JP7280043B2 - シートパッド - Google Patents

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Description

本発明は、シートパッドに関するものである。
従来、座席となるシートを形成する構造体であるシートパッドとして、例えば、自動車用シートに用いられるものが知られている。この自動車用シートに用いられるシートパッドは、着座した乗員の着座姿勢を安定して保持すると共に快適な座り心地を確保するために、適度な硬さと柔らかさを兼ね備える必要があることから、例えば、軟質ポリウレタンフォーム等の発泡体で構成されている。
ところで、乗員が着座する自動車用シートには、乗員の体温が伝わることになるので、シートパッドにおいて十分な放熱が成されなかった場合、伝わった体温によりシートパッドに熱がこもってしまうことが避けられなかった。また、自動車を炎天下等の外気温度が高いときに駐車した場合にも、車内の温度上昇に伴って自動車シートも高温度となりシートパッドに熱がこもってしまうことが避けられなかった。
自動車用シートのシートパッドに熱がこもってしまうと、自動車用シートに着座し続ける乗員は、常時、シートパッドの熱を受けることになり、不快感が生じることになってしまう。これは、乗員の乗り心地の悪化をもたらすことになる。
このような発泡体に熱がこもってしまう状況への対策として、例えば、発泡体からなる枕に放熱用の空洞を設けたものが提案されている(特許文献1参照)。
実用新案登録第3174096号公報
しかしながら、例えば発泡体からなるシートパッドにこもった熱への対策として放熱用の空洞を設けた場合、シートパッドの内部に空間ができてしまうので、着座した乗員の着座姿勢を安定して保持すると共に快適な座り心地を確保することができ難くなり、特に、座り心地の悪化が避けられなかった。
本発明の目的は、着座する乗員の乗り心地を悪化させることなく維持しつつ、シートパッドから効率良く放熱することができる、シートパッドを提供することである。
本発明のシートパッドは、着座時に座部となるクッションパッドを備えたシートパッドであって、前記クッションパッドの、着座時の尻下に配置される尻下部を除く部分に、前記クッションパッドを形成するクッションパッド部材に比べて通気性が高い高通気部材を、クッションパッド裏面側にのみ露出させて埋設したことを特徴とする。
本発明によれば、着座する乗員の乗り心地を悪化させることなく維持しつつ、シートパッドから効率良く放熱することができるシートパッドを提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るシートパッドにおけるクッションパッドの構成を模式的に示す、クッションパッドの幅方向略中央部において前後方向線に沿って切断した斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るシートパッドにおけるクッションパッドの構成を模式的に示す、図1Aのクッションパッドの前後方向線に沿う断面図である。 図1A及び図1Bのクッションパッドの実施例と比較例の、時間の経過に伴うクッションパッドの内部における温度の変化を、グラフで示す説明図である。 図1A及び図1Bのクッションパッドにおける温度変化について、高通気部材のセル数を変化させた場合をグラフで示す説明図である。 図1A及び図1Bのクッションパッドにおける温度変化について、高通気部材の厚さを変化させた場合をグラフで示す説明図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1A及び図1Bに示すように、本実施形態において、シートパッド10は、着座時に腰を掛ける座部となるクッションパッド11、及び着座時に背を持たせ掛ける背もたれ部となるバックパッド(図示しない)を有している。このシートパッド10は、シートフレーム(図示しない)に取り付けられ、表皮材(図示しない)により表面が覆われて、例えば、乗員が腰掛ける着座用シートとして自動車等の車両に設置される。
本実施形態のクッションパッド11は、クッションパッド11の、着座時の尻下に配置される尻下部を除く部分に、クッションパッド11を形成するクッションパッド部材に比べて通気性が高い高通気部材12を、クッションパッド11の裏面側にのみ露出させて埋設している。
ここで、クッションパッド11の尻下部とは、クッションパッド11への負荷荷重を支える部分であり、本実施形態のクッションパッド11が、例えば、乗員が腰掛ける着座用シートとして自動車に設置されたシートパッド10を構成している場合、クッションパッド11の、着座した乗員の坐骨結節が位置する部分の間を少なくとも含む、乗員の臀部が位置する部分である。シートパッド10に腰掛けた乗員は、座面となる、クッションパッド11の幅方向中央部分を占める平坦面部11aに位置する、坐骨結節によって体重が主として支えられる。
なお、幅方向とは、自動車に設置されたシートパッド10の自動車幅方向に沿う方向とし、前後方向とは、自動車に設置されたシートパッド10の自動車前後方向に沿う方向とし、上下方向とは、自動車の上下方向に沿う方向とする。
本実施形態のクッションパッド11を形成するクッションパッド部材は、ポリウレタンフォーム等の発泡合成樹脂、一例として、密度が45~75kg/m3のポリウレタンフォームが用いられている。このポリウレタンフォームは、除膜処理がされておらず、例えば、25%硬度が200~300N/200φ(JIS K 6400-2に準拠)、通気度が100cc/cm2/sec以下である。
本実施形態の高通気部材12は、クッションパッド11の平坦面部11aの、例えば、幅方向略全域に達する横長の直方体状に形成されており、高通気部材12に対応してクッションパッド11に設けた凹部状空間13に埋設されている。
本実施形態の高通気部材12は、ポリウレタンフォーム等の発泡合成樹脂、一例として、密度が20~40kg/m3、より好ましくは20~30kg/m3、セル数が45個/25mm以下、より好ましくは25個/25mm以下、且つ、好ましくは5個/25mm以上、より好ましくは10個/25mm以上、のポリウレタンフォームが用いられている。このポリウレタンフォームは、例えば、25%硬度が50~90N/200φ(JIS
K 6400-2に準拠)、通気度が150~1000cc/cm2/secである。なお、これらの値は、高通気部材12がクッションパッド11に挿入されていない状態(即ち、後述の圧縮された状態ではない自然状態)でのものである。
ポリウレタンフォームの密度が20~40kg/m3であることで、座り心地・乗り心地を維持したまま、熱容量を下げることができ、セル数が45個/25mm以下であることで、十分な通気度を確保し、シートパッドから効率良く放熱することができる。なお、ポリウレタンフォームの密度が20kg/m3未満であれば、座り心地・乗り心地への悪影響を及ぼすことになり、密度が40kg/m3を超えれば、従来のウレタンフォームを用いた場合に比べ熱容量が大きくなり、放熱しづらくなる。また、セル数が45個/25mmを越えることで、放熱するのに十分な通気度を確保することができないことになる。
また、本実施形態の高通気部材12として用いられる、上述したポリウレタンフォームは、発泡膜を除去する除膜処理がされた、即ち、骨格しかないポリウレタンフォームである。この除膜処理されたポリウレタンフォームにあっては、除膜処理されないポリウレタンフォームに比べ、自然通気状態においての空気の入れ換えが容易に行えるので効率良く通気することができ、シートパッド10の通常の使用環境で高い通気性を確保することができる。
本実施形態の高通気部材12として用いられているポリウレタンフォームは、クッションパッド11を形成するクッションパッド部材として用いられているポリウレタンフォームに比べ、高い通気性を有している。
また、本実施形態の高通気部材12の上下面方向間における厚さは、高通気部材12が埋設される位置のクッションパッド11と高通気部材12との合計厚さの20%以上が好ましく、30~90%がより好ましく、70~90%が更に好ましい。この高通気部材12の上下面方向間における厚さは、本実施形態において、乗員がクッションパッド11に着座していない状態でのものであり、例えば、50mmとして、高通気部材12を覆うクッションパッド11の厚さ、即ち、高通気部材12の上面からクッションパッド11の上面までの距離h(図1B参照)を、少なくとも約5.6mm確保していることが好ましい。
凹部状空間13は、本実施形態では、クッションパッド11の内部に、高通気部材12の形状に相当する、平坦面部11aの幅方向略全域に達する横長の直方体状で、クッションパッド11の裏面側にのみ開口する凹部状の空間として形成されている。この凹部状空間13に、本実施形態の高通気部材12は、高通気部材12の平面視短手方向に圧縮された状態で、シートパッド10(本実施形態ではクッションパッド11)に挿入されている。従って、本実施形態の高通気部材12は、シートパッド10の裏面側にのみ露出させた状態でシートパッド10に埋設されることになる。
ここで、高通気部材12の平面視短手方向とは、高通気部材12の平面視における長手方向に直交する方向をいい、図1Bにおいては、紙面に向かって左右方向となる。
また、本実施形態の高通気部材12を圧縮する際の圧縮率は、一例として、高通気部材12の平面視短手方向全長の20%以下が好ましく、5~10%がより好ましい。
本実施形態において、高通気部材12をシートパッド10(本実施形態ではクッションパッド11)の凹部状空間13に挿入する際、高通気部材12を、高通気部材12の平面視短手方向に圧縮することで、高通気部材12が変形しにくくなるとともに、シートパッド10の凹部状空間13から脱落しにくくなる。
この凹部状空間13は、本実施形態において、座面となる平坦面部11aの、着座した乗員の太腿が位置する部分(クッションパッド11の腿下部)の前端側、即ち、平坦面部11aの、乗員の尻下部を除く範囲における前端側に位置する部分、に位置している。
このため、凹部状空間13に挿入されクッションパッド11に埋設された高通気部材12は、本実施形態において、座面となる平坦面部11aの、着座した乗員の太腿が位置する部分(クッションパッド11の腿下部)の前端側、即ち、平坦面部11aの、乗員の尻下部を除く範囲における前端側に位置する部分、に位置することになる。つまり、尻下部、特に、着座した乗員の坐骨結節が位置する部分は、乗員の体重を支える部分であって、乗員の乗り心地に影響を与える領域であるので、平坦面部11aの、乗員の坐骨結節が位置する部分を除く範囲に、高通気部材12を位置させることで、乗員の乗り心地に与える影響を極力排除することができる。
より具体的に、高通気部材12の配設位置は、クッションパッド11の前端からクッションパッド11の前後方向の長さL(図1B参照)の40%の長さを占める領域内のみであることが好ましく、同様に35%の長さを占める領域内であることがより好ましい。乗員の乗り心地に影響を与える領域から外れており、乗員の乗り心地に与える影響を極力排除することができるからである。
なお、高通気部材12は、複数であってもよい。
このように、本実施形態のシートパッド10は、クッションパッド11の座面となる平坦面部11aの、着座した乗員の太腿が位置する部分(腿下部)の前端側のみに、クッションパッド11を形成するクッションパッド部材に比べ、高い通気性を有する高通気部材12を、クッションパッド11の裏面側にのみ露出させて埋設している。
上記構成を有する、本実施形態のシートパッド10により、シートパッド10に着座する乗員の体温が伝わることで、或いは自動車を炎天下等の外気温度が高いときに駐車し車内の温度上昇に伴って自動車シートも高温度となることで、シートパッド10に熱がこもってしまった場合でも、クッションパッド11の裏面側から効率よく放熱することができる。つまり、本実施形態のシートパッド10にあっては、もともと温度が下がりにくく熱がこもり易い材料であるポリウレタンフォームからなるシートパッド10にこもった熱を、クッションパッド11の高通気部材12を介して、効率よく放出することができる。
この高通気部材12の厚さを、高通気部材12が埋設される位置のクッションパッド11と高通気部材12との合計厚さの20%以上とすることで、乗り心地を確保しつつ、クッションパッド11の内部の熱を効率よく放出して、シートパッドから更に効率良く放熱することができる。
また、本実施形態の高通気部材12は、座面となる平坦面部11aの、着座した乗員の太腿が位置する部分(腿下部)の前端側に位置しており、平坦面部11aの腿下部分は、例えば、自動車の走行時、尻下部に比べ動きが大きい。この結果、クッションパッド11に対し圧縮・解放が行われる頻度が高くポンピング効果が得られ易いので、高通気部材12を含むクッションパッド11内部の温まった空気を外部へ排出する効果が大きく、クッションパッド11内部から効率良く熱を逃がすことができ、クッションパッド11を冷まし易い。つまり、高通気部材12を、クッションパッド11の、着座時の腿下に配置される腿下部のみに埋設したことで、クッションパッド11内部から効率良く熱を逃がすことができる。
従って、本実施形態のシートパッド10は、クッションパッド11を冷まし易く、シートパッド10に熱がこもってしまうことが避けられるので、シートパッド10に熱がこもってしまって着座し続ける乗員に不快感が生じ、その結果、乗員の座り心地の悪化、ひいては乗員の乗り心地の悪化をもたらすということが無い。特に、エアコンディショナーにより車内を冷却する際に、効率よく冷却することができ、冷却効果を高めることができるので、自動車を炎天下等に駐車し自動車シートも高温度となった場合に、より効果的である。
更に、高通気部材12は、平坦面部11aの太腿が位置する部分(腿下部)の前端側でクッションパッド11に埋設されており、尻下部、特に着座した乗員の坐骨結節が位置する部分には、発泡体であるクッションパッド11の内部に空間ができないのに加え、座面となる、平坦面部11aの太腿が位置する部分(腿下部)及び尻下部には全て、ポリウレタンフォームが配置されている。従って、クッションパッド11の内部に空間を設けた場合に生じる、着座した乗員の着座姿勢を安定して保持すると共に快適な座り心地を確保することができにくくなる、ということは無く、乗員の座り心地、ひいては乗員の乗り心地を損なうことも無い。
なお、本実施形態において、クッションパッド11に埋設された高通気部材12は、クッションパッド11の裏面側にのみ露出させているが、クッションパッド11の表面と高通気部材12とを、1から複数本の細い連通孔で連通させてもよい。
本発明に係るシートパッドのクッションパッドを試作し(実施例)、時間の経過に伴う温度の変化を比較例と比較した。
実施例aのクッションパッドは、クッションパッドの腿下部に高通気部材12を埋設した構成(図1A及び図1B参照)とした。当該高通気部材12の各種特性を表1に示す。表1中で、合計厚みとは、高通気部材12が埋設される位置のクッションパッド11と高通気部材12との合計厚みであり、例えば、クッションパッド11の厚みが1.5cm、高通気部材12の厚みが3.5cmの場合、5.0cmとなる。25%硬度の測定方法は、JIS K 6400-2に準拠し、厚みは50mmである。
なお、実施例aのクッションパッドにおいて、クッションパッドに埋設された高通気部材12は、クッションパッドの裏面側のみに露出しており(図1A及び図1B参照)、後述する実施例b、実施例c、比較例Gにおいても、同様に、高通気部材12がクッションパッドの裏面側のみに露出している構成を有している。
Figure 0007280043000001
比較例Xのクッションパッドは、クッションパッド部材であるポリウレタンフォームのみで構成されており、実施例の高通気部材は設けていない。
実施例a(密度:30kg/m3)、実施例b(密度:21kg/m3)、実施例c(密度:40kg/m3)と比較例Xの、時間(分)の経過に伴うクッションパッドの内部における温度(℃)の変化を、グラフ(図2)と表(表2)で示す。なお、実施例bのセル数は16個/25mm、厚みは合計厚みの約70%、実施例cのセル数は16個/25mm、厚みは合計厚みの約70%で、実施例aと実施例bと実施例cは、セル数と厚みは同じで、密度が異なっている。
Figure 0007280043000002
図2及び表2に示すように、クッションパッドの温度の低下は、実施例aの場合、経過時間0~10(分)で10.9(℃)、経過時間10~15(分)で4.3(℃)となり、比較例Xの場合、経過時間0~10(分)で7.6(℃)、経過時間10~15(分)で4.0(℃)となる。また、表2に示すように、実施例b,cにおけるクッションパッドの温度の低下は、経過時間0~10(分)で、実施例bは12.1(℃)、実施例cは9.0(℃)となり、経過時間10~15(分)で、実施例bは3.0(℃)、実施例cは3.8(℃)となる。そして、15(分)経過後の低下温度差は、実施例aは15.2(℃)、実施例bは15.1(℃)、実施例cは12.8(℃)であるのに対し、比較例Xは、11.6(℃)である。
この結果、密度が30kg/m3の高通気部材12を用いた実施例a、密度が21kg/m3の高通気部材12を用いた実施例b、密度が40kg/m3の高通気部材12を用いた実施例cの各クッションパッドにあっては、高通気部材は設けていない比較例Xのクッションパッドに比べ、初期の急激な温度の低下(X:7.6℃に対し、実施例a:10.9℃,b:12.1℃,c:9.0℃)を伴った、より低い温度への到達(X:46.6℃に対し、実施例a:41.4℃,b:41.1℃,c:43.1℃)を確認することができた。特に、密度が30kg/m3の実施例a、密度が21kg/m3の実施例bにあっては、当初温度から温度差15℃を超える大幅な温度の低下を実現した。
次に、本発明に係るシートパッド10のクッションパッド11(尻下部を除く部分に、高通気部材12を、クッションパッド裏面側にのみ露出させて埋設している)において、高通気部材12のセル数を変化させた場合(図3A参照)と高通気部材12の厚さを変化させた場合(図3B参照)の、温度変化(初期温度を60(℃)、15分経過後)について調べた。後述する高通気部材12の厚さを示す数値は、高通気部材12が埋設される位置のクッションパッド11と高通気部材12との合計厚みの割合(%)である。
図3Aにおいて、Aはセル数が20個/25mm、密度が30kg/m3、厚みが合計厚みの約70%の試料、Bはセル数が45個/25mm、密度が31kg/m3、厚みが合計厚みの約70%の試料、Cは高通気部材を組み合わせない従来品(モールドウレタン)のシートパッドである。
図3Aに示すように、クッションパッド11において高通気部材12のセル数を45個/25mm以下にした場合(試料A,B)にあっては、高通気部材を組み合わせない従来品(C)に比べ、温度の少なくとも略1度以上の低下を確認できる有意な差が認められた。
図3Bにおいて、Dは厚みが合計厚みの約30%、セル数が20個/25mm、密度が29kg/m3の試料、Eは厚みが合計厚みの約70%、セル数が20個/25mm、密度が29kg/m3の試料、Fは高通気部材を組み合わせない従来品(モールドウレタン)のシートパッドである。
図3Bに示すように、高通気部材12の厚みを、高通気部材12が埋設される位置のクッションパッド11と高通気部材12との合計厚みの20%以上にした場合(試料D,E)にあっては、高通気部材を組み合わせない従来品(モールドウレタン)のシートパッド(F)に比べ、温度の少なくとも略2度以上の低下を確認できる有意な差が認められた。
また、比較例として、厚みが合計厚みの約70%、セル数が63個/25mm、密度が45kg/m3の試料(比較例G)と、実施例aと同じ高通気部材12を、クッションパッド11の裏面側に露出させずに配置した、即ち、クッションパッド11(モールドウレタン)に内包させた試料(比較例H)を用い、時間(分)の経過に伴うクッションパッド11の内部における温度(℃)の変化を調べた。
Figure 0007280043000003
表3に示すように、クッションパッド11の温度の低下は、比較例Gの場合、経過時間0~10(分)で6.2(℃)、経過時間10~15(分)で2.5(℃)となり、比較例Hの場合、経過時間0~10(分)で7.2(℃)、経過時間10~15(分)で3.8(℃)となる。そして、15(分)経過後の低下温度差は、比較例Gは8.7(℃)、比較例Hは11.0(℃)である。
つまり、セル数が45個/25mmより大きく、密度が40kg/m3より大きい(比較例Gはセル数が63個/25mm、密度が45kg/m3)場合、クッションパッド11の温度の低下は、15分間温度低下量が約8.7(℃)であることから、15分間温度低下量が約15.2(℃)の実施例a、約15.1(℃)の実施例b、約12.8(℃)の実施例c、約15(℃)の試料A、約13(℃)の試料B、約13(℃)の試料D、約18(℃)の試料Eにおいて、大きく温度低下していることが確認できた。
また、高通気部材12を、クッションパッド11の裏面側に露出させずに配置した(比較例H)場合、クッションパッド11の温度の低下は、15分間温度低下量が約11.0(℃)であることから、15分間温度低下量が約15.2(℃)の実施例a、約15.1(℃)の実施例b、約12.8(℃)の実施例c、約15(℃)の試料A、約13(℃)の試料B、約13(℃)の試料D、約18(℃)の試料Eにおいて、大きく温度低下していることが確認できた。
次に、本実施形態の高通気部材12を配置する場所を変えて、ぐらつき角度を計測した例を表4に示す。ぐらつき角度とは、シート加振時にシートに載せた負荷子がぐらつく角度であり、ぐらつき角度が小さい方が乗り心地が良いと判断することができる。このぐらつき角度の計測で使用した高通気部材12は、密度が35kg/m3、セル数が30個/25mm、25%硬度が402N/200φ(JIS K 6400-2に準拠)、厚みが、腿下及び尻下共に合計厚みの約70%である。
表4中、腿下(表面と裏面を貫通)は、高通気部材をクッションパッド11の表面と裏面を貫通するように配置したものであり、腿下(表面と裏面を貫通)に配置した高通気部材は、密度が35kg/m3、セル数が30個/25mm、25%硬度が514.5N/200φ(JIS K 6400-2に準拠)である。
Figure 0007280043000004
表4に示すように、高通気部材がクッションパッドの裏面側のみに露出して、且つ、腿下に配置された場合は、比較例Xに近いぐらつき角度を維持でき、乗り心地の悪化を抑制できていることを確認できた。一方で、高通気部材がクッションパッドの表面と裏面とを貫通するように配置された場合や、尻下に配置された場合には、ぐらつき角度が大きくなり、乗り心地が悪化していることを確認できた。高通気部材12の配置に関し、腿下の方が尻下に比べ乗り心地が良く、高通気部材12をクッションパッド11に入れることで、たとえ、乗り心地に影響を与える違和感を覚えたとしても、入れる場所により違和感を覚える影響をより少なくする(例えば、尻下より腿下)ことができる。
10:シートパッド、 11:クッションパッド、 11a:平坦面部、 12:高通気部材、 13:凹部状空間。

Claims (4)

  1. 着座時に座部となるクッションパッドを備えたシートパッドであって、
    前記クッションパッドの、座面となる平坦面部のうち、着座時の腿下に配置される腿下部のみに、前記クッションパッドを形成するクッションパッド部材に比べて通気性が高い高通気部材を、クッションパッド裏面側にのみ露出させて埋設しており、
    前記高通気部材は、前記高通気部材の平面視短手方向に圧縮された状態で前記クッションパッドに挿入されていることを特徴とする、シートパッド。
  2. 前記高通気部材の厚さは、前記高通気部材が埋設される位置の前記クッションパッドと前記高通気部材との合計厚さの20%以上である、請求項1に記載のシートパッド。
  3. 前記高通気部材が、除膜処理されたポリウレタンフォームである、請求項1又は2に記載のシートパッド。
  4. 前記ポリウレタンフォームは、密度が20~40kg/m、且つ、セル数が45個/25mm以下である、請求項に記載のシートパッド。
JP2018552949A 2016-11-25 2017-11-22 シートパッド Active JP7280043B2 (ja)

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