JP7301552B2 - 手袋 - Google Patents

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Description

本発明は耐薬品性能を向上させた熱可塑性樹脂製の手袋に関する。
手袋は汚れや薬品等から手を守るために様々な種類の作業用途に使用されているが、例えばポリ塩化ビニルのような熱可塑性樹脂から形成された手袋は、ゴムアレルギーなどを発症しない利点があるものの、天然ゴムやニトリルゴムの様な凝固ゴムラテックスから形成された手袋と比較して一部の薬品に対する耐透過性が不足するという欠点があった。
そこで耐薬品性能を向上するために、手袋の表面に紫外線硬化剤薄膜層を形成して紫外線を照射した手袋(特許文献1)や、約-30℃~約30℃のガラス転移温度を有するアクリルポリマーを含む障壁層を含む手袋(特許文献2)が知られている。
特開昭56-121729号公報 特表2007-503532号公報
しかし、特許文献1及び2のように、薄膜層や障壁層と基体が層状に形成された手袋は、使用を繰り返すことで薄膜層や障壁層がひび割れたり剥がれたりして、耐薬品性が低下するおそれがあり、薬品を取り扱う際に確実に耐薬品性能を発揮することができない可能性があった。そこで、耐薬品性が高く、繰り返し使用してもその性能が維持され得る耐久性に優れる手袋が求められていた。
この課題を解決した本発明の手袋は、その基体が、熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物から構成されることを特徴とする。
また、本発明は、次の工程(1a)~(3a);
(1a)手型を、熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体を形成する工程、
(2a)基体が形成された手型を、熱可塑性樹脂組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体表面に裏処理層を形成する工程、
(3a)手型から裏処理層を備えた基体を反転剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して、手袋を形成する工程
を含む手袋の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、次の工程(1b)~(3b);
(1b)手型を、熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体を形成する工程、
(2b)基体が形成された手型を、接着層に浸漬した後、手型を引き上げ、当該接着層に植毛する工程、
(3b)手型から、植毛した基体を反転剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して、手袋を形成する工程、
を含む手袋の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、次の工程(1c)および(3c);
(1c)手型に繊維性手袋を被せ、熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体を形成する工程、
(3c)手型から基体を剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して、手袋を形成する工程、
を含む手袋の製造方法を提供するものである。
本発明の手袋は、耐薬品性を備えた層を別途設けることなく、手袋の基体自体に耐薬品性を付与したものであるため、使用を繰り返しても、当該層がひび割れたり剥がれたりすることによる耐薬品性の低下がなく、長期間にわたって耐薬品性を維持、発揮することが可能である。
本発明の手袋は、その基体が、熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物から構成されるものである。
上記熱可塑性樹脂は特に限定されるものではなく、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、塩化ビニル系樹脂が、可塑剤との相溶性に優れて風合いが良いという観点から好ましい。塩化ビニル系樹脂には、ポリ塩化ビニル(塩化ビニル単独重合体)だけでなく、塩化ビニルが主成分を占める共重合体も含まれる。塩化ビニルと共重合し得るモノマーとして、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル等が挙げられる。これらの中でも特にポリ塩化ビニルが好ましい。塩化ビニル系樹脂の製造方法は特に限定されず、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法等の従来公知の製造法によって得られたものを使用できる。塩化ビニル系樹脂の平均重合度は特に制限されないが、皮膜が柔軟になり手袋の風合いが良くなるという観点から、700~2000が好ましく、900~1500がより好ましい。
エチレン性不飽和基含有架橋剤とは、分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物のことである。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、ビニルエーテル基、アリル基、イソプロペニル基等が挙げられ、これらの中でも、活性エネルギー線に対する反応性が高いという観点から(メタ)アクリロイル基が好ましい。エチレン性不飽和基含有架橋剤としては、単官能型、二官能型、多官能型、高分子型のいずれであっても構わない。単官能型の具体例としては、テトラヒドロフルフリルアクリレート(THFA)、フェノキシエチルアクリレート(PEA)、ラウリルアクリレート(LA)、2-エチルヘキシルカルビトールアクリレート(EHCA)、イソボルニルアクリレート(IBOA)、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、アクリロイルモルホリン(ACMO)、N-ビニルピロリドン(NVP)、N-ビニルカプロラクタム(NVC)、グリシジルメタクリレート(GMA)、2-アクリロイルオキシエチルイソシアネート(AOI)、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルアクリレート、2-(2-ビニロキシエトキシ)エチルアクリレート(VEEA)等が挙げられる。二官能型の具体例としては、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(NPGDA)、テトラエチレングリコールジアクリレート(TEGDA)、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(TCDDA)、ビスフェノールA・EO4モル変性ジアクリレート等が挙げられる。多官能型の具体例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート(THEIC-TA)、グリセリントリアクリレート(MT-3547)等が挙げられる。高分子型の具体例としては、ヘキサンジオールとフタル酸からなるポリエステルアクリレート、トリメチロールプロパンとアジピン酸からなるポリエステルアクリレート、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)とトリレンジイソシアネート(TDI)とヒドロキシエチルアクリレート(HEA)からなるウレタンアクリレート、ポリエチレングリコールアジペートとイソホロンジイソシアネート(IPDI)とヒドロキシエチルアクリレート(HEA)からなるウレタンアクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、フェノールノボラック型エポキシアクリレート等が挙げられる。上記のうち、三官能型の化合物が活性エネルギー線に対する反応性が高いために好ましく、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)が更に好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物中のエチレン性不飽和基含有架橋剤の配合量は特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂100質量部に対して0.5~20質量部が好ましく、1~10質量部が更に好ましい。ビニル基含有架橋剤が0.5質量部よりも少ないと十分な耐薬品性が得られず、20質量部よりも多いと手袋の柔軟性が損なわれる可能性がある。
活性エネルギー線硬化性組成物には、用途や要求特性に応じて、可塑剤、金属酸化物、加硫剤、加硫促進剤、充填剤、酸化防止剤、増粘剤、顔料等を本発明の効果を損なわない範囲において添加することができる。
本発明の手袋の製造は特に限定されるものではないが、例えば、ディップ成型法によって手袋基体を成型した後、更にその基体に活性エネルギー線を照射することによって製造される。ディップ成型法とは、手型を熱可塑性樹脂のゾルから成るディップ成型組成物中に浸漬し、手型を引き上げ、手型の表面に付着したディップ成型組成物を固化させて成膜した後、手型から剥がして手袋を製造する方法である。ディップ成型法における製造条件は特に限定されるものではなく、手型をディップ成型組成物に浸漬する時の手型温度及び浸漬時間、加熱時間、手袋の厚さ、裏処理層または植毛層の積層及びその厚さ等の製造条件は、適宜調節することができる。また予め手型に繊維製手袋を被せてから、上記と同様にディップ成型法を適用することによって、繊維製手袋の外表面に基体を形成することができる。
ディップ成型法によって基体を成型した後、活性エネルギー線を照射し、硬化させる。活性エネルギー線としては、紫外線、赤外線、マイクロ波、電子線、アルファ線、ベータ線、中性子線、ガンマ線、X線などが挙げられ、これらのうち電子線が被照射物に対する浸透力を調節しやすいという点で好ましい。活性エネルギー線として電子線を用いる場合、電子線の照射強度は、10~200kGyが好ましく、30~120kGyが更に好ましい。電子線の照射強度が10kGyよりも小さいと十分な耐薬品性が得られない可能性があり、200kGyを超えると熱可塑性樹脂の変色が起こる場合がある。
なお、活性エネルギー線を照射するタイミングは、ディップ成型組成物を固化させて成膜することで基体を形成させた後であれば、基体を手型から剥離する前であっても、手型から剥離した後であっても構わない。活性化エネルギー線として電子線を使用する場合、電子線は樹脂や紙で作られた包装材を透過することができるので、基体を樹脂フィルムで包装した状態でも、段ボール箱に梱包した状態でも、電子線の照射強度を調整すれば、手袋に十分な耐薬品性を付与することができる。
本発明の手袋の製造方法の好ましい態様として、次の工程(1a)~(3a);
(1a)手型を、熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体を形成する工程、
(2a)基体が形成された手型を、熱可塑性樹脂組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体表面に裏処理層を形成する工程、
(3a)手型から裏処理層を備えた基体を反転剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して、手袋を形成する工程
を含む方法が例示される。
上記工程(1a)では、例えば、セラミックス製の手型を、熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物(ディップ成型組成物)に浸漬する。手型は浸漬前に40~80℃程度に予備加熱しておくことが好ましい。浸漬時間は2~10分程度であればよい。浸漬後、手型を活性エネルギー線硬化性組成物から引き上げ、次いで、手型表面に付着した活性エネルギー線硬化性組成物を乾燥して固化・成膜させることで基体を形成する。乾燥は、例えば、150~250℃で1~20分間行えばよい。乾燥後、必要に応じ、基体表面が10~80℃程度になるまで冷却する。
上記工程(2a)では、工程(1a)で形成された基体の表面に裏処理層を形成する。まず、工程(1a)で得られた、表面に基体が形成された手型を熱可塑性樹脂組成物に浸漬する。熱可塑性樹脂は特に限定されるものではなく、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、塩化ビニル系樹脂が、可塑剤との相溶性に優れて風合いが良いという観点から好ましい。塩化ビニル系樹脂には、ポリ塩化ビニル(塩化ビニル単独重合体)だけでなく、塩化ビニルが主成分を占める共重合体も含まれる。塩化ビニルと共重合し得るモノマーとして、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル等が挙げられる。これらの中でも、特にポリ塩化ビニルが好ましい。塩化ビニル系樹脂の製造方法は特に限定されず、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法等の従来公知の製造法によって得られたものを使用できる。塩化ビニル系樹脂の平均重合度は特に制限されないが、皮膜が柔軟になり手袋の風合いが良くなるという観点から、700~2000が好ましく、900~1500がより好ましい。
熱可塑性樹脂組成物には、上記熱可塑性樹脂の他、必要に応じ、水、界面活性剤、安定化剤、顔料などを本発明の効果を損なわない範囲において使用することができる。
上記熱可塑性樹脂組成物への浸漬時間は10秒~2分程度であればよい。浸漬後、手型を熱可塑性樹脂組成物から引き上げ、次いで、基体表面に付着した熱可塑性樹脂組成物を乾燥して固化・成膜させることで裏処理層を形成する。乾燥は、例えば、150~250℃で1~20分間行えばよい。乾燥後、必要に応じ、表面が10~80℃程度になるまで冷却する。このようにして裏処理層を形成することにより、手袋に手を入れる時の滑りを良くするという利点がある。工程(2a)の裏処理層形成工程は省略することができ、工程(1a)により基体を形成した後、後述する工程(3a)により基体を硬化させてもよい。
次に工程(3a)では、手型から裏処理層を備えた基体を反転剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して硬化させることにより、その硬化物から構成される手袋を形成する。活性エネルギー線として電子線を用いる場合、電子線の照射強度は、10~200kGyが好ましく、30~120kGyが更に好ましい。電子線の照射強度が10kGyよりも小さいと十分な耐薬品性が得られない可能性があり、200kGyを超えると熱可塑性樹脂の変色が起こる場合がある。
また、本発明の手袋の製造方法の好ましい態様として、次の工程(1b)~(3b);
(1b)手型を、熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体を形成する工程、
(2b)基体が形成された手型を、接着層に浸漬した後、手型を引き上げ、当該接着層に植毛する工程、
(3b)手型から、植毛した基体を反転剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して、手袋を形成する工程、
を含む方法が例示される。
上記工程(1b)では、例えば、セラミックス製の手型を、熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物(ディップ成型組成物)に浸漬する。手型は浸漬前に40~80℃程度に予備加熱しておくことが好ましい。浸漬時間は2~10分程度であればよい。浸漬後、手型を活性エネルギー線硬化性組成物から引き上げ、次いで、手型表面に付着した活性エネルギー線硬化性組成物を乾燥して固化・成膜させることで基体を形成する。乾燥は、例えば、150~250℃で1~20分間行えばよい。乾燥後、必要に応じ、基体表面が10~80℃程度になるまで冷却する。
上記工程(2b)では、工程(1b)で形成された基体の表面に植毛層を形成する。まず、工程(1b)で得られた、表面に基体が形成された手型を接着層に浸漬する。接着層における接着剤は特に限定されるものではなく、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、アクリル系樹脂が、植毛を高接着強度かつ高植毛密度で均一に植毛できるという観点から好ましい。
接着層には、上記アクリル樹脂の他、必要に応じ、水、界面活性剤、安定化剤、顔料などを本発明の効果を損なわない範囲において使用することができる。
上記接着層への浸漬時間は10秒~2分程度であればよい。浸漬後、手型を接着層から引き上げ、次いで、基体表面に付着した接着剤に、パイル等の植毛体を基体表面への自然落下や静電誘導などで植毛させることにより植毛層を形成する。植毛後、必要に応じ、表面が10~80℃程度になるまで冷却する。このようにして植毛層を形成することにより、手袋に手を入れる時の滑りを良くするという利点がある。
次に工程(3b)では、手型から植毛層を備えた基体を反転剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して硬化させることにより、その硬化物から構成される手袋を形成する。活性エネルギー線として電子線を用いる場合、電子線の照射強度は、10~200kGyが好ましく、30~120kGyが更に好ましい。電子線の照射強度が10kGyよりも小さいと十分な耐薬品性が得られない可能性があり、200kGyを超えると熱可塑性樹脂の変色が起こる場合がある。
さらに、本発明の手袋の製造方法の好ましい態様として、次の工程(1c)および(3c);
(1c)手型に繊維性手袋を被せ、熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体を形成する工程、
(3c)手型から基体を剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して、手袋を形成する工程、
を含む方法が例示される。
上記工程(1c)では、例えば、金属製の手型に繊維性の手袋を被せ、熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物(ディップ成型組成物)に浸漬する。浸漬時間は2~10分程度であればよい。浸漬後、手型を活性エネルギー線硬化性組成物から引き上げ、次いで、繊維製手袋表面に付着した活性エネルギー線硬化性組成物を乾燥して固化・成膜させることで繊維製手袋の表面に基体を形成する。乾燥は、例えば、150~250℃で1~20分間行えばよい。乾燥後、必要に応じ、基体表面が10~80℃程度になるまで冷却する。
熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物(ディップ成型組成物)には、上記熱可塑性樹脂およびエチレン性不飽和基含有架橋剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物の他、必要に応じ、水、界面活性剤、安定化剤、顔料などを本発明の効果を損なわない範囲において使用することができる。
次に工程(3c)では、手型から基体を剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して硬化させることにより、その硬化物から構成される手袋を形成する。手型から基体を剥離するにあたっては、反転させることなく、活性エネルギー線硬化性組成物を乾燥して固化・成膜させた基体を外表面とした状態のまま剥離する。活性エネルギー線として電子線を用いる場合、電子線の照射強度は、10~200kGyが好ましく、30~120kGyが更に好ましい。電子線の照射強度が10kGyよりも小さいと十分な耐薬品性が得られない可能性があり、200kGyを超えると熱可塑性樹脂の変色が起こる場合がある。
なお、いずれの態様においても、活性エネルギー線を照射するタイミングは、熱可塑性樹脂組成物を固化させて成膜することで基体を形成させた後であれば、基体を手型から剥離する前であっても、手型から剥離した後であってもよい。活性化エネルギー線として電子線を使用する場合、電子線は樹脂や紙で作られた包装材を透過することができるので、基体を樹脂フィルムで包装した状態でも、段ボール箱に梱包した状態でも、電子線の照射強度を調整すれば、手袋に十分な耐薬品性を付与することができる。
以上のようにして得られる本発明の手袋は、耐薬品性に優れるものであり、手袋作製後のテトラヒドロフランに対する不溶分率が30%以上であることが好ましく、さらに40%以上であることが好ましく、特に50%以上であることが好ましい。テトラヒドロフランはポリ塩化ビニル等多くの熱可塑性樹脂の良溶媒であり、テトラヒドロフランに対する不溶分率は手袋の耐薬品性の指標となる。また劣化後のテトラヒドロフランに対する不溶分率が20%以上であることが好ましく、さらに30%以上であることが好ましく、特に40%以上であることが好ましい。作製後及び劣化後のテトラヒドロフランに対する不溶分率は、実施例に記載の方法によって測定される。
以下に実施例を示して本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
(活性エネルギー線硬化性組成物の調製)
ポリ塩化ビニル(商品名「PSM-30」、東ソー(株)製)100質量部に対して、可塑剤アルキルスルホン酸フェニルエーテル(商品名「Mesamoll」、LANXESS社製)100質量部、エポキシ化大豆油(商品名「アデカサイザーO-130P」、(株)ADEKA製)5質量部、エチレン性不飽和基含有架橋剤トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)(商品名「ビスコート#295」、大阪有機化学工業(株)製)3質量部、粘度調節剤(商品名「レオシールQS-102」、(株)トクヤマ製)5質量部、二酸化チタン(石原産業(株)製)3質量部を混合撹拌して、ゾル状の活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
(熱可塑性樹脂組成物の調製)
ポリ塩化ビニル(商品名「C-38」、東ソー(株)製)100質量部、イオン交換水400質量部、界面活性剤(商品名「GWIS-120」、日本エマルジョン(株)製)4質量部、安定剤(商品名「アデカスタブSC-35」、(株)ADEKA製)8質量部を混合撹拌して、裏処理液として熱可塑性樹脂組成物を調製した。
(熱可塑性樹脂製手袋の作製)
表面温度が60℃になるように予備加熱させたセラミックス製手型全体を、活性エネルギー線硬化性組成物に浸漬し、200℃で3分間加熱した後、表面温度が60℃になるまで放冷した。更に熱可塑性樹脂組成物に浸漬し、200℃で5分間加熱し、放冷した後、手型から反転させながら皮膜を剥がし取り、50kGyの電子線を照射して熱可塑性樹脂製手袋を得た。
(耐薬品性試験:作製後)
得られた手袋の手のひら部分から、縦2cm×横2cmの試験片を2枚切り取り、蓋がついたガラス容器内で、25℃のテトラフドロフラン50gに24時間浸した後、目開き200メッシュのステンレス製金網でろ過し、金網を25℃で48時間乾燥し、金網上に残った試験片の乾燥質量を測定した。溶け残った試験片の質量を、テトラヒドロフランに浸漬する前の質量で除して、不溶分率を計算測定した。表1に測定結果を示す。
(耐薬品性試験:劣化後)
手袋の手のひら部分から、縦2cm×横2cmの試験片を2枚切り取り、72℃のギアオーブン内で72時間加熱した。加熱後の試験片を、蓋がついたガラス容器内で、25℃のテトラフドロフラン50gに24時間浸した後、目開き200メッシュのステンレス製金網でろ過し、金網を25℃で48時間乾燥し、金網上に残った試験片の乾燥質量を測定した。溶け残った試験片の質量を、テトラヒドロフランに浸漬する前の質量で除して、不溶分率を計算測定した。表1に測定結果を示す。
実施例2
トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)(商品名「ビスコート#295」、大阪有機化学工業(株)製)の添加量を5質量部に変更したこと以外はすべて実施例1と同じ操作をおこない、熱可塑性樹脂製手袋を作製して、作製後および劣化後について耐薬品性を評価した。表1に評価結果を示す。
実施例3
電子線の照射強度を100kGyに変更したこと以外はすべて実施例1と同じ操作をおこない、熱可塑性樹脂製手袋を作製して、作製後および劣化後について耐薬品性を評価した。表1に評価結果を示す。
実施例4
トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)(商品名「ビスコート#295」、大阪有機化学工業(株)製)の添加量を5質量部に変更し、電子線の照射強度を100kGyに変更したこと以外はすべて実施例1と同じ操作をおこない、熱可塑性樹脂製手袋を作製して、作製後および劣化後について耐薬品性を評価した。表1に評価結果を示す。
比較例1
トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)(商品名「ビスコート#295」、大阪有機化学工業(株)製)を添加しないこと以外はすべて実施例1と同じ操作をおこない、熱可塑性樹脂製手袋を作製して、作製後および劣化後について耐薬品性を評価した。表1に評価結果を示す。
比較例2
トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)(商品名「ビスコート#295」、大阪有機化学工業(株)製)を添加しないことと、電子線の照射強度を100kGyに変更したこと以外はすべて実施例1と同じ操作をおこない、熱可塑性樹脂製手袋を作製して、作製後および劣化後について耐薬品性を評価した。表1に評価結果を示す。
Figure 0007301552000001
表1より、各実施例で得られた手袋は、比較例の手袋と比較してテトラヒドロフランに対する不溶分率が高く、耐薬品性に優れていることが示された。また、各実施例で得られた手袋は、比較例の手袋と比較して、劣化後もテトラヒドロフランに対する不溶分率が高いことがわかり、耐薬品性を長期間維持できることが示された。
本発明の手袋は、耐薬品性が高く、その効果の持続性にも優れるため、作業用の手袋等として有利に利用可能である。

Claims (5)

  1. 手袋の基体が、ポリ塩化ビニルおよびトリメチロールプロパントリアクリレートを含有し、ポリ塩化ビニル100質量部に対するトリメチロールプロパントリアクリレートの含有量が0.5~20質量部である活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物から構成されることを特徴とする手袋。
  2. 活性エネルギー線が電子線である請求項1に記載の手袋。
  3. 次の工程(1a)~(3a);
    (1a)手型を、ポリ塩化ビニルおよびトリメチロールプロパントリアクリレートを含有し、ポリ塩化ビニル100質量部に対するトリメチロールプロパントリアクリレートの含有量が0.5~20質量部である活性エネルギー線硬化性組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体を形成する工程、
    (2a)基体が形成された手型を、熱可塑性樹脂組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体表面に裏処理層を形成する工程、
    (3a)手型から裏処理層を備えた基体を反転剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して、手袋を形成する工程
    を含む手袋の製造方法。
  4. 次の工程(1b)~(3b);
    (1b)手型を、ポリ塩化ビニルおよびトリメチロールプロパントリアクリレートを含有し、ポリ塩化ビニル100質量部に対するトリメチロールプロパントリアクリレートの含有量が0.5~20質量部である活性エネルギー線硬化性組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体を形成する工程、
    (2b)基体が形成された手型を、接着層に浸漬した後、手型を引き上げ、当該接着層に植毛する工程、
    (3b)手型から、植毛した基体を反転剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して、手袋を形成する工程
    を含む手袋の製造方法。
  5. 次の工程(1c)および(3c);
    (1c)手型に繊維性手袋を被せ、ポリ塩化ビニルおよびトリメチロールプロパントリアクリレートを含有し、ポリ塩化ビニル100質量部に対するトリメチロールプロパントリアクリレートの含有量が0.5~20質量部である活性エネルギー線硬化性組成物に浸漬した後、手型を引き上げ、乾燥して基体を形成する工程、
    (3c)手型から基体を剥離した後、当該基体に活性エネルギー線を照射して、手袋を形成する工程
    を含む手袋の製造方法。
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