JP4695374B2 - 表面倣い測定装置および倣いプローブの補正テーブル作成方法 - Google Patents

表面倣い測定装置および倣いプローブの補正テーブル作成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4695374B2
JP4695374B2 JP2004292970A JP2004292970A JP4695374B2 JP 4695374 B2 JP4695374 B2 JP 4695374B2 JP 2004292970 A JP2004292970 A JP 2004292970A JP 2004292970 A JP2004292970 A JP 2004292970A JP 4695374 B2 JP4695374 B2 JP 4695374B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
correction
scanning
point
measurement
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004292970A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005181293A (ja
Inventor
孝 野田
勝行 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitutoyo Corp
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitutoyo Corp filed Critical Mitutoyo Corp
Priority to JP2004292970A priority Critical patent/JP4695374B2/ja
Publication of JP2005181293A publication Critical patent/JP2005181293A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4695374B2 publication Critical patent/JP4695374B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • A Measuring Device Byusing Mechanical Method (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Description

本発明は、表面倣い測定装置、および、倣いプローブの補正テーブル作成方法に関する。例えば、被測定物表面を倣い走査して被測定物の表面粗さ、うねり、輪郭等を測定する表面倣い測定装置に関する。
被測定物表面を倣い走査して被測定物の表面性状や立体的形状を測定する表面倣い測定装置が知られ、例えば、粗さ測定機、輪郭形状測定機、真円度測定機、三次元測定機などが知られている。
図17に、従来の倣いプローブを利用した表面倣い測定装置としての測定システムの構成を示す。
この測定システム100は、倣いプローブ2を移動させる三次元測定機1と、手動操作するジョイスティック31を有する操作部3と、三次元測定機1の動作を制御するモーションコントローラ4と、モーションコントローラ4を介して三次元測定機1を動作させるとともに三次元測定機1によって取得した測定データを処理して被測定物Wの寸法や形状などを求めるホストコンピュータ5と、を備えている。
倣いプローブ2は、図18に示されるように、先端に接触部(測定子)22を有するスタイラス21と、スタイラス21の基端を一定の範囲内でXp方向、Yp方向、Zp方向にスライド可能に支持する支持部23とを備えている。
支持部23は、互いに直交する方向に移動可能なxpスライダ、ypスライダおよびzpスライダを有するスライド機構(不図示)と、スライド機構の各軸方向の変位量を検出するとともに検出した変位量を出力するプローブセンサ24(図1参照)とを備えている。スタイラス21はスライド機構によって支持部23に対して一定の範囲内でスライド可能に支持されている。
なお、このような倣いプローブの構成は、例えば特許文献1に記載されている。
このような構成において、接触部22を基準押込量Δrで被測定物表面に当接させた状態で、倣いプローブ2を被測定物表面に沿って倣い移動させる。
このとき、三次元測定機1の駆動量から倣いプローブ2の移動軌跡が得られる。そして、倣いプローブ2の移動軌跡は、すなわち、接触部22の移動軌跡となるところ、接触部22の中心点の移動軌跡に対して接触部22の半径r分だけオフセットした位置に被測定物表面と接触部22との接触点が存在する。
ただし、基準押込量Δrで押し込まれた状態で接触部22は倣い走査する。
図19は、接触部22を被測定物Wに基準押込量Δrだけ押し込んだ状態を説明する図である。まず、図19(A)は、接触部22が被測定物Wに接触した状態で、基準押込量Δrがゼロの状態を示す。この状態では、接触部22の中心P1から被測定物Wの当接点までの距離は、接触部22の半径rに等しい。この場合、基準押込量Δrがゼロであるために、倣いプローブ2の接触部22が、被測定物Wに接触しているか否かの判断が行えない。
この状態から倣いプローブ2の接触部22を被測定物Wに対して、基準押込量Δrが所定値となるまで押し込んだ状態を、図19(B)に示す。この状態においては、被測定物Wに対して接触部22が測定圧で決まる圧力で押圧されるため、スタイラス21にたわみが生じる。
その結果、接触部22の中心P2から被測定物Wの当接点までの距離が接触部22の半
径rに等しいことは、図19(A)と同一であるが、プローブセンサ24の検出位置(図19(A)に対して、基準押込量Δrだけシフトした位置=見かけ上の接触部中心P3)から被測定物Wの当接点まで距離はQ(オフセット値)となり、接触部22の半径rとは異なる値となる。このようにオフセット値Qが接触部22の半径rと異なる値をとる原因としては、既に説明したスタイラス21のたわみの影響の他、接触部22の真球度の影響が考えられる。
このように、見かけ上の接触部中心P3が描く移動軌跡から被測定物表面方向へオフセット値Qだけ補正されると、被測定物表面の形状が求められる。
ここで、基準押込量Δrは、常に同一値である必要はなく、プローブセンサ24の測定可能範囲において、適切な基準位置範囲内であればよい。
ここで、プローブセンサによるスタイラス21の変位量検出には誤差が生じる。すると、押込量に誤差が生じるので、測定誤差につながる。そこで、プローブセンサによる検出誤差を補正するために、各軸(Xp方向、Yp方向、Zp方向)の検出特性に応じて補正係数が設定される。例えば、Xp方向についての補正係数がKxp’、Yp方向についての補正係数がKyp’、Zp方向についての補正係数がKzp’として設定される。そして、プローブセンサによる各軸の検出値がXp、YpおよびZpであった場合、プローブセンサの検出値(Xp、Yp、Zp)は次のように補正される。
Figure 0004695374
ここで、Xd、YdおよびZdは、プローブセンサ出力値を補正係数(Kxp’、Kyp’、Kzp’)によって補正した値である。
特開平05−256640号公報
しかしながら、各軸ごとに補正係数(Kxp’、Kyp’、Kzp’)を設定してプローブセンサの出力値を補正するだけでは、検出誤差を十分に補正できない場合があった。その結果、例えば、真円を測定しても、測定結果が楕円となるなどの測定誤差を生じる傾向があり、各軸ごとに設定された補正係数を乗算するのみでは正確に補正できなかった。
さらには、見かけ上の接触部中心P3の軌跡に対してオフセット値Qだけ補正しても、正確に被測定物表面を求められない場合があった。このような誤差が生じる理由として、倣いプローブ2と被測定物Wとが当接する方向によって生じるスタイラス21のたわみが影響していると考えられている。つまり、スタイラス21がわずかにたわむ分だけ、オフセット量Qが異なってくるのではないかと考えられている。
このような問題により、表面倣い測定装置による形状測定には誤差が含まれているとともに、この誤差を十分に補正できず、形状測定の精度を向上させるには困難があった。
本発明の目的は、従来の問題を解消し、被測定物形状を高精度に測定できる表面倣い測定装置を提供するとともに、被測定物形状を高精度に測定するための倣いプローブの補正テーブル作成方法を提供することにある。
本発明の表面倣い測定装置は、被測定物表面に当接される測定子、および、前記測定子と被測定物表面との相対位置を検出する検出センサを有し、前記測定子と前記被測定物表面との相対位置を予め設定された基準位置範囲に保って倣い走査する倣いプローブと、前記倣いプローブを被測定物表面に沿って相対移動させる移動手段と、前記移動手段の駆動量を検出する駆動センサと、前記検出センサおよび駆動センサによる検出値に基づいて前記被測定物の形状を解析する解析手段と、を具備し、前記解析手段は、前記検出センサによる検出値に基づいて前記測定子と前記被測定物表面との接触方向である測定方向を算出する測定方向算出手段と、記検出センサによる検出値を補正する補正データが格納された補正テーブルを備え、前記測定方向算出手段にて算出された測定方向と、前記補正テーブルとに基づいて前記検出センサによる検出値を補正し、前記補正テーブルには、前記倣いプローブで前記被測定物表面を倣い走査する際に前記測定方向ごとに前記検出センサによる検出値を補正する補正係数、および前記倣いプローブで前記被測定物表面を倣い走査する際に前記測定方向ごとに前記測定子の基準点から前記被測定物表面までのオフセット値が前記補正データとして格納されていることを特徴とする。
このような構成において、移動手段によって倣いプローブが被測定物表面に対して基準位置範囲を保つ状態で被測定物表面に沿って倣い移動される。倣いプローブで被測定物表面を走査するときの移動手段の駆動量が駆動センサで検出され、測定子と被測定物表面との相対位置が検出センサで検出される。検出センサの検出値は、測定子が被測定物表面に対する方向に応じて補正データにより補正される。そして、駆動センサおよび検出センサの検出値が解析手段で解析処理されて被測定物の表面形状が求められる。
補正テーブルには、測定子で被測定物表面を測定する測定方向ごとに補正データが格納されている。よって、測定子が被測定物表面に対する方向によって検出センサに検出誤差が生じる場合でも、測定方向に応じてセンサ出力を補正することができる。その結果、測定子が被測定物表面に対する方向に関わらず正確に被測定物表面の座標値を求めることができ、被測定物形状を正確に求めることができる。
なお、補正テーブルは、着脱可能な記憶素子に格納され、交換可能とされてもよい。
ここで、倣いプローブは、測定子を被測定物表面に当接させて倣い走査してもよい。例えば、測定子としての接触球を被測定物表面に基準量(基準位置)まで押し込んだ状態で倣い走査してもよい。また、倣いプローブは、測定子と被測定物表面とを非接触で倣い走査してもよい。このような非接触式倣いプローブとしては、CCDカメラやイメージセンサ、あるいは静電容量式や電磁誘導式の倣いプローブが例として挙げられる。
本発明では、記解析手段は、前記測定方向算出手段にて算出された測定方向に基づいてこの測定方向に対応する前記補正係数を補正データとして前記補正テーブルから選択する補正データ選択手段と、前記補正データ選択手段にて選択された前記補正データを前記検出センサの検出値に乗算して前記検出センサの検出値を補正する検出センサ値補正手段と、を備えることが好ましい。
このような構成において、検出センサの検出値が測定方向算出手段に出力されると、測定方向算出手段において、検出センサの出力値から測定方向のベクトルが算出される。算出された測定方向のベクトルに基づいて、補正データ選択手段によって補正係数が補正テーブルから選択される。このとき、補正テーブルには測定方向ごとに補正係数が格納されているので、補正データ選択手段は、測定方向算出手段で算出された測定方向に対応する補正係数を選択する。
選択された補正係数は、例えば、検出センサ値に乗算される。すると、検出センサ値が補正されて、補正された検出センサ値により被測定物表面と測定子との相対位置が正確に求められる。すると、被測定物表面の形状が正確に求められる。
補正テーブルには補正係数が測定方向ごとに設定されて、測定方向に応じて検出センサの検出値が補正されるので、測定子が被測定物表面を測定する方向に関わらず被測定物表面の形状を正確に求めることができる。
ここで、「検出センサによる検出値を補正する補正係数」には、すなわち、検出センサのセンサ信号をカウントするカウンタ等を備える場合にこのカウンタのカウンタ値を補正する補正係数を含む。
本発明では、記解析手段は、前記測定方向算出手段にて算出された前記測定方向に基づいてこの測定方向に対応する前記オフセット値を補正データとして前記補正テーブルから選択する補正データ選択手段と、前記補正データ選択手段で選択された前記補正データを用いて、前記測定方向に向けて前記基準点の座標値を前記補正データだけシフトさせて前記被測定物表面を求める測定点算出手段と、を備えていることが好ましい。
ここで、測定子の基準点とは、前記倣いプローブの検出センサが検出した位置を示す。
このような構成において、検出センサの検出値が測定方向算出手段に出力されると、測定方向算出手段において、検出センサの出力値から測定方向のベクトルが算出される。算出された測定方向のベクトルに基づいて、補正データ選択手段によってオフセット値が補正テーブルから選択される。このとき、補正テーブルには測定方向ごとにオフセット値が格納されているので、補正データ選択手段は、測定方向算出手段で算出された測定方向に対応するオフセット値を選択する。
選択されたオフセット値は、例えば、測定子の基準点座標値に加算(あるいは減算)される。測定子の基準点から測定方向に向けてオフセット値だけオフセットした位置に被測定物表面が位置するところ、被測定物表面の形状が求められる。
補正テーブルにはオフセット値が測定方向ごとに設定されて、測定方向に応じてオフセット値が補正されるので、測定子が被測定物表面を測定する方向に関わらず被測定物表面の形状を正確に求めることができる。
本発明では、前記補正データ選択手段は、前記測定方向算出手段で算出された測定方向のベクトルに対し、内積の絶対値が最大になる方向を前記補正テーブルに設定された測定方向から選択することが好ましい。
このような構成によれば、測定方向算出手段で算出された測定方向に対して最も平行に近い方向を選択することができる。そして、内積の絶対値をとるので、逆向きでも平行に近い方向を選択することができる。すると、補正データに設定する方向は、全方位を範囲に含んでいなくても、半分の領域であればよい。
本発明では、前記補正テーブルは、前記測定子ごとに備えられていることが好ましい。
このような構成によれば、測定子を複数備えた倣いプローブを用いて被測定物の表面の倣い測定を行う場合に、測定方向などにおいて最適な測定子を用いて倣い測定を行い、その測定子に対応する補正テーブルを用いて検出値の補正が行えるので、測定の自由度と精度の向上が期待できる。
また、倣いプローブあるいは測定子の交換が可能な場合には、交換された測定子に対応
する補正テーブルを用いて検出値の補正が行えるので、測定の自由度と精度の向上が期待できる。
本発明では、前記補正テーブルは、前記倣いプローブに設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、補正テーブルが前記倣いプローブに設けられているので、倣いプローブを交換した場合には、倣いプローブから補正テーブルの値を読み出して最適な補正データを取得できる。したがって、補正データに混同を生じることがなく、補正データの管理が容易になる。
ここで、補正テーブルは不揮発性の記憶装置に格納されていてもよく、着脱可能な記憶素子に格納されて交換可能とされていてもよい。
本発明の倣いプローブの補正テーブル作成方法は、前述した表面倣い測定装置の倣いプローブの補正テーブルを作成する方法であって、半径および中心座標値が既知となる真球であるマスターボールの球面上において、座標値が既知である複数の補正点を設定する補正点設定工程と、前記各補正点から前記マスターボールの中心点に向かう方向に沿って前記測定子を前記各補正点に向けて相対移動させ、この測定子と前記補正点との相対位置を基準位置範囲にしたときの前記補正点の位置を検出する補正点検出工程と、前記補正点検出工程における前記検出センサの出力値を前記補正点の座標値に対比して、この検出センサの出力値を補正する補正係数、および前記測定子の基準点から前記被測定物表面までのオフセット値を補正データとして算出する補正データ算出工程と、前記補正データ算出工程において算出された前記補正データをこの補正点から前記測定子の中心に向かう方向に対応づけて格納するテーブルを作成する補正テーブル作成工程と、を備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、マスターボールのような球体上に補正点を設定して、各補正点について補正データを取得することより、必要とされる全方向について補正データを得ることができる。
ここで、前記補正データ算出工程は、前記検出センサによる検出値を補正する補正係数を算出する補正係数算出工程を備えていることが好ましい。また、前記補正データ算出工程は、前記測定子の基準点(前記検出センサが検出した位置)から前記被測定物表面までのオフセット値を算出するオフセット値算出工程を備えていることが好ましい。
また、補正点は、マスターボールの半球部分にのみ設定してもよい。そして、残りの半球部分については、測定方向が逆向きで平行となる補正データを適用すればよい。
本発明の倣いプローブの補正テーブル作成方法は、前述した表面倣い測定装置の倣いプローブの補正テーブルを作成する方法であって、真球であるマスターボールの球面上に複数の補正点を設定する補正点設定工程と、前記測定子を前記各補正点に向けて相対移動させ、この測定子と前記補正点との相対位置を基準位置範囲にしたときの前記補正点の位置を検出する補正点検出工程と、前記補正点検出工程における前記検出センサの出力値を前記補正点の座標値に対比して、この検出センサの出力値を補正する補正係数、および前記測定子の基準点から前記被測定物表面までのオフセット値を補正データとして算出する補正データ算出工程と、前記補正データ算出工程において算出された前記補正データを格納するテーブルを作成する補正テーブル作成工程と、を備え、前記補正点設定工程は、予め被測定物を測定する方向として指定された指定測定方向に応じて、この指定測定方向に他の方向よりも多くの前記補正点を設定し、前記補正データ算出工程は、前記補正点に関する測定誤差の自乗和を最小にする補正データを算出することを特徴とする。
このような構成によれば、被測定物を測定する方向として予め指定された指定測定方向に応じた補正テーブルを得ることができる。
例えば、XY平面で被測定物を断面したときの断面輪郭を測定したい場合、被測定物を測定する方向(指定測定方向)は、Z方向に垂直な方向である。このとき、補正テーブルを作成するにあたって、基準ゲージの表面上に設定される補正点は、XY平面に交差するライン上に多く設定される(補正点設定工程)。
このように設定された補正点を倣いプローブで検出して(補正点検出工程)、検出誤差の自乗和を最小にする補正データを求める(補正データ算出工程)。すると、指定測定方向に多く設定された補正点の影響を強く反映した補正データが得られる。
被測定物を指定測定方向で測定して、このときの倣いプローブの検出値が指定測定方向に応じて得られた補正データによって補正されることにより、被測定物の指定測定方向における形状が正確に測定される。
なお、補正点設定工程において、指定測定方向に他の方向よりも多くの補正点を設定するとは、指定測定方向にのみ補正点を設定することも含む。
また、基準ゲージとしては、例えば、半径既知のマスタ−ボールを用いることができる他、各種の形状の基準ゲージを用いることができる。例えば、指定測定方向を一平面内に含まれる方向(一軸に垂直方向)とする場合には、基準ゲージとしてリングゲージを用いてもよい。
以上において、前記解析手段は、CPU(中央処理装置)やメモリを備えたコンピュータで構成され、所定のプログラムが組み込まれることによって、補正テーブル、測定方向算出手段、補正データ選択手段、検出センサ値補正手段、測定点算出手段として動作してもよい。また、このようなプログラムは、インターネット等の通信手段や、CD−ROM、メモリーカード等の記録媒体を介してインストールされてもよい。また、所定のプログラムがインストールされる場合には、その電子機器にメモリーカードやCD−ROM等が直接差し込まれてもよく、これらの記憶媒体を読み取る機器が外付けで接続されてよい。さらには、LANケーブル、電話線等が接続されて通信によってプログラムが供給されてインストールされてもよいし、無線によってプログラムが供給されてインストールされてもよい。
以下、本発明の実施の形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の表面倣い測定装置に係る第1実施形態について説明する。
第1実施形態として倣いプローブを用いた表面倣い測定装置としての測定システムを図17に示す。また、図1に、測定システム100の機能ブロック図を示す。
この測定システム100の概略構成は、背景技術で説明した構成に同様であり、三次元測定機1と、三次元測定機1の動作を手動操作する操作部3と、三次元測定機1の駆動制御を実行するモーションコントローラ4と、モーションコントローラ4に所定の指令を与えるとともに被測定物Wの形状解析等の演算処理を実行するホストコンピュータ5と、測定条件等を入力する入力手段61と、測定結果を出力する出力手段62と、を備えている。
三次元測定機1は、定盤11と、定盤11に立設されて倣いプローブ2を三次元的に移動させる駆動機構(移動手段)12と、駆動機構12の駆動量を検出する駆動センサ13(図1参照)とを備えて構成されている。
駆動機構12は、定盤11の両側端から定盤11に略垂直方向であるZm方向に高さを有するとともに定盤11の側端に沿ったYm軸方向へスライド可能に設けられた二本のビーム支持体121と、ビーム支持体121の上端に支持されてXm方向に長さを有するビーム122と、ビーム122にXm方向にスライド可能に設けられZm軸方向にガイドを有するコラム123と、コラム123内をZ軸方向にスライド可能に設けられ下端にて倣いプローブ2を保持するスピンドル124とを備えて構成されている。
ここで、駆動機構12のXm軸方向、Ym軸方向、Zm軸方向によりマシン座標系が規定されている。駆動機構12のXm軸、Ym軸、Zm軸は互いに直交する駆動軸であり、ビーム支持体121、コラム123およびスピンドル124によりスライド部材が構成されている。
駆動センサ13は、図1に示されるように、ビーム支持体121のYm方向への移動を検出するYm軸センサ131と、コラム123のXm方向への移動を検出するXm軸センサ132と、スピンドル124のZ方向への移動を検出するZm軸センサ133と、を備えている。駆動センサ13による検出結果はモーションコントローラ4を経由してホストコンピュータ5に出力される。
倣いプローブ2は、先端に接触部(測定子)22を有するスタイラス21と、スタイラス21の基端を一定の範囲内でXp方向、Yp方向、Zp方向にスライド可能に支持する支持部23とを備えている。
接触部22は、半径rの略真球に加工されている。
支持部23は、互いに直交方向に移動可能なxpスライダ、ypスライダおよびzpスライダを有するスライド機構(不図示)と、スライド機構の各軸方向の変位量を検出するとともに検出した変位量を出力するプローブセンサ(検出センサ)24とを備えている。スタイラス21はスライド機構によって支持部23に対して一定の範囲内でスライド可能に支持されている。
プローブセンサ24は、図1に示されるように、スタイラス21のXp方向への移動を検出するXp方向センサ241と、スタイラス21のYp方向への移動を検出するYp方向センサ242と、スタイラス21のZp方向への移動を検出するZp方向センサ243と、を備えている。プローブセンサ24によって検出されたスタイラス21の変位量はモーションコントローラ4を経由してホストコンピュータ5に出力される。
ここで、スライド機構のXp方向、Yp方向、Zp方向によりプローブ座標系が規定されている。
操作部3は、操作盤に揺動可能に設けられ倣いプローブ2の移動を手動で操作する手動操作部材としてのジョイスティック31を備えている。なお、特に図示しないが、操作部3は、ジョイスティック31の傾き角などジョイスティック31の操作を検出する検出部を備え、検出部からの信号はモーションコントローラ4に出力される。
モーションコントローラ4は、駆動センサ13およびプローブセンサ24からの検出信号を計数するカウンタ部41と、ホストコンピュータ5および操作部3からの指令に応じて駆動機構12を駆動制御する駆動制御回路(駆動制御手段)42と、を備えて構成されている。
カウンタ部41は、駆動センサ13から出力されるパルス信号をカウントして駆動機構12の駆動量を計測する駆動カウンタ411と、プローブセンサ24から出力されるパルス信号をカウントしてスタイラス21のスライド量を押込量として計測するプローブカウンタ415とを備えている。
駆動カウンタ411は、Ym軸センサ131からの出力を計数するYm軸カウンタ412と、Xm軸センサ132からの出力を計数するXm軸カウンタ413と、Zm軸センサ133からの出力を計数するZm軸カウンタ414とを備えている。
プローブカウンタ415は、Xp方向センサ241からの出力を計数するXp方向カウンタ416と、Yp方向センサ242からの出力を計数するYp方向カウンタ417と、Zp方向センサ243からの出力を計数するZp方向カウンタ418と、を備えている。
駆動カウンタ411によるカウント値(Xm、Ym、Zm)およびプローブカウンタ415によるカウント値(Xp、Yp、Zp)はそれぞれホストコンピュータ5に出力される。
ホストコンピュータ5は、入力手段61によって設定入力される測定条件等を記憶するメモリ(記憶装置)51と、被測定物表面に倣う移動方向および移動速度の倣いベクトルを指令する倣いベクトル指令部52と、倣いプローブ2が被測定物Wに接触する方向に関して設定された補正データを格納した補正テーブル53と、被測定物Wの形状を解析する形状解析部54と、演算装置および記憶装置(ROM、RAM)を有し所定プログラムの実行やデータ処理等を行う中央処理部(CPU)55と、メモリ51、倣いベクトル指令部52、補正テーブル53、形状解析部54および中央処理部55を接続するバス56と、を備えている。
メモリ51は、入力手段61から設定入力される測定条件等を記憶し、例えば、倣い走査中に駆動機構12の駆動量をサンプリングする間隔(サンプリングピッチ511)や、接触部22を被測定物Wに対して押し込む量Δr(基準押込量512)や、被測定物Wの設計データなどによる輪郭データ513などを記憶する。
倣いベクトル指令部52は、例えば、メモリ51に設定された輪郭データ513に基づいて被測定物Wを倣い走査するベクトル指令を生成する。また、倣いベクトル指令部52は、プローブカウンタ415の出力に基づいて押込量を基準押込量Δrで所定範囲(基準位置範囲)にする押込方向のベクトル指令を生成する。倣いベクトル指令部52で生成されたベクトル指令は、駆動制御回路42に出力される。
補正テーブル53は、図2に示されるように、倣いプローブ2と被測定物Wとが接触する方向(P1〜P29)に関して、プローブカウンタ415のカウンタ値を被測定物表面の座標値に補正する補正データを有する。
補正テーブル53は、補正データとして、プローブカウンタ415のカウンタ値を補正
するための補正係数(Kxp、Kyp、Kzp)と、接触部22の(見かけの)中心座標値に対する被測定物表面までの補正半径r(オフセット値Q)と、を格納している。
すなわち、補正テーブル53には、プローブカウンタ415のカウンタ値(Xp、Yp、Zp)に各軸ごとに乗算されて各軸ごとのカウンタ値を補正する補正係数(Kxp、Kyp、Kzp)が設定されている。
また、補正テーブル53には、接触部22の(見かけの)中心座標値に対して被測定物表面の法線に沿って加算(あるいは減算)され、接触部22の中心座標値を被測定物表面の座標値に補正する補正半径r(オフセット値Q)が設定されている。
ここで、補正テーブル53は、補正係数(Kxp、Kyp、Kzp)および補正半径rを予め設定された複数の方向(P1〜P29)に関して有している。複数の方向(P1〜P29)は、接触部22を被測定物表面に接触させる方向であり、このように補正テーブル53に設定される方向(P1〜P29)としては、被測定物Wを測定する際に接触部22を被測定物表面に接触させるすべての方向から均質に抽出されていることが望ましい。あるいは、互いに逆方向を向く方向に関しては補正係数および補正半径が略等しいとして、互いに逆を向く方向については一方のみについて補正係数および補正半径を有していてもよい。
なお、補正テーブル53が作成される工程については、図4、図5および図6を参照して第2実施形態で後述する。
形状解析部54は、カウンタ部41によるカウント値および補正テーブル53に設定された補正データに基づいて被測定物表面の形状を解析する。
形状解析部54は、図3に示されるように、測定データ記憶部541と、接触方向算出部(測定方向算出手段)542と、補正データ選択部(補正データ選択手段)543と、補正演算部544と、測定データ合成部547と、を備えて構成されている。
測定データ記憶部541は、カウンタ部41にてカウントされたカウント値を一時的に記憶する。すなわち、測定データ記憶部541は、駆動カウンタ411によるカウント値、および、プローブカウンタ415によるカウント値が入力されると一時的に記憶する。
接触方向算出部542は、倣いプローブ2と被測定物Wとの接触方向(測定方向)を算出する。プローブカウンタ415によるカウント値(Xp、Yp、Zp)は、接触部22が被測定物Wから押される方向(被測定物表面の法線方向)を示しているので、接触方向算出部542は、接触部22を被測定物Wに押し込んでいる方向をプローブカウンタ値で示される方向の逆方向として算出する。一例として、プローブカウンタ415によるカウント値(Xp、Yp、Zp)から押込方向(―Xp、―Yp、―Zp)の単位ベクトル(接触方向単位ベクトル)を算出することが挙げられる。このような接触方向の算出は、プローブカウンタ415でサンプリングされた総てのプローブカウンタ値に対して行われる。
補正データ選択部543は、接触方向算出部542により算出された接触方向(接触方向単位ベクトル)に基づいて、補正テーブル53に設定された補正データを選択する。例えば、接触方向算出部542で算出された接触方向に一致する方向を補正テーブル53に設定された方向(P1〜P29)から選択する。または、接触方向算出部542で算出された接触方向に一致する方向が補正テーブル53に存在しない場合には、接触方向算出部542で算出された接触方向に最も近い方向を補正テーブル53に設定された方向(P1〜P29)から選択する。このように最も近い方向を選択する手段として、接触方向算出部542で算出された接触方向単位ベクトルと補正テーブル53に設定された方向の単位ベクトルとの内積を求め、内積が一番大きくなる方向を選択することが一例として挙げられる。
接触方向算出部542においてサンプリング点ごとに接触方向が算出されると、補正データ選択部543は、サンプリング点ごとに補正テーブル53に設定された補正データを選択して読み出す。
補正演算部544は、プローブカウンタ415のカウント値を補正テーブル53の補正データを用いて補正する。補正演算部544は、プローブカウンタ値補正部(検出センサ値補正部)545と、接触点算出部(測定点算出部)546と、を備えている。
プローブカウンタ値補正部545は、補正データ選択部543で選択された補正データのうち、補正係数(Kxp、Kyp、Kzp)を各軸ごとのプローブカウンタ値(Xp、Yp、Zp)に乗算してプローブカウンタ値を補正する。つまり、補正後のカウンタ値(Xd、Yd、Zd)は、次のように表される。
Figure 0004695374
このように補正されたプローブカウンタ値(Xd、Yd、Zd)はスタイラス21の変位量を表しているところ、接触部22の中心の変位量に対応しており、接触部22の中心の座標値が求められる。
接触点算出部546は、補正データ選択部543で選択された補正データのうち、補正半径rを用いてプローブカウンタ値を被測定物表面の接触点に補正する。接触点算出部546は、接触部22と被測定物Wとの接触方向に沿って接触部22の(見かけの)中心点座標値を補正半径rだけシフトさせる。接触部22と被測定物Wとの接触方向としては、接触方向算出部542によって算出された接触方向単位ベクトルを用いてもよい。
求めるべき被測定物表面の座標値は、接触部22の(見かけの)中心点から接触部22の半径r分だけオフセットされているところ、補正テーブル53の補正半径r(オフセット値Q)を用いて接触部22の中心点座標値が所定方向にシフトされると、接触部22と被測定物表面との接触点座標値が求められる。
測定データ合成部547は、求められた接触点の座標値と駆動カウンタ411によってカウントされた駆動機構12の駆動量とを合成して、被測定物Wの三次元形状を求める。
駆動機構12の駆動量は駆動センサ13によってマシン座標系で検出され、スタイラス21の変位はプローブセンサ24によってプローブ座標系で検出されている。そして、プローブセンサ24の出力値は、補正テーブル53の補正データによって接触部22と被測定物Wとの接触点に補正されている。そこで、接触点の座標値と駆動機構12の駆動量とが合成されると、被測定物表面形状が算出される。接触点の座標値と駆動機構12の駆動量とを合成する場合には、プローブ座標系で表された接触点の座標値をマシン座標系に変換したうえで、駆動機構12の駆動量に加算することが例として挙げられる。
ここで、ホストコンピュータ5によって解析手段が構成され、より具体的には補正テーブル53と形状解析部54によって解析手段が構成されている。
このような構成を備える第1実施形態の動作を説明する。
まず、測定に先だって測定条件を設定入力する。測定条件としては、サンプリングピッチ511、基準押込量512、被測定物の輪郭データ513などが挙げられる。
次に、測定者がジョイスティック31を用いて入力する倣い方向指令、あるいは、輪郭データ513に基づいて倣いベクトル指令部52で生成される倣いベクトル指令が駆動制御回路42に出力される。すると、駆動制御回路42から駆動機構12に制御信号が出力されて駆動機構12が駆動される。駆動機構12によって倣いプローブ2が被測定物表面
に対して基準押込量Δrまで押し込まれた状態で被測定物表面に沿って倣い移動される。また、倣い走査時にプローブカウンタ415から倣いベクトル指令部52に出力されるプローブカウンタ値に基づいて、押込量が基準押込量Δrに制御される。
倣いプローブ2で被測定物表面を走査するときの駆動機構12の駆動量が駆動センサ13で検出され、スタイラス21の変位量がプローブセンサ24で検出される。駆動センサ13のセンサ出力は駆動カウンタ411でカウントされ、プローブセンサ24のセンサ出力はプローブカウンタ415でカウントされる。なお、このようなカウンタ部41でカウントされたデータは、設定されたサンプリングピッチ511で取得される。
カウンタ部41(駆動カウンタ411およびプローブカウンタ415)でカウントされて取得されたカウント値は測定データ記憶部541に出力されて記憶され、以後、形状解析部54で解析処理されて被測定物の表面形状が求められる。
測定データ記憶部541に記憶されたデータのうち、倣いプローブ2の変位(プローブカウンタ値)が接触方向算出部542に出力される。接触方向算出部542において、倣いプローブ2の変位(Xp、Yp、Zp)から接触方向単位ベクトルが算出され、接触部22が被測定物Wに接触する方向が算出される。
取得されたすべてのプローブカウンタ値について接触方向単位ベクトルが算出されると、補正データ選択部543によってこれら接触方向単位ベクトルに基づいてプローブカウンタ値を補正する補正係数が補正テーブル53から選択される。
このとき、接触方向単位ベクトルと補正テーブル53に設定された方向(P1〜P29)の単位ベクトルとの内積が算出されて、内積の絶対値が一番大きくなる方向が選択される。そして、その方向(P1〜P29)に対応する補正係数(Kxp、Kyp、Kzp)が読み出される。
読み出された補正係数(Kxp、Kyp、Kzp)は、プローブカウンタ値補正部545に出力されて、対応するプローブカウンタ値(Xp、Yp、Zp)に乗算される。すると、プローブカウンタ値が補正されて、補正されたプローブカウンタ値(Xd、Yd、Zd)により被測定物Wに対する倣いプローブ2の押込量が正確に求められる。すると、接触部22の(見かけの)中心座標値が求められる。
また、接触方向単位ベクトルに基づいて、補正データ選択部543により接触部22の(見かけの)中心座標を被測定物Wとの接触点座標値に補正する補正半径rが各カウンタ値に対して選択される。
選択された補正半径rは、接触点算出部546に出力されて、接触部22の中心座標値に加算(あるいは減算)される。
ここで、接触部22の(見かけの)中心座標は、プローブカウンタ値補正部545で補正されたプローブカウンタ値(Xd、Yd、Zd)に基づいて求められる。そして、接触部22の(見かけの)中心座標値に対して、接触方向単位ベクトルの方向に補正半径rが加算される。すると、接触部22と被測定物表面との接触点の座標が算出される。算出された接触点の座標値は、測定データ合成部547に出力される。
算出された接触点の座標値と駆動カウンタ411でカウントされた駆動機構12の移動量とが測定データ合成部547において合成される。すると、被測定物表面の形状が求められる。
このような構成を備える第1実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
(1)補正テーブル53には接触方向ごとに補正データとして補正係数(Kxp、Kyp
、Kzp)が設定されているので、接触部22が被測定物Wに接触する方向によってプローブセンサ24に検出誤差が生じる場合でも、接触方向に応じてセンサ出力を補正することできる。すると、押込量が正確に検出されるので、接触部22の中心座標値が正確に求められる。
そして、補正テーブル53には接触方向ごとに補正データとして補正半径rが設定されているので、接触部22の(見かけの)中心座標値に補正半径rを加算(あるいは減算)することによって被測定物表面との接触点が正確に求められる。このとき、接触方向ごとに補正半径rが設定されているので、接触部22の形状誤差(真球からの誤差など)やスタイラス21のたわみ等に関わらず、被測定物Wの表面形状を正確に測定することができる。
(2)倣い走査中にカウンタ部41で取得された測定データは、測定データ記憶部541に一旦記憶され、倣い走査が終了して総ての測定データが取得されたところで形状解析部54による演算処理が実行される。よって、倣い走査を行っている間には形状演算処理の負荷が掛からないので、倣い走査を迅速に行うことができる。
(3)接触方向によっては、スタイラス21のたわみなどによりプローブセンサ24に検出誤差が生じて基準押込量Δrが一定に保たれない場合があるが、接触方向によって生じる基準押込量の誤差も含めて補正半径rで補正できる。よって、接触方向によるスタイラス21のたわみ等に関わらず、被測定物Wの表面形状を正確に求めることができる。
(4)接触方向に応じてプローブカウンタ値が補正係数で補正されるので、接触部22と被測定物表面との接触方向が正確に求められる。すると、見かけ上の接触部中心から補正半径rを正しい接触方向にシフトさせることで、被測定物表面座標を正確に求めることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る倣いプローブの補正テーブル作成方法について説明する。図4に、補正テーブル作成方法のフローチャートを示す。
なお、第2実施形態における測定システムとしては第1実施形態に説明した構成と同様の測定システムを用いることができる。
まず、ST1において、マスターボール7を用意する。マスターボール7は、半径既知の真球に加工されて、例えば、図17中に示されるように定盤11上に配設されることが例示される。
ST2において、マスターボール7の中心座標値および半径を決定する。マスターボール7の中心座標値および半径を決定する方法としては、例えば、予め校正された別の倣いプローブによってマスターボール7を多点測定して中心および半径を決定してもよい。あるいは、タッチ信号プローブやレーザーのドップラー効果を利用した検出器などを用いてマスターボール7を多点測定して中心および半径を求めてもよい。このようにして求められたマスターボール7の中心座標値および半径は、ホストコンピュータ5に記憶される。なお、マスターボール7は、予め半径既知の真球に加工されているので、この設計データから半径を知ることもできる。
ST3において、マスターボール7の球面上に格子点(補正点)P1〜P29を設定する(補正点設定工程)。先のST2において決定されたマスターボール7の中心座標値および半径を用いて、マスターボール7の球面上において周期的に配列された格子点P1〜P29を設定する。
ここで、各格子点P1〜P29からマスターボール7の中心へ向かう方向に接触方向が設定され、この接触方向で接触部22が被測定物Wに接触するときのプローブセンサ出力(あるいはプローブカウンタ出力)、および、接触部22の中心から被測定物表面までのオフセット値(例えば補正半径r)が補正されることとなる。
図5に、マスターボール7の球面上に設定される格子点(P1〜P29)の例を示す。図5中、マスターボール7の中心を原点として互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を設定する。原点を通ってZ軸に垂直な面(XY平面)を赤道面とし、赤道面からZ軸のプラス側となる半球部分にのみ格子点を設定する。図5中では格子点として29個用意されており、赤道を16分割する経線と、赤道から極(Z軸とマスターボール7の交点)までを4分割する緯線と、の交点のうち所定の位置に格子点(P1〜P29)を設定している。
各格子点の座標値P(x、y、z)は、例えば、図6に示されるように角度のパラメータθおよびΨ、マスターボール7の半径Rを用いて、マスターボール7の中心を原点とするとき次のように表される。
Figure 0004695374
ST4において、格子点からマスターボール7の中心に向かう方向に倣いプローブ2を移動させて各格子点P1〜P29に接触部22を接触させる(補正点検出工程)。そして、基準押込量Δrまで接触部22をマスターボール7に押し込んでいく。
このとき、三次元測定機1の駆動機構12によって倣いプローブ2を移動させていく。したがって、マスターボール7に接触部22が当接したあと、接触部22をマスターボール7に押し込んでいく過程では、駆動センサ13とプローブセンサ24との出力値は対応するはずである。
そこで、駆動センサ13の出力値に基づいて、接触部22を各格子点に基準押込量まで押し込んでいく。
なお、接触部22とマスターボール7とが当接したことは、プローブセンサ24からの検出信号により判断可能である。
ST5において、プローブセンサ24の出力値(あるいはプローブカウンタ415の出力値)を補正する補正係数(Kxp、Kyp、Kzp)、および、接触部22の中心からマスターボール7の格子点までの補正半径rが算出される(補正データ算出工程)。
倣いプローブ2が格子点に対して基準押込量Δrまで押し込まれた状態で、プローブセンサ24の出力(あるいはプローブカウンタの出力)が検出される。そして、プローブセンサ24の出力値(Xp、Yp、Zp)と駆動センサ13の出力値とのずれ分を補正する補正係数(Kxp、Kyp、Kzp)が軸ごとに求められる。
また、接触部22の中心点座標と格子点の座標とを比較して、接触部22の見かけの中心から格子点までのオフセット値(補正半径r)が算出される。
ST6において、設定されたすべての格子点について補正係数および補正半径が算出されたか判断され、総ての格子点について補正係数および補正半径が算出されている場合には、ST7において補正係数および補正半径が補正テーブル53に格納される。
ST7において、補正係数および補正半径が接触方向(P1〜P29)ごとに格納されて、例えば、図2に示される補正テーブル53が作成される(補正テーブル作成工程)。
なお、ST6において、すべての格子点について補正係数および補正半径が算出されていないと判断された場合には、ST4に戻って各格子点について補正係数と補正半径が算出される。
このようにして作成された補正テーブル53を用いて、プローブセンサ24の出力値および補正半径を補正する場合には、接触方向算出部542で算出される接触方向単位ベクトルと、補正テーブル53に設定された方向とについて内積の絶対値が算出され、内積の絶対値が最も大きい方向が補正テーブルから選択される。
ところで、補正テーブル53には接触方向として半球部分(z方向のプラス側)にしか設定されていない。ここで、z方向のプラス側からz方向のマイナス側へ向けて接触部22が移動しながら被測定物に当接する場合(例えば図5中の矢印A)には、略該当する方向が補正テーブル53に設定されている。よって、接触方向算出部542で算出された接触方向単位ベクトルと補正テーブル53に設定された接触方向(P1〜P29)との内積を求めて、内積が最も大きい方向を補正テーブル53から選択すればよい。
その一方、z方向のマイナス側からz方向のプラス側に向けて接触部22を移動させながら被測定物Wに当接する場合(例えば図5中の矢印B)には、補正テーブル53に設定された方向とは逆方向である。しかしながら、内積の絶対値を計算することによって向きが逆でありながら平行に最も近い方向を補正テーブル53から選択することができる。
そして、選択される接触方向(P1〜P29)が補正テーブル53に設定された方向と逆であっても、スタイラス21のたわみやオフセット値(補正半径)といった測定誤差に繋がる原因は同じになるので、方向が逆であっても等価な補正データを用いてプローブセンサ24の出力を被測定物表面の座標値に補正することができる。
このような第2実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
(5)マスターボール7のような球体上に均質に格子点を設定して、各格子点について補正データを取得することより、必要とされる全方向について補正データを得ることができる。
(6)マスターボール7の半球部分についてのみ格子点を設定することによって、補正データを半分にすることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の表面倣い測定装置に係る第3実施形態について説明する。
第3実施形態の基本的構成は、第1実施形態に同様であるが、図7に示すように補正テーブルの構成が異なる。
補正テーブル531、532、・・・53nは複数設けられており、それぞれ複数の接触部22に対応して補正データが格納されている。
例えば、倣いプローブ2において、スタイラス21が、直線状の軸体と、軸体の先端から軸体に直交して延びたアームを十字状に4本有する十字状アームと、から構成され、そして、十字状アームの先端にそれぞれ接触部22が設けられる場合がある。
このような場合、補正テーブルは、接触部(測定子)22ごとに設けられ、合計4個の補正テーブル531、532、533、534が設けられる。
補正データ選択部543は、倣い測定に用いられた接触部(測定子)22に対応する補正テーブルを用いて、第1実施形態と同様の接触方向に基づく補正データの選択を行う。
ここで、各補正テーブルは、着脱可能な記憶素子に格納され、交換可能となっていてもよい。
(変形例1)
次に、本発明の変形例1について説明する。
第1実施形態および第3実施形態における補正テーブルは、ホストコンピュータ5に設けられているが、図8に示されるように、変形例1における補正テーブル91は、倣いプローブ2に設けられている点が異なる。
従って、形状解析部54は、倣いプローブ2の補正テーブル91から補正データを読み取ることになるが、その他の点は、第1実施形態または第3実施形態に同様である。
ここで、補正テーブル91は、不揮発性の記憶装置に格納されていてもよく、さらに、着脱可能な記憶素子に格納され、交換可能とされてもよい。
このように、補正テーブル91が倣いプローブ2に設けられているので、倣いプローブ2を交換した場合には、同時に補正テーブル91もあわせて交換されることになる。
このような構成によれば、倣いプローブ2に応じた最適な補正データを間違いなく利用することができる。また、補正データに混同を生じることがなく、補正データの管理が容易になる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係る倣いプローブの補正テーブル作成方法について説明する。
従来、プローブセンサ(検出センサ)24の検出値を補正する補正係数および接触部22の補正半径r(すなわちオフセット値)を求めるにあたって、最小自乗法を用いる方法が知られている。
例えば、半径既知の真球であるマスターボール7の表面を複数点で測定し、これら測定値に関する測定誤差の自乗和を最小にする補正係数および接触部22の補正半径rが求められる。
このとき、マスタ−ボール7の表面上に設定される補正点は、図9に示されるように、マスタ−ボール7の半球上において略均等に配設されていた。
このようにマスターボール7の表面に略均等に配設された補正点に基づいて作成された補正テーブルによれば、被測定物Wを測定する方向に関わりなく測定値を補正することができるからである。
しかしながら、このような補正テーブルでは、全体的に誤差を最小化しようとしているため、いずれの測定方向においても誤差が残ってしまうという問題がある。
例えば、図10に示されるように、三つの断面において真球71の輪郭を測定すると、図11に示されるように、XY面、YZ面、ZX面のいずれの面においても誤差が残ってしまう。
これでは、被測定物Wの形状を高精度に測定することはできないという問題が生じる。
そこで、第4実施形態では、被測定物形状を高精度に測定するための倣いプローブの補正テーブルを作成する方法を提供することを目的とし、次の構成を採用する。
本第4実施形態における倣いプローブの補正テーブル作成方法を図12のフローチャートを参照して説明する。
なお、測定の対象が被測定物WをXY平面で断面した断面輪郭であって、被測定物Wを測定する方向(指定測定方向)がZ方向に直交する方向である場合を例にして説明する。
第4実施形態にあっては、まず、指定測定方向を指定(設定)したうえで(ST11)、ST12において、図13に示されるようにマスターボール(基準ゲージ)7の表面に複数の補正点を設定する(補正点設定工程)。このとき、指定測定方向に対応して、マスターボール7とXY平面とが交わるライン上(赤道上)に補正点を多く設定する。このように補正点を設定するにあたっては、赤道L、緯度45°のラインL、極でサンプリングピッチをそれぞれ所定ピッチに設定することが一例として挙げられ、赤道Lではサンプリングピッチを短くとり、緯度45°のラインLではサンプリングピッチを長くとればよい。
次にST13において、設定されたこれらの補正点に倣いプローブ2の接触部22を接触させて、基準押込量Δrまで接触部22をマスターボール7に押し込んでいく(補正点検出工程)。このときのプローブセンサ24の出力値を順次所定の記憶手段に記憶していく(ST14)。
総ての補正点について検出したところで(ST15:YES)、ST16において最小自乗法により、プローブセンサ24の出力値(あるいはプローブカウンタ415の出力値)を補正する補正係数、および、接触部22の中心からマスターボール7の補正点までの補正半径rが算出される(補正データ算出工程)。
図14を参照して、最小自乗法により補正データ(補正係数、補正半径)を算出する方法を説明する。
求める補正係数を3×3のマトリクス[A]で表し、プローブセンサ24の出力値をP、駆動センサ13の出力値をCで表す。そして、マスターボール7の中心座標をSとする。また、マスターボール7の半径をR’、求めるべき補正半径をrとするとき、
接触部22とマスターボール7との中心間距離R(=R’+r)は、次の式で表される。
R=|C+AP−S|
従って、測定誤差を最小にする最小自乗の式は次の式で表される。
Figure 0004695374
ST17において、求められた補正係数[A]および補正半径rが補正テーブルに格納される(補正テーブル作成工程)。
このようにして作成された補正テーブルを用いて、プローブセンサ24の出力値および補正半径rが補正される。
ここで、補正係数[A]によりプローブセンサ出力値Pは次のように補正される。
Figure 0004695374
なお、(式1)の最小自乗法を適用するにあたって、未知数としては、補正係数[A]の要素が9個、マスターボール7の中心座標値が3個および補正半径rが1個の合計13個である。従って、マスターボール表面に設定する補正点は13個以上なければならない。
このような第4実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
被測定物Wを測定する指定測定方向に対応した補正テーブルを作成することができるので、この補正テーブルにより指定測定方向における測定値を正確に補正することができる。
例えば、指定測定方向がXY平面内の方向(Z方向に垂直方向)であり、この指定測定方向に対応した補正テーブルによって測定値を補正すると、図15(A)に示されるように、真球71の輪郭を正確に測定することができる。
ここで、図15(B)および(C)に示されるように、YZ平面内やZX平面内における測定に対して上記補正テーブルを適用すると測定誤差が大きくなるが、被測定物Wを測定する方向をXY平面内とするので、他の方向での補正精度は問題とならない。
なお、補正テーブルは、異なる指定測定方向ごとに複数作成されていてもよい。
そして、被測定物Wを測定した測定値を補正するための補正テーブルを選択するにあたっては、外部設定入力により該当する補正テーブルを指定してもよく、あるいは、自動選択されるようにしてもよい。
例えば、上述のように指定測定方向をXY平面内(Z方向に垂直方向)とする補正テーブルの他に、YZ平面内(X方向に垂直方向)およびZX平面内(Y方向に垂直方向)を指定測定方向とする補正テーブルをそれぞれ作成しておく。
そして、被測定物Wを測定する方向に対応した補正テーブルを選択して測定値を補正すれば、図15(A)のXY平面内の他、YZ平面内(図15(B)参照)およびZX平面内(図15(C)参照)においても正確に被測定物Wの形状を測定することができる。
指定測定方向としては、倣いプローブ2を被測定物Wに接近させる方向のみならず、倣いプローブ2を被測定物Wに接触させる際のスタイラス21の角度も指定測定方向の情報に含ませてもよい。接触球22を被測定物Wに接触させる際にスタイラス21の角度が異なれば、スタイラス21のしなり量などが異なってくることからプローブセンサ24の検出誤差や補正半径rも異なってくるところ、スタイラス21の角度にも対応して補正テーブルを作成しておけば、より正確な補正を行うことができる。
指定測定方向が被測定物WをXY平面内の方向(Z方向に垂直な方向)である場合を例にして説明したが、指定測定方向としては、これに限られない。
例えば、指定測定方向として、XY平面内の方向(Z方向に垂直な方向)とすることに加えて、図16に示されるように、XY平面内の−45°から+45°までの方向とするなど限定を強化してもよい。なお、この場合にも最小自乗法における未知数の関係上、補正点が13個以上必要である。
また、例えば、被測定物Wの形状が、ギア、ブレード、スクロール(ねじ形状)である場合、これら特殊な形状を測定する指定測定方向を予め選定しておき、マスターボール上にこれら選定された指定測定方向に対応する位置に補正点を(多く)設定すれば、各種特殊形状を測定した測定値を補正するのに適した補正テーブルを作成することができる。
また、指定測定方向の他、倣い速度ごとに個別の補正テーブルを作成してもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
補正テーブル53には補正係数だけを設定しておいて、倣い走査中に押込量が正確に一定になるように制御してもよい。すると、接触部22が真球であってオフセット値を常に一定値とみなせば、接触方向に応じてオフセット値を補正する必要はない。
補正データ選択部543では、内積の絶対値を計算することにより逆方向で平行な方向を補正テーブル53から選択するとしたが、マスターボール7の全表面に渡って格子点を設定していてもよい。あるいは、半球部分に設定した格子点について取得した補正データを回転移動させるなどにより他の半球部分に対応させて、補正テーブル53に予め全方向に渡って補正データを作成しておいてもよい。
半球部分に限られず、例えば、マスターボール7の8分の1に格子点を設定してもよい。例えば、x、y、zがプラスとなる象限に格子点を設定して補正データを取得し、その他の象限は、先に取得したデータを回転移動させるなどして作成してもよい。
第1実施形態の補正テーブル53において、補正半径rは方向ごとに設定されていなくてもよい。接触部22が半径rの真球に加工されているとすれば、方向に関わらず補正半径は常にrとしてもよいからである。そして、プローブカウント値が補正係数で補正されれば、接触部22の(見かけの)中心座標が正確に求められるので、この正確に求められた接触部中心から半径rだけシフトした位置に被測定物表面を求めることができる。
接触部22の形状は真球に限られず、算盤球形状や円板状であってもよい。
駆動機構12によって倣いプローブ2が移動される場合について説明したが、倣いプローブ2と被測定物Wとは相対移動でよいので、倣いプローブ2を固定して被測定物Wが移動してもよい。
測定子としては、被測定物の表面に当接する接触部22を例とし、検出センサとしては、接触部22が被測定物表面から押し込まれた変位量を測定するプローブセンサを例として説明したが、測定子は被測定物表面に当接する場合に限らず、例えば、被測定物表面に対してギャップを有する状態で被測定物表面に沿って倣い走査してもよい。例えば、測定子として、被測定物表面と静電容量結合する電極を有し、この電極の電位を一定に保った状態で被測定物表面を倣い走査する静電容量式プローブであってもよい。この場合、一例として、検出センサとしては電極の電位を検出する電位センサを利用できる。
あるいは、被測定物表面に光を照射するとともに被測定物表面からの反射光を検出する光学式プローブであってもよい。例えば、被測定物表面とのギャップを光学式プローブの対物レンズの焦点距離に保って倣い走査する光学式プローブが例として挙げられる。このような場合でも、プローブを被測定物表面に近接させていく方向によって生じる検出誤差を本発明の補正テーブルによって補正できる。
上記実施形態においては、オフセット値としては、接触部22の中心点から被測定物表面までの距離や、あるいは、見かけ上の接触部中心から被測定物表面までの距離であるとして説明したが、オフセット値の定義は特に限定されず、測定に使用する基準点のとり方によって適宜定義されればよい。例えば、測定の基準点としてプローブセンサ24の原点をとってもよい。
また、プローブの温度を測定する温度センサをプローブに備え、プローブの温度を測定した結果に基づいて、基準温度(通常は20℃)からの温度差を求め、この温度差によって補正データの温度補正を更に行うようにすれば、更に高精度な補正を行うことができる。
上記実施形態において、接触方向算出部542で算出される接触方向単位ベクトルに対して補正テーブルから補正データを選択して、この選択された補正データ(補正係数、補正半径)を用いて補正処理を行うとしたが、接触方向単位ベクトルと一致する方向が補正テーブルに存在しない場合には、補正テーブルに設定された補正データを補間して最適な補正データを求めてもよい。
例えば、接触方向算出部542で算出される接触方向単位ベクトルに近い方向を補正テーブルの測定方向からいくつか選択して、これら選択された測定方向の補正データを内挿することによって、最適な補正データを求めてもよい。
本発明は、倣いプローブを利用した表面倣い測定に利用できる。例えば、粗さ測定機、輪郭形状測定機、真円度測定機、三次元測定機などに利用できる。
本発明の表面倣い測定装置に係る第1実施形態において、測定システムの全体ブロック図である。 前記第1実施形態において、補正テーブルの構成を示す図である。 前記第1実施形態において、形状解析部の構成を示す図である。 本発明の倣いプローブの補正テーブル作成方法に係る第2実施形態のフローチャートである。 前記第2実施形態において、マスターボールの球面上に格子点を設定する例である。 前記第2実施形態において、格子点の座標を求める例の図である。 本発明の表面倣い測定装置に係る第3実施形態において、形状解析部および補正テーブルの構成を示す図である。 本発明の表面倣い測定装置に係る変形例1の構成を示すブロック図である。 本発明の倣いプローブの補正テーブル作成方法に係る第4実施形態において、従来の補正点の設定を示す図である。 前記第4実施形態において、真球を三つの断面で測定する様子を示す図である。 前記第4実施形態において、従来の補正テーブルで測定値を補正した様子を示す図である。 前記第4実施形態において、倣いプローブの作成方法の手順を示すフローチャートである。 前記第4実施形態において、マスターボールに補正点を設定した様子を示す図である。 前記第4実施形態において、各パラメータの関係を示す図である。 前記第4実施形態において、補正テーブルを用いて測定値を補正した結果を示す図である。 前記第4実施形態において、マスターボールに補正点を設定した様子を示す図である。 従来の倣いプローブを用いた表面倣い測定装置である測定システムを示す図である。 倣いプローブの構成を示す図である。 接触部を被測定物に基準押込量Δrだけ押し込んだ状態で見かけ上の接触部中心から被測定物までのオフセット値Qを示す図である。
符号の説明
100…測定システム、1…三次元測定機、11…定盤、12…駆動機構(移動手段)、121…ビーム支持体、122…ビーム、123…コラム、124…スピンドル、13…駆動センサ、131…Ym軸センサ、132…Xm軸センサ、133…Zm軸センサ、2…倣いプローブ、21…スタイラス、22…接触部(測定子)、23…支持部、24…プローブセンサ(検出センサ)、241…Xp方向センサ、242…Yp方向センサ、243…Zp方向センサ、3…操作部、31…ジョイスティック、4…モーションコントローラ、41…カウンタ部、411…駆動カウンタ、412…Ym軸カウンタ、413…Xm軸カウンタ、414…Zm軸カウンタ、415…プローブカウンタ、416…Xp方向カ
ウンタ、417…Yp方向カウンタ、418…Zp方向カウンタ、42…駆動制御回路、5…ホストコンピュータ、51…メモリ、511…サンプリングピッチ、512…基準押込量、513…輪郭データ、52…倣いベクトル指令部、53、531、53n…補正テーブル、54…形状解析部、541…測定データ記憶部、542…接触方向算出部(測定方向算出手段)、543…補正データ選択部(補正データ選択手段)、544…補正演算部、545…プローブカウンタ値補正部(検出センサ値補正手段)、546…接触点算出部(測定点算出手段)、547…測定データ合成部、55…中央処理部、56…バス、61…入力手段、62…出力手段、7…マスターボール、81…補正演算部、811…接触点算出部、91…補正テーブル。

Claims (8)

  1. 被測定物表面に当接される測定子、および、前記測定子と被測定物表面との相対位置を検出する検出センサを有し、前記測定子と前記被測定物表面との相対位置を予め設定された基準位置範囲に保って倣い走査する倣いプローブと、
    前記倣いプローブを被測定物表面に沿って相対移動させる移動手段と、
    前記移動手段の駆動量を検出する駆動センサと、
    前記検出センサおよび駆動センサによる検出値に基づいて前記被測定物の形状を解析する解析手段と、を具備し、
    前記解析手段は、
    前記検出センサによる検出値に基づいて前記測定子と前記被測定物表面との接触方向である測定方向を算出する測定方向算出手段と、
    記検出センサによる検出値を補正する補正データが格納された補正テーブルを備え、
    前記測定方向算出手段にて算出された測定方向と、前記補正テーブルとに基づいて前記検出センサによる検出値を補正し、
    前記補正テーブルには、
    前記倣いプローブで前記被測定物表面を倣い走査する際に前記測定方向ごとに前記検出センサによる検出値を補正する補正係数、および前記倣いプローブで前記被測定物表面を倣い走査する際に前記測定方向ごとに前記測定子の基準点から前記被測定物表面までのオフセット値が前記補正データとして格納されている
    ことを特徴とする表面倣い測定装置。
  2. 請求項1に記載の表面倣い測定装置において、
    記解析手段は、
    前記測定方向算出手段にて算出された測定方向に基づいてこの測定方向に対応する前記補正係数を補正データとして前記補正テーブルから選択する補正データ選択手段と、
    前記補正データ選択手段にて選択された前記補正データを前記検出センサの検出値に乗算して前記検出センサの検出値を補正する検出センサ値補正手段と、を備える
    ことを特徴とする表面倣い測定装置。
  3. 請求項1に記載の表面倣い測定装置において、
    記解析手段は、
    前記測定方向算出手段にて算出された前記測定方向に基づいてこの測定方向に対応する前記オフセット値を補正データとして前記補正テーブルから選択する補正データ選択手段と、
    前記補正データ選択手段で選択された前記補正データを用いて、前記測定方向に向けて前記基準点の座標値を前記補正データだけシフトさせて前記被測定物表面を求める測定点算出手段と、を備えている
    ことを特徴とする表面倣い測定装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の表面倣い測定装置において、
    前記補正データ選択手段は、前記測定方向算出手段で算出された測定方向のベクトルに対し、内積の絶対値が最大になる方向を前記補正テーブルに設定された測定方向から選択する
    ことを特徴とする表面倣い測定装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の表面倣い測定装置において、
    前記補正テーブルは、前記測定子ごとに備えられている
    ことを特徴とする表面倣い測定装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の表面倣い測定装置において、
    前記補正テーブルは、前記倣いプローブに設けられている
    ことを特徴とする表面倣い測定装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の表面倣い測定装置の倣いプローブの補正テーブルを作成する方法であって、
    半径および中心座標値が既知となる真球であるマスターボールの球面上において、座標値が既知である複数の補正点を設定する補正点設定工程と、
    前記各補正点から前記マスターボールの中心点に向かう方向に沿って前記測定子を前記各補正点に向けて相対移動させ、この測定子と前記補正点との相対位置を基準位置範囲にしたときの前記補正点の位置を検出する補正点検出工程と、
    前記補正点検出工程における前記検出センサの出力値を前記補正点の座標値に対比して、この検出センサの出力値を補正する補正係数、および前記測定子の基準点から前記被測定物表面までのオフセット値を補正データとして算出する補正データ算出工程と、
    前記補正データ算出工程において算出された前記補正データをこの補正点から前記測定子の中心に向かう方向に対応づけて格納するテーブルを作成する補正テーブル作成工程と、を備えている
    ことを特徴とする倣いプローブの補正テーブル作成方法。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の表面倣い測定装置の倣いプローブの補正テーブルを作成する方法であって、
    真球であるマスターボールの球面上に複数の補正点を設定する補正点設定工程と、
    前記測定子を前記各補正点に向けて相対移動させ、この測定子と前記補正点との相対位置を基準位置範囲にしたときの前記補正点の位置を検出する補正点検出工程と、
    前記補正点検出工程における前記検出センサの出力値を前記補正点の座標値に対比して、この検出センサの出力値を補正する補正係数、および前記測定子の基準点から前記被測定物表面までのオフセット値を補正データとして算出する補正データ算出工程と、
    前記補正データ算出工程において算出された前記補正データを格納するテーブルを作成する補正テーブル作成工程と、を備え、
    前記補正点設定工程は、予め被測定物を測定する方向として指定された指定測定方向に応じて、この指定測定方向に他の方向よりも多くの前記補正点を設定し、
    前記補正データ算出工程は、前記補正点に関する測定誤差の自乗和を最小にする補正データを算出する
    ことを特徴とする倣いプローブの補正テーブル作成方法。
JP2004292970A 2003-11-25 2004-10-05 表面倣い測定装置および倣いプローブの補正テーブル作成方法 Expired - Fee Related JP4695374B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004292970A JP4695374B2 (ja) 2003-11-25 2004-10-05 表面倣い測定装置および倣いプローブの補正テーブル作成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003393677 2003-11-25
JP2003393677 2003-11-25
JP2004292970A JP4695374B2 (ja) 2003-11-25 2004-10-05 表面倣い測定装置および倣いプローブの補正テーブル作成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005181293A JP2005181293A (ja) 2005-07-07
JP4695374B2 true JP4695374B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=34797159

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004292970A Expired - Fee Related JP4695374B2 (ja) 2003-11-25 2004-10-05 表面倣い測定装置および倣いプローブの補正テーブル作成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4695374B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102022113710A1 (de) 2021-06-04 2022-12-08 Mitutoyo Corporation Verfahren zum korrigieren einer messsondenvorrichtung

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007183184A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Mitsutoyo Corp 倣いプローブの校正方法
CN101511529B (zh) 2006-08-31 2013-01-30 法罗技术股份有限公司 可去除智能探针、组合系统以及使用坐标测量机的方法
JP5189806B2 (ja) 2006-09-07 2013-04-24 株式会社ミツトヨ 表面形状測定装置
JP5026756B2 (ja) * 2006-09-26 2012-09-19 株式会社ミツトヨ ワーク測定方法及びその装置
JP5201871B2 (ja) * 2007-04-24 2013-06-05 株式会社牧野フライス製作所 形状測定方法及び装置
JP5276803B2 (ja) * 2007-06-11 2013-08-28 パナソニック株式会社 形状測定方法
IT1390713B1 (it) * 2008-07-11 2011-09-15 Marposs Societa' Per Azioni Metodo di compensazione delle derive termiche in un sensore di posizione e stazione di misura compensata termicamente
JP5297818B2 (ja) * 2009-01-06 2013-09-25 株式会社ミツトヨ 三次元測定機
JP5205643B2 (ja) * 2009-01-19 2013-06-05 株式会社ミツトヨ 表面性状測定装置、その接触子モデル生成方法、及びプログラム
JP6170385B2 (ja) * 2013-09-09 2017-07-26 キヤノン株式会社 測定装置、測定方法および物品の製造方法
JP6415117B2 (ja) * 2014-05-30 2018-10-31 株式会社ミツトヨ 温度補正機能付測定機
JP6216400B2 (ja) 2016-02-26 2017-10-18 株式会社ミツトヨ 測定プローブ
JP6212148B2 (ja) * 2016-02-26 2017-10-11 株式会社ミツトヨ 測定プローブ
JP6295299B2 (ja) 2016-08-26 2018-03-14 株式会社ミツトヨ 座標補正方法及び三次元測定装置
JP6341962B2 (ja) 2016-08-26 2018-06-13 株式会社ミツトヨ 三次元測定装置及び座標補正方法
JP2018031754A (ja) 2016-08-26 2018-03-01 株式会社ミツトヨ 三次元測定装置及び座標補正方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01202611A (ja) * 1988-02-09 1989-08-15 Mitsutoyo Corp 三次元測定方法及び測定装置
JPH11123635A (ja) * 1997-10-23 1999-05-11 Makino Milling Mach Co Ltd ワークの形状寸法測定方法及び装置
JP2000161942A (ja) * 1998-11-27 2000-06-16 Mitsutoyo Corp 測定機及びその移動パス決定方法
JP2002116019A (ja) * 2000-10-04 2002-04-19 Olympus Optical Co Ltd プローブ式形状測定装置
JP2002528709A (ja) * 1998-10-24 2002-09-03 レニショウ パブリック リミテッド カンパニー アナログプローブの較正および誤差マッピング方法
JP2002267438A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Toshiba Mach Co Ltd 自由曲面形状測定方法
JP2003050118A (ja) * 2001-08-07 2003-02-21 Mitsutoyo Corp 計測方法および計測装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01202611A (ja) * 1988-02-09 1989-08-15 Mitsutoyo Corp 三次元測定方法及び測定装置
JPH11123635A (ja) * 1997-10-23 1999-05-11 Makino Milling Mach Co Ltd ワークの形状寸法測定方法及び装置
JP2002528709A (ja) * 1998-10-24 2002-09-03 レニショウ パブリック リミテッド カンパニー アナログプローブの較正および誤差マッピング方法
JP2000161942A (ja) * 1998-11-27 2000-06-16 Mitsutoyo Corp 測定機及びその移動パス決定方法
JP2002116019A (ja) * 2000-10-04 2002-04-19 Olympus Optical Co Ltd プローブ式形状測定装置
JP2002267438A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Toshiba Mach Co Ltd 自由曲面形状測定方法
JP2003050118A (ja) * 2001-08-07 2003-02-21 Mitsutoyo Corp 計測方法および計測装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102022113710A1 (de) 2021-06-04 2022-12-08 Mitutoyo Corporation Verfahren zum korrigieren einer messsondenvorrichtung

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005181293A (ja) 2005-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4695374B2 (ja) 表面倣い測定装置および倣いプローブの補正テーブル作成方法
US7376261B2 (en) Surface scan measuring device and method of forming compensation table for scanning probe
EP1579168B1 (en) Workpiece inspection method and apparatus
JP5425267B2 (ja) 座標測定装置
JP3827548B2 (ja) 倣いプローブの校正方法および校正プログラム
US7643963B2 (en) Apparatus, method and program for measuring surface texture
JP6030339B2 (ja) 形状測定装置
JP2007183184A (ja) 倣いプローブの校正方法
JP2003500675A (ja) 計測機器による移動制御
US20090039285A1 (en) Method and device for controlling and monitoring a position of a holding element
JP3827549B2 (ja) プローブの校正方法および校正プログラム
EP1703251B1 (en) Interaxis angle correction method
KR20050016099A (ko) 측정방법 및 측정장치
JP7280772B2 (ja) 表面性状測定装置のパラメータ校正方法
KR101738257B1 (ko) 프로브 회전형 원자현미경의 프로브 정렬도 측정 방법
JP6474587B2 (ja) 測定値補正方法、測定値補正プログラム及び測定装置
JP2004286457A (ja) 表面性状測定機の校正用治具、表面性状測定機の校正方法、表面性状測定機の校正プログラムおよびこの校正プログラムを記録した記録媒体
JP2001041711A (ja) 画像測定機のテーブル撓み補正方法及び装置
JPH01202611A (ja) 三次元測定方法及び測定装置
JP6405195B2 (ja) 測定値補正方法、測定値補正プログラム及び測定装置
JP2012013426A (ja) 形状測定装置
JP4951270B2 (ja) 測定方法、及び測定装置
JP2021001824A (ja) 表面性状測定装置および表面性状測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070703

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070809

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070918

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100506

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110225

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4695374

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees