JP7307454B2 - ペロブスカイト量子ドット発光デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

ペロブスカイト量子ドット発光デバイスおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ペロブスカイト量子ドットを用いた発光デバイスに関する。
塗布印刷プロセスが可能な無機ナノ粒子であるハロゲン化鉛ペロブスカイト量子ドットCsPbX3(X=Cl,Br,I)は、ハロゲンアニオンの選定および粒子サイズにより可視光領域の発光波長の制御が容易であり、有機材料よりも高い色純度の発光スペクトルを示すことから、新たな発光材料として発光デバイス(LED)への応用が期待されている(非特許文献1)。ペロブスカイト量子ドットは、粒子サイズが10nm以下のナノ結晶であり、ハロゲン化鉛にセシウム前駆体を高温状態で混合させるホットインジェクション法により合成することができる(非特許文献1)。さらに、ペロブスカイト量子ドットの表面にオレイン酸やオレイルアミンなどの長鎖アルキル配位子を導入することで、粒径制御および有機溶媒への分散性を実現している。また、良溶媒や貧溶媒を用いて、再沈殿法および遠心分離を繰り返すことで、反応溶媒であるオクタデセンや未反応前駆体などの不純物を除去することができる。
しかしながら、たとえば、アルコールのような高い誘電率をもつ溶媒を用いて、再沈殿法を行った場合、長鎖アルキル配位子およびハロゲンアニオンは脱離し、発光量子収率(PLQY)が低下する(非特許文献2)。また、鉛が過剰もしくはハロゲンアニオン欠陥が存在する場合も同様にPLQYが低下する(非特許文献3)。これらの問題に対しては、酢酸エチルや酢酸ブチルなどの低い誘電率を示すエステル溶媒を貧溶媒として再沈殿洗浄する方法がある。エステル溶媒は、洗浄工程を繰り返しても、発光特性に影響を与えることがないため、配位子の脱離やアニオン欠陥の生成を抑制し、不純物の効果的な除去が可能となる(非特許文献4)。さらに、従来の長鎖アルキル(炭素数18)から比較的短鎖のアルキル鎖(炭素数12)や臭素アニオン含有のアルキルアンモニウム塩への配位子交換を行うことで、臭素アニオンがペロブスカイト量子ドットのハロゲンアニオン欠陥を補填し発光量子収率を向上することも明らかにしている(非特許文献5)。つまり、炭素数を少なくすることで、効率的な電荷注入、駆動電圧の低減、および高効率化を実現している。
臭化鉛を前駆体として合成した単一のハロゲンアニオンからなるCsPbBr3は、緑色発光(510nm)を示す。一方、ハロゲンアニオンをClに置換したCsPbCl3は、ワイドギャップ化に伴い発光波長が短波長化し、深青色発光(410nm)を示す。また、IアニオンからなるCsPbI3では、発光波長が長波長側にシフトし、深赤色発光(700nm)を示す。さらに、二種類のハロゲンアニオンを組み合わせた混合ハロゲンアニオン型のペロブスカイト量子ドットは、CsPb(Cl/Br)3で430~500nm、CsPb(Br/I)3では550~650nmと、ハロゲンアニオンの混合比率により広範囲にわたる発光波長の調節が可能になる。一般的に、混合ハロゲンアニオンのペロブスカイト量子ドットを得るために、三種類の方法が提案されている(非特許文献6)。最も一般的な手法は、異なるハロゲン化鉛を同時に使用する直接合成法である。合成時に加えるハロゲン化鉛の比率により、発光波長を容易に制御できる。2つ目は、異なるハロゲン組成からなるペロブスカイト量子ドットを混合する手法である。ペロブスカイト量子ドットがイオン性の高い結晶であるため、CsPbBr3にCsPbCl3やCsPbI3を加えることで、混合ハロゲン組成のCsPb(Cl/Br)3やCsPb(Br/I)3を合成できる。しかし、この手法では、発光色の異なる単一ハロゲン組成のペロブスカイト量子ドットをそれぞれ事前に合成する必要がある。3つ目は、より簡便なハロゲンアニオン交換を利用した手法である。合成後のCsPbBr3にハロゲンアニオン塩を添加することで、混合ハロゲンのCsPb(Cl/Br)3やCsPb(Br/I)3を合成できる。ハロゲンアニオン塩に長鎖アルキルアンモニウム塩であるオレイルアミンヨウ素(OAM-I)と、アリール基を有するアニリンヨウ酸塩(An-HI)とを用いることで、最大発光波長はアニオン交換前の508nmから、644nm(An-HI)および649nm(OAM-I)と長波長化できる。ハロゲンアニオン交換したペロブスカイト量子ドットLEDでは、発光波長とCIE色度は、OAM-Iで653nm・(0.72,0.28)、An-HIで645nm・(0.71,0.28)となり、BT.2020の赤色領域を十分に満たし、OAM-Iでは、世界最高水準の外部量子効率21.3%を達成し、An-HIについても14.1%と高い効率を示した(非特許文献7)。
しかしながら、長鎖アルキル配位子で被覆したペロブスカイト量子ドットは、上層の塗布溶媒に対しても高い溶解性を示すため、塗布成膜による多積層膜の形成が極めて難しい。また、長鎖アルキル配位子は絶縁性であり、厚膜化に伴い、駆動電圧が著しく増加することから、単量子ドット層の厚さ(10nm程度)に制限される。このため、励起状態のペロブスカイト量子ドットと電荷との相互作用であるAuger再結合により、発光効率が低下することが知られている。発光デバイスの高性能化には、絶縁性である長鎖アルキル配位子を除去したペロブスカイト量子ドットの厚膜形成が必要不可欠である。
Nano Lett. 2015, 15, 3692-3696 Adv. Mater. 2017, 29, 1603885 Adv. Mater. 2016, 28, 8718-8725 ACS Appl. Mater. Interfaces 2018, 10,24607-24612 ACS Appl. Mater. Interfaces 2017, 9,18054-18060 J. Am. Chem. Soc. 2015, 137, 10276-10281 Nat. Photon. 2018, 12, 681-687
アルキル鎖の両末端にペロブスカイト量子ドットと反応する置換基を2つ以上有する架橋性配位子を用いることで、異なるペロブスカイト量子ドット間を架橋化し、ペロブスカイト量子ドット膜の不溶化と厚膜化を実現すると考えられる。架橋性配位子のうち、特にアルキルジアミンは多点で配位することから、ペロブスカイト量子ドットを架橋化し、薄膜状態の不溶化が期待できる。また、不溶化後のペロブスカイト量子ドット膜をトルエンやオクタンなどの無極性溶媒でリンス処理することで、長鎖アルキル配位子を除去し、厚膜化に伴う駆動電圧の増加を解決することができる。従来技術では、長鎖アルキル配位子間を架橋する試みがなされているが、置換基を2つ以上有する架橋性配位子による量子ドット間の架橋化技術や過剰な長鎖アルキル配位子を除去した厚膜化手法は未だ開発されていない。
そこで、本発明では、長鎖アルキル配位子の少なくとも一部を、該長鎖アルキル配位子よりも炭素数の少ない短鎖架橋性配位子で置換したペロブスカイト量子ドットであって、凝集を抑え、分散安定性を向上させ、薄膜形成と同時に架橋して不溶化するペロブスカイト量子ドットを含む発光デバイスを提供することを目的とする。
本発明は以下の事項からなる。
本発明のペロブスカイト量子ドット発光デバイスは、両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子で少なくとも一部が被覆されたペロブスカイト量子ドットからなる層を含むことを特徴とする。
前記ペロブスカイト量子ドットは、具体的には、長鎖アルキル配位子を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体の少なくとも一部が、両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子で置換されたものである。
前記長鎖アルキル配位子の炭素数は2~18であることが好ましい。
前記両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子の炭素数は2~16であることが好ましい。
前記両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子は、アルキルジアミン、アルキルジチオール、またはアルキルジカルボン酸であることが好ましい。
陽極と、陰極と、該陽極および陰極の間に、前記両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子で少なくとも一部が被覆されたペロブスカイト量子ドットからなる層とを有し、陽極および陰極のうち少なくとも一方が透明電極であることが好ましい。
本発明のペロブスカイト量子ドット発光デバイスの製造方法は、長鎖アルキル配位子を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体を含む溶液中に、両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子を含む溶液を添加して、前記長鎖アルキル配位子の少なくとも一部が前記短鎖架橋性配位子で置換されたペロブスカイト量子ドットを合成する工程1と、前記ペロブスカイト量子ドットを基板上に湿式法で塗布して、ペロブスカイト量子ドット膜を形成する工程2と、前記ペロブスカイト量子ドット膜に、トルエン、オクタンおよびヘキサンの中から選ばれる低誘電率溶媒によるリンス処理または浸漬処理を行い、長鎖アルキル配位子を脱離して、ペロブスカイト量子ドット膜を不溶化させる工程3とを有することを特徴とする。
前記工程3の後、さらに、工程2および3を繰り返し行って、ペロブスカイト量子ドット多層膜を形成することが好ましい。
前記工程3の後、不溶化したペロブスカイト量子ドット膜上に、さらに、異種材料を塗布成膜することが好ましい。
本発明によれば、ハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体を構成する長鎖アルキル配位子の少なくとも一部を、短鎖架橋性配位子で置換することにより、溶液状態では安定な分散性を維持しつつ、塗布成膜過程においては、ペロブスカイト量子ドット間でこれらの架橋性配位子が架橋して、不溶化膜を形成しうるペロブスカイト量子ドットを提供することができる。特に、短鎖架橋性配位子として、炭素数2~12のアルキルジアミン塩を添加して、炭素数12~18の長鎖アルキル基と置換することで、カチオン状態のアミノ基がペロブスカイト量子ドットを被覆して、発光波長や半値幅を変えることなく、発光量子収率(PLQY)を向上させることができる。
本発明に係るペロブスカイト量子ドット膜は、トルエン、ヘキサンおよびオクタンなどの無極性溶媒に対して不溶性を示す。よって、前記ペロブスカイト量子ドット膜上への塗布成膜が可能になり、同種材料の厚膜化や異種材料による多積層構造の形成が可能となる。
本発明によれば、長鎖アルキル配位子の少なくとも一部を短鎖架橋性配位子で置換したペロブスカイト量子ドット膜を前記無極性溶媒でさらにリンス処理を行うことにより、長鎖アルキル配位子のみを選択的に脱離し、ペロブスカイト量子ドット膜中の配位子密度を制御することができる。絶縁性の高い長鎖アルキル配位子を選択的に脱離することで、厚膜化した場合においても効率的な電荷注入や電荷輸送が可能になり、低電圧駆動を実現できる。配位子密度を制御することで、ペロブスカイト量子ドット発光デバイス(LED)における耐久寿命の改善が期待できる。
また、アルキルジアミンを添加することで、ペロブスカイト量子ドット膜のエネルギー準位を調節することができる。
図1は、ハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体にアルキルジアミンを添加することでペロブスカイト量子ドット間を架橋し、次いでオクタンでリンスすることで長鎖アルキル基が脱離除去する様子を説明する図である。 図2は、ペロブスカイト量子ドット発光デバイス(LED)の構造を示す。 図3aは、アルキルジアミン処理前のハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体について、オクタンリンス有り(W/)・無し(W/O)のそれぞれの場合のUV-vis吸収スペクトルを示し、図3bはアルキルジアミン処理後のペロブスカイト量子ドットについて、オクタンリンス有り・無しのそれぞれの場合のUV-vis吸収スペクトルを示す。
図4aは、アルキルジアミン処理前のハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体について、オクタンリンス有り・無しのそれぞれの場合の発光スペクトルを示し、図4bはアルキルジアミン処理後のペロブスカイト量子ドットについて、オクタンリンス有り・無しのそれぞれの場合の発光スペクトルを示す。 図5は、ペロブスカイト量子ドット膜が一層および二層それぞれの場合のUV-vis吸収スペクトル(5a)と発光スペクトル(5b)とを示す。 図6は、ペロブスカイト量子ドット膜が一層および二層それぞれの場合の輝度-電圧特性(6a)と外部量子効率-電流密度特性(6b)とを示す。
本発明のペロブスカイト量子ドット発光デバイス(LED)は、両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子(以下単に「短鎖架橋性配位子」ともいう。)で少なくとも一部が被覆されたペロブスカイト量子ドットからなる層を有する。
以下、前記ペロブスカイト量子ドットLEDの各構成について詳細に説明する。
本発明に係るペロブスカイト量子ドットは、具体的には、長鎖アルキル配位子を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体の少なくとも一部が、両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子で置換された構造を有する。
前記ペロブスカイト量子ドットは、ペロブスカイト構造CsPbX3(X=Cl,Br,I)を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト量子ドットに、ホットインジェクション法を用いて長鎖アルキル配位子を配位子交換により導入した後、該長鎖アルキル配位子の少なくとも一部を短鎖架橋性配位子で置換した構造を有する。
本発明では、ペロブスカイト量子ドットの製造過程において、長鎖アルキル配位子を導入した後、短鎖架橋性配位子で置換する前の形態を「ハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体」という。
長鎖アルキル配位子は、CsPbX3(X=Cl,Br,I)中のXとの配位子交換により導入される配位子である。長鎖アルキル配位子の炭素数は2~18が好ましく、8~18がより好ましく10~14が特に好ましい。CsPbX3(X=Cl,Br,I)中でこのような長鎖アルキル配位子を形成する、長鎖アルキル配位子形成能を有する化合物としては、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド(DDAB)、オレイルアミン(OAM)およびオレイン酸(OA)などが挙げられる。
前記長鎖アルキル配位子形成能を有する化合物は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、前記長鎖アルキル配位子を置換または脱離するのに用いる短鎖架橋性配位子の炭素数は2~16が好ましく、2~12がより好ましく、4~10が特に好ましい。前記短鎖架橋性配位子は、長鎖アルキル配位子よりも炭素数が小さくなる組み合わせで使用する。
このような配位子を形成する短鎖架橋性配位子形成化合物は、アルキルジアミン、アルキルジチオール、またはアルキルジカルボン酸が好ましい。
アルキルジアミンには、例えば、1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、1,8-オクタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,11-ウンデカンジアミン、1,12-ドデカンジアミンおよび1,4-ジアミノシクロヘキサンなどが挙げられる。
前記ペロブスカイト量子ドットにおいて、アルキルジアミンは、ペロブスカイト量子ドットと静電相互的な結合を形成する。
アルキルジチオールには、例えば、エタンジチオール、1,5-ペンタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、1,7-へプタンジチオール、1,9-ノナンジチオール、1,8-オクタンジチオール、1,10-デカンジチオールおよび1,12-ドデカンジチオールなどが挙げられる。
前記ペロブスカイト量子ドットにおいて、アルキルジチオールは、チオール基同士が結合してジスルフィド結合を形成してもよいし、ペロブスカイト量子ドットと静電相互作用を利用した結合を形成してもよい。
アルキルジカルボン酸には、例えば、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸およびセバシン酸などが挙げられる。
前記ペロブスカイト量子ドットにおいて、アルキルジカルボン酸は、ペロブスカイト量子ドットと静電相互作用的な結合を形成する。
前記ペロブスカイト量子ドットにおいて、短鎖架橋性配位子形成化合物は、一種単独で使用してもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
前記のとおり、本発明に係るペロブスカイト量子ドットは、長鎖アルキル配位子を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体の少なくとも一部が、両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子で置換されたものである。
なお、後述するように、長鎖アルキル配位子は、低誘電率溶媒によるリンス処理または浸漬処理により、脱離する。
次に、前記ペロブスカイト量子ドットを用いた発光デバイス(LED)について説明する。本発明のペロブスカイト量子ドットLEDは、長鎖アルキル配位子を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体を含む溶液中に、両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子を含む溶液を添加して、前記長鎖アルキル配位子の少なくとも一部が前記短鎖架橋性配位子で置換されたペロブスカイト量子ドットを合成する工程1と、前記ペロブスカイト量子ドットを基板上に湿式法で塗布して、ペロブスカイト量子ドット膜を形成する工程2と、前記ペロブスカイト量子ドット膜に、トルエン、オクタンおよびヘキサンの中から選ばれる低誘電率溶媒によるリンス処理または浸漬処理を行い、長鎖アルキル配位子を脱離して、ペロブスカイト量子ドット膜を不溶化させる工程3とから製造される。
原料となるペロブスカイト量子ドットCsPbX3(X=Cl,Br,I)は、最も一般的な単分散ナノ結晶の合成法であるホットインジェクション法で合成する。ホットインジェクション法は、金属化合物を高温の溶媒へ急速に投入することで、ナノ結晶粒子を均一に核形成させる方法である。
ペロブスカイト量子ドットCsPbX3のハロゲン元素XはCl、BrおよびIのいずれでもよいが、Brが好ましい。
長鎖アルキル配位子を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体は、長鎖アルキル配位子形成能を有する化合物をトルエンおよびオクタンなどの有機溶媒に溶解させた溶液をペロブスカイト材料CsPbX3(X=Cl,Br,I)に添加して、配位子交換という方法で、結晶構造が安定なCsPbX3の一部を液中で置換することにより形成される。
ハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体に、長鎖アルキル配位子が導入されると、CsPbX3(X=Cl,Br,I)を構成するXの1つまたは2つ以上が脱離して、脱離した空孔に長鎖アルキル配位子形成能を有する化合物の反応基が入り、配位子交換が起こる。
工程1では、長鎖アルキル配位子を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体を含む溶液中に、両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子を含む溶液を添加して、前記長鎖アルキル配位子の少なくとも一部が前記短鎖架橋性配位子で置換されたペロブスカイト量子ドットを合成する。
前記溶液調製のための有機溶媒には、トルエン、オクタン、ヘキサンおよびシクロヘキサノンなどが用いられる。長鎖アルキル配位子の炭素数が8以上の場合、前記有機溶媒に良好に分散する。炭素数が8未満では、量子ドットの凝集や析出が起こり、分散が困難となる。
また、短鎖架橋性配位子両末端に付いた反応基は、ペロブスカイト量子ドット分散液の凝集・析出を引き起こす要因となる。量子ドットの凝集や析出を抑えるには、少なくとも、配位子交換に用いる短鎖架橋性配位子の炭素数を長鎖アルキル配位子の炭素数よりも少なくし、短鎖架橋性配位子の両末端反応基を長鎖アルキル配位子の反応基などと繋ぐことによって、活性な反応基を安定化させる必要がある。
工程2では、前記ペロブスカイト量子ドットをホール輸送層など上に湿式法で塗布して、ペロブスカイト量子ドット膜を形成する。前記ペロブスカイト量子ドット膜がLEDにおける発光層となる。
湿式法には、スピンコート法、ブレードコート法およびインクジェット法などが用いられる。湿式法で液膜を形成した後、室温下または60℃程度の加温下に乾燥させる。
工程3では、前記ペロブスカイト量子ドット膜に、トルエン、オクタンおよびヘキサンの中から選ばれる低誘電率溶媒によるリンス処理または浸漬処理を行い、長鎖アルキル配位子を脱離して、ペロブスカイト量子ドット膜を不溶化させる工程3とから製造される。
薄膜形成と同時に、ペロブスカイト量子ドット間を短鎖架橋性配位子が架橋し、さらに、長鎖アルキル配位子が脱離することで架橋が進行する。つまり、両末端反応基を配位子とすることで、ペロブスカイト量子ドット膜の不溶化を実現することができる。
工程3の後、さらに、工程2および工程3を繰り返し行って、ペロブスカイト量子ドット多層膜を形成することが好ましい。本発明では、ペロブスカイト量子ドット膜を不溶化することで、工程2および工程3を繰り返し行うことができ、所望の厚さの多層膜を形成することができる。繰り返し回数は通常2~5回で、多層膜の厚みは10~100nmである。
また、ペロブスカイト量子ドット膜を不溶化することで、さらに上層をペロブスカイト量子ドット膜上に形成するときに、塗布法による形成が可能となる。
本発明の発光デバイス(LED)は、その最も基本的な形態として、基板上に形成された陽極と陰極との間に発光層を含むが、具体的には、図2に示すように、陽極と発光層との間にホール注入層およびホール輸送層を有し、陰極と発光層との間に電子注入層および電子輸送層を有している。ホール注入層は、陽極の仕事関数と、発光層の最高被占軌道(HOMO)との間のエネルギー差を減少させるように機能し、それによって、発光層に導入されるホール(正孔)の数を増加させる。動作中はホールが陽極を経て注入され、ホール注入層およびホール輸送層を介して活性層(発光層を含む領域)に注入され、一方、陰極側からは電子が活性層に注入される。電子およびホールの両方のキャリアが存在する活性層では、キャリアの再結合が起こり、そのうちの発光再結合により光が放出される。電子注入層は、発光層への電子の導入を制御するに際し、ホール注入層と同じ役割を有する。つまり、ホール注入層および電子注入層は、デバイス内にキャリア(電子・ホール)を閉じ込めるという点で同じ役割を有する。
上記LEDの各層について説明する。
基板は、透明材料、具体的にはガラスで形成されることが好ましい。
陽極や陰極を形成する材料は、効率良く発光させるために十分な電子やホールを注入できるものでなければならない。そのため、キャリアを受ける有機分子や高分子などの他の材料の最高被占軌道(HOMO)および最高空軌道(LUMO)との障壁ができるだけ小さくなるように、電子注入側の陰極には仕事関数の小さいもの、陽極には仕事関数の大きいものを使用する。また、光を取り出すため、少なくとも一方の電極は透明である必要がある。よって、陽極の材料には、一般に酸化インジウムスズ(ITO)が用いられる。一方、陰極の材料には、アルミニウムや、アルカリ金属やアルカリ土類金属などの仕事関数の小さな金属、例えば、マグネシウム-銀(Mg-Ag)、マグネシウム-インジウム(Mg-In)、リチウム-アルミニウム(Li-Al)などの合金が用いられる。
その他、ホール注入層、ホール輸送層、電子注入層および電子輸送層の構成材料には、公知の材料が制限なく用いられる。例えば、ホール注入層には、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン):ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)など、ホール輸送層には、N,N’-ビス(4-ブチルフェニル)-N,N’-ビス(フェニル)-ベンジジン(poly-TPD)など、電子注入層には、8-ヒドロキシキノリナートリチウム(Liq)など、電子輸送層には、2,2’,2”-(1,3,5-ベンジントリイル)-トリス(1-フェニル-1-H-ベンゾイミダゾール)(TPBi)などが用いられる。
なお、陽極、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、陰極の厚みは数十~100nm程度であり、基板の厚みは2mm程度である。
上記LEDの各層のうち、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、および電子注入層は、有機材料の成膜に好適なスピンコーティング法によって形成し、陰極はアルミニウムなどの金属の蒸着により形成する。スピンコーティング法で例えば、ホール注入層を成膜する場合、表面に透明電極であるITO膜が形成された透明基板(一般にはガラス基板)上に、有機溶媒に溶解させたPEDOT-PSSの溶液を滴下し、スピンコーターを用いて塗布した後、加熱・乾燥させる。各層の膜厚および表面状態は、溶液の濃度や滴下量、スピンコーターの回転数によって適宜調節する。また、コーティングを複数回行ってもよい。
上記発光層は、長鎖アルキル配位子を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体と短鎖架橋性配位子とを低誘電率溶媒に分散した塗布液を調製し、該塗布液をスピンコート法などにより塗布後、乾燥させて、オクタンなどの無極性溶媒でリンスすることにより、形成する。具体的には、長鎖アルキル配位子を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体を含む分散液に対して、5vol%の量でアルキルジアミンなどの短鎖架橋性配位子形成化合物を添加する。得られた塗布液をホール輸送層などの表面に塗布して成膜し、乾燥させると短鎖架橋性配位子の反応基がペロブスカイト量子ドットと架橋する。オクタンなどの無極性または低誘電率溶媒でリンスすると、長鎖アルキル基が脱離するとともに架橋がさらに進行して、ペロブスカイト量子ドット発光層の不溶化膜が形成される。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
[合成例1]ペロブスカイト量子ドットCsPbBr3の合成
ホットインジェクション法を用いた公知の方法でペロブスカイト量子ドットCsPbBr3を合成した。すなわち、脱気した50mLの四口フラスコにオレイン酸0.833mLおよびオクタデセン10mLを秤取り、120℃で1時間脱気をした後、炭酸セシウム271mgを加え、再度120℃で1時間脱気し、セシウムオレイトを合成した。
一方、200mLの四口フラスコを脱気した後、オレイン酸10ml、オレイルアミン10ml及びオクタデセン100ml加え、120℃で1時間脱気した。その後、臭化鉛21.38g加え、再度120℃で1時間脱気し、170℃に昇温させながらN2フローをし、160℃に加熱したセシウムオレイト8mlをインジェクションし、5秒後に氷水に入れ急冷し反応を終えた。
[合成例2]長鎖アルキル配位子を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体の合成
合成例1で合成したペロブスカイト量子ドットCsPbBr3をトルエンに分散した後、トルエンの2倍量の酢酸エチルを加え12000rpmで5分間遠心分離を行い、上澄みを除去し沈殿物を回収し、トルエンに再分散させて15mg/mLに濃度調整した。
濃度調整した15mg/mLのトルエン溶液1.0mLを攪拌中に、オレイン酸(OA)を50μL添加し、すぐに、0.05Mのジデシルジメチルアンモニウムブロミド(DDAB)トルエン溶液を2.0mL加え、DDABに配位子交換した。
得られた反応生成物に対して、体積比2倍の酢酸エチルを加えて、12000rpmで5分間遠心分離を行い、上澄みを除去し沈殿物を回収した。再度、トルエン溶媒および酢酸エチルを加えて遠心分離により回収したペロブスカイト量子ドットをオクタンに分散させた。
[合成例3]アルキルジアミンを介した架橋反応によるペロブスカイト量子ドット膜の不溶化
合成例2の分散液に対し、5vol%の量でアルキルジアミントルエン分散溶液(0.05M)を添加し、スピンコート法により成膜した。薄膜形成過程において、アルキルジアミンを介してペロブスカイト量子ドット間で配位することで架橋を目指した。さらに、溶液状態においてペロブスカイト量子ドット間の凝集を抑制するため、DDAB(炭素数12)より炭素鎖の短いアルキルジアミン(炭素数6)を用いた。
[発光デバイスの作製例]
図2に示すように、基板上に、陽極/ホール注入層/ホール輸送層/ペロブスカイト量子ドット発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極からなるボトムエミッション型のペロブスカイト量子ドット発光デバイスを形成した。以下に発光デバイスの作製方法を示す。
130nmのITO(インジウム・ズズ酸化物)が形成されたガラス基板上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、エッチングを行い、ストライプ状のパターンを形成した。このパターン形成したITOガラス基板を中性洗剤で洗浄後、超純水でスピンリンス洗浄し、UVオゾン処理を20分間行った。
ITOガラス基板上に、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン):ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)(ヘレウス社製Clevious AI4083)を2500rpmで30秒の条件でスピンコートした後、150℃で10分間乾燥し、40nmのホール注入層を形成した。
グローブボックスへと搬送し、ホール輸送層とペロブスカイト量子ドット層とをスピンコート法により順次成膜した。ホール輸送層は、N,N’-ビス(4-ブチルフェニル)-N,N’-ビス(フェニル)-ベンジジン(poly-TPD)をクロロベンゼンに濃度4mg/mLで溶解し、PEDOT:PSS上に1000rpmで30秒の条件でスピンコートした後、100℃で10分間乾燥し、厚さ20nmの膜層を形成した。発光層として、濃度10mg/mLに調整したペロブスカイト量子ドットのオクタン分散液を、poly-TPD上に2000rpmで30秒の条件でスピンコートした。
その後、大気暴露することなく、真空蒸着装置に搬送し、真空度5×10-5Paで電子輸送層、電子注入層および陰極を形成した。電子輸送層には、2,2’,2”-(1,3,5-ベンジントリイル)-トリス(1-フェニル-1-H-ベンゾイミダゾール)(TPBi)、電子注入層には8-ヒドロキシキノリナートリチウム(Liq)、陰極にはアルミニウム(Al)を使用した。
発光デバイス(LED)を作製した後、ガラス管とエポキシ樹脂を用いて封止を行い、特性を評価した。
[比較例1]
実施例1において、アルキルジアミン添加前のペロブスカイト量子ドットCsPbBr3膜を用いて、実施例1と同様に、物性評価、発光デバイス作製および評価を行った。
[光学特性評価1]アルキルジアミン処理前後での光学特性
アルキルジアミン添加によるペロブスカイト量子ドット膜の不溶化をオクタンリンス処理前後でのUV-vis吸収スペクトル(島津製作所社製UV-3150)により検討した。アルキルジアミンを添加した実施例1のペロブスカイト量子ドットでは、オクタンリンス処理による吸収強度の減少は確認されなかった(図3)。また、アルキルジアミン添加によりペロブスカイト量子ドット膜のPLQYは、31.8%から57.5%まで大幅に改善した(図4,表1)。さらに、アルキルジアミン添加前後およびオクタンリンス前後で発光波長および半値幅が変化しないことを確認した(図4)。これらの結果より、アルキルジアミン添加およびオクタンリンス処理は、発光波長および半値幅に影響することなく、膜の不溶化およびPLQYの向上を実現する優れた手法であることを示した。
アルキルジアミン処理前後におけるペロブスカイト量子ドットの光学特性の結果を表1に示す。
Figure 0007307454000001
[実施例2]
実施例1において、アルキルジアミン添加したペロブスカイト量子ドット膜CsPbBr3膜を二層積層した多積層膜を用いて、実施例1と同様に、物性評価、発光デバイス作製および評価を行った。
[光学特性評価2]アルキルジアミン添加したペロブスカイト量子ドット膜の多積層化
アルキルジアミン添加およびオクタンリンスによる配位子除去処理により得られたペロブスカイト量子ドット膜を二層に積層し、多積層膜を形成した。UV-vis吸収スペクトルの結果より、ペロブスカイト量子ドット層を積層することで、吸収強度が2倍程度向上した(図5a)。また、発光スペクトル(堀場製作所社製FluoroMAX-2)より積層後も発光波長および半値幅、発光量子収率にほとんど変化がないことから、アルキルジアミン添加したペロブスカイト量子ドット膜の積層はペロブスカイト量子ドット膜の厚膜化において極めて有用な手法であることを明らかにした(図5b,表2)。さらに、それらのペロブスカイト量子ドット膜を発光層としてデバイスを作製したところ、厚膜化(二層積層)により最大輝度が2681cd/m2から3246cd/m2まで大幅に向上するとともに、駆動電圧の高電圧化を抑制した。さらに、最大EQEは、5.56%から9.60%までの改善を達成した。
多積層化前後のペロブスカイト量子ドットの光学特性の結果を表2に示す。
Figure 0007307454000002

Claims (3)

  1. 長鎖アルキル配位子を有するハロゲン化鉛系ペロブスカイト前駆体を含む溶液中に、両末端に反応基を有する短鎖架橋性配位子を含む溶液を添加して、前記長鎖アルキル配位子の少なくとも一部が前記短鎖架橋性配位子で置換されたペロブスカイト量子ドットを合成する工程1と、
    前記ペロブスカイト量子ドットを基板上に湿式法で塗布して、ペロブスカイト量子ドット膜を形成する工程2と、
    前記ペロブスカイト量子ドット膜に、トルエン、オクタンおよびヘキサンの中から選ばれる低誘電率溶媒によるリンス処理または浸漬処理を行い、長鎖アルキル配位子を脱離して、ペロブスカイト量子ドット膜を不溶化させる工程3とを有する、ペロブスカイト量子ドット発光デバイスの製造方法。
  2. 前記工程3の後、さらに、工程2および3を繰り返し行って、ペロブスカイト量子ドット多層膜を形成する、請求項に記載のペロブスカイト量子ドット発光デバイスの製造方法。
  3. 前記工程3の後、不溶化したペロブスカイト量子ドット膜上に、さらに、異種材料を塗布成膜する、請求項に記載のペロブスカイト量子ドット発光デバイスの製造方法。
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