JP7289251B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

本発明は、コンバインに係り、詳しくは刈取部や脱穀部側への未刈穀稈の倒れ込みを阻止するナローガイドを備えるコンバインに関する。
稲や麦等を刈取って穀粒を収穫するコンバインは、刈取部の前端下部に設ける分草体で仕分けした立毛穀稈(刈取穀稈)を複数の引起装置や掻込装置によって引き起こして刈刃装置によって刈取り、また、刈取った穀稈を左右の穂先及び株元搬送装置によって構成する穀稈搬送装置によって合流させて脱穀部に搬送し、さらに、脱穀部は扱歯を備える扱胴や揺動流板等によって刈取部から搬送された穀稈から穀粒を脱粒・選別処理して収穫する。
そして、このような刈取作業中に刈取部の分草体から外側方に外れた立毛穀稈(未刈穀稈)は次行程以降に刈取ることになるが、この隣接する未刈穀稈が刈取穀稈側(刈取部や脱穀部側)に倒れ込むと、刈取部や脱穀部の側部と接触して未刈穀稈に脱粒を生じさせたリ、刈取って脱穀部に搬送中の穀稈の株元寄りと接触して、その搬送姿勢を乱したりこれをその場に停滞させて搬送詰まりを生じさせるといった問題がある。
そこで、通常コンバインの脱穀部は機体の左側に設けているので、その側となる刈取部の最も左側の分草体の後部から脱穀部に亘って外側方に向けて張り出すナローガイド(左ナローガイド)を設け、このナローガイドによって未刈穀稈の刈取部や脱穀部側への倒れ込みを阻止する。或いは、立毛穀稈が倒伏していればこの倒伏した未刈穀稈をナローガイドによって刈取部や脱穀部から遠ざけながら起立するように作用させる。
また、係るナローガイドは、その作用姿勢となる外側方に向けて常に張り出していると移動走行時等に障害物等と当接して損傷する虞があると共に機体幅を広くする。そのため、刈取作業を行う際にはナローガイドを前述のように作用姿勢になすが、刈取作業を行わない場合には刈取部や脱穀部側に退去させてナローガイドを格納姿勢に切換える必要がある。
そして、この場合のナローガイドの姿勢切換えは、ナローガイドを設ける機体の左側となる刈取部や脱穀部側に作業者が移動して、ナローガイドを手で掴んでその姿勢切換えを行う。或いは、操縦部に備える操作レバーによってナローガイドを機械的な連係機構を介して遠隔的に姿勢切換えを行う(特許文献1参照)。更には、操縦部に切換スイッチ等を設け、このスイッチによって電動モータ(電動アクチュエータ)を正逆回転させてナローガイドの姿勢切換えを電気的に行うといった方法が採用される(特許文献2、特許文献3参照)。
特開2006-129829号公報 特開2010-22282号公報 特開2007-330167号公報
前述のようにコンバインでは、未刈穀稈の刈取部や脱穀部側への倒れ込みを阻止するナローガイドを設け、このナローガイドを作用姿勢と格納姿勢に切換え自在に設ける。そして、ナローガイドをその作用姿勢と格納姿勢に切換えるに当たり、特許文献1のように操縦部に備える操作レバーによってナローガイドを機械的な連係機構を介して遠隔的に姿勢切換えを行うと、ナローガイドの姿勢切換えのために作業者が操縦部から降りて刈取部や脱穀部側に移動しないで済むから迅速に姿勢切換えを行うことができる。
しかし、このものでは操作レバーの操作位置を摩擦保持して分草杆(ナローガイド)の姿勢を保持し、更に、作用姿勢における分草杆と揺動リンクとのなす角度を鋭角とし、作用姿勢の分草杆が障害物などに接触したとき、分草杆を自動的に格納姿勢に退避させ、また、レバーガイドにストッパを備えて分草杆に大きな負荷が作用する作業(例えば、倒伏材や濡れ材の刈取作業)に際し、分草杆が意に反して格納されることがないようにするから、摩擦板等によって姿勢切換機構が複雑且つ高価となるという問題がある。
また、特許文献2や特許文献3のように電動モータによってナローガイドの姿勢切換えを電気的に行うと、ナローガイドの姿勢切換えを操縦部に設けるスイッチを操作して、特許文献1と同様に操縦部において迅速に姿勢切換え操作を行うことができる。しかも、スイッチは操作レバー等の操作に比べ操作力少なく、また、簡単にナローガイドの姿勢切換えを行うことができる利点がある。
しかし、特許文献2のように電動モータを刈取部の下部寄りとなる刈取フレームに固定するブラケットの台座にその駆動軸が上方へ突出するように固定して設けると、圃場の地表近くに電動モータが位置することになって土中に電動モータが埋没したり泥水が掛かり易く、また、電動モータを固定する台座等に泥水や屑(雑草や稈切れ)が堆積し、電動モータやナローガイドの連係機構が故障し易く、実用性に欠けるという問題がある。
その点で、特許文献3のように刈取伝動軸から上方に延出した縦伝動軸に、コ字状の固定ブラケットを固着し、この固定ブラケットにモータブラケットを固定して電動モータを取付けると、次に述べる摩擦機構に泥や土が付着することによる摩擦力の低下を防止するためとは云え、結果として電動モータを刈取部の上部寄りに設けることになって、圃場の地表から電動モータが上方に離れるから泥水等が掛かり難くなり、十分実用性を備えたものとなる。
しかし、このものでは電動モータと分草杆とを摩擦機構を介して連係し、電動モータだけでなく手動で分草杆の姿勢変更を行うことができるようにしたり、分草杆に一定の外力が作用すると摩擦板がすべって、電動モータ等に無理な外力が作用せず、分草杆や電動モータなどの破損を防止するから、特許文献1のように摩擦板等によって姿勢切換機構が複雑且つ高価となるという問題が解決されずに残されている。
そこで、本発明は、未刈穀稈の刈取部や脱穀部側への倒れ込みを阻止するナローガイドを電動モータを用いて作用姿勢と格納姿勢に切換えるに当たり、電動モータ等に泥水が掛かったり屑が堆積して姿勢切換えに支障を来すことがないように、また、その姿勢切換機構を簡素化して出来るだけ安価にコンバインを提供することを課題とする。
本発明のコンバインは、上記課題を解決するため第1に、立毛穀稈を刈取って後方に設ける脱穀部に搬送する刈取部の前端下部に分草体を設け、この分草体によって刈取穀稈と未刈穀稈に仕分けすると共に、分草体の後部から脱穀部に亘ってナローガイドを設け、このナローガイドによって未刈穀稈の刈取部や脱穀部側への倒れ込みを阻止し、更に係るナローガイドを電動モータを用いてその作用姿勢と格納姿勢に切換えるに当たり、前記電動モータは刈取部の上部寄りに固定するモータベースに取付け、また、ナローガイドに係合する揺動アームは刈取部の下部寄りに固定するブラケットに回動自在に取付け、そして、前記電動モータと揺動アームを略上下方向となる駆動軸によって連結し、以って、電動モータの正逆回転によって揺動アームを駆動軸を介して回転させて、ナローガイドをその高さを略一定に保って作用姿勢と格納姿勢に切換えるように構成し、揺動アームのナローガイドに係合する先端部を、ナローガイドの格納姿勢において前方を向き、また、ナローガイドの作用姿勢において外側方を向くように構成し、更に、作用姿勢となったナローガイドの先端部に設ける取付点と揺動アームのナローガイドに係合する先端部とを結ぶ直線と、揺動アームの回動軸心とその先端部とを結ぶ直線とが交わる角度が鋭角となるように構成し、ナローガイドに未刈穀稈からの外力が加わると、揺動アームがその回動軸心を中心として先端部が後方を向くように回動されるように構成すると共に、ナローガイドの作用姿勢における揺動アームの後方側への回動を阻止するストッパを設け、このストッパによって未刈穀稈からの外力を受け止めるように構成することを特徴とする。
さらに、本発明は第に、前記電動モータと駆動軸との間に減速歯車機構を設けると共に、この電動モータと減速歯車機構をモータベースの下面側に設け、また、これらの外方側を刈取部のサイドカバーで覆うことを特徴とする。
そして、本発明は第に、前記刈取部の下部寄りに固定するブラケットのピンに揺動アームのボス部を嵌入して揺動アームを回動自在に支持すると共に、この揺動アームのボス部をばねによってブラケット側に付勢して、係る揺動アームのがたつきを無くし、或いはばねの付勢力を大きくしてナローガイドを作用姿勢又は格納姿勢に保持することを特徴とする。
本発明のコンバインによれば、立毛穀稈を刈取って後方に設ける脱穀部に搬送する刈取部の前端下部に分草体を設け、この分草体によって刈取穀稈と未刈穀稈に仕分けすると共に、分草体の後部から脱穀部に亘ってナローガイドを設け、このナローガイドによって未刈穀稈の刈取部や脱穀部側への倒れ込みを阻止し、更に係るナローガイドを電動モータを用いてその作用姿勢と格納姿勢に切換えるに当たり、前記電動モータは刈取部の上部寄りに固定するモータベースに取付け、また、ナローガイドに係合する揺動アームは刈取部の下部寄りに固定するブラケットに回動自在に取付け、そして、前記電動モータと揺動アームを略上下方向となる駆動軸によって連結し、以って、電動モータの正逆回転によって揺動アームを駆動軸を介して回転させて、ナローガイドをその高さを略一定に保って作用姿勢と格納姿勢に切換えるように構成する。
そのため、ナローガイドの作用姿勢と格納姿勢の切換えを電動モータによって電気的に行うことができ、操縦部に設けるスイッチ等を操作して操作力少なく迅速かつ簡単にナローガイドの姿勢切換えを行うことができる。また、電動モータは刈取部の上部寄りに固定するモータベースに取付けるから、圃場の地表から電動モータを上方に離して設けることになって電動モータに泥水等が掛かり難くなり、その故障を防止して耐久性を向上させることができる。
さらに、電動モータと刈取部の下部寄りに固定するブラケットに回動自在に取付ける揺動アームを略上下方向となる駆動軸によって連結し、電動モータの正逆回転によって揺動アームを駆動軸を介して回転させて、ナローガイドをその高さを略一定に保って作用姿勢と格納姿勢に切換えるように構成するから、刈取部の上部寄りに設ける電動モータの回転を略上下方向となる駆動軸を介して刈取部の下部寄りに設ける揺動アームの回転にそのまま変換することができると共に、駆動軸に降りかかる屑は堆積することなくそのまま落下し、揺動アームの回動に支障を来すことがない。
しかも、揺動アームはナローガイドをその高さを略一定に保って作用姿勢と格納姿勢に切換えるから、ナローガイドを格納姿勢から作用姿勢に切換えるタイミングが遅れた際にも、ナローガイドで未刈穀稈を刈取部や脱穀部から遠ざかるように略水平に押しやることができる。そのため、特許文献3に記載の起伏させてその姿勢切換えを行うナローガイドのように、格納姿勢から作用姿勢に切換えるとナローガイドが未刈穀稈を上方から押し倒すような不具合が無く、未刈穀稈の倒れ込みを常に良好に阻止することができる。
また、前記揺動アームのナローガイドに係合する先端部を、ナローガイドの格納姿勢において前方を向き、また、ナローガイドの作用姿勢において外側方を向くように構成すると共に、ナローガイドの作用姿勢における揺動アームの後方側への回動を阻止するストッパを設け、このストッパによって未刈穀稈からの外力を受け止めるように構成すると、揺動アームのナローガイドに係合する先端部が刈取部や脱穀部側から略最大に離れる外側方を向く位置をナローガイドの作用姿勢となすことができ、揺動アームの長さを最小限に抑えて効率的にナローガイドの姿勢切換えを行うことができる。
また、ナローガイドの作用姿勢における揺動アームの後方側への回動を阻止するストッパを設け、このストッパによって未刈穀稈からの外力を受け止めるように構成するから、ナローガイドに未刈穀稈からの外力が加わった際に揺動アームは後方側へ回動しようとするが、その回動をストッパによって受け止めて阻止することができるから、電動モータ側に未刈穀稈からの外力が加わらないようにすることができ、電動モータを含む駆動系の破損を防止することができる。
なお、前述のようにナローガイドに未刈穀稈からの外力が加わると、ナローガイドは先端部に設ける取付点を中心に格納姿勢となるように回動しようとする。その結果、ナローガイドに係合する揺動アームはその回動軸心を中心として先端部が前方を向くか、或いは後方を向くように回動しようとする。しかし、この場合、ナローガイドの作用姿勢における揺動アームの先端部は前述のように外側方を向く。
そのため、ナローガイドの先端部に設ける取付点と揺動アームのナローガイドに係合する先端部とを結ぶ直線と揺動アームの回動軸心とその先端部とを結ぶ直線とが交わる角度が鋭角となっており、揺動アームはその回動軸心を中心として先端部が後方を向くように回動しようとする。従って、揺動アームの後方側への回動をストッパによって受け止めて阻止することによってナローガイドを作用姿勢に保持することができ、ナローガイドの姿勢切換機構中に電動モータの保護のための摩擦機構を備える必要が無くなり、姿勢切換機構を簡素化してコストダウンを図ることができる。
また、前記電動モータと駆動軸との間に減速歯車機構を設けると共に、この電動モータと減速歯車機構をモータベースの下面側に設け、また、これらの外方側を刈取部のサイドカバーで覆うと、電動モータと減速歯車機構の上方側をモータベースによって覆うことができ、モータベースの上面に屑が堆積しても、特に電動モータのピニオンギヤと駆動軸の上部に設けるセクタギヤとの噛合部への屑の侵入を防いで減速歯車機構の作動不良を防止することができる。さらに、電動モータと減速歯車機構の外方側を刈取部のサイドカバーで覆うことによって、雨水や洗車水から電動モータ等を保護することができる。
そして、前記刈取部の下部寄りに固定するブラケットのピンに揺動アームのボス部を嵌入して揺動アームを回動自在に支持すると共に、この揺動アームのボス部をばねによってブラケット側に付勢して、係る揺動アームのがたつきを無くし、或いはばねの付勢力を大きくしてナローガイドを作用姿勢又は格納姿勢に保持すると、揺動アームのボス部とブラケットの間の隙間をばねによって無くして揺動アームのがたつきに基づく騒音を防止することができる。
また、電動モータ等が万一故障した時に電動モータ等を取外して、手動でナローガイドを操作した後、ばねの付勢力を大きくして揺動アームのボス部とブラケットの間の摩擦力によって揺動アームの回動を不能になすと、ナローガイドを作用姿勢又は格納姿勢に保持することができ、これによってその場しのぎをすることができる。
本発明を適用するコンバインの左側面図である。 コンバインの平面図である。 刈取部の斜視図である。 刈取部の一部平面図である。 ナローガイドの姿勢切換機構の分解図である。 ナローガイドの姿勢切換機構の平面図である。 ナローガイドを作用姿勢に切換えた状態を示し、(a)はその側面図、(b)はその平面図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように稲や麦を刈取りながら脱穀して穀粒を収穫するコンバイン1は、略矩形状に枠組みする機体フレーム(機体)2の下方に走行フレーム3を介して左右のクローラ走行装置4を設ける。なお、左右のクローラ走行装置4は、トランスミッションケース5の左右から突出する駆動軸に取り付ける駆動スプロケット6と、走行フレーム3に軸支するアイドルホイール7、及びトラックローラ8と、これらに巻回するゴムクローラ9を備える。
また、機体フレーム2の機体前進方向の右側前部には、略矩形状になす運転フレームを一体的に連結し、この運転フレーム及びその後方の機体フレーム2にかけて操縦部10を設ける。なお、操縦部10はフロア11の後方に運転席12を設け、また、フロア11の前部にはフロントコンソール(前部操作盤)13を、フロア11と運転席12の左側にはサイドコンソール(側部操作盤)14を設け、さらに、キャビン15で操縦部10を覆っている。
また、機体フレーム2の左側前部から操縦部10の前方にかけて刈取部16を図示しない油圧シリンダによって昇降自在に設ける。そして、刈取部16は、その前端下部に複数の分草体17と左右のナローガイド18、19を設け、この内、分草体17は圃場の立毛穀稈を刈取穀稈と未刈取穀稈とに区分けし、左右の分草体17の間に入った刈取穀稈は引起爪を備える複数の引起装置20によって引起し、その後、 図3、及び図4に示すように突起付き掻込ベルト21とスターホイール22で構成する掻込装置で寄せ集めながら穀稈の株元をレシプロ方式の刈刃装置23によって切断する。また、左右のナローガイド18、19は左右の分草体17から外側方に外れた立毛穀稈を刈取部16等から遠ざけてこれ等への倒れ込みを阻止する。
さらに、刈刃装置23によって切断して刈取った穀稈は、スターホイール22で後方に送り、また、後方に送った穀稈は左右と中央に設ける株元搬送装置24に引き継がせて更に後方に向けて搬送する。そして、中央に設ける株元搬送装置24の終端部は右株元搬送装置24の搬送経路の中途に設ける合流部に臨み、この中株元搬送装置24によって搬送した穀稈は、中途の合流部において右株元搬送装置24によって搬送してきた穀稈と合流し、以後、右株元搬送装置24に引き継がれる。
一方、左側に設ける株元搬送装置24の終端部は右株元搬送装置24の終端部に臨み、この左株元搬送装置24によって搬送した穀稈は、右株元搬送装置24によって搬送してきた穀稈と、両搬送装置24の終端部となる合流部において合流する。また、合流した穀稈は、その始端部を両合流部に臨ませる扱深さ搬送装置25に引き継がせ、更に後上方に向けて搬送する。
そして、扱深さ搬送装置25に引き継がせた穀稈は、扱深さ搬送装置25の終端部から補助搬送装置26を介して脱穀フイードチェーン27に引き継がれる。なお、ここまで主に穀稈の株元側の搬送経路について説明したが、穀稈の穂先側は右株元搬送装置24と扱深さ搬送装置25、及び補助搬送装置26の上方側に設ける穂先搬送装置27と、左及び中株元搬送装置24の上方側に設ける左及び中掻込搬送装置28の各搬送チェーンに取付ける搬送爪に係止して搬送する。
また、脱穀部29は、刈取部16後方の機体フレーム2の左側に設け、上方を覆うシリンダーカバー30の下方に第1と第2の扱室を設ける。この内、第1扱室には刈取部16から搬送してきた穀稈を扱口に沿って搬送する脱穀フイードチェーン27とその挟持レール31、扱歯を備える第1扱胴とその受網等を設ける。また、第2扱室は第1扱胴の後端穂先側より機体の後方に向かうように第1扱室に併設し、第1扱室で脱粒処理しきれなかった穀粒の混ざった藁屑等を処理する第2扱胴とその受網を設ける。
一方、第1と第2の扱室の下方には選別室を設ける。この選別室には揺動運動する揺動流板、1番螺旋及び2番螺旋、唐箕ファン及び吸引ファン等を設け、扱室の受網より漏下した穀粒等を揺動流板上において選別し、選別した穀粒は1番螺旋から揚穀装置32を介してグレンタンク33に移送し、藁屑等が混じった2番物は2番螺旋から2番還元装置を介して揺動流板上に戻す。
また、揺動流板の終端に至った藁屑、吸引ファンに捕捉された藁屑、或いは第2扱胴の終端から排出された藁屑は、脱穀部29後方の機外に排出する。さらに、脱穀処理を完了して扱室から排出する排稈は、排藁搬送装置34によってディスク型カッター35に向けて搬送し、さらに、ディスク型カッター35は、排藁搬送装置34で搬送してきた排稈を細断して刈取跡地に切藁として放出する。
そして、前記グレンタンク33は、操縦部10の後方に設けるディーゼルエンジン等から構成する原動部36のさらに後方に設け、揚穀装置32によって移送してきた穀粒を一時的に貯留する。また、グレンタンク33内に穀粒が満杯になると、グレンタンク33から穀粒を排出して機外のコンテナ等に放出すべく排出オーガを作動させる。
なお、排出オーガは、グレンタンク33の底部に設ける横螺旋と縦螺旋を内装する縦パイプを備え、この縦パイプはグレンタンク33の後方にオーガ旋回モータによって回動可能に立設する第1縦パイプ37と、第1縦パイプ37の上部にギヤケース38介して油圧シリンダ39によって昇降可能になす第2縦パイプ40によって構成する。
以上、コンバイン1の各部の概要について説明したが、次に本発明の特徴とする刈取部16の左側に設けるナローガイド18について詳細に説明すると、このナローガイド18は未刈穀稈の刈取部16や脱穀部29側への倒れ込みを阻止する役割を果たし、図7に示すようにパイプからなる本体18aを略直線状に形成して構成する。そして、このナローガイド18は最も左側となる分草体17の後部から刈取部16の後部寄りに亘って設ける。
即ち、刈取穀稈と未刈穀稈に仕分けする分草体17は、刈取部16の刈取フレーム41に前方から差し込んで固定する分草フレーム42の先端部に上下高さ調節自在に取付ける。また、分草体17は、前低後高に傾斜させて前部寄りから順次、後部寄りに幅広に形成する案内部17aを備え、この案内部17aの下方となる分草フレーム42にL字状に折曲げた支点軸42aを固着する。そして、この支点軸42aにその先端部に設ける取付孔を差し込んでスナップピンによって抜け止めしてナローガイド18の本体18aを取付ける。
なお、本体18aの先端部に設ける取付孔は支点軸42aの径より大きくしているので、ナローガイド18は支点軸42aを中心として後部寄りが左右動自在に、且つ多少の上下動を許容する状態で取付ける。また、ナローガイド18はその本体18aに丸棒からなるガイドレール18bを併設する。即ち、ガイドレール18bの先端部は本体18aの長手方向の中間部に、また後端部は本体18aの後部に取付け、本体18aの右側面から所定の間隙をもってガイドレール18bを本体18aの長手方向に沿わせて設ける。
そして、ナローガイド18は係るガイドレール18bを介してその中間部から後部寄りを刈取部16の左側下部寄りに回動自在に設ける揺動アーム43に係合させて、揺動アーム43の前方から外側方への回動によって刈取部の16の左側部に沿う格納姿勢と、刈取部の16の左側部から外側方に張り出す作用姿勢に切換えることができるように設ける。
より詳細に説明すると、揺動アーム43は図5に示すように、刈取部16の下伝動フレーム44の左側寄りに刈刃装置23のベルクランクを覆うカバー47と共にボルトで取付けるL字状に折曲げたブラケット45と同じくL字状に折曲げた押えプレート46によって挟持させて取付け、揺動アーム43のボス部43aはブラケット45の上面に突設するピン45aに上方から嵌めて、上方に設ける押えプレート46で揺動アーム43のボス部43aの抜け止めを行う。
なお、ボス部43aの上面と押えプレート46の下面との間に皿ばね48を介装し、ブラケット45と押えプレート46にわたって設ける2つのアジャスターボルト49によって皿ばね48を介してボス部43aの下面をブラケット45の上面に圧着し、揺動アーム43の上下方向のがたつきを無くす。また、アジャスターボルト49を更に締め込んで皿ばね48の付勢力を増加させることによって揺動アーム43の回動を不能になして、後述する電動モータ等が故障した際に取りあえずナローガイド18を作用姿勢、或いは格納姿勢に保持することもできる。
さらに、ブラケット45にピン45aを中心とする円弧状の長孔45bを設け、この長孔45bに揺動アーム43のボス部43aに固着したピン43bを嵌めて、揺動アーム43の回動範囲を機械的に規制する。また一方、揺動アーム43は、その基部となるボス部43aの外周から湾曲して先端寄りを上方に向けて屈曲するパイプからなる本体43cを備え、この本体43cの先端部に丸棒をU字状に折曲げた係合部43dを固着する。
そして、係る揺動アーム43の先端に設ける係合部43dにナローガイド18に併設する前述のガイドレール18bを通してナローガイド18を揺動アーム43に係合させ、これによってナローガイド18の中間部から後部寄りを揺動アーム43によって受け止め支持させる。なお、揺動アーム43はブラケット45の上面に突設するピン45aを支点として回動し、このピン45aの軸心は刈取部16が刈取作業位置に下降した際に上下方向よりやや前方に傾斜するように傾けて設ける。
そのため、揺動アーム43をコンバイン1の前進方向となる前方を向くように回動させると、揺動アーム43の先端に設ける係合部43dは地表に近づくように下がりながらガイドレール18bとの係合位置を先端寄りに移動させてナローガイド18を刈取部16の左側部に沿うように引き寄せる。また、逆に揺動アーム43を外側方を向くように回動させると、揺動アーム43の先端に設ける係合部43dは地表から離れるように上がりながらガイドレール18bとの係合位置を後端寄りに移動させて、ナローガイド18を刈取部の16の左側部から外側方に張り出すように引き離す。
従って、揺動アーム43を前方を向くように回動させるとナローガイド18は格納姿勢となり、また、揺動アーム43を外側方を向くように回動させるとナローガイド18は作用姿勢となる。そして、この場合、ナローガイド18の地表からの高さはその姿勢変更の前後において殆ど変化せず、ナローガイド18の高さを略一定に保って作用姿勢と格納姿勢に切換えることができる。
なお、実施形態においては、作用姿勢におけるナローガイド18の高さが、図1の2点鎖線で示す格納姿勢における高さより若干高くなるようにするが、ブラケット45の折り曲げ角度を変更してピン45aの傾斜角度を変えることによって同一高さにしたり、逆に格納姿勢におけるナローガイド18の高さが作用姿勢における高さより若干高くなるようにしても余り差し障りがない。また、揺動アーム43の先端に設ける係合部43dにナローガイド18に併設するガイドレール18bを通してナローガイド18を揺動アーム43に係合させるが、揺動アーム43の係合部43dにナローガイド18の本体18aを通してガイドレール18bを無くすこともできる。
ところで、ナローガイド18はその本体18aの後部に補助ナローガイド50を設けて、刈取部16の後部寄りから脱穀部29の中程まで未刈穀稈の倒れ込みを引き続いて阻止する。即ち、この補助ナローガイド50は略直線状のパイプからなる本体50aを備え、その先端部と後端部に丸棒をU字状に折曲げた取付部50b、50cを設ける。そして、先端部に設ける取付部50bをナローガイド18のガイドレール18bのU字状に折曲げた後部に連環状に繋ぎ合わせ、また、後端部に設ける取付部50cを走行フレーム2に前後方向として取付ける丸棒からなるガイドレール51に係合させて補助ナローガイド50の後部を支持させる。
そのため、ナローガイド18を揺動アーム43によって格納姿勢から作用姿勢に切換えると、補助ナローガイド50の先端部50bはナローガイド18の後端部と共に刈取部16の外側方に張り出し、また、補助ナローガイド50の後端部50cはガイドレール51に沿って前方寄りに係合位置を変化させ、これによって補助ナローガイド50も未刈穀稈の倒れ込みを阻止する。なお、補助ナローガイド50の地表からの高さも作用姿勢と格納姿勢の変更の前後において殆ど変化せず、補助ナローガイド50の高さを略一定に保って作用姿勢と格納姿勢に切換えることができる。
以上、ナローガイド18とこれを補完する補助ナローガイド50、及びこれらを揺動アーム43によって作用姿勢と格納姿勢になす構造について説明したが、次にナローガイド18を作用姿勢と格納姿勢に切換える揺動アーム43の駆動方法について説明すると、揺動アーム43はギヤードモータからなる電動モータ52によって電気的に駆動する。
即ち、刈取部16の下伝動フレーム44の揺動アーム43を設ける左側寄りも内側から上方に向けて立ち上がる縦伝動ケース53に取付座53aを設け、この取付座53aにモータベース54を取付ける。そして、係るモータベース54の下面側に電動モータ52をボルトで着脱自在に取付ける。また、モータベース54にメタル部54aを設け、このメタル部54aに電動モータ52の出力軸に設けるピニオンギヤ55に噛み合うセクタギヤ56のボス部56aを下方から嵌めてC型リングで抜け止めする。
そして、押えプレート46に設ける孔46a及び皿バネ48を通して揺動アーム43のボス部43aに上方からその下端部を差し込んで連結する駆動軸57の上端部をセクタギヤ56のボス部56aの下方から差し込んで連結すると共に、駆動軸57の上端部をモータベース54の上方においてC型リングでセクタギヤ56のボス部56aから抜け止めする。さらに、モータベース54にメタル部54aを中心とする円弧状の長孔54bを設け、この長孔54bにセクタギヤ56に固着したピン56bを通して、モータベース54の上方に取付ける2つのリミットスイッチ58、59のアクチャエータをピン56bの当接によって作動可能に設ける。
また、操縦部10等にはナローガイド18の姿勢切換えを指示する操作スイッチ(不図示)を設け、この操作スイッチと前述のリミットスイッチ58、59を電動モータ52の制御回路(不図示)に接続する。そして、この制御回路は操作スイッチによって電動モータ52を正回転、逆回転、或いは停止させる。そのため、操作スイッチによって電動モータ52の回転指示を行うと、電動モータ52は正回転又は逆回転し、この回転は減速歯車機構を構成するピニオンギヤ55とセクタギヤ56の噛合いによって減速され、また、セクタギヤ56は駆動軸57を介して揺動アーム43を回転させ、それによってナローガイド18は作用姿勢又は格納姿勢側に作動する。
そして、2つのリミットスイッチ58、59の一方がセクタギヤ56のピン56bによって作動されると、制御回路は電動モータ52の正回転又は逆回転を停止させ、これによってナローガイド18は作用姿勢又は格納姿勢に切換わってその姿勢に保持される。なお、このように電動モータ52が停止した際に、揺動アーム43のピン43bはブラケット45の長孔45bの何れか一方側の端面に当接して揺動アーム43の更なる回動が規制される。
以上、電動モータ52によって揺動アーム43を駆動してナローガイド18を作用姿勢と格納姿勢に切換えるナローガイドの姿勢切換装置について説明したが、係る姿勢切換装置によって奏する作用効果について纏めると、ナローガイド18を電動モータ52を用いてその作用姿勢と格納姿勢に切換えるに当たり、電動モータ52は刈取部16の上部寄りに固定するモータベース54に取付け、また、ナローガイド18に係合する揺動アーム43は刈取部16の下部寄りに固定するブラケット45に回動自在に取付け、そして、電動モータ52と揺動アーム43を略上下方向となる駆動軸57によって連結し、電動モータ52の正逆回転によって揺動アーム43を駆動軸57を介して回転させて、ナローガイド18をその高さを略一定に保って作用姿勢と格納姿勢に切換える。
そのため、ナローガイド18の作用姿勢と格納姿勢の切換えを電動モータ52によって電気的に行うことができ、操縦部10等に設ける操作スイッチ等を操作して操作力少なく迅速かつ簡単にナローガイド18の姿勢切換えを行うことができる。また、電動モータ52は刈取部16の上部寄りに固定するモータベース54に取付けるから、圃場の地表から電動モータ52を上方に離して設けることになって電動モータ52に泥水等が掛かり難くなり、その故障を防止して耐久性を向上させることができる。
さらに、電動モータ52と刈取部16の下部寄りに固定するブラケット45に回動自在に取付ける揺動アーム43を略上下方向となる駆動軸57によって連結し、電動モータ52の正逆回転によって揺動アーム43を駆動軸57を介して回転させて、ナローガイド18をその高さを略一定に保って作用姿勢と格納姿勢に切換えるように構成するから、刈取部16の上部寄りに設ける電動モータ52の回転を略上下方向となる駆動軸57を介して刈取部16の下部寄りに設ける揺動アーム43の回転にそのまま変換することができると共に、駆動軸57に降りかかる屑は堆積することなくそのまま落下し、揺動アーム43の回動に支障を来すことがない。
しかも、前述のように揺動アーム43の回動軸心(45a)は刈取部16が刈取作業位置に下降した際に上下方向よりやや前方に傾斜するように傾けて設けるから、前方から外側方を向く揺動アーム43は、ナローガイド18をその高さを略一定に保って作用姿勢と格納姿勢に切換える。そのため、刈取作業走行を開始した後となって、ナローガイド18を格納姿勢から作用姿勢に切換えるタイミングが遅れた際にも、ナローガイド18で未刈穀稈を刈取部16や脱穀部29から遠ざかるように略水平に押しやることができ、ナローガイド18で未刈穀稈を上方から押し倒すことはない。
また、揺動アーム43のナローガイド18に係合する先端部43dを、ナローガイド18の格納姿勢において前方を向き、また、ナローガイド18の作用姿勢において外側方を向くようになすから、揺動アーム43のナローガイド18に係合する先端部43dが刈取部16や脱穀部29側から略最大に離れる外側方を向く位置をナローガイド18の作用姿勢となすことができ、揺動アーム43の長さを必要最小限に抑えて効率的にナローガイド18の姿勢切換えを行うことができる。
さらに、作用姿勢となったナローガイド18に未刈穀稈からの外力が加わると、ナローガイド18は先端部に設ける取付点(取付孔)を中心に格納姿勢となるように回動しようとする。その結果、ナローガイド18に係合する揺動アーム43はその回動支点(45a)を中心として先端部43dが前方を向くか、或いは後方を向くように回動しようとする。しかし、この場合、ナローガイド18の作用姿勢における揺動アーム43の先端部43dは外側方を向く。
そのため、ナローガイド18の先端部に設ける取付点aと揺動アーム43のナローガイド18に係合する先端部b(43d)とを結ぶ直線cと揺動アーム43の回動軸心d(45a)とその先端部d(43d)とを結ぶ直線eとが交わる角度θが鋭角となっており、揺動アーム43はその回動軸心d(45a)を中心として先端部b(43d)が後方を向くように回動しようとする。しかし、揺動アーム43の回動範囲を規制するブラケット45の長孔45bは揺動アーム43の後方側への回動を阻止するストッパとなる。
従って、係るストッパ45bは揺動アーム43の後方側への回動を阻止して、ナローガイド18に加わる未刈穀稈からの外力を受け止め、電動モータ52側に外力が加わらないように防波堤となり、電動モータ52を含む減速歯車機構等の駆動系の破損を防止する。また、ストッパ45bはこのようにナローガイド18を作用姿勢に保持するから、ナローガイド18の姿勢切換機構中に電動モータ52の保護のための摩擦機構を備える必要が無くなり、姿勢切換機構を簡素化してコストダウンを図ることができる。
また、電動モータ52の出力軸と駆動軸57を直結してもよいが、電動モータ52と駆動軸57との間にピニオンギヤ55とセクタギヤ56からなる減速歯車機構を設けるから、揺動アーム43のトルクを増してナローガイド18の姿勢切換を確実に行うことができる。さらに、この電動モータ52と減速歯車機構55、56をモータベース54の下面側に設けるから、モータベース54の上面に屑が堆積しても、特に電動モータ52のピニオンギヤ55と駆動軸57の上部に設けるセクタギヤ56との噛合部への屑の侵入を防いで減速歯車機構の作動不良を防止することができる。
しかも、電動モータ52と減速歯車機構55、56は刈取穀稈の搬送に支障がない縦伝動ケース53の外側方となる左側に設け、この左側には刈取部16の左側面を覆うサイドカバー60を着脱自在に設けているから、電動モータ52と減速歯車機構55、56の外方側を刈取部16のサイドカバー60で覆うことになって、雨水や洗車水から電動モータ52等を保護することができる。
そして、前述のように刈取部16の下部寄りに固定するブラケット45のピン45aに揺動アーム43のボス部43aを嵌入して揺動アーム43を回動自在に支持すると共に、係る揺動アーム43のボス部43aを皿ばね48等のばねによってブラケット45側に付勢して、揺動アーム43のがたつきを無くし、或いはばねの付勢力を大きくしてナローガイド18を作用姿勢又は格納姿勢に保持すると、揺動アーム43のボス部43aとブラケット45の間の隙間をばねによって無くして揺動アーム43のがたつきに基づく騒音を防止することができる。
また、電動モータ52等が万一故障した時には、電動モータ52等をモータベース54から取外して、手動でナローガイド18を作用姿勢又は格納姿勢に切換え操作した後、アジャスターボルト49を更に締め込んでばね48の付勢力を大きくして揺動アーム43のボス部43aとブラケット45の間の摩擦力によって揺動アーム43の回動を不能になす。
そして、このようにするとナローガイド18を作用姿勢又は格納姿勢に保持することができ、刈取作業中であればナローガイド18を作用姿勢になして作業を再開することができると共に、移動走行を行う場合はナローガイド18を格納姿勢になして安全に走行を行うことができ、その後に電動モータ52等の修理を行えばよい。
なお、以上説明するナローガイドは機体フレーム2の脱穀部29を設ける左側のナローガイド18について主に説明したが、パイプからなる右側のナローガイド19は、最も右側の分草体17の分草フレームにその先端部を、また、その後端部を刈取フレームに取付け、右側の分草体17から外側方に外れた立毛穀稈を刈取部16の側部から遠ざけて刈取部16への倒れ込みを阻止する。また、右ナローガイド19から外れた立毛穀稈は引き続いて操縦部10やグレンタンク33の側部によって倒れ込みが阻止される。
従って、右側のナローガイド19は操縦部10やグレンタンク33を設ける機体の右側から大きく張り出さないので作用姿勢と格納姿勢に切換える必要はなく、常に作用姿勢となる状態に固定して設けているが、機体の右側に大きく張り出して未刈穀稈を機体から遠ざける必要があれば左側のナローガイド18のように姿勢切換装置を設けてもよい。
また、コンバイン1では、特に稲を刈取る際に左回り刈りが一般的に行われ、その際、左側のナローガイド18は畦際に位置せず畦等と衝突して損傷する虞はない。しかし、左回り刈りを行って畦際に残された未刈穀稈を右回り刈りを行って刈取る際には左側のナローガイド18が畦等と衝突して損傷する虞があるので、この場合は左側のナローガイド18を格納姿勢に切換えて作業を行えば左側のナローガイド18の損傷を防止することがことができ、また、格納姿勢に切換えてもナローガイド18の高さが高くならないので、刈取穀稈の搬送を妨げることなく刈取作業を行うことが出来る。
1 コンバイン
16 刈取部
17 分草体
18 ナローガイド(左)
29 脱穀部
43 揺動アーム
45 ブラケット
45b 長孔(ストッパ)
50 補助ナローガイド
52 電動モータ
54 モータベース
55 ピニオンギヤ(減速歯車機構)
56 セクタギヤ(減速歯車機構)
57 駆動軸
60 サイドカバー

Claims (3)

  1. 立毛穀稈を刈取って後方に設ける脱穀部に搬送する刈取部の前端下部に分草体を設け、この分草体によって刈取穀稈と未刈穀稈に仕分けすると共に、分草体の後部から脱穀部に亘ってナローガイドを設け、このナローガイドによって未刈穀稈の刈取部や脱穀部側への倒れ込みを阻止し、更に係るナローガイドを電動モータを用いてその作用姿勢と格納姿勢に切換えるに当たり、前記電動モータは刈取部の上部寄りに固定するモータベースに取付け、また、ナローガイドに係合する揺動アームは刈取部の下部寄りに固定するブラケットに回動自在に取付け、そして、前記電動モータと揺動アームを略上下方向となる駆動軸によって連結し、以って、電動モータの正逆回転によって揺動アームを駆動軸を介して回転させて、ナローガイドをその高さを略一定に保って作用姿勢と格納姿勢に切換えるように構成し、揺動アームのナローガイドに係合する先端部を、ナローガイドの格納姿勢において前方を向き、また、ナローガイドの作用姿勢において外側方を向くように構成し、更に、作用姿勢となったナローガイドの先端部に設ける取付点と揺動アームのナローガイドに係合する先端部とを結ぶ直線と、揺動アームの回動軸心とその先端部とを結ぶ直線とが交わる角度が鋭角となるように構成し、ナローガイドに未刈穀稈からの外力が加わると、揺動アームがその回動軸心を中心として先端部が後方を向くように回動されるように構成すると共に、ナローガイドの作用姿勢における揺動アームの後方側への回動を阻止するストッパを設け、このストッパによって未刈穀稈からの外力を受け止めるように構成することを特徴とするコンバイン。
  2. 前記電動モータと駆動軸との間に減速歯車機構を設けると共に、この電動モータと減速歯車機構をモータベースの下面側に設け、また、これらの外方側を刈取部のサイドカバーで覆うことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記刈取部の下部寄りに固定するブラケットのピンに揺動アームのボス部を嵌入して揺動アームを回動自在に支持すると共に、この揺動アームのボス部をばねによってブラケット側に付勢して、係る揺動アームのがたつきを無くし、或いはばねの付勢力を大きくしてナローガイドを作用姿勢又は格納姿勢に保持することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンバイン。
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