一般に、高分子量および低分子量のポリマーは溶解され、希釈され、次いで水溶液として工業プロセス(例えば、紙シート前駆体/製紙プロセス)に添加されて、溶解度の問題ならびに工業プロセス(例えば、製紙プロセス)の高い熱および/または剪断による損傷を回避する。本明細書で提供される粉末で工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)を処理することを含む方法の利点は、粉末が工業プロセス(例えば、紙シート前駆体/製紙プロセス)への添加前に溶解および希釈を必要としないことである。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、工業プロセス(例えば、製紙プロセス)の高い熱および剪断は、低分子量ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)を含む粉末の溶解を促進し、低分子量ポリマーを損傷しないと考えられている。したがって、粉末は、工業プロセス(例えば、製紙システム)に直接添加され、対応する溶液系ポリマーと同等以上の性能特性をもたらし得る。例えば、粉末は、従来の溶液系ポリマー強度助剤と同等以上の紙強度特性をもたらし得る。
従来、製紙プロセスなどの工業プロセスへの乾燥粉末の添加は、一連の取扱いステップを通過しなければならない(例えば、図9を参照)。最初に、乾燥粉末は、図9のステップ1に示されるように、粉末供給装置を使用することによって、水中に分散されて粉末懸濁液を形成する必要がある。次いで、粉末懸濁液は、図9のステップ2に示されるように、混合/熟成タンクに輸送されて、粉末を溶液に溶解する。通常、熟成/混合タンクでポリマーを溶解するには少なくとも30分かかる。典型的なポリマー濃度は、2重量%未満であり、ポリマー溶液の粘度および混合装置の能力によって制限され、したがって保管および適用プロセスのために大きい体積を必要とする。次に、溶解したポリマー溶液は、インラインで濾過され、熟成/混合タンクから保持タンク(ステップ3)に輸送され、そこから、ゲルを含まないポリマー溶液が、使用量の需要に基づいて製紙工場に送り込まれる。本明細書で提供される粉末または湿潤粉末で紙シート前駆体を処理する方法は、熟成/混合タンク(ステップ2)および/または保持タンク(ステップ3)を回避し、それにより製紙プロセスへの適用に関連する時間および大きい混合タンクに関連する空間フットプリントを低減することを可能にする。
低分子量ポリマーを工業プロセス(例えば、鉱業、織物、または製紙など)に組み込む方法が提供される。方法は、粉末を工業プロセスに適用することを含み、粉末は、重量平均分子量が約10kDa~約2,000kDaの低分子量ポリマーを含む。低分子量ポリマーは、本明細書に記載されるとおりである。
粉末は、溶液系低分子量ポリマーを利用する任意の好適な工業プロセスに添加され得る。例えば、粉末は、鉱業用途、織物用途、紙用途、または水処理用途に添加され得る。本明細書に記載される粉末は、輸送および保管に関連するコストを改善するだけでなく、鉱業用途、織物用途、紙用途、または水処理用途などの工業プロセスへの適用に関連するコスト、およびそれに必要な施設を改善する能力を有すると考えられている。
粉末は、任意の好適な手段によって工業プロセスに添加され得る。いくつかの実施形態では、粉末は、工業プロセスに直接(すなわち、前述の工業プロセスに使用される水性液体または水性スラリーに直接)添加される)。いくつかの実施形態では、粉末は、工業プロセスに直接添加される前に湿潤される。ある特定の実施形態では、粉末は、工業プロセスのプロセス流に添加される。本明細書で使用される「プロセス流」という語句は、工業プロセスに添加される溶媒(例えば、水)の流れを指す。したがって、粉末は、最初に完全に可溶化されることなく、プロセス流を介して工業プロセスに添加され得る。
低分子量ポリマー強度助剤を製紙プロセスに組み込む方法も提供される。方法は、紙シート前駆体を粉末で処理することを含み、粉末は、ポリマー強度助剤を含み、ポリマー強度助剤は、約10kDa~約2,000kDaの重量平均分子量を有する。
方法は、紙シート前駆体を粉末で処理することを含む。本明細書で使用される場合、「紙シート前駆体」という用語は、水分除去が開始する点(例えば、テーブル)の上流の製紙プロセスの任意の構成要素を指す。本明細書で使用される場合、「上流」および「下流」という用語は、それぞれ手順的にパルパーに向かっている、および手順的にリールに向かっている製紙プロセスの構成要素を指す。したがって、粉末は、ヘッドボックスに至る、かつヘッドボックスを含む、製紙プロセス中の1つ以上の様々な位置において、パルプ(例えば、バージンパルプ、リサイクルパルプ、またはそれらの組み合わせ)、パルプスラリー、セルロース繊維、上記の構成要素のうちのいずれかに使用される溶液、およびそれらの任意の組み合わせに添加され得る。ある特定の実施形態では、粉末は、パルパー、レイテンシーチェスト、リジェクトリファイナーチェスト、ディスクフィルタもしくデッカーフィードまたはアクセプト、ホワイトウォーターシステム、パルプ原料保管チェスト(低密度(「LD」)、中濃度(「MC」)、もしくは高濃度(「HC」)のいずれか)、ブレンドチェスト、マシンチェスト、ヘッドボックス、セーブオールチェスト、またはそれらの組み合わせにおいて、パルプスラリーに添加され得る。
いくつかの実施形態では、粉末は、抄紙機のウェットエンドの上流で(例えば、ウェットエンドの前に)紙シート前駆体に添加される。本明細書で使用される場合、「ウェットエンド」という用語は、ヘッドボックスおよびその下流を含む製紙プロセスの任意の構成要素を指す。したがって、粉末は、ヘッドボックスに至るがヘッドボックスを含まない、製紙プロセスの任意の構成要素に添加され得る。ある特定の実施形態では、粉末は、抄紙機の原料調製セクションに添加される。本明細書で使用される場合、「原料調製セクション」とは、パルプが精製および/またはブレンドされる製紙プロセスの任意の構成要素を指す。例えば、粉末は、パルプ原料保管チェスト(低密度(「LD」)、中濃度(「MC」)、もしくは高濃度(「HC」)のいずれか)、ブレンドチェスト、マシンチェスト、セーブオールチェスト、またはそれらの組み合わせに添加され得る。
いくつかの実施形態では、パルプスラリーは、リサイクル繊維を含む。リサイクル繊維は、板紙、新聞用紙、印刷グレード、生理用品、またはその他の紙製品など、様々な紙製品または繊維含有製品から得られ得る。いくつかの実施形態では、これらの製品は、例えば、古い段ボール(「OCC」)、古い新聞用紙(「ONP」)、混合オフィス廃棄物(「MOW」)、雑誌、書籍、またはそれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、パルプスラリーは、バージン繊維を含む。バージン繊維を含む実施形態では、パルプは、針葉樹、広葉樹、またはそれらのブレンドから得られ得る。ある特定の実施形態では、バージンパルプは、漂白または未漂白クラフト、亜硫酸パルプもしくは他の化学パルプ、および砕木パルプ(「GW」)、または例えば、熱機械パルプ(「TMP」)などの他の機械パルプを含むことができる。
粉末は、所望の重量パーセントのポリマー活性物質を達成するために、任意の好適な量で工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加され得る。粉末は、約0.01重量%以上、例えば、約0.05重量%以上、約0.1重量%以上、約0.2重量%以上、約0.3重量%以上、約0.4重量%以上、約0.5重量%以上、約0.6重量%以上、約0.7重量%以上、約0.8重量%以上、約0.9重量%以上、または約1.0重量%以上のポリマー活性物質を達成する量で、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加され得る。あるいは、またはそれに加えて、粉末は、約10重量%以下、例えば、約9重量%以下、約8重量%以下、約7重量%以下、約6重量%以下、約5重量%以下、約4重量%以下、約3重量%以下、約2重量%以下、または約1重量%以下のポリマー活性物質を達成する量で、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加され得る。したがって、粉末は、所望の重量パーセントのポリマー活性物質を達成するために、上記の終点のうちのいずれか2つによって境界付けられた任意の好適な量で、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加され得る。粉末は、約0.01重量%~約10重量%、例えば、約0.01重量%~約9重量%、約0.01重量%~約8重量%、約0.01重量%~約7重量%、約0.01重量%~約6重量%、約0.01重量%~約5重量%、約0.01重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、約0.01重量%~約2重量%、約0.01重量%~約1重量%、約0.05重量%~約1重量%、約0.1重量%~約1重量%、約0.2重量%~約1重量%、約0.3重量%~約1重量%、約0.4重量%~約1重量%、約0.5重量%~約1重量%、約0.6重量%~約1重量%、約0.7重量%~約1重量%、約0.8重量%~約1重量%、約0.9重量%~約1重量%、約1重量%~約15重量%、約1重量%~約10重量%、約0.01重量%~約2重量%、または約0.01重量%~約5重量%のポリマー活性物質を達成する量で、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加することができる。
低分子量ポリマー強度助剤を製紙プロセスに組み込む方法が提供される。方法は、紙シート前駆体を湿潤粉末で処理することを含み、粉末は、ポリマー強度助剤を含み、ポリマー強度助剤は、約10kDa~約2,000kDaの重量平均分子量を有する。
本明細書で使用される場合、「湿潤粉末」は、溶媒(例えば、水)で湿潤された粉末を指す。例えば、いくつかの実施形態では、粉末は、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)を処理する前に湿潤される。
いくつかの実施形態では、粉末は、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)を処理する前に溶媒で湿潤され、湿潤粉末が25℃および1気圧(「atm」)における屈折率によって測定されるような完全溶解に達する前に、湿潤粉末は、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加される。そのような実施形態では、湿潤粉末は、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)を処理する前に調製された粉末懸濁液である。本明細書で使用される場合、「粉末懸濁液」は、部分的に水和した粉末粒子、ならびに溶媒および/または部分的に溶解したポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)溶液を含有する不均質系を指す。本明細書で提供される粉末懸濁液は、粉末溶液とは実質的に異なるとみなされ得る。本明細書で使用される場合、「粉末溶液」は、各ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)鎖が溶媒(例えば、水)中に溶解された均質系を指す。したがって、本明細書で提供される方法は、粉末溶液を工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加する前に、混合タンクおよび/または保持タンク内でメイクダウンされた粉末溶液を形成する従来のプロセスとは実質的に異なるとみなされ得る。湿潤粉末が完全溶解に達する前に、湿潤粉末が工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加される実施形態では、湿潤粉末は、任意の好適な装置(例えば、混合タンク、保持タンク、輸送導管、添加導管、またはそれらの組み合わせ)内で調製され得る。
いくつかの実施形態では、湿潤粉末は、25℃および1気圧(「atm」)における屈折率によって測定されるような完全溶解に達して、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)への添加中に添加導管内に粉末溶液を形成する。本明細書で使用される場合、「添加導管」という用語は、湿潤粉末を工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加するために使用される任意の装置を指す。例えば、添加導管は、粉末および溶媒の両方の添加を促進する、工業プロセス(例えば、抄紙機の場合、パルプ原料保管チェスト、ブレンドチェスト、マシンチェスト、セーブオールチェスト、またはそれらの組み合わせ)への漏斗、オーガー、またはパイプであってもよい。湿潤粉末が25℃および1気圧(「atm」)における屈折率によって測定されるような完全溶解に達して、添加導管内に粉末溶液を形成する実施形態では、粉末溶液は、混合タンクおよび/または保持タンク内で時間を費やさない。したがって、本明細書で提供される方法は、粉末溶液を工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加する前に、混合タンクおよび/または保持タンク内でメイクダウンされた粉末溶液を形成する従来のプロセスとは実質的に異なるとみなされ得る。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、粉末は、粉末を湿潤し、添加導管を通過し、かつ工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に達するのにかかる時間内に、完全溶解に達するのに十分高い溶解速度および十分小さい粒径を有すると考えられている。
いくつかの実施形態では、湿潤粉末は、抄紙機のウェットエンドの上流で(例えば、ウェットエンドの前に)紙シート前駆体に添加される。したがって、湿潤粉末は、ヘッドボックスに至るがヘッドボックスを含まない、製紙プロセスの任意の構成要素に添加され得る。ある特定の実施形態では、湿潤粉末は、抄紙機の原料調製セクションに添加される。例えば、湿潤粉末は、パルプ原料保管チェスト(低密度(「LD」)、中濃度(「MC」)、もしくは高濃度(「HC」)のいずれか)、ブレンドチェスト、マシンチェスト、セーブオールチェスト、またはそれらの組み合わせに添加され得る。
湿潤粉末の溶解レベルは、任意の好適な方法によって決定され得る。一般に、本明細書で提供される溶解レベルは、湿潤粉末溶液/懸濁液の屈折率を使用して決定される。粉末および水の混合物が100メッシュのスクリーンを容易に通過することができ、微量の不溶性残留物(添加された元の粉末の0.05重量%未満)がスクリーン上に残るまで、400~800rpmのケージスターラーを用いて剪断下で、所定量の粉末を所定量の水中で混合することによって、既知の濃度の完全に溶解した粉末溶液が(25℃および1気圧(「atm」)の圧力において)得られ得る。濾過したポリマー溶液(すなわち、濾液)のアリコートは、RM50屈折計(Mettler Toledo)のセル内に配置され得、屈折率が記録され得る。ポリマー溶液の屈折率は、溶液中の溶解ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)の濃度と線形に相関しているはずである(例えば、図7を参照)。したがって、屈折率が線形に相関しているポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)濃度曲線上で、期待値の誤差(例えば、約±5%)内で適切な屈折率値に達するときに、粉末は、完全溶解に達したとみなされ得る。
同様に、溶解レベルは、時間の関数として監視され得る。所定量の粉末を所定量の溶媒(最大10重量%の粉末濃度)中に手動で、または粉末フィーダー、例えば、Norchem POWDERCAT(商標)(Norchem Industries,Mokena,IL)を用いて分散させることによって、粉末懸濁液が(25℃および1気圧(「atm」)の圧力において)得られ得る。分散すると、粉末は水和し始めまるが、十分な混合で完全溶解に達するまで時間がかかる可能性がある。一般に、粉末懸濁液について、その不均質な性質のために安定した屈折率を得ることができない。しかしながら、懸濁液は、100メッシュのスクリーンで濾過されて、未溶解粉末を除去することができ、濾過したポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)溶液は、RM50屈折計(Mettler Toledo)のセル内に配置され得、屈折率が記録され得る。濾液の屈折率を使用して、懸濁液中の溶解ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)の濃度は、線形較正曲線で計算され得る(例えば、図7)。粉末懸濁液の混合中に溶解した粉末の屈折率および濃度の変化を監視するために、懸濁液から小アリコートが、1分間隔で除去され、100メッシュのスクリーンを通して濾過され得る。濾液のアリコートは、RM50屈折計(Mettler Toledo)のセル上に配置され得、屈折率が記録され得る。いったん屈折率がプラトーに達すると、時間依存溶解測定に対して、粉末は、完全溶解に達したとみなされ得る(例えば、図8を参照)。
混合しない場合、または混合が不十分な場合、粉末懸濁液の濾液の屈折率は、同じ粉末濃度での屈折率によって測定されるような粉末溶液の屈折率より低いはずである(図8の破線によって示される)。したがって、本明細書で提供されるいくつかの実施形態では、方法は、屈折率がプラトーに達する前に(すなわち、湿潤粉末が完全溶解に達する前に)、湿潤粉末を工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加することを含む。換言すれば、いくつかの実施形態では、粉末は、粉末懸濁液として(例えば、不均質混合物として)工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加される。
溶媒は、ポリマーの性能を妨げない、工業プロセス(例えば、製紙プロセス)に適した任意の溶媒であり得る。溶媒は、単一の化学物質または2つ以上の化学物質の混合物であり得る。ある特定の実施形態では、溶媒は、水である。粉末は、任意の好適な水源で湿潤され得る(例えば、紙シート前駆体への添加時または紙シートへの添加前)。いくつかの実施形態では、粉末は、淡水で湿潤される。淡水は、地表水または地下水であり得る。ある特定の実施形態では、淡水は、本明細書で提供される方法で使用する前にさらに処理される。ある特定の実施形態では、粉末は、プロセス水で湿潤される。プロセス水は、工業プロセスの任意の好適なステップ(例えば、冷却水)から得られ得る。いくつかの実施形態では、プロセス水は、本明細書で提供される方法で使用する前にさらに処理される。
湿潤粉末は、所望の重量パーセントのポリマー活性物質を達成するために、任意の好適な量で工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加され得る。湿潤粉末は、約0.01重量%以上、例えば、約0.05重量%以上、約0.1重量%以上、約0.2重量%以上、約0.3重量%以上、約0.4重量%以上、約0.5重量%以上、約0.6重量%以上、約0.7重量%以上、約0.8重量%以上、約0.9重量%以上、または約1.0重量%以上のポリマー活性物質を達成する量で、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加され得る。あるいは、またはそれに加えて、湿潤粉末は、約10重量%以下、例えば、約9重量%以下、約8重量%以下、約7重量%以下、約6重量%以下、約5重量%以下、約4重量%以下、約3重量%以下、約2重量%以下、または約1重量%以下のポリマー活性物質を達成する量で、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加され得る。したがって、湿潤粉末は、所望の重量パーセントのポリマー活性物質を達成するために、上記の終点のうちのいずれか2つによって境界付けられた任意の好適な量で、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加され得る。湿潤粉末は、約0.01重量%~約10重量%、例えば、約0.01重量%~約9重量%、約0.01重量%~約8重量%、約0.01重量%~約7重量%、約0.01重量%~約6重量%、約0.01重量%~約5重量%、約0.01重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、約0.01重量%~約2重量%、約0.01重量%~約1重量%、約0.05重量%~約1重量%、約0.1重量%~約1重量%、約0.2重量%~約1重量%、約0.3重量%~約1重量%、約0.4重量%~約1重量%、約0.5重量%~約1重量%、約0.6重量%~約1重量%、約0.7重量%~約1重量%、約0.8重量%~約1重量%、約0.9重量%~約1重量%、約1重量%~約15重量%、約1重量%~約10重量%、約0.01重量%~約2重量%、または約0.01重量%~約5重量%のポリマー活性物質を達成する量で、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加することができる。
湿潤粉末は、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)を処理する前に、任意の好適な粉末含有量を有することができる。湿潤粉末は、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)を処理する前に、約10重量%以下、例えば、約9重量%以下、約8重量%以下、7重量%以下、約6重量%以下、約5重量%以下、約4重量%以下、または約3重量%以下の粉末含有量を有することができる。あるいは、またはそれに加えて、湿潤粉末は、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)を処理する前に約0.1重量%以上、例えば、約0.2重量%以上、約0.5重量%以上、約1重量%以上、約2重量%以上、または約3重量%以上の粉末含有量を有することができる。したがって、湿潤粉末は、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)を処理する前に、前述の終点のうちのいずれか2つによって境界付けられた粉末含有量を有することができる。湿潤粉末は、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)を処理する前に、約0.1重量%~約10重量%、例えば、約0.5重量%~約10重量%、約1重量%~約10重量%、約2重量%~約10重量%、約3重量%~約10重量%、約0.1重量%~約9重量%、約0.1重量%~約8重量%、約0.1重量%~約7重量%、約0.1重量%~約6重量%、約0.1重量%~約5重量%、約0.1重量%~約4重量%、約0.1重量%~約3重量%、約0.2重量%~約3重量%、約0.2重量%~約5重量%、約0.2重量%~約10重量%、約0.5重量%~約5重量%、約0.5重量%~約3重量%、約1重量%~約5重量%、または約1重量%~約3重量%の粉末含有量を有することができる。
いくつかの実施形態では、湿潤粉末は、粉末スラリーとみなされ得る。これらの実施形態の場合、粉末スラリーは、粉末が完全に溶解されないような任意の好適な粉末含有量を含むことができる。ある特定の実施形態では、粉末スラリーの濾液は、25℃および1気圧(「atm」)の圧力で完全溶解に達した同じ粉末含有量を有する粉末溶液より低い屈折率を有する。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、屈折率は、粉末が完全に溶解される瞬間まで増加する。したがって、粉末スラリーがプラトーより低い屈折率を提供する限り、スラリーは、溶液ポリマーではない。ある特定の実施形態では、湿潤粉末は、粉末が完全溶解に達するための実質的な混合時間を有していない任意の粉末スラリーである。
粉末および/または湿潤粉末は、ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)の任意の好適な使用量(lbs/トンの活性物質)で、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加され得る。本明細書で使用される場合、「lbs/トンの活性物質」または「lb/トンの活性物質」という用語は、1トン(例えば、繊維1トン)当たりのポリマー活性物質のポンドを指す。粉末および/または湿潤粉末は、少なくとも約0.1lbs/トンの活性物質の使用量で、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加され得る。例えば、粉末および/または湿潤粉末は、少なくとも約0.5lbs/トンの活性物質、少なくとも約1lbs/トンの活性物質、少なくとも約2lbs/トンの活性物質、少なくとも約3lbs/トンの活性物質、少なくとも約4lbs/トンの活性物質、少なくとも約5lbs/トンの活性物質、少なくとも約6lbs/トンの活性物質、少なくとも約7lbs/トンの活性物質、少なくとも約8lbs/トンの活性物質、少なくとも約9lbs/トンの活性物質、少なくとも約10lbs/トンの活性物質、少なくとも約11lbs/トンの活性物質、少なくとも約12lbs/トンの活性物質、少なくとも約13lbs/トンの活性物質、少なくとも約14lbs/トンの活性物質、または少なくとも約15lbs/トンの活性物質のポリマーの使用量で、工業プロセス(例えば、紙シート前駆体)に添加され得る。
いくつかの実施形態では、ポリマー強度助剤は、得られる紙製品の強度を改善することができる。加えて、ある特定の実施形態では、ポリマー強度助剤は、得られる紙製品の1つ以上の追加の特性を改善することができる。例えば、強度に加えて、ポリマー強度助剤は、不透明度、平滑度、多孔性、寸法安定性、細孔径分布、リンティング傾向、密度、剛性、形成、圧縮性、またはそれらの組み合わせを改善することができる。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、上記の紙の特性のうちの多くは、紙のセルロース繊維間に存在する結合に依存すると考えられている。これらの繊維のネットワーク化は、ある特定の化学助剤によって、さらに製紙プロセスの機械的叩解および/または精製ステップ(複数可)によって強化され得、その間に繊維がより可撓性になり、利用可能な表面積が増加すると考えられている。
ある特定の実施形態では、ポリマー強度助剤は、紙シートの乾燥強度、紙シートの湿潤強度または再湿潤強度、紙シートの湿潤ウェブ強度、またはそれらの組み合わせを改善する。一般に、乾燥強度は、乾燥紙シートによって示される引張強度として認識され、典型的には、試験前に均一な湿度および室温の条件下で調整される。湿潤強度、または再湿潤強度は、完全に乾燥しており、試験前に水で再湿潤された紙シートによって示される引張強度として認識される。湿潤ウェブ強度は、紙製品に乾燥する前のセルロース繊維マットの強度として認識される。
典型的なポリマー強度助剤は、溶液ポリマーであり、これは、ポリマー強度助剤への回復不可能な損傷を回避し、紙シートの強度特性を改善するために、製紙プロセスのウェットエンドで(すなわち、ヘッドボックスの前ではない)セルローススラリーに添加される。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、強度樹脂は、繊維間結合の数を補うことによって機能すると考えられている。一般に、乾燥後、ポリマー強度助剤で処理されたセルロース繊維ウェブは、未処理のセルロース繊維ウェブが有するものよりも大きい乾燥強度を有する。
過去には、セルロース繊維ウェブ上にポリマーの均質な分布を得るために、溶液系ポリマー強度助剤を使用することが必要であった。したがって、一般的なポリマー強度助剤は、紙シート前駆体に添加される前に溶解されなければならず、高い熱および剪断によるポリマー強度助剤ポリマーの損傷を恐れて、製紙プロセスの極端に上流で添加してはならない。ある特定の実施形態では、本明細書に記載のポリマー強度助剤は、紙シート前駆体に添加する前に可溶化される必要はなく、例えば、抄紙機の原料調製セクションに添加され得る(例えば、ウェットエンドの前)。
ある特定の実施形態では、ポリマー強度助剤は、紙シートの乾燥強度を改善する。ポリマー強度助剤は、紙シートの任意の好適な乾燥強度特性を改善することができる。例えば、ポリマーは、引張強度、STFI比、比破裂強さ、リングクラッシュ、またはそれらの組み合わせを改善することができる。
いくつかの実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約0.5%だけ引張強度(Nm/g)を増加させる。例えば、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約1%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約2%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約3%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約4%、または1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約5%だけ、引張強度(Nm/g)を増加させることができる。いくつかの実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり約2%だけ引張強度(Nm/g)を増加させる。ある特定の実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり約3%だけ引張強度(Nm/g)を増加させる。
いくつかの実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約0.5%だけSTFI比を増加させる。例えば、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約1%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約2%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約3%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約4%、または1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約5%だけ、STFI比を増加させることができる。いくつかの実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり約2%だけSTFI比を増加させる。ある特定の実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり約3%だけSTFI比を増加させる。
いくつかの実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約0.5%だけ比破裂強さ(PSI 1,000ft2/lb)を増加させる。例えば、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約1%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約2%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約3%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約4%、または1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約5%だけ、比破裂強さ(PSI 1,000ft2/lb)を増加させることができる。いくつかの実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり約2%だけ比破裂強さ(PSI 1,000ft2/lb)を増加させる。ある特定の実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり約3%だけ比破裂強さ(PSI 1,000ft2/lb)を増加させる。
いくつかの実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約0.5%だけリングクラッシュ(kN/m)を増加させる。例えば、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約1%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約2%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約3%、1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約4%、または1lb/トンの活性物質当たり少なくとも約5%だけ、リングクラッシュ(kN/m)を増加させることができる。いくつかの実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり約2%だけリングクラッシュ(kN/m)を増加させる。ある特定の実施形態では、ポリマー強度助剤は、平均して、1lb/トンの活性物質当たり約3%だけリングクラッシュ(kN/m)を増加させる。
ポリマー強度助剤は、任意の好適な紙製品の乾燥強度を改善することができる。いくつかの実施形態では、ポリマー強度助剤は、クラフト紙、ティッシュペーパー、テストライナー紙、すき合わせトップサイド白紙、ボール紙および形作られたかもしくは成形された板紙、またはそれらの組み合わせの乾燥強度を改善する。ある特定の実施形態では、ポリマー強度助剤は、補助的強度助剤を必要としない。
いくつかの実施形態では、粉末は、任意の好適な従来の製紙製品と共に使用される。例えば、粉末は、1つ以上の無機充填剤、染料、保持助剤、排水助剤、サイジング剤、凝固剤、またはそれらの組み合わせと共に使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、粉末は、1つ以上の無機充填剤と共に使用される。無機充填剤は、不透明度または平滑度を増加させること、紙の質量当たりのコストを下げること、またはそれらの組み合わせが可能である任意の好適な無機充填剤であり得る。例えば、粉末は、カオリン、チョーク、石灰岩、タルク、二酸化チタン、焼成粘土、尿素ホルムアルデヒド、アルミン酸塩、アルミノケイ酸塩、ケイ酸塩、炭酸カルシウム(例えば、粉砕および/もしくは沈殿)、またはそれらの組み合わせと共に使用され得る。
いくつかの実施形態では、粉末は、1つ以上の染料と共に使用される。染料は、紙の着色を制御することが可能な任意の好適な染料であり得る。例えば、染料は、直接染料、カチオン性直接染料、酸性染料、塩基性染料、不溶性着色顔料、またはそれらの組み合わせであり得る。
いくつかの実施形態では、粉末は、1つ以上の排水助剤および/または保持助剤と共に使用される。排水助剤および/または保持助剤は、均一性を改善し、添加剤を保持しながら、抄紙機の効率性および排水を維持するのに役立つことが可能な任意の好適な排水助剤および/または保持助剤であり得る。例えば、排水助剤および/または保持助剤は、カチオン性ポリアクリルアミド(「PAM」)ポリマー、アニオン性ポリアクリルアミド(「PAM」)ポリマー、カチオン性ポリエチレンイミン(「PEI」)ポリマー、ポリアミン、アンモニウム系ポリマー(例えば、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(「DADMAC」)、コロイドシリカ、ベントナイト、ポリエチレンオキシド(「PEO」)、デンプン、ポリ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、またはそれらの組み合わせであり得る。
いくつかの実施形態では、粉末は、1つ以上のサイジング剤と共に使用される。サイジング剤は、紙シートによって示される水および他の液体に対する耐性を高めることが可能な任意の好適なサイジング剤であり得る。例えば、サイジング剤は、ロジン、アルケニルコハク酸無水物(「ASA」)、アルキルケテン二量体(「AKD」)、またはそれらの組み合わせであり得る。
いくつかの実施形態では、粉末は、1つ以上の凝固剤と共に使用される。凝固剤は、任意の好適な凝固剤であり得る。本出願に関する場合、「凝固剤」は、粒子が凝集することができるように懸濁粒子の電荷を中和するために、固液分離段階で使用される水処理化学物質を指す。一般に、凝固剤は、カチオン性、アニオン性、両性、または双性イオン性に分類され得る。さらに、凝固剤は、無機凝固剤、有機凝固剤、およびそれらのブレンドとして分類され得る。例示的な無機凝固剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウム、および/または塩化アルミニウム水和物などのアルミニウムまたは鉄塩が挙げられる。例示的な有機凝固剤としては、例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(「DADMAC」)、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、および/もしくはジアルキルアミノアルキルメタクリレート、またはそれらの四級塩もしくは酸塩が挙げられる。
粉末は、ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーは、会合性ポリマーである。したがって、いくつかの実施形態では、粉末は、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)を含む。ある特定の実施形態では、粉末は、1つ以上の会合性ポリマーを含む。例えば、粉末は、複数の(例えば、少なくとも2つのポリマー分子の)会合性ポリマーを含むことができ、会合性ポリマー(複数可)は、同じ分子構造を有するか(すなわち、1つの会合性ポリマー)、または粉末は、複数の会合性ポリマーを含むことができ、会合性ポリマー(複数可)は、異なる分子構造を有する(すなわち、2つ以上の会合性ポリマー)。1つ以上の会合性ポリマーは、任意の好適なポリマーであり得る。例えば、1つ以上の会合性ポリマーは、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー、もしくはそれ以上、またはそれらの組み合わせであり得る。ある特定の実施形態では、1つ以上の会合性ポリマーは、ターポリマーである。
会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、カチオン性、アニオン性、両性、非イオン性、または双性イオン性であり得る。いくつかの実施形態では、会合性ポリマーは、カチオン性である。本明細書で使用される場合、「カチオン性」ポリマーは、カチオン性モノマー単位、またはカチオン性モノマー単位および非イオン性モノマー単位の組み合わせを含有するポリマーを指す。いくつかの実施形態では、会合性ポリマーは、アニオン性である。本明細書で使用される場合、「アニオン性」ポリマーは、アニオン性モノマー単位、またはアニオン性モノマー単位および非イオン性モノマー単位の組み合わせを含有するポリマーを指す。いくつかの実施形態では、会合性ポリマー強度助剤は、両性である。本明細書で使用される場合、「両性」ポリマーは、カチオン性モノマー単位およびアニオン性モノマー単位、またはカチオン性モノマー単位、アニオン性モノマー単位、および非イオン性モノマー単位を含有するポリマーを指す。いくつかの実施形態では、会合性ポリマーは、非イオン性である。本明細書で使用される場合、「非イオン性」ポリマーは、非イオン性モノマー単位を含有するポリマーを指す。いくつかの実施形態では、会合性ポリマーは、双性イオン性である。本明細書で使用される場合、「双性イオン性」ポリマーとは、双性イオン性モノマー単位、または双性イオン性モノマー単位およびカチオン性モノマー単位、アニオン性モノマー単位、および/もしくは非イオン性モノマー単位の組み合わせを含有するポリマーを指す。
会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、任意の好適な構造タイプとして存在することができる。例えば、会合性ポリマーは、交互ポリマー、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー、線状ポリマー、分岐ポリマー、環状ポリマー、またはそれらの組み合わせとして存在することができる。会合性ポリマーは、単一のモノマー単位、または任意の好適な数の異なるモノマー単位を含有することができる。例えば、会合性ポリマーは、2つの異なるモノマー単位、3つの異なるモノマー単位、4つの異なるモノマー単位、5つの異なるモノマー単位、または6つの異なるモノマー単位を含有することができる。会合性ポリマーのモノマー単位は、任意の好適な濃度および任意の好適な割合で存在することができる。
ある特定の実施形態では、粉末は、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)を含み、会合性ポリマー(すなわち、ネットワーク化がない)は、約10kDa~約2,000kDaの重量平均分子量を有する。会合性ポリマーは、約2,000kDa以下、例えば、約1,800kDa以下、約1,600kDa以下、約1,400kDa以下、約1,200kDa以下、約1,000kDa以下、約900kDa以下、約800kDa以下、約700kDa以下、約600kDa以下、または約500kDa以下の重量平均分子量を有することができる。あるいは、または加えて、会合性ポリマーは、約10kDa以上、例えば、約50kDa以上、約100kDa以上、約200kDa以上、約300kDa以上、または約400kDa以上の重量平均分子量を有することができる。したがって、会合性ポリマーは、上記の終点のうちのいずれか2つによって境界付けられた重量平均分子量を有することができる。例えば、会合性ポリマーは、約10kDa~約500kDa、約50kDa~約500kDa、約100kDa~約500kDa、約200kDa~約500kDa、約300kDa~約500kDa、約400kDa~約500kDa、約400kDa~約600kDa、約400kDa~約700kDa、約400kDa~約800kDa、約400kDa~約900kDa、約400kDa~約1,000kDa、約400kDa~約1,200kDa、約400kDa~約1,400kDa、約400kDa~約1,600kDa、約400kDa~約1,800kDa、約400kDa~約2,000kDa、約200kDa~約2,000kDa、約500kDa~約2,000kDa、または約800kDa~約2,000kDaの重量平均分子量を有することができる。
重量平均分子量は、任意の好適な技術によって決定され得る。代替技術が想定されるが、いくつかの実施形態では、TSKgel PWカラムのセット(TSKgel Guard+GMPW+GMPW+G1000PW)、Tosoh Bioscience LLC,Cincinnati,Ohio)、およびWaters 2414(Waters Corporation,Milford,Massachusetts)屈折率検出器、またはDAWN HELEOS II多角度光散乱(MALS)検出器(Wyatt Technology,Santa Barbara,California)を装備したサイズ排除クロマトグラフィ(SEC)を使用して、重量平均分子量が決定される。さらに、重量平均分子量は、150~875,000ダルトンの範囲のポリエチレンオキシド/ポリエチレングリコール標準を用いた較正、または既知の屈折率増分(「dn/dc」)を有する光散乱データの直接使用のいずれかから決定される。
ある特定の実施形態では、重量平均分子量は、加水分解性側鎖を除去するための会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)の加水分解によって決定され、次いで、サイズ排除クロマトグラフィ(SEC)でさらに分析される。会合性ポリマーは、任意の好適な技術によって加水分解され得る。例えば、400rpmのケージスターラーを用いて、pH12のNaOHの0.1重量%溶液で1時間処理することによって、会合性ポリマーは加水分解され得る。本明細書で使用される場合、「加水分解性側鎖」とは、加水分解により開裂され得る会合性モノマー単位または追加のモノマー単位上の任意の側鎖を指す。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、会合性モノマー単位を含む会合性ポリマーは、カラムからの回収率が低いため、サイズ排除クロマトグラフィの前に加水分解される必要がある場合がある。一般に、会合性ポリマーの加水分解は、ポリマー骨格を開裂せず、会合性ポリマー(複数可)の重合度を保持する。
ある特定の実施形態では、会合性モノマー単位は、加水分解性側鎖を含有しない。会合性モノマー単位が加水分解性側鎖を含有しない実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)の代替物を分析することによって、重量平均分子量は決定され得る。例えば、重量平均分子量は、会合性モノマー単位の非存在下で全く同じ配合を使用してポリマーを合成することによって決定され得る。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、同じ配合で合成されたポリマーは、同様の重合度を維持し、会合性モノマー単位が存在する会合性ポリマーと同様の重量平均分子量をもたらす。
会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)の例示的な実施形態は、一般に、1つ以上の会合性モノマー単位および1つ以上の追加のモノマー単位を含む。本明細書で使用される場合、「追加のモノマー単位」は、会合性モノマー単位以外の任意のモノマー単位を指す。ある特定の実施形態では、1つ以上の追加のモノマー単位は、水溶性モノマー(例えば、アクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(「DADMAC」)、2-(アクリロイルオキシ)-N,N,N-トリメチルエタンアミニウムクロリド(「DMAEA.MCQ」)など)から誘導される。本明細書で使用される場合、モノマー単位を指す場合の「誘導される」は、モノマー単位が、それが作製されたモノマーと実質的に同じ構造を有し、末端オレフィンが、重合プロセス中に変換されていることを意味する。いくつかの実施形態では、会合性ポリマーは、1つ以上の会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および1つ以上の追加のモノマー単位を含む。ある特定の実施形態では、会合性ポリマーは、会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のモノマー単位を含む。
いくつかの実施形態では、1つ以上の会合性モノマー単位、および1つ以上の追加のモノマー単位は、それらが誘導されるモノマー構造のモノマー、二量体、三量体、オリゴマー、付加物、またはそれらの組み合わせを使用して、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)に組み込まれ得る。例えば、1つ以上の会合性モノマー単位、または1つ以上の追加のモノマー単位は、会合性ポリマーに組み込む前に、二量体、三量体、オリゴマー、または付加物として存在することができる。
会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、カチオン性モノマー単位、アニオン性モノマー単位、非イオン性モノマー単位、双性イオン性モノマー単位、およびそれらの2つ以上の組み合わせから選択される、任意の1つ以上の好適な追加のモノマー単位を含むことができる。例えば、会合性ポリマーは、カチオン性モノマー単位およびアニオン性モノマー単位、アニオン性モノマー単位および非イオン性モノマー単位、カチオン性モノマー単位および非イオン性モノマー単位、またはカチオン性モノマー単位、アニオン性モノマー単位、および非イオン性モノマー単位を含むことができる。ある特定の実施形態では、会合性ポリマーは、双性イオン性モノマー単位を含み、かつ/またはさらに含む。会合性ポリマーは、任意の好適な重合方法によって合成され得る。例えば、会合性ポリマーは、フリーラジカル重合、付加重合、フリーラジカル付加重合、カチオン付加重合、アニオン付加重合、乳化重合、溶液重合、懸濁重合、沈殿重合、またはそれらの組み合わせによって作製され得る。ある特定の実施形態では、重合は、フリーラジカル重合によって生じる。
したがって、好適な追加のモノマー単位は、フリーラジカル重合に関与することが可能な任意の1つ以上の好適なモノマーから誘導され得る。例えば、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式Iのモノマー、2-(ジメチルアミノ)エチルアクリレート(「DMAEA」)、2-(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(「DMAEM」)、3-(ジメチルアミノ)プロピルメタクリルアミド(「DMAPMA」)、3-(ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド(「DMAPA」)、3-メタクリルアミドプロピル-トリメチル-アンモニウムクロリド(「MAPTAC」)、3-アクリルアミドプロピル-トリメチル-アンモニウムクロリド(「APTAC」)、N-ビニルピロリドン(「NVP」)、N-ビニルアセトアミド、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(「DADMAC」)、ジアリルアミン、ビニルホルムアミド、2-(アクリロイルオキシ)-N,N,N-トリメチルエタンアミニウムクロリド(「DMAEA.MCQ」)、2-(メタクリロイルオキシ)-N,N,N-トリメチルエタンアミニウムクロリド(「DMAEM.MCQ」)、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレートベンジルクロリド(「DMAEA.BCQ」)、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレートベンジルクロリド(「DMAEM.BCQ」)、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(「AMPS」)、2-アクリルアミド-2-メチルブタンスルホン酸(「AMBS」)、[2-メチル-2-[(1-オキソ-2-プロペニル)アミノ]プロピル]-ホスホン酸、メタクリル酸、アクリル酸、それらの塩、およびそれらの組み合わせから選択されるモノマーから誘導される1つ以上の追加のモノマー単位を含むことができる。
いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位を含み、
式中、R
1は、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、各R
2は独立して、Hまたは有機基である。本明細書で使用される場合、「有機基」という用語は、アルキル基、アリール基、フルオロアルキル基、またはフルオロアリール基を指す。ある特定の実施形態では、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位は、追加のモノマー単位とみなされる。
置換基R2のある特定の実施態様では、有機基は、C1~C6アルキル基(すなわち、1、2、3、4、5、また6炭素単位の長さ)である。いくつかの実施形態では、C1~C6アルキル基は、飽和、不飽和、分枝、直鎖、環状、またはそれらの組み合わせである。C1~C6アルキル基の例示的なリストは、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、またはヘキシルである。ある特定の実施形態では、C1~C6アルキル基は、1つ以上のアルキル置換基、アリール置換基、ヘテロ原子、またはそれらの組み合わせ(例えば、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなど)で置換される。いくつかの実施形態では、C1~C6アルキル基は、C1~C6ヘテロアルキル基(すなわち、1、2、3、4、5、または6炭素単位の長さ)であり得る。本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル基」は、分子のコア(つまり、炭素骨格)において、少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、O、S、N、および/またはP)を含有する飽和または不飽和、置換または非置換、直鎖、分岐、または環状脂肪族基を指す。
置換基R2のある特定の実施形態では、有機基は、アリール基である。アリール基は、任意の置換または非置換アリールまたはヘテロアリール基であり得、ヘテロアリール基は、環のうちの少なくとも1つの中に少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、O、S、またはN)を有する芳香族5または6員単環式基である。環内のヘテロ原子の総数が4個以下であり、環が少なくとも1個の炭素原子を有するという条件で、ヘテロアリール基は、1個または2個の酸素もしくは硫黄原子および/または1~4個の窒素原子を含有することができる。任意に、窒素、酸素、および硫黄原子は、酸化され得(すなわち、電子を失うプロセスを受けている)、窒素原子は任意に、四級化され得る。いくつかの実施形態では、アリール化合物は、フェニル、ピロリル、フラニル、チオフェニル、ピリジル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、ピラジニル、トリアジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルである。
置換基R2のある特定の実施形態では、有機基は、C1~C6フルオロアルキル基またはC1~C6フルオロアリール基である。本明細書で使用される場合、「フルオロアルキル」および「フルオロアリール」という用語は、それぞれ、1つ以上のフッ素原子を有する任意のアルキル基またはアリール基を指す。
ある特定の実施形態では、式Iのモノマーは、アクリルアミドまたはメタクリルアミドである。
会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、会合性ポリマーが本明細書で提供される1つ以上の会合性モノマー単位の好適な部分を含む限り、任意の好適な濃度で1つ以上の追加のモノマー単位を含むことができる。会合性ポリマーは、約90mol%以上、例えば、約91mol%以上、約92mol%以上、約93mol%以上、約94mol%以上、約95mol%以上、約96mol%以上、約97mol%以上、約98mol%以上、または約99mol%以上の1つ以上の追加のモノマー単位の合計を含むことができる。あるいは、またはそれに加えて、会合性ポリマーは、約99.995mol%以下、例えば約99.99mol%以下、約99.9mol%以下、約99.75mol%以下、約99.5mol%以下、約99.4mol%以下、約99.3mol%以下、約99.2mol%以下、または約99.1mol%以下の1つ以上の追加のモノマー単位の合計を含むことができる。したがって、会合性ポリマーは、上記の終点のうちのいずれか2つによって境界付けられた合計濃度で、1つ以上の追加のモノマー単位を含むことができる。会合性ポリマーは、約90mol%~約99.995mol%、例えば、約91mol%~約99.995mol%、約92mol%~約99.995mol%、約93mol%~約99.995mol%、約94mol%~約99.995mol%、約95mol%~約99.995mol%、約97mol%~約99.995mol%、約98mol%~約99.995mol%、約99mol%~約99.995mol%、約99mol%~約99.99mol%、約99mol%~約99.9mol%、約99mol%~約99.75mol%、約99mol%~約99.5mol%、約99mol%~約99.4mol%、約99mol%~約99.3mol%、約99mol%~約99.2mol%、約99mol%~約99.1mol%、約99.5mol%~約99.99mol%、約99.5mol%~約99.995mol%、約99.75mol%~約99.99mol%、または約99.75mol%~約99.995mol%の1つ以上の追加のモノマー単位の合計を含むことができる。
会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、任意の好適なタイプ(複数可)の1つ以上の会合性モノマー単位を含むことができる。本明細書に記載されるように、「会合性モノマー単位」は、それ自体、他の会合性モノマー単位、界面活性剤、またはそれらの組み合わせと配位することが可能な任意のモノマー単位を指す。配位は、任意の好適な相互作用によって生じ得る。例えば、配位は、イオン結合、水素結合、疎水性相互作用、双極子相互作用、ファンデルワールス力、または2つ以上のそのような配位タイプの組み合わせによって生じ得る。
いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位は、会合性部分をポリマーに付着させることによって、重合後に形成される。本明細書で使用される場合、「会合性部分」は、それ自体、他の会合性モノマー単位、界面活性剤、またはそれらの組み合わせと配位することが可能な任意のペンダント化学構造を指す。配位は、任意の好適な相互作用によって生じ得る。例えば、配位は、イオン結合、水素結合、疎水性相互作用、双極子相互作用、ファンデルワールス力、または2つ以上のそのような配位タイプの組み合わせによって生じ得る。いくつかの実施形態では、会合性部分は、ポリマーの末端に直接付着する、リンカーを介してポリマーの末端に付着するか、ポリマー骨格に直接付着するか、リンカーを介してポリマー骨格に付着するか、またはそれらの組み合わせである。
ある特定の実施形態では、1つ以上の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)の1つ以上の会合性モノマー単位は、構造的に類似している。本明細書で使用される場合、「構造的に類似」は、会合性モノマー単位(複数可)が類似した化学官能基を有することを意味する。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)は各々、少なくとも1つのヒドロキシル置換基を含む。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)は各々、少なくとも1つのアミン置換基を含む。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)は各々、ポリエーテル鎖を含む。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)は各々、ポリエーテル鎖を含み、ポリエーテル鎖の長さは、6炭素単位以下(すなわち、6、5、4、3、2、1、または0)によって分離されている。例えば、会合性モノマー単位が16炭素単位のポリエーテル鎖長を有する場合、構造的に類似した会合性モノマー単位は、10~22炭素単位(すなわち、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、または22)のポリエーテル鎖長を有する。ある特定の実施形態では、ポリエーテル鎖は各々、同数の炭素単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)は各々、アルキル鎖を含む。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)は各々、アルキル鎖を含み、アルキル鎖の長さは、6炭素単位以下(すなわち、6、5、4、3、2、1、または0)によって分離されている。例えば、会合性モノマー単位が16炭素単位のアルキル鎖長を有する場合、構造的に類似した会合性モノマー単位は、10~22炭素単位(すなわち、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、または22)のアルキル鎖長を有する。ある特定の実施形態では、アルキル鎖は各々、同数の炭素単位を含む。ある特定の実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)は、同じである。
ある特定の実施形態では、1つ以上の会合性モノマー単位は、1つ以上の会合性モノマーとの重合によってポリマーに組み込まれる。したがって、1つ以上の会合性モノマー単位は、非イオン性会合性モノマー、カチオン性会合性モノマー、アニオン性会合性モノマー、双性イオン性会合性モノマー、およびそれらの組み合わせから選択される、任意の1つ以上の好適な会合性モノマーから誘導され得る。1つ以上の会合性モノマーは、重合に関与することが可能である。ある特定の実施形態では、1つ以上の会合性モノマーは、会合性部分とは別に、フリーラジカル重合に関与することが可能な不飽和サブユニット(例えば、アクリレート、アクリルアミドなど)を含む。一般に、1つ以上の会合性モノマーは、アクリレート、アクリルアミド、またはそれらの組み合わせから選択される。
一実施形態では、会合性モノマー単位は、非イオン性会合性モノマー単位である。一般に、非イオン性会合性モノマー単位は、式IIのアクリレートおよび/またはアクリルアミドモノマーから誘導され、
式中、R
3は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
kCH
3)であり、kは、0~9の整数(すなわち、0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9)であり、Xは、OまたはNHであり、m、n、およびoは独立して、0~100の整数であり、(n+o)が3以下である場合、mは、少なくとも7であり、各Y
1およびY
2は独立して、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、R
4は、Hまたは疎水基である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。ある特定の実施形態では、各Y
1およびY
2は独立して、エチレンオキシド(「EO」)、プロピレンオキシド(「PO」)、またはそれらの組み合わせのブロックまたはランダムコポリマーを産生するように選択される。いくつかの実施形態では、m、n、およびoは、指定されたサブユニットの平均(最も近い整数に四捨五入された)鎖長(すなわち、平均炭素鎖長または平均EO/PO鎖長)を指す。本明細書で使用される場合、「疎水基」という用語は、アルキル基、アリール基、フルオロアルキル基、またはフルオロアリール基を指す。
置換基R4のある特定の実施形態では、疎水基は、C1~C32アルキル基(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、または32炭素単位の長さ)である。いくつかの実施形態では、C1~C32アルキル基は、飽和、不飽和、分枝、直鎖、環状、またはそれらの組み合わせである。C1~C32アルキル基の例示的なリストは、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、ラウリル、ステアリル、セチル、ベヘニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、プロペニル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、または4-ペンテニルである。ある特定の実施形態では、C1~C32アルキル炭素基は、1つ以上のアルキル置換基、アリール置換基、ヘテロ原子、またはそれらの組合せでさらに置換される。いくつかの実施形態では、C1~C32アルキル基は、C1~C32ヘテロアルキル基(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、または32炭素単位の長さ)であり得る。本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル基」は、分子のコア(つまり、炭素骨格)において、少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、O、S、N、および/またはP)を含有する飽和または不飽和、置換または非置換、直鎖、分岐、または環状脂肪族基を指す。
本明細書で使用される場合、「置換される」という用語は、指定された原子の通常の原子価を超えないという条件で、指定された原子または基上の1つ以上の水素が別の基で置き換えられることを意味する。例えば、置換基がオキソ(すなわち、=O)の場合、炭素原子上の2つの水素が置き換えられる。置換基が会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)の合成または使用に著しく悪影響を与えないという条件で、置換基の組み合わせが許容される。
置換基R4のある特定の実施形態では、疎水基は、アリール基である。アリール基は、任意の置換または非置換アリールまたはヘテロアリール基であり得、ヘテロアリール基は、環のうちの少なくとも1つの中に少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、O、S、またはN)を有する芳香族5もしくは6員単環式基、9もしくは10員二環式基、または11~14員三環式基である。各環内のヘテロ原子の総数が4個以下であり、各環が少なくとも1個の炭素原子を有するという条件で、ヘテロ原子を含有するヘテロアリール基の各環は、1個または2個の酸素もしくは硫黄原子および/または1~4個の窒素原子を含有することができる。二環式および三環式基を完成する縮合環は、炭素原子のみを含有してもよく、飽和、部分飽和、または不飽和であってもよい。窒素、酸素、硫黄原子は、任意に酸化され得、窒素原子は、任意に四級化され得る。二環式または三環式であるヘテロアリール基は、少なくとも1つの完全な芳香環を含まなければならないが、他の1つまたは複数の縮合環は、芳香族または非芳香族であり得る。いくつかの実施形態では、アリール基は、フェニル、ナフチル、ピロリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、チオフェニル、ピリジル、アクリジニル、ナフチリジニル、キノリニル、イソキノリニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、ベンズチアゾリル、イミダゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、ベンズイミダゾリル、プリニル、ピラゾリル、ピラジニル、プテリジニル、キノキサリニル、フタラジニル、キナゾリニル、トリアジニル、フェナジニル、シンノリニル、ピリミジニル、またはピリダジニルである。
置換基R4のある特定の実施形態では、疎水基は、C1~C32フルオロアルキル基またはC1~C32フルオロアリール基である。本明細書で使用される場合、「フルオロアルキル」および「フルオロアリール」という用語は、それぞれ、1つ以上のフッ素原子を有する任意のアルキル基またはアリール基を指す。
ある特定の実施形態では、非イオン性会合性モノマー単位は、式IIIのアクリレート頭部基を含むアクリレートモノマーから誘導され、
式中、R
5は、-CH
2(CH
2)
pCH
3であり、R
3は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
kCH
3)であり、kは、0~9の整数(すなわち、0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9)であり、pは、3~100の整数(例えば、4~50、6~50、8~50、10~50、12~50、16~50、または18~50)である。いくつかの実施形態では、式IIIのアクリレートモノマーは、pの平均(最も近い整数に四捨五入された)値が3~100の整数(例えば、4~50、6~50、8~50、10~50、12~50、16~50、または18~50)であるような、2つ以上のそのようなアクリレートの混合物である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。ある特定の実施形態では、R
5は、3~100炭素単位の長さの分岐アルキル基である。一般に、非イオン性会合性モノマーは、ラウリルアクリレート、セチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート、またはそれらの組み合わせから選択される。ある特定の実施形態では、非イオン性会合性モノマー単位は、ラウリルアクリレートであり、すなわち、R
3=Hおよびp=10である。
ある特定の実施形態では、非イオン性会合性モノマー単位は、式IVのアクリレート頭部基を含むアクリレートモノマーから誘導され、
式中、R
3は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
kCH
3)であり、kは、0~9の整数(すなわち、0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9)であり、qは、2~100までの整数(例えば、4~50、6~50、8~50、10~50、12~50、16~50、18~50、16~100、18~100、または50~100)であり、rは、0~30の整数(例えば、2~30、4~30、6~30、8~30、10~30、12~30、16~30、18~30、20~30、22~30、または24~30)であり、各Yは独立して、HまたはCH
3である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。ある特定の実施形態では、各Yは、エチレンオキシド(「EO」)、プロピレンオキシド(「PO」)、またはそれらの組み合わせのブロックまたはランダムコポリマーを産生するように選択される。いくつかの実施形態では、式IVのアクリレートモノマーは、qの平均(最も近い整数に四捨五入された)値が2~100の整数(例えば、4~50、6~50、8~50、10~50、12~50、16~50、18~50、16~100、18~100、または50~100)であり、rの平均(最も近い整数に四捨五入された)値が0~30の整数(例えば、2~30、4~30、6~30、8~30、10~30、12~30、16~30、18~30、20~30、22~30、または24~30)であるような、2つ以上のそのようなアクリレートの混合物である。いくつかの実施形態では、式IVのアクリレートモノマーは、ラウリルポリエトキシ(25)メタクリレート、セチルポリエトキシ(25)メタクリレート、ステアリルポリエトキシ(25)メタクリレート、ベヘニルポリエトキシ(25)メタクリレート、またはそれらの組み合わせである。ある特定の実施形態では、非イオン性会合性モノマー単位は、Evonik Industries(Essen,Germany)から市販されているVISIOMER(登録商標)エーテルメタクリレートである。いくつかの実施形態では、非イオン性会合性モノマー単位は、Evonik Industries(Essen,Germany)から市販されている、製品名メタクリル酸エステル(25 EO)C16~C18脂肪アルコール(「C18PEG1105MA」)で販売されている、セチルおよび/またはステアリルポリエトキシ(25)メタクリル酸エステルである。
ある特定の実施形態では、非イオン性会合性モノマー単位は、式Vのアクリレート頭部基を含むアクリレートモノマーから誘導され、
式中、R
3は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
kCH
3)であり、kは、0~9の整数(すなわち、0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9)であり、各Y
1およびY
2は独立して、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、nおよびoは独立して、0~約100の範囲の整数(例えば、約0~約90、約0~約80、約0~約70、約0~約60、約0~約50、約10~約100、または約10~約50)であり、R
4’は、C
8~C
30アルキル基(すなわち、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30炭素単位の長さ)であり、nおよびoは両方とも、0ではあり得ない。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。ある特定の実施形態では、各Y
1およびY
2は独立して、エチレンオキシド(「EO」)、プロピレンオキシド(「PO」)、またはそれらの組み合わせのブロックまたはランダムコポリマーを産生するように選択される。いくつかの実施形態では、式Vのアクリレートモノマーは、nおよびoの平均(最も近い整数に四捨五入された)値が独立して、0~100の整数(例えば、0~50、6~50、8~50、10~50、12~50、16~50、18~50、16~100、18~100、50~100)であるような、2つ以上のそのようなアクリレートの混合物である。ある特定の実施形態では、式Vのアクリレートモノマーは、BASF Corporation(Florham Park,New Jersey)から市販されているPlurafac(登録商標)界面活性剤由来の側鎖を含有する。
別の実施形態では、会合性モノマー単位は、カチオン性会合性モノマー単位である。一般に、カチオン性会合性モノマー単位は、式VIのアクリレート塩モノマーおよび/またはアクリルアミド塩モノマーから誘導され、
式中、R
6およびR
7はそれぞれ独立して、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
tCH
3)であり、tは、0~9の整数(すなわち、0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9)であり、Xは、OまたはNHであり、sは、0~20の整数(例えば、2~20、4~20、6~20、8~20、5~10、10~20、5~15、12~20、0~10、0~8、0~6、または0~4)であり、Zは、任意のアニオンであり、R
8は、疎水基である。いくつかの実施形態では、式VIのアクリレートおよび/またはアクリルアミド塩は、sの平均(最も近い整数に四捨五入された)値が0~20の整数(例えば、2~20、4~20、6~20、8~20、5~10、10~20、5~15、12~20、0~10、0~8、0~6、または0~4)であるような、2つ以上のそのようなアクリレートおよび/またはアクリルアミドの混合物である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。本明細書で使用される場合、「疎水基」という用語は、アルキル基、アリール基、フルオロアルキル基、またはフルオロアリール基を指す。
置換基R8のある特定の実施形態では、疎水基は、C1~C32アルキル基(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、または32炭素単位の長さ)である。いくつかの実施形態では、C1~C32アルキル基は、飽和、不飽和、分枝、直鎖、環状、またはそれらの組み合わせである。C1~C32アルキル基の例示的なリストは、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、ラウリル、ステアリル、セチル、ベヘニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、プロペニル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、または4-ペンテニルである。ある特定の実施形態では、C1~C32アルキル基は、1つ以上のアルキル置換基、アリール置換基、ヘテロ原子、またはそれらの組合せでさらに置換される。いくつかの実施形態では、C1~C32アルキル基は、C1~C32ヘテロアルキル基(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、または32炭素単位の長さ)であり得る。本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル基」は、分子のコア(つまり、炭素骨格)において、少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、O、S、N、および/またはP)を含有する飽和または不飽和、置換または非置換、直鎖、分岐、または環状脂肪族鎖を指す。
置換基R8のある特定の実施形態では、疎水基は、アリール基である。アリール基は、任意の置換または非置換アリールまたはヘテロアリール基であり得、ヘテロアリール基は、環のうちの少なくとも1つの中に少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、O、S、またはN)を有する芳香族5または6員単環式基、9または10員二環式基、および11~14員三環式基である。各環内のヘテロ原子の総数が4個以下であり、各環が少なくとも1個の炭素原子を有するという条件で、ヘテロ原子を含有するヘテロアリール基の各環は、1個または2個の酸素もしくは硫黄原子および/または1~4個の窒素原子を含有することができる。二環式および三環式基を完成する縮合環は、炭素原子のみを含有してもよく、飽和、部分飽和、または不飽和であってもよい。窒素、酸素、硫黄原子は、任意に酸化され得、窒素原子は、任意に四級化され得る。二環式または三環式であるヘテロアリール基は、少なくとも1つの完全な芳香環を含まなければならないが、他の1つまたは複数の縮合環は、芳香族または非芳香族であり得る。いくつかの実施形態では、アリール化合物は、フェニル、ナフチル、ピロリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、チオフェニル、ピリジル、アクリジニル、ナフチリジニル、キノリニル、イソキノリニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、ベンズチアゾリル、イミダゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、ベンズイミダゾリル、プリニル、ピラゾリル、ピラジニル、プテリジニル、キノキサリニル、フタラジニル、キナゾリニル、トリアジニル、フェナジニル、シンノリニル、ピリミジニル、またはピリダジニルである。
置換基R8のある特定の実施形態では、疎水基は、C1~C32フルオロアルキル基またはC1~C32フルオロアリール基である。本明細書で使用される場合、「フルオロアルキル」および「フルオロアリール」という用語は、それぞれ、1つ以上のフッ素原子を有する任意のアルキル基またはアリール基を指す。
式VIのアンモニウム塩は、任意の好適なアニオン対イオン(すなわち、「Z」)を有することができる。いくつかの実施形態では、アニオン対イオン(「Z」)は、ハロゲン(例えば、フッ化物、塩化物、臭化物、またはヨウ化物)、硫黄、炭素、窒素、リン、およびそれらの組み合わせから選択される元素を含む。アニオンの例示的なリストは、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫化物、亜硫酸塩、硫酸塩、スルホン化、重硫酸塩、重亜硫酸塩、チオ硫酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素、リン酸二水素、亜リン酸塩、亜リン酸二水素、ヘキサフルオロリン酸塩、カルボン酸塩、酢酸塩、メシレート、トシレート、またはトリフレートを含む。ある特定の実施形態では、Zは、フッ化物、塩化物、臭化物、メシレート、トシレート、またはそれらの組み合わせから選択される。
ある特定の実施形態では、カチオン性会合性モノマー単位は、式VIIのアクリルアミド塩モノマーから誘導され、
式中、R
6は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
tCH
3)であり、tは、0~9の整数(すなわち、0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9)であり、uは、0~30の整数(例えば、2~30、4~30、6~30、8~30、5~25、10~30、12~30、15~25、16~30、18~30、20~30、22~30、または24~30)である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。いくつかの実施形態では、式VIIのアクリルアミド塩は、uの平均(最も近い整数に四捨五入された)値が0~30の整数(例えば、2~30、4~30、6~30、8~30、5~25、10~30、12~30、15~25、16~30、18~30、20~30、22~30、または24~30)であるような、2つ以上のそのようなアクリルアミドの混合物である。ある特定の実施形態では、式VIIのアクリルアミド塩は、「MAPTAC-C12誘導体」である(すなわち、式中、R
6は、CH
3であり、uは、10である)。
別の実施形態では、会合性モノマー単位は、アニオン性会合性モノマー単位である。一般に、アニオン性会合性モノマー単位は、式VIIIのアクリレートおよび/またはアクリルアミドモノマーから誘導され、
式中、R
9は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
vCH
3)であり、vは、0~9の整数(すなわち、0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9)であり、Xは、OまたはNHであり、Mは、任意のカチオンであり、各R
10は独立して、Hまたは疎水基である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。本明細書で使用される場合、「疎水基」という用語は、アルキル基、アリール基、フルオロアルキル基、またはフルオロアリール基を指す。
置換基R10のある特定の実施形態では、疎水基は、C1~C32アルキル基(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、または32炭素単位の長さ)である。いくつかの実施形態では、C1~C32アルキル基は、飽和、不飽和、分枝、直鎖、環状、またはそれらの組み合わせである。C1~C32アルキル基の例示的なリストは、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、ラウリル、ステアリル、セチル、ベヘニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、プロペニル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、または4-ペンテニルである。ある特定の実施形態では、C1~C32アルキル基は、1つ以上のアルキル置換基、アリール置換基、ヘテロ原子、またはそれらの組合せでさらに置換される。いくつかの実施形態では、C1~C32アルキル基は、C1~C32ヘテロアルキル基(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、または32炭素単位の長さ)であり得る。本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル基」は、分子のコア(つまり、炭素骨格)において、少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、O、S、N、および/またはP)を含有する飽和または不飽和、置換または非置換、直鎖、分岐、または環状脂肪族基を指す。
置換基R10のある特定の実施形態では、疎水基は、アリール基である。アリール基は、任意の置換または非置換アリールまたはヘテロアリール基であり得、ヘテロアリール基は、環のうちの少なくとも1つの中に少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、O、S、またはN)を有する芳香族5または6員単環式基、9または10員二環式基、および11~14員三環式基である。各環内のヘテロ原子の総数が4個以下であり、各環が少なくとも1個の炭素原子を有するという条件で、ヘテロ原子を含有するヘテロアリール基の各環は、1個または2個の酸素もしくは硫黄原子および/または1~4個の窒素原子を含有することができる。二環式および三環式基を完成する縮合環は、炭素原子のみを含有してもよく、飽和、部分飽和、または不飽和であってもよい。窒素、酸素、硫黄原子は、任意に酸化され得、窒素原子は、任意に四級化され得る。二環式または三環式であるヘテロアリール基は、少なくとも1つの完全な芳香環を含まなければならないが、他の1つまたは複数の縮合環は、芳香族または非芳香族であり得る。いくつかの実施形態では、アリール化合物は、フェニル、ナフチル、ピロリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、チオフェニル、ピリジル、アクリジニル、ナフチリジニル、キノリニル、イソキノリニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、ベンズチアゾリル、イミダゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、ベンズイミダゾリル、プリニル、ピラゾリル、ピラジニル、プテリジニル、キノキサリニル、フタラジニル、キナゾリニル、トリアジニル、フェナジニル、シンノリニル、ピリミジニル、またはピリダジニルである。
置換基R10のある特定の実施形態では、疎水基は、C1~C32フルオロアルキル基またはC1~C32フルオロアリール基である。本明細書で使用される場合、「フルオロアルキル」および「フルオロアリール」という用語は、それぞれ、1つ以上のフッ素原子を有する任意のアルキル基またはアリール基を指す。
スルホン酸塩は、任意の好適なカチオン対イオン(すなわち、「M」)を有することができる。例えば、カチオン対イオン(「M」)は、プロトン、アンモニウム、四級アミン、アルカリ金属のカチオン、アルカリ土類金属のカチオン、遷移金属のカチオン、希土類金属のカチオン、典型元素カチオン、またはそれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態では、カチオン対イオンは、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、鉄、亜鉛、またはそれらの組み合わせのプロトンまたはカチオンである。ある特定の実施形態では、Mは、水素、リチウム、ナトリウム、カリウム、またはそれらの組み合わせから選択される。
1つ以上の会合性モノマー単位は、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)中に任意の好適な量で存在し得る。会合性ポリマーは、約10mol%以下、例えば約9mol%以下、約8mol%以下、約7mol%以下、約6mol%以下、約5mol%以下、約4mol%以下、約3mol%以下、約2mol%以下、または約1mol%以下の1つ以上の会合性モノマー単位の合計を含むことができる。あるいは、またはそれに加えて、会合性ポリマーは、約0.005mol%以上、例えば、約0.01mol%以上、約0.1mol%以上、約0.25%以上、約0.3mol%以上、約0.4mol%以上、または約0.5mol%以上の1つ以上の会合性モノマー単位を含むことができる。したがって、会合性ポリマーは、上記の終点のうちのいずれか2つによって境界付けられた濃度で、1つ以上の会合性モノマー単位を含むことができる。会合性ポリマーは、約0.005mol%~約10mol%、例えば、約0.005mol%~約9mol%、約0.005mol%~約8mol%、約0.005mol%~約7mol%、約0.005mol%~約6mol%、約0.005mol%~約5mol%、約0.005mol%~約4mol%、約0.005mol%~約3mol%、約0.005mol%~約2mol%、約0.005mol%~約1mol%、約0.01mol%~約1mol%、約0.1mol%~約1mol%、約0.25mol%~約1mol%、約0.3mol%~約1mol%、約0.4mol%~約1mol%、約0.5mol%~約1.0mol%、約0.01mol%~約0.5mol%、または約0.01mol%~約0.25mol%の1つ以上の会合性モノマー単位を含むことができる。
いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のカチオン性モノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)(複数可)は、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む。ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、VISIOMER(登録商標)モノマーC18PEG1105MAから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む。
いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のアニオン性モノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む。ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、VISIOMER(登録商標)モノマーC18PEG1105MAから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む。
いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のカチオン性モノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む。ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIIのMAPTAC-C12誘導体から誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む。
いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のアニオン性モノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む。ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIIのMAPTAC-C12誘導体から誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む。
いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のカチオン性モノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む。
いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のアニオン性モノマー単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む。
いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式AP
1を有し、
式中、Eは、1つ以上の会合性モノマー単位であり、Fは、1つ以上の追加のモノマー単位であり、Gは、式Iのモノマーから誘導される1つ以上のモノマー単位であり、Hは、任意に存在し、1つ以上のピペリジン-2,6-ジオン単位であり、1つ以上のピペリジン-2,6-ジオンは、追加のモノマー単位(「F」)のカルボニル上で、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位(「G」)のアクリルアミド窒素の環化によって形成され、会合性ポリマーは、約10kDa~約2,000kDaの重量平均分子量を有する。
いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式AP
2を有し、
式中、Eは、1つ以上の会合性モノマー単位であり、E’は、約0.005~約10のモルパーセント値であり、Fは、1つ以上の追加のモノマー単位であり、F’は、約0.005~約90のモルパーセント値であり、Gは、式Iのモノマーから誘導される1つ以上のモノマー単位であり、G’は、約10~約99.99のモルパーセント値である。モノマー単位Eは、本明細書に記載の会合性モノマー単位によって定義される。モノマー単位FおよびGは、本明細書に記載の追加のモノマー単位および式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位のそれぞれによって定義される。
本明細書に記載されるように、式AP2の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、交互ポリマー、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー、線状ポリマー、分岐ポリマー、環状ポリマー、またはそれらの組み合わせとして存在することができる。したがって、E、F、およびGは、反復する個々の単位(例えば、EEFFFGG、EFGGEFEE、EFGEEE、EEEEFGなど)を含む、任意の好適な順序(例えば、EGF、EFG、GEF、GFE、FEG、またはFGE)で存在することができる。
1つ以上の会合性モノマー単位(「E’」)の量、および1つ以上の追加のモノマー単位の合計(「F’」+「G’」)は、1つ以上の会合性モノマー単位、および1つ以上の追加のモノマー単位の合計に関してすでに記載されているとおりである。
いくつかの実施形態では、式AP
2の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、電荷分解を受けて、式AP
3の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)を提供し、
式中、Eは、1つ以上の会合性モノマー単位であり、E’’は、約0.005~約10のモルパーセント値であり、Fは、1つ以上の追加のモノマー単位であり、F’’は、約0.005~約90のモルパーセント値であり、Gは、式Iのモノマーから誘導される1つ以上のモノマー単位であり、G’’は、約10~約99.99のモルパーセント値であり、Hは、1つ以上のピペリジン-2,6-ジオン単位であり、1つ以上のピペリジン-2,6-ジオンは、追加のモノマー単位(「F」)のカルボニル上で、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位(「G」)のアクリルアミド窒素の環化によって形成され、H’’は、約0(すなわち、微量)~約10のモルパーセント値である。本明細書で使用される場合、「電荷分解」は、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位が荷電した追加のモノマー単位(すなわち、カチオン性および/またはアニオン性モノマー単位)上で環化し、これにより、追加のモノマー単位の荷電した置換基が置き換えられ、したがってポリマーが、より少ないカチオン性モノマー単位および/またはアニオン性モノマー単位を有するプロセスを指す。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、電荷分解は、自発的に生じることができるか、またはポリマー溶液中の1つ以上の構成成分によって促進され得ると考えられている。
ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式AP
3を有し、
式中、Eは、1つ以上の会合性モノマー単位であり、E’’は、約0.005~約10のモルパーセント値であり、Fは、1つ以上の追加のモノマー単位であり、F’’は、約0.005~約90のモルパーセント値であり、Gは、式Iのモノマーから誘導される1つ以上のモノマー単位であり、G’’は、約10~約99.99のモルパーセント値であり、Hは、下式の1つ以上の単位であり、
式中、R
1は、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、R
2は、Hまたは有機基であり、H’’は、約0(すなわち、微量)~約10のモルパーセント値である。ある特定の実施形態では、R
1およびR
2は、水素である。
本明細書に記載されるように、式AP3の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、交互ポリマー、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー、線状ポリマー、分岐ポリマー、環状ポリマー、またはそれらの組み合わせとして存在することができる。したがって、E、F、G、およびHは、反復する個々の単位(例えば、EEFFFGGHHH、EFGGEFEEH、EFGEEEHH、HHHEEEEFGなど)を含む、任意の好適な順序(例えば、EGFH、EGHF、EHFG、EHGF、EFGH、EFHG、FEGH、FEHG、FHEG、FHGE、FGEH、FGHE、GHFE、GHEF、GEFH、GEHF、GFHE、GFEH、HEFG、HEGF、HGEF、HGFE、HFEG、またはHFGE)で存在することができる。
ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式AP
4を有し、
式中、各R
1は独立して、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、各R
2は独立して、Hまたは有機基であり、R
3は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
kCH
3)であり、kは、0~9の整数(すなわち、0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9)であり、Xは、OまたはNHであり、m、n、およびoは独立して、0~100の整数であり、(n+o)が3以下である場合、mは、少なくとも7であり、各Y
1およびY
2は独立して、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、R
4は、Hまたは疎水性であり、E’’は、約0.005~約10のモルパーセント値であり、Fは、1つ以上の追加のモノマー単位であり、F’’は、約0.005~約90のモルパーセント値であり、G’’は、約10~約99.99の値のモルパーセント値であり、H’’は、約0(すなわち、微量)~約10のモルパーセント値である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。
式AP4の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)のある特定の実施形態では、Fは、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(「DADMAC」)モノマーから誘導される。式AP4の会合性ポリマーのある特定の実施形態では、Fは、2-(アクリロイルオキシ)-N,N,N-トリメチルエタンアミニウムクロリド(「DMAEA.MCQ」)モノマーから誘導される。
ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式AP
5を有し、
式中、各R
1は独立して、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、各R
2は独立して、Hまたは有機基であり、R
3は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
kCH
3)であり、kは、0~9の整数であり、qは、2~100の整数であり、rは、0~30の整数であり、各Yは独立して、HまたはCH
3であり、E’’は、約0.005~約10のモルパーセント値であり、F’’は、約0.005~約90のモルパーセント値であり、G’’は、約10~約99.99のモルパーセント値であり、H’’は、約0(すなわち、微量)~約10のモルパーセント値である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。
ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式AP
6を有し、
式中、rは、0~30の整数(例えば、2~30、4~30、6~30、8~30、10~30、12~30、16~30、18~30、20~30、22~30、または24~30)であり、各Yは独立して、HまたはCH
3であり、E’’は、約0.005~約10のモルパーセント値であり、F’’は、約0.005~約90のモルパーセント値であり、G’’は、約10~約99.99のモルパーセント値であり、H’’は、約0(すなわち、微量)~約10のモルパーセント値である。ある特定の実施形態では、rは、14~16の整数である。
ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式AP
7を有し、
式中、各R
1は独立して、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、各R
2は独立して、Hまたは有機基であり、R
6およびR
7はそれぞれ独立して、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
tCH
3)であり、tは、0~9の整数であり、Xは、OまたはNHであり、sは、0~20の整数であり、Zは、任意のアニオンであり、R
8は、疎水基であり、E’’は、約0.005~約10のモルパーセント値であり、Fは、1つ以上の追加のモノマー単位であり、F’’は、約0.005~約90のモルパーセント値であり、G’’は、約10~約99.99のモルパーセント値であり、H’’は、約0(すなわち、微量)~約10のモルパーセント値である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。
ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式AP
8を有し、
式中、各R
1は独立して、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、各R
2は独立して、Hまたは有機基であり、R
6は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
tCH
3)であり、tは、0~9の整数であり、uは、0~30の整数であり、E’’は、約0.005~約10のモルパーセント値であり、F’’は、約0.005~約90のモルパーセント値であり、G’’は、約10~約99.99のモルパーセント値であり、H’’は、約0(すなわち、微量)~約10のモルパーセント値である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。
ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式AP
9を有し、
式中、R
6は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
tCH
3)であり、tは、0~9の整数であり、uは、0~30の整数であり、E’’は、約0.005~約10のモルパーセント値であり、F’’は、約0.005~約90のモルパーセント値であり、G’’は、約10~約99.99のモルパーセント値であり、H’’は、約0(すなわち、微量)~約10のモルパーセント値である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。
式AP7~9(すなわち、AP7、AP8、またはAP9)の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)のある特定の実施形態では、Fは、アクリル酸、メタクリル酸、またはそれらの塩から選択される1つ以上のモノマーから誘導される。
ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式AP
10を有し、
式中、各R
1は独立して、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、各R
2は独立して、Hまたは有機基であり、R
9は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
vCH
3)であり、vは、0~9の整数であり、Xは、OまたはNHであり、Mは、任意のカチオンであり、各R
10は独立して、Hまたは疎水基であり、E’’は、約0.005~約10のモルパーセント値であり、Fは、1つ以上の追加のモノマー単位であり、F’’は、約0.005~約90のモルパーセント値であり、G’’は、約10~約99.99のモルパーセント値であり、H’’は、約0(すなわち、微量)~約10のモルパーセント値である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。
ある特定の実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、式AP
11を有し、
式中、R
9は、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)
vCH
3)であり、vは、0~9の整数であり、Xは、OまたはNHであり、Mは、任意のカチオンであり、各R
10は独立して、Hまたは疎水基であり、E’’は、約0.005~約10のモルパーセント値であり、Fは、1つ以上の追加のモノマー単位であり、F’’は、約0.005~約90のモルパーセント値であり、G’’は、約10~約99.99のモルパーセント値であり、H’’は、約0(すなわち、微量)~約10のモルパーセント値である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。
本明細書に記載されるように、式AP4~AP11(すなわち、AP4、AP5、AP6、AP7、AP8、AP9、AP10、またはAP11)の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)は、交互ポリマー、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー、線状ポリマー、分岐ポリマー、環状ポリマー、またはそれらの組み合わせとして存在することができる。したがって、モノマー単位は、反復する個々の単位を含む、任意の好適な順序で存在することができる。
モノマー単位Hの存在は、任意の好適な方法によって検出され得る。いくつかの実施形態では、モノマーHは、13CNMR、1HNMR、IR分光法、またはそれらの組み合わせによって検出される。
モノマー単位Hの存在量は、任意の好適な方法によって決定され得る。いくつかの実施形態では、モノマー単位Hの存在量は、13CNMRスペクトル、1HNMRスペクトル、IRスペクトル、またはそれらの組み合わせのピーク積分の相対比較によって決定され得る。
式AP3~11(すなわち、AP3、AP4、AP5、AP6、AP7、AP8、AP9、AP10、またはAP11)の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)のいくつかの実施形態では、E’’は、約0.005mol%~約10mol%(例えば、約0.005mol%~約9mol%、約0.005mol%~約8mol%、約0.005mol%~約7mol%、約0.005mol%~約6mol%、約0.005mol%~約5mol%、約0.005mol%~約4mol%、約0.005mol%~約3mol%、または約0.005mol%~約2mol%)であり、F’’は、約0.005mol%~約90mol%(例えば、約0.005mol%~約80mol%、約0.005mol%~約70mol%、約0.005mol%~約60mol%、約0.005mol%~約50mol%、約0.005mol%~約40mol%、約0.005mol%~約35mol%、約0.005mol%~約30mol%、約0.005mol%~約25mol%、約0.005mol%~約20mol%、約0.005mol%~約16mol%、約0.005mol%~約12mol%、約0.005mol%~約10mol%、約2mol%~約20mol%、約4mol%~約20mol%、約6mol%~約20mol%、約4mol%~約16mol%、約4mol%~約12mol%、または約4mol%~約10mol%)であり、G’’は、約10mol%~約99.99mol%(例えば、約10mol%~約99.99mol%、約20mol%~約99.99mol%、約30mol%~約99.99mol%、約40mol%~約99.99mol%、約50mol%~約99.99mol%、約60mol%~約99.99mol%、約70mol%~約99.99mol%、約80mol%~約99.99mol%、約80mol%~約99.95mol%、約80mol%~約99.9mol%、約80mol%~約99.5mol%、約80mol%~約99mol%、約80mol%~約97mol%、約80mol%~約95mol%、約80mol%~約92mol%、約80mol%~約90mol%、約84mol%~約99mol%、約84mol%~約94mol%、約84mol%~約95mol%、約84mol%~約92mol%、または約84mol%~約90mol%)であり、H’’は、約0mol%(すなわち、微量)~約10mol%(例えば、約0.001mol%~約10mol%、約0.001mol%~約9mol%、約0.001mol%~約8mol%、約0.001mol%~約7mol%、約0.001mol%~約6mol%、約0.001mol%~約5mol%、約0.001mol%~約4mol%、約0.001mol%~約3mol%、または約0.001mol%~約2mol%)である。
式(AP3~11)(すなわち、AP3、AP4、AP5、AP6、AP7、AP8、AP9、AP10、またはAP11)の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)のある特定の実施形態では、E’’は、約0.005mol%~約1mol%(例えば、約0.01mol%~約1mol%、約0.1mol%~約1mol%、約0.25mol%~約1mol%、約0.3mol%~約1mol%、約0.4mol%~約1mol%、約0.5mol%~約1.0mol%、約0.01mol%~約0.5mol%、または約0.01mol%~約0.25mol%)であり、F’’は、約4mol%~約10mol%(例えば、約4mol%~約9mol%、約4mol%~約8mol%、約4mol%~約7mol%、約4mol%~約6mol%、約4mol%~約5mol%、約5mol%~約10mol%、約6mol%~約10mol%、約7mol%~約10mol%、約8mol%~約10mol%、約9mol%~約10mol%、または約6mol%~約8mol%)であり、G’’は、約84mol%~約90mol%(例えば、約85mol%~約90mol%、約86mol%~約90mol%、約87mol%~約90mol%、約88mol%~約90mol%、約89mol%~約90mol%、約84mol%~約89mol%、約84mol%~約88mol%、約84mol%~約87mol%、約84mol%~約86mol%、約84mol%~約85mol%、または約86mol%~約88mol%)であり、H’’は、約0mol%(すなわち、微量)~約6mol%(例えば、約0.001mol%~約5mol%、約0.001mol%~約4mol%、約0.001mol%~約3mol%、または約0.001mol%~約2mol%、約0.001mol%~約1mol%、約0.01mol%~約1mol%、約0.1mol%~約1mol%、約0.25mol%~約1mol%、約0.3mol%~約1mol%、約0.4mol%~約1mol%、約0.5mol%~約1.0mol%、約0.01mol%~約0.5mol%、または約0.01mol%~約0.25mol%)である。
いくつかの実施形態では、粉末を作製するためのプロセスは、1つ以上の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)をネットワーク化することを含む。本明細書で使用される場合、「ネットワーク化」は、異なる物理的特性を促進するための、1つのポリマー鎖の隣接するポリマー鎖への化学的配位を指す。ネットワーク化技術は、任意の好適な化学的配位を含むことができる。一般、1つ以上の会合性ポリマーのネットワーク化は、隣接するポリマー鎖を共有結合することを含まない。例えば、化学的配位は、イオン結合、水素結合、疎水性相互作用、双極子相互作用、ファンデルワールス力、またはそれらの組み合わせによって生じ得る。
一実施形態では、ネットワーク化の少なくとも一部分は、異なるポリマー鎖の会合性モノマー単位間で生じる(すなわち、分子間相互作用)。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、会合性モノマー単位は、弱い化学的相互作用(すなわち、イオン結合、水素結合、疎水性相互作用、双極子相互作用、ファンデルワールス力、またはそれらの組み合わせ)を介して瞬間的に相互作用し、隣接する会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)(複数可)の一時的なネットワーク化をもたらすと考えられている。本明細書で使用される場合、「隣接する会合性ポリマー(複数可)の一時的なネットワーク化」は、希釈レベル、界面活性剤の存在、またはそれらの組み合わせによって制御され得る相互作用を指す。したがって、会合性ポリマー(複数可)のネットワーク化は、可逆的であり、それにより粉末、ゲル、または低粘度の液体媒体の調製および/またはその後の溶媒への分散を可能にする。
別の実施形態では、ネットワーク化の少なくとも一部分は、会合性モノマー単位と1つ以上の界面活性剤との間に生じる。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、会合性モノマー単位は、1つ以上の界面活性剤と弱い化学的相互作用(すなわち、イオン結合、水素結合、疎水性相互作用、双極子相互作用、ファンデルワールス力、またはそれらの組み合わせ)を介して瞬間的に相互作用し、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)(複数可)および界面活性剤(複数可)の一時的なネットワーク化をもたらすことができると考えられている。本明細書で使用される場合、「隣接する会合性ポリマー(複数可)および界面活性剤(複数可)の一時的なネットワーク化」は、希釈レベル、界面活性剤の量、またはそれらの組み合わせによって制御され得る相互作用を指す。したがって、会合性ポリマー(複数可)および界面活性剤(複数可)のネットワーク化は、可逆的であり、それにより粉末、ゲル、または低粘度の液体媒体の調製および/またはその後の溶媒への分散を可能にする。
いくつかの実施形態では、ネットワーク化の少なくとも一部分は、ミセル共重合によって生じる。本明細書で使用される場合、「ミセル共重合」は、会合性モノマーおよび/または界面活性剤(複数可)を含むミセル、および会合性モノマー単位を含む会合性ポリマー(複数可)の同時形成を指す。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、隣接するポリマーの会合性モノマー単位は、会合性モノマーおよび/または界面活性剤(複数可)から形成されるミセルに組み込まれ、それにより隣接する会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)(複数可)を一時的にネットワーク化することができると考えられている。
本明細書で使用される場合、「一時的なネットワーク化」とは、希釈レベル、界面活性剤の存在、またはそれらの組み合わせによって制御され得る会合性相互作用(例えば、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)(複数可)の溶液、湿潤ゲル、および粉末内)を指す。当該技術分野において既知のより永続的な架橋の実施、例えば共有結合を介した架橋とは対照的に、一時的なネットワーク化は、瞬間的であり得る。本明細書で使用される場合、「一時的」は、会合性ポリマー(複数可)の溶液の初期形成から溶液中の粉末の分散に及ぶ任意の時間の長さを指し得る。例えば、一時的なネットワーク化は、機械加工および粉末への変換を可能にするための湿潤ゲルの十分な構造を提供する。加えて、一時的なネットワーク化は、安定であるが、なおも適度なレベルの水溶性を維持する粉末を産生するのに役立つ。水中で希釈すると、会合性相互作用(つまり、一時的なネットワーク化)は減少し、粉末は、水または他の溶媒中に分散される。
ある特定の実施形態では、粉末を作製するためのプロセスは、1つ以上の会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)および1つ以上の界面活性剤をネットワーク化することを含み、1つ以上の会合性モノマー単位および1つ以上の界面活性剤は、構造的に類似している。本明細書で使用される場合、「構造的に類似」は、会合性モノマー単位(複数可)および界面活性剤(複数可)が同一のまたは類似した化学官能基を有することを意味する。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)および界面活性剤(複数可)は各々、少なくとも1つのヒドロキシル置換基を含む。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)および界面活性剤(複数可)は各々、少なくとも1つのアミン置換基を含む。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)および界面活性剤(複数可)は各々、ポリエーテルエーテル鎖を含む。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)および界面活性剤(複数可)は各々、ポリエーテル鎖を含み、ポリエーテル鎖の長さは、6炭素単位以下(すなわち、6、5、4、3、2、1、または0)によって分離されている。例えば、会合性モノマー単位が16炭素単位のポリエーテル鎖長を有する場合、構造的に類似した界面活性剤は、10~22炭素単位(すなわち、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、または22)のポリエーテル鎖長を有する。ある特定の実施形態では、ポリエーテル鎖は、同数の炭素単位を含む。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)および界面活性剤(複数可)は各々、アルキル鎖を含む。いくつかの実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)および界面活性剤(複数可)は各々、アルキル鎖を含み、アルキル鎖の長さは、6炭素単位以下(すなわち、6、5、4、3、2、1、または0)によって分離されている。例えば、会合性モノマー単位が16炭素単位のアルキル鎖長を有する場合、構造的に類似した界面活性剤は、10~22炭素単位(すなわち、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、または22)のアルキル鎖長を有する。ある特定の実施形態では、アルキル鎖は各々、同数の炭素を含む。ある特定の実施形態では、会合性モノマー単位(複数可)および界面活性剤(複数可)は、同じ構造サブユニットを含む。
いくつかの実施形態では、粉末を作製するためのプロセスは、1つ以上の界面活性剤をさらに含む。界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、およびそれらの組み合わせから選択される任意の好適な界面活性剤であり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の界面活性剤は、二量体として存在し得る。例えば、界面活性剤は、1つの極性頭部基および2つの非極性尾部、または2つの極性頭部基および1つの非極性尾部、または2つの極性頭部基および2つの非極性尾部を有することができる。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、界面活性剤は、湿潤ゲルに構造を提供し、水または他の溶媒中で希釈すると、得られる粉末の溶解度を高めると考えられている。
一実施形態では、界面活性剤は、カチオン性界面活性剤である。ある特定の実施形態では、カチオン性界面活性剤は、式IXのアンモニウム塩であり、
各R
11は独立して、HまたはC
1~C
10アルキル(例えば、(CH
2)ECH
3)であり、eは、0~9の整数(すなわち、0、1、2、3、4、5、6、7、8、または9)であり、Aは、任意のアニオンであり、dは、6~34の整数(例えば、6~30、6~24、6~20、6~16、6~12、5~25、10~20、15~25、10~24、または10~30)である。いくつかの実施形態では、「C
1~C
10アルキル」は、分岐C
1~C
10アルキル基を指す。いくつかの実施形態では、式IXのアンモニウム塩は、dの平均(最も近い整数に四捨五入された)値が6~34の整数(例えば、6~30、6~24、6~20、6~16、6~12、5~25、10~20、15~25、10~24、または10~30)であるような、2つ以上のそのようなアンモニウム塩の混合物である。ある特定の実施形態では、カチオン性界面活性剤は、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムp-トルエンスルホネート、またはヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドである。
アンモニウム塩は、任意の好適なアニオン対イオン(すなわち、「A」)を有することができる。いくつかの実施形態では、アニオン対イオン(「A」)は、ハロゲン(すなわち、フッ化物、塩化物、臭化物、またはヨウ化物)、硫黄、炭素、窒素、リン、およびそれらの組み合わせから選択される元素を含む。アニオンの例示的なリストは、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫化物、亜硫酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、重亜硫酸塩、チオ硫酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素、リン酸二水素、亜リン酸塩、亜リン酸二水素、ヘキサフルオロリン酸塩、カルボン酸塩、酢酸塩、メシレート、トシレート、またはトリフレートを含む。ある特定の実施形態では、Aは、フッ化物、塩化物、臭化物、メシレート、トシレート、またはそれらの組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態において、界面活性剤は、アニオン性界面活性剤である。ある特定の実施形態では、アニオン性界面活性剤は、式Xの硫酸塩であり、
式中、Bは、任意のカチオンであり、fは、7~35の整数(例えば、7~29、7~23、7~19、7~15、7~11、11~19、11~23、または11~29)である。いくつかの実施形態では、式Xの硫酸塩は、fの平均(最も近い整数に四捨五入された)値が7~35の整数(例えば、7~29、7~23、7~19、7~15、7~11、11~19、11~23、または11~29)であるような、2つ以上のそのような硫酸塩の混合物である。ある特定の実施形態では、アニオン性界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウムである(すなわち、fは、11である)。
硫酸塩は、任意の好適なカチオン対イオン(すなわち、「B」)を有することができる。例えば、カチオン対イオン(「B」)は、プロトン、アンモニウム、四級アミン、アルカリ金属のカチオン、アルカリ土類金属のカチオン、遷移金属のカチオン、希土類金属のカチオン、典型元素カチオン、またはそれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態では、カチオン対イオンは、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、鉄、亜鉛、またはそれらの組み合わせの水素またはカチオンである。ある特定の実施形態では、Bは、水素、リチウム、ナトリウム、カリウム、またはそれらの組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態において、界面活性剤は、非イオン性界面活性剤である。非イオン性界面活性剤は、任意の好適な非イオン性界面活性剤であり得る。いくつかの実施形態では、非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、またはエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの繰り返し単位を含む。ある特定の実施形態では、界面活性剤は、エチレンオキシド(「EO」)、プロピレンオキシド(「PO」)、またはそれらの組み合わせのブロックまたはランダムコポリマーを含む。
ある特定の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、式XIを有し、
HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)cH
XI
式中、a、b、およびcは独立して、約2~約200の範囲の整数(例えば、約2~約175、約2~約150、約2~約125、約2~約100、約50~約200、約50~約150、または約50~約100)であり、a、b、およびcは、同じであるかまたは異なる。いくつかの実施形態では、式Xの非イオン性界面活性剤は、a、b、およびcが、指定されたサブユニットの平均(最も近い整数に四捨五入された)鎖長(すなわち、EOおよびPOの平均鎖長)を指すような、2つ以上のそのような界面活性剤の混合物であり、a、b、およびcは独立して、約2~約200の範囲の整数(例えば、約2~約175、約2~約150、約2~約125、約2~約100、約50~約200、約50~約150、または約50~約100)であるう。ある特定の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、BASF Corporation (Florham Park,New Jerseyによって販売されている、PLURONIC(登録商標)F-127界面活性剤、すなわち、HO(C2H4O)101(C3H6O)56(C2H4O)101Hである。
いくつかの実施形態では、非イオン性界面活性剤は、式XIIを有し、
式中、gは、約6~約50の範囲の整数(例えば、約6~約42、約6~約36、約6~約30、約6~約24、約6~約18、約6~約12、約8~約30、約12~約50、約12~約36、または約12~約24)であり、各R
12およびR
13は独立して、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、hおよびiは独立して、0~約100の範囲の整数(例えば、約0~約90、約0~約80、約0~約70、約0~約60、約0~約50、約10~約100、または約10~約50)である。いくつかの実施形態では、式XIIの界面活性剤は、g、h、およびiが、指定されたサブユニットの平均(最も近い整数に四捨五入された)鎖長(すなわち、平均炭素鎖または平均EO(もしくは置換EO)鎖長))を指すような、2つ以上のそのような界面活性剤の混合物であり、gは、約6~約50の整数(例えば、約6~約42、約6~約36、約6~約30、6~約24、約6~約18、約6~約12、約8~約30、約12~約50、約12~約36、または約12~約24)であり、hおよびiは独立して、0~約100の範囲の整数(例えば、約0~約90、約0~約80、約0~約70、約0~約60、約0~約50、約10~約100、または約10~約50)である。
ある特定の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、式XIIを有し、
式中、gは、約6~約50の範囲の整数(例えば、約6~約42、約6~約36、約6~約30、約6~約24、約6~約18、約6~約12、約12~約50、約12~約36、または約12~約24)であり、R
12およびR
13は、Hであり、hおよびiは独立して、0~約100の範囲の整数(例えば、約0~約90、約0~約80、約0~約70、約0~約60、約0~約50、約10~約100、または約10~約50)である。ある特定の実施形態では、界面活性剤は、Croda International PLC(East Yorkshire,United Kingdom)によって販売されている、BRIJ(登録商標)S20、すなわち、式C
18H
37(OC
2H
4)
h’OHのポリエチレングリコールオクタデシルエーテルであり、式中、h’は、約2~約200の範囲の整数である。
ある特定の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、式XIIを有し、
式中、gは、約6~約50の範囲の整数(例えば、約6~約42、約6~約36、約6~約30、約6~約24、約6~約18、約6~約12、約12~約50、約12~約36、または約12~約24)であり、iは、0であり、R
12は、Hであり、hは、約2~約30の範囲の整数(例えば、2~30、4~30、6~30、8~30、10~30、12~30、16~30、18~30、20~30、22~30、または24~30)である。ある特定の実施形態では、界面活性剤は、BASF Corporation(Florham Park,New Jersey)から市販されている、Lutensol(登録商標)脂肪アルコールエトキシレートである。より好ましくは、界面活性剤は、BASF Corporation(Florham Park,New Jersey)から市販されている、製品名(25 EO)C16~C18脂肪アルコール(「LutensolAT(登録商標)25」)で販売されている、ポリエトキシ(25)セチルおよび/またはステアリルアルコールである。
ある特定の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、式XIIを有し、
式中、gは、約8~約30の範囲の整数(例えば、10~30、12~30、16~30、18~30、20~30、22~30、または24~30)であり、各R
12およびR
13は独立して、HまたはC
1~C
4アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル)であり、hおよびiは独立して、0~約50の範囲の整数(例えば、約0~約40、約0~約30、約0~約20、約10~約50、約10~約40、約10~約30、または約10~約20)である。ある特定の実施形態では、界面活性剤は、BASF Corporation(Florham Park,New Jersey)から市販されている、Plurafac(登録商標)界面活性剤である。
ある特定の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、式XIIIを有し、
式中、w、x、y、およびzは、約0~約50の整数(例えば、約0~約40、約0~約30、約0~約20、約0~約16、0~約12、または約0~約8)であり、w、x、y、およびzは、同一であるか、または異なる。いくつかの実施形態では、式XIIIの非イオン性界面活性剤は、w、x、y、およびzが、指定されたサブユニットの平均(最も近い整数に四捨五入された)鎖長(すなわち、EOの平均鎖長)を指すような、2つ以上のそのような界面活性剤の混合物であり、w、x、y、およびzは、約0~約50の整数(例えば、約0~約40、約0~約30、約0~約20、約0~約16、約0~約12、または約0~約8)である。ある特定の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、Croda International PLC(East Yorkshire,United Kingdom)によって販売されている、TWEEN(登録商標)20界面活性剤、すなわち、w+x+y+z=20である。
1つ以上の界面活性剤が粉末中に存在する場合、1つ以上の界面活性剤は、任意の好適な濃度で粉末中に存在することができる。粉末は、約20重量%以下、例えば、約15重量%以下、約10重量%以下、約9重量%以下、8重量%以下、約7重量%以下、約6重量%以下、または約5重量%以下の界面活性剤(複数可)の合計を含むことができる。あるいは、またはそれに加えて、粉末は、約0.001重量%以上、例えば、約0.01重量%、約0.1重量%、約0.25重量%以上、約0.5重量%以上、約1重量%以上、約2重量%以上、約3重量%以上、または約4重量%以上の界面活性剤(複数可)の合計を含むことができる。したがって、粉末は、上記の終点のうちのいずれか2つによって境界付けられた濃度で、1つ以上の界面活性剤を含むことができる。粉末は、約0.001重量%~約5重量%、約0.01重量%~約5重量%、約0.1重量%~約5重量%、例えば、約0.25重量%~約5重量%、約0.5重量%~約5重量%、約1重量%~約5重量%、約2重量%~約5重量%、約3重量%~約5重量%、約4重量%~約5重量%、約4重量%~約10重量%、約4重量%~約9重量%、約4重量%~約8重量%、約4重量%~約7重量%、約4重量%~約6重量%、約0.001重量%~約10重量%、約0.01重量%~約10重量%、約0.1重量%~約10重量%、約0.001重量%~約15重量%、約0.01重量%~約15重量%、約0.1重量%~約15重量%、約0.001重量%~約20重量%、約0.01重量%~約20重量%、約0.1重量%~約20重量%、または約0.001重量%~約1重量%の界面活性剤の合計を含むことができる。
一実施形態では、1つ以上の界面活性剤は、粉末の形成前に添加される(例えば、重合の前もしくは後にポリマー溶液に、または湿潤ゲルに)。界面活性剤(複数可)が粉末の形成前に添加される場合、界面活性剤(複数可)は、湿潤ゲルに組み込まれ、それにより粉末に組み込まれる。一般に、界面活性剤(複数可)は、湿潤ゲルの粉末への加工性を改善する。典型的には、界面活性剤(複数可)は、得られる粉末の水性媒体または他の溶媒中の溶解度または分散性をさらに改善する。
いくつかの実施形態では、1つ以上の界面活性剤は、湿潤ゲルから加工された後に粉末に添加される。いくつかの実施形態では、1つ以上の界面活性剤は、湿潤ゲルが加工されるために必要ではない。特に、会合性モノマー単位の化学的相互作用は、界面活性剤(複数可)の非存在下で会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)(複数可)をネットワーク化するのに十分強力であり得る。界面活性剤は、粉末の形成に必ずしも必要ではないが、得られる粉末(1つ以上の界面活性剤が存在しない)は一般に、水性媒体中の可溶性がより低い。例えば、1つ以上の界面活性剤は、会合性ポリマー(複数可)の再湿潤を促進し、水中の溶液を形成するプロセスを加速する傾向がある。したがって、水性媒体または他の溶媒中の得られる粉末の溶解度および分散性を改善するために、粉末の形成後に界面活性剤が添加され得る。
会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)を形成するための重合は、当該技術分野において既知の任意の好適な重合に従って実行され得る。例えば、会合性ポリマーは、乳化重合、分散重合、溶液重合、ゲル重合、またはそれらの組み合わせによって作製され得る。会合性ポリマーを形成するための重合は、任意の好適なメカニズムによって生じ得る。例えば、重合は、カチオン重合、アニオン重合、フリーラジカル重合、配位重合、またはそれらの組み合わせによって生じ得る。典型的には、重合は、フリーラジカル重合によって生じる。
いくつかの実施形態では、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)を形成するための重合は、1つ以上の重合構成成分を含む。ある特定の実施形態では、重合構成成分のうちの1つ以上がポリマー溶液、ポリマー湿潤ゲル、および/または粉末中に残るように、1つ以上の重合構成成分が反応混合物から除去されない。他の実施形態では、1つ以上の重合構成成分がポリマー溶液、ポリマー湿潤ゲル、および/または粉末中に存在しないように、1つ以上の重合構成成分が除去される。いくつかの実施形態では、1つ以上の変換された重合構成成分がポリマー溶液、ポリマー湿潤ゲル、および/または粉末中に存在するように、1つ以上の重合成分が変換される。重合構成成分の例示的なリストは、開始剤、連鎖移動剤、キレート剤、酸化還元剤、緩衝剤、およびそれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態では、重合は、1つ以上の開始剤を含む。開始剤は、任意の好適な開始剤であり得る。いくつかの実施形態では、開始剤はフリーラジカル開始剤である。ある特定の実施形態では、開始剤は、アゾビス化合物の群から選択される。開始剤の例示的なリストは、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’-アゾビス[N-(2-カルボキシエチル)-2-メチルプロピオンアミジン]水和物(無水物)、および2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]である。
いくつかの実施形態では、重合は、1つ以上の連鎖移動剤を含む。連鎖移動剤は、任意の好適な連鎖移動剤であり得る。連鎖移動剤の例示的なリストは、四塩化炭素、四臭化炭素、ブロモトリクロロメタン、ペンタフェニルエタン、ギ酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、チオフェノール、4,4’-チオビスベンゼンチオール、4-メチルベンゼンチオール、および脂肪族チオール、例えば、イソオクチル3-メルカプトプロピオネート、tert-ノニルメルカプタン、およびN-アセチル-L-システイン、N-2-メルカプトエチル)アセトアミド、グルタチオン、N-(2-メルカプトプロピオニル)グリシン、および2-メルカプトエタノールである。
いくつかの実施形態では、重合は、1つ以上のキレート剤を含む。キレート剤は、任意の好適なキレート剤であり得る。ある特定の実施形態では、キレート剤は、多座有機化合物である。キレート剤の例示的なリストは、ジエチレントリアミン五酢酸(「DTPA」)、エチレンジアミン四酢酸(「EDTA」)、ニトリロ三酢酸(「NTA」)、ジエチレントリアミン五酢酸、N,N-ビス(カルボキシメチル)-L-グルタミン酸、三ナトリウムN-(ヒドロキシエチル)-エチレンジアミントリアセテート、アジピン酸、およびそれらの塩である。
いくつかの実施形態では、重合は、1つ以上の酸化還元剤を含む。酸化還元剤は、任意の好適な酸化還元剤であり得る。いくつかの実施形態では、酸化還元剤は、重合の停止を補助する。ある特定の実施形態では、酸化還元試薬は、有機過酸化物、無機過酸化物、またはそれらの組み合わせである。酸化還元剤の例示的なリストは、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸塩、硫酸第一鉄アンモニウム;アスコルビン酸、アミン、次亜リン酸塩、臭素酸ナトリウム、塩素酸塩、過マンガン酸塩、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、t-ブチル過酸化水素、過酸化水素、オゾン、およびそれらの塩である。いくつかの実施形態では、酸化還元剤は、1つの薬剤が還元に関与し、1つの薬剤が酸化に関与するように、酸化還元対として添加される。ある特定の実施形態では、酸化還元剤は、開始剤である。
いくつかの実施形態では、重合は、緩衝系を含む。緩衝系は、任意の好適な有機および/または無機緩衝系であり得る。ある特定の実施形態では、緩衝系は、約6未満(例えば、約0~約6、約1~約6、約2~約6、約3~約6、約4~約6、約5~約6、約0~約1、約0~約2、約0~約3、約0~約4、または約0~約5)のpHを制御することが可能な有機および/または無機酸および/または塩基を含む。緩衝剤の例示的なリストは、アジピン酸、ピメリン酸、グルタル酸、クエン酸、酢酸、無機酸(例えば、リン酸)、アミン、およびそれらの塩である。
会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)および任意に1つ以上の界面活性剤の溶液は、任意の好適な技術によって湿潤ゲルに変換され得る。いくつかの実施形態では、会合性ポリマーおよび任意に1つ以上の界面活性剤の溶液は、自発的に湿潤ゲルになる。例えば、溶液系モノマーは、1つ以上の界面活性剤の存在下で重合することができ、重合は、溶液系モノマーから溶液系ポリマーへの転移をもたらし、これは、自発的に凝固し始めてポリマー湿潤ゲルを形成する。いくつかの実施形態では、会合性ポリマーおよび任意に1つ以上の界面活性剤の溶液は、湿潤ゲルの形成前に乾燥する必要がある場合がある。例えば、会合性ポリマーおよび任意に1つ以上の界面活性剤の溶液は、乾燥(例えば、炉内の配置および/または周囲温度の蒸発)、冷却、圧力の変化、またはそれらの組み合わせを通して湿潤ゲルに変換され得る。本明細書で使用される場合、「湿潤ゲル」は、会合性ポリマーおよび任意に1つ以上の界面活性剤の溶液が流体様状態から固体様状態に転移するときに産生される任意の材料を指す。ある特定の実施形態では、湿潤ゲルは、タフィー様の稠度を維持し、粘着性ではない。
湿潤ゲルは、得られる会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)、任意に1つ以上の界面活性剤、および溶媒を含む。一般に、湿潤ゲルは、約20重量%~約80重量%の会合性ポリマーを含む。一実施形態では、ポリマー湿潤ゲルは、約25重量%~約50重量%のポリマーを含む。ある特定の実施形態では、ポリマー湿潤ゲルは、約30重量%~約40重量%のポリマーを含む。
湿潤ゲルは、任意の好適なプロセスによって粉末に加工され得る。いくつかの実施形態では、湿潤ゲルは、湿潤ゲルを切断して顆粒を形成し、顆粒を乾燥させ、乾燥顆粒を変換して粉末を形成することによって、粉末に加工される。いくつかの実施形態では、湿潤ゲルは、湿潤ゲルを乾燥させ、乾燥湿潤ゲルを顆粒に切断し、顆粒を粉末に変換することによって、粉末に加工される。いくつかの実施形態では、湿潤ゲルは、湿潤ゲルを乾燥させ、乾燥湿潤ゲルを顆粒に切断し、顆粒を乾燥させ、乾燥顆粒を変換して粉末を形成することによって、粉末に加工される。湿潤ゲルは、任意の好適な方法によって切断され得る。ある特定の実施形態では、湿潤ゲルは、機械処理され(例えば、Retsch Mill Cutterを使用して)、湿潤ゲル顆粒を形成する。ある特定の実施形態では、湿潤ゲルは、潤滑剤を用いて切断される。潤滑剤は、任意の好適な潤滑剤(例えば、石油系潤滑剤)であり得る。湿潤ゲル顆粒は、任意の好適な方法によって粉末に変換され得る。いくつかの実施形態では、「顆粒を変換して粉末を形成すること」は、例えば、任意に顆粒をさらに乾燥させる、顆粒を粉砕する、または顆粒を乾燥および粉砕して粉末を産生するプロセスを指すが、変換は、他の処理ステップを含んでもよい。例えば、顆粒を粉末に変換することは、ふるい分けをさらに含むことができる。
粉末は、任意の好適な湿分含量を有することができる。一般に、水分含量は、約0重量%~約30重量%(例えば、約0.01重量%~約30重量%、約0.1重量%~約30重量%、または約1重量%~約30重量%)である。粉末のある特定の実施形態では、水分含量は、約0重量%~約25重量%(例えば、約0.01重量%~約25重量%、約0.1重量%~約25重量%、または約1重量%~約25重量%)である。粉末のある特定の実施形態では、水分含量は、約0重量%~約20重量%(例えば、約0.01重量%~約20重量%、約0.1重量%~約20重量%、約1重量%~約20重量%、約0.01重量%~約15重量%、約0.1重量%~約15重量%、約1重量%~約15重量%、約0.01重量%~約12重量%、約0.1重量%~約12重量%、約1重量%~約12重量%、約0.01重量%~約10重量%、約0.1重量%~約10重量%、または約1重量%~約10重量%)である。ある特定の実施形態では、水分含量は、約10重量%である。
粉末は、任意の好適な平均粒径(すなわち、平均粒子直径)を有することができる。平均粒径は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって決定され得る。一般に、平均粒径は、Horiba Laser Scattering Particle Size Distribution Analyzer LA-950によって決定される。粉末は、約1ミクロン以上、例えば、約10ミクロン以上、約20ミクロン以上、約50ミクロン以上、約100ミクロン以上、約200ミクロン以上、または約500ミクロン以上の平均粒径を有することができる。あるいは、または加えて、粉末は、約10,000ミクロン以下、例えば、約8,000ミクロン以下、約6,000ミクロン以下、約4,000ミクロン以下、または約2,000ミクロン以下の平均粒径を有することができる。したがって、粉末は、上記の終点うちののいずれか2つによって境界付けられた平均粒径を有することができる。粉末は、約1ミクロン~約10,000ミクロン、例えば、約1ミクロン~約8,000ミクロン、約1ミクロン~約6,000ミクロン、約1ミクロン~約4,000ミクロン、約1ミクロン~約2,000ミクロン、約10ミクロン~約2,000ミクロン、約20ミクロン~約2,000ミクロン、約50ミクロン~約2,000ミクロン、約100ミクロン~約2,000ミクロン、約200ミクロン~約2,000ミクロン、または約500ミクロン~約2,000ミクロンの平均粒径を有することができる。
粉末は、任意の好適な粒子形状を有することができる。いくつかの実施形態では、粉末粒子は、非球形である。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、粉末がゲル、スプレー、またはドラムベースのプロセスによって(例えば、切断および乾燥を介して)製造された場合、非球形粒子が一般に形成されると考えられている。いくつかの実施形態では、粉末粒子は、球形である。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、粉末がビーズベースのプロセスによって製造された場合、球形粒子が一般に形成されると考えられている。
いくつかの実施形態では、少なくとも300ミクロンの中央粒径の粉末は、25℃で1時間以内に、400rpmのケージスターラーによる撹拌で、水中最大20重量%の溶液として可溶性である。いくつかの実施形態では、少なくとも300ミクロンの中央粒径の粉末は、25℃で1時間以内に、400rpmのケージスターラーによる撹拌で、水中最大10重量%の溶液として可溶性である。ある特定の実施形態では、少なくとも300ミクロンの中央粒径の粉末は、25℃で1時間以内に、400rpmのケージスターラーによる撹拌で、水中最大5重量%の溶液として可溶性である。ある特定の実施形態では、少なくとも300ミクロンの中央粒径の粉末は、25℃で1時間以内に、400rpmのケージスターラーによる撹拌で、水中最大1重量%の溶液として可溶性である。いくつかの実施形態では、一般に、粉末が1つ以上の界面活性剤を含まない場合、少なくとも300ミクロンの中央粒径の粉末は、完全に溶解しないか、または水に難溶性である(すなわち、25℃で1時間以内に水中1重量%の溶液として完全に溶解しなかった)。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)および任意の界面活性剤(複数可)の濃度がそれらの臨界濃度未満に低下すると、化学的相互作用(例えば、ネットワーク化)が減少し、それにより活性ポリマー(すなわち、会合性ポリマー)を放出し、溶解度をさらに改善すると考えられている。本明細書で使用される場合、「臨界濃度」は、会合性ポリマーおよび界面活性剤(複数可)が溶液系から組織化されたネットワーク構造の維持に転移する濃度を指す。
得られる粉末は、任意の好適な固有粘度を有することができる。例えば、粉末は、約0.05dL/g~約7dL/g(例えば、約0.05dL/g~約6dL/g、約0.05dL/g~約5dL/g、約0.05dL/g~約4dL/g、約0.05dL/g~約3dL/g、約0.05dL/g~約2dL/g、約0.05dL/g~約1dL/g、約0.05dL/g~約0.5dL/g、約0.1dL/g~約7dL/g、約0.1dL/g~約6dL/g、または約0.5dL/g~約5dL/g)の固有粘度を有することができる。いくつかの実施形態では、粉末は、約0.1dL/g~約6の固有粘度を有する。ある特定の実施形態では、粉末は、約0.5dL/g~約5dL/gの固有粘度を有する。
固有粘度(「IV」)は、無限希釈、すなわち、粉末の濃度がゼロに等しい場合の限界に外挿された一連の換算比粘度(「RSV」)測定値によって定義される。RSVは、所与のポリマー濃度および温度で測定され、以下のように計算され、
式中、ηは、粉末溶液の粘度であり、η
0は、同じ温度での溶媒の粘度であり、tは、粉末溶液の溶出時間であり、T
0は、溶媒の溶出時間であり、cは、溶液中の粉末の濃度(G/dL)である。したがって、固有粘度は、dL/gによって定義される。変数tおよびt
0は、Cannon Ubbelohdeセミミクロ希釈粘度計(サイズ75)を30±0.02℃で用いて、1.0N硝酸ナトリウム溶液中にある粉末溶液および溶媒を使用して測定される。
得られる粉末は、任意の好適なハギンス定数を有することができる。例えば、得られる粉末は、約0.1~約20(例えば、約0.1~約15、約0.1~約10、約0.3~約10、約0.1~約5、約0.5~約20、約0.5~約10、約1~約20、約1~約10、または約1~約5)のハギンス定数を有することができる。いくつかの実施形態では、粉末は、粉末の異なる濃度によって決定されるように、約0.3~約10のハギンス定数を有することができ、濃度は、1.0N硝酸ナトリウム溶液中で約1.2~2.2の(t/t
0)の値を生成するように選択された。いくつかの実施形態では、粉末は、粉末の異なる濃度によって決定されるように、約0.3~約5のハギンス定数を有することができ、濃度は、1.0N硝酸ナトリウム溶液中で約1.2~2.2の(t/t
0)の値を生成するように選択された。ある特定の実施形態では、粉末は、粉末の異なる濃度によって決定されるように、約0.6~約3のハギンス定数を有し、濃度は、1.0N硝酸ナトリウム溶液中で約1.2~2.2の(t/t
0)の値を生成するように選択された。ハギンス定数は、以下のように計算される。
いくつかの実施形態では、粉末は、1つ以上の会合性モノマー単位、およびカチオン性モノマー単位、アニオン性モノマー単位、非イオン性モノマー単位、双性イオン性モノマー単位、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つから選択される1つ以上のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)と、任意に1つ以上の界面活性剤とを含み、会合性ポリマーは、約10kDa~約2,000kDaの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、粉末は、ポリマーネットワーク中で可逆的に会合される1つ以上の低分子量会合性ポリマーを含み、会合は、水性媒体中の希釈度または存在する界面活性剤の量によって制御可能である。
いくつかの実施形態では、粉末は、非イオン性界面活性剤と、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のカチオン性モノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、非イオン性界面活性剤と、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、非イオン性界面活性剤と、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、非イオン性界面活性剤と、VISIOMER(登録商標)モノマーC18PEG1105MAから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、式XIIの非イオン性界面活性剤と、VISIOMER(登録商標)モノマーC18PEG1105MAから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、PLURONIC(登録商標)F-127界面活性剤および/またはLutensolAT(登録商標)25界面活性剤と、VISIOMER(登録商標)モノマーC18PEG1105MAから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。
いくつかの実施形態では、粉末は、非イオン性界面活性剤と、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のアニオン性モノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、非イオン性界面活性剤と、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、非イオン性界面活性剤と、式IIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、非イオン性界面活性剤と、VISIOMER(登録商標)モノマーC18PEG1105MAから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、式XIIの非イオン性界面活性剤と、VISIOMER(登録商標)モノマーC18PEG1105MAから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、PLURONIC(登録商標)F-127界面活性剤および/またはLutensolAT(登録商標)25界面活性剤と、VISIOMER(登録商標)モノマーC18PEG1105MAから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。
いくつかの実施形態では、粉末は、カチオン性界面活性剤と、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のカチオン性モノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、カチオン性界面活性剤と、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、カチオン性界面活性剤と、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、カチオン性界面活性剤と、式VIIのMAPTAC-C12誘導体から誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、式IXのカチオン性界面活性剤と、式VIIのMAPTAC-C12誘導体から誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、セチルトリメチルアンモニウムクロリドおよび/またはヘキサデシルトリメチルアンモニウムp-トルエンスルホネートと、式VIIのMAPTAC-C12誘導体から誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。
いくつかの実施形態では、粉末は、カチオン性界面活性剤と、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のアニオン性モノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、カチオン性界面活性剤と、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、カチオン性界面活性剤と、式VIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、カチオン性界面活性剤と、式VIIのMAPTAC-C12誘導体から誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、式IXのカチオン性界面活性剤と、式VIIのMAPTAC-C12誘導体から誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、セチルトリメチルアンモニウムクロリドおよび/またはヘキサデシルトリメチルアンモニウムp-トルエンスルホネートと、式VIIのMAPTAC-C12誘導体から誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。
いくつかの実施形態では、粉末は、アニオン性界面活性剤と、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のカチオン性モノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、アニオン性界面活性剤と、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、アニオン性界面活性剤と、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、式Xのアニオン性界面活性剤と、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、ドデシル硫酸ナトリウムと、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびDMAEA.MCQから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。
いくつかの実施形態では、粉末は、アニオン性界面活性剤と、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、および追加のアニオン性モノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、アニオン性界面活性剤と、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、式Iのモノマーから誘導されるモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。いくつかの実施形態では、粉末は、アニオン性界面活性剤と、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、式Xのアニオン性界面活性剤と、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。ある特定の実施形態では、粉末は、ドデシル硫酸ナトリウムと、式VIIIのモノマーから誘導される会合性モノマー単位、アクリルアミドから誘導される追加のモノマー単位、およびアクリル酸ナトリウムから誘導される追加のモノマー単位を含む会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)とを含む。
粉末の個々の構成成分、例えば、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)および1つ以上の任意の界面活性剤は、本明細書に記載のパラメーターによって定義されるとおりである。
会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)の個々の構造、例えば、会合性ポリマー、ならびにカチオン性モノマー単位、アニオン性モノマー単位、非イオン性モノマー単位、双性イオン性モノマー単位、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つから選択される1つ以上のモノマー単位は、本明細書に記載のパラメーターによって定義されるとおりである。
1つ以上の界面活性剤の個々の構造は、本明細書に記載のパラメーターによって定義されるとおりである。
粉末の個々の構成成分の量、例えば、会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)および任意に1つ以上の界面活性剤の量は、本明細書に記載のパラメーターによって定義されるとおりである。
会合性ポリマー(例えば、ポリマー強度助剤)の個々のモノマー単位の量、例えば、1つ以上の会合性モノマー単位、ならびにカチオン性モノマー単位、アニオン性モノマー単位、非イオン性モノマー単位、双性イオン性モノマー単位、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つから選択される1つ以上のモノマー単位の量は、本明細書に記載のパラメーターによって定義されるとおりである。
ある特定の実施形態では、粉末の物理的特性は、本明細書に記載のパラメーターによって定義されるとおりである。
本発明は、以下の実施形態によってさらに例示される。
(1)低分子量ポリマー強度助剤を製紙プロセスに組み込む方法であって、紙シート前駆体を粉末で処理することを含み、粉末が、ポリマー強度助剤を含み、ポリマー強度助剤が、約10kDa~約2,000kDaの重量平均分子量を有する、方法。
(2)粉末が、抄紙機のウェットエンドの上流で紙シート前駆体に添加される、実施形態(1)に記載の方法。
(3)粉末が、抄紙機の原料調製セクションに添加される、実施形態(2)に記載の方法。
(4)粉末が、約1ミクロン~約10,000ミクロンの平均粒径を有する、実施形態(1)~(3)のいずれか1つに記載の方法。
(5)粉末が、約100ミクロン~約1,000ミクロンの平均粒径を有する、実施形態(4)に記載の方法。
(6)粉末が、紙シート前駆体を処理する前に約0.1重量%~約20重量%の含水量を有する、実施形態(1)~(5)のいずれか1つに記載の方法。
(7)粉末が、紙シート前駆体を処理する前に約0.1重量%~約12重量%の含水量を有する、実施形態(6)に記載の方法。
(8)粉末が、1つ以上の界面活性剤をさらに含む、実施形態(1)~(7)のいずれか1つに記載の方法。
(9)ポリマー強度助剤が、式AP
1の会合性ポリマー強度助剤であり、
式中、Eが、1つ以上の会合性モノマー単位であり、Fが、1つ以上の追加のモノマー単位であり、Gが、式Iの1つ以上の追加のモノマー単位であり、
式中、R
1が、HまたはC
1~C
4アルキルであり、各R
2が独立して、H、またはアルキル基、アリール基、フルオロアルキル基、もしくはフルオロアリール基であり、Hが任意に存在し、1つ以上のピペリジン-2,6-ジオン単位であり、1つ以上のピペリジン-2,6-ジオンが、追加のモノマー単位(「F」)のカルボニル上の式Iの追加のモノマー単位(「G」)のアクリルアミド窒素の環化により形成される、実施形態(1)~(8)のいずれか1つに記載の方法。
(10)粉末が、会合によりネットワーク化されたポリマー強度助剤と1つ以上の界面活性剤とを含む、実施形態(1)~(9)のいずれか1つに記載の方法。
(11)ポリマー強度助剤が、界面活性剤(複数可)に構造的に類似している1つ以上のモノマー単位を有する、実施形態(10)に記載の方法。
(12)ポリマー強度助剤が、約500kDa~約2,000kDaの重量平均分子量を有する、実施形態(1)~(11)のいずれか1つに記載の方法。
(13)粉末が、約0.05dL/g~約7dL/gの固有粘度を有する、実施形態(1)~(12)のいずれか1つに記載の方法。
(14)粉末が、約0.5dL/g~約5dL/gの固有粘度を有する、実施形態(13)に記載の方法。
(15)粉末が、約0.3~約10のハギンス定数を有する、実施形態(1)~(14)のいずれか1つに記載の方法。
(16)粉末が、約0.3~約5のハギンス定数を有する、実施形態(15)に記載の方法。
(17)粉末が、溶媒で湿潤されて湿潤粉末を形成する、実施形態(1)~(16)のいずれか1つに記載の方法。
(18)湿潤粉末が、25℃および1気圧(「atm」)の圧力における屈折率によって測定されるような完全溶解に達する前に、湿潤粉末が、紙シート前駆体に添加される、実施形態(17)に記載の方法。
(19)湿潤粉末が、25℃および1気圧(「atm」)における屈折率によって測定されるような完全溶解に達して、紙シート前駆体への添加中に添加導管内に粉末溶液を形成する、実施形態(17)に記載の方法。
(20)溶媒が、水である、実施形態(17)~(19)のいずれか1つに記載の方法。
(21)湿潤粉末が、紙シート前駆体を処理する前に約0.1重量%~約10重量%の粉末含量を有する、実施形態(17)~(20)のいずれか1つに記載の方法。
(22)湿潤粉末が、紙シート前駆体を処理する前に約0.2重量%~約3重量%の粉末含量を有する、実施形態(21)に記載の方法。
(23)低分子量ポリマーを工業プロセスに組み込む方法であって、工業プロセスの水性スラリーを粉末で処理することを含み、粉末が、ポリマーを含み、ポリマーが、約10kDa~約2,000kDaの重量平均分子量を有する、方法。
(24)粉末が、工業プロセスのプロセス流に添加される、実施形態(23)に記載の方法。
(25)粉末が、約1ミクロン~約10,000ミクロンの平均粒径を有する、実施形態(23)または(24)に記載の方法。
(26)粉末が、約100ミクロン~約1,000ミクロンの平均粒径を有する、実施形態(25)に記載の方法。
(27)粉末が、紙シート前駆体を処理する前に約0.1重量%~約20重量%の含水量を有する、実施形態(23)~(26)のいずれか1つに記載の方法。
(28)粉末が、紙シート前駆体を処理する前に約0.1重量%~約12重量%の含水量を有する、実施形態(27)に記載の方法。
(29)粉末が、23つ以上の界面活性剤をさらに含む、実施形態(1)~(28)のいずれか1つに記載の方法。
(30)ポリマーが、式AP
1の会合性ポリマーであり、
式中、Eが、1つ以上の会合性モノマー単位であり、Fが、1つ以上の追加のモノマー単位であり、Gが、式Iの1つ以上の追加のモノマー単位であり、
式中、R
1が、HまたはC
1~C
4アルキルであり、各R
2が独立して、H、またはアルキル基、アリール基、フルオロアルキル基、もしくはフルオロアリール基であり、Hが任意に存在し、1つ以上のピペリジン-2,6-ジオン単位であり、1つ以上のピペリジン-2,6-ジオンが、追加のモノマー単位(「F」)のカルボニル上の式Iの追加のモノマー単位(「G」)のアクリルアミド窒素の環化により形成される、実施形態(23)~(29)のいずれか1つに記載の方法。
(31)粉末が、会合によりネットワーク化されたポリマーと1つ以上の界面活性剤とを含む、実施形態(23)~(30)のいずれか1つに記載の方法。
(32)ポリマーが、界面活性剤(複数可)に構造的に類似している1つ以上のモノマー単位を有する、実施形態(31)に記載の方法。
(33)ポリマーが、約500kDa~約2,000kDaの重量平均分子量を有する、実施形態(23)~(32)のいずれか1つに記載の方法。
(34)粉末が、約0.05dL/g~約7dL/gの固有粘度を有する、実施形態(23)~(33)のいずれか1つに記載の方法。
(35)粉末が、約0.5dL/g~約5dL/gの固有粘度を有する、実施形態(34)に記載の方法。
(36)粉末が、約0.3~約10のハギンス定数を有する、実施形態(23)~(35)のいずれか1つに記載の方法。
(37)粉末が、約0.3~約5のハギンス定数を有する、実施形態(36)に記載の方法。
(38)粉末が、溶媒で湿潤されて湿潤粉末を形成する、実施形態(23)~(37)のいずれか1つに記載の方法。
(39)湿潤粉末が、25℃および1気圧(「atm」)の圧力における屈折率によって測定されるような完全溶解に達する前に、湿潤粉末が、工業プロセスに添加される、実施形態(38)に記載の方法。
(40)湿潤粉末が、25℃および1気圧(「atm」)における屈折率によって測定されるような完全溶解に達して、紙シート前駆体への添加中に添加導管内に粉末溶液を形成する、実施形態(38)に記載の方法。
(41)溶媒が、水である、実施形態(38)~(40)のいずれか1つに記載の方法。
(42)湿潤粉末が、水性スラリーを処理する前に約0.1重量%~約10重量%の粉末含量を有する、実施形態(38)~(41)のいずれか1つに記載の方法。
(43)湿潤粉末が、水性スラリーを処理する前に約0.2重量%~約3重量%の粉末含量を有する、実施形態(42)に記載の方法。
(44)工業プロセスが、鉱業である、実施形態(23)~(43)のいずれか1つに記載の方法。
(45)ポリマーが、廃水回収を改善する、実施形態(44)に記載の方法。
(46)工業プロセスが、織物工業である、実施形態(23)~(43)のいずれか1つに記載の方法。
(47)ポリマーが、布地の強度を改善する、実施形態(46)に記載の方法。
(48)工業プロセスが、製紙業である、実施形態(23)~(43)のいずれか1つに記載の方法。
(49)ポリマーが、紙シートの強度を改善する、実施形態(48)に記載の方法。
以下の実施例は、本発明をさらに例証するが、言うまでもなく、決してその範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
実施例1
対照として提供されるこの実施例は、会合性モノマー単位または界面活性剤を介したネットワーク化のない低分子量ポリマーによって示される、粉末に機械加工できないことに対する効果を実証する。
95/5mol%アクリルアミド/DMAEA.MCQを含むポリマー1(対照)を以下の方法で合成した。
95/5mol%アクリルアミド/DMAEA.MCQの34重量%モノマー混合物、アゾ開始剤、連鎖移動剤、緩衝剤、およびキレート剤を含有するpH2~5の1,000g水溶液を約-5℃に冷却し、窒素で脱気した。重合は、酸化還元剤の対で開始し、モノマーの変換が99.99%超に達するまで断熱的に進行して、1×106g/molの目標の分子量を得た。得られるポリマーゲルはあまりに軟質かつ粘着性であり、1500rpmのカッティングミル(Restch Mill Cutter)で1重量%(ポリマーゲルの重量に対して)の石油系潤滑剤を用いて処理することができなかった。得られるポリマーゲルをトレイ上で小片に手動で分割し、85℃の炉内で乾燥させて水分を除去し、次いで30℃の1.0N NaNO3溶液中、3.20dg/Lの固有粘度および0.31のハギンス定数を有する粉末に粉砕した。重量平均分子量を、得られるポリマーの加水分解(1時間、400rpmのケージスターラーを用い、pH12の0.1重量%NaOH溶液を使用)、続いてサイズ排除クロマトグラフィによって決定した。
表1に記載される結果から明らかなように、会合性モノマーを介した一時的なネットワーク化を欠く低分子量ポリマー1は、機械加工されて粉末を形成することができなかった。これは、軟質かつ粘着性のポリマーを手動で分割する必要がある手順によってさらに証明された。
実施例2
この実施例は、会合性モノマー単位および界面活性剤を介した一時的なネットワーク化を含む低分子量ポリマーによって示される、粉末に機械加工される能力に対する効果を実証する。
94.94/5/0.06mol%アクリルアミド/DMAEA.MCQ/C18PEG1105MAを含むポリマー2を以下の方法で合成した。
94.94/5/0.06mol%アクリルアミド/DMAEA.MCQ/C18PEG1105MAの34重量%モノマー混合物(VISIOMER(登録商標)モノマー;55%活性;Evonik Industries,Essen,Germany)、1重量%のPLURONIC(登録商標)F127界面活性剤(BASF Corporation,Florham Park,New Jersey)、アゾ開始剤、連鎖移動剤、緩衝剤、およびキレート剤を含有するpH2~5の1,000g水溶液を約-5℃に冷却し、窒素で脱気した。重合は、酸化還元剤の対で開始し、モノマーの変換が99.99%超に達するまで断熱的に進行して、1×106g/molの目標の分子量を得た。得られる湿潤ゲル(タフィー様の稠度を維持し、粘着性ではなかった)を1500rpmのカッティングミル(Retsch Mill Cutter)で1重量%(ポリマーゲルの重量に対して)の石油系潤滑剤を使用して処理して、顆粒を形成した。湿潤ゲル顆粒を85℃の炉内のメッシュトレイで乾燥させて湿分含量を約10重量%に減少させ、次いで30℃の1N NaNO3溶液中、2.91dg/Lの固有粘度および1.05のハギンス定数を有する粉末に粉砕した。重量平均分子量を、得られるポリマーの加水分解(1時間、400rpmのケージスターラーを用い、pH12の0.1重量%NaOH溶液を使用)、続いてサイズ排除クロマトグラフィによって決定した。
表1に記載される結果から明らかなように、一時的なネットワーク化を含む低分子量ポリマー2は、機械加工されて粉末を形成することが可能であった。これは、カッティングミルの使用が湿潤ゲルを加工することを可能にする手順によってさらに証明された。
実施例3
この実施例は、会合性モノマー単位および界面活性剤を介した一時的なネットワーク化を含む低分子量ポリマーによって示される、粉末に加工される能力に対する効果を実証する。
94.84/5/0.12mol%アクリルアミド/DMAEA.MCQ/C18PEG1105MAを含むポリマー3を以下の方法で合成した。
94.8/5/0.12 mol%アクリルアミド/DMAEA.MCQ/C18PEG1105MAの34重量%モノマー混合物(VISIOMER(登録商標)モノマー;55%活性;Evonik Industries,Essen,Germany)、1重量%のPLURONIC(登録商標)F127界面活性剤(BASF Corporation,Florham Park,New Jersey)、アゾ開始剤、連鎖移動剤、緩衝剤、およびキレート剤を含有するpH2~5の1,000g水溶液を約-5℃に冷却し、窒素で脱気した。重合は、酸化還元剤の対で開始し、モノマーの変換が99.99%超に達するまで断熱的に進行して、0.5×106g/molの目標の分子量を得た。得られる湿潤ゲル(タフィー様の稠度を維持し、粘着性ではなかった)を1500rpmのカッティングミル(Retsch Mill Cutter)で1重量%(ポリマーゲルの重量に対して)の石油系潤滑剤を使用して処理して、顆粒を形成した。湿潤ゲル顆粒を85℃の炉内のメッシュトレイで乾燥させて湿分含量を約10重量%に減少させ、次いで30℃の1N NaNO3溶液中、1.96dg/Lの固有粘度および1.36のハギンス定数を有する粉末に粉砕した。重量平均分子量を、得られるポリマーの加水分解(1時間、400rpmのケージスターラーを用い、pH12の0.1重量%NaOH溶液を使用)、続いてサイズ排除クロマトグラフィによって決定した。
表1に記載される結果から明らかなように、一時的なネットワーク化を含む低分子量ポリマー3は、機械加工されて粉末を形成することが可能であった。これは、カッティングミルの使用が湿潤ゲルを加工することを可能にする手順によってさらに証明された。
実施例4
この実施例は、会合性モノマー単位のみを介した(すなわち、モノマー相に界面活性剤をさらに含まない)一時的なネットワーク化を含む低分子量ポリマーによって示される、粉末に機械加工される能力に対する効果を実証する。
89.965/10/0.035 mol%アクリルアミド/DMAEA.MCQ/C18PEG1105MAを含むポリマー4を以下の方法で合成した。
89.965/10/0.035mol%アクリルアミド/DMAEA.MCQ/C18PEG1105MAの37重量%モノマー混合物(VISIOMER(登録商標)モノマー;55%活性;Evonik Industries,Essen,Germany)、アゾ開始剤、連鎖移動剤、緩衝剤、およびキレート剤を含有するpH2~5の1,000g水溶液を約-5℃に冷却し、窒素で脱気した。重合は、酸化還元剤の対で開始し、モノマーの変換が99.99%超に達するまで断熱的に進行して、1.0×106g/molの目標の分子量を得た。得られる湿潤ゲル(タフィー様の稠度を維持し、粘着性ではなかった)を1500rpmのカッティングミル(Retsch Mill Cutter)で1重量%(ポリマーゲルの重量に対して)の石油系潤滑剤を使用して辛うじて処理して、顆粒を形成した。湿潤ゲル顆粒を85℃の炉内のメッシュトレイで乾燥させて湿分含量を約10重量%に減少させ、次いで粉末に粉砕した。得られる粉末は、粉末の屈折率を1.5000に設定したHoriba Laser Scattering Particle Size Distribution Analyzer LA-950を使用して測定したように、568.9ミクロンの中央粒径を有した(平均粒径は634.4であった)。粉末は、1時間以内に、400rpmのケージスターラーの撹拌で、合成水道水中1重量%溶液として完全には溶解しなかった。合成水道水中1重量%溶液としての粉末は、30rpmのSpindle 62を備えたBrookfield Model DV-E Viscometerで測定したように、744cpsの粘度を有した。重量平均分子量を、得られるポリマーの加水分解(1時間、400rpmのケージスターラーを用い、pH12の0.1重量%NaOH溶液を使用)、続いてサイズ排除クロマトグラフィによって決定した。
表2に記載される結果から明らかなように、界面活性剤を含まない低分子量ポリマー4は、機械加工されて粉末を形成することが辛うじて可能であった。得られる粉末は、水に難溶性であった(すなわち、1時間以内に、400rpmのケージスターラーの撹拌で、地元の水道水中1重量%溶液として完全には溶解しなかった)。
実施例5
この実施例は、会合性モノマー単位および界面活性剤を介した一時的なネットワーク化を含む低分子量ポリマーによって示される、粉末に機械加工される能力に対する効果を実証する。
89.965/10/0.035 mol%アクリルアミド/DMAEA.MCQ/C18PEG1105MAを含むポリマー5を以下の方法で合成した。
89.965/10/0.035mol%アクリルアミド/DMAEA.MCQ/C18PEG1105MAの37重量%モノマー混合物(VISIOMER(登録商標)モノマー;55%活性;Evonik Industries,Essen,Germany)、1重量%のLutensolAT(登録商標)25界面活性剤、またはエトキシ化(25mol EO)C16~18脂肪酸アルコール(BASF Corporation,Florham Park,New Jersey)、アゾ開始剤、連鎖移動剤、緩衝剤、およびキレート剤を含有するpH2~5の1,000g水溶液を約-5℃に冷却し、窒素で脱気した。重合は、酸化還元剤の対で開始し、モノマーの変換が99.99%超に達するまで断熱的に進行して、1.0×106g/molの目標の分子量を得た。得られる湿潤ゲル(タフィー様の稠度を維持し、粘着性ではなかった)を1500rpmのカッティングミル(Retsch Mill Cutter)で1重量%(ポリマーゲルの重量に対して)の石油系潤滑剤を使用して処理して、顆粒を形成した。湿潤ゲル顆粒を85℃の炉内のメッシュトレイで乾燥させて湿分含量を約10重量%に減少させ、次いで粉末に粉砕した。得られる粉末は、粉末の屈折率を1.5000に設定したHoriba Laser Scattering Particle Size Distribution Analyzer LA-950を使用して測定したように、559.7ミクロンの中央粒径を有した(平均粒径は609.3であった)。粉末は、1時間以内に、400rpmのケージスターラーの撹拌で、合成水道水中1重量%溶液として完全に溶解した。合成水道水中1重量%溶液としての粉末ポリマーは、30rpmのSpindle 62を備えたBrookfield Model DV-E Viscometerで測定したように、317cpsの粘度を有した。重量平均分子量を、得られるポリマーの加水分解(1時間、400rpmのケージスターラーを用い、pH12の0.1重量%NaOH溶液を使用)、続いてサイズ排除クロマトグラフィによって決定した。ポリマー5の構造を13C NMR分光法(図1)によってさらに分析して、ポリマー中に存在するピペリジン-2,6-ジオンの量を定量化した。13C NMR試料を重水中で調製し、Z勾配および広帯域10mmプローブを備えたAgilent Inova 500Mhz分光計を使用して、炭素スペクトルを得た。
表2に記載される結果から明らかなように、界面活性剤を含む低分子量ポリマー5は、容易に機械加工されて粉末を形成した。加えて、2.2重量%の界面活性剤を含む得られる粉末は、1時間以内に、400rpmのケージスターラーの撹拌で、地元の水道水中1重量%溶液として完全に可溶性であった。
加えて、ピペリジン-2,6-ジオンモノマー単位の存在は、13C NMRスペクトルで177ppmに特徴的ピークを有する13C NMR分光法によって検証され得る(図1)。ピペリジン-2,6-ジオンモノマー単位の相対量は、177ppmのピークの積分、続いて他のモノマー単位を示す他の13C NMRシグナルの積分との比較によって定量化され得る。統合分析は、ポリマー5が7.8/90/2.1mol%のDMAEA.MCQ-アクリルアミド-ピペリジン-2,6-ジオンを含むことを実証する。会合性モノマー単位は、会合性モノマー単位の特徴的ピークが13C NMR分光法によって見えないくらい低い濃度で存在することに留意されたい。
実施例6
対照として提供されるこの実施例は、会合性モノマー単位または界面活性剤を介したネットワーク化のない低分子量ポリマーによって示される、粉末に機械加工できないことに対する効果を実証する。
50/50mol%アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムを含むポリマー6(対照)を以下の方法で合成した。
50/50mol%アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムの37重量%モノマー混合物、アゾ開始剤、連鎖移動剤、およびキレート剤を含有する中性pHの1,000g水溶液を約-5℃に冷却し、窒素で脱気した。重合は、酸化還元剤の対で開始し、モノマーの変換が99.99%超に達するまで断熱的に進行して、1.0×106g/molの目標の分子量を得た。得られるポリマー湿潤ゲルはあまりに軟質かつ粘着性であり、1500rpmのカッティングミル(Retsch Mill Cutter)で1重量%(ポリマーゲルの重量に対して)の石油系潤滑剤を用いて処理することができなかった。得られる湿潤ゲルをトレイ上で小片に手動で分割し、85℃の炉内で乾燥させて水分を除去し、次いで30℃の1N NaNO3溶液中、5.80dg/Lの固有粘度および0.24のハギンス定数を有する粉末に粉砕した。重量平均分子量を、サイズ排除クロマトグラフィによって決定した。
表3に記載される結果から明らかなように、会合性モノマー単位を介した一時的なネットワーク化を欠く低分子量ポリマー6は、機械加工されて粉末を形成することができなかった。これは、軟質かつ粘着性のポリマーを手動で分割する必要がある手順によってさらに証明された。
実施例7
この実施例は、会合性モノマー単位および界面活性剤を介した一時的なネットワーク化を含む低分子量ポリマーによって示される、粉末に機械加工される能力に対する効果を実証する。
49.9/50/0.1mol%アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム/MAPTAC-C12誘導体を含むポリマー7を以下の方法で合成した。
49.9/50/0.1mol%アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム/MAPTAC-C12誘導体の37重量%モノマー混合物、0.5重量%のヘキサデシルトリメチルアンモニウムp-トルエンスルホネート(Sigma-Aldrich,St.Louis,MO)、アゾ開始剤、連鎖移動剤、およびキレート剤を含有する中性pHの1,000g水溶液を約-5℃に冷却し、窒素で脱気した。重合は、酸化還元剤の対で開始し、モノマーの変換が99.99%超に達するまで断熱的に進行して、1.0×106g/molの目標の分子量を得た。得られる湿潤ゲル(タフィー様の稠度を維持し、粘着性ではなかった)を1500rpmのカッティングミル(Retsch Mill Cutter)で1重量%(ポリマーゲルの重量に対して)の石油系潤滑剤を使用して処理して、顆粒を形成した。湿潤ゲル顆粒を85℃の炉内のメッシュトレイで乾燥させて湿分含量を約10重量%に減少させ、次いで粉末に粉砕した。得られる粉末は、粉末の屈折率を1.5000に設定したHoriba Laser Scattering Particle Size Distribution Analyzer LA-950を使用して測定したように、357.1ミクロンの中央粒径を有した(平均粒径は420.1であった)。粉末は、30℃の1.0N NaNO3溶液中、5.83dg/Lの固有粘度および0.84のハギンス定数を有した。粉末は、1時間以内に、400rpmのケージスターラーの撹拌で、合成水道水中1重量%溶液として完全に溶解した。合成水道水中1重量%溶液としての粉末は、30rpmのSpindle 63を備えたBrookfield Model DV-E Viscometerで測定したように、1976cpsの粘度を有した。重量平均分子量を、代替ポリマー6を使用したサイズ排除クロマトグラフィによって決定した。
表3に記載される結果から明らかなように、界面活性剤を含む低分子量ポリマー7は、容易に機械加工されて粉末を形成した。加えて、表4は、1.3重量%の界面活性剤を含む得られる粉末が1時間以内に、400rpmのケージスターラーの撹拌で、地元の水道水中1重量%溶液として完全に可溶性であったことを示す。
実施例8
この実施例は、会合性モノマー単位および界面活性剤を介した一時的なネットワーク化を含む低分子量ポリマーによって示される、粉末に機械加工される能力に対する効果を実証する。
89.9/10/0.1mol%アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム/MAPTAC-C12誘導体を含むポリマー8を以下の方法で合成した。
89.9/10/0.1mol%アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム/MAPTAC-C12誘導体の33重量%モノマー混合物、0.5重量%のヘキサデシルトリメチルアンモニウムp-トルエンスルホネート(Sigma-Aldrich,St.Louis,MO)、アゾ開始剤、連鎖移動剤、およびキレート剤を含有する中性pHの1,000g水溶液を約-5℃に冷却し、窒素で脱気した。重合は、酸化還元剤の対で開始し、モノマーの変換が99.99%超に達するまで断熱的に進行して、1.0×106g/molの目標の分子量を得た。得られる湿潤ゲル(タフィー様の稠度を維持し、粘着性ではなかった)を1500rpmのカッティングミル(Retsch Mill Cutter)で1重量%(ポリマーゲルの重量に対して)の石油系潤滑剤を使用して処理して、顆粒を形成した。湿潤ゲル顆粒を85℃の炉内のメッシュトレイで乾燥させて湿分含量を約10重量%に減少させ、次いで粉末に粉砕した。得られる粉末は、粉末の屈折率を1.5000に設定したHoriba Laser Scattering Particle Size Distribution Analyzer LA-950を使用して測定したように、396.2ミクロンの中央粒径を有した(平均粒径は463.6であった)。粉末は、30℃の1N NaNO3溶液中、3.49dg/Lの固有粘度および2.49のハギンス定数を有した。粉末は、1時間以内に、400rpmのケージスターラーの撹拌で、合成水道水中1重量%溶液として完全に溶解した。水道水中1重量%溶液としての粉末は、30rpmのSpindle 63を備えたBrookfield Model DV-E Viscometerで測定したように、2748cpsの粘度を有した。重量平均分子量を、MAPTAC-C12誘導体の非存在下で90/10mol%アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムを含有する同じ合成手順で形成された代替ポリマーを使用したサイズ排除クロマトグラフィによって決定した。
表3に記載される結果から明らかなように、界面活性剤を含む低分子量ポリマー8は、容易に機械加工されて粉末を形成した。加えて、表4は、1.3重量%の界面活性剤を含む得られる粉末が1時間以内に、400rpmのケージスターラーの撹拌で、地元の水道水中1重量%溶液として完全に可溶性であったことを示す。
実施例9
この実施例は、会合性モノマーのみを介した(すなわち、モノマー相に界面活性剤をさらに含まない)一時的なネットワーク化を含む低分子量ポリマーによって示される、粉末に機械加工される能力に対する効果を実証する。
49.9/50/0.1mol%アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム/MAPTAC-C12誘導体を含むポリマー9を以下の方法で合成した。
49.9/50/0.1mol%アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム/MAPTAC-C12誘導体の37重量%モノマー混合物、アゾ開始剤、連鎖移動剤、およびキレート剤を含有する中性pHの1,000g水溶液を約-5℃に冷却し、窒素で脱気した。重合は、酸化還元剤の対で開始し、モノマーの変換が99.99%超に達するまで断熱的に進行して、1.0×106g/molの目標の分子量を得た。得られる湿潤ゲル(タフィー様の稠度を維持し、粘着性ではなかった)を1500rpmのカッティングミル(Retsch Mill Cutter)で1重量%(ポリマーゲルの重量に対して)の石油系潤滑剤を使用して処理して、顆粒を形成した。湿潤ゲル顆粒を85℃の炉内のメッシュトレイで乾燥させて水分を除去し(すなわち、約10重量%の湿分含量を達成し)、次いで粉末に粉砕した。得られる粉末は、粉末の屈折率を1.5000に設定したHoriba Laser Scattering Particle Size Distribution Analyzer LA-950を使用して測定したように、385.4ミクロンの中央粒径を有した(平均粒径は446.4であった)。粉末は、30℃の1N NaNO3溶液中、5.84dg/Lの固有粘度および0.98のハギンス定数を有した。粉末ポリマーは、1時間以内に、400rpmのケージスターラーの撹拌で、合成水道水中1重量%溶液として完全には溶解しなかった。合成水道水中1重量%溶液としての粉末は、30rpmのSpindle 63を備えたBrookfield Model DV-E Viscometerで測定したように、1588cpsの粘度を有した。重量平均分子量を、代替ポリマー6を使用したサイズ排除クロマトグラフィによって決定した。
表4に記載される結果から明らかなように、界面活性剤を含まない低分子量ポリマー9は、機械加工されて粉末を形成することが可能であった。得られる粉末は、水に難溶性であった(すなわち、1時間以内に、400rpmのケージスターラーの撹拌で、地元の水道水中1重量%溶液として完全には溶解しなかった)。
実施例10
この実施例は、会合性モノマー単位および界面活性剤を介してネットワーク化された会合性ポリマー強度助剤(複数可)を含む粉末で処理された紙のシートによって示される、紙の乾燥強度に対する効果を実証する。
ポリマー2(実施例2に従って調製)およびポリマー3(実施例3に従って調製)を水中に溶解し、セルロース繊維スラリーに様々な濃度で投入した。次いで、処理された繊維をハンドシート型に添加し、スクリーンを通して排出して、湿潤繊維パッドを形成した。パッドをスクリーンから漉き、押圧し、乾燥させて、完成した紙シートを得た。引張強度および圧縮強度についてシートを試験し、結果を図2および図3のそれぞれに記載した。加えて、確立された市販の紙力増強剤であるNalco 64114(すなわち、グリオキシル化ポリアクリルアミドポリマー)についての引張強度および圧縮強度の結果が比較のために提供される。
図2および図3によって実証されるように、ポリマー2およびポリマー3は、十分な強度特性を示し、引張強度および圧縮強度の両方において、標準のNalco 64114(すなわち、グリオキシル化ポリアクリルアミドポリマー)(対照)より優れている。
実施例11
この実施例は、会合性モノマー単位および界面活性剤を介してネットワーク化された会合性ポリマー強度助剤(複数可)を含む粉末で処理された紙のシートによって示される、紙の乾燥強度に対する効果を実証する。
ポリマー1(実施例1に従って調製された対照)およびポリマー2(実施例2に従って調製)を水中に溶解し、セルロース繊維スラリーに様々な濃度で投入した。次いで、処理された繊維をハンドシート型に添加し、スクリーンを通して排出して、湿潤繊維パッドを形成した。パッドをスクリーンから漉き、押圧し、乾燥させて、完成した紙シートを得た。引張強度についてシートを試験し、結果を図4に記載した。
図4によって実証されるように、ポリマー2は、会合性モノマー単位を介したネットワーク化を欠いた低分子量ポリマー1(対照)と比べて、改善された引張強度を示した。
実施例12
この実施例は、会合性モノマー単位および界面活性剤を介してネットワーク化された会合性ポリマー強度助剤(複数可)を含む粉末で処理された段ボール箱片を使用して、実験室規模の破砕機モデルシステムを用いて製造された紙シートによって示される紙の乾燥強度に対する効果を実証する。
0、3、および6lbs/トンの使用量で、段ボール箱片および高温の水道水を含む実験室規模の破砕機に粉末を添加した。破砕機は、抄紙機のリファイナーと同様に、高い剪断を使用してボール紙片をパルプ化した。次いで、処理された繊維をハンドシート型に添加し、スクリーンを通して排出して、湿潤繊維パッドを形成した。パッドをスクリーンから漉き、押圧し、乾燥させて、完成した紙シートを得た。破裂および圧縮強度についてシートを試験した(図5および図6)。加えて、確立された市販のポリマー強度助剤である、完全に溶解した溶液系Nalco 64114(すなわち、グリオキシル化ポリアクリルアミドポリマー)(対照)についての破裂および圧縮強度の結果が比較のために提供される。
図5および図6によって実証されるように、粉末は、3および6lbs/トンの使用量でグリオキシル化ポリアクリルアミドNalco 64114と同様の破裂および圧縮強度を示す。
実施例13
この実施例は、25℃、1気圧(「atm」)の圧力でRM50屈折計(Mettler Toledo)によって測定されるような一連の会合性ポリマー強度助剤溶液の屈折率を実証する。
粉末および水の混合物が100メッシュのスクリーンを容易に通過することができ、微量の不溶性ゲル残留物(添加された元の粉末の0.05重量%未満)がスクリーン上に残るまで、400~800rpmのケージスターラーを用いて剪断下で、計量した量の粉末および計量した量の水を混合することによって、既知の濃度の完全に溶解した会合性ポリマー強度助剤溶液を得た。得られる濾過された会合性ポリマー強度助剤溶液のアリコートをRM50屈折計(Mettler Toledo)のセル内に配置し、屈折率を記録した。会合性ポリマー強度助剤溶液の異なる濃度について手順を繰り返し、屈折率を濃度の関数としてプロットした。
図7によって実証されるように、会合性ポリマー強度助剤溶液の屈折率は、会合性ポリマー強度助剤濃度と線形に相関している。したがって、溶液中の会合性ポリマー強度助剤の濃度を推定するために、屈折率較正曲線が使用され得る。
実施例14
この実施例は、屈折率によって測定されるような粉末懸濁液(1重量%)の混合進行を実証する。
計量した量の粉末を計量した量の水(1重量%の粉末含量)中に手動で、または粉末フィーダー、例えば、Norchem POWDERCAT(商標)フィーダー(Norchem Industries,Mokena,IL)を用いて分散させることによって、粉末懸濁液を得た。懸濁液の小アリコートを1分間隔で100メッシュのスクリーンを通して濾過して、未溶解の粉末を除去した。RM50屈折計(Mettler Toledo)を使用して濾液の屈折率を測定し、屈折率を記録した。溶液中の溶解した会合性ポリマー強度助剤の濃度を、実施例13および図7に概説される較正曲線を使用して決定した。粉末懸濁液の混合進行を決定するために、屈折率(または会合性ポリマー強度助剤濃度)を時間の関数としてプロットした。
図8によって実証されるように、1重量%の粉末懸濁液の混合曲線は、約15分の混合において約1.33425の屈折率でプラトーになる。したがって、1重量%の粉末懸濁液は、この実施例によって、約15分の混合までは懸濁液(またはスラリー)であり、いったんプラトーに達すると溶液であるとみなされ得る。
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