JP6520475B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機に関する。
従来、ステータコアのスロットに配置され、導線が複数回巻回されることにより形成されているコイルを備える回転電機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、ステータコアのスロットに平角導線が複数回同芯巻きされることにより形成されている同芯巻コイルが取り付けられているモータが開示されている。この同芯巻コイルのうちのスロットに収容されるスロット収容部(スロット内部導線)は、回転軸方向から見て、断面が略矩形形状を有する。そして、スロット内部導線は、スロットの内壁面に対向する面が、スロットの内壁面(周方向に互いに対向する内壁面)に沿うように配置されている。
特許第5560176号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のモータでは、スロット内部導線のスロットの内壁面に対向する面が、スロットの内壁面に沿うように配置されているため、同芯巻コイルのスプリングバック(平角導線を曲げ加工した後、平角導線に施した変形が若干元に戻ること)に起因して、スロット内部導線がスロットの内壁面に沿って内径側に移動する場合がある。すなわち、スロット内部導線とロータに設けられる永久磁石との間隔が小さくなる場合がある。この場合、永久磁石の磁束の一部が、内径側に移動したスロット内部導線にかかる(永久磁石の磁路上にスロット内部導線が位置する)ことに起因して、同芯巻コイル(スロット内部導線)に渦電流が生じるという不都合がある。その結果、渦電流による損失に起因して、モータの効率が低下するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、スロット収容部が内径側に移動することによって生じる渦電流による損失に起因して、効率が低下するのを防止することが可能な回転電機を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における回転電機は、永久磁石が設けられるロータコアと、ロータコアと半径方向に対向するように配置され、複数のスロットを含むステータコアと、ステータコアのスロットに配置され、平角導線が複数回巻回されることにより形成されているコイルと、を備え、コイルは、スロットに収容されるスロット収容部を含み、スロット収容部を形成する複数回巻回された平角導線のうちの少なくとも最内周に位置する平角導線は、回転軸方向から見て、平角導線の側面がスロットの内壁面に対して傾斜して配置されることにより、平角導線の対角に位置する一対の角部近傍がスロットの内壁面に当接するなお、「平角導線」とは、1本の導線からなる平角導線と、複数本の細線が束ねられることにより、断面の外形が平角導線形状(略矩形形状)である導線とを含む広い概念である。また、「角部近傍」とは、角部と、角部に近い部分とを含む広い概念である。
この発明の一の局面による回転電機では、上記のように、スロット収容部を形成する複数回巻回された平角導線のうちの少なくとも最内周に位置する平角導線を、回転軸方向から見て、平角導線の側面が、スロットの内壁面に対して傾斜して配置されることにより、平角導線の対角に位置する一対の角部近傍がスロットの内壁面側に当接するこれにより、スロット対向面がスロットの内壁面に対して平行に配置される場合と異なり、平角導線の対角に位置する一対の角部近傍がスロットの内壁面側に押し付けられる(摩擦が大きくなる)ので、コイルのスプリングバックに起因して、スロット収容部が内径側に移動するのを防止することができる。その結果、スロット収容部が内径側に移動することによって生じる渦電流による損失に起因して、効率が低下するのを防止することができる。
本発明によれば、上記のように、スロット収容部が内径側に移動することによって生じる渦電流による損失に起因して、効率が低下するのを防止することができる。
本発明の一実施形態による回転電機の平面図である。 本発明の一実施形態による回転電機のスロットに配置された1つの同芯巻コイルを示す図である。 本発明の一実施形態による回転電機のスロットに配置された同芯巻コイルのスロット収容部を示す図である。 図3の部分拡大図である。 本発明の一実施形態による回転電機のスロットに配置された2つの同芯巻コイルを示す図である。 図5の200−200線に沿った断面図である。 スロットに配置される前の同芯巻コイルを示す図である。 同芯巻コイルをスロットに配置する工程を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(回転電機の構造)
図1〜図8を参照して、本実施形態による回転電機100の構造について説明する。なお、図1では、ステータコア20のスロット22に2つの同芯巻コイル30(同芯巻コイル30a、同芯巻コイル30b)が配置された状態を上方から見た状態が示されている。また、同芯巻コイル30の後述するスロット収容部32が、ハッチングで示されている。また、図1では、後述する絶縁部材40は、省略されている。なお、同芯巻コイル30は、「コイル」の一例である。また、同芯巻コイル30aおよび同芯巻コイル30bは、それぞれ、「第1コイル」および「第2コイル」の一例である。
図1に示すように、回転電機100は、ロータコア10を備えている。ロータコア10には、複数の永久磁石11が設けられている。複数の永久磁石11は、周方向に沿って、略等角度間隔で配置されている。
また、回転電機100は、ロータコア10と半径方向に対向するように配置されるステータコア20を備えている。ステータコア20は、複数のティース21と、隣接するティース21間に位置する複数のスロット22とを含む。また、スロット22の内壁面23は、周方向に互いに対向するように配置される内壁面23aと、半径方向外側に配置される内壁面23bとを含む。
また、ステータコア20のスロット22には、平角導線31が複数回同芯巻きされた同芯巻コイル30が配置されている。また、平角導線31は、断面が略矩形形状の1本の導線からなる。なお、同芯巻コイル30の構造の詳細については、後述する。
また、図2および図3に示すように、複数のスロット22には、複数のスロット22の各々の内壁面23(23a、23b)に沿うように配置される絶縁部材40が設けられている。絶縁部材40は、同芯巻コイル30とスロット22とを絶縁する機能を有する。また、絶縁部材40は、紙や樹脂(たとえば、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂など)により形成されている。また、絶縁部材40は、薄膜状を有する。
(同芯巻コイルの構造)
次に、図2および図3を参照して、同芯巻コイル30の構造について説明する。なお、図2では、ステータコア20のスロット22に配置された1つの同芯巻コイル30が示されている。
同芯巻コイル30は、スロット22に収容されるスロット収容部32を含む。また、同芯巻コイル30は、ステータコア20の端面20aから、回転軸方向(Z方向)外側に突出するコイルエンド部33を含む。コイルエンド部33は、ステータコア20の端面20aから、回転軸方向の一方側(Z1方向側)に突出するコイルエンド部33aと、他方側(Z2方向側)に突出するコイルエンド部33bとを含む。また、コイルエンド部33は、回転軸方向から見て、周方向に沿うように湾曲した形状(図1参照)を有する。
ここで、本実施形態では、図3および図4に示すように、スロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31(スロット収容部導線34a〜34d)のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31(スロット収容部導線34a)は、回転軸方向から見て、平角導線31のスロット22の内壁面23a(周方向に互いに対向するように配置される内壁面23a)に対向するスロット対向面341が、スロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されている。これにより、平角導線31の対角に位置する一対の角部342近傍が、スロット22の内壁面23a側に当接するように構成されている。具体的には、平角導線31は、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることにより、一対の角部342近傍が絶縁部材40に当接するように構成されている。また、平角導線31のスロット対向面341は、スロット22の内壁面23aに対して、鋭角の角度θ(図4参照)で、傾斜している。
また、図4に示すように、最内周側に位置する平角導線31(スロット収容部導線34a)と、スロット22の内径側の端部22aとは、所定の距離Lを隔てて離間している。すなわち、最内周側に位置する平角導線31(スロット収容部導線34a)の内径側には、隙間S1が存在する。
また、図2に示すように、平角導線31の一対の角部342近傍は、スロット22の一方端(Z1方向側)から、他方端側(Z2方向側)に渡る略全領域においてスロット22の内壁面23a側に当接するように構成されている。
また、図4に示すように、同芯巻コイル30を形成する平角導線31は、角部342が丸形形状(R形状)に面取りされている。そして、本実施形態では、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることにより、丸形形状を有する一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側(絶縁部材40)に当接するように構成されている。具体的には、丸形形状の角部342の一部分が、絶縁部材40に当接する。
また、本実施形態では、図3に示すように、スロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31は、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることにより、複数回巻回された各々の平角導線31の一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成されている。具体的には、複数回巻回された平角導線31のうちの全ての平角導線31(スロット収容部導線34a〜34d)の一対の角部342近傍が、最内周側に位置する平角導線31(スロット収容部導線34e)と同様に、絶縁部材40に当接している。また、複数回巻回された各々の平角導線31(スロット収容部導線34a〜34d)のスロット対向面341は、それぞれ、互いに略等しい角度θ(図4参照)で、スロット22の内壁面23aに対して傾斜している。
また、図2に示すように、スロット収容部32は、複数のスロット22のうちの一のスロット22に収容されるスロット収容部32aと、他のスロット22に収容されるスロット収容部32bとを有する。そして、本実施形態では、図3に示すように、スロット収容部32aを形成する複数回巻回された平角導線31(スロット収容部導線34a〜34d)のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31(スロット収容部導線34a)、および、スロット収容部32bを形成する複数回巻回された平角導線31(スロット収容部導線34e〜34h)のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31(スロット収容部導線34e)は、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることにより、一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成されている。なお、スロット収容部32aおよびスロット収容部32bは、それぞれ、「第1スロット収容部」および「第2スロット収容部」の一例である。
具体的には、スロット収容部32aを形成する平角導線31(スロット収容部導線34a〜34d)の全て、および、スロット収容部32bを形成する平角導線31(スロット収容部導線34e〜34h)の全ての、一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側(絶縁部材40)に当接するように構成されている。
また、本実施形態では、図4に示すように、スロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31が、回転軸方向から見て、スロット収容部32を通る回転軸方向に沿った軸線Cを中心に捻られている(C1方向に回転されている)。これにより、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることによって、一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側(絶縁部材40)に当接するように構成されている。具体的には、スロット収容部32を形成する平角導線31(スロット収容部導線34a〜34d、スロット収容部導線34e〜34h)の全てが、回転軸方向から見て、スロット収容部32を通る回転軸方向に沿った軸線Cを中心に、角度θ分、捻られている。
(スロットに配置された2つの同芯巻コイルの構造)
次に、図5および図6を参照して、同一のスロット22に配置される2つの同芯巻コイル30aおよび同芯巻コイル30bについて説明する。
図5および図6に示すように、ステータコア20は、複数のスロット22の各々の周方向の両側に隣接するように配置されるティース21aおよびティース21bを含む。また、同芯巻コイル30は、隣接するティース21aおよびティース21b間に位置する同一のスロット22に配置され、ティース21aにスロット収容部32の外周面が対向する同芯巻コイル30aと、ティース21bにスロット収容部32の外周面が対向する同芯巻コイル30bとを含む。また、同芯巻コイル30aの平角導線31(スロット収容部導線34a〜34d)と、同芯巻コイル30bの平角導線31(スロット収容部導線34e〜34h)とは、同一のスロット22内において、半径方向に交互に重なるように配置されている。なお、ティース21aおよびティース21bは、それぞれ、「第1ティース」および「第2ティース」の一例である。
そして、本実施形態では、同芯巻コイル30aのスロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31(スロット収容部導線34a)は、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることにより、一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成されている。同様に、同芯巻コイル30bのスロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31(スロット収容部導線34e)は、回転軸方向から見て、一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成されている。
具体的には、同芯巻コイル30aのスロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31(スロット収容部導線34a〜34d)は、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して一方側(C1方向側)に傾斜して配置されている。これにより、複数回巻回された各々の平角導線31の一対の角部342(角部342aおよび342b)近傍が、スロット22の内壁面23a側に当接するように構成されている。また、同芯巻コイル30bのスロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31(スロット収容部導線34e〜34h)は、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して他方側(C2方向側)に傾斜して配置されている。これにより、複数回巻回された各々の平角導線31の一対の角部342(角部342cおよび342d)近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成されている。
(回転電機の製造方法)
次に、図6〜図8を参照して、回転電機100の製造方法について説明する。なお、図8では、ステータコア20のスロット22に2つの同芯巻コイル30が配置された状態が示されていが、実際には、全てのスロット22に同芯巻コイル30が配置されている。
図7に示すように、平角導線31が同芯巻きされた同芯巻コイル30を準備する。なお、この状態では、同芯巻コイル30は、スロット22に配置された後の同芯巻コイル30(図2参照)の形状に比べて、縦(Z方向)に長い形状を有する。
次に、図8に示すように、同一のスロット22に配置される同芯巻コイル30aの平角導線31と、同芯巻コイル30bの平角導線31とが、半径方向に交互に重なるように、同芯巻コイル30aと同芯巻コイル30bとを治具300に取り付ける。
次に、図8に示すように、同芯巻コイル30のコイルエンド部33が、ローラ310によってステータコア20の外径側に押圧される。このとき、ローラ310がステータコア20に対して周方向に相対的に移動する。これにより、コイルエンド部33の全体が一斉にステータコア20の外径側に押圧されるのではなく、コイルエンド部33は、周方向の一方側から他方側に徐々に(部分的に)押圧される。
その結果、スロット収容部32を形成する平角導線31が、回転軸方向から見て、スロット収容部32を通る回転軸方向に沿った軸線C(図4参照)を中心に捻られながら、スロット22に挿入される。これにより、図6に示すように、スロット収容部32aを形成する複数回巻回された平角導線31(スロット収容部導線34a〜34d)、および、スロット収容部32bを形成する複数回巻回された平角導線31(スロット収容部導線34e〜34h)は、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置される。その結果、平角導線31の一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側(絶縁部材40)に当接する。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、スロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31を、回転軸方向から見て、平角導線31のスロット22の内壁面に対向するスロット対向面341が、スロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることにより、平角導線31の対角に位置する一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成する。これにより、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して平行に配置される場合と異なり、平角導線31の対角に位置する一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に押し付けられる(摩擦が大きくなる)ので、同芯巻コイル30のスプリングバックに起因して、スロット収容部32が内径側に移動するのを防止することができる。その結果、スロット収容部32が内径側に移動することによって生じる渦電流による損失に起因して、回転電機100の効率が低下するのを防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、複数のスロット22の各々の内壁面23aに沿うように配置され、同芯巻コイル30とスロット22とを絶縁するための絶縁部材40を設ける。そして、スロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31を、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることにより、一対の角部342近傍が絶縁部材40に当接するように構成する。これにより、一対の角部342近傍が、比較的柔らかい絶縁部材40に押し付けられる(摩擦が大きくなる)ので、スロット収容部32が内径側に移動するのを容易に防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、スロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31を、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることにより、複数回巻回された各々の平角導線31の一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成する。これにより、最内周側に位置する平角導線31のみの一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接する場合に比べて、摩擦がより大きくなるので、スロット収容部32が内径側に移動するのをより効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、同芯巻コイル30のスロット収容部32aを形成する複数回巻回された平角導線31のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31、および、スロット収容部32bを形成する複数回巻回された平角導線31のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31を、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることにより、一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成する。これにより、同芯巻コイル30のスロット収容部32a、および、スロット収容部32bの両方の一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するので、同芯巻コイル30が内径側に移動するのを防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、スロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31を、回転軸方向から見て、スロット収容部32を通る回転軸方向に沿った軸線Cを中心に捻ることにより、スロット対向面341をスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置することによって、一対の角部342近傍をスロット22の内壁面23a側に当接するように構成する。これにより、スロット収容部32のみをスロット収容部32を通る軸線Cを中心に捻ることにより内壁面23aに対して傾斜させることができるので、同芯巻コイル30のコイルエンド部33を、回転軸方向から見て、周方向に沿うように円弧状に湾曲させたままの状態で、一対の角部342近傍をスロット22の内壁面23a側に当接するように構成することができる。すなわち、コイルエンド部33の円弧形状を維持したままで、一対の角部342近傍をスロット22の内壁面23a側に当接することができる。
また、本実施形態では、上記のように、同一のスロット22に配置される同芯巻コイル30aのスロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31、および、同芯巻コイル30bのスロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31を、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることにより、一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成する。これにより、同一のスロット22に配置される同芯巻コイル30aのスロット収容部32と同芯巻コイル30bのスロット収容部32との両方の一対の角部342近傍が、スロット22の内壁面23a側に当接するので、同芯巻コイル30aおよび同芯巻コイル30bのうちの一方のスプリングバックにより、同芯巻コイル30aおよび同芯巻コイル30bのうちの他方が内径側に移動されること(押し出されること)を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、同芯巻コイル30aのスロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31を、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して一方側(C1方向側、図6参照)に傾斜して配置されることにより、複数回巻回された各々の平角導線31の一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成する。また、同芯巻コイル30bのスロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31を、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して他方側(C2方向側、図6参照)に傾斜して配置されることにより、複数回巻回された各々の平角導線31の一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成する。これにより、同芯巻コイル30aのスロット対向面341の内壁面23aに対する傾斜方向と、同芯巻コイル30bのスロット対向面341の内壁面23aに対する傾斜方向とが異なるので、同芯巻コイル30aの平角導線31と同芯巻コイル30bの平角導線31との間の隙間S2(図6参照)を、傾斜方向が同じ場合と比べて大きくすることができる。その結果、ワニスなど、平角導線31を固定するための固定剤を容易に平角導線31の間に流し込む(誘導する)ことができる。
また、本実施形態では、上記のように、同芯巻コイル30を形成する平角導線31は、角部342が丸形形状に面取りされている。そして、スロット収容部32を形成する複数回巻回された平角導線31のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線31を、回転軸方向から見て、スロット対向面341がスロット22の内壁面23aに対して傾斜して配置されることにより、丸形形状を有する一対の角部342近傍がスロット22の内壁面23a側に当接するように構成する。このように、一対の角部342を丸形形状にすることにより、平角導線31とスロット22の内壁面23a側(絶縁部材40)が当接することに起因して、平角導線31またはスロット22の内壁面23a側(絶縁部材40)が損傷するのを防止することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、平角導線が複数回同芯巻きされることにより形成されている同芯巻コイルが用いられる例を示したが、たとえば、同芯巻コイル以外の波巻きのコイルを用いてもよい。
また、上記実施形態では、平角導線が、断面が略矩形形状の1本の導線からなる例を示したが、たとえば、平角導線が、複数本の細線が束ねられることにより、断面の外形が平角導線形状(略矩形形状)である導線であってもよい。
また、上記実施形態では、複数回巻回された各々の平角導線(全てのスロット収容部導線)の一対の角部近傍がスロットの内壁面側に当接する例を示したが、スロット収容部を形成する複数回巻回された平角導線のうちの少なくとも最内周側に位置する平角導線(スロット収容部導線)の一対の角部近傍がスロットの内壁面側に当接していればよい。
また、上記実施形態では、同一のスロットに配置される2つの同芯巻コイルの両方の平角導線の一対の角部近傍がスロットの内壁面側に当接する例を示したが、たとえば、同一のスロットに配置される2つの同芯巻コイルの一方(内径側に配置される同芯巻コイル)の、少なくとも最内周側の平角導線の一対の角部近傍のみが、スロットの内壁面側に当接していてもよい。
また、上記実施形態では、同一のスロットに配置される2つの同芯巻コイルのスロット収容部の傾斜方向が異なる例を示したが、同一のスロットに配置される2つの同芯巻コイルのスロット収容部の傾斜方向が同じでもよい。
また、上記実施形態では、1つのスロット収容部を構成する平角導線(複数のスロット収容部導線)の傾斜方向が全て同じである例を示したが、1つのスロット収容部を構成する平角導線(複数のスロット収容部導線)の傾斜方向が互いに異なっていてもよい。
また、上記実施形態では、同一のスロットに2つの同芯巻コイルが配置される例を示したが、たとえば、同一のスロットに1つ、または、3つ以上の同芯巻コイルを配置してもよい。
また、上記実施形態では、平角導線の一対の角部近傍が、スロットの一方端(Z1方向側)から、他方端側(Z2方向側)に渡る略全領域においてスロットの内壁面側に当接するように構成されている例を示したが、平角導線の一対の角部近傍が、スロットの一方端(Z1方向側)から、他方端側(Z2方向側)に渡る領域のうちの一部においてスロットの内壁面側に当接するように構成してもよい。
10 ロータコア
11 永久磁石
20 ステータコア
21a ティース(第1ティース)
21b ティース(第2ティース)
22 スロット
23a 内壁面
30 同芯巻コイル(コイル)
30a 同芯巻コイル(第1コイル)
30b 同芯巻コイル(第2コイル)
31 平角導線
32 スロット収容部
32a スロット収容部(第1スロット収容部)
32b スロット収容部(第2スロット収容部)
40 絶縁部材
341 スロット対向面
342、342a〜342d 角部
100 回転電機
C 軸線

Claims (9)

  1. 永久磁石が設けられるロータコアと、
    前記ロータコアと半径方向に対向するように配置され、複数のスロットを含むステータコアと、
    前記ステータコアの前記スロットに配置され、平角導線が複数回巻回されることにより形成されているコイルと、を備え、
    前記コイルは、前記スロットに収容されるスロット収容部を含み、
    前記スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線のうちの少なくとも最内周に位置する前記平角導線は、回転軸方向から見て、前記平角導線の側面が、前記スロットの内壁面に対して傾斜して配置されることにより、前記平角導線の対角に位置する一対の角部近傍が前記スロットの内壁面に当接する回転電機。
  2. 前記複数のスロットの各々の前記内壁面に沿って配置され、前記コイルと前記スロットとを絶縁するための絶縁部材をさらに備え、
    前記スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線のうちの少なくとも最内周に位置する前記平角導線は、前記平角導線の対角に位置する前記一対の角部近傍が前記スロットの内壁面に前記絶縁部材を介して当接する請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線は、回転軸方向から見て、前記平角導線の側面が前記スロットの内壁面に対して傾斜して配置されることにより、複数回巻回された各々の前記平角導線の前記一対の角部近傍が前記スロットの内壁面に当接する請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記コイルは、前記平角導線が複数回同芯巻きされることにより形成されている同芯巻コイルを含み、
    前記同芯巻コイルは、周方向の一方側に配置される第1スロット収容部と、周方向の他方側に配置される第2スロット収容部とを有し、
    前記第1スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線のうちの少なくとも最内周に位置する前記平角導線、および、前記第2スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線のうちの少なくとも最内周に位置する前記平角導線は、回転軸方向から見て、前記平角導線の側面が前記スロットの内壁面に対して傾斜して配置されることにより、前記一対の角部近傍が前記スロットの内壁面に当接する請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 前記スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線のうちの少なくとも最内周に位置する前記平角導線が、回転軸方向から見て、前記スロット収容部を通る回転軸方向に沿った軸線を中心に捻られていることにより、前記平角導線の側面が前記スロットの内壁面に対して傾斜して配置されることによって、前記一対の角部近傍が前記スロットの内壁面に当接する請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 前記ステータコアは、前記複数のスロットの各々の周方向の両側に隣接して配置される第1ティースおよび第2ティースをさらに含み、
    前記コイルは、隣接する前記第1ティースおよび前記第2ティース間に位置する同一の前記スロットに配置され、前記第1ティースに前記スロット収容部の外周面が対向する第1コイルと、前記第2ティースに前記スロット収容部の外周面が対向する第2コイルとを含み、
    前記第1コイルの前記スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線のうちの少なくとも最内周に位置する前記平角導線、および、前記第2コイルの前記スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線のうちの少なくとも最内周に位置する前記平角導線は、回転軸方向から見て、前記平角導線の側面が前記スロットの内壁面に対して傾斜して配置されることにより、前記一対の角部近傍が前記スロットの内壁面に当接する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記第1コイルの前記スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線は、回転軸方向から見て、前記平角導線の側面径方向に対して一方側に傾斜して配置されることにより、複数回巻回された各々の前記平角導線の前記一対の角部近傍が前記スロットの内壁面に当接
    前記第2コイルの前記スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線は、回転軸方向から見て、前記平角導線の側面径方向に対して他方側に傾斜して配置されることにより、複数回巻回された各々の前記平角導線の前記一対の角部近傍が前記スロットの内壁面に当接する請求項6に記載の回転電機。
  8. 前記コイルを形成する前記平角導線は、前記角部が丸形形状に面取りされており、
    前記スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線のうちの少なくとも最内周に位置する前記平角導線は、回転軸方向から見て、前記平角導線の側面が前記スロットの内壁面に対して傾斜して配置されることにより、丸形形状を有する前記一対の角部近傍が前記スロットの内壁面に当接する請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転電機。
  9. 前記スロット収容部を形成する複数回巻回された前記平角導線のうちの少なくとも最内周に位置する前記平角導線は、前記平角導線の対角に位置する一対の角部近傍が前記スロットの内壁面に押し付けられている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の回転電機。
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