JP7294412B2 - 樹脂粒子混合物 - Google Patents

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Description

本発明は樹脂粒子混合物に関するものである。
エポキシ樹脂と、硬化材としてフェノール樹脂とを含む熱硬化性樹脂組成物は、配線板、封止材等の電子材料用途において広く用いられている。そのような組成物は、一般的に硬化促進剤をさらに含む。これにより樹脂の硬化状態が制御され、また用途に応じた硬化条件が設定される。熱硬化性樹脂組成物には可使時間があるため、保管には冷蔵又は冷凍が一般的である。
上記の熱硬化性樹脂組成物は、フィラー類と溶融混練することで樹脂コンパウンドを作製することができる。その際、フィラーがシリカ紛である場合は、当該コンパウンドを電子部品の封止材として使用することができる。また、フィラーが磁性金属粉である場合は、当該コンパウンドをボンド磁石、インダクタ等を作製する材料として使用することができる。
例えば、特許文献1には、エポキシ樹脂及びフェノールノボラック型樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物を成形材料として用いて、磁石粉末を含むボンド磁石を作製する方法が開示されている。
特開2017-130650号公報
しかしながら、従来の熱硬化性樹脂組成物は可使時間が短い傾向にあり、製造プロセスの自由度が制限される場合がある。
そこで、本発明は、成形材料等として用いることができ、かつ優れた可使時間を有する樹脂粒子混合物を提供することを目的とする。
本発明は、エポキシ樹脂粒子と、硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子と、を含有する樹脂粒子混合物を提供する。
本発明において、上記エポキシ樹脂粒子を構成するエポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、ナフタレン構造を有するエポキシ樹脂、並びにナフトール類及びフェノール類の共重合型エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
本発明において、上記フェノール樹脂粒子を構成するフェノール樹脂が、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、サリチルアルデヒド型フェノール樹脂、ベンズアルデヒド型フェノール及びアラルキル型フェノールの共重合型フェノール樹脂、並びにノボラック型フェノール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
本発明において、上記硬化促進剤が、テトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレ-トを含んでいてもよい。
本発明において、上記エポキシ樹脂粒子の粒子径が0.5mm以下であってもよい。
本発明において、上記フェノール樹脂粒子の粒子径が0.5mm以下であってもよい。
本発明において、含有される粒子の粒子径が0.5mm以下であってもよい。
本発明によれば、成形材料等として用いることができ、かつ優れた可使時間を有する樹脂粒子混合物を提供することができる。
<樹脂粒子混合物>
本実施形態の樹脂粒子混合物は、エポキシ樹脂粒子と、硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子と、を含有する。以下、本実施形態の樹脂粒子混合物の構成要素、製造方法の必要項目、適用製品等について順に説明する。
[エポキシ樹脂粒子]
エポキシ樹脂粒子を構成するエポキシ樹脂は、常温で固体であれば特に制限はない。エポキシ樹脂は、例えば、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂である。そのようなエポキシ樹脂としては、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、ナフタレン構造を有するエポキシ樹脂、ナフトール類とフェノール類との共重合型エポキシ樹脂等が挙げられる。また、エポキシ樹脂としては、アラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物、ビスフェノール型エポキシ樹脂、アルコール類のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂、多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジル型又はメチルグリシジル型のエポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂及びオレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ビフェニル型エポキシ樹脂は、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されないが、例えば、アルキル置換又は非置換のビフェノールのエポキシ樹脂である。
スチルベン型エポキシ樹脂は、スチルベン骨格を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されないが、例えば、スチルベン系フェノール類等のジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂である。
ジフェニルメタン型エポキシ樹脂は、ジフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されない。
硫黄原子含有型エポキシ樹脂は、硫黄原子を含有するエポキシ樹脂であれば特に限定されない。
ノボラック型エポキシ樹脂は、ノボラック樹脂をエポキシ化した樹脂であり、フェノール類及び/又はナフトール類とアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られる。フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA及びビスフェノールF等が挙げられる。ナフトール類としては、例えば、α-ナフトール、β-ナフトール及びジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。アルデヒド基を有する化合物としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド及びサリチルアルデヒド等が挙げられる。ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂及びオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂は、ジシクロペンタジエン骨格を有する化合物を原料としてエポキシ化したエポキシ樹脂であれば特に限定されない。
サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂は、サリチルアルデヒド骨格を持つ化合物を原料とするエポキシ樹脂であれば特に制限はない。
ナフタレン構造を有するエポキシ樹脂としては、例えばナフタレン骨格にグリシジル基が結合したものが挙げられる。ナフタレン構造を有するエポキシ樹脂は2官能型、3官能型又は4官能型であってもよい。ナフタレン構造を有するエポキシ樹脂におけるナフタレン骨格の数は1以上とすることができるが、2以上であることが好ましい。また、当該ナフタレン骨格の数の上限は8とすることができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。ナフタレン構造を有するエポキシ樹脂を樹脂組成物中に含めることで、高温における成形体の機械強度の低下を抑制することができる。
ナフタレン構造を有するエポキシ樹脂としては、室温及び高温での機械強度により優れる観点から、例えばナフタレンジエポキシ化合物、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフタレンノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンジエポキシ化合物のメチレン結合二量体、ナフタレンモノエポキシ化合物とナフタレンジエポキシ化合物のメチレン結合体等が挙げられる。ナフタレン構造を有するエポキシ樹脂としては、具体的には、HP-4032、HP-4032D、HP-4700、HP-4750、EXA-7311-G4、EXA-7734-G4、EXA-9540(DIC株式会社製、商品名)等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ナフトール類とフェノール類との共重合型エポキシ樹脂は、ナフトール骨格を有する化合物及びフェノール骨格を有する化合物を原料とするエポキシ樹脂であれば、特に限定されない。
アラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物としては、例えば、フェノールアラルキル樹脂及びナフトールアラルキル樹脂等のエポキシ化物などが挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールS等を原料としたエポキシ樹脂が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アルコール類のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂は、例えば、ブタンジオール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂である。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
グリシジルエステル型エポキシ樹脂は、例えば、フタル酸、イソフタル酸及びテトラヒドロフタル酸等のカルボン酸類のグリシジルエステル型エポキシ樹脂である。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
グリシジル型又はメチルグリシジル型のエポキシ樹脂は、例えば、アニリン及びイソシアヌル酸等の窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したグリシジル型又はメチルグリシジル型のエポキシ樹脂である。
脂環型エポキシ樹脂としては、例えば、分子内のオレフィン結合をエポキシ化して得られるビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート及び2-(3,4-エポキシ)シクロヘキシル-5,5-スピロ(3,4-エポキシ)シクロヘキサン-m-ジオキサン等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記エポキシ樹脂の中でも、耐水性、耐溶剤性及び耐オイル性の観点から、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有型エポキシ樹脂、及びアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物がより好ましい。より好ましいアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物としては、例えば、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂及びビフェニル型フェノールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物等が挙げられる。このアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物は、フェノール及びクレゾール等のフェノール類及び/又はナフトール及びジメチルナフトール等のナフトール類と、ジメトキシパラキシレン、ビス(メトキシメチル)ビフェニル及びこれらの誘導体等と、から合成されるフェノール樹脂を原料とするエポキシ樹脂であれば、特に限定されない。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記エポキシ樹脂の中でも、高温機械強度の観点からは、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、ナフタレン構造を有するエポキシ樹脂、及びナフトール類とフェノール類との共重合型エポキシ樹脂がより好ましい。より好ましいノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック、クレゾールノボラック及びナフトールノボラック等のノボラック型フェノール樹脂をグリリシジルエーテル化等の手法を用いてエポキシ化したエポキシ樹脂等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[フェノール樹脂粒子]
フェノール樹脂粒子を構成するフェノール樹脂は、常温で固体であれば特に制限はない。フェノール樹脂としては、例えば、硬化剤として一般に使用される1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール樹脂が挙げられる。そのようなフェノール樹脂としては、例えば、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、サリチルアルデヒド型フェノール樹脂、ベンズアルデヒド型フェノールとアラルキル型フェノールとの共重合型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等が挙げられる。また、フェノール樹脂としては、1分子中に2個のフェノール性水酸基を有する化合物、アラルキル型フェノール樹脂、パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂、多環芳香環変性フェノール樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、並びにこれらの2種以上を共重合して得たフェノール樹脂等が挙げられる。なお、アラルキル型フェノール樹脂としては、例えば、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂及びビフェニル型フェノールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、1分子中に2個のフェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF及び置換又は非置換のビフェノール等が挙げられる。
耐水性、耐溶剤性及び耐オイル性の観点から、フェノール樹脂は、好ましくは、アラルキル型フェノール樹脂及びベンズアルデヒド型フェノールとアラルキル型フェノールとの共重合型フェノール樹脂である。また、高温機械強度の観点からは、フェノール樹脂は、好ましくは、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、サリチルアルデヒド型フェノール樹脂及びノボラック型フェノール樹脂である。なお、ノボラック型フェノール樹脂としては、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ナフトールノボラック等のノボラック型フェノール樹脂が挙げられる。これらジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、サリチルアルデヒド型フェノール樹脂、ベンズアルデヒド型フェノールとアラルキル型フェノールとの共重合型フェノール樹脂及びノボラック型フェノール樹脂を、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
フェノール樹脂粒子に含まれる硬化促進剤は、テトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレ-トを含んでいてもよい。テトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレ-トは、下記式(I-0)で表される化合物である。
Figure 0007294412000001
式(I-0)中、R51~R58は、それぞれ独立して、炭素数1~18の有機基を示し、全てが同一でも異なっていてもよい。
上記一般式(I-0)のR51~R58として記載した「炭素数1~18の有機基」は、炭素数1~18を有し、かつ置換されても又は非置換であってもよい脂肪族炭化水素基、脂肪族炭化水素オキシ基、カルボニル基、オキシカルボニル基、及びカルボニルオキシ基;並びに、炭素数6~18を有し、かつ置換されても又は非置換であってもよい芳香族炭化水素基及び芳香族炭化水素オキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の有機基を含むことを意味する。
上記置換又は非置換の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、アリル基及びビニル基等の脂肪族炭化水素基、並びにそれらをアルキル基、アルコキシ基、アリール基、水酸基、アミノ基及びハロゲン原子等で置換したものなどが挙げられる。
また、上記置換又は非置換の脂肪族炭化水素基には、置換又は非置換の脂環式炭化水素基も含まれる。置換又は非置換の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基及びシクロヘキセニル基等、並びにそれらをアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、水酸基、アミノ基及びハロゲン原子等で置換したものなどが挙げられる。
上記置換又は非置換の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基及びトリル基等のアリール基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基及びtert-ブチルフェニル基等のアルキル基置換アリール基、並びにメトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基及びtert-ブトキシフェニル基等のアルコキシ基置換アリール基などが挙げられ、それらをさらにアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基及びハロゲン原子等で置換したものであってもよい。
脂肪族炭化水素オキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、アリルオキシ基及びビニルオキシ基等の上述の脂肪族炭化水素基に酸素原子が結合した構造のオキシ基並びにそれらをアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基及びハロゲン原子等で置換したものなどが挙げられる。
芳香族炭化水素オキシ基としては、例えば、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、メトキシフェノキシ基、ブトキシフェノキシ基及びフェノキシフェノキシ基等の上述の芳香族炭化水素基に酸素原子が結合した構造のオキシ基など、並びにそれらをアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基及びハロゲン原子等で置換したものなどが挙げられる。
カルボニル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、エチルカルボニル基、ブチリル基、シクロヘキシルカルボニル基及びアリルカルボニル等の脂肪族炭化水素カルボニル基、フェニルカルボニル基及びメチルフェニルカルボニル基等の芳香族炭化水素カルボニル基など、並びにそれらをアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基及びハロゲン原子等で置換したものなどが挙げられる。
オキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基及びシクロヘキシルオキシカルボニル基等の脂肪族炭化水素オキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基及びメチルフェノキシカルボニル基等の芳香族炭化水素オキシカルボニル基など、並びにそれらをアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基及びハロゲン原子等で置換したものなどが挙げられる。
カルボニルオキシ基としては、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、アリルカルボニルオキシ基及びシクロヘキシルカルボニルオキシ基等の脂肪族炭化水素カルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基及びメチルフェニルカルボニルオキシ基等の芳香族炭化水素カルボニルオキシ基など、並びにそれらをアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基及びハロゲン原子等で置換したものなどが挙げられる。
上記一般式(I-0)において、R51~R54が置換又は非置換の脂肪族炭化水素基であり、R55~R58が置換又は非置換の芳香族炭化水素基であってもよい。
テトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレ-トとしては、具体的には、テトラブチルホスホニウム・テトラフェニルボレ-ト、n-ブチルトリフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレ-ト、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレ-ト、トリメチルフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレ-ト、ジエチルメチルフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレ-ト、ジアリルメチルフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレ-ト、(2-ハイドロキシエチル)トリフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレ-ト、エチルトリホスホニウム・テトラフェニルボレ-ト、p-キシレンビス(トリフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレ-ト)、テトラフェニルホスホニウム・テトラエチルボレ-ト、テトラフェニルホスホニウム・トリエチルフェニルボレ-ト、テトラフェニルホスホニウム・テトラブチルボレ-ト等が挙げられる。これらの中でも、成形体強度を高くし易く、高温での強度低下を抑制し易い観点から、テトラブチルホスホニウム・テトラフェニルボレートが好ましい。これらの化合物は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記一般式(I-0)で表される化合物としては、PX-4PB(北興化学株式会社製、商品名)等が挙げられる。
硬化促進剤は上記以外の周知の硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤が上記以外の硬化促進剤を含む場合、硬化促進剤の質量に対して、上述の硬化促進剤の含有量は、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは50質量%以上である。上述の硬化促進剤の含有量が30質量%以上であると、樹脂粒子混合物を十分に硬化させることができる。
硬化促進剤の構造は、核磁気共鳴装置(NMR)等の方法で分析することが可能である。
硬化促進剤の分解温度は、フェノール樹脂の融点よりも高いことが好ましい。硬化促進剤の融点は、フェノール樹脂の融点よりも低いことが好ましい。
<樹脂粒子混合物の製造方法>
樹脂粒子混合物は、粒子状のエポキシ樹脂と、硬化促進剤を含む粒子状のフェノール樹脂と、を混合することにより製造される。両者の混合には、例えば撹拌羽根を備える撹拌機、ミックスロータ、振とう機、ミル等、特に制限なく用いることができる。ただし、粒子同士の摩擦により過度な熱が発生しない混合方法が好ましい。
エポキシ樹脂粒子は、固形のエポキシ樹脂を、機械的に粉砕することで得られる。1種又は2種以上のエポキシ樹脂を粉砕することで、エポキシ樹脂粒子を得てもよい。2種以上のエポキシ樹脂を用いる場合、それらを一旦溶融混合した後に固形物を得、それを粉砕して粒子とすることが好ましい。2種以上のエポキシ樹脂をそれぞれ粉砕して混合することも可能である。
エポキシ樹脂粒子は、その形状に特に制限はないが、均一な樹脂粒子混合物を得易い観点から、粒子径0.5mm以下の粒子を90質量%以上含むことが好ましく、粒子径0.5mm以下の粒子からなる(実質的に100質量%含む)ことがより好ましい。すなわち、エポキシ樹脂粒子の粒子径(最大径)が0.5mm以下であることが好ましい。エポキシ樹脂粒子の粒子径(最小径)は0.05mm以上であることが好ましい。また、エポキシ樹脂粒子の平均粒子径は、硬化促進剤を含む粒子状のフェノール樹脂との混合の均質性の観点から、0.1~0.5mmとすることができる。エポキシ樹脂粒子の粒子径(最大径、最小径)及び平均粒子径は、それぞれレーザ回折法粒度分布測定器により測定することができる。
硬化促進剤を含む粒子状のフェノール樹脂は、例えば次のようにして得ることができる。フェノール樹脂及び硬化促進剤の混合物を加熱して、フェノール樹脂を撹拌しながら溶融させた後、冷却して固形物を得る。得られた固形物を、ハンマにより粉砕し、その後乳鉢及び乳棒により磨り潰すことにより、硬化促進剤を含む粒子状のフェノール樹脂を得ることができる。なお、フェノール樹脂及び硬化促進剤の混合物は、機械的な撹拌混合により得られるほか、超音波による分散混合により得ることも可能である。
フェノール樹脂粒子は、その形状に特に制限はないが、均一な樹脂粒子混合物を得易い観点から、粒子径0.5mm以下の粒子を90質量%以上含むことが好ましく、粒子径0.5mm以下の粒子からなる(実質的に100質量%含む)ことがより好ましい。すなわち、フェノール樹脂粒子の最大粒子径(最大径)が0.5mm以下であることが好ましい。フェノール樹脂粒子の粒子径(最小径)は0.05mm以上であることが好ましい。また、フェノール樹脂粒子の平均粒子径は、エポキシ樹脂粒子との混合の均質性の観点から、0.1~0.5mmとすることができる。フェノール樹脂粒子の粒子径(最大径、最小径)及び平均粒子径は、それぞれレーザ回折法粒度分布測定器により測定することができる。
樹脂粒子混合物は、例えば成形材料としての特性が損なわれない範囲において、その他の成分を含んでいてもよい。そのような成分としては、例えばカップリング剤、エラストマー変性剤、フィラー、難燃剤等が挙げられる。また、樹脂粒子混合物は、さらに上記に例示したフェノール樹脂を単独で含む粒子(フェノール樹脂からなる粒子、あるいは硬化促進剤を含まないフェノール樹脂粒子と言うことができる)を含んでいてもよい。フェノール樹脂を単独で含むそのような粒子は、固形のフェノール樹脂を粉砕することで得ることができる。当該粒子の粒子径はフェノール樹脂粒子と同様とすることができ、例えばその最大径は0.5mm以下であることが好ましい。上記その他の成分、及びフェノール樹脂を単独で含む粒子は、エポキシ樹脂粒子とフェノール樹脂粒子とを混合する際に、合わせて混合することができる。
樹脂粒子混合物は、均一な樹脂粒子混合物を得易い観点から、粒子径0.5mm以下の粒子を90質量%以上含むことが好ましく、粒子径0.5mm以下の粒子からなる(実質的に100質量%含む)ことがより好ましい。すなわち、含有される粒子の粒子径(最大径)が0.5mm以下であることが好ましい。含有される粒子の粒子径(最小径)は0.05mm以上であることが好ましい。また、含有される粒子の平均粒子径は、0.1~0.5mmとすることができる。含有される粒子の粒子径(最大径、最小径)及び平均粒子径は、それぞれレーザ回折法粒度分布測定器により測定することができる。
硬化促進剤の配合量は、硬化促進効果が達成できれば特に制限はない。しかし、樹脂粒子混合物の吸湿時の硬化性及び流動性改善の観点からは、100質量部のエポキシ樹脂に対し、硬化促進剤の配合量が、好ましくは0.1~30質量部であり、より好ましくは1~20質量部、さらに好ましくは1~15質量部となるように、フェノール樹脂粒子中に含ませる。硬化促進剤の配合量が0.1~30質量部であると、成形材料としての樹脂粒子混合物は、適度な硬化速度で硬化する。
樹脂粒子混合物において、エポキシ樹脂粒子とフェノール樹脂粒子とは、エポキシ樹脂とフェノール樹脂との配合比率が、全エポキシ樹脂のエポキシ当量に対する全フェノール樹脂の水酸基当量の比率(フェノール樹脂中の水酸基数/エポキシ樹脂中のエポキシ基数)で、0.5~2.0となるように混合されることが好ましく、0.7~1.5となるように混合されることがより好ましく、0.8~1.3となるように混合されることがさらに好ましい。上記比率が0.5~2.0であると、エポキシ樹脂は十分に硬化し、硬化物の耐熱性が良好になる。
<樹脂粒子混合物の使用方法>
樹脂粒子混合物は成形材料(結合材)として使用することができる。例えば、樹脂粒子混合物を成形対象となるフィラーと共に用いることで、フィラーを含む成形体を得ることができる。具体的には、金型に樹脂粒子混合物及びフィラーを含む混合物を容れた後、圧縮成形、温間成形等することで、当該成形体を得ることができる。成形体をさらに加熱することで、成形体の硬化を進めることができる。
また、溶剤に溶解した樹脂粒子混合物とフィラーとを混合した後、溶媒を除去(留去)して乾燥させることで、フィラー表面に樹脂粒子混合物に由来する樹脂コーティングをすることもできる。さらに、樹脂粒子混合物及びフィラーを含む混合物を、ニーダ、二軸ロール混練機等を用いて溶融混練することもできる。これらを上記のように成形することで、成形体を得ることができる。
フィラーとしてはシリカ粉、磁性金属粉、フェライト紛、が挙げられる。
フィラーとしてシリカ粉(シリカ粒子)を用いた場合、成形体を絶縁材、封止材等として使用することができる。
フィラーを硬質磁性紛とした場合、成形体をボンド磁石として使用することができる。硬質磁性紛としては、NdFeB、SmFeN等の合金紛、フェライト紛等のFe酸化物紛が挙げられる。
フィラーを軟質磁性紛とした場合、成形体を磁性封止材として使用することができる。
フィラーとしては、金属元素を含む粉末を用いることもできる。金属元素を含む粉末は、例えば、金属単体、合金及び金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有してよい。金属元素を含む粉末は、例えば、金属単体、合金及び金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種からなっていてよい。合金は、固溶体、共晶及び金属間化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよい。合金は、例えば、ステンレス鋼(Fe―Cr系合金、Fe―Ni―Cr系合金等)であってよい。金属化合物は、例えば、フェライト等の酸化物であってよい。金属元素を含む粉末は、一種の金属元素又は複数種の金属元素を含んでよい。金属元素は、例えば、卑金属元素、貴金属元素、遷移金属元素、又は希土類元素であってよい。金属元素は、例えば、鉄(Fe)、銅(Cu)、チタン(Ti)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、クロム(Cr)、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、鉛(Pb)、銀(Ag)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)及びジスプロシウム(Dy)からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。金属元素を含む粉末は、金属元素以外の元素を含んでもよい。金属元素を含む粉末は、例えば、酸素(О)、ベリリウム(Be)、リン(P)、ホウ素(B)、又はケイ素(Si)を含んでもよい。金属元素を含む粉末は、磁性粉であってよい。金属元素を含む粉末は、軟磁性合金、又は強磁性合金であってよい。金属元素を含む粉末は、例えば、Fe-Si系合金、Fe-Si-Al系合金(センダスト)、Fe-Ni系合金(パーマロイ)、Fe-Cu-Ni系合金(パーマロイ)、Fe-Co系合金(パーメンジュール)、Fe-Cr-Si系合金(電磁ステンレス鋼)、Nd-Fe-B系合金(希土類磁石)、Sm-Fe-N系合金(希土類磁石)、Al-Ni-Co系合金(アルニコ磁石)及びフェライトからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。フェライトは、例えば、スピネルフェライト、六方晶フェライト、又はガーネットフェライトであってよい。金属元素を含む粉末は、Cu-Sn系合金、Cu-Sn-P系合金、Cu-Ni系合金、又はCu-Be系合金等の銅合金であってもよい。金属元素を含む粉末は、上記の元素の一種又は複数種を含んでもよい。
金属元素を含む粉末は、Fe単体であってもよい。金属元素を含む粉末は、鉄を含む合金(Fe系合金)であってもよい。Fe系合金は、例えば、Fe-Si-Cr系合金、又はNd-Fe-B系合金であってよい。金属元素を含む粉末は、Feアモルファス合金であってもよい。Feアモルファス合金粉の市販品としては、例えば、AW2-08、KUAMET-6B2(以上、エプソンアトミックス株式会社製の商品名)、DAP MS3、DAP MS7、DAP MSA10、DAP PB、DAP PC、DAP MKV49、DAP 410L、DAP 430L、DAP HYBシリーズ(以上、大同特殊鋼株式会社製の商品名)、MH45D、MH28D、MH25D、及びMH20D(以上、株式会社神戸製鋼製の商品名)等が挙げられる。
以下、本発明について実施例によってより具体的に説明するが、本発明の範囲は以下に示す実施例によって制限されるものではない。
(実施例1)
撹拌羽根を備えた500mLセパラブルフラスコに、クレゾールノボラック型のフェノール樹脂としてHP-850N(日立化成株式会社製、商品名)を100g、及び硬化促進剤(触媒)としてPX-4PB(北興化学株式会社製、商品名)を4.5g投入した。PX-4PBは上記一般式(I-0)で表される化合物である。オイルバス中でフラスコを110℃に加熱しフェノール樹脂を溶融させた。溶融後1時間撹拌し、フェノール樹脂及び硬化促進剤を含む溶融物を得た。これをテフロンシート(テフロンは登録商標)上に回収し、室温まで冷却することで固形物を得た。
得られた固形物をハンマで粉砕後、さらに乳鉢・乳棒で粒子の最大径が0.5mm以下となるように磨り潰した後に、目開き500μmのふるいで篩った。これにより、硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子を得た。
また、サリチルアルデヒド型のエポキシ樹脂としてEPPN-502H(日本化薬株式会社製、商品名)をハンマで粉砕後、さらに乳鉢・乳棒で粒子の最大径が0.5mm以下となるように磨り潰した後に、目開き500μmのふるいで篩った。これにより、エポキシ樹脂粒子を得た。
上記のようにして得られたエポキシ樹脂粒子100gと、硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子80gとを、500mLポリビンに量り取り、ミックスロータで1時間混合した。これにより、樹脂粒子混合物を得た。
(実施例2)
エポキシ樹脂として、EPPN-502Hに代えて、アラルキル型フェノール樹脂(ビフェニル型フェノールアラルキル樹脂)のエポキシ化物であるNC-3000H(日本化薬株式会社製、商品名)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂粒子混合物を得た。
(実施例3)
撹拌羽根を備えた500mLセパラブルフラスコに、HP-850Nを100g、及びPX-4PBを10g投入した。オイルバス中でフラスコを150℃に加熱しフェノール樹脂を溶融させた。その後は実施例1と同様にして、硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子を得た。
また、実施例1と同様にして、エポキシ樹脂粒子を得た。
さらに、HP-850Nをハンマで粉砕後、さらに乳鉢・乳棒で粒子の最大径が0.5mm以下となるように磨り潰した後に、目開き500μmのふるいで篩った。これにより、フェノール樹脂粒子(硬化促進剤を含まないフェノール樹脂粒子)を得た。
エポキシ樹脂粒子100gと、硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子40gと、フェノール樹脂粒子40gとを、500mLポリビンに量り取り、ミックスロータで1時間混合した。これにより、樹脂粒子混合物を得た。
(比較例1)
撹拌羽根を備えた500mLセパラブルフラスコに、HP-850Nを100g、EPPN-502Hを80g、PX-4PBを4.5g投入した。オイルバス中でフラスコを110℃に加熱しフェノール樹脂及びエポキシ樹脂を溶融させた。溶融後30分間撹拌し、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及び硬化促進剤を含む溶融物を得た。これをテフロンシート(テフロンは登録商標)上に回収し、室温まで冷却することで固形物を得た。
得られた固形物をハンマで粉砕後、さらに乳鉢・乳棒で粒子の最大径が0.5mm以下となるように磨り潰した後に、目開き500μmのふるいで篩った。これにより、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及び硬化促進剤を含む樹脂粒子を得た。
(参考例1)
実施例1で、エポキシ樹脂粒子及び硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子について、それぞれ最大径が2mm以下となるように磨り潰した後に、目開き2mmのふるいで篩った。このこと以外は、実施例1と同様にして粒子混合物を得た。
[保存安定性の評価]
各例の樹脂粒子混合物又は樹脂粒子を、40℃の恒温槽中に一週間放置した。放置後の樹脂粒子混合物又は樹脂粒子約1gを20mLガラス瓶に採取し秤量した後、アセトン10mLを加えて30分間撹拌して試料溶液を調製した。精密天秤により質量を測定したろ紙を用い、各試料溶液をろ過し、ろ紙を100℃の乾燥機で30分間乾燥後、精密天秤で質量を量り、ろ紙上に残った残渣を求め、残渣量(g)/採取量(g)をゲル分率として評価した。結果を表1に示す。この評価において、ゲル分率が20%以下である場合に、優れた保存安定性(可使時間)を有する樹脂粒子混合物であると判断した。
[粒子の均一性の評価]
各例の樹脂粒子混合物又は樹脂粒子の、任意の3箇所から0.2gを抜き取り、そのIRスペクトルを比較した。そして、800cm-1から1600cm-1領域におけるIRスペクトルの一致率が95%以上である場合を「〇」、そうでない場合を「×」として評価した。結果を表1に示す。
Figure 0007294412000002
(応用例1)
300mLナス型フラスコに実施例1の樹脂粒子混合物4gを容れ、アセトン100mLに溶解した。これにNdFeB粉196gを加えて、常温で1時間撹拌した後に、エバポレータでアセトンを留去した。その後、テフロンシート(テフロンは登録商標)上に全量を回収し、真空乾燥機で常温48時間乾燥し、磁性粉樹脂コンパウンドを得た。
樹脂コンパウンドを200MPaで金型成形した後に190℃で1時間熱処理し、11Φ×10mmの円柱状のNdFeBボンド磁石を得た。
(応用例2)
300mLナス型フラスコに実施例1の樹脂粒子混合物6gを容れ、アセトン120mLに溶解した。これにSmFeN粉194gを加えて、常温で1時間撹拌した後に、エバポレータでアセトンを留去した。その後、テフロンシート(テフロンは登録商標)上に全量を回収し、真空乾燥機で常温48時間乾燥し、磁性粉樹脂コンパウンドを得た。
樹脂コンパウンドを100MPaで金型成形した後に190℃で1時間熱処理し、11Φ×10mmの円柱状のSmFeNボンド磁石を得た。
(応用例3)
300mLポリビンに実施例1の樹脂粒子混合物6gを容れた。これにSmFeN粉194gを加えて、常温でミックスロータにより2時間撹拌し、磁性粉樹脂混合粉を得た。
樹脂混合粉を200MPa、100℃で金型成形した後に190℃で1時間熱処理し、11Φ×10mmの円柱状のSmFeNボンド磁石を得た。

Claims (12)

  1. エポキシ樹脂粒子と、硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子と、を含有する樹脂粒子混合物と、
    少なくとも金属元素を含む粉末、硬質磁性粉及び軟質磁性粉のいずれかを含むフィラーと、を含む成形体形成用混合物
  2. 前記エポキシ樹脂粒子を構成するエポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、ナフタレン構造を有するエポキシ樹脂、並びにナフトール類及びフェノール類の共重合型エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の成形体形成用混合物
  3. 前記フェノール樹脂粒子を構成するフェノール樹脂が、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、サリチルアルデヒド型フェノール樹脂、ベンズアルデヒド型フェノール及びアラルキル型フェノールの共重合型フェノール樹脂、並びにノボラック型フェノール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の成形体形成用混合物
  4. 前記硬化促進剤が、テトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレ-トを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の成形体形成用混合物
  5. 前記エポキシ樹脂粒子の粒子径が0.5mm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の成形体形成用混合物
  6. 前記フェノール樹脂粒子の粒子径が0.5mm以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の成形体形成用混合物
  7. 前記樹脂粒子混合物に含有される粒子の粒子径が0.5mm以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載の成形体形成用混合物
  8. 前記フィラーが、少なくともNdFeB、SmFeN及びフェライトのいずれかを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の成形体形成用混合物
  9. エポキシ樹脂粒子と、硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子と、を含有する樹脂粒子混合物と、
    少なくとも金属元素を含む粉末、硬質磁性粉及び軟質磁性粉のいずれかを含むフィラーと、を含む成形体形成用混合物を成形してなる成形体。
  10. エポキシ樹脂粒子と、硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子と、を混合して樹脂粒子混合物を得る工程と、
    前記樹脂粒子混合物と、少なくとも金属元素を含む粉末、硬質磁性粉及び軟質磁性粉のいずれかを含むフィラーと、を混合して、成形体形成用混合物を得る工程と、
    前記成形体形成用混合物を成形して成形体を得る工程と、
    を備える成形体の製造方法。
  11. エポキシ樹脂粒子と、硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子と、少なくとも金属元素を含む粉末、硬質磁性粉及び軟質磁性粉のいずれかを含むフィラーと、を含む成形体形成用混合物を成形してなる成形体。
  12. エポキシ樹脂粒子と、硬化促進剤を含むフェノール樹脂粒子と、少なくとも金属元素を含む粉末、硬質磁性粉及び軟質磁性粉のいずれかを含むフィラーと、を混合して成形体形成用混合物を得る工程と、
    前記成形体形成用混合物を成形して成形体を得る工程と、
    を備える成形体の製造方法。
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