JP2019041726A - 苦味および/またはえぐ味抑制剤 - Google Patents

苦味および/またはえぐ味抑制剤 Download PDF

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京子 横井
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亮 北田
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Kazuhiro Sakamoto
和洋 坂本
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Abstract

【課題】塩化マグネシウムや塩化カルシウムをはじめとする金属塩化物の苦味および/またはえぐ味を効果的に抑制する新規手段を提供すること。【解決手段】フィチン酸を添加することを含む、金属塩化物由来の苦味および/またはえぐ味を有する飲食品の苦味および/またはえぐ味の抑制方法。一態様において、金属塩化物は、塩化マグネシムまたは塩化カルシウムである。【選択図】なし

Description

本発明は、苦味および/またはえぐ味抑制剤、苦味および/またはえぐ味の抑制方法、苦味および/またはえぐ味が抑制された飲食品の製造方法、苦味および/またはえぐ味が抑制された飲食品等に関する。
塩化カリウム、塩化マグネシウム等を始めとする金属塩化物は、チーズの製造やサプリメントの成分等、食品添加物として一般的に使用されている。また、かかる金属塩化物は、食塩代替物としての使用も知られており、減塩食品の製造にも用いることができる(特許文献1)。
しかしながら、単に食品中の食塩量を低減させると、塩味の不足により食品の味質が低下してしまう。そこで、食塩の代替物として、塩化カリウム、塩化マグネシウム等の金属塩化物を食塩代替物として添加することにより、塩味を補う技術が公知となっている。
特願2017-037842号
塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等の添加は、食品の製造や消費者の健康増進の一助となる。しかしながら、かかる金属塩化物は塩味のみならず苦味および/またはえぐ味を呈し、特に塩化マグネシウムおよび塩化カルシウムは、比較的強い苦味および/またはえぐ味を食品に付与してしまうため、味質の観点からその使用が制限されているのが実情である。従って、本発明の課題は、塩化マグネシウムや塩化カルシウムをはじめとする金属塩化物の苦味および/またはえぐ味を効果的に抑制する新規手段を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討した結果、フィチン酸が塩化マグネシウムや塩化カルシウム由来の苦味および/またはえぐ味を効果的に抑制することを見出し、かかる知見に基づいてさらに研究を進めることによって本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]フィチン酸を含む、苦味および/またはえぐ味抑制剤。
[2]苦味および/またはえぐ味が金属塩化物由来である、[1]の抑制剤。
[3]前記金属塩化物が、塩化マグネシムまたは塩化カルシウムである、[2]の抑制剤。
[4]フィチン酸を添加することを含む、金属塩化物由来の苦味および/またはえぐ味を有する飲食品の苦味および/またはえぐ味の抑制方法。
[5]前記金属塩化物が、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムである、[4]の方法。
[6]飲食品に含有されるフィチン酸の喫食時濃度が、1〜1000ppmであることを特徴とする、[4]または[5]の方法。
[7]金属塩化物を含有する飲食品に対して、フィチン酸を配合することを含む、苦味および/またはえぐ味が抑制された飲食品の製造方法。
[8]前記金属塩化物が、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムである、[7]の製造方法。
[9]飲食品に含有されるフィチン酸の喫食時濃度が、1〜1000ppmであることを特徴とする、[7]または[8]の製造方法。
[10]金属塩化物と[1]〜「3]のいずれかの抑制剤を含んでなる、苦味および/またはえぐ味が抑制された飲食品。
[11]前記金属塩化物が、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムである、[10]の飲食品。
本発明によれば、金属塩化物由来の苦味および/またはえぐ味(特に塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムの苦味および/またはえぐ味)を効果的に抑制することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、特に明記しない限り、本明細書における「ppm」および「%」は、いずれも「重量ppm」および「重量%」を意味するものとする。
1.苦味および/またはえぐ味抑制剤
本発明は、フィチン酸を含む、苦味および/またはえぐ味抑制剤(以下、「本発明の抑制剤」と称することがある)を提供する。
本発明の抑制剤は、金属塩化物由来の苦味および/またはえぐ味を顕著に抑制することができる。本発明の抑制剤が適用され得る金属塩化物としては、飲食可能なものであり、かつ本発明の所望の効果を得られる限り特に限定されないが、例えば、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化鉄等が挙げられ、このうち、比較的苦味およびえぐ味を強く呈する塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムが好ましい。
本発明の抑制剤に用いられるフィチン酸は、自体公知の方法により合成または抽出することによって製造することができるほか、市販品を用いてもよい。
本発明の抑制剤は、フィチン酸以外の成分を含んでいてもよい。かかる成分の具体例としては、例えば、pH調整剤、酸化防止剤、保存料、甘味料、香料、調味料、栄養強化剤、食塩、無機塩、有機酸、酵母エキス、たん白加水分解物、およびデキストリン等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の抑制剤はフィチン酸100%でもよく、また、上記のような成分を含んでもよい。その際の配合されるフィチン酸の配合量は、本発明の所望の効果が得られる限り特に限定されないが、通常1〜99.9%、好ましくは10〜99.9%、より好ましくは20〜99.9%、さらに好ましくは30〜99.9%、なおさらに好ましくは40〜99.9%、特に好ましくは50〜99.9%とすることができる。
本発明の抑制剤の形態は、本発明の所望の効果が得られる限り特に限定されるものではなく、使用目的や使用状況に応じて適宜変更可能であるが、例えば、粉末状、顆粒状等の固形状、ゲル状、ペースト状、スラリー状、液状等の任意の形態において調製することができる。
本発明の抑制剤を、金属塩化物を含有する飲食品に添加するタイミングは、本発明の所望の効果が得られる限り特に限定されないが、例えば、飲食品の調理前、調理中、調理後、または喫食時等に添加することができる。
本発明の抑制剤を適用し得る飲食品としては、金属塩化物(特に、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウム)を含む飲食品であれば特に限定されない。なお、該金属塩化物は、飲食品が天然に含有しているものでもあってもよく、または、外部より人工的に添加されたものであってもよい。かかる飲食品の具体例としては、例えば、鮭フレーク、辛子明太子、塩タラコ、焼魚、干物、塩辛、魚肉ソーセージ、かまぼこ、煮魚、佃煮、魚介類を原料とした缶詰等の水産加工食品;ポテトチップス、ポテトスナック、コーンスナック、小麦スナック、煎餅、あられ等のスナック菓子;うどんつゆ、そばつゆ、そうめんつゆ、ラーメンスープ、ちゃんぽんスープ、パスタソース等の麺類のつゆ;おにぎり、ピラフ、チャーハン、混ぜご飯、雑炊、お茶漬け等の米飯調理品;春巻き、シュウマイ、餃子、カレー、煮物、揚げ物等の調理食品;ハンバーグ、ソーセージ、ハム、チーズ等の畜産加工品;キムチ、漬物等の野菜加工品;醤油、めんつゆ、ソース、ドレッシング、味噌、マヨネーズ、トマトケチャップ等の調味料;卵入りスープ、ワカメ入りスープ、フカヒレ入りスープ、中華風スープ、丸鶏がらスープ、コンソメスープ、カレー風味スープ、お吸い物、味噌汁、コーンクリームスープ、ポタージュスープ等のスープ類が挙げられる。
本発明の抑制剤を飲食品へ添加する場合、その添加量は飲食品に含まれる金属塩化物の種類、含有量、飲食品の種類、苦味やえぐ味に関する消費者の嗜好等に基づき適宜選択すればよいが、一態様において、飲食品の喫食時のフィチン酸濃度が通常1ppm〜1000ppm、好ましくは1ppm〜500ppm、より好ましくは1ppm〜300ppm、特に好ましくは1ppm〜100ppmとなるように添加することができる。
2.苦味および/またはえぐ味の抑制方法
また、本発明は、フィチン酸を添加することを含む、金属塩化物由来の苦味および/またはえぐ味を有する飲食品の苦味および/またはえぐ味の抑制方法(以下、「本発明の方法」と称することがある)を提供する。
本発明の方法におけるフィチン酸、金属塩化物、飲食品等は「1.苦味および/またはえぐ味抑制剤」において説明したものと同様である。
本発明の方法における飲食品の喫食時フィチン酸濃度は、本発明の所望の効果を得られる限り特に限定されないが、通常1ppm〜1000ppm、好ましくは1ppm〜500ppm、より好ましくは1ppm〜300ppm、特に好ましくは1ppm〜100ppmである。
3.苦味および/またはえぐ味が抑制された飲食品の製造方法
本発明はまた、金属塩化物を含有する飲食品に対して、フィチン酸を配合することを含む、苦味および/またはえぐ味が抑制された飲食品の製造方法(以下、「本発明の製造方法」と称することがある)を提供する。
本発明の製造方法におけるフィチン酸、金属塩化物、飲食品等は「1.苦味および/またはえぐ味抑制剤」において説明したものと同様である。
本発明の製造方法における飲食品の喫食時フィチン酸濃度は、本発明の所望の効果を得られる限り特に限定されないが、通常1ppm〜1000ppm、好ましくは1ppm〜500ppm、より好ましくは1ppm〜300ppm、特に好ましくは1ppm〜100ppmである。なお、本発明の製造方法における、フィチン酸の配合のタイミングは、飲食品の製造工程のいずれの段階で行われてもよく、例えば、飲食品の原料への配合、製造途中での配合、製造後の配合のいずれであってもよい。
4.苦味および/またはえぐ味が抑制された飲食品
本発明はまた、金属塩化物と本発明の抑制剤を含んでなる、苦味および/またはえぐ味が抑制された飲食品(以下、「本発明の飲食品」と称することがある)を提供する。
本発明の飲食品において、金属塩化物、飲食品等は、「1.苦味および/またはえぐ味抑制剤」において説明したものと同様である。また、本発明の飲食品の喫食時のフィチン酸濃度等は、「3.苦味および/またはえぐ味が抑制された飲食品の製造方法」において説明したものと同様である。
以下の実施例において本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[参考例]フィチン酸の酸味の評価
フィチン酸の添加濃度と酸味の強さを決定するために、フィチン酸を様々な濃度で含む水溶液を調製し、当該フィチン酸含有水溶液の酸味の強さを評価した。評価は、合議制(フリーコメント、ノンブラインド)のもと、専門パネル2名の官能評価により行った。結果を以下の表1に示す。
表1に示される通り、フィチン酸の喫食時添加濃度は、酸味の観点からは1〜1000ppm程度が好ましいと考えられる。
[実施例1]フィチン酸による塩化マグネシウムの苦味およびえぐ味の抑制
フィチン酸が塩化マグネシウム由来の苦味およびえぐ味を抑制するかどうかを検討するために、様々な濃度の塩化マグネシウムおよびフィチン酸を添加した水溶液を調製し、その苦味およびえぐ味の抑制効果を評価した。評価は、合議制(ノンブラインド)のもと、専門パネル2名による官能試験により行った。評価基準は次の通りである。各塩化マグネシウム濃度(0.05%、0.1%、0.2%、0.5%)において、塩化マグネシウムを添加し、且つ、フィチン酸を添加していない水溶液の苦味およびえぐ味をそれぞれ「1点」と設定し、また、フィチン酸および塩化マグネシウムを無添加の蒸留水の苦味およびえぐ味を「0点」として、0.1点刻みの11段階で各水溶液の苦味およびえぐ味を評価した。各水溶液の濃度および結果を表2に示す。
表2に示される通り、いずれの濃度においても、フィチン酸は濃度依存的に塩化マグネシウムの苦味およびえぐ味を抑制できることが示された。ただし、フィチン酸の濃度が500ppmを超えると、塩化マグネシウム由来の苦味およびえぐ味は抑制されるものの、フィチン酸由来の酸味が強く感じられ、苦味およびえぐ味の強度に関する正確な評価が困難であった。
[実施例2]フィチン酸による塩化カルシウムの苦味およびえぐ味の抑制
フィチン酸が塩化カルシウム由来の苦味およびえぐ味を抑制するかどうかを検討するために、様々な濃度の塩化カルシウムおよびフィチン酸を添加した水溶液を調製し、その苦味およびえぐ味の抑制効果を評価した。評価は、塩化マグネシウムを塩化カルシウムへと変更した以外は、実施例1と同様の手法および基準を用いた。各水溶液の濃度および結果を表3に示す。
表3に示される通り、いずれの濃度においても、フィチン酸は濃度依存的に塩化カルシウムの苦味およびえぐ味を抑制できることが示された。ただし、実施例1と同様、フィチン酸の濃度が500ppmを超えると、塩化カルシウム由来の苦味およびえぐ味は抑制されるものの、フィチン酸由来の酸味が強く感じられ、苦味およびえぐ味の強度に関する正確な評価が困難であった。
[実施例3]塩味を併用した場合のフィチン酸の苦味およびえぐ味抑制効果の検討
フィチン酸が有する塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムの苦味およびえぐ味の抑制効果が、塩味が並存する場合であっても発揮され得るかを検討した。具体的には、0.5%塩化ナトリウム水溶液に、各種濃度の塩化マグネシウム、塩化カルシウム、および/またはフィチン酸を添加し、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウム由来の苦味およびえぐ味が抑制される程度を評価した。評価は、合議制(ノンブラインド)のもと、専門パネル2名による官能試験により行った。評価基準は次の通りである。塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムの各濃度において、フィチン酸無添加の水溶液の苦味およびえぐ味をそれぞれ「1点」と設定し、フィチン酸、塩化マグネシウム、および塩化カルシウムをいずれも無添加の0.5%塩化ナトリウム水溶液の苦味およびえぐ味を「0」点として、0.1点刻みの11段階で評価した。各種濃度および結果を表4−1および表4−2に示す。
表4−1および表4−2に示される通り、塩味と併用した場合であっても、フィチン酸を加えることで塩化マグネシウムおよび塩化カルシウムの苦味およびえぐ味が抑制された。
[実施例4]めんつゆにおけるフィチン酸による塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムの苦味およびえぐ味の抑制
実食品系のめんつゆにおいても、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウム由来の苦味およびえぐ味がフィチン酸により抑制され得るかを検討した。以下表5に示される割合でめんつゆ(ヤマキ社製)を調製し、これに各種濃度となるように塩化マグネシウム、塩化カルシウム、フィチン酸を添加して、フィチン酸による苦味およびえぐ味の抑制効果を評価した。評価は、合議制(ノンブラインド)のもと、専門パネル2名による官能試験により行った。評価基準は次の通りである。塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムの各濃度において、フィチン酸を添加していないめんつゆの苦味およびえぐ味をそれぞれ「1点」と設定し、フィチン酸、塩化マグネシウム、および塩化カルシウムをいずれも無添加のめんつゆの苦味およびえぐ味を「0」点として、0.1点刻みの11段階で評価した。各種濃度および結果を表6−1および表6−2に示す。
表6−1および表6−2に示される通り、実食品系のめんつゆにおいても、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウム由来の苦味およびえぐ味が、フィチン酸により抑制されることが示された。
[実施例5]丸鶏がらスープにおけるフィチン酸による塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムの苦味およびえぐ味の抑制
実食品系の丸鶏がらスープにおいて、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウム由来の苦味およびえぐ味がフィチン酸により抑制され得るかを検討した。以下表7に示される割合で丸鶏がらスープ(味の素、減塩丸鶏がらスープ)を調製し、これに各種濃度となるように塩化マグネシウム、塩化カルシウム、フィチン酸を添加して、フィチン酸による苦味およびえぐ味の抑制効果を評価した。なお、評価方法および評価基準は、めんつゆを丸鶏がらスープへと変更する以外は実施例4において用いたものと同様である。各種濃度および結果を表8−1および表8−2に示す。
表8−1および表8−2に示される通り、実食品系の丸鶏がらスープにおいても、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウム由来の苦味およびえぐ味が、フィチン酸により抑制されることが示された。
[実施例6]コンソメスープにおけるフィチン酸による塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムの苦味およびえぐ味の抑制
実食品系のコンソメスープにおいて、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウム由来の苦味およびえぐ味がフィチン酸により抑制され得るかを検討した。以下表9に示される割合でコンソメスープ(味の素、コンソメスープ)を調製し、これに各種濃度となるように塩化マグネシウム、塩化カルシウム、フィチン酸を添加して、フィチン酸による苦味およびえぐ味の抑制効果を評価した。なお、評価方法および評価基準は、めんつゆをコンソメスープへと変更する以外は実施例4において用いたものと同様である。各種濃度および結果を表10−1および表10−2に示す。
表10−1および表10−2に示される通り、実食品系のコンソメスープにおいても、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウム由来の苦味およびえぐ味が、フィチン酸により抑制されることが示された。
本発明によれば、塩化マグネシウムや塩化カルシウム等を食塩代替品として使用した飲食品の苦味および/またはえぐ味を抑制することができるため、好ましい味質を備えた減塩飲食品の提供が可能となる。従って、本発明は食品製造業において極めて有益である。

Claims (11)

  1. フィチン酸を含む、苦味および/またはえぐ味抑制剤。
  2. 苦味および/またはえぐ味が金属塩化物由来である、請求項1記載の抑制剤。
  3. 前記金属塩化物が、塩化マグネシムまたは塩化カルシウムである、請求項2記載の抑制剤。
  4. フィチン酸を添加することを含む、金属塩化物由来の苦味および/またはえぐ味を有する飲食品の苦味および/またはえぐ味の抑制方法。
  5. 前記金属塩化物が、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムである、請求項4記載の方法。
  6. 飲食品に含有されるフィチン酸の喫食時濃度が、1〜1000ppmであることを特徴とする、請求項4または5記載の方法。
  7. 金属塩化物を含有する飲食品に対して、フィチン酸を配合することを含む、苦味および/またはえぐ味が抑制された飲食品の製造方法。
  8. 前記金属塩化物が、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムである、請求項7記載の製造方法。
  9. 飲食品に含有されるフィチン酸の喫食時濃度が、1〜1000ppmであることを特徴とする、請求項7または8記載の製造方法。
  10. 金属塩化物と請求項1〜3のいずれか1項記載の抑制剤を含んでなる、苦味および/またはえぐ味が抑制された飲食品。
  11. 前記金属塩化物が、塩化マグネシウムまたは塩化カルシウムである、請求項10記載の飲食品。
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