本発明は、ポリペプチド及び非イオン性サーファクタントを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量するための方法であって、この定量が非イオン性サーファクタントとポリペプチドとの間の干渉の低減を示す方法を提供する。組成物がN-アセチルトリプトファンをさらに含み、そして定量によって非イオン性サーファクタント、ポリペプチド、及びN-アセチルトリプトファンの間の干渉の減少が示される方法もまた提供される。
I.定義
「ポリペプチド」または「タンパク質」という用語は、任意の長さのアミノ酸のポリマーを指すために本明細書では同義に使用される。ポリマーは、直鎖状であっても分岐状であってもよく、修飾アミノ酸を含んでもよく、非アミノ酸によって中断されていてもよい。これらの用語はまた、天然にまたは介入によって、例えば、ジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または任意の他の操作もしくは修飾、例えば、標識成分もしくは毒素とのコンジュゲーション等によって修飾されているアミノ酸ポリマーを包含する。例えば、アミノ酸(例えば、非天然アミノ酸等を含む)の1つ以上の類似体を含有するポリペプチド、及び当該技術分野で既知の他の修飾もこの定義に含まれる。本明細書で使用される「ポリペプチド」及び「タンパク質」という用語は具体的には抗体を包含する。
「精製された」ポリペプチド(例えば、抗体またはイムノアドヘシン)とは、ポリペプチドがその天然環境下で存在するよりもさらに純粋な形態で存在するように、及び/または実験室条件下で最初に合成及び/または増幅された場合、ポリペプチドの純度が増大したことを意味する。純度は、相対用語であり、必ずしも絶対純度を意味しない。
「アンタゴニスト」という用語は、最も広義に使用され、天然ポリペプチドの生物学的活性を部分的または完全に遮断、阻害、または中和する任意の分子を包含する。同様の様式で、「アゴニスト」という用語は、最も広義に使用され、天然ポリペプチドの生物学的活性を模倣する任意の分子を包含する。適切なアゴニストまたはアンタゴニスト分子としては、具体的には、アゴニストまたはアンタゴニスト抗体または抗体フラグメント、天然ポリペプチドのフラグメントまたはアミノ酸配列変異体などが挙げられる。ポリペプチドのアゴニストまたはアンタゴニストを同定する方法は、ポリペプチドを候補アゴニストまたはアンタゴニスト分子と接触させること、及びポリペプチドに通常関連する1つ以上の生物学的活性の検出可能な変化を測定することを包含し得る。
目的の抗原、例えば、腫瘍関連ポリペプチド抗原標的「と結合する」ポリペプチドは、ポリペプチドが、抗原を発現する細胞または組織を標的とするのに診断及び/または治療剤として有用であり、他のポリペプチドと有意には交差反応しないように十分な親和性でその抗原と結合するものである。このような実施形態では、ポリペプチドの「非標的」ポリペプチドへの結合の程度は、蛍光活性化細胞選別(FACS)分析または放射性免疫沈降法(RIA)によって決定されるように、ポリペプチドのその特定の標的ポリペプチドへの結合の約10%未満である。
標的分子へのポリペプチドの結合に関して、特定のポリペプチド標的上の特定のポリペプチドまたはエピトープの「特異的結合」、またはそれに「特異的に結合する」、またはそれに「特異的な」という用語は、非特異的相互作用とは測定可能な程度に異なる結合を意味する。特異的結合は、例えば、一般に結合活性を有しない同様の構造の分子である対照分子の結合と比較して、分子の結合を決定することによって測定され得る。例えば、特異的結合は、標的に類似した対照分子、例えば、過剰な標識されていない標的との競合によって決定し得る。この場合、標識された標的のプローブへの結合が過剰な標識されていない標的によって競合的に阻害されると、特異的結合が示される。
本明細書における「抗体」という用語は、最も広義に使用され、具体的には、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2つのインタクト抗体から形成された多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、及び抗体断片を包含するが、これは、それらが所望の生物活性を呈する場合に限る。「免疫グロブリン」(Ig)という用語は、本明細書で抗体と同義に使用される。
抗体は、様々な構造を有する天然に存在する免疫グロブリン分子であり、それらの構造は全て免疫グロブリン折り畳みに基づく。例えば、IgG抗体は、ジスルフィド結合して機能的抗体を形成する2つの「重」鎖及び2つの「軽」鎖を有する。各重鎖及び軽鎖はそれ自体、「定常」(C)領域及び「可変」(V)領域を含む。V領域が抗体の抗原結合特異性を決定する一方で、C領域は、構造的支持を提供し、免疫エフェクターとの非抗原特異的相互作用において機能する。抗体または抗体の抗原結合断片の抗原結合特異性とは、ある抗体が特定の抗原に特異的に結合する能力である。
抗体の抗原結合特異性は、V領域の構造的特徴によって決定される。可変性は、可変ドメインの110アミノ酸長にわたって均等に分布していない。代わりに、V領域は、各々9~12アミノ酸長である「超可変領域」(HVR)と呼ばれる極度の可変性のより短い領域によって隔てられている15~30アミノ酸のフレームワーク領域(FR)と呼ばれる相対的に不変の伸長部からなる。天然重鎖及び軽鎖の可変ドメインは各々、主にβシート構成を採用する4つのFRを含み、これらは3つの超可変領域により連結され、これら超可変領域はβシート構造を連結し、ある場合にはその一部を形成するループを形成する。各鎖における超可変領域は、FRによって、他方の鎖の超可変領域と近接して一緒に保持されており、抗体の抗原結合部位の形成に寄与している(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991)を参照のこと)。定常ドメインは、抗体の抗原への結合に直接関与しないが、抗体の抗体依存性細胞毒性(ADCC)への関与などの様々なエフェクター機能を呈する。
各V領域は、典型的には、3つのHVR、例えば、相補性決定領域(各々が「超可変ループ」を含有する「CDR」)、及び4つのフレームワーク領域を含む。したがって、特定の所望の抗原に対して実質的な親和性で結合するために必要とされる最小の構造単位である抗体結合部位は、典型的には、3つのCDRと、適切な立体配座でCDRを保持し提示するためにそれらの間に散在する少なくとも3つ、好ましくは4つのフレームワーク領域とを含む。古典的な4つの鎖抗体は、VHドメイン及びVLドメインが協働して定義される抗原結合部位を有する。ラクダ及びサメ抗体等の特定の抗体は、軽鎖を欠き、重鎖のみによって形成される結合部位に依存する。単一ドメインの操作された免疫グロブリンが調製され得、ここでは、VHとVLとの間に協働がない場合、結合部位が重鎖または軽鎖のみによって形成されている。
「可変」という用語は、可変ドメインの特定の部分が抗体の中で配列が大きく異なり、その特定の抗原に対する各特定の抗体の結合性及び特異性に使用されているという事実を指す。しかしながら、可変性は、抗体の可変ドメイン全体にわたって均等には分布していない。これは、軽鎖及び重鎖の両方の可変ドメイン中の超可変領域と呼ばれる3つのセグメントに集中している。可変ドメインのより高度に保存された部分は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。天然重鎖及び軽鎖の可変ドメインは各々、主にβシート構成を採用する4つのFRを含み、これらは3つの超可変領域により連結され、これら超可変領域はβシート構造を連結し、ある場合にはその一部を形成するループを形成する。各鎖内の超可変領域は、FRによって近接近し一緒に保持されており、他方の鎖由来の超可変領域と共に、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD.(1991)を参照のこと)。定常ドメインは、抗体の抗原への結合に直接関与しないが、抗体の抗体依存性細胞毒性(ADCC)への関与などの様々なエフェクター機能を呈する。
「超可変領域」(HVR)という用語は、本明細書で使用されるとき、抗原結合を担う抗体のアミノ酸残基を指す。超可変領域は、「相補性決定領域」または「CDR」由来のアミノ酸残基(例えば、VLでは残基約24~34(L1)、50~56(L2)、及び89~97(L3)前後、VHでは約31~35B(H1)、50~65(H2)、及び95~102(H3)前後(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991))、及び/または「超可変ループ」由来のアミノ酸残基(例えば、VLでは残基26~32(L1)、50~52(L2)、及び91~96(L3)、VHでは26~32(H1)、52A~55(H2)、及び96~101(H3)(Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.196:901-917(1987))を含んでもよい。
「フレームワーク」または「FR」残基とは、本明細書に定義されるような超可変領域残基以外の可変ドメイン残基である。
「抗体断片」は、インタクト抗体の一部分を含み、好ましくはその抗原結合領域を含む。抗体断片の例としては、Fab、Fab’、F(ab’)2、及びFv断片、ダイアボディ、タンデムダイアボディ(taDb)、直鎖状抗体(例えば、米国特許第5,641,870号、実施例2、Zapata et al.,Protein Eng.8(10):1057-1062(1995))、1アーム抗体、単一可変ドメイン抗体、ミニボディ、一本鎖抗体分子、抗体断片から形成される多重特異性抗体(例えば、限定されないが、Db-Fc、taDb-Fc、taDb-CH3、(scFV)4-Fc、ジ-scFv、バイ-scFv、またはタンデム(ジ、トリ)-scFv、及び二重特異性T細胞エンゲージャー(BiTE)が挙げられる。
抗体のパパイン消化は、各々、単一の抗原結合部位を持つ、「Fab」断片と呼ばれる2つの同一の抗原結合断片、及び容易に結晶化する能力を反映する名称を持つ、残った「Fc」断片を産生する。ペプシン処理により、2つの抗原結合部位を有しながら依然として抗原に架橋し得る、F(ab’)2断片が得られる。
「Fv」とは、完全な抗原認識及び抗原結合部位を含む最小の抗体断片である。この領域は、緊密な非共有結合性会合にある1つの重鎖可変ドメイン及び1つの軽鎖可変ドメインの二量体からなる。この構成において、各可変ドメインの3つの超可変領域が相互作用して、VH-VL二量体の表面上に抗原結合部位を画定する。集合的に、6つの超可変領域は、抗体に抗原結合特異性を付与する。しかしながら、単一可変ドメイン(または抗原に特異的な超可変領域を3つのみ含むFvの半分)でさえも、抗原を認識してそれに結合する能力を有するが、全結合部位よりも親和性が低い。
Fab断片はまた、軽鎖の定常ドメイン及び重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)も含有する。Fab’断片は、抗体ヒンジ領域からの1つ以上のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端への数個の残基の付加によって、Fab断片とは異なる。Fab’-SHは、本明細書において、定常ドメインのシステイン残基(複数可)が少なくとも1つの遊離チオール基を有するFab’の表記である。F(ab’)2抗体断片は、元来、間にヒンジシステインを有するFab’断片の対として産生されたものである。抗体断片の他の化学的結合もまた知られている。
任意の脊椎動物種からの抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」は、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(κ)及びラムダ(λ)と呼ばれる2つの明らかに異なる種類のうちの1つに割り当てられ得る。
抗体は、それらの重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、異なるクラスに割り当てられ得る。インタクト抗体には5つの主要なクラス、すなわち:IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMが存在し、これらのうちのいくつかは、「サブクラス」(アイソタイプ)、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、及びIgA2にさらに分け得る。抗体の異なるクラスに対応する重鎖定常ドメインはそれぞれ、α、δ、ε、γ、及びμと呼ばれる。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造及び三次元構成は、周知である。
「一本鎖Fv」または「scFv」抗体断片は、抗体のVH及びVLドメインを含み、ここで、これらのドメインは、単一のポリペプチド鎖に存在している。いくつかの実施形態では、Fvポリペプチドは、VHドメインとVLドメインとの間にポリペプチドリンカーをさらに含み、これによって、scFvが抗原結合に所望の構造を形成することが可能になる。scFvに関する考察については、Pluckthun in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,vol.113,Rosenburg and Moore eds.,Springer-Verlag,New York,pp.269-315(1994)を参照のこと。
「ダイアボディ」という用語は、2つの抗原結合部位を有する小抗体断片を指し、これらの断片は、同じポリペプチド鎖内の軽鎖可変ドメイン(VL)に接続した重鎖可変ドメイン(VH)を含む(VH-VL)。同じ鎖上の2つのドメイン間での対合を可能にするには短すぎるリンカーを使用することによって、ドメインを別の鎖の相補的ドメインと対合させて、2つの抗原結合部位を生成することが可能になる。ダイアボディは、例えば、欧州特許第404,097号、WO93/11161、及びHollinger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90:6444-6448(1993)にさらに詳述されている。
「多重特異性抗体」という用語は、最も広義に使用され、ポリエピトープ特異性を有する抗体を具体的に包含する。かかる多重特異性抗体としては、重鎖可変ドメイン(VH)及び軽鎖可変ドメイン(VL)を含む抗体(VHVL単位がポリエピトープ特異性を有する)、2つ以上のVLドメイン及びVHドメインを有する抗体(各VHVL単位が異なるエピトープに結合する)、2つ以上の単一可変ドメインを有する抗体(各単一可変ドメインが異なるエピトープに結合する)、全長抗体、抗体断片、例えば、Fab、Fv、dsFv、scFv、ダイアボディ、二重特異性ダイアボディ、トリアボディ、三重機能性抗体、共有結合している抗体断片または共有結合していない抗体断片が挙げられるが、これらに限定されない。「ポリエピトープ特異性」とは、同じまたは異なる標的(複数可)上の2つ以上の異なるエピトープに特異的に結合し得る能力を指す。「単一特異性」とは、1つのエピトープのみに結合し得る能力を指す。一実施形態によれば、多重特異性抗体は、5μM~0.001pM、3μM~0.001pM、1μM~0.001pM、0.5μM~0.001pM、または0.1μM~0.001pMの親和性で各エピトープに結合するIgG抗体である。
「単一ドメイン抗体」(sdAb)または「単一可変ドメイン(SVD)抗体」という表現は、一般に、単一可変ドメイン(VHまたはVL)が抗原結合を付与し得る抗体を指す。言い換えれば、単一可変ドメインは、標的抗原を認識するために別の可変ドメインと相互作用する必要はない。単一ドメイン抗体の例としては、ラクダ科動物(ラマ及びラクダ)ならびに軟骨魚類(例えば、テンジクザメ)由来の抗体、ならびにヒト及びマウス抗体からの組換え方法から得られる抗体が挙げられる(Nature(1989)341:544-546、Dev Comp Immunol(2006)30:43-56、Trend Biochem Sci(2001)26:230-235、Trends Biotechnol(2003):21:484-490、WO2005/035572、WO03/035694、Febs Lett(1994)339:285-290、WO00/29004、WO02/051870)。
「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、実質的に同種の抗体の集団から得られる抗体を指し、すなわち、その集団を構成する個々の抗体は、モノクローナル抗体の産生中に生じ得る想定される変異体を除いて、同一であり、及び/または同じエピトープに結合し、かかる変異体は、一般に、少量で存在する。異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を典型的に含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対するものである。それらの特異性に加えて、モノクローナル抗体は、他の免疫グロブリンによって汚染されない点でも有利である。「モノクローナル」という修飾語句は、実質的に同種の抗体集団から得られるという抗体の特徴を示しており、いかなる特定の方法による抗体の産生を必要とするものとも解釈されるべきではない。例えば、本明細書に提供される方法に従って使用されるモノクローナル抗体は、最初にKohler et al.,Nature 256:495(1975)によって記載されたハイブリドーマ法によって作製されても、または組換えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照のこと)によって作製されてもよい。「モノクローナル抗体」はまた、例えば、Clackson et al.,Nature 352:624-628(1991)及びMarks et al.,J.Mol.Biol.222:581-597(1991)に記載の技術を用いてファージ抗体ライブラリーから単離され得る。
本明細書におけるモノクローナル抗体は、重及び/または軽鎖の一部分が、特定の種に由来するか、または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体における対応する配列と同一または同種である一方で、鎖(複数可)の残りが、別の種に由来するか、または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体における対応する配列と同一または同種である「キメラ」抗体(免疫グロブリン)、ならびにかかる抗体の断片を特異的に含むが、これは、それらが所望の生物活性を呈する場合に限る(米国特許第4,816,567号、Morrison et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81:6851-6855(1984))。本明細書において目的のキメラ抗体としては、非ヒト霊長類(例えば、ヒヒ、アカゲザル、またはカニクイザル等の旧世界ザル)に由来する可変ドメイン抗原結合配列と、ヒト定常領域配列とを含む、「霊長類化」抗体が挙げられる(米国特許第5,693,780号)。
非ヒト(例えば、マウス)抗体の「ヒト化」形態は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含むキメラ抗体である。ほとんどの場合、ヒト化抗体は、レシピエントの超可変領域からの残基が、所望の特異性、親和性、及び能力を有するマウス、ラット、ウサギ、または非ヒト霊長類等の非ヒト種(ドナー抗体)の超可変領域からの残基によって置き換えられる、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。場合によっては、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR)残基は、対応する非ヒト残基によって置き換えられる。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体にもドナー抗体にも見られない残基を含み得る。これらの修飾は、抗体の能力をさらに改良するために行われる。一般に、ヒト化抗体は、上述のFR置換(複数可)を除いて、超可変ループの全てまたは実質的に全てが非ヒト免疫グロブリンの超可変ループに対応し、かつFRの全てまたは実質的に全てがヒト免疫グロブリン配列のFRである少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含む。ヒト化抗体はまた、必要に応じて、免疫グロブリン定常領域、典型的には、ヒト免疫グロブリン定常領域の少なくとも一部分を含む。さらなる詳細については、Jones et al.,Nature 321:522-525(1986)、Riechmann et al.,Nature 332:323-329(1988)、及びPresta,Curr.Op.Struct.Biol.2:593-596(1992)を参照のこと。
本明細書の目的に関しては、「インタクト抗体」とは、重及び軽可変ドメイン、ならびにFc領域を含む抗体である。定常ドメインとは、天然配列の定常ドメイン(例えば、ヒト天然配列の定常ドメイン)またはそのアミノ酸配列変異体であり得る。好ましくは、インタクト抗体は、1つ以上のエフェクター機能を有する。
「天然抗体」とは、通常、2つの同一の軽(L)鎖及び2つの同一の重(H)鎖から構成される約150,000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質である。各軽鎖は、1つの共有ジスルフィド結合により重鎖に結合しているが、ジスルフィド結合の数は、異なる免疫グロブリンアイソタイプの重鎖間で異なる。各重鎖及び軽鎖はまた、規則的に離間した鎖内ジスルフィド架橋も有する。各重鎖は、一方の端に可変ドメイン(VH)を有し、いくつかの定常ドメインが続く。各軽鎖は、一方の端に可変ドメイン(VL)を有し、その他方の端に定常ドメインを有し、軽鎖の定常ドメインは、重鎖の第1の定常ドメインと整列し、軽鎖の可変ドメインは、重鎖の可変ドメインと整列する。特定のアミノ酸残基が軽鎖可変ドメインと重鎖可変ドメインとの間に界面を形成すると考えられている。
「裸抗体」とは、細胞毒性部分または放射標識等の異種分子にコンジュゲートされない(本明細書に定義される)抗体である。
いくつかの実施形態では、抗体の「エフェクター機能」とは、抗体のFc領域(天然配列Fc領域またはアミノ酸配列変異体Fc領域)に起因する生物学的活性を指し、抗体アイソタイプによって異なる。抗体エフェクター機能の例としては、以下が挙げられる:C1q結合及び補体依存性細胞毒性、Fc受容体結合、抗体依存性細胞媒介細胞毒性(ADCC)、食作用、細胞表面受容体の下方調節。
「抗体依存性細胞媒介細胞毒性」及び「ADCC」とは、Fc受容体(FcR)を発現する非特異的細胞毒性細胞(例えば、ナチュラルキラー(NK)細胞、好中球、及びマクロファージ)が、標的細胞上に結合した抗体を認識し、続いて標的細胞の溶解を引き起こす、細胞媒介性反応を指す。ADCCを媒介するための初代細胞であるNK細胞がFcγRIIIのみを発現する一方で、単球は、FcγRI、FcγRII、及びFcγRIIIを発現する。造血細胞上でのFcR発現は、Ravetch and Kinet,Annu.Rev.Immunol 9:457-92(1991)の464頁の表3に要約されている。目的の分子のADCC活性を評価するために、米国特許第5,500,362号または同第5,821,337号に記載されるようなインビトロADCCアッセイを行ってもよい。かかるアッセイに有用なエフェクター細胞としては、末梢血単核細胞(PBMC)及びナチュラルキラー(NK)細胞が挙げられる。あるいは、または加えて、目的の分子のADCC活性は、インビボで、例えば、Clynes et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.(USA)95:652-656(1998)に開示されるものなどの動物モデルにおいて評価してもよい。
「ヒトエフェクター細胞」とは、1つ以上のFcRを発現し、かつエフェクター機能を実行する白血球である。いくつかの実施形態では、この細胞は、少なくともFcγRIIIを発現し、ADCCエフェクター機能を実行する。ADCCを媒介するヒト白血球の例は、末梢血単核細胞(PBMC)、ナチュラルキラー(NK)細胞、単球、細胞毒性T細胞、及び好中球を含み、PBMC及びNK細胞が好ましい。
「補体依存性細胞毒性」または「CDC」とは、補体の存在下で標的を溶解させる分子の能力を指す。補体活性化経路は、補体系の第1の成分(C1q)の、同種抗原と複合した分子(例えば、ポリペプチド(例えば、抗体))への結合によって開始される。補体活性化を評価するために、例えばGazzano-Santoro et al.,J.Immunol.Methods.202:163(1996)に記載されるCDCアッセイを実施してもよい。
「Fc受容体」または「FcR」という用語は、抗体のFc領域に結合する受容体を説明するために使用される。いくつかの実施形態では、FcRは、天然配列ヒトFcRである。さらに、好ましいFcRは、IgG抗体(ガンマ受容体)に結合するものであり、FcγRI、FcγRII、及びFcγRIIIサブクラスの受容体を含み、これらの受容体の対立遺伝子変異体及びオルタナティブスプライシング型も含む。FcγRII受容体は、FcγRIIA(「活性化受容体」)及びFcγRIIB(「阻害受容体」)を含み、これらは、主にその細胞質ドメインが異なる同様のアミノ酸配列を有する。活性化受容体FcγRIIAは、その細胞質ドメインに免疫受容体チロシン系活性化モチーフ(ITAM)を含有する。阻害性受容体FcγRIIBは、その細胞質ドメインに免疫受容体チロシン系阻害モチーフ(ITIM)を含有する(Daeron,Annu.Rev.Immunol.15:203-234(1997)を参照のこと)。FcRは、Ravetch and Kinet,Annu.Rev.Immunol 9:457-92(1991)、Capel et al.,Immunomethods 4:25-34(1994)、及びde Haas et al.,J.Lab.Clin.Med.126:330-41(1995)に概説されている。将来的に特定されるものも含む他のFcRは、本明細書における「FcR」という用語に包含される。この用語はまた、母体のIgGの胎児への転移を担う新生児受容体である、FcRnも包含する(Guyer et al.,J.Immunol.117:587(1976)及びKim et al.,J.Immunol.24:249(1994))。
「不純物」とは、所望のポリペプチド生成物とは異なる物質を指す。本発明のいくつかの実施形態では、不純物は、ポリペプチドの荷電変異体を含む。本発明のいくつかの実施形態では、不純物は、抗体または抗体断片の荷電変異体を含む。本発明の他の実施形態では、不純物としては、限定するものではないが:宿主細胞物質、例えばCHOP、浸出されたタンパク質A、核酸、所望のポリペプチドの変異体、断片、凝集体、または誘導体、別のポリペプチド、エンドトキシン、ウイルス性混入物、細胞培養培地成分等が挙げられる。
本明細書に使用される場合、「イムノアドヘシン」という用語は、異種ポリペプチドの結合特異性と、免疫グロブリン定常ドメインのエフェクター機能とを組み合わせている、抗体様分子を指す。構造的には、イムノアドヘシンは、抗体の抗原認識及び結合部位以外である(すなわち、「異種の」)所望の結合特異性を有するアミノ酸配列と、免疫グロブリン定常ドメイン配列との融合物を含む。イムノアドヘシン分子のアドヘシン部分は、典型的に、少なくとも受容体またはリガンドの結合部位を含む連続したアミノ酸配列である。イムノアドヘシンにおける免疫グロブリン定常ドメイン配列は、IgG-1、IgG-2、IgG-3、またはIgG-4サブタイプ、IgA(IgA-1及びIgA-2を含む)、IgE、IgD、またはIgM等の任意の免疫グロブリンから得られ得る。
本明細書で使用される場合、「サーファクタント」とは、表面活性剤、好ましくは、非イオン性サーファクタントを指す。本明細書におけるサーファクタントの例としては、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20及びポリソルベート80)、ポロキサマー(例えば、ポロキサマー188)、トリトン(Triton)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ラウリル硫酸ナトリウム、オクチルグルコシドナトリウム、ラウリルスルホベタイン、ミリスチルスルホベタイン、リノレイルスルホベタイン、またはステアリルスルホベタイン、ラウリルサルコシン、ミリスチルサルコシン、リノレイルサルコシン、またはステアリルサルコシン、リノレイルベタイン、ミリスチルベタイン、またはセチルベタイン、ラウロアミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、リノールアミドプロピルベタイン、ミリスタミドプロピルベタイン、パルミドプロピルベタイン、またはイソステアラミドプロピルベタイン(例えば、ラウロアミドプロピル)、ミリスタミドプロピルジメチルアミン、パルミドプロピルジメチルアミン、またはイソステアラミドプロピルジメチルアミン、メチルココイルタウリン酸ナトリウムまたはメチルオレイルタウリン酸二ナトリウム、ならびにMONAQUAT(商標)シリーズ(Mona Industries,Inc.,Paterson,N.J.)、ポリエチルグリコール、ポリプロピルグリコール、及びエチレングリコール及びプロピレングリコールのコポリマー(例えば、Pluronics、PF68等)、等が挙げられる。一実施形態では、本明細書におけるサーファクタントは、ポリソルベート20である。なお別の実施形態では、本明細書におけるサーファクタントは、ポロキサマー188である。
クロマトグラフィーに関して本明細書で使用される「連続」という用語は、第1のクロマトグラフィーに続いて第2のクロマトグラフィーを有することを指す。さらなるステップが第1のクロマトグラフィーと第2のクロマトグラフィーとの間に含まれてもよい。
クロマトグラフィーに関して本明細書で使用される「連続」という用語は、直接接続されるかまたは連続流を可能にする2つのクロマトグラフィー材料の間のいくつかの他の機構を介して接続された第1のクロマトグラフィー材料と第2のクロマトグラフィーを有することを指す。
「ローディング密度」とは、クロマトグラフィー材料の体積(例えば、リットル)と接触した組成物の量(例えば、グラム)を指す。いくつかの例では、ローディング密度は、g/Lで表される。
「干渉」という用語は、ある種(例えば、非イオン性サーファクタント)の定量に関して本明細書で用いる場合、その定量に対するその種以外のいくつかの成分(例えば、ポリペプチド)の寄与を指す。例えば、ポリソルベート20とポリペプチドの両方を含有するクロマトグラフィー画分のELSDシグナルは、ポリソルベート20及びポリペプチドの両方からの寄与を有し、その画分中のポリソルベート20の定量は、ポリペプチドからの干渉を有するであろう。
本明細書で使用される場合、「本質的に同じ」とは、ある値またはパラメーターが、有意な影響により変更されていないことを示す。例えば、カラム出口のクロマトグラフィー移動相のイオン強度は、イオン強度が著しく変化していない場合、移動相の最初のイオン強度と本質的に同じである。例えば、初期イオン強度の10%、5%、または1%以内であるカラム出口のイオン強度は、初期イオン強度と本質的に同じである。
本明細書において「約」値またはパラメーターへの言及は、その値またはパラメーター自体を対象とする変動を含む(かつ記述する)。例えば、「約X」について言及する記述は、「X」の記述を包含する。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「a」、「または」、及び「the」は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。本明細書に記載の本発明の態様及び変形は、態様及び変形「からなる」及び/または「本質的にからなる」を含むことが理解される。
II.クロマトグラフィーの方法
いくつかの態様において、本発明は、ポリペプチド及び非イオン性サーファクタント(例えば、ポリソルベート20、すなわちPS20)を含む組成物の分析方法であって、ローディング緩衝液を使用してポリペプチド及び非イオン性サーファクタントをミックスモードイオン交換クロマトグラフィー材料に結合させること、ならびにポリペプチド及び非イオン性サーファクタントがクロマトグラフィー材料から異なる画分で溶出するように、緩衝剤を使用してクロマトグラフィー材料からポリペプチド及び非イオン性サーファクタントを溶出することを包含する、方法を提供する。いくつかの実施形態では、このクロマトグラフィー法は、様々なpIを有するポリペプチドを含む、複数のポリペプチド(例えば、ポリペプチド産物)を含む組成物に適している。例えば、この方法は、非イオン性サーファクタントと、6.0~9.5の範囲のpIを有する抗体生成物などのいくつかの異なる抗体生成物とを含む組成物を分析するために使用してもよい。他の実施形態では、このクロマトグラフィー方法は、本明細書に記載の方法によって同定された最適条件(例えば、クロマトグラフィー材料、緩衝液、勾配、ステップ期間、流速、試料ロード)の使用を包含する。
本明細書に記載の任意の方法のいくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料は、以下の機能のうちの1つ以上が可能な官能基を含むミックスモード材料である:陰イオン交換、陽イオン交換、水素結合、及び疎水性相互作用。いくつかの実施形態では、ミックスモード材料は、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード材料は、ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、ミックスモード材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。上記のいくつかの実施形態では、ミックスモード材料は、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィーカラムもしくはカートリッジなどのミックスモードクロマトグラフィーカラムもしくはカートリッジ、またはミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィーもしくはカートリッジである。いくつかの実施形態では、このミックスモード材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。
本明細書に記載の任意の方法のいくつかの実施形態では、イオン交換材料は、従来のクロマトグラフィー材料または対流クロマトグラフィー材料を利用し得る。従来のクロマトグラフィー材料としては、例えば、灌流材料(例えば、ポリ(スチレン-ジビニルベンゼン)樹脂)及び拡散材料(例えば、架橋アガロース樹脂)が挙げられる。いくつかの実施形態では、ポリ(スチレン-ジビニルベンゼン)樹脂は、Poros(登録商標)樹脂であってもよい。いくつかの実施形態では、架橋アガロース樹脂は、スルホプロピル-Sepharose(登録商標)Fast Flow(「SPSFF」)樹脂であってもよい。対流クロマトグラフィー材料は、膜(例えば、ポリエーテルスルホン)またはモノリス材料(例えば、架橋ポリマー)であってもよい。ポリエーテルスルホン膜は、Mustangであってもよい。架橋ポリマーモノリス材料は、架橋ポリ(グリシジルメタクリレート-コ-エチレンジメタクリレート)であってもよい。
本発明の任意の方法のいくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料は、クロマトグラフィーカラムもしくはカートリッジ、例えばミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィーカラムもしくはカートリッジ、またはミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィーカラムもしくはカートリッジ中にある。いくつかの実施形態では、このクロマトグラフィーカラムまたはカートリッジは、液体クロマトグラフィーに使用される。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーカラムまたはカートリッジは、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に使用される。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーカラムまたはカートリッジは、HPLCクロマトグラフィーカラムまたはカートリッジ、例えば、ミックスモード陽イオン交換HPLCカラムもしくはカートリッジ、またはミックスモード陰イオン交換HPLCカラムもしくはカートリッジである。
例えば、いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の酸を含み、移動相Bがメタノール中の酸を含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、この第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出し、ここでこの第3の比率が第2の比率より大きいステップと、d)この非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約30:70~約50:50(約32:68、34:66、36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、及び48:52のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、この酸は、ギ酸である。いくつかの実施形態では、この酸は、酢酸である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマー(P188)またはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタントの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の酸を含み、移動相Bがメタノール中の酸を含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、ここでこの第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出し、ここでこの第3の比率が、第2の比率より大きいステップと、d)非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこの非イオン性サーファクタントの定量が約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)のポリペプチドからの干渉を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約30:70~約50:50(約32:68、34:66、36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、及び48:52のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、この酸は、ギ酸である。いくつかの実施形態では、この酸は、酢酸である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマー(P188)またはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタントの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。
いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の酸を含み、移動相Bがメタノール中の酸を含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、ここでこの第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出し、ここでこの第3の比率が、第2の比率より大きいステップと、d)非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこの溶出液が、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含むステップ、とを包含する方法、が提供される。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約30:70~約50:50(約32:68、34:66、36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、及び48:52のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、この酸は、ギ酸である。いくつかの実施形態では、この酸は、酢酸である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマー(P188)またはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタントの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の酢酸を含み、移動相Bがメタノール中の酢酸を含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、この第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出し、ここでこの第3の比率が第2の比率より大きいステップと、d)この非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約30:70~約50:50(約32:68、34:66、36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、及び48:52のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酢酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酢酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマー(P188)またはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタントの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、約5:95~約15:85という移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の酸を含み、移動相Bがメタノール中の酸を含むステップと、b)約35:65~約45:55という移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約90:10~約100:0という移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出するステップと、d)この非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約10:90である。いくつかの実施形態では、この第2の比率は約40:60である。いくつかの実施形態では、この第3の比率は、約100:0である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、この酸は、ギ酸である。いくつかの実施形態では、この酸は、酢酸である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマー(P188)またはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタントの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート及びポリペプチドを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の酸を含み、移動相Bがメタノール中の酸を含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、この第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出し、ここでこの第3の比率が第2の比率より大きいステップと、d)このポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約30:70~約50:50(約32:68、34:66、36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、及び48:52のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、この酸は、ギ酸である。いくつかの実施形態では、この酸は、酢酸である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートはポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート及びポリペプチドを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の酸を含み、移動相Bがメタノール中の酸を含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、ここでこの第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出し、ここでこの第3の比率が、第2の比率より大きいステップと、d)ポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこの非イオン性サーファクタントの定量が約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)のポリペプチドからの干渉を含むステップとを包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約30:70~約50:50(約32:68、34:66、36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、及び48:52のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、この酸は、ギ酸である。いくつかの実施形態では、この酸は、酢酸である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートはポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート及びポリペプチドを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の酸を含み、移動相Bがメタノール中の酸を含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、ここでこの第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出し、ここでこの第3の比率が、第2の比率より大きいステップと、d)ポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこの溶出液が、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約30:70~約50:50(約32:68、34:66、36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、及び48:52のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、この酸は、ギ酸である。いくつかの実施形態では、この酸は、酢酸である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートはポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート及びポリペプチドを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の酢酸を含み、移動相Bがメタノール中の酢酸を含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、この第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出し、ここでこの第3の比率が第2の比率より大きいステップと、d)このポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約30:70~約50:50(約32:68、34:66、36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、及び48:52のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酢酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酢酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートはポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート及びポリペプチドを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、約5:95~約15:85という移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の酸を含み、移動相Bがメタノール中の酸を含むステップと、b)約35:65~約45:55という移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約90:10~約100:0という移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出するステップと、d)このポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約10:90である。いくつかの実施形態では、この第2の比率は約40:60である。いくつかの実施形態では、この第3の比率は、約100:0である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、この酸は、ギ酸である。いくつかの実施形態では、この酸は、酢酸である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートはポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート及びポリペプチドを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が約5:95~約15:85という移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、ここで移動相Aが水中の酢酸を含み、移動相Bがメタノール中の酢酸を含むステップと、b)約35:65~約45:55という移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約90:10~約100:0という移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出するステップと、d)このポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこの非イオン性サーファクタントの定量が約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)のポリペプチドからの干渉を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約10:90である。いくつかの実施形態では、この第2の比率は約40:60である。いくつかの実施形態では、この第3の比率は、約100:0である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酢酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酢酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートはポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート及びポリペプチドを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が約5:95~約15:85という移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、ここで移動相Aが水中の酢酸を含み、移動相Bがメタノール中の酢酸を含むステップと、b)約35:65~約45:55という移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約90:10~約100:0という移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出するステップと、d)ポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこのステップc)由来の溶出液が、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約10:90である。いくつかの実施形態では、この第2の比率は約40:60である。いくつかの実施形態では、この第3の比率は、約100:0である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酢酸を水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の酢酸をメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれか)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートはポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート20及びポリペプチドを含む組成物中のポリソルベート20を定量する方法であって、a)ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、約10:90という移動相B対移動相Aの比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の約2%の酢酸を含み、移動相Bがメタノール中の約2%の酢酸を含むステップと、b)約40:60という移動相B対移動相Aの比率を有する溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約100:0という移動相B対移動相Aの比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベート20を溶出するステップと、d)このポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.2、1.25、1.3、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約1.25mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約20μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約1(少なくとも約1.2、1.4、1.6、1.8、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベート20の濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムまたはカートリッジに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bが有機溶媒中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、この第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出し、ここでこの第3の比率が第2の比率より大きいステップと、d)この非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、メタノールである。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、アセトニトリルである。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを有機溶媒(例えば、メタノールまたはアセトニトリル)中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマーである。いくつかの実施形態では、ポロキサマーは、ポロキサマーP188である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタント(例えば、ポリソルベートまたはポロキサマー)の濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにN-アセチルトリプトファン(またN-アセチル-DL-トリプトファンとも呼ばれる)及び/またはメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bが有機溶媒中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、ここでこの第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出し、ここでこの第3の比率が、第2の比率より大きいステップと、d)非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこの非イオン性サーファクタントの定量が約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)のポリペプチドからの干渉を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、メタノールである。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、アセトニトリルである。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを有機溶媒(例えば、メタノールまたはアセトニトリル)中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマーである。いくつかの実施形態では、ポロキサマーは、ポロキサマーP188である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタント(例えば、ポリソルベートまたはポロキサマー)の濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにN-アセチルトリプトファン及び/またはメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。
いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bが有機溶媒中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、ここでこの第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出し、ここでこの第3の比率が、第2の比率より大きいステップと、d)非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこのステップc)からの溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、メタノールである。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、アセトニトリルである。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを有機溶媒(例えば、メタノールまたはアセトニトリル)中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマーである。いくつかの実施形態では、ポロキサマーは、ポロキサマーP188である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタント(例えば、ポリソルベートまたはポロキサマー)の濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにN-アセチルトリプトファン及び/またはメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bがメタノール中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、この第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出し、ここでこの第3の比率が第2の比率より大きいステップと、d)この非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムをメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマーである。いくつかの実施形態では、ポロキサマーは、ポロキサマーP188である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタント(例えば、ポリソルベートまたはポロキサマー)の濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにN-アセチルトリプトファン及び/またはメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bがアセトニトリル中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、この第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出し、ここでこの第3の比率が第2の比率より大きいステップと、d)この非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムをアセトニトリル中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマーである。いくつかの実施形態では、ポロキサマーは、ポロキサマーP188である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタント(例えば、ポリソルベートまたはポロキサマー)の濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにN-アセチルトリプトファン及び/またはメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、約5:95~約15:85という移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bが有機溶媒中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)約40:60~約50:50という移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約90:10~約100:0という移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出するステップと、d)この非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、メタノールである。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、アセトニトリルである。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを有機溶媒(例えば、メタノールまたはアセトニトリル)中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマーである。いくつかの実施形態では、ポロキサマーは、ポロキサマーP188である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタント(例えば、ポリソルベートまたはポロキサマー)の濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにN-アセチルトリプトファン及び/またはメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
製剤中にN-アセチルトリプトファン(NAT)を含有する生成物を、HPLC-ELSD条件を用いて試験すると、PS20領域に有意な干渉が観察される。したがって、状況によっては、NATとタンパク質の両方の関連の干渉を排除するために代替条件が必要である。
いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント、ポリペプチド及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中の非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bが有機溶媒中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、この第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料から非イオン性サーファクタントを溶出し、ここでこの第3の比率が第2の比率より大きいステップと、d)この非イオン性サーファクタントを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、メタノールである。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、アセトニトリルである。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを有機溶媒(例えば、メタノールまたはアセトニトリル)中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポリソルベートである。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントはポロキサマーである。いくつかの実施形態では、ポロキサマーは、ポロキサマーP188である。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタント(例えば、ポリソルベートまたはポロキサマー)の濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、非イオン性界面活性剤の定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート及びポリペプチドを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bが有機溶媒中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、この第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出し、ここでこの第3の比率が第2の比率より大きいステップと、d)このポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、メタノールである。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、アセトニトリルである。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを有機溶媒(例えば、メタノールまたはアセトニトリル)中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにN-アセチルトリプトファン及び/またはメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、ポリソルベートの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート、ポリペプチド、及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bが有機溶媒中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、ここでこの第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出し、ここでこの第3の比率が、第2の比率より大きいステップと、d)ポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこのポリソルベートの定量が約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)のポリペプチド及びNATからの干渉を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、メタノールである。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、アセトニトリルである。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを有機溶媒(例えば、メタノールまたはアセトニトリル)中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート、ポリペプチド、及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bが有機溶媒中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、ここでこの第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出し、ここでこの第3の比率が、第2の比率より大きいステップと、d)ポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでステップc)由来の溶出液が、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)及び組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、メタノールである。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、アセトニトリルである。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを有機溶媒(例えば、メタノールまたはアセトニトリル)中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、ポリソルベートの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチド及びNATからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート、ポリペプチド、及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bがメタノール中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、この第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出し、ここでこの第3の比率が第2の比率より大きいステップと、d)このポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムをメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、ポリソルベートの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチド及びNATからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート、ポリペプチド、及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bがアセトニトリル中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出し、この第2の比率が第1の比率よりも大きいステップと、c)移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出し、ここでこの第3の比率が第2の比率より大きいステップと、d)このポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約0:100~約20:80(約2:98、4:96、6:94、8:92、10:90、12:88、14:86、16:84、及び18:82のうちのいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第2の比率は、約35:65~約55:45(約36:64、38:62、40:60、42:58、44:56、46:54、48:52、50:50、52:48、及び54:46のいずれかなど、これらの比率の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、第3の比率は約80:20~約100:0(約82:18、84:16、86:14、88:12、90:10、92:8、94:6、96:4、及び98:2のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムをアセトニトリル中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、ポリソルベートの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチド及びNATからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート、ポリペプチド及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、約5:95~約15:85という移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bが有機溶媒中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)約40:60~約50:50という移動相B対移動相Aの第2の比率を有する溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約90:10~約100:0という移動相B対移動相Aの第3の比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出するステップと、d)このポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、メタノールである。いくつかの実施形態では、移動相Bの有機溶媒は、アセトニトリルである。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約10:90である。いくつかの実施形態では、この第2の比率は約45:55である。いくつかの実施形態では、この第3の比率は、約100:0である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを有機溶媒(例えば、メタノールまたはアセトニトリル)中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、ポリソルベートの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチド及びNATからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート、ポリペプチド及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が約5:95~約15:85という移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、ここで移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bがメタノール中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)約40:60~約50:50という移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約90:10~約100:0という移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出するステップと、d)ポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこのポリソルベートの定量が約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)のポリペプチド及びNATからの干渉を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約10:90である。いくつかの実施形態では、この第2の比率は約45:55である。いくつかの実施形態では、この第3の比率は、約100:0である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムをメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート、ポリペプチド及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が約5:95~約15:85という移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、ここで移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bがメタノール中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)約40:60~約50:50という移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約90:10~約100:0という移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出するステップと、d)ポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこのステップc)由来の溶出液が、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)及び組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約10:90である。いくつかの実施形態では、この第2の比率は約45:55である。いくつかの実施形態では、この第3の比率は、約100:0である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムをメタノール中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、ポリソルベートの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート、ポリペプチド及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が約5:95~約15:85という移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、ここで移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bがアセトニトリル中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)約40:60~約50:50という移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約90:10~約100:0という移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出するステップと、d)ポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこのポリソルベートの定量が約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)のポリペプチド及びNATからの干渉を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはクロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に、そしてステップb)のポリペプチド溶出液の少なくとも約90%(少なくとも約91、92、93、94、95、96、97、98、または99%のうちのいずれかなど)で結合する。いくつかの実施形態では、ステップc)からの溶出液は、非特異的に結合したポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約10:90である。いくつかの実施形態では、この第2の比率は約45:55である。いくつかの実施形態では、この第3の比率は、約100:0である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムをアセトニトリル中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート、ポリペプチド及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中のポリソルベートを定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、この組成物が約5:95~約15:85という移動相B対移動相Aの第1の比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、ここで移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bがアセトニトリル中の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)約40:60~約50:50という移動相B対移動相Aの第2の比率を含む溶液を使用してミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約90:10~約100:0という移動相B対移動相Aの第3の比率を含む溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベートを溶出するステップと、d)ポリソルベートを、ステップc)の溶出液中で定量し、ここでこのステップc)由来の溶出液が、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)及び組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含むステップとを包含する、方法が提供される。いくつかの実施形態では、移動相B対移動相Aの第1の比率は、約10:90である。いくつかの実施形態では、この第2の比率は約45:55である。いくつかの実施形態では、この第3の比率は、約100:0である。いくつかの実施形態では、移動相Aは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムを水の中に含む。いくつかの実施形態では、移動相Bは、約0.5%~約5%(v/v)(約0.75%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、及び4.5%のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)の水酸化アンモニウムをアセトニトリル中に含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、ポリソルベートの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチドからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート20、ポリペプチド、及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中のポリソルベート20を定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、約10:90という移動相B対移動相Aの比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の約1.5%の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bがメタノール中の約1.5%の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)約45:55という移動相B対移動相Aの比率を有する溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約100:0という移動相B対移動相Aの比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベート20を溶出するステップと、d)このポリソルベート20を、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約1.40mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約25μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2分、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5分またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベート20の濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、ポリソルベートの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチド及びNATからの干渉を含む。
いくつかの実施形態では、ポリソルベート20、ポリペプチド、及びN-アセチルトリプトファンを含む組成物中のポリソルベート20を定量する方法であって、a)ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に組成物を適用し、ここでこの組成物が、約10:90という移動相B対移動相Aの比率を含む溶液中でクロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aが水中の約1.5%の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bがアセトニトリル中の約1.5%の水酸化アンモニウムを含むステップと、b)約45:55という移動相B対移動相Aの比率を有する溶液を使用してミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料からポリペプチドを溶出するステップと、c)約100:0という移動相B対移動相Aの比率を有する溶液を使用してクロマトグラフィー材料からポリソルベート20を溶出するステップと、d)このポリソルベート20を、ステップc)の溶出液中で定量するステップと、を包含する方法が提供される。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総ポリペプチドの約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、ステップc)由来の溶出液は、組成物中の総NATの約5%未満(約4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、またはそれ以下のいずれか未満など)を含む。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約0.5~2.5(約0.7、0.9、1.1、1.3、1.4、1.5、1.7、1.9、2.1、及び2.3のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約1.40mL/分である。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約1~約50(約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、及び45のうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)μLである。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料に適用される組成物の体積は、約25μLである。いくつかの実施形態では、ステップb)は、ステップa)の開始後、少なくとも約0.5(少なくとも約0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5、またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、ステップc)は、ステップb)の終了後少なくとも約0.05(少なくとも約0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2分、またはそれ以上のいずれかなど)分で開始し、少なくとも約2(少なくとも約2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.1、3.2、3.4、3.6、3.8、4、4.5、5分またはそれ以上のいずれかなど)分続く。いくつかの実施形態では、組成物中のポリソルベート20の濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲(約0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、及び0.9%のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は、約0.1mM~約10mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、または9mMのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、この組成物はさらにメチオニンを含む。いくつかの実施形態では、組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲(約0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、または90mMなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mL(約2、5、10、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、及び240mg/mLのうちのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は約4.5~約7.5(約4.6、4.8、5.0、5.2、5.4、5.6、5.8、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.4のいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)のpHを有する。いくつかの実施形態では、この組成物はさらに、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、この組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、この治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。いくつかの実施形態では、このミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。いくつかの実施形態では、この非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。いくつかの実施形態では、ポリソルベートの定量は、約10%未満(約9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%またはそれ未満のいずれかなど)のポリペプチド及びNATからの干渉を含む。
上記の任意の方法のいくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントは、組成物にポリペプチドを添加する前に非イオン性サーファクタントを含む組成物中で定量される。いくつかの実施形態では、組成物中の非イオン性サーファクタントの濃度は、ポリペプチドに添加する前に、より大きい(例えば、組成物中の非イオン性サーファクタントは、ポリペプチドの添加の際に希釈される)。上記の任意の方法のいくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタントは、非イオン性サーファクタントを含む組成物中で、組成物に対するポリペプチドの前に、ただし伴わず定量される。このような定量は、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物に対する対照または比較因子として用いられ得る。
上記の任意の方法のいくつかの実施形態では、分析される組成物の試料は、クロマトグラフィー機器(例えば、HPLC機器)のオートサンプラーに添加される。いくつかの実施形態では、オートサンプラー内の試料は冷蔵されている(例えば、5±3℃)。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料を含む1つ以上のカラムは、クロマトグラフィー機器のカラムコンパートメントに配置される。いくつかの実施形態では、分析中にカラムコンパートメントの温度を設定点から狭い範囲内(例えば、±1℃)に維持するために温度制御機能を使用してもよい。いくつかの実施形態では、カラム流出物は280nmでモニターされる。
上記の任意の方法のいくつかの実施形態では、分析される組成物の試料は、約0.1mg/mL~約75mg/mLの標的ポリペプチド濃度(約0.2、0.4、0.6、0.8、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、または70mg/mLのいずれかなど、これらの値の間の任意の範囲を含む)までローディング緩衝液を用いて希釈される。
上記の任意の方法のいくつかの実施形態では、クロマトグラフィー機器としては、グラジエントポンプ(例えば、低圧四次グラジエントポンプ)、オートサンプラー(例えば、温度制御能力を有するオートサンプラー)、カラムコンパートメント(例えば、熱制御カラムコンパートメント)、UV検出器(例えば、ダイオードアレイUV検出器)、及び蒸発光散乱検出器(ELSD)が挙げられる。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー機器は、pH及び導電率データをリアルタイムで収集するために、pH及び導電率モニター(例えば、PCM-3000)をさらに含む。機器制御、データ取得、及びデータ分析は、適切なソフトウェア(例えばJMP10)を用いて行われる。
本発明のいくつかの実施形態では、移動相、例えば、溶出緩衝液のイオン強度は、移動相の導電率によって測定される。伝導度とは、2つの電極間に電流を伝導する水溶液の能力を指す。溶液中で、電流は、イオン輸送により流れる。したがって、水溶液中に存在するイオンの量が増加すると、この溶液は、より高い伝導度を有するようになる。伝導度の尺度の基本単位は、ジーメンス(Siemen)(またはモー(mho))、mho(ms/cm)であり、様々なモデルのOrion伝導度計等の伝導度計を使用して測定され得る。電解質伝導度が電流を搬送する溶液中のイオンの能力であるため、溶液の伝導度は、その中のイオンの濃度を変化させることによって変更され得る。例えば、溶液中の緩衝剤の濃度及び/または塩(例えば、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、または塩化カリウム)の濃度を変更して、所望の伝導度を達成してもよい。好ましくは、様々な緩衝液の塩濃度は、所望の伝導度を達成するために修正される。
いくつかの実施形態では、クロマトグラフィーの移動相は、約0.0mS/cm、0.5mS/cm、1.0mS/cm、1.5mS/cm、2.0mS/cm、2.5mS、3.0mS/cm、3.5mS/cm、4.0mS/cm、4.5mS/cm、5.0mS/cm、5.5mS/cm、6.0mS/cm、6.5mS/cm、7.0mS/cm、7.5mS/cm、8.0mS/cm、8.5mS/cm、9.0mS/cm、9.5mS/cm、10mS/cm、11mS/cm、12mS/cm、13mS/cm、14mS/cm、15mS/cm、16mS/cm、17.0mS/cm、18.0mS/cm、19.0mS/cm、または20.0mS/cmのいずれかよりも大きい初期導電率を有する。いくつかの実施形態では、移動相の導電率は、例えば、イオン強度勾配によって、クロマトグラフィーの過程にわたって増大される。いくつかの実施形態では、溶出完了時の移動相の導電率は、約1.0mS/cm、1.5mS/cm、2.0mS/cm、2.5mS/cm、3.0mS/cm、3.5mS/cm、4.0mS/cm、4.5mS/cm、5.0mS/cm、5.5mS/cm、6.0mS/cm、6.5mS/cm、7.0mS/cm、7.5mS/cm、8.0mS/cm、8.5mS/cm、9.0mS/cm、9.5mS/cm、10mS/cm、11mS/cm、12mS/cm、13mS/cm、14mS/cm、15mS/cm、16mS/cm、17.0mS/cm、18.0mS/cm、19.0mS/cm、または20.0mS/cmのいずれかよりも大きい。いくつかの実施形態では、移動相の導電率は、線形勾配によって増大される。いくつかの実施形態では、移動相の導電率、1つ以上のステップを含む段階的勾配によって増大される。
本明細書に記載の任意の方法のいくつかの実施形態では、ポリペプチド及び非イオン性サーファクタントを含む組成物を、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、または10000μgのいずれか1つを超えるポリペプチドの量でクロマトグラフィー材料にロードする。いくつかの実施形態では、組成物を、約0.5、1、1.5、2、2.5、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、または150mg/mLのいずれか1つを超える濃度でクロマトグラフィー材料にロードする。いくつかの実施形態では、この組成物をクロマトグラフィー材料にロードする前に希釈する。例えば、1:1、1:2、1:5、1:10または1:10超に希釈する。いくつかの実施形態では、この組成物をクロマトグラフィーの移動相に希釈する。いくつかの実施形態では、この組成物をローディング緩衝液に希釈する。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態では、クロマトグラフィー材料はカラムまたはカートリッジ内にある。いくつかの実施形態では、このカラムはHPLCカラムまたはカートリッジである。カラムまたはカートリッジは、クロマトグラフィー機器と適合する任意の寸法を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、カラムまたはカートリッジは、以下の寸法のうちのいずれか1つを有する:2.1×20mm、4×50mm、4×100mm、4×150mm、4×200mm、4×250mm、または2×250mm。
III.ポリペプチド
ポリペプチドは、分離条件が本明細書に記載されるように最適化されているイオン交換クロマトグラフィーの任意の方法における使用のために提供される。本発明のいくつかの実施形態では、ポリペプチドの組成物は、イオン交換クロマトグラフィーによって分析される。そのような方法は、組成物内のポリペプチドの電荷変異体を同定するのに有用である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは抗体またはその断片である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、約6.0~約9.5の範囲のpIを有する。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、約6.0~約9.5の範囲のpIを有する抗体である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドの電荷対pHの曲線における変曲点(IP)は、本発明の方法によって提供される。いくつかの実施形態では、温度の変化に伴うIPの変化(dIP/dT)は、本発明の方法によって提供される。
いくつかの実施形態では、このポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、抗体である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはイムノアドヘシンである。
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、約5,000ダルトン、10,000ダルトン、15,000ダルトン、25,000ダルトン、50,000ダルトン、75,000ダルトン、100,000ダルトン、125,000ダルトン、または150,000ダルトンのいずれかよりも大きい分子量を有する。ポリペプチドは、約50,000ダルトン~200,000ダルトンまたは100,000ダルトン~200,000ダルトンのいずれかの間の分子量を有し得る。あるいは、本明細書で使用されるポリペプチドは、約120,000ダルトンまたは約25,000ダルトンの分子量を有し得る。
pIは等電点であり、特定の分子または表面が正味の電荷を帯びないpHである。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、ポリペプチドを含む複数の組成物に使用してもよく、この組成物中のポリペプチド、例えば、抗体のpIは、約6.0~約9.5の範囲である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、約9.5より大きい、例えば、約9.5~約12のpIを有する。本明細書に記載の任意の方法のいくつかの実施形態では、ポリペプチド、例えば、抗体のpIは、約7未満、例えば、約4~約7であり得る。
本明細書に記載の任意の方法の実施形態では、ポリペプチド及び1つ以上の混入物質を含む組成物中の1つ以上の混入物質は、ポリペプチド電荷変異体である。いくつかの実施形態では、ポリペプチド電荷変異体は、ポリペプチドの電荷が変化するようにその天然状態から修飾されているポリペプチドである。いくつかの実施形態では、電荷変異体は、親ポリペプチドよりも酸性である、すなわち、親ポリペプチドよりも低いpIを有する。他の実施形態では、電荷変異体は親ポリペプチドよりも塩基性である、すなわち、親ポリペプチドよりも高いpIを有する。いくつかの実施形態では、ポリペプチド電荷変異体は、操作されている。いくつかの実施形態では、ポリペプチド電荷変異体は、天然のプロセス(例えば、酸化、アミド分解、リジン残基のC末端プロセシング、N末端ピログルタメート形成、及び糖化)の結果である。いくつかの実施形態では、ポリペプチド電荷変異体は、糖タンパク質の電荷が親糖タンパク質と比較して変化するようにタンパク質に結合したグリカンが修飾されている糖タンパク質である(例えば、シアル酸またはその誘導体の添加による)。いくつかの実施形態では、ポリペプチド電荷変異体は抗体電荷変異体である。
本明細書に記載の方法を使用して分析されるポリペプチドは、概して、組換え技術を使用して産生される。組換えタンパク質を産生するための方法は、例えば、参照により本明細書に具体的に組み入れられる、米国特許第5,534,615号及び同第4,816,567号に記載されている。いくつかの実施形態では、目的のタンパク質は、CHO細胞中で産生される(例えば、WO94/11026を参照のこと)。いくつかの実施形態では、目的のポリペプチドは、E.coli細胞内で産生される。例えば、米国特許第5,648,237号、同第5,789,199号及び同第5,840,523号(発現及び分泌を最適化するための翻訳開始領域(TIR)及びシグナル配列を記載している)を参照のこと。また、Charlton,Methods in Molecular Biology,Vol.248(B.K.C.Lo ed.,Humana Press,Totowa,N.J.,2003),pp.245~254も参照のこと(E.coliにおける抗体断片の発現を記載している)。組換え技術を使用する場合、ポリペプチドは、細胞内に産生されても、細胞膜周辺腔に産生されても、または培地に直接分泌されてもよい。
ポリペプチドは、培養培地または宿主細胞溶解物から回収され得る。ポリペプチドの発現に用いられる細胞は、様々な物理的または化学的手段、例えば、凍結融解サイクル、超音波処理、機械的破壊、または細胞溶解剤によって破壊され得る。ポリペプチドが細胞内に産生される場合、第1のステップとして、粒子状残屑、宿主細胞、または溶解された断片のいずれかが、例えば、遠心分離または限外濾過によって除去される。Carter et al.,Bio/Technology 10:163-167(1992)は、E.coliの細胞膜周辺腔に分泌されるポリペプチドを単離するための手順を記載している。要するに、細胞ペーストを酢酸ナトリウム(pH3.5)、EDTA、及びフェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF)の存在下で約30分かけて解凍する。細胞片は遠心分離によって除去され得る。ポリペプチドが培地に分泌される場合、かかる発現系由来の上清は、一般に、市販のポリペプチド濃縮フィルター、例えば、AmiconまたはMillipore Pellicon限外濾過ユニットを使用して最初に濃縮される。PMSF等のプロテアーゼ阻害剤が、タンパク質分解を阻害するために前述のステップのうちのいずれかに含まれてもよく、抗生物質が、外来性混入物質の成長を阻止するために含まれてもよい。
いくつかの実施形態では、ポリペプチド及び1つ以上の混入物質を含む組成物中のポリペプチドは、本発明の方法により分析前に精製または部分的に精製されている。例えば、方法のポリペプチドは、親和性クロマトグラフィー、カチオン交換クロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー、ミックスモードクロマトグラフィー、及び疎水性相互作用クロマトグラフィーからの溶離液中にある。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、プロテインAクロマトグラフィーからの溶離液中にある。
本発明の方法によって分析され得るポリペプチドの例としては、限定するものではないが、免疫グロブリン、イムノアドヘシン、抗体、酵素、ホルモン、融合タンパク質、Fc含有タンパク質、免疫コンジュゲート、サイトカイン、及びインターロイキンが挙げられる。(A)抗体
本明細書に記載の任意の方法のいくつかの実施形態では、ポリペプチド及び本明細書に記載される方法によってポリペプチドを含む製剤を分析する方法のうちのいずれかで使用するためのポリペプチドは、抗体である。
抗体の分子標的としては、(i)CDタンパク質及びそれらのリガンド、例えば、限定するものではないが:CD3、CD4、CD8、CD19、CD11a、CD20、CD22、CD27、CD28、CD34、CD40、CD79α(CD79a)、CD79β(CD79b)、CD122、及びCD137、(ii)サイトカイン、例えば、限定するものではないが:IL-13、IL-17、IL-22、及びIL-33、(iii)ErbB受容体ファミリーのメンバー、例えば、EGF受容体、HER2、HER3またはHER4受容体、(iv)細胞接着分子、例えば、LFA-1、Mac1、p150,95、VLA-4、ICAM-1、VCAM及びαv/β3インテグリン(これらのαまたはβサブユニットのいずれかを含む)(例えば、抗CD11a、抗CD18または抗CD11b抗体)、(v)VEGFなどの増殖因子、TGFβ、IgE、血液型抗原、flk2/flt3受容体、肥満(OB)受容体、mpl受容体、CTLA-4、プロテインC、BR3、c-met、組織因子、β7など、(vi)免疫調節タンパク質、例えば、OX40、GITR、ICOS、PD-1、PD-L1、PD-L2、LAG3、TIM-3、及びVISTA、ならびに(vii)細胞表面及び膜貫通腫瘍関連抗原(TAA)、例えば、米国特許第7,521,541号に記載されているものなど(限定するものではないが、NaPi2bを含む)が挙げられる。
他の例示的な抗体としては、限定するものではないが、抗エストロゲン受容体抗体、抗プロゲステロン受容体抗体、抗p53抗体、抗HER-2/neu抗体、抗EGFR抗体、抗TGFβ抗体、抗OX40抗体、抗GITR抗体、抗ICOS抗体、抗CTLA-4抗体、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗PD-L2抗体、抗TIM-3抗体、抗VISTA抗体、抗カテプシンD抗体、抗Bcl-2抗体、抗Eカドヘリン抗体、抗CA125抗体、抗CA15-3抗体、抗CA19-9抗体、抗c-erbB-2抗体、抗P糖タンパク質抗体、抗CEA抗体、抗網膜芽腫タンパク質抗体、抗ras癌タンパク質抗体、抗Lewis X抗体、抗Ki-67抗体、抗PCNA抗体、抗CD3抗体、抗CD4抗体、抗CD5抗体、抗CD7抗体、抗CD8抗体、抗CD9/p24抗体、抗CD10抗体、抗CD11a抗体、抗CD11c抗体、抗CD13抗体、抗CD14抗体、抗CD15抗体、抗CD19抗体、抗CD20抗体、抗CD22抗体、抗CD23抗体、抗CD27抗体、抗CD28抗体、抗CD30抗体、抗CD31抗体、抗CD33抗体、抗CD34抗体、抗CD35抗体、抗CD38抗体、抗CD40抗体、抗CD41抗体、抗LCA/CD45抗体、抗CD45RO抗体、抗CD45RA抗体、抗CD39抗体、抗CD100抗体、抗CD95/Fas抗体、抗CD99抗体、抗CD106抗体、抗CD122抗体、抗CD137抗体、抗ユビキチン抗体、抗CD71抗体、抗StaphA抗体、抗FcRH5抗体、抗Ly6E抗体、抗STEAP抗体、抗FluB抗体、抗VEGF抗体、抗Ang2抗体、抗FGFR1抗体、抗KLB抗体、抗c-myc抗体、抗サイトケラチン抗体、抗ビメンチン抗体、抗HPVタンパク質抗体、抗カッパ軽鎖抗体、抗ラムダ軽鎖抗体、抗メラノソーム抗体、抗前立腺特異抗原抗体、抗S-100抗体、抗タウ抗原抗体、抗フィブリン抗体、抗ケラチン抗体、抗Tn抗原抗体、及びMetMabから選択される抗体が挙げられる。
(i)モノクローナル抗体
いくつかの実施形態では、抗体は、モノクローナル抗体である。モノクローナル抗体は、実質的に同種の抗体の集団から得られ、すなわち、その集団に含まれる個々の抗体は、同一であり、及び/または同じエピトープに結合するが、モノクローナル抗体の産生中に生じる想定される変異体は除外され、かかる変異体は、概して、少量で存在する。したがって「モノクローナル」という修飾語は、個別のまたはポリクローナル抗体の混合物ではないような抗体の特徴を示す。
例えば、モノクローナル抗体は、最初にKohler et al.,Nature,256:495(1975)により記載されるハイブリドーマ法を使用して作製されてもよいし、または組換えDNA法により作製されてもよい(米国特許第4,816,567号)。
ハイブリドーマ法では、マウス、またはハムスター等の他の適切な宿主動物を、本明細書に記載されるように免疫化して、免疫化のために使用されるポリペプチドに特異的に結合する抗体を産生するか、または産生し得るリンパ球を誘発する。あるいは、リンパ球をインビトロで免疫してもよい。次いで、リンパ球を、ポリエチレングリコールなどの適切な融合剤を使用して骨髄腫細胞と融合して、ハイブリドーマ細胞を形成する(Goding,Monoclonal Antibodies:Principles and Practice,pp.59-103(Academic Press,1986))。
このように調製されたハイブリドーマ細胞を播種して、融合されていない親骨髄腫細胞の成長または生存を阻害する1つ以上の物質を好ましくは含有する適切な培養培地で増殖させる。例えば、親骨髄腫細胞が、酵素ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRTまたはHPRT)を欠く場合、ハイブリドーマのための培養培地は典型的には、ヒポキサンチン、アミノプテリン、及びチミジン(HAT培地)を含み、これらの物質が、HGPRT欠損細胞の成長を阻止する。
いくつかの実施形態では、骨髄腫細胞は、効率的に融合し、選択された抗体産生細胞による安定した高レベルの抗体産生を支援し、HAT培地等の培地に感受性を示すものである。これらの中で、いくつかの実施形態では、骨髄腫細胞株は、Salk Institute Cell Distribution Center,San Diego,California USAから入手可能なMOPC-21及びMPC-11マウス腫瘍、ならびにAmerican Type Culture Collection,Rockville,Maryland USAから入手可能なSP-2またはX63-Ag8-653細胞に由来するもの等のマウス骨髄腫株である。ヒト骨髄腫及びマウス-ヒトヘテロ骨髄腫細胞株も、ヒトモノクローナル抗体の産生に関して記載されている(Kozbor,J.Immunol.,133:3001(1984)、Brodeur et al.,Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications,pp.51-63(Marcel Dekker,Inc.,New York,1987))。
ハイブリドーマ細胞が成長する培養培地は、抗原に対して指向されたモノクローナル抗体の産生に関してアッセイされる。いくつかの実施形態では、ハイブリドーマ細胞によって産生されるモノクローナル抗体の結合特異性は、免疫沈降によって、または放射免疫アッセイ(RIA)もしくは酵素結合免疫吸収アッセイ(ELISA)等のインビトロ結合アッセイによって測定される。
モノクローナル抗体の結合親和性は、例えば、Munson et al.,Anal.Biochem.107:220(1980)のスキャチャード分析によって測定され得る。
所望の特異性、親和性、及び/または活性を有する抗体を産生するハイブリドーマ細胞が特定された後、クローンは、限界希釈手順によりサブクローニングし、標準の方法により成長させてもよい(Goding,Monoclonal Antibodies:Principles and Practice,pp.59-103(Academic Press,1986))。この目的に適切な培養培地としては、例えば、D-MEMまたはRPMI-1640培地が挙げられる。加えて、ハイブリドーマ細胞は、動物における腹水腫瘍としてインビボで成長されてもよい。
サブクローンによって分泌されたモノクローナル抗体は、従来の免疫グロブリン精製手順、例えば、ポリペプチドA-セファロース(登録商標)、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、または親和性クロマトグラフィー等によって、培養培地、腹水、または血清から適切に分離される。
モノクローナル抗体をコードするDNAは、従来の手順を使用して(例えば、マウス抗体の重及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合し得るオリゴヌクレオチドプローブを使用することにより)容易に単離及び配列決定される。いくつかの実施形態では、ハイブリドーマ細胞は、かかるDNAの供給源としての機能を果たす。一旦単離されると、DNAは発現ベクター内に配置され得、次いで、宿主細胞、例えばE.coli細胞、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、またはそうでなければ免疫グロブリンタンパク質を産生しない骨髄腫細胞等にトランスフェクトされて、組換え宿主細胞内のモノクローナル抗体の合成体が得られる。抗体をコードするDNAの細菌における組換え発現に関する概説論文としては、Skerra et al.,Curr.Opinion in Immunol.5:256-262(1993)and Pluckthun,Immunol.Revs.,130:151-188(1992)が挙げられる。
さらなる一実施形態では、抗体または抗体断片は、McCafferty et al.,Nature 348:552-554(1990)に記載される技術を使用して作製された抗体ファージライブラリーから単離されてもよい。Clackson et al.,Nature,352:624-628(1991)、及びMarks et al.,J.Mol.Biol.,222:581-597(1991)は、それぞれ、ファージライブラリーを使用したマウス及びヒト抗体の単離を記載する。その後の刊行物は、非常に大きなファージライブラリーを構築するための戦略として、鎖シャッフリング(Marks et al.,Bio/Technology 10:779-783(1992))、ならびに組み合わせ感染及びインビボ組換えによる高い親和性(nM範囲)のヒト抗体の産生を記載する(Waterhouse et al.,Nuc.Acids.Res.21:2265-2266(1993))。したがって、これらの技術は、モノクローナル抗体を単離するための伝統的なモノクローナル抗体ハイブリドーマ技術の実行可能な代替案である。
DNAは、例えば、同種マウス配列の代わりにヒト重鎖及び軽鎖定常ドメインのコード配列を置換することによって修飾されてもよいし(米国特許第4,816,567号、Morrison et al.,Proc.Natl Acad.Sci.USA 81:6851(1984))、または非免疫グロブリンポリペプチドのコード配列の全てもしくは一部を免疫グロブリンコード配列に共有結合することによって修飾されてもよい。
典型的には、かかる非免疫グロブリンポリペプチドは、抗体の定常ドメインの代わりに置換されるか、またはそれらは、抗体の1つの抗原結合部位の可変ドメインの代わりに置換されて、抗原に対して特異性を有する1つの抗原結合部位、及び異なる抗原に対して特異性を有する別の抗原結合部位を含むキメラ二価抗体を作製する。
本明細書に記載の任意の方法のいくつかの実施形態では、抗体は、IgA、IgD、IgE、IgG、またはIgMである。いくつかの実施形態では、抗体は、IgGモノクローナル抗体である。
(ii)ヒト化抗体
いくつかの実施形態では、抗体は、ヒト化抗体である。非ヒト抗体をヒト化する方法は、当技術分野において記載されている。いくつかの実施形態では、ヒト化抗体は、非ヒトである供給源からそれに導入される1つ以上のアミノ酸残基を有する。これらの非ヒトアミノ酸残基は、多くの場合、典型的には「移入」可変ドメインから得られる「移入」残基と称される。ヒト化は、本質的には、Winter及び共同研究者らの方法(Jones et al.,Nature 321:522-525(1986)、Riechmann et al.,Nature 332:323-327(1988)、Verhoeyen et al.,Science 239:1534-1536(1988))に従って、超可変領域配列をヒト抗体の対応する配列に置換することによって行ってもよい。したがって、かかる「ヒト化」抗体は、インタクトなヒト可変ドメインより実質的に少ない部分が、非ヒト種由来の対応する配列で置換されている、キメラ抗体である(米国特許第4,816,567号)。実際には、ヒト化抗体は、典型的には、いくつかの超可変領域残基、かつ可能性としてはいくつかのFR残基が、齧歯類抗体中の類似部位からの残基によって置換されているヒト抗体である。
ヒト化抗体を作製するのに使用される軽及び重の両方のヒト可変ドメインの選択は、抗原性を低減するのに非常に重要である。いわゆる「ベストフィット」法によれば、齧歯類抗体の可変ドメインの配列が、公知のヒト可変ドメイン配列の全ライブラリーに対してスクリーニングされる。次いで、齧歯類の配列に最も近いヒト配列が、ヒト化抗体のヒトフレームワーク領域(FR)として認められる(Sims et al.,J.Immunol.,151:2296(1993)、Chothia et al.,J.Mol.Biol.196:901(1987))。別の方法は、軽または重鎖可変領域の特定の下位群の全てのヒト抗体のコンセンサス配列に由来するの特定のフレームワーク領域を使用する。同じフレームワークが、いくつかの異なるヒト化抗体のために使用されてもよい(Carter et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:4285(1992)、Presta et al.,J.Immunol.151:2623(1993))。
抗体は、抗原に対する高親和性及び他の好ましい生物学的特性を保持してヒト化されることがさらに重要である。この目標を達成するために、本方法のいくつかの実施形態では、ヒト化抗体は、親及びヒト化配列の三次元モデルを使用した、親配列及び様々な概念上のヒト化生成物の分析プロセスによって調製される。三次元免疫グロブリンモデルは一般に入手可能であり、そして当業者によく知られている。選択された候補免疫グロブリン配列の推定される三次元立体配座構造を例示及び表示するコンピュータプログラムが利用可能である。これらのディスプレイの精査によって、候補免疫グロブリン配列の機能における残基の可能性の高い役割の分析、すなわち、候補免疫グロブリンがその抗原に結合する能力に影響する残基の分析が可能になる。このように、標的抗原(複数可)に対する増加した親和性等の所望の抗体特徴が達成されるように、FR残基をレシピエント及び移入配列から選択し、組み合わせてもよい。概して、超可変領域残基は、抗原結合への影響に直接的に、かつ最も実質的に関与している。
(iii)ヒト抗体
いくつかの実施形態では、抗体は、ヒト抗体である。ヒト化の代替物として、ヒト抗体が生成され得る。例えば、免疫化すると内因性免疫グロブリン産生の不在下でヒト抗体の完全レパートリーを産生し得るトランスジェニック動物(例えば、マウス)を産生することが現在では可能である。例えば、キメラ及び生殖系列変異体マウスにおける抗体重鎖結合領域(JH)遺伝子のホモ接合型欠失により、内因性抗体産生の完全な阻害がもたらされることが記載されている。かかる生殖系突然変異マウスにおけるヒト生殖系免疫グロブリン遺伝子アレイの導入は、抗原攻撃に際してヒト抗体の産生をもたらす。例えば、Jakobovits et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:2551(1993)、Jakobovits et al.,Nature 362:255-258(1993)、Bruggermann et al.,Year in Immuno.7:33(1993)、及び米国特許第5,591,669号、第5,589,369号、及び第5,545,807号を参照のこと。
あるいは、ファージディスプレイ技術(McCafferty et al.,Nature 348:552-553(1990))を使用して、非免疫化ドナーからの免疫グロブリン可変(V)ドメイン遺伝子レパートリーから、ヒト抗体及び抗体断片をインビトロで産生してもよい。この技術によれば、抗体Vドメイン遺伝子は、M13またはfd等の糸状バクテリオファージの主要または非主要なコートポリペプチド遺伝子中にインフレームでクローニングされ、ファージ粒子の表面上に機能的抗体断片として提示される。糸状粒子はファージゲノムの一本鎖DNAコピーを含むので、抗体の機能的特性に基づく選択により、それらの特性を呈する抗体をコードする遺伝子の選択ももたらされる。したがって、ファージは、B細胞のいくつかの特性を模倣する。ファージディスプレイは、種々のフォーマットで行い得る。それらの概説については、例えば、Johnson,Kevin S.and Chiswell,David J.,Current Opinion in Structural Biology 3:564-571(1993)を参照のこと。V遺伝子セグメントのいくつかの供給源を、ファージディスプレイのために使用してもよい。Clackson et al.,Nature 352:624-628(1991)は、免疫化マウスの膵臓に由来するV遺伝子の小規模なランダムコンビナトリアルライブラリーから、抗オキサゾロン抗体の多種多様なアレイを単離した。免疫されていないヒトドナーからのV遺伝子のレパートリーを構築してもよく、そして多様な抗原(自己抗原を含む)に対する抗体を、本質的にMarks et al.,J.Mol.Biol.222:581-597(1991)、またはGriffith et al.,EMBO J.12:725-734(1993)に記載の技術に従って単離してもよい。米国特許第5,565,332号及び同第5,573,905号も参照のこと。
また、ヒト抗体は、インビトロで活性化B細胞によって生成されてもよい(米国特許第5,567,610号及び同第5,229,275号を参照のこと)。
(iv)抗体断片
いくつかの実施形態では、抗体は、抗体断片である。抗体断片を産生するための様々な技術が開発されている。従来は、これらの断片は、インタクト抗体のタンパク質分解消化により誘導された(例えば、Morimoto et al.,Journal of Biochemical and Biophysical Methods 24:107-117(1992)及びBrennan et al.,Science 229:81(1985)を参照のこと)。しかしながら、これらの断片は、現在では、組換え宿主細胞により直接産生されてもよい。例えば、抗体断片は、上記で考察される抗体ファージライブラリーから単離され得る。代替法として、Fab’-SH断片は、E.coliから直接回収されてもよく、化学的にカップリングして、F(ab’)2断片を形成してもよい(Carter et al.,Bio/Technology 10:163-167(1992))。別のアプローチによると、F(ab’)2断片は、組換え宿主細胞培養物から直接単離されてもよい。抗体断片を産生するための他の技術は、当業者に明らかである。他の実施形態では、選り抜きの抗体は、一本鎖Fv断片(scFv)である。WO93/16185、米国特許第5,571,894号、及び米国特許第5,587,458号を参照のこと。抗体断片は、例えば、米国特許第5,641,870号に記載されるように、「線状抗体」であってもよい。かかる線状抗体断片は、単一特異性であっても、または二重特異性であってもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の抗体の断片が提供される。いくつかの実施形態では、抗体断片は、抗原結合断片である。いくつかの実施形態では、抗原結合断片は、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、scFv、Fv、及びダイアボディからなる群より選択される。
(v)二重特異性抗体
いくつかの実施形態では、抗体は二重特異性抗体である。二重特異性抗体は、少なくとも2つの異なるエピトープに対する結合特異性を有する抗体である。例示的な二重特異性抗体は、2つの異なるエピトープに結合し得る。あるいは、二重特異性抗体結合アームは、細胞に対する細胞防御機序に集中するために、白血球上の誘発分子、例えばT細胞受容体分子(例えば、CD2もしくはCD3)、またはIgGに対するFc受容体(FcγR)、例えばFcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)、及びFcγRIII(CD16)に結合するアームと組合され得る。二重特異性抗体は、全長抗体または抗体断片(例えば、F(ab’)2二重特異性抗体)として調製されてもよい。
二重特異性抗体を作製する方法は当該分野で公知である。全長二重特異性抗体の従来の産生は、2つの免疫グロブリン重鎖-軽鎖対の同時発現に基づき、これらの2つの鎖は、異なる特異性を有する(Millstein et al.,Nature 305:537-539(1983))。免疫グロブリン重鎖及び軽鎖のランダムな組み合わせのため、これらのハイブリドーマ(クアドローマ)が10個の異なる抗体分子の混合物を産生する可能性があり、それらのうちの1つのみが正しい二重特異性構造を有する。通常は親和性クロマトグラフィーステップにより行われる正しい分子の精製は、やや煩雑であり、生成物収率は低い。同様の手順が、WO93/08829、及びTraunecker et al.,EMBO J.,10:3655-3659(1991)に開示されている。
異なるアプローチに従って、所望の結合特異性を有する抗体可変ドメイン(抗体-抗原結合部位)が免疫グロブリン定常ドメイン配列に融合される。いくつかの実施形態では、融合は、ヒンジ、CH2、及びCH3領域の少なくとも一部を含む免疫グロブリン重鎖定常ドメインとの融合である。いくつかの実施形態では、軽鎖結合に必要な部位を含有する第1の重鎖定常領域(CH1)が、融合物のうちの少なくとも1つに存在する。免疫グロブリン重鎖融合物と、所望の場合、免疫グロブリン軽鎖とをコードするDNAは、別個の発現ベクターに挿入され、適切な宿主生物に同時トランスフェクトされる。これにより、構築に使用される3つのポリペプチド鎖の不等比率が最適収率をもたらす実施形態では、3つのポリペプチド断片の相互比率の調整において優れた柔軟性が提供される。しかしながら、等比率での少なくとも2つのポリペプチド鎖の発現により高収率がもたらされる場合、またはそれらの比率が特に重要ではない場合に、2つまたは3つ全てのポリペプチド鎖のコード配列を1つの発現ベクターに挿入することが可能である。
このアプローチのいくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、一方のアームに第1の結合特異性を有するハイブリッド免疫グロブリン重鎖、及び他方のアームに(第2の結合特異性を提供する)ハイブリッド免疫グロブリン重鎖-軽鎖対からなる。二重特異性分子の半分のみにおける免疫グロブリン軽鎖の存在が分離の容易な方法を提供するため、この非対称構造が、所望の二重特異性化合物の望ましくない免疫グロブリン鎖組み合わせからの分離を容易にすることが見出された。このアプローチは、WO94/04690に開示されている。二重特異性抗体の生成のさらなる詳細については、例えば、Suresh et al.,Methods in Enzymology 121:210(1986)を参照のこと。
米国特許第5,731,168号に記載される別のアプローチに従って、一対の抗体分子間の界面を操作して、組換え細胞培養物から回収されるヘテロ二量体の割合を最大にしてもよい。いくつかの実施形態では、界面は、抗体定常ドメインのCH3ドメインの少なくとも一部を含む。この方法では、第1の抗体分子の界面からの1つ以上の小さいアミノ酸側鎖は、より大きい側鎖(例えば、チロシンまたはトリプトファン)で置き換えられる。大きな側鎖(複数可)と同一または同様の大きさの補償的な「空洞」が、大きなアミノ酸側鎖をより小さなもの(例えば、アラニンまたはスレオニン)と置き換えることによって、第2の抗体分子の界面上に作り出される。これは、ホモ二量体等の他の望ましくない最終産物を上回るヘテロ二量体の収率を増大するための機序を提供する。
二重特異性抗体としては、架橋または「ヘテロコンジュゲート」抗体が挙げられる。例えば、ヘテロコンジュゲートにおける抗体のうちの一方がアビジンにカップリングし得、他方がビオチンにカップリングし得る。かかる抗体は、例えば、望ましくない細胞に対して免疫系細胞の標的とするために(米国特許第4,676,980号)、及びHIV感染を処置するために(WO91/00360、WO92/200373、及び欧州特許第03089号)提案されている。ヘテロコンジュゲート抗体は、任意の簡便な架橋方法を使用して作製されてもよい。適切な架橋剤が当該技術分野で周知であり、いくつかの架橋技術とともに米国特許第4,676,980号に開示されている。
抗体断片から二重特異性抗体を生成するための技術もこの文献に記載されている。例えば、二重特異性抗体は、化学結合を使用して調製され得る。Brennan et al.,Science 229:81(1985)は、インタクト抗体をタンパク質分解的に切断して、F(ab’)2断片を生成する手順を記載している。これらの断片を、ジチオール錯化剤である亜ヒ酸ナトリウムの存在下で還元して、隣接ジチオールを安定させ、分子間ジスルフィド形成を阻止する。次いで、生成されたFab’断片は、チオニトロベンゾエート(TNB)誘導体に変換される。次いで、Fab’-TNB誘導体のうちの1つを、メルカプトエチルアミンでの還元によりFab’-チオールに再変換し、等モル量の他のFab’-TNB誘導体と混合して、二重特異性抗体を形成する。産生された二重特異性抗体は、酵素の選択的固定化のための薬剤として使用されてもよい。
二重特異性抗体断片を組換え細胞培養物から直接作製及び単離するための様々な技術についても記載されている。例えば、二重特異性抗体は、ロイシンジッパーを使用して産生されている。Kostelny et al.,J.Immunol.148(5):1547-1553(1992)。Fos及びJunタンパク質からのロイシンジッパーペプチドを、遺伝子融合により2つの異なる抗体のFab’部分に連結した。抗体ホモ二量体をヒンジ領域で還元して単量体を形成し、その後、再酸化して抗体ヘテロ二量体を形成した。この方法はまた、抗体ホモ二量体の産生にも利用してもよい。Hollinger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444-6448(1993)により記載される「ダイアボディ」技術は、二重特異性抗体断片を作製するための代替的機序を提供している。この断片は、同じ鎖上の2つのドメイン間の対合を可能にするには短すぎるリンカーにより、軽鎖可変ドメイン(VL)に接続された重鎖可変ドメイン(VH)を含む。したがって、1つの断片のVH及びVLドメインは、別の断片の相補的なVL及びVHドメインと対合させられ、それにより、2つの抗原結合部位が形成される。一本鎖Fv(sFv)二量体を使用して二重特異性抗体断片を作製するための別の戦略も報告されている。Gruber et al.,J.Immunol.152:5368(1994)を参照のこと。
2価を上回る抗体が企図される。例えば、三重特異性抗体が調製されてもよい。Tutt et al.,J.Immunol.147:60(1991)。
(vi)多価抗体
いくつかの実施形態では、抗体は、多価抗体である。多価抗体は、その抗体が結合する抗原を発現する細胞によって、二価抗体よりも速く内部移行(及び/または異化)され得る。本明細書に提供される抗体は、3つ以上の抗原結合部位を有する(IgMクラス以外の)多価抗体(例えば、四価抗体)であってもよく、これは、抗体のポリペプチド鎖をコードする核酸の組換え発現によって容易に産生され得る。多価抗体は、二量体化ドメイン、及び3つ以上の抗原結合部位を含んでもよい。好ましい二量体化ドメインは、Fc領域またはヒンジ領域を含む(またはそれらからなる)。このシナリオでは、抗体は、Fc領域と、Fc領域のアミノ末端側に3つ以上の抗原結合部位とを含む。本明細書において好ましい多価抗体は、3~約8個、ただし好ましくは4個の抗原結合部位を含む(またはそれらからなる)。多価抗体は、少なくとも1つのポリペプチド鎖(好ましくは2つのポリペプチド鎖)を含み、このポリペプチド鎖(複数可)は、2つ以上の可変ドメインを含む。例えば、ポリペプチド鎖(複数可)は、VD1-(X1)n-VD2-(X2)n-Fcを含んでもよく、ここで、VD1は第1の可変ドメインであり、VD2は第2の可変ドメインであり、FcはFc領域の1つのポリペプチド鎖であり、X1及びX2はアミノ酸またはポリペプチドを表し、nは0または1である。例えば、ポリペプチド鎖(複数可)は、以下を含んでもよい:VH-CH1-可動性リンカー-VH-CH1-Fc領域鎖、またはVH-CH1-VH-CH1-Fc領域鎖。本明細書における多価抗体は、好ましくは少なくとも2つ(また好ましくは4つ)の軽鎖可変ドメインポリペプチドをさらに含む。本明細書における多価抗体は、例えば、約2~約8個の軽鎖可変ドメインポリペプチドを含んでもよい。本明細書に企図される軽鎖可変ドメインポリペプチドは、軽鎖可変ドメインを含み、必要に応じて、CLドメインをさらに含む。
いくつかの実施形態では、抗体は、多重特異性抗体である。多重特異性抗体の例としては、限定するものではないが、重鎖可変ドメイン(VH)及び軽鎖可変ドメイン(VL)を含む抗体(VHVL単位がポリエピトープ特異性を有する)、2つ以上のVLドメイン及びVHドメインを有する抗体(各VHVL単位が異なるエピトープに結合する)、2つ以上の単一可変ドメインを有する抗体(各単一可変ドメインが異なるエピトープに結合する)、全長抗体、抗体断片、例えば、Fab、Fv、dsFv、scFv、ダイアボディ、二重特異性ダイアボディ、トリアボディ、三重機能性抗体、共有結合または非共有結合している抗体断片が挙げられる。いくつかの実施形態では、その抗体は、ポリエピトープ特異性、例えば、同じまたは異なる標的(複数可)上の2つ以上の異なるエピトープに特異的に結合する能力を有する。いくつかの実施形態では、その抗体は、単一特異性、例えば、1つのエピトープにのみ結合する抗体である。一実施形態によれば、多重特異性抗体は、5μM~0.001pM、3μM~0.001pM、1μM~0.001pM、0.5μM~0.001pM、または0.1μM~0.001pMの親和性で各エピトープに結合するIgG抗体である。
(vii)他の抗体修飾
例えば、抗体の抗原依存性細胞媒介細胞毒性(ADCC)及び/または補体依存性細胞毒性(CDC)を増強するために、エフェクター機能に関して本明細書に提供される抗体を修飾することが望ましい場合がある。これは、1つ以上のアミノ酸置換を抗体のFc領域内に導入することによって達成され得る。あるいはまたは加えて、システイン残基(複数可)を、Fc領域内に導入して、それにより、この領域における鎖間ジスルフィド結合形成を可能にしてもよい。このように生成されたホモ二量体抗体は、改善された内部移行能力、及び/または増加した補体媒介性細胞殺滅及び抗体依存性細胞毒性(ADCC)を有し得る。Caron et al.,J.Exp Med.176:1191-1195(1992)及びShopes,B.J.,Immunol.148:2918-2922(1992)を参照のこと。増強された抗腫瘍活性を有するホモ二量体抗体はまた、Wolff et al.,Cancer Research 53:2560-2565(1993)に記載される、ヘテロ二官能性架橋剤を用いて調製され得る。あるいは、二重Fc領域を有し、それにより、増強された補体媒介溶解及びADCC能力を有し得る抗体を操作してもよい。Stevenson et al.,Anti-Cancer Drug Design 3:219-230(1989)を参照のこと。
抗体の血清半減期を増大するために、アミノ酸代替物を、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるUS2006/0067930に記載される抗体において作製してもよい。
(B)ポリペプチド変異体及び修飾
本明細書に記載の抗体を含むポリペプチドのアミノ酸配列修飾(複数可)は、本明細書に記載のポリペプチド(例えば、抗体)を精製する方法で使用され得る。
(i)変異体ポリペプチド
「ポリペプチド変異体」とは、ポリペプチドの全長天然配列、シグナルペプチドを欠くポリペプチド配列、シグナルペプチドを有するかまたは有しないポリペプチドの細胞外ドメインと少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性を有する、本明細書に定義されるポリペプチド、好ましくは活性ポリペプチドを意味する。かかるポリペプチド変異体としては、例えば、1つ以上のアミノ酸残基が全長天然アミノ酸配列のN末端またはC末端に付加または欠失されたポリペプチドが挙げられる。通常、TATポリペプチド変異体は、全長天然配列ポリペプチド配列、シグナルペプチドを欠くポリペプチド配列、シグナルペプチドを有するかまたは有しないポリペプチドの細胞外ドメインと少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性、あるいは少なくとも約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、または約99%のうちの任意のアミノ酸配列同一性を有する。通常、変異体ポリペプチドは、天然ポリペプチド配列と比較して1つ以下の保存的アミノ酸置換を有し、あるいは天然ポリペプチド配列と比較して約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10個のうちの任意の個数以下の保存的アミノ酸置換を有する。
変異体ポリペプチドは、N末端もしくはC末端で切断されてもよいし、または例えば、全長天然ポリペプチドと比較して、内部残基を欠く場合もある。ある特定の変異体ポリペプチドは、所望の生物学的活性にとって不可欠ではないアミノ酸残基を欠き得る。切断、欠失、及び挿入を有するこれらの変異体ポリペプチドは、任意の多数の従来の技術のうちのいずれかによって調製され得る。所望の変異体ポリペプチドは、化学的に合成されてもよい。別の適切な技術は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって所望の変異体ポリペプチドをコードする核酸断片の単離及び増幅することを伴う。核酸断片の所望の末端を定義するオリゴヌクレオチドは、PCRにおいて5’プライマー及び3’プライマーで用いられる。好ましくは、変異体ポリペプチドは、本明細書に開示される天然ポリペプチドと少なくとも1つの生物学的及び/または免疫学的活性を共有する。
アミノ酸配列挿入には、長さが1残基から100以上の残基を含有するポリペプチドの範囲であるアミノ末端及び/またはカルボキシル末端の融合、ならびに単一または複数のアミノ酸残基の配列内挿入が含まれる。末端挿入の例としては、N末端メチオニル残基を有する抗体、または細胞毒性ポリペプチドに融合した抗体が挙げられる。抗体分子の他の挿入変異体としては、抗体の血清半減期を増大する酵素またはポリペプチドへの抗体のN末端またはC末端の融合が挙げられる。
例えば、ポリペプチドの結合親和性及び/または他の生物学的特性を改善することが望ましい場合がある。ポリペプチドのアミノ酸配列変異体は、適切なヌクレオチド変化を抗体核酸に導入することによって、またはペプチド合成によって調製される。かかる修飾としては、例えば、ポリペプチドのアミノ酸配列内の残基からの欠失、及び/またはそれへの挿入、及び/またはその置換が挙げられる。欠失、挿入、及び置換の任意の組み合わせが、最終構築物に到達するためになされるが、ただし、最終構築物が所望の特徴を有することを条件とする。アミノ酸変化は、ポリペプチド(例えば、抗体)の翻訳後プロセスも改変し得、例えば、グリコシル化部位の数または位置を変化し得る。
どのアミノ酸残基が所望の活性に悪影響を及ぼすことなく挿入、置換、または欠失され得るかを決定する際の手引きは、ポリペプチドの配列を同種の既知のポリペプチド分子の配列と比較すること、及び相同性の高い領域にできたアミノ酸配列変化の数を最小限に抑えることによって見出され得る。
変異誘発の好ましい位置であるポリペプチド(例えば、抗体)のある特定の残基または領域の特定に有用な方法は、Cunningham and Wells,Science 244:1081-1085(1989)によって説明される「アラニンスキャニング変異誘発」と呼ばれる。ここで、残基または標的残基群(例えば、Arg、Asp、His、Lys、及びGlu等の荷電残基)が特定され、中性または負に荷電したアミノ酸(最も好ましくはアラニンまたはポリアラニン)に置き換えられて、アミノ酸と抗原との相互作用に影響を及ぼす。次いで、置換に対する機能的感受性を実証するアミノ酸位置は、さらなるまたは他の変異体を置換部位に、またはそこの代わりに導入することにより洗練される。したがって、アミノ酸配列変異を導入するための部位が予め決定されている一方で、変異自体の性質は予め決定される必要はない。例えば、所与の部位での突然変異の性能を分析するために、alaスキャニングまたはランダム突然変異生成を標的コドンまたは領域で実行し、発現された抗体変異体を所望の活性に関してスクリーニングする。
別の種類の変異体は、アミノ酸置換変異体である。これらの変異体は、異なる残基に置き換えられた抗体分子内に少なくとも1つのアミノ酸残基を有する。置換変異誘発に関する最も関心ある部位としては、超可変領域が挙げられるが、FR改変も企図される。保存的置換は、「保存的置換」という見出しで下の表1に示される。かかる置換が生物学的活性の変化をもたらす場合、表1に「例示的な置換」と表示されるか、またはアミノ酸クラスを参照して以下にさらに記載される、さらに実質的な変化が導入され、生成物がスクリーニングされ得る。
表1
ポリペプチドの生物学的特性の実質的な修飾は、(a)置換領域中のポリペプチド骨格の構造、例えば、シートもしくは螺旋立体配座、(b)標的部位における分子の電荷もしくは疎水性、または(c)側鎖のバルク、を維持するそれらの効果において大いに異なる置換を選択することによって達成される。アミノ酸は、それらの側鎖の特性の類似性に従って群分けされ得る(A.L.Lehninger,Biochemistry second ed.,pp.73-75,Worth Publishers,New York(1975)):
(1)非極性:Ala(A)、Val(V)、Leu(L)、Ile(I)、Pro(P)、Phe(F)、Trp(W)、Met(M)
(2)非荷電極性:Gly(G)、Ser(S)、Thr(T)、Cys(C)、Tyr(Y)、Asn(N)、Gln(Q)
(3)酸性:Asp(D)、Glu(E)
(4)塩基性:Lys(K)、Arg(R)、His(H)
あるいは、天然に存在する残基は、共通の側鎖特性に基づいて群分けされてもよい。
(1)疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile、
(2)中性親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln、
(3)酸性:Asp、Glu、
(4)塩基性:His、Lys、Arg、
(5)鎖配向に影響を及ぼす残基:Gly、Pro、
(6)芳香族:Trp、Tyr、Phe。
非保存的置換は、これらのクラスのうちの1つのメンバーを別のクラスと交換することを伴う。
抗体の適切な立体配座の維持に関与しない任意のシステイン残基も概してセリンで置換されて、分子の酸化的安定性が改善され、異常な架橋が阻止され得る。逆に、システイン結合(複数可)をポリペプチドに付加して、その安定性を改善してもよい(特に、抗体がFv断片等の抗体断片である場合)。
特に好ましい型の置換変異体は、親抗体(例えば、ヒト化抗体)の1つ以上の超可変領域残基の置換を伴う。概して、さらなる開発のために選択されて得られた変異体(複数可)は、それらが生成される親抗体に対して改善された生物学的特性を有する。かかる置換変異体を生成するための好都合な方法は、ファージディスプレイを使用した親和性成熟を伴う。簡潔には、いくつかの超可変領域部位(例えば、6~7個の部位)を、各部位に全ての可能なアミノ置換を生成するために突然変異する。このように生成された抗体変異体は、各粒子内にパッケージングされたM13の遺伝子III産物への融合物として糸状ファージ粒子からの一価様式で表示される。次いで、ファージディスプレイされた変異体は、本明細書に開示されるそれらの生物学的活性(例えば、結合親和性)についてスクリーニングされる。修飾のための候補超可変領域部位を特定するために、アラニンスキャニング突然変異生成を行い、抗原結合に著しく寄与する超可変領域残基を特定してもよい。あるいは、または加えて、抗原-抗体複合体の結晶構造を分析して、抗体と標的との間の接触点を特定することが有益であり得る。かかる接触残基及び隣接残基は、本明細書に詳述される技術に従う置換の候補である。かかる変異体が生成されると、変異体のパネルが本明細書に記載されるようにスクリーニングに供され、1つ以上の関連アッセイにおいて優れた特性を有する抗体がさらなる開発のために選択され得る。
ポリペプチドの別の種類のアミノ酸変異体は、抗体の元のグリコシル化パターンを改変する。ポリペプチドは、非アミノ酸部分を含み得る。例えば、ポリペプチドは、グリコシル化されてもよい。かかるグリコシル化は、宿主細胞もしくは宿主生物でのポリペプチドの発現中に天然に生じてもよいし、またはヒト介入に起因する計画的な修飾であってもよい。改変とは、ポリペプチドに見られる1つ以上の炭水化物部分の欠失、及び/またはポリペプチド中に存在しない1つ以上のグリコシル化部位の付加を意味する。
ポリペプチドのグリコシル化は、典型的には、N結合またはO結合のいずれかである。N結合とは、アスパラギン残基の側鎖への炭水化物部分の結合を指す。トリペプチド配列であるアスパラギン-X-セリン及びアスパラギン-X-スレオニン(式中、Xは、プロリンを除く任意のアミノ酸である)は、アスパラギン側鎖への炭水化物部分の酵素結合の認識配列である。したがって、ポリペプチド内でのこれらのトリペプチド配列のいずれかの存在により、潜在的なグリコシル化部位が作製される。O結合グリコシル化は、糖類であるN-アセイルガラクトサミン、ガラクトース、またはキシロースのうちの1つの、ヒドロキシアミノ酸、最も一般的にはセリンまたはスレオニンへの結合を指すが、5-ヒドロキシプロリンまたは5-ヒドロキシリジンもまた使用され得る。
グリコシル化部位のポリペプチドへの付加は、(N結合グリコシル化部位のための)上述のトリペプチド配列のうちの1つ以上を含有するようにアミノ酸配列を改変することによって好都合に達成される。改変は、(O連結グリコシル化部位のための)元の抗体の配列への1つ以上のセリンまたはスレオニン残基の付加、またはそれによる置換によっても行われ得る。
ポリペプチド上に存在する炭水化物部分の除去は、化学的もしくは酵素的に、またはグリコシル化の標的としての機能を果たすアミノ酸残基をコードするコドンの変異置換によって達成され得る。ポリペプチド上の炭水化物部分の酵素的切断は、様々なエンド-及びエキソ-グリコシダーゼの使用によって達成され得る。
他の修飾としては、グルタミニル及びアスパラギニル残基のそれぞれ対応するグルタミル及びアスパルチル残基への脱アミド化、プロリン及びリジンのヒドロキシル化、セリルまたはスレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リジン、アルギニン、及びヒスチジン側鎖のα-アミノ基のメチル化、N末端アミンのアセチル化、ならびに任意のC末端カルボキシル基のアミド化が挙げられる。
(ii)キメラポリペプチド
本明細書に記載のポリペプチドは、別の異種ポリペプチドまたはアミノ酸配列に融合したポリペプチドを含むキメラ分子を形成するための方法で修飾され得る。いくつかの実施形態では、キメラ分子は、ポリペプチドと、抗タグ抗体が選択的に結合し得るエピトープを提供するタグポリペプチドとの融合を含む。エピトープタグは、一般に、ポリペプチドのアミノ末端またはカルボキシル末端に位置する。かかるエピトープタグ形態のポリペプチドの存在は、タグポリペプチドに対する抗体を使用して検出され得る。エピトープタグの提供により、抗タグ抗体またはエピトープタグに結合する別の種類の親和性マトリックスを使用してポリペプチドが親和性精製によって容易に精製されることも可能になる。
代替的な実施形態では、キメラ分子は、ポリペプチドと免疫グロブリンまたは免疫グロブリンの特定の領域との融合を含み得る。二価の形態のキメラ分子は、「イムノアドヘシン」と称される。
本明細書に使用される場合、「イムノアドヘシン」という用語は、異種ポリペプチドの結合特異性と、免疫グロブリン定常ドメインのエフェクター機能とを組み合わせている、抗体様分子を指す。構造的には、イムノアドヘシンは、抗体の抗原認識及び結合部位以外である(すなわち、「異種の」)所望の結合特異性を有するアミノ酸配列と、免疫グロブリン定常ドメイン配列との融合物を含む。イムノアドヘシン分子のアドヘシン部分は、典型的に、少なくとも受容体またはリガンドの結合部位を含む連続したアミノ酸配列である。イムノアドヘシンにおける免疫グロブリン定常ドメイン配列は、IgG-1、IgG-2、IgG-3、またはIgG-4サブタイプ、IgA(IgA-1及びIgA-2を含む)、IgE、IgD、またはIgM等の任意の免疫グロブリンから得られ得る。
Ig融合物は、好ましくは、Ig分子内の少なくとも1つの可変領域の代わりに、可溶性の(膜貫通ドメインが欠失または不活性化されている)形態のポリペプチドの置換を含む。特定の好ましい実施形態では、免疫グロブリン融合体には、IgG1分子のヒンジ、CH2及びCH3、またはヒンジ、CH1、CH2及びCH3領域が含まれる。
(iii)ポリペプチドコンジュゲート
ポリペプチド製剤において使用するためのポリペプチドは、細胞毒性剤、例えば化学療法剤、成長阻害剤、毒素(例えば、細菌、真菌、植物、もしくは動物起源の酵素活性毒素、またはそれらの断片)、または放射性同位体(すなわち、放射性コンジュゲート)とコンジュゲートされてもよい。
かかるコンジュゲートの生成において有用な化学療法剤を使用してもよい。さらに、使用され得る酵素的に活性な毒素及びそれらの断片としては、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片、外毒素A鎖(Pseudomonas aeruginosa由来の)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデシンA鎖、アルファ-サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンシンタンパク質、Phytolaca americanaタンパク質(PAPI、PAPII、及びPAP-S)、momordica charantia阻害剤、クルシン、クロチン、sapaonaria officinalis阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、及びトリコテセンが挙げられる。多様な放射性同位体は、放射性複合ポリペプチドの産生のために利用可能である。例としては、212Bi、131I、131In、90Y、及び186Reが挙げられる。ポリペプチドと細胞毒性剤とのコンジュゲートは、多様な二官能性タンパク質カップリング剤、例えば、N-スクシニミジル-3-(2-ピリジルジチオール)プロピオン酸塩(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(アジプイミド酸ジメチルHCL等)、活性エステル(スベリン酸ジサクシニミジル等)、アルデヒド(グルタレルデヒド等)、ビス-アジド化合物(ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン等)、ビス-ジアゾニウム誘導体(ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミン等)、ジイソシアネート(トリエン2,6-ジイソシアネート等)、及びビス-活性フッ素化合物(1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン等)を使用して作製される。例えば、リシン免疫毒素は、Vitetta et al.,Science 238:1098(1987)に記載されるように調製してもよい。炭素-14で標識された1-イソチオシアナトベンジル-3-メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(MX-DTPA)は、ポリペプチドへの放射性ヌクレオチドのコンジュゲージョンのための例示的なキレート剤である。
ポリペプチドと、1つ以上の小分子毒素、例えば、カリケアマイシン、マイタンシノイド、トリコテン、及びCC1065、ならびに毒素活性を有する、これらの毒素の誘導体とのコンジュゲートがまた、本明細書において企図される。
マイタンシノイドは、チューブリン重合を阻害することによって作用する有糸分裂阻害剤である。マイタンシンは、東アフリカの低木であるMaytenus serrataから最初に単離された。その後、特定の微生物もまた、マイタンシノール及びC-3マイタンシノールエステル等のマイタンシノイドを産生することが発見された。合成マイタンシノールならびにその誘導体及び類似体もまた、企図される。ポリペプチド-マイタンシノイドコンジュゲートを作製するための当該技術分野で公知の多くの連結基があり、これには、例えば、米国特許第5,208,020号に開示されているものを含む。連結基としては、上述した特許に開示されているようなジスルフィド基、チオエーテル基、酸に不安定な基、光不安定性基、ペプチターゼに不安定な基、またはエステラーゼに不安定な基が含まれるが、ジスルフィド及びチオエーテル基が好ましい。
結合の種類に応じて、リンカーが様々な位置でマイタンシノイド分子に結合され得る。例えば、エステル結合は、従来のカップリング技術を使用してヒドロキシル基との反応によって形成され得る。反応は、ヒドロキシル基を有するC-3位、ヒドロキシメチルで修飾したC-14位、ヒドロキシル基で修飾したC-15位、及びヒドロキシル基を有するC-20位で生じ得る。好ましい実施形態では、結合は、マイタンシノールまたはマイタンシノール類似体のC-3位に形成される。
目的の別のコンジュゲートは、1つ以上のカリケアマイシン分子にコンジュゲートされたポリペプチドを含む。抗生物質のカリケアマイシンファミリーは、ピコモルを下回る濃度で二本鎖DNAの切断をもたらし得る。カリケアマイシンファミリーのコンジュゲートの調製については、例えば、米国特許第5,712,374号を参照のこと。使用され得るカリケアマイシンの構造類似体としては、限定するものではないが、γ1
I、α2
I、α3
I、N-アセチル-γ1
I、PSAG及びθ1
Iが挙げられる。抗体がコンジュゲートされ得る別の抗腫瘍薬物は、抗葉酸剤であるQFAである。カリケアマイシン及びQFAはともに、作用の細胞内部位を有し、原形質膜と容易に交差しない。したがって、ポリペプチド(例えば、抗体)媒介性内部移行を通したこれらの薬剤の細胞取り込みによって、それらの細胞毒性効果が大いに増強される。
本明細書に記載されるポリペプチドにコンジュゲートされ得る他の抗腫瘍薬剤としては、BCNU、ストレプトゾイシン、ビンクリスチン、及び5-フルオロウラシル、集合的にLL-E33288複合体に既知の薬剤ファミリー、ならびにエスペラミシンが挙げられる。
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、ポリペプチドと核酸分解活性を有する化合物(例えば、リボヌクレアーゼ、またはDNAエンドヌクレアーゼ、例えばデオキシリボヌクレアーゼ、DNase)との間のコンジュゲートであり得る。
さらに別の実施形態では、ポリペプチド(例えば、抗体)は、腫瘍前標的化において利用するために「受容体」(ストレプトアビジン等)とコンジュゲートさせてもよく、この場合、ポリペプチド受容体コンジュゲートが患者に投与され、続いて除去剤を使用して血液循環から非結合コンジュゲートが除去された後、細胞毒性薬剤(例えば、放射性ヌクレオチド)とコンジュゲートされている「リガンド」(例えば、アビジン)が投与される。
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、プロドラッグ(例えば、ペプチジル化学療法剤)を活性抗癌剤に転化させるプロドラッグ活性化酵素にコンジュゲートしてもよい。免疫コンジュゲートの酵素構成成分としては、プロドラッグにおいて、それをより活性な細胞毒性形態に変換するような方法で作用し得る任意の酵素が含まれる。
有用である酵素としては、リン酸塩含有プロドラッグを遊離薬物に変換するのに有用なアルカリホスファターゼ、硫酸塩含有プロドラッグを遊離薬物に変換するのに有用なアリールスルファターゼ、無毒性5-フルオロシトシンを抗癌薬物である、5-フルオロウラシルに変換するのに有用なシトシンデアミナーゼ、ペプチド含有プロドラッグを遊離薬物に変換するのに有用なセラチアプロテアーゼ、サーモリシン、サブチリシン、カルボキシペプチダーゼ、及びカテプシン(例えば、カテプシンB及びL)等のプロテアーゼ、D-アミノ酸置換基を含有するプロドラッグを変換するのに有用なD-アラニルカルボキシペプチダーゼ、グリコシル化プロドラッグを遊離薬物に変換するのに有用なβ-ガラクトシダーゼ及びノイラミニダーゼ等の炭水化物切断酵素、β-ラクタムで誘導体化された薬物を遊離薬物に変換するのに有用なβ-ラクタマーゼ、ならびにアミン窒素において、フェノキシアセチル基またはフェニルアセチル基でそれぞれ誘導体化された薬物を遊離薬物に変換するのに有用なペニシリンVアミダーゼまたはペニシリンGアミダーゼ等のペニシリンアミダーゼが含まれるが、これらに限定されない。あるいは、「アブザイム」としても当技術分野で公知の酵素活性を有する抗体が、プロドラッグを遊離活性薬物に変換するために使用され得る。
(iv)その他
ポリペプチドの別の種類の共有結合修飾は、ポリペプチドを様々な非タンパク質性ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシアルキレン、またはポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールのコポリマーのうちの1つに連結することを含む。ポリペプチドはまた、例えば、コアセルベーション技術もしくは界面重合によって調製されたマイクロカプセル(例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロースもしくはゼラチン-マイクロカプセル及びポリ-(メチルメタシレート)マイクロカプセル)中に、コロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンミクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子、及びナノカプセル)中に、またはマイクロエマルジョン中に封入され得る。かかる技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th edition,Gennaro,A.R.,Ed.,(1990)において開示されている。
IV.製剤における使用のためのポリペプチドの取得及び方法
本明細書に記載される分析方法で使用されるポリペプチドは、組換え方法を含む、当技術分野で周知の方法を使用して得られ得る。以下のセクションは、これらの方法に関する手引きを提供する。
(A)ポリヌクレオチド
本明細書で同義に使用される「ポリヌクレオチド」または「核酸」とは、任意の長さのヌクレオチドのポリマーを指し、DNA及びRNAを含む。
ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、ポリペプチドmRNAを保有し、検出可能なレベルでそれを発現すると考えられている組織から調製されたcDNAライブラリーを含むが、これに限定されない、任意の供給源から得られ得る。したがって、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、ヒト組織から調製されたcDNAライブラリーから簡便に得られ得る。ポリペプチドをコードする遺伝子はまた、ゲノムライブラリーから、または公知の合成手順(例えば、自動核酸合成)によっても得られ得る。
例えば、ポリヌクレオチドは、軽鎖または重鎖等の全体の免疫グロブリン分子鎖をコードし得る。完全な重鎖は、重鎖可変領域(VH)だけでなく、重鎖定常領域(CH)も含み、これは典型的には以下の3つの定常ドメインを含む:CH1、CH2及びCH3、及び「ヒンジ」領域。場合によっては、定常領域の存在が望ましい。
ポリヌクレオチドによってコードされ得る他のポリペプチドとしては、抗原結合抗体断片、例えば、単一ドメイン抗体(「dAb」)、Fv、scFv、Fab’、及びF(ab’)2及び「ミニボディ」が挙げられる。ミニボディは(通常は)二価抗体断片であり、これからCH1及びCKまたはCLドメインが切り出されている。ミニボディは、従来の抗体より小さいので、それらは臨床/診断用途では良好な組織浸透を達成するはずであるが、二価であって、dAbのような一価抗体断片よりも高い結合親和性を保持しなければならない。したがって、別途文脈が規定しない限り、「抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、全ての抗体分子だけでなく、上記で考察される型の抗原結合抗体断片も包含する。好ましくは、コードされたポリペプチド中に存在する各フレームワーク領域は、対応するヒト受容体フレームワークに対して少なくとも1つのアミノ酸置換を含む。したがって、例えば、フレームワーク領域は、受容体フレームワーク領域に対して、合計で3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15個のアミノ酸置換を含み得る。
V.例示的な実施形態
実施形態1.いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の前記非イオン性サーファクタントを定量する方法であって、定量中の前記非イオン性サーファクタントと前記ポリペプチドとの間の干渉が低減される方法が提供され、ここで、前記方法は以下のステップを包含する:
a)前記組成物をミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料に適用し、ここで前記組成物は移動相A及び移動相Bを含む溶液中で前記クロマトグラフィー材料上にロードされ、移動相Aは水中の酸を含み、移動相Bはメタノール中の酸を含み、ここで前記ポリペプチドは前記クロマトグラフィー材料に特異的及び非特異的に結合するステップと、
b)移動相A及び移動相Bを含む溶液を用いて前記ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料から前記ポリペプチドを溶出させ、ここで移動相B対移動相Aの比率はステップa)と比較して増大しているステップと、
c)移動相A及び移動相Bを含む溶液を用いて前記クロマトグラフィー材料から前記非イオン性サーファクタント及び前記非特異的に結合したポリペプチドを溶出し、ここで移動相B対移動相Aの比率はステップc)と比較して増大しているステップと、
d)前記非イオン性サーファクタントを定量し、ここで、定量中の前記非イオン性サーファクタントと前記ポリペプチドとの間の干渉は減少しているステップ。
実施形態2.実施形態1のいくつかのさらなる実施形態では、ステップa)における移動相B対移動相Aの比率は、約10:90である。
実施形態3.実施形態1または2のいくつかのさらなる実施形態では、移動相B対移動相Aの比率は、ステップb)において約40:60に増大される。
実施形態4.実施形態1~3のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、移動相B対移動相Aの比率は、ステップc)において約100:0に増大される。
実施形態5.実施形態1~4のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、移動相Aは、水中に約2%の酸を含む。
実施形態6.実施形態1~5のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、移動相Bは、メタノール中に約2%の酸を含む。
実施形態7.実施形態1~6のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記酸は、ギ酸である。
実施形態8.実施形態1~6のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記酸は、酢酸である。
実施形態9.実施形態1~8のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記クロマトグラフィーの流速は、約1.25mL/分である。
実施形態10.実施形態9のいくつかのさらなる実施形態では、ステップb)は、前記クロマトグラフィーが開始されてから約1分後に始まり、前記クロマトグラフィーが開始されてから約3.4分後に終わる。
実施形態11.実施形態9または10のいくつかのさらなる実施形態では、ステップc)は、前記クロマトグラフィーが開始されてから約3.5分後に始まり、前記クロマトグラフィーが開始されてから約4.6分後に終わる。
実施形態12.実施形態1~11のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記非イオン性サーファクタントはポロキサマー(P188)またはポリソルベートである。
実施形態13.実施形態12のいくつかのさらなる実施形態では、前記ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。
実施形態14.実施形態1~13のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物中の前記非イオン性サーファクタントの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲にある。
実施形態15.実施形態1~14のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物中のタンパク質濃度は、約1mg/mL~約250mg/mLである。
実施形態16.実施形態1~15のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記製剤は、約4.5~約7.5のpHを有する。
実施形態17.実施形態1~16のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物は、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤をさらに含む。
実施形態18.実施形態1~17のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。
実施形態19.実施形態1~18のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。
実施形態20.実施形態16のいくつかのさらなる実施形態では、前記治療用ポリペプチドは、融合タンパク質、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、またはTHIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。
実施形態21.実施形態1~20のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陰イオン交換ポリマーを含む。
実施形態22.実施形態1~21のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、四級アミン部分を含む。
実施形態23.実施形態1~22のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。
実施形態24.実施形態1~23のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。
実施形態25.実施形態1~24のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。
実施形態26.実施形態1~25のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MAXクロマトグラフィー材料である。
実施形態27.実施形態1~26のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。
実施形態28.いくつかの実施形態では、非イオン性サーファクタント及びポリペプチドを含む組成物中の前記非イオン性サーファクタントを定量する方法が提供され、ここで、前記方法は以下のステップを包含する:
a)前記組成物をミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料に適用するステップであって、前記組成物を移動相A及び移動相Bを含む溶液中で前記クロマトグラフィー材料にロードし、移動相Aが水中の水酸化アンモニウムを含み、移動相Bが有機溶媒中の水酸化アンモニウムを含むステップと、
b)移動相A及び移動相Bを含む溶液を用いて前記ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料から前記ポリペプチドを溶出させ、ここで移動相B対移動相Aの比率はステップa)と比較して増大しているステップと、
c)移動相A及び移動相Bを含む溶液を用いて前記クロマトグラフィー材料から前記非イオン性サーファクタントを溶出し、ここで移動相B対移動相Aの比率はステップc)と比較して増大しているステップと、
d)前記非イオン性サーファクタントを定量するステップ。
実施形態29.実施形態28のいくつかのさらなる実施形態では、移動相Bの前記有機溶媒は、メタノールである。
実施形態30.実施形態28または29のいくつかのさらなる実施形態では、ステップa)における移動相B対移動相Aの比率は、約10:90である。
実施形態31.実施形態28~30のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、移動相B対移動相Aの比率は、ステップb)において約45:55に増大される。
実施形態32.実施形態28~31のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、移動相B対移動相Aの比率は、ステップc)において約100:0に増大される。
実施形態33.実施形態28~32のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、移動相Aは、水中に約2%の水酸化アンモニウムを含む。
実施形態34.実施形態28~33のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、移動相Bは、メタノール中に約2%の水酸化アンモニウムを含む。
実施形態35.実施形態28~34のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、クロマトグラフィーの流速は、約1.4mL/分である。
実施形態36.実施形態35のいくつかのさらなる実施形態では、ステップb)は、前記クロマトグラフィーが開始されてから約1分後に始まり、前記クロマトグラフィーが開始されてから約4.4分後に終わる。
実施形態37.実施形態35または36のいくつかのさらなる実施形態では、ステップc)は、前記クロマトグラフィーが開始されてから約4.5分後に始まり、前記クロマトグラフィーが開始されてから約7.6分後に終わる。
実施形態38.実施形態28~37のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記非イオン性サーファクタントはポリソルベートである。
実施形態39.実施形態38のいくつかのさらなる実施形態では、前記ポリソルベートは、ポリソルベート20またはポリソルベート80である。
実施形態40.実施形態38または39のいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物中のポリソルベートの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲にある。
実施形態41.実施形態28のいくつかのさらなる実施形態では、移動相Bの前記有機溶媒は、アセトニトリルである。
実施形態42.実施形態41のいくつかのさらなる実施形態では、ステップa)における移動相B対移動相Aの比率は、約10:90である。
実施形態43.実施形態41または42のいくつかのさらなる実施形態では、移動相B対移動相Aの比率は、ステップb)において約40:60に増大される。
実施形態44.実施形態41~43のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、移動相B対移動相Aの比率は、ステップc)において100:0に増大される。
実施形態45.実施形態41~44のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、移動相Aは、水中に約2%の水酸化アンモニウムを含む。
実施形態46.実施形態41~45のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、移動相Bは、アセトニトリル中に約2%の水酸化アンモニウムを含む。
実施形態47.実施形態41~46のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記非イオン性サーファクタントはポロキサマーである。
実施形態48.実施形態48のいくつかのさらなる実施形態では、前記ポロキサマーは、ポロキサマーP188である。
実施形態49.実施形態48または49のいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物中のポロキサマーの濃度は、約0.001%~1.0%(w/v)の範囲にある。
実施形態50.実施形態28~49のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物はさらにN-アセチルトリプトファン及び/またはメチオニンを含む。
実施形態51.実施形態50のいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物中のN-アセチルトリプトファンの濃度は約0.1mM~約10mMの範囲である。
実施形態52.実施形態50のいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物中のメチオニンの濃度は、約0.1mM~約100mMの範囲である。
実施形態53.実施形態28~52のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物中のポリペプチド濃度は、約1mg/mL~約250mg/mLである。
実施形態54.実施形態28~53のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記製剤は、約4.5~約7.5のpHを有する。
実施形態55.実施形態28~54のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物は、安定剤、緩衝液、及び等張化剤からなる群より選択される1つ以上の賦形剤をさらに含む。
実施形態56.実施形態28~55のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記組成物は、対象への投与に適切な薬学的製剤である。
実施形態57.実施形態28~56のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。
実施形態58.実施形態57のいくつかのさらなる実施形態では、前記治療用タンパク質は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体、糖鎖操作抗体、抗体断片、抗体薬物コンジュゲート、THIOMAB(商標)、THIOMAB(商標)薬物コンジュゲートである。
実施形態59.実施形態28~58のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、逆相の強陽イオン交換ポリマーを含む。
実施形態60.実施形態28~59のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、スルホン酸部分を含む。
実施形態61.実施形態28~60のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、固体支持体を含む。
実施形態62.実施形態28~61のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、カラムに含まれる。
実施形態63.実施形態28~62のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陽イオン交換クロマトグラフィー材料は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)材料である。
実施形態64.実施形態28~63のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記ミックスモード陰イオン交換クロマトグラフィー材料は、Oasis(登録商標)MCXクロマトグラフィー材料である。
実施形態65.実施形態28~64のいずれか1つのいくつかのさらなる実施形態では、前記非イオン性界面活性剤は、蒸発光散乱法(ELSD)によって、または荷電エアロゾル検出器(CAD)を使用することによって定量される。
本明細書に開示される特徴は全て、任意の組み合わせで組み合わせられてもよい。本明細書に開示される各特徴は、同じ、同等、または同様の目的を果たす代替の特徴に置き換えられてもよい。したがって、別途明確に示されない限り、開示される各特徴は、一般的な一連の同等または同様の特徴の一例にすぎない。
本発明のさらなる詳細が、以下の非限定的な実施例により例示されている。本明細書における全ての参考文献の開示は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
以下の実施例は、単に本発明の例示となるよう意図されており、したがって、決して本発明を限定するものと解釈されるべきではない。以下の実施例及び詳細な説明は、限定するものではなく、例証として提供されている。
実施例の材料及び方法
以下の材料及び方法を、特に断りのない限り、実施例に使用した。
材料
全てのmAb(A1~A20)は、安定したチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株または大腸菌細胞を使用して製造した。
Waters Oasis(登録商標)MAXカートリッジ(2.1×20mm、30μm粒径、PN#186002052)及びWaters Oasis(登録商標)MCXカートリッジ(2.1×20mm、30μm粒径、PN#186002051)を、Watersから購入した。ポリソルベート20は、Sigmaから入手した(P/N T2700-100ML)。ギ酸はFlukaから入手した(P/N 94318-250ML-F)。HPLCグレードの氷酢酸は、JT Bakerから入手した(P/N 9515-03)。HPLCグレードのイソプロパノール(P/N PX1834-1)及びメタノール(P/N MX0488-1)は、OmniSolvから入手した。HPLCグレードの水は、HoneyWellから入手した(カタログ番号365-4)。27~31%のアンモニア溶液は、Spectrum Chemicalsから入手した(P/N AM180)。
実施例1.最適化
必要とされているのは、タンパク質干渉を排除し、全てのHPLCカートリッジロットにわたって一貫したPS20定量を得るためのさらにロバストな解決法である。出発点として、本発明の方法を用いて他の分子を評価する前に、抗体薬物コンジュゲート(ADC)製剤を用いて以前の方法に対する修飾の有効性を評価した。実験の目的は、タンパク質からの干渉を最小化または完全に除去することによって、複数の製品製剤にわたってPS20のロバストな定量を可能にするPSアッセイを開発し、本発明のアッセイが、カートリッジの複数のロットにまたがるロバストネスを含め、以前のアッセイと比較してPS20定量の正確性及び再現性を改良することを実証し、ならびに選択された製品処方におけるPS20の正確性、精度、特異性、再現性、及び中間精度を評価するための認定研究を実施することであった。
方法
全ての実験で、以下のELSD設定を使用した:
光源強度(LED)は75%に設定した
検出器ゲイン(PMT)は1に設定した
HPLCアッセイでは、PS20エステルは、カートリッジに保持され、一方で他の賦形剤、タンパク質、及びエステル化されていないPS20種は、フロースルーまたは洗浄ステップで溶出する。洗浄ステップに続いて、切り換え弁を用いて蒸発光散乱検出器(ELSD)をインラインに配置し、エステル化ポリソルベート種を、より高い有機相%の段階勾配で溶出させる。エステル化されていないPS20種は、全PS20組成の約20%を占める(Hewitt,D.et al.,2011,J.Chromatography A,1218:2138-2145)。HPLC-ELSDアッセイは、標準の調製に使用されるPS20のロットが試料中のPS20と比較して同量のPS20エステルを含有する限り、十分なPS20エステルのみを定量する。標準の同様のPS20エステル組成物は、等価プロトコル(Hewitt,D.et al.,2011,J.Chromatography A,1215:156-160)によって、または標準を作るために使用されるPS20のロットを試料で用いられるロットに合わせることによって保証され得る。
方法0とも呼ばれる元の方法のHPLC-ELSD条件は、以下のとおりであった:Agilent 1200 HPLC及びVarian 380 ELSD、カートリッジは、Waters Oasis MAXオンラインカートリッジであり、移動相Aは、水中2%ギ酸であり、移動相Bは、イソプロパノール中2%ギ酸であり、流速は1mL/分であり、注入体積は20μLであった。使用した勾配を表2に示す。
表2:方法0の勾配
太字/下線付きのオリジナルからの変更を伴う、方法1とも呼ばれる最終的な方法を以下に要約する。表3はLC勾配を示し、表4はこのアッセイの典型的な注入順序を示す。HPLC-ELSD条件は以下のとおりであった:Agilent 1200 HPLC及びVarian 380 ELSD、カートリッジは、Waters Oasis MAXオンラインカートリッジであり、移動相Aは、水中2%ギ酸または水中2%酢酸であり、移動相Bは、イソプロパノール中2%ギ酸またはメタノール中2%酢酸であり、流速は1.25mL/分であり、注入体積は20μLであった(PS20濃度範囲依存性)。最終的な条件には、酢酸を最終的には選択したが、最初は移動相に2%ギ酸を使用していくつかの適格性及びロバストネス研究を行った。
表3:方法1の勾配
表4:代表的な配列
方法最適化
1.最初に試みた条件:
方法1開発の過程において、タンパク質干渉の影響を最小にする目的で、最終的なメタノール系移動相が選択される前に、複数の異なる実験条件を評価した。これらの実験は表5に要約されている。
表5:他の試みられた解決法の概要(特に明記しない限り移動相のギ酸)
方法のロバストネスの実験
表6及び表7は、複数の製品にわたり方法のロバストネスを試験するために使用される生成物及びカートリッジを記載する。
表6:9つのカートリッジにまたがって方法の正確性を比較したときに試験した生成物
表7:方法のロバストネスの試験に使用される吸着剤のバッチ及びロット
1.カートリッジ全体の方法のロバストネス:
表8は、2つの異なるカートリッジを使用して12の参照標準(表9に示す)に対する方法の頑健性を評価するために使用されたカートリッジを記載する:一方は方法0において許容可能な特異性を示し、他方は方法0において許容できない特異性を示した。表8に示されているカートリッジ番号は、表7に示されている番号に対応している。
表8:複数の製品にまたがる方法のロバストネスを説明するために使用されるカートリッジ
表9:参照標準パネル(20μL注入)
方法認定
方法の認定は、直線性、正確性、精度(中間精度を含む)、及び特異性を評価することによって完了した。表10は、中間精度に使用される機器とカートリッジを記載している。
表10:中間精度のための条件
結果:
方法最適化
多段階勾配実験:
異なる移動相の評価中、ポリソルベートを典型的なタンパク質製剤の他の成分から完全に分離され得るか否かを決定するための方法が必要であった。この分析を実施するために、多段階勾配実験を実施した(図1)。これらの実験は、10%有機溶媒中の2%揮発性酸(ギ酸、トリフルオロ酢酸、または酢酸のいずれか)からなる移動相でカートリッジを平衡化すること、移動相中の有機溶媒の濃度を5%ずつ増大させること、そして1分間、各濃度で保持してPS20定量方法の洗浄ステップをシミュレートすることを必要とした。98%の有機(+2%の揮発性酸)移動相に達するまで、これらの5%ステップを繰り返した。この方法の間、1mL/分の一定流速を維持した。これらの実験は、PS20以外の製剤の全ての成分を完全に溶出する移動相組成を決定するためのPS20フリーのタンパク質の試料と、PS20エステル種を溶出し始めた移動相組成を決定するための水中のPS20標準との両方を用いて行った。これら2つの移動相有機溶媒濃度を比較して、タンパク質マトリックス成分とポリソルベートエステルとを完全に分離する最適な移動相組成を見出し得るか否かを決定した。この最適な移動相組成物を使用して、カートリッジに保持されているかもしれないあらゆるタンパク質を、分析方法の洗浄ステップ中に除去してもよい。多段階勾配は、2つの理由で線形勾配よりも望ましいものであった。第一に、線形勾配は、この方法の洗浄ステップをシミュレートしない、そして第二に、線形勾配中に各成分の溶出を引き起こす離散的な移動相組成を決定することは困難である。
多段階勾配実験によって、カートリッジからタンパク質を洗浄するがPS20エステル種を保持するのに最適なメタノール濃度は、40%~50%であることが明らかになった(図1及び図2)。2%ギ酸が依然として移動相にあることが注目される。40%及び50%メタノール洗浄ステップの両方を試験したところ、両方ともがA1 ADCからのタンパク質干渉を排除した。40%メタノール洗浄によるPS20ピーク面積は、50%メタノール洗浄によるPS20ピークよりも平均38%大きかった(n=8)。したがって、PS20感度を改善するために40%メタノールを選択した。50%洗浄でのより低いピーク面積は、タンパク質洗浄ステップの間に、より疎水性の低いPS20エステルのいくつかが溶出したことを示し得るが、この可能性はさらに調査されることはなかった。
図1は、典型的なステップ勾配重ね合わせ(PS20フリー製品及びPS20標準)の一例を示す。この重ね合わせは、全てのタンパク質が40%~50%のメタノールで溶出され、PS20エステルが50%のメタノールで溶出し始めることを示している。HPLCとELSDの間のバルブは、検出器の飽和を避けるために、タンパク質試料の最初の1分間は切り換えモードであることに注意のこと。PS20標準に示されている複数のピークは、疎水性が増す順にカートリッジから溶出する、様々なポリソルベート種に起因する可能性が最も高い。各段階変化で溶出する異なるタンパク質ピークは、特徴付けられていない。この重ね合わせは、PS20エステルを保持しながら、カートリッジからタンパク質を洗い流すのに最適なメタノール濃度を見つけるための迅速な方法を提供する。
タンパク質及びPS20領域の溶出をメタノールと比較するために、イソプロパノールを使用して多段階勾配実験を繰り返した。図2は、2つの異なるカートリッジ上のPS20フリーのA1 ADC及びPS20標準についてのメタノール及びイソプロパノールの異なる多段階溶出プロファイルを示す。最初のカートリッジ(トレース1)は以前に評価されており、最初のカートリッジは、方法0(トレース1)で正常に実行されたが、2番目のカートリッジは最適ではなかった(トレース2)。イソプロパノールを用いた多段階勾配実験によって、洗浄ステップにおける最適イソプロパノール濃度が20%であることが示された。これは、1~3.4分の20%イソプロパノール洗浄を使用する方法0と一致している。しかし、イソプロパノール洗浄によるタンパク質とPS20エステルとの分離は、異なるカートリッジ間で一貫しておらず、カートリッジごとのタンパク質干渉の変動性を示している。特定のカートリッジ(例えば、図2で使用されたカートリッジ)では、タンパク質の一部がPS20エステルと同じイソプロパノール濃度で溶出した。この挙動は、これらの特定のカートリッジがイソプロパノール法でPS20を定量するときに著しい量のタンパク質干渉を示すことを示し、そしてこの効果は実験的に確認された。
図2の下のパネルとは対照的に、上のパネルは、異なるカートリッジ上のメタノール多段階勾配が、40%メタノール段階及び50%メタノールで始まるPS20エステルによって一貫して全てのタンパク質を溶出したことを示し、イソプロパノール段階勾配と比較してPS20領域に対するタンパク質領域のより広い分離ウインドウが示されている。この結果、40%メタノール洗浄液を使用すると、PS20エステルからタンパク質を一貫して分離し、これによってカートリッジ間のPS20定量の変動性を減少させることが示された。
多段階勾配実験を使用して、異なるカートリッジ及び移動相組成にわたるPS20とタンパク質との分離を迅速に評価した(図1及び図2)。
このアプローチは、PS20アッセイのための洗浄条件を首尾よく決定し、そして異なるカートリッジ及び移動相を使用する他の分析物の分離のための洗浄ステップの有効性を評価するために潜在的に使用され得る。
実験のデザイン:
ギ酸を含有する修正PS20法を最適化するために、2水準の実験完全実施要因計画(2 level full factorial Design of Experiment)(DoE)を使用した。検査したパラメーターは、以下のとおりであった:
洗浄ステップ中のメタノール濃度(40%、50%)
洗浄時間(1.8分、3.0分)
流速(0.75mL/分、1.25mL/分)
ロードされたPS20の質量(4μg、12μg)
「洗浄」ステップとは、カートリッジからいずれの残留タンパク質も洗い流すために有機濃度が一定に保たれるHPLC法の一部を指すことに留意されたい。2水準の完全実施要因順列に加えて、中点(45%の有機洗浄、2.4分の洗浄期間、1mL/分の流速、8μgのPS20ロード)を、シーケンスの最初と最後に試験した。この実験は、以下の3つの試料について別々に実施した:水中のPS20、PS20フリーのA1 ADC、及びPS20フリーのA1 ADCにスパイクされたPS20。PS20フリーのA1 ADC試料に関しては、PS20ロードのパラメーターは適用しなかった。
最適化に使用した基準は以下のとおりであった:
PS20の保持時間でタンパク質の干渉を最小限に抑える(PS20フリーのA1 ADC試料についてのみ)
タンパク質とPS20ピークとの間の分解能を最大にする(PS20+A1 ADC試料用)
PS20のピーク幅を10%のピーク高さで最小にする(水試料中のPS20)
PS20ピーク面積を最大にする(水試料中のPS20)
DoEの結果によって、試験した全ての条件がタンパク質干渉を排除することが示された。PS20フリーのA1 ADCを注入したとき、タンパク質干渉は観察されなかった。同様に、タンパク質とPS20ピークとの間の分解能は、分解能が以下の式(式1)によって計算される全ての場合について3よりも大きいことが見出された。
方程式1:分解能
ここで、tは各ピークの保持時間であり、W50%は、50%の高さでのピーク幅である。
試験した全ての条件についてタンパク質の干渉または分解能に対する影響は観察されなかったので、PS20のピーク面積及び幅は感度及びピーク形状に関して最適化された。PS20ピーク面積及び幅に対する流速、メタノール洗浄濃度及び洗浄時間の影響のまとめを図3に示す。流速を上げるとPS20ピーク幅が狭くなり、洗浄ステップでメタノール濃度を50%から40%に下げると、PS20ピーク面積が38%増えた。50%メタノール洗浄では、追加のPS20ピークが、エステル化されていないPS20種よりも遅い保持時間で、洗浄ステップ中に溶出し、この追加のピークは、より疎水性の低いPS20エステルのより早い溶出によるものと疑われる。最も関連性のある所見は、PS20ピーク面積が洗浄相中のMeOH濃度の増大と共に減少し、そして流速の増大がピーク幅を低下させるということであった。
40%メタノール洗浄と50%メタノール洗浄の比較を図4に示す。約1.8~3.5分からのこの追加のピークは、45%メタノール洗浄では存在しなかった。試験したPS20ロードはいずれの評価基準にも影響を及ぼさないことが分かった。最低メタノール洗浄濃度(40%)、最高流速(1.25mL/分)、及び中間点洗浄時間(2.4分)を、方法1の最適化パラメーターとして選択した。選択した最終条件を表3に示す。
方法のロバストネスの実験
多段階勾配実験を用いて、最適なメタノール洗浄濃度を一旦、決定すれば、方法1(ギ酸+メタノール)を、方法0(ギ酸+イソプロパノール)と比較して改善について試験した。
生成物全体の方法のロバストネス
方法1(ギ酸+メタノール)と方法0(ギ酸+イソプロパノール)との間のタンパク質干渉の影響をさらに比較するために、PS20を、2つのカートリッジを使用して12の異なる参照標準において定量した。カートリッジは、1つのカートリッジ(カートリッジ1)が許容可能であるとみなされ、方法0で正確な結果が得られるように、かつ1つのカートリッジ(カートリッジ5)が方法0で高レベルのタンパク質干渉に起因して許容できないとみなされるように、選択した。この実験の目的は、方法1が、複数の生成物に対する「許容」カートリッジと「非許容」カートリッジとの間の変動をどの程度減少させたかを示すことであった。各方法を用いたPS20定量の一貫性を、それぞれ表8及び表9の方法に記載されたカートリッジ及び参照標準について比較した。
各方法について参照標準及びそれらの測定されたPS20濃度を表11に列挙する。各参照標準についてAのCに列挙されたPS20濃度は、スパイクされた試料の場合のように理論値として扱うことができないため、各方法の正確性は計算されなかった。したがって、各方法の正確性は、これらの参照標準に対して評価することはできない。
表11:方法の比較:種々の参照標準についての測定されたPS20濃度におけるカートリッジ間の相違
*FA=ギ酸
**各方法のPS20定量における絶対相違%は、式2で計算される。
表11のデータによって、移動相にメタノールを使用した2つのカートリッジ間のPS20定量の相違が一貫して5%未満であることが示される。対照的に、移動相にイソプロパノールを使用した場合のPS20定量の相違は、カートリッジ間の変動の程度がはるかに大きいことを示している。方法0(ギ酸+イソプロパノール)は、カートリッジの変動に対してさらに敏感である。表11のデータによって、移動相においてギ酸+メタノールを使用すると、カートリッジが方法0でどのように実行されるかにかかわらず、全ての生成物で異なるカートリッジにまたがってより一貫したPS20定量が得られることが示される。PS20定量における絶対相違%は、方程式2を使用して算出した:
方程式2:PS20定量における絶対相違%
|100×([カートリッジ5濃度]-[カートリッジ1濃度])/[カートリッジ1濃度]|
カートリッジ全体の方法のロバストネス
方法0及び方法1(ギ酸+メタノール)を、4つの生成物を有する9つのカートリッジにまたがって両方の条件を試験することによって比較した。各生成物の目標製剤濃度の50%で、PS20をPS20フリーのタンパク質マトリックスにスパイクした。このアプローチは、分析承認基準の証明書に基づいてアッセイが各生成物について定量する必要があるであろう最低のPS20濃度を表した。PS20を水中にスパイクすることによって標準及び対照を調製した。2つのHPLC/ELSDシステム(Agilent 1200/Agilent 380及びWaters 2695/Varian 380)を試験に使用した。試験された生成物及びカートリッジは、それぞれ、方法のセクション、表6及び表7に詳細に記載されている。試験されたカートリッジは、ロット、年齢、及び過去の能力を幅広くカバーするように意図的に選択した。
PS20フリーの生成物の試料及びPS20をスパイクした試料を試験して、PS20アッセイによるタンパク質干渉及びPS20定量の正確性をそれぞれ評価した。A1 ADC、A2、A3、及びA4試料を、9つのカートリッジで、ギ酸+メタノールと、ギ酸+イソプロパノールの両方で試験した(方法0)。両方の方法を用いた全カートリッジにまたがる平均回収率、相対標準偏差、及び範囲を表12に示す。
表12:9つのWaters Oasis(登録商標)MAXカートリッジにまたがるPS20フリーのタンパク質にスパイクしたPS20の回収率及びRSD%。
表12によって、移動相にメタノールを使用するとPS20定量の正確性が向上し(平均回収率が100%に近い)、カートリッジにまたがる変動が減少する(RSD%が減少する)ことが示される。これらのデータにより、移動相にイソプロパノールの代わりにメタノールを使用すると、A1 ADC及びA2製剤におけるPS20の定量に特に有効に機能することが示されている。A4製剤でPS20が偏って過剰回収されたのは、カートリッジにロードされたPS20がわずか1μgの場合のシグナル対ノイズ比の低下に起因し得る(20μL注入、0.05mg/mL PS20濃度)。R&Dの方法認定(ギ酸+メタノール)の間に、PS20ロードの増大(50μL注入)を使用し、過剰回収は観察されなかった。
移動相にメタノールを使用した場合、A3の過剰回収が観察されたが、これは依然としてイソプロパノール移動相を超える改善であった。この分子の低いpIは、部分的にはそのグリカン上のシアル酸基の存在量の増加に起因しており、固定相の正に帯電した四級アミン基上の静電引力によってタンパク質の保持を引き起こすという仮説がたてられる。
さらなる方法最適化
移動相酸の選択
実験は、メタノール系移動相及び異なる移動相有機酸を用いた段階的勾配を用いて行い、タンパク質干渉を最小化することに関してこの方法に最適な添加剤を決定した。メタノール段階勾配実験は、タンパク質の溶出に対する酸の影響をモニターするために、ELSD検出を用いてギ酸、酢酸、またはトリフルオロ酢酸のいずれかを使用して、PS20フリーのA1 ADC及びPS20フリーのA10 ADCで行った。水中のPS20標準を使用してPS20の保持をモニターした。
移動相添加剤を変更することで、タンパク質がどのようにカートリッジ上に保持されるかについての洞察が得られた。図5、6、及び7は、移動相における、PS20フリーのADC及びPS20標準と、それぞれトリフルオロ酢酸、ギ酸、及び酢酸とのメタノール多段階勾配重ね合わせを示している。全ての移動相添加剤について、PS20エステルは50%メタノールで溶出し始める。図5は、移動相にトリフルオロ酢酸を添加したPS20フリーのA10 ADC及びPS20標準を示している。タンパク質溶出は、約80%メタノールで完了した。したがって、タンパク質の多くはPS20エステルと共溶出し、PS20の定量に干渉する。図6は、移動相にギ酸を使用したPS20フリーのA1 ADC及びPS20標準を示している。タンパク質は約40%メタノールで完全に溶出し、これは40%メタノール洗浄がタンパク質をポリソルベートから分離することを示している。この結果は、開発された方法1と一致していた。図7は、移動相に酢酸を添加した、PS20フリーのA1 ADC及びPS20標準を示している。この場合、タンパク質は15%メタノールによって完全に溶出された。この知見によって、タンパク質が15%~50%の範囲の任意のメタノール洗浄によってPS20エステルから分離され得ることが示される。これらの移動相添加剤のイオン対強度は以下のとおりであった:トリフルオロ酢酸>ギ酸>酢酸。対応して、タンパク質が逆相の固定相との疎水性相互作用を介して結合している場合に予想されるように、タンパク質は移動相中のイオン対形成剤の強度の増大につれてさらに強力に保持された。
理論に拘束されるものではないが、酸性移動相の低いpHは、タンパク質に正味の正電荷を生じさせる。正電荷を帯びたタンパク質と正電荷を帯びたOasis(登録商標)MAX固定相との相互作用は、クーロン力的に不利であるはずであり、タンパク質が固定相に保持されないことにつながる。対照的に、イオン対形成移動相添加剤は、タンパク質と相互作用してタンパク質を効率的にさらに疎水性にさせ得る(Xindu,G.,&Regnier,F.E.Journal of Chromatography A,296:15-30,1984)。この相互作用は、十分に強力なイオン対形成剤(例えば、TFAなど)との疎水性相互作用の機構によってタンパク質をカートリッジに保持させるであろう。移動相中のイオン対形成剤の強度を低下させると、続いてタンパク質/固定相相互作用が低下するであろう。試験した3つのうちの最も弱いイオン対形成剤として、移動相中の酢酸は、カートリッジ上のタンパク質保持を著しく減少させるように思われる。したがって、移動相添加剤としての酢酸によって、試験された他の添加剤よりもタンパク質とPS20エステルとの間のより良好な分離が可能になった。
図8は、移動相添加剤としての酢酸とギ酸との間の分析方法の能力の比較を示す。図8に示すように、移動相添加剤としてギ酸を用いた水注入と比較して、タンパク質注入ではベースラインの非常にわずかな増大(約3mV)が観察される。この干渉は最小とみなされるが、酢酸が移動相における添加剤である場合、タンパク質マトリックス注入はELSDベースラインを増大させないことが観察される。さらに、タンパク質の保持及びクリアランスを観察するために、280nmの吸光度を診断目的でモニターした。移動相に酢酸を使用する場合、タンパク質はほぼ完全に空隙容量で消失されるが、添加剤としてギ酸を使用するとタンパク質はカートリッジに弱く保持され、1~2分の保持時間で溶出する。LCの流れは2.4分でELSDに切り換えられるため、ギ酸が添加剤の場合、タンパク質が完全には除去されない機会が増大し、タンパク質の干渉が生じる可能性が高くなる。
酢酸+メタノール溶出条件からの、異なるカートリッジを使用した代表的なクロマトグラム(ロット特異的な詳細については表7を参照のこと)を図9に示す。カートリッジ1のピーク形状は一般的である(トレース1)が、これらのデータは、PS20のピークプロファイルがカートリッジによって異なる場合があることを示している。カートリッジ4などの特定のカートリッジでは(トレース2)、PS20のピークがテーリングする傾向があり、このカートリッジをさらに使用すると、テーリングが最終的にPS20のピーク分割になり得る(トレース3)。カートリッジ2(データは示されていない)及び4が、方法開発を通じてピーク分割を示した唯一の試験済みカートリッジであるため、この動作は一般的ではなかった。カートリッジ5(トレース4)などの他の場合では、わずかなピークテーリングが観察される。ちなみに、メタノール移動相でピークテーリング及びピーク分割の増大を示すカートリッジではまた、移動相にイソプロパノールを使用するとタンパク質干渉のレベル増大も受ける。この所見によって、ピークテーリングの増大を示すカートリッジが疎水性分子をさらに強力に保持することが示され得る。ピーク形状にかかわらず、PS20の定量及び積分処理方法は影響を受けなかった。
PS20定量化のための最終方法1は、Oasis(登録商標)MAXカートリッジ上のギ酸に対してタンパク質とPS20との分離を改善することが示されたので、移動相中に2%酢酸を用いて実施される(図9)。
方法認定
洗浄ステップを最適化するために段階勾配実験を使用し、そして方法のロバストネスの実験を実施した後、移動相において2%ギ酸の代わりに2%酢酸を使用することは、タンパク質及びPS20エステルの分離を改善することが見出された。したがって、この実施例では、ギ酸/メタノール移動相(初期方法開発から)及び酢酸/メタノール移動相(最終方法)の両方を使用して実行された認定実験について説明する。
アッセイを認定するために使用された方法は、以下のパラメーターを除いて、方法0におけるHPLC-ELSDアッセイと一致していた:
流速=1.25mL/分
移動相A=水中2%ギ酸または水中2%酢酸
移動相B=メタノール中2%ギ酸またはメタノール中2%酢酸
表3の勾配を用いた。
カートリッジへのロードが同様になるように、製剤中のPS20の濃度に応じて注入量を調整した。表13を参照のこと。
PS20フリーA1 ADC、PS20フリーA1、PS20フリーA4、PS20フリーA5、及びPS20フリーA11を使用して認定試験を実施した。アッセイの正確性を決定するために、既知量のPS20を各試料にスパイクした。アッセイ(1生成物あたりに使用される添加剤については表13を参照のこと)は、正確性、精度、特異性、再現性、及び中間精度について評価した。
正確性及び精度:
アッセイの正確性を決定するために、PS20(ロットMKBL2646V)をPS20フリーのタンパク質試料に既知の濃度でスパイクした(生成物依存、表13を参照のこと)。この実験は、高濃度のPS20ストック溶液(25mg/ml)を使用して行われたため、スパイクによるタンパク質の希釈は最小限に抑えられた。各濃度について、特に断りのない限り、PS20をスパイクした試料を3連で注入した。PS20回収率を用いてPS20定量の正確性を決定した。平均回収率の範囲を用いて精度を決定した。指定範囲の直線性(表13)も測定した。表13は、各製品にスパイクされたPS20の濃度を示している。第III相製剤ロック前の最悪の(すなわち最低の)PS20濃度(0.4mg/ml)及びより高い濃度(0.7mg/ml)をカバーするために、2範囲のDNIB0600Sを使用したことに留意されたい。0.2mg/ml~1mg/mlのPS20の範囲にわたってPS20を正確に定量するために、ELSD設定を変更する必要があるので、2つの別々の範囲を使用した。各範囲について、検出器設定を変えるのではなく、注入量を変えた。製剤ロック後、単一の範囲を用いて最終製剤(1.2mg/mL PS20)及びより高いタンパク質濃度(40mg/mL)について別の評価を実施した。
表13:方法認定中に評価された生成物
*3種類のPS20濃度での重複注入
各濃度セットについての標準は、水中のPS20から作成された。タンパク質試料の前に標準を二重に注入した。試験品の6回ごとの注入は、括弧で囲んでおり、水中のPS20の対照試料を用いた。PS20対照は標準とは別に調製した(PS20ロットMKBJ7237Vから)。各PS20フリーのタンパク質生成物にスパイクされたPS20濃度の範囲をカバーするように標準の濃度を選択した。
PS20対照の濃度は、各生成物の原薬製剤について可能性のあるまたは実際のPS20濃度に基づいて選択された。表14は、各濃度範囲にわたる分析に使用した標準及び対照PS20試料の濃度を示す。
表14:各生成物の検量線及び対照に使用したPS20濃度
方法1の正確性及び精度を、複数の生成物に対して試験した。正確性について許容可能な結果により、各スパイクした濃度での平均回収率が80%~120%であることが示されるはずである。各生成物の結果を表15に示す。
表15:平均回収率(%)及び範囲
表15に示すように、試験した全生成物の平均回収率(%)(全濃度)は、合格基準(80%~120%)を満たし、82.4%~114.8%の範囲であった。したがって、このアッセイによって、試験したPS20範囲にわたって全ての生成物について許容可能な正確性及び精度が実証された。
注入体積は変動するので、アッセイ範囲は(製剤中のPS20濃度によるのではなく)PS20質量に関して表してもよい。これらの結果から、1.25(0.025μg/μL×50μL)-16μg(1.60μg/μL×10μL)のPS20をカートリッジにロードして、正確に定量され得ることが示された。
直線性
ピアソンの相関係数(r)>0.99を決定することによって直線性を評価した。PS20濃度の各範囲についてこれらの値を表16に示す。
表16:PS20濃度範囲にまたがるピアソンの相関係数
試験したPS20の範囲について、ピアソンの相関係数の値は全て0.99以上であった。したがって、直線性は複数の生成物にわたってこのアッセイで許容された。
特異性:
PS20フリーの製剤緩衝液及びPS20フリーの生成物の注入がPS20ピークに寄与しないことを確認することによって、9つの生成物について特異性を決定した。製剤緩衝液及びPS20フリーのタンパク質試料の注入は2連で行った。PS20フリーの製剤緩衝液及びPS20フリーのタンパク質マトリックスのピーク面積を、各生成物の標的PS20濃度の50%の標準の応答と比較した。PS20フリー試料のピーク面積が最低標準のピーク面積の10%以下であれば、合格基準は満たされる。PS20領域に可視のタンパク質干渉がいくつかある場合、特異性の数値推定値を導き出すために以下の式を使用した:
方程式3:特異性計算
特異性=(PS20フリーのタンパク質の面積/PS20規格の50%の面積)×100
図10(A1 ADCを含む)に示すように、PS20フリーの製剤緩衝液もPS20フリーのタンパク質試料も、PS20ピークを妨害しない。他の全ての生成物の特異性値を表17に示す。ギ酸法の認定実験の後、目標PS20濃度をA1 ADCについて選択したので、さらに低い目標PS20濃度を使用して試料の特異性を計算した(アスタリスクで示す)。より低い標的PS20濃度を使用することはより高い特異性値をもたらすであろうが、報告された全ての値は依然として10%をかなり下回る。
表17:特異性
N/A:PS20フリーのタンパク質注入は、水注入と同じである。
再現性:
20mg/mLのPS20フリーのA1 ADCにスパイクした0.4mg/mLのPS20及び150mg/mLのPS20フリーのA14/A15にスパイクした0.3mg/mLのPS20を含有する試料を6回注入した。これらの注入についてのPS20ピーク面積及び対応する濃度を表18に示す。繰り返し注入の面積及び濃度についてのRSD%によって、許容可能な注入再現性が実証された。
表18:注入の再現性
繰り返し注入の面積及び濃度のRSD%によって、アッセイの再現性が実証された。
中間精度:
中間精度(ギ酸+メタノールのみ)は、3つの異なるPS20標準及び緩衝液調製物を用いる2つの異なるHPLC-ELSDシステムで、ならびに2つの異なる分析者によって、3つのカートリッジについて決定された。各日の各試料について、2回の注入の平均を表19に報告する。全ての注入の平均及び標準偏差を表19の下部に報告する。注入した試料は、20mg/mlのPS20フリーのA1 ADCにスパイクした0.4mg/mlのPS20、PS20フリーのA1にスパイクした0.1mg/mlのPS20、及びPS20フリーのA4にスパイクした0.1mg/mlのPS20であった。各日の条件は、方法セクションの表10に示す。方法1のための修飾剤として酢酸が最終決定される前にギ酸を使用して中間精度を行った。認定の他の全てのパラメーターは2つの修飾剤間で同等であり、試料調製はどちらの条件でも同じであるので、中間精度は移動相中の酢酸では繰り返さなかった。
中間精度を試験する3日間にわたる3つ全ての試料についてのRSD%は10%未満であった。これらの結果により、アッセイが様々なカートリッジ、試料調製、HPLC-ELSDシステム、及び解析者に関して一貫していることが示されている。2日目の濃度については、わずかに低い傾向が注目された。
表19:中間精度(全ての実験はギ酸を用いて行った)
結論:
新しいバージョンの方法の開発中に、ELSD方法0アッセイに以下の変更を行った。
移動相Bはイソプロパノールからメタノールに切り替わった。
添加剤は2%ギ酸から2%酢酸に変更した。
1~3.4分の洗浄ステップにおける有機物の濃度が、20%から40%の移動相Bに切り替わった。
流速は1.00mL/分から1.25mL/分に変更した。
まとめると、これらの修飾は、タンパク質干渉及びカートリッジ間の性能の変動の両方を有意に減少させた。移動相B有機物をイソプロパノールからメタノールに変えることによって(図2)、以前の条件と比較してタンパク質とPS20の分離が改善された。メタノール/FA及びイソプロパノール/FAの両方の比較実験(表11及び表12)からの結果により、方法1がPS20定量及びカートリッジ間再現性を有意に改善したことが示された。移動相添加剤としてギ酸を酢酸で置き換えると(図8)、カートリッジへのタンパク質の保持がさらに減少した。さらに、有機洗浄ステップを20%から40%に変更することにより、タンパク質の干渉が有意に最小化された。
複数の生成物についてのこの改変アッセイの認定からの結果により、このアッセイが様々な分子フォーマット、タンパク質濃度、及びPS20濃度にわたってPS20を定量するのに適していることが示され、したがって、方法1がプラットフォームPS20定量アッセイの候補であることが示される。
実施例2.N-アセチルトリプトファン含有製剤のためのHPLC-ELSDポリソ
ルベート20定量法の開発
上記のPS20法(方法1)を評価する過程で、製剤中に追加の賦形剤として存在すると、N-アセチルトリプトファン(NAT)がポリソルベート20(PS20)を有意に妨害することが発見された。実施例1の方法1は、試験された製剤の大部分のカートリッジについて最小のタンパク質干渉及びカートリッジ間の変動の減少を示したが、N-アセチルトリプトファンは、この方法の条件下でカートリッジ上に保持され、PS20と同じ保持時間で溶出された。理論に縛られるものではないが、方法1で使用したミックスモード陰イオン交換樹脂(MAX)カートリッジと相互作用する分子上のカルボキシレート基の存在に起因して、NATはカートリッジ上に保持され得る。
以下に記載されるように、方法1は、以下によってNAT干渉を排除するように修正された:
1)カートリッジをMAX樹脂からミックスモード陽イオン交換樹脂(MCX)に変更すること
2)移動相添加剤を酢酸から水酸化アンモニウムに変えること
さらに、方法2とも呼ばれる方法のさらなる最適化を、有機洗浄液を40%Bから45%Bに増大させ、洗浄ステップ時間及び溶出ステップ時間をそれぞれ+1分及び+2分増大させることによって実施した。NATを用いて製剤化されたプロジェクトのPS20定量を可能にする条件の開発を、この実施例に記載する。方法2を正確性、精度、直線性、特異性、再現性、及びロバストネスについて評価することにより、製剤にNATを含む3つの生成物を使用して新しい条件を評価した。
MAXカートリッジを使用した以前のLC-ELSDアッセイでは、低pI分子とのより高いタンパク質干渉が観察された。したがって、低pI分子の評価を、方法1と方法2の両方で実施して、どの方法が正しいPS20定量に適しているかを判断した。
材料
HPLC/ELSDシステム:例えば、Agilent 1200 HPLC-Varian 380 ELSD
ポリソルベート20:シグマP/N:T2700-100ML
HPLCグレードの氷酢酸:JT Baker
強いアンモニア溶液、27~31%:Spectrum Chemicals
HPLCグレード水 HoneyWell
HPLCグレードメタノール:OmniSolv
WatersOasis(登録商標)MAXカートリッジ2.1×20mm、粒径30μm
WatersOasis(登録商標)MCXカートリッジ2.1×20mm、粒径30μm(表20)
NAT含有生成物(表21)
表20:方法2の開発中に使用されたMCXカートリッジ
表21:生成物情報
方法:
全ての実験について、ELSD光源強度(LED)を75%に設定し、検出器ゲイン(PMT)を1に設定した。アッセイをNAT含有製剤と適合させるための方法に対する最終的な修正の要約は以下のとおりである:
Agilent 1200 HPLC(または同等品)及びVarian 380 ELSD(または同等品)
カートリッジ:Waters Oasis(登録商標)MCXオンラインカートリッジ
移動相A:水中1.5%水酸化アンモニウム
移動相B:メタノール中1.5%水酸化アンモニウム
流量:1.40mL/分
切り換え弁のタイミング:4.00分でELSDに流れる
注入体積:25
*μL(
*生成物次第)
表22:修正されたPS20勾配法(方法2)
結果:
干渉の決定
方法開発の最初の焦点は、NATが以前のアッセイで観察された干渉の原因であるか否かを決定することであった。この研究は、NATを含むかまたはそれを除外した一連の緩衝液(緩衝液の詳細は、材料のセクション(表21)及び結果のセクション(表23)に記載されている)を研究することによって行った。
PS20フリーのA16/A17製剤緩衝液(20mMヒスチジン-HCl、1mM NAT、5mMメチオニン、240mMスクロース、pH5.5)及びPS20フリーのA16/A17を標的濃度で(公称=80mg/mL)、実施例1の方法1を使用して最初に評価した。各試料の組成を以下に示す:
PS20フリーの製剤緩衝液-20mMヒスチジン-HCl、1mM NAT、5mMメチオニン、240mMスクロース、pH5.5。
PS20フリーのA16/A17試料-20mMヒスチジン-HCl、1mM NAT、5mMメチオニン、240mMスクロース、pH5.5中80mg/mL(公称)。
図11Aは、この評価のELSD結果を示しており、そこでは、両方の試料についてPS20の保持時間(約4.5分)でELSDにおいて有意な干渉が観察された。水(トレース1)、PS20フリーの製剤緩衝液(トレース2)、及びPS20フリーのタンパク質試料(トレース3)の注入が示されている。さらに、図11Bは、各試料についてのUV(280nm)シグナルを表示しており、ここで成分はPS20のおよその保持時間で検出される。PS20フリーの製剤を注射したときに観察された干渉の大きさはタンパク質試料とほぼ同じであったので、その供給源はタンパク質のみに起因するものではないと思われ、そして本発明者らは、緩衝液中の賦形剤がカートリッジによって保持されているという仮説に導かれた。
本発明者らは、n-アセチルトリプトファン(NAT)が以下の理由によって、図11A及び11Bで観察された干渉物質であることを確認した:1)NAT含有製剤は方法1で以前に試験されておらず、したがってこれは以前の評価との主な違いとして際立っていた、2)NATは4.1の見かけのpKaを有してカルボキシレート基を保有し、それをその脱プロトン化陰イオン形態でMAXカートリッジのアンモニウム陽イオン樹脂に保持し得る、そして3)NAT吸収極大は280nm付近である(H.Edelhoch,Biochemistry,vol.6,no.7,July 1967)、そしてNAT製剤試料では、PS20保持時間(約4.3分)で280nmの吸光度が観察された(図11B)。
上記のように、NATがPS20と干渉していることを確認するために、NATを伴ってまたは伴わずに、一連のA16/A17製剤緩衝液を試験した。図12A及び12Bは、図12Aに示されたNATを含む緩衝液、及び図12Bに示されたNATなしの緩衝液を用いたこの評価のHPLC-ELSDの結果を示す。図12Aの各NAT含有緩衝液は、またPS20の保持時間でピークを示した。対照的に、NATが除外された全ての緩衝液は妨害ピークを示さなかった。併せて、図11A、11B、12A、及び12Bに示すデータによって、干渉がタンパク質または他の賦形剤によって引き起こされたのではなく、NATがOasis(登録商標)MAXカートリッジ上に保持され、PS20と共溶出したことが示される。
表23:方法1及び方法2で試験された緩衝液
NATはカルボキシレート基を含み、そして陰イオン交換を介してカートリッジ中に見出される樹脂に保持し得る。PS20からNATをよりよく分離するために、本発明者らは、代替のOasis(登録商標)カートリッジ(Oasis(登録商標)MCX)の使用を検討した。アンモニウムベースの陽イオン性樹脂を含むOasis(登録商標)MAXカートリッジとは異なり、Oasis(登録商標)MCXカートリッジは、陰イオン性亜硫酸塩樹脂を含む。最初に、方法1で使用したものと同じ移動相(メタノール+酢酸)を使用してMCXカートリッジを評価した。しかし、これらの条件下では、タンパク質干渉は許容できないレベルまで上昇することが判明した(データ示さず)。Waters Oasis(登録商標)試料抽出方法は、MCX樹脂のプレートフォーマットにおける固相抽出手順における移動相添加剤として水酸化アンモニウムの使用を推奨する(Waters,“Oasis Sample Extraction Products”,2011)。したがって、製造業者が推奨する条件をよりよく模倣するために、2%酢酸を1.5%水酸化アンモニウムで置き換えることによって移動相を改変した。これらの修正を方法において行い、MCXカートリッジを使用してA16/A17緩衝液の異なる誘導体を評価し、そのデータを図13A及び図13B)に示す。
方法1で得られた結果とは異なり、NATの有無にかかわらず、PS20の保持時間で干渉は観察されず、全ての賦形剤は1分よりも前にカートリッジから溶出された(図13A及び13B)。さらに、50μLのPS20フリーのA16/A17タンパク質(図13A、トレース4)を注入した場合、ELSD中のPS20領域に干渉は観察されず、この方法がPS20からタンパク質を分離する可能性があることが示されている。移動相添加剤として水酸化アンモニウムを使用する、MCXカートリッジを、NAT含有製剤についてPS20定量を評価するための使用のために選択した。
方法改変
NAT含有製剤を分析するための予備的条件が、一旦、上記のように確立されたら、以下のパラメーターをさらに詳細に調べた:
移動相中の水酸化アンモニウム%
洗浄ステップで使用されるB%(20~60%Bを試験)
洗浄時間(2.4分及び3.4分)及び注入体積(25及び50μLの注入体積)
流速(0.8mL/分~1.6mL/分)
溶出時間(1.1分、3.1分)
移動相中の水酸化アンモニウム%
Waters Oasis(登録商標)試料抽出方法は、MCX樹脂のプレートフォーマットにおける固相抽出手順における移動相添加剤としての水酸化アンモニウムの使用を推奨する(Waters,“Oasis Sample Extraction Products”,2011)。この実験は、ELSD(図14A)及びUV(図14B)の両方による検出を用いて行った。PS20フリーのA16/A17タンパク質は、移動相において0.15、0.29、0.73または1.5%の水酸化アンモニウムを使用してカートリッジからのタンパク質及びNAT溶出の両方を評価するために使用された試料であった(それぞれ、図14A及び14B、トレース1、2、3、及び4)。UV検出器は切り換え弁の前にインラインであるので、PS20の前に溶出する発色団(例えば、NAT及びタンパク質)を有する分析物を検出してもよい。NATを除去する能力を評価するために、A16/A17 PS20フリーの製剤緩衝液も同様に注入した(図14A及び14B、トレース5)。
切り換え弁を切り替えることによって2.4分でカートリッジ流出液をELSDに導入した場合、ベースラインよりわずかに高いことによって証明されるように、移動相中に0.15%の水酸化アンモニウムでわずかな干渉が観察された(図14A、トレース1)。UVトレースはまた、流出液がELSDに入る前にタンパク質及び/またはNATがカートリッジからほとんど溶出されたことも示している。これらの潜在的な干渉物質の大部分は、空隙容積に溶出した。水酸化アンモニウム添加剤の割合が増大するにつれて(0.29から1.5%)、ELSDによって観察されるタンパク質またはNAT干渉の程度にはほとんど差がなかった(図14A、トレース2~4)。さらに、UVトレースによって、試験した全ての水酸化アンモニウムレベルで、この方法がタンパク質及びNATを十分に除去したことが示される(図14B、トレース2~4)。PS20フリーのタンパク質を、移動相に1.5%の水酸化アンモニウムとともに注入した場合(図14A、トレース4)、より低い水酸化アンモニウムの割合で注入された同じタンパク質と比較して、流出液をPS20領域に2.4分で導入したとき(4.0~5.5分)、タンパク質の干渉が少ないように思われた。PS20フリーの製剤化緩衝液(図14Bトレース5)UVトレースによって、移動相中の1.5%水酸化アンモニウムでNATが効率的に除去されることが示される。したがって、この方法で使用するために、この割合の添加剤を選択した。
280nmにおける吸光度(図14B)によって、移動相において0.15~1.5%の水酸化アンモニウムを使用した場合、タンパク質及びNATが十分に除去され、これらの干渉物質のある程度のテーリングが約2.5分で存在することが示される。この発見によって、検出器が汚染されるのを防ぎ、ELSDにおけるタンパク質及びNATの干渉を最小限に抑えるために、メタノール+水酸化アンモニウム法を、2.4分ではなく3.0分でELSDに流す切り換えをするように変更した。PS20の溶出は約4.5分であるので、この変化はそのピークに影響を与えないはずである。
洗浄ステップで使用されたB%(20~60%で試験)
以前は、NATを含まない製剤における方法1の開発のために、PS20からタンパク質を分離するための洗浄ステップ中に使用されるメタノールの%を、段階勾配アプローチを使用して最適化した。方法2の開発に使用されたメタノール%を、この方法に対するいくつかの重要な変更がタンパク質保持に及ぼす未知の影響に起因して再検討した。固定相をMCX樹脂に変更して、移動相添加剤を水酸化アンモニウムに訂正した。この実験では、10%(v/v)刻みでB%(メタノール+1.5%水酸化アンモニウム)の4つの異なるレベルを、20~60%の濃度範囲にわたって試験した。各試験条件下でタンパク質の溶出をモニターするためにELSD及びUV検出の両方を使用した。ポリソルベートフリーのA16/A17試料を、評価に使用し、ELSD及びUVデータをそれぞれ図15A及び図15Bに示す。
図15Bでは、280nm吸光度クロマトグラムは、PS2-の保持時間(約4.5分)で明確なピークを示し、これによって、15μLのPS20フリーのA16/A17タンパク質を注入した場合、20%B洗浄時にカートリッジ上にタンパク質及び/またはNAT保持があったことが示唆される(トレース1)。はるかに大きいピークがまた空隙容積にも観察され、これはタンパク質とNATとの混合物である可能性が高い。この同じ条件について、PS20領域における干渉として、明確なピークもELSDにおいて検出された(図15A)。洗浄ステップのB%を30%に増大させると、UV及びELSDトレースの両方におけるPS20領域のピークの減少によって証明されるように、NAT及びタンパク質のクリアランスが改善された(トレース2)。NAT及びタンパク質は40%Bでより効率的に除去されたが、それでもELSD中のPS20領域にわずかな干渉が存在していた(図15A)。NAT及びタンパク質は、50及び60%のB洗浄で最も効率的に除去され(それぞれ、トレース4及び5)、存在する干渉は最小限であった。この方法で使用するために、洗浄ステップで45%のBを選択した。方法1の以前の開発中に、洗浄条件として50%までのメタノールも試験したが、これらの条件下ではPS20のごく一部が早く溶出することが観察された(45%メタノールではこの小さなピークは観察されなかった)。これらのピークは、より短い鎖長のエステルであり得、これは疎水性が少なく、そして50%メタノール条件がほぼエステル化種が溶出する点であることを示していた。この以前の観察、及び40%Bがタンパク質を除去するのに十分であることを示す本結果に起因して、本発明者らは、ロバストなタンパク質除去とPS20保持との間の妥協点を得るために洗浄ステップについて45%B条件を決定した。さらに、図15BのUVデータによって、タンパク質が50%B洗浄条件でわずかに早く溶出したことが示される。
洗浄時間(2.4分及び3.4分)及び注入体積(25及び50μLの注入体積)
PS20領域における干渉をさらに最小にするために、2.4分及び3.4分の洗浄ステップを評価した。図16に示すように、PS20領域は、2.4分または3.4分の洗浄の間で同様である(それぞれ、トレース3及びトレース2)。特異性がわずかに改善され、より長い洗浄時間で明らかな悪影響がなかったので、この方法で使用するために3.4分の洗浄を選択した。さらに、フローは、2.4分ではなく4.0分でELSDに切り換えられるように選択した。
ベースラインに対する注入体積の影響もまた、試料体積を50μLから25μLに減少させることによって評価した(それぞれ図16、トレース2及びトレース1)。25μL注入トレースのベースラインはわずかにきれいに見え、これは、カートリッジから除去するタンパク質と賦形剤が少ないためであると予想される。最終的には、注入体積は特異性に関して性能に有意に影響しなかった。
流速(0.8mL/分~1.6mL/分)
タンパク質及びNATが効率的に除去されていることを確実にするために流速を評価した。流速は、0.8~1.6mL/分で変化させた。図17A及び図17Bは、1.60、1.40、1.25、1.00、及び0.80mL/分の流速を用いた、150mg/mlのPS20フリーのA18/A19タンパク質の25μLの試料注入を示す(それぞれ、トレース1、2、3、4、及び5)。
最も遅い流速0.8mL/分(トレース5)では、ELSDのピークによって示されるように、PS20領域にまだタンパク質及び賦形剤が溶出していた(図17A)。この状態のUVトレース(図17B)もまた、より高い流速の場合よりも遅く溶出する妨害物の増大を示した。流速が1.00mL/分(トレース4)まで増大されると、干渉は減少し、流速が一旦1.25mL/分まで増大されるとほとんど無視できるほどになった(トレース3)。流速を1.40及び1.60mL/分(それぞれトレース2及び1)に増大させると、UVトレースは、ほとんどのタンパク質及び賦形剤が低い方の流速よりも、2.0分までにさらに完全にカートリッジから溶出されたことを示しており、この方法で使用するために1.40mL/分の流速を選択した。本発明者らは、性能が1.4mL/でほとんど同等であったため、また、1.6mL/分でのより高い背圧に起因する漏出のリスクを最小限にしたかったため、1.6mL/分まで増やさなかった。
溶出時間(1.1分、3.1分)
方法1の100%Bでの溶出ステップは、1.1分間保持する。試料とは関係なく、ウォーターブランクを含め、あらゆる注入で観察された、約6.5分で溶出する未知の同一性のピークがある。移動相のB%が再平衡条件に戻った後、未知のピークが溶出したようである。ピークがPS20からよりよく分離され得るか否かを試験するために、溶出時間を延長した。図18は、PS20ピークの積分を示しており、これは約5.2分で始まり、この未知のピークが始まるときにほぼ終了する(トレース2)。これは定量に有意な影響を与えなかったが、将来のこのピークからの潜在的な干渉を防ぐために、溶出ステップを3.1分の保持時間まで増やし(トレース1)、PS20領域の分離及び積分を改善させた。図19は、確定したパラメーターによる方法2を使用して、水、150mg/mLのPS20フリーのA18/A19、水にスパイクした0.2mg/mLのPS20、及びA18/A19にスパイクした0.2mg/mLのPS20についての結果(それぞれトレース1、2、3及び4)を示す。
方法認定実験
特異性
特異性は、PS20フリーの製剤緩衝液及びPS20フリーの生成物の注入がPS20領域において干渉し得るいかなるピークにも寄与しないことを確認することによって決定した。これらを、最低のPS20校正標準(通常は標的PS20濃度の50%である)と比較した。
PS20フリーの製剤化緩衝液、PS20フリーのタンパク質、及び0.1mg/mLのPS20(50%標的)を水にスパイクした典型的なクロマトグラムを図20A~図20Fに示す。PS20フリーの3種類の異なる生成物を評価した。A18/A19(図20A及び20B)、A16/A17(図20C及び20D)、及びA14/A20(図20E及び20F)は、それぞれ150、80、及び150mg/mLのタンパク質濃度を有する。これらの生成物についての詳細は表21に示す。視覚的には、PS20フリーのタンパク質試料を注入したときに、全ての生成物がELSD内のPS20領域においていくらかの干渉を有した(図20A、20C及び20E、トレース2)。しかしながら、PS20フリーの製剤緩衝液は、PS20領域において視覚的干渉を示さず(図20A、20C、及び20E、トレース1)、干渉が主にタンパク質からのものであることが示された。
この方法の許容基準は、PS20フリーの試料中のピーク面積が最低標準中のピーク面積の10%以下である場合に満たされる。PS20領域にはタンパク質の干渉が見られたので、特異性は方程式を使用して決定しなければならない。特異性を決定するために使用される様々なアプローチがある。この研究のために、以下の式を使用して特異性の数値推定値を導き出した:
方程式1:特異性
干渉(%)=(PS20フリーのタンパク質の面積/PS20規格の50%の面積)×100
この方程式を使用して、3つの生成物について干渉%を計算した(表24)。PS20フリーのA16/A17(80mg/mL)(図20C)は、水中0.1mg/mLのPS20(50%標的)と比較したとき7%の特異性を有することが確認された。PS20フリーのA18/A19(150mg/mL)(図20A)は、わずか4%の干渉しか示さなかったが、A14/A20(150mg/mL)(図20E)は、水中0.1mg/mLのPS20(標的50%)と比較して13%の干渉を有した。
全ての生成物についての280nmでのUVトレース(図20B、20D、及び20F)は、4.0分で流れがELSDに切り換えられる時間までにタンパク質及びNATが効率的に除去されたことを示す。A14/A20の干渉は13%であったが、この生成物のその後の評価における再現性、正確性、及び直線性は、許容範囲内であった。
表24:3つの生成物の特異性
正確性
アッセイの正確性を決定するために、既知量のPS20をPS20フリーのタンパク質にスパイクし、そして各濃度についての回収率を決定した(表25)。典型的な検証合格基準は、回収率%が80~120%以内であることを必要とする。
PS20フリーのA18/A19(150mg/mL)及びPS20フリーのA16/A17(80mg/mL)を、0.1~0.6mg/mLの範囲でPS20をスパイクすることによって評価した。正確性データを表25に要約する。試験したPS20濃度において、A16/A17及びA18/A19の回収率の範囲は、それぞれ94~100%及び78~100%であった。PS20フリーのA18/A19にスパイクした0.4mg/mLのPS20で、試料は78%回収率となった。括弧で囲んだPS20濃度(0.2及び0.6mg/mL)の回収率は規格の範囲内であり、この1つの試料についての試料調製または注入誤差を示唆している。0.4mg/mLの試料を除外した場合、A18/A19の回収率の範囲は88~100%である。
PS20フリーのA14/A20(150mg/mL)の正確性は、0.1~0.3mg/mLの範囲でPS20をスパイクすることによって評価した。A14/A20のPS20回収率は92~109%の範囲であった。全体として、試験した3つ全ての生成物のスパイクした回収実験のデータによって、この方法が正確であることが示されている。さらに、これらの結果、2.5μg(0.1μg/μL
*25μL)-15μg(0.6μg/μL
*25μL)のPS20をカートリッジにロードして正確に定量可能であることが示されている。
表25:正確性
直線性
3つの生成物について試験した範囲にわたってピアソンの相関係数(r)≧0.99を決定することによって直線性を評価した。これらの値を、各生成物のPS20濃度の各範囲について表26に示す。試験したPS20範囲について、ピアソンの相関係数の値は全て0.99より大きかった。それゆえ、直線性は、試験した3つの生成物にまたがってこのアッセイについて許容可能であった。
表26:直線性:ピアソンの相関係数
再現性
再現性は、A18/A19試料の6回の反復注入(公称0.2mg/mL PS20)及びA16/A17試料の6回の反復注入(公称0.2mg/mL PS20)を用い、ならびにPS20ピーク面積のRSD%を測定することによって評価した。この評価の結果は表27に示されており、そしてアッセイの精度は両方の生成物について許容可能であることが示されている。
表27:A18/A19及びA16/A17の再現性
再現性はまた、5つの濃度の3つの複製を試験し、PS20ピーク面積のRSD%を測定することによっても評価した。この実験は、PS20フリーのA14/A20に0.10~0.30mg/mLのPS20をスパイクして実施した。この評価の結果を表28に示しており、そしてアッセイの精度がA14/A20について許容可能であることが示されている。
表28:A14/A20の再現性
方法のロバストネスの実験
カートリッジ間
実施例1の方法1で行われた以前の研究では、カートリッジの収着剤バッチが同じであっても、カートリッジは、タンパク質クリアランス及び特異性に関して異なる挙動を示し得ることが示された。カートリッジ間の変動を判断するために、3つのMCXカートリッジを評価した。これらのうち、MCXカートリッジ2及び4は、同じ吸収剤バッチ(0093)を有し、一方6は異なった(0103)(表20)。
3つのMCXカートリッジ全てを、水中にスパイクした0.2mg/mLのPS20、及びPS20含有生成物を用いて評価した。図21及び図22は、これらの評価のクロマトグラムを示し、表29に結果の概要を示す。図21のトレース3及び4、ならびに図22のトレース3は、3つのカートリッジにわたって注入された水試料中の0.2mg/mLのPS20についてのピーク高さ及び幅の差を示す。最も注目すべきことに、ピークの高さ及び面積は、カートリッジごとに異なり、カートリッジ2(図21のトレース1及び3)とカートリッジ6(図21のトレース2及び4)との間に最大の差が観察される。カートリッジ2のピークの面積は、試験した両試料タイプ(すなわち、水中のPS20及びA18/A19中のPS20)において、カートリッジ6のピークの面積の約60%であった。ピーク面積の差が試料の種類(例えば、タンパク質の有無)とは無関係であることが観察されたならば、変動はタンパク質の干渉によって引き起こされる可能性は低い。試験した2つのカートリッジの間で面積値は非常に異なっていたが、カートリッジ4と6の間の差はより小さく、カートリッジ4の面積は、カートリッジ6の約85%であった。カートリッジ2と4の両方が同じ樹脂バッチを共有し、また異なるピーク面積を生じたため、カートリッジ間のPS20ピーク面積の変動は、樹脂バッチにのみ依存するとは思われない。
この変動は理想的ではないが、同じカラム上で分析された検量線から決定されたPS20の濃度は、計算されたPS20量を得るために標準が一旦実行されれば、全てのカートリッジにわたる理論濃度と比較して正確であった。これらのデータに基づいて、ELSD検出器の線形範囲内で十分に応答を提供するPS20の注入量を利用することが重要であろう。例えば、フルスケールの80%(例えば800mV)の最大検出器応答がHPLC-ELSD方法には一般的に推奨されているが、カートリッジごとに観察される変動を考えれば、MCX方法のこの標的応答を下げて、検出器が特定のカートリッジに対して飽和しないことをさらに保証することが賢明であり得る。全体として、試験した試料及びカートリッジについて、この方法について報告されたPS20量に関して、カートリッジ間の変動は最小であった。
表29:カートリッジ間の変動
A18/A19試料の100×注入
上記の実験は、OASIS(登録商標)MCXカートリッジがPS20をロバストかつ正確に定量化し得ることを実証しているが、本発明者らは、タンパク質含有試料を用いて長いシーケンスを実行することによってカートリッジ耐久性を試験したい。この方法が最初に開発された生成物の1つは、150mg/mLの非常に高い標的タンパク質濃度を有し、カートリッジ上のタンパク質蓄積に起因してカートリッジの故障/過圧につながり得る。通常、方法実行時の圧力は約25~45barであった。圧力がこの範囲を超えて増加した場合、カートリッジはタンパク質及び/または賦形剤を蓄積している可能性が高く、綿密にモニターするか、もしくはカートリッジを交換すべきである。カートリッジの漏出が始まった場合、それを廃棄して直ちに交換しなければならない。
カートリッジの再現性、ならびにタンパク質及びNATを一貫して除去する能力を、新しいカートリッジを使用してタンパク質(150mg/mL)を100回注入することによって評価した(シーケンスについては表30を参照のこと)。対照(n=11)は、10回のタンパク質注入ごとに括弧で括られ、シーケンスが有効であることを確実にするために最初に分析された。図23は、対照の重ね合わせを示す。ベースライン開始時(4.0~5.0分後、及び8.5分より後)及びベースラインの後端で増大(最大5mVまで)があったが、これらの変化は、積分または最終PS20定量に影響せず(表31)平均PS20量は、0.2±0.005(2.8%RSD)mg/mLで計算された。
表30:シーケンス(全ての25μL注入)
表31:100×タンパク質シーケンスで使用される対照の定量
対照は実験を通して定性的及び定量的に一貫していたので、公称0.2mg/mLのPS20を含む100個のA18/A19試料(150mg/mL)を積分し(図24)、定量した(図26B、表32)。図24は、PS20領域の前、4.0~5.0分の時点、及び8.5分より後のベースラインが増大する(約5mV)、対照と同じ傾向を示す。面積対注入数、及び量対注入数をプロットすると、タンパク質の定量化は最小の偏差を有したが、最初の20回の注入について計算された面積及び量についてはわずかに減少傾向があり、これはカートリッジの平衡に起因し得る(図26A及び図26B)。最終的に、A18/A19試料の100回の注入に対して定量されたPS20の平均面積及び量は、それぞれ18.3±0.76(4.2%RSD)mV*分及び0.2±0.005(2.6%RSD)mg/mLであった(表32)。375mgのタンパク質が100回目の注入終了までにカートリッジにロードされたことに留意されたい。この方法は、UVトレース(図25B)に示されるように、シーケンス全体にわたって4.0分で流出液がELSDに入る(図25A)前に、タンパク質及び賦形剤を十分に一貫して除去した。
下降傾向のため、公称0.2mg/mLのPS20を含むA18/A19製剤緩衝液の100回の注入を、この効果がタンパク質または製剤に起因するものであるか否かを決定するために新しいMCXカートリッジ(カートリッジ5)で評価した。興味深いことに、最初の49回の注入についても、面積値[n=100、平均31.3±1.3(4.1%RSD)mv*分]に同様の減少傾向があった(図27A)。この挙動は、定量に大きな影響を及ぼさなかった[n=100、平均0.22±0.005(2.1%RSD)](図27B、及び表32)。
水にスパイクされた0.2mg/mLのPS20もまた、真新しいカートリッジ(カートリッジ3)で評価したとき、そのような減少傾向はなかった。この試料について、面積値[n=100、平均20.7±0.3(1.5%RSD)mv
*分](図28A)は、定量化[n=100、平均0.20±0.002(0.9%RSD)](図28B、表32)と共に一貫したままであった。水+PS20試料からのこの結果によって、以前に観察された下方傾向(図26A及び27A)が製剤中の他の賦形剤またはタンパク質の存在に関連していることが示され得る。別の可能性は、それが使用された特定のカートリッジに関連した効果であり、そして他の配合成分に依存しないということである。
表32:水中にスパイクしたPS20、A18/A19製剤緩衝液、A18/A19試料の100×注入の定量
全体として、100回のPS20注入後に3つのカートリッジがそれぞれ効率的に機能し得、MCXカートリッジの再現性及び耐久性がQC環境での日常的な使用に適していることが示されている。さらに重要なことに、100回のタンパク質注入の吸光度プロファイルは、シーケンス全体を通してタンパク質とNATの両方の同様のクリアランスを明らかに示す(図25B)。PS20の定量は、シーケンス全体を通して統計的に一定のままであった。
3つの低pI生成物のPS20定量評価
3つの異なる低pI生成物、A21、A14/A15及びA14(表33)を、方法1(実施例1に記載)及び方法2を用いて評価した。この評価に使用したカートリッジを表34に列挙する。試験された方法の性能特性は、特異性、正確性、直線性、及び再現性であった。
表33.評価した分子
*pIは括弧囲み(検量線)アプローチ法により決定
**icIEF対照システムアッセイにより決定されたpI
表34.方法開発中に使用されたカートリッジ
特異性
3つの分子について計算された特異性を表35に示す。対応するクロマトグラムを図29A~図29Fに示す。A21(150mg/mL)は、水中の0.1mg/mL PS20(50%標的)と比較して、方法1(メタノールと酢酸を含むOasis(登録商標)MAX)で評価すると16%の干渉を有し、方法2(メタノールと水酸化アンモニウムを含むOasis(登録商標)MCX)で評価すると7%の干渉を有した。これは、低pI生成物と陽イオン交換樹脂(亜硫酸塩陰イオン基)との相互作用が弱くなり、タンパク質の干渉が最小限に抑えられることに起因し得る。A14/A15(192mg/mL)は、水中0.15mg/mLのPS20(50%標的)と比較して、方法1で評価した場合3%の干渉、及び方法2で評価した場合2%の干渉を有した。A14(161mg/mL)は、水中0.15mg/mLのPS20(50%標的)と比較して、両方の方法で評価した場合、約1%の干渉を有した。これらの生成物の特異性は、この方法によって有意な影響を受けなかった。
表35.3つの低pI分子の特異性
正確性
アッセイの正確性を決定するために、既知量のPS20を、PS20フリーのタンパク質にスパイクし、各濃度に対する回収率を決定した(表36)。典型的な検証合格基準は、回収率%が80~120%以内であることを必要とする。
PS20フリーのA21を、0.10~0.30mg/mLの範囲でPS20をスパイクすることによって評価した。正確性データを表36に要約する。試験したPS20濃度において、方法1及び方法2を用いて試料を分析したときの回収率の範囲は、それぞれ99~108%及び101~110%であった。PS20フリーのA14/A15及びA14の正確性は、0.15~0.45mg/mLの範囲でPS20をスパイクすることによって評価した。A14/A15のPS20回収率は、方法1と方法2を使用して試料を分析した場合、それぞれ97~101%及び92~99%の範囲であった。A14のPS20回収率は、方法1と方法2を使用して試料を分析した場合、それぞれ102~108%及び102~110%の範囲であった。全体として、試験した3つの生成物全てについてのスパイクした回収実験のデータによって、両方の方法とも正確であることが実証された。
表36.3つの低pI生成物の回収
三連、20μL注入
直線性
方法1及び方法2で評価した3つの低pI生成物について試験した範囲にわたってピアソンの相関係数(r)≧0.99を決定することによって、直線性を評価した。これらの値をそれぞれの生成物のPS20濃度の範囲ごとに表37に示す。試験したPS20の範囲では、ピアソンの相関係数の値は全て0.99を超えていた。したがって、試験した3つの生成物にわたって、方法1及び方法2の直線性は許容範囲内であった。
表37.3つの低pI生成物の直線性
再現性
再現性は、5つの濃度の3つの再現を試験すること、及びPS20ピーク面積のRSD%を測定することにより評価した。この実験は、PS20フリーのA21に0.10~0.30mg/mLのPS20をスパイクし、PS20フリーのA14/A15及びA14に0.15~0.45mg/mLのPS20をスパイクして行った。この評価の結果を表38に示し、そしてアッセイの精度が試験した3つの生成物にわたって方法1及び方法2の両方について許容できたことが示される。
表38.3つの低pI生成物の再現性
三連、20μL注入
結論:
実施例1の方法1からの以下の改変を、現在のELSDアッセイ、方法2に対して行った:
移動相添加剤を2%酢酸から1.5%水酸化アンモニウムに切り替えた
流速を1.25mL/分から1.40mL/分に変更した
廃棄物からELSDへのLCフローは2.4分から4.0分に変更された
洗浄ステップでのB%濃度は40%から45%の移動相Bに切り換わった
洗浄ステップにおける有機物の時間は1.0~3.4分から1.0~4.4分に切り換わった
溶出ステップの時間は3.5~4.6分から4.5~7.6分に変更された
4.7~6.6分の平衡化ステップの時間が7.7~9.6分に変更された
これらの改変は、NAT及びタンパク質干渉の両方を排除し、そしてカートリッジ間の定量の変動が最小であった。3つのNAT含有生成物についてのこの改変アッセイの認定からの結果、このアッセイがこれらの製剤中のポリソルベート20の定量に適していることが示された。
3つの低pI分子を、方法1と方法2の両方で評価した。合格基準を満たすことができなかった唯一の例は、方法1をA21と共に使用した場合の特異性に関するものであった。これ以外に、両方の方法とも、3つの低pI生成物全ての正確性、直線性、及び再現性の基準に合格していた。これらの結果により、さらに、方法2がPS20を定量することもでき、そしてNAT非含有生成物に特に有用であることが示される。