以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技領域の内部または外部といった遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5、普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C、通過ゲート41などが設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力可能なスピーカ8L、8Rが設けられ、遊技領域周辺部には遊技効果ランプ9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられ、打球操作ハンドルの操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力が調整される。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技球を保持(貯留)する上皿(打球供給皿)と、上皿からの余剰球などを保持(貯留)する下皿が設けられている。下皿を形成する部材にはスティックコントローラ31Aが取り付けられ、上皿を形成する部材にはプッシュボタン31Bが設けられている。
第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5の画面上などでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示が行われる。これらの可変表示は、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて、あるいは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて、実行可能となる。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄(「第1特図」ともいう)の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄(「第2特図」ともいう)の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
図1に示す画像表示装置5の画面上には、複数の可変表示部として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームとして第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示の表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。特別図柄や飾り図柄の可変表示における表示結果は、可変表示結果ともいう。特に、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果は、特図表示結果ともいう。このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。
なお、飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものであってもよいし、特図ゲームにおける特別図柄の変動と対応して、画像表示装置5の画面上に任意の演出画像を表示可能としたものであってもよい。例えば画像表示装置5の画面上では、ストーリー性をもつ演出画像の表示により、特別図柄の可変表示結果などに応じたストーリーの結果を表示するような演出を実行可能にしてもよい。演出画像の表示による演出として、例えばプロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出が行われてもよい。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、試合やバトルに敗北する演出を行う。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、試合やバトルに勝利する演出を行う。あるいは、例えば画像表示装置5の画面上では、特定の表示部位における表示色の変更表示と停止表示とを繰り返す。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、所定の表示色(例えば白色)で停止表示した状態を維持すること、あるいは所定の表示色を非表示とした状態で維持することで、飾り図柄を導出表示する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、所定の表示色とは異なる表示色(例えば赤色)で停止表示した状態を維持することで、飾り図柄を導出表示する。こうして、飾り図柄の可変表示中には、所定(単一)の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示(最終停止表示)されるものであってもよい。また、飾り図柄の可変表示中には、所定の図柄を示す演出画像の表示と非表示とを繰り返し、他の演出画像は表示されないようにしてもよい。そして、飾り図柄の可変表示結果としては、可変表示に用いられた所定の図柄を示す演出画像が停止表示されることはなく、所定の図柄とは異なる特定の数字や記号などを示す演出画像が表示されることで、飾り図柄を導出表示してもよい。
画像表示装置5の画面上には、飾り図柄表示エリアの他にも、第1保留表示部5HLと、第2保留表示部5HRと、アクティブ表示部AHAとが配置されている。第1保留表示部5HLは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第2保留表示部5HRは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第2始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。
第1保留表示部5HLでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留数に対応する保留表示が行われる。第2保留表示部5HRでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留数に対応する保留表示が行われる。このように、第1保留表示部5HLおよび第2保留表示部5HRにおける保留表示は、未だ開始されていない可変表示の保留記憶情報について、その保留数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
第1保留表示部5HLは、例えば右詰めで第1保留表示が行われるように構成されていればよい。第1保留表示部5HLには、第1特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第1始動条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第1保留表示部5HLに他の第1保留表示がなければ、第1保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第1特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する。第1保留表示部5HLに他の第1保留表示があれば、新たな第1保留表示を、他の第1保留表示が行われている表示部位の左隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第1保留表示部5HLに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第1保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位における第1保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(右側)に移動(シフト)させる。このように、第1保留表示部5HLでは、第1特図を用いた特図ゲームのうちで未だ開始されていない特図ゲームに対応する保留表示として、第1保留表示が行われる。
第2保留表示部5HRは、例えば左詰めで第2保留表示が行われるように構成されていればよい。第2保留表示部5HRには、第2特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2始動条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第2保留表示部5HRに他の第2保留表示がなければ、第2保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第2特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する。第2保留表示部5HRに他の第2保留表示があれば、新たな第2保留表示を、他の第2保留表示が行われている表示部位の右隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第2保留表示部5HRに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第2保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位における第2保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(左側)に移動(シフト)させる。このように、第2保留表示部5HRでは、第2特図を用いた特図ゲームのうちで未だ開始されていない特図ゲームに対応する保留表示として、第2保留表示が行われる。
アクティブ表示部AHAは、実行中の可変表示に対応して、保留表示と同一の演出画像または異なる演出画像を表示する。アクティブ表示部AHAにおける表示は、アクティブ表示(可変表示対応表示、消化時表示あるいは今回表示などともいう)と称する。アクティブ表示部AHAでは、例えば第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第1保留表示部5HLにて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。また、アクティブ表示部AHAでは、例えば第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第2保留表示部5HRにて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。
ただし、この実施の形態におけるアクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出を実行するために、第1保留表示や第2保留表示の表示態様とは異なる表示態様となる場合がある。また、第1保留表示や第2保留表示の表示態様は、保留表示変化演出を実行するために、アクティブ表示の表示態様とは異なる表示態様となる場合があってもよい。図1に示された画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HLと第2保留表示部5HRとの間にアクティブ表示部AHAが配置されている。これに対し、アクティブ表示部AHAは、第1保留表示部5HLと第2保留表示部5HRとの間に配置されるものに限定されず、画像表示装置5の画面上における任意の位置に配置されていればよい。また、第1保留表示部5HLや第2保留表示部5HRの配置も任意に変更可能であり、例えば第1保留表示部5HLと第2保留表示部5HRとを入れ替えて配置したものでもよい。
普通入賞球装置6Aおよび普通可変入賞球装置6Bは、画像表示装置5の下方に設けられている。普通入賞球装置6Aは第1始動領域としての第1始動入賞口を形成し、普通可変入賞装置6Bは第2始動領域としての第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備えている。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
特別可変入賞球装置7は、普通入賞球装置6Aおよび普通可変入賞球装置6Bの下方に設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備えている。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
普通図柄表示器20は、例えば図1に示す遊技領域の左側方といった、遊技盤2の所定位置に設けられている。普通図柄表示器20は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLEDあるいは小型の液晶表示装置といった、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様の発光部材または表示部材を用いて構成されていればよい。普通図柄表示器20は、普通図柄の可変表示を実行可能な表示器である。普通図柄の可変表示では、特別図柄とは異なる複数種類あるいは単一種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)が変動可能に表示される。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(あるいは「普通図ゲーム」)とも称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口および大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
下皿の中央部分などに設けられたスティックコントローラ31Aは、遊技者が把持して傾倒操作などが可能に構成されている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持して傾倒可能な操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、遊技者が人差し指などで押引可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aを用いた遊技者の動作は、例えば図2に示すコントローラセンサユニット35Aによって検出される。一例として、コントローラセンサユニット35Aは、傾倒方向センサと、トリガセンサとを含んでいる。傾倒方向センサは、操作桿の傾倒方向を検知する。トリガセンサは、トリガボタンの押引有無を検知する。このように、コントローラセンサユニット35Aは、操作桿を用いた傾倒動作や、トリガボタンを用いた押引動作といった、スティックコントローラ31Aを用いた遊技者の動作を検出することができる。
スティックコントローラ31Aの上方にて上皿などに設けられたプッシュボタン31Bは、遊技者による押下操作などが可能に構成されている。プッシュボタン31Bを用いた遊技者の動作は、例えば図2に示すプッシュセンサ35Bによって検出される。すなわち、プッシュセンサ35Bは、プッシュボタン31Bに対する押下動作といった、プッシュボタン31Bを用いた遊技者の動作を検出することができる。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが、主基板11に搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8Rおよび遊技効果ランプ9や他の装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や他の装飾用LEDなどに駆動電流を供給するランプドライバ回路などが搭載されている。
主基板11には、図2に示すようなゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドが、制御信号として出力され送信される。主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンド、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。ROM101は、書込あるいは書換などが不能な不揮発性で読出専用の半導体メモリとして構成されたものであればよい。あるいは、ROM101は、例えばEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)あるいはNAND型フラッシュROMといった、電気的に消去や書込あるいは書換などが可能な不揮発性で読出専用の半導体メモリとして構成されたものであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出した遊技制御用のプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。乱数回路104は、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって一部または全部が更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって一部または全部が更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、遊技制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、複数種類の変動パターンを格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、演出制御用のプログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板12の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な有利状態のうちで特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応している。可変表示結果は特図ゲームが開始されるときに決定(事前決定)されるので、大当り遊技状態に制御されるか否かについても、可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態ににおけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしていもよい。すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態となる。したがって、大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態(第2特定遊技状態)は、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づく大当り遊技状態(第1特定遊技状態)よりも、遊技者にとって不利な遊技状態となる。こうして、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づいて、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しやすい第1変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。一方、大当り種別が「突確」となったことに基づいて、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しにくい第2変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、予め定められた確変制御条件が成立したことに基づいて、通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態のうちで特別遊技状態に含まれる確変状態に制御されることがある。確変状態のときに可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)は、通常状態のときよりも高くなる。確変状態は、通常状態よりも大当り遊技状態に制御される確率が高くなることから、高確率状態とも称される。確変状態との対比において、通常状態などは低確率状態に含まれる。確変状態は、所定回数(例えば200回)の可変表示が実行されること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、予め定められた確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。なお、確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、特別遊技状態に含まれて確変状態とは異なる時短状態に制御されることがある。時短状態のときには、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、予め定められた時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。高開放制御が行われる遊技状態は、高開放状態(あるいは有利開放状態)とも称される。高開放状態との対比において、通常状態などは低開放状態(あるいは通常開放状態)とも称される。確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置5において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置5の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、あるいは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパーのリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回)まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の他にも、例えば「滑り」や「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、単一または複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一方、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み演出ともいう)となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象(予告対象)となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告可能な予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶などに基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出(単独予告、当該変動予告、あるいは可変表示中予告演出ともいう)と称される。
始動入賞の発生に基づいて実行される先読み予告演出は、始動入賞が発生した後に、先読み予告演出による予告内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある始動入賞の発生によりリーチ状態となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(または非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある始動入賞の発生により可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく可変表示において確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
この実施の形態では、先読み予告演出の一例として、「保留表示変化」の予告演出が実行される。「保留表示変化」の予告演出は、第1保留表示部5HLにおける第1保留表示や第2保留表示部5HRにおける第2保留表示のうちで少なくとも1つの保留表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、その保留表示に対応する可変表示において所定割合で「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることなどを予告する。「保留表示変化」の予告演出により、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示の表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)へと変化させることで、保留表示の表示態様における変化を認識可能にして、所定割合で可変表示結果が「大当り」となることなどを示唆できればよい。また、保留表示における表示柄を通常時とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)へと変化させることで、可変表示結果が「大当り」となる割合が通常よりも高いことなどを示唆できるようにしてもよい。あるいは、第1保留表示や第2保留表示として所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様とすることにより、アクティブ表示変化演出を実行する割合が通常よりも高いことを示唆できるようにしてもよい。こうした表示態様が特定態様に変化する割合が高いことを示唆する保留表示は、示唆保留表示とも称する。「保留表示変化」の予告演出は、保留表示変化演出とも称する。
その他、この実施の形態では、「アクティブ表示変化」の予告演出が実行される。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、開始条件が成立して実行中の可変表示において所定割合で「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることなどを予告する。「アクティブ表示変化」の予告演出により、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示の表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)へと変化させることで、所定割合で可変表示結果が「大当り」となることなどを示唆できればよい。また、アクティブ表示に用いられる演出画像を、通常時における丸型無地を示す演出画像とは異なる特定アイコンを示す演出画像へと変化させることで、例えば「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知して、所定割合で可変表示結果が「大当り」となることなどを示唆できるようにしてもよい。アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンには、例えば「NEXT」などのメッセージを報知して、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動が実行されることを報知するアイコンがあってもよい。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示変化演出とも称する。
アクティブ表示変化演出では、複数の選択肢を提示して、その選択肢の選択結果に応じて、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示の表示態様を変更することができる。アクティブ表示変化演出が実行されるときには、まず、アクティブ表示の表示態様が動作指示態様となる。この実施の形態では、動作指示態様のアクティブ表示として、複数の選択肢を提示するとともに、スティックコントローラ31Aを用いた左操作または右操作の動作が遊技者に指示されたことを示す演出画像が、アクティブ表示部AHAに表示される。スティックコントローラ31Aを用いた左操作は、スティックコントローラ31Aの操作桿を左方向に傾倒させる傾倒操作である。スティックコントローラ31Aを用いた右操作は、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作である。動作指示態様のアクティブ表示により、遊技者の動作を促す動作指示報知が行われる。続いて、スティックコントローラ31Aを用いた左操作または右操作の動作が検出された場合に、アクティブ表示の表示態様を変化させる操作後変化演出が実行される。この実施の形態では、操作後変化演出として、左操作後変化演出と右操作後変化演出とのうちで、選択肢の選択結果に応じた演出を実行することができる。左操作後変化演出は、スティックコントローラ31Aを用いた左操作の動作が検出されたことに対応して実行可能となる。右操作後変化演出は、スティックコントローラ31Aを用いた右操作の動作が検出されたことに対応して実行可能となる。アクティブ表示の表示態様は、選択肢の選択結果に応じて異なる表示態様に変更されてもよいし、選択肢の選択結果にかかわらず共通の表示態様に変更されてもよい。選択肢の選択結果に応じてアクティブ表示の表示態様を変更した後には、そのアクティブ表示の表示態様を、選択肢の選択結果にかかわらず共通の表示態様に変化させる最終変化演出が実行されてもよい。これにより、アクティブ表示の表示態様は、選択肢の選択結果に応じて異なる表示態様に変更された場合でも、その後に選択肢の選択結果にかかわらず共通の表示態様に変更することができる。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄とともに、非特定表示結果に含まれればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、遊技制御プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる遊技制御プロセス処理では、RAM102に設けられた遊技プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図3に示す遊技制御プロセス処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、まず、始動入賞が発生したか否かを判定する(ステップS11)。始動入賞が発生したと判定された場合には(ステップS12;Yes)、入賞時乱数の取得と判定を行う(ステップS12)。入賞時乱数には、遊技用乱数のうちで、可変表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3とが含まれていればよい。ステップS12における判定の結果には、「ハズレ時一般」と、「ハズレ時スーパーリーチ確定」と、「大当り」とが含まれていればよい。大当り決定用の乱数値MR1を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されること、すなわち、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることが判定された場合には、「大当り」の判定結果となる。可変表示結果が「大当り」ではなく「ハズレ」に決定されること、すなわち、有利状態としての大当り遊技状態に制御されないことが判定された場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3を用いて、保留記憶数にかかわらずスーパーリーチ変動パターンに決定されるか否かを判定する。そして、スーパーリーチ変動パターンに決定されると判定された場合には、「ハズレ時スーパーリーチ確定」の判定結果となるのに対し、スーパーリーチ変動パターンに決定されると判定されなかった場合には、「ハズレ時一般」の判定結果となる。例えば図6(B1)、図6(B2)に示すような決定値の設定において、変動パターンPA2−2、PA2−3には、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず、少なくとも同一判定値となる「295」〜「300」の決定値が、割り当ていられている。このような設定では、乱数値MR3が「295」〜「300」のいずれかである場合に、判定結果を「ハズレ時スーパーリーチ確定」とすればよい。
ステップS12に続いて、始動入賞時コマンドとなる演出制御コマンドを送信する(ステップS13)。始動入賞時コマンドには、始動口入賞指定コマンドと、保留記憶数通知コマンドと、入賞時判定結果コマンドとが含まれていればよい。始動口入賞指定コマンドは、第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞の発生を特定可能に通知する演出制御コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数といった保留記憶数を特定可能に通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、ステップS12における「ハズレ時一般」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「大当り」といった判定結果を特定可能に通知する演出制御コマンドである。
図4(A)は、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。
図4(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。入賞時判定コマンドのうち、コマンドC400Hは、ステップS12における入賞時判定が行われないように制限されていることを通知する。コマンドC401Hは、ステップS12における判定結果が「大当り」であることを通知する。コマンドC402Hは、ステップS12における判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であることを通知する。コマンドC403Hは、ステップS12における判定結果が「ハズレ時一般」であることを通知する。
ステップS11にて始動入賞が発生していないと判定された場合や(ステップS11;No)、ステップS13によるコマンド送信が行われた後には、遊技プロセスフラグの値を判定する(ステップS21)。遊技プロセスフラグは、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられ、遊技制御の進行に応じて“0”〜“3”の値のいずれかが可変設定される。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“0”であると判定された場合には(ステップS21;“0”)、可変表示を開始可能であるか否かを判定する(ステップS101)。可変表示を開始可能であると判定された場合には(ステップS101;Yes)、可変表示結果を決定する(ステップS102)。ステップS102では、可変表示結果決定用の乱数値と可変表示結果決定テーブルとを用いて、可変表示結果を「ハズレ」とするか「大当り」とするかを所定割合で決定する。パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で可変表示結果が「大当り」に決定されるように、可変表示結果決定テーブルにおける決定値が設定されていればよい。続いて、例えば大当りフラグといった、内部フラグなどの設定を行う(ステップS103)。次に、遊技プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS104)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“1”であると判定された場合には(ステップS21;“1”)、変動パターンなどを決定する(ステップS111)。ステップS111では、各変動パターンの決定割合を、可変表示結果が「大当り」に決定されたか否かに応じて異ならせることにより、各変動パターンに対応して可変表示結果が「大当り」となる割合(大当り期待度)を異ならせることができる。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。図5に示すような複数の変動パターンに対応して、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間が予め定められている。したがって、ステップS111で決定された変動パターンによる可変表示が実行される場合には、特図変動時間に対応する可変表示期間において、特別図柄などの可変表示が行われた後に、特図表示結果などの可変表示結果が導出表示される。
図6(A)は、大当り変動パターンの決定例を示している。可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定された場合には、例えば図6(A)に示すような決定値の設定に基づいて、大当り時の変動パターンが決定される。このときに、変動パターン決定用の乱数値MR3は、大当り変動パターン決定テーブルにおいて予め設定されている決定値と比較される。そして、図6(A)に示す決定値の範囲のうちで、いずれの範囲に乱数値MR3が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。図6(A)に示す例では、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3のうちでいずれかの変動パターンが、大当り時の変動パターンとして決定される。
図6(B1)、図6(B2)は、ハズレ変動パターンの決定例を示している。時短制御が行われていない通常時には、例えば図6(B1)に示すような決定値の設定に基づいて、ハズレ時の変動パターンが決定される。これに対し、時短制御が行われている時短中には、例えば図6(B2)に示すような決定値の設定に基づいて、ハズレ時の変動パターンが決定される。このときに、変動パターン決定用の乱数値MR3は、ハズレ変動パターン決定テーブルにおいて予め設定されている決定値と比較される。通常時には、図6(B1)に示す決定値の範囲のうちで、いずれの範囲に乱数値MR3が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。時短中には、図6(B2)に示す決定値の範囲のうちで、いずれの範囲に乱数値MR3が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。時短中には、通常時よりも特図変動時間が短い変動パターンに決定される割合が高くなる。これにより、時短制御が行われる時短状態において、可変表示の可変表示時間として第1時間よりも短い第2時間に決定される割合は、時短制御が行われない通常状態などに比べて高くなる。
図3に示すステップS111に続いて、可変表示開始時コマンドとなる演出制御コマンドを送信する(ステップS112)。可変表示開始時コマンドには、変動開始コマンドと、可変表示結果通知コマンドと、変動パターン指定コマンドとが含まれていればよい。ステップS112によるコマンド送信が行われた後には、遊技プロセスフラグを“2”に更新してから(ステップS113)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“2”であると判定された場合には(ステップS21;“2”)、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS121)。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS121;No)、特別図柄などを可変表示するための制御を行ってから(ステップS122)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS121にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップS121;Yes)、特別図柄などを停止表示するための制御を行う(ステップS123)。続いて、可変表示終了時コマンドを送信するとともに(ステップS124)、可変表示終了時における遊技状態の設定を行う(ステップS124A)。ステップS124Aでは、例えば可変表示の実行回数が予め定められた時短終了判定値に達したときのように、予め定められた時短終了条件が成立したときに、時短制御が行われる時短状態を終了して通常状態に制御するための設定が行われる。その後、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定し(ステップS125)、「大当り」である場合には(ステップS125;Yes)、遊技プロセスフラグの値を“3”に更新する一方(ステップS126)、「大当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS125;No)、遊技プロセスフラグの値を“0”に更新(初期化)してから(ステップS127)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“3”であると判定された場合には(ステップS21;“3”)、大当り遊技状態が終了する大当り終了であるか否かを判定する(ステップS131)。大当り終了ではないと判定された場合には(ステップS131;No)、大当り遊技状態に制御される大当り時の制御を行ってから(ステップS132)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対し、ステップS131にて大当り終了であると判定された場合には(ステップS131;Yes)、大当り終了後における遊技状態の設定を行う(ステップS133)。ステップS133では、例えば大当り種別に応じて、時短制御が行われる時短状態を開始するための設定や、確変制御が行われる確変状態を開始するための設定などが行われる。ステップS133に続いて、遊技プロセスフラグの値を“0”に更新(初期化)してから(ステップS134)、遊技制御プロセス処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理では、初期化処理が実行されることなどにより、演出制御の初期設定が行われる。その後、予め定められた演出制御用割込み時間(例えば2ミリ秒)が経過して演出制御用のタイマ割込みが発生するごとに、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理などが実行される。演出制御用のタイマ割込みとは別に、コマンド受信用の割込みが発生したときには、主基板11から伝送された演出制御コマンドとなる制御信号を取り込み、例えばRAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部)に設けられた演出制御コマンド受信用バッファなどに、演出制御コマンドを格納する。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。このとき、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。一方、第2始動口入賞指定コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを受信したときには、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。
第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1特図保留記憶数や第1保留表示部5HLの保留番号に対応している。
第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2特図保留記憶数や第2保留表示部5HRの保留番号に対応している。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図7は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理では、入賞時演出設定処理(S161)および音量状況表示処理(ステップS162)を実行した後に、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に記憶された演出プロセスフラグの値に応じて、演出制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から選択された処理を実行する。演出プロセスフラグの値に応じて実行される処理には、可変表示開始待ち処理(ステップS170)、可変表示開始設定処理(ステップS171)、可変表示中演出処理(ステップS172)、特図当り待ち処理(ステップS173)、アタッカー開放時演出処理(ステップS174)、エンディング演出処理(ステップS175)が含まれている。
図7に示すステップS161の入賞時演出設定処理は、「保留表示変化」や「アクティブ表示変化」の予告演出を実行するための設定や制御を行う処理を含んでいる。演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた演出制御データ記憶部の記憶データなどを用いて、「保留表示変化」や「アクティブ表示変化」の予告演出を実行するための設定や制御を行う。その他、入賞時演出設定処理は、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動入賞時に、第1保留表示部5HLでの第1保留表示や第2保留表示部5HRでの第2保留表示を更新するための処理を含んでいてもよい。
図8(A)は、演出制御データ記憶部の構成例を示している。演出制御データ記憶部は、予告演出の設定や制御に用いられる演出制御データを記憶する。演出制御データ記憶部に記憶される演出制御データには、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることに対応して第1保留表示部5HLにて第1保留表示を行うための各種データと、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることに対応して第2保留表示部5HRにて第2保留表示を行うための各種データなどが、含まれている。演出制御データ記憶部として、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示に対応する第1演出制御データ記憶部と、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示に対応する第2演出制御データ記憶部とが設けられていればよい。演出制御データ記憶部には、例えば第1保留表示部5HLや第2保留表示部5HRと同様の保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、保留表示画像、変化演出パターンを特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。
演出制御データ記憶部における入賞時判定結果の記憶データは、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される可変表示の判定結果を示している。演出制御データ記憶部における保留表示画像の記憶データは、第1保留表示部5HLや第2保留表示部5HRに表示される演出画像として、未だ開始されていない可変表示の有無や保留数を認識可能にする保留表示画像を示している。演出制御データ記憶部における変化演出パターンの記憶データは、「保留表示変化」の予告演出となる保留表示変化演出を実行するための変化演出パターン、または、「アクティブ表示変化演出」の予告演出となるアクティブ表示変化演出を実行するための変化演出パターンを示している。
この実施の形態において、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される入賞時判定結果には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。入賞時判定結果コマンドにより「大当り」の入賞時判定結果が通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「大当り」とすることが特定される。入賞時判定結果コマンドにより「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」のいずれかが通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「ハズレ」とすることが特定される。
図8(B)は、複数複数の保留表示画像に対応する表示態様の設定例を示している。この実施の形態では、複数種類の保留表示画像として、保留表示画像HGW、保留表示画像HGB、保留表示画像HGG、保留表示画像HGR、保留表示画像HGSが、予め用意されている。保留表示画像HGWは、保留番号に対応する表示部位にて丸型無地で表示色「白」の白色表示を行う演出画像である。保留表示画像HGBは、保留番号に対応する表示部位にて丸型無地で表示色「青」の青色表示を行う演出画像である。保留表示画像HGGは、保留番号に対応する表示部位にて丸型無地で表示色「緑」の緑色表示を行う演出画像である。保留表示画像HGRは、保留番号に対応する表示部位にて丸型無地で表示色「赤」の赤色表示を行う演出画像である。保留表示画像HGSは、保留番号に対応する表示部位にてメッセージ「秘」を示す表示を行う演出画像である。第1保留表示や第2保留表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている。
図7に示すステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態に制御されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態に制御される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態に制御されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174のアタッカー開放時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。アタッカー開放時演出処理は、例えば大当り遊技状態での演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく各種演出の実行を制御する処理を含んでいる。より具体的に、演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯や消灯あるいは点滅させることといった、アタッカーとしての大入賞口扉が開放状態となる所定期間における演出を実行可能にする。アタッカー開放時演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。エンディング演出処理は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく各種演出の実行を制御する処理を含んでいる。より具体的に、演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯や消灯あるいは点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における演出を実行可能にする。
図9は、入賞時演出設定処理として、図7のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す入賞時演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時に伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを判定する(ステップS301)。ステップS301の処理では、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップS301にてコマンド受信がない場合には(ステップS301;No)、保留表示設定処理を終了する。一方、コマンド受信があると判定された場合には(ステップS301;Yes)、受信したコマンドによる通知内容を特定する(ステップS302)。例えば、入賞時判定結果コマンドによる通知内容として、入賞時判定結果を特定する。このときには、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップS303)。「入賞時判定制限中」以外である場合には(ステップS303;No)、変化演出の有無と種別を決定する(ステップS304)。ステップS304では、変化演出として、保留表示変化演出またはアクティブ表示変化演出のいずれかを実行するか、あるいは、これらの変化演出を実行しないかが、決定されればよい。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された変化演出決定テーブルを参照することなどにより、変化演出の有無と種別を決定すればよい。ステップS304では、保留表示変化演出およびアクティブ表示変化演出を実行しない場合における「演出なし」、あるいは保留表示変化演出を実行する場合における「保留表示変化」とアクティブ表示変化演出を実行する場合における「アクティブ表示変化」とのうちで、いずれかに決定される。
続いて、ステップS304による決定結果が「演出なし」であるか否かを判定する(ステップS305)。そして、「演出なし」以外であると判定された場合には(ステップS305;No)、変化演出パターンを決定する。変化演出パターンは、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出における演出態様に対応して、予め複数パターンが用意されている。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される変化演出パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された変化演出パターン決定テーブルを参照することなどにより、変化演出パターンを決定すればよい。
ステップS303にて「入賞時判定制限中」と判定された場合や(ステップS303;Yes)、ステップS305にて「演出なし」と判定された場合(ステップS305;Yes)、あるいは、ステップS306にて変化演出パターンを決定した後には、保留表示画像を決定する(ステップS307)。例えばステップS307では、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出といった変化演出の有無、変化演出がない場合の入賞時判定結果などに応じて、異なる割合で保留表示画像が決定されるようにすればよい。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示画像決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示画像決定テーブルを参照することなどにより、保留表示画像を決定すればよい。
ステップS307に続いて、演出制御データを更新する(ステップS308)。ステップS308では、図8(A)に示すような演出制御データ記憶部にて、新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて、入賞時判定結果コマンドから特定された入賞時判定結果、ステップS307にて決定された保留表示画像、ステップS306にて決定された変化演出パターンをそれぞれ示す演出制御データを格納することで記憶させればよい。その後、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップS309)、入賞時演出設定処理を終了する。第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第1特図保留記憶数が1増加した場合には、ステップS309により、第1保留表示部5HLでの第1保留表示を1増加させるように、新たな第1保留表示を追加する。これに対し、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第2特図保留記憶数が1増加した場合には、ステップS309によって、第2保留表示部5HRでの第2保留表示を1増加させるように、新たな第2保留表示を追加する。
図10は、変化演出の有無と種別の決定例を示している。図9のステップS304では、例えば図10に示すような保留番号や入賞時判定結果に応じた割合で、変化演出の有無と種別が決定される。この決定例において、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で、保留表示変化演出を実行する「保留表示変化」に決定できる。これに対し、保留番号が「1」である場合には、「保留表示変化」の決定割合が「0」となり、保留表示変化演出を実行する決定が行われない。したがって、始動入賞の発生に基づく可変表示よりも前に保留されている可変表示がない期間という時期的な限界を定めて、その期間内に発生した始動入賞に基づく保留表示については保留表示変化演出が実行されないように制限が設けられる。また、この決定例では、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合と、保留番号が「1」である場合との双方において、入賞時判定結果に応じて異なる割合で、アクティブ表示変化演出を実行する「アクティブ表示変化」に決定できる。ここで、保留番号が「2」〜「4」の場合には、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」または「ハズレ時リーチ確定」であれば、「保留表示変化」よりも「アクティブ表示変化」の決定割合が低くなるように設定されているのに対し、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」または「大当り」であれば、「保留表示変化」よりも「アクティブ表示変化」の決定割合が高くなるように設定されている。このような設定により、アクティブ表示変化演出が実行された場合には、保留表示変化演出が実行された場合よりも、スーパーリーチ変動パターンによるリーチ演出が実行される割合が高くなり、また、可変表示結果が「大当り」となる割合が高くなる。したがって、アクティブ表示変化演出が実行された場合には、保留表示変化演出が実行された場合よりも高い割合で、可変表示が特定表示態様または特定表示結果となる。
この実施の形態では、アクティブ表示変化演出が実行される場合に、複数の選択肢を提示して、選択肢を選択する遊技者の動作を検出したことによりアクティブ表示の表示態様を変更することができる。これに対し、保留表示変化演出が実行される場合には、選択肢を提示することなく、遊技者の動作を検出することなく保留表示の表示態様を変更することができる。したがって、選択肢の選択結果に応じてアクティブ表示の表示態様を変更する場合には、選択肢とは関係なく保留表示の表示態様を変更する場合よりも高い割合で、可変表示が特定表示態様または特定表示結果となり、遊技者の期待感を高めることができる。
図11は、この実施の形態において保留表示変化演出に対応する変化演出パターンを示している。この実施の形態では、保留表示変化演出に対応する複数の変化演出パターンとして、変化演出パターンZHP1−0〜ZHP1−3が、予め用意されている。各々の変化演出パターンに対応する変化前表示は、保留表示変化演出が実行される前に表示されている保留表示の表示態様を示している。保留表示変化演出に対応する複数の変化演出パターンは、1回の保留表示変化演出によって保留表示の表示態様を1回変更可能な複数種類の演出態様に対応している。保留表示の表示態様は、保留表示変化演出が実行された後に、変化演出パターンに応じて異なる表示態様に変更される。ただし、例えば変化演出パターンZHP1−0による保留表示変化演出が実行された場合のように、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様が保留表示画像HGWを用いた丸型無地の白色表示となる場合などには、その保留表示変化演出が実行される前に表示された保留表示の表示態様と同一になることがある。このような保留表示変化演出は、保留表示の表示態様を変化させないことになり、保留表示変化失敗演出としての保留変化ガセ演出とも称される。
図12は、この実施の形態においてアクティブ表示変化演出に対応する変化演出パターンを示している。この実施の形態では、アクティブ表示変化演出に対応する複数の変化演出パターンとして、変化演出パターンYAP1−0〜YAP1−6、YAP2−0〜YAP2−5が、予め用意されている。アクティブ表示変化演出に対応する複数の変化演出パターンは、複数の選択肢として左操作と右操作の動作を提示して遊技者による動作を促し、遊技者による動作の検出に応じてアクティブ表示の表示態様を変更可能であり、また、選択肢の選択結果に応じた表示態様などから選択結果にかかわらず共通の表示態様に変更可能な複数種類の演出態様に対応している。アクティブ表示変化演出に対応する複数の変化演出パターンに応じて、左操作後表示、右操作後表示、最終表示のいずれかを異ならせた組合せが、予め設定されている。左操作後表示は、複数の選択肢に含まれる左操作の動作が検出された場合に対応する保留表示画像を用いたアクティブ表示の表示態様を示している。右操作後表示は、複数の選択肢に含まれる右操作の動作が検出された場合に対応する保留表示画像を用いたアクティブ表示の表示態様を示している。最終表示は、選択肢の選択結果にかかわらず最終的に表示される保留表示画像を用いたアクティブ表示の表示態様を示している。変化演出パターンYAP1−0〜YAP1−6では、各変化演出パターンに対応する左操作後表示と右操作後表示とが互いに異なっている。したがって、変化演出パターンYAP1−0〜YAP1−6のいずれかによるアクティブ表示変化演出が実行された場合には、アクティブ表示の表示態様を、提示された選択肢の選択結果に応じて異なる表示態様に変更することができる。これに対し、変化演出パターンYAP2−0〜YAP2−5では、各変化演出パターンに対応する左操作後表示と右操作後表示とが共通(同一)の保留表示画像を用いた表示態様となっている。したがって、変化演出パターンYAP2−0〜YAP2−5のいずれかによるアクティブ表示変化演出が実行された場合には、アクティブ表示の表示態様を、提示された選択肢の選択結果にかかわらず共通の表示態様に変更することができる。
図13は、変化演出パターンの決定例を示している。図9のステップS306では、ステップS304にて決定された変化演出の種別ごとに、入賞時判定結果に応じた割合で、変化演出パターンが決定される。図13(A)は、ステップS304にて変化演出の種別が「保留表示変化」に決定され保留表示変化演出が実行される場合の一例として、変化演出パターンの決定割合を示している。図13(B)は、ステップS304にて変化演出の種別が「アクティブ変化」に決定されアクティブ表示変化演出が実行される場合の一例として、変化演出パターンの決定割合を示している。図13(A)および図13(B)に示す決定例では、入賞時判定結果に応じて、決定可能な変化演出パターンや決定割合が異なっている。例えば、図13(A)に示す決定例において、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」である場合には、変化演出パターンZHP1−0、ZHP1−1のいずれかに決定可能となり、その他の変化演出パターンに決定不可となる。また、入賞時判定結果が「大当り」または「ハズレ時スーパーリーチ確定」であれば、所定割合で変化演出パターンZHP1−3に決定可能となる一方、入賞時判定結果が「ハズレ時リーチ確定」または「ハズレ時一般」であれば、この変化演出パターンZHP1−3には決定不可となる。さらに、入賞時判定結果が「大当り」であれば、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」のときよりも高い割合で、変化演出パターンZHP1−2、ZHP1−3などに決定される。このような設定により、保留表示変化演出が実行された場合に、変更された保留表示の表示態様に応じた所定割合で可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを示唆できる。アクティブ表示変化演出についても、変更されたアクティブ表示の表示態様に応じた所定割合で可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを示唆できる。すなわち、保留表示変化演出の実行後における保留表示の表示態様やアクティブ表示変化演出の実行後におけるアクティブ表示の表示態様などに応じて、異なる大当り期待度を示唆できる。
図13(A)および図13(B)において背景がグレー表示とされている変化演出パターンは、保留表示やアクティブ表示の表示態様として、図12において背景がグレー表示とされている保留表示画像HGRを用いた丸型無地の赤色表示に変更可能な変化演出パターンを示している。図13(B)に示す入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に変化演出パターンYAP1−3〜YAP1−6、YAP2−3、YAP2−4のいずれかに決定されて保留表示画像HGRを用いたアクティブ表示の表示態様に変更可能となる割合は、図13(A)に示す入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に変化演出パターンZHP1−3に決定されて保留表示画像HGRを用いた保留表示の表示態様に変更可能となる割合よりも、高くなるように設定されている。また、図13(B)に示す入賞時判定結果が「大当り」の場合に変化演出パターンYAP1−3〜YAP1−6、YAP2−3〜YAP2−6のいずれかに決定されて保留表示画像HGRを用いたアクティブ表示の表示態様に変更可能となる割合は、図13(A)に示す入賞時判定結果が「大当り」となる場合に変化演出パターンZHP1−3に決定されて保留表示画像HGRを用いた保留表示の表示態様に変更可能となる割合よりも、高くなるように設定されている。このような設定により、アクティブ表示変化演出において選択肢の選択結果などに応じてアクティブ表示の表示態様を変更する場合には、保留表示変化演出において選択結果などにかかわらず保留表示の表示態様を変更する場合よりも高い割合で、保留表示画像HGRを用いた丸型無地の赤色表示に変更することができる。保留表示画像HGRを用いた丸型無地の赤色表示に変更された場合には、他の保留表示画像を用いた表示態様に変更された場合よりも、大当り期待度が高くなる。したがって、選択肢の選択結果に応じてアクティブ表示の表示態様を変更する場合には、選択結果などにかかわらず保留表示の表示態様を変更する場合よりも高い割合で、大当り期待度がより高い保留表示画像を用いた表示態様に変更することができる。
図14は、保留表示画像の決定例を示している。図9に示すステップS307では、ステップS304にて決定された変化演出の有無ごとに、所定割合で保留表示画像が決定される。なお、図9に示すステップS303にて「入賞時判定制限中」であると判定された場合には、必ず(100/100の決定割合で)保留表示画像HGWに決定されてもよい。図14(A)は、ステップS304にて「演出なし」に決定された場合、すなわち、保留表示変化演出もアクティブ表示変化演出も実行しない変化演出なしの場合について、保留表示画像の決定例を示している。図14(B)は、ステップS304にて「演出なし」以外に決定された場合、すなわち、保留表示変化演出またはアクティブ表示変化演出を実行する変化演出ありの場合について、保留表示画像の決定例を示している。ステップS304にて「演出なし」に決定された場合には、例えば図14(A)に示すような入賞時判定結果に応じた割合で、保留表示画像が複数種類のいずれかに決定される。ステップS304にて「演出なし」以外に決定された場合には、例えば図14(B)に示すような割合で、保留表示画像HGWまたは保留表示画像HGSに決定される。
図14(A)に示す決定例では、入賞時判定結果に応じて、決定可能な保留表示画像や決定割合が異なっている。例えば、入賞時判定結果が「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「大当り」のいずれかである場合には、所定割合で保留表示画像HGGに決定可能となる一方、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」である場合には、保留表示画像HGGに決定不可となる。入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」または「大当り」である場合には、所定割合で保留表示画像HGRに決定可能となる一方、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」または「ハズレ時リーチ確定」である場合には、保留表示画像HGRに決定不可となる。また、例えば入賞時判定結果が「大当り」である場合には、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」のいずれかである場合よりも高い割合で、保留表示画像HGRに決定される。このような設定により、保留表示画像を用いた保留表示が行われた場合に、その表示色に応じた所定割合で可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを示唆できる。すなわち、保留表示の表示態様に応じて異なる大当り期待度を示唆できる。
図14(A)および図14(B)に示すような割合で保留表示画像が決定されることにより、保留表示画像HGSが表示されて「秘」のメッセージを示す保留表示の表示態様となった場合には、その保留表示に対応して保留表示変化演出が実行されたり、その保留表示に対応する可変表示が開始された後にアクティブ表示変化演出が実行されたりする。このような「秘」のメッセージを示す保留表示画像HGSが表示されることにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行を予め報知することができる。これに対し、保留表示画像HGWが表示されて保留表示の表示態様が丸型無地の白色表示となった場合には、その保留表示に対応して、所定割合で保留表示変化演出またはアクティブ表示変化演出が実行される場合と実行されない場合とが含まれる。したがって、保留表示の表示態様が保留表示画像HGSの表示態様となった場合には、保留表示画像HGWの表示態様となった場合よりも高い割合で保留表示変化演出またはアクティブ表示変化演出が実行されることを示唆できる。なお、図9に示すステップS304にて「演出なし」に決定された場合でも、所定割合で保留表示画像HGSに決定されることがあるように設定されてもよい。
図15は、音量状況表示処理として、図7のステップS162にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す音量状況表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、スーパーリーチ変動パターンに対応してスーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されているスーパーリーチ演出中であるか否かを判定する(ステップS601)。スーパーリーチ演出中ではないと判定された場合には(ステップS601;No)、スーパーリーチ時操作フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS602)。スーパーリーチ時操作フラグは、スーパーリーチ演出中に遊技者がスティックコントローラ31Aを操作する動作といった、予め定められた遊技者の動作が検出された場合に、オン状態にセットされる。スーパーリーチ時操作フラグの状態(オンまたはオフ)を示すデータは、例えばRAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に記憶されるようにすればよい。
ステップS602にてスーパーリーチ時操作フラグがオフであると判定された場合には(ステップS602;No)、音量状況表示を行う(ステップS603)。ステップS603では、例えば画像表示装置5の画面上に音量状況を示す演出画像を表示させるための表示制御が行われるようにすればよい。これにより、現在の音量出力レベルを示す音量状況表示画像が表示される。音量状況表示画像の一例として、縦並びに5つ配列された矩形状の画像表示区画で構成された演出画像のうちで、音量出力レベルに応じた画像表示区画を下から順に点灯させた態様となる演出画像が用いられてもよい。なお、画像表示区画を縦並びに配列するものに限定されず、画像表示区画を横並びに配列するものであってもよい。
ステップS602にてスーパーリーチ時操作フラグがオンであると判定された場合には(ステップS602;Yes)、音量状況表示を継続する(ステップS604)。また、スーパーリーチ時操作フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS605)。スーパーリーチにおけるリーチ演出の終了直前に音量変更操作があった場合には、ステップS604、S605により音量状況表示を継続する。このように、スーパーリーチにおけるリーチ演出の終了直前に音量変更操作を行うことで表示させた音量状況表示を、そのリーチ演出が終了した後も継続して表示させることで、リーチ演出の終了に伴い一旦消去されてしまうことがないようにして、表示の違和感を解消することができる。
ステップS603、S605のいずれかを実行した後には、音量変更操作の有無を判定する(ステップS606)。音量変更操作ありと判定された場合には(ステップS606;Yes)、変更後の音量状況表示と音量設定を行う(ステップS607)。ステップS607では、例えば遊技者がスティックコントローラ31Aを前後方向に操作する動作の検出結果に応じて、画像表示装置5の画面上における音量状況表示画像の表示態様を変更するとともに、変更後の音量設定値をRAM122の所定領域に記憶させ、スピーカ8L、8Rからの音量出力レベルを変更するための音声出力制御が行われるようにすればよい。このときには、スーパーリーチ以外時操作フラグをオン状態にセットする(ステップS608)。スーパーリーチ以外時操作フラグは、スーパーリーチ演出中以外の期間にて遊技者がスティックコントローラ31Aを操作する動作といった、予め定められた遊技者の動作が検出された場合に、オン状態にセットされる。スーパーリーチ以外時操作フラグの状態(オンまたはオフ)を示すデータは、例えばRAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部)に記憶されるようにすればよい。
ステップS606にて音量変更操作なしと判定された場合には(ステップS606;No)、スーパーリーチ以外時操作フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS609)。ステップS608によるフラグ設定が行われた場合や、ステップS609にてスーパーリーチ以外時操作フラグがオンであると判定された場合には(ステップS609;Yes)、操作後所定期間として予め定められた時間が経過したか否かを判定する(ステップS610)。ステップS610では、例えばステップS606にて最後に音量変更操作ありと判定されてからの経過時間が3秒間に達したときに、操作後所定期間が経過したと判定すればよい。なお、最初に音量変更操作ありと判定されてからの経過時間が3秒間に達したときに、操作後所定期間が経過したと判定してもよい。また、ステップS610では、音量状況表示画像の表示開始から所定時間(例えば3秒間)が経過したか否かを判定し、経過したと判定された場合には、操作後所定期間が経過した場合と同様の処理を実行してもよい。ステップS610にて操作後所定時間が経過していないと判定された場合には(ステップS610;No)、音量状況表示処理を終了する。これに対し、操作後所定期間が経過したと判定された場合には(ステップS610;Yes)、スーパーリーチ以外時操作フラグをクリアしてオフ状態にしてから(ステップS611)、音量状況表示処理を終了する。
ステップS601にてスーパーリーチ演出中であると判定された場合には(ステップS601;Yes)、スーパーリーチ以外時操作フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS612)。スーパーリーチ以外時操作フラグがオフであると判定された場合には(ステップS612;No)、スーパーリーチ時操作フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS613)。ステップS612にてスーパーリーチ以外時操作フラグがオンであると判定された場合や(ステップS612;Yes)、ステップS613にてスーパーリーチ時操作フラグがオンであると判定された場合には(ステップS613;Yes)、音量状況表示処理を終了する。ステップS613にてスーパーリーチ時操作フラグがオフであると判定された場合には(ステップS613;No)、音量状況表示を消去する(ステップS614)。スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されているスーパーリーチ演出中には、遊技者による動作が検出されなければ、ステップS612〜S614により音量状況表示を消去する。これにより、スーパーリーチにおけるリーチ演出を認識しやすくして遊技者の期待感を円滑に高めることができる。
図16は、可変表示開始設定処理として、図7のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS321)。ステップS321の処理として、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」があればよい。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。さらに、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。
ステップS321における最終停止図柄などの決定に続いて、変化演出設定処理を実行する(ステップS322)。その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS323)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS322の変化演出設定処理による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(保留表示変化演出制御パターンまたはアクティブ表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、保留表示変化演出制御パターン、アクティブ表示変化演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。
ステップS323により演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS324)。そして、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS325)。このときには、例えばステップS323にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS325にて変動開始の設定を行った後には、可変表示の開始に対応して、第1保留表示部5HLにおける第1保留表示や第2保留表示部5HRにおける第2保留表示といった、保留表示などを更新するための設定を行う(ステップS326)。例えば、第1特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1保留表示部5HLにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。一方、第2特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第2保留表示部5HRにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。第1保留表示部5HLまたは第2保留表示部5HRにて保留番号が「1」に対応した表示部位を消去(消化)したことに対応して、アクティブ表示部AHAでは、消去した表示部位と同一の保留表示画像を用いたアクティブ表示が開始されてもよい。なお、アクティブ表示部AHAでは、第1保留表示部5HLや第2保留表示部5HRよりも保留表示画像の表示倍率を増加させて、表示サイズが大きな保留表示画像が表示されてもよい。
第1特図保留記憶数および第2特図保留記憶数がいずれも「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、第1保留表示や第2保留表示を更新することなく、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。この場合、演出制御用CPU120は、アクティブ表示における通常の表示態様として、丸形無地で白色のアクティブ表示を、アクティブ表示部AHAにて開始させればよい。ステップS326により保留表示などを更新した後には、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS327)、可変表示開始設定処理を終了する。
図17は、変化演出設定処理として、図16のステップS322にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す変化演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御データ記憶内容を確認する(ステップS501)。演出制御データ記憶内容は、例えば図8(A)に示すような演出制御データ記憶部において、各々の保留番号と関連付けて記憶されている入賞時判定結果、保留表示画像、変化演出パターンなどを示すデータの内容である。そして、保留表示変化演出の有無を判定する(ステップS502)。ステップS502では、例えば保留番号「2」〜「4」に対応した演出制御データに示される保留表示画像のうちで、保留表示変化演出に対応する変化演出パターンによる変化後の保留表示画像と合致しないものがある場合に、保留表示変化演出を実行する保留表示変化演出ありと判定すればよい。なお、演出制御データ記憶部の記憶内容は、図16のステップS326にて保留表示などの更新にあわせてシフトが行われ、保留番号「2」〜「4」に対応する記憶内容を、それぞれ保留番号「1」〜「3」に対応する記憶内容に移動(シフト)させればよい。
ステップS502にて保留表示変化演出ありと判定された場合には(ステップS502;Yes)、保留表示変化演出を実行するための設定を行う(ステップS503)。ステップS503では、例えば保留表示変化演出を実行して表示態様を変化させる保留表示の保留番号や変化演出パターンなどを特定し、図16のステップS323にて保留表示変化演出制御パターンを決定できるようにすればよい。
ステップS502にて保留表示変化演出なしと判定された場合や(ステップS502;No)、ステップS503にて保留表示変化演出の設定を行った後には、アクティブ表示変化演出の有無を判定する(ステップS504)。ステップS504では、例えば保留番号「1」に対応した演出制御データに示される変化演出パターンがアクティブ表示変化演出の変化演出パターンである場合に、アクティブ表示変化演出を実行するアクティブ表示変化演出ありと判定すればよい。アクティブ表示変化演出なしと判定された場合には(ステップS504;No)、変化演出設定処理を終了する。これに対し、アクティブ表示変化演出ありと判定された場合には(ステップS504;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行するための設定を行ってから(ステップS505)、変化演出設定処理を終了する。ステップS505では、例えば演出制御データに示される変化演出パターンを特定し、図16のステップS323にてアクティブ表示変化演出制御パターンを決定できるようにすればよい。
図18は、可変表示中演出処理として、図7のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS341)。一例として、ステップS341の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS341にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS341;No)、保留表示変化演出を実行するための保留表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS342)。保留表示変化演出期間は、例えば図16に示すステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(保留表示変化演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。保留表示変化演出期間である場合には(ステップS342;Yes)、保留表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS343)。ステップS343の処理では、保留表示変化演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯や消灯や点滅させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて保留表示変化演出を実行できればよい。
ステップS342にて保留表示変化演出期間ではないと判定された場合や(ステップS342;No)、ステップS343による制御を行った後には、アクティブ表示変化演出を実行するためのアクティブ表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS344)。アクティブ表示変化演出期間は、例えば図17に示すステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(アクティブ表示変化演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。アクティブ表示変化演出期間である場合には(ステップS344;Yes)、アクティブ変化制御処理を実行する(ステップS345)。
ステップS344にてアクティブ表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS344;No)、ステップS345にてアクティブ変化制御処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS346)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS346にてリーチ演出期間であると判定されたときには(ステップS346;Yes)、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップS347)。このときには、スーパーリーチにおけるリーチ演出であるか否かを判定する(ステップS347A)。スーパーリーチにおけるリーチ演出であると判定された場合には(ステップS347A;Yes)、一時表示処理を実行する(ステップS347B)。
ステップS346にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS346;No)、ステップS347Aにてスーパーリーチにおけるリーチ演出ではないと判定された場合(ステップS347A;No)、あるいは、ステップS347Bにて一時表示処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップS348)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS341にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS341;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS349)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS349;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS349にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS349;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS350)。続いて、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS351)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS352)、可変表示中演出処理を終了する。
図19は、アクティブ変化制御処理として、図18のステップS345にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図19に示すアクティブ変化制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、予め定められた動作検出有効期間であるか否かを判定する(ステップS521)。動作検出有効期間ではないと判定された場合には(ステップS521;No)、有効期間開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS522)。ステップS522では、例えば演出制御プロセスタイマの値がアクティブ表示変化演出制御パターンで示された有効期間開始判定値と合致した場合に、有効期間開始タイミングであると判定すればよい。
ステップS522にて有効期間開始タイミングであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、例えばアクティブ表示変化演出制御パターンのパターンデータに示される動作検出設定情報を読み出す(ステップS523)。動作検出設定情報は、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿を左操作または右操作する遊技者の動作を検出して、選択肢の選択結果を特定可能にするための設定情報であればよい。続いて、動作指示報知を開始するための制御を行う(ステップS524)。ステップS524では、例えばアクティブ表示部AHAにて動作指示態様のアクティブ表示を開始させることで、複数の選択肢を提示するとともに、遊技者による動作を促す動作指示報知を開始させればよい。そして、動作検出有効期間を開始させる設定を行ってから(ステップS525)、アクティブ変化制御処理を終了する。ステップS525では、例えば動作検出有効タイマの初期値を設定してカウントダウン動作を開始させることで、動作検出有効期間を開始させればよい。
ステップS521にて動作検出有効期間であると判定された場合には(ステップS521;Yes)、有効期間終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS526)。ステップS526では、例えば動作検出有効タイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後のタイマ値が「0」となってタイムアウトした場合に、有効期間終了タイミングでると判定すればよい。有効期間終了タイミングではないと判定された場合には(ステップS526;No)、遊技者による右操作または左操作の動作が検出されたか否かを判定する(ステップS527)。ステップS527において、演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aから伝送された検出信号を用いて、動作検出の有無を判定すればよい。動作が検出されていないと判定された場合には(ステップS527;No)、アクティブ変化制御処理を終了する。
ステップS527にて右操作または左操作の動作を検出したと判定された場合には(ステップS527;Yes)、操作後変化演出を開始するための制御を行う(ステップS528)。ステップS528の処理では、アクティブ表示変化演出制御パターンの設定に基づいて、右操作または左操作となる動作の検出結果に応じて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、選択肢の選択結果となる遊技者の動作を検出した結果に応じて、例えばステップS527にて右操作の動作を検出したと判定された場合には右操作後変化演出の実行を開始させ、ステップS527にて左操作の動作を検出したと判定された場合には左操作後変化演出の実行を開始させればよい。
ステップS526にて有効期間終了タイミングであると判定された場合や(ステップS526;Yes)、ステップS528にて操作後変化演出の実行を開始させた後には、動作指示報知を終了するための制御を行う(ステップS529)。また、動作検出有効期間を終了させる設定を行ってから(ステップS530)、アクティブ変化制御処理を終了する。
ステップS522にて有効期間開始タイミングではないと判定された場合には(ステップS522;No)、予め定められた操作後変化演出終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS531)。操作後変化演出終了タイミングであると判定された場合には(ステップS531;Yes)、操作後変化演出を終了するための制御を行ってから(ステップS532)、アクティブ変化制御処理を終了する。これに対し、操作後変化演出終了タイミングではないと判定された場合には(ステップS531;No)、予め定められた最終変化演出開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS533)。最終変化演出開始タイミングであると判定された場合には(ステップS533;Yes)、最終変化演出を開始するための制御を行う(ステップS534)。最終変化演出開始タイミングではないと判定された場合には(ステップS533;No)、予め定められた最終変化演出終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS535)。最終変化終了タイミングであると判定された場合には(ステップS535;Yes)、最終変化演出を終了するための制御を行う(ステップS536)。ステップS535にて最終変化演出終了タイミングではないと判定された場合や(ステップS535;No)、ステップS536にて最終変化演出を終了させた後には、アクティブ変化制御処理を終了する。
図20は、一時表示処理として、図18のステップS347Bにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す一時表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、スーパーリーチ以外時操作フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS541)。スーパーリーチ以外時操作フラグがオフであると判定された場合には(ステップS541;No)、スーパーリーチ時操作フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS542)。スーパーリーチ時操作フラグがオフであると判定された場合には(ステップS542;No)、変更開始操作の有無を判定する(ステップS543)。ステップS543では、例えばコントローラセンサユニット35Aからの検出信号に基づいて、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する所定操作(例えば前後操作または回動操作など)の動作が検出された場合に、変更開始操作ありと判定すればよい。
ステップS543にて変更開始操作なしと判定された場合には(ステップS543;No)、一時表示処理を終了する。これに対し、変更開始操作ありと判定された場合には(ステップS543;Yes)、音量状況表示を行う(ステップS544)。ステップS544では、図15に示したステップS603と同様に、例えば画像表示装置5の画面上に音量状況を示す演出画像を表示させるための表示制御が行われるようにすればよい。このときには、スーパーリーチ時操作フラグをオン状態にセットする(ステップS545)。
ステップS542にてスーパーリーチ時操作フラグがオンであると判定された場合や(ステップS542;Yes)、ステップS545にてスーパーリーチ時操作フラグをオン状態にセットした後には、操作後所定期間(例えば3秒間)が経過したか否かを判定する(ステップS546)。操作後所定期間が経過していないと判定された場合には(ステップS546;No)、音量変更操作の有無を判定する(ステップS547)。音量変更操作ありと判定された場合には(ステップS547;Yes)、変更後の音量状況表示と音量設定を行ってから(ステップS548)、一時表示処理を終了する。ステップS548では、図15に示すステップS607などと同様に、例えば遊技者がスティックコントローラ31Aを前後方向に操作する動作の検出結果に応じて、画像表示装置5の画面上における音量状況表示画像の表示態様を変更するとともに、変更後の音量設定値をRAM122の所定領域に記憶させ、スピーカ8L、8Rからの音量出力レベルを変更するための音声出力制御が行われるようにすればよい。ステップS547にて音量変更操作なしと判定された場合や(ステップS547;No)、ステップS548による設定などを行った後には、一時表示処理を終了する。
ステップS546にて操作後所定期間が経過したと判定された場合には(ステップS546;Yes)、音量状況表示を消去する(ステップS549)。このときには、スーパーリーチ時操作フラグをクリアしてオフ状態にしてから(ステップS550)、一時表示処理を終了する。
ステップS541にてスーパーリーチ以外時操作フラグがオンであると判定された場合には(ステップS541;Yes)、操作後所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。操作後所定期間が経過していないと判定された場合には(ステップS551;No)、音量変更操作の有無を判定する(ステップS552)。音量変更操作ありと判定された場合には(ステップS552;Yes)、変更後の音量状況表示と音量設定を行ってから(ステップS553)、一時表示処理を終了する。ステップS552にて音量変更操作なしと判定された場合や(ステップS552;No)、ステップS553による設定などを行った後には、一時表示処理を終了する。
ステップS551にて操作後所定期間が経過したと判定された場合には(ステップS551;Yes)、音量状況表示を消去する(ステップS554)。このときには、スーパーリーチ以外時操作フラグをクリアしてオフ状態にしてから(ステップS555)、一時表示処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。
パチンコ遊技機1では、例えば遊技領域に打ち込まれた遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)して第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞が発生した後、特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始される。画像表示装置5の画面上では、特別図柄の可変表示に同期して、飾り図柄の可変表示が行われる。
遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことによる第1始動入賞が発生したときには第1特図保留記憶数が1加算され、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)したことによる第2始動入賞が発生したときには第2特図保留記憶数が1加算される。そして、図3に示すステップS12にて取得した入賞時乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」になるか否かなどの可変表示内容を判定する。ステップS13では、入賞時判定結果を示す入賞時判定結果コマンドを含む始動入賞時コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信する。
図9に示す入賞時演出設定処理のステップS301では、入賞時判定結果コマンドを含む始動入賞時コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、コマンド受信があると判定された場合には、ステップS302にて特定した通知内容に含まれる入賞時判定結果に基づいて、ステップS304により変化演出の有無と種別が決定される。保留表示変化演出またはアクティブ表示変化演出を実行することが決定された場合には、ステップS306により変化演出パターンが決定される。その後、ステップS307における保留表示画像の決定結果などに基づいて、ステップS309により始動入賞の発生に対応した保留表示の更新が行われる。
開始条件の成立に基づいて特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図3に示すステップS111にて変動パターンなどを決定する。これにより、図5に示すような複数の変動パターンのいずれかを決定して、決定された変動パターンを特定可能に示す変動パターン指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図16に示す可変表示開始設定処理では、ステップS321において、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて最終停止図柄などが決定される。続いて、ステップS322の変化演出設定処理として、図17に示すような処理が実行される。変化演出設定処理では、ステップS502により保留表示変化演出ありと判定されたときに、ステップS503にて保留表示変化演出を実行するための設定が行われる。また、ステップS504によりアクティブ表示変化演出ありと判定されたときに、ステップS505にてアクティブ表示変化演出を実行するための設定が行われる。これらの設定に基づいて、図18に示す可変表示中演出処理では、ステップS343での制御により保留表示変化演出を実行可能となり、ステップS345のアクティブ変化制御処理によりアクティブ表示変化演出を実行可能となる。
図21は、保留表示変化演出の実行例を示している。この場合、例えば図21(A)に示すように、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄の可変表示が行われているときに、第1保留表示部5HLにおいて保留番号「1」〜「3」に対応した保留表示(第1保留表示)が行われているとともに、アクティブ表示部AHAにおいて実行中の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。ここで、保留番号が「3」に対応した第1保留表示は、図21(A)に示された可変表示を実行中に発生した始動入賞(第1始動入賞)に基づいて開始されたものであればよい。この第1始動入賞が発生したときに、図9に示すステップS304により「保留表示変化」が決定されると、ステップS306により図11に示すような複数の変化演出パターンZHP1−0〜ZHP1−3のいずれかに決定される。その後、ステップS307により保留表示画像HGSが決定された場合には、その画像を表示することで、「秘」のメッセージを示す保留表示が行われる。
こうした変化演出パターンの決定結果などに基づいて、例えば図21(B)に示すような保留表示変化演出が実行される。その後、変化演出パターンZHP1−0による保留表示変化演出では、図21(C)に示すような保留表示画像HGWを表示させることで、保留表示の表示態様が白色表示となる。これにより、通常の表示態様と同一の表示態様となる保留変化ガセ演出が実行される。変化演出パターンZHP1−1による保留表示変化演出では、図21(D)に示すような保留表示画像HGBの表示により、保留表示の表示態様を青色表示に変化させる。変化演出パターンZHP1−2による保留表示変化演出では、図21(E)に示すような保留表示画像HGGの表示により、保留表示の表示態様を緑色表示に変化させる。変化演出パターンZHP1−3による保留表示変化演出では、図21(F)に示すような保留表示画像HGRの表示により、保留表示の表示態様を赤色表示に変化させる。このように、変化演出パターンZHP1−1〜ZHP1−3のいずれかによる保留表示変化演出では、保留表示の表示態様を通常の表示態様とは異なる表示態様に変化させ、その表示態様に応じて異なる大当り期待度を示唆することができる。
図22および図23は、アクティブ表示変化演出の実行例を示している。この場合、例えば図22(A)および図23(A)に示すように、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄が導出表示されたときに、第1保留表示部5HLにおいて保留番号「1」〜「4」に対応した保留表示(第1保留表示)が行われている。ここで、保留番号が「1」に対応した保留表示は、第1始動入賞が発生したときに、図9に示すステップS304により「アクティブ表示変化」が決定されたことに応じて、ステップS306により図12に示すような複数の変化演出パターンYAP1−0〜YAP1−6、YAP2−0〜YAP2−5のいずれかに決定される。その後、ステップS307の処理により保留表示画像HGSが決定されたことにより、「秘」のメッセージを示す保留表示が行われている。
こうした変化演出パターンの決定結果などに基づき、例えば図22(B)および図23(B)に示すような可変表示の実行に対応して、アクティブ表示変化演出の実行が開始され、まずは、動作指示報知が行われる。この動作指示報知は、例えばアクティブ表示部AHAにて演出画像AG1を表示してアクティブ表示の表示態様が動作指示態様となることなどにより、複数の選択肢を提示するとともに、スティックコントローラ31Aの操作桿を傾倒する左操作または右操作という遊技者の動作を促すことができればよい。動作指示報知は、アクティブ表示変化演出を実行するために用意された変化演出パターンの決定結果にかかわらず、アクティブ表示変化演出の実行が開始されてから、図19のステップS525により設定された動作検出有効期間が経過するまでの期間あるいは遊技者の動作が検出されるまでの期間にて、実行されればよい。動作指示報知における報知態様は、変化演出パターンの決定結果にかかわらず共通の報知態様であればよい。動作検出有効期間では、図19に示すステップS527により、スティックコントローラ31Aを用いた右操作または左操作の動作を検出することができる。
変化演出パターンYAP1−3によるアクティブ表示変化演出では、図12に示すように、左操作後表示として保留表示画像HGBを用いた青色表示が行われ、右操作後表示として保留表示画像HGGを用いた緑色表示が行われる。例えば動作検出有効期間にて左操作の動作が検出された場合に、図19に示すステップS528の制御により図22(C1)に示すような左操作後変化演出が実行され、アクティブ表示の表示態様を、図22(D1)のような青色表示に変化させる。また、動作検出有効期間にて右操作の動作が検出された場合には、図22(C2)に示すような右操作後変化演出が実行され、アクティブ表示の表示態様を、図22(D2)のような緑色表示に変化させる。左操作後変化演出や右操作後変化演出は、キャラクタの演出画像がアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用するような作用演出を含んでいてもよい。左操作後変化演出と右操作後変化演出とでは、表示されるキャラクタの演出画像を異ならせることなどにより、遊技者の動作を検出した結果に応じて異なる演出態様となるようにしてもよい。すなわち、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果に応じて、異なる演出態様でアクティブ表示の表示態様を変化させてもよい。そして、変化後におけるアクティブ表示の表示態様も、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果に応じて、異なる表示態様とすることができる。図19に示すステップS531にて操作後変化演出の終了タイミングであると判定された場合には、ステップS532の制御により操作後変化演出を終了させる。なお、左操作後変化演出や右操作後変化演出は、作用演出を含むものに限定されず、作用演出を含まずにアクティブ表示の表示態様を変化させてもよい。作用演出を含まない左操作後変化演出や右操作後変化演出は、動作検出有効期間にて左操作や右操作の動作が検出された場合に、アクティブ表示の表示態様を直ちに変化させるものであってもよい。
変化演出パターンYAP1−3によるアクティブ表示変化演出では、図12に示すように、最終表示として保留表示画像HGRを用いた赤色表示が行われる。図19に示すステップS533にて最終変化演出の開始タイミングであると判定された場合には、ステップS534の制御により図22(E)に示すような最終変化演出が実行され、アクティブ表示の表示態様を、図22(F)に示すような赤色表示に変化させる。このように、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果に応じて異なる表示態様のアクティブ表示に変化させた後でも、最終変化演出が実行されることにより、選択肢の選択結果にかかわらず共通の最終表示態様として、選択肢の選択による変化後の表示態様とは異なる表示態様のアクティブ表示に変更することができる。
図12に示す変化演出パターンYAP1−0〜YAP1−6のうちには、例えば変化演出パターンYAP1−0の左操作後表示と最終表示(保留表示画像HGBを用いた青色表示)、変化演出パターンYAP1−1の右操作後表示と最終表示(保留表示画像HGGを用いた緑色表示)、変化演出パターンYAP1−2の左操作後表示と最終表示(保留表示画像HGGを用いた緑色表示)、変化演出パターンYAP1−5の右操作後表示と最終表示(保留表示画像HGRを用いた赤色表示)、変化演出パターンYAP1−6の左操作後表示と最終表示(保留表示画像HGRを用いた赤色表示)のように、選択肢の選択による変化後のアクティブ表示が最終表示態様と同一の表示態様になる場合がある。これらの場合でも、最終変化演出を実行するが、最終変化演出によってはアクティブ表示の表示態様が変更されないようにしてもよい。あるいは、選択肢の選択による変化後のアクティブ表示が最終表示態様と同一の表示態様になる場合には、最終変化演出が実行されないようにしてもよい。この場合には、選択肢の選択による変化後のアクティブ表示が最終表示態様と同一の表示態様となるか否かに応じて、最終変化演出の有無を異ならせてもよい。例えば図12に示す変化演出パターンYAP1−0、YAP1−2、YAP1−6のように、左操作後表示と最終表示が同一の表示態様となる場合には、左操作の動作が検出されたことに基づく左操作後変化演出を実行してアクティブ表示の表示態様を変更した後、最終変化演出が実行されずにアクティブ表示変化演出を終了させる。これに対し、右操作の動作が検出されたことに基づく右操作後変化演出を実行してアクティブ表示の表示態様を変更した後には、最終変化演出が実行されてアクティブ表示を最終表示態様に変更してからアクティブ表示変化演出を終了させる。このように、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果に応じて、最終変化演出を実行するか否かを異ならせてもよい。
変化演出パターンYAP2−3によるアクティブ表示変化演出では、図12に示すように、左操作後表示や右操作後表示として共通の保留表示画像HGBを用いた青色表示が行われる。例えば動作検出有効期間にて左操作の動作が検出された場合に、図23(C1)に示すような左操作後変化演出が実行され、アクティブ表示の表示態様を、図23(D1)のような青色表示に変化させる。また、動作検出有効期間にて右操作の動作が検出された場合には、図23(C2)に示すような右操作後変化演出が実行され、アクティブ表示の表示態様を、図23(D2)のような青色表示に変化させる。このように、左操作後変化演出と右操作後変化演出とでは、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果に応じて、異なる演出態様でアクティブ表示の表示態様を変化させる。これに対し、変化後におけるアクティブ表示の表示態様は、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果にかかわらず、共通の表示態様とすることができる。
変化演出パターンYAP2−3によるアクティブ表示変化演出では、図12に示すように、最終表示として保留表示画像HGRを用いた赤色表示が行われる。図19に示すステップS533にて最終変化演出の開始タイミングであると判定された場合には、ステップS534の制御により図23(E)に示すような最終変化演出が実行され、アクティブ表示の表示態様を、図23(F)に示すような赤色表示に変化させる。このように、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果にかかわらず共通する表示態様のアクティブ表示に変化させた後でも、最終変化演出が実行されることにより、選択肢の選択結果にかかわらず共通の最終表示態様として、選択肢の選択による変化後の表示態様とは異なる表示態様のアクティブ表示に変更することができる。
図12に示す変化演出パターンYAP2−0〜YAP2−5のうちには、例えば変化演出パターンYAP2−1の左操作後表示および右操作後表示と最終表示(保留表示画像HGBを用いた青色表示)、変化演出パターンYAP2−2の左操作後表示および右操作後表示と最終表示(保留表示画像HGGを用いた緑色表示)、変化演出パターンYAP2−5の左操作後表示および右操作後表示と最終表示(保留表示画像HGRを用いた赤色表示)のように、選択肢の選択による選択後のアクティブ表示が最終表示態様と同一の表示態様になる場合がある。これらの場合でも、最終変化演出を実行するが、最終変化演出によってはアクティブ表示の表示態様が変更されないようにしてもよい。あるいは、選択肢の選択による変化後のアクティブ表示が最終表示態様と同一の表示態様になる場合には、最終変化演出が実行されないようにしてもよい。
図24は、スーパーリーチ変動表示において音量変更操作なしの場合における音量状況の表示例を示している。スーパーリーチ変動表示は、飾り図柄の可変表示を実行中に、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される。この表示例では、飾り図柄の可変表示を開始した後、図24(A)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。このときには、図15に示す音量状況表示処理により、画像表示装置5の画面上に音量状況表示画像VLが表示され、現在の音量出力レベルが報知されている。
音量状況表示画像VLは、縦並びに5つ配列された矩形状の画像表示区画を下詰めで点灯させた態様の演出画像であって、図24(A)では5つの画像表示区画を下端から3つ分を点灯させた態様の演出画像を表示している。音量出力レベルが最低レベル(音量出力が通常よりも抑えられた低出力レベルだが消音レベルではない)である場合には、5つの画像表示区画が全て消灯した態様の演出画像が表示される。なお、最低レベルを消音レベルとしてもよい。また、最低レベルよりも一つ大きい第1レベルの場合には、最下端の画像表示区画が点灯した態様の演出画像が表示される。第1レベルよりも一つ大きい第2レベルの場合には、下端から2つ分の画像表示区画が点灯した態様の演出画像が表示される。第2レベルよりも一つ大きい第3レベル(つまり通常レベル)の場合には、下端から3つ分の画像表示区画が点灯した態様の演出画像が表示される。第3レベルよりも一つ大きい第4レベルの場合には、下端から4つ分の画像表示区画が点灯した態様の演出画像が表示される。また、最大レベル(第5レベル)の場合には、5つの画像表示区画が全て点灯した態様の演出画像が表示される。このように遊技者は、音量状況表示画像VLを見ることで、現在の音量出力レベルが把握できる。なお、音量状況表示画像VLは、メーター式の表示態様に限定されず、数字や数値などによる数式の表示態様としたり、色彩式の表示態様(例えば、青→緑→黄→赤色の順に変化し、赤色になるほど大きいことを示すような表示)としたりするなど、各種の表示態様を用いてもよい。
図24(A)に示すような表示に続いて、図24(B)に示すような可変表示が行われた後、図24(C)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出が開始される。スーパーリーチにおけるリーチ演出の開始に対応して、図18に示すステップS347のリーチ演出制御などにより、例えば「スーパーリーチ」の文字を示す演出画像が表示されるとともに、左上部にて飾り図柄を縮小表示してもよい。また、スーパーリーチにおけるリーチ演出の開始に対応して、保留表示が消去されてもよい。そして、図15に示すステップS614により、音量状況表示画像VLが画像表示装置5の画面上から消去される。
続いて、図24(D)〜(H)に示すようなバトル演出を含むスーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される。このリーチ演出が実行中であるときにも、アクティブ表示部AHAではアクティブ表示が継続して行われてもよい。図24(H)に示すようなバトル演出における演出結果が表示され、スーパーリーチにおけるリーチ演出が終了すると、例えば図24(I)に示すようなリーチ組合せの最終停止図柄が導出表示される。このときには、図15に示すステップS603により、音量状況表示画像VLが画像表示装置5の画面上に表示される。また、スーパーリーチにおけるリーチ演出の終了に対応して、保留表示が復帰されてもよい。図24(I)に示すように、音量状況表示画像VLは、最終停止図柄となる変動停止時の飾り図柄と重複しない表示位置に表示される。これにより、遊技結果となる飾り図柄の可変表示結果に対する視認を阻害せずに、音量調整を実行することができる。
図25は、スーパーリーチ変動表示において音量変更操作ありの場合における音量状況の表示例を示している。この表示例では、図25(A)〜(C)として、図24(A)〜(C)と同様の表示が行われて、飾り図柄の可変表示が進行する。その後、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中にスティックコントローラ31Aを用いた変更開始操作となる動作が検出された場合には、図20に示すステップS544により、図25(D)に示すような音量状況表示画像VLが画像表示装置5の画面上に表示される。続いて、図20に示すステップS547にて音量変更操作ありと判定された場合には、ステップS548による変更後の音量状況表示と音量設定が行われる。
例えば、スティックコントローラ31Aの操作桿は前後方向(手前方向と奥側方向)に操作可能であり、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を奥側方向に1回操作すると、画像表示区画の点灯した態様が1つ増加した変更後の音量状況表示画像VLが表示されるとともに、スピーカ8L、8Rからの音量出力レベルが1レベル上がる。これとは逆に、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を手前方向に1回操作すると、画像表示区画の点灯した態様が1つ減少した変更後の音量状況表示画像VLが表示されるとともに、スピーカ8L、8Rからの音量出力レベルが1レベル下がる。
図25(D)に示す表示が行われているときに、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を奥側方向に1回操作した場合には、図25(E)に示すように、点灯した態様の画像表示区画が1つ増加して第4レベルとなるように変更後の音量状況表示画像VLが表示されるとともに、スピーカ8L、8Rからの音量出力レベルが1レベル上がり第4レベルの音量出力となる音量設定が行われる。そして、操作後所定期間(例えば3秒間)が経過した場合には、図20に示すステップS549により、図25(F)に示すように、音量状況表示画像VLが消去される。
図25(G)に示すようなバトル演出を含むスーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された後、図25(H)に示すようなバトル演出における演出結果が表示されてスーパーリーチにおけるリーチ演出が終了すると、例えば図25(I)に示すようなリーチ組合せの最終停止図柄が導出表示される。また、スーパーリーチにおけるリーチ演出の終了に対応して、保留表示が復帰されるとともに、音量状況表示画像VLが表示される。
図25(D)や図25(E)に示すように、スーパーリーチにおけるリーチ演出を実行中である第2状態における音量状況表示画像VLは、図25(I)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出を実行中以外の第1状態における音量状況表示画像VLの表示態様と同一の表示態様で表示される。これにより、第2状態における音量状況を遊技者などが認識しやすく報知することができる。なお、第1状態と第2状態とでは、互いに異なる態様で音量状況が報知されてもよい。例えば、第2状態では、第1状態における音量状況表示画像VLとは異なる演出画像を、第1状態の場合と同一の表示位置に表示してもよい。あるいは、第2状態では、第1状態における音量状況表示画像VLと同一の演出画像を、第1状態の場合とは異なる表示位置に表示してもよい。あるいは、第2状態では、第1状態における音量状況表示画像VLとは異なる演出画像を、第1状態の場合とは異なる表示位置に表示してもよい。
スーパーリーチにおけるリーチ演出が開始される直前(例えば開始3秒前から開始までの期間内)に、遊技者が音量変更操作となる動作を行うことがある。このような遊技者の動作を検出した結果に基づいて、音量状況表示画像VLが表示される。この場合、操作後所定期間(例えば3秒間)が経過するより前に、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始されるので、これに応じて音量状況表示画像VLが途中で消去されてしまうおそれがある。これに対し、図20に示す一時表示処理では、ステップS541にてスーパーリーチ以外時操作フラグがオンであると判定された場合に、ステップS551で操作後所定期間が経過したと判定されるまでステップS554による音量状況表示の消去が行われない。これにより、スーパーリーチにおけるリーチ演出の開始直前に行われた音量変更操作に対応して、音量状況表示画像VLの表示を延長することができ、スーパーリーチにおけるリーチ演出が開始されるときに、音量状況表示画像VLが途中で消去されてしまうことを防止できる。図20に示す一時表示処理では、ステップS551で操作後所定期間(例えば3秒間)が経過するまで音量状況表示画像VLが表示される。これに対し、スーパーリーチにおけるリーチ演出の開始タイミングから所定期間(例えば3秒間)が経過するまで、音量状況表示画像VLの表示を継続(延長)させてもよい。
上記実施の形態では、図19に示すステップS524により動作指示報知を開始するための制御を行い、動作検出有効期間が終了するより前に、ステップ527にて右操作または左操作の動作が検出されたことに応じて、ステップS528の制御などにより操作後変化演出を実行して、アクティブ表示の表示態様を変化させることができるものとして説明した。これに対し、遊技者の動作が検出されずに動作検出有効期間が終了した場合でも、アクティブ表示の表示態様を変化させることができるようにしてもよい。例えば図12に示すようなアクティブ表示変化演出を実行するための変化演出パターンでは、無操作時表示として、保留表示画像などを用いたアクティブ表示の表示態様が設定されてもよい。無操作時表示は、左操作後表示や右操作後表示とは異なる表示態様が設定されてもよいし、左操作後表示と右操作後表示の一方または双方と共通する表示態様が設定されてもよい。図19に示すステップS526にて有効期間終了タイミングであると判定された場合には、無操作時表示の設定に応じて、アクティブ表示の表示態様を変化させるための制御が行われてもよい。このときには、左操作または右操作の動作が検出された場合と同様の変化演出を実行してアクティブ表示の表示態様を変化させてもよいし、変化演出を実行せずにアクティブ表示の表示態様を直ちに変化させてもよい。このように、変化後におけるアクティブ表示の表示態様を、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択されたかに応じて、異なる表示態様に変化させることで、遊技者の選択意思に対応するようなアクティブ表示の変化演出を実現でき、遊技興趣を向上させることができる。また、複数の選択肢を提示した後に、動作検出有効期間に対応する所定時間が経過したことにより、アクティブ表示の表示態様を自動的に変化させることができる。
あるいは、複数の選択肢を提示した後に、遊技者の選択意思にかかわらず、いずれかの選択肢が選択されたことを報知して、アクティブ表示の表示態様を変化させることができるようにしてもよい。この場合には、アクティブ表示変化演出の実行が開始されると、例えばアクティブ表示部AHAにて演出画像を表示して選択肢提示態様となることなどにより、複数の選択肢を提示するが、左操作または右操作などの遊技者の動作を促す動作指示報知は行われず、所定期間が経過したことにより、変化演出パターンに対応して予め設定された選択肢が選択されたことを報知して、アクティブ表示の表示態様を自動的に変化させてもよい。
上記実施の形態では、図9に示すステップS304により「アクティブ表示変化」が決定された場合に、ステップS306にて図13(B)に示すような割合で変化演出パターンが決定される。このとき決定されるアクティブ表示変化演出を実行するための変化演出パターンは、例えば図12に示すような左操作後表示、右操作後表示、最終表示が予め設定され、複数の選択肢を提示するとともに遊技者の動作を促す動作指示報知を行い、選択肢を選択する動作の検出に基づいて操作後変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様を変更し、さらに、最終変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様を最終表示態様に変更することができる。これに対し、図9に示すステップS304により「保留表示変化」が決定された場合に、動作指示報知、操作後変化演出、最終変化演出を含む保留表示変化演出の実行を可能にして、保留表示の表示態様を変更することができるようにしてもよい。
図26は、動作指示報知や操作後変化演出などを含む保留表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、図26(A)に示すように、第1保留表示部5HLの保留番号が「3」に対応した第1保留表示として、演出画像AG1が表示される。このように、保留表示の表示態様が動作指示態様となることなどにより、複数の選択肢を提示するとともに、スティックコントローラ31Aの操作桿を傾倒する左操作または右操作という遊技者の動作を促すことができればよい。動作指示報知は、保留表示変化演出を実行するために用意された変化演出パターンの決定結果にかかわらず、保留表示変化演出の実行が開始されてから、動作検出有効期間が経過するまでの期間あるいは遊技者の動作が検出されるまでの期間にて、実行されればよい。保留表示変化演出において、図26(A)に示す演出画像AG1の表示などによる動作指示報知は、例えば図9に示すステップ309により始動入賞の発生に対応した保留表示の更新に伴って実行が開始されてもよいし、図16に示すステップS326により可変表示の開始に対応した保留表示の移動(シフト)を含めた更新に伴って実行が開始されてもよい。
図26(A)に示すような動作指示報知が行われた後、例えば動作検出有効期間にて左操作の動作が検出された場合には、図26(B)に示すような左操作後変化演出が実行される。そして、例えば変化演出パターンZHP1−0による保留表示変化演出では、保留表示の表示態様を、図26(C)のような保留表示画像HGWを用いた白色表示とする。変化演出パターンZHP1−1による保留表示変化演出では、保留表示の表示態様を、図26(D)のような保留表示画像HGBを用いた青色表示に変更する。変化演出パターンZHP1−2による保留表示変化演出では、保留表示の表示態様を、図26(E)のような保留表示画像HGGを用いた緑色表示に変更する。変化演出パターンZHP1−3による保留表示変化演出では、保留表示の表示態様を、図26(F)のような保留表示画像HGRを用いた赤色表示に変更する。
保留表示変化演出を実行するための変化演出パターンには、左操作後表示と右操作後表示とを異ならせることにより、保留表示の表示態様を、遊技者の動作を検出した結果に応じて異なる表示態様に変化させるものが含まれていてもよい。これにより、変化後における保留表示の表示態様を、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果に応じて、異なる表示態様とすることができる。その後、最終変化演出が実行され、保留表示の表示態様を、遊技者の動作を検出した結果にかかわらず共通する最終表示態様に変化させてもよい。このように、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果に応じて異なる表示態様の保留表示に変化させた後でも、最終変化演出が実行されることにより、選択肢の選択結果にかかわらず共通の最終表示態様として、選択肢の選択による変化後の表示態様とは異なる表示態様の保留表示に変更することができればよい。なお、選択肢の選択による変化後の保留表示が最終表示態様と同一の表示態様になる場合でも、最終変化演出を実行するが、最終変化演出によっては保留表示の表示態様が変更されないようにしてもよい。あるいは、選択肢の選択による変化後の保留表示が最終表示態様と同一の表示態様になる場合には、最終変化演出が実行されないようにしてもよい。
保留表示変化演出を実行するための変化演出パターンには、左操作後表示と右操作後表示とを同じものにすることにより、保留表示の表示態様を、遊技者の動作を検出した結果にかかわらず共通の表示態様に変化させるものが含まれてもよい。これにより、変化後における保留表示の表示態様を、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果にかかわらず、共通の表示態様とすることができる。その後、最終変化演出が実行され、保留表示の表示態様を、遊技者の動作を検出した結果にかかわらず共通の最終表示態様として、選択肢の選択による変化後の表示態様とは異なる保留表示に変更することができればよい。なお、選択肢の選択による変化後の保留表示が最終表示態様と同一の表示態様になる場合でも、最終変化演出を実行するが、最終変化演出によっては保留表示の表示態様が変更されないようにしてもよい。あるいは、選択肢の選択による変化後の保留表示が最終表示態様と同一の表示態様になる場合には、最終変化演出が実行されないようにしてもよい。
このように、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示として、演出画像AG1のような遊技者による動作を促す動作促進態様を表示可能としてもよい。これにより、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示に対する遊技者の注目度を高めて遊技興趣を向上させることができる。
その他にも、この発明は上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、特別図柄や飾り図柄の可変表示に対応する特定表示として、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示や、実行が開始された可変表示に対応するアクティブ表示が行われる場合に、保留表示の表示態様を変化させる保留表示変化演出やアクティブ表示の表示態様を変化させるアクティブ表示変化演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、可変表示に対応する特定表示は、保留表示やアクティブ表示に限定されない任意の表示であればよい。具体的な一例として、予告演出に含まれるステップアップ予告演出において、可変表示に対応する特定表示が行われるものであってもよい。ステップアップ予告演出は、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる最終停止図柄が導出表示されるまでに、演出態様が所定の順番に従って1段階から複数段階まで変化可能(ステップアップ可能)な予告演出である。ステップアップ予告演出は、演出態様が変化する回数(ステップ数)に応じて大当り期待度が異なり、ステップ数が多いときに、ステップ数が少ないときよりも、大当り期待度が高いことを示唆すればよい。ステップアップ予告演出における演出態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタの演出画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や表示色、表示柄といった、表示態様の一部または全部が変化することでステップアップするようなものであってもよい。キャラクタの演出画像を表示することによるステップアップの他にも、背景画像の表示態様(例えば表示色や表示柄がサクラの花柄であるか否かなどで、サクラの花柄である場合には大当り期待度が高い)における一部または全部を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。
このようなステップアップ予告演出を実行するための予告演出パターンとして、左操作後表示、右操作後表示、最終表示が予め設定されたものを用意してもよい。そして、ステップアップ予告演出では、複数の選択肢を提示するとともに遊技者の動作を促す動作指示報知を行い、選択肢を選択する動作の検出に基づいて操作後変化演出が実行されて演出画像の表示態様を変更し、さらに、最終変化演出が実行されて演出画像の表示態様を最終表示態様に変更すればよい。ステップアップ予告演出を実行するための予告演出パターンには、左操作後表示と右操作後表示とを異ならせることにより、演出画像の表示態様を、遊技者の動作を検出した結果に応じて異なる表示態様に変化させるものが含まれていてもよい。これにより、変化後における演出画像の表示態様を、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果に応じて、異なる表示態様とすることができる。その後、最終変化演出が実行され、演出画像の表示態様を、遊技者の動作を検出した結果にかかわらず共通する最終表示態様に変化させてもよい。あるいは、ステップアップ予告演出を実行するための予告演出パターンには、左操作後表示と右操作後表示とを同じものにすることにより、演出画像の表示態様を、遊技者の動作を検出した結果にかかわらず共通の表示態様に変化させるものが含まれてもよい。これにより、変化後における演出画像の表示態様を、提示された複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択された結果にかかわらず、共通の表示態様とすることができる。その後、最終変化演出が実行され、演出画像の表示態様を、遊技者の動作を検出した結果にかかわらず共通の最終表示態様として、選択肢の選択による変化後の表示態様とは異なる演出画像に変更することができればよい。なお、選択肢の選択による変化後の演出画像が最終表示態様と同一の表示態様になる場合でも、最終変化演出を実行するが、最終変化演出によっては演出画像の表示態様が変更されないようにしてもよい。あるいは、選択肢の選択による変化後の演出画像が最終表示態様と同一の表示態様になる場合には、最終変化演出が実行されないようにしてもよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出において複数の選択肢を提示するとともに、スティックコントローラ31Aの操作桿を傾倒することによる左操作または右操作といった遊技者の動作を促し、選択肢を選択する動作の検出結果に応じて保留表示やアクティブ表示の表示態様を変更するものとして説明した。これに対し、複数の選択肢を提示して促される遊技者の動作は、スティックコントローラ31Aの操作桿を傾倒することによる左操作または右操作に限定されず、遊技者による任意の動作であればよい。具体的な一例として、プッシュボタン31Bを押下操作する動作が含まれていてもよい。この場合には、プッシュボタン31Bの押下回数、押下時間その他の押下量などに応じて、複数の選択肢からいずれかの選択肢が選択される選択結果を異ならせてもよい。また、遊技者による動作を検出するための構成は、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどに限定されず、例えば回動操作が可能なジョグダイアルであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。さらに、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による指示入力行為に限定されない任意の動作を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手といった被写体を撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、任意の動作を所定操作として検出できるようにしてもよい。すなわち、遊技者による動作を検出するための構成は、任意対象物の動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
上記実施の形態では、図12に示すようなアクティブ表示変化演出を実行するための変化演出パターンとして、左操作後表示、右操作後表示、最終表示となる表示態様が予め設定された変化演出パターンを用意して、動作指示報知、操作後変化演出、最終変化演出などを実行可能にするものとして説明した。これに対し、アクティブ表示変化演出を実行するための変化演出パターンには、選択肢を提示せずにアクティブ表示の表示態様を変更可能な非選択変化演出を実行するための変化演出パターンが含まれてもよい。このような構成において、選択肢の選択結果に応じてアクティブ表示の表示態様を変更する場合には、非選択変化演出によりアクティブ表示の表示態様を変更する場合よりも高い割合で、例えば保留表示画像HGRを用いた赤色表示といった、大当り期待度が高い表示態様に変更してもよい。このような構成であっても、変更後の表示態様に対する遊技者の注目度を高めて遊技興趣を向上させることができる。
保留表示変化演出を実行するための変化演出パターンとして、図11に示すような変化演出パターンに加えて、左操作後表示、右操作後表示、最終表示となる表示態様が予め設定された変化演出パターンを用意して、動作指示報知、操作後変化演出、最終変化演出などを含む保留表示変化演出を実行可能にしてもよい。このような構成において、選択肢の選択結果に応じて保留表示の表示態様を変更する場合には、変化演出パターンZHP1−0〜ZHP1−3のいずれかに対応する非選択変化演出により保留表示の表示態様を変更する場合よりも高い割合で、例えば保留表示画像HGRを用いた赤色表示といった、大当り期待度が高い表示態様に変更してもよい。
上記実施の形態では、図12に示すようなアクティブ表示変化演出を実行するための変化演出パターンとして、左操作後表示や右操作後表示に加え、最終表示となる表示態様が予め設定された変化演出パターンを用意して、図19に示すステップS534の制御などにより最終変化演出を実行して表示態様を最終表示態様に変更することができるものとして説明した。これに対し、左操作後表示や右操作後表示となる表示態様は設定されている一方、最終表示となる表示態様が設定されておらず、操作後変化演出を実行した後の表示態様にかかわらず最終変化演出が実行されない変化演出パターンを用意してもよい。例えば図22に示したような変化演出パターンYAP1−3によるアクティブ表示変化演出が実行された場合に、アクティブ表示の表示態様を、左操作の動作が検出されたことに対応して図22(D1)のような青色表示に変化させた後、または、右操作の動作が検出されたことに対応して図22(D2)のような緑色表示に変化させた後、最終変化演出を実行せずにアクティブ表示変化演出が終了してもよい。このような場合には、アクティブ表示の最終的な表示態様が、遊技者の動作を検出した結果に応じて異なる表示態様となってもよい。
上記実施の形態では、アクティブ表示変化演出を実行することにより、アクティブ表示の表示態様を、例えば保留表示画像HGRを用いた赤色表示といった、保留表示の表示態様と共通する表示態様に変更可能なものとして説明した。これに対し、アクティブ表示の表示態様は、保留表示の表示態様として表示されない特殊態様に変更可能であってもよい。具体的な一例として、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様には、「?」、「チャンス」、「激熱」、「NEXT」などのメッセージを報知するアイコンなどが含まれてもよい。あるいは、保留表示の表示態様は、アクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様に変更可能であってもよい。
上記実施の形態では、図15に示すステップS614や図20に示すステップS554により音量状況表示を消去することで、音量状況表示画像VLを視認不可能としている。これに対し、音量状況表示画像VLを視認困難な態様で表示するようにしてもよい。例えば音量状況表示画像VLを、半透明の表示態様(半透明表示態様)で表示したり、小さく縮小された表示態様(縮小表示態様)で表示したりすることで、音量状況表示画像VLを視認困難にしてもよい。
また、音量調整が常時可能である旨を報知してもよい。例えば、音量調整が常時可能である旨を、画像表示装置5の画面上におけるテロップ表示などで報知してもよい。このテロップ表示は、例えば「いつでも音量調整ができるよ!」というメッセージを報知する文字画像を、画像表示装置5の画面上部にて右端から左端に視認可能な速度で移動させる表示態様であればよい。あるいは、可変表示の実行中における説明演出表示などにより、音量調整が常時可能である旨を報知してもよい。この説明演出表示は、キャラクタの演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させるとともに、「いつでも音量調整ができるよ!」というメッセージを報知する文字画像を表示させる表示態様であればよい。なお、画像表示装置5の画面上における表示とともに、音声や効果音の出力などにより、音量調整が常時可能である旨を報知してもよい。客待ち状態や大当り遊技状態といった、任意の状態であるときに、テロップ表示や説明演出表示を実行してもよい。ただし、特別図柄や飾り図柄の可変表示において、可変表示結果となる最終停止図柄が導出表示される図柄確定期間では、音量調整による変更後の音量状況表示が行われないようにしてもよい。このように、例えば図柄確定期間といった、時期的な限界を定めて、その期間内では変更後の音量状況表示が行われないように制限が設けられてもよい。例えば飾り図柄の停止表示領域の少なくとも一部と重なるように音量状況表示画像VLの表示領域が配置された場合においては、遊技者による調整タイミングによっては、音量状況表示画像VLによって飾り図柄の停止態様が視認困難となる場合があり、このような場合には、遊技結果の誤認を招く可能性が生じる。そこで、図柄確定期間では変更後の音量状況表示が行われないように制限することが好ましい。この制限としては、例えば、図柄確定期間内における音量調整の禁止や、図柄確定期間内における音量状況表示画像VLの表示を禁止することが挙げられる。
上記実施の形態では、図15に示すステップS606や図20に示すステップS547、S552にて音量変更操作ありと判定された場合に、音量出力レベルを変更するように音量設定が行われるものとして説明した。このような音量設定に加え、あるいは、音量設定に代えて、任意の演出調整が可能なものであってもよい。具体的な一例として、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光部材の一部または全部における輝度レベルを変更するように点灯設定が行われるものであってもよい。他の一例として、演出用可動部材の一部または全部における動作量を変更するように動作設定が行われるものであってもよい。このような演出調整が行われる場合に、演出状況表示の開始、継続、消去を、上記実施の形態における音量状況表示と同様の制御によって可能にするものであればよい。
遊技者にとって有利な有利状態は大当り遊技状態に限定されず、例えば確変制御が行われる確変状態、時短制御が行われる時短状態、その他、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「16」)となる状態、時短制御が行われる可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる状態、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる状態、通常状態となることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン回数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン回数(例えば「10」)となる状態といった、遊技者にとって有利な任意の状態であればよい。
この発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンにおいて、例えば実行されている可変表示または未だ開始されていない可変表示に対応する特定表示の表示制御処理に関して、図19に示すアクティブ変化制御処理と同様の処理が実行されることにより、複数の選択肢を提示して、選択肢の選択結果に応じて可変表示に対応する表示態様を変更可能としてもよい。そして、いずれの選択肢が選択されたかに応じて異なる表示態様に変更してもよい。あるいは、いずれの選択肢が選択されたかにかかわらず共通の表示態様に変更してもよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、本願に係るパチンコ遊技機1では、例えば図19に示すアクティブ変化制御処理の実行などにより、図12に示す変化演出パターンYAP1−0〜YAP1−6のいずれかに基づくアクティブ表示変化演出において、複数の選択肢を提示して、選択肢の選択結果に応じてアクティブ表示などの表示態様を変更可能とし、いずれの選択肢が選択されたかに応じて異なる表示態様に変更する。これにより、アクティブ表示変化演出について斬新な演出を実現することができるとともに、アクティブ表示変化演出について遊技者の意思を反映するような演出を実現でき、遊技興趣を向上させることができる。
あるいは、図12に示す変化演出パターンYAP2−0〜YAP2−5のいずれかに基づくアクティブ表示変化演出において、複数の選択肢を提示して、選択肢の選択結果に応じてアクティブ表示などの表示態様を変更可能とし、いずれの選択肢が選択されたかにかかわらず共通の表示態様に変更する。これにより、アクティブ表示変化演出について斬新な演出を実現することができるとともに、アクティブ表示変化演出について遊技者の意思を反映するような演出を実現できる。これに加えて、アクティブ表示変化演出についての処理負担を軽減しつつ遊技興趣を向上させることができる。
保留表示やアクティブ表示などの表示態様には、例えば保留表示画像HGBを用いた青色表示による表示態様と、保留表示画像HGRを用いた赤色表示のように青色表示よりも大当り期待度が高い表示態様とが含まれ、図9のステップS306では図13(A)または図13(B)に示すような決定割合で変化演出パターンを決定する。こうして、選択肢の選択結果に応じて保留表示やアクティブ表示などの表示態様を変更する場合には、選択肢を選択せずに表示態様を変更可能な非選択変化演出により表示態様を変更する場合よりも高い割合で、赤色表示などの大当り期待度が高い表示態様に変更する。これにより、選択肢を選択する遊技者の動作を促進するとともに、複数の選択肢が提示されることに対する遊技者の期待感を高め、さらには選択肢を選択することによる変更後の表示態様に対する遊技者の注目度を高めて遊技興趣を向上させることができる。
図19に示すステップS528の制御などにより操作後変化演出を実行して表示態様を変更した後に、ステップS534の制御などにより最終変化演出を実行して表示態様を最終表示態様に変更することができる。これにより、選択肢の選択結果にかかわらず共通の最終表示態様に変更可能として処理負担を軽減したり、また、選択肢の選択結果に応じて変更された表示態様をさらに最終表示態様に変更可能として遊技者の注目度を高めて遊技興趣を向上させることができる。
図19に示すステップS524の制御などによる動作指示報知では、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿を傾倒する右操作または左操作といった、遊技者による所定動作を促し、ステップS528の制御などにより動作の検出結果に応じて表示態様を変更することができる。これにより、表示態様を多様に変更可能として遊技興趣を向上させることができる。
動作指示報知、操作後変化演出、最終変化演出を含む保留表示変化演出の実行を可能にして、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示により複数の選択肢のいずれかを選択する遊技者の動作を促す動作促進態様を表示可能としてもよい。これにより、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示に対する遊技者の注目度を高めて遊技興趣を向上させることができる。
例えば図15に示す音量状況表示処理の実行などにより、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中以外の第1状態では、遊技者による音量変更操作の有無にかかわらず、音量状況表示を継続して視認可能とし、音量出力レベルを常時確認することができる。これに対し、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行中である第2状態では、音量状況表示を消去して視認不可能とし、音量変更操作があった場合には、操作後所定期間が経過するまで音量状況表示を行う。このように、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中には、音量状況表示を必要最小限に留めることで、リーチ演出による演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて出力レベルの調整状況を表示可能とすることで遊技興趣を向上させることができる。