JP2019150243A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
敏男 小倉
山口 幸彦
Yukihiko Yamaguchi
幸彦 山口
遠藤 大志
Hiroshi Endo
大志 遠藤
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Abstract

【課題】より遊技の興趣を向上させた演出を実行することができる遊技機を提供する。【解決手段】遊技を行う遊技機1003である。遊技機1003は、遊技部の前方を覆い上側が前方に位置するように傾斜した傾斜透明部材251と、傾斜透明部材251を保持する枠体252、253とを有する枠部50と、音を出力可能な音出力手段815と、を備える。音出力手段815によって、傾斜透明部材251を加振する。【選択図】図49

Description

本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機の中には、ガラス枠の内側と外側とに透明板を配置し、内側の透明板と外側の透明板との間を演出用の空間として利用した遊技機がある。
例えば特許文献1には、ガラス枠の内側の透明板よりも遊技者側にせり出した演出用役物を備えた遊技機が開示されている。
特開2009−78015号公報
特許文献1に開示の遊技機においては、遊技盤から飛び出した演出用役物を用いた演出が可能であるが、このような演出は視覚を通じた演出効果を遊技者に与えるだけであり、より遊技の興趣を向上させることができる演出が望まれている。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、より遊技の興趣を向上させた演出を実行することができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願に係る遊技機は、遊技を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機1003)であって、遊技部の前方を覆い上側が前方に位置するように傾斜した傾斜透明部材(例えば、前透過板251)と、前記傾斜透明部材を保持する枠体(例えば、第1筒状体252、第2筒状体253)とを有する枠部(例えば、開閉枠50)と、音を出力可能な音出力手段(例えば、加振器815)と、を備え、前記音出力手段により前記傾斜透明部材を加振する(加振器815が前透過板251に振動を与える)、ことを特徴とする。
このような構成によれば、より遊技の興趣を向上させた演出を実行することができる。
(2)上記(1)の遊技機において、前記傾斜透明部材と前記遊技部との間の空間内を移動可能な可動体(例えば、遊技盤2と前透過板251との間を移動する可動体1100)を備え、前記枠部は、遊技者からみて前記傾斜透明部材の後方に位置する、前記可動体が通過可能な開口が形成された後透明部材(例えば、孔部270が形成された後透過板261)をさらに有し、前記音出力手段は、前記可動体が前記開口を通って前記傾斜透明部材と前記後透明部材との間に進入する動作に合わせて音を出力する(例えば、可動体1100が遊技者に近づいてくるのに合わせて音を出力する)、ことを特徴とする。
このような構成によれば、より遊技の興趣を向上させた演出を実行することができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、前記音出力手段は、前記傾斜透明部材に振動を与えて該傾斜透明部材から音を出力させる加振器(例えば、加振器815)である、ことを特徴とする。
このような構成によれば、より遊技の興趣を向上させた演出を実行することができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、前記音出力手段として第1音出力手段(例えば、加振器815)と、前記枠体に前記第1音出力手段とは異なる第2音出力手段(例えば、スピーカ8L,8R)と、を備える、ことを特徴とする。
このような構成によれば、より遊技の興趣を向上させた演出を実行することができる。
(5)上記(4)の遊技機において、前記第2音出力手段は、前記第1音声出力手段よりも後方に設けられている(例えば、図48に示すように、スピーカ8L,8Rは、加振器815の後方に設けられている)、ことを特徴とする。
このような構成によれば、より遊技の興趣を向上させた演出を実行することができる。
(6)上記(4)又は(5)の遊技機において、前記第2音出力手段は、スピーカ(例えば、スピーカ8L、8R)である、ことを特徴とする。
このような構成によれば、より遊技の興趣を向上させた演出を実行することができる。
パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。 遊技機用枠を開放した状態を示す斜視図である。 (A)は窓部ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は窓部ユニットを斜め後から見た状態を示す斜視図である。 窓部ユニットの構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 開閉枠に窓部ユニットを取付ける前の状態を示す側断面図である。 開閉枠に窓部ユニットを取付けられた後の状態を示す側断面図である。 (A)は通常状態の遊技機を示す正面図、(B)は通常状態の遊技機を示す平面断面図である。 通常状態の遊技機を示す側断面図である。 (A)は第1演出状態の遊技機を示す正面図、(B)は第1演出状態の遊技機を示す平面断面図、(C)は第1演出状態の遊技機を示す側断面図である。 (A)は第2演出状態の遊技機を示す正面図、(B)は第2演出状態の遊技機を示す平面断面図、(C)は第2演出状態の遊技機を示す側断面図、(D)はA−A断面図である。 (A)は遊技機の第1演出状態の一例を示す正面図、(B)は遊技機の第1演出状態の一例を示す正面斜視図である。 (A)は遊技機の第2演出状態の一例を示す正面図、(B)は遊技機の第2演出状態の一例を示す正面斜視図である。 (A)〜(C)は本実施例の遊技機におけるタイマ予告演出の一例を示す説明図である。 (A)、(B)は本実施例の遊技機における次回予告演出の一例を示す説明図である。 (A)〜(D)は本実施例の遊技機におけるキャラクタ予告演出の一例を示す説明図である。 (A)〜(D)は本実施例の遊技機における操作促進演出の一例を示す説明図である。 (A)は開閉枠を開放した状態で第1始動入賞口を見たときの状態を示す説明図、(B)は開閉枠を閉鎖した状態で第1始動入賞口を見たときの状態を示す説明図、(C)はB−B断面図である。 (A)は通常時の遊技機を示す説明図、(B)はスティックコントローラ振動時の遊技機を示す説明図である。 プッシュボタンから出射された光が進行する様子を示した概略図である。 遊技機用枠の窓部から視認される遊技領域の様子を示した概略図であり、(a)は反射光が映り込んでいない時の図、(b)は第2可動体の色とは異なる色の光が映り込んだ時の図、(c)は第2可動体の色と同系色の光が映り込んだ時の図である。 プッシュボタンの発光態様の一例を示すタイミングチャートである。 (a)、(b)は、プッシュボタンの各発光態様時の光色と輝度とを示す図である。 プッシュボタンが第1〜第3発光態様で発光している時のボタン用LEDの点灯動作を示したタイミングチャートであり、(a)は第1発光態様時、(b)は第2発光態様時、(c)は第3発光態様時を示している。 近傍に光遮蔽部が設けられたプッシュボタンを中心とした概略図であり、(a)はプッシュボタンから出射された光が進行する様子を示した図、(b)は(a)中の矢視Bから見た図である。 前透過板の前面に反射抑制シートを貼付した場合のプッシュボタンから出射された光が進行する様子を示した図である。 (A)は本発明の変形例1を示す説明図、(B)は本発明の変形例2を示す説明図である。 本発明の変形例3を示す説明図である。 変形例4の可動体の二段階動作を示す説明図である。 変形例4の場合の可動体演出の決定例を示す図である。 (A)は各種の予告の実行タイミングの一例を示す図、(B)、(C)は可動体演出の決定例を示す図である。 リーチ発展予告時と煽り演出時の可動体演出の一例を示す説明図である。 変形例5Aの可動体の円弧状経路で動作することを示す説明図である。 変形例5Bの可動体の複数位置停止を示す説明図である。 (A)は変形例5Cの窓部ユニットを示す横断面図、(B)は仕切り板の案内孔などを説明するための図である。 変形例6の窓部ユニットを示す横断面図である。 変形例7の窓部ユニットを示す横断面図である。 (A)は変形例8の窓部ユニットを示す横断面図、(B)は導光板演出の演出態様を示す正面図である。 (A)、(B)は変形例9の窓部ユニットを示す縦断面図である。 (A)は変形例10の窓部ユニットが第1視認位置に位置する状態を示す縦断面図、(B)は窓部ユニットが第2視認位置へ移動した状態を示す縦断面図である。 変形例10の可動体演出設定処理の一例を示すフローチャート、(B)はスーパーリーチBの場合の枠動作演出の決定例を示す図、(C)はスーパーリーチBの場合の可動体演出の決定例を示す図である。 (A)は変形例11の可動体の変形動作を示す説明図、(B)は(A)に示す可動体と第2透過体の孔部との大小関係などを示す正面図である。 変形例12の可動体の変形動作を示す説明図である。 変形例13の可動体の二段階動作を示す説明図である。 変形例14の可動体の進退動作を示す説明図である。 変形例14の可動体の退避動作を説明するためのタイミングチャートである。 変形例14の可動体の退避動作及び進出動作を説明するためのタイミングチャートである。 変形例15に係るパチンコ遊技機において可動体が原点位置にある場合の演出動作を説明するための説明図である。 変形例15に係るパチンコ遊技機において可動体が前方に進出した場合の演出動作を説明するための説明図である。 変形例16に係るパチンコ遊技機において画像と演出音とを用いた演出を説明するための説明図である。 変形例17に係るパチンコ遊技機において可動体が原点位置にある状態の時の演出を説明するための説明図である。 変形例17に係るパチンコ遊技機において可動体が前方に進出した状態の時の演出を説明するための説明図である。 変形例17に係るパチンコ遊技機による演出を、時間の経過順((a)〜(b))で示した正面図である。 変形例17に係るパチンコ遊技機による演出を、図53に続いて時間の経過順((a)〜(b))で示した正面図である。 変形例18に係るパチンコ遊技機による演出を、時間の経過順((a)〜(b))に示した正面図である。 変形例18に係るパチンコ遊技機による演出を、図55に続いて時間の経過順((a)〜(b))で示した正面図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。図3は、遊技機用枠を開放した状態を示す斜視図である。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面200Aを前面側に有する遊技盤2(ゲージ盤ともいう)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2b(図3参照)によって囲まれた正面視略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10は、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれ、打ち込まれた遊技球が流下可能な領域とされている。
また、遊技機用枠3には、遊技領域10を視認するための窓部51が設けられた開閉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該開閉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、開閉枠50を閉鎖したときに窓部51を通して遊技領域10を透視できるようになっている。また、開閉枠50は、遊技機用枠3の前面全域を被覆可能な大きさに形成されており、窓部51は、開閉枠50を閉鎖したときに遊技領域10に対応する位置に配置される。また、窓部51の下方には打球操作ハンドルが設けられている。
遊技盤2は、図3、図8及び図9に示すように、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材(透過性部材)にて正面視略四角形状に形成され、前面である遊技盤面200Aに障害釘(図示略)やガイドレール2b(図3参照)等が設けられた盤面板200と、該盤面板200の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材205と、から主に構成されている。尚、本実施例の遊技盤2は、透光性を有する合成樹脂材にて構成されていたが、これに限られるものではなく、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面視略四角形状に構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の左側下部位置)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、可変可能に表示(可変表示または可変表示ともいう)される。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を導出表示する。
また、演出表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、窓部51及び該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠52が設けられている。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2個所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの右側方位置には、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示し、第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aが設けられ、演出表示装置5の右下方には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、遊技領域10に突出する突出位置となる閉鎖状態と遊技領域10から退避する退避位置となる開放状態とに変化する可動板を有する普通電動役物を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。
図1に示すように、普通入賞球装置6Aの右方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示すソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できない(または通過(進入)しにくい)遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。
大入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示すカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第2保留表示器25Bの右側方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20の右側方位置には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置(図示略)へと供給可能に保持(貯留)する上皿90(打球供給皿ともいう)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿90から溢れた余剰球やファール球などをパチンコ遊技機1の外部へと排出する排出口(図示略)が設けられている。開閉枠50の下部に取付けられたスティックコントローラ31Aの傾倒操作はコントローラセンサユニット35Aにて検出され、上皿90を形成する部材に設けられたプッシュボタン31Bに対してなされた押下動作はプッシュセンサ35Bにて検出される。
普通入賞球装置6Aの左方及び右方には、後方発光部810が設けられている。後方発光部810は、内部に複数の発光部LED810a(図2)を有している。普通入賞球装置6Aを挟み込むように配置された2つの後方発光部810が発光することにより、普通入賞球装置6Aの周囲を明るくすることができ、普通入賞球装置6Aを目立たせることができるとともに、パチンコ遊技機1に装飾を施すことができる。
プッシュボタン31Bは、半球状の形状をなしており、上方に突出した状態で設けられている。プッシュボタン31Bの詳細については後述するが、内部にボタン用LED811を有している。ボタン用LED811から出射された光により、プッシュボタン31Bは種々の態様で発光する。
(パチンコ遊技機の回路構成)
次に、パチンコ遊技機1の回路構成について説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。また、主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、通過ゲート41を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。また、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、飾り図柄の可変時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の可変態様を示す可変パターンを示す可変パターン指定コマンド等が含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(ReadOnlyMemory101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(RandomAccessMemory102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(CentralProcessingUnit103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport105)と、を備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。
図2に示すように、演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R、発光部LED810a、ボタン用LED811、演出用LED9、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B、後述する投影装置400、可動体モータ301L,301R、振動モータ302、ロゴパネル用モータ321といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域10に設けられた通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普通図柄の可変を開始させた後、普図可変時間となる所定時間が経過し、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となり、普通可変入賞球装置6Bの可動板が遊技領域10から退避する開放制御が行われ、所定時間が経過すると遊技領域10に突出する閉鎖位置に戻る通常開放制御が行われる。
遊技球が第1始動入賞口に入賞したことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、可変表示時間が経過すると確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。
演出表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して可変している表示状態のことである。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示され、可変表示結果が「非確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図可変時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せ(「確変大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示され、可変表示結果が「確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率可変制御(確変制御)が行われる。この確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したとき、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回)の特図ゲームが実行されたとき、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたとき、などに終了すればよい。
時短制御が行われるときには、普図ゲームにおける普通図柄の可変時間(普図可変時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動板の移動制御を行う移動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その移動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御、高開放制御)が行われる。これにより、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行する。
特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、可変パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの可変表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該可変表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
次いで、可変パターンを複数種類のいずれかに決定する可変パターン設定処理、特別図柄を可変させるための設定や特別図柄が可変を開始してからの経過時間を計測する処理を行う特別図柄可変処理、特別図柄の可変を停止させて確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う特別図柄停止処理を行う。また、可変表示結果が「大当り」となった場合は、大当り遊技状態において大入賞口を開閉させる処理を行う大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理においてタイマ割込が発生すると、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理を実行する。
演出制御プロセス処理では、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する。次いで、演出制御プロセスフラグの値に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から可変パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する可変パターン指定コマンド受信待ち処理、飾り図柄の可変が開始されるように制御する飾り図柄可変開始処理、飾り図柄可変開始処理にてセットされたプロセスデータに応じて可変パターンを構成する各可変状態(可変速度)の切替タイミング等の制御や可変時間の終了を監視するとともに、演出表示装置5の表示および動作制御、スピーカ8L,8Rからの音出力、演出用LED9の発光及び各種駆動制御等を行う飾り図柄可変中処理、飾り図柄の可変を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う飾り図柄可変停止処理を行う。
大当り表示処理においては、可変時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。大当り遊技中処理においては、大当り遊技中の制御を行う。大当り終了演出処理においては、演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。
このように演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、飾り図柄の可変表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
尚、演出制御用CPU120が飾り図柄の可変表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率可変状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、可変表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
本実施例では、以下に説明する可動体300L,300Rによる可動体演出や、可動体とスピーカ8L,8R、及び演出用LED9等とによる複合演出や、遊技者がスティックコントローラまたはプッシュボタン等の操作手段を操作したことを条件に実行される操作演出といった各種演出が各種予告として実行可能とされている。
(パチンコ遊技機の構造)
次に、図3に基づいて、パチンコ遊技機1の構造について説明する。図3に示すように、外枠60は、上板61、下板62、左側板63及び右側板64により縦長四角枠状に形成されている。上板61及び下板62は木材により板状に形成されており、遊技場等に設置される図示しない遊技島に釘等を介して設置固定できるようになっている。左側板63及び右側板64は、アルミニウム材の押出成型により板状に形成されている。
外枠60の開口下部には幕板65が設けられ、開口下部が閉塞されている。外枠60の左上角部及び左下角部には、遊技機用枠3の左上角部及び左下角部に設けられた上下方向を向く回動軸(図示略)を回動可能に支持する軸受部(図示略)が設けられており、遊技機用枠3は、外枠60の左側辺付近を中心として該外枠60の開口を閉鎖する閉鎖位置と開口を開放する開放位置との間で回動可能に支持されている。
図3に示すように、遊技機用枠3には、遊技盤2の背面側に設けられる各種部品や装置(可動体300L,300R、ロゴパネル320、投影装置400等)を被覆する裏カバー70(図8及び図9参照)が挿入可能な大きさを有する開口部(図示略)が形成されている。尚、演出表示装置5は、裏カバー70の背面側に配設され、裏カバー70に設けられた貫通孔を介して前面側(遊技者側)から視認可能となっている。また、開口部の左側上下位置には、前面側に盤押え部31を有する係止凹部が設けられているとともに、右側上下位置には、盤押え金具(図示略)が設けられている。よって、遊技機用枠3の前方から遊技盤2の背面の裏カバー70を開口部に挿入し、該遊技盤2の左端部、詳しくは、スペーサ部材205の左端部を係止凹部に差し込んだ状態で右端部を盤押え金具(図示略)で係止することにより、遊技機用枠3に遊技盤2を取付けできるようになっている。このとき、盤押え部31と盤面板200とは、左右方向に離間して配置され、その間に空間が形成されている。また、盤押え金具の係止状態を解除すれば遊技盤2を遊技機用枠3から容易に取外すことができる。
開閉枠50は、略中央部に後述する窓部ユニット51Aを挿入可能な開口部50a(図7参照)を有しており、開口部50aの右側上方位置、左側上下位置には、窓押え部材50Aが設けられている。よって、開閉枠50の後方から窓部ユニット51Aを開口部50aに挿入し、窓押え部材50Aにより係止することにより、開閉枠50に窓部ユニット51Aを取付けできるようになっており、窓押え部材50Aの係止状態を解除すれば窓部ユニット51Aを開閉枠50から容易に取外すことができる。また、開閉枠50に窓部ユニット51Aを取付けることで開口部50aが閉鎖され、窓部ユニット51Aを開閉枠50から取外すことで開口部50aが開口される。
(窓部ユニット)
次に、窓部51を構成する窓部ユニット51Aについて、図4〜図7に基づいて概略的に説明する。図4は、(A)は窓部ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は窓部ユニットを斜め後から見た状態を示す斜視図である。図5は、窓部ユニットの構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図6は、開閉枠に窓部ユニットを取付ける前の状態を示す側断面図である。図7は、開閉枠に窓部ユニットを取付けられた後の状態を示す側断面図である。
図4〜図7に示すように、窓部ユニット51Aは、第1構成部260と、第1構成部260から遊技盤2(遊技領域10)と反対側(遊技者側)に突出する第2構成部250と、第1構成部260と第2構成部250との間に配設される透過性部材290と、第2構成部250に取付けられる装飾体310と、から主に構成されている。
第1構成部260は、透明なアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材からなり、開閉枠50を閉鎖したときに盤面板200の開口2cに対応する位置に配置される孔部270が形成された後透過板261と、非透光性の合成樹脂材により枠状に形成された枠体262と、から構成されている。
後透過板261は、枠体262の開口262Aを閉鎖するように枠体262の背面に接着剤等を介して固着される。具体的には、枠体262の背面側には、後透過板261を嵌合可能な凹部が形成されており、凹部を構成する前壁部(図示略)の背面と後透過板261の前面側周縁部とが接着剤等で固着されている。すなわち、前壁部262Bの背面と後透過板261の前面側周縁部とが全周に亘って広い面積で固着されるため、後透過板261と枠体262とが強固に一体化される。
また、後透過板261は、盤面板200の普通入賞球装置6Aに対応する位置に孔部271が設けられ、孔部271には、物体が拡大された態様で視認可能な凸レンズ272(特定部)が嵌合して固定されている。すなわち、凸レンズ272を通して普通入賞球装置6Aの周囲(第1始動入賞口や釘等)を拡大して視認可能となっている。
また、枠体262の左辺の上部及び下部には、外側に張り出す突片部262a,262bが形成されている。また、枠体262の左右辺の前面には、後述する第1筒状体252の係止部286が係止される被係止部(図示略)がそれぞれ前方側に突出するように設けられている。
また、枠体262の下辺には、下方に突出する取付片262eが左右方向に離間して2つ形成されている。また、枠体262の上辺には、上方に延びる取付片262fが左右方向に離間して2つ形成されており、取付片262fの背面側には、盤面側(第1構成部260の向き)を示す表示(「盤面側」なる文字が表示された)がなされている。これによれば、第1構成部260の取付方向の間違いを防止できるようになっている。また、枠体262の上辺には、前後に貫通する縦長のスリット262gが左右方向に離間して2つ形成されている。
尚、本実施例では、取付片262fの背面側に第1構成部260の向きを示す表示がなされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1構成部260の所定位置に例えば、「A」,「B」なる文字を表示するとともに、第2構成部250における取付片262fと対応する位置にも「A」,「B」なる文字を表示し、第1構成部260の「A」,「B」の表示と、第2構成部250の「A」,「B」の表示とを合わせて取付けることにより、第1構成部260及び第2構成部250の取付方向の間違いを防止するようにしてもよい。また、後述する開閉枠50の凹部50bにも例えば「A」,「B」なる文字を表示し、第2構成部250の「A」,「B」の表示と開閉枠50の「A」,「B」の表示とを合わせて取付けることにより、窓部ユニット51A及び開閉枠50の取付方向の間違いを防止するようにしてもよい。尚、各部材の方向を合わせる手段は、「A」,「B」等の表示に限られず、識別可能であれば、色や形状等を各部材に対応させてそれぞれ設けられていてもよい。
また、後透過板261の孔部270には、後述するように、開閉枠50を閉鎖した状態において、孔部270から遊技領域10における孔部270に対応しない領域への異物の進入を阻止するための異物進入阻止部材280が取付けられている。
図7に示すように、異物進入阻止部材280は、後透過板261に対し平行をなし孔部270の周縁に沿って延びる第1壁部281と、第1壁部281背面における開口内周縁から背面側に突出するように立設された第2壁部282と、により環状に形成され、第2壁部282の周方向における所定箇所には、後透過板261に係止する係止爪283が複数形成されている。第1壁部281における係止爪283近傍には、背面側に突出する突起部(図示略)が形成されており、該突起部が後透過板261に形成された孔部(図示略)に嵌入されることで異物進入阻止部材280が後透過板261に位置決めされ、係止爪283が後透過板261に係止されることで異物進入阻止部材280が後透過板261に固定される。
尚、第2壁部282は、後透過板261の孔部270よりも小径に形成されている。つまり、第2壁部282と孔部270との間に隙間が形成されるため、異物進入阻止部材280を後透過板261に取付けやすくなっている。また、第2壁部282の外周面における係止爪283の近傍には、第2壁部282と孔部270との間隔を保つためのスペーサ部(図示略)が設けられており、異物進入阻止部材280を後透過板261に取付ける際にガイドするように機能する。
図4及び図5に戻って、第2構成部250は、透明なガラス材からなる前透過板251と、非透光性の合成樹脂材により筒状に形成された第1筒状体252及び第2筒状体253からなる周壁部(筒状部)と、から構成されている。第2筒状体253は、第1筒状体252の内部に背面側の開口から嵌合可能に設けられ、第2筒状体253の前端に前透過板251を固定した状態で第1筒状体252に背面側から挿入嵌合することで、前透過板251の周縁部が第1筒状体252と第2筒状体253とにより前後から挟持されるようになっている。すなわち、前透過板251及び後透過板261を通して遊技領域10を視認可能となっている(特に図8参照)。
尚、第1筒状体252の外周面と、第2筒状体253の内周面にはメッキ加工が施され、メッキ加工により補強されている。また、第1筒状体252の内周面と第2筒状体253の外周面との間には、金属板から成る略C字形状の補強板(図示略)が配設され、該補強板により補強されている。
第1筒状体252は、筒状を成す第1周壁部252aと、第1周壁部252aにおける後側の開口周縁部から周囲に広がるように形成された板状のフランジ部256と、を有している。第1周壁部252aの前側開口の周縁部には、前透過板251の周縁部の前面側に配置される環状の第1保持部252bが形成されている。尚、本実施例では、第1筒状体252は、第1周壁部252aとフランジ部256とが一体成型にて形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1周壁部252aとフランジ部256とは別個の部材にて構成されていてもよい。
また、フランジ部256の上辺における前面の略中央部には、運搬用の把持部256aが凹設されているとともに、フランジ部256の上辺における背面の左右両側には、第2構成部250に第1構成部260を取付けるための係止部材285が設けられている。
係止部材285は、フランジ部256に対し回動可能に軸支されており、長手方向が上下方向を向く第1回動位置と、右方向(右の係止部材285の場合は左方向)に傾倒する第2回動位置と、に変更(回動)可能であり、第1回動位置にあるときに第1構成部260のスリット262gに係止部材285を挿入し、スリット262gに係止部材285が挿入された状態で該係止部材285を第2回動位置に回動させることにより第1構成部260と第2構成部250とが組付けられる。
また、フランジ部256の上辺における左右には、外側に張り出す突片部256b,256cが設けられている。また、フランジ部256の下辺には、下方に延びる取付片256dが左右方向に離間して2つ形成されている。また、フランジ部256の下辺の左側には、外側に張り出す突片部256kが設けられている。また、フランジ部256の左右辺の背面には、枠体262の被係止部に係止可能な鉤状の係止部が設けられている(図示略)。
第2筒状体253は、筒状を成す第2周壁部253aを有している。第2周壁部253aの前側開口の周縁部には、前透過板251の周縁部の背面に配置される環状の第2保持部253bが形成されている。尚、前透過板251は、前透過板251に対して接着剤等を介して固着される。
第2筒状体253は、第1筒状体252の後側開口から嵌合し、背面側からネジを螺入することにより第1筒状体252に一体化されて筒状部を構成するとともに、これら第1筒状体252の第1保持部252b及び第2筒状体253の第2保持部253bの間に保持された前透過板251も一体化されて第2構成部250を構成する。
第1筒状体252及び第2筒状体253は、上壁部の前後長さ寸法が下壁部の前後長さ寸法よりも長寸となるように形成されていることで、縦断面視略三角状をなしており、前透過板251は、下方に向けて後側に傾斜する、つまり、上端が前側に傾倒する傾倒姿勢をなすように配置されている(特に図7参照)。このように、前透過板251は、傾斜透明部材である。
尚、本実施例では、第1筒状体252及び第2筒状体253からなる筒状部は、下壁部の前後長さ寸法が上壁部の前後長さ寸法に比べて極端に短いが、本発明はこれに限定されるものではなく、上壁部と下壁部の前後長さ寸法はほぼ同じであってもよいし、上壁部の前後長さ寸法が下壁部の前後長さ寸法よりも短寸となっていてもよい。また、前透過板251の全周縁に沿うように設けられる筒状部でなくても、前透過板251の周縁の一部に沿うアーチ状部であってもよい。
透過性部材290は、無色透明な前透過板251及び後透過板261よりも低い明度で着色されたアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する板厚が約1〜3mm程度の板状の合成樹脂材からなり、第2保持部253bの内周側で前透過板251の背面に当接するように図示しない固定手段により固定されている。尚、本実施例では、透過性部材290は板状を成しているが、前透過板251の背面に張り付けられるフィルムやシートなどでよい。
装飾体310は、紐状部材310aと、紐状部材310aの上端に固定されるフック310bと、紐状部材310aの下端に固定される第1部材310cと、紐状部材310aに挿通される第2部材310d,310eと、から構成されている。装飾体310は、フック310bを第2構成部250における第2周壁部253aに設けられた孔部または係止部(図示略)などに係止させることにより、第2周壁部253aに吊支される。つまり、装飾体310は、第2構成部250に対して着脱可能となっている。
窓部ユニット51Aを構成する際には、第2構成部250に透過性部材290を固定し、第2構成部250に装飾体310を取付け、第1構成部260における各取付片262eを第2構成部250における各取付片256dに設けられた凹部に上方から差し込み、第1構成部260のスリット262gを第2構成部250の係止部材285に嵌め込み、係止部材285を操作して係止させることにより、第1構成部260と第2構成部250とが組付けられる(窓部ユニット51Aが構成される)。また、係止部材285の係止状態を解除すれば、第2構成部250から第1構成部260を取外すことが可能となる。また、装飾体310は、第1構成部260と第2構成部250との間の空間に設置されることとなる。
また、第1構成部260と第2構成部250とを組付けた状態にあっては、第1構成部260の突片部262a,262bと、第2構成部250の突片部256b,256c,256kとが互いに重ならないように異なる位置に配置されている。これによれば、第1構成部260と第2構成部250とを分離する際に、第1構成部260と第2構成部250の突片部をそれぞれ別々に同時に把持することができるため、第1構成部260と第2構成部250との分離作業を行いやすい。さらに、前透過板251や後透過板261を直接触れる必要が無いため、前透過板251や後透過板261に指紋が付いたりすることが抑制される。
図6に示すように、窓部ユニット51Aを開閉枠50に取付ける際には、フレーム54に設けられたスリット54aに窓部ユニット51Aの各取付片256dを挿入した状態で、窓部ユニット51Aの筒状部を開口部50a内に背面側から挿入する。そして、前述した開閉枠50の各窓押え部材50Aが窓部ユニット51Aの突片部256b,256c,256kに係止されることで窓部ユニット51Aが開閉枠50に取付けられる。また、係止部材285の係止状態を解除することで開閉枠50から第2構成部250を取外したりすることなく第1構成部260のみを取外すことができるので、窓部51のメンテナンス性が向上する。
また、第1構成部260と該第1構成部260に対し前方に突出する第2構成部250とから構成される窓部ユニット51Aは、上記のように開閉枠50に形成された開口部50a内に筒状の第2構成部250を背面側から挿入することにより取付けできるので、第2構成部250のような突出部がなく第1構成部260のみからなるガラス窓が組付けられる既存のパチンコ遊技機にも後付で容易に組付けることが可能である。
図7に示すように、第1構成部260と第2構成部250とを組付けた状態において、後透過板261は、略垂直をなすように起立状態で設置されるのに対し、前透過板251は、上方から下方に向けて漸次後側に傾斜するように、後透過板261に対し傾斜する前傾姿勢で配置される。そのため、後透過板261に対する上方の離間寸法L2よりも下方の離間寸法L3の方が短寸とされている(L2>L3)。
尚、前透過板251と後透過板261とにおける前後方向の離間幅のうち少なくとも離間幅が最大となる部分の寸法は、前透過板251及び後透過板261の板厚よりも大きいとともに、遊技球の直径よりも大きい。
また、第2構成部250は、後側開口が前側開口よりも大きいため、第1周壁部252a及び第2周壁部253aの上部(屋根の部分)が前方に向けて前側に傾斜しているとともに、第1周壁部252a及び第2周壁部253aの左右側部が前方に向けて左右方向の中央に向けて傾斜している。
窓部ユニット51Aが開閉枠50に組付けられた状態にあっては、窓部ユニット51Aの突出部が開閉枠50の前面を構成するサイドランプ55L,55Rよりも前面側に突出している。すなわち、窓部ユニット51Aにおける前透過板251と後透過板261との上部の離間寸法L2(窓部ユニット51Aにおける上部の前後寸法)は、開閉枠50の側辺部における上部の前後寸法L8に比べ大きくなっている(L2>L8)。また、窓部ユニット51Aにおける前透過板251と後透過板261との下部の離間寸法L3(窓部ユニット51Aにおける下部の前後寸法)は、開閉枠50の側辺部における下部の前後寸法L9に比べ大きくなっている(L3>L9)。このように、窓部ユニット51Aがサイドランプ55L,55Rよりも前方側に突出していることにより、遊技者に奥行きを感じさせることができる。
また、窓部ユニット51Aの下方位置には、前述した上皿90が設けられている。上皿90は上方が開放しており、遊技を行うための遊技球を投入可能としているため、上皿90の上方に窓部ユニット51Aが突出していると遊技球の投入の邪魔になってしまう。また、窓部ユニット51Aは、上皿90を形成する部材よりも前方に突出するように設けられている。よって、前透過板251は、上端が上皿90を形成する部材の前端よりも前方に位置するとともに、下端が上皿90よりも後側に位置するように、上方から下方に向けて後側に傾斜するように配設される。
尚、本実施例では、第1筒状体252の外周面及び第2筒状体253の内周面に施されたメッキ加工により装飾部が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1筒状体252の外周面及び第2筒状体253の内周面を着色したり絵柄を設けるなどして装飾部を構成してもよい。
第1筒状体252の外周面及び第2筒状体253の内周面にメッキ加工(非透光性)が施されているとともに、第1筒状体252及び第2筒状体253の上壁部は、前方に向けて下方に傾斜するように形成され、パチンコ遊技機1の前上方からの外光を遊技領域10に入りにくくしているため、遊技領域10の上部の前方が上壁部にて隠されてしまうが、遊技者の目線位置は上壁部よりも下方に位置するため、見上げれば視認可能である。
また、本実施例では、孔部270は、盤面板200に形成された開口2cとは、形状が異なるとともに大きさも小さく、かつ、該開口2cに対応する位置に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、孔部270とほぼ同形に形成されていてもよいし、一部が開口2cの外側に位置するようになっていてもよい。
また、本実施例では、遊技領域10は、盤面板200と後透過板261との間に形成される空間部であってガイドレール2bにより囲まれる領域とされており、窓部51を構成する前透過板251と後透過板261とを透して、パチンコ遊技機1の前方である遊技者側から視認(透視)できるようになっている。
また、本実施例では、被支持部を第2構成部250の下辺部に設け、下辺部を中心として第2構成部250の上部を回動させることで上辺部を第2構成部250に取付ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、被支持部を第2構成部250や開閉枠50における上辺部、左辺部、右辺部のいずれかに設け、第1構成部260を上辺部、左辺部、右辺部のいずれかに設けた被支持部に支持部を支持した状態で回動させることで第2構成部250に取付けできるようにしてもよい。
また、本実施例では、第2透過部としての前透過板251は、第1保持部252bと第2保持部253bとにより前透過板251の少なくとも一部を前面側と後面側とから挟み込むように所定位置に保持する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1筒状体252の前面開口を閉鎖するように設けられていれば、保持形態は上記のものに限定されるものはなく、種々に変更可能である。
また、前記実施例では、窓部51は、第1透過部としての後透過板261を有する第1構成部としての第1構成部260と、後透過板261とは異なる第2透過部としての前透過板251を有し、第1構成部260に対して遊技領域10と反対側(前側)に突出するように形成された第2構成部としての第2構成部250と、から構成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、窓部51は、第1構成部と第2構成部以外の他の構成部等を含むものであってもよい。
また、前記実施例では、第1透過部及び第2透過部の一例として、後透過板261及び前透過板251を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後透過板261や前透過板251は、必ずしも板状に形成されているものに限定されるものではなく、形状は任意である。
また、前記実施例では、第1筒状体252や第2筒状体253は筒状に形成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、必ずしも筒状に形成されていなくてもよい。
次に、パチンコ遊技機1の各種状態について図8〜図13に基づいて説明する。図8は、(A)は通常状態の遊技機を示す正面図、(B)は通常状態の遊技機を示す平面断面図である。図9は、通常状態の遊技機を示す側断面図である。図10は、(A)は第1演出状態の遊技機を示す正面図、(B)は第1演出状態の遊技機を示す平面断面図、(C)は第1演出状態の遊技機を示す側断面図である。図11は、(A)は第2演出状態の遊技機を示す正面図、(B)は第2演出状態の遊技機を示す平面断面図、(C)は第2演出状態の遊技機を示す側断面図、(D)はA−A断面図である。図12は、(A)は遊技機の第1演出状態の一例を示す正面図、(B)は遊技機の第1演出状態の一例を示す正面斜視図である。図13は、(A)は遊技機の第2演出状態の一例を示す正面図、(B)は遊技機の第2演出状態の一例を示す正面斜視図である。
先ず、演出表示装置5、可動体300L,300R、ロゴパネル320、投影装置400の位置関係及び動作態様について説明する。図8〜図11に示すように、裏カバー70内において、裏カバー70の背面側に配設される演出表示装置5の上方に投影装置400が配設されており、投影装置400は、前方の前透過板251(被投影部)に対し投影領域Z1(図9〜図11において一点鎖線で囲まれる領域)の範囲で画像(動画像を含む)を投影可能となるように、被投影部を斜め前下方に向けた前傾姿勢で設けられている。より詳しくは、投影部から投影された投影光の光軸が前透過板251に対し略垂直となるように設けられている。尚、前透過板251に画像を投影するため、光軸が前透過板251に対し垂直となる状態からやや傾斜した状態となるように設けられることが好ましい。
また、投影領域Z1は、正面から見て盤面板200の開口2c及び後透過板261の孔部270内にほぼ収まるようになっており、遊技領域10(図9において網点で示す領域)と前後に重畳しないようになっている。そのため、遊技領域10を流下する遊技球が投影装置400により前透過板251に投影される画像により遊技者から見えにくくなることを抑制できる。
投影装置400の前面側(遊技者側)には非透光性部材からなるベース板を有するロゴパネル320が配設されており、ロゴパネル320は、投影装置400により投影される画像(投影光)を遮断(前透過板251に到達することを防止)する遮断位置(原点位置、特に図8及び図9参照)と、投影装置400により投影される画像(投影光)を遮断しないように上方に退避する非遮断位置(特に図10及び図11参照)との間で、ロゴパネル用モータ321により上下に移動可能とされている。つまり、ロゴパネル320が遮断位置にあるときには、投影装置400から投影される画像が前透過板251に投影されず、ロゴパネル320が非遮断位置にあるときには、投影装置400から投影される画像が前透過板251に投影されるようになっている。
尚、本実施例では、ロゴパネル320が遮断位置にあるときには投影光が全て遮断され、非遮断位置にあるときには投影光が全く遮断されない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ロゴパネル320が非遮断位置に位置している第2状態であるときに、ロゴパネル320が遮断位置に位置している第1状態であるときよりも投影光の遮断範囲(遮断面積)が小さければ、ロゴパネル320が遮断位置に位置している第1状態において投影光の一部が前透過板251に投影されていてもよいし、ロゴパネル320が非遮断位置に位置している第2状態において投影光の一部が遮断されていてもよい。
また、本実施例では、投影手段からの投影光を遮断する第1状態と該第1状態よりも投影光の遮断範囲が小さい第2状態とに変化可能な遮断手段の一例として、遮断位置と非遮断位置との間で変位可能に設けられた可動体を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遮断手段は、例えば、第1状態と第2状態とに回動可能に設けられた複数の遮光板からなるブラインド装置や、遮光板を引出したり巻取ることにより第1状態と第2状態とに変化可能なシャッタ装置や、遮光(透過)状態と非遮光(非透過)状態とに電気的に切替可能な透過液晶装置等も含む。
また、ロゴパネル320の左右両側には、透光性を有する部材により構成される可動体300L,300Rが配設されている。可動体300L,300Rは、前方側に弧状に膨出した正面視略半円形状を成し、可動体モータ301L,301R(図2参照)により左右に動作可能となっている。具体的には、可動体300L,300Rは、左右両側に離間して遊技者から視認し難い退避位置(特に図8〜図10参照)と、中央部に出現して可動体300L,300Rが一体化する演出位置(特に図11参照)と、の間で動作可能となっている。尚、可動体300L,300Rは、中空の球面体の一部を切り出すことにより形成された球面部材を左右に分割してなるもので、左右に一体化した際に正面視略円形状を成す。
具体的には、図11に示すように、可動体300L,300Rは、退避位置から近接するように左右方向に移動して合体位置にて一体化された後、前方側に移動して演出位置まで移動可能である。可動体300L,300Rが退避位置から合体位置まで移動して一体化された状態にあっては、該可動体300L,300Rが遊技盤2の背面側に位置し、可動体300L,300Rが演出位置に配置された状態にあっては、可動体300L,300Rの一部が遊技盤2の開口2c及び後透過板261に形成された孔部270を通して遊技盤2よりも前方側に位置する。また、演出位置にあっては、可動体300L,300Rが投影装置400の前方側(演出表示装置5の上部)に配置され、可動体300L,300Rが演出表示装置5にほとんど前後に重畳しないようになっている。つまり、可動体300L,300Rにより演出表示装置5が遊技者から視認し難くなることを回避できる。
図8及び図9に示すように、パチンコ遊技機1が通常状態(初期状態)である場合は、ロゴパネル320が遮断位置に位置し、可動体300L,300Rが退避位置に位置している。前述のように、ロゴパネル320は、非透光性部材から構成されるベース板を有することから、投影装置400の投影部や投影装置400から投影される画像601Aは、ロゴパネル320により遮断されることで遊技者から視認困難となっている。また、投影装置400から投影される画像601Aは、後述する画像601B及び画像601Cよりも発光輝度が低い待機用画像(例えば、黒色の画像)となっている。したがって、画像601Aは、ロゴパネル320に反射したとしても遊技者から認識しにくくなっている。
本実施例では、演出制御用CPU120が投影装置400による画像の投影を行うのは、主に後述するように各種演出を実行するときだけであり、常時演出用画像の投影は行わない。よって、演出制御用CPU120が投影装置400により画像を投影する演出の実行を決定した場合に、投影装置400の電源を事前に立ち上げることも可能である。しかし、投影装置400(プロジェクタ)は、電源を立ち上げたときに投影装置400が投影可能となるまでに暖機運転が必要となり、暖機運転を行っている間は、投影装置400からの適切な投影制御ができないことがあるとともに、焦点調整のための動作によって焦点調整時に駆動するギヤ部材等が劣化することがある。また、暖機運転の実行により、投影装置400を用いた演出が行われることが遊技者に推測されて興趣が低下してしまう虞がある。
そこで、投影装置400として、電源がONとなっているものの、画像を投影せずに消費電力を抑えたセーブモード(スリープモード)を備えるものを用いることも可能であるが、このような機能を備える投影装置400は高価であり、また、投影装置400がセーブモードにあるときには、電源を立ち上げたときと同様に、投影光を投影可能となるまでに暖機運転を要することとなる。ただし、セーブモード時から投影光を投影可能となるまでの暖機運転に必要な時間は、電源を立ち上げてから投影光を投影可能となるまでの暖機運転に必要な時間よりも短くなる。よって、この暖機運転に必要な時間に基づいて、投影準備を行うタイミングを決定してもよい。
しかし、いずれにしても暖機運転は必要である。よって、本実施例では、パチンコ遊技機1の電源の立ち上げとともに投影装置400の電源を立ち上げた後は(電力供給が開始された後は)、電源をOFF状態にしたり上記のようなセーブモードに制御したりすることなく、電源をON状態にした状態を維持したまま、発光輝度が低い待機用画像(例えば、黒色の画像)を常に投影する。つまり、常に電源はON状態で投影光を投影している。このようにすることで、投影装置400を用いた演出の実行を決定するたびに事前に暖機運転を実行する必要がないので、暖機運転により投影装置400を用いた演出が行われることが遊技者に推測されてしまうことを回避できる。
また、待機用画像が前透過板251に投影された場合、その後方にある演出表示装置5による表示が行われていれば、演出表示装置5の発光輝度が投影装置400の発光輝度よりも高いことで、待機用画像は遊技者側からは視認し難いものの完全に視認できないわけではない。そこで、通常状態では、パチンコ遊技機1の電源が立ち上がったときに位置する原点位置である遮断位置にロゴパネル320が位置しており、該ロゴパネル320により投影光を遮断することにより待機用画像が前透過板251に投影されることを防止することで、待機用画像により演出表示装置5の表示画像の視認性が低下したり、遊技者が遊技領域10を流下する遊技球などを視認し難くなるなど、遊技に影響が及ぶことを抑制できる。また、暖機運転の不要となるため、演出を即座に開始することが可能となる。
図10に示すように、パチンコ遊技機1が第1演出状態である場合は、ロゴパネル320が退避位置に位置し、可動体300L,300Rが退避位置に位置している。すなわち、投影装置400から投影される画像601Bが前透過板251に投影される。このとき、投影装置400から投影される画像601Bは、前述した待機用の画像601Aよりも発光輝度が高い演出用画像となっている。これによれば、例えば、図12に示すように、演出表示装置5の可変表示結果(例えば、777等の大当り図柄)と、前透過板251に投影される画像601B(例えば、「大当り!」の文字を含む画像)と、を前後で重畳させて共に表示させるといった表示演出を行うことができる。また、画像601Bにおける「大当り!」の文字は、投影領域Z1よりも小さい範囲で表示されるため、画像601Bにおける「大当り!」の文字により遊技領域10を流下する遊技球が遊技者から見えにくくなることを回避できる。
尚、演出表示装置5の発光輝度と、投影装置400から投影される画像601Bの発光輝度と、を調整することにより、演出表示装置5の画像と、前透過板251に投影される画像601Bとのうち、一方を目立たせることができる。例えば、投影装置400の発光輝度を演出表示装置5の発光輝度よりも低くするなどして投影画像の透過率を高めることで、投影画像を透して表示画像を視認しやすくできる一方で、投影装置400の発光輝度を演出表示装置5の発光輝度よりも高くするなどして投影画像の透過率を低くすることで、投影画像を表示画像よりも目立たせることができる。
また、前透過板251に投影された画像601Bは、図12(B)に示すように、パチンコ遊技機1の斜め前方から視認したときに、演出表示装置5の表示領域の一部と窓部ユニット51Aにおける筒状部(第1筒状体252及び第2筒状体253)の内面とに跨るように見えるが、筒状部の内面には発光部等は存在しないので画像601Bの背景が暗いため、画像601Bの視認性が高まるとともに、演出表示装置5の表示領域から画像601Bの一部がはみ出して見えるため、より好適に奥行き感が生じる。
図11に示すように、パチンコ遊技機1が第2演出状態である場合は、ロゴパネル320が退避位置に位置し、可動体300L,300Rが演出位置に位置している。前述のように、一体化された可動体300L,300Rは、投影装置400の前方側に配置されるため、一体化された可動体300L,300Rの背面に投影装置400の画像601Cが投影される。前述のように、可動体300L,300Rは、透光性を有する部材により構成されているため、可動体300L,300Rの背面に投影される画像601Cが遊技者側から視認可能となる。また、投影装置400から投影される画像601Cは、前述した画像601Aよりも発光輝度が高く、且つ画像601Bとは異なる演出用画像となっている。これによれば、例えば、図13に示すように、演出表示装置5の可変表示図柄と、一体化された可動体300L,300Rに投影される画像601C(例えば、敵の位置を示すレーダ等の演出画像)と、を共に表示させるといった表示演出を行うことができる。尚、可動体300L,300Rに投影される画像601Cは、回転灯や遊技機のロゴやエンブレムあるいは演出に関連する画像など任意である。
また、特に図11(D)に示すように、可動体300Lにおける右側辺の背面側は、可動体300Lと略同一曲率で右側に延設される延設片300aを備えている。また、可動体300Rにおける左側辺の前面側は、可動体300Rと略同一曲率で左側に延設される延設片300bを備えている。よって、可動体300L,300Rが演出位置に配置された際には、延設片300a,300bが前後に重畳するようになるため、可動体300L,300Rの背面に投影される画像601Cが、可動体300L,300Rの近接する側縁の間に形成される隙間から前面側に漏れることを抑制できる。したがって、可動体300L,300Rに画像601Cを好適に投影することができる。
また、可動体300L,300Rは、透過性部材290と同様に、無色透明な前透過板251及び後透過板261よりも低い明度で着色された透光性を有する合成樹脂材から構成されており、可動体300L,300Rの全光線透過率は、前透過板251や後透過板261の全光線透過率よりも低いことが好ましい。
本実施例では、特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態に比べて高くなる高確率状態(いわゆる確変状態)や始動入賞する頻度が高まることで遊技球の単位時間当りの増減率(ベース)が高まる高ベース状態(いわゆる時短状態)、または高確率状態においても高ベース状態を伴う高確高ベース状態などである場合に可動体300L,300Rが常時演出位置に配置されて第2演出状態となる。
尚、本実施例では、高確率状態、高ベース状態、高確高ベース状態である場合に、可動体300L,300Rが常時演出位置に配置される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中における予告演出や大当り演出を実行しているときに可動体300L,300Rを演出位置に移動して第2演出状態としてもよい。
次に、演出制御用CPU120が第1演出状態で行う各種演出の演出動作例について、図14〜図17に基づいて説明する。図14は、(A)〜(C)はタイマ予告演出の演出動作例を示す説明図である。図15は、(A)(B)は次回予告演出の演出動作例を示す説明図である。図16は、(A)〜(D)はキャラクタ予告演出の演出動作例を示す説明図である。図17は、(A)〜(D)は操作促進演出の演出動作例を示す説明図である。尚、図14〜図17に示す画像602〜609は、前透過板251に投影される画像601Bの例を示している。
先ず、大当り予告演出としてのタイマ予告演出の演出動作例について、図14を用いて説明する。図14(A)に示すように、演出制御用CPU120は、演出表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始してから所定時間が経過したタイミングで、図14(B)に示すように、投影装置400により「あと、○○秒!」といった残り時間が漸次減少するように可変するタイマの画像602を前透過板251に表示(投影)する。このタイマの画像602は、残り時間が0秒になったときに、大当り期待度の高い演出(例えば、擬似連やスーパーリーチ演出等)に発展する可能性を示唆している。
本実施例では、画像602は、遊技者側から見て前透過板251における演出表示装置5の表示領域のやや上部から上方にかけて投影されるため、画像602により飾り図柄の可変表示が視認不能になることを回避できる。尚、前透過板251に投影される画像602の色や投影態様(点滅やタイマの表示位置等)に応じて大当り期待度の高さを示唆するようにしてもよい。
図14(C)に示すように、演出制御用CPU120は、タイマの画像602が示す残り時間が0秒になったタイミングで「擬似連」の可変表示演出を行う。「擬似連」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び可変させる演出表示を所定回数(例えば最大3回など)行う。尚、「擬似連」の可変表示演出は、再可変させる演出表示の回数が多いほど大当り期待度が高い。
具体的には、「擬似連」の可変表示演出は、演出表示装置5において、予め定められた擬似連チャンス目(例えば、3‐7‐3等)が一旦仮停止表示するとともに、投影装置400により、擬似連の継続を示す文字や図柄(例えば、「NEXT!」の文字等)を示す画像603を前透過板251に投影する。その後、演出表示装置5において、飾り図柄を再可変表示させる。そして、再可変表示を所定回数行った後、スーパーリーチ演出に発展、または「ハズレ」等の大当りに当選しなかった旨が遊技者に報知される。
本実施例では、画像603は、遊技者側から見て前透過板251における演出表示装置5の表示領域のやや上部から上方にかけて投影されるため、画像603により飾り図柄の可変表示が視認不能になることを回避できる。尚、前透過板251に投影される画像603の色や投影態様(点滅や「NEXT!」の表示位置等)に応じてスーパーリーチ演出に発展する期待度の高さを示唆するようにしてもよい。
このように、演出表示装置5による「擬似連」の可変表示演出に応じて、例えば、投影装置400にて、擬似連の継続を示す文字を示す画像603を演出表示装置5の前方にある前透過板251に表示(投影)する演出を行うことにより、演出表示装置5のみにより飾り図柄の可変表示と残り時間やNEXT!などの文字を示す画像602,603の表示とを行うよりも演出効果を高めることができる。
次に、次回予告演出の演出動作例について、図15を用いて説明する。図15(A)に示すように、演出制御用CPU120は、演出表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始してから所定時間が経過したタイミングでリーチ状態とした後、図15(B)に示すように、リーチ状態を維持したまま、投影装置400により「次回予告」といった大当り期待度の高い演出(例えば、スーパーリーチ演出等)に発展する可能性を示唆する文字や図柄を示す画像604を前透過板251に表示(投影)する。
本実施例では、画像604は、遊技者側から見て前透過板251における演出表示装置5の表示領域のやや上部から上方にかけて投影されるため、画像604により飾り図柄の可変表示が視認不能になることを回避できる。尚、前透過板251に投影される画像604の色や投影態様(点滅や文字の表示位置等)に応じて大当り期待度の高さを示唆するようにしてもよい。
このように、リーチ状態になったときに、例えば、投影装置400にて、スーパーリーチ演出発展する可能性を示唆する文字を示す画像604を演出表示装置5の前方にある前透過板251に表示(投影)する演出を行うことにより、演出表示装置5のみにより飾り図柄のリーチ演出表示とスーパーリーチ演出発展する可能性を示唆する文字を示す画像604の表示とを行うよりも演出効果を高めることができる。
次に、キャラクタ予告演出の演出動作例について、図16を用いて説明する。図16(A)に示すように、演出制御用CPU120は、演出表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始してから所定時間が経過したタイミングでリーチ状態とした後、図16(B)に示すように、演出表示装置5においてキャラクタの画像605を表示した後、画像605を漸次拡大表示して、遊技者側に近づくように見せる。次いで、図16(C)に示すように、画像605が所定の大きさまで大きくなったタイミングで、画像605の発光輝度及び明度を低下させて画像605’とするとともに、投影装置400により、画像605’と略同一の大きさで、且つ画像605と略同一の発光輝度及び明度を有する画像606を前透過板251に投影する。
そして、図16(D)に示すように、画像606が漸次拡大するように投影する。これによれば、画像の拡大に加えて、画像の表示位置が後方の演出表示装置5の表示領域から前方の後透過板261に切替わることで、キャラクタが演出表示装置5から前透過板251に飛び出して遊技者に対して近づいてくるように見えるため、遊技者に対して驚きを与えることができる。また、画像605’は、画像606の影のように見えるため、キャラクタが演出表示装置5から前透過板251に飛び出すように効果的に演出することができる。
次に、操作促進演出の演出動作例について、図17を用いて説明する。図17(A)に示すように、演出制御用CPU120は、演出表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始してから所定時間が経過したタイミングでリーチ状態とした後、図17(B)に示すように、リーチ状態を維持したまま、投影装置400により前透過板251に触れることを遊技者に促す画像607(「手形」の画像、及び「タッチ!」の文字メッセージ)を前透過板251に表示する操作促進報知を操作有効期間が経過するまで行う。
次いで、図17(C)に示すように、遊技者が「手形」の画像607に対応する部分に手をかざした場合、遊技盤2におけるステージ近傍に設けられた赤外線センサ(図示略)により検出され検出信号が演出制御用CPU120に出力される。演出制御用CPU120は、操作有効期間内に検出信号を受信したと判定したとき、投影装置400により前透過板251に、画像607における「手形」の画像の左右に同一の図柄が停止表示されたリーチ状態を示す画像608を表示する。このとき、前透過板251の中央には遊技者の手がかざされているので、前透過板251の中央の表示と、演出表示装置5の左,中,右の可変表示領域のうち中の可変表示領域が遊技者から視認困難となっている。尚、遊技者が途中で前透過板251から手を放しても画像608は、前透過板251の中央に「手形」の画像が表示されて前透過板251の中図柄は視認不能となっており、該「手形」の画像は発光輝度が演出表示装置5の発光輝度よりも高いため、演出表示装置5の中の可変表示領域が遊技者から視認困難とされている。
次いで、「手を放せ!」等の文字メッセージを投影装置400により前透過板251に投影する(図示略)。ここで、演出制御用CPU120は、図17(D)に示すように、前透過板251に揃い図柄を示す画像609(例えば、7−7−7等)を表示させるとともに、演出表示装置5に揃い図柄を示す画像(例えば、4−4−4等)を表示させる。そして、遊技者が手を離すと、前透過板251に表示された図柄の画像609と、演出表示装置5に表示された飾り図柄の画像とが遊技者から視認可能となる。
本実施例では、前透過板251に揃い図柄を示す画像609が表示された場合は当該可変表示結果が「大当り」となり、前透過板251に不揃い図柄を示す画像が表示された場合は当該可変表示結果が「ハズレ」となる。また、演出表示装置5に揃い図柄を示す画像が表示された場合は、所定の回転数内(例えば、4回転以内)の可変表示で「大当り」となること(保留内連チャン)が報知され、演出表示装置5に不揃い図柄を示す画像が表示された場合は所定の回転数内(例えば、4回転以内)の可変表示で「ハズレ」となることが報知される。
よって、例えば、前透過板251に揃い図柄を示す画像609が表示される一方で、演出表示装置5にも揃い図柄を示す画像が表示された場合は、当該可変表示結果が「大当り」、所定の回転数内の可変表示でも「大当り」となることが報知され、前透過板251に揃い図柄を示す画像609が表示される一方で、演出表示装置5には不揃い図柄を示す画像が表示された場合は、当該可変表示結果が「大当り」、所定の回転数内の可変表示では「ハズレ」となることが報知され、前透過板251に不揃い図柄を示す画像609が表示される一方で、演出表示装置5には揃い図柄を示す画像が表示された場合は、当該可変表示結果が「ハズレ」、所定の回転数内の可変表示では「大当り」となることが報知される。前透過板251に不揃い図柄を示す画像609が表示される一方で、演出表示装置5にも不揃い図柄を示す画像が表示された場合は、当該可変表示結果が「ハズレ」、所定の回転数内の可変表示では「ハズレ」となることが報知される。
このように、前透過板251の飾り図柄と演出表示装置5の飾り図柄とを用いて可変表示演出を行うことができることで、演出表示装置5による可変表示演出だけで演出を行うよりも演出効果を高めることができる。また、前透過板251及び演出表示装置5における中表示領域の図柄が可変表示中には、遊技者の手や前透過板251に表示される「手形」の画像により、前透過板251及び演出表示装置5における中表示領域の図柄が遊技者から視認困難となっているため、興趣が向上する。
また、投影装置400により前透過板251に接触または近づく操作を遊技者に促す画像607(「手形」の画像、及び「タッチ!」の文字メッセージ)を、遊技者が接触可能な部材である前透過板251に直接表示することができるため、遊技者に違和感を与えることがない。また、遊技者が前透過板251において画像607に対応する部分に接触したときに、画像607の表示態様(例えば、発光色や大きさや形状など)を変化させるようにしてもよい。
次に、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口の見え方について、図18に基づいて説明する。図18は、(A)は開閉枠を開放した状態で第1始動入賞口を見たときの状態を示す説明図、(B)は開閉枠を閉鎖した状態で第1始動入賞口を見たときの状態を示す説明図、(C)はB−B断面図である。
図18(A)に示すように、普通入賞球装置6Aにおける第1始動入賞口の上方に釘2d,2e(ヘソ釘ともいう)が左右に離間して配置されており、釘2d,2eの左右両側には、普通入賞球装置6Aに遊技球を誘導する複数の釘2g,2fが配設されている。釘2d,2e(ヘソ釘ともいう)の先端(遊技者側)は、寸法L10分左右に離間しており、開閉枠50(図3参照)を開放した状態にあっては、釘2d,2eが、寸法L10分離間した状態で遊技者から見えるようになっている。尚、第1始動入賞口の左右寸法は、釘2d,2eとほぼ同一となっているため、遊技者から第1始動入賞口の左右寸法が寸法L10として視認される。
また、図18(B)(C)に示すように、開閉枠50を閉鎖した状態にあっては、第1始動入賞口及び釘2d,2eを含む遊技領域10の所定部位の前方(遊技者側)に、後透過板261に設けられた凸レンズ272が配置される。つまり、開閉枠50を閉鎖した状態にあっては、遊技者は凸レンズ272を通して第1始動入賞口及び釘2d,2eを見ることとなる。したがって、図18(B)に示すように、開閉枠50を閉鎖した状態にあっては、第1始動入賞口の左右寸法及び釘2d,2eの先端の離間幅が、寸法L10よりも大きい寸法L11に見えるようになる(実際の第1始動入賞口の左右寸法及び釘2d,2eの先端の離間幅は、寸法L11のまま)。尚、凸レンズ272を通して第1始動入賞口を見るため、第1始動入賞口の前後寸法も、凸レンズ272を通さずに見る場合に比べて大きく見えることは言うまでもない。
このように、開閉枠50を閉鎖した状態で凸レンズ272を通して第1始動入賞口及び釘2d,2eを見たときには、開閉枠50を開放した状態で凸レンズ272を通さずに第1始動入賞口及び釘2d,2eを見たときに比べて大きく見える、つまり、第1始動入賞口及び釘2d,2eを含む遊技領域10の所定部位が拡大された態様で視認可能となるため、第1始動入賞口周辺を遊技球が流下する状況を視認しやすくなり、遊技意欲を向上させることができる。
次に、装飾体310を用いた演出について図19に基づいて説明する。図19は、(A)は通常時の遊技機を示す説明図、(B)はスティックコントローラ振動時の遊技機を示す説明図である。
図19(A)に示すように、通常時のパチンコ遊技機1において、装飾体310は、窓部ユニット51Aにおける第2構成部250の内壁面から吊支されている。詳しくは、装飾体310は、第2構成部250の内壁面から線状部材や紐状部材等を介して吊支された状態において揺動可能であるとともに、遊技者から見て、演出表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rとは異なる非図柄表示領域の前面側に重畳している。よって、装飾体310が飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rに重畳して飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rが視認し難くなることを回避できるとともに、遊技球が流下する遊技領域10の前方に重畳する範囲を極力小さくして遊技領域10を流下する遊技球が視認し難くなることを回避できるようになっている。このように装飾体310は第2構成部250に対し揺動可能に設けられているので、パチンコ遊技機1が何らかの要因で振動することで、振動したり揺動する。
装飾体310を用いた演出を行うときには、演出制御用CPU120は、例えば、図19(B)に示すように、スティックコントローラ31Aの内部に設けられた振動モータ302(図2参照)を駆動して振動を発生させることで、その振動はパチンコ遊技機1の本体(例えば、開閉枠50、窓部ユニット51A等)にも伝わる。前述のように、装飾体310は、振動モータ302の駆動により振動が生じる第2構成部250の内壁面から吊支されているため、装飾体310が揺動するようになる。これによれば、前述した前透過板251による表示演出や演出表示装置5による表示演出とは異なる装飾体310を用いた演出を行うことができるため、演出のバリエーションが広がり、興趣が向上する。
また、演出制御用CPU120は、スティックコントローラ31Aを振動させることにより発展や大当りの可能性を示唆する振動予告や、スティックコントローラ31Aを振動させることによりスティックコントローラ31Aの操作を促進する操作促進報知演出や、スティックコントローラ31Aを振動させることにより大当りが確定したことを報知する大当り報知演出などを実行可能である場合、これら予告や各種演出においてスティックコントローラ31Aが振動したときに装飾体310も揺動するので、演出効果を向上させることができる。
(プッシュボタン31Bの構成と発光態様について)
次に、開閉枠50に設けられたプッシュボタン31Bの構成と、プッシュボタン31Bの発光態様について説明する。図20は、プッシュボタン31Bから出射された光が進行する様子を示した概略図である。図20に示すように、プッシュボタン31Bは、半球状に形成されたレンズカバー832と、複数のボタン用LED811が搭載されたLED基板812とを有している。
レンズカバー832は、例えば、透光性を有する合成樹脂からなり、取付面から突出するように設けられている。レンズカバー832の内面には、入射した光を拡散する光拡散シート832aが貼付されている。これにより、ボタン用LED811から均一な光を出射することができる。
ボタン用LED811は、赤色LED、緑色LED、及び青色LEDを有しており、フルカラーの光を出射可能である。ボタン用LED811は、広角に光を出射することが可能な、例えば平面実装型のLEDから採用される。これにより、ボタン用LED811から出射された光は、光拡散シート832aを通り、レンズカバー832の全面から均一に出射される。レンズカバー832は半球状であるため、出射された光は前方及び後方に向かう。後方に向かう光は、矢印L1で示すように、傾倒した前透過板251で反射し前方へと進行方向を変える。一方、前方に向けて出射された光は、前透過板251で反射されることなくそのまま進行する。なお、レンズカバー832から出射された光が前透過板251で反射される位置(反射領域)は、普通入賞球装置6Aの前方である。そのため、前透過板251を通して普通入賞球装置6Aを視認することが可能な領域に、プッシュボタン31Bから出射された光が映り込むことになる。
前透過板251に、プッシュボタン31Bからの光が映り込む様子を図21を用いて説明する。図21は、遊技機用枠3の窓部51から視認される遊技領域の様子を示した概略図であり、(a)は反射光が映り込んでいない時の図、(b)第2可動体400の色とは異なる色の光が映り込んだ時の図、(c)は第2可動体400の色と同系色の光が映り込んだ時の図である。図21においては、窓部51の領域のうち、普通入賞球装置6Aが位置する下部側の様子を示している。上述したように、前透過板251及び後透過板261は、透明な材質から形成されているため、後方に位置する遊技盤面200A、普通入賞球装置6A、後方発光部810、及び第2可動体400を視認することができる。第2可動体400は装飾部材として例えば紫色をしており、図21において紫色を表現するために、第2可動体400にハッチングを施している。また、普通入賞球装置6Aも透明な材質から構成されていることから、普通入賞球装置6Aを通して、その後方に位置する第2可動体400を視認することができる。また、後方発光部810は白く発光した状態にあるため、図21において後方発光部810を白抜きした状態で図示している。
図21(a)に示すように、プッシュボタン31B(不図示)から出射された光が前透過板251に映り込んでいない場合、後方発光部810により周囲を明るくされた普通入賞球装置6Aを視認することは容易である。これにより、遊技領域10を流下する遊技球が、普通入賞球装置6Aに入賞したか否かを容易に判別することができる。
図21(b)において、図示しないプッシュボタン31Bは、高輝度の白色の光を出射している状態にある。プッシュボタン31Bから出射された光は、明るい白色光として前透過板251に映り込み、反射光820として反射領域にて視認される。なお、前透過板251に映り込んだ光の色は、後方にある第2可動体400の色(紫色)とは異なる色である。このように背景の色と異なる色の光が前透過板251に明るく映り込むことにより、図21(b)に示すように、後方に位置する普通入賞球装置6Aが視認しがたい状態となる。
図21(c)において、図示しないプッシュボタン31Bは、高輝度の紫色の光を出射している状態にある。プッシュボタン31Bから出射された光は、明るい紫色の光として前透過板251に映り込む。なお、前透過板251に映り込んだ光の色は、後方にある第2可動体400の色(紫色)と同色である。このように背景の色と同じ色の光が前透過板251に映り込んだとしても、たとえその光が明るくても反射光821を目立ちにくくすることができる。これにより、後方の普通入賞球装置6Aの視認性を大きく阻害することを防止することができ、遊技領域10を流下する遊技球が普通入賞球装置6Aに入射したか否かを容易に判別することができる。
このように、本実施の形態に係る遊技機において、プッシュボタン31Bの発光態様は、前透過板251に映り込む光によって普通入賞球装置6Aを視認し難くする態様と、前透過板251に光が映り込んだとしても普通入賞球装置6Aを視認容易とする態様との間で変化する。次に、プッシュボタン31Bの発光態様を変更するタイミングと、遊技機1の遊技状態との関係について説明する。
図22は、プッシュボタン31Bの発光態様の一例を示すタイミングチャートである。また、図23の(a)、(b)は、プッシュボタン31Bの各発光態様時の光色と輝度とを示す図である。なお、図23においては、プッシュボタン31Bの発光態様の具体例として、2つの例を示している。
図22に示すように、普通入賞球装置6A及び普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞しておらず、特図ゲームが実行されていない待機状態の間(図中(1)の区間)、プッシュボタン31Bは第1発光態様で発光するように制御される。パチンコ遊技機1が待機状態にあるとき、遊技者は、普通入賞球装置6A周辺で流下する遊技球に注目し、遊技球が普通入賞球装置6Aに入ることを期待する。
図23(a)に示すように、第1発光態様時にはプッシュボタン31Bは低輝度の白色の光を出射する。プッシュボタン31Bから出射される光を低輝度とすることで、前透過板251に映り込む光の明るさを抑え普通入賞球装置6Aが視認し難くなることを抑制することができる。また、プッシュボタン31Bから出射される低輝度の光は、普通入賞球装置6Aの左方及び右方に設けられた後方発光部810が出射する光の輝度よりも低い。これにより、普通入賞球装置6Aの周囲を明るくする後方発光部810からの光の効果を阻害することがない。また、第1発光態様の他の例としては、図23(b)に示すように、プッシュボタン31Bは、第2可動体400の色(紫色)と同色あるいは同系色の光を高輝度で出射するようにしてもよい。これにより、普通入賞球装置6Aが視認し難くなることを抑制することができる。
なお、図23(b)の第1発光態様の光色の欄に記載の背景色と同系色の光色とは、色相(色味)が同じで、明度、及び彩度が異なるものを含んでいる。また、色相が異なる場合であっても、色相が似ていると認識される色も含むものとする。
図22に示すように、遊技球が普通入賞球装置6Aあるいは普通可変入賞球装置6Bに入賞したことにより特図ゲームが開始(可変表示が開始)され、ノーマルリーチの演出が実行されている間(図中(2)の区間)、プッシュボタン31Bの発光態様は第1発光態様に維持される。可変表示が開始され、その後ノーマルリーチ演出が実行されたとしても、遊技者はそれほどの期待感を抱くことなく、普通入賞球装置6A周辺を流下する遊技球に注目しやすいからである。
図22に示すように、ノーマルリーチの演出から、所定演出としてスーパーリーチ(後述するスーパーリーチA、スーパーリーチB)の演出に発展し実行している間(図中(3)の区間)、プッシュボタン31Bは第2発光態様で発光するように制御される。パチンコ遊技機1がスーパーリーチの演出を実行している場合、遊技者は大当たりするのではないかとの期待感を抱き、演出表示装置5A、5X、5Yや第1可動体300等の種々の可動体による演出に注目する。その結果、遊技者は普通入賞球装置6A周辺を流下する遊技球の動きに注目しなくなるようになる。
図23(a)に示すように、第2発光態様時にはプッシュボタン31Bは高輝度の白色の光を出射する。このように、プッシュボタン31Bから出射される光を高輝度とすることで、パチンコ遊技機の演出効果を高めることができる。一方、プッシュボタン31Bから出射される高輝度の光によって、前透過板251に映り込む光が明るくなり、後方に位置する普通入賞球装置6Aが視認し難い状態となる。しかしながら、遊技者の注目は、普通入賞球装置6A以外に向けられることから、遊技者が注目箇所を視認できずに不快感を覚えるといったことを抑制することができる。プッシュボタン31Bの第2発光態様の他の例としては、図23(b)に示すように、プッシュボタン31Bが高輝度の赤色の光を出射するように制御してもよい。赤色は、白色と同様に、第2可動体400の色である紫色とは異なる色である。そのため、前透過板251に映り込んだ赤色の光により、後方の普通入賞球装置6Aが視認し難くなる。このように、プッシュボタン31Bから赤色の光を出射することで、演出効果を高めることができるとともに、遊技の際に遊技者に不快感を覚えさせることを抑制することができる。
図22に示すように、特図ゲームでの変動表示結果が「ハズレ」となり、所定演出(スーパーリーチ)が終了すると、所定演出が終了した時点から再度の所定演出が実行されるまでの間(図中(4)の区間)、プッシュボタン31Bは第1発光態様で発光するように制御される。そして、所定演出が実行されている間(図中(5)の区間)、プッシュボタン31Bは第2発光態様で発光するように制御される。
図22に示すように、特図ゲームでの変動表示結果が「大当たり」となり大当たり演出が実行されている間(図中(6)の区間)、プッシュボタン31Bは第3発光態様で発光するように制御される。遊技機が大当たり遊技状態に制御されている場合、遊技者は大当たり演出に注目するために普通入賞球装置6A周辺を流下する遊技球の動きに注目しなくなるようになる。
図23(a)、(b)に示すように、第3発光態様時にはプッシュボタン31Bは高輝度の青色の光を出射する。このように、プッシュボタン31Bから出射される光を高輝度とし、光の色も他の発光態様と異なる青色とすることで、パチンコ遊技機の演出効果を高めることができる。一方、プッシュボタン31Bから出射される高輝度の青色の光によって、前透過板251に映り込む光が明るくなり、後方に位置する普通入賞球装置6Aが視認し難い状態となる。しかしながら、遊技者の注目は、上述したように普通入賞球装置6A以外に向けられることから、遊技者が注目箇所を視認できずに不快感を覚えるといったことを抑制することができる。
次に、プッシュボタン31Bが第1〜第3発光態様で発光している際の、ボタン用LED811の発光動作について説明する。図24は、プッシュボタン31Bが第1〜第3発光態様で発光している時のボタン用LED811の点灯動作を示したタイミングチャートであり、(a)は第1発光態様時、(b)は第2発光態様時、(c)は第3発光態様時を示している。なお、図24に記載の第1〜第3発光態様は、図23(a)に記載された光をプッシュボタン31Bが出射する態様を示している。
プッシュボタン31Bに設けられたボタン用LED811は、短い時間周期で高速で点滅させることで、見かけ上一定の明るさを得るダイナミック点灯方式によって発光制御される。プッシュボタン31Bの輝度(明るさ)は、ボタン用LED811の点滅する周波数を変化させて発光時間の長さを変えることで変化させることができる。
図24(a)に示すように、プッシュボタン31Bを第1発光態様で発光させる場合、1周期に、赤色ボタン用LED、緑色ボタンLED、及び青色ボタンLEDをこの順で点滅させた後に全てのLEDを消灯する時間を設ける。そして、次の周期も同様に各ボタン用LEDを動作させるという一連の流れを繰り返す。これにより、プッシュボタン31Bから輝度の低い白色の光が発光される。
図24(b)に示すように、プッシュボタン31Bを第2発光態様で発光させる場合、第1発光態様で発光させる場合と比べて、各ボタン用LEDを発光させる順序は同様とするが、各ボタン用LEDを発光させる時間を2倍としている。これにより、プッシュボタン31Bから高輝度の(明るい)白色光が発光される。このように、各ボタン用LEDのONとする期間(パルス幅)を変調し長くすることによって、プッシュボタン31Bから出射される光の輝度を高めている。
図24(c)に示すように、プッシュボタン31Bを第3発光態様で発光させる場合、赤色LED及び緑色LEDは発光させずに、青色LEDのみを1周期に所定の時間点灯させる。青色LEDを点灯させる時間は、第2発光態様で発光させる際に各ボタン用LEDを点灯させた合計時間と同じとしている。これにより、プッシュボタン31Bから高輝度の(明るい)青色光が発光される。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、透過性を有する被投影部としての前透過板251と、前透過板251に画像を投影可能な投影手段としての投影装置400と、画像を表示可能な表示手段としての演出表示装置5と、を備え、前透過板251は、演出表示装置5より遊技者側に設けられ、該前透過板251を透して演出表示装置5を視認可能であり、演出制御用CPU120は、演出表示装置5に表示された画像による演出と前透過板251に投影された画像による演出とを実行可能であり、投影装置400は、電源を立ち上げた後は常に電源はON状態で投影光を投影し続け、演出制御用CPU120による投影画像による演出を実行しないときは、ロゴパネル320が遮断位置に位置する第1状態となることで投影光が遮断され、前透過板251に投影された画像による演出を実行するときは、ロゴパネル320が非遮断位置に変位して第2状態となることで該演出に応じた画像が前透過板251に投影される。
このようにすることで、投影画像による演出を好適に行うことができるとともに、演出を実行していないときに投影手段からの投影光により遊技に影響が及ぶことを抑制できる。
尚、本実施例では、遮光手段としてのロゴパネル320(可動体)により投影光が遮断されているときに待機用画像を投影する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ロゴパネル320が遮断位置に位置する第1状態において、必ずしも待機用画像を投影しなくてもよく、演出用画像等を投影していてもよいし、演出用画像を投影しなくてもよい。
また、透過性を有する被投影部としての前透過板251と、前透過板251に画像を投影可能な投影手段としての投影装置400と、画像を表示可能な表示手段としての演出表示装置5と、を備え、前透過板251は、演出表示装置5より遊技者側に設けられ、該前透過板251を透して演出表示装置5を視認可能であり、演出制御用CPU120は、演出表示装置5に表示された画像による演出と前透過板251に投影された画像による演出とを実行可能であり、投影装置400は、電源を立ち上げた後は常に電源はON状態で投影光を投影し続け、演出制御用CPU120は、前透過板251に投影された画像による演出を実行しないときには所定の輝度にて待機用画像を投影し、前記被投影部に投影された画像による演出を実行するときには前記所定の輝度よりも高い輝度にて該演出に応じた画像を投影することが可能である。
このようにすることで、投影画像による演出を好適に行うことができるとともに、演出を実行していないときに投影手段からの投影光により遊技に影響が及ぶことを抑制できる。
尚、本実施例では、待機用画像を投影しているときに遮光手段としてのロゴパネル320(可動体)により投影光が遮断される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、投影画像による演出を実行しないときに待機用画像が投影されるようになっていれば、待機用画像を必ずしも遮光手段により遮断しなくてもよいし、あるいは、遮光手段を設けなくてもよい。
また、演出表示装置5に表示された画像による演出と、前透過板251に投影された画像による演出と、を行うことができるため、演出のバリエーションが広がり、遊技興趣が向上する。
具体的には、図12及び図14〜図17に示したように、演出表示装置5による画像の表示と投影装置400による画像の表示とを同時(一緒)に行う、言い換えると、演出表示装置5による画像と投影装置400による画像とによる演出を実行するときに、各々の画像が遊技者から見て前後に重畳するため、奥行きのある演出を表現できるので、遊技者に驚きを与えることができる。
尚、本実施例では、前透過板251や可動体300L,300Rや透過性部材290といった透過性を有する部材を被投影部として説明したが、被投影部は、演出表示装置5よりも遊技者側に配置された透過性を有する部材であればよく、例えば、前透過板251と演出表示装置5との間に設けられる部材であれば、後透過板261や遊技盤2の盤面板200などであってもよい。また、透過性を有していれば、無色透明な部材に限られず、有色の部材で構成されていてもよい。さらに、本実施例では、前透過板251と透過性部材290とは別個に設けられていたが、可動体300L,300Rと同様に、前透過板251を後透過板261の全光線透過率よりも低い透光性を有する合成樹脂材にて構成してもよい。
また、演出制御用CPU120は、演出表示装置5に表示された画像による演出と前透過板251に投影された画像による演出とを同時に実行可能なものに限られず、演出表示装置5に表示された画像による演出と前透過板251に投影された画像による演出とを別々(単独)に行うことが可能である。
本実施例では、前透過板251の背面側に配設される透過性部材290にも投影装置400からの画像の一部が投影される。つまり、透過性部材290も被投影部の一部として機能している。尚、透過性部材290のみを被投影部としてもよい。
また、投影装置400と前透過板251との間には、前透過板251に投影された画像の視認性を向上させるための透過性部材290が設けられているため、前透過板251に投影された画像の視認性を向上させることができる。
具体的には、透過性を有する透過性部材290は、無色透明な前透過板251及び後透過板261よりも低い明度で着色された透光性を有する板状の合成樹脂材から構成されており、且つ前透過板251の背面側に配設されている。言い換えれば、明度の低い透過性部材290が、投影装置400から前透過板251に投影される画像の背景として機能するため、投影装置400から前透過板251に直接画像を投影する場合に比べ、画像のコントラストを鮮明にでき、画像の視認性を向上させることができる。
また、透過性部材290には、投影装置400から投影される画像の一部が表示されるため、前透過板251に投影された画像と透過性部材290に一部投影された画像とを前後に重ね合わせることで画像を鮮明にできる。
さらに、透過性部材290は、前透過板251の背面側に沿って且つ前後に近接または当接して配置されているため、前透過板251に投影された画像と透過性部材290に一部投影された画像との角度や位置がずれてしまうことを回避できる。
尚、後透過板261の全光線透過率は、前透過板251や透過性部材290の全光線透過率よりも高くすることで、後透過板261に投影装置400から投影される画像が表示されることを抑制し、後透過板261に投影される画像により前透過板251に投影された画像の視認性が悪くなることを回避することが好ましい。
また、本実施例のパチンコ遊技機1は、窓部ユニット51Aにおける筒状部(第1筒状体252及び第2筒状体253)を有し、該筒状部が庇として機能して、遊技店内の照明や外部からの光を遮断するため、遊技者から視認可能な空間(窓部ユニット51A内や遊技領域10等)を暗くすることができる。つまり、投影装置400の投影部と被投影部である前透過板251との間の上方が非透過性部材からなる筒状部の上部により覆われていることで、被投影部としての前透過板251に投影される画像の輝度に比べ、該画像の周囲(被投影部の背面側)の輝度を相対的に低下させることができるため、前透過板251に投影される画像のコントラストを強調して鮮明に投影することができる。
尚、前透過板251に投影された画像を用いて演出を行う場合には、演出表示装置5の輝度や、遊技盤2の背面に配設される演出用LED(図示略)の輝度を低下(またはOFF状態)させて遊技領域10全体の輝度を例えば投影装置400の輝度よりも低くなるように低下させて暗くすることにより、前透過板251に投影される画像を際立たせるようにしてもよい。
また、本実施例では、画像を表示可能な表示手段の一例である演出表示装置5がLCD(液晶表示装置)にて構成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技情報等の動的表示が可能な表示手段であれば、リールやセグメント表示器等を用いてもよい。そして前透過板251に投影された画像を用いて演出を行う場合には、これら液晶表示装置、リール、セグメント表示器の輝度を投影装置400の輝度よりも低くなるように低下させて暗くすることにより、前透過板251に投影される画像を際立たせるようにしてもよい。
また、本実施例では、投影装置400は、遊技領域10よりも背面側に位置する演出表示装置5の上方位置から、投影光が遊技者の目に直接投影されることがないように、上方から下方に向けて漸次後側に傾斜する前傾姿勢で設けられた被投影部である前透過板251に向けて斜め前下方に投影可能に設けられていることで、投影光の光軸が遊技者の顔を向かないように配置でき、これにより、前透過板251を通して遊技者側に出射された投影光が遊技者に到達することはあっても少なくとも遊技者の顔に投影されることがないため、遊技者に不快感を与えることを抑制できる。
また、演出表示装置5の表示領域(表示画面)はほぼ垂直に起立しているのに対し、前透過板251は上方から下方に向けて漸次後側に傾斜していることで、遊技者からは演出表示装置5に表示される画像はフラットに見えるのに対し、前透過板251に投影される画像は該画像の上部側が下部側よりも手前側に見えるため、立体感が向上する。さらに、演出表示装置5に表示される画像と前透過板251に投影される画像とを一緒に視認したときに各々の画像の角度が異なることで前後の画像の違いがより鮮明になるため、より立体感を与えることができる。
また、被投影部である前透過板251は、開閉枠50の前面(サイドランプ55L,55Rなど)よりも前面側に突出する筒状の突出部である第2構成部250の前面開口を閉鎖するように設けられていることで、例えば、複数のパチンコ遊技機1が遊技場に設置された状態において、前透過板251に画像が投影されたときに当該パチンコ遊技機1の側方からの視認性が向上するため、周辺にいる他の遊技客に対しても演出画像や客待ちデモ画像(例えば、可変表示が実行されていないときに投影する演出用画像)などをアピール表示することができる。
また、本実施例では、演出制御用CPU120は、演出表示装置5により主に飾り図柄の可変表示演出やリーチ演出等を行い、投影装置400により予告演出などの飾り図柄の可変表示演出とは異なる演出を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、投影装置400により飾り図柄の可変表示演出やリーチ演出等を行うようにしてもよい。つまり、演出表示装置5と投影装置400とで異なる画像を表示してもよいし、同じ画像を表示するようにしてもよい。また、第1保留記憶表示エリアや第2保留記憶表示エリアを前透過板251に設けてもよく、先読み予告などにおいて保留記憶に関する保留表示演出を行うようにしてもよい。
また、投影装置400を用いているため、最も遊技者側に設けられる透過性部材である前透過板251に可動する画像(動画像)を投影することができる。これによれば、例えば、導光板を用いた画像演出(静止画のみの演出)に比べて演出自由度が高い。また、投影装置400により前透過板251に投影される画像は、演出表示装置5等の液晶よりもコントラストが弱くなるため、演出表示装置5に表示される画像と前透過板251に表示される画像とが前後に重畳しても、演出表示装置5に表示される画像が完全に見えなくなることを防止できる。また、透過液晶等のように前透過板251自体は画像の表示機能を有しないため、前透過板251を安価に製造できるとともに、加工を簡便に行うことができる。
また、投影装置400は、遊技者側から見て前透過板251に投影された画像の少なくとも一部が遊技部(例えば、遊技領域10等)に重複しないように画像を投影可能であるため、遊技部の視認性が画像により低下することを防止できる。すなわち、投影装置400から前透過板251に投影される画像により遊技領域10を流下する遊技球の視認性に影響を与えにくい。
尚、遊技領域10において遊技球が流下しない領域(例えば、可変表示が開始されていない状態での遊技領域10全域や、左打ち遊技状態における右側領域及び右打ち遊技状態における左側領域など)に、投影装置400により画像を投影するようにしてもよい。
また、遊技者側に突出する突出部を備え、前透過板251は、前記突出部に設けられる。具体的には、パチンコ遊技機1は、後透過板261を有する第1構成部260と、前透過板251を有し、第1構成部260に対し遊技者側に突出するように形成された第2構成部250と、から構成されている。本実施例における突出部は、第2構成部250において開閉枠50の前面よりも遊技者側に突出した部分に該当し、該突出部に投影装置400から画像が投影される前透過板251が取付けられている。
よって、遊技者の近くに投影装置400から投影される画像が表示されるため迫力ある演出を行うことができ、遊技者に驚きを与えることができる。また、演出表示装置5と前透過板251との前後の距離を大きくとることができるため、奥行き感を好適に表現することができる。
また、透過性を有し、投影装置400と前透過板251との間で動作可能な可動体300L,300Rを備え、投影装置400は、可動体300L,300Rに投影した画像による演出を実行可能である。これによれば、演出表示装置5に表示される画像と前透過板251に投影される画像とを用いた演出(パチンコ遊技機1の第1演出状態)とは別に、演出表示装置5に表示される画像と可動体300L,300Rに投影される画像とを用いた演出(パチンコ遊技機1の第2演出状態)を行うことができる。すなわち、投影装置400による投影パターンを増加させることで、演出のバリエーションが広がり、遊技興趣が向上する。
また、可動体300L,300Rは、退避位置から近接するように左右方向に移動して中央部で一体化された後、可動体300L,300Rの一部が遊技盤2の開口2c及び後透過板261の孔部270を通して遊技盤2よりも前側であって、かつ、後透過板261と前透過板251との間の演出位置まで移動可能であるため、遊技者に対してインパクトを与えることができる。また、可動体300L,300Rを投影装置400の投影部から極力離して配置できるため、投影領域を極力大きくすることが可能となる。
また、本実施例では、合体位置から演出位置まで前方に向けて水平に移動することで、投影装置400の投影範囲に合致する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、合体位置から演出位置までの間などの移動範囲の一部において、投影装置400の投影光の光軸に沿って移動するようにしてもよい。このようにすることで、可動体を移動させながら画像を投影することが可能となるため、興趣が向上する。尚、この場合、移動に応じて投影部から可動体(被投影部)までの距離が変化しても画像の焦点が維持されるように制御することが好ましい。
尚、本実施例では、可動体300L,300Rは、それぞれ前方側に弧状に膨出した正面視略半円形状を成す立体形状に構成されていたが、これに限られず、例えば、動作可能であり且つ透過性を有する1枚の平板等であってもよい。
また、投影装置400は、前透過板251や可動体300L,300Rに投影された画像による演出(第1演出状態及び第2演出状態)の実行期間以外において、発光輝度を低下させた待機用画像を投影する。よって、演出を実行していないときに投影装置400からの光を極力目立たないようにすることができ、投影装置400からの光により遊技に影響が及ぶことを抑制できる。
尚、本実施例では、前透過板251や可動体300L,300Rに投影された画像による演出の実行期間以外においても投影装置400が画像を投影する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記演出の実行期間以外は、投影装置400の電源をOFF状態にしたりセーブモード等に移行するように設定してもよい。
また、本実施例では、前記演出の実行期間以外には、ロゴパネル320により、投影装置400の光が遮断される形態を例示したが、本発明は、これに限定されず、例えば、遮光性を有する非透光性部材から構成される可動体や、投影装置400の投影部に取付けた専用のシャッタ部材等により投影装置400の光を遮断できるようにしてもよい。
また、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、遊技者側に突出する突出部と、前記突出部に設けられ遊技部(例えば、遊技領域10等)を視認可能な透過部としての前透過板251及び後透過板261を備え、後透過板261は、少なくとも一部に特定部としての凸レンズ272を有し、前記遊技部の所定部位(例えば、第1始動入賞口)を、所定位置(遊技者の目線)から凸レンズ272を通して視認したときと前記所定位置から凸レンズ272を通さずに視認したときとで異なる態様で視認可能であるため、表現のバリエーションが広がり、遊技興趣が向上する。
具体的には、凸レンズ272を通して第1始動入賞口の近傍を視認したとき(開閉枠50を閉鎖時)には、凸レンズ272を通さずに第1始動入賞口の近傍を視認したとき(開閉枠50を開放時)に比べて、第1始動入賞口の近傍が大きく見える。つまり、遊技者の同一視点から凸レンズ272を通して第1始動入賞口の近傍を視認したときと、凸レンズ272を通さずに第1始動入賞口の近傍を視認したときとで第1始動入賞口の見え方が異なるため、遊技者に第1始動入賞口に注目させることができる。
また、特定部は、第1始動入賞口の周辺が拡大された態様で視認可能な凸レンズ272であるため、第1始動入賞口の周辺を流下する遊技球の様子を視認しやすくなり、遊技者に遊技意欲を向上させることができる。
具体的には、本実施例において、突出部は、第2構成部250において開閉枠50の前面よりも遊技者側に突出した部分を指し、該突出部が設けられていることにより、遊技者から第1始動入賞口までの距離が大きくなるため、遊技者から第1始動入賞口が見えにくくなるが、凸レンズ272により第1始動入賞口の周辺が拡大されて視認可能となるため、第1始動入賞口の周辺を流下する遊技球の様子を視認しやすい。
尚、本実施例では、特定部を凸レンズ272として説明したが、特定部を通して所定部位を視認したときと、特定部を通さずに所定部位を視認したときとで、所定部位の見え方が異なるものであれば特定部を自由に変更することができる。例えば、特定部は、該特定部を通して所定部位を視認したときと特定部を通さずに所定部位を視認したときとで、色彩、形状、大きさ、視認性など所定部位の視認態様等が異なる透過性部材にて構成されていれば、レンズ部材に限定されるものでなく、例えば、特定部を通して所定部位を視認したときに特定部を通さずに所定部位を視認したときよりも視認性が向上する(視認容易なとなる)ものだけでなく、視認性が低下する(視認困難となる)ものでもよい。
また、所定部位の遊技者側に設けられる導光板装置や透過液晶などの電動部材を特定部としてもよい。導光板装置の場合、導光板演出を実行した場合と実行しない場合とで導光板を通した所定部位の視認態様が異なればよく、透過液晶の場合、透過状態にしたときと非透過状態にした場合とで所定部位の視認態様が異なればよい。
また、所定部位は、遊技球が進入可能な第1始動入賞口であることから、遊技者が遊技に関わる第1始動入賞口を視認しやすくなるため、遊技興趣が向上する。尚、所定部位は、第1始動入賞口に限られず、例えば、第2始動入賞口や大入賞口、一般入賞口等の他の入賞口や、通過ゲート41のような遊技球が通過可能な領域等であってもよい。さらに尚、所定部位は、上記のような入賞口等に限られず、遊技部内に設けられた役物や装飾部、遊技盤2の所定部位、演出表示装置5や第1特別図柄表示器4Aなど各種表示器であってもよい。
また、透過部は、遊技部より遊技者側に配置される後透過板261と、後透過板261より遊技者側に配置される前透過板251と、を有し、凸レンズ272は、後透過板261の一部に設けられる。これによれば、第1始動入賞口(所定部位)の近くに配設される後透過板261の一部に凸レンズ272(特定部)を配置することで、第1始動入賞口を認識しやすくすることができる。
尚、本実施例では、後透過板261の一部に凸レンズ272等の特定部が設けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、透過部を構成する前透過板251の一部に特定部が設けられていてもよいし、前透過板251及び後透過板261の一部に特定部がそれぞれ設けられていてもよい。
また、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、遊技者側に突出する突出部と、前記突出部に設けられ遊技部(例えば、遊技領域10等)を視認可能な透過部と、を備え、前記透過部は、遊技部より遊技者側に配置される後透過板261と、後透過板261より遊技者側に配置される前透過板251と、を有し、前透過板251と後透過板261との間に装飾体310を設けたため、装飾のバリエーションが広がり、遊技興趣が向上する。具体的には、突出部は、第2構成部250において開閉枠50の前面よりも遊技者側に突出した部分を指し、該突出部を構成する後透過板261と前透過板251との間の空間を装飾体310により装飾性を向上させることができる。
また、装飾体310は、駆動源により駆動しない非電動式の部材であるため、前透過板251と後透過板261との間に装飾体310を設置する作業が簡便である。例えば、前透過板251と後透過板261を備える窓部ユニット51Aは、開閉枠50に対して着脱可能であるが、本実施例の装飾体310は非電動式の部材であることから、開閉枠50に対する窓部ユニット51Aの着脱に際し、装飾体310の配線作業を必要としない。尚、本実施例では、装飾体310は、非電動式の部材である形態を例示したが、例えば、駆動源により駆動する可動体等の電動式の部材であっても構わない。
また、振動を発生可能な振動発生手段としての振動モータ302を装飾体310とは別個に備え、装飾体310は、振動モータ302が駆動したときに振動可能であるため、装飾体310を用いた演出バリエーションが広がり、遊技興趣が向上する。具体的には、振動モータ302を振動させると、その振動によりパチンコ遊技機1の本体(例えば、開閉枠50、窓部ユニット51A等)にも伝わる。前述のように、装飾体310は第2構成部250の内壁面から吊支されているため、パチンコ遊技機1の本体に伝わる振動により装飾体310が揺動するようになる。これによれば、前述した前透過板251による表示演出や演出表示装置5による表示演出とは異なる装飾体310を用いた演出を行うことができるため、演出のバリエーションが広がり、興趣が向上する。
また、装飾体310は、前透過板251と後透過板261との間の第2周壁部253aに対して取外し可能である。具体的には、装飾体310は、フック310bを備え、該フック310bを第2周壁部253aに設けられた孔部(図示略)に係止させることにより、第2周壁部253aに吊支されるようになっている。これによれば、複数の機種間で装飾体310のみを入れ替えることができるため、機種ごとに装飾体に適合する窓部ユニット51Aを用意する必要がない。
尚、装飾体310は、前透過板251と後透過板261との間に形成される空間を構成する部材に対して着脱可能であれば、前透過板251と後透過板261との間に対して着脱する手段は、フック310bに限られず、自由に変更することができる。
また、後透過板261は、遊技部における遊技球の流下領域(例えば、遊技領域10)と連通する孔部270(開口)と、装飾体310が孔部270を介して遊技領域10に落下することを規制するための異物進入阻止部材280(規制手段)と、を備える。具体的には、異物進入阻止部材280における第2壁部282は、後透過板261の背面よりも後方側に延出しており、且つセンター飾り枠52の内側に配設されている。
これによれば、装飾体310が振動などにより落下しても遊技領域10に進入し難くなるため、遊技に影響を及ぼすことを回避できる。尚、装飾体310が落下したことを検出するセンサを設け、演出制御用CPU120は該センサからの情報に基づいてエラー報知などを行うようになっていてもよい。
また、装飾体310は、振動(揺動)した場合においても孔部270を介して前方の演出位置まで移動してきた可動体300L,300Rと接触しないように前透過板251と後透過板261との間に形成される空間内に設けられることが好ましい。このようにすることで、可動体300L,300Rや装飾体310の破損や可動体300L,300Rの故障を抑制できる。
さらに、装飾体310は、振動(揺動)した場合においても投影装置400からの画像の投影領域に進入しないように前透過板251と後透過板261との間に形成される空間内に設けられることが好ましい。このようにすることで、装飾体310により投影画像の視認性が低下することを抑制できる。
また、ボタン用LED811は、遊技者が遊技中に押下げ操作するプッシュボタン31Bに設けられている。これにより、プッシュボタン31Bから出射された光によってパチンコ遊技機1の演出効果を高めることができるとともに、出射された光により遊技領域10の視認性を阻害することを抑制することができる。
また、プッシュボタン31Bは、設置面から突出した半球状のレンズカバー832を有しており、突出したレンズカバー832の全面から光を出射する。これにより、あらゆる方向に光を出射することでパチンコ遊技機1の演出効果を高めることができる。また、このように演出効果を高めつつも、遊技領域10の視認性を阻害することを抑制することができる。
また、所定演出を実行していないとき、プッシュボタン31Bから出射する光の色を、背景の色と同じ色か同系色としている。これにより、背景の色と同じ色の光が前透過板251に映り込んだとしても、たとえその光が明るくても反射光を目立ちにくくすることができる。これにより、所定演出を実行していないとき、後方の普通入賞球装置6Aの視認性を大きく阻害することを防止することができ、遊技領域10の視認性を阻害することがない。
また、所定演出を実行していないとき、プッシュボタン31Bから出射する光の輝度を、普通入賞球装置6Aの左方及び右方に設けられた後方発光部810が出射する光の輝度よりも低く設定している。これにより、普通入賞球装置6Aの周囲を明るくする後方発光部810の光の効果を阻害することを抑制することができる。
なお、プッシュボタン31Bから出射された光の前透過板251への映り込みを抑制するための形態は上記に限定されず、さらに様々な変形及び応用が可能である(上記構成を削除してもよい)。他の例について説明する。図25は、近傍に光遮蔽部850が設けられたプッシュボタン31Bを中心とした概略図であり、(a)はプッシュボタン31Bから出射された光が進行する様子を示した図、(b)は(a)中の矢視Bから見た図である。なお、光遮蔽部850以外の構成については、上記の形態と同様であるため、詳細な説明は省略するものとする。
図25に示すように、光遮蔽部850は、中空の球殻を四等分に切断したような形状をなしており、半球状のプッシュボタン31Bの後ろ側略半分を上方から覆う。光遮蔽部850は、例えば遮光性の合成樹脂から構成されており、プッシュボタン31Bから後方に向けて出射された光を遮断する。これにより、図25(a)に示すように、プッシュボタン31Bから前方に向けた光(L3)のみがそのまま進行し、前透過板251への光の映り込みを抑制することができる。また、プッシュボタン31Bの前方は光遮蔽部850により覆われておらず開放した状態のため、遊技者にプッシュボタン31Bの押下操作を確実に実行させることが可能である。
なお、光遮蔽部850は、図25(a)の矢印Y1で示すように、実線で示す状態と、二点鎖線で示す状態との間で変化可能に回動する構成としてもよい。これにより、前透過板251に光の映り込みを抑制したいとき、例えば、プッシュボタン31Bを第1発光態様で発光させるような状況下で、光遮蔽部850を実線で示す位置にしてプッシュボタン31Bを覆った状態としてもよい。これにより、プッシュボタン31Bからの光を遮断し、プッシュボタン31Bから出射される光の量を抑制し、明るさを低下させることができる。一方で、前透過板251に光を映り込ませてもよいとき、例えば、プッシュボタン31Bを第2、第3発光態様で発光させるような状況下で、光遮蔽部850を二点鎖線で示す位置にしてプッシュボタン31Bを覆わない状態としてもよい。これにより、普通入賞球装置6Aが注目されているときに映り込んだプッシュボタン31Bからの光によって、普通入賞球装置6Aが視認し難くなることを抑制することができる。
また、プッシュボタン31Bの操作有効期間を設定し、操作有効期間外のときは光遮蔽部850を図25(a)の実線で示すようにプッシュボタン31Bの一部を覆うようにし、操作有効期間内のときは光遮蔽部850を図25(a)の二点鎖線で示すようにプッシュボタン31Bを覆わない状態としてもよい。これにより、プッシュボタン31Bの操作を容易に行えるとともに、プッシュボタン31Bを操作するタイミングであることを確実に遊技者に知らせることができる。
また、プッシュボタン31Bを、矢印Y2に示すように上下方向に沿って移動可能な構成としてもよい。図25(a)において実線で示すプッシュボタン31Bは中間位置にあるものとし、プッシュボタン31Bは中間位置から上方に移動することで上方位置まで移動し、中間位置から下方に移動することで下方位置まで移動することが可能である。プッシュボタン31Bが、下方位置あるいは中間位置から上方位置まで移動する場合、実線で示す光遮蔽部850を矢印Y1に沿って回動させて、二点鎖線で示す光遮蔽部850の位置まで退避させる。これにより、光遮蔽部850が、上下動するプッシュボタン31Bに当たってしまうという不具合を防止することができる。また、プッシュボタン31Bが下方位置にある場合、光遮蔽部850は2点鎖線で示すように収容された状態とされる。この状態から、プッシュボタン31Bが上方に移動して突出すると同時に、光遮蔽部850を矢印Y1に沿って回動させてプッシュボタン31Bを覆う位置まで移動させるようにしてもよい。これにより、プッシュボタン31Bから出射された光の前透過板251への映り込みを抑制することができる。
また、プッシュボタン31Bから出射された光の前透過板251への映り込みを抑制するための他の例について説明する。図26は、前透過板の前面に反射抑制シートを貼付した場合のプッシュボタンから出射された光が進行する様子を示した図である。
図26に示すように、前透過板251の前面であり、プッシュボタン31Bから後方へ出射された光が反射する領域(反射領域、映り込み領域)に、反射抑制シート860を貼付する。反射抑制シート860は、前透過板251の全面にわたって貼付してもよいが、少なくともプッシュボタン31Bからの光が反射される領域(反射領域、光が映り込む領域)をカバーする範囲に貼付される。反射抑制シート860は、例えば、外光を異なる界面で反射し、反射した2つの光が干渉により打ち消しあうことにより反射を抑制する既存のシート材を用いることができる。これにより、プッシュボタン31Bから出射され、前透過板251に向かう光の反射を抑制でき、前透過板251への映り込みを抑制することができる。
また、上記の形態では、プッシュボタン31Bから出射される光が前透過板251に映り込むことによって遊技領域10の視認性が低下するのを抑制する例について記載した。しかしながら、前透過板251に映り込む光を出射する発光体は、プッシュボタン31Bに限定されない。例えば、反射光を出射する発光体として、開閉枠50に設けられた装飾ランプ、その他の操作手段、あるいは遊技者が所有する遊技価値(たとえばカード残高、持玉数、あるいは貯玉数等)の表示部であってもよく、これらから出射される光の発光態様を上記の形態と同様とすることにより、遊技領域の視認性の低下を抑制することができる。
また、図25に示す光遮蔽部850は、上記の形態に限定されない。例えば、発光体が四角であれば、矩形状の庇を発光体の一部に被せて光を遮断するようにしてもよいし、鉛直の壁体を発光体の近傍に立設させて前透過板251に向かう光を遮断するようにしてもよい。また、発光体を取付面に形成された凹部に埋没するように配置し、凹部を構築する壁体によって前透過板251に向かう光を遮断するようにしてもよい。
また、上記の形態では、普通入賞球装置6Aの前方の前透過板251の面に、プッシュボタン31Bから出射される光が映り込む例について説明したが、光が映り込む位置については特に限定されない。例えば、普通可変入賞球装置6Bや特別可変入賞球装置7が視認される前透過板251の位置に、反射光が映り込む場合においても、本願発明を適用することができる。この場合においても、反射抑制シート860を、光が映り込む領域をカバーする範囲に貼付することにより、前透過板251で反射する光を抑制することができる。
なお、プッシュボタン31Bの発光態様は、図23に示した2つの例に限定されない。ここで発光態様とは、例えば、発光する色、輝度、点灯または点滅、点滅速度等含んでいる。なお、上述のように、発光する光の輝度を高くするか低くするかの輝度の条件と、及び発光する光の光色を背景色と同色(あるいは同系色)とするか異なる色にするかの光色の条件との2条件を適切に設定されていれば、その他の条件は自在に組み合わせることが可能である。具体的には、前述の2条件が満足される範囲内であれば、光の色、及び輝度は適宜決定することができるし、出射光を点灯させたり点滅させたりすることができる。
また、プッシュボタン31Bを第2発光態様で発光させる所定演出としては、スーパーリーチの演出を実行している場合に限定されない。例えば、プッシュボタン31Bのボタン操作有効期間に行われる演出を所定演出として、プッシュボタン31Bを第2発光態様で発光させるようにしてもよい。また、プッシュボタン31Bが操作されたことに伴って実行されるボタン演出を所定演出として、プッシュボタン31Bを第2発光態様で発光させるようにしてもよい。
また、パチンコ遊技機1が遊技されておらず、デモンストレーション表示がなされている場合には、プッシュボタン31Bの発光態様は、第1〜第3発光態様の何れであってもよいし、他の発光態様であってもよい。デモンストレーション中であっても、プッシュボタン31Bを発光させることにより、遊技機選びをしている者にパチンコ遊技機1を目立たせることができる。
また、上記の形態では、上方から下方に向けて漸次後側に傾斜する前透過板251を有するパチンコ遊技機1を例に説明した。しかしながら、通常のパチンコ遊技機のように鉛直に設置されたガラス板に、反射光が映り込む場合にも、本願発明を適用することができる。例えば、光の出射元となるプッシュボタンが、図20に示す場合よりも大きく上方に突出している場合には、出射された光がガラス面に反射され反射光としてガラス面に映り込む。このような反射光によって、遊技領域の視認性の低下を抑制するために、本発明を適用することができる。
次に、変形例について図27及び図28に基づいて説明する。図27は、(A)は本発明の変形例1を示す説明図、(B)は本発明の変形例2を示す説明図である。図28は、本発明の変形例3を示す説明図である。
(変形例1)
図27(A)に示されるように、本変形例1の窓部ユニット511Aは、開口(例えば、孔部270)を有さない平板状の後透過板512を備え、後透過板512の前面側に正面視において該後透過板512と略同一形状の透過性部材291が固定されている。この透過性部材291は、前透過板251及び後透過板261よりも低い明度で着色されている。尚、前記実施例のように、可動体300L,300R等が前透過板251と後透過板261との間まで移動することがない場合には、開口(例えば、孔部270)を有さない平板状の後透過板512を使用することが好ましい。このようにすることで、開口を介して遊技球や部品等が前透過板251と後透過板261との間に入り込んでしまうことを抑制できる。
(変形例2)
また、図27(B)に示されるように、本変形例2の本変形例2は、後透過板512の背面側に正面視において該後透過板512と略同一形状の透過性部材292が固定されている。この透過性部材292は、前透過板251及び後透過板261よりも低い明度で着色されている。
変形例1及び2に示す透過性部材291,292のように、透過性を有するとともに、前透過板251及び後透過板261よりも低い明度で着色された部材であり、且つ前透過板251の前後に重畳する位置であれば、投影装置400から前透過板251に投影される画像のコントラストを鮮明にすることができるため、透過性部材の前後位置を自由に変更しても構わない。また、後透過板512のように必ずしも開口を有していなくてもよい。尚、後透過板261の構成を省略してもよい。さらに尚、透過性部材をフィルム状に構成し、前透過板251や後透過板261に貼り付けるようにしてもよい。
(変形例3)
図28(A)に示すように、本変形例3のパチンコ遊技機1000は、投影装置401と、スクリーン402と、反射板403と、を備えている。投影装置401は、通常時において、前方に映像を投影するようになっている。スクリーン402は、投影装置401の下方に前方を向いて配設されている。反射板403は、投影装置401の前方に配置されており、投影装置401から前方に投影される映像を、該反射板403の下側後方に反射するスクリーン402に向けて反射する。これにより、スクリーン402上での表示演出を行うことができる。
図28(B)に示すように、投影装置401は、図示しない左右方向に延びる回動軸により回動可能となっている。投影装置401の投影部を下方側に向けて回動させることにより、投影装置401から投影される映像が反射板403から外れ、前透過板251に投影される。これにより、前透過板251上での表示演出を行うことができる。
このように、スクリーン402上での表示演出と、前透過板251上での表示演出と、のいずれか一方を用いて所定の演出を行うようになっていてもよい。また、本変形例3では、反射板403を用いているため、スクリーン402上での表示演出と、前透過板251上での表示演出と、の切り換えを即座に行うことができる。また、反射板403をロゴパネル320のような可動体等に設けてもよい。
また、投影装置401のように投影位置を変化可能に設けることで、例えば、上記のように投影位置を前透過板251からスクリーン402に切替可能とするだけでなく、例えば、一の非投影部において第1投影位置と第2投影位置とを含む複数の投影位置に切替可能としてもよい。
尚、前記実施例では、投影領域Z1は、正面から見て盤面板200の開口2c及び後透過板261の孔部270内にほぼ収まるようになっており、遊技領域10と前後に重畳しないようになっている形態を例示したが、本発明はこれに限られず、遊技領域10と前後に重畳してもよい。この場合、前透過板251に投影される画像の輝度を低下させ、遊技領域10を流下する遊技球が遊技者から見えにくくなることを回避することが好ましい。
また、前記実施例では、パチンコ遊技機1の第1演出状態において、演出表示装置5に表示される画像と、前透過板251に投影された画像と、が遊技者から見て前後に重畳する形態を例示したが、本発明はこれに限られず、表示手段よりも遊技者側に被投影部が配設されていれば、表示手段に表示される画像と、被投影部に投影された画像とが遊技者から見て上下左右斜めにずれていてもよい。
また、前記実施例では、第1演出状態及び第2演出状態において、投影装置400から画像が投影される被投影部が1つ設けられている形態(被投影部においては前透過板251、第2演出状態においては可動体300L,300R)を例示したが、本発明はこれに限られず、投影装置400を用いた演出を行う際に、複数の被投影部に同時に投影装置400からの画像を投影するようになっていてもよい。
また、前記実施例において、例えば、開閉枠50の開放を検知する扉開放検知手段(例えば、扉開放検出スイッチなど)を設け、演出制御用CPU120は、投影装置400により第2構成部250に設けられた被投影部(例えば、前透過板251や透過性部材290など)に画像を投影しているときに扉開放検出スイッチから扉開放検出信号を受信した場合、投影光の輝度を低下させたり、画像の投影を中断(停止)したりするようにしてもよい。このようにすることで、遊技者や開閉枠50を開放した店員等に投影光が直接照射されて不快感を与えることを防止できる。
(変形例4)
上記実施例では、可動体300L,300Rは、可動体モータ301L,301Rにより退避位置(原点位置)から合体位置に向けて左右方向に移動した後、合体位置から演出位置に向けて斜め下方向に移動するようにしているが、可動体の動作態様はこれに限定されない。図29に示す変形例4のように、本発明の変形例としての可動体1300のように、水平進出動作と回動動作との二段階動作をするようにしてもよい。例えば、図29に示す変形例4では、可動体1300が動作するためのベース部700Aの少なくとも一部(例えば、回転軸1305)を、第2構成部250と第1構成部260との間に備え、可動体1300のベース部700Aが待機位置(原点位置P0)から第1位置P1に移動することにより、可動体1300が前進する第1動作ACT1(例えば、水平方向への移動)が可能であり、この第1動作ACT1の後に可動体1300の回転体1300Aが回転軸1305を回転軸心として回動して遊技者側に向かう第2位置P2に移動する第2動作ACT2と、が実行可能としている。
ベース部700Aは、裏カバー70に水平移動可能に支持されている。具体的には、ベース部700Aは、裏カバー70に対して水平前方方向に向けて延びるように固定された図示しないレールに沿って前後方向に移動可能に取付けられている。ベース部700Aは、図示しない水平駆動源(例えば、ラックとピニオンと駆動モータなど)によって、前後方向に移動可能となっている。ベース部700Aの回転体1300Aは、図示しない回動駆動源(例えば、ギアと駆動モータなど)によって、回転軸1305を回転軸心として回動可能となっている。
ベース部700Aの前面部(つまり、遊技者から見える前面部分)には、所定の装飾表示(例えば、当該遊技機の機種名、タイトル、キャラクタ名、遊技状態情報などの文字、当該遊技機に関する模様、図形のうちの少なくとも一つを有する装飾的表示)が施された装飾表示部700Bが設けられている。ここでは、装飾表示部700Bは、図32(A2)に示す「チャンス!」などの遊技状態情報の文字が表示可能な液晶表示パネルとしている。また、装飾表示部700Bは、前記の液晶表示パネルなどの表示装置に替えて、遊技状態情報などの文字が形成された導光板を有し、かかる遊技状態情報を発光表示可能な構成としてもよい。ベース部700Aの内側には、第2位置P2に回動する前の回転体1300Aが収納されており、この回転体1300Aが装飾表示部700Bの背後に位置していることから、ベース部700Aが原点位置P0から第1位置P1に移動しただけでは、回転体1300Aが遊技者から見えないようになっている。また、可動体1300は、図29に示すように、演出表示装置5(表示手段)に重畳しない位置(あるいは、一部が表示手段に重畳する位置であってもよい)である原点位置P0から第1位置P1に動作可能であることから、ベース部700Aが原点位置P0から第1位置P1に移動しただけでは、可動体1300が演出表示装置5を隠したりしない。
そして、この第1動作ACT1の後に、回転体1300Aが回転軸1305を回転軸心として回動して遊技者側に向かう第2位置P2に移動する第2動作ACT2をすることにより、可動体1300の回転体1300Aが突然に第2位置P2に出現してくるので、遊技者に驚きを与えることができる。このため、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。つまり、可動体1300が動作するためのベース部700Aの少なくとも一部(例えば、回転軸1305)を、第2構成部250と第1構成部260との間に備えているので、第2構成部250と第1構成部260との間に位置するベース部700Aから回転体1300Aが動作して、該回転体1300Aが第2構成部250と第1構成部260との間に出現する。これにより、遊技者に驚きのある可動体演出を提供できる。
また、可動体1300は、ベース部700Aによって、第2構成部250に対向するように出現する動作が可能であるので、回転体1300Aがいきなり第2構成部250に対向するように出現させることができる。これにより、遊技者に驚きのある可動体演出を提供できる。
また、回転体1300Aの前面側(つまり、回転体1300Aが第2位置P2に回動した状態にて遊技者から見える面側)には、図32(A3)に示す「リーチ発展!」などの遊技状態情報の文字が形成された第1導光板と図32(B3)に示す「当確!」などの遊技状態情報の文字が形成された第2導光板とが積層された導光表示部を備えており、それぞれの文字を選択的に導光表示が可能となっている。なお、このような導光表示部に替えて、液晶表示パネルなどの表示装置を備えるようにしてもよい。そして、図29に示すように、回転体1300Aが第2位置P2に回動すると、回転体1300Aが演出表示装置5の上半分を隠すことになるため、回転体1300Aの出現と演出表示装置5の下半分の表示とで相互演出効果を生じさせることができる。なお、回転体1300Aが第2位置P2に回動した状態において、この回転体1300Aが演出表示装置5の全部を隠すようにしてもよい。この場合は、回転体1300Aの出現による演出効果をより強調することができる。
ベース部700Aは、第2構成部250に向かって進出可能であるので、遊技者に驚きのある可動体演出を提供できる。具体的には、ベース部700Aを第2構成部250に向かって進出させた後に回転体1300Aを第2構成部250と第1構成部260との間に出現させることができ、ベース部700Aの進出後に回転体1300Aが出現するといった可動体演出を提供することができる。
また、窓部51は、図29に示すように、第2構成部250と第1構成部260との距離が第1距離(例えば、離間寸法L2)である第1部位(下方部位)と、該第1距離よりも距離の大きい第2距離(例えば、離間寸法L1)である第2部位(上方部位)とを有し、ベース部700Aは、その少なくとも一部(例えば、回転軸1305)が上方部位に位置可能である。このため、遊技者に近い位置のベース部700Aから回転体1300Aが出現するので、遊技者に驚きのある可動体演出を提供できる。なお、図29に示すように窓部51の第2構成部250が下向き傾斜面の場合には、パチンコ遊技機1001の側面視で上部角部にベース部700Aが進出するようにしているが、例えば、窓部51の第2構成部250が上向き傾斜面の場合には、パチンコ遊技機1001の側面視で下部角部にベース部700Aが進出するようにしたり、窓部51が側面視で高さ方向の中央箇所が突出する場合には、パチンコ遊技機1001の側面視で中央突出部にベース部700Aが進出するようにしたりしてもよい。つまり、窓部51は、上方部位よりも下方部位の方が、第2構成部250と第1構成部260との距離が長い構成や、上方部位及び下方部位よりも中央部位の方が、第2構成部250と第1構成部260との距離が長い構成としてもよく、ベース部700Aは、その少なくとも一部(例えば、回転軸1305)が、第2構成部250と第1構成部260との距離が長い部位に位置可能としてもよい。また、これらとは逆に、ベース部700Aは、その少なくとも一部(例えば、回転軸1305)が、第2構成部250と第1構成部260との距離が短い部位に位置可能としてもよい。この場合には、ベース部700Aの少なくとも一部(例えば、回転軸1305)が、距離の短い部位に位置し、回転体1300Aが回転軸1305を回転軸心として回動してこの回転体1300Aが出現するので、遊技者に驚きのある可動体演出を提供できる。
なお、ベース部700Aの少なくとも一部(例えば回転軸1305)を、第2構成部250と第1構成部260との間に備えるとしているが、この回転軸1305に限定されない。ベース部700Aの少なくとも一部として、例えば、伸長部、延出部、拡張部、進出部、放射部などの各種のアクチュエータ(機械要素)を、第2構成部250と第1構成部260との間に備えるようにしてもよい。
さらに、図30に示すように、可動体1300は、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作速度が異なるようにしてもよい。第1動作ACT1(原点位置P0から第1位置P1への移動)は第1速度V1で実行される。第2動作ACT2(第1位置P1から第2位置P2への移動)は第2速度V2で実行される。第2動作ACT2の動作速度(第2速度V2)は第1動作ACT1の動作速度(第1速度V1)よりも大きい。例えば、第1速度V1、V2は最大速度、平均速度などとしてもよい。詳しくは、変形例4のS502の処理では、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図30に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定すればよい。
図30に示すように、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合は、「実行なし」が15%、「実行あり」で「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が55%の確率で決定され、「実行あり」で「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が30%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、「実行なし」が10%、「実行あり」で「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が20%の確率で決定され、「実行あり」で「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が70%の確率で決定される。大当りの場合には、ハズレの場合よりも可動体演出が実行され易くなっており、可動体演出について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合よりも、「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」の可動体演出が実行され易くなっており、可動体1300が図29に示す第2動作ACT2を実行する可動体演出について、大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合にも、「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が実行されるため、可動体1300が図29に示す第1動作ACT1を実行する可動体演出についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
変形例4によれば、可動体1300は、原点位置P0から第1位置P1に動作(移動)する第1動作ACT1と、第2構成部250と第1構成部260との間において第1位置P1から第2位置P2に動作(回動)する第2動作ACT2と、が実行可能である。特に、第2動作ACT2では、可動体1300の回転体1300Aが第2構成部250と第1構成部260との間で回転軸1305を回転軸心として回動して遊技者側に向かう第2位置P2に出現するので、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。また、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作速度が異なる。このため、多様性のある可動体演出を提供することができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
例えば、第2動作ACT2の動作速度(第2速度V2)は第1動作ACT1の動作速度(第1速度V1)よりも大きいとしている。このため、遊技者にとって遠い第1位置P1の動作速度よりも、遊技者に近い第2位置P2の動作速度の方が速いので、迫力のある可動体演出を提供できる。
なお、第2動作ACT2の動作速度(第2速度V2)は第1動作ACT1の動作速度(第1速度V1)よりも小さいとしてもよい。この場合には、前透過板251と後透過板261との間に形成された空間部S内にある可動体1300の動作速度が遅くなっているので、第2動作ACT2における可動体1300の振動など(進行方向とは異なる方向の振動など)が低減され、可動体1300が周囲の構成部材(例えば前透過板251など)に接触することを抑制できる。このため、可動体1300の第2動作ACT2による故障を低減することができる。
なお、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで、動作速度、動作範囲、動作経路及び動作方向のうちの少なくとも一つが異なるようにしてもよい。なお、この変形例4では、図30に示すように第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作速度が異なっており、図29に示すように第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作方向も異なっている。例えば、動作範囲については、第2動作ACT2の方が第1動作ACT1よりも動作範囲が大きいとしたり、その逆に小さくしたりしてもよい。また、動作経路については、第2動作ACT2の方が第1動作ACT1よりも動作経路が大きいとしたり、その逆に小さくしたりしてもよい。また、動作方向については、第2動作ACT2は第1動作ACT1とは異なる方向によりも動作経路が大きいとしたり、その逆に小さくしたりしてもよい。
また、図30に示すように、可動体1300は、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作に伴う発光手段(例えば、可動体LED1350Aなど)の発光態様が異なるようにしてもよい。第1動作ACT1(原点位置P0から第1位置P1への移動)は第1発光態様(例えば輝度I1)で実行される。第2動作ACT2(第1位置P1から第2位置P2への移動)は第2発光態様(例えば輝度I2)で実行される。第2動作ACT2の輝度I2は第1動作ACT1の輝度I1よりも小さい。詳しくは、前述の図41に示すS502の処理では、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定すればよい。
上述したように、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作に伴う発光手段(例えば、可動体LED1350Aなど)の発光態様が異なるので、多様性のある可動体演出を提供することができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
例えば、第2動作ACT2の第2発光態様(例えば輝度I2)は第1動作ACT1の第1発光態様(例えば輝度I1)よりも小さいとしている。このため、可動体1300が遊技者側に近づいたときの眩しさを低減することができる。
なお、第2動作ACT2の第2発光態様(例えば輝度I2)は第1動作ACT1の第1発光態様(例えば輝度I1)よりも大きいとしてもよい。この場合には、可動体1300が遊技者側に近づいたときの方が眩しくすることができ、インパクトのある発光演出を提供することができる。
また、可動体1300の発光手段(例えば、可動体LED1350Aなど)の第1発光態様と第2発光態様として輝度が異なるとしているが、光量、発光色、点滅間隔、発光シーケンス(例えば可動体LED1350Aなどが点灯する順番など)などの少なくとも一つが異なるようにしてもよい。
また、図30に示すように、可動体1300は、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作に伴う音出力手段(例えば、スピーカ8L,8Rなど)の演出音が異なるようにしてもよい。第1動作ACT1(原点位置P0から第1位置P1への移動)では、第1演出音態様(例えば音量Vo1)の演出音が出力される。第2動作ACT2(第1位置P1から第2位置P2への移動)では、第2演出音態様(例えば音量Vo2)の演出音が出力される。第2動作ACT2の音量Vo2は第1動作ACT1の音量Vo1よりも大きい。
上述したように、可動体1300は、第2構成部250と第1構成部260との間に進入しない第1位置P1に動作する第1動作ACT1と、第2構成部250と第1構成部260との間に進入する第2位置P2に動作する第2動作ACT2と、が実行可能である。特に、第2動作ACT2では、可動体1300が第2構成部250と第1構成部260との間に進入する第2位置P2に動作するので、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。また、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで動作に伴う(例えば、スピーカ8L,8Rなど)の演出音が異なる。このため、多様性のある可動体演出を提供することができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
例えば、第2動作ACT2の第2演出音態様(例えば音量Vo2)の演出音は第1動作ACT1の第1演出音態様(例えば音量Vo1)の演出音よりも大きいとしている。このため、可動体1300の遊技者に近い第2動作を演出音によって盛り上げることができる。このため、迫力のある可動体演出を提供できる。
なお、第2動作ACT2の第2演出音態様(例えば音量Vo2)の演出音は第1動作ACT1の第1演出音態様(例えば音量Vo1)の演出音よりも小さいとしてもよい。この場合には、可動体1300の遊技者に近い第2動作を、あえて演出音による演出を弱めることで、可動体1300の第2動作ACT2自体に注目させることができる。例えば、静寂効果によって可動体1300の第2動作ACT2に注視させることができる。このため、迫力のある可動体演出を提供できる。
また、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで、動作に伴う演出音の音量が異なるとしているが、これに限定されない。第1動作ACT1と第2動作ACT2とで、動作に伴う演出音の音量、音程、テンポ、楽曲、メロディなどのうちの少なくとも一つが異なるようにしてもよい。一例として、楽曲が異なる例としては、第1動作ACT1の第1演出音態様は例えば楽曲Aが所定音量で再生され、第2動作ACT2の第2演出音態様は例えば楽曲Bが所定音量(楽曲Aのときと同じ音量)で再生されるようにしてもよい。また、楽曲及び音量が異なる例としては、第1動作ACT1の第1演出音態様は例えば楽曲Aが第1音量で再生され、第2動作ACT2の第2演出音態様は例えば楽曲Bが第2音量(楽曲Aのときの第1音量とは異なる音量)で再生されるようにしてもよい。
図30に示すように、可動体1300は、第1動作ACT1の実行後に第2動作ACT2を実行する場合と、第1動作ACT1の実行後に第2動作ACT2を実行せずに原点位置P0に戻る場合とがあり、第1動作ACT1と第2動作ACT2とで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるので、可動体演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。例えば、第1動作ACT1よりも第2動作ACT2の方が、期待度が高い場合には、第2動作ACT2が第1動作ACT1よりも遊技者に近い位置での動作演出となることと相まって、可動体演出の効果を高めることができる。
また、演出制御用CPU120が飾り図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、図31(A)に示すように、変動開始から変動停止までの複数のタイミングにおいて各種の予告演出が実行可能となっている。これらの予告演出としては、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、有利なリーチに発展するか否かを示唆するリーチ発展予告、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出などがある。上記実施例や変形例の可動体演出をこれらの予告演出において実行するようにしてもよい。
リーチ発展予告時の可動体演出の決定例としては、図31(B)に示すように、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図31(B)に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出の動作パターンを決定すればよい。なお、可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンを決定するようにしてもよい。図31(B)に示すように、スーパーリーチ変動パターンの場合は、「第1動作ACT1のみ」が30%の確率で決定され、「第1動作ACT1後に第2動作ACT2」が70%の確率で決定される。スーパーリーチに発展する場合には、「第1動作ACT1のみ」の可動体演出よりも「第1動作ACT1後に第2動作ACT2」の可動体演出が実行され易くなっており、可動体演出について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
リーチ発展予告時の可動体演出は、例えば、図32(A1)に示すように、ノーマルリーチ演出が開始され、スティックコントローラ31Aの操作を促進する操作促進画像が表示される。遊技者がスティックコントローラ31Aを操作すると、図31(B)に示す可動体演出決定用テーブルを用いて第1動作ACT1に決定された場合には、図32(A2)に示すように、ベース部700Aの装飾表示部700Bに「チャンス!」などの遊技状態情報の文字が表示されており、可動体1300が第1動作ACT1(図29に示す可動体1300が原点位置P0から第1位置P1に移動)を行う。図31(B)に示す可動体演出決定用テーブルを用いて第2動作ACT2に決定された場合には、図32(A2)に示す可動体1300が第1動作ACT1を行った後、図32(A3)に示すように第2動作ACT2(図29に示す可動体1300が遊技者側に向かって第2位置P2進出)を行う。このとき、回転体1300Aに「リーチ発展!」などの遊技状態情報の文字が表示される。そして、図32(A4)に示すように、スーパーリーチ演出が表示され、可動体1300が原点位置P0に復帰する。なお、第1動作ACT1のみの場合には、スーパーリーチに発展しないとしてもよい。また、図31(B)に示す決定例には、可動体1300が動作せずにリーチ発展を示すリーチ発展パターンを選択可能に備えるようにしてもよい。
大当り予告時の可動体演出の決定例としては、図31(C)に示すように、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図31(C)に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出の動作パターンを決定すればよい。また、スーパーリーチA(ハズレ)変動パターンの場合は、可動体演出が実行されない。つまり、可動体1300が動作せず、原点位置P0に止まったままとなる。一方、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合は、「第1動作ACT1後に第2動作ACT2」の可動体演出が実行される。図29に示すように可動体1300が第1動作ACT1した後に第2動作ACT2を実行する可動体演出について、大当りの期待感を持つことができ、可動体1300が動作すれば(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)大当りとなることを知る(大当り確定予告)ことができ、遊技の興趣が向上する。
大当り予告時の可動体演出は、例えば図32(B1)に示すように、スーパーリーチ演出が開始され、煽り演出においてスティックコントローラ31Aの操作を促進する操作促進画像が表示される。遊技者がスティックコントローラ31Aを操作すると、図32(B2)に示すように、ベース部700Aの装飾表示部700Bに「チャンス!」などの遊技状態情報の文字が表示されており、可動体1300が第1動作ACT1(図29に示す可動体1300が原点位置P0から第1位置P1に移動)を行う。そして、図31(C)に示すスーパーリーチ(大当り)の場合には、図32(B3)に示すように可動体1300が第2動作ACT2(図29に示す可動体1300が遊技者側に向かって第2位置P2進出)を行う。このとき、回転体1300Aに「当確!」などの遊技状態情報の文字が表示される。そして、図32(B4)に示すように、大当り表示がされ、可動体1300が原点位置P0に復帰する。一方、図31(C)に示すスーパーリーチ(ハズレ)の場合には、可動体1300が動作せず、図32(B5)に示すように、可動体1300が原点位置P0に止まったままで、ハズレ表示がされる。つまり、大当り予告時の可動体演出では、可動体1300が動作すれば(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)大当りとなることを知る(大当り確定予告)ことができる。
なお、図32(B1)では、可動体1300が原点位置P0にあるときにスティックコントローラ31Aを操作しているが、図32(B2)に示すように可動体1300が第1位置P1に移動した後、スティックコントローラ31Aの操作に基づいて可動体1300の第2動作ACT2を実行させる動作演出が実行可能としてもよい。例えば、図31(C)に示す「動作せず」を「第1動作のみ」とすればよい。この場合には、遊技者の動作の検出に基づいて可動体1300が第2動作ACT2を実行するという動作演出を提供することができる。つまり、第1位置P1にある可動体1300が第2位置P2に移動するのか否かに遊技者を注視させることができ、遊技者を遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、変動表示(可変表示)における第1タイミングと第2タイミングとで、第1動作ACT1のみが実行される実行割合と、第1動作ACT1の実行後に第2動作ACT2が実行される実行割合とが異なるようにしてもよい。例えば図31(A)に示すリーチ発展予告の実行タイミング(第1タイミング)と、図31(A)に示す大当り予告の実行タイミング(第2タイミング)とで、第1動作ACT1のみが実行される実行割合と、第1動作ACT1の実行後に第2動作ACT2が実行される実行割合とが異なるようにしている。この場合には、遊技の興趣を向上させることができる。また、所定予告(例えばリーチ発展予告)における複数のタイミングで両実行割合が異なるようにしてもよい。
(変形例5A)
上記実施例では、可動体1300は、駆動機構(図示略)により待機位置(原点位置)から演出位置に向けて斜め下方向に移動するようにしているが、これに限定されない。図33に示す変形例5Aのように、可動体1300が原点位置P0から第2位置P2に凹円弧状経路RT1で動作するようにしたり、凸円弧状経路RT2で動作するようにしたりしてもよい。つまり、可動体1300を下向き案内経路部(図示省略のレール、ガイド部材など)は、側面視で凸状または凹状の下向き円弧状の経路に形成されていればよく、この下向き案内経路部の少なくとも一部(例えば前端部)が第2構成部250と第1構成部260との間に位置するようにして裏カバー70に支持されている。変形例5Aによれば、可動体1300を下向き円弧状の経路で案内することができ、可動体1300を下向きに加速させて進出させることができる。このため、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。なお、下向き案内経路部の前端部に、図29に示す回転軸1305を備え、回転体1300Aが回転軸1305を回転軸心として回動して第2位置P2に移動するようにしてもよい。
(変形例5B)
また、図34に示す変形例5Bのように、可動体1300は、凹円弧状経路RT1の途中位置PS1と該途中位置PS1よりも進出した進出位置PS2とに進出可能であり、可動体1300が途中位置PS1に進出する場合と、可動体1300が進出位置PS2に進出する場合とで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるようにしてもよい。変形例5Bによれば、可動体1300が途中位置PS1に進出する場合と、可動体1300が進出位置PS2に進出する場合とで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるので、可動体演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。例えば、途中位置PS1よりも進出位置PS2の方が、期待度が高い場合には、進出位置PS2では途中位置PS1よりも遊技者に近い位置での動作演出となることと相まって、可動体演出の効果を高めることができる。
(変形例5C)
また、図35に示す変形例5Cのように、窓部51は、第2構成部250と第1構成部260とを結ぶ方向に延出する壁部WL,WR(仕切り板)を備える。壁部WL,WRは、前透過板251と後透過板261とのうちの少なくとも一方に立設されたものとすればよい。この場合には、窓部51の強度を高めることができる。また、壁部WL,WRは、前透過板251と後透過板261とで連結されたものであってもよい。この場合には、窓部51の強度をさらに高めることができる。特に、可動体1300が進入可能な空間部Sを有する窓部51においては、このような強度向上は有用である。この壁部WL,WRには、可動体1300を第2位置P2に案内する下向き直線状または円弧状の案内孔WL1,WR1(あるいは案内溝であってもよい)がそれぞれ形成されている。この壁部WL,WRの各案内孔WL1,WR1には、可動体1300の左側面と右側面とに突出した突出棒部BPが挿入可能となっている。このため、壁部WL,WRは、窓部51の強度を高めるだけでなく、第2位置P2に動作する可動体1300が上下方向に振動することを低減でき、可動体1300を安定して支持できる。
また、上記変形例では、レール(図示略)が孔部270に向かって進出するものの、第2構成部250と第1構成部260との間に進入していないが、レール(図示略)(案内部材)が孔部270を介して第2構成部250と第1構成部260との間に進入するようにしてもよい。これによれば、レール(図示略)が孔部270または切欠部に向けて進出可能であるので、進出したレール(図示略)によって可動体1300が加速されて第2構成部250と第1構成部260との間に進出させることができる。このため、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。
また、扉開放検出スイッチによる開閉枠50の開放検知に基づいて、可動体1300の第2構成部250と第1構成部260との間への進入を制限するようにしてもよい。これによれば、可動体1300や第1構成部260の破損を防止できる。
また、第2制御の実行により、第1突出部(図示略)が本体部1302の周囲に広がるように第1突出状態に変化した場合、パチンコ遊技機1001の前側から見たときに第1突出部(図示略)は孔部270に対応する領域外へ突出する、つまり、遊技球の遊技領域10側へせり出すことがないので、第1突出部(図示略)により遊技球の視認が阻害されることはない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図36の変形例6に示すように、可動体1300の所定部の少なくとも一部が、遊技球の遊技領域10に対応する領域に重なるように移動してもよいし、あるいは、図35の変形例7に示すように、可動体1300の所定部の少なくとも一部が遊技球の遊技領域10に対応する領域に重なるように、本体部1302全体を移動させてもよい。
(変形例6)
ここで、図36に基づいて、変形例6について説明する。図36は、変形例6の窓部ユニットを示す横断面図である。図36に示すように、可動体1300の本体部1302において、第1制御の実行により後透過板261よりも前側に位置する所定部に、可動部1306L,1306Rが左右方向に移動可能に設けられている場合において、これら可動部1306L,1306Rをそれぞれ外側方に向けて移動させたときに、これら可動部1306L,1306Rのすくなくとも一部が、孔部270に対応する領域外である遊技領域10に対応する位置に重なるようにしてもよい。
(変形例7)
また、図37に基づいて、変形例7について説明する。図37は、変形例7の窓部ユニットを示す横断面図である。図37に示すように、可動体1300の本体部1302において、第1制御の実行により後透過板261よりも前側に位置する所定部に、突出部1307L,1307Rが本体部1302に対し突設されている場合において、これら突出部1307L,1307Rのすくなくとも一部が、孔部270に対応する領域外である遊技領域10に対応する位置に重なるように、本体部1302を含む可動体1300全体を左右方向や上下方向に移動させてもよい。
また、前記変形例では、待機位置にある可動体1300を、本体部1302の所定部(前半分)が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動させることができる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ベース部に動作不能に設けられた非可動体の少なくとも一部を、後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するように設けてもよい。また、このようにする場合、可動体演出に用いる可動体だけでなく、例えば、遊技球を誘導可能な誘導通路の少なくとも一部を、後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するように設けてもよい。
また、前記変形例では、第2制御で移動する本体部1302の一部が、本体部1302内から突出動作する第1突出部(図示略)や第2突出部(図示略)である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体において、第1制御により孔部を介して第2透過体よりも第1透過体側に位置する部分(所定部)またはその一部が、第2制御において第1制御での移動方向と異なる方向に移動できればよい。つまり、第2制御において動作する部分は、突出動作するものに限られず、スライド移動や回動などにより移動できるものであってもよい。また、可動体の所定部の移動方向は、第1制御における可動体の移動方向と異なれば、例えば、左右、上下、斜め方向等自由に変更することができる。
また、前記変形例では、可動体1300が演出位置まで移動したときに、本体部1302の所定部(前半部)のみが後透過板261よりも前側に位置するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体1300全体が後透過板261よりも前側に位置するようにしてもよい。
また、前記変形例では、可動体の一例である可動体1300は、待機位置から演出位置へ向けて前下方にスライド移動する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、待機位置から演出位置へ向けて前側に水平に移動するものでもよいし、前上方、前左方、前右方等に移動するものでもよい。つまり、後透過板261の後側から前側に向けて移動可能に設けられていればよい。また、前側に移動するものであればスライド移動ではなく、回動により前側に移動するものでもよい。
また、前記変形例では、可動体の一例である可動体1300は、待機位置において前部が後透過板261よりも前側に位置するように配置されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、待機位置において全体が後透過板261よりも後側に位置するように配置されていてもよい。
また、前記変形例では、可動体1300のみが演出位置まで移動したときに、本体部1302の所定部が後透過板261よりも前側に位置する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の複数の可動体が、演出位置まで移動したときに所定部が後透過板261よりも前側に位置するようにしてもよい。
また、前記変形例では、可動体1300は、演出表示装置5の上方位置に配置されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体の配置位置は任意に変更可能である。
また、前記変形例では、演出位置まで移動したときに所定部が後透過板261よりも前側に位置するように動作する可動体の一例として、演出用の可動役物である可動体1300を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の複数の可動体等を演出位置まで移動したときに所定部が後透過板261よりも前側に位置するように動作する可動体として適用してもよいし、これらとは別個に設けた演出用の可動体でもよい。さらに、このように演出制御基板12に接続される演出用の可動役物に限らず、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなど主基板11に接続される各種表示装置や、普通可変入賞球装置6Bや特別可変入賞球装置7等を可動体として適用してもよい。
また、前記変形例では、可動体としての可動体1300は、少なくとも一部(後半部)が遊技盤2の背面側に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、盤面板200の遊技盤面200Aよりも前側に設けられているものであってもよい。
また、前記変形例では、可動体とは異なる他の可動体を、可動体を支持する支持手段とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可動体自体や可動体を動作させる駆動機構等を適宜タイミングで固定するロック機構等を支持手段としてもよい。
また、前記変形例では、可動体1300が合体したときにおいて、後透過板261よりも後側に配置される形態を例示したが、例えば、可動体を前後に伸縮自在に構成し、後透過板261よりも後側の位置から後透過板261よりも前側の位置まで伸長するようにすることで奥行き感を生じさせるようにしてもよい。
(変形例8)
次に、図38に基づいて、変形例8について説明する。図38は、(A)は変形例8の窓部ユニットを示す横断面図、(B)は導光板演出の演出態様を示す正面図である。本変形例8では、前透過板251や後透過板261が導光板として機能する一例について説明する。
具体的には、図38(A)、(B)に示すように、前透過板251は、左右の側端面から内部に入射された導光板LED1290からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成する発光領域E1、つまり、前透過板251の内部に入射された光により発光する発光領域E1(図38(B)における網点領域を参照)と、左右の側端面から内部に入射された導光板LED1290からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成しない非発光領域と、を有する。
後透過板261は、可動体1300に設けられ、孔部270の側端面から内部に入射された導光板LED1291からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成する発光領域E2、つまり、後透過板261の内部に入射された光により発光する発光領域E2(図38(B)における斜線領域を参照)と、孔部270の側端面から内部に入射された導光板LED1291からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成しない非発光領域と、を有する。
発光領域E1,E2は、端面から内部に入射された導光板LED1290,1291からの入射光を誘導して前面から出射させるように微細な凹凸状態(粗面)に背面側に形成されている。具体的には、発光領域E1,E2は、光の進行方向を側方から見たときの断面視で一定ピッチの略半円形状をなす凹凸状態(粗面)に形成されている(図示なし)。
前透過板251や後透過板261の端面から内部に光が入射されると、発光領域E1,E2に形成された複数の凹部からなるドットパターンによって前透過板251や後透過板261に所定の画像(静止画像)が表示される(図38(B)における網点領域と斜線領域を参照)。
本変形例8に示すように、第2構成部250の前透過板251と第1構成部260の後透過板261とは、端面から入射された光を導光して面発光させる導光板として機能することで、可動体演出における演出効果をより高めることができる。特に、可動体が、所定部が後透過板261よりも前側になる演出位置まで移動した状態においても、その前方で発光領域E1を発光させて可動体を演出することができる。
また、発光領域E1と、該発光領域E1より後方の発光領域E2と、を発光可能とすることで、可動体の前後位置に応じた発光領域E1,E2を発光させることができるため、可動体により近い個所で発光演出を行うことができる。また、発光領域E1,E2を同時に発光させることで、前後の奥行き感を生じさせることができるため、演出効果が向上する。
また、本変形例8では、可動体に設けた導光板LEDからの光を孔部270の端面から入射させることができるようにすることで、開閉枠50側に取付けられる第2構成部250や第1構成部260に発光体を設けなくて済み、配線を演出制御基板12が搭載される遊技機用枠3側から引き回す必要がなくなるので、配線作業の複雑化を回避できる。なお、発光領域E2を、窓部ユニット51A側に設けた導光板LEDからの光により発光させるようにしてもよい。また、前透過板251と後透過板261の双方に発光領域E1,E2を設けたが、いずれか一方のみに設けるようにしてもよい。
また、本変形例8では、前透過板251と後透過板261の双方に発光領域E1,E2を設けた一例を説明したが、筒状部を、端面から入射された光を導光して面発光させる導光体として機能させるようにしてもよい。この場合、筒状部を透光性を有する透過性部材にて構成し、筒状部の前端または後端から光を入射させることで、外周面の一部に設けた発光領域が発光するようにすればよい。
(変形例9)
ここで、図39に基づいて、変形例9について説明する。図39は、(A)、(B)は変形例9の窓部ユニットを示す縦断面図である。
図39(A)、(B)に示す変形例8のように、前透過板251は、筒状部としての筒状体252Aの前側の開口を閉鎖する第1板状部251Aと、筒状体252Aの外側に配置される第2板状部251Bと、から構成されていてもよい。
また、図39(A)に示すように、第1板状部251Aは後透過板261に対し傾斜するように配置し、第2板状部251Bは後透過板261に対し略平行に配置してもよい。さらに、図39(B)に示すように、第1板状部251A及び第2板状部251B双方を後透過板261に対し略平行に配置してもよい。
また、前記実施例では、可動体1300の下方に配置される他の可動体は、演出位置へ移動した場合でも後透過板261よりも前側に位置しないように設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前透過板251が、下方に向けて後側に傾斜するように配置されたものにおいて、可動体1300を、本体部1302の所定部が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動可能とするとともに、他の可動体を、所定部が後透過板261の孔部270を介して後透過板261よりも前透過板251側に位置するまで前側に移動可能とするようにしてもよい。
そしてこのようにした場合、各可動体を演出位置まで移動した状態において、可動体1300の第1所定部は、他の可動体の所定部よりも前側に位置するようにすることが好ましい。このようにすることで、前透過板251の傾斜に合わせて可動体1300と他の可動体の移動量を異ならせることができる。
また、可動体1300や他の可動体は、演出位置まで移動したときに遊技者の目線位置よりも下方に位置する場合、後透過板261よりも前側に移動することになると、演出位置まで移動した可動体により該可動体よりも下方の遊技領域10(特に、始動入賞口や大入賞口など)が見え難くなってしまう虞がある。よって、上記のように可動体1300よりも下方の他の可動体については、演出位置において可動体1300よりも前側に突出しないように移動させることで、下方の遊技領域10の視認性を低下させることを防止することができる。
また、前記実施例では、板状部としての前透過板251は、前面が平坦面状に形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、非平坦面状(例えば、湾曲面状や球面状など)に形成されていてもよい。
(変形例10)
次に、図40に基づいて、変形例10について説明する。図40は、(A)は変形例10の窓部ユニットが第1視認位置に位置する状態を示す縦断面図、(B)は窓部ユニットが第2視認位置へ移動した状態を示す縦断面図である。
前記実施例では、窓部ユニット51Aは、開閉枠50に対し筒状部が前方に突出する状態で移動不能に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変形例9の窓部ユニット51Aの第2構成部250のように、前透過板251が、後透過板261に対し前方に離れた位置に該後透過板261とほぼ平行をなすように位置する第1視認位置(図40(A)参照)と、後透過板261に対し上端が前側に傾斜する第2視認位置(図40(B)参照)と、の間で、下辺部に設けられた左右方向を向く回動軸1280を中心として回動可能に設けられていてもよい。
この場合、窓部ユニット51Aの一部である第2構成部250は、第1視認位置から第2視認位置へ向けて遊技者側に突出可能に設けられているので、遊技者は第2構成部250が第2視認位置へ移動したことが分かりにくい。しかし、第2構成部250の第2視認位置への移動に応じて可動体1300が前方に移動することで、第2構成部250が移動したことを認識しやすくなる。具体的に説明すると、例えば、前透過板251の傾倒角度が変化することで、可動体LED1350Aから出射された光の前透過板251への入射角度が変化し、これにより前透過板251の背面で反射する光が増加し、後方にある遊技領域10の前面が照らされるばかりか、前方に出射される光量が低減することにより、遊技者側からの遊技領域10の視認性が向上する。
また、第2構成部250の第2視認位置から第1視認位置への移動に応じて可動体1300も後側へ戻るので演出効果が向上する。また、外光Rの前透過板251に対する入射角度が変化することによっても、前透過板251で反射する光が変化し、前透過板251を通した可動体1300や遊技領域10の視認態様が変化することにより、第2構成部250が前方へ移動したことを認識しやすくなる。
また、第2構成部250と共に可動体も遊技者側に飛び出すので、インパクトを与えることができる。さらに、第2構成部250の下辺側は移動しないので、他の部位(例えば、下方にある上皿90への遊技球の投入など)の邪魔になることを回避できる。
変形例10では、図40に示すように第2構成部250のみを遊技者側に動作させる透過部材動作演出が実行可能であるが、これ以外に、第2構成部250と第1構成部260との両方を遊技者側に動作させる透過部材動作演出も実行可能としてもよい。
例えば、図41に示す変形例10の可動体演出設定処理(S323A)では、演出制御用CPU120は、主基板11からの変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに基づいて、スーパーリーチBの変動パターンであるかを判定する(S501)。スーパーリーチBの変動パターンであると判定された場合(S501;Yes)には、枠動作演出の種類を決定する(S501A)。例えば、S501Aの処理では、演出制御用CPU120は、枠動作演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図41(B)に示す枠動作演出決定用テーブルとを用いて、枠動作演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定する。
図41(B)に示すように、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合は、「一方透過部材動作パターン(第2構成部250のみが突出)」が70%の確率で決定され、「両方透過部材動作パターン(第2構成部250及び第1構成部260が突出)」が30%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、「一方透過部材動作パターン(第2構成部250のみが突出)」が30%の確率で決定され、「両方透過部材動作パターン(第2構成部250及び第1構成部260が突出)」が70%の確率で決定される。スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合よりも、両方透過部材動作パターンによる枠動作演出が実行され易くなっており、両方透過部材動作パターンによる枠動作演出について、大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)変動パターンの場合にも、一方透過部材動作パターンが実行されるため、一方透過部材動作パターン(第2構成部250のみが突出)による枠動作演出についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
S501Aの処理の後、可動体演出の有無及び種類を決定する(S502)。例えば、S502の処理では、演出制御用CPU120は、可動体演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと図41(C)に示す可動体演出決定用テーブルとを用いて、可動体演出を実行するか否かと、実行ありの場合にはその動作パターンとを決定する。
図41(C)に示すように、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合は、「実行なし」が15%、「実行あり」で「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が55%の確率で決定され、「実行あり」で「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が30%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、「実行なし」が10%、「実行あり」で「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が20%の確率で決定され、「実行あり」で「「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」が70%の確率で決定される。大当りの場合には、ハズレの場合よりも可動体演出が実行され易くなっており、可動体演出について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合は、スーパーリーチB(ハズレ)変動パターンの場合よりも、「第2動作パターンPTB−2(第1動作ACT1後に第2動作ACT2)」の可動体演出が実行され易くなっており、可動体1300が図29に示す第2動作ACT2を実行する可動体演出について、大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチB(大当り)変動パターンの場合にも、「第1動作パターンPTB−1(第1動作ACT1のみ)」が実行されるため、可動体1300が図29に示す第1動作ACT1を実行する可動体演出についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
なお、スーパーリーチBの変動パターンに限らず、スーパーリーチAの変動パターンにおいて可動体演出が実行可能であるとしてもよい。また、スーパーリーチの変動パターンには、擬似連変動を有する変動パターンを含めるようにしてもよい。例えば、可動体演出の決定については、擬似連変動の回数が多いほど期待度が高くなるような決定割合にしてもよい。大当りか否かと擬似連変動の回数とに応じて決定割合を異なるように設定すればよい。
図41(A)に戻り、S502の処理の後、可動体演出が有りに決定されたか否かを判定する(S503)。可動体演出が有りに決定された場合(S503;Yes)には、可動体演出の実行有りを示す可動体演出フラグをオン状態にセットする(S504)。S504の処理の後、S502で決定された種類の可動体演出に対応する可動体演出パターンを設定する(S505)。つまり、S502において決定された動作パターンPTB−1又はPTB−2を設定する。S501にてスーパーリーチ変動パターンでないと判定された場合(S501;No)や、S503にて可動体演出が無しの場合(S503;No)や、S505の処理の後には、可動体演出設定処理を終了する。
変形例10では、少なくとも第2構成部250を遊技者側に動作させる透過部材動作演出が実行可能であり、この透過部材動作演出が実行されたことにより、可動体1300を第2構成部250と第1構成部260との間に移動可能であるので、遊技者に対して迫力のある可動体演出を提供することができる。このため、演出の効果を高めることができる。
また、透過部材動作演出は、第2構成部250のみを遊技者側に動作させる演出、または、第2構成部250と第1構成部260との両方を遊技者側に動作させる演出であるので、遊技者に対して迫力のある透過部材動作演出を提供することができる。このため、演出の効果を高めることができる。
また、透過部材動作演出としては、第2構成部250のみを遊技者側に動作させる一方透過部材動作パターンと、第2構成部250と第1構成部260との両方を遊技者側に動作させる両方透過部材動作パターンとがあり、一方透過部材動作パターンと両方透過部材動作パターンとで、有利状態に制御される期待度(例えば、大当り期待度など)が異なるので、透過部材動作演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、透過部材動作演出の実行と、動作検出手段(例えば、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)による遊技者の動作の検出とに基づいて、可動体1300を第2構成部250と第1構成部260との間に移動可能であるとしてもよい。この場合は、演出の効果を向上させることができる。また、遊技者を遊技に参加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、透過部材動作演出が実行されて可動体1300が第2構成部250と第1構成部260との間に移動する第1動作パターンと、透過部材動作演出が実行されて可動体1300が第2構成部250と第1構成部260との間に移動しない第2動作パターンとが実行可能であるとしてもよい。この場合には、可動体演出にバリエーションを持たせることができ、可動体演出の興趣を向上させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。また、第1動作パターンと第2動作パターンとで、有利状態に制御される期待度が異なるので、可動体演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、透過部材動作演出を実行するときには、遊技領域側発光部品(例えば、センター飾り枠52の発光部品(LED)、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bの発光部品(LED)、遊技盤2の表面の少なくとも一部を発光させるための発光部品(LED)の少なくとも一つ)を消灯または該透過部材動作演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させるようにしてもよい。この場合には、透過部材動作演出を目立たせることができる。このため、透過部材動作演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、透過部材動作演出を実行するときには、開閉扉側発光部品(開閉枠50の演出用LED9)を消灯または該透過部材動作演出を実行していないときよりも低い輝度で発光させるようにしてもよい。この場合には、透過部材動作演出を目立たせることができる。このため、透過部材動作演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、透過部材動作演出を実行するときには、窓部51の窓部側発光部品を点灯または該透過部材動作演出を実行していないときよりも高い輝度で発光させるようにしてもよい。この場合には、透過部材動作演出を目立たせることができる。このため、透過部材動作演出に遊技者を注視させることができる。これにより、演出の効果を向上させることができる。
また、第2構成部250が遊技者側に動作したことを検出する検出手段(例えば、第1透過体用位置センサなど)を備え、第2構成部250が遊技者側に動作したことが検出された場合に、可動体1300の第2構成部250と第1構成部260との間への移動が実行されるようにしてもよい。この場合には、第2構成部250が遊技者側に動作した後に、可動体1300が第2構成部250と第1構成部260との間に移動するという一連の可動体演出を適切に実行することができる。このため、演出の効果を向上させることができる。また、第2構成部250が遊技者側に動作していないときには、可動体1300が第2構成部250と第1構成部260との間に移動しないので、第2構成部250と可動体1300の破損を防止できる。
(変形例11)
図42(A)、(B)に示す変形例11のように、可動体1300は、第2構成部250と第1構成部260との間に位置しないときと、第2構成部250と第1構成部260との間に位置するときとで、その大きさが異なっている。例えば、可動体1300は、該可動体1300の上部が上方向に進出可能であり、且つ、該可動体1300の下部が下方向に進出可能であり、上下方向に拡張可能とするものである。詳しくは、可動体1300は、第2構成部250と第1構成部260との間に位置しないとき、例えば第1位置P1にあるときには、第1構成部260の孔部270の開口径(開口の縦方向の長さLY)よりも小さい縦方向の長さLWであり、孔部270に進入直前の位置では縦方向の長さがLX(但し、各長さはLY>LX>LWである)となり、第2構成部250と第1構成部260との間に位置するときには、孔部270の開口径(開口の縦方向の長さLY)よりも大きい縦方向の長さLZとなる。例えば、可動体1300は、孔部270から出た後に縦方向が長さLZに拡張されている。なお、可動体1300は、第2構成部250と第1構成部260との間に位置しないときには、第1位置P1から一定速度で第2位置P2に向かうようにしてもよいし、孔部270に進入するまでは速度が徐徐に大きくなり該孔部270に進入した後はそれよりも大きい速度で移動するようにしてもよい。
変形例11によれば、可動体1300の大きさが、第2構成部250と第1構成部260との間に位置しないときと、第2構成部250と第1構成部260との間に位置するときとで、異なっているので、可動体演出を向上させることができる。特に、可動体1300は、第2構成部250と第1構成部260との間に位置しないときには、孔部270の開口径よりも小さいが、第2構成部250と第1構成部260との間に位置するときには、孔部270の開口径よりも大きくなるので、遊技者側で大きくなった可動体1300を見せることができ、より迫力のある可動体演出を提供することができる。
(変形例12)
図43に示す変形例12のように、可動体1300は、第1構成部260の孔部270を進入する際には小さくなっており、第2構成部250と第1構成部260との間に位置しないときと、第2構成部250と第1構成部260との間に位置するときとの両方で、その大きさが孔部270よりも大きくなっている。例えば、可動体1300は、第2構成部250と第1構成部260との間に位置しないとき(例えば第1位置P1にあるとき)の縦方向の長さがLZであり、第2構成部250と第1構成部260との間に位置するとき(例えば第2位置P2にあるとき)の縦方向の長さもLZであり、いずれも孔部270よりも大きくなっている(孔部270の開口径(開口の縦方向の長さLYよりも大きくなっている)。なお、可動体1300は、孔部270よりも大きければ、第1位置P1と第2位置P2とで同じ大きさでなくてもよい。
変形例12によれば、孔部270の開口径よりも大きかった可動体1300が、一旦、孔部270の開口径よりも小さくなって該孔部270を通過し、第2位置P2にて孔部270の開口径よりも大きくなるので、変化に意外性のある可動体演出を提供することができる。このため、可動体演出を向上させることができる。
なお、変形例11、変形例12では、可動体1300は上下方向に拡張しているが、上下、左右、斜め等の少なくとも一方に拡張するようにしたり、変形するようにしたりしてもよい。また、可動体1300は、その少なくとも一部が進出方向を回動軸として回動可能に構成され、時計方向に回動するとその時計方向の回動によって外周側か拡張され(例えば、可動体1300の羽根部が放射方向あるいは周方向などに進出されるなど)、それとは反対に反時計回りに回動するとその反時計方向の回動によって外周側か縮小され(例えば、可動体1300の羽根部が回転中心方向あるいは周方向などに収納されるなど)るとしてもよい。
(変形例13)
図44に示す変形例13のように、可動体1300は、その回転体1300Aが回転軸1305を回転軸心として回動して遊技者側に向かう第2位置P2に移動する第2動作ACT2をした後に、回転体1300Aが出現した可動体1300を前進させる第1動作ACT1(例えば、水平方向への移動)をするようにしてもよい。この場合には、回転体1300Aを出現させてから、ベース部700Aを第2構成部250に向かって進出させることで該回転体1300Aを第2構成部250と第1構成部260との間に進出させることができ、回転体1300Aを出現させてからベース部700Aの進出によって該回転体1300Aが進出するといった可動体演出を提供することができる。
また、可動体1300は、その回転体1300Aが回転軸1305を回転軸心として回動して遊技者側に向かう第2位置P2に移動する第2動作ACT2をしながら、可動体1300を前進させる第1動作ACT1(例えば、水平方向への移動)をするようにしてもよい。
(変形例14)
次に、変形例14における遊技機について説明する。変形例4における可動体1300(図29)、及び変形例14における可動体1300(図44)は、原点位置P0にある場合に遊技盤2から前方に突出した状態にある。一般に、遊技機用枠3は遊技店に据え付けられており、遊技機を異なる機種に交換する際は各種の部品が取り付けられた遊技盤2を取り換える。そのため、遊技盤2は、各種部品が取り付けられた状態に組み立てられ、そのまま梱包され輸送される。この時、可動体1300が遊技盤2から突出した状態にあると、組み立て作業時や梱包作業時に破損させやすくなるばかりか、梱包する際に突出部に起因したデッドスペースが生じやすくなり、遊技盤2をコンパクトに収容できないという問題が生じる。このことは、輸送コストを増加させる一因となる。そこで、変形例14におけるパチンコ遊技機1002は、特定条件が満たされることを条件に、可動体1100の遊技盤2からの突出を抑制させる構成を備えている。
パチンコ遊技機1002は、裏カバー70に設けられた演出制御基板12に操作手段としての進退スイッチ800を備えている。進退スイッチ800は、後述するように、所定期間内に操作されることにより、可動体1100を前後に移動させることができるスイッチである。進退スイッチ800が演出制御基板12に設けられているため、鍵がかけられた開閉枠50を開放しなければ進退スイッチ800に触れることができない。これにより、遊技者が誤って進退スイッチ800を操作することを防止することができる。一方、遊技盤2が遊技機用枠3に組み付けられていない場合には、作業員は進退スイッチ800を容易に操作することができる。
図45に示すように、可動体1100が原点位置P0にある場合、可動体1100は遊技盤2から前方に大きく突出した状態にあり、回転軸1111は第1構成部260と第2構成部250との間に位置している。
可動体1100は、原点位置P0にあるベース部1110を前進させて第1位置P1まで移動させる第1動作ACT1に加えて、所定期間内に進退スイッチ800が操作されたことにより原点位置P0にあるベース部1110を後退させて第3位置P3まで移動させる第3動作ACT3を実行可能である。ここで、原点位置P0を第1位置と規定した場合、ベース部1110を後方に後退させた第3位置P3は第2位置と規定されることがあるものとする。可動体1100が第3位置P3にある場合、可動体1100の前端は遊技盤2よりも後方に位置している。そのため、可動体1100は、遊技盤2から突出していない状態となる。
さらに可動体1100は、所定期間内に進退スイッチ800が操作されたことにより、第3位置P3にあるベース部1110を前進させて原点位置P0に復帰させる第4動作ACT4を実行することができる。
次に、可動体1100の進退動作について図46及び図47を用いて説明する。図46は、変形例14の可動体1100の退避動作を説明するためのタイミングチャートである。
図46に示すように、パチンコ遊技機1002は時刻t1で電源が投入されるとイニシャル動作を実行する。イニシャル動作とは、可動体1100等の可動演出装置の初期動作(準備動作)であって、電源を投入したときや停電から復帰したとき、あるいは、可変表示が終了してから所定時間が経過したときなどに実行される。イニシャル動作には、ロングイニシャル動作とショートイニシャル動作とがある。
ロングイニシャル動作とは、通常の演出動作において可動体1100等に不具合が発生するか否かのチェック(正常動作確認)を行う初期動作である。一方、ショートイニシャル動作とは、可動体1100等を通常の演出動作の一部を省略して動作させる初期動作をいう。このため、ロングイニシャル動作では、可動体1100等を作動させるが、ショートイニシャル動作では、可動体1100等をロングイニシャル動作よりも簡素な動作で作動させる。なお、ショートイニシャル動作は、あくまで原点復帰得(原点検出)をさせるための動作である。なお、パチンコ遊技機1002において、電源投入後のイニシャル動作は、ロングイニシャル動作及びショートイニシャル動作のいずれであってもよい。
パチンコ遊技機1002は、イニシャル動作が実行されている間、進退スイッチ800に対する操作を無効にする。また、パチンコ遊技機1002は、イニシャル動作が実行されている間、ボタン用LED811(図45)を発光させてプッシュボタン31Bを白色に発光させる。これにより、進退スイッチ800に対する操作が無効であることを作業員に知らせることができる。
時刻t2において可動体1100が原点位置P0に停止してイニシャル動作が終了すると、パチンコ遊技機1002は、イニシャル動作が終了した旨の報知音をスピーカ8L、8Rから出力する。このように、スピーカ8L、8Rは、イニシャル動作が終了したことを報知する報知手段として機能する。そして、イニシャル動作が終了してから所定期間(例えば30秒間)、進退スイッチ800に対する操作が有効に設定される。この期間は、可動体1100を退避させる操作を受け付ける期間であることから、退避操作有効期間とされる。このように、進退スイッチ800に対する操作が有効に設定されている間、パチンコ遊技機1002は、ボタン用LED811(図45)を発光させてプッシュボタン31Bを赤色に発光させる。これにより、進退スイッチ800に対して退避させる操作が有効であることを作業員に知らせることができる。
イニシャル動作が終了してから所定期間(進退スイッチ800の退避操作有効期間)内、例えば時刻t3において進退スイッチ800が操作されると、可動体1100は退避動作(ACT3)を実行する。これにより、可動体1100は、原点位置P0から第3位置P3に向けて後退する。このように、退避操作有効期間(30秒間)内に進退スイッチ800が操作されると、その時点で退避操作有効期間は終了し、それ以降の進退スイッチ800に対する操作は無効とされる。進退スイッチ800に対する操作が無効となったことに伴い、パチンコ遊技機1002は、ボタン用LED811(図45)を発光させてプッシュボタン31Bを白色に発光させる。これにより、進退スイッチ800に対する操作が無効となったことを作業員に知らせることができる。
可動体1100は、退避動作により第3位置P3に到達すると、移動を停止して退避動作を終了させる(時刻t4)。このときパチンコ遊技機1002は、可動体1100の退避動作が終了した旨の報知音をスピーカ8L、8Rから出力する。これにより、可動体1100を遊技盤2(図45)から突出させない位置まで移動させることができる。この状態でパチンコ遊技機1002の電源を落とすことで、可動体1100を第3位置P3に位置させたまま、遊技盤2の梱包作業や輸送作業を行うことができる。そして、開梱作業と設置作業とを経て、パチンコ遊技機1002に電源を投入すると、イニシャル動作が実行され、可動体1100を原点位置P0に復帰させることができる。
なお、イニシャル動作が終了してから30秒の間(退避操作有効期間)に進退スイッチ800の操作がされない場合には、時刻t2の30秒後の時刻t5に、進退スイッチ800に対する操作は無効とされる。
本実施例に係るパチンコ遊技機1002においては、通常時に遊技盤2(図45)から突出した状態にある可動体1100を、後方に移動させて遊技盤2(図45)から突出させない位置まで退避させることができる。これにより、遊技盤2(図45)の組み立て作業時や梱包作業時に、可動体1100を破損させにくくすることができる。また、遊技盤2を梱包する際に、デッドスペースが生じにくく、遊技盤2をコンパクトに収容することができる。これにより、輸送コストを低減することができる。
また、可動体1100を退避動作させるための進退スイッチ800を設けることで、作業者の判断によって可動体1100を退避させることができる。
また、進退スイッチ800を演出制御基板12に設けていることで、遊技者による進退スイッチ800の誤操作を防止することができる。また、作業者であっても、開閉枠50を開放しなければ進退スイッチ800を操作することができないことから、進退スイッチ800の誤操作を抑制することができる。
また、進退スイッチ800を演出制御基板12に設けているため、各種部品が組み付けられた単独の遊技盤2に電源を供給し、進退スイッチ800を操作することで、可動体1100を退避させることができる。このように、可動体1100を退避動作させるために、遊技機用枠3に遊技盤2を取り付ける必要がないため、可動体1100の退避作業を簡略化することができる。
また、可動体1100が動作中(イニシャル動作中、退避動作中、演出動作中)は、進退スイッチ800の操作を無効としている。これにより、進退スイッチ800の誤操作により不具合が生じることを防止することができる。
また、進退スイッチ800に対する操作が有効な期間は、パチンコ遊技機1002の電源の投入後、イニシャル動作が終了してから30秒の間(退避操作有効期間)に限定されている。これにより、進退スイッチ800の誤操作により不具合が生じることを防止することができる。
また、進退スイッチ800に対する操作を無効とする期間と、可動体1100を後方へ退避させる操作を受け付ける期間と、後述する可動体1100を前方へ進出させる操作を受け付ける期間とで、プッシュボタン31Bの発光色を異ならせている。これにより、作業員に進退スイッチ800の状態を認識させることができ、誤操作を防止することができる。
上記の実施例では、進退スイッチ800を操作することにより可動体1100を後方に退避させる場合について説明した。しかしながら、パチンコ遊技機1002は、進退スイッチ800の操作によって、後方に退避させた可動体1100を前方に進出させる構成を有していてもよい。このような可動体1100を前方に進出させる進退スイッチ800に対する操作と、可動体1100の進出動作とについて図47を参照しながら説明する。図47は、変形例14の可動体1100の退避動作及び進出動作を説明するためのタイミングチャートである。なお、図47においては、時刻t4までのチャートは、図46の時刻t4までのチャートと同じである。そのため、以下では時刻t4以降のチャートを参照しながら説明する。
図47に示すように、時刻t4において、可動体1100が第3位置P3に到達して退避動作を完了させると、パチンコ遊技機1002は、進退スイッチ800に対する操作を所定期間(例えば30秒間)有効とする。この期間は、可動体1100を前方へ進出させる操作を受け付ける期間であることから、進出操作有効期間とされる。このように、進退スイッチ800を進出させる操作が有効に設定されている間、パチンコ遊技機1002は、ボタン用LED811(図45)を発光させてプッシュボタン31Bを青色に発光させる。これにより、進退スイッチ800を進出させる操作が有効であることを作業員に知らせることができる。
可動体1100の退避動作が完了してから所定期間(進退スイッチ800の進出操作有効期間)内、例えば時刻t6において進退スイッチ800が操作されると、可動体1100は進出動作を実行する。これにより、可動体1100は、第3位置P3から原点位置P0に向けて前方へ進出する。このように、進出操作有効期間(30秒間)内に進退スイッチ800が操作されると、その時点で進出操作有効期間は終了し、それ以降の進退スイッチ800に対する操作は無効とされる。進退スイッチ800に対する操作が無効となったことに伴い、パチンコ遊技機1002は、ボタン用LED811(図45)を発光させてプッシュボタン31Bを白色に発光させる。これにより、進退スイッチ800に対する操作が無効となったことを作業員に知らせることができる。
可動体1100は、前方への進出動作により原点位置P0に到達すると、移動を停止して進出動作を終了させる(時刻t8)。これにより、可動体1100を遊技盤2(図45)から突出させた位置(通常の待機位置)まで移動させることができる。
なお、イニシャル動作が終了してから30秒の間(進出操作有効期間)に進退スイッチ800の操作がされない場合には、時刻t4の30秒後の時刻t7に、進退スイッチ800に対する操作は無効とされる。
このように、可動体1100の退避動作が完了した後に、可動体1100を前方へ進出させるための操作を受け付ける。これにより、過って可動体1100を退避させてしまったとしても、再度電源を投入するといった時間がかかる作業を経ずに、可動体1100を原点位置P0に復帰させることができる。そのため、作業員の負担を軽減することができる。
上記実施例に係るパチンコ遊技機1002は、可動体1100を前後方向に移動させることで進出動作及び退避動作を実現していたが、可動体1100の進退動作はこのような移動態様に限定されない。例えば、可動体1100が、横向きの状態と縦向きの状態との間で状態を変化させることで、遊技盤2から突出した状態と突出させない状態とに変化させるようにしてもよい。このように、可動体の動作態様は、遊技盤2からの突出量を変化させることができる動作態様であればよい。
また、可動体1100は、退避動作をする際、遊技盤2から突出しない退避位置(第3位置P3)まで後方に退避すると説明した。しかしながら、退避位置(第3位置P3)は、可動体1100が遊技盤2から突出しない位置である必要はなく、遊技盤2から突出しつつもその突出量を原点位置P0よりも小さくする位置であってもよい。このように遊技盤2からの突出量を小さくすることにより、可動体1100の破損を抑制したり、遊技盤2をコンパクトに収容したりすることができる。なお、本明細書においては、遊技盤2からの可動体1100の突出量を小さくするという場合には、可動体1100が遊技盤2から突出していない状態(突出量が0の場合)も含むものとする。
また、プッシュボタン31Bから発光する色を異ならせることで、操作を受け付ける進退スイッチ800の受付状況を認識できるようにしていたが、プッシュボタン31Bを発光させる色については任意に設定することができる。また、演出表示装置5に表示した画像や、投影装置400(図9)により投影された画像により、進退スイッチ800の受付状況を認識させる態様であってもよい。また、イニシャル動作の終了の報知、及び可動体1100の退避動作の完了の報知は、スピーカ8L、8Rからの報知音によるものに限定されず、演出表示装置5に表示した画像や、投影装置400(図9)により投影された画像によって報知する態様であってもよい。
また、退避操作有効期間と進出操作有効期間とは30秒間に設定されていたが、その期間は任意に設定することができる。
また、可動体1100の進退動作を開始させるために操作する進退スイッチ800は、演出制御基板12に設けられていると説明した。しかしながら、進退スイッチをその他の基板、例えば主基板11上に設けるようにしてもよい。また、プッシュボタン31Bに進退スイッチの機能を持たせてもよい。この場合、開閉枠50を開放することなくプッシュボタン31Bを操作することができるので、可動体1100の進退動作を容易に行うことができる。
また、パチンコ遊技機1002は、可動体1100が原点位置P0に停止していないとき、所定条件が満たされると可動体1100を原点位置P0に移動させることができる構成を有していてもよい。この所定条件とは、原点位置P0に停止しなくなってから所定の時間が経過した場合、あるいは演出制御基板12に変動パターン等の制御信号が主基板11(図2)から送信されてきた場合である。これにより、可動体1100が、何らかの理由でいるべきはずの原点位置P0にいない場合に可動体1100を正常な位置に戻すことができる。これにより、パチンコ遊技機1002を正常に動作させることができる。
また、上記実施例では、電源投入後に行われるイニシャル動作は、可動体1100を原点位置P0に停止させた上で終了していた。このイニシャル動作終了時の可動体1100の停止位置を、進退スイッチ800等の操作手段によって変更できる構成としてもよい。例えば、進退スイッチ800を操作して、イニシャル動作終了時の回転体1120の停止位置を第3位置P3に設定しておく。こうすることで、イニシャル動作終了後に進退スイッチ800を操作する不要となり、可動体1100を退避させるための作業を簡略化することができる。
また、原点位置P0に位置する可動体1100を作業員が後方に押し込むことで、可動体1100を第3位置P3に退避させることができる構成としてもよい。可動体1100を押し込むことができる期間としては、可動体1100の故障を防止する観点から、電源が投入された後のイニシャル動作が終了した後の期間であることが好ましい。このように、可動体1100を手動で押し込める構成とすることで、可動体1100を退避させるための作業を簡略化することができる。
(変形例15)
次に、変形例15に係るパチンコ遊技機1003を、図48、49を参照しながら説明する。図48は、変形例15に係るパチンコ遊技機において可動体が原点位置にある場合の演出動作を説明するための説明図である。図49は、変形例15に係るパチンコ遊技機において可動体が前方に進出した場合の演出動作を説明するための説明図である。
図48に示すように、パチンコ遊技機1003は、音出力手段であるスピーカ8L,8R(第2音出力手段)に加えて、前透過板251を加振して前透過板251から音を出力する加振器815(音出力手段としての第1音出力手段)を備えている。加振器815は、前透過板251の上部に取り付けられており、音声制御基板13(図2)からの制御信号に基づいて、前透過板251に振動を加える。加振器815で発生させた振動は前透過板251全体に伝わり、前透過板251の全面から音が出力される。
なお、加振器815からの振動により音を出力する前透過板251は、スピーカ8L,8Rよりも遊技者側に近い前方に位置している。また、遊技者の耳の高さ位置は、スピーカ8L,8Rよりも低く、前透過板251の高さ位置にある。そのため、遊技者は、スピーカ8L,8Rから出力された音よりも、前透過板251から出力された音のほうが、より近くで出力された音であると認識する。この加振器815は、可動体1100の進出動作に合わせて、前透過板251に振動を加えて音を出力する。
図48に示すように、可動体1100が原点位置P0にある場合、パチンコ遊技機1003から出力される演出音は、スピーカ8L,8Rから出力される。この時、加振器815は動作せず、前透過板251から音が出力されることはない。
図49に示すように、加振器815は、可動体1100が原点位置P0から第1位置P1に進出する(ACT1)のに合わせて動作し、前透過板251から音を出力する。これにより、それまで流れていたスピーカ8L,8Rからの演出音に加えて、より近くから聞こえる前透過板251からの演出音を遊技者は聞くことができる。このように、可動体1100が近づいてくるのに合わせて、近くから聞こえる演出音を可動体1100から出力することで、より驚きのある演出を実現することができる。
また、加振器815を、回転体1120が回転軸1111を中心に回転して遊技者側に回転する(ACT2)のに合わせて動作させてもよい。これにより、回転体1120が遊技者側に回転して近づいてくる動作に合わせて、近くから聞こえる演出音を可動体1100から出力することができ、より驚きのある演出を実現することができる。
なお、加振器815を動作させて前透過板251から演出音を出力する場合には、スピーカ8L,8Rからの音の出力を停止してもよい。これにより、より近くから聞こえる前透過板251からの演出音のみを遊技者に聞かせることができ、前透過板251からの音を強調させることができる。
(変形例16)
次に、図50を参照しながら、変形例16に係るパチンコ遊技機1004について説明する。図50は、変形例16に係るパチンコ遊技機において画像と演出音とを用いた演出を説明するための説明図である。変形例15に係るパチンコ遊技機1004においては、前透過板251からの演出音を前方に進出する可動体1100の動作に合わせて出力した。一方、変形例16に係るパチンコ遊技機1005においては、表示する画像に合わせて前透過板251から演出音を出力する。
図50に示す画像表示は、図16を参照しながら説明したキャラクタ予告演出のものである。図50(a)に示すように、演出制御用CPU120は、演出表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始してから所定時間が経過したタイミングでリーチ状態とした後、図50(b)に示すように、演出表示装置5においてキャラクタの画像605を表示する。なあ、図50(a)〜図50(b)にかけての演出音は、スピーカ8L,8Rのみから出力される。
続いて、演出表示装置5において画像605を漸次拡大表示して、遊技者側に近づくように見せつつ、図16(C)に示すように、画像605の発光輝度及び明度を低下させて画像605’とする。そして、投影装置400(図9)により、画像605’と略同一の大きさで、且つ画像605と略同一の発光輝度及び明度を有する画像606を前透過板251に投影する。このように、キャラクタを徐々に拡大表示する際に、加振器815を動作させて、前透過板251から演出音を出力する。
そして、図16(D)に示すように、画像606が漸次拡大するように投影する。これによれば、画像の拡大に加えて、画像の表示位置が後方の演出表示装置5の表示領域から前方の後透過板261に切替わることで、キャラクタが演出表示装置5から前透過板251に飛び出して遊技者に対して近づいてくるように見えるため、遊技者に対して驚きを与えることができる。これに加え、前透過板251からの演出音が継続的に出力されることから、キャラクタが近づいてくる画像に合わせてより近くから出力された演出音を聞かせることができ、演出効果を高めることができる。
なお、キャラクタを漸次拡大して表示する画像は、演出表示装置5による表示画像と、投影装置400(図9)による投影画像とから構成した。しかしながら、演出表示装置5の表示画像を徐々に拡大させるのに合わせて加振器815を動作させてもよいし、投影装置400(図9)による投影画像を徐々に拡大させるのに合わせて加振器815を動作させてもよい。
(変形例17)
次に、図51〜図54を参照しながら、変形例17に係るパチンコ遊技機1005について説明する。図51は、変形例17に係るパチンコ遊技機において可動体が原点位置にある状態の時の演出を説明するための説明図である。また図52は、変形例17に係るパチンコ遊技機において可動体が前方に進出した状態の時の演出を説明するための説明図である。
図51に示すように、パチンコ遊技機1005は、水平動作と回転動作との二段階動作をする可動体900と、開閉枠50の上部前面に設けられた所定部材としての装飾部931と、装飾部931の後方に設けられ上下方向に移動する2つの動作部材932とを有している。
可動体900は、水平動作するベース部910と、ベース部910に回転軸911を中心として回転可能に取り付けられた回転体920とを備えている。回転体920の回転方向は、上記実施例で説明した方向とは異なり、持ち上げられる方向(図51中で反時計回りの方向)に回転動作し(ACT6)、横臥した状態から起立した状態へと変化する。回転体920は、キャラクタの一部分が描かれた装飾面920aを有している。回転体920は透明部材からなり、描かれたキャラクタの一部分も透明な材料からなる。また、キャラクタの残りの部分は、装飾部931の前面931aと動作部材932の前面932aとに描かれている。キャラクタは、例えば鬼であり、鬼の顔の下半分が装飾面920aに描かれており、鬼の顔の上半分が装飾部931の前面931aに描かれており、鬼の角の部分が動作部材932の前面932aに描かれている。
図51に示すように、回転体920が横臥した状態にあり、動作部材932が初期位置P4に位置した状態にある場合、遊技者は装飾部931の前面931aに描かれたキャラクタの一部分(鬼の顔の上半分)しか視認することができない。図51に示す状態から、可動体900を前方に進出させる(ACT5)とともに、回転体920を回転させて(ACT6)起立させる。さらに、動作部材932を上方に向けて動作させて、初期位置P4から第5位置P5に移動させることで、パチンコ遊技機1005は図52に示す状態となる。
図52に示すように、回転軸911を中心に回転して(ACT6)起立した回転体920は、前透過板251に沿った状態で、その姿勢が維持される。このように起立した回転体920の装飾面920aは、開閉枠50に設けられた装飾部931の前面931aと同じ方向を向いている。装飾面920a及び前面931aは、おおよそ遊技者の方向を向くように斜め下方に向けられている。
図52に示す動作部材932は、装飾部931の後方に位置し、装飾部931から上方に突出している。動作部材932の前面932aは、装飾部931の前面931a及び回転体920の装飾面920aと同様に、おおよそ遊技者の方向を向くように斜め下方に向けられている。これにより、遊技者は、描かれたキャラクタの全体を視認することができる。
次に、パチンコ遊技機1005の演出動作を、図53、54を参照しながら説明する。図53、図54は、変形例17に係るパチンコ遊技機による演出を時間の経過順に示した正面図である。
図53(a)において、回転体920は横臥した状態にあるとともに、動作部材932は装飾部931の後方に隠れた状態にある。そのため、遊技者は、装飾部931の前面931aに描かれたキャラクタの一部(鬼の顔の上半分)しか視認できない。
図53(a)に示す状態から、可動体900を前方に進出させた後に(ACT5(図51))、回転体920を回転軸911を中心に回転させる(ACT6)。これにより、図53(b)に示すように、回転体920が徐々に起立し、装飾面920aが視認できるようになる。
図53(b)に示す状態から、さらに回転体920を回転させることにより、回転体920は起立した状態となる。これにより、図54(a)に示すように、装飾部931の前面931aと、回転体920の装飾面920aとが上下に並んで配置される。これにより、前面931aに描かれたキャラクタの一部と装飾面920aに描かれたキャラクタの一部とが合体し、1つのキャラクタ画像として視認される。すなわち、遊技者は、鬼の顔の上半分と下半分とが一体となった鬼の顔全体を視認することができる。
図54(a)に示す状態から、動作部材932を上方に移動させる(ACT7)。動作部材932は、図54(b)に示すように、装飾部931から上方に突出するようになる。これにより、動作部材932の前面932aに描かれたキャラクタの一部を、キャラクタ画像にさらに合体させることができ、キャラクタ全体を1つの画像のように表示することができる。すなわち、遊技者は、鬼の顔に、前面932aに描かれた角を合体させた画像を視認することができる。
このように、分割したキャラクタ画像の一部を開閉枠に描き、残りの一部を可動体900に描き、可動体900を移動させて分割されたキャラクタ画像を近づけることで、分離していたキャラクタ画像を一体化させた状態で視認させることができる。これにより、突然に大きなキャラクタ画像を形成することができることから、遊技者に驚きを与えることができ、演出効果を向上させることができる。
また、キャラクタ画像の一部が描かれた動作部材932を、装飾部931から突出させることで、合体させたキャラクタ画像にさらに画像の一部を合体させることができる。これにより、興趣を向上させた演出を実現することができる。
また、遊技者側に突出させた第2構成部250(図52)まで可動体900を前方に進出させることにより、開閉枠50に設けられた装飾部931と可動体900の回転体920との位置を合わせることができる。これにより、装飾部931と回転体920との間に段差を生じさせることがないため、境目が目立たない合体画像を構成することができる。
また、可動体900の回転体920を回転(ACT6)させて画像を合体させる動作は、可動体900を前透過板251と後透過板261との間に進出(ACT5)させた後に実行される。これにより、画像の合体動作が遊技者の近くで行われることになり、より驚きのある演出を実現することができる。
また、回転体920の回転軸911は、前透過板251と後透過板261との間に位置している。これにより、回転体920の回転動作が遊技者の近くで行われることとなり、より驚きのある演出を実現することができる。
また、図54(a)、(b)に示すように、起立した回転体920は遊技領域10の一部を覆う。しかしながら、回転体920は透明部材から構成され、キャラクタ部分も透明な材料で描かれていることから、回転体920により覆われた遊技領域10の視認性を阻害することがない。これにより、流下する遊技球が途中視認できなくなり不信感を与えてしまうということを防止することができる。
上記実施例に係るパチンコ遊技機1005は、可動体900を動作させることにより、開閉枠50に表記した分割画像と、可動体900に表記した分割画像とを合体させて1つの一体的な画像を形成したが、合体させるものとしては画像に限定されない。例えば、分割された文を合体させて一体的な文章を完成させる構成であってもよい。また、分割した立体的な形状を合体させて、1つの一体的な立体的形状を完成させる構成であってもよい。このように立体的形状を一体化させる場合、例えば、開閉枠50にキャラクタの顔の上半分を模した立体的形状を設け、可動体900にキャラクタの顔の下半分を模した立体的形状を設けてもよい。そして、可動体900を動作させることにより、可動体900に設けた立体的形状と開閉枠50に設けた立体的形状とを一体化させて、一体的なキャラクタの顔を視認させることができる。なお、立体的形状としては、キャラクタの顔に限定されず、キャラクタの体を模したものであってもよいし、物品の立体的形状であってもよい。このように、可動体を動作させることにより一体化させる構造物として、画像、文字、立体的形状、平面的形状、及び模様等の種々のものを採用することができる。このように、開閉枠50と可動体900とに設けられた構造物を合体させることにより、一体的な構造物を形成することができる。
また、可動体の動作は、水平動作と回転動作との二段階動作をするものであると説明したが、このような動作態様に限定されるものではない。例えば、下方に位置する可動体が上方に移動して、開閉枠の上部に設けられた装飾部に近づく構成であってもよい。また、遊技盤の後方に位置していた可動体が周方向に移動しながら前透過板251と後透過板261との間に進入し、装飾部に近づくような構成としてもよい。これにより、全体が遊技盤の後方に位置していた可動体を、前透過板251と後透過板261との間に進入させて突然登場させることができ、驚きのある演出を実現することができる。
また、装飾部931の設置箇所は、開閉枠50の上部に限定されず種々の箇所に設置することが可能である。このように、装飾部の設置箇所を異ならせることにより、可動体の動作が異なってくることは言うまでもない。
また、回転体920は透明部材から構成され、キャラクタの一部分も透明な材料で描かれていると説明したが、すべての部分を透明にする必要はない。少なくとも遊技領域10と重なり合う回転体920の領域を透明にし、それ以外の領域を不透明としてもよい。
また、開閉枠50に設けられた動作部材932は、可動体900が二段階動作してから動作すると説明した。しかしながら、動作部材932が動作するタイミングは任意であり、可動体900の動作に連動して動作部材932を動作させるようにしてもよい。また、可動体900の動作に応じて装飾部931を動作させてもよい。例えば、装飾部931を上下左右に小刻みに動作させてもよいし、装飾部931に発光体を設けて発光させるようにしてもよい。これにより、遊技の興趣を向上させた演出動作を実現することができる。
また、上記実施例では、一体的な構造物(一体的な画像)を形成するために、可動体900側を動作させていたが、開閉枠50に設けた装飾部931を動作させて、可動体900に近づけるような構成としてもよい。ここで、一体的な構造物を形成するとは、物理的に離れた構造物が隙間なく一体化させる場合だけでなく、物理的に離れて配置されていたとしても遊技者が一体感のある構造物であると認識できる態様に形成する場合も含まれるものとする。例えば、両者に隙間が設けられていたとしても、その隙間が小さく一体的な構造物と認識できる態様であってもよい。また、星座を構成する星のように、互いに離間した所定の配置とすることで、一体的であると認識させる態様であってもよい。
(変形例17)
次に、図55〜図56を参照しながら、変形例18に係るパチンコ遊技機1006について説明する。図55〜図56は、変形例18に係るパチンコ遊技機による演出を時間の経過順に示した正面図である。変形例17に係るパチンコ遊技機1005においては、分割した画像を合体させるために、画像が描かれた可動体900を移動させていたが、本実施例では投影した画像を移動させて一体的な画像を構成する。
なお、開閉枠50の上部に設けられた装飾部931と動作部材932との構成は、上記実施例のものと同じ構成である。すなわち、装飾部931の前面931aには、キャラクタの一部、例えば鬼の顔の上半分が描かれており、動作部材932の前面932aには、キャラクタの一部、例えば、鬼の角が描かれている。
図55(a)において、動作部材932は装飾部931の後方に隠れた状態にある。また、前透過板251には、何ら画像は投影されていない。そのため、遊技者は、装飾部931の前面931aに描かれたキャラクタの一部(鬼の顔の上半分)しか視認できない。図55(a)に示す状態から、投影装置400(図9)により、キャラクタの一部からなる投影画像941aを前透過板251に投影する。
図55(b)は、投影装置400(図9)によって前透過板251に投影画像941aが投影された様子を示している。前透過板251に投影された投影画像941aは、装飾部931に比べて小さく、装飾部931から離れた位置に投影されている。
図56(a)に示すように、投影装置400(図9)によって前透過板251に投影する画像を、上方へと投影していくとともに、漸次拡大していく(ACT8)。これにより、前透過板251に投影された投影画像941bは、投影画像941aよりも装飾部931に近く、寸法も大きい。なお、前透過板251に投影画像を投影する場合には、演出表示装置5の輝度を低下させる。これにより、演出表示装置5の前方に投影された投影画像が、演出表示装置5からの光によって視認しづらくなることを抑制することができる。
図56(b)に示すように、投影装置400(図9)によって前透過板251に投影する画像を、さらに装飾部931に近づけていくとともに、漸次拡大していく(ACT9)。やがて、装飾部931の前面931aの直下に、キャラクタの一部を映し出した投影画像941cが投影される。これにより、前面931aに描かれたキャラクタの一部と投影画像941cに映し出されたキャラクタの一部とが合体し、1つの一体的なキャラクタ画像を表示することができる。すなわち、遊技者は、鬼の顔の上半分と下半分とが一体となった鬼の顔全体を視認することができる。
続いて、図56(b)に示すように、動作部材932を上方に移動させて(ACT7)、装飾部931から上方に突出させる。これにより、動作部材932の前面932aに描かれたキャラクタの一部をさらに合体させることができ、キャラクタ全体を1つの画像のように表示することができる。すなわち、遊技者は、鬼の顔に、前面932aに描かれた角を合体させた一体的な画像を視認することができる。
なお、投影装置400(図9)は、前透過板251に映し出した投影画像の後方が視認可能な発光輝度及び明度で投影画像を投影する。これにより、投影画像後方の遊技領域10の視認性を阻害することがない。これにより、流下する遊技球が途中視認できなくなり不信感を与えてしまうということを防止することができる。
また、前透過板251に投影した投影画像を開閉枠に描かれたキャラクタ画像に近づけることで、一体化させたキャラクタ画像を遊技者に視認させることができる。これにより、大きなキャラクタ画像が突然に形成されることから、遊技者に驚きを与えることができ、演出効果を向上させることができる。
また、遊技者側に突出した第2構成部250の前透過板251に、キャラクタ画像の一部を投影することにより、画像が表示された装飾部931と前透過板251に投影した投影画像との前後方向における位置を合わせることができる。これにより、一体化させた画像の境目が目立たたない綺麗な画像を形成することができる。
また、遊技者側に突出した前透過板251に、キャラクタ画像の一部を投影することにより、画像を一体化させる演出が遊技者の近くで行われることになる。これにより、より驚きのある演出を実現することができる。
また、演出表示装置5は、前透過板251に画像が投影されるようになると、輝度を低下させる。これにより、演出表示装置5からの光によって投影画像の視認性が低下するのを抑制することができる。
上記実施例に係るパチンコ遊技機1006は、開閉枠50に表記した分割画像と、前透過板251に投影した投影画像とを一体化させて1つの一体的な画像を形成したが、一体化させるものとしては画像に限定されない。例えば、分割された文を一体化させて一体的な文章を完成させる構成であってもよい。このように、画像を投影することにより一体化させるものとして、画像、文字、平面的形状、及び模様等の種々のものを採用することができる。また、装飾部931に立体的形状を設けて、この立体的形状と平面的な投影画像とを一体化させる構成としてもよい。このように、開閉枠50と可動体900とに表記された表示物を合体させることにより、一体的な表示物を形成することができる。
また、装飾部931の設置箇所は、開閉枠50の上部に限定されず種々の箇所に設置することが可能である。このように、装飾部の設置箇所を異ならせることにより、投影装置400(図9)による画像の投影方法が異なってくることは言うまでもない。
また、投影装置400(図9)は、前透過板251に映し出した投影画像の後方を視認可能とする輝度及び明度で投影画像を投影すると説明した。しかしながら、投影画像の少なくとも遊技領域10と重なり合う部分の輝度及び明度を低下させ、それ以外の部分は後方を視認することができない態様で画像を投影するようにしてもよい。これによっても、投影画像後方の遊技領域10の視認性が阻害されない。
また、投影装置400(図9)によって投影した画像は、投影し始めてからその位置を変えつつ漸次拡大する態様であると説明したが、投影態様はこれに限定されない。例えば、装飾部931の直下に突然に投影画像を投影して、一体化させた一体的な画像を形成するようにしてもよい。これにより、驚きのある演出を実現することができる。
また、演出表示装置5は、前透過板251に投影画像が投影されるようになると、演出表示装置5の輝度を低下させると説明した。このように輝度を低下させるという中には、輝度をゼロにして表示自体をOFFにする場合も含めてもよい。これにより、演出表示装置5からの光によって投影画像の視認性が低下するのを抑制することができる。
また、投影装置400(図9)による投影画像の投影箇所については、前透過板251であると説明したが、その他の箇所に投影してもよい。例えば、後透過板261であってもよいし、透過性部材290(図5)に画像を投影してもよい。
また、上記実施例では、一体的な表示物を形成するために、開閉枠50に設けた装飾部931の直下に投影画像を表示した。ここで一体的な表示物を形成するとは、物理的に離れた表示物を隙間なく一体化させる場合だけでなく、物理的に離れて配置されていたとしても遊技者が一体感のある表示物であると認識できる態様に形成する場合も含まれるものとする。例えば、両者に隙間が設けられていたとしても、その隙間が小さく一体的な表示物と認識できる態様であってもよい。また、星座を構成する星のように、互いに離間した所定の配置とすることで、一体的であると認識させる態様であってもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を可変表示可能な可変表示装置に可変表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された可変表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
1 パチンコ遊技機
2 遊技盤
5 演出表示装置
10 遊技領域
50 開閉枠
51 窓部
51A 窓部ユニット
250 第2構成部
251 前透過板
252a 第1周壁部
252b 第1保持部
253a 第2周壁部
253b 第2保持部
260 第1構成部
261 後透過板
280 異物進入阻止部材
800 進退スイッチ
815 加振器
900 可動体
910 ベース部
920 回転体
920a 装飾面
931 装飾部
931a 前面
932 動作部材
932a 前面
941a、941b、941c 投影画像
1100 可動体
1110 ベース部
1120 回転体

Claims (1)

  1. 遊技を行う遊技機であって、
    遊技部の前方を覆い上側が前方に位置するように傾斜した傾斜透明部材と、前記傾斜透明部材を保持する枠体とを有する枠部と、
    音を出力可能な音出力手段と、を備え、
    前記音出力手段により前記傾斜透明部材を加振する、
    ことを特徴とする遊技機。
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