JP7306374B2 - 塩味及び/又はスパイス感増強剤 - Google Patents
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Description
また本発明者らは更に検討を進め、分岐飽和脂肪族モノカルボン酸に加えて、メチオナール、酪酸、ソトロンを併用することによって、より効果的に塩味を増強し得ることを見出した。
また本発明者らは、分岐飽和脂肪族モノカルボン酸がスパイス感増強作用を有することも新たに見出した。
また本発明者らは、分岐飽和脂肪族モノカルボン酸に加えて、メチオナール、酪酸、ソトロンを併用することによって、より効果的にスパイス感を増強し得ることも見出した。
本発明者らは、これらの知見に基づいて更に研究を重ねることによって本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
[2](A)が、一般式(I):
で表される化合物又はその塩である、[1]記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[3](A)が、イソ酪酸、イソ吉草酸、2-メチルペンタン酸、3-メチルペンタン酸、4-メチルペンタン酸、2-メチルヘキサン酸、5-メチルヘキサン酸、2-メチルヘプタン酸、4-メチルオクタン酸及び4-メチルノナン酸からなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその塩である、[1]又は[2]記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[4](A)が、4-メチルペンタン酸又はその塩である、[1]~[3]のいずれか一つに記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[5](B)メチオナール、(C)酪酸又はその塩、並びに(D)ソトロンからなる群より選択される少なくとも一つを更に含む、[1]~[4]のいずれか一つに記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[6]塩味及び/又はスパイス感増強剤における(A)の含有量a1と(B)の含有量b1との重量比が、a1:b1=1:0.01~50である、[5]記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[7]塩味及び/又はスパイス感増強剤における(A)の含有量a1と(C)の含有量c1との重量比が、a1:c1=1:0.1~500である、[5]又は[6]記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[8]塩味及び/又はスパイス感増強剤における(A)の含有量a1と(D)の含有量d1との重量比が、a1:d1=1:0.01~50である、[5]~[7]のいずれか一つに記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[9](B)、(C)及び(D)を含むものである、[5]~[8]のいずれか一つに記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[10]畜肉風味及びチーズ風味からなる群より選択される少なくとも一つをも増強する、[1]~[9]のいずれか一つに記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[11]塩味増強剤である、[1]~[10]のいずれか一つに記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[11-2]スパイス感増強剤である、[1]~[10]のいずれか一つに記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[11-3]塩味及びスパイス感増強剤である、[1]~[10]のいずれか一つに記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
[12][1]~[11]のいずれか一つに記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤を含有する、食塩及び/又はスパイス含有食品。
[13]塩味及び/又はスパイス感増強剤における(A)の含有量が、0.01重量%以上、100重量%以下である、[12]記載の食塩及び/又はスパイス含有食品。
[14]塩味及び/又はスパイス感増強剤が(B)を含み、塩味及び/又はスパイス感増強剤における(B)の含有量が、0.01重量%以上、99.9重量%以下である、[12]又は[13]記載の食塩及び/又はスパイス含有食品。
[15]塩味及び/又はスパイス感増強剤が(C)を含み、塩味及び/又はスパイス感増強剤における(C)の含有量が、0.01重量%以上、99.9重量%以下である、[12]~[14]のいずれか一つに記載の食塩及び/又はスパイス含有食品。
[16]塩味及び/又はスパイス感増強剤が(D)を含み、塩味及び/又はスパイス感増強剤における(D)の含有量が、0.01重量%以上、99.9重量%以下である、[12]~[15]のいずれか一つに記載の食塩及び/又はスパイス含有食品。
[17](A)炭素原子数4~18の分岐飽和脂肪族モノカルボン酸又はその塩を添加することを含む、食塩及び/又はスパイス含有食品の製造方法。
[18](A)が、一般式(I):
で表される化合物又はその塩である、[17]記載の製造方法。
[19](A)が、イソ酪酸、イソ吉草酸、2-メチルペンタン酸、3-メチルペンタン酸、4-メチルペンタン酸、2-メチルヘキサン酸、5-メチルヘキサン酸、2-メチルヘプタン酸、4-メチルオクタン酸及び4-メチルノナン酸からなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその塩である、[17]又は[18]記載の製造方法。
[20](A)が、4-メチルペンタン酸又はその塩である、[17]~[19]のいずれか一つに記載の製造方法。
[21](A)の添加量が、0.00005重量ppm以上、15重量ppm以下である、[17]~[20]のいずれか一つに記載の製造方法。
[22](B)メチオナール、(C)酪酸又はその塩、並びに(D)ソトロンからなる群より選択される少なくとも一つを添加することを更に含む、[17]~[21]のいずれか一つに記載の製造方法。
[23](A)の添加量a2と(B)の添加量b2との重量比が、a2:b2=1:0.01~50である、[22]記載の製造方法。
[24](A)の添加量a2と(C)の添加量c2との重量比が、a2:c2=1:0.1~500である、[22]又は[23]記載の製造方法。
[25](A)の添加量a2と(D)の添加量d2との重量比が、a2:d2=1:0.01~50である、[22]~[24]のいずれか一つに記載の製造方法。
[26](B)の添加量が、0.001重量ppm以上、10重量ppm以下である、[22]~[25]のいずれか一つに記載の製造方法。
[27](C)の添加量が、0.01重量ppm以上、100重量ppm以下である、[22]~[26]のいずれか一つに記載の製造方法。
[28](D)の添加量が、0.0001重量ppm以上、50重量ppm以下である、[22]~[27]のいずれか一つに記載の製造方法。
[29](B)、(C)及び(D)を添加するものである、[22]~[28]のいずれか一つに記載の製造方法。
[30]食塩及び/又はスパイス含有食品が、塩味及び/又はスパイス感を増強されたものである、[17]~[29]のいずれか一つに記載の製造方法。
[31]食塩及び/又はスパイス含有食品が、畜肉風味及びチーズ風味からなる群より選択される少なくとも一つも増強されたものである、[30]記載の製造方法。
[32]食塩含有食品の製造方法である、[17]~[31]のいずれか一つに記載の製造方法。
[32-2]スパイス含有食品の製造方法である、[17]~[31]のいずれか一つに記載の製造方法。
[32-3]食塩及びスパイス含有食品の製造方法である、[17]~[31]のいずれか一つに記載の製造方法。
[33](A)炭素原子数4~18の分岐飽和脂肪族モノカルボン酸又はその塩を添加することを含む、食塩含有食品の塩味増強方法。
[34](A)炭素原子数4~18の分岐飽和脂肪族モノカルボン酸又はその塩を添加することを含む、スパイス含有食品のスパイス感増強方法。
[34-2](A)炭素原子数4~18の分岐飽和脂肪族モノカルボン酸又はその塩を添加することを含む、食塩及びスパイス含有食品の塩味及びスパイス感増強方法。
[35](A)が、一般式(I):
で表される化合物又はその塩である、[33]又は[34]記載の増強方法。
[36](A)が、イソ酪酸、イソ吉草酸、2-メチルペンタン酸、3-メチルペンタン酸、4-メチルペンタン酸、2-メチルヘキサン酸、5-メチルヘキサン酸、2-メチルヘプタン酸、4-メチルオクタン酸及び4-メチルノナン酸からなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその塩である、[33]~[35]のいずれか一つに記載の増強方法。
[37](A)が、4-メチルペンタン酸又はその塩である、[33]~[36]のいずれか一つに記載の増強方法。
[38](A)の添加量が、0.00005重量ppm以上、15重量ppm以下である、[33]~[37]のいずれか一つに記載の増強方法。
[39](B)メチオナール、(C)酪酸又はその塩、並びに(D)ソトロンからなる群より選択される少なくとも一つを添加することを更に含む、[33]~[38]のいずれか一つに記載の増強方法。
[40](A)の添加量a3と(B)の添加量b3との重量比が、a3:b3=1:0.01~50である、[39]記載の増強方法。
[41](A)の添加量a3と(C)の添加量c3との重量比が、a3:c3=1:0.1~500である、[39]又は[40]記載の増強方法。
[42](A)の添加量a3と(D)の添加量d3との重量比が、a3:d3=1:0.01~50である、[39]~[41]のいずれか一つに記載の増強方法。
[43](B)の添加量が、0.001重量ppm以上、10重量ppm以下である、[39]~[42]のいずれか一つに記載の増強方法。
[44](C)の添加量が、0.01重量ppm以上、100重量ppm以下である、[39]~[43]のいずれか一つに記載の増強方法。
[45](D)の添加量が、0.0001重量ppm以上、50重量ppm以下である、[39]~[44]のいずれか一つに記載の増強方法。
[46](B)、(C)及び(D)を添加するものである、[39]~[45]のいずれか一つに記載の増強方法。
[47]畜肉風味及びチーズ風味からなる群より選択される少なくとも一つをも増強する、[33]~[46]記載の増強方法。
また本発明によれば、塩味を効果的に増強された食塩含有食品を製造し得る。本発明の製造方法は、塩味に加え、畜肉風味、チーズ風味をも増強された食塩含有食品を製造し得る。また本発明によれば、スパイス感を効果的に増強されたスパイス含有食品も製造し得る。更に本発明によれば、塩味及びスパイス感を増強された食塩及びスパイス含有食品を製造し得る。
また本発明によれば、効果的に食塩含有食品の塩味を増強し得る。本発明の増強方法は、塩味に加え、畜肉風味、チーズ風味をも増強し得る。また本発明によれば、効果的にスパイス含有食品のスパイス感を増強し得る。更に本発明によれば、効果的に食塩及びスパイス含有食品の塩味及びスパイス感を増強し得る。
また本発明は、食塩含有食品、スパイス含有食品、食塩及びスパイス含有食品の種類によらず、様々な食品で汎用的に塩味、スパイス感を増強し得る。
本発明の塩味及び/又はスパイス感増強剤(本明細書中、「本発明の剤」と称する場合がある)は、(A)分岐飽和脂肪族モノカルボン酸又はその塩(本明細書中、単に「(A)」と称する場合がある)を、有効成分として含むことを主たる特徴とする。
本発明において用いられる「分岐飽和脂肪族モノカルボン酸」は、炭素鎖が単結合のみで構成され、かつ炭素鎖に少なくとも一つの分岐を有する脂肪族モノカルボン酸をいう。分岐飽和脂肪族モノカルボン酸の炭素原子数は、好ましくは4~18であり、より好ましくは4~14であり、更に好ましくは6~12であり、特に好ましくは6~10である。
本明細書中、「(A)の含有量」とは、例えば、本発明の剤が(A)を1種のみ含有する場合は、当該1種の含有量であり、本発明の剤が(A)を2種以上含有する場合は、それらの合計の含有量である。また(A)が塩を含む場合、当該塩の重量は遊離体の重量に換算される。
本発明において用いられるメチオナールは、下記式で表され、そのCAS登録番号は3268-49-3である。
本発明において用いられる酪酸は、下記式で表され、そのCAS登録番号は107-92-6である。
本発明において用いられるソトロンは、下記式で表され、そのCAS登録番号は28664-35-9である。
本明細書中、「(C)の含有量」とは、例えば、本発明の剤が(C)を1種のみ含有する場合は、当該1種の含有量であり、本発明の剤が(C)を2種以上含有する場合は、それらの合計の含有量である。また(C)が塩を含む場合、当該塩の重量は遊離体の重量に換算される。
本発明の剤の形態が固体状の場合の基剤としては、例えば、澱粉、デキストリン、シクロデキストリン、スクロースやグルコースなどの各種糖類、蛋白質、ペプチド、食塩、固形脂、二酸化ケイ素、およびそれらの混合物、また酵母菌体や各種の粉末エキス類等が挙げられる。
本明細書中、「天然系調味料」とは、天然物を原料として、抽出、分解、加熱、発酵等の手法によって製造される調味料をいい、その具体例としては、鶏肉エキス、牛肉エキス、豚肉エキス、羊肉エキス等の各種畜肉エキス類;鶏がらエキス、牛骨エキス、豚骨エキス等の各種がらエキス類;鰹エキス、鯖エキス、ぐちエキス、帆立エキス、蟹エキス、蝦エキス、煮干エキス、干し貝柱エキス等の各種魚介エキス類;鰹節エキス、鯖節エキス、宗田節エキス等の各種節エキス類;オニオンエキス、白菜エキス、セロリエキス等の各種野菜エキス類;昆布エキス等の各種海藻エキス類;ガーリックエキス、唐辛子エキス、胡椒エキス、カカオエキス等の各種香辛料エキス類;酵母エキス類;各種タンパク加水分解物;醤油、魚醤、蝦醤、味噌等の各種発酵調味料等やその混合物、加工品(例、めんつゆ、ポン酢醤油等の醤油加工品等)等が挙げられる。「風味調味料」とは、食品に風味原料の香気、風味、味を付与するために用いられる調味料をいい、例えば、天然系調味料に砂糖類、食塩等を加えること等によって製造できる。風味調味料の具体例としては、鶏風味調味料、牛風味調味料、豚風味調味料等の各種畜肉風味調味料;鰹風味調味料、煮干風味調味料、干し貝柱風味調味料、甲殻類風味調味料等の各種魚介風味調味料;各種香辛野菜風味調味料;昆布風味調味料等が挙げられる。「メニュー用調味料」とは、特定のメニュー(中華メニュー等)の調理に適した調味料をいい、その具体例としては、中華合わせ調味料、合わせ調味料、汎用ペースト調味料、鍋物調味料、混ぜご飯の素、チャーハンの素、スパイスミックス等が挙げられる。
本発明の食品における、本発明の剤の含有量は、食塩及び/又はスパイス含有食品に添加される(A)、(B)、(C)、(D)の量が、食塩及び/又はスパイス含有食品の喫食時の総重量に対して、それぞれ上述の範囲内となるように適宜調整すればよく、特に制限されない。
本発明は、(A)分岐飽和脂肪族モノカルボン酸又はその塩を添加することを含む、食塩含有食品の製造方法、(A)分岐飽和脂肪族モノカルボン酸又はその塩を添加することを含む、スパイス含有食品の製造方法、並びに、(A)分岐飽和脂肪族モノカルボン酸又はその塩を添加することを含む、食塩及びスパイス含有食品の製造方法、(本明細書中、これらの製造方法をまとめて「本発明の製造方法」と称する場合がある)も提供する。
本明細書中、「(A)の添加量」とは、例えば、本発明の製造方法において(A)を1種のみ添加する場合は、当該1種の量であり、本発明の製造方法において(A)を2種以上添加する場合は、それらの合計量である。また(A)が塩を含む場合、当該塩の重量は遊離体の重量に換算される。
本明細書中、「(C)の添加量」とは、例えば、本発明の製造方法において(C)を1種のみ添加する場合は、当該1種の量であり、本発明の製造方法において(C)を2種以上添加する場合は、それらの合計量である。また(C)が塩を含む場合、当該塩の重量は遊離体の重量に換算される。
本発明は、(A)分岐飽和脂肪族モノカルボン酸又はその塩を添加することを含む、食塩含有食品の塩味増強方法、(A)分岐飽和脂肪族モノカルボン酸又はその塩を添加することを含む、スパイス含有食品のスパイス感増強方法、並びに、(A)分岐飽和脂肪族モノカルボン酸又はその塩を添加することを含む、食塩及びスパイス含有食品の塩味及びスパイス感増強方法(本明細書中、これらの増強方法をまとめて「本発明の増強方法」と称する場合がある)も提供する。
以下の各試験例で使用された試薬は、特に断りのない限り、いずれも市販品(シグマアルドリッチ社製)である。
<コントロールの調製>
市販の濃縮タイプのめんつゆ(ヤマキ株式会社製、「めんつゆ」)を、希釈後のめんつゆの総重量に対して33重量%になるよう水で希釈して、めんつゆを調製し、コントロールとした(コントロールの塩分濃度:2.3%)。
コントロールに4-メチルペンタン酸を、下表1に示されるように、評価サンプル全量に対して0.001~10重量ppm添加し、評価サンプルを調製した。
官能評価は、2名の専門パネルにより、評価サンプルをコントロールと比較し、下記の基準に基づいて評価することにより行った。
[評価基準]
×:塩味増強効果なし
△:塩味増強効果がわずかにある
○:塩味増強効果がある
◎:塩味増強効果がかなりある
<コントロールの調製>
市販の鶏がらスープの素(味の素株式会社製、「丸鶏がらスープ」)を、鶏がらスープの総重量に対して1.67重量%になるよう湯溶きして鶏がらスープを調製し、コントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.8%)。
コントロールに4-メチルペンタン酸を、下表2に示されるように、評価サンプルの総重量に対して0.0001~10重量ppm添加し、評価サンプルを調製した。
結果を下表2に示す。
<コントロールの調製>
市販の鰹風味調味料(味の素株式会社製、「ほんだし(登録商標)」)を、味噌汁の総重量に対して0.67重量%、市販の味噌(マルサンアイ株式会社製、「純正こうじみそ」)を、味噌汁の総重量に対して6重量%になるよう湯溶きして味噌汁を調製し、コントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.97%)。
コントロールに4-メチルペンタン酸を、下表3に示されるように、評価サンプルの総重量に対して0.0001~10重量ppm添加し、評価サンプルを調製した。
結果を下表3に示す。
<コントロールの調製>
市販の乾燥コーンスープ(味の素株式会社製、「クノール(登録商標)カップスープ コーンクリーム」)を、コーンスープの総重量に対して11.7重量%になるよう湯溶きしてコーンスープを調製し、コントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.67%)。
コントロールに4-メチルペンタン酸を、下表4に示されるように、評価サンプルの総重量に対して0.0001~10重量ppm添加し、評価サンプルを調製した。
結果を下表4に示す。
<コントロールの調製>
市販の乾燥ポタージュ(味の素株式会社製、「クノール(登録商標)カップスープ ポタージュ」)を、ポタージュの総重量に対して11.3重量%になるよう湯溶きしてポタージュを調製し、コントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.8%)。
コントロールに4-メチルペンタン酸を、下表5に示されるように、評価サンプルの総重量に対して0.001~10重量ppm添加し、評価サンプルを調製した。
結果を下表5に示す。
<コントロールの調製>
市販の乾燥コンソメ(味の素株式会社製、「味の素KKコンソメ」)を、コンソメスープの総重量に対して1.77重量%になるよう湯溶きしてコンソメスープを調製し、コントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.83%)。
コントロールに4-メチルペンタン酸を、下表6に示されるように、評価サンプルの総重量に対して0.01~10重量ppm添加し、評価サンプルを調製した。
結果を下表6に示す。
<コントロール>
市販のチーズソース(ミツカンアメリカ社製、「RAGU(登録商標) Double Cheddar cheese sauce」)を、そのままコントロールとして用いた(コントロールの塩分濃度:1.8%)。
コントロールに4-メチルペンタン酸を、下表7に示されるように、評価サンプルの総重量に対して0.0001~10重量ppm添加し、評価サンプルを調製した。
結果を下表7に示す。
4-メチルペンタン酸の添加量が多いと、食品によっては異風味が感じられる場合もあった。
<コントロールの調製>
下表10に示される市販の食品に、下表11に示される塩分濃度となるよう食塩を添加して、コントロールとした。
各コントロールのうち、塩分濃度が1%を超えるものには表8に示される量で、また塩分濃度が1%以下であるものには表9に示される量で、4-メチルペンタン酸、メチオナール、酪酸及びソトロンを、それぞれ添加し、評価サンプルを調製した。
官能評価は、2名の専門パネルにより、評価サンプルをコントロールと比較し、下記の基準に基づいて評価することにより行った。
[評価基準]
×:塩味増強効果なし
△:塩味増強効果がわずかにある
○:塩味増強効果がある
◎:塩味増強効果がかなりある
また4-メチルペンタン酸、メチオナール、酪酸及びソトロンを添加された各食塩含有食品のうち、鶏がらスープ、減塩鶏がらスープ、牛風味調味料、鶏風味調味料、コンソメスープ、減塩コンソメスープ及びデミグラスソースにおいては、畜肉風味増強効果が、チーズソースにおいては、チーズ風味増強効果が、塩味増強効果と併せて確認された。
<コントロールの調製>
下記の方法で、めんつゆ、コンソメスープ、鶏がらスープ、味噌汁及びカルボナーラソースのそれぞれについて、コントロールを調製した。
(めんつゆ)
市販の濃縮タイプのめんつゆ(ヤマキ株式会社製、「めんつゆ」)を、希釈後のめんつゆの総重量に対して33重量%になるよう水で希釈した後、4-メチルペンタン酸を、コントロール全量に対して0.005重量ppmとなるよう添加し、得られためんつゆをコントロールとした(コントロールの塩分濃度:2.3%)。
(コンソメスープ)
市販の乾燥コンソメ(味の素株式会社製、「味の素KKコンソメ」)を、コンソメスープの総重量に対して1.77重量%になるよう湯溶きした後、4-メチルペンタン酸を、コントロール全量に対して0.005重量ppmとなるよう添加し、得られたコンソメスープをコントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.83%)。
(鶏がらスープ)
市販の鶏がらスープの素(味の素株式会社製、「丸鶏がらスープ」)を、鶏がらスープの総重量に対して1.67重量%になるよう湯溶きした後、4-メチルペンタン酸を、コントロール全量に対して0.005重量ppmとなるよう添加し、得られた鶏がらスープをコントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.8%)。
(味噌汁)
市販の鰹風味調味料(味の素株式会社製、「ほんだし(登録商標)」)を、味噌汁の総重量に対して0.67重量%、市販の味噌(マルサンアイ株式会社製、「純正こうじみそ」)を、味噌汁の総重量に対して6重量%になるよう湯溶きした後、4-メチルペンタン酸を、コントロール全量に対して0.005重量ppmとなるよう添加し、得られた味噌汁をコントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.97%)。
(カルボナーラソース)
市販のカルボナーラソース(株式会社セブン&アイ・ホールディングス製、「カルボナーラ」)に、4-メチルペンタン酸を、コントロール全量に対して0.005重量ppmとなるよう添加し、得られたカルボナーラソースをコントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.97%)。
各コントロールにメチオナールを、下表12に示されるように評価サンプル全量に対して0.001~0.05重量ppm添加し、評価サンプルを調製した。
官能評価は、2名の専門パネルにより、評価サンプルを各食品のコントロールと比較し、下記の基準に基づいて評価することにより行った。
[評価基準]
◎:塩味がかなり強い
○:塩味が強い
△:塩味がやや強い
×:塩味が変わらない、又は弱い
<コントロールの調製>
下記の方法で、めんつゆ、コンソメスープ及びカルボナーラソースについて、それぞれコントロールを調製した。
(めんつゆ)
市販の濃縮タイプのめんつゆ(ヤマキ株式会社製、「めんつゆ」)を、希釈後のめんつゆの総重量に対して33重量%になるよう水で希釈した後、4-メチルペンタン酸及びメチオナールを、コントロール全量に対して、それぞれ0.005重量ppm及び0.01重量ppmとなるよう添加し、得られためんつゆをコントロールとした(コントロールの塩分濃度:2.3%)。
(コンソメスープ)
市販の乾燥コンソメ(味の素株式会社製、「味の素KKコンソメ」)を、コンソメスープの総重量に対して1.77重量%になるよう湯溶きした後、4-メチルペンタン酸及びメチオナールを、コントロール全量に対して、それぞれ0.005重量ppm及び0.01重量ppmとなるよう添加し、得られたコンソメスープをコントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.83%)。
(カルボナーラソース)
市販のカルボナーラソース(株式会社セブン&アイ・ホールディングス製、「カルボナーラ」)に、4-メチルペンタン酸及びメチオナールを、コントロール全量に対して、それぞれ0.005重量ppm及び0.01重量ppmとなるよう添加し、得られたカルボナーラソースをコントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.97%)。
各コントロールに酪酸を、下表13に示されるように評価サンプル全量に対して0.01~0.5重量ppm添加し、評価サンプルを調製した。
官能評価は、2名の専門パネルにより、評価サンプルを各食品のコントロールと比較し、下記の基準に基づいて評価することにより行った。
[評価基準]
◎:塩味がかなり強い
○:塩味が強い
△:塩味がやや強い
×:塩味が変わらない、又は弱い
<コントロールの調製>
下記の方法で、めんつゆ、コンソメスープ、鶏がらスープ、味噌汁及びカルボナーラソースについて、それぞれコントロールを調製した。
(めんつゆ)
市販の濃縮タイプのめんつゆ(ヤマキ株式会社製、「めんつゆ」)を、希釈後のめんつゆの総重量に対して33重量%になるよう水で希釈した後、4-メチルペンタン酸、メチオナール及び酪酸を、コントロール全量に対して、それぞれ0.005重量ppm、0.01重量ppm及び0.1重量ppmとなるよう添加し、得られためんつゆをコントロールとした(コントロールの塩分濃度:2.3%)。
(コンソメスープ)
市販の乾燥コンソメ(味の素株式会社製、「味の素KKコンソメ」)を、コンソメスープの総重量に対して1.77重量%になるよう湯溶きした後、4-メチルペンタン酸、メチオナール及び酪酸を、コントロール全量に対して、それぞれ0.005重量ppm、0.01重量ppm及び0.1重量ppmとなるよう添加し、得られたコンソメスープをコントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.83%)。
(鶏がらスープ)
市販の鶏がらスープの素(味の素株式会社製、「丸鶏がらスープ」)を、鶏がらスープの総重量に対して1.67重量%になるよう湯溶きした後、4-メチルペンタン酸、メチオナール及び酪酸を、コントロール全量に対して、それぞれ0.005重量ppm、0.01重量ppm及び0.1重量ppmとなるよう添加し、得られた鶏がらスープをコントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.8%)。
(味噌汁)
市販の鰹風味調味料(味の素株式会社製、「ほんだし(登録商標)」)を、味噌汁の総重量に対して0.67重量%、市販の味噌(マルサンアイ株式会社製、「純正こうじみそ」)を、味噌汁の総重量に対して6重量%になるよう湯溶きした後、4-メチルペンタン酸、メチオナール及び酪酸を、コントロール全量に対して、それぞれ0.005重量ppm、0.01重量ppm及び0.1重量ppmとなるよう添加し、得られた味噌汁をコントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.97%)。
(カルボナーラソース)
市販のカルボナーラソース(株式会社セブン&アイ・ホールディングス製、「カルボナーラ」)に、4-メチルペンタン酸、メチオナール及び酪酸を、コントロール全量に対して、それぞれ0.005重量ppm、0.01重量ppm及び0.1重量ppmとなるよう添加し、得られたカルボナーラソースをコントロールとした(コントロールの塩分濃度:0.97%)。
各コントロールにソトロンを、下表14に示されるように評価サンプル全量に対して0.001~0.05重量ppm添加し、評価サンプルを調製した。
官能評価は、2名の専門パネルにより、評価サンプルを各食品のコントロールと比較し、下記の基準に基づいて評価することにより行った。
[評価基準]
◎:塩味がかなり強い
○:塩味が強い
△:塩味がやや強い
×:塩味が変わらない、又は弱い
<コントロールの調製>
(塩化ナトリウム水溶液)
1%塩化ナトリウム水溶液を調製し、コントロールとした。
(ラーメン)
市販のインスタントラーメン(サンヨー食品株式会社製、「サッポロ一番 しょうゆ味」)のスープ用粉末8gを、沸騰させたお湯500mLに溶解して、ラーメンスープを調製し、コントロールとした。
コントロールに下表15に記載の各成分を、評価サンプル全量に対して0.01重量ppmとなるよう添加し、評価サンプルを調製した。
塩味強度の官能評価は、2名の専門パネルにより、塩化ナトリウム水溶液の評価サンプルをコントロールと比較し、下記の基準に基づいて評価することにより行った。
またスパイス感強度の官能評価は、2名の専門パネルにより、ラーメンの評価サンプルをコントロールと比較し、下記の基準に基づいて評価することにより行った。
[評価基準]
◎:塩味強度又はスパイス感強度が、コントロールより明らかに強い
○:塩味強度又はスパイス感強度が、コントロールよりやや強い
△:塩味強度又はスパイス感強度が、コントロールと同等
×:塩味強度又はスパイス感強度が、コントロールより弱い
<ネガティブコントロールの調製>
(めんつゆ)
市販の濃縮タイプのめんつゆ(ヤマキ株式会社製、「めんつゆ」)を、希釈後のめんつゆの総重量に対して50重量%になるよう水で希釈(2倍希釈)して、めんつゆを調製し、ネガティブコントロールとした(ネガティブコントロールの塩分濃度:3.5%)。
(チーズソース)
市販のチーズソース(ミツカンアメリカ社製、「RAGU(登録商標) Double Cheddar cheese sauce」)を、そのままネガティブコントロールとして用いた(ネガティブコントロールの塩分濃度:1.8%)。
(めんつゆ)
市販の濃縮タイプのめんつゆ(ヤマキ株式会社製、「めんつゆ」)を、希釈後のめんつゆの総重量に対して50重量%になるよう水で希釈(2倍希釈)した後、4-メチルペンタン酸、メチオナール、酪酸及びソトロンを、それぞれポジティブコントロール全量に対して下表16に示す量となるよう添加し、得られためんつゆをポジティブコントロールとした(ポジティブコントロールの塩分濃度:3.5%)。
(チーズソース)
市販のチーズソース(ミツカンアメリカ社製、「RAGU(登録商標) Double Cheddar cheese sauce」)に、4-メチルペンタン酸、メチオナール、酪酸及びソトロンを、それぞれポジティブコントロール全量に対して下表17に示す量となるよう添加し、得られたチーズソースをポジティブコントロールとした(ポジティブコントロールの塩分濃度:1.8%)。
4-メチルペンタン酸に代えて、下表18に記載の各有機酸を用いたこと以外は、ポジティブコントロールと同様の手順により、めんつゆ及びチーズソースのそれぞれについて評価サンプルを調製した。
官能評価は、2名の専門パネルが、ネガティブコントロールを0点、ポジティブコントロールを5点として、ノンブラインドで各評価サンプルを合議によって評点付け(0.5点刻み)することにより行った。
<ネガティブコントロールの調製>
(ラーメン)
市販のインスタントラーメン(サンヨー食品株式会社製、「サッポロ一番 しょうゆ味」)のスープ用粉末8gを、沸騰させたお湯500mLに溶解して、ラーメンスープを調製し、ネガティブコントロールとした。
(キムチ鍋)
市販の鍋物調味料(エバラ食品工業株式会社製、「キムチ鍋の素」)を、6倍(重量)のお湯で希釈して、キムチ鍋スープを調製し、ネガティブコントロールとした。
(ラーメン)
市販のインスタントラーメン(サンヨー食品株式会社製、「サッポロ一番 しょうゆ味」)のスープ用粉末8gを、沸騰させたお湯500mLに溶解した後、4-メチルペンタン酸、メチオナール、酪酸及びソトロンを、それぞれポジティブコントロール全量に対して上記表16に示す量となるよう添加し、得られたラーメンスープをポジティブコントロールとした。
(キムチ鍋)
市販の鍋物調味料(エバラ食品工業株式会社製、「キムチ鍋の素」)を、6倍(重量)のお湯で希釈した後、4-メチルペンタン酸、メチオナール、酪酸及びソトロンを、それぞれポジティブコントロール全量に対して上記表17に示す量となるよう添加し、得られたキムチ鍋スープをポジティブコントロールとした。
4-メチルペンタン酸に代えて、下表19に記載の各有機酸を用いたこと以外は、ポジティブコントロールと同様の手順により、ラーメン及びキムチ鍋のそれぞれについて評価サンプルを調製した。
官能評価は、2名の専門パネルが、ネガティブコントロールを0点、ポジティブコントロールを5点として、ノンブラインドで各評価サンプルを合議によって評点付け(0.5点刻み)することにより行った。
また本発明によれば、塩味を効果的に増強された食塩含有食品を製造し得る。本発明の製造方法は、塩味に加え、畜肉風味、チーズ風味をも増強された食塩含有食品を製造し得る。また本発明によれば、スパイス感を効果的に増強されたスパイス含有食品も製造し得る。更に本発明によれば、塩味及びスパイス感を増強された食塩及びスパイス含有食品を製造し得る。
また本発明によれば、効果的に食塩含有食品の塩味を増強し得る。本発明の増強方法は、塩味に加え、畜肉風味、チーズ風味をも増強し得る。また本発明によれば、効果的にスパイス含有食品のスパイス感を増強し得る。更に本発明によれば、効果的に食塩及びスパイス含有食品の塩味及びスパイス感を増強し得る。
また本発明は、食塩含有食品、スパイス含有食品、食塩及びスパイス含有食品の種類によらず、様々な食品の塩味、スパイス感を増強し得る。
Claims (41)
- (A)2-メチルペンタン酸、3-メチルペンタン酸、4-メチルペンタン酸、2-メチルヘキサン酸、5-メチルヘキサン酸、2-メチルヘプタン酸、4-メチルオクタン酸及び4-メチルノナン酸からなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその塩を含む、塩味及び/又はスパイス感増強剤。
- (A)が、4-メチルペンタン酸又はその塩である、請求項1記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
- (B)メチオナール、(C)酪酸又はその塩、並びに(D)ソトロンからなる群より選択される少なくとも一つを更に含む、請求項1又は2記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
- 塩味及び/又はスパイス感増強剤における(A)の含有量a1と(B)の含有量b1との重量比が、a1:b1=1:0.01~50である、請求項3記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
- 塩味及び/又はスパイス感増強剤における(A)の含有量a1と(C)の含有量c1との重量比が、a1:c1=1:0.1~500である、請求項3又は4記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
- 塩味及び/又はスパイス感増強剤における(A)の含有量a1と(D)の含有量d1との重量比が、a1:d1=1:0.01~50である、請求項3~5のいずれか一項に記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
- (B)、(C)及び(D)を含むものである、請求項3~6のいずれか一項に記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
- 畜肉風味及びチーズ風味からなる群より選択される少なくとも一つをも増強する、請求項7記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
- 塩味増強剤である、請求項1~8のいずれか一項に記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤。
- 請求項1~9のいずれか一項に記載の塩味及び/又はスパイス感増強剤を含有する、食塩及び/又はスパイス含有食品。
- 塩味及び/又はスパイス感増強剤における(A)の含有量が、0.01重量%以上、100重量%以下である、請求項10記載の食塩及び/又はスパイス含有食品。
- 塩味及び/又はスパイス感増強剤が(B)を含み、塩味及び/又はスパイス感増強剤における(B)の含有量が、0.01重量%以上、99.9重量%以下である、請求項10又は11記載の食塩及び/又はスパイス含有食品。
- 塩味及び/又はスパイス感増強剤が(C)を含み、塩味及び/又はスパイス感増強剤における(C)の含有量が、0.01重量%以上、99.9重量%以下である、請求項10~12のいずれか一項に記載の食塩及び/又はスパイス含有食品。
- 塩味及び/又はスパイス感増強剤が(D)を含み、塩味及び/又はスパイス感増強剤における(D)の含有量が、0.01重量%以上、99.9重量%以下である、請求項10~13のいずれか一項に記載の食塩及び/又はスパイス含有食品。
- (A)2-メチルペンタン酸、3-メチルペンタン酸、4-メチルペンタン酸、2-メチルヘキサン酸、5-メチルヘキサン酸、2-メチルヘプタン酸、4-メチルオクタン酸及び4-メチルノナン酸からなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその塩を添加することを含む、食塩及び/又はスパイス含有食品の製造方法。
- (A)が、4-メチルペンタン酸又はその塩である、請求項15記載の製造方法。
- (A)の添加量が、0.00005重量ppm以上、15重量ppm以下である、請求項15又は16記載の製造方法。
- (B)メチオナール、(C)酪酸又はその塩、並びに(D)ソトロンからなる群より選択される少なくとも一つを添加することを更に含む、請求項15~17のいずれか一項に記載の製造方法。
- (A)の添加量a2と(B)の添加量b2との重量比が、a2:b2=1:0.01~50である、請求項18記載の製造方法。
- (A)の添加量a2と(C)の添加量c2との重量比が、a2:c2=1:0.1~500である、請求項18又は19記載の製造方法。
- (A)の添加量a2と(D)の添加量d2との重量比が、a2:d2=1:0.01~50である、請求項18~20のいずれか一項に記載の製造方法。
- (B)の添加量が、0.001重量ppm以上、10重量ppm以下である、請求項18~21のいずれか一項に記載の製造方法。
- (C)の添加量が、0.01重量ppm以上、100重量ppm以下である、請求項18~22のいずれか一項に記載の製造方法。
- (D)の添加量が、0.0001重量ppm以上、50重量ppm以下である、請求項18~23のいずれか一項に記載の製造方法。
- (B)、(C)及び(D)を添加するものである、請求項18~24のいずれか一項に記載の製造方法。
- 食塩及び/又はスパイス含有食品が、塩味及び/又はスパイス感を増強されたものである、請求項15~25のいずれか一項に記載の製造方法。
- 食塩及び/又はスパイス含有食品が、塩味及び/又はスパイス感を増強されたものであり、かつ、畜肉風味及びチーズ風味からなる群より選択される少なくとも一つも増強されたものである、請求項25記載の製造方法。
- 食塩含有食品の製造方法である、請求項15~27のいずれか一項に記載の製造方法。
- (A)2-メチルペンタン酸、3-メチルペンタン酸、4-メチルペンタン酸、2-メチルヘキサン酸、5-メチルヘキサン酸、2-メチルヘプタン酸、4-メチルオクタン酸及び4-メチルノナン酸からなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその塩を添加することを含む、食塩含有食品の塩味増強方法。
- (A)2-メチルペンタン酸、3-メチルペンタン酸、4-メチルペンタン酸、2-メチルヘキサン酸、5-メチルヘキサン酸、2-メチルヘプタン酸、4-メチルオクタン酸及び4-メチルノナン酸からなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその塩を添加することを含む、スパイス含有食品のスパイス感増強方法。
- (A)が、4-メチルペンタン酸又はその塩である、請求項29又は30記載の増強方法。
- (A)の添加量が、0.00005重量ppm以上、15重量ppm以下である、請求項29~31のいずれか一項に記載の増強方法。
- (B)メチオナール、(C)酪酸又はその塩、並びに(D)ソトロンからなる群より選択される少なくとも一つを添加することを更に含む、請求項29~32のいずれか一項に記載の増強方法。
- (A)の添加量a3と(B)の添加量b3との重量比が、a3:b3=1:0.01~50である、請求項33記載の増強方法。
- (A)の添加量a3と(C)の添加量c3との重量比が、a3:c3=1:0.1~500である、請求項33又は34記載の増強方法。
- (A)の添加量a3と(D)の添加量d3との重量比が、a3:d3=1:0.01~50である、請求項33~35のいずれか一項に記載の増強方法。
- (B)の添加量が、0.001重量ppm以上、10重量ppm以下である、請求項33~36のいずれか一項に記載の増強方法。
- (C)の添加量が、0.01重量ppm以上、100重量ppm以下である、請求項33~37のいずれか一項に記載の増強方法。
- (D)の添加量が、0.0001重量ppm以上、50重量ppm以下である、請求項33~38のいずれか一項に記載の増強方法。
- (B)、(C)及び(D)を添加するものである、請求項33~39のいずれか一項に記載の増強方法。
- 畜肉風味及びチーズ風味からなる群より選択される少なくとも一つをも増強する、請求項40記載の増強方法。
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