JP5189806B2 - 表面形状測定装置 - Google Patents
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Description
例えば、被測定物表面を倣い走査して被測定物の輪郭、表面粗さ、うねり等を測定する表面倣い測定装置に関する。
図19に、倣いプローブ130を利用した表面倣い測定装置としての測定システム100の構成を示す。
この測定システム100は、倣いプローブ130を移動させる三次元測定機110と、手動操作する操作部150と、三次元測定機110の動作を制御するモーションコントローラ160と、モーションコントローラ160を介して三次元測定機110を動作させるとともに三次元測定機110によって取得した測定データを処理して被測定物Wの寸法や形状などを求めるホストコンピュータ200と、を備えている。
駆動機構120は、定盤111の両側端から定盤111に略垂直方向であるZm軸方向に高さを有するとともに定盤111の側端に沿ったYm軸方向へスライド可能に設けられた二本のビーム支持体121と、ビーム支持体121の上端に支持されてXm軸方向に長さを有するビーム122と、Xm軸方向にスライド可能にビーム122に設けられZm軸方向にガイドを有するコラム123と、コラム123内をZ軸方向にスライド可能に設けられ下端にて倣いプローブ130を保持するスピンドル124と、を備えて構成されている。
駆動センサは、ビーム支持体121のYm軸方向への移動を検出するYm軸センサと、コラム123のXm軸方向への移動を検出するXm軸センサと、スピンドル124のZm軸方向への移動を検出するZm軸センサと、を備えている。
支持部133は互いに直交する方向に移動可能なxpスライダ、ypスライダ、zpスライダを有するスライド機構(不図示)と、スライド機構の各軸方向の変位量を検出するとともに検出した変位量を出力するプローブセンサ(不図示)と、を備えている。
スタイラス131はスライド機構によって支持部133に対して一定の範囲内でスライド可能に支持されている。
なお、このような倣いプローブ130の構成は例えば特許文献1(特開平05−256640号)に記載されている。
このとき、駆動機構120の駆動量から倣いプローブ130の移動軌跡が得られる。
そして、倣いプローブ130の移動軌跡は、すなわち、接触部132の移動軌跡となるところ、接触部132の中心点の移動軌跡に対して所定量(ΔQ)だけオフセットした位置に被測定物表面Sと接触部132との接触点が存在する。
そこで、駆動センサによって検出される倣いプローブ130の位置とプローブセンサによって検出されるスタイラス131の変位とを合算して接触部132の位置を求めた上で、接触部132の位置から所定のオフセット値分(ΔQ)だけ補正することによって被測定物表面Sの位置が算出される。
例えば、被測定物Wが円あるいは円弧である場合、円運動による遠心力が発生し、図21に示されるように、駆動機構120(スピンドル124)が変形するという問題が発生する。
このような加速度による変形が生じる場合、変形が生じる分だけセンサの検出値には誤差が含まれることとなる。
例えば、遠心力が発生する場合、スピンドル124が外側に変形する分だけセンサによる検出値は円の内側に入ってしまい、例えば、図22に示されるように径方向のズレが生じる。
なお、図22中、L1はリングゲージの径であり、L2は測定データである。
このような課題は、例えば、自動車のボディを測定するような大型の三次元測定機110で高速倣い測定を行う必要がある場合には非常に大きな問題となって顕在化する。
すなわち、特許文献2にあっては、測定スライダの位置と測定スライダの加速度との関数としてたわみ特性を表す補正値を予め求めておく。
例えば、測定領域の様々な位置において各加速度で半径既知のリンクゲージを測定することにより加速度とたわみ特性との関数を求めておくことができる。
そして、被測定物を測定する際には、各センサによる検出データを得ることに加えて、さらに、測定時の加速度から補正値を特定して、前記検出データを補正値で補正する。
このようにして加速度によって生じる測定誤差を補正して正しい測定値が得られる。
測定時の加速度を求める方法として、特許文献2では、測定スライダの位置の測定値を二回微分することによって得る方法(段落0037、請求項12)、および、加速度センサを設けて測定スライダの加速度を検出する方法(段落0047、請求項13)が開示されている。
例えば、位置検出のサンプリング周波数を10倍に高めると、求められる加速度の分解能は1/100に劣化し、その結果、補正量の分解能も1/100に劣化してしまう。
このように、位置の二回微分による加速度の求め方は、実用的ではなく、高速での高精度測定という要求に応えることができない。
さらには、測定スライダの位置を二回微分して測定スライダの加速度を求めているが、実際の測定にあたって加速度および変形の発生が問題となるのはスピンドル124の先端部あるいはプローブ部であり、測定スライダの加速度を議論の対象としていては補正の精度に原理的に限界がある。
なお、特許文献2では、加速度センサを設けることによって測定スライダの加速度を求めることも記載されているが、加速度センサの性能と設置方法については記載されておらず、現実的には困難である。
例えば、加速度センサで実測する場合、例えば、直径100mmの円を倣い速度10mm/secで倣い測定する際には約50μGで中心方向の加速度が発生するが、50μGの加速度を検出可能な加速度センサを移動軸毎に一つずつ合計3個設置することは困難である。
ましてや、プローブ部の近傍にこのような加速度センサを設置することは不可能である。
そのため、高速で測定する場合には正確に被測定物の形状を求めることができず、正確に測定するためには変形が生じない程度の倣い速度に制限されるという問題が生じていた。
特に、自動車等の大きな被測定物を高速に測定するための大型の三次元測定機110が必要とされているため、上記の課題を解決する手段が切望されていた。
なお、少なくとも一部に円弧部分が含まれるとは、一定の曲率を有する円弧を含むことを要せず、曲面を含むものであればよい。よって、自由曲面も本発明の測定対象に含まれる。
すると、倣いベクトル指令に応じ、駆動機構によって倣いプローブが被測定物表面に沿って倣い移動される。
倣いプローブで被測定物表面を走査するときの駆動機構の駆動量が駆動センサで検出される。
このような倣い測定の動作の際には加速度が生じ、加速度による力がかかった場合には駆動機構に変形が生じ、その変形分が測定誤差に含まれる恐れがある。
そこで、倣いプローブで倣い測定すると同時に、上記の変形分による誤差を補正する処理が行われる。
補正演算部により、倣いベクトル指令の指令値に基づいた補正量が算出される。
すなわち、動作時に生じる変形に伴う測定誤差分を補正する補正量が算出される。
例えば、倣いベクトル指令の指令値から導出される加速度に基づいて駆動機構の変動を見積り、補正量を算出する。
算出された補正量は、駆動センサによる検出値と合成されて測定データとして出力される。
したがって、駆動機構の駆動状態を詳細にかつ正確に求めることができ、駆動中の駆動機構に生じている変形を補正する補正量を正確に算出することができる。
従来、測定誤差の補正のために駆動機構の駆動状態を求めるにあたっては駆動センサの検出値から駆動状態を求めることが行われていた。
しかし、駆動センサの検出値では、駆動時に発生する駆動機構の変形を含んだ値となっており、正確な値とはいえず、このような誤差を含んだ値による補正量の算出では正確な補正は望めないという問題があった。
また、駆動センサの検出値に基づいて動作状態を求める場合に、例えば、位置の検出値から加速度を算出しようとすると離散化誤差が大きくなって実用的ではないという問題が生じる。
例えば、駆動センサによる位置検出のサンプリング周期を10分の1に短くすると、動作状態量としての加速度の分解能は100分の1に劣化してしまう。
あるいは、動作状態として加速度データを得る場合に加速度センサを設けることも考えられるが、Xm、Ym、Zmの各方向に加速度センサを設けることがそもそも困難であり、加速度センサの検出能力にも限界がある。
この点、本発明では、倣いベクトル指令の指令値から駆動状態を求めることとしているので、駆動機構の動作状態を求める場合でも実測のデータによることなく、演算によって求めることができる。
よって、短い周期であっても正確に動作状態を求めることができる。
その結果、高い分解性能で補正を行うことができる。
そして、補正量算出部では、倣いベクトル指令の指令値から導出される加速度および補正パラメータに基づいて補正量を算出する。
算出された補正量が駆動センサの検出値に合成されることにより正確な測定値が求められる。
そして、位相差補正量を求める構成としては次の構成が好ましい。
すなわち、本発明では、前記補正量算出部は、位相差補正量算出部を備え、前記補正パラメータ記憶部は、位相差補正のための補正パラメータを記憶しており、前記位相差補正のための補正パラメータ(b2、b1)は、φ=b2f2+b1f+φ0の関係式(φは位相差補正量、fは倣い測定時の回転周波数、φ0は初期位相差)と、測定領域中の異なる位置で円ゲージの倣い測定を異なる倣い速度で行った結果と、に基づいて算出されたものであることが好ましい。
そして、測定領域中の異なる位置において異なる倣い速度(回転周波数)で円ゲージを実際に測定して校正データを得る。
この校正データを上記関係式に代入してパラメータを求め、補正パラメータとして記憶する。
このように回転周波数および測定位置の違いに対応して位相ずれを補正する補正パラメータを求めることにより、位相差補正を行うことができる。
したがって、円運動時の位相誤差を補正して正確な測定データを得ることができる。
すなわち、ゲイン誤差は加速度に比例するとした関係式を用いて加速度とゲイン誤差とを関係づけるパラメータを求めてもよく、
本発明では、前記補正量算出部は、ゲイン補正量算出部を備え、前記補正パラメータ記憶部は、ゲイン補正のための補正パラメータを記憶しており、前記ゲイン補正のための補正パラメータkは、D=k・Aの関係式(ゲイン補正量をD、倣い測定時における前記倣いプローブの移動の加速度をAとする)と、測定領域中の異なる位置で円ゲージの倣い測定を異なる倣い速度で行った結果と、に基づいて算出されたものであることが好ましい。
本発明では、前記補正量算出部は、ゲイン補正量算出部を備え、前記補正パラメータ記憶部は、ゲイン補正のための補正パラメータを記憶しており、前記ゲイン補正のための補正パラメータkは、|G1|=1−k(2π・f)2の関係式(|G1|は信号伝達特性G1のゲイン、fは倣い測定時の回転周波数)と、測定領域中の異なる位置で円ゲージの倣い測定を異なる倣い速度で行った結果と、に基づいて算出されたものであることが好ましい。
本発明では、前記補正量算出部は、ゲイン補正量算出部を備え、前記補正パラメータ記憶部は、ゲイン補正のための補正パラメータを記憶しており、前記ゲイン補正のための補正パラメータは、測定領域中の異なる位置で円ゲージの倣い測定を異なる倣い速度で行った結果から導出される回転周波数とゲインとの関係から導かれる多項式の係数として表される係数であることが好ましい。
すると、位置推定部において倣いベクトル指令による位置指令Cと設定されたノミナルモデルGNとが乗算され、倣いプローブの推定位置Eが算出される。
算出された倣いプローブの推定位置Eは2階微分演算部に出力される。
そして、2階微分演算部において、倣いプローブの推定位置から推定動作状態量として加速度データが算出される。
この加速度データは、補正量算出部に出力され、駆動動作によって生じる駆動機構の変形に伴う測定誤差分を補正する補正量が算出される。
算出された補正量は、駆動センサによる検出値と合成され、測定データとして出力される。
実測の位置データに基づいて加速度を算出する場合にはサンプリング周期を短くするに伴って加速度データの分解能が劣化してしまうが、本発明ではノミナルモデルを用いて算出された推定位置を2階微分することで加速度を算出するので、サンプリング周期による加速度データの劣化はない。
よって、短い周期であっても加速度データの算出が可能であり、このように求められた加速度データによって補正量を細かく算出することができる。
その結果、短い周期で取得された位置データであっても動作状態に基づいて正確に補正することができ、短いピッチでの正確な形状データを取得することができる。
例えば、回転周波数fの回転速度で円を倣い測定する指令が倣いベクトル指令部によって発せられても、動作の開始直後で速度が安定する前には指令された通りの速度に達していないため、指令どおりの回転周波数fではない。
そのため、指令されたとおりの回転周波数fを前提にして補正量を算出したのでは、補正を正確に行うことができないという問題が生じる。
その結果、円の倣い動作中に変化する回転周波数も正確に求めることができるので、円運動時の遠心力分を回転周波数に基づく補正演算で補正する場合にあっても正確な補正を行うことができる。
しかし、この方法では、倣い速度(すなわち回転周波数)が一定になるまでの時間が無駄となり、測定の作業効率が非常に悪くなる。
その結果、測定の作業効率を向上させることができる。
本発明の表面形状測定装置に係る第1実施形態について説明する。
第1実施形態として倣いプローブ130を用いた表面倣い測定装置としての測定システム100を図20に示す。
また、図1に測定システム100の機能ブロック図を示す。
測定システム100の概略構成は、背景技術で説明した構成に同様であり、三次元測定機110と、三次元測定機110の動作を手動操作する操作部150と、三次元測定機110の駆動制御を実行するモーションコントローラ160と、モーションコントローラ160に所定の指令を与えるとともに被測定物Wの形状解析等の演算処理を実行するホストコンピュータ200と、測定条件等を入力する入力手段61と、測定結果を出力する出力手段62と、を備えている。
駆動機構120は、定盤111の両側端から定盤111に略垂直方向であるZm軸方向に高さを有するとともに定盤111の側端に沿ったYm軸方向へスライド可能に設けられた二本のビーム支持体121と、ビーム支持体121の上端に支持されてXm軸方向に長さを有するビーム122と、ビーム122にXm軸方向にスライド可能に設けられZm軸方向にガイドを有するコラム123と、コラム123内をZ軸方向にスライド可能に設けられ下端にて倣いプローブ130を保持するスピンドル124と、を備えて構成されている。
駆動センサ140は、ビーム支持体121のYm軸方向への移動を検出するYm軸センサ141と、コラム123のXm軸方向への移動を検出するXm軸センサ142と、スピンドル124のZm軸方向への移動を検出するZm軸センサ143と、を備えている。
支持部133は互いに直交する方向に移動可能なxpスライダ、ypスライダ、zpスライダを有するスライド機構(不図示)と、スライド機構の各軸方向の変位量を検出するとともに検出した変位量を出力するプローブセンサ134と、を備えている。
プローブセンサ134は、スタイラス131のXp方向への移動を検出するXp方向センサ135と、スタイラス131のYp方向への移動を検出するYp方向センサ136と、スタイラス131のZp方向への移動を検出するZp方向センサ137と、を備えている。
駆動カウンタ171は、Ym軸センサ141からの出力を計数するYm軸カウンタ172と、Xm軸センサ142からの出力を計数するXm軸カウンタ173と、Zm軸センサ143からの出力を計数するZm軸カウンタ174と、を備えている。
プローブカウンタ175は、Xp方向センサ135からの出力を計数するXp方向カウンタ176と、Yp方向センサ136からの出力を計数するYp方向カウンタ177と、Zp方向センサ137からの出力を計数するZp方向カウンタ178と、を備えている。駆動カウンタ171によるカウント値(Xm、Ym、Zm)およびプローブカウンタ175によるカウント値(Xp、Yp、Zp)はそれぞれホストコンピュータ200に出力される。
また、倣いベクトル指令部220は、プローブカウンタ175の出力に基づいて押込量を基準押込量Δrで所定範囲(基準位置範囲)にする押込方向の倣いベクトル指令を生成する。
倣いベクトル指令部220で生成された倣いベクトル指令は、駆動制御回路162に出力される。
動作推定部600は、加速度推定部310と周波数推定部610とを備えている。
加速度推定部310は、倣いベクトル指令部220による倣いベクトル指令が発せられてから駆動センサ140による位置検出が行われるまでの伝達関数であるノミナルモデルが設定されたノミナルモデル設定部311と、倣いベクトル指令とノミナルモデルとに基づいて倣いプローブ130の位置を推定する位置推定部314と、位置推定部314にて求められた推定位置のデータ値から2階微分により倣いプローブ130の加速度を算出する2階微分演算部315と、を備えている。
ノミナルモデル設定部311には、倣いベクトル指令が発せられてから三次元測定機110が駆動されて指令位置に到達するまでの周波数伝達関数であるノミナルモデルが設定されている。
ノミナルモデル設定部311には、図3に示されるように、三次元測定機のノミナルモデルG1(s)(駆動機構のノミナルモデル)と、倣いプローブのノミナルモデルG2(s)とが設定されている。
倣いプローブのノミナルモデルは、倣いプローブ130の交換に備えて倣いプローブ130の種類ごとに用意されており、現に取り付けている倣いプローブ130に対応したノミナルモデルを選択可能となっている。
そして、倣いベクトル指令から倣いプローブ130の位置までの伝達関数は三次元測定機のノミナルモデルG1(s)と倣いプローブのノミナルモデルG2(s)との積であるGN(=G1(s)×G2(s))として表される。
なお、ベクトル指令、三次元測定機110の駆動動作およびセンサによる位置検出等はXm軸、Ym軸およびZm軸方向でそれぞれ行われるが、三次元測定機110の位置制御系(倣いベクトル指令から位置検出を行うフィードバック制御系)はXm、Ym、Zm軸方向の駆動の時定数Tが総て同じになるように調整されていることから、Xm、Ym、Zm軸方向ともに同じノミナルモデルGNとする。
ノミナルモデルGNは設計データあるいは実験値等から適宜求められる。
例えば、ノミナルモデルGNが一次遅れ系であるとき、ノミナルモデルGNは次の式で表される。
次式においてKはゲインを表し、sはラプラス演算子を表す。
位置推定部314には、倣いベクトル指令部220にて生成された倣いベクトル指令が刻々入力される。
そして、位置指令C(cx、cy、cz)とノミナルモデルGNとにより倣いプローブ130の推定位置E(ex、ey、ez)を次のように算出する。
すなわち、倣いプローブ130の推定位置EはノミナルモデルGNと位置指令Cとの積で表される。
ここで、2階微分演算部315により加速度Aが算出されているところ、周波数推定部610には2階微分演算部315にて算出された加速度A(ax、ay、az)が入力される。
そして、例えば、倣いベクトル指令による円運動倣い測定の回転半径をRsとし、2階微分演算部315にて算出された倣いプローブ130の推定加速度をA(ax、ay、az)とするとき、周波数推定部610は、次の式により円運動の回転周波数fを算出する。
回転周波数fと角速度ωとの関係はω=2πfと表され、また、向心加速度をanと表すときan=Rsω2であることから、次の式変形により導出可能である。
補正パラメータPは、倣いプローブ130に加速度Aが働くときに三次元測定機110に生じた変形量(具体的にはコラム123およびスピンドル124に生じた変形量)を加速度Aと関係づけるパラメータである。
補正パラメータP(px、py、pz)は、各軸方向、すなわち、Xm、Ym、Zm軸方向ごとに設定されている。
なお、補正パラメータPの設定方法については後述する変形例1、変形例2、変形例3において円運動である場合を例にして示す。
そして、ゲイン補正量算出部721は、補正パラメータ記憶部710に設定されている補正パラメータPを用いて、次のように補正量Dを算出する。
位相差補正量φは、回転周波数fの関数(例えば、φ=b2f2+b1f+b0)として表され、理論的あるいは実験的に求められた補正パラメータが補正パラメータ記憶部710に設定記憶されている。
なお、ゲイン補正量Dおよび位相差補正量φを算出するための補正パラメータを設定する方法については後述の変形例1、変形例2、変形例3において例を挙げて説明する。
さらに、基準押込量Δrを考慮して被測定物表面Sの位置データを求める。
測定データ合成部430におけるデータ合成について説明する。
説明のために、XY平面での円運動による倣い移動で被測定物表面を測定した場合を例にして説明する。
円運動の中心座標を(x0、y0)とし、円の半径をRで表すとき、駆動センサ140による検出値(xm、ym)は、所定の位相θを用いて次のように表される。
なお、xm′、ym′は、補正後の駆動センサ検出値を表す。
算出された被測定物表面Sの位置データは形状解析部500に出力される。
さらに、算出された被測定物の形状データを設計データと対比して誤差や歪みなどを求めるなどの形状解析も行う。
まず、測定に先立って測定条件を設定入力する。
測定条件としてはサンプリングピッチ、基準押込量Δr、被測定物の輪郭データなどが挙げられる。
また、ノミナルモデル設定部311に三次元測定機のノミナルモデルG1(s)と倣いプローブのノミナルモデルG2(s)とを設定する。
倣いプローブ130のノミナルモデルは複数用意されているもののなかから現に使用する倣いプローブ130に対応するモデルを選択する。
この状態で、測定を開始させると、まず、倣いベクトル指令部220で生成される倣いベクトル指令が駆動制御回路162に出力される。
すると、駆動制御回路162から駆動機構120に制御信号が出力されて駆動機構120が駆動される。
駆動機構120によって倣いプローブ130が被測定物表面Sに対して基準押込量Δrまで押し込まれた状態で被測定物表面Sに沿って倣い移動される。
この倣い移動時に加速度が生じ、三次元測定機110のスピンドル124に変形が生じる(例えば図21参照)。
また、倣い走査時にプローブカウンタ175から倣いベクトル指令部220に出力されるプローブカウンタ値に基づいて、押込量が基準押込量Δrに制御される。
駆動センサ140のセンサ出力は駆動カウンタ171でカウントされ、プローブセンサ134のセンサ出力はプローブカウンタ175でカウントされる。
なお、このようなカウンタ部161でカウントされたデータは、設定されたサンプリングピッチで取得される。
カウンタ部161(駆動カウンタ171およびプローブカウンタ175)でカウントされて取得されたカウント値は補正演算部700にも出力される。
動作推定部600において倣いベクトル指令は位置推定部314に入力される。
位置推定部314は、ノミナルモデル設定部311に設定されたノミナルモデルと倣いベクトル指令の位置指令とから周波数伝達速度を考慮した現在時点における倣いプローブ130の推定位置E(t)を算出する。
すなわち、位置指令C(cx、cy、cz)とノミナルモデルGNとを用いて次のように倣いプローブ130の推定位置E(t)(ex、ey、ez)を算出する。
2階微分演算部315は、算出された推定位置を2階微分することにより、現在時点における倣いプローブ130に生じている加速度A(ax、ay、az)を算出する。
ゲイン補正量算出部721は、入力された加速度Aと補正パラメータとにより、加速度によって生じる変形分を補正する補正量Dを軸ごとに算出する。
すなわち、加速度Aが倣いプローブ130に生じている場合における駆動センサ検出値の補正量D(dx、dy、dz)は次のように算出される。
周波数推定部610において円運動の回転周波数fが算出され、算出された回転周波数fは位相差補正量算出部722に出力される。
そして、位相差補正量算出部722により、回転周波数fの関数としての位相差補正量φが算出される。
算出された位相差補正量φはゲイン補正量算出部721で算出されたゲイン補正量D(dx、dy、dz)とともに測定データ合成部430に出力される。
さらに、接触部132の位置に対して所定の基準押込量Δrを考慮した位置に被測定物表面Sを求める。
求められた被測定物Wの表面データは順次形状解析部500に送られ、被測定物表面Sの形状データが求められる。
そして、被測定物Wの形状データを設計データとの対比により誤差や歪みなどを求めるなどの形状解析が行われる。
(1)動作推定部600がノミナルモデル設定部311を有し、ノミナルモデルに基づく加速度の算出により駆動状態にある駆動機構120の動作状態として加速度を正確に算出することができる。
そして、この推定加速度に基づいて補正量算出部720にて補正量を算出するので、駆動中の駆動機構120に生じている変形を補正する補正量を正確に算出することができる。駆動機構120の動作状態を求める場合でも実測のデータによることなく、ノミナルモデルに基づいた演算によって求めることができるので、高い分解性能で補正を行うことができる。
したがって、円運動時の位相差誤差を補正して正確な測定データを得ることができる。
例えば、図4に示すように、倣い速度(あるいは回転周波数)が一定値を示すところで1周分(360°)のデータを取らなければならない。
これに対し本実施形態では、その都度の加速度推定値から回転周波数fを算出し、この算出された回転周波数fに基づいて補正量を算出できるので、倣い速度(すなわち回転周波数)が一定に達するのを待つことなく、総ての取得データを適切に補正して測定データとすることができる。
例えば、図5に示すように、倣い速度(あるいは回転周波数)が変化(加速あるいは減速)している領域で取得したデータでも正確に補正することができる。
よって、全体として1周分(360°)のデータを取得すればよく、その結果、測定の作業効率を向上させることができる。
次に、本発明の変形例1について説明する。
変形例1は、基本的に第1実施形態と同様であるが、補正パラメータを設定する際の補正パラメータの求め方に特徴を有する。
第1実施形態の補正演算部700で算出する補正量としては、ゲイン補正量算出部721によるゲイン補正量と、位相差補正量算出部722による位相差補正量とがある。
変形例1にあっては、ゲイン補正量の補正パラメータを求めるにあたり、スピンドル124の変形量Dは加速度Aに相関するとして次の式を立てる。
円運動時の向心加速度をaとすると、Xm軸方向の加速度axは、倣い速度をV、半径をRsとして次のように表される。
加速度による変形量は、場所によっても異なるため、校正用データの取得にあたっては、異なる複数の位置に標準ゲージをおいて円の倣い測定を複数の倣い速度(あるいは加速度)で校正試験を行う。
例えば、図6に示されるように、P1からP5の複数の位置で円の倣い測定を行う。
なお、図6では説明の都合上、Ym座標は同じでXm座標が異なる5点を選定しているが、測定システム100の測定領域においてXm座標、Ym座標、Zm座標のすべてをまんべんなくふることがより好ましい。
ここで、円の倣い測定時には、図22に示されるように、X軸方向とY軸方向とでゲインに差があるために楕円誤差が生じる。
そのため、図7の縦軸は半径誤差ΔRのXm軸方向の最大量を示し、図8の縦軸は半径誤差ΔRのYm軸方向の最大量を示す。
図9の縦軸は図7と同様に半径誤差ΔRのXm軸方向の最大量を示し、図10の縦軸は図8と同様に半径誤差のYm軸方向の最大量を示す。
図7および図8においては、Xm軸方向でもYm軸方向でも測定半径の減少量(半径誤差ΔR)は倣い速度の累乗(例えば2乗)に相関していることがわかるが、図9および図10によれば、測定半径の減少量(半径誤差ΔR)は加速度に比例することがわかり、上記式(D=k・A)が適用できることが示されている。
図11および図12において、縦軸は、測定半径の減少量(半径誤差ΔR)を加速度で割って正規化した値(ΔR/a)で示している。
そして、図11の縦軸は半径誤差ΔRのXm軸方向の最大量(ΔRx)を加速度で割った値(ΔRx/a)であり、図12の縦軸は半径誤差ΔRのYm軸方向の最大量(ΔRy)を加速度で割った値(ΔRy/a)である。
図11において、Xm軸方向では測定半径の減少量(ΔRx)は測定位置のXm座標の一次に相関していることがわかる。
さらに、図12においては、Ym軸方向の測定半径の減少量(ΔRy)であっても、Xm軸方向における測定位置の違いに影響され、Xm座標の二次に相関していることがわかる。
そして、この式を解くことにより、ゲイン補正のパラメータが求められる。
求められたゲイン補正のパラメータは補正パラメータ記憶部710に設定する。
駆動軸方向ごとの信号伝達特性あるいは駆動ゲインの差異によって円運動時に各軸間で指令伝達の位相差が生じる。
この位相差を位相差補正量φとし、円運動の回転周波数fの関数として求める。
説明を単純化するために、XY面内において円運動する場合を例に説明する。
位相差補正量φは、円運動の回転周波数fの関数であり、回転周波数fの多項式として表される。
実際の例で示す。
図13は、図6に示したP1からP5の複数の位置で円の倣い測定を行った結果である。
図13においては、縦軸にYm軸方向とXm軸方向とで生じる位相差φをとり、横軸に円運動の回転周波数fをとったものである。
図13に示されるように、Ym軸方向とXm軸方向との位相差φは、円運動の回転周波数fに依存する。
また、影響は小さいながらも測定位置にも依存する。
そこで、位相差φを、φ=b2f2+b1f+φ0として表し、フィッティングカーブから係数b2、b1およびφ0を求めればよい。
そして、ゲイン補正量および位相差補正量を用いて第1実施形態で説明したように測定データの補正を行うことができる。
次に、本発明の変形例2について説明する。
変形例2は、基本的に変形例1と同様であるが、補正パラメータを設定する際の補正パラメータの求め方に特徴を有する。
具体的には、変形例1ではスピンドル124の変形量は加速度に相関するとして変形量を規定する式を立式したが、変形例2では、スピンドル124の変形量は回転周波数fに相関するとして立てた式を利用する。
変形例2にあっては、ゲイン補正量は回転周波数fに相関するとし、駆動の信号伝達特性G1のゲイン|G1|と円運動の周波数fとの関係を次の式で表す。
半径Rsの円運動を指令したときに変形量Dが生じている場合、信号伝達特性G1のゲインは次の式で表される。
すなわち、Xm軸方向分は|G1X|、Ym軸方向成分は|G1Y|、と算出する。
実際に|G1X|、|G1Y|を求めるにあたっては、変形例1と同様に、異なる位置において、異なる回転周波数fで円の倣い測定を行い、その結果に基づいて位置(xm、ym)と回転周波数fとの関数として|G1X|、|G1Y|を表せばよい。
すなわち、駆動センサ140による検出値が(xm、ym)であるとき、円運動の中心座標を(x0、y0)とし、円の半径をRsで表すとき、所定の位相θを用いて駆動センサ140の検出値は次のように表される。
なお、xm′、ym′は、補正後の駆動センサ検出値を表す。
さらに、ゲイン補正量および位相差補正量を用いて測定データの補正を行うことができる。
次に、本発明の変形例3について説明する。
変形例3は、基本的に変形例2と同様であるが、補正パラメータを設定する際の補正パラメータの求め方に特徴を有する。
具体的には、変形例2では変形量が回転周波数fに相関する理論式で表されるという前提のもとに補正式を求めたが、変形例3では、変形量は回転周波数fを用いた多項式で表されるとして補正の式を求める。
実際に実験した例を示す。
校正データの取得にあたっては、異なる複数の位置に標準ゲージをおいて複数の倣い速度で円の倣い測定を行う。
図14は、横軸に倣い測定時の回転周波数をとり、縦軸に半径誤差ΔRのXm軸方向の最大量をとったグラフである。
図15は、横軸に倣い測定時の回転周波数をとり、縦軸に半径誤差ΔRのYm軸方向の最大量をとったグラフである。
測定位置は変形例1と同様であり、図6に示されるP1からP5の複数の位置で円の倣い測定を行った結果である。
図14のXm軸方向、図15のYm軸方向のいずれにおいても、倣い測定の回転周波数と測定誤差(半径誤差ΔR)との関係を回転周波数fの二次の多項式でフィッティングでき、所定の係数により、Xm軸方向のゲイン誤差|G1X|(半径誤差ΔRのXm方向)およびYm軸方向のゲイン誤差|G1Y|(半径誤差ΔRのYm方向)は、次のように表される。
図16は、Xm軸方向のゲイン誤差|G1X|の係数とXm座標との関係を示すグラフである。
図17は、Ym軸方向のゲイン誤差|G1Y|の係数とYm座標との関係を示すグラフである。
すなわち、多項式の係数ψ2、ψ1、η2、η1、は、測定位置の関数であり次のように表される。
Xm軸方向ゲインを求める式に用いる係数ψ2、ψ1は、x座標の関数としてそれぞれ次のように表される。
求められたゲイン補正のパラメータは補正パラメータ記憶部710に設定する。
実際の測定時における測定値の補正にあっては、上記変形例2と同様に、ゲイン補正量(|G1X|、|G1Y|)と位相差φとにより、次の式で補正演算を行う。
そして、ゲイン補正量および位相差補正量を用いて測定データの補正を行うことができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態の基本的構成は第1実施形態に同様であるが、第2実施形態が特徴とするところは、動作推定部600にて算出された加速度の推定値を実際の実加速度と対比して加速度推定の正確さを判定する推定判定部800を備えている点にある。
図18は、第2実施形態における動作推定部、補正演算部および推定判定部の構成を示す図である。
推定判定部800は、カウンタ部161にて検出された座標の測定値に基づいて実際の加速度を算出する実加速度算出部810と、動作推定部600にて算出された加速度推定値を実加速度算出部810にて算出された実加速度に対比して差分を算出する差分算出部820と、差分算出部820にて算出された差分値を所定の閾値に対比して加速度推定値の正確さを判定する判定部830と、を備えている。
算出した実加速度は差分算出部820に出力する。
差分算出部820は、推定加速度aから実加速度aRを減算して差分値δaを算出する。
算出した差分値δaは判定部830に出力する。
この閾値は、推定加速度aと実加速度aRとの差分値δaが大きすぎる場合に加速度推定が正しく機能しておらず、推定加速度に基づく補正は不能であることを判定するための閾値である。
判定部830には差分算出部820にて算出された差分値δaが入力され、判定部830はこの差分値δaを閾値と対比する。
そして、差分値δaが閾値δsよりも小さい場合には(|δa|<δs)、測定動作の継続を指令する。
その一方、差分値δaが閾値δsよりも大きい場合には(|δa|≧δs)、その結果をユーザーに対し出力手段62を介して表示する。
あるいは、補正演算部700における補正演算を停止させる。
そして、判定結果に基づいて補正演算の継続または中止を行うことができるので、測定データの誤った補正による誤った測定結果の出力を防止することができる。
推定動作状態量としては加速度を例にして説明したが、加速度の他、倣い速度を推定動作状態量としてもよい。この場合、倣い速度に基づいて補正演算可能なように、倣い速度と補正量との関係を求めておけばよい。
上記実施形態ではノミナルモデルから位置を推定したうえで、この推定位置を2階微分して加速度を推定するとしたが、倣いベクトルの位置指令から加速度を直接に算出するノミナルモデルを設定しておいてもよい。
第2実施形態において、推定判定部800は内部にローパスフィルタを備え、実加速度算出部810にて求められた実加速度から高周波ノイズをカットするようにしてもよい。これにより高周波ノイズによる判定の誤差を防止することができる。
Claims (6)
- 少なくとも一部に円弧部分が含まれる被測定物表面に近接あるいは当接される測定子を有し、前記測定子と前記被測定物表面との相対位置を予め設定された基準位置に保って倣い走査する倣いプローブと、
前記被測定物表面に沿った前記倣いプローブの次の移動位置を指示する倣いベクトルを指令する倣いベクトル指令部と、
前記倣いプローブを保持するとともに三次元的に移動させる駆動軸を有し、前記倣いベクトル指令に応じて前記倣いプローブを移動させる駆動機構と、
前記駆動機構の駆動量を検出する駆動センサと、
前記倣いベクトル指令部から発せられた前記倣いベクトル指令に基づいて前記駆動機構の動作状態を推定して推定動作状態量を算出する動作推定部と、
前記推定動作状態量に応じて前記駆動センサの検出値を補正演算する補正演算部と、を備え、
前記動作推定部は、
前記倣いベクトル指令部により前記倣いベクトル指令が発せられてから前記倣いプローブの移動位置に反映されるまでの信号伝達特性であるノミナルモデルが設定されたノミナルモデル設定部と、
前記倣いベクトル指令部からの前記倣いベクトル指令と前記ノミナルモデル設定部に設定された前記ノミナルモデルとを用いて前記倣いプローブの位置を推定位置として求める位置推定部と、
前記位置推定部にて求められた前記倣いプローブの推定位置を2階微分して前記推定動作状態量としての加速度を算出する2階微分演算部と、を備え、
前記補正演算部は、駆動中の前記駆動機構が変形することによって生じる測定誤差を補正する補正量を前記推定動作状態量に基づいて算出する
ことを特徴とする表面形状測定装置。 - 請求項1に記載の表面形状測定装置において、
前記補正演算部は、
前記倣いプローブに生じる加速度と前記駆動機構の変形量との関係を表す補正パラメータを記憶した補正パラメータ記憶部と、
前記駆動センサの検出値を補正する補正量を前記倣いプローブに生じる加速度に基づいて算出する補正量算出部と、
前記算出された補正量を前記駆動センサの検出値に合成して前記被測定物表面の位置を求める測定データ合成部と、を備える
ことを特徴とする表面形状測定装置。 - 請求項2に記載の表面形状測定装置において、
前記補正量算出部は、位相差補正量算出部を備え、
前記補正パラメータ記憶部は、位相差補正のための補正パラメータを記憶しており、
前記位相差補正のための補正パラメータ(b2、b1)は、
φ=b2f2+b1f+φ0の関係式(φは位相差補正量、fは倣い測定時の回転周波数、φ0は初期位相差)と、
測定領域中の異なる位置で円ゲージの倣い測定を異なる倣い速度で行った結果と、に基づいて算出されたものである
ことを特徴とする表面形状測定装置。 - 請求項2または請求項3に記載の表面形状測定装置において、
前記補正量算出部は、ゲイン補正量算出部を備え、
前記補正パラメータ記憶部は、ゲイン補正のための補正パラメータを記憶しており、
前記ゲイン補正のための補正パラメータkは、
D=k・Aの関係式(ここで、ゲイン補正量をD、倣い測定時における前記倣いプローブの移動の加速度をAとする)と、
測定領域中の異なる位置で円ゲージの倣い測定を異なる倣い速度で行った結果と、に基づいて算出されたものである
ことを特徴とする表面形状測定装置。 - 請求項2または請求項3に記載の表面形状測定装置において、
前記補正量算出部は、ゲイン補正量算出部を備え、
前記補正パラメータ記憶部は、ゲイン補正のための補正パラメータを記憶しており、
前記ゲイン補正のための補正パラメータkは、
|G1|=1−k(2π・f)2の関係式(ここで、|G1|は信号伝達特性G1のゲイン、fは倣い測定時の回転周波数)と、
測定領域中の異なる位置で円ゲージの倣い測定を異なる倣い速度で行った結果と、に基づいて算出されたものである
ことを特徴とする表面形状測定装置。 - 請求項2または請求項3に記載の表面形状測定装置において、
前記補正量算出部は、ゲイン補正量算出部を備え、
前記補正パラメータ記憶部は、ゲイン補正のための補正パラメータを記憶しており、
前記ゲイン補正のための補正パラメータは、
測定領域中の異なる位置で円ゲージの倣い測定を異なる倣い速度で行った結果から導出される回転周波数とゲインとの関係から導かれる多項式の係数として表される係数である
ことを特徴とする表面形状測定装置。
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