JP7283035B2 - 重合体、絶縁膜、撥液膜、及び電子デバイス - Google Patents

重合体、絶縁膜、撥液膜、及び電子デバイス Download PDF

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Description

本発明は電子デバイスに用いるのに好適な重合体に関するものである。
近年、低コストで生産性が高い全印刷による電子デバイスの製造に関する技術開発が積極的に行われている。電子デバイスとして、例えば有機トランジスタの開発も進められている。この有機トランジスタは多数の工程を経て製造されるが、有機半導体膜を特定の微小領域内に形成させる工程も含まれている。この微小領域は、例えば、ソース電極及びドレイン電極を含むミクロンオーダーの矩形領域である。インクジェットを用いて該領域内に有機半導体溶液を印刷する場合、微小領域内に有機半導体溶液の液滴を滴下した上で、該領域外に有機半導体溶液が濡れ広がらないようにする必要がある。濡れ広がらないようにする方法として、上記の微小領域のみを親液性とし、その領域外を撥液性とすることにより該溶液の該微小領域外への濡れ広がりを防止する方法が知られている。このとき、該領域外への濡れ広がり防止するため膜を設ける場合、該膜は隔壁と呼ばれている。また、該微小領域の周囲に一定の幅と厚みを有した撥液性の壁を形成する方法もあり、この壁も併せて隔壁と呼ばれている。
隔壁形成に用いられる材料としては水、および有機溶剤に対して撥液性を示す表面張力の小さいフッ素系樹脂が適している。また、この隔壁を印刷により形成するためには、溶剤に可溶なフッ素系樹脂が必要となり、該フッ素系樹脂としては、例えば、パーフルオロブテニルエーテル重合体(旭硝子製、商品名サイトップ)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロジオキソール共重合体(三井デュポン・フロロケミカル製、商品名テフロン(登録商標)AF)等が知られている。このとき、該溶剤としてはフルオロアルキルアミン等のフッ素系溶剤が用いられるものである。
上記のフッ素系樹脂で隔壁を形成しようとする場合、該隔壁は表面張力が小さいため、この隔壁上に他の樹脂を用いて絶縁膜を積層する際、両樹脂間の接着性が低く電子デバイスを形成できないという問題があった。
絶縁膜と隔壁を同一の材料で形成することで接着性の問題は解決できるものの、絶縁膜を積層する際に隔壁が溶解する問題があった。ここで、隔壁の溶解は、隔壁の流動による有機半導体膜の剥離、または絶縁膜の厚みの均一性損失によりトランジスタ性能を大きく低下させるものである。このため、隔壁を形成する材料にはフッ素系溶剤に溶解して容易に印刷でき、かつ、隔壁を形成する際に該フッ素系溶剤に対し不溶化する性能が求められる。このような不溶化技術として樹脂の架橋技術が知られており、短時間で架橋できる技術として光架橋が知られている。
光架橋可能な樹脂としてアジド基を導入したポリフルオロアルキルメタクリレート共重合体の技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この樹脂で隔壁を形成する場合、光架橋速度が小さいために、1J/cm以上の紫外線照射量が必要であり、生産性が低かった。また、表面張力が18~23mN/mと高く、撥液性も不十分であった。
上記の背景から、溶剤に可溶で、常温かつ短時間で光架橋により溶剤に不溶化する撥液性の重合体が求められていた。
米国特許4365049号
溶剤に可溶で、常温かつ短時間で光架橋により溶剤に不溶化し、撥液性を示す重合体を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の重合体が常温かつ短時間で光架橋により溶剤に不溶化し、撥液性を示すことを見出し本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は化学式(1)及び化学式(2)で表される反復単位を含む重合体、該重合体を用いた絶縁膜及び撥液膜、並びに該絶縁膜及び/又は撥液膜を用いてなる電子デバイスに関するものである。
Figure 0007283035000001
(式(1)中、Rは水素またはC1~C6のアルキル基を、Y及びZはそれぞれ独立して-O-、-S-、-C(O)-、または-NH-を、Lは炭素数1から14のアルキレン基、アルキレンアリーレン基、またはアリーレン基を、n、m、及びjはそれぞれ独立して0または1を、A、R及びRはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1~C18のアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオエーテル基、アルキルアミノ基、アルキルケトン基、アルキルエステル基、アルキルアミド基、アリール基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、カルボキシアルキル基、フルオロアルキル基、フルオロアルキルエーテル基、フルオロアルキルカルボニル基、フルオロアルキルエステル基、フルオロアリール基、フルオロチオエーテル基、シクロアルキル基、またはシクロヘテロアルキル基を、Xはそれぞれ独立してOまたはSを表す。)
Figure 0007283035000002
(式(2)中、R4は水素またはC1~C6のアルキル基を、Eは-O-、-S-、または-NH-を、kは0または1を、Rは炭素数1~18のフルオロアルキル基を表す。)
以下に本発明を詳細に説明する。
式(1)中、Rは水素またはC1~C6のアルキル基を表す。
式(1)中のRにおけるC1~C6のアルキル基としては特に制限がなく、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基等が挙げられる。
式(1)中、Y及びZはそれぞれ独立して-O-、-S-、-C(O)-、または-NH-を表す。
式(1)中、Lは炭素数1から14のアルキレン基、アルキルアリール基を、またはアリール基を表す。
式(1)中、Lにおけるアルキレン基としては特に制限がなくメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、1,4-シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基等が挙げられる。
式(1)中、Lにおけるアルキレンアリーレン基としては特に制限がなく、メチレンフェニレン基、エチレンフェニレン基、プロピレンフェニレン基等が挙げられる。
式(1)中、Lにおけるアリール基としては特に制限がなく、1,4-フェニレン基、1,3-フェニレン基、ビフェニレン基等が挙げられる。
式(1)中、n、m、及びjはそれぞれ独立して0または1を表す。
式(1)中、A、R及びRはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1~C18のアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオエーテル基、アルキルアミノ基、アルキルケトン基、アルキルエステル基、アルキルアミド基、アリール基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、カルボキシアルキル基、フルオロアルキル基、フルオロアルキルエーテル基、フルオロアルキルカルボニル基、フルオロアルキルエステル基、フルオロアリール基、フルオロチオエーテル基、シクロアルキル基、またはシクロヘテロアルキル基を表す。
式(1)中、A、R及びRにおけるハロゲンとしては特に制限がなく、例えば、塩素、フッ素等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるC1~C18のアルキル基としては特に制限がなく、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるアルコキシ基としては特に制限がなく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、イソブトキシ基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるアルキルチオエーテル基としては特に制限がなく、例えば、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、イソプロピルスルファニル基、n-プロピルスルファニル基、n-ブチルスルファニル基、イソブチルスルファニル基、sec-ブチルスルファニル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるアルキルアミノ基としては特に制限がなく、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n-プロピルアミノ基、n-ブチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n-プロピル)アミノ基、メチルエチルアミノ基、
メチル-n-プロピルアミノ基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるアルキルケトン基としては特に制限がなく、例えば、メチルケトン基、エチルケトン基、イソプロピルケトン基、n-プロピルケトン基、n-ブチルケトン基、イソブチルケトン基、sec-ブチルケトン基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるアルキルエステル基としては特に制限がなく、例えば、メチルエステル基、エチルエステル基、イソプロピルエステル基、n-プロピルエステル基、n-ブチルエステル基、イソブチルエステル基、sec-ブチルエステル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるアルキルアミド基としては特に制限がなく、例えば、メチルアミド基、エチルアミド基、イソプロピルアミド基、n-プロピルアミド基、n-ブチルアミド基、イソブチルアミド基、sec-ブチルアミド基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるアリール基としては特に制限がなく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるアリールエーテル基としては特に制限がなく、例えば、フェニルエーテル基、ナフチルエーテル基、アントリルエーテル基、ビフェニルエーテル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるアリールチオエーテル基としては特に制限がなく、例えば、フェニルスルファニル基、ナフチルスルファニル基、アントリルスルファニル基、ビフェニルスルファニル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるカルボキシアルキル基としては特に制限がなく、例えば、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシ-n-プロピル基、カルボキシ-n-ブチル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるフルオロアルキル基としては特に制限がなく、例えば、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、1H,1H-ペンタフルオロプロピル基、1H,1H,2H,2H-ペンタフルオロブチル基、1H,1H-ヘプタフルオロブチル基、4,4,4-トリフルオロブチル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるフルオロアルキルエーテル基としては特に制限がなく、例えば、ペルフルオロメトキシ基、ペルフルオロプロポキシ基、ペルフルオロブトキシ基、1H,1H-ペンタフルオロプロポキシ基、1H,1H,2H,2H-ペンタフルオロブトキシ基、1H,1H-ヘプタフルオロブトキシ基、4,4,4-トリフルオロブトキシ基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるフルオロアルキルカルボニル基としては特に制限がなく、例えば、ペルフルオロメチルカルボニル基、ペルフルオロプロピルカルボニル基、ペルフルオロブチルカルボニル基、1H,1H-ペンタフルオロプロピルカルボニル基、1H,1H,2H,2H-ペンタフルオロブチルカルボニル基、1H,1H-ヘプタフルオロブチルカルボニル基、4,4,4-トリフルオロブチルカルボニル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるフルオロアルキルエステル基としては特に制限がなく、例えば、ペルフルオロメチルエステル基、ペルフルオロプロピルエステル基、ペルフルオロブチルエステル基、1H,1H-ペンタフルオロプロピルエステル基、1H,1H,2H,2H-ペンタフルオロブチルエステル基、1H,1H-ヘプタフルオロブチルエステル基、4,4,4-トリフルオロブチルエステル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるフルオロアリール基としては特に制限がなく、例えば、4-フルオロフェニル基、2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル基、1-フルオロナフチル基、オクタフルオロナフチル基、1-フルオロアントリル基、2-フルオロアントリル基、9-フルオロアントリル基、2-フルオロビフェニル基、4-フルオロビフェニル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるフルオロチオエーテル基としては特に制限がなく、例えば、ペルフルオロメチルスルファニル基、ペルフルオロプロピルスルファニル基、ペルフルオロブチルスルファニル基、1H,1H-ペンタフルオロプロピルスルファニル基、1H,1H,2H,2H-ペンタフルオロブチルスルファニル基、1H,1H-ヘプタフルオロブチルスルファニル基、4,4,4-トリフルオロブチルスルファニル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるシクロアルキル基としては特に制限がなく、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
式(1)中、A、R及びRにおけるシクロヘテロアルキル基としては特に制限がなく、例えば、2-フリル基、3-フリル基、テトラヒドロチオフェン-3-イル、テトラヒドロチオフェン-2-イル、1-チアシクロヘキサン-4-イル、テトラヒドロチオフェン-2-イル、テトラヒドロチオフェン-3-イル、テトラヒドロチオフェン-4-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、テトラヒドロピラン-3-イル、テトラヒドロピラン-2-イル等が挙げられる。
式(1)中、Xはそれぞれ独立してOまたはSを表す。
式(2)中、Rは水素またはC1~C6のアルキル基を表す。
式(2)中のRにおけるC1~C6のアルキル基としては特に制限がなく、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基等が挙げられる。
式(2)中、Eは-O-、-S-、-NH-を表す。
式(2)中、kは0または1を表す。
式(2)中、Rは炭素数1~18のフルオロアルキル基を表す。
式(2)中、Rにおけるフルオロアルキル基としては特に制限がなく、例えば、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロピル基、1,1,1,2,2-ペンタフルオロブチル基、1,1,1,2,2-ペンタフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフルオロヘキシル基、1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフルオロヘプチル基、1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフルオロオクチル基、ヘキサフルオロイソブチル基等が挙げられる。
本発明において、上式(1)、及び上式(2)の反復単位を含む重合体の分子量には何ら制限はなく、例えば、5000~1,000,000(g/モル)等が挙げられる。重合体の溶液粘度、及び力学強度の観点から、好ましくは10,000~500,000(g/モル)である。
本発明の重合体は式(3)、及び式(4)で表される単量体を公知のラジカル重合法により重合させることで得ることができる。
Figure 0007283035000003
(式(3)中、R~R、A、Y,Z、L、n、m、及びjは式(1)で定義したものと同様である。)
Figure 0007283035000004
(式(4)中、R、R、E、及びkは式(2)で定義したものと同様である。)
本発明において、具体的な式(3)で表される単量体としては式(5)で表される6-(クロモン-7-オキシ)ヘキサメチルメタクリレートの他、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 0007283035000005
Figure 0007283035000006
Figure 0007283035000007
Figure 0007283035000008
Figure 0007283035000009
Figure 0007283035000010
Figure 0007283035000011
Figure 0007283035000012
Figure 0007283035000013
Figure 0007283035000014
Figure 0007283035000015
Figure 0007283035000016
Figure 0007283035000017
Figure 0007283035000018
Figure 0007283035000019
Figure 0007283035000020
Figure 0007283035000021
本発明において、具体的な式(4)で表される単量体としては式(6)で表される1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルメタクリレートの他、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 0007283035000022
Figure 0007283035000023
式(3)及び式(4)で表される単量体をラジカル共重合するとき、該ラジカル共重合には溶液重合、乳化重合、懸濁重合、及び塊状重合等の公知の方法を用いることが出来る。
溶液重合において用いる溶剤は上記の単量体、及び本発明の重合体が溶解する限り、何ら制限されないが、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤と1,3-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、α,α,α-トリフルオロメチルベンゼン等の芳香族溶剤との混合溶剤が挙げられる。
ラジカル重合における開始剤は重合温度に依存して選択され、アゾイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、ジ(t-ブチル)パーオキサイド等の過酸化物系開始剤が例示される。反応時間は何ら制限されず用いる開始剤の半減期に基づき設定されるが、経済性の観点から4~8時間が好ましい。
本発明の重合体は、有機溶剤に溶解させた溶液として種々の基材上に塗工又は印刷出来る。該有機溶剤としては、該重合体を溶解し、同時に有機トランジスタの製造に用いる有機半導体を溶解しない溶剤であれば何ら制限なく用いることができ、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤と1,3-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、α,α,α-トリフルオロメチルベンゼン、α,α,α,α’,α’,α’-ヘキサフルオロ-m-キシレン等の芳香族溶剤との混合溶剤が例示される。
塗工又は印刷方法には何ら制限はなく、例えば、スピンコーティング、ドロップキャスト、ディップコーティング、ドクターブレードコーティング、パッド印刷、スキージコート、ロールコーティング、ロッドバーコーティング、エアナイフコーティング、ワイヤーバーコーティング、フローコーティング、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、凸版反転印刷等を挙げることが出来る。
本発明に係る重合体は光架橋(光環化)基を有し、該光架橋には放射線が好適に用いられ、放射線としては、例えば、波長245~350nmの紫外線が挙げられる。放射線の照射量は重合体の組成により適宜変更されるが、例えば、100~300mJ/cmが挙げられ、架橋度の低下を防止し、かつ、プロセスの短時間化による経済性向上のため、好ましくは50~200mJ/cmである。紫外線を照射する際の環境は特に制限されず、大気中、不活性ガス中、または一定量の不活性ガス気流下で行うことが出来る。必要に応じて重合体溶液に光増感剤を添加して光架橋反応を促進させることも出来る。用いる光増感剤には何ら制限はなく、例えば、ベンゾフェノン化合物、アントラキノン化合物、チオキサントン化合物、ニトロフェニル化合物等が挙げられるが、本発明で用いられる重合体との相溶性が高いベンゾフェノン化合物が好ましい。また、該増感剤は必要に応じて2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の重合体は紫外線により光架橋出来るが、必要に応じて加熱しても良い。紫外線照射に加えて加熱する場合、該加熱温度は特に制限されないが、用いる重合体の熱変形を避けるため120℃以下の温度が好ましい。
更に、本発明の重合体には架橋密度を上げる、または架橋時間を短縮するために架橋剤としてエチレン、プロピレン等のオレフィンを1分子内に複数個含有する化合物;アセチレン、ブチン等を1分子内に複数個含有する化合物;シクロペンテン等の環状オレフィンを1分子内に複数個含有する化合物等が配合されていてもよい。これらの化合物は1種類、または2種類以上を配合してもよい。
また、本発明の重合体は、短時間で効率良く光架橋出来るが、より短時間で効率良く光架橋するため、光照射時間を2分以内とすることが好ましい。なお、架橋時間の制御に好適であることから、光照射時間を1分以内とすることがさらに好ましい。
本発明の重合体は、本発明の重合体及び/又は本発明の重合体の架橋物を含有する絶縁膜(層)として好適に用いることができる。また、本発明の重合体は、本発明の重合体及び/又は本発明の重合体の架橋物を含有する撥液膜(層)として好適に用いることができる。さらに本発明の重合体は、該絶縁膜及び/又は該撥液膜を含む電子デバイス、特に有機トランジスタデバイスとして好適に用いることができる。
本発明の重合体が有機トランジスタデバイス(以下、「有機トランジスタ」という)に用いられるとき、本発明の有機トランジスタは図1に示すボトムゲート-トップコンタクト型(A)、ボトムゲート-ボトムコンタクト型(B)、トップゲート-トップコンタクト型(C)、トップゲート-ボトムコンタクト型(D)のいずれの素子構造でもよい。本発明の重合体は特に(C)及び(D)の形態の素子への適用性が高い。ここで、1は有機半導体層、2は基板、3はゲート電極、4はゲート絶縁層、5はソース電極、6はドレイン電極を示す。
該有機トランジスタにおいて、用いることが出来る基材(基板)は素子を作製できる十分な平坦性を確保できれば特に制限されず、例えば、ガラス、石英、酸化アルミニウム、ハイドープシリコン、酸化シリコン、二酸化タンタル、五酸化タンタル、インジウム錫酸化物等の無機材料基板;プラスチック;金、銅、クロム、チタン、アルミニウム等の金属;セラミックス;コート紙;表面コート不織布等が挙げられ、これらの材料からなる複合材料又はこれらの材料を多層化した材料であっても良い。また、表面張力を調整するため、これらの材料表面をコーティングすることも出来る。
基材として用いるプラスチックとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリメチルペンテン-1、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、フッ素化環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリ(ジイソプロピルフマレート)、ポリ(ジエチルフマレート)、ポリ(ジイソプロピルマレエート)、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミドエラストマー、スチレンブロック共重合体等が例示される。また、上記のプラスチックを2種以上用いて積層して基材として用いることができる。
本発明で用いることが出来るゲート電極、ソース電極、又はドレイン電極としては、金、銀、アルミニウム、銅、チタン、白金、クロム、ポリシリコン、シリサイド、インジウム・錫・オキサイド(ITO)、酸化錫等の導電性材料が例示される。また、これらの導電性材料を複数、積層して用いることもできる。
本発明の重合体の薄膜を必要に応じてUVで架橋した後、該膜に遮光マスクを用いて真空紫外(VUV)光を照射することにより、VUVを照射した部分の表面張力を上げることができる。このVUV処理により膜表面に異なる表面張力を有するパターンを形成することが出来る。VUV光の照射時間は用いる絶縁層に用いる重合体の構造、及び光源と絶縁層表面間の距離により異なるが、経済性の観点から、1分~8分が好ましく、更に好ましくは1分~5分である。
また、BGTC(ボトムゲート-トップコンタクト)型素子では前記の基材上または有機半導体層の上に電極を形成する。この場合、電極の形成方法としては特に制限はなく、蒸着、高周波スパッタリング、電子ビームスパッタリング等が挙げられ、前記導電性材料のナノ粒子を水又は有機溶剤に溶解させたインクを用いて、溶液スピンコート、ドロップキャスト、ディップコート、ドクターブレード、ダイコート、パッド印刷、ロールコーティング、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、凸版反転印刷等の方法を採用することも出来る。また、必要に応じて電極上にフルオロアルキルチオール、フルオロアリルチオール等を吸着させる処理を行っても良い。
本発明で用いることが出来る有機半導体には何ら制限はなく、N型及びP型の有機半導体の何れも使用することができ、N型とP型を組み合わせたバイポーラトランジスタとしても使用でき、例えば式(F-1)~(F-11)の化合物が例示される。
Figure 0007283035000024
Figure 0007283035000025
Figure 0007283035000026
Figure 0007283035000027
Figure 0007283035000028
Figure 0007283035000029
Figure 0007283035000030
Figure 0007283035000031
Figure 0007283035000032
Figure 0007283035000033
Figure 0007283035000034
本発明において、有機半導体層を形成する方法としては、有機半導体を有機溶剤に溶解させて塗布、印刷する方法が好適に用いられるが、有機半導体層の薄膜を形成出来る方法であれば何らの制限もない。有機半導体を有機溶剤に溶解させた溶液を印刷する際、その溶液濃度は有機半導体の構造及び用いる溶剤により異なるが、より均一な半導体層の形成及び層の厚みの低減の観点から、0.5~5重量%であることが好ましい。この際の有機溶剤としては有機半導体が製膜可能な一定の濃度で溶解する限り何ら制限はなく、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、デカリン、インダン、1-メチルナフタレン、2-エチルナフタレン、1,4-ジメチルナフタレン、ジメチルナフタレン異性体混合物、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、1,2,4-トリメチルベンゼン、メシチレン、イソプロピルベンゼン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、テトラリン、オクチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン、1,3-ジクロロベンゼン、1,4-ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、1,2-ジメトキシベンゼン、1,3-ジメトキシベンゼン、γ-ブチロラクトン、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコール、ベンジルアルコール、グリセリン、シクロヘキサノールアセテート、3-メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アニソール、シクロヘキサノン、メシチレン、3-メトキシブチルアセテート、シクロヘキサノールアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、1,6-ヘキサンジオールジアセテート、1,3-ブチレングリコールジアセテート、1,4-ブタンジオールジアセテート、エチルアセテート、フェニルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル-N-プロピルエーテル、テトラデカヒドロフェナントレン、1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロフェナントレン、デカヒドロ-2-ナフトール、1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフトール、α-テルピネオール、イソホロントリアセチンデカヒドロ-2-ナフトール、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、2,6-ジメチルアニソール、1,2-ジメチルアニソール、2,3-ジメチルアニソール、3,4-ジメチルアニソール、1-ベンゾチオフェン、3-メチルベンゾチオフェン、1,2-ジクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン、ジオキサン、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロピルケトン、アセトフェノン、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリドン、リモネン等が例示されるが、好ましい性状の結晶膜を得るためには有機半導体の溶解力が高く、沸点が100℃以上の溶剤が適しており、キシレン、イソプロピルベンゼン、アニソール、シクロヘキサノン、メシチレン、1,2-ジクロロベンゼン、3,4-ジメチルアニソール、ペンチルベンゼン、テトラリン、シクロヘキシルベンゼン、デカヒドロ-2-ナフトールが好ましい。また、前述の溶剤2種以上を適切な割合で混合した混合溶剤も用いることが出来る。
有機半導体層には必要に応じて各種有機・無機の高分子若しくはオリゴマー、又は有機・無機ナノ粒子を固体若しくは、ナノ粒子を水若しくは有機溶剤に分散させた分散液として添加でき、上記高分子誘電体層上に高分子溶液を塗布して保護膜を形成出来る。更に、必要に応じて本保護膜上に各種防湿コーティング、耐光性コーティング等を行うことが出来る。
本発明の電子デバイスとして、例えば、有機トランジスタを製造する際、該トランジスタの好ましい性能は以下の通りである。
本発明の有機トランジスタは、有機トランジスタ素子の実用性の観点から、移動度が0.20cm/Vs以上であることが好ましい。
本発明の有機トランジスタは、有機トランジスタ素子の実用性の観点から、閾値電圧が-10.0V以上で0Vより小さいことが好ましい。
本発明の有機トランジスタは、有機トランジスタ素子の実用性の観点から、漏洩電流密度が10-9A/cm以下であることが好ましい。
本発明によれば、溶剤に可溶で、常温かつ短時間で光架橋して溶剤に不溶化して撥液性を示す重合体を提供することができる。
;有機トランジスタの断面形状を示す図である。 ;参考例1で製造した単量体のH-NMRチャートを示す図である。 ;実施例1で製造した重合体のH-NMRチャートを示す図である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない
実施例において、スピンコート、膜厚測定、UV照射、耐溶剤性(残膜率)、H-NMR測定、接触角、及び表面張力、絶縁破壊強度、ディスペンサー印刷、隔壁の形成、有機トランジスタの評価については、以下に示す条件・装置で実施した。
<スピンコート>
ミカサ株式会社製MS―A100を用いた。
<膜厚測定>
ブルカー社製Dektak XT スタイラスプロファイラーを用いて測定した。
<UV照射>
(株)ジーエス・ユアサ コーポレーション製UV-System、CSN-40A-2を用い、UV強度4.0kW/cmの条件で、搬送速度を変えてUV照射時間を調整した。
<耐溶剤性(残膜率)>
洗浄、乾燥した30×30mmのガラス(コーニング社製Eagle XG)上に、スピンコータ―を用いて重合体の溶液を乾燥後の膜厚が500nmとなるようにスピンコート製膜し、十分に乾燥させた。この絶縁膜に100mJ/cmの紫外線を照射して重合体膜を光架橋した。この膜の厚みをブルカー社製Dektak XT スタイラスプロファイラーにより測定し、Tとした。次に、この光架橋した重合体膜がコーティングされたガラス板を重合体の良溶剤I~IIIに1分浸漬後、取り出してホットプレート用いて100℃で1分乾燥した後の膜厚を測定してTとした。これらの膜厚測定値を用いて、残膜率(R)を下記の式により算出した。
R=T/T×100(%)
ここで、溶剤としては1,3-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(溶剤I、東京化成製試薬)、トリス(ノナフルオロブチル)アミン(溶剤II、3Mジャパン製Fluorinert(商標)FC-43)、ジ-ノナフルオロブチル-ペンタフルオロエチルアミン(溶剤III、旭硝子製CT-Solvent(商標)―180)を用いた。
残膜率が高いほどUVによる重合体の架橋度が高く、耐溶剤性に優れることを示す。一方、残膜率Rが0の場合には重合体膜が完全に溶解し、耐溶剤性に劣ることを示す。
H-NMR測定>
JNM-ECZ400S FT-NMR(日本電子(株)製)を用いた。ここで、重合体をα,α, α,α’,α’,α’-ヘキサフルオロ-m-キシレン(HFMX)に溶解して調製した重合体溶液を内管にいれ、外管に重水素化クロロホルムを入れた2重管を用いて測定した。なお、NMRスペクトルに現れるδ7.68ppm、δ7.50ppm、及びδ7.28ppmの3つのピークはHFMXの芳香環の水素によるものである。
クロモン基の含有量XはH-NMRを用いて下記の式により算出した。
X=(4α―13)/(6+2α)
(ここで、α=I/Iであり、Iはδ3.0~δ1.0ppmのピーク積分値を、
はδ4.5~δ3.8ppmのピーク積分値を表す。)
<接触角、及び表面張力>
液体、及び基材の表面張力をそれぞれγL、及びγSとするとき、γL>γSの場合には液体は基材にはじかれ、接触角θは大きくなる(例えば、接触角θ≧60)。一方、γL<γSの場合には液体は基材上に濡れ広がり、接触角θは小さくなる(例えば、接触角θ<50)。
接触角は協和界面科学(株)製の接触角計ドロップマスターDM300を用いて測定した。なお、重合体の表面張力γは下記(1)~(3)の手順に従い求めた。
(1)ガラス上に重合体をスピンコートして成膜した重合体膜と水、及びジヨードメタンとの接触角θを測定した。
(2)得られた接触角θから下記の式を用いて重合体膜の表面張力の分散項(γ )、及び極性項(γ )を求めた。
Figure 0007283035000035
(ここで、θは接触角を、γ、γ 、及びγ は測定溶剤の表面張力、表面張力の分散項、及び、表面張力の極性項を、γ、γ 、及びγ は重合体膜の表面張力、表面張力の分散項、及び、表面張力の極性項を表す。)
(3)γ 、及びγ から下記の式によって重合体膜の表面張力γを求めた。
Figure 0007283035000036
<絶縁破壊強度>
洗浄、乾燥した30×30mmのガラス(コーニング社製Eagle XG)に銀を真空蒸着し、厚み30nmの電極を形成した。その後、電極を形成した基材上に重合体(絶縁体)を製膜し、該重合体膜上に金電極を真空蒸着してMIM(Metal Insulator Metal)コンデンサを作製し、上記の銀-金電極間に電圧をかけて、絶縁破壊により電流が誘電体層内部を流れ始める電圧を測定し、該重合体膜の厚みで割った値を絶縁破壊強度とした。
<ディスペンサー印刷>
武蔵エンジニアリング(株)製IMAGE MASTER 350PC SMARTを用いた。
<隔壁の形成>
10cm×10cmの石英ガラスに、一辺が10ミクロンの正方形を縦に10個、横に10個配列した形状をクロムでパターニングしたマスク(隔壁形成用マスク)を用いた。基材上に印刷した厚み100nmの重合体膜上にマスクを配置し、100mJ/cmの紫外線を照射した後、未架橋部分を重合体の良溶剤で洗浄除去することにより、膜上に50×50μmサイズの穴が100個空いた形状の隔壁を形成した。
<有機トランジスタの評価>
有機電界効果トランジスタの一形態であるトップゲート・ボトムコンタクト(TGBC)型素子を作製し、ケースレイ社製半導体パラメータアナライザーSCS4200を用い、ソース・ドレイン間電圧をマイナス60ボルトとして、ゲート電圧を変化させることにより、移動度、漏洩電流、オン電流/オフ電流比、ソース・ドレイン間電流のヒステリシス、閾値電圧を評価した。
(参考例1)単量体:6-(クロモン-7-オキシ)ヘキサメチルメタクリレート(6CHMA)の合成
7-(6-ヒドロキシヘキサノイル)-4H-クロモン-1-オン(HHC)はジャーナル・オブ・メディカル・ケミストリー誌、2014年、57巻22号、9343頁記載の方法により合成した。100MLのフラスコにHHC3.0g、ピリジン1.4g、4-ジメチルアミノピリジン0.14g、脱水テトラヒドロフラン(THF)24gを仕込み、室温で撹拌して均一溶液を得た。この溶液を氷冷により冷却した後、塩化メタクリロイル1.8gをゆっくりと添加した。その後、撹拌下で3時間反応を行い、微量のジブチルヒドロキシトルエン(BHT)を添加した後、50℃、減圧下で溶剤等の揮発分を全て留去した。得られた固形物に塩化メチレン50mL、及び水200mLを添加して固形物を溶解させた。次に、得られた溶液を分液ロートに移して、35%塩酸5mLを加えて塩化メチレン層(油層)を洗浄した後、油層を分離した。この油層を飽和炭酸カルシウム水溶液で3回、飽和食塩水で2回洗浄し、相分離濾紙で濾過して油層のみを分離した。この油層に微量のBHTを加え、エバポレータで濃縮して赤橙色の液体から、真空ポンプにより揮発分を除去することにより3.0gの6CHMA(橙色結晶)を得た。得られた6CHMAのH-NMRを図2に示す。
Figure 0007283035000037
H-NMR(400MHz、CDCl):δ8.10(d,-CH=CH-,1H),δ7.78(d,芳香族,1H),δ6.96(dd, 芳香族,1H),δ6.82(s,芳香族,1H),δ6.28(d,-CH=CH- ,1H),δ6.10(s,>C=CH-,1H),δ5.56(s,>C=CH-,1H),δ4.17(t,-CHOC(O)-,2H),δ4.04(t,―OCH―,2H),δ1.95(s,-CH,3H),δ1.87~1.47(m,-(CH-,8H)
(実施例1)重合体1
窒素ボックス内で、20MLのシュレンク管に磁気撹拌子を入れ、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)7.1mg、禁止剤を除去した単量体(6CHMA0.27g、及び1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート(HFDMA)1.73g)、トルエン4.3g、α,α, α,α’,α’,α’-ヘキサフルオロ-m-キシレン(HFMX)7gを仕込んだ後、脱気(液体窒素による凍結、脱気、加温による融解)を4回行った。撹拌下、窒素で加圧した状態で加熱し、60℃で6時間重合した後、シュレンク管内に重合禁止剤(BHT)の溶液を適量加えて、1分間撹拌した後、室温まで冷却した。得られた反応溶液を500MLのメタノール溶液に注いで、重合体を沈殿させ、50℃で真空乾燥して0.7gの重合体1を得た。得られた重合体1はHFDMA単位を79モル%、6CHMA単位を21モル%含んでいた。得られた重合体1のH-NMRチャートを図3に示す。
Figure 0007283035000038
H-NMR(400MHz、CDCl):δ8.02(s,-CH=CH-),δ7.89(s,芳香族),δ6.84(brs,芳香族),δ6.67(brs,芳香族),δ6.09(brs,-CH=CH-),δ4.30(brs,-OCH-),δ3.97(brs,-OCH-),δ2.48(brs,-CHCF-),δ2.14~1.12(brm, -CH-),δ1.55(s,-CH
重合体1を溶剤Iに溶解させてガラス板上にスピンコート成膜し、更にUV架橋した重合体膜の耐溶剤性、接触角、及び表面張力を測定した。重合体1は溶剤Iに溶解し、室温、UV照射量100mJ/cmで耐溶剤性に優れた重合体膜を形成した。また、水、及びテトラリンに対して優れた撥液性を示した。また、溶剤I~IIIに対しては接触角が小さく、濡れ性に優れているが、溶解はせず耐溶剤性に優れていた。
Figure 0007283035000039
<有機トランジスタ素子の作成及び評価>
洗浄、乾燥した30×30mmのガラス(基材)(コーニング社製Eagle XG)に、パリレン-C(日本パリレン合同会社製)をSCSラボコータ2(日本パリレン合同会社製(型式PDS2010))を用いて真空蒸着法により製膜し、膜厚300nmの絶縁層1を形成した(基板1)。この基板(1)上に金を真空蒸着して厚み50nm、チャンネル長50μm、電極幅50μmのソース電極、及びドレイン電極を形成した。その後、ペンタフルオロベンゼンチオール30mmolのイソプロパノール溶液に5分間浸漬し、イソプロパノールで洗浄後、ブロー乾燥した(基板2)。
次に、基板2上に、重合体1のHFMX溶液(2wt%)を500rpm×5秒、1000rpm×20秒の条件でスピンコートし厚み100nmの重合体膜を形成した。隔壁形成用マスクを介して、この重合体膜に100mJ/cmの紫外線を照射して架橋し、HFMXで洗浄して未架橋部分を除去することにより隔壁を形成した(基板3)。
その後、基板3上に、有機半導体(ジ-n-ヘキシルジチエノベンゾジチオフェン)の0.8wt%トルエン溶液60nLをディスペンサにより印刷し、50℃で1時間ベークした(基板4)。更に、基板4の上面に重合体1のHFMX溶液(5wt%)を500rpm×5秒、1000rpm×20秒の条件でスピンコートし厚み300nmの絶縁層を形成した(基板5)。この上部にアルミニウムを真空蒸着し、厚み50nmのゲート電極を形成し、有機トランジスタ素子を得た。
重合体1を用いて形成した隔壁上へ同一の重合体1を積層した後の隔壁形状とその厚みには変化がなく積層性に優れていた。絶縁破壊強度も高く、有機トランジスタとして安定に動作することを確認した。評価結果を表2に示す。
Figure 0007283035000040
(実施例2)重合体2
窒素ボックス内で、20MLのシュレンク管に磁気撹拌子を入れ、AIBN6.6mg、禁止剤を除去した単量体(6CHMA0.24g、及び1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート(HFDMA)1.76g)、トルエン3.0g、α,α,α,α’,α’,α’-ヘキサフルオロ-m-キシレン(HFMX)4.9gを仕込んだ後、脱気(液体窒素による凍結、脱気、加温による融解)を4回行った。撹拌下、窒素で加圧した状態で加熱し、60℃で6時間重合した後、シュレンク管内に重合禁止剤ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の溶液を適量加えて、1分間撹拌した後、室温まで冷却した。得られた反応溶液を500MLのメタノール溶液に注いで、重合体を沈殿させ、濾過、メタノール洗浄を行った後、50℃で真空乾燥して0.7gの重合体2を得た。得られた重合体2はHFDMA単位を82モル%、6CHMA単位を18モル%含んでいた。
Figure 0007283035000041
H-NMR(400MHz、CDCl):δ8.02(s,-CH=CH-),δ7.89(s,芳香族),δ6.84(brs,芳香族),δ6.67(brs,芳香族),δ6.09(brs,-CH=CH-),δ4.30(brs,-OCH-),δ3.97(brs,-OCH-),δ2.48(brs,-CHCF-),δ2.14~1.12(brm, -CH-),δ1.55(s,-CH
重合体1を重合体2に変えた以外は実施例1と同様の手法で重合体膜の耐溶剤性、接触角、及び表面張力を測定した。評価結果を表1に合わせて示す。重合体2は溶剤への溶解性、室温でのUV架橋性、撥液性、及び隔壁上へのフッ素系樹脂の積層性に優れることを確認した。また、有機トランジスタとして安定に動作した。評価結果を表2に合わせて示す。
(実施例3)重合体3
窒素ボックス内で、20MLのシュレンク管に磁気撹拌子を入れ、AIBN6.8mg、禁止剤を除去した単量体(6CHMA0.34g、及び1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート(HFDMA)1.66g)、トルエン3.0g、α,α,α,α’,α’,α’-ヘキサフルオロ-m-キシレン(HFMX)4.9gを仕込んだ後、脱気(液体窒素による凍結、脱気、加温による融解)を4回行った。撹拌下、窒素で加圧した状態で加熱し、60℃で6時間重合した後、シュレンク管内に重合禁止剤(BHT)の溶液を適量加えて、1分間撹拌した後、室温まで冷却した。得られた反応溶液を500MLのメタノール溶液に注いで、重合体を沈殿させ、50℃で真空乾燥して0.9gの重合体3を得た。得られた重合体3はHFDMA単位を75モル%、6CHMA単位を25モル%含んでいた。
Figure 0007283035000042
H-NMR(400MHz、CDCl):δ8.02(s,-CH=CH-),δ7.89(s,芳香族),δ6.84(brs,芳香族),δ6.67(brs,芳香族),δ6.09(brs,-CH=CH-),δ4.30(brs,-OCH-),δ3.97(brs,-OCH-),δ2.48(brs,-CHCF-),δ2.14~1.12(brm, -CH-),δ1.55(s,-CH
重合体1を重合体3に変えた以外は実施例1と同様の手法で重合体膜の耐溶剤性、接触角、及び表面張力を測定した。評価結果を表1に合わせて示す。重合体3は溶剤への溶解性、室温でのUV架橋性、撥液性、及び隔壁上へのフッ素系樹脂の積層性に優れることを確認した。また、有機トランジスタとして安定に動作した。評価結果を表2に合わせて示す。
(比較例1)
窒素ボックス内で、20MLのシュレンク管に磁気撹拌子を入れ、AIBN6.2mg、禁止剤を除去した1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート(HFDMA)2.0g)、トルエン3.0g、α,α,α,α’,α’,α’-ヘキサフルオロ-m-キシレン(HFMX)4.9gを仕込んだ後、脱気(液体窒素による凍結、脱気、加温による融解)を4回行った。撹拌下、窒素で加圧した状態で加熱し、60℃で6時間重合した後、シュレンク管内に重合禁止剤(BHT)の溶液を適量加えて、1分間撹拌した後、室温まで冷却した。得られた反応溶液を500MLのメタノール溶液に注いで、重合体を沈殿させ、50℃で真空乾燥して0.5gの重合体4を得た。
Figure 0007283035000043
H-NMR(400MHz、CDCl):δ3.97(brs,-OCH-),δ2.48(brs,-CHCF-),δ2.14~1.12(brm, -CH-),δ1.55(s,-CH
重合体1を重合体4に変えた以外は実施例1と同様の手法で重合体膜の耐溶剤性、接触角、及び表面張力を測定した。評価結果を表1に合わせて示す。重合体4は溶剤への溶解性、撥液性には優れるが、室温でUV架橋せず、耐溶剤性がないため、隔壁上へのフッ素系樹脂の積層により、隔壁が溶解するため、積層が難しいことが確認された。有機トランジスタは移動度が低く、素子間の移動度にバラつきがあった。評価結果を表2に合わせて示す。
(比較例2)
重合体1をサイトップ(AGC旭硝子(株)製)に変え、溶剤Iを溶剤IIに変えた以外は実施例1と同様の手法で重合体膜の耐溶剤性、接触角、及び表面張力を測定した。評価結果を表1に合わせて示す。サイトップは溶剤への溶解性、撥液性には優れるが、室温でUV架橋せず、耐溶剤性がないため、隔壁上へのフッ素系樹脂の積層により、隔壁が溶解するため、積層が難しいことが確認された。
Figure 0007283035000044
(比較例3)
重合体1をテフロン(登録商標)-AF(三井・デュポンフロロケミカル(株)製)に変え、溶剤Iを溶剤IIIに変えた以外は実施例1と同様の手法で重合体膜の耐溶剤性、接触角、及び表面張力を測定した。評価結果を表1に合わせて示す。テフロン(登録商標)-AFは溶剤への溶解性、撥液性には優れるが、室温でUV架橋せず、耐溶剤性がないため、隔壁上へのフッ素系樹脂の積層により、隔壁が溶解するため、積層が難しいことが確認された。有機トランジスタは移動度が低く、素子間の移動度にバラつきがあった。評価結果を表2に合わせて示す。
Figure 0007283035000045
プリンテッドエレクトロニクス技術により製造出来る高品質の電子デバイスの製造に用いられる撥液性樹脂を提供できる。
(A):ボトムゲート-トップコンタクト型有機トランジスタ
(B):ボトムゲート-ボトムコンタクト型有機トランジスタ
(C):トップゲート-トップコンタクト型有機トランジスタ
(D):トップゲート-ボトムコンタクト型有機トランジスタ
1:有機半導体層
2:基板
3:ゲート電極
4:ゲート絶縁層
5:ソース電極
6:ドレイン電極

Claims (4)

  1. 化学式(1)及び化学式(2)で表される反復単位を含む重合体。
    Figure 0007283035000046
    (式(1)中、Rは水素またはC1~C6のアルキル基を、Yは-O-または-NH-を、Zは-O-、-S-、-C(O)-、または-NH-を、Lは炭素数1から14のアルキレン基、アルキレンアリーレン基、またはアリーレン基を、nは1を、m、及びjはそれぞれ独立して0または1を、A、R及びRはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1~C18のアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオエーテル基、アルキルアミノ基、アルキルケトン基、アルキルエステル基、アルキルアミド基、カルボキシアルキル基、フルオロアルキル基、フルオロアルキルエーテル基、フルオロアルキルカルボニル基、フルオロアルキルエステル基、フルオロチオエーテル基、シクロアルキル基、またはシクロヘテロアルキル基を、Xはそれぞれ独立してOまたはSを表す。)
    Figure 0007283035000047
    (式(2)中、Rは水素またはC1~C6のアルキル基を、Eは-O-、または-NH-を、kは1を、Rは炭素数1~18のフルオロアルキル基を表す。)
  2. 請求項1に記載の重合体及び/又はその架橋物を含むことを特徴とする絶縁膜。
  3. 請求項1に記載の重合体及び/又はその架橋物を含むことを特徴とする撥液膜。
  4. 請求項2に記載の絶縁膜及び/又は請求項3に記載の撥液膜を含むことを特徴とする電子デバイス。
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