管理処理(図7:ステップS105)では、主制御手段は、後述する特別図柄の動作ステータス(変動待機中、変動中、確認時間中)を判定し、それぞれの処理を行う。
まず、主制御手段は、始動口チェック処理1を行う(ステップS111)。これは、遊技球が第1特別図柄始動口38aへ入賞した場合の処理であり、特別図柄1(以下、特図1という)の保留球数のカウントや保留先読みの情報を含む保留加算コマンドの作成が行われる。その後、ステップS112に進む。
ステップS112では、主制御手段は、始動口チェック処理2を行う。始動口チェック処理2は、遊技球が第2特別図柄始動口38bへ入賞した場合の処理である。始動口チェック処理1と同様の処理であるが、特別図柄2(以下、特図2という)に関する処理であり、保留先読みの条件も特図1の条件とは異なる。その後、ステップS113に進む。
次に、主制御手段は、小当りフラグがONしているか否かを判定する(ステップS113)。小当りが発生して小当りフラグがONしている場合には、「YES」の判定となり、ステップS119に進む。一方、小当りフラグがONしていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS114に進む。
ステップS113の判定が「NO」である場合、主制御手段は、条件装置作動フラグがONしているか否かを判定する(ステップS114)。条件装置とは、大当り発生時に大当りを継続する条件が成立した場合に作動する装置である。条件装置作動フラグがONしている場合には、「YES」の判定となり、ステップS119に進む。
一方、条件装置作動フラグがONしていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS115に進む。すなわち、ステップS115以降は、小当りや大当りが発生していない通常遊技の場合の処理となる。
ステップS114の判定が「NO」である場合、主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定を行う(ステップS115)。特別図柄動作ステータス(以下、特図動作ステータスともいう)が00H、01Hに設定されている場合は、特別図柄が「変動待機中」であることを意味するので、ステップS116に進む。
また、特図動作ステータスが02Hに設定されている場合は、特別図柄が「変動中」であることを意味するので、ステップS117に進む。さらに、特図動作ステータスが03Hに設定されている場合は、特別図柄の「確認時間中」であることを意味するので、ステップS118に進む。以下、各特図動作ステータスにおける処理ついて説明する。
まず、図9A、Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動開始処理(図8:ステップS116)について説明する。上述の通り、主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定(図8:ステップS115)で、特図動作ステータスが00H、01H(共に変動待機中)と判断された場合に、この処理を行う。
まず、主制御手段は、特図2保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS121)。特図2の保留球数が0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS122に進む。一方、特図2の保留球数が0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS126(図9B参照)に進む。
ステップS121の判定が「YES」である場合、主制御手段は、特図1の保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS122)。特図1の保留球数が0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS123に進む。一方、特図1の保留球数が0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS126に進む。
ステップS122の判定が「YES」である場合、主制御手段は、特別図柄動作ステータスが00Hであるか否かを判定する(ステップS123)。特別図柄確認時間中処理(図8:ステップS118)が実行された直後は、特図動作ステータスとして01Hがセットされている。
特図動作ステータスが00Hである場合には、「YES」の判定となり、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、特図動作ステータスが00Hでない場合(01Hである場合)には、「NO」の判定となり、ステップS124に進む。
ステップS123の判定が「NO」である場合、主制御手段は、客待ちデモコマンドを送信する(ステップS124)。「客待ちデモコマンド」は、特図1、特図2の保留球がなく、特図動作ステータスが01Hという条件の場合に、主制御基板24から演出制御基板25に向けて送信される。その後、ステップS125に進む。
ステップS125では、主制御手段は、特別図柄動作ステータスに00Hをセットする。これで特別図柄変動開始処理は終了となるが、これ以後、特別図柄変動開始処理では、保留球が発生しない限り、ステップS123の判定で「YES」となる処理を繰り返す。
次に、ステップS121、ステップS122の判定が「NO」である場合、主制御手段は、特図1又は特図2の保留球数を1デクリメントする(ステップS126)。その後、ステップS127に進む。
ステップS127では、主制御手段は、保留減算コマンドを送信する。主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「保留減算コマンド」を送信するので、特別図柄表示装置43a(右側の7セグメントLED)の保留表示及び液晶表示装置36に表示された保留表示が1減算される。その後、ステップS128に進む。
ステップS128では、主制御手段は、特別図柄動作確認データをセットする。具体的には、特図1が変動を開始する場合は特別図柄動作確認データとして00Hを、特図2が変動を開始する場合は01Hをセットする。その後、ステップS129に進む。
ステップS129では、主制御手段は、保留記憶エリアをシフトする。保留記憶エリア1〜4は、保留球数の減算に伴い1だけシフトする。このとき、保留記憶エリア4については0をセットする。その後、ステップS130に進む。
ステップS130では、主制御手段は、特別電動役物作動判定用乱数判定処理を行う。これは、特図に対応した当り乱数判定用テーブルを決定して乱数判定処理を行う、いわゆる特図の抽選処理である。大当り、小当り判定フラグをワークエリアへ格納する処理も行う。その後、ステップS131に進む。
ステップS131では、主制御手段は、特別停止図柄作成処理を行う。具体的には、特図に対応した図柄テーブル選択テーブルを選択し、図柄判定用乱数値、大当り、小当り判定フラグを取得して特図の停止図柄を作成する。また、特図1、特図2の停止図柄番号、大当り判定フラグ等を対応するワークエリアに格納する。その後、ステップS132に進む。
ステップS132では、主制御手段は、遊技状態移行準備処理を行う。ここでは、大当り判定フラグがONしている場合に、大当り種別に応じた遊技状態移行テーブルを選択し、これを参照して各種バッファに値を格納する。その後、ステップS133に進む。
ステップS133では、主制御手段は、特図変動パターン作成処理を行う。これは、変動パターン振分けテーブルを選択し、特別図柄の変動パターンを作成する処理である。
その後、ステップS134に進む。
ステップS134では、主制御手段は、特図1又は特図2の変動中フラグをONにセットする。具体的には、これから変動することになる一方の特図の変動中フラグをONとする。その後、ステップS135に進む。
ステップS135では、主制御手段は、特図指定コマンドを作成する。特図指定コマンドには、液晶表示装置36で変動表示する装飾図柄の情報も含まれる。その後、ステップS136に進む。
ステップS136では、主制御手段は、特図指定コマンドを送信する。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて、「特図指定コマンド」を送信する。その後、ステップS137に進む。
最後に、主制御手段は、変動開始時の各種設定を行う(ステップS137)。具体的には、乱数記憶エリアに00H(消去)をセットする。また、特別図柄動作ステータスを02H(変動中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(図8:ステップS115)にて、後述する特別図柄変動中処理(図8:ステップS117)に分岐するようになる。その後、特別図柄変動開始処理を終了する。図8に戻るが、その後、ステップS119に進む(後述する)。
主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定(ステップS115)にて、特図動作ステータスが02H(変動中)と判断された場合、特別図柄変動中処理を行う。
特別図柄変動中処理では、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定し、このタイマが0となった場合に「変動停止コマンド」を副制御手段(演出制御基板25)に向けて送信する。
また、変動停止時の各種設定を行うが、特図動作ステータスを03H(確認時間中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(ステップS115)にて、後述する特別図柄確認時間中処理(ステップS118)に分岐するようになる。その後、ステップS119に進む(後述する)。
主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定(ステップS115)にて、特図動作ステータスが03H(確認時間中)と判断された場合、特別図柄確認時間中処理(ステップS118)を行う。
特別図柄確認時間中処理は、特別図柄の変動が停止したときに、大当り又は小当り時の設定、時短回数の減算、回数限定の確率変動であるST回数の減算等を行う処理である。
特別図柄役物時間タイマが0となった場合、特図動作ステータスを01H(変動待機中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(ステップS115)にて、特別図柄変動開始処理(ステップS116)に分岐するようになる。その後、ステップS119に進む。
最後に、ステップS119では、主制御手段は、特別図柄表示データを更新する。具体的には、特別図柄表示装置43aの特別図柄を更新する。その後、特別図柄管理処理を終了する。
次に、図10を参照して、説明を後に回した遊技管理処理の中で行われる特別電動役物管理処理の内容について説明する。特別電動役物管理処理(図7:ステップS106)では、主制御手段は、後述する特別電動役物動作ステータス(大当り開始処理、特別電動役物作動開始処理、特別電動役物作動中処理、特別電動役物作動継続判定処理、大当り終了処理)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御手段は、小当りフラグがONしているか否かを判定する(ステップS141)。小当りが発生して小当りフラグがONしている場合には、「YES」の判定となり、ステップS142に進む。一方、小当りフラグがONしていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS143に進む。
ステップS141の判定が「YES」である場合、主制御手段は、小当り処理を行う(ステップS142)。具体的には、入賞数をカウントしつつ、後述する特別電動役物作動開始処理や特別電動役物作動中処理を行って、上限ラウンドまで大入賞装置39の開閉扉の動作を制御する。小当り処理が終了すると、特別電動役物管理処理も終了となる。
ステップS141の判定が「NO」である場合、主制御手段は、条件装置作動フラグがONか否かを判定する(ステップS143)。条件装置作動フラグがONしている場合には、「YES」の判定となり、ステップS144に進む。一方、条件装置作動フラグがONしていない場合には、「NO」の判定となり、この処理を終了する。すなわち、ステップS144以降は、大当りが発生した場合の処理となる。
ステップS143の判定が「YES」である場合、主制御手段は、特別電動役物動作ステータス判定を行う(ステップS144)。特別電動役物動作ステータス(以下、特電動作ステータスともいう)が00Hに設定されている場合は、「大当り開始」時であることを意味するので、ステップS145に進む。
ステップS145では、主制御手段は、大当り開始処理を行う。大当り開始処理では、大当り開始時の各種設定を行った後、大当りの最大ラウンド数や大当り開始インターバル時間をRAM243に格納する。また、「大当り開始インターバルコマンド」を副制御手段(演出制御基板25)に向けて送信し、この処理を終了する。
また、特電動作ステータスが01Hに設定されている場合は、「特電作動開始中」であることを意味するので、ステップS146に進む。
ステップS146では、主制御手段は、特別電動役物動作開始処理を行う。特別電動役物動作開始処理では、タイマの減算により大当り開始インターバル時間又はラウンド間インターバル時間が経過したか否かを判定し、タイマが0となった場合に、「大入賞口開放コマンド」を副制御手段(演出制御基板25)に向けて送信する。また、開放動作開始時の各種設定を行った後、大入賞口(大入賞装置39)の開閉動作を設定し、この処理を終了する。
また、特電動作ステータスが02Hに設定されている場合は、「特電作動中」であることを意味するので、ステップS147に進む。
ステップS147では、主制御手段は、特別電動役物作動中処理を行う。特別電動役物作動中処理では、大入賞口最大入賞数チェック及び大入賞口の開閉動作設定を行う。また、タイマの減算により特別電動役物作動時間が経過したか否かを判定し、タイマが0となった場合に、「ラウンド間インターバルコマンド」を副制御手段(演出制御基板25)に向けて送信する。最後に、開放動作終了時の各種設定を行い、この処理を終了する。
また、特電動作ステータスが03Hに設定されている場合は、「特電作動継続判定中」であることを意味するので、ステップS148に進む。
ステップS148では、主制御手段は、特別電動役物作動継続判定処理を行う。特別電動役物作動継続判定処理では、タイマの減算により残存球排出時間が経過したか否かを判定し、タイマが0となった場合には、最大ラウンド数に達したか否かを判定する。
最大ラウンド数に達していない場合には、ラウンド数を加算して、継続時の各種設定を行う。また、最大ラウンド数に達した場合には、終了時の各種設定を行い、「大当り終了インターバルコマンド」を副制御手段(演出制御基板25)に向けて送信する。その後、この処理を終了する。
また、特電動作ステータスが04Hに設定されている場合は、「大当り終了中」であることを意味するので、ステップS149に進む。
ステップS149では、主制御手段は、大当り終了処理を行う。大当り終了処理では、タイマの減算により終了インターバル時間が経過したか否かを判定し、タイマが0となった場合には、大当り終了時の各種設定を行い、さらに遊技状態情報報知更新(時短中であれば、時短中報知ランプを点灯)を行う。その後、この処理を終了する。
また、これらの処理ステップS145〜S149が終了した後、主制御手段は、特別電動役物管理処理を終了する。以上、主制御側で行われる各種処理について説明した。
以下では、図11を参照して、副制御側で行われるメイン処理について説明する。このメイン処理には、副制御手段(演出制御基板25)の起動時に行われる初期化処理が含まれる。
まず、副制御手段は、初期化処理を行う(ステップS151)。これは、主に、副制御手段の各種初期設定を行うものであり、起動時に一度だけ行われる。その後、ステップS152に進む。
次に、副制御手段は、メインループ更新周期となったか否かを判定する(ステップS152)。メインループとは、後述するステップS154〜S159までの処理であるが、その更新周期は16msである。
ステップS152に進んだとき更新周期の16msが経過すると、「YES」の判定となり、ステップS154に進む。一方、16ms経過する前の状態では、更新周期となっていないので、「NO」の判定となる。この場合には、ステップS153に進む。
ステップS152の判定が「NO」である場合、副制御手段は、各種ソフト乱数の更新処理を行う(ステップS153)。その後、ステップS152の判定が「YES」となるまでステップS152、S153の処理を繰り返す。このループの期間に、1ms周期のタイマ割込み処理(図12参照)が実行されるが、副制御手段は、この割込み処理回数をカウントして、上記の16msが経過したか否かを判定する。
ステップS152の判定が「YES」である場合、副制御手段は、LEDデータ更新処理を行う(ステップS154)。上述の通り、ステップS154〜S159はメインループの処理となるが、ここでは、枠装飾LED8、盤面装飾LED35のデータを更新することで、装飾LEDの発光態様を変化させる。その後、ステップS155に進む。
ステップS155では、副制御手段は、受信コマンド解析処理を行う。受信コマンド解析処理の詳細は後述するが、受信した制御コマンドの種別を解析し、それに応じた各種処理を行うものである。その後、ステップS156に進む。
ステップS156では、副制御手段は、メインシナリオ更新処理を行う。具体的には、制御コマンドに応じた演出の各種設定を行う。その後、ステップS157に進む。
ステップS157では、副制御手段は、サウンド出力処理を行う。具体的には、シナリオに応じてスピーカ7からサウンドを出力させる。その後、ステップS158に進む。
ステップS158では、副制御手段は、ソレノイド更新処理を行う。具体的には、大入賞装置39等に用いられているソレノイドの詳細な動作を設定する。その後、ステップS159に進む。
ステップS159では、副制御手段は、ノイズ対策用処理を行う。具体的には、周辺LSIがノイズの影響を受けていないかチェックする。この処理が終了すると、ステップS152に戻り、以降の処理を継続して実行する。
次に、図12を参照して、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、演出制御側メイン処理(図11)に対して、1ms周期で実行される割込み処理である。
まず、副制御手段は、CPUレジスタの初期設定をする(ステップS161)。具体的には、ポートのリフレッシュ初期値の設定を行う。その後、ステップS162に進む。
ステップS162では、副制御手段は、出力処理を行う。具体的には、可動役物37a、37bの駆動に用いられている可動役物用モータやソレノイドの出力処理を行う。その後、ステップS163に進む。
ステップS163では、副制御手段は、演出ボタン入力状態更新処理を行う。副制御手段は、演出ボタン13、14の操作がされた場合に、入力状態を更新する。図5で説明した演出ボタンによる予告画面の移行は、本ステップで演出ボタンの入力状態が更新されることにより行われる。その後、ステップS164に進む。
ステップS164では、副制御手段は、スイッチ入力状態更新処理を行う。具体的には、ボリュームスイッチ31等の入力情報を確認し、その情報に応じた処理を行う。その後、ステップS165に進む。
ステップS165では、副制御手段は、液晶制御コマンド送信処理を行う。ここでは、演出制御基板25は、液晶制御基板26に向けて液晶制御コマンドを送信するので、これを受信した液晶表示装置36には、上記液晶制御コマンドに応じた演出が表示される。その後、ステップS166に進む。
ステップS166では、副制御手段は、モータ更新処理を行う。副制御手段は、可動役物用モータの駆動ステップを更新する等、詳細な動作設定をする。その後、ステップS167に進む。
ステップS167では、副制御手段は、LEDデータ出力処理を行う。副制御手段は、必要なタイミングで枠装飾LED8、盤面装飾LED35を点灯、点滅させるLEDデータ出力を行う。その後、ステップS168に進む。
最後に、副制御手段は、メインループ更新周期用ワークを1インクリメントする(ステップS168)。これは、メインループの処理(図11のステップS154〜S159)の更新周期である16msをカウントするため、メインループ更新周期用ワークを1だけインクリメントする処理である。その後、タイマ割込み処理を終了する。以上、パチンコ遊技機1の一連の動作を説明した。
次に、図13A、Bを参照して、実施例2の演出画面について説明する。
以下の演出画面は、遊技の中で液晶表示装置36の表示領域に表示される。また、ここで行われる演出は、遊技者が演出ボタン(例えば、左演出ボタン13)を操作することにより、宝箱が1つずつ開き、大当り期待度が報知されるものである。
図13A(a)に示す通り、表示領域には、複数の演出ボタンマーク56、宝箱59a〜59c、及び複数のカギ60が表示されている。演出ボタンは3個重ねて表示され、遊技者に演出ボタンを3回操作することを促す表示となっている。なお、表示領域の右下の矢印58′は、装飾図柄が変動中であることを示している。
遊技者が演出ボタンを1回操作すると、液晶表示装置36の表示領域は、図13A(b)の表示に移行する。このとき、左側の宝箱59aが開き、「+10%」の文字が出現する。後に判明するが、これは、大当りの期待度を示す数値である。演出ボタンマーク56が1個減少し、合計2個となるので、遊技者は、演出ボタンの操作回数があと2回であることを認識する。
遊技者が次回、宝箱59b又は宝箱59cが開くのではないかと期待し、演出ボタンをもう1回操作すると、液晶表示装置36の表示領域は、図13(c)の表示に移行する。すなわち、真ん中の宝箱59bが開き、「+20%」の文字が出現する。
演出ボタンマーク56がさらに1個減少し、残り1個となるので、遊技者は、演出ボタンの操作回数があと1回であることを認識する。また、表示領域の右下は、左図柄が「6」の装飾図柄58で停止し、中図柄、右図柄は変動中であることを示している。
次に、遊技者が演出ボタンをもう1回操作すると、液晶表示装置36の表示領域は、図13A(d)の表示に移行する。右側の宝箱59c上の「×」印は、宝箱59cが開かなかったことを意味する。このとき、表示領域の左下には、「期待度30%」の文字61が表示されるので、遊技者は、宝箱59a、59bの中から出現した数値が大当りの期待度であることを認識する。
そして、表示領域の右下では、右図柄が「6」の装飾図柄58が停止し、「6」図柄のリーチ変動となる。遊技者は、この演出が演出ボタンを操作する度に大当りの期待度が表示されるものだと分かり、次回からより積極的に遊技に参加するようになる。
今回、右側の宝箱59cが開かないという演出パターンであったが、宝箱59cが開いて、より期待度の高い数値(例えば、「+50%」)が表示されるようにしてもよい。なお、演出ボタンを操作有効期間内に操作しなかった場合には、実施例1と同じく、演出ボタンは操作無効となり、宝箱59a〜59c等の表示が徐々に消えて視認できなくなる(図示省略)。
次に、図13Bを参照して実施例2のもう1つの態様を説明する。図13B(a)には、宝箱59a〜59cと複数のカギ60が表示されているが、これらの点は、上述の図13A(a)の例と共通する。しかし、演出ボタンマーク56の中に形状の異なる演出ボタンが含まれている点が相違する。なお、表示領域の右下の矢印58′は、装飾図柄が変動中であることを示している。
本実施形態のパチンコ遊技機1には、左演出ボタン13と中央演出ボタン14があるが、この演出の例では、「CHANCE」と表示された演出ボタンが左演出ボタン13、形状の異なる演出ボタンが中央演出ボタン14に相当する。
例えば、左演出ボタン13を通常の演出ボタン、中央演出ボタン14を押下げが成功したときに大当りが確定する特別演出ボタンと区別することにより、遊技者は、図13B(a)の表示を見ただけで、大当りの期待度をある程度予測することができる。
遊技者が演出ボタン(左演出ボタン13)を1回操作すると、液晶表示装置36の表示領域は、図13B(b)の表示に移行する。すなわち、左側の宝箱59aが開き、「+10%」の文字が出現する。また、演出ボタンマーク56が1個減少し、合計2個となるので、遊技者は、演出ボタンの操作回数があと2回であることを認識する。
遊技者が次回は宝箱59b又は宝箱59cが開くのではないかと期待し、演出ボタン(左演出ボタン13)をもう1回操作すると、液晶表示装置36の表示領域は、図13B(c)の表示に移行する。このとき、真ん中の宝箱59bが開き、「+10%」の文字が出現する。
演出ボタンマーク56がさらに1個減少し、形状の異なる演出ボタンが1個残った状態となるので、遊技者は、演出ボタンの操作回数があと1回であり、操作対象の演出ボタンは中央演出ボタン14であることを認識する。また、表示領域の右下は、左図柄が「3」の装飾図柄58で停止し、中図柄、右図柄は変動中であることを示している。
次に、遊技者が演出ボタン(中央演出ボタン14)を操作すると、液晶表示装置36の表示領域は、図13B(d)の表示に移行する。これは、最後の演出ボタンの押下げが成功した様子を示している。押下げたとき中央演出ボタン14が発光し、併せて特定の効果音が発生すると、押下げ成功となる。このとき、右の宝箱59cが開き、「+100%」の文字が出現する。
上述の通り、宝箱59a〜59cの中から出現した数値は、大当りの期待度であるので、表示領域の左下には「大当り!」の文字62が表示される。もちろん、「期待度120%」のように表示してもよい。
そして、表示領域の右下では、右図柄が「3」の装飾図柄58が停止し、「3」図柄のリーチ変動となる。中央演出ボタン14の押下げに成功したので、その後、装飾図柄58が「3・3・3」の態様で揃い、大当りとなる(図示省略)。このように、パチンコ遊技機1は、期待度によって表示する演出ボタンマーク56の組合せを変更する等、様々な演出が実行できる。
上記のように、本実施形態の遊技機は、演出を選択する演出選択手段(演出ボタン)を備え、演出選択手段を複数回操作することが指示された場合には、遊技者が演出選択手段を操作する度に、表示装置に表示された演出と演出選択手段を意味する画像(演出ボタンマーク)を共に変化させる。これにより、遊技者は、1回1回の演出選択手段の操作に意味があることを認識し、遊技における興趣が高まる。
上記の実施形態は、本発明の一例であり、これ以外にも本発明を実施することができる種々の変形例が考えられる。
演出ボタンが操作された場合の演出ボタンマークの変化態様は、どのようなものであってもよい。例えば、演出ボタンの操作に応じて、演出ボタンマークの亀裂が徐々に大きくなり最終的に演出ボタンマークが破壊されるような変化であってもよい。
実施例1の演出ボタンによって特定される演出は、予告演出に限られず、スペシャルリーチ等の図柄変動パターンであってもよい。また、図柄が大当りの態様で揃った後に行われる再抽選の回数を演出ボタンマークの数で示してもよい。
演出ボタンによって特定される演出は、液晶表示装置に表示されるものに限られず、演出ボタンを操作する度に、点灯するLEDの数を増やす演出や、スピーカから言葉(例えば、「ア」、「タ」、「リ」)を出力する演出であってもよい。
実施例2の特定演出ボタンの表示数や並び順は、任意に設定することができる。また、特定演出ボタンの押下げ成功は、大当りの確定に限らず、極めて高い数値の期待度が出現するような効果であってもよい。
また、実施例1、2では、演出ボタンが操作有効期間内に操作されなかった場合に演出が行われなったが、操作有効期間の経過後に最終的に発生する演出が行われるようにしてもよい。
以上、本実施形態としてパチンコ遊技機について説明したが、本発明は、これに限らず、演出選択手段を備えた雀球式遊技機、アレンジボール機、封入式遊技機、回胴式遊技機、遊技球が遊技媒体となる回胴式遊技機(いわゆる、パロット機)等にも適用可能である。