JP7283916B2 - 火災報知システム、及び制御方法 - Google Patents
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Description
一方、非常時開錠の技術は、火災報知システムに連携させることで、火災が発生した時にセキュリティのある扉を開ける場合に用いられている。
発信機20は、押釦が押下されることにより火災信号を受信機10に送信する装置である。非常電話装置30は、受話装置が取り上げられることにより、受信機10に火災信号を送信する装置である。つまり、発信機20及び非常電話装置30は、人の操作により火災信号を送信する装置であり、「第1装置」の一例である。
感知器40は、感知結果が所定の閾値以上である場合、火災が感知されたことを示す火災信号を受信機10に送信する。つまり感知器40は、人の操作とは異なる条件により火災信号を送信する装置であり、「第2装置」の一例である。
電子鍵制御装置50は、火災が発生していない通常時においては、所定の認証処理が正常に行われた場合に、電子鍵を開錠する。ここでの認証処理とは、建物への入退場を認証する処理であり、例えば、予め登録されたICカードがカードリーダにかざされることで、そのICカードを所持する人の入退場が認められる処理である。
電子鍵制御装置50は、火災が発生した非常時においては、受信機10からの電子鍵の開錠を命ずる制御信号に基づいて、電子鍵を開錠する。これにより、自動ドアが開放され、ICカードをかざさなくとも入退場ゲートが通過できるようになり、建物内にいる人が直ちに避難することができ、また建物の外から消火や救助を行う人が入室することができるようになる。この、非常時における電子鍵制御装置50による電子鍵の開錠は、「非常時開錠」の一例である。
また、受信機10には、電子鍵制御装置50の他、ガス漏れ警報器、防火扉及び防煙ダンパー等、他の監視装置や制御装置が接続されてもよい。この場合、受信機10は。これらの監視装置からの監視結果を受信したり、これらの制御装置に当該制御装置を制御する信号を送信したりする。
また、防災センタ通信装置60は、監視対象装置70と通信可能に接続する。監視対象装置70は、防災センタにより監視の対象とする対象物における異常が検知された場合に、異常警報信号を防災センタ通信装置60に送信する装置である。防災センタが監視の対象とする対象物は、建物におけるインフラシステムであり、例えば、エレベータ装置、電気監視装置、水道監視装置などである。
また、通信部101は、防災センタ通信装置60と通信を行う。通信部101は、防災センタ通信装置60に、火災信号を送信する。通信部101は、防災センタ通信装置60から確認信号を受信する。
ここで、感知器40が何れの区域を警戒するように設置されているかは、例えば、予め記憶部107に記憶されてよい。この場合、判定部102は、記憶部107を参照することにより火災報知システム1における感知器40が何れの区域を警戒する感知器であるかを取得する。そして、判定部102は、例えば、送信元装置が警戒する警戒区域と同じ区域を警戒する感知器40による感知結果が所定の閾値以上である場合、非常時開錠を行うと判定する。
なお、ここで判定部102に用いられる所定の閾値は、感知器40が火災信号を送信するか否かの判断に用いられる閾値とは異なる閾値であってよい。ここでの所定の閾値は、火災信号を送信する閾値よりは小さい値であるが、火災の発生につながる可能性があるため警戒すべき値である。例えば、感知器40により煙濃度7%が感知された場合に火災信号が送信される場合、判定部102は、火災信号を送信した装置から所定の範囲内に設置された感知器40から煙濃度3%以上が感知された場合に非常時開錠を行うと判定する。
入力部105は、例えば、受信機10に設けられた操作パネルや操作ボタンである。入力部105には、建物管理者や守衛、警備員等により操作入力される信号が入力される。建物管理者による操作入力される信号とは、例えば、避難指示や避難誘導及び警報解除、或いは訓練等を通知する信号である。
出力部106は、送信元装置から受信した火災信号に基づいて、火災警報を出力する。また、出力部106は、入力部105に入力された内容に応じたアナウンスを出力する。
図3に示すように、アドレス情報は、例えば、アドレス番号、装置、装置種別、設置場所、及び所定の範囲内に設置された感知器の各項目を有する。アドレス番号には、受信機10が通信の際に用いるアドレスの番号が示される。装置にはアドレス番号に対応する通信先の送信元装置の名称が示される。
受信機10は、火災信号を受信する(ステップS10)。受信機10は、火災信号を受信した旨の警報信号を防災センタ通信装置60に通知する。
受信機10は、送信元装置が、発信機20又は非常電話装置30であるか否かを判定する(ステップS11)。
受信機10は、送信元装置が、発信機20又は非常電話装置30である場合、複数の装置から火災信号を受信したか否かを判定する(ステップS12)。受信機10は、例えば、最初に火災信号を受信した時間から予め定めた所定時間以内に、他の装置から火災信号を受信した場合に、複数の装置から火災信号を受信したと判定する。
受信機10は、ステップS13において、近傍に設置された感知器40の感知結果が所定の閾値未満である場合、防災センタ通信装置60から、警報信号に対する確認信号が送信されたか否かを判定する(ステップS14)。受信機10は、例えば、警報信号を防災センタ通信装置60に送信してから、所定の時間以内に確認信号を受信した場合に警報信号に対する確認信号が送信されたと判定する。
次に第2の実施形態について説明する。本実施形態では、感知器40に不正な操作がなされることにより火災信号が送信されることを抑制する点において、上述した実施形態と異なる。
感知器40は、例えば、ベース部401、感知部402及び送信制御部403を備える。
ベース部401は、感知器40が設置される設置場所の天井面や壁面などに固定され、感知部402を着脱可能に接続させることで感知器40を取り付け易くする土台である。
感知部402は、ベース部401に着脱可能に接続され、設置場所における火災に関する感知を行う。送信制御部403は、火災に関する感知結果に応じた火災信号の送信を制御する。送信制御部403は、ベース部401と感知部402とが接続していない場合、火災信号を送信しない。
ベース部401は、例えば、端子T1、T2、T5~T8を備える。端子T1は火報線Lに接続し、端子T6はコモン線Cに接続する。また、端子T1、T2を接続する接続線における端子T2側の端が感知部402の端子T3と接続する。また、端子T5、T8を接続する接続線の端子T5側の端が感知部402の端子T4と接続すると共に、端子T8側の端が送信制御部403の端子T10と接続する。また、端子T6、T7を接続する接続線の端子T7側の端が送信制御部403の端子T9と接続する。
スイッチSW1は、煙濃度が所定の閾値以上になる等、火災を感知した場合に端子T3とT4を接続して回線を短絡させる。
スイッチSW2は、ベース部401と感知部402とが接続している場合に端子T9とT10を接続し、ベース部401と感知部402とが接続していない場合に端子T9とT10の間の導通を遮断する。
一方、感知器40は、ベース部401と感知部402とが接続していない場合には、端子T3とT4が接続された場合には、火報線Lとコモン線Cが短絡しないために、火災信号を出力しない。
この場合、例えば、火災報知システム1は、扉開閉検知器を備える。扉開閉検知器は、建物の自動ドアや入退場ゲート、或いは建物内の各部屋の出入り口に設けられた扉を開く動作を検知する。そして、扉開閉検知器は、扉を開く動作を検知した場合にその動作が建物の内側から行われたか否かを検知する。扉開閉検知器は、例えば、扉の建物側に設けられ、扉を開く操作がなされた(例えば、把手が押された又は引かれた)ことを検知する。扉開閉検知器は、検知結果を受信機10に送信する。
受信機10の判定部102は、発信機20、非常電話装置30、又は感知器40の少なくとも何れかより火災信号を受信した場合であって、且つ建物の内側から扉を開く動作が検知された場合、非常時開錠を行うと判定する。一方、受信機10の判定部102は、火災信号を受信した場合であって、且つ建物の内側から扉を開く動作が検知されていない場合、上述した判定方法により火災報知システム1が悪用された可能性が高いと判断する場合には非常時開錠を行わず、実際に火災が発生した可能性が高いと判断した場合には非常時開錠を行うと判定する。
10…受信機
101…通信部
102…判定部
103…制御部
104…表示部
105…入力部
106…出力部
107…記憶部
20…発信機
30…非常電話装置
40…感知器
401…ベース部
402…感知部
403…送信制御部
Claims (6)
- 受信機と、前記受信機に接続し、人の操作に基づいて火災に関する火災信号を前記受信機に送信する第1装置と、人の操作とは異なる条件に基づいて前記火災信号を前記受信機に送信する第2装置と、を備え、前記受信機に前記第1装置と前記第2装置とが複数接続可能な火災報知システムにおいて、
前記受信機は、
前記第1装置と前記第2装置との何れかから前記火災信号を受信すると、前記火災信号の送信元である送信元装置とは別の非送信元装置から前記火災信号を受信しているか否かに応じた判定ルールに基づいて、前記送信元装置に対応する所定の区域における、非常時の開錠である非常時開錠を行うか否かを判定し、前記送信元装置が複数である場合、前記非常時開錠を行うと判定する判定部、
を備える
火災報知システム。 - 前記判定部は、前記送信元装置が第1装置であって、前記非送信元装置から前記火災信号を受信しない場合、前記非常時開錠を行わないと判定する
請求項1に記載の火災報知システム。 - 前記第2装置は、火災に関する感知結果、及び前記感知結果に基づく前記火災信号を前記受信機に送信し、
前記判定部は、前記送信元装置が第1装置であって、尚且つ、前記送信元装置が設けられた場所から所定の範囲内に設置された前記第2装置から、所定の閾値以上の前記感知結果を受信した場合、前記非常時開錠を行うと判定する
請求項1から請求項2の何れか一項に記載の火災報知システム。 - 前記判定部は、前記送信元装置が第1装置であって、前記非送信元装置から前記火災信号を受信しない場合、前記送信元装置から前記火災信号を受信してから所定時間以上が経過している場合に、前記非常時開錠を行うと判定する
請求項1に記載の火災報知システム。 - 防災センタ通信装置、を更に備え、
前記受信機は、前記防災センタ通信装置と通信可能に接続し、
前記防災センタ通信装置は、前記火災信号に対応した火災が確認されたことを示す確認信号を前記受信機に送信し、
前記判定部は、前記火災信号が受信され、尚且つ、前記確認信号が受信された場合、前記非常時開錠を行うと判定する
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の火災報知システム。 - 受信機と、前記受信機に接続し、人の操作に基づいて火災に関する火災信号を前記受信機に送信する第1装置と、人の操作とは異なる条件に基づいて前記火災信号を前記受信機に送信する第2装置と、を備え、前記受信機に前記第1装置と前記第2装置とが複数接続可能な火災報知システムにおける前記受信機の制御方法であって、
判定部が、前記第1装置と前記第2装置との何れかから前記火災信号を受信すると、前記火災信号の送信元である送信元装置とは別の非送信元装置から前記火災信号を受信しているか否かに応じた判定ルールに基づいて、前記送信元装置に対応する所定の区域における、非常時の開錠である非常時開錠を行うか否かを判定し、前記送信元装置が複数である場合、前記非常時開錠を行うと判定する、
制御方法。
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