JP2004083907A - 顔料組成物及びその製造方法 - Google Patents

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宇井 正司
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Abstract

【課題】 β型結晶構造に独特の赤色を呈し、樹脂等に混合した際により優れた流動性を有する被着色物が得られるC.I.Pigment Red 185を提供する。また、この様な特性のC.I.Pigment Red 185を簡便に得るための製造方法を提供する。
【解決手段】 界面活性剤と、平均アスペクト比1.0〜2.5でβ型結晶構造を有する、C.I.Pigment Red 185とを含有してなる顔料組成物及び、1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミドのジアゾニウム塩水溶液または水分散液と、5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロン水溶液または水分散液とを、界面活性剤とpH緩衝剤を含みpH緩衝剤濃度が質量換算で0.1〜2.0%となるように調整された水に同時に滴下してカップリング反応させた後、生成物を水性媒体中で顔料化する前記顔料組成物の製造方法。
【選択図】なし


Description

 本発明は、界面活性剤と、特定の粒子形状を有しβ型結晶構造を有する、N−(2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)−3−ヒドロキシ−4−[[2−メトキシ−5−メチル−4−[(メチルアミノ)スルフォニル]フェニル]アゾ]−2−ナフタレンカルボキサミド顔料(通称C.I.Pigment Red 185、シー.アイ.ピグメント レッド 185)とを含有する顔料組成物とその簡便な製造方法に関する。
 ベンズイミダゾロン骨格を含むモノアゾ顔料の製造方法は、特許文献1に記載されている通り、よく知られている。この方法は、非イオン界面活性剤と5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロンとを含む水溶液と、1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミドのジアゾニウム塩水溶液とを、室温の酢酸ナトリウム酢酸緩衝溶液に同時に滴下してカップリング反応を行って粗製顔料を得る第一工程、次いで第一工程で形成された粗製顔料を濾別して有機溶剤を必須として含む液媒体に加えその中で加熱処理する第二工程(この第二工程は、後処理工程または顔料化工程と呼ばれる)とから成るβ型結晶構造を有するC.I.Pigment Red 185の製造方法である。
 しかしながら、この方法では、モノアゾ顔料と界面活性剤とを含む顔料組成物が得られるものの、そこに含まれるモノアゾ顔料の粒子形状が針状であるために、グラビア印刷インキ、フレキソ印刷インキに使用した場合に印刷インキの粘度適性は不十分であった。しかもこの方法では有機溶剤を多量に使用するため、環境負荷や安全に対する対策が別途必要となる欠点を有している。
 また特許文献2には、ベンズイミダゾロン骨格を含むモノアゾ顔料であるC.I.Pigment Red 185の前駆体の粗製アゾ顔料スラリーに、ヒドロキシナフタレンの様な水可溶性基を有する芳香族化合物を加えて加熱処理するベンズイミダゾロン骨格を含みα型結晶構造を有するモノアゾ顔料の製造方法が記載されている。この方法は、水性媒体中で顔料化を行う点で、環境負荷や安全への対策が軽微であり、好ましい方法ではある。
 しかしながら、この方法では、得られたモノアゾ顔料の粒子形状が針状である上、界面活性剤を含まないために、この顔料をグラビア印刷インキ、フレキソ印刷インキに使用した場合、印刷インキの粘度適性はやはり不十分であった。しかも、水可溶性基を有する芳香族化合物を、後工程にてアルカリで溶解させて分取するための工程が必要であり、製造工程が増えるという欠点もある。
 さらに特許文献3には、ベンズイミダゾロン構造を含むモノアゾ顔料の製造方法として、カップリング反応を行って顔料懸濁液を得て、この懸濁液を昇温する前に、特定の非イオン界面活性剤を加えて表面処理を行い、次いで単離する方法が記載されている。即ち、ジアゾニウム塩水溶液または水分散液、カップラー水溶液または水分散液、緩衝溶液のいずれかに非イオン界面活性剤を含ませておき、ジアゾニウム塩水溶液または水分散液と、カップラー水溶液または水分散液とを、緩衝溶液に同時に加えてカップリング反応させた後、生成物を顔料化して、単離する方法が示唆されている。この方法では、モノアゾ顔料と界面活性剤とを含む顔料組成物が得られる。
 しかしながら、特許文献3にはモノアゾ顔料を製造するためのジアゾカップリング反応における緩衝溶液中のpH緩衝剤の濃度についての言及は一切ない。また、界面活性剤で処理する前と後のモノアゾ顔料の結晶構造並びに粒子形状についての言及も一切ない。通常のジアゾカップリング方法で得られるモノアゾ顔料の粒子形状は、一般的には針状である。緩衝溶液中のpH緩衝剤が従来の様に高濃度でのジアゾカップリング反応においては、得られる顔料組成物中のモノアゾ顔料の粒子形状が針状となることが一般的である。
 原料となるモノアゾ顔料がどのような粒子形状であるかによって、それに界面活性剤を含めた顔料組成物を、グラビア印刷インキ、フレキソ印刷インキに使用した場合、印刷インキの粘度適性は千差万別で大きく異なる。粒子形状が針状であるモノアゾ顔料を原料としている以上、いくらそれに界面活性剤を含めて顔料組成物としたところで、モノアゾ顔料の粒子形状が針状から立方体またはそれに近い形状となることはない。結果的に得られた顔料組成物をグラビア印刷インキ、フレキソ印刷インキに使用した場合には、印刷インキの粘度適性を依然満足することが出来ない。
特公昭41−2187号公報(第4頁右欄第3〜28行の例9、第9頁左欄第5行〜右欄最下行等) 特開平8−295815号公報(第2頁左欄特許請求の範囲、第3頁左欄〜右欄段落番号0014、第11頁左欄段落番号0094〜0096の実施例4及び第11頁右欄〜第12頁左欄段落番号0100の比較例5等) 特開平6−157934号公報(第2頁第1〜2欄特許請求の範囲、第3頁第3欄段落番号0007、第5頁第8欄〜第6頁第10欄段落番号0028〜0037等)
 本発明は、各種用途に使用可能で、樹脂等に混合した際により優れた流動性を有する被着色物が得られるβ型結晶構造のC.I.Pigment Red 185、特にグラビア印刷インキ、フレキソ印刷インキに使用した場合に低粘度の印刷インキを製造できるβ型結晶構造のC.I.Pigment Red 185を提供すること、また、その様な顔料を簡便に得る製造方法を提供することを目的とする。
 本発明者らは、上記実情に鑑みて鋭意検討したところ、意外にも、カップリング時に界面活性剤が存在することが重要であり、かつ、カップリング時における緩衝溶液のpH緩衝剤の濃度を従来よりも希薄にすることで、水性媒体中で、界面活性剤とアスペクト比が極めて小さいβ型結晶構造のC.I.Pigment Red 185とを含有する顔料組成物が得られ、その結果、流動性に優れた被着色物が得られること、印刷インキにおいてはより粘度適性に優れた印刷インキが得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
 即ち本発明は、界面活性剤と、平均アスペクト比1.0〜2.5でβ型結晶構造を有する、N−(2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)−3−ヒドロキシ−4−[[2−メトキシ−5−メチル−4−[(メチルアミノ)スルフォニル]フェニル]アゾ]−2−ナフタレンカルボキサミド顔料とを含有してなる顔料組成物を提供する。
 また本発明は、1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミドのジアゾニウム塩水溶液または水分散液と、5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロン水溶液または水分散液とを、界面活性剤とpH緩衝剤を含みpH緩衝剤濃度が質量換算で0.1〜2.0%となるように調整された水に同時に滴下してカップリング反応させた後、生成物を水性媒体中で顔料化する前記顔料組成物の製造方法を提供する。
 本発明の顔料組成物は、界面活性剤と、従来にない平均アスペクト比が小さいβ型結晶構造のC.I.Pigment Red 185とを含有しているので、それと樹脂等とを混合して着色を行う場合、被着色物の流動性が良好となるという格別顕著な効果を奏する。
 またジアゾニウム塩水溶液または水分散液とベンズイミダゾロン水溶液または水分散液とを、界面活性剤とpH緩衝剤を含み特定pH緩衝剤濃度の水に同時に滴下してカップリング反応させた後、生成物を水性媒体中で顔料化するので、前記した様な低アスペクト比の前記顔料組成物をより生産性高く製造出来るという格別顕著な効果を奏する。
 被着色物の流動性の一つの尺度が、粘度である。本発明の顔料組成物は、特に、グラビア印刷インキとフレキソ印刷インキに使用した場合、より低粘度の印刷インキを製造できるという格別顕著な効果を奏する。
 本発明の顔料組成物は、界面活性剤と、平均アスペクト比が小さいβ型結晶構造のC.I.Pigment Red 185とを含有する。以下、平均アスペクト比が小さいβ型結晶構造のC.I.Pigment Red 185をモノアゾ顔料と言う。顔料組成物中の界面活性剤とこのモノアゾ顔料とは、モノアゾ顔料粒子の表面の一部又は全部が界面活性剤で被覆されている状態、モノアゾ顔料粒子の微細孔空隙部分に界面活性剤が滲入している状態、或いはこれらの両方が組み合わさった状態であることが、本発明の効果を得る上では好ましい。後記する本発明の顔料組成物の製造方法によれば、この様な状態は容易に形成できる。
 本発明におけるモノアゾ顔料は前記した通称のモノアゾ顔料である。このモノアゾ顔料は、C.I.Pigment Red 185と同一の化学構造を有し、下記式(1)で表される。
   式(1)
Figure 2004083907
 本発明におけるモノアゾ顔料は、平均アスペクト比1.0〜2.5である。本発明における平均アスペクト比は、日本電子(株)製透過型電子顕微鏡(型式:JEM−2010)にて倍率60,000倍で撮影した3枚の写真より抽出した顔料粒子25個について長径、短径を計測し、長径/短径の比の平均を算出したものである。
 本発明におけるモノアゾ顔料は、CuKα特性X線による粉末X線回折図に基づくブラッグ角(2θ±0.2°)=8.6°,26.9°に強いピークを有し、10.5°,12.9°,14.0°,14.8°,17.2°,21.7°,22.3°,23.7°,24.5°に弱いピークを有するβ型結晶構造を有する。β型結晶構造の同顔料は、α型結晶構造のそれに比べて黄味の赤色の色相を有する。このモノアゾ顔料は、当業者によればα型結晶構造と明確に区別できる、β型結晶構造に独特な赤色を呈する。
 本発明におけるモノアゾ顔料は、例えば1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミドのジアゾニウム塩水溶液または水分散液と、5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロン水溶液または水分散液とを、カップリング反応させた構造のアゾ顔料からなる。
 このカップリング反応に当たり、1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミドのジアゾニウム塩水溶液または水分散液は、例えば1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミドと塩酸と亜硝酸ナトリウムとを反応させることにより得ることができる。
 一方、5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロンは、通常、水溶液として反応に用いる。この水溶液は、通常アルカリ性水溶液として使用する。
 尚、前記ジアゾニウム塩とベンズイミダゾロン成分は、いずれも、水溶液でも水分散液でも良い。以下、水溶液と水分散液とを併せて、単に水溶液と言う。
 本発明においては、ジアゾニウム塩水溶液と5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロン水溶液とは、界面活性剤とpH緩衝剤を含みpH緩衝剤の濃度が質量換算で0.1〜2.0%となるように調整された水に同時に滴下してカップリング反応させる工程を必須の工程として採用することで、結果的に、目的の顔料組成物とすることができる。
 こうすることで、予め得られたモノアゾ顔料と界面活性剤とを後混合する粒子レベルでの混合では達成できない、前記した様な状態、即ちモノアゾ顔料粒子の表面の一部又は全部が界面活性剤分子で被覆されている状態、モノアゾ顔料粒子の微細孔空隙部分に界面活性剤分子が滲入している状態、或いはこれらの両方が組み合わさった状態を極めて容易に形成でき、モノアゾ顔料をより微細なレベルで界面活性剤で処理することが出来る。
 このカップリング反応では、界面活性剤とpH緩衝剤を含み特定pH緩衝剤濃度の水に、前記ジアゾニウム塩水溶液と前記ベンズイミダゾロン水溶液とを同時に滴下する。この際の界面活性剤とpH緩衝剤を含み特定pH緩衝剤濃度の水のpHは特に制限されないが、好ましくはpH4〜9の範囲である。
 本発明において、前記ジアゾニウム塩水溶液と前記ベンズイミダゾロン水溶液の、前記界面活性剤とpH緩衝剤を含み特定pH緩衝剤濃度の水への滴下時間は特に制限されないが、1〜12時間、特に2〜7時間で終了する様に調整することが望ましい。
 本発明に使用するpH緩衝剤は、カップリング反応時のpHにより適宜選択することが出来、その種類は特に限定されないが、例えば酢酸−酢酸ナトリウム、バルビタールのナトリウム塩、クエン酸−リン酸水素二ナトリウム等を使用することができる。
 例えば酢酸−酢酸ナトリウムをpH緩衝剤として含む水を調製する場合には、酢酸と酢酸ナトリウムを水に含ませる様にしても良いが、水酸化ナトリウムと理論上それより過剰のモル数の酢酸とを水に含ませる様にして、水中で酢酸ナトリウムを生成させる様にしても良い。
 本発明においては、前記カップリング反応時に界面活性剤と特定濃度のpH緩衝剤を存在させておくことで、カップリング反応生成物の粒子レベルで結晶型や結晶成長をより簡便に制御することが可能となる。
 本発明においては、各種極性の界面活性剤が使用可能である。具体的には、アニオン界面活性剤(陰イオン界面活性剤と同義である)、カチオン界面活性剤(陽イオン界面活性剤と同義である)、ノニオン界面活性剤(非イオン界面活性剤と同義である)、両性界面活性剤、シリコーン界面活性剤、フッ素界面活性剤等が挙げられる。
 アニオン界面活性剤としては、例えばカルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等が、カチオン界面活性剤としては、例えば脂肪酸アミン塩、脂肪族第4級アンモニウム塩、芳香族第4級アンモニウム塩、複素環第4級アンモニウム塩等が、ノニオン界面活性剤としては、例えばエーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型等が、両性界面活性剤としては、例えばカルボキシベタイン、スルホベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。
 界面活性剤の中では、ノニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤が好ましい。中でもポリオキシエチレン鎖を含有するノニオン界面活性剤又は炭素原子数12〜18の炭化水素鎖(以下、便宜上、長鎖アルキルと言う)を1つ以上有するカチオン界面活性剤が顕著な効果を示す点で特に好ましい。
 この様なノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリオキシエチレンソルビタンオレイルエステル等を挙げることが出来る。一方、この様なカチオン界面活性剤としては、例えば塩化長鎖アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム等を挙げることが出来る。
 本発明の顔料組成物及びその製造方法において、界面活性剤の使用量は、質量換算でモノアゾ顔料又はその理論収量に対して0.1〜50%相当量、中でも1〜30%相当量が好ましく、特に1〜10%相当量が最も好ましい。
 本発明の顔料組成物及びその製造方法においては、表面処理剤、芳香族カルボン酸等の添加剤をさらに併用することが出来る。表面処理剤としては、例えば各種のロジン類や高分子分散剤を使用することができる。表面処理剤を使用した場合には、透明性の向上やモノアゾ顔料の凝集防止に効果がある。
 この際の芳香族カルボン酸としては、例えば無水トリメリット酸、トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多塩基酸またはその誘導体を使用することができる。芳香族カルボン酸を少量併用した場合には、得られる顔料組成物に、グラビア印刷インキのソアリング性改良の効果が更に付与される。
 本発明においては、例えば界面活性剤と表面処理剤、界面活性剤と芳香族カルボン酸、界面活性剤と表面処理剤と芳香族カルボン酸の組合せで併用することが出来る。これらの各種添加剤は、いずれもモノアゾ顔料又はその理論収量に対して質量換算でその0.1〜50%相当量併用することができる。
 本発明において、1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミドのジアゾニウム塩の1モルに対する、5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロンの各モル%は特に制限されるものではない。これらの理論モル比は1:1、中でも、1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミドのジアゾニウム塩の1モルに対して、5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロンのモル数を0.995〜1.150とすることが好ましい。
 こうして得た生成物は水性媒体中で顔料化することで、結晶型及び/又は平均アスペクト比を制御し、着色剤としての使用に耐えうる品質の顔料組成物とすることが出来る。
 ここで水性媒体とは、水のみ又は水と有機溶媒との混合物で質量換算で60%以上の水を含んでいるものを言う。この水性媒体としては、有機溶媒を含まない水を用いることが好ましい。
 一般的なモノアゾ顔料の製造方法においては、カップリング反応を行った反応液(以下、カップリング反応液という)は、常套的な顔料化のための加熱処理が行われる。常套的な加熱処理とは、カップリング反応液を濾過して液媒体を除去してから、その液媒体と同一又は異なる組成の大過剰の液媒体に生成物を再度分散させて80〜150℃で1〜10時間で加熱することを意味する。この際の液媒体としては、水、メタノール、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
 本発明においては、水性媒体を含むカップリング反応液を濾過せずにそのまま好適温度範囲かつ好適時間範囲で加熱熟成処理しても、カップリング反応液を濾過して水性媒体に再度分散させて好適温度範囲かつ好適時間範囲で加熱熟成処理しても、いずれの場合でも同様の効果が得られる。
 よって、生成物を含むカップリング反応液を濾過して、前記カップリング反応液中に含まれていた液媒体とは異なる化学組成の液媒体を用いて、生成物の顔料化を実施することは、顔料特性や生産性の点からも好ましくない。
 即ち、生成物を含むカップリング反応液をそのまま40〜150℃となる様に30分〜7時間加熱熟成処理すると、新たな液媒体を必要としない上、濾過回数を減らせ、再度分散する工程も不要であり、生産工程を削減できる点で好ましい。即ち前記した好適な方法によれば、従来不可欠とされていた常套な後処理工程や顔料化工程は不要である。
 カップリング反応の際に有機溶媒を用いないで、カップリング反応を行えば、前記のカップリング反応液中の液媒体は実質的に水のみなる。従って、このカップリング反応液を前記した様に加熱熟成処理することが好ましい。顔料製造において有機溶媒の使用を最小限に抑制すること、揮発性有機物質(VOC)の含有率がゼロ又は出来るだけ小さい顔料とすることが、環境保護に貢献でき、しかも生体への影響をも最小限と出来る上でも好ましい。
 本発明者等によれば、加熱熟成処理の際の温度は40〜100℃とするよりも、100℃を越えて150℃の範囲となる様にする方が、平均アスペクト比がより1に近く粒子径分布の揃ったモノアゾ顔料粒子となり易くなり、その結果、被着色物の流動性がより良好になる。そのため、この様に好適な条件にて加熱した場合には、より低粘度の印刷インキを調製することが容易となる。
 100℃を越える温度での加熱熟成処理は、水性媒体が揮散しない様に、密閉容器中で行う。この際には耐圧性に優れた容器、例えばオートクレーブを用いることが好ましい。
 前記した製造方法により得られた本発明の顔料組成物は、界面活性剤と、平均アスペクト比は1.0〜2.5でかつβ型結晶構造を有したモノアゾ顔料とを含有しており、モノアゾ顔料粒子の表面の一部又は全部が界面活性剤分子で被覆されている状態と、モノアゾ顔料粒子の微細孔空隙部分に界面活性剤分子が滲入している状態とが組み合わさった状態の顔料粒子を含み、フリーの界面活性剤粒子は実質的に含まないものとなる。
 こうして得られた顔料組成物は、そのまま粉末状態で、またはウェットケーキ状態で、或いはスラリー状態で、従来のモノアゾ顔料と同様にして使用することができる。
 素姓未知の顔料試料が本発明の顔料組成物に該当するか否かは、顔料試料中に界面活性剤が含まれているか否かを同定すれば良い、この方法としては、例えば素姓未知の顔料試料を有機溶媒と混合し、この混合物から溶解分を有機溶媒と共にソックスレー抽出し、抽出液を蒸発乾固して、不揮発分につき核磁気共鳴スペクトルや赤外線吸収スペクトルを測定するか、抽出液をそのままガスクロマトグラフィー質量分析して、不揮発分の分子量とフラグメントパターンを測定する、或いはこれらを併用することで確認することが出来る。
 ノニオン界面活性剤は炭化水素溶媒へ溶解し易く、一方、カチオン界面活性剤は酸性度の高い溶媒に溶解しやすいという性質がある。従って、一つの素姓未知のアゾ顔料について、ソックスレー抽出に用いる有機溶剤として幾つかの有機溶剤を用いて、最も抽出率の高い有機溶媒が何かを確認することで、上記した機器分析を行う前に、概ね界面活性剤の極性を同定することは可能である。
 本発明の顔料組成物は、印刷インキ、塗料、着色成形品、インクジェット記録用インキ、静電荷像現像用トナー、カラーフィルター等の公知慣用の着色用途に使用可能であるが、特にグラビア印刷インキやフレキソ印刷インキの調製に使用した場合に、より低粘度の印刷インキを製造することが出来る。
 グラビア印刷インキやフレキソ印刷インキは、本発明の顔料組成物とビヒクルとを混合することで容易に調製することができる。
 ここで用いるビヒクルは、通常樹脂、溶媒、可塑剤等の添加剤を含有するが、樹脂としては、例えばロジン系樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース等から選ばれる1種以上の樹脂が挙げられる。
 また、溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルブチルケトン、n−ヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール等が挙げられる。
 本発明の顔料組成物をビヒクルに分散する分散機としては、例えばディスパー、ホモミキサー、ビーズミル、ニーダー等の公知の分散機が挙げられる。
 グラビア印刷インキやフレキソ印刷インキを調製する場合の各成分の混合割合は、特に限定されるものでは無いが、例えば質量比で、本発明の顔料組成物:樹脂:溶媒=3〜20部:10〜50部:30〜80部である。
 以下、実施例、比較例及び応用例を挙げ、本発明を詳細に説明するが、本発明は、これにより限定されるものではない。尚、例中の部および%は質量基準である。
 1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミド11.5部を水50部に分散後、35%塩酸20.9部を加え、氷を加えて5℃以下に保ちながら、40%亜硝酸ナトリウム水溶液9.1部を滴下しジアゾニウム塩水溶液を得た。次に5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロン17.8部を水30部に分散後、25%水酸化ナトリウム水溶液24部を加えて溶解し、カップラー水溶液を得た。各水溶液は、水および氷を加えてそれぞれ液量を180部および110部に調整した。
 90%酢酸3.3部、25%水酸化ナトリウム5.6部及びHLB10.8のポリオキシエチレンラウリルエーテル(ノニオン界面活性剤)0.5部を水300部に加えて、濃度1.21%の酢酸−酢酸ナトリウムpH緩衝溶液とした。界面活性剤の使用量は、質量換算でモノアゾ顔料の理論収量に対して1.8%相当量であった。このpH緩衝溶液の温度を20℃に調整する。先に作製したpH緩衝溶液中に、カップラー水溶液を滴下しpHを5.0に調整後、ジアゾニウム塩水溶液を一定速度で滴下を開始した。
 pH緩衝溶液中に過剰のジアゾニウム塩が存在し得ないように、ジアゾニウム塩水溶液の滴下と同時にカップラー水溶液の滴下を開始し、カップラー水溶液の滴下速度調整によりpH緩衝溶液のpHを5.0に合わせながらカップリングを行った。カップリング中温度が20℃、またpHが5.0を維持するよう適時加熱冷却または5%水酸化ナトリウム溶液を添加しながら、カップリングを約3時間で終了した。得られたカップリング反応液をそのまま140℃に加熱し、5時間保持した。
 次いで、ろ過、水洗し、90℃で乾燥した。得られた固形物をジューサーミキサーで粉砕し、本発明による式(1)の赤色モノアゾ顔料を含む顔料組成物を得た。得られた顔料組成物はCuKα特性X線による粉末X線回折図に基づくブラッグ角(2θ±0.2°)=8.6°,26.9°に強いピークを有し、10.5°,12.9°,14.0°,14.8°,17.2°,21.7°,22.3°,23.7°,24.5°に弱いピークを有していた(β型結晶構造)。前記した方法により測定した顔料組成物の平均アスペクト比は2.112であった。
 1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミド11.5部を用いて実施例1と同様の方法でジアゾニウム塩水溶液を得た。次に5−(’2−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロン17.8部を用いて実施例1と同様の方法でカップラー水溶液を得た。
 90%酢酸1.4部、25%水酸化ナトリウム2.4部、HLB10.8のポリオキシエチレンラウリルエーテル2.2部及び無水トリメリット酸2.2部を水300部に加えて、濃度0.52%の酢酸−酢酸ナトリウムpH緩衝溶液とした。界面活性剤の使用量は、質量換算でモノアゾ顔料の理論収量に対して7.9%相当量であった。このpH緩衝溶液を50℃に調整する。先に作製したpH緩衝溶液中に、カップラー水溶液を滴下しpHを5.0に調整後、ジアゾニウム塩水溶液を一定速度で滴下を開始した。
 pH緩衝溶液中に過剰のジアゾニウム塩が存在し得ないように、ジアゾニウム塩水溶液と同時にカップラー水溶液の滴下を開始し、カップラー水溶液の滴下速度調整によりpH緩衝溶液のpHを5.0に合わせながらカップリングを行った。カップリング中温度が50℃、またはpHが5.0を維持するよう適時加熱または5%水酸化ナトリウム溶液を添加しながら、カップリングを約3時間で終了した。得られたカップリング反応液をそのまま120℃に加熱し、5時間保持した。
 次いで、さらにろ過、水洗し、90℃で乾燥した。得られた固形物をジューサーミキサーで粉砕し、本発明による式(1)の赤色モノアゾ顔料を含む顔料組成物を得た。得られた顔料組成物は前記と同様のβ型結晶構造を有していた。また、得られた顔料組成物の平均アスペクト比は2.146であった。
 実施例1のHLB10.8のポリオキシエチレンラウリルエーテルの代わりに同量のHLB15.3のポリオキシエチレンラウリルエーテルを使用する他は実施例1と同様にして赤色モノアゾ顔料を含む顔料組成物を得た。最終的に得られた顔料組成物はβ型結晶構造を有していた。また、得られた顔料組成物の平均アスペクト比は2.403であった。
 実施例1のHLB10.8のポリオキシエチレンラウリルエーテルの代わりに同量の塩化ジココイルジメチルアンモニウム(カチオン界面活性剤)を使用する他は実施例1と同様にして赤色モノアゾ顔料を含む顔料組成物を得た。最終的に得られた顔料組成物はβ型結晶構造を有していた。また、得られた顔料組成物の平均アスペクト比は1.944であった。
比較例1
 1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミド11.5部を水100部に分散後、35%塩酸15.6部を加え、氷を加えて5℃以下に保ちながら、40%亜硝酸ナトリウム水溶液8.7部を滴下しジアゾニウム塩水溶液を作製した。次に5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロン18.0部を水50部に分散後、25%水酸化ナトリウム水溶液24部を加えて溶解し、HLB16.2のポリオキシエチレンオレイルエーテルを0.3部加えてカップラー水溶液を得た。界面活性剤の使用量は、質量換算でモノアゾ顔料の理論収量に対して2.1%相当量であった。各水溶液は、水および氷を加えてそれぞれ液量を500部および500部に調整した。
 90%酢酸6.67部、酢酸ナトリウム16.4部およびHLB16.2のポリオキシエチレンオレイルエーテル0.3部を水480部に加えて、濃度4.45%の酢酸−酢酸ナトリウムpH緩衝溶液とした。先に作製したpH緩衝溶液中に、ジアゾニウム塩水溶液とカップラー水溶液とを、激しく攪拌しながら、室温で30分かけて滴下しカップリングを行った。得られたカップリング反応液をそのまま140℃まで加熱し、5時間保持した。
 次いで、ろ過、水洗し、90℃で乾燥した。得られた固形物をジューサーミキサーで粉砕し、式(1)の赤色モノアゾ顔料を含む顔料組成物を得た。得られた顔料組成物はβ型結晶構造を有していた。また、得られた顔料組成物の平均アスペクト比は3.407であった。
比較例2
 比較例1と同様の方法で得られたカップリング反応液をそのまま95℃に加熱し、1時間保持した。次いで、ろ過、水洗し、90℃で乾燥した。得られた固形物をジューサーミキサーで粉砕し、粗製顔料組成物を得た。
 得られた粗製顔料組成物に、300部のN,N−ジメチルホルムアミドを加えて、攪拌しながら100℃まで加熱し、そのまま一時間保持した後、温度を70℃まで下げ、200部のメタノールで希釈した。
 次いで、ろ過し、メタノールで無色の流出液となるまで洗浄を行って、90℃で乾燥した。得られた固形物をジューサーミキサーで粉砕し、式(1)の赤色モノアゾ顔料を含む顔料組成物を得た。得られた顔料組成物はβ型結晶構造を有していた。また、得られた顔料組成物の平均アスペクト比は4.610であった。
比較例3
 1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミド11.5部を水100部に分散後、35%塩酸15.6部を加え、氷を加えて5℃以下に保ちながら、40%亜硝酸ナトリウム水溶液8.7部を滴下しジアゾニウム塩水溶液を得た。次に5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロン18.0部を水50部に分散後、25%水酸化ナトリウム水溶液24部を加えて溶解し、カップラー水溶液を得た。各水溶液は、水および氷を加えてそれぞれ液量を500部および500部に調整した。
 90%酢酸6.67部及び酢酸ナトリウム16.4部を水327部に加えて、濃度6.40%の酢酸−酢酸ナトリウムpH緩衝溶液とした。先に作製したpH緩衝溶液中に、ジアゾニウム塩水溶液とカップラー水溶液とを、激しく攪拌しながら、室温で30分かけて滴下しカップリングを行った。得られたカップリング反応液をそのまま140℃まで加熱し、5時間保持した。
 次いで、ろ過、水洗し、90℃で乾燥した。得られた固形物をジューサーミキサーで粉砕し、式(1)のモノアゾ顔料を得た。得られたモノアゾ顔料は前記したβ型とは異なるCuKα特性X線による粉末X線回折図に基づくブラッグ角(2θ±0.2°)=26.4°に強いピークを有し、5.9°,8.5°,11.9°,13.5°に弱いピークを有する結晶構造(α型結晶構造)であり、意図した色相の顔料(β型結晶構造)は得られなかった。
応用例1
 実施例1で得た顔料組成物を用いて下記の方法でベースインキを作製した。
<ベースインキ作製方法>
   実施例1で得た顔料組成物        6部
   ウレタン樹脂系ワニス         15部
   溶剤(MEK/トルエン)       11部
   スチールビーズ           150部
を容器に秤量し、ペイントコンディショナーで30分間分散後、
   ウレタン樹脂系ワニス       10.2部
   溶剤               17.8部
を追加し、更にペイントコンディショナーで5分間分散してベースインキを作製した。
応用例2〜4、比較応用例1及び2
実施例1で得た顔料組成物に代えて、実施例2〜4で得た顔料組成物または比較例1〜2で得た顔料組成物を使用して、応用例1にしたがってベースインキを作製した。
比較応用例3
 実施例1で得た顔料組成物に代えて、市販のノバパームカーミンHF4C(クラリアント社製β型結晶構造に独特な赤色を呈するC.I. Pigment RED 185、商標)を使用して、応用例1にしたがってベースインキを作製した。
《評価方法》
 作製したベースインキをB型粘度計を用い、20℃、回転数12r.p.m.及び60r.p.m.にて測定した。応用例1〜5について得られた評価結果を表1にまとめて示した。表中のHF4Cは前記ノバパームカーミンHF4Cを意味する。
               表 1
Figure 2004083907
 表1の評価結果から明らかな様に、本発明の実施例で得た顔料組成物は、ビヒクルと混合した際に、従来の公知の製造方法で得た比較例に当たる顔料組成物又は顔料を越えた優れた流動性を有しており、結果的に、より低粘度で印刷インキ調製時等における取り扱いが極めて容易であることがわかる。
 本発明の顔料組成物は、β型結晶構造に固有の独特の赤色に被着色物を着色でき、樹脂等へ分散した際の被着色物の流動性に優れることから、この特徴を活かして、印刷インキ、塗料、着色成形品、インクジェット記録用インキ、静電荷像現像用トナー、カラーフィルター等の着色に使用可能である。



Claims (7)

  1. 界面活性剤と、平均アスペクト比1.0〜2.5でβ型結晶構造を有する、N−(2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)−3−ヒドロキシ−4−[[2−メトキシ−5−メチル−4−[(メチルアミノ)スルフォニル]フェニル]アゾ]−2−ナフタレンカルボキサミド顔料とを含有してなる顔料組成物。
  2. 界面活性剤が、ノニオン界面活性剤またはカチオン界面活性剤である請求項1記載の顔料組成物。
  3. 質量換算で前記顔料に対して0.1〜50%の界面活性剤を含有する請求項1または2記載の顔料組成物。
  4. 1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン−4−スルホン酸メチルアミドのジアゾニウム塩水溶液または水分散液と、5−(2’−オキシ−3’−ナフトイル−アミノ)−ベンズイミダゾロン水溶液または水分散液とを、界面活性剤とpH緩衝剤を含みpH緩衝剤濃度が質量換算で0.1〜2.0%となるように調整された水に同時に滴下してカップリング反応させた後、生成物を水性媒体中で顔料化する請求項1に記載の顔料組成物の製造方法。
  5. 界面活性剤が、ノニオン界面活性剤またはカチオン界面活性剤である請求項4記載の顔料組成物の製造方法。
  6. 質量換算で顔料理論収量に対して0.1〜50%の界面活性剤を用いる請求項4または5記載の顔料組成物の製造方法。
  7. カップリング反応させた後、生成物を100℃を超えて150℃の水性媒体中で顔料化する請求項4、5または6に記載の顔料組成物の製造方法。

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