JP7300843B2 - 繊維強化ポリアミド樹脂組成物及び成形品 - Google Patents
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Description
[1]ポリアミド(A)100質量部に対して、無機充填剤(B)10~140質量部およびシランカップリング剤(C)0.4~3.0質量部の割合で含む混合物を溶融混錬することで得られる繊維強化ポリアミド樹脂組成物であって、前記シランカップリング剤(C)が前記ポリアミド(A)の末端と反応するアミノ基を1つ以上およびトリアルコキシシリル基を2つ以上1分子中に有する繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
[2]前記ポリアミド(A)が半芳香族ポリアミドである上記[1]に記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
[3]前記シランカップリング剤(C)がビス(3-トリメトキシシリルプロピル)アミンである上記[1]または[2]に記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
[4]前記無機充填剤(B)が繊維状充填剤である上記[1]~[3]のいずれかに記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
[5]上記[1]~[4]のいずれかに記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物からなる成形品。
[6]上記[5]に記載の成形品の自動車部品用への使用。
[7]上記[5]に記載の成形品の水道部品用への使用。
[8]上記[5]に記載の成形品の電子部品用への使用。
[9]前記ポリアミド(A)および無機充填剤(B)の溶融混練時に前記シランカップリング剤(C)を配合する上記[1]~[4]のいずれかに記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
本発明の繊維強化ポリアミド樹脂組成物(以下、単にポリアミド樹脂組成物ともいう)は、ポリアミド(A)100質量部に対して、無機充填剤(B)10~140質量部およびシランカップリング剤(C)0.4~3.0質量部の割合で含む混合物を溶融混錬することで得られる繊維強化ポリアミド樹脂組成物であって、前記シランカップリング剤(C)が前記ポリアミド(A)の末端と反応するアミノ基を1つ以上およびトリアルコキシシリル基を2つ以上1分子中に有することを特徴とする。
本発明によれば、特定構造のシランカップリング剤(C)を用いることにより、無機充填剤(B)とポリアミド(A)との密着性が向上するとともに撥水性が向上し、優れた耐熱水性が発現すると考えられる。
本発明において用いるポリアミド(A)は、特に制限はないが、ポリアミドの繰り返し単位中におけるアミド基1個当たりの炭素数が6~13であるポリアミドが好ましい。ポリアミドの繰り返し単位中におけるアミド基1個当たりの炭素数が前記範囲内であると、成形体が低吸水性になり、吸水による寸法変化などを抑えることができる。これらの観点から、繰り返し単位中におけるアミド基1個当たりの炭素数は7~13がより好ましく、8~13がさらに好ましい。
なお、「アミド基1個当たりの炭素数」は、アミド基1個当たりの各繰り返し単位中に含まれる全炭素数(アミド基の炭素も含む)の平均値である。
前記原料としては、例えば、6-アミノカプロン酸、11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸等のアミノカルボン酸;ε-カプロラクタム、ω-ラウロラクタム等のラクタム;1,6-ヘキサメチレンジアミン、2-メチルペンタメチレンジアミン、1,7-ヘプタメチレンジアミン、1,8-オクタメチレンジアミン、1,9-ノナメチレンジアミン、2-メチル-1,8-オクタメチレンジアミン、2-エチル-1,7-ヘプタンジアミン、1,10-デカメチレンジアミン、1,11-ウンデカメチレンジアミン、1,12-ドデカメチレンジアミン、1,13-トリデカメチレンジアミン、5-メチルノナメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン;1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1-アミノ-3-アミノメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン、2,2-ビス(4-アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジン等の脂環族ジアミン;メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等の芳香族ジアミン、及びシュウ酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2-メチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2-ジメチルグルタル酸、スペリン酸、3,3-ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、1,4-フェニレンジオキシジ酢酸、1,3-フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、4,4’-オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン-4,4’-ジカルボン酸、ジフェニルスルホン-4,4’-ジカルボン酸、4,4’-ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
本発明では、これらの原料から誘導されるホモポリマー又はコポリマーの1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ここで、本発明において半芳香族ポリアミドとは、芳香族ジカルボン酸単位を主成分とするジカルボン酸単位と、脂肪族ジアミン単位を主成分とするジアミン単位とを含むポリアミド、又は、脂肪族ジカルボン酸単位を主成分とするジカルボン酸単位と、芳香族ジアミン単位を主成分とするジアミン単位とを含むポリアミドをいう。ここで「主成分とする」とは、全単位中の50~100モル%、好ましくは60~100モル%を構成することをいう。
なお、半芳香族ポリアミドを構成する脂肪族ジアミンとしては、炭素数4~18の脂肪族ジアミンとそれ以外の脂肪族ジアミンとを併用してもよく、その場合の脂肪族ジアミン全量中の炭素数4~18の脂肪族ジアミンの含有量は、50~100モル%が好ましく、60~100モル%がより好ましく、75~100モル%が更に好ましく、90~100モル%が特に好ましい。
これらの中でも、反応性、封止末端の安定性、及び製造コスト等の観点から、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、及び安息香酸が好ましい。
これらの中でも、反応性、沸点、封止末端の安定性、及び製造コストの観点から、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、及びアニリンが好ましい。
ポリアミド(A)の製造方法としては、例えば最初にジカルボン酸単位となるジカルボン酸成分と、ジアミン単位となるジアミン成分と、触媒と、必要に応じて末端封止剤とをそれぞれ所定量一括して混合し、200~250℃に加熱して、プレポリマーとし、更に固相重合するか、又は溶融押出機を用いて重合させる方法が挙げられる。
なお、重合の最終段階を固相重合により行う場合、減圧下又は不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、重合温度が200~280℃の範囲内であれば、重合速度が大きく、生産性に優れ、着色やゲル化を有効に抑制することができる。重合の最終段階を溶融押出機により行う場合、重合温度は370℃以下であることが好ましく、分解がほとんどなく、劣化の無いポリアミド(A)が得られる。
前記塩又はエステルとしては、リン酸、亜リン酸又は次亜リン酸とカリウム、ナトリウム、マグネシウム、バナジウム、カルシウム、亜鉛、コバルト、マンガン、錫、タングステン、ゲルマニウム、チタン、及びアンチモン等の金属との塩;リン酸、亜リン酸又は次亜リン酸のアンモニウム塩;リン酸、亜リン酸又は次亜リン酸のエチルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、イソデシルエステル、オクタデシルエステル、デシルエステル、ステアリルエステル、及びフェニルエステル等が挙げられる。
本発明の繊維強化ポリアミド樹脂組成物は、無機充填剤(B)を含有する。無機充填剤(B)を含有することにより、強度に優れ、低吸水性のポリアミド樹脂組成物となる。
無機充填剤(B)としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ケイ酸カルシウム繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維等の繊維状充填剤;ガラスフレーク、タルク、カオリン、マイカ、窒化珪素、ハイドロタルサイト、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化チタン、リン酸一水素カルシウム、ウォラストナイト、シリカ、ゼオライト、アルミナ、ベーマイト、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト、グラフェン、黄銅、銅、銀、アルミニウム、ニッケル、鉄、フッ化カルシウム、モンモリロナイト、膨潤性フッ素雲母、アパタイト等が挙げられる。これらの無機充填剤(B)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの平均繊維径、平均繊維長、及びアスペクト比のいずれか2つ以上の好ましい態様の組み合わせを有する繊維状充填剤が、ポリアミド樹脂組成物の高温強度、耐熱性、及び機械的強度等に優れる観点からさらに好ましい。
なお、繊維状充填剤の平均繊維径及び平均繊維長は、光学顕微鏡により観察、測定することができる。
また、繊維状充填剤の断面形状に特に制限はなく、正方形又は円形でもよいし、扁平でもよい。断面形状が扁平のものとしては、例えば、長方形、長方形に近い長円形、楕円形、繭型、長手方向の中央部がくびれた繭型等が挙げられる。断面の長径と短径の比率である扁平度は1以上1.5未満が好ましく、1であることが更に好ましい。
本発明の繊維強化ポリアミド樹脂組成物を作るにあたっては、ポリアミド(A)と無機充填剤(B)からなる混合物の溶融混練時にシランカップリング剤(C)をポリアミド(A)100質量部に対して0.4~3.0質量部の割合で配合することが必要である。シランカップリング剤(C)の配合量が、0.4質量部を下回ると、溶融混錬中にシランカップリング剤(C)が揮発して量が減ることにより、強度および耐熱水性向上の効果が小さくなる。また、シランカップリング剤(C)の配合量が3.0質量部を上回ると、溶融混錬中のガス発生や増粘により、溶融混錬が困難となる。優れた強度と耐熱水性が両立できるという観点から、シランカップリング剤(C)の配合量は1.0~3.0質量部が好ましい。
なお、ポリアミド(A)、無機充填剤(B)、及びシランカップリング剤(C)を配合する順序は特に制限されないが、ポリアミド(A)にシランカップリング剤(C)を配合し、次いで、無機充填剤(B)を配合してもよく、ポリアミド(A)に無機充填剤(B)を配合し、次いで、シランカップリング剤(C)を配合してもよい。
シランカップリング剤(C)が1分子中にポリアミド(A)の末端と反応するアミノ基を1つ以上有することにより、ポリアミド(A)の末端基である、カルボキシル基とアミド反応及び/又はアミノ基とN-アルキル化反応が起こり、ポリアミド(A)と無機充填剤(B)とを強固に密着させることができる。シランカップリング剤(C)1分子中に有するアミノ基の数は、架橋の制御および溶融混錬性の観点から、1~3個が好ましく、1~2個がより好ましい。
フェニレン基は置換基を有していてもよく、置換基としては炭素数1~12の直鎖または分岐アルキル基が挙げられ、炭素数1~12の直鎖または分岐アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基等が挙げられる。
本発明の繊維強化ポリアミド樹脂組成物は、上記ポリアミド(A)、無機充填剤(B)及びシランカップリング剤(C)以外にその他の添加剤を必要に応じて含んでもよい。
その他の添加剤としては、例えば、銅化合物等の安定剤;ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオ系酸化防止剤等の酸化防止剤;着色剤;顔料;流動性改善剤;紫外線吸収剤;光安定化剤;熱安定剤;帯電防止剤;臭素化ポリマー、酸化アンチモン、金属水酸化物、ホスフィン酸塩等の難燃剤;難燃助剤;結晶核剤;可塑剤;滑剤;分散剤;酸素吸収剤;硫化水素吸着剤;超高分子量ポリエチレンやPTFE等の潤滑剤;全芳香族ポリアミド繊維等の有機繊維状充填剤;α-オレフィン系共重合体、ゴム等の衝撃改質剤などが挙げられる。
上記その他の添加剤の含有量は、本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されないが、ポリアミド(A)100質量部に対して、0.02~200質量部が好ましく、0.03~100質量部がより好ましい。
繊維強化ポリアミド樹脂組成物の製造方法に特に制限はなく、ポリアミド(A)、無機充填剤(B)、シランカップリング剤(C)及び必要に応じて用いられる上記その他の添加剤等を均一に混合することのできる方法を好ましく採用することができる。混合は、通常、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどを使用して溶融混練する方法が好ましく採用される。溶融混練条件は特に限定されないが、例えば、ポリアミド(A)の融点よりも10~50℃程度高い温度範囲で、約1~30分間溶融混練する方法が挙げられる。
本発明の成形品は、上述の繊維強化ポリアミド樹脂組成物からなる。具体的には、本発明の成形品は、上述の繊維強化ポリアミド樹脂組成物を用いて、射出成形法、ブロー成形法、押出成形法、圧縮成形法、延伸成形法、真空成形法、発泡成形法、回転成形法、含浸法、レーザー焼結法、熱溶解積層法等の各種成形方法で成形することにより得ることができる。さらに、上述の繊維強化ポリアミド樹脂組成物と他のポリマー等とを複合成形して成形品を得ることもできる。
前記成形品としては、例えば、フィルム、シート、チューブ、パイプ、ギア、カム、各種ハウジング、ローラー、インペラー、ベアリングリテーナー、スプリングホルダー、クラッチパーツ、チェインテンショナー、タンク、ホイール、コンデンサー、ジャック、LEDリフレクタ、などが挙げられる。
特に、本発明の繊維強化ポリアミド樹脂組成物は、高温高湿もしくは熱水に触れる環境下が想定される成形部材に最適であり、自動車部品用途の成形品、例えば、自動車の内外装部品、エンジンルーム内の部品、冷却系部品、摺動部品、電装部品、センサー類などに好適に使用することができる。加えて、本発明の繊維強化ポリアミド樹脂組成物は高温高湿もしくは熱水に触れる環境下である水栓および水道部品用途や医療器具用途や調理器具用途の部品とすることができる。このような成形品は、ハウジング、サーモユニット、カートリッジ、配管、スピンドル、フィルター、フィン、バルブ、プロペラシャフトなどに好適に使用することができる。さらに、本発明の繊維強化ポリアミド樹脂組成物は、高温高湿もしくは熱水に触れる環境下が想定される電気部品・電子部品とすることができる。このような成形品は、表面実装型のコネクタ、ソケット、カメラモジュール、電源部品、スイッチ、センサー、コンデンサー座板、ハードディスク部品、リレー、抵抗器、ヒューズホルダー、コイルボビン、ICハウジングなどに好適に使用することができる。
住友重機械工業株式会社製の射出成形機(型締力:100トン、スクリュー径:φ32mm)を使用し、シリンダー温度を320℃とし、実金型温度140℃の条件下で、Tランナー金型を用いて、実施例及び比較例で得られた繊維強化ポリアミド樹脂組成物(ペレット)から、ISO多目的試験片A型ダンベル(4mm厚、全長170mm、平行部長さ80mm、平行部幅10mm)を作製して評価用試験片とした。
上記の方法で作製した評価用試験片を用いて、ISO527-1に準じて、オートグラフ(株式会社島津製作所製)を使用して、23℃における引張強度(引張降伏強度)を測定した。
上記の方法で作製した評価用試験片を80℃の熱水に500時間浸漬した後に引張強度をISO527-1に従って測定し、熱水処理前の試験片の引張強度に対する80℃の熱水に500時間浸漬した後の引張強度の割合(引張強度保持率)(%)を算出した。
[製造例1:ポリアミド9T(ナイロン9T、繰り返し単位中のアミド基1個当たりの炭素数:8.5)の製造]
7917gの1,9-ノナンジアミン、1979gの2-メチル-1,8-オクタンジアミン(1,9-ノナンジアミン:2-メチル-1,8-オクタンジアミン=80:20(モル比))、10031gのテレフタル酸、149gの安息香酸、20gの次亜塩素酸ナトリウム一水和物、5000gの水を反応装置に入れ、窒素置換した。3時間かけて内部温度を220℃に昇温した。この時、オートクレーブは2MPaまで昇圧した。その後4時間、水蒸気を徐々に抜いて圧力を2MPaに保ちながら反応させた。次いで、30分かけて圧力を1.2MPaまで下げ、プレポリマーを得た。このプレポリマーを粉砕し、120℃、減圧下で12時間乾燥した。これを200℃、13.3Paの条件で2時間、続いて235℃、13.3Paの条件で固相重合し、融点が300℃のポリアミド9T(PA9T)を得た。
・B-1:日本電気硝子株式会社製 T-251H(ガラス繊維)、平均繊維径10.5μm、平均繊維長3mm、扁平度1
・B-2:日本電気硝子株式会社製 T-262H(ガラス繊維)、平均繊維径10.5μm、平均繊維長3mm、扁平度1
・B-3:日東紡績株式会社製 CS-459(ガラス繊維)、平均繊維径11μm、平均繊維長3mm、扁平度1
・C-1:ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)アミン(Dynasylan(登録商標)1124、エボニック製)
・C-2:3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン
・C-3:1,6-ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン
・熱安定剤:住友化学株式会社製 スミライザー(登録商標)GA-80
ポリアミド(A)として製造例1で製造したポリアミド9T(PA9T)65質量部、シランカップリング剤(C-1)としてビス(3-トリメトキシシリルプロピル)アミン1.95質量部、及び熱安定剤としてスミライザー(登録商標)GA-80 0.13質量部を予め混合して、二軸押出機(東芝機械(株)製「TEM-26SS」)の上流部ホッパーからフィードするとともに、押出機下流側のサイドフィード口から無機充填剤(B-1)としてT-251H(ガラス繊維)35質量部をフィードした。シリンダー温度320℃の条件で溶融混練して押出し、冷却及び切断してペレット状の繊維強化ポリアミド樹脂組成物を製造した。
表1に記載の種類及び配合量の各成分を配合することにより実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を製造した。
Claims (7)
- ポリアミド(A)100質量部に対して、無機充填剤(B)10~140質量部およびシランカップリング剤(C)0.4~3.0質量部の割合で含む混合物を溶融混錬することで得られる繊維強化ポリアミド樹脂組成物であって、
前記シランカップリング剤(C)が前記ポリアミド(A)の末端と反応するビス(2-トリメトキシシリルエチル)アミンまたはビス(3-トリメトキシシリルプロピル)アミンであり、
前記ポリアミド(A)が半芳香族ポリアミドであり、
前記無機充填剤(B)が繊維状充填剤である、繊維強化ポリアミド樹脂組成物。 - 前記シランカップリング剤(C)がビス(3-トリメトキシシリルプロピル)アミンである請求項1に記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物からなる成形品。
- 請求項3に記載の成形品の自動車部品用への使用。
- 請求項3に記載の成形品の水道部品用への使用。
- 請求項3に記載の成形品の電子部品用への使用。
- 前記ポリアミド(A)および無機充填剤(B)の溶融混練時に前記シランカップリング剤(C)を配合する請求項1または2に記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
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