JP7286805B2 - 固定子および回転電機 - Google Patents

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Description

この発明の実施形態は、回転電機の固定子および回転電機に関する。
通常、回転電機は、筒状の固定子と、この固定子の内側に回転自在に支持された円柱形状の回転子と、を備えている。固定子は、固定子鉄心と、固定子鉄心に巻装されたコイルと、を備えている。固定子鉄心には複数のスロットが設けられ、コイルを構成する複数本の線状導体が各スロット内に挿通され固定子鉄心の径方向に並んで配置されている。各スロットには、一対の保持突起が突設されている。内周側に位置する線状導体が一対の保持突起に当接することにより、複数本の線状導体が各スロット内に保持されている。
コイル(線状導体)と固定子鉄心との絶縁を補強するため、スロット内において、複数のコイルセグメントの周囲にシート状の絶縁体が設置されている。
特開2014-57460号公報 特開2014-217136号公報
上記構成の固定子では、一対の保持突起間で磁束漏れが生じる場合がある。磁束漏れによりコイル内に渦電流が発生し、回転電機の性能が低下する要因と成り得る。あるいは、性能低下を補うために回転電機を大型化する必要が生じる。また、一対の保持突起を有する構造では、スロット内に設置する絶縁体の形状が複雑となり、線状導体を挿通するための挿入部の形状を保持することが困難となる。
本発明の実施形態の課題は、磁束漏れを抑制し、性能向上を図ることが可能な回転電機の固定子および回転電機を提供することにある。
実施形態によれば、固定子は、環状のヨークと、前記ヨークの内周からそれぞれ径方向に延出し前記ヨークの周方向に間隔を置いて並んで位置する複数のティースと、を有し、前記周方向に隣り合う一対のティースの間の隙間は前記径方向に延びるスロットを形成し、前記一対のティースおよび前記スロットについて見たときに、一方の前記ティースのみが他方の前記ティースに向かって前記スロット内に突出し前記ヨークの軸方向に延びる凸条の保持形状部を有し、前記保持形状部は、前記ティースの先端面から径方向に離れた位置に設けられている、固定子鉄心と、前記スロットの内で前記径方向に並んで配置され前記保持形状部により前記スロット内に保持された複数本の線状導体を有し、前記固定子鉄心に捲回された固定子コイルと、を備えている。
図1は、第1実施形態に係る回転電機を示す縦断面図。 図2は、第1実施形態に係る回転電機の横断面図。 図3は、前記回転電機の固定子の第1端面側を示す斜視図。 図4は、前記固定子のコイルを構成するコイルセグメントを示す斜視図。 図5は、前記固定子のスロットを拡大して示す断面図。 図6は、前記スロットの一部を拡大して示す断面図。 図7は、第2実施形態に係る回転電機の固定子のスロット部分を拡大して示す断面図。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る回転電機の縦断面図であり、中心軸線C1を中心として片側の半分だけを示している。図2は、回転電機の横断面図である。
図1に示すように、回転電機10は、例えば、永久磁石型の回転電機として構成されている。回転電機10は、環状あるいは円筒状の固定子12と、固定子12の内側に中心軸線C1の回りで回転自在に、かつ固定子12と同軸的に支持された回転子14と、これら固定子12および回転子14を支持するケーシング40と、を備えている。
以下の説明では、中心軸線C1の延在方向を軸方向、中心軸線C1回りに回転する方向を周方向、軸方向および周方向に直交する方向を径方向と称する。
図1および図2に示すように、固定子12は、円筒状の固定子鉄心16と固定子鉄心16に巻き付けられた固定子巻線(コイル)18とを備えている。固定子鉄心16は、磁性材、例えば、ケイ素鋼などの円環状の電磁鋼板17を多数枚、同芯状に積層して構成されている。多数枚の電磁鋼板17は、固定子鉄心16の外周面の複数個所を溶接することにより、互いに積層状態に連結されている。固定子鉄心16は、中心軸線C1と同軸的に位置する内周面、軸方向一端に位置する第1端面16a、および軸方向他端に位置する第2端面16bを有している。第1端面16aおよび第2端面16bは、中心軸線C1と直交して延在している。
固定子鉄心16は、円環状のヨーク22と、ヨーク22の内周からそれぞれ中心軸線C1に向かって径方向に延出し円周方向に等間隔を置いて並んだ複数(例えば、本実施形態では48個)のティース21とを一体に有している。周方向に隣り合う一対のティース21の間の隙間により、径方向に延びるスロット20が形成されている。複数のスロット20は、周方向に等間隔を置いて並んでいる。本実施形態において、各スロット20は固定子鉄心16の内周面に開口した開口端を有している。各スロット20は、固定子鉄心16の内周面側から放射方向(固定子鉄心16の中心軸に対する径方向の外側)に延出している。各スロット20は、固定子鉄心16の軸方向の全長に亘って延在している。各スロット20の軸方向の一端は第1端面16aに開口し、軸方向の他端は第2端面16bに開口している。なお、各スロット20の内周側端部を固定子鉄心16の内周側に開口しないように構成し、固定子鉄心16の内周面を円筒面状としても構わない。
複数のスロット20にコイル18が挿通され、各ティース21に巻き付けられている。コイル18は、固定子鉄心16の第1端面16aおよび第2端面16bから軸方向外側に向かって延出するコイルエンド18a、18bを有するように設けられている。コイル18に交流電流を流すことにより、固定子鉄心16(ティース21)に所定の鎖交磁束が形成される。
図1に示すように、固定子鉄心16の軸方向両端には鉄心押え26が設けられている。ケーシング40は、ほぼ円筒状の第1ブラケット32aと、お椀形状の第2ブラケット32bと、を有している。第1および第2ブラケット32a、32bは、例えば、アルミニウム合金等で形成されている。第1ブラケット32aは、固定子鉄心16の駆動端側に位置する鉄心押え26に連結されている。第1ブラケット32aの先端側に、環状のベアリングブラケット34がボルトにて同軸的に締結されている。ベアリングブラケット34の中央部に、第1軸受35として、例えば、ころ軸受を内蔵した第1軸受ハウジング36が締結されている。
第2ブラケット32bは、反駆動端側に位置する鉄心押え26に連結されている。第2ブラケット32bの中央部に、第2軸受37として、例えば、玉軸受を内蔵した第2軸受ハウジング38が締結されている。
一方、回転子14は、円柱形状のシャフト(回転シャフト)42と、シャフト42の軸方向ほぼ中央部に固定された円筒形状の回転子鉄心44と、回転子鉄心44内に埋め込まれた複数の永久磁石46と、を有している。回転シャフト42は、軸方向の両端部が第1軸受35および第2軸受37により支持され、中心軸線C1の回りで回転自在に支持されている。回転子鉄心44は、磁性材、例えば、ケイ素鋼などの円環状の電磁鋼板47を多数枚、同芯状に積層した積層鉄心として構成されている。回転子鉄心44は中心軸線C1と同軸的に形成された内孔48を有している。シャフト42は内孔48に挿通および嵌合され、回転子鉄心44と同軸的に延在している。回転子鉄心44の軸方向両端に、略円板状の磁気遮蔽板54および回転子鉄心押え56が設けられている。
図1および図2に示すように、回転子鉄心44は、固定子鉄心16の内側に同軸的に配置され、回転子鉄心44の外周面は固定子鉄心16の内周面(ティース21の先端面)に僅かな隙間(エアギャップ)を置いて対向している。
回転子鉄心44には、回転子鉄心44を軸方向に貫通する複数の磁石埋め込み孔52が形成されている。各磁石埋め込み孔52内に、永久磁石46が装填および配置され、例えば、接着剤等により回転子鉄心44に固定されている。各永久磁石46は、回転子鉄心44の全長に亘って延在している。また、複数の永久磁石46は、回転子鉄心44の周方向に所定の間隔を置いて配列されている。
図2に示すように、回転子鉄心44は、それぞれ回転子鉄心44の半径方向あるいは放射方向に延びるd軸、およびd軸に対して周方向に電気的に90°離間したq軸を有している。ここでは、隣合う磁極間の境界および中心軸線C1を通って放射方向に延びる軸をq軸とし、q軸に対して電気的に直角な方向をd軸としている。d軸およびq軸は、回転子鉄心44の周方向に交互に、かつ、所定の位相で設けられている。
回転子鉄心44の周方向において、各d軸の両側に2つの磁石埋め込み孔52が形成されている。埋め込み孔52は、ほぼ矩形の断面形状を有し、それぞれd軸に対して傾斜している。回転子鉄心44の中心軸線C1と直交する平面でみた場合、2つの埋め込み孔52は、例えば、ほぼV字状に並んで配置されている。
永久磁石46は、各埋め込み孔52に装填され、回転子鉄心44に埋め込まれている。永久磁石46は、例えば、断面が矩形状の細長い平板状に形成され、回転子鉄心44の軸方向長さとほぼ等しい長さを有している。永久磁石46は、軸方向(長手方向)もしくは周方向(幅方向)に複数に分割された磁石を組み合わせて構成されてもよく、この場合、複数の磁石の合計の長さが回転子鉄心44の軸方向長さとほぼ等しくなうように形成される。各永久磁石46は回転子鉄心44のほぼ全長に亘って埋め込まれている。永久磁石46の磁化方向は、永久磁石46の表面および裏面と直交する方向としている。各d軸の両側に位置する2つの永久磁石46は、ほぼV字状に並んで配置されている。すなわち、2つの永久磁石46は、内周側端から外周側端に向かうに従って、d軸からの距離が徐々に広がるように配置されている。d軸の両側に位置する2つの永久磁石46は、回転子鉄心44の円周方向において磁化方向が逆向きとなるように配置され、また、q軸の両側に位置する2つの永久磁石46は、磁化方向が同一となるように配置されている。
複数の永久磁石46を上記のように配置することにより、回転子鉄心44の外周部において各d軸上の領域は1つの磁極を中心に形成している。本実施形態では、回転電機10は、隣接する1磁極毎に永久磁石46のN極とS極の表裏を交互に配置した、8極(4極対)、48スロットで、単層分布巻で巻線した永久磁石型の回転電機を構成している。
次に、固定子12の構成について詳細に説明する。
図3は、固定子の第2端面側を示す斜視図、図4は、コイルセグメントの一例を示す図である。
コイル18は、線状導体として例えば、平角導体あるいは平角線からなる複数のコイルセグメントCSを用いて構成され、固定子鉄心16に組みつけられている。
図4に示すように、コイルセグメントCSは、平角導体(平角線)を切断および折り曲げることにより、ほぼU字形状に成形されている。すなわち、コイルセグメントCSは、互いに間隔を置いて対向する一対の直線部(線状導体)CSSと、直線部CSSの一端部同士に繋がる架橋部CSBと、を一体に有している。コイルセグメントCSは、長手方向に垂直な断面(横断面)が略矩形状を有している。横断面は、互いに対向する一対の長辺L1および互いに対向する一対の短辺S1を有している。コイルセグメントCSの外面は絶縁ワニス等の絶縁被覆CLで覆われている。各直線部CSSの延出端部は、被覆が除去され、導通可能な導通部を形成している。各直線部CSSの延出端は、斜めにカットされ、直線部CSSの長手方向に対して傾斜した矩形状の接合面dSを形成している。
平角導体の横断面が矩形である場合、四隅は直角である必要はなく、面取りやR加工がされていてもよい。また、横断面が対向する2長辺を有する場合、例えば長円状など、断面においてこれらの対向する2長辺の端部を結ぶ部分は曲線であってもよい。更に、線状導体は、平角導体に限らず、横断面が円形あるいは楕円形に形成された導体を用いることも可能である。
図3に示すように、複数のコイルセグメントCSは、一対の直線部CSSが、例えば、固定子鉄心16の第1端面16a側からそれぞれ異なるスロット20に差し込まれ、固定子鉄心16の第2端面16bから所定長さだけ突出している。1つのスロット20に、複数本、例えば、8本の直線部CSSが挿通されている。スロット20において、8本の直線部CSSは、それぞれ固定子鉄心16の軸方向に延在しているとともに、固定子鉄心16の径方向に並んで配置されている。
コイルセグメントCSの架橋部CSBは、固定子鉄心16の第1端面16aに僅かに隙間を置いて対向している。架橋部CSBは、固定子鉄心16のほぼ円周方向に沿って延在し、幾つかの架橋部CSBは、他の架橋部CSBと交差して延在している。これらの架橋部CSBは、第1端面16aから突出するコイルエンド18aを構成している。
固定子鉄心16の第2端面16b側において、第2端面16bから所定長さ軸方向に突出している直線部CSSの延出部CEは、固定子鉄心16の円周方向に折り曲げられ、軸方向に対して傾斜して延在している。直線部CSSの延出部CEは、先端の接合面(先端面)dsが第2端面16bとほぼ平行に延在するように折曲げられている。
各スロット20に挿通された8本の直線部CSSの延出部CEは、交互に一方向および逆方向に折曲げられている。すなわち、最外周に位置する延出部CEは、固定子鉄心16の円周方向の一方向に折り曲げられ、1つ内側の延出部CEは、円周方向の他方向(逆方向)に折り曲げられている。更に1つ内側の延出部CEは、前記一方向に折り曲げられている。異なる複数のスロット20から延出している8本の延出部CEの接合面dsが、固定子鉄心16の径方向に沿ってほぼ一列に並んで位置している。これら8つの接合面dsは、ほぼ同一平面に延在している。
各列の8本の延出部CEの接合面dsは、2つずつ(2本ずつ)互いに溶接され、電気的かつ機械的に接合されている。複数の延出部CEを互に接合することにより、連続したコイル18が形成されている。溶接には、例えば、レーザー溶接を用いることができる。溶接部あるいは接合部は、粉体塗装、ワニス等の絶縁材料で覆われる。これら直線部CSSの延出部CEは、第2端面16bから突出するコイルエンド18bを構成している。コイル18の内、3本のコイルに、それぞれU相接続端子TU、V相接続端子TV、W相接続端子TWが接続されている。
次に、固定子鉄心16のスロット20およびティース21の構成について詳細に説明する。
図5は、固定子鉄心のスロット部分を拡大して示す断面図、図6は、スロットの一部を拡大して示す断面図である。なお、図5において、複数本の2点鎖線は、それぞれ磁束線を示している。
図5に示すように、固定子鉄心16のスロット20は、中心軸線C1に対して放射方向に延びる細長い矩形状の断面形状を有している。スロット20の内周側の端は、固定子鉄心16の内周に開口し、開口端23を形成している。スロット20は、開口端23から固定子鉄心16のほぼ径方向に延在する第1側面(ティース21の側面)24aと、開口端23から固定子鉄心のほぼ径方向に延在し第1側面24aと周方向に間隔を置いてほぼ平行に対向する第2側面(他のティース21の側面)24bと、第1側面24aおよび第2側面24bの延出端に繋がり開口端23と径方向に対向する底面(端面)24cと、を有している。スロット20の周方向の幅(第1側面24aと第2側面24bとの間隔)W1は、開口端23の周方向の幅W2よりも大きい。
固定子鉄心16において、周方向に隣り合う一対のティース21およびこれらティース21間のスロット20について見たときに、いずれか一方のティース21は他方のティース21に向かってスロット20内に突出し軸方向に延びる凸条の保持形状部(保持突起)30を有している。すなわち、固定子鉄心16は、第1側面24aおよび第2側面24bのいずれか一方からスロット20内に突出した保持突起30を有している。
本実施形態では、保持突起30は、一方のティース21の第1側面24aにのみ設けられ、第1側面24aから第2側面24bに向かって突出している。回転電機10の最大トルク、最大出力が要求されるトルク方向(トルクの発生方向)を矢印B方向(本実施形態では回転子14の回転方向である反時計方向)とした場合、保持突起30は、第1側面24aおよび第2側面24bのうち、トルク方向Bの上流側に位置する第1側面24aにのみ設けられている。すなわち、保持突起30は、スロット20の一側面からトルク方向Bに突出している。
保持突起30は、固定子鉄心16の軸方向の全長に亘って延在している。また、保持突起30は、スロット20の内周側の端部(開口端23)から径方向外方に離れた位置に設けられている。スロット20の先端部には、ティース21の先端面21aに連続するチップ(凸部)21cが形成されているが、上述した保持突起30は、チップ21cから径方向外方に離れた位置に設けられている。従って、保持突起30は、ティース21の先端面21aに連続する面を有していない。保持突起30の突出高さT(図6参照)は、例えば、スロット20の幅W1の20~40%程度に形成されている。他方のティース21の第2側面24bにおいて、保持突起30と対向する領域は、突出することなく平坦に形成されている。
なお、本実施形態において、保持突起30は、複数のティース21の各々について、同一位置、同一の向きに設けられている。
1つのスロット20に、例えば、8本の直線部(線状導体)CSSが挿通されている。スロット20において、8本の直線部CSSは、それぞれ固定子鉄心16の軸方向に延在しているとともに、径方向に並んで配置されている。横断面で見た場合、8本の直線部CSSは、長辺L1同士が平行に向かい合った状態で、スロット20内に配置されている。各直線部CSSの短辺は第1側面24aあるいは第2側面24bに対向している。
図5および図6に示すように、スロット20内において、8本の直線部CSSの外周にシート状の絶縁体、例えば、絶縁紙Pが巻付けられている。絶縁紙Pは事前にスロット20に配置され、直線部CSSは絶縁紙Pが配置されたスロット20に挿入される。絶縁紙Pは、スロット20の第1側面24a、底面24c、および第2側面24bに沿って敷設されている。絶縁紙Pの一端部(第1端部)EAおよび他端部(第2端部)EBは、開口端23側に位置している。第1端部EAは、第2側面24b側からスロット20内に折れ曲がり、最内周側に位置する直線部CSSの長辺に重なって位置している。すなわち、第1端部EAは、保持突起30に面する直線部CSSの側面上に配置されている。
第2端部EBは、第1側面24a側から保持突起30に沿ってスロット20内に折曲げられ、保持突起30と第1端部EAとの間を通ってスロット20内に延出している。第2端部EBは第1端部EAに重なって、あるいは、隙間を置いて対向して位置している。このように配置された絶縁紙Pは、外部に対するコイル18の絶縁性を上げるとともに、コイル18を物理的に保護している。
8本の直線部CSSのうち、最も内周側に配置された直線部CSSの角部(第1側面24a側かつ開口端23側の角部)は、絶縁紙Pを介して保持突起30に当接している。8本の直線部CSSは、保持突起30とスロット20の底面24cとの間に保持され、径方向の位置決めがなされている。同時に、8本の直線部CSSは、第1側面24aと第2側面24bとの間に挟まれ、周方向の位置決めがなされている。スロット20において、8本の直線部CSSが配置されている部分は、一定の幅W1に形成され、保持突起30の部分で幅が狭くなっているため、保持突起30と底面24cとの間に直線部CSSが保持される。
以上のように構成された第1実施形態に係る回転電機によれば、スロット20に突出する保持突起30を一対のティース21の一方のみに設ける構成とすることにより、図5に2点鎖線で示すように、スロット20内に漏洩する磁束、すなわち、スロット20およびコイルセグメントCSを横切る磁束、を大幅に低減することが可能となる。これにより、固定子コイル18における渦電流の発生を抑制し、トルクおよび出力の増加を図ることができる。保持突起を2つから1つに減らすことにより、固定子鉄心の軽量化に寄与することができる。
また、保持突起30がスロット20の一側にのみ設けられている場合、スロット20内に設置する絶縁紙Pの形状が簡素となり、コイルの線状導体を挿通するための挿入部を容易に確保することができる。
コイルセグメントCSの延出部CEを固定子鉄心16の周方向に折り曲げる場合、例えば、図5に示すように、最内周側に位置する直線部CSSの延出部CEを時計回り方向D1に回転軸線を中心とする周方向に沿って折り曲げる場合、直線部CSSに中心軸線の回りで時計回り方向D2の回転力が生じる。この際、本実施形態のように、第2側面24bに対して時計回り方向D1に位置する第1側面24aに保持突起30を設けることにより、すなわち、一対のティース21のうち、延出部CEの折り曲げ方向と同一側に位置するティース21(第1側面24a)に保持突起30を設けることにより、線状導体(直線部CSS)の捩じれ変形を抑制することが可能となる。これにより、線状導体の捩じれ変形によって生じる絶縁紙Pの破損や線状導体のスロット開口端からの脱落を防止する事が可能となる。
次に、他の実施形態に係る回転電機について説明する。なお、以下に説明する他の実施形態において、前述した第1実施形態と同一の部分には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略あるいは簡略化し、第1実施形態と異なる部分を中心に詳しく説明する。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係る回転電機の固定子鉄心の一部を示す断面図である。
本実施形態によれば、周方向に隣り合う一対のティース21のうち、一方のティース21にのみ保持突起30が設けられている。ここでは、スロット20の一対の側面24a、24bのうち、一方のティース21の第2側面24bのみに保持突起30が設けられている。保持突起30は、第2側面24bから第1側面24aに向かって突出している。回転電機10の使用頻度が高いトルク方向(例えば、回生トルク方向)を時計回り方向Fとした場合、保持突起30は、一対のティース21のうち、トルク方向Fの上流側に位置するティース21(第2側面24b)にのみ設けられている。保持突起30は、固定子鉄心16の軸方向の全長に亘って延在している。また、保持突起30は、スロット20の内周側の端部(開口端23)およびチップ21cから径方向の外側に離れて設けられている。保持突起30の突出高さTは、例えば、スロット20の幅W1の20~40%程度に形成されている。他方のティース21の第1側面24aにおいて、保持突起30と対向する領域は、突出することなく平坦に形成されている。
スロット20内において、8本の直線部CSSの外周に絶縁紙Pが巻付けられている。絶縁紙Pは、スロット20の第1側面24a、底面24c、および第2側面24bに沿って敷設されている。絶縁紙Pの一端部(第1端部)EAおよび他端部(第2端部)EBは、開口端23側に位置している。第2端部EBは、第1側面24a側からスロット20内に折れ曲がり、最内周側に位置する直線部CSSの長辺(保持突起30に面する側面)に重なって位置している。第1端部EAは、第2側面24b側から保持突起30に沿ってスロット20内に折曲げられ、保持突起30と第1端部EAとの間を通ってスロット20内に延出している。更に、第2端部EAは、第2端部EBに重なって、あるいは、隙間を置いて向して位置している。
8本の直線部CSSのうち、最も内周側に配置された直線部CSSは、絶縁紙Pを介して保持突起30に当接している。8本の直線部CSSは、保持突起30とスロット20の底面24cとの間に挟まれ、径方向の位置決めがなされてた状態でスロット20内に保持されている。同時に、8本の直線部CSSは、第1側面24aと第2側面24bとの間に挟まれ、周方向の位置決めがなされている。
第2実施形態において、回転電機の他の構成は、前述した第1実施形態の回転電機と同一である。
上記第2実施形態によれば、使用頻度が高いトルク方向Fについて上流側に位置する第2側面のみに保持突起30を設けることにより、スロット20内に漏洩する磁束総量、すなわち、スロット20およびコイルセグメントCSを横切ってティース21間を通る磁束の総量、を大幅に低減することが可能となる。これにより、固定子コイル18における渦電流の発生を抑制し、トルクおよび出力の向上を図ることができる。その他、第2実施形態においても、前述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
なお、回転方向が一方向に制限される形態で使用される回転電機に適用する場合、隣り合う一対のティースについて見たときに、回転方向の上流側に位置するティースのみに凸条の保持突起を設けることが好ましい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
第2実施形態では、回転方向が一方に制限される場合について示したが、回転電機に発生させるトルクが一方向に限定される場合は、周方向に隣合う一対のティースのうち、トルク方向の上流側に位置するティースのみに凸条の保持突起を設ければよい。
前述した実施形態において、隣り合う一対のティースのうち、トルク方向の上流側に位置するティースのみに凸条の保持突起を設ける構成としているが、これに限定されることなく、トルク方向の下流側に位置するティースのみに凸条の保持突起を設ける構成とすることも可能である。この構成においても、前述した実施形態と同様の作用効果が得られ、更に、鉄損低減の効果が得られる。
前述した実施形態において、保持突起30は、複数のティース21の各々について、同一の向きに設けられている構成としているが、これに限定されることはない。すなわち、隣り合うスロットについて見たときに、保持突起が設けられているティースが同じ側である必要はない。例えば、周方向においてN(1、2、3~)個のスロットごとに交互に異る向きに保持突起を設けても良く、更に、規則的、不規則を問わず任意の向きに保持突起を設けても良い。
コイルの巻数、コイルセグメントの設置数は、上述した実施形態に限定されることなく、適宜、増減可能である。例えば、1つのスロットに4本あるいは6本のセグメント直線部が配置されるように構成してもよい。固定子、保持突起の寸法、材質、形状等は、前述した実施形態に限定されることなく、設計に応じて種々変更可能である。本実施形態に係る固定子および回転電機は、永久磁石型の回転電機に限らず、誘導電動機にも適用可能である。

Claims (5)

  1. 環状のヨークと、前記ヨークの内周からそれぞれ径方向に延出し前記ヨークの周方向に間隔を置いて並んで位置する複数のティースと、を有し、前記周方向に隣り合う一対のティースの間の隙間は前記径方向に延びるスロットを形成し、前記一対のティースおよび前記スロットについて見たときに、一方の前記ティースのみが他方の前記ティースに向かって前記スロット内に突出し前記ヨークの軸方向に延びる凸条の保持形状部を有し、前記保持形状部は、前記ティースの先端面から径方向に離れた位置に設けられている、固定子鉄心と、
    前記スロットの内で前記径方向に並んで配置され前記保持形状部により前記スロット内に保持された複数本の線状導体を有し、前記固定子鉄心に捲回された固定子コイルと、
    を備える固定子。
  2. 前記保持形状部は、前記複数のティースの各々について、同一位置に設けられている請求項1に記載の固定子。
  3. 前記保持形状部に隣接する前記線状導体について見たときに、前記線状導体は前記スロットから外方に延出し前記固定子鉄心の周方向に折り曲げられた延出部を有し、
    前記保持形状部は、前記一対のティースのうち、前記延出部の折曲げ方向に位置するティースに設けられている請求項1に記載の固定子。
  4. 前記スロットの内で前記複数本の線状導体の周囲に巻装されたシート状の絶縁体を更に備え、前記絶縁体は、前記スロット内において最内周側に位置する前記線状導体の前記保持形状部に面する側面上に配置された第1端部と、前記第1端部と前記保持形状部との間を通り前記スロット内に延出する第2端部と、を有している請求項1からのいずれか1項に記載の固定子。
  5. 中心軸線の回りで回転自在な回転子と、
    前記回転子の周囲に配置された請求項に記載の固定子と、を備え、
    前記回転子の回転方向は、前記一対のティースのうち前記保持形状部が設けられているティースから他方のティースに向かう方向に制限されている
    回転電機。
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