JP7295583B2 - ペリレン系黒色顔料微粒子、その製造方法、それを含む黒色顔料組成物、並びに色相及び/又は彩度が制御されたペリレン系黒色顔料微粒子の製造方法 - Google Patents
ペリレン系黒色顔料微粒子、その製造方法、それを含む黒色顔料組成物、並びに色相及び/又は彩度が制御されたペリレン系黒色顔料微粒子の製造方法 Download PDFInfo
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Description
[2]本発明の第2の態様は、平均一次粒子径が80nm以下であることを特徴とする、[1]に記載のペリレン系黒色顔料微粒子である。
[3]本発明の第3の態様は、ペリレン系黒色顔料を溶解させた顔料溶液と、前記顔料溶液からペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒とを混合して、ペリレン系黒色顔料微粒子を生成させる工程を含み、
前記顔料溶液と前記析出溶媒のうち、少なくとも一方に独立してアルカリ土類金属の塩及び/又は粒子成長抑制剤が含まれることを特徴とする、[1]又は[2]に記載のペリレン系黒色顔料微粒子の製造方法である。
[5]本発明の第5の態様は、前記顔料溶液と前記析出溶媒との混合を、接近および離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して相対的に回転する少なくとも2つの処理用面間に導入することで形成される薄膜流体中で行うことを特徴とする、[3]又は[4]に記載のペリレン系黒色顔料微粒子の製造方法である。
[7]本発明の第7の態様は、[1]若しくは[2]に記載のペリレン系黒色顔料微粒子、又は[6]に記載の黒色顔料組成物に熱処理を行うことによる、色相及び/又は彩度が制御されたペリレン系黒色顔料微粒子、又は当該ペリレン系黒色顔料微粒子を含む黒色顔料組成物の製造方法である。
[8]本発明の第8の態様は、前記熱処理の時間及び/又は温度を制御することで、色相及び/又は彩度を制御する、[7]に記載の、ペリレン系黒色顔料微粒子、又は当該ペリレン系黒色顔料微粒子を含む黒色顔料組成物の製造方法である。
また、色相及び/又は彩度が制御されたペリレン系黒色顔料微粒子を製造するために用いられる本発明のペリレン系黒色顔料微粒子は、アルカリ土類金属の塩及び/又は粒子成長抑制剤を添加するとの比較的簡便な処理で製造することができる。
本発明のペリレン系黒色顔料微粒子は、平均円形度が0.8以上であり、非晶質であることを特徴とする。
本発明のペリレン系黒色顔料微粒子は、平均円形度が0.8以上であるため、球形に近く、各々の微粒子間の距離が均一化され、微粒子間の隙間が生じにくく、隠蔽性が高い。なお、本発明においては全ての粒子の円形度が前記範囲にある必要はなく、平均値である平均円形度が前記範囲内であればよい。
本発明のペリレン系黒色顔料微粒子の製造方法は、ペリレン系黒色顔料を溶解させた顔料溶液と、前記顔料溶液からペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒とを混合して、ペリレン系黒色顔料微粒子を生成させる工程を含み、前記顔料溶液と前記析出溶媒のうち、少なくとも一方に独立してアルカリ土類金属の塩及び/又は粒子成長抑制剤が含まれることを特徴とするペリレン系黒色顔料微粒子の製造方法である。
非プロトン性有機溶媒としては、ペリレン系黒色顔料を溶解するものであれば、いかなるものでも使用可能である。具体的には、例えば、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、アセトン又はアセトニトリル、テトラヒドロフラン、γ-ブチロラクトン等が挙げられ、好ましくは、N-メチルピロリドン等が挙げられる。これらの溶媒は1種類単独で、又は2種類以上を混合して用いることができる。
本発明のペリレン系黒色顔料微粒子は、黒色顔料組成物に配合して用いることができる。黒色顔料組成物に含まれる他の成分は、用いられる黒色顔料組成物の用途ごとに異なり、その用途ごとに通常用いられる成分が挙げられる。また、常法に従ってこれらの成分と混合することで黒色顔料組成物を製造することができる。具体的な用途としては、例えば、インキ、塗料、インクジェット用インキ、電子写真用トナー、ゴム・プラスティック用の着色顔料、更には高い抵抗値が要求される液晶カラーフィルター用ブラックマトリックス及びブラックカラムスペーサー等の用途が挙げられる。
本発明のペリレン系黒色顔料微粒子、又は本発明のペリレン系黒色顔料微粒子を含む黒色顔料組成物に熱処理を行うことで、色相及び/又は彩度が制御されたペリレン系黒色顔料微粒子、又は当該ペリレン系黒色顔料微粒子を含む黒色顔料組成物を製造することができる。
上記4で製造される色相及び/又は彩度が制御されたペリレン系黒色顔料微粒子は、例えば黒色顔料組成物に配合して、黒色顔料組成物として用いることができる。また、上記4で製造される色相及び/又は彩度が制御されたペリレン系黒色顔料微粒子を含む黒色顔料組成物も、そのまま黒色顔料組成物として用いることができる。
黒色顔料組成物に含まれる他の成分は、用いられる黒色顔料組成物の用途ごとに異なり、その用途ごとに通常用いられる成分が挙げられる。また、常法に従ってこれらの成分と混合することで黒色顔料組成物を製造することができる。具体的な用途としては、例えば、インキ、塗料、インクジェット用インキ、電子写真用トナー、ゴム・プラスティック用の着色顔料、更には高い抵抗値が要求される液晶カラーフィルター用ブラックマトリックス及びブラックカラムスペーサー等の用途が挙げられる。
本発明によって、非晶質のペリレン系黒色顔料微粒子に熱処理を行うことによる、ペリレン系黒色顔料微粒子の色相及び/又は彩度の制御方法が提供される。
熱処理を行う非晶質のペリレン系黒色顔料微粒子としては、好ましくは平均円形度が0.8以上であり、平均一次粒子径が80nm以下であるペリレン系黒色顔料微粒子が挙げられる。
熱処理は、前記の通りである。前記と同様に熱処理を行うことで、ペリレン系黒色顔料微粒子の色相及び/又は彩度の制御を行うことができる。
以下に「部」及び「%」とあるのは特に示さない限り、質量基準である。
実施例及び比較例のペリレン系黒色顔料微粒子の粒子径及び円形度は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察によって、以下のようにして求めた。
支持膜付きメッシュ上に顔料粒子分散液を滴下し、乾燥したものを試料として、透過型電子顕微鏡 JEM-2100(日本電子株式会社製)を用い、加速電圧80kVで観察を行った。続いて、5万倍で撮影した画像から粒子100個を1つずつTEM用画像解析ソフトウェア iTEM(Olympus Soft Imaging Solutions GmbH製)を使用して楕円として近似した。次に、TEM用画像解析ソフトウェアの解析結果より、前記顔料粒子の投影像である楕円の長径(A)、周囲長(L)、面積(S)を求めた。
この際、前記のように分散液を支持膜付きメッシュ上で乾燥させるため、前記分散液中のペリレン系黒色顔料微粒子が良好に分散した状態であっても、乾燥の過程で見かけ上凝集してしまい、正確な粒子形状が判別しにくい場合がある。このような場合には、重なっていない独立した粒子100個について画像解析を行った。
円形度とは、ある一粒の顔料粒子の投影像を楕円として近似し、近似した楕円の周囲長(L)、面積(S)を用いて式(1)によって計算した値を表す。円形度の値が1に近いほど、粒子が球形に近く、粒子形状が真球の場合には、円形度は最大値1となる。
円形度=4πS/L2 (1)
撮影した画像の粒子100個の円形度の平均値を求め、この平均値を平均円形度とした。
実施例及び比較例のペリレン系黒色顔料微粒子の結晶性は、X線回折(XRD)測定によって、以下のようにして確認した。
ペリレン系黒色顔料微粒子の乾燥粉体を試料として粉末X線回折測定装置 EMPYREAN(スペクトリス株式会社PANalytical事業部製)を用いて、CuKα線をX線源とし、測定範囲を5~60°2θとして測定した。X線回折測定において被検試料にピークが散在する場合に、被検試料と同条件で標準試料を測定し、粉末X線回折総合ソフトウェア HighScore Plus(スペクトリス株式会社PANalytical事業部製)を使用した解析によりそれぞれのX線回折パターンからピーク位置と半値幅を求め、シェラーの式の解析プログラムによって結晶子サイズを求めた。
実施例及び比較例のペリレン系黒色顔料微粒子の乾燥粉体を試料として、紫外可視近赤外分光光度計 V-770(日本分光株式会社製)で積分球ユニットを用いて、測定範囲を200~2500nmとして反射率スペクトル(%R)を測定した。
測定結果から測定・解析用ソフトウェア スペクトルマネージャ Ver.2 スペクトル解析(日本分光株式会社製)を使用して得たCIE-Lab表色系、及びCIE-XYZ表色系における色彩値を用いて、下式(2)、(3)及び(4)によって、色相、彩度、光学密度を求めた。なお、以下では、CIE-Lab表色系の色彩値を、単に「L*a*b*値」と呼ぶ。
色相 H=b*/a* (2)
彩度 C=((a*)2+(b*)2)1/2 (3)
光学密度 OD=log(100/Y) (4)
N-メチル-2-ピロリドン(キシダ化学株式会社製)960部にC.I.Pigment Black 31のペリレン系黒色顔料15部を空気雰囲気下、25℃で懸濁させた。次に、40%水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムメタノール溶液(東京化成株式会社製)25部を添加して、ペリレン系黒色顔料を溶解し、顔料溶液(1)とした。イオン交換水9950部に硝酸カルシウム・四水和物(関東化学株式会社製)50部を空気雰囲気下、25℃で溶解し、ペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒(1)とした。
分散液の作製に使用しなかったペリレン系黒色顔料微粒子のウェットケーキは、-0.1MPaGの条件で減圧乾燥して、乾燥粉体とした。
強制薄膜式マイクロリアクター ULREA(エム・テクニック株式会社製)を使用し、第1流体として実施例1と同じ析出溶媒(1)を500mL/分で、第2流体として実施例1と同じ顔料溶液(1)を100mL/分でそれぞれ送液し、5000rpmで回転させたディスク間に導入して混合し、ペリレン系黒色顔料微粒子を含む懸濁液を得た。前記以外の操作は実施例1と同様に行った。
イオン交換水9980部に硫酸カルシウム・二水和物(関東化学株式会社製)20部を空気雰囲気下、25℃で溶解し、ペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒(2)とした。強制薄膜式マイクロリアクター ULREA(エム・テクニック株式会社製)を使用し、第1流体として析出溶媒(2)を300mL/分で、第2流体として実施例1と同じ顔料溶液(1)を30mL/分でそれぞれ送液し、1700rpmで回転させたディスク間に導入して混合し、ペリレン系黒色顔料微粒子を含む懸濁液を得た。前記以外の操作は実施例1と同様に行った。
イオン交換水9963部に酢酸カルシウム・一水和物(関東化学株式会社製)37部を空気雰囲気下、25℃で溶解し、ペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒(3)とした。強制薄膜式マイクロリアクター ULREA(エム・テクニック株式会社製)を使用し、第1流体として析出溶媒(3)を300mL/分で、第2流体として実施例1と同じ顔料溶液(1)を30mL/分でそれぞれ送液し、1700rpmで回転させたディスク間に導入して混合し、ペリレン系黒色顔料微粒子を含む懸濁液を得た。前記以外の操作は実施例1と同様に行った。
イオン交換水9976部に塩化カルシウム(関東化学株式会社製)24部を空気雰囲気下、25℃で溶解し、ペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒(4)とした。強制薄膜式マイクロリアクター ULREA(エム・テクニック株式会社製)を使用し、第1流体として析出溶媒(4)を300mL/分で、第2流体として実施例1と同じ顔料溶液(1)を30mL/分でそれぞれ送液し、1700rpmで回転させたディスク間に導入して混合し、ペリレン系黒色顔料微粒子を含む懸濁液を得た。前記以外の操作は実施例1と同様に行った。
イオン交換水9937部に硝酸カルシウム・四水和物(関東化学株式会社製)50部、60%硝酸(関東化学株式会社製)13部を空気雰囲気下、25℃で溶解し、ペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒(5)とした。強制薄膜式マイクロリアクター ULREA(エム・テクニック株式会社製)を使用し、第1流体として析出溶媒(5)を300mL/分で、第2流体として実施例1と同じ顔料溶液(1)を30mL/分でそれぞれ送液し、1700rpmで回転させたディスク間に導入して混合し、ペリレン系黒色顔料微粒子を含む懸濁液を得た。前記以外の操作は実施例1と同様に行った。
イオン交換水9933部に硝酸マグネシウム・六水和物(関東化学株式会社製)54部、60%硝酸(関東化学株式会社製)13部を空気雰囲気下、25℃で溶解し、ペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒(6)とした。強制薄膜式マイクロリアクター ULREA(エム・テクニック株式会社製)を使用し、第1流体として析出溶媒(6)を300mL/分で、第2流体として実施例1と同じ顔料溶液(1)を30mL/分でそれぞれ送液し、1700rpmで回転させたディスク間に導入して混合し、ペリレン系黒色顔料微粒子を含む懸濁液を得た。前記以外の操作は実施例1と同様に行った。
イオン交換水9942部に硝酸ストロンチウム(関東化学株式会社製)45部、60%硝酸(関東化学株式会社製)13部を空気雰囲気下、25℃で溶解し、ペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒(7)とした。強制薄膜式マイクロリアクター ULREA(エム・テクニック株式会社製)を使用し、第1流体として析出溶媒(7)を300mL/分で、第2流体として実施例1と同じ顔料溶液(1)を30mL/分でそれぞれ送液し、1700rpmで回転させたディスク間に導入して混合し、ペリレン系黒色顔料微粒子を含む懸濁液を得た。前記以外の操作は実施例1と同様に行った。
強制薄膜式マイクロリアクター ULREA(エム・テクニック株式会社製)を使用し、第1流体としてイオン交換水を300mL/分で、第2流体として実施例1と同じ顔料溶液(1)を30mL/分でそれぞれ送液し、1700rpmで回転させたディスク間に導入して混合し、ペリレン系黒色顔料微粒子を含む懸濁液を得た。前記以外の操作は実施例1と同様に行った。
イオン交換水9964部に硝酸ナトリウム(関東化学株式会社製)36部を空気雰囲気下、25℃で溶解し、ペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒(8)とした。強制薄膜式マイクロリアクター ULREA(エム・テクニック株式会社製)を使用し、第1流体として析出溶媒(8)を300mL/分で、第2流体として実施例1と同じ顔料溶液(1)を30mL/分でそれぞれ送液し、1700rpmで回転させたディスク間に導入して混合し、ペリレン系黒色顔料微粒子を含む懸濁液を得た。前記以外の操作は実施例1と同様に行った。
イオン交換水9957部に硝酸カリウム(関東化学株式会社製)43部を空気雰囲気下、25℃で溶解し、ペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒(9)とした。強制薄膜式マイクロリアクター ULREA(エム・テクニック株式会社製)を使用し、第1流体として析出溶媒(9)を300mL/分で、第2流体として実施例1と同じ顔料溶液(1)を30mL/分でそれぞれ送液し、1700rpmで回転させたディスク間に導入して混合し、ペリレン系黒色顔料微粒子を含む懸濁液を得た。前記以外の操作は実施例1と同様に行った。
N-メチル-2-ピロリドン(キシダ化学株式会社製)955部にC.I.Pigment Black 31のペリレン系黒色顔料15部を空気雰囲気下、25℃で懸濁させた。次に、40%水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムメタノール溶液(東京化成株式会社製)25部とオクチルアミン5部を添加して、ペリレン系黒色顔料を溶解し、顔料溶液(2)とした。
実施例9の顔料溶液(2)におけるオクチルアミン5部に替えてヘキサデシルアミン5部とし、前記以外の条件は実施例9と同様である。
実施例9の顔料溶液(2)におけるオクチルアミン5部に替えてオレイルアミン5部とし、前記以外の条件は実施例9と同様である。
実施例9の顔料溶液(2)におけるオクチルアミン5部に替えてヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド5部とし、前記以外の条件は実施例9と同様である。
実施例9の顔料溶液(2)におけるオクチルアミン5部に替えてオクタノール5部とし、前記以外の条件は実施例9と同様である。
実施例9の顔料溶液(2)におけるオクチルアミン5部に替えてヘキサデカノール5部とし、前記以外の条件は実施例9と同様である。
実施例9の顔料溶液(2)におけるオクチルアミン5部に替えてドデシルトリメトキシシラン5部とし、前記以外の条件は実施例9と同様である。
実施例9の顔料溶液(2)におけるオクチルアミン5部に替えてトリメトキシフェニルシラン5部とし、前記以外の条件は実施例9と同様である。
各実施例、比較例で作製したペリレン系黒色顔料微粒子の結晶性をX線回折(XRD)測定により確認した。各実施例で作製したペリレン系黒色顔料微粒子の乾燥粉体は、X線回折測定の結果、いずれもハロー回折像のみが確認され、非晶質であった。比較例で作製したペリレン系黒色顔料微粒子の乾燥粉体は、X線回折測定の結果、ブロードな回折パターンが確認された。
実施例2で調製したペリレン系黒色顔料微粒子の乾燥粉体をイオン交換水中に懸濁させ、オートクレーブ中に封入し、恒温槽 AVO-250N(アズワン株式会社製)を使用して150℃、175℃、200℃でそれぞれ1時間の熱処理を行った。熱処理後の懸濁液を遠心分離することによってペリレン系黒色顔料微粒子を含むウェットケーキを分離し、-0.1MPaGの条件で減圧乾燥して、乾燥粉体とした。
各熱処理で得られたペリレン系黒色顔料微粒子の反射率スペクトル(%R)を測定し、色相、彩度、光学密度を確認した。
Claims (8)
- 平均円形度が0.8以上であり、非晶質であることを特徴とするペリレン系黒色顔料微粒子。
- 平均一次粒子径が80nm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のペリレン系黒色顔料微粒子。
- ペリレン系黒色顔料を溶解させた顔料溶液と、前記顔料溶液からペリレン系黒色顔料微粒子を析出させるための析出溶媒とを混合して、ペリレン系黒色顔料微粒子を生成させる工程を含み、
前記析出溶媒にアルカリ土類金属の塩が含まれ、及び/又は前記顔料溶液に粒子成長抑制剤が含まれ、
前記粒子成長抑制剤が、C 6 ~C 20 アルキルアミン、C 6 ~C 20 アルケニルアミン、C 6 ~C 20 アルキルトリメチルアンモニウム塩、C 6 ~C 20 アルカノール、アルキルアルコキシシラン及びアリールアルコキシシランからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のペリレン系黒色顔料微粒子の製造方法。 - 前記アルカリ土類金属がカルシウムであることを特徴とする、請求項3に記載のペリレン系黒色顔料微粒子の製造方法。
- 前記顔料溶液と前記析出溶媒との混合を、接近および離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して相対的に回転する少なくとも2つの処理用面間に導入することで形成される薄膜流体中で行うことを特徴とする、請求項3又は4に記載のペリレン系黒色顔料微粒子の製造方法。
- 請求項1又は2に記載のペリレン系黒色顔料微粒子を含む黒色顔料組成物。
- 請求項1若しくは2に記載のペリレン系黒色顔料微粒子、又は請求項6に記載の黒色顔料組成物に熱処理を行うことによる、色相及び/又は彩度が制御されたペリレン系黒色顔料微粒子、又は当該ペリレン系黒色顔料微粒子を含む黒色顔料組成物の製造方法。
- 前記熱処理の時間及び/又は温度を制御することで、色相及び/又は彩度を制御する、請求項7に記載の、ペリレン系黒色顔料微粒子、又は当該ペリレン系黒色顔料微粒子を含む黒色顔料組成物の製造方法。
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