JP7299116B2 - 車両パネル構造およびその製造方法 - Google Patents

車両パネル構造およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両パネル構造およびその製造方法関し、特に、パネル同士の間に充填材が充填される車両パネル構造およびその製造方法に関する。
従来の発泡材を用いた車体の構造として、図12に示す構造が知られている。図12(A)は、従来における発泡材の充填前の車両構成部材を説明する断面図である。図12(B)は、従来における発泡材の充填後の車両構成部材を説明する断面図である。
図12(A)に示す如く、車両構成部材100は、アウタパネル101と、補強部材の一例としてのリンフォース102と、インナパネル103と、を有している。そして、アウタパネル101は、開口側が車内方向側に向いた断面ハット形状の板金製の部材である。リンフォース102は、アウタパネル101の車内方向側に配置され、開口側が車内方向側に向いた断面ハット形状の板金製の部材である。インナパネル103は、リンフォース102の車内方向側に配置された板金製の平板状の部材である。
また、アウタパネル101とリンフォース102との間には、断面が、大凡U字形状の閉空間104が形成され、リンフォース102とインナパネル103との間には、大凡台形形状の閉空間105が形成されている。そして、リンフォース102には、注入口106及び排出口107が形成され、インナパネル103には、挿入口108が形成されている。
図12(B)に示す如く、二液を混合して反応を開始させた発泡材109を吐出する吐出器110をインナパネル103の挿入口108から閉空間105内へと挿入する。その後、吐出器110の先端をアウタパネル101の注入口106へと配置し、閉空間104内へと発泡材109を充填する。そして、閉空間104が、発泡材109にて充填されると共に、車両構成部材100のフランジ部111も発泡材109により強固に接合される(特許文献1)。
特許第6365152号公報
図12(B)に示すように、閉空間104が発泡材109に充填されることで、車両構成部材100の強度が向上される。しかしながら、吐出器110を用いて発泡材109を閉空間104に充填する充填方法では、注入口106と吐出器110との間に間隙が存在することから、その間隙から発泡材109が漏出し、閉空間104の内部に十分に発泡材109を充填することが簡単ではない課題があった。
また、注入口106と吐出器110との間にノズル状部材を配設した状態で、吐出器110から閉空間104に発泡材109を注入すれば、発泡材109の漏出を抑制した充填作業を行うことができる。ところが、ノズル状部材をリンフォース102の内部に残存させると、アウタパネル101に外部から衝撃が作用する衝突が発生した場合、ノズル状部材が車両の内部に向かって突入し、乗員に悪影響を及ぼしてしまう恐れがあった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、衝突事故が発生した際に、充填作業に用いるノズル部が車体内側に突入することを防止することができる車両パネル構造およびその製造方法を提供することにある。
本発明の請求項1に記載された発明は、車両外側から、第1パネルと、第2パネルと、を有するパネル部と、前記第1パネルと前記第2パネルとの間に形成された空間と、前記空間に充填された充填材と、前記第2パネルを開口することで形成された開口部と、前記開口部に取り付けられ、前記空間と連続する前記充填材が充填されたノズル部と、を具備し、前記ノズル部は、前記第2パネルに対して傾斜して取り付けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載された発明では、前記パネル部は、前記第2パネルの車両内側に、第3パネルを有し、前記ノズル部の内側端部を、前記第3パネルよりも車両外側に配置することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載された発明では、前記ノズル部と前記第3パネルとの間に、キャップを配設することを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載された発明では、前記パネル部は、車体のピラーを構成することを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載された発明では、前記ノズル部の、前記第2パネルに接近する側に、脆弱部を形成することを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載された発明では、前記ノズル部は、車両内側に向かって下方に傾斜することを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載された発明は、車両外側から第1パネルと第2パネルとを有し、前記第1パネルと前記第2パネルとの間に空間が形成されたパネル部を準備し、前記第2パネルに形成された開口部に、前記第2パネルに対して傾斜した状態でノズル部を取り付ける工程と、前記ノズル部を経由して、前記パネル部の前記空間に充填材を注入する工程と、を具備し、前記充填材を注入する工程では、前記ノズル部の内部まで前記充填材を注入することを特徴とする。
また、本発明の請求項8に記載された発明では、前記充填材を注入する工程では、前記ノズル部に配設されたキャップを経由して、前記充填材を前記空間に導入することを特徴とする。
本発明の請求項1に記載された発明によれば、ノズル部が第2パネルに対して傾斜して取り付けられていることで、車両衝突事故が発生した際に、ノズル部と第2パネルとの接続部でノズル部が折れ曲がり、ノズル部が突起状態のまま車両内側に向かって突入することを防止することができる。
本発明の請求項2に記載された発明によれば、ノズル部の内側端部が、第3パネルよりも外側に配置されることで、衝突事故発生時に、ノズル部の内側端部が、第3パネルに当接することで曲折し、ノズル部の車両内部への突入を防止できる。
本発明の請求項3に記載された発明によれば、衝突事故が発生した際に、キャップが第2パネルから外れるので、事故発生時おけるノズル部の内部突入を防止する効果を顕著にできる。
本発明の請求項4に記載された発明によれば、ピラーに他車両が衝突する側方衝突が発生した場合であっても、ノズル部が乗員の頭部に悪影響を与えることを防止できる。
本発明の請求項5に記載された発明によれば、ノズル部に脆弱部を形成することで、衝突事故発生時に脆弱部を起点としてノズル部を倒すことができ、ノズル部が車体内部に入り込むことを防止できる。
本発明の請求項6に記載された発明によれば、衝突事故発生時にノズル部を容易に変形させ、ノズル部が車両内側に突入することを防止できる。
本発明の請求項7に記載された発明によれば、第1パネルと第2パネルとの間の空間に充填材を注入する際に、第2パネルに取り付けられたノズル部を経由して注入作業を行うことで、係る注入作業を容易に行うことができる。更に、充填材を注入する工程では、ノズル部の内部まで充填材を注入することで、第1パネルと第2パネルとの間の空間に確実に充填材を充填することができる。また、ノズル部が第2パネルに対して傾斜して取り付けられていることで、車両衝突事故が発生した際に、ノズル部と第2パネルとの接続部でノズル部が折れ曲がり、ノズル部が突起状態のまま車両内側に向かって進行することを防止することができる。
本発明の請求項8に記載された発明によれば、ノズル部にキャップが介在することで、液状または泡状の充填材が外部に漏出することを防止することができる。
本発明の実施形態に係る車両パネル構造が採用された車両を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両パネル構造を示す側面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る車両パネル構造を示す断面図であり、(B)はノズル部を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るノズル部がとりつけられる部分を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る車両パネル構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るノズル部が、衝突事故発生時に曲折している状況を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る車両パネル構造の製造方法を示す断面図である。 本発明の他形態に於いて、ノズル部がとりつけられる部分を示す拡大断面図である。 本発明の他形態に於いて、車両パネル構造を示す断面図である。 本発明の他形態に於いて、ノズル部が衝突事故発生時に曲折している状況を示す断面図である。 本発明の他形態に於いて、車両パネル構造の製造方法を示す断面図である。 従来の車両構成部材を説明する(A)断面図、(B)断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る車体の車両パネル構造10を図面に基づき詳細に説明する。尚、本実施形態の説明の際には、同一の部材には原則として同一の符番を用い、繰り返しの説明は省略する。また、以下の説明では上下前後左右の各方向を用いるが、左右とは車両11を正面から見た場合の左右を示している。更に、以下の説明では、車両パネル構造10として、センターピラー15を例示するが、車両パネル構造10としては、フロントピラー16、リアピラー17または車両11の他部位を採用することもできる。
図1は、本実施形態の車両パネル構造10が採用された車両11を説明する斜視図である。車両11の車体フレームは、所定形状にプレス加工された複数の鋼板を溶接等することで組み付けられている。車両11の車幅方向の左右両端部には、その上端側にルーフサイドレール13が配設され、その下端側にサイドシル14が配設されている。そして、本実施形態の車両パネル構造10の一例として、センターピラー15があり、センターピラー15の上端は、ルーフサイドレール13に固定され、センターピラー15の下端は、サイドシル14に固定されている。
図2では、センターピラー15を車外側から見た状態を示している。センターピラー15では、上方部分に開口部24が形成されている。開口部24は、後述するように、充填材23を注入するための開口である。また、上下方向に於いて、開口部24の上下方向の位置は、車両11に搭乗する乗員の頭部の位置と略一致している。
図3(A)は、図2の切断面線A-Aに於ける断面図である。図3(B)はノズル部25を示す斜視図である。図3(A)では、左方側が車両内側であり、右方側が車両外側である。
図3(A)を参照して、車両パネル構造10には、車両外側から、第1パネル18、第2パネル19および第3パネル20から成るパネル部21が形成されている。第1パネル18は、車両11の意匠面を構成する塗装が施された金属板または樹脂板であり、アウタパネルとも称されている。第2パネル19および第3パネル20は、車両の内側に配置される金属板または樹脂板であり、インナパネルと称される。
第1パネル18と第2パネル19とは互いに接近して配置されており、両者の間に空間22が形成されている。空間22には充填材23が充填されている。充填材23としては、例えば、ウレタン樹脂等から成る発泡樹脂が採用される。空間22に充填材23を充填することで、遮音効果および補強効果が得られる。即ち、空間22に充填された充填材23が、外部から車室に侵入しようとする音を減衰することで、車室内の静寂生を向上することができる。また、空間22に充填材23が充填されることで、第1パネル18の機械的強度を十分に発揮でき、車両パネル構造10に側方から他車が衝突する衝突事故が発生した際に、各パネルの変形を抑制し、車両パネル構造10の車両内側への衝突変形を防止し、衝突から乗員を保護することができる。
第2パネル19を部分的に略円形に開口することで開口部24が形成されている。また、開口部24が形成される部分の第2パネル19は、車両内側に向かって凸形状とされている。ノズル部25は、第2パネル19と第3パネル20との間に配置されており、車両内側から開口部24に取り付けられている。また、第3パネル20の左方側には、車両の内装部材や、シートベルトの巻き取り機構等が備えられている。
第3パネル20を開口することで、開口部28が形成されている。開口部28には、後述するノズル部25の内側開口252が接近している。車両を製造する際の充填材23を充填する工程に於いて、第3パネル20の開口部28およびノズル部25を経由して、充填材23が空間22に充填される。
図3(B)を参照して、ノズル部25は、略円筒状を成すように一体成型された樹脂製部材であり、外側開口251および内側開口252を有している。また、外側開口251の近傍に係止部253が形成されている。係止部253は、ノズル部25を全周に渡って鍔状に延出させた部位である。外側開口251は、上記した第2パネル19の開口部24に接続し、内側開口252は第3パネル20の開口部28に面する。また、ノズル部25の係止部253は、開口部24の周囲に於いて、第2パネル19に車両内側から当接する。更に、係止部253の近傍において、ノズル部25を全周的に肉薄化することで脆弱部27が形成されている。
再び図3(A)を参照して、ノズル部25の内側開口252は、第3パネル20よりも車両外側に配置されている。係る構成により、後述する車両衝突が発生した際に、ノズル部25の内側開口252が、第3パネル20の開口部28に引っかかることがなく、ノズル部25が下方に向かって倒れるようになる。
図4を参照して、上記したノズル部25と第2パネル19との関連構成を詳述する。図4はノズル部25を示す側面である。
ノズル部25は第1パネル18および第2パネル19に対して傾斜するように取り付けられており、具体的には、ノズル部25は車両内側に向かって下方に傾斜している。ノズル部25を傾斜させることで、側面衝突が発生した際に作用する衝撃により、ノズル部25を確実に曲折させ、ノズル部25が車両内側に突起した状態のままで車室内に突入することを防止できる。
また、ノズル部25には、脆弱部27が形成されている。脆弱部27は、ノズル部25を部分的に脆弱化した部位である。脆弱部27は、ノズル部25の全周に渡って形成されても良いし、ノズル部25の部分的に形成されても良い。例えば、ノズル部25が第2パネル19に接続する部分に於いて、鈍角側、即ち紙面上に於いて上方部分に、脆弱部27を形成しても良い。このようにすることで、側面衝突時に於いて、脆弱部27が起点となりノズル部25が破断し、ノズル部25が突起状態で車室内に突入することを防止できる。
図5を参照して、車両パネル構造10の断面形状を説明する。図5は図3(A)の切断面線B-Bに於ける断面である。
上記したように、車両パネル構造10は、車両外側から、第1パネル18、第2パネル19および第3パネル20を有しており、第1パネル18と第2パネル19との間に形成される空間22に充填材23が充填されている。また、第2パネル19の開口部24に取り付けられたノズル部25にも充填材23が充填されている。また、ノズル部25の係止部253は、開口部24の周囲に於いて、第2パネル19に車両内側から当接している。係る構成により、開口部24に対してノズル部25を正確に配置することができる。
図6を参照して、側面衝突が発生した際にノズル部25が曲折する事項を説明する。図6は、側面衝突が発生した際のノズル部25等の状況を示す断面図である。ここでは、衝突により変形した部材を実線で示し、衝突前の部材を点線で示している。
側面衝突が発生すると、車両外側から入力する衝突エネルギーにより、第1パネル18および第2パネル19が車両内側に向かって変形する。そのようになると、第2パネル19に車両内側から取り付けられているノズル部25にも衝突エネルギーが作用する。
上記したように、ノズル部25は第1パネル18および第2パネル19に対して傾斜するように配設されている。また、ノズル部25の車両外側端部は第2パネル19に取り付けられており、ノズル部25の車両内側端部は第3パネル20の側に配置されている。よって、衝突に伴いノズル部25には、第2パネル19との接続部を中心として、曲げモーメントが作用する。この結果、ノズル部25は、第2パネル19との接続部近傍を基点として破断するように折れ曲がり、ノズル部25が突起状態のまま車室内に突入してしまうことが防止される。更に、本実施形態では、上記したように、ノズル部25の車外側端部側に脆弱部27を形成しているので、衝突時に於ける曲折や破断を更に促進し、事故発生時に於けるノズル部25の車室内突入を防止する効果を顕著にできる。
図7を参照して、上記した車両パネル構造10を有する車両11の製造方法を説明する。図7は、車両の製造方法に於いて、第1パネル18と第2パネル19との間に形成される空間22に充填材23を注入する工程を示す断面図である。
先ず、プレス工程、溶接工程、組立工程等を経ることで、第1パネル18、第2パネル19および第3パネル20から成るパネル部21が形成されている。第1パネル18と第2パネル19との間に、後に充填材23が充填される空間22が形成されている。また、第2パネル19の開口部24には、車両内側からノズル部25が取り付けられており、ノズル部25の外側開口251は空間22に配置されており、ノズル部25の内側開口252は第3パネル20の側に配置されている。
本工程では、充填材23を注入する発泡剤注入機の発泡剤注入口30を、第3パネル20の開口部28を経由して、車両内側からノズル部25に挿入し、その状態で液状の充填材23を、空間22に注入している。充填材23は、所謂二液状のものであり、空間22の内部で樹脂材料と発泡剤とが混合されることで、空間22の内部に発泡樹脂が発泡充填される。所定の時間が経過すると、空間22の内部に充填された充填材23は固化する。
また、本工程では、充填材23は、空間22に充填され、更にノズル部25の内部にも充填される。ノズル部25の内部に至るまで充填作業を行うことで、空間22に確実に充填材23を充填することができる。更に、後述するように、第3パネル20の開口部28とノズル部25との間に、キャップ26を配置することで、第3パネル20と第2パネル19との間に、充填材23が流入してしまうことを防止することができる。
更に本工程では、第2パネル19の開口部24に取り付けられたノズル部25を、取り外すことなく残存させている。ノズル部25は車室内部を向く突起状部材であるが、本願発明では、ノズル部25を傾斜配置すると共に、ノズル部25に脆弱部27を形成しているため、側面衝突が発生した際にはノズル部25を確実に倒し、ノズル部25が突起状態で車室内に突入してしまうことを防止している。
上記した充填工程が終了した後は、塗装工程、組立工程、検査工程等を経て、乗用車等である車両が製造される。
図8から図11を参照して、他の形態に係る車両パネル構造10の構成および製造方法を説明する。他の形態に係る車両パネル構造10の基本的な構成および製造方法は、上記したものと同様であり、ここでは、図8に示すように、開口部28とノズル部25との間にキャップ26を配設している。
図8は、車両パネル構造10を示す側方断面図である。図9は、車両パネル構造10を示す下方断面図である。ここでは、上記と同様に、第2パネル19の開口部24に車両内側からノズル部25を嵌め込んでおり、ノズル部25の外側開口251は開口部24から空間22に面しており、ノズル部25の内側開口252は第3パネル20の開口部28に面している。
図8および図9を参照して、第3パネル20の開口部28には、一体成型された合成樹脂から成るキャップ26が嵌め込まれている。キャップ26は、車両内側から開口部28に嵌め込まれ、開口部28に固定されると共に、ノズル部25の車両内側端部に嵌合している。キャップ26は、開口部28を塞ぐ蓋形状でも良いし、開口部28を塞がない略リング形状でも良い。
キャップ26を取り付けることで、車両製造時の充填材23を注入する工程に於いて、第3パネル20と第2パネル19との間の空間に充填材23が入り込むことを抑制することができる。更に、側面衝突が発生した際に、開口部28とノズル部25との間にキャップ26が介在することで、キャップ26からノズル部25を容易に離脱させ、ノズル部25が容易に折れ曲がるようになる。
図10は、第3パネル20の開口部28とノズル部25との間にキャップ26を配置した場合に於いて、側面衝突が発生した際のノズル部25等の状況を示す断面図である。ここでも、衝突により変形した部材を実線で示し、衝突前の部材を点線で示している。
上記したように、車両衝突事故が発生した際は、第1パネル18および第2パネル19が、車両内側に向かって湾曲する。同時に、ノズル部25を車両内側に移動させようとする力も作用する。これに伴い、上記したように、ノズル部25は、その内側部分が下方に向かうように傾斜配置されているので、開口部28に嵌合されているキャップ26から、ノズル部25の内側開口252が下方に向かって離脱する。よって、事故発生時に於いて、ノズル部25の内側開口252が、第3パネル20の開口部28に引っ係ることがないので、ノズル部25を確実に曲折させ、ノズル部25が突起状態のまま車室内に突入することを防止することができる。
図11を参照して、他の形態に於いて、車両パネル構造10を有する車両11の製造方法を説明する。図11は、車両製造に於いて、第1パネル18と第2パネル19との間に形成される空間22に充填材23を注入する工程を示す断面図である。
本工程では、充填材23を注入する発泡剤注入機の発泡剤注入口30を、第3パネル20の開口部28およびキャップ26を経由して、車両内側からノズル部25に挿入し、その状態で液状の充填材23を、空間22に注入している。所定の時間が経過すると、空間22の内部に充填された充填材23は固化する。
ここでは、ノズル部25と開口部28との間にキャップ26が取り付けられているので、ノズル部25と開口部28との間隙がキャップ26で塞がれ、第3パネル20と第2パネル19との間隙に充填材23が侵入してしまうことが防止される。また、上記したように、衝突事故発生時に於いては、ノズル部25の車室内端部が、キャップ26から容易に離脱することで、脆弱部27の折れ曲がりを促進することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。また、上記した各形態は相互に組み合わせることが可能である。
例えば、図4を参照して、第2パネル19に対してノズル部25は車室内に向かって下方に傾斜したが、ノズル部25は他方向に向かって傾斜しても良い。例えば、ノズル部25は車室内に向かって、上方、前方または後方に向かって傾斜しても良く、このような傾斜方向であっても上記と同様の効果を奏することができる。
10 車両パネル構造
11 車両
13 ルーフサイドレール
14 サイドシル
15 センターピラー
16 フロントピラー
17 リアピラー
18 第1パネル
19 第2パネル
20 第3パネル
21 パネル部
22 空間
23 充填材
24 開口部
25 ノズル部
251 外側開口
252 内側開口
253 係止部
26 キャップ
27 脆弱部
28 開口部
30 発泡剤注入口
100 車両構成部材
101 アウタパネル
102 リンフォース
103 インナパネル
104 閉空間
105 閉空間
106 注入口
107 排出口
108 挿入口
109 発泡材
110 吐出器
111 フランジ部

Claims (8)

  1. 車両外側から、第1パネルと、第2パネルと、を有するパネル部と、
    前記第1パネルと前記第2パネルとの間に形成された空間と、
    前記空間に充填された充填材と、
    前記第2パネルを開口することで形成された開口部と、
    前記開口部に取り付けられ、前記空間と連続する前記充填材が充填されたノズル部と、を具備し、
    前記ノズル部は、前記第2パネルに対して傾斜して取り付けられていることを特徴とする車両パネル構造。
  2. 前記パネル部は、前記第2パネルの車両内側に、第3パネルを有し、
    前記ノズル部の内側端部を、前記第3パネルよりも車両外側に配置することを特徴とする請求項1に記載の車両パネル構造。
  3. 前記ノズル部と前記第3パネルとの間に、キャップを配設することを特徴とする請求項2に記載の車両パネル構造。
  4. 前記パネル部は、車体のピラーを構成することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の車両パネル構造。
  5. 前記ノズル部の、前記第2パネルに接近する側に、脆弱部を形成することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の車両パネル構造。
  6. 前記ノズル部は、車両内側に向かって下方に傾斜することを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の車両パネル構造。
  7. 車両外側から第1パネルと第2パネルとを有し、前記第1パネルと前記第2パネルとの間に空間が形成されたパネル部を準備し、前記第2パネルに形成された開口部に、前記第2パネルに対して傾斜した状態でノズル部を取り付ける工程と、
    前記ノズル部を経由して、前記パネル部の前記空間に充填材を注入する工程と、を具備し、
    前記充填材を注入する工程では、前記ノズル部の内部まで前記充填材を注入することを特徴とする車両パネル構造の製造方法。
  8. 前記充填材を注入する工程では、
    前記ノズル部に配設されたキャップを経由して、前記充填材を前記空間に導入することを特徴とする請求項7に記載の車両パネル構造の製造方法。

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