JP6197261B2 - 測定機の校正方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、測定機の校正方法及びその装置に係り、特に表面粗さ輪郭形状測定機の校正方法及びその装置に関する。
表面粗さ輪郭形状測定機において、従来、以下の手法に従って校正を行っている。
すなわち、段差寸法が既知の段差ゲージの2面を測定機の触針でトレースし、測定機のLH1(支点から触針先端までのX方向(水平方向)の距離(アームの長さ))又は感度によるZ方向(鉛直方向)の高さを校正している。また、半径寸法が既知のボールゲージの表面を前記触針でトレースし、測定機のLV1(支点から触針先端までのZ方向の距離(離触針高さ))によるX方向の対称性を校正し、触針の先端半径値を校正している。
一方、特許文献1に開示された校正方法は、半径寸法が既知のボールゲージと、互いに平行で段差寸法が既知の2面を有する段差ゲージとを触針でトレースし、得られた測定データとこれらのゲージの既知寸法値とを比較演算することによって、LH1、LV1、及び触針の先端半径値の校正を行っている。
特許文献1による具体的な校正方法は、LH1、LV1、及び触針の先端半径の校正を行うため、まず、それぞれの設計値を入力する。
次に、前記ボールゲージのその表面を触針でトレースして球測定データを求め、その球測定データを、ボールゲージの頂点を中心に左右に分割し、左側のデータと右側のデータのそれぞれの最小二乗円の半径値の差が所定値より小さくなるようにLV1を仮校正する。
次に、前記球測定データを、高さ方向に上下に分割し、上側のデータと下側のデータのそれぞれの最小二乗円の半径値の差が所定値より小さくなるようにLH1を仮校正する。
次に、前記段差ゲージの平行な2面をX方向に平行に置き、前記2面を前記触針でトレースして段差測定データを求め、その段差測定データより算出した段差寸法値が、既知の段差寸法値と等しくなるようにLH1を校正する。
次に、仮校正と同様に、前記球測定データの左側のデータと右側のデータのそれぞれの最小二乗円の半径値の差が所定値より小さくなるようにLV1を校正する。
そして最後に、前記球測定データを用いて触針の先端半径値の校正を行う。上記手順でLH1、LV1、及び触針先端半径値の校正を行っている。
特許第3215354号公報
特許文献1の測定機のように、触針の先端が円弧状に運動しながら測定する測定機において、前記校正方法には以下の問題があった。
1)LH1とLV1は、それぞれZ方向の高さとX方向の対称性に独立に作用するパラメータではない。つまり、LH1はX方向の対称性にも影響を及ぼし、逆にLV1はZ方向にも影響を与える。
2)触針の先端形状そのものが非対称性を有することも考えられ、この場合、対称性をLV1のみで校正することは適切ではない。
したがって、特許文献1のように、LH1及びLV1及び触針先端半径値をそれぞれ個別に求めるのではなく、LH1及びLV1及び触針先端半径値を同時に最適な校正値を求めることが理想となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、アームの長さ(LH1)、及び触針高さ(LV1)の最適な校正値を同時に求めることができる測定機の校正方法及びその装置を提供することを目的とする。
本願発明者は、以下の知見に基づき、本発明を提供するものである。
まず、特許文献1の校正方法では高精度な校正ができない理由と誤差要因とを解明した。
1)Z方向測定ストロークとボールゲージ測定におけるZ方向測定範囲について、従来の方法ではボールゲージを1度測定し、X方向の対称性を校正している。しかし、Z方向測定ストロークの中央付近の1ヶ所での測定のため、Z方向ストロークがその測定範囲に対して広い場合、ストロークの両端に近い範囲でX方向の対称性を高精度に校正することができない。
この問題を解消するために、本発明では、第1のボールゲージをZ方向ストロークの複数範囲で広範囲に測定したので、高精度に校正できる。
2)LH1とLV1について、特許文献1の校正では、Z方向の校正をLH1により行い、X方向の対称性の校正をLV1により行う。しかし、LH1はX方向の対称性にも作用し、また、同様にLV1はZ方向にも作用する。
この問題を解消するために、本発明では、LH1、LV1、及びその他の校正パラメータを同時に算出することで、より高精度にZ方向のX方向の対称性の校正を行う。
3)触針の先端半径値の校正について、特許文献1の校正では、触針の先端半径値とX方向の対称性の校正に、同一のボールゲージ(第1のボールゲージ)を用いているが、触針の先端形状そのものが非対称性を有する場合、その非対称性をLV1で校正してしまい、結果として、触針先端半径とLV1のどちらも正しく校正することができない。
この問題を解消するために、本発明では、触針の先端半径値を校正するための第2のボールゲージを別に用意し、触針の先端半径値(既知)とX方向の対称性を別々の測定データから校正する。このとき、第2のボールゲージは、第1のボールゲージに比べて半径が小さいものを使用する。これにより、LH1及びLV1の誤差の影響が小さくなり、高精度に触針の先端半径値を校正できる。
4)LH2(アーム水平状態での、支点からZ方向変位検出部までのX方向の距離)とLV2(アーム水平状態での、支点からZ方向変位検出部のZ方向の距離(オフセット量))について、特許文献1の校正は、LH1、LV1及び触針の先端半径値の校正のみを行い、LH2とLV2は工場出荷時に求めた値を固定値として使用している。しかし、検出部そのものの取り外しと取り付けの他、使用する環境(温度など)、及び触針の抜き差しなどによっても、LH2及びLV2の値が変動する可能性がある。
この問題を解消するために、本発明では、LH2とLV2も校正のパラメータに加えることで、より高精度に校正する。
本発明の一態様は、前記目的を達成するために、X方向移動自在に設けられた検出器と、前記検出器に設けられた支点にXZ面内に揺動自在に支持された触針とが備えられ、前記触針でワークの表面をトレースしたときの前記検出器のX方向移動量及び前記触針のZ方向変化量に基づき、ワークの表面粗さ及び輪郭形状を求める測定機において、前記支点からの前記触針の先端のZ方向距離である触針高さの設計値、前記支点からの前記触針の先端のX方向距離であるアーム長さの設計値及び前記触針の先端半径の設計値を入力し、半径寸法が既知の第1のボールゲージに対し、測定範囲を高さ方向に複数段階に分割して、前記第1のボールゲージを触針でトレースし、高さ方向に測定範囲の異なる前記第1のボールゲージの複数の測定データを求め、互いに平行で段差寸法が既知の2面を有する段差ゲージの、前記2面をX方向に平行に置き、前記触針で前記2面をトレースして段差測定データを求め、前記第1のボールゲージと比較して小径で、かつ半径寸法が既知の第2のボールゲージを触針でトレースし、前記第2のボールゲージの測定データを求めるとともに、前記第2のボールゲージの測定データに基づき触針の先端半径値を仮校正し、前記第1のボールゲージの複数の測定データ、前記段差ゲージの測定データ、及び前記仮校正された触針の先端半径値に基づき、予め定義した評価関数を計算し、算出された値が収束するまで最適化計算を行うことにより、前記触針高さ、及び前記アーム長さを同時に校正することを特徴とする測定機の校正方法を提供する。
本発明の一態様は、前記目的を達成するために、X方向移動自在に設けられた検出器と、その検出器に設けられた支点にXZ面内に揺動自在に支持された触針とが備えられ、前記触針でワークの輪郭をトレースしたときの前記検出器のX方向移動量及び前記触針のZ方向変化量に基づき、ワークの表面粗さ及び輪郭形状を求める測定機において、半径寸法が既知の第1のボールゲージ、及び前記第1のボールゲージと比較して小径で、かつ半径寸法が既知の第2のボールゲージと、互いに平行で段差寸法が既知の2面を有する段差ゲージと、前記支点からの前記触針の先端のZ方向距離である触針高さの設計値、前記支点からの前記触針の先端のX方向距離であるアーム長さの設計値及び前記触針の先端半径の設計値を入力する設計値入力部と、前記第1のボールゲージに対し、測定範囲を高さ方向に複数段階に分割して、前記第1のボールゲージを触針でトレースしたときの、高さ方向に測定範囲の異なる前記第1のボールゲージの複数の測定データを記憶する第1の記憶部と、前記段差ゲージの前記2面を前記触針でトレースしたときの段差測定データを記憶する第2の記憶部と、前記第2のボールゲージを触針でトレースしたときの、前記第2のボールゲージの測定データを記憶する第3の記憶部と、前記第2のボールゲージの測定データに基づき触針の先端半径値を仮校正する仮校正部と、前記第1のボールゲージの複数の測定データ、前記段差ゲージの段差測定データ、及び前記仮校正された触針の先端半径値に基づき、予め定義した評価関数を計算し、算出された値が収束するまで最適化計算を行うことにより、前記触針高さ、及び前記アーム長さを同時に校正する校正部と、を備えることを特徴とする測定機の校正装置を提供する。
本発明では粗さ輪郭形状測定機等の測定機において、以下のパラメータをより高精度に校正する方法を提案する。
a)LH1(アーム長さ)又はZ方向感度
b)LV1(触針高さ)
c)触針の先端半径値
さらに必要に応じて以下のパラメータも高精度に校正する。
d)LH2(アーム水平状態での、支点からZ方向変位検出部までの距離)
e)LV2(アーム水平状態での、支点からZ方向変位検出部のオフセット量)
これらの校正値を用いることで、粗さ輪郭形状測定機のX方向及びZ方向の空間精度が向上する。
本発明の校正方法は、
1)設計値の入力(Step1)
Step1において、LH1、LV1、LH2、LV2、及び触針の先端半径値の校正を行うため、それぞれの設計値を入力する。なお、LH2及びLV2は必要に応じて入力する。
2)LH1、LV1、LH2、LV2の校正(Step2〜Step10)
Step2からStep4において、半径既知の第1のボールゲージに対し、測定範囲を高さ方向に複数段階(例えば上側、中央、下側)に分割して、第1のボールゲージを触針でトレースし、高さ方向に測定範囲の異なる第1のボールゲージの複数の測定データを求める。なお、複数の測定範囲は、触針がもつZ方向測定ストローク内に存在する範囲である。
Step5において、段差寸法が既知の段差ゲージの平行な2面をX方向に平行に置き、前記2面を触針でトレースして段差測定データを求める。
Step6において、第1のボールゲージと比較して小径で、かつ半径既知の第2のボールゲージを触針でトレースし、第2のボールゲージの測定データを求める。
Step7において、Step2からStep4で求めた第1のボールゲージの複数の測定データ、及びStep5で求めた段差ゲージの段差測定データよって、触針の先端半径値を仮校正するとともに、予め定義した評価関数を計算し(Step8)、算出された値が収束するまで最適化計算を行うことにより(Step9、10)、LH1、LV1、LH2、LV2を同時に校正する。ここで、評価関数の計算に必要な触針先端半径は、Step6で得られた第2のボールゲージの測定データから仮校正された触針先端半径値を用いる。
したがって、本発明の一態様によれば、LH1、LV1、触針先端半径値の最適な校正値を同時に求めることができる。さらに必要に応じてLH2、LV2の最適な校正値も同時に求めることができる。
本発明の一態様は、前記第2のボールゲージの測定データと前記第2のボールゲージの既知半径値との差から前記触針の先端半径値の校正を行うことが好ましい。
本発明の一態様は、前記第2のボールゲージの測定データと前記第2のボールゲージの既知半径値との差から前記触針の先端の半径値を校正する触針先端半径校正部が備えられたことが好ましい。
3)触針先端半径値の校正(Step11)
最後にStep6で得られた第2のボールゲージの測定データ第2のボールゲージの既知半径値との差から触針先端半径値の校正を行う。
本発明によれば、アームの長さ、及び触針高さ、及び触針先端半径値の最適な校正値を同時に求めることができる。さらに必要に応じてLH2(アーム水平状態での、支点からZ方向変位検出までのX方向の距離)、及びLV2(アーム水平状態での、支点からZ方向変位検出までのZ方向の距離)の最適な校正値も同時に求めることができる。
本発明が適用された表面粗さ輪郭形状測定機の測定部の構成図 触針の変位検出位置と触針の先端位置との関係を示した説明図 触針の先端半径値を校正する半径値が既知のボールゲージを示した説明図 LH1、LV1を校正する半径値が既知のボールゲージを示した説明図 図4に示したボールゲージに対する触針の測定方法を示した説明図 段差寸法が既知の段差ゲージを示した説明図 段差ゲージの測定方法を示した説明図 データ処理装置の構成を示したブロック図 図4に示したボールゲージを3つの測定範囲で測定する場合の計算ブロック線図 第1の実施形態の校正方法を示したフローチャート
以下、添付図面に従って本発明に係る測定機の校正方法及びその装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明が適用された表面粗さ輪郭形状測定機の測定部10の構成図である。
測定部10は、ベース11に立設されたコラム12に送り装置13がZ方向(鉛直方向)に移動自在に設けられている。また、触針14を有し触針14のZ方向の変位を検出する検出器15が送り装置13にX方向(水平方向)移動自在に設けられている。送り装置13には、検出器15のX方向の移動量を検出するスケール16が内蔵されている。これによって、ワークWの測定位置に触針14を当接した状態で検出器15をX方向に移動させると、触針14のZ方向の変位が検出器15で検出され、検出器15のX方向の移動量が送り装置13のスケール16で検出されて、ワークWの測定データが得られる。ワークWの測定データは、データ処理装置17によって演算され、ワークWの輪郭形状を示す信号がコンピュータ18のディスプレイ19に出力され、ディスプレイ19に前記輪郭形状が表示される。
触針14は検出器15に設けられた回転支点20にXZ面内に揺動自在に支持されたアーム21の先端に 固着されている。
図2は、触針14の変位検出位置と触針14の先端位置との関係を示した説明図である。
同図によれば、回転支点20を通り、X軸に水平な直線上の任意の位置に原点を取る。また、図2に記載されたパラメータは、アーム21の水平状態を基準にそれぞれ以下を表している。
LH1:支点から触針先端までのX方向の距離(アーム21の長さ)
LV1:支点から触針先端までのZ方向の距離(触針14の高さ)
LH2:アーム水平状態での、支点からZ方向変位検出部までのX方向の距離
LV2:アーム水平状態での、支点からZ方向変位検出部のZ方向の距離
θ:アームの傾き角度
x0i:X方向変位検出器の信号のi番目のサンプル点
z0i:Z方向変位検出器の信号のi番目のサンプル点
x1i:(x0i, z0i)に対応する触針先端の位置のX座標
z1i:(x0i, z0i)に対応する触針先端の位置のZ座標
その他のパラメータはそれぞれ図2の寸法線又は数式によって示される。
図2に示したx1i及びθの下記式(1)より、触針先端のX座標はx0iとLH1、LV1、LH2、LV2、z0iによって決定される。
Figure 0006197261
なお、L1、L2、θ1、θ2は図2に示した下記式(2)により、求められる。
Figure 0006197261
前記z1i及びθの式より、触針先端のZ座標はLH1、LV1、LH2、LV2、z0iによって決定される。
実施形態では、LH1、LV1、LH2、LV2、及び触針14の先端半径値を校正するために、図3の実線で示す半径値が既知のボールゲージ(第2のボールゲージ)30、図4の実線で示す半径値が既知のボールゲージ(第1のボールゲージ)32、図6に示す段差寸法が既知の段差ゲージ34を用いる。
また、図1のデータ処理装置17は、図8の如く、以下の1)〜10)の構成及び機能を備える。
1)LH1、LV1、LH2、LV2、及び触針14の先端半径値のそれぞれの設計値を入力するキーボード36とマウス38(設計値入力部)。
2)ボールゲージ32を検出器15のZ方向ストローク中の1つ又は複数の範囲(上側、中央、下側:図5参照)で測定して測定データを記憶する記憶部(第1の記憶部)50。
3)段差ゲージ34の段差測定データを記憶する記憶部(第2の記憶部)52。
4)ボールゲージ30の測定データを記憶する記憶部(第3の記憶部)54。
5)ボールゲージ30の測定データに基づき、触針14の先端半径値を仮校正する仮校正部(仮校正部)56。
6)段差ゲージ34の測定データ、1つ又は複数のボールゲージ32の測定データ、及びボールゲージ30の測定データに基づき、予め定義された1つの評価関数を計算する計算部58。
7)前記評価関数を最小とするLH1又はZ方向感度、LV1、触針14の先端半径値を同時に校正計算するデータ処理部(校正部)60。
8)前記校正計算において、必要に応じてアーム21の水平状態での回転支点20から検出器15までのX方向の距離、Z方向のオフセット量を校正することを可能とするデータ処理部62。
9)ボールゲージ30の測定データとボールゲージ30の既知半径値との差から触針14の先端の半径値を校正する校正部(触針先端半径校正部)64。
10)校正結果を記憶し、以降の測定において、校正値を考慮した測定を行うためのデータ処理部66。
図3に戻り、図3は、触針14の先端半径値を校正する、半径値が既知のボールゲージ30が破線で示され、図4は、LH1、LV1を校正する、半径値が既知のボールゲージ32が実線で示されている。ボールゲージ30は、ボールゲージ32と比較して半径が小さいものが使用されている。
<ボールゲージ30の測定方法>
図3において、触針14の先端半径値は、ボールゲージ30を触針14でトレースし、触針14の先端がボールゲージ30に接する角度に応じた値を分割数分算出することにより求める。図3の矢印は触針14の測定点である。ボールゲージ30として半径RSが2mmのものを例示する。
<ボールゲージ32の測定方法>
ボールゲージ32は、検出器15のZ方向測定ストローク中の1つ又は複数の範囲で測定する。
図5の如く、高さが異なる3つのZ方向測定範囲(上側、中央、下側)を使用する場合には、Z方向ストロークの上側で測定データ1を測定し、次に送り装置13を上昇移動し、Z方向ストロークの中央で測定データ2を測定し、そして送り装置13を更に上昇移動し、Z方向ストロークの下側で測定データ3を測定する。例えば、Z方向ストロークが32mmで、ボールゲージの直径が30mmの場合には、基準の1点からZ方向に10mm間隔で送り装置13を2段階上昇させて測定データ1、2、3を取得する。前記3つのZ方向測定範囲は、触針14のZ方向測定ストロークに含まれる範囲である。
<段差ゲージ34の測定方法>
図6の如く段差ゲージ34は、互いに平行で段差寸法が既知の2面34A、34BをX方向に平行に置き、触針14で2面34A、34Bをトレースして段差測定データを求める。面34Aに対する面34Bの高さはHである。
<ボールゲージ30の測定方法>
図7の如く、ボールゲージ32を触針14でトレースし、Z方向測定ストロークの中央で1つの測定データ6を測定する。
ボールゲージ30の既知の半径値を、ボールゲージ32よりも小さく選択することで、ボールゲージ30の測定データに現れるLH1及びLV1等によるXZ方向の誤差の影響が小さくなるので、高精度に触針14の先端半径値を求めることができる。
図9は、校正計算部40による、ボールゲージ32を3つの測定範囲で測定する場合の計算ブロック線図である。
校正計算部40は、最適化計算部42とその中の評価関数計算部44、46、48とを備える。
最適化計算部42の最適化計算アルゴリズムには、評価関数の複雑さから滑降シンプレックス法等の微分を必要としないアルゴリズムが用いられる。
最適化の対象はLH1、LV1、LH2、LV2とする。
触針14の触針先端半径値Riは最適化計算中と終了後に、ボールゲージ30の測定データから算出する。
Z方向の高さとX方向の対称性を校正するため、以下の項目の総和を評価関数として定義する。
(a)測定データ4、5から計算する段差量と既知の段差寸法の差の2乗
(b)測定データ1、2、3の真円度の2乗(最小二乗円からの偏差のP−P)
(c)測定データ1、2、3の対称性
極座標データ(最小二乗円の中心を原点として、各点の(A、R)データ)において、A=90°±αの左右のB値の差の2乗の総和
(d)測定データ1と2及び、2と3及び、3と1の形状誤差
極座標データにおいて、あるA値に対応する測定データ1と2のR値の差の2乗の総和(測定データ2と3及び、3と1についても同様)
このような評価関数の値を最小とするLH1、LV1、LH2、LV2を最適化計算により求める。
図10は、第1の実施形態の校正方法を示したフローチャートである。
1)設計値の入力(Step1)
Step1において、LH1、LV1、LH2、LV2、及び触針14の先端半径値の校正を行うため、それぞれの設計値をキーボード36からデータ処理装置17に入力する。なお、LH1及びLV2は必要に応じて入力する。
2)LH1、LV1、LH2、LV2の校正(Step2〜Step10)
Step2からStep4において、ボールゲージ32に対し、測定範囲を高さ方向に複数段階(例えば上側、中央、下側)に分割して、ボールゲージ32を触針14でトレースし、高さ方向に測定範囲の異なるボールゲージ32の3つの測定データ1、2、3を求める。
Step5において、段差ゲージ34の平行な2面34A、34BをX方向に平行に置き、2面34A、34Bを触針14でトレースして段差測定データ4、5を求める。
Step6において、ボールゲージ30を触針14でトレースし、ボールゲージ30の測定データを求める。
Step7において、Step2からStep4で求めたボールゲージ32の測定データ1、2、3、及びStep5で求めた段差ゲージ34の段差測定データ4、5よって、触針14の先端半径値を仮校正するとともに、予め定義した評価関数を計算し(step8)、算出された値が収束するまで最適化計算を行うことにより(step9、10)、LH1、LV1、LH2、LV2を同時に校正する。ここで、評価関数の計算に必要な触針先端半径は、Step6で得られたボールゲージ30の測定データから仮校正された触針先端半径値を用いる。
したがって、第1の実施形態によれば、アームの長さ(LH1)、及び触針高さ(LV1)の最適な校正値を同時に求めることができる。
そして最後に、Step6で得られた第2のボールゲージの測定データ第2のボールゲージの既知半径値との差から触針先端半径値の校正を行う。
<第2の実施形態>
ボールゲージ30の測定データを測定データ2に限定する。つまり、Step2、4の操作は行わない。また、このとき、評価関数の項(d)の計算は行わない。
ただし、Z方向測定ストロークの広範囲でX方向の対称性の校正を厳密に行いたい場合は測定データ1、3により、評価関数の項(d)を計算する。つまり、Step2、4の操作を行う。
<第3の実施形態>
ボールゲージ30の測定Z方向の測定範囲を2つ以上の任意の数の範囲に増減する。
このとき、評価関数の項(c)の計算はそれぞれの測定データで行い、項(d)の計算はできるだけ全ての組み合わせで行う。
広範囲に多くの範囲の測定を行うことでより高精度に校正可能というメリットと、測定データの取得と校正計算に時間が掛かるデメリットがある。
<第4の実施形態>
段差ゲージの段差測定データ4、5の測定を行わない。つまり、Step5の操作は行わない。また、このとき、評価関数の項(a)の計算は行わない。
ただし、Z方向の高さの校正を厳密に行いたい場合は測定データ4、5により、評価関数の項(a)を計算する。つまり、Step5の操作を行う。
<第5の実施形態>
ボールゲージ30の測定データ6の測定を行わない。つまり、Step2、6の操作は行わない。
このとき、最適化計算中は触針先端半径値Riの算出は行わず、最適化計算終了後、測定データ2とボールゲージ32の既知の半径値より触針先端半径値Riを算出する。
ただし、触針先端半径値Riを厳密に算出したい場合には測定データ6とボールゲージ30の既知の半径値より、触針先端半径値Riを算出する。
<第6の実施形態>
最適化の対象をLH1、LV1に限定し、LH2、LV2は既知の値で固定する。例えば、構造上、LV2の考慮が不要な場合には、LV2=0と固定できる。ただし、LH2、LV2の値を知ることが困難である場合、又はLH2、LV2の値がシステムの状態(構造的な要因や温度などの外的な要因)によって1つの値に固定することが困難な場合は、最適化の対象にLH2、LV2を追加すればよい。
10…測定部、11…ベース、12…コラム、13…送り装置、14…触針、15…検出器、16…スケール、17…データ処理装置、18…コンピュータ、19…ディスプレイ、20…回転支点、21…アーム、30、32…ボールゲージ、34…段差ゲージ、36…キーボード、38…マウス、40…校正計算部、44、46、48…評価関数計算部、50、52、54…記憶部、56…仮校正部、58…計算部、60、62、66…データ処理部、64…校正部、W…ワーク

Claims (4)

  1. X方向移動自在に設けられた検出器と、前記検出器に設けられた支点にXZ面内に揺動自在に支持された触針とが備えられ、前記触針でワークの表面をトレースしたときの前記検出器のX方向移動量及び前記触針のZ方向変化量に基づき、ワークの表面粗さ及び輪郭形状を求める測定機において、
    前記支点からの前記触針の先端のZ方向距離である触針高さの設計値、前記支点からの前記触針の先端のX方向距離であるアーム長さの設計値及び前記触針の先端半径の設計値を入力し、
    半径寸法が既知の第1のボールゲージに対し、測定範囲を高さ方向に複数段階に分割して、前記第1のボールゲージを触針でトレースし、高さ方向に測定範囲の異なる前記第1のボールゲージの複数の測定データを求め、
    互いに平行で段差寸法が既知の2面を有する段差ゲージの、前記2面をX方向に平行に置き、前記触針で前記2面をトレースして段差測定データを求め、
    前記第1のボールゲージと比較して小径で、かつ半径寸法が既知の第2のボールゲージを触針でトレースし、前記第2のボールゲージの測定データを求めるとともに、前記第2のボールゲージの測定データに基づき触針の先端半径値を仮校正し、
    前記第1のボールゲージの複数の測定データ、前記段差ゲージの測定データ、及び前記仮校正された触針の先端半径値に基づき、予め定義した評価関数を計算し、算出された値が収束するまで最適化計算を行うことにより、前記触針高さ、及び前記アーム長さを同時に校正することを特徴とする測定機の校正方法。
  2. 前記第2のボールゲージの測定データと前記第2のボールゲージの既知半径値との差から前記触針の先端半径値の校正を行う請求項1に記載の測定機の校正方法。
  3. X方向移動自在に設けられた検出器と、その検出器に設けられた支点にXZ面内に揺動自在に支持された触針とが備えられ、前記触針でワークの輪郭をトレースしたときの前記検出器のX方向移動量及び前記触針のZ方向変化量に基づき、ワークの表面粗さ及び輪郭形状を求める測定機において、
    半径寸法が既知の第1のボールゲージ、及び前記第1のボールゲージと比較して小径で、かつ半径寸法が既知の第2のボールゲージと、
    互いに平行で段差寸法が既知の2面を有する段差ゲージと、
    前記支点からの前記触針の先端のZ方向距離である触針高さの設計値、前記支点からの前記触針の先端のX方向距離であるアーム長さの設計値及び前記触針の先端半径の設計値を入力する設計値入力部と、
    前記第1のボールゲージに対し、測定範囲を高さ方向に複数段階に分割して、前記第1のボールゲージを触針でトレースしたときの、高さ方向に測定範囲の異なる前記第1のボールゲージの複数の測定データを記憶する第1のデータ記憶部と、
    前記段差ゲージの前記2面を前記触針でトレースしたときの段差測定データを記憶する第2の記憶部と、
    前記第2のボールゲージを触針でトレースしたときの、前記第2のボールゲージの測定データを記憶する第3の記憶部と、
    前記第2のボールゲージの測定データに基づき触針の先端半径値を仮校正する仮校正部と、
    前記第1のボールゲージの複数の測定データ、前記段差ゲージの段差測定データ、及び前記仮校正された触針の先端半径値に基づき、予め定義した評価関数を計算し、算出された値が収束するまで最適化計算を行うことにより、前記触針高さ、及び前記アーム長さを同時に校正する校正部と、
    を備えることを特徴とする測定機の校正装置。
  4. 前記第2のボールゲージの測定データと前記第2のボールゲージの既知半径値との差から前記触針の先端の半径値を校正する触針先端半径校正部が備えられたことを特徴とする請求項3に記載の測定機の校正装置。
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