JP7280772B2 - 表面性状測定装置のパラメータ校正方法 - Google Patents
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Description
第1に、従来の一括校正法では、半球部の測定データを代入した評価式を収束させることによってパラメータHの値を求めるが、当該評価式を収束させるためには、半球部をある程度広い範囲で測定した測定データを準備することが必要である。しかし、半球部の測定範囲が広くなるとアームが当該半球部に干渉し易くなり、校正のための十分な測定データを準備することが難しい。
第2に、従来の一括校正法では、パラメータLの校正を行うことができず、パラメータLを公称値に固定したまま使用している。このため、表面性状測定装置を製造する際、パラメータLの公称値を値付けするための煩雑な作業が必要になり、製造コストが増加する。また、パラメータLを公称値に固定することで補正精度が低下してしまう。
また、本発明では、パラメータHを校正するために、規定面を走査して得られる測定データを利用するが、従来技術においてパラメータHを校正するための測定範囲ほど広い測定範囲を必要としない。このため、規定面が球面の一部形状を有する場合であっても、アームが規定面に干渉することなく、パラメータHを校正するための十分な測定データを得ることができる。
また、本発明では、従来技術では実施できなかったパラメータLの校正を実施することができる。このため、表面性状測定装置を製造する際、パラメータLの公称値を値付けする必要がなく、製造コストを削減することができる。また、パラメータLを固定せずに適宜校正することで、補正精度を向上させることができる。
よって、本発明本実施形態のパラメータ校正方法によれば、パラメータL,Hの少なくとも一方を容易に校正することができる。
この本発明では、2次元校正用グラフにおいて補正済データが示すパターン形状が、パラメータL,Hの影響を受けるため、当該パターン形状に基づいて、パラメータL,Hの増減方向や調整量など判断できる。このような方法によれば、パラメータL,Hを無作為に調整する場合に比べて、パラメータL,Hの調整にかかる時間を短縮することができる。
このような本発明によれば、2次元グラフにおいて補正済データが示すパターン形状は、パラメータL,Hが正常範囲にある場合に平坦な直線状になる。このため、当該パターン形状を確認しながらパラメータL,Hを調整することで、パラメータL,Hを正常値に合わせることが容易になる。
本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、本実施形態の表面性状測定装置1は、被測定物の表面を倣い走査することで被測定物の表面性状を測定するものであり、被測定物がセットされる装置本体10および装置本体10を制御する制御部40などを備えている。なお、図1には、被測定物の例であるワークWを示している。
本実施形態の装置本体10は、従来と略同様の構成を有している。以下、図1および図2を参照して、装置本体10の構成について簡単に説明する。なお、本実施形態では、装置本体10の上下方向をZ軸方向(第1方向)とし、Z軸に直交する一方向をX軸方向(第2方向)とし、Z軸方向およびX軸方向にそれぞれ直交する方向をY軸方向とする。
Z軸駆動機構33およびX軸駆動機構34は、それぞれ、送りねじ機構などのアクチュエータによって構成される。また、X軸駆動機構34は、X軸方向における検出ユニット20の移動量を検出するための移動量検出器341を有している。移動量検出器341は、例えば、光電式、静電容量式または磁気式のエンコーダなどである。
スタイラス26は、アーム24の先端部241から下側に突出しており、当該スタイラス26の先端に設けられて被測定物に接触する測定子261を有している。測定子261は、例えば極小の球形状を有している。
変位量検出器27は、例えばエンコーダであり、アーム24の基端部242(先端部241の反対側の部位)と一体に移動する電極271と、当該電極のZ軸方向の変位を検出するスケール272とを有する。
図3を参照して制御部40について説明する。制御部40は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータにより構成されており、メモリ等により構成される記憶部41と、CPU(Central Processing Unit)等により構成された演算部42と、演算部42により処理された情報を表示部50に表示させる表示制御部43と、操作部60からの入力情報を受け付ける入力受付部44と、を備えている。また、演算部42は、記憶部41に記憶されたプログラムを読み込み実行することで、移動制御部421、測定部422、補正部423および校正部424として機能する。
測定部422は、移動量検出器341および変位量検出器27からそれぞれ入力される検出信号に基づいて、X軸方向に所定ピッチの測定データ(Xm,Zm)を取得する。
補正部423は、記憶部41に記憶された各種パラメータに基づいて、測定データの補正を行う。なお、以下では、補正された測定データを補正済データと称する場合がある。
校正部424は、記憶部41に記憶されたパラメータの校正処理を行う。
なお、制御部40には、表示部50および操作部60などが接続されている。表示部50は、任意の形態のディスプレイであり、操作部60は、例えばキーボードやジョイスティックなどである。
図4に示すように、本実施形態における測定データ(Xm,Zm)には、スタイラス26の円弧運動に起因する誤差が含まれる。このため、補正部423は、所定のパラメータを用いて、スタイラス26の円弧運動に起因する測定誤差を取り除くための演算処理を行う。これにより、補正済データ(Xr,Zr)が算出される。
測定データの補正方法は、例えば特開2004-286457号公報に開示される方法を参照可能である。
具体的には、補正後の測定データ(Xr,Zr)は、測定データ(Xm,Zm)およびパラメータL,H,gに基づいて、以下の数式1により算出される。
なお、図5では、回転軸23を通るアーム24の中心軸線を基線Aとし、基線AがX軸方向に平行に配置されている場合において測定子261を通りZ軸方向に平行である線(スタイラス26の中心軸線)を基線Bとしている。また、基線Aと基線Bとの交点を基点Pとしている。
このような図5において、パラメータLは、アーム24の長さに対応する値であり、アーム24を支持する回転軸23の中心軸Cから基点Pまでの距離として規定される。パラメータHは、スタイラス26の長さに対応する値であり、基点Pから測定子261の中心までの距離として規定される。
本実施形態では、図6に示すように、従来の一括校正法で使用される校正具100を測定することによって、各パラメータL,H,gの校正を行う。この校正具100は、基台部101と、基台部101に対して既知の高さhを有する段差部102と、半球部103と、半球部103よりも小径の球体部104とを有する。
ここで、半球部103は、球面の一部形状に相当し、かつ、Z軸方向およびX軸方向の各方向に変化する規定面に相当する球面103Aを有している。
なお、本実施形態では説明を省略しているが、球体部104の測定データに基づいて測定子261の半径(パラメータr)を校正してもよい。
本実施形態のパラメータL,H,gの校正方法について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。
なお、記憶部41には、パラメータL,H,gについて、初期値(例えば設計値)または前回校正による校正値が記憶されているものとする。
まず、移動制御部421は、スタイラス26が段差部102および基台部101の各上面ならびに半球部103の球面103Aを、X軸方向に順に走査するようにX軸駆動機構34を制御する。測定部422は、変位量検出器27および移動量検出器341から入力される各信号に基づいて、走査中の測定子261の座標(Xm,Zm)をX軸方向に所定のピッチで取得する。これにより、測定データが取得される(ステップS1)。
なお、半球部103の測定範囲は、半球部103の頂点に対してX軸方向の一方側の範囲(例えば中心角45°の範囲)であることが好ましい。
具体的には、段差部102の上面を測定したときのZ座標Zrと基台部101の上面を測定したときのZ座標Zrとの差を算出し、当該差が段差部102の高さhに等しくなるパラメータgを算出し、記憶部41に記憶されたパラメータgの値を算出された値に更新する。
ここで、所定値t1は、予め設定された任意の値であり、例えば、後述する第1校正用グラフにおける補正済データのパターン形状が正常範囲になる場合の上限値に設定される。
このステップS7において、表示制御部43は、校正部424により作成された第1校正用グラフを表示部50に表示させる。
ここで、第1校正用グラフにおいて補正済データが示すパターン形状は、パラメータL,Hの影響を受ける。当該パターン形状とパラメータL,Hの関係を図9および図10に示す。図9は、パラメータL,Hの値が適正範囲か否かによって場合分けした第1校正用グラフを示しており、図10では、図9のうちの一部の第1校正用グラフについて、縦軸のレンジを拡大して示している。
本実施形態では、測定範囲のうち半球部103の頂点からより離れた領域(図10中の符号Dで示す領域)において、当該パターン形状は、パラメータLの値が正常範囲よりも大きい場合に右肩下がりになり、パラメータLの値が正常範囲よりも小さい場合に右肩上がりになる。
例えば、ユーザは、パターン形状が平坦ではなく(ステップS8;NO)、正S字状であると判断した場合(ステップS9;YES)、操作部60を介してパラメータHを増加方向に調整する(ステップS10)。
また、ユーザは、パターン形状が平坦ではなく(ステップS8;NO)、逆S字状であると判断した場合(ステップS9;NO)、操作部60を介してパラメータHを減少方向に調整する(ステップS11)。
そして、ユーザは、測定範囲の所定領域において補正済データが示すパターン形状が右肩下がりであると判断した場合(ステップS13;YES)、操作部60を介してパラメータLを減少方向に調整する。一方、当該パターン形状が右肩上がりであると判断した場合(ステップS13;NO)、操作部60を介してパラメータLを増加方向に調整する。
校正部424は、上述のステップS10,S11,S14,S15のいずれか実施された場合、記憶部41のパラメータLまたはパラメータHを調整後の値に更新する。以上によりステップS6が終了する。
すなわち、本実施形態の校正方法では、真円度が所定値t1以下になるまで、ステップS2~S6を繰り返し実施する。
本実施形態のパラメータ校正方法は、半球部103の球面103A(規定面)を走査し、測定データを取得する測定工程(ステップS1)と、パラメータL,Hに基づいて測定データを補正することにより補正済データを取得する補正工程(ステップS4)と、補正済データの真円度を算出し、当該真円度が所定値t1以下であるか否かを判定する判定工程(ステップS5)と、真円度が所定値t1より大きいと判定された場合、パラメータL,Hの少なくとも一方を増減させる調整工程(ステップS6)と、を含み、補正工程、判定工程および調整工程を、真円度が所定値t1以下であると判定されるまで繰り返し実施する。
また、本実施形態では、従来技術と同様に、半球部103の球面103Aを走査して得られる測定データを利用するが、従来技術においてパラメータHを校正するための測定範囲ほど広い測定範囲を必要としない。このため、アーム24が半球部103に干渉することなく、パラメータHを校正するための十分な測定データを得ることができる。
また、本実施形態では、従来技術では実施できなかったパラメータLの校正を実施することができる。このため、表面性状測定装置1を製造する際、パラメータLの公称値を値付けする必要がなく、製造コストを削減することができる。また、パラメータLを固定せずに適宜校正することで、補正精度を向上させることができる。
なお、パラメータgについては、従来と同様の校正具100を利用することで、従来技術と同様に校正することができる。
よって、本実施形態のパラメータ校正方法によれば、従来の一括校正法の利点を損なわずに、パラメータL,Hを容易に校正することができる。
この本実施形態では、第1校正用グラフにおいて補正済データが示すパターン形状が、パラメータL,Hの影響を受けるため、当該パターン形状に基づいて、パラメータL,Hの増減方向や調整量などを判断できる。このような方法によれば、パラメータL,Hを無作為に調整する場合に比べて、パラメータL,Hの調整にかかる時間を短縮することができる。
このような方法によれば、第1校正用グラフにおいて補正済データが示すパターン形状は、パラメータL,Hが正常範囲にある場合に平坦な直線状になる。このため、当該パターン形状を確認しながらパラメータL,Hを調整することで、パラメータL,Hを正常値に合わせることが容易になる。
なお、本実施形態では、補正済データのθ値およびr値は、補正済データに対して最小自乗的に円を当てはめたときの残差として算出される。このため、球面103Aの半径などは未知であってもよい。
本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、使用する校正具およびパラメータL,Hの校正方法が異なること以外、第1実施形態と略同様である。
第2実施形態の校正具は、第1実施形態の校正具100の構成(基台部101、段差部102、半球部103)に加えて、図11に示すようなプリズム部105を有している。
このプリズム部105は、互いに角度を挟んで配置された第1面105Aおよび第2面105Bを有している。第2実施形態では、第1面105Aおよび第2面105Bが、それぞれ、本発明の規定面に相当する。具体的には、第1面105Aおよび第2面105Bは、それぞれ、Z軸方向およびX軸方向の各方向に変化する平面形状を有している。なお、第1面105Aおよび第2面105Bは、Z軸方向およびY軸方向に平行な仮想面に対して対称関係を有する。
第2実施形態のパラメータg,L,Hの校正方法について、図12に示すフローチャートを参照して説明する。
なお、記憶部41には、パラメータg,L,Hについて、初期値(例えば設計値)または前回校正による校正値が記憶されているものとする。
まず、移動制御部421は、スタイラス26が校正具100(段差部102、基台部101、半球部103および球体部104)ならびにプリズム部105をそれぞれX軸方向に走査するようにX軸駆動機構34を制御する。測定部422は、変位量検出器27および移動量検出器341から入力される各信号に基づいて、走査中の測定子261の座標(Xm,Zm)をX軸方向に所定のピッチで取得する。これにより、校正具100の測定データおよびプリズム部105の測定データが取得される(ステップS21,S22)。
なお、ステップS22において、プリズム部105は、図11に示すように、第1面105Aおよび第2面105Bをそれぞれ走査される。
ここで、パラメータH,rを校正する方法は、第1実施形態とは異なり、従来技術と同様の方法を採用する。具体的な方法については、例えば特開2004-286457を参照できる。パラメータH,rは、校正後の値に更新される。
ここで、真直度は、プリズム部105のうち、第1面105Aの補正済データに基づいて算出されてもよいし、第2面105Bの補正済データに基づいて算出されてもよい。あるいは、第1面105Aに対応する真直度と第2面105Bに対応する真直度との平均値を算出し、この平均値を所定値t2と比較してもよい。
所定値t2は、予め設定された任意の値であり、例えば、後述する第2校正用グラフにおける補正済データのパターン形状が正常範囲になる場合の上限値に設定される。
まず、校正部424は、プリズム部105の第1面105Aおよび第2面105Bの補正済データを所定の2次元グラフ(以下、第2校正用グラフ)にプロットする。ここで、第2校正用グラフの横軸は、補正済データのXr値に対応し、第2校正用グラフの縦軸は、補正済データのZr値に対応する。また、表示制御部43は、校正部424により作成された第2校正用グラフを表示部50に表示させる。
ここで、第2校正用グラフにおいて補正済データが示すパターン形状は、パラメータLの影響を受ける。第1面105Aおよび第2面105Bに対するパターン形状の関係を図13および図14に示す。
パラメータLが正常範囲よりも小さい場合、図13に示すように膨らんだパターン形状Sとなる。一方、パラメータLが正常範囲よりも大きい場合、図14に示すように、図13に示す場合とは逆方向に膨らんだパターン形状Sとなる。
なお、いずれの場合も、第1面105Aに対応するパターン形状と、第2面105Bに対応するパターン形状とは、同じ側に向かって膨らみを有する。
例えば、ユーザは、パターン形状が図13に示すような膨らみを有すると判断した場合、パラメータLを増加方向に調整する。一方、ユーザは、パターン形状が図14に示すような膨らみを有すると判断した場合、パラメータLを減少方向に調整する。
パラメータLの調整幅は、予め定められた所定値であってもよい。また、校正処理のフローチャートを繰り返す際中、パターン形状の膨らむ方向が入れ替わってしまった場合には、調整幅を減少させてもよい。あるいは、パターン形状の膨らみが大きい場合には調整幅を大きくし、当該パターン形状の膨らみが小さい場合には調整幅を小さくしてもよい。
真直度が所定値t2以下である場合(ステップS28;Yesの場合)、校正部424は、パラメータLの値は正常範囲内であると判断する。すなわち、パラメータLが校正されたと判断し、フローを終了する。
第2実施形態のパラメータ校正方法では、プリズム部105の第1面105Aおよび第2面105Bを走査することにより測定データを取得する測定工程(ステップS22)と、パラメータL,Hに基づいて測定データを補正することにより補正済データを取得する補正工程(ステップS27)と、補正済データの真直度を算出し、当該真直度が所定値t2以下であるか否かを判定する判定ステップ(ステップS28)と、真直度が所定値t2より大きいと判定された場合、パラメータLを増加または減少させる調整工程(ステップS29)と、を含み、補正工程、判定工程および調整工程は、真直度が所定値t2以下であると判定されるまで繰り返し実施される。
また、第2実施形態では、第1実施形態と同様、従来技術では実施できなかったパラメータLの校正を実施することができる。このため、表面性状測定装置1を製造する際、パラメータLの公称値を値付けする必要がなく、製造コストを削減することができる。また、パラメータLを固定せずに適宜校正することで、補正精度を向上させることができる。
なお、パラメータH,gについては、従来と同様の校正具100を利用することで、従来技術と同様に校正することができる。
よって、第2実施形態のパラメータ校正方法によれば、従来の一括校正法の利点を損なわずに、パラメータLを容易に校正することができる。
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
なお、上下測定タイプの表面性状測定装置では、一般に、上向スタイラスおよび下向スタイラスの各寸法が短いため、前記第1実施形態による効果がより発揮される。
また、前記実施形態では、パラメータL,Hの両方を校正しているが、いずれか一方が正常範囲である場合には、他方を校正するものであればよい。
また、前記第1実施形態では、第1校正用グラフの横軸および縦軸は、極座標で表される補正済データのθ値およびr値にそれぞれ対応するが、直交座標であらわされるXr値およびZr値を対応させてもよい。
Claims (2)
- 被測定物に接触するスタイラスと、
前記スタイラスが設けられ、回転軸により回動自在に支持されたアームと、
前記アームの回動に伴う前記スタイラスの第1方向の変位量を検出する変位量検出器と、
前記スタイラスが前記第1方向に直交する第2方向に前記被測定物を走査するように、前記スタイラスを前記被測定物に対して相対移動させる相対移動機構と、
前記被測定物に対する前記スタイラスの相対移動量を検出する移動量検出器と、
前記変位量および前記相対移動量に基づいた測定データを取得する測定部と、を備える表面性状測定装置を用いて、前記アームの長さに対応するパラメータLおよび前記スタイラスの長さに対応するパラメータHの少なくとも一方を校正するパラメータ校正方法であって、
前記第1方向および前記第2方向の各方向に変化する球面の一部形状を有する規定面を走査することにより前記測定データを取得する測定工程と、
前記パラメータLおよび前記パラメータHに基づいて前記測定データを補正することにより補正済データを取得する補正工程と、
前記補正済データの真円度を算出し、算出された前記真円度が所定値以下であるか否かを判定する判定工程と、
前記真円度が所定値より大きいと判定された場合、前記パラメータLおよび前記パラメータHの少なくとも一方を増加または減少させる調整工程と、
前記補正済データを2次元グラフにプロットするプロット工程と、を含み、
前記補正工程、前記判定工程および前記調整工程を、前記判定工程において前記真円度が所定値以下であると判定されるまで繰り返し実施し、
前記2次元グラフの縦軸および横軸は、極座標で表される前記補正済データの各値に対応し、
前記調整工程は、前記2次元グラフにおいて前記補正済データが示すパターン形状に基づいて、前記パラメータLおよび前記パラメータHの少なくとも一方を増加または減少させる
ことを特徴とする表面性状測定装置のパラメータ校正方法。 - 被測定物に接触するスタイラスと、
前記スタイラスが設けられ、回転軸により回動自在に支持されたアームと、
前記アームの回動に伴う前記スタイラスの第1方向の変位量を検出する変位量検出器と、
前記スタイラスが前記第1方向に直交する第2方向に前記被測定物を走査するように、前記スタイラスを前記被測定物に対して相対移動させる相対移動機構と、
前記被測定物に対する前記スタイラスの相対移動量を検出する移動量検出器と、
前記変位量および前記相対移動量に基づいた測定データを取得する測定部と、を備える表面性状測定装置を用いて、前記アームの長さに対応するパラメータLを校正するパラメータ校正方法であって、
前記第1方向および前記第2方向の各方向に変化する平面形状を有する規定面を走査することにより前記測定データを取得する測定工程と、
前記パラメータLに基づいて前記測定データを補正することにより補正済データを取得する補正工程と、
前記補正済データの真直度を算出し、算出された前記真直度が所定値以下であるか否かを判定する判定工程と、
前記真直度が所定値より大きいと判定された場合、前記パラメータLを増加または減少させる調整工程と、
前記補正済データを2次元グラフにプロットするプロット工程と、を含み、
前記補正工程、前記判定工程および前記調整工程を、前記判定工程において前記真直度が所定値以下であると判定されるまで繰り返し実施し、
前記調整工程は、前記2次元グラフにおいて前記補正済データが示すパターン形状に基づいて、前記パラメータLを増加または減少させる
ことを特徴とする表面性状測定装置のパラメータ校正方法。
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