JP5183884B2 - 補正方法、及び測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は補正方法及び測定装置、特にスタイラスの運動による測定誤差の補正機構の改良に関する。
従来より、ワークの形状を測定するため、形状測定機等の精密測定機器が用いられている。
このような精密測定機器は、スタイラスと、ピックアップ機構とを備える。
スタイラスの測定子でワーク上をX軸方向にトレースすると、スタイラスは、ワークの高さに追従して上下動する。ピックアップ機構は、スタイラスの上下動を検出し、ワーク上の点の座標値情報を得ている。
このようにして得られたワーク上の座標値情報から、ワークの形状等を求めている。
ところで、精密測定機器では、一般的な測定機器に比較し高精度な測定が要求される。
しかしながら、ピボット式スタイラスでは、スタイラスアームが支点を中心に円弧運動するので、測定結果に誤差が生じることがある。このため、これを、適切に低減することが非常に重要である。
このような要望に応えるため、従来は、ピボット式スタイラスで測定されたデータを、例えば特許文献1〜5等に記載の補正アルゴリズムで補正し、ピボット式スタイラスの円弧運動による測定誤差の影響の低減化を試みることが考えられる。
特許第2727067号公報 特許第3215325号公報 特表2003−500675号公報 特開平03−115902号公報 米国特許第5150314号明細書
しかしながら、前記従来方式にあっても、スタイラスで測定されたデータの補正精度に関しては、より一層の改善が望まれていた。また、従来は、これを解決することのできる適切な技術も存在しなかった。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的はスタイラスで測定されたデータを、より高精度に補正することのできる補正方法、及び測定装置を提供することにある。
本発明者らが、スタイラスで測定されたデータの補正について検討を重ねた結果、従来はXZ平面内でのピボット式スタイラスの円弧運動による測定誤差のみに着目していたが、スタイラスのYZ平面内での垂直降下誤差による測定誤差を補正することにより、従来方式に比較し極めて高精度な補正結果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、前記目的を達成するために、本発明にかかる補正方法は、ワークの対象面上をスタイラスの測定子で測定軸方向にトレースして得られたデータに含まれる測定誤差を補正する補正方法であって、該測定誤差は、前記ワークの対象面に追従して変位するスタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を対象とするものである。該垂直降下誤差は、高さ検出軸と移動軸とで規定される垂直誤差補正対象面における測定子位置の、高さ検出軸方向値に応じた移動軸方向へのずれを対象とするものである。そして、該補正方法は、校正測定工程と、補正パラメータ設定工程と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記校正測定工程は、前記スタイラスを運動させ、該スタイラスの高さ検出軸方向値に応じた移動軸方向値のずれ情報を含む校正測定データを得る。
また、前記補正パラメータ設定工程は、前記校正測定工程で得られた校正測定データに含まれるスタイラスのずれ情報に基づいて、該スタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値を求める。
なお、本発明にかかる補正方法においては、前記校正測定工程が、表面が精密に仕上げられた真球に近い基準球上を指定移動軸方向値にて前記スタイラスで測定軸方向にトレースすることにより、該スタイラスを運動させている。また、該校正測定工程が、該基準球上の複数の異なる移動軸方向値において、それぞれ少なくとも頂点を含む断面形状情報を得ることにより、前記校正測定データを得ている。前記補正パラメータ設定工程は、前記校正測定データと前記基準球の有する基準情報とを比較することにより、前記垂直誤差補正パラメータの値を求めることが好適である。
また、本発明にかかる補正方法においては、前記補正パラメータ設定工程が、前記校正測定データに含まれる各頂点の情報に基づいて前記スタイラスが実際に前記垂直誤差補正対象面で描く実動作軌跡情報を求め、基準球の有する基準形状情報に基づいて該スタイラスの前記垂直誤差補正対象面での理想的な動作軌跡情報を求める。また、該補正パラメータ設定工程は、該スタイラスの実動作軌跡情報と理想的動作軌跡情報とを比較することにより、該スタイラスの高さ検出軸方向値に応じた移動軸方向値のずれ情報を推定し、該推定されたずれ情報を補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値を求めることが好適である。
本発明にかかる補正方法において、前記測定誤差は、測定軸と高さ検出軸とで規定される運動誤差補正対象面において円弧運動するピボット式スタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を対象とすることが好適である。
本発明にかかる補正方法において、前記測定誤差は、測定軸と高さ検出軸とで規定される運動誤差補正対象面において直線運動する直動スタイラスの垂直降下誤差を対象とすることが好適である。
本発明にかかる補正方法において、前記測定誤差は、さらに、前記測定軸と高さ検出軸とで規定される運動誤差補正対象面内でのスタイラスの運動による測定誤差を対象とするものである。前記補正パラメータ設定工程は、さらに、前記運動誤差補正対象面での該スタイラスの運動による測定誤差を補正するのに最適な運動誤差補正パラメータを求めることが好適である。
本発明にかかる補正方法において、前記高さ検出軸方向の測定範囲は、予め所定数の複数領域に分割されている。前記補正パラメータ設定工程は、前記各分割領域においてそれぞれ最適な垂直誤差補正パラメータの値ないし運動誤差補正パラメータの値を求めることが好適である。
本発明にかかる補正方法において、前記補正パラメータ設定工程は、非線形最小二乗法により、前記各分割領域においてそれぞれ最適な垂直誤差補正パラメータの値及び運動誤差補正パラメータの値を同時に求めることが好適である。
本発明にかかる補正方法においては、測定データ補正工程を備えることが好適である。
ここで、前記測定データ補正工程は、測定ワークを前記スタイラスでトレースして得ら
れた測定データを、前記垂直誤差補正パラメータの値ないし前記運動誤差補正パラメータ
の値を使って、補正している。該測定データ補正工程は、該測定データを補正するのに最
適な垂直誤差補正パラメータの値ないし運動誤差補正パラメータの値を、該測定データの
持つ高さ検出軸方向値に基づいて、前記補正パラメータ設定工程で求められた垂直誤差補
正パラメータの値ないし運動誤差補正パラメータの値の中から選択する。
また、前記目的を達成するために、本発明にかかる測定装置は、ワークの対象面に追従して変位するスタイラスと、該スタイラスの少なくとも高さ検出軸方向値を出力するピックアップ機構と、を備えた測定装置において、ワークの対象面上をスタイラスの測定子で測定軸方向にトレースして得られたデータに含まれる測定誤差を補正する補正機構を備える。
前記測定誤差は、前記スタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を対象とするものである。該垂直降下誤差は、高さ検出軸と移動軸とで規定される垂直誤差補正対象面における測定子位置の、高さ検出軸方向値に応じた移動軸方向へのずれを対象とするものである。
そして、該測定装置は、前記補正機構が、校正測定手段と、補正パラメータ設定手段と、測定データ補正手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記校正測定手段は、前記スタイラスを運動させ、該スタイラスの高さ検出軸方向値に応じた移動軸方向値のずれ情報を含む校正測定データを得る。
また、前記補正パラメータ設定手段は、前記校正測定手段で得られた校正測定データに含まれるスタイラスのずれ情報に基づいて、該スタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値を求める。
前記測定データ補正手段は、前記補正パラメータ設定手段で求められた垂直誤差補正パラメータの値を使って、測定ワークを前記スタイラスでトレースして得られた測定データを補正する。
本発明にかかる補正方法(装置)によれば、前記校正測定工程(手段)と、前記補正パラメータ設定工程(手段)と、備えることとしたので、スタイラスの垂直降下誤差による測定補正を補正することができる。
したがって、本発明においては、スタイラスで得られた測定データの補正を、従来に比較し極めて高精度に行うことができる。
また、本発明においては、さらに運度誤差補正パラメータを設定することにより、スタイラスで得られた測定データの補正を、より高精度に行うことができる。
本発明においては、予め高さ検出軸方向の測定範囲を所定数に分割された各領域においてそれぞれ最適な補正パラメータの値を設定することにより、スタイラスで得られた測定データの補正を、より高精度に行うことができる。
ここで、本発明においては、前記補正パラメータの値を全て同時に求めることにより、前記高精度な補正を、より効率的に行うこともできる。
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施形態について説明する。
図1には本発明の一実施形態にかかる補正方法を行うための測定装置の概略構成が示されている。
なお、同図(A)はスタイラスをXZ平面から見た図、同図(B)はスタイラスをYZ面から見た図である。
本実施形態では、ピボット式スタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を補正する場合について説明する。
同図に示す形状測定機(測定装置)10は、ピボット式スタイラス(スタイラス)12と、ピックアップ機構14と、を備える。
ピボット式スタイラス12は、測定子16でワーク18の対象面上をX軸方向(測定軸方向)にトレースすると、ワーク18の対象面に追従してXZ平面(運動誤差補正対象面)で支点20を中心に円弧運動する。
ピックアップ機構14は、Z値検出器22を備え、ピボット式スタイラス12のXZ平面での円弧運動、つまりスタイラスアーム24のXZ平面での円弧運動によるスタイラスアーム24のZ軸方向へ変位量を検出する。
本発明において第一に特徴的なことは、ワーク18の対象面に追従してXZ平面で円弧運動するスタイラス12のYZ平面(垂直誤差補正対象面)での垂直降下誤差による測定誤差を補正したことである。
このために本実施形態においては、補正機構26を備えている。
補正機構26は、ピックアップ機構(校正測定手段)14と、補正パラメータ設定手段28と、測定データ補正手段30と、を備える。
ここで、ピックアップ機構14は、校正測定工程を行う。
すなわち、ピックアップ機構14は、校正測定工程として、スタイラス12を円弧運動(運動)させ、スタイラス12のZ値(高さ検出軸方向値)に応じたY値(移動軸方向値)のずれ情報を含む校正測定データを得ている。
また、補正パラメータ設定手段26は、例えばコンピュータ32よりなり、補正パラメータ設定工程を行う。
すなわち、補正パラメータ設定手段28は、補正パラメータ設定工程として、校正測定データに含まれるスタイラス12のずれ情報に基づいて、スタイラス12の垂直降下誤差による測定誤差を補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値を求める。
測定データ補正手段30は、例えばコンピュータ32よりなり、測定データ補正工程を行う。
すなわち、測定データ補正手段30は、測定データ補正工程として、補正パラメータ設定手段28で求められた垂直誤差補正パラメータの値を使って、測定ワークをスタイラス12でトレースして得られた測定データ補正する。
次に、前記構成について、より具体的に説明する。
すなわち、ピックアップ機構14は、校正測定工程として、基準球18a上の指定Y値をスタイラス12でX軸方向にトレースすることにより、スタイラス12をXZ平面内で円弧運動させている。
また、ピックアップ機構14は、校正測定工程として、基準球18a上の複数の異なるY値において、それぞれ少なくとも頂点を含むXZ断面形状情報を得ることにより、校正測定データを得ている。
なお、本実施形態においては、基準球18aとして、表面が精密に仕上げられた真球に
近い半径Rが既知のものを用いている。
補正パラメータ設定手段28は、補正パラメータ設定工程として、校正測定データと基準球18aの有する基準情報とを比較することにより、垂直誤差補正パラメータの値を求めている。
このために本実施形態においては、補正パラメータ設定手段28が、校正測定データに含まれる各頂点の情報に基づいて、スタイラス12が実際にYZ平面で描く実動作軌跡情報を求めている。
また、補正パラメータ設定手段28は、基準球18aの有する基準形状情報に基づいて、スタイラス12のYZ平面での理想的な動作軌跡情報を求めている。
そして、補正パラメータ設定手段28は、スタイラス12の実動作軌跡情報と理想的動作軌跡情報とを比較することにより、スタイラス12のZ値に応じたY値のずれ情報を推定している。補正パラメータ設定手段28は、推定されたずれ情報を補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値を求めている。
本実施形態においては、送り装置34と、X軸検出器36と、を備える。
ここで、送り装置34は、支点20をX軸方向に送る。
X軸検出器36は、送り装置34による支点20のX軸方向への送り量を出力する。
本実施形態においては、Y軸テーブル38と、Y値検出器40と、を備える。
Y軸テーブル38は、ワーク18が載置される。Y軸テーブル38は、ワーク18を載置した状態でY軸方向に送る。
Y値検出器40は、Y軸テーブル38のY軸方向への送り量を出力する。
本実施形態においては、ワーク18上の測定点のXYZ座標値は、以下のようにして推定している。
すなわち、本実施形態においては、スタイラスアーム長l、スタイラスエッジ長h、送り装置34による支点20のX軸方向への送り量等に基づき、測定子16のXYZ座標値を推定している。推定された測定子16のXYZ座標値に基づき、ワーク18上の点のXYZ座標値を推定している。
本実施形態においては、解析手段42を備える。
ここで、解析手段42は、測定データ補正手段30で得られた補正済みデータ(ワーク上の点のXYZ座標値)から、必要とする形状等の解析を行っている。
本実施形態においては、後述するZレンジ分割工程、つまりZ軸方向測定範囲の分割を行うZレンジ分割手段44を備えている。
本実施形態にかかる形状測定機10は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
まず本発明は、以下の点に注目してなされたものである。
すなわち、ピボット式スタイラス12のピックアップ機構14では、スタイラスアーム24の円弧運度を考慮した補正を行う必要がある。スタイラスアーム24の円弧運度を考慮した補正では通常、図2(A)に示されるような、スタイラスアーム24の円弧運動軌跡が、XZ平面内にあることのみを想定しており、XZ平面内からのずれによる影響はないものと仮定していた。
ところが、本発明者らによれば、スタイラス12で測定されたデータの高精度な補正処理について鋭意検討を進めていたところ、スタイラスアーム24の運動は、同図(B)に示されるように、YZ平面内では、厳密には垂直降下から、わずかなずれを持っており、Y座標値に誤差を生じることが確認された。
同図(B)に示されるようにスタイラス12の理想的な動作は、YZ平面内でZ軸方向に平行なのに対し、スタイラス12の現実の動作は、YZ平面内でZ値に応じたY値のずれが生じている。
その上で、本発明は、このようなスタイラスのYZ平面内での垂直降下誤差による測定誤差を補正するための補正機構を設けている。
この結果、本発明においては、スタイラスで測定されたデータの補正処理を、より高精度に行うことができる。
以下に、前記作用について、より具体的に説明する。
本実施形態においては、より高精度に補正処理を行うため、スタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を補正している。
このために本実施形態においては、図3に示されるような、校正測定工程(S10)と、補正パラメータ設定工程(S12)と、を備える。
<校正測定>
校正測定工程(S10)では、スタイラス12を運動させ、スタイラス12のZ値に応じたY値のずれ情報を含む校正測定データを得ることができる。
このために校正測定工程(S10)では、基準球18a上の指定Y値において、スタイラス12でX軸方向にトレースすることにより、スタイラス12を運動させている。また、校正測定工程(S10)では、該基準球上の複数の異なる移動軸方向値において、それぞれ少なくとも頂点を含むXZ断面形状情報を得ることにより、校正測定データを得ている。
より具体的には、Y軸テーブル38により基準ワーク18aをY軸方向に移動し、Y値
検出器の指示値に基づいてスタイラス12を基準球18a上の指定のY値にセットする。同図(A)に示されるように、指定Y値において、スタイラス12をX軸方向に走査し、指定Y置におけるXZ断面形状情報を取得している。
このような指定Y値におけるXZ断面形状情報の取得を、Y軸テーブル38のY軸方向への移動により指定Y値を変えて行っている。同図(B)に示されるような複数の指定Y値において、XZ断面形状情報を取得している。
ここで、本実施形態においては、一般的な専用ユニットを使った校正測定に代えて、基準球18aのみを使った校正測定を行うことにより、校正測定の高速化、校正治具の簡略化による低価格化、さらに使い勝手の向上が図られる。
また、複数のXZ断面の測定では、補正パラメータ算出の精度を上げるため、同図(B)に示されるように、なるべく各測定断面の間隔が密な測定が好ましいが、効率的なデータ取得のためには、同図(C)に示されるように、各測定断面の間隔が同図(B)に示した各測定断面の間隔よりも粗な測定を行うことも好ましい。
<補正パラメータ設定>
前記構成測定工程(S10)の終了後、補正パラメータ設定工程(S12)を行う。
すなわち、補正パラメータ設定工程(S12)では、校正測定工程(S10)で得られた校正測定データに含まれるスタイラス12のずれ情報に基づいて、スタイラス12の垂直降下誤差による測定誤差を補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値を求めることができる。
このために補正パラメータ設定工程(S12)では、前記校正測定データと基準球18aの有する基準情報とを比較することにより、前記垂直誤差補正パラメータの値を求めている。
より具体的には、補正パラメータ設定工程(S12)では、前記校正測定データに含まれる各頂点の情報に基づいてスタイラス12が実際にYZ平面で描く実動作軌跡情報を求める。また、補正パラメータ設定工程(S12)では、基準球18aの有する基準形状情報に基づいて、スタイラス12のYZ平面での理想的な動作軌跡情報を求めている。
そして、補正パラメータ設定工程(S12)では、スタイラス12の実動作軌跡情報と理想的動作軌跡情報とを比較することにより、スタイラス12のZ値に応じたY値のずれ情報を推定している。そして、補正パラメータ設定工程(S12)では、推定されたずれ情報を補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値を求めている。
このようにしてスタイラス12の垂直降下誤差による測定誤差を高精度に推定することができるので、垂直誤差補正パラメータの値を、より適切に設定することができる。
このような垂直誤差補正パラメータの値を使って、測定ワーク18bを測定して得られた測定データを補正することができる。
<ワークの測定>
すなわち、図4に示されるようなワーク測定工程(S14)では、基準ワーク18aに代えて、測定ワーク18bをスタイラス12でトレースし、測定データを得ている。
<測定データの補正>
ワーク測定工程(S14)の終了後、測定データ補正工程(S16)を行う。
すなわち、測定データ補正工程(S16)では、補正パラメータ設定工程(S12)で求められた補正パラメータの値を使って、ワーク測定工程(S14)で得られた測定データを補正している。
この結果、本実施形態においては、測定データから、スタイラス12の垂直降下誤差による測定誤差、つまりYZ平面内でのZ値に応じたY値の測定誤差を高精度に補正することができる。
このように本実施形態では、校正測定工程(手段)と、補正パラメータ設定工程(手段)と、測定データ補正工程(手段)と、を備えている。
この結果、本実施形態では、スタイラスの垂直降下誤差を、より高精度に補正することができる。したがって、本実施形態では、スタイラスで測定されたデータの補正処理を、より高精度に行うことができる。
<形状等の解析>
前記測定データ補正工程(S16)の終了後、解析工程(S18)を行う。
すなわち、解析工程(S18)では、測定データ補正工程(S16)で得られた補正済みデータを使って、測定ワークの形状等を解析している。これにより、本実施形態においては、形状等の解析を、一般的なデータを使ったものに比較し、より高精度に行うことができる。
高精度化
ところで、本実施形態においては、スタイラス12で測定されたデータの補正処理を、より高精度に行うためには、前記構成において、以下の工夫をすることも非常に重要である。
<運動誤差>
すなわち、本実施形態においては、スタイラス12で測定されたデータの補正処理を、より高精度に行うために、スタイラス12のXZ平面内での円弧運動による測定誤差も同時に考慮することが非常に重要である。
そこで、本発明においては、前記測定誤差として、さらに図5に示されるような、XZ平面(運動誤差補正対象面)内でのピボット式スタイラス12の円弧運動による測定誤差を対象としている。本発明においては、前記補正パラメータ設定工程が、さらに、XZ平面でのピボット式スタイラスの円弧運動による測定誤差を補正するのに最適な円弧運動誤差補正パラメータを求めている。
このために本実施形態においては、補正パラメータ設定工程(S12)が、さらにXZ平面内で指定Y値でのXZ断面形状情報と、基準球18aの有する基準形状情報とを比較し、スタイラス12のXZ平面内での円弧運動による測定誤差を補正するのに最適な円弧運動誤差補正パラメータを推定している。
この結果、本実施形態においては、スタイラス12の垂直降下誤差による測定誤差と共に、スタイラス12のXZ平面内での円弧運動による測定誤差を補正することができる。
したがって、本実施形態においては、スタイラス12の垂直降下誤差による測定誤差のみに注目したもの、又はスタイラス12の円弧運動による測定誤差のみに注目したものに比較し、スタイラス12で測定されたデータの補正処理を、より適切に行うことができる。
<補正アルゴリズム>
ここで、スタイラス12の垂直降下誤差による測定誤差を補正するのに、一般的な補正アルゴリズムを用いることが考えられる。つまりZ軸方向の測定範囲の全域で、同じ補正パラメータの値を用いることが考えられる。
一方、本実施形態においては、より高精度な補正処理を行うため、多層構造アルゴリズムを用いることが非常に好ましい。
このために本実施形態においては、図6(A)に示されるように予めZ軸方向の測定範囲(Zレンジ)を、所定数の複数領域(領域1,領域2,…領域N)に分割している。そして、本実施形態においては、各分割領域(領域1,領域2,…領域N)において、それぞれ最適な垂直誤差補正パラメータの値を設定している。
この結果、本実施形態においては、一般的な補正アルゴリズムを用いたものに比較し、垂直誤差補正パラメータの値を、より適切に求めることができる。
また、スタイラス12のXZ平面内での円弧運動による測定誤差を補正するのにも、一般的な補正アルゴリズムを用いることが考えられる。つまりZ軸方向の測定範囲の全域で同じ補正パラメータの値を用いることが考えられる。
一方、本実施形態においては、より高精度な補正処理を行うため、前記多層構造アルゴリズムを用いることが非常に好ましい。
このために本実施形態においては、同図(B)に示されるように予めZ軸方向の測定範囲(Zレンジ)を、所定数の複数領域(領域1,領域2,…領域N)に分割しており、分割された各Z領域において、それぞれ最適な円弧運動誤差補正パラメータの値を設定している。
この結果、本実施形態においては、一般的な補正アルゴリズムを用いたものに比較し、円弧運動誤差補正パラメータの値を、より適切に求めることができる。
このように本実施形態においては、Z軸方向の測定範囲は、予め所定数の複数領域に分割されており、補正パラメータ設定工程(S12)では、各分割領域(領域1,領域2,…領域N)においてそれぞれ最適な、垂直誤差補正パラメータの値、及び円弧運動誤差補正パラメータの値を求めることが好適である。
また、本実施形態においては、垂直誤差補正パラメータの値、円弧運動誤差補正パラメータの値をそれぞれ別々に求めることも可能であるが、これらのパラメータの値を全て同時に求めることが、補正処理の効率化の点で、非常に好ましい。
このために本実施形態においては、Zレンジ分割手段44によるZレンジ分割工程(S20)を備えており、Zレンジ分割工程(S20)では、同図(A)でのZレンジの分割位置と、同図(B)でのZレンジの分割位置とを同じに設定している。
そして、補正パラメータ設定工程(S12)では、非線形最小二乗法により、校正測定工程(S10)で得られた校正測定データと、基準球18aの有する基準情報とを比較し、各分割領域(領域1,領域2,…領域N)に対してそれぞれ最適な、垂直誤差補正パラメータの値、及び円弧運動誤差補正パラメータの値を全て同時に計算している。
これにより、本実施形態においては、一度の基準球18aの校正測定で、前記各種誤差の補正に必要な全ての補正パラメータの値を同時に算出することができるので、補正処理の効率化を図ることができる。
<測定データの補正>
そして、本実施形態においては、前述のようにして求められた補正パラメータを使って、測定データを以下のようにして補正している。
すなわち、測定データ補正工程(S16)では、測定データのZ値から、測定データの属するZ領域を特定する。
このようにして測定データ補正工程(S16)では、特定されたZ領域の測定データを補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値及び円弧運動誤差補正パラメータの値を、補正パラメータ設定工程(S12)で求められた垂直誤差補正パラメータの値、及び円弧運動誤差補正パラメータの値の中から選択している。
測定データ補正工程(S16)では、選択された垂直誤差補正パラメータの値及び円弧運動誤差補正パラメータの値を使って、測定データを補正している。
このため、本実施形態では、スタイラス12で測定されたデータの補正処理を、従来方式に比較し、つまりZ軸の全域において同じ補正パラメータの値を使っているものに比較し、より高精度に行うことができる。
<垂直降下誤差の補正>
次に、前記垂直降下誤差の補正について、より具体的に説明する。
ピボット式スタイラス12のピックアップ機構14から得られる測定データは、下記の数式1で表せる補正式で補正することができる。
Figure 0005183884
ここで、スタイラスアーム長l、スタイラスエッジ長h、ゲイン係数gとした。
本実施形態においては、さらにピボット式スタイラス12のピックアップ機構14から得られるY座標値の降下誤差を補正することができる。
すなわち、測定データのY座標値yが与えられたとき、Y誤差は、スタイラス12の降下位置を表わすZ座標値に依存している。このY誤差は、一次近似として、下記の数式2で表せる。
Figure 0005183884
ここで、dは、垂直降下補正のための係数である。
前記数式2で表せる補正式は、測定データのZ座標値zの高次多項式とし、下記の数式3で表すことも可能である。
Figure 0005183884
本実施形態においては、多層構造アルゴリズムを採用することにより、補正式が一次式であっても、十分な補正結果を得ることができる。
<多層構造アルゴリズム>
以下に、前記多層構造アルゴリズムについて、より具体的に説明する。
すなわち、多層構造アルゴリズムの基本概念は、図6に示されるように、ピボット式スタイラス12で測定可能なZレンジを複数領域(領域1,領域2,…領域N)に分割し、各領域(領域1,領域2,…領域N)に対して、それぞれ最適な補正パラメータの値を設定したことである。
例えばスタイラスアーム長l、スタイラスエッジ長h、ゲイン係数g、垂直降下補正のための係数dが補正パラメータとなる。各領域毎に、これらの補正パラメータを設定する。
また基準球の中心座標(x,y,z)、測定子半径rは、各領域に共通な補正パラメ
ータの値となる。
そして、補正パラメータを推定するために、まず基準球を使った校正測定を行う。
なお、基準球は、表面が精密に仕上げられた真球に近い半径値Rが既知のワークとしている。また、ピボット式スタイラス12の先端形状(測定子25の形状)は球としている。
Zレンジは、N個の複数領域(領域1,領域2,…領域N)に分割するが、この領域の分割は等分割である必要はない。
また、XZ平面内でのスタイラスアームの円弧運動による測定誤差の補正を行うためには、基準球の頂点を通過する一断面のみの測定であるが、本実施形態では、スタイラスの垂直降下誤差を補正するため、基準球の頂点を通過する特定断面の測定を、複数断面において行う。
そして、基準球を測定して得られた校正測定データを(x ,y ,z )k=1,2,…nとし、基準球との誤差の二乗和が最小になるように、補正パラメータを推定する。
このために基準球の半径をR、基準球の中心座標を(x,y,z)、スタイラス先端の測定子半径をrとすると、下記の数式4で表せる評価量fを最小にする補正パラメータを求める。
Figure 0005183884
ただし、(x ,y ,z )は、測定データ(x ,y ,z )を、補正パラメータを使って補正した値である。この補正値(x ,y ,z )は、補正パラメータを使って、下記の数式5で表せる。
Figure 0005183884
ただし、測定データ(x ,y ,z )は、ZレンジをN個に分割したうちの、領域iに存在するものとする。l,h,g,dはそれぞれ、領域iにおける、スタイラスアーム長、スタイラスエッジ長、ゲイン係数、垂直降下補正係数とする。
ここで、非線形最小二乗法を利用することにより、上記の数式4で表せる評価量fを最小にする補正パラメータの組、(l,h,g,d)i=1,2,…,N、基準球18aの中心座標(x,y,z)、及び測定子16の半径rを同時に求めることができる。
例えばスタイラスアーム長l、スタイラスエッジ長h、ゲイン係数g、垂直降下補正係数dは、各領域において最適な値がそれぞれ設定される。
また基準球18aの中心座標(x,y,z)、測定子16の半径rは、各分割領域に
共通な補正パラメータの値となる。
本実施形態によれば、このような多層構造アルゴリズムを採用することにより、スタイラス12のYZ平面内での垂直降下誤差を、より適切にモデル化することができる。
しかも、本実施形態によれば、多層構造アルゴリズムを採用することにより、ピボット式スタイラス12のXZ平面内での円弧運動を的確にモデル化することができることは勿論、ピボット式スタイラス12の円弧運動が理想的な円弧から逸脱している状況であっても、これを、より的確にモデル化することができる。
このため、本実施形態によれば、従来方式に比較し、より高精度な補正結果が得られる。
<分割数>
なお、本実施形態においては、多層構造アルゴリズムによる補正処理の高精度化を確実に得るためには、Zレンジの分割数Nの選択も非常に重要である。
本実施形態においては、Zレンジの分割数Nを、10以上、50以下とすることが、特に好ましい。
すなわち、Zレンジの複数領域への分割数Nが、10よりも少なくと、十分な補正結果が得られないことがあるのに対し、この分割数Nが、50よりも多いと、計算結果の安定性が損なわれることがあるからである。
<最小二乗法>
前記補正パラメータの推定に用いるのに好適な非線形最小二乗法について説明する。
すなわち、本発明においては、前記補正パラメータを推定する際に、非線形最小二乗法を利用することにより、評価量φを最小にする補正パラメータの組(l,h,g,d)(i=1,2…N)、基準球18aの中心座標(x,y,z)、測定子16の半径rを、全て同時に求めることができる。
従来は、段差標準、ピンゲージを使って校正していたゲイン係数、ピボット式スタイラス先端の測定子半径も、本発明では、基準球を測定するだけで、校正値を得ることができる。
<初期値>
次に非線形最小二乗法で重要な初期値の設定について説明する。
すなわち、非線形最小二乗法による補正パラメータの推定を適正に行うためには、補正パラメータの初期値の設定は非常に重要であり、最適な補正パラメータの初期値を与えなければならない。もしこの補正パラメータの初期値の与え方が悪いと、収束に長い時間がかかり、場合によっては全く異なった解を与えてしまうからである。
このために下記の初期値を補正パラメータの初期値として非線形最小二乗法を行うことが好ましい。
非線形最小二乗法の適用にあたって、まず未知パラメータに初期値を与える必要がある。
すなわち、スタイラス先端の測定子半径r、スタイラスアーム長l(i=1,2,…,N)、スタイラスエッジ長h(i=1,2,…,N)については初期値として、設計値を使うことができる。
また、ゲイン係数g(i=1,2,…,N)は1を初期値とし、降下補正係数d(i=1,2,…,N)は0を初期値とすることが好ましい。
基準球の中心座標(x,y,z)としては、下記の数式6で表せる評価量fを評価量とする、最小二乗法による円あてはめにより求めた値を、良好な初期値として用いる。
Figure 0005183884
具体的には、下記の数式7で表せる方程式を解いて、中心座標の初期値を得ることができる。
Figure 0005183884
ここで、基準球の半径とスタイラスの測定子半径との和rの二乗r は、下記の数式8で表せる。
Figure 0005183884
このため解くべき方程式は、下記の数式9で表せる。
Figure 0005183884
ただし、下記の数式10で表せる関係がある。
Figure 0005183884
<推定法>
また、非線形最小二乗法によるパラメータの推定を効率的に行うためには、以下のLevenberg−Marqurdt法を用いることができる。
非線形最小二乗法の計算にLevenberg−Marqurdt法を使う場合、評価量を、ヤコビアン行列をJ、ダンピングファクターをμとして下記の数式11を解くことで、未知パラメータの更新量ベクトルΔXを求めることができる。
Figure 0005183884
ここで、Iは単位行列である。未知パラメータの更新は、更新量ベクトルΔXが十分小さい、あるいは評価量の変化が十分小さいといった収束条件を満たした時点で終了すればよい。
具体的には、下記の数式12として、ヤコビアン行列の各要素は、下記の数式13により求めることができる。
Figure 0005183884
Figure 0005183884
ただし、上記の数式13において、下記の数式14とおいた。
Figure 0005183884
さて、未知パラメータは、繰り返し計算のm回目に得られる更新ベクトルΔX(m)を使って、下記の数式15によって、収束条件を満足するまで、逐次更新していくことで求めることができる。
Figure 0005183884
ここで、X(0)は、未知パラメータの初期値とする。
このように本実施形態においては、補正パラメータ推定の際に非線形最小二乗法を採用することにより、一度の校正測定で、全ての補正パラメータの算出を行うことができるので、最適な補正パラメータの取得を効率化に行うことができる。
変形例
<未知パラメータ>
なお、前記実施形態においては、半径Rが既知の基準球を用いて校正を行った場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、基準球の半径Rが正確に値付けされていない場合であっても、スタイラスの測定子半径rが既知であれば(ピンゲージを使った測定等で得られる校正値を使うことも可能)、スタイラスの測定子半径rに代えて、基準球の半径Rを未知パラメータと考えることにより、前記実施形態での理論展開と同様の理論展開が可能である。
<直動スタイラス>
また、前記実施形態では、スタイラスとしてピボット式スタイラスを用いた例について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、直動スタイラスに適用することも好ましい。
直動スタイラスは、ワークの対象面上をX軸方向にトレースすると、ワークの高さに追従して直線運動するものである。
本発明は、直動スタイラスのYZ平面内での垂直降下誤差による測定誤差、ないし直動スタイラスのXZ平面内での直線運動の真直度に起因する測定誤差の補正に適用することも非常に好ましい。
本発明の一実施形態にかかる補正方法を行うための測定装置の説明図である。 本実施形態にかかる補正方法において補正対象としているスタイラスの垂直降下誤差の説明図である。 本実施形態における校正測定工程、補正パラメータ設定工程等の説明図である。 本実施形態における測定データ補正工程等の説明図である。 本実施形態にかかる補正方法において垂直降下誤差と同時に補正するのが好適なスタイラスのXZ平面内での円弧運動による測定誤差の説明図である。 本実施形態にかかる補正方法において好適な多層構造アルゴリズムの説明図である。
符号の説明
10 形状測定機(測定装置)
12 ピボット式スタイラス(スタイラス)
14 ピックアップ機構(校正測定手段)
26 補正機構
28 補正パラメータ設定手段
30 測定データ補正手段

Claims (9)

  1. 測定軸、高さ検出軸および移動軸が、それぞれ直交する関係にあり、
    前記移動軸は、スタイラスの測定子がトレースする前記測定軸の方向と該トレースの際に変位する測定子の前記高さ検出軸の方向を含む平面に対しての垂直な方向で規定され、
    ワークの対象面上を前記スタイラスの測定子で測定軸方向にトレースして得られたデータに含まれる測定誤差を補正する補正方法であって、
    前記測定誤差は、前記ワークの対象面に追従して変位するスタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を対象とするものであり、該垂直誤差は、前記高さ検出軸と前記移動軸とで規定される垂直誤差補正対象面における測定子位置の、高さ検出軸方向値に応じた移動軸方向へのずれを対象とするものであり、
    前記スタイラスを運動させ、前記スタイラスの高さ検出軸方向値に応じた移動軸方向値のずれ情報を含む校正測定データを得る校正測定工程と、
    前記校正測定工程で得られた校正測定データに含まれるスタイラスのずれ情報に基づいて、該スタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値を求める補正パラメータ設定工程と、を備え、
    前記校正測定工程は、表面が精密に仕上げられた真球に近い基準球上を指定移動軸方向値にて前記スタイラスで測定軸方向にトレースすることにより、該スタイラスを運動させており、また、該基準球上の複数の異なる移動軸方向値において、それぞれ少なくとも頂点を含む断面形状情報を得ることにより、前記校正測定データを取得し、
    前記補正パラメータ設定工程は、前記校正測定データと前記基準球の有する基準値とを比較することにより、前記垂直誤差補正パラメータの値を求めることを特徴とする補正方法。
  2. 請求項記載の補正方法において、
    前記補正パラメータ設定工程は、前記校正測定データに含まれる各頂点の情報に基づいて前記スタイラスが実際に前記垂直誤差補正対象面で描く実動作軌跡情報を求め、また前記基準球の有する基準形状情報に基づいて該スタイラスの前記垂直誤差補正対象面での理想的な動作軌跡情報を求め、
    また、該補正パラメータ設定工程は、該スタイラスの実動作軌跡情報と理想的動作軌跡情報とを比較することにより、該スタイラスの高さ検出軸方向値に応じた移動軸方向値のずれ情報を推定し、該推定されたずれ情報を補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値を求めることを特徴とする補正方法。
  3. 請求項1または2記載の補正方法において、
    前記測定誤差は、測定軸と高さ検出軸とで規定される運動誤差補正対象面において円弧
    運動するピボット式スタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を対象としていることを特徴とする補正方法。
  4. 請求項1または2に記載の補正方法において、
    前記測定誤差は、測定軸と高さ検出軸とで規定される運動誤差補正対象面において直線運動する直動スタイラスの垂直降下誤差を対象としていることを特徴とする補正方法。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の補正方法において、
    前記測定誤差は、さらに、前記測定軸と高さ検出軸とで規定される運動誤差補正対象面内でのスタイラスの運動による測定誤差を対象とするものであり、
    前記補正パラメータ設定工程は、さらに、前記運動誤差補正対象面での該スタイラスの運動による測定誤差を補正するのに最適な運動誤差補正パラメータの値を求めることを特徴とする補正方法。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の補正方法において、
    前記高さ検出軸方向の測定範囲は、予め所定数の複数領域に分割されており、
    前記補正パラメータ設定工程は、前記各分割領域においてそれぞれ最適な垂直誤差補正パラメータの値ないし運動誤差補正パラメータの値を求めることを特徴とする補正方法。
  7. 請求項記載の補正方法において、
    前記補正パラメータ設定工程は、非線形最小二乗法により、前記各分割領域においてそれぞれ最適な垂直誤差補正パラメータの値及び運動誤差補正パラメータの値を同時に求めることを特徴とする補正方法。
  8. 請求項又は記載の補正方法において、
    測定ワークを前記スタイラスでトレースして得られた測定データを、前記垂直誤差補正パラメータの値ないし前記運動誤差補正パラメータの値を使って補正する測定データ補正工程を備え、
    前記測定データ補正工程は、前記測定データを補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値ないし運動誤差補正パラメータの値を、該測定データの持つ高さ検出軸方向値に基づいて、前記補正パラメータ設定工程で求められた垂直誤差補正パラメータの値ないし運動誤差補正パラメータの値の中から選択することを特徴とする補正方法。
  9. ワークの対象面に追従して変位するスタイラスと、
    前記スタイラスの少なくとも高さ検出軸方向値を出力するピックアップ機構と、
    を備えた測定装置において、
    前記スタイラスの測定子がトレースする測定軸方向と前記高さ検出軸方向とを含む平面に対して垂直な方向であるよう規定される移動軸を有し、
    前記ワークの対象面上を前記スタイラスの測定子で前記測定軸方向にトレースして得られたデータに含まれる測定誤差を補正する補正機構を備え、
    前記測定誤差は、前記スタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を対象とするものであり、該垂直降下誤差は、前記高さ検出軸と前記移動軸とで規定される垂直誤差補正対象面における前記測定子位置の、高さ検出軸方向値に応じた移動軸方向へのずれを対象とするものであり、
    前記補正機構は、前記スタイラスを運動させ、該スタイラスの高さ検出軸方向値に応じた移動軸方向値のずれ情報を含む校正測定データを得る校正測定手段と、
    前記校正測定手段で得られた校正測定データに含まれるスタイラスのずれ情報に基づいて、該スタイラスの垂直降下誤差による測定誤差を補正するのに最適な垂直誤差補正パラメータの値を求める補正パラメータ設定手段と、
    前記補正パラメータ設定手段で求められた垂直誤差補正パラメータの値を使って、測定ワークを前記スタイラスでトレースして得られた測定データを補正する測定データ補正手段と、を備え、
    前記校正測定手段は、表面が精密に仕上げられた真球に近い基準球上を指定移動軸方向値にて前記スタイラスで測定軸方向にトレースすることにより、該スタイラスを運動させた際、該基準球上の複数の異なる移動軸方向値において、それぞれ少なくとも頂点を含む断面形状情報を得ることにより、前記校正測定データを得るものであり、
    前記補正パラメータ設定手段は前記校正測定データと前記基準球の有する基準値とを比較することにより、前記垂直誤差補正パラメータの値を求めること、
    を特徴とする測定装置。
    以 上
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