JP2006042985A - シートパッド及びシート - Google Patents

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利行 堀松
Masaaki Zenba
正顕 善場
Koichiro Yamazaki
弘一朗 山▼崎▲
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Abstract

【課題】座り心地及び通気性に優れたシートパッドを提供する。
【解決手段】シートパッド1は、尻下部2、腿下部3及びサイド部4を有する。シートパッド1内には、外部に連通した通気路5が延設されている。通気路5は、シートパッド1の左右幅方向の中央部を前後方向に延在した前後方向部5aと、該前後方向部5aの前端から上方に立ち上がる起立部5dとを有し、起立部5dの上端はシートパッド1の座面に臨んでおり、前後方向部5aの後端はシートパッド1の底面に臨んでいる。この通気路5は除膜処理されたポリウレタンフォームよりなる。
【選択図】図1

Description

本発明はシートパッドに係り、特に、内部に通気路を備えたシートパッドに関する。本発明は、特に車両用シートパッドとして好適なシートパッドに関する。また、本発明は、このシートパッドを備えたシートに関する。
車両用シートパッド等のシートパッドは、一般に軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム等の発泡体で構成されている(例えば特開平11−34710号公報)。
このようなシートパッドの座面付近の通気性を向上させるために、シートパッド本体の座面に溝を設け、このシートパッド本体の上に薄いフォーム層を被せて溝をトンネル状の通気路とすることも考えられるが、このようにすると、通気路が空洞であるため、シートパッドに座ったときに通気路付近が潰れるように凹陥変形し、着座者に凹凸異物感が感取されるようになる。
特開平11−34710号公報
本発明は、通気性に優れると共に、座り心地、乗り心地に優れたシートパッド及びシートを提供することを目的とする。
本発明(請求項1)のシートパッドは、発泡樹脂フォーム製のシートパッドであって、外部に連通した通気路が内部に延設されているシートパッドにおいて、該通気路は除膜処理された発泡樹脂フォームよりなることを特徴とするものである。
請求項2のシートパッドは、請求項1において、除膜処理された発泡樹脂フォームよりなる通気路がシートパッドと一体成形されていることを特徴とするものである。
請求項3のシートパッドは、請求項1又は2において、車両用シートパッドであることを特徴とするものである。
請求項4のシートパッドは、請求項1ないし3のいずれか1項において、該通気路の一端部がシートパッドの座面に臨んでいることを特徴とするものである。
請求項5のシートパッドは、請求項4において、該通気路の一端部がシートパッドの座面の複数箇所に臨んでいることを特徴とするものである。
請求項6のシートパッドは、請求項4又は5において、該通気路の他端部がシートパッドの底面に臨んでいることを特徴とするものである。
請求項7のシートパッドは、請求項6において、通気路の該座面に望む面が目止めされていることを特徴とするものである。
請求項8のシートパッドは、請求項4ないし7のいずれか1項において、該通気路は、該シートパッドの左右幅方向の中央を前後方向に延在した前後方向部と、該前後方向部に連なり、該シートパッドの左右幅方向に延在した横方向部と、該前後方向部から起立する起立部とを有することを特徴とするものである。
本発明のシートは、かかる本発明のシートパッドを備えたものである。
本発明のシートパッドは、外部に連通した通気路を有しているので、湿気や熱を排出することができる。本発明では、通気路は、空洞ではなく、除膜処理された発泡樹脂フォームよりなるので、座ったときの異物感が無く、シートパッド及びシートのクッション性も良好である。
この通気路を構成する除膜処理された発泡樹脂フォームは、シートパッドを構成するウレタンフォーム等の発泡樹脂フォームと一体成形されることが望ましい。
通気路の端部がシートパッドの座面に臨んでいる場合には、座面付近から湿気や熱を十分に排出することができる。この場合、この通気路の端部が座面の複数箇所に臨んでいると、座面の広い範囲から湿気や熱を十分に排出することができる。
通気路の端部がシートパッドの底面に臨んでいる場合には、底面より空気を通気路に給排することができる。
この通気路の座面に臨む面を目止めしておくと、シートパッドの成形時に、発泡用原液が通気路を構成する発泡樹脂フォームに染み込むことが防止される。
通気路を、シートパッドの左右幅方向の中央を前後方向に延在した前後方向部と、該前後方向部に連なり、該シートパッドの左右幅方向に延在した横方向部と、該前後方向部から起立する起立部とを有する構成とした場合には、シートパッドのクッション特性が広い範囲にわたって均等化されるようになる。
以下に図面を参照して本発明のシートパッドの実施の形態を説明する。
第1図は本発明のシートパッドの実施の形態を示す斜視図であり、第2図は第1図のII−II線に沿う断面図、第3図は通気路の斜視図、第4図は通気路の上端部の縦断面図である。
このシートパッドは車両用シートに用いられるシートパッドであり、尻下部2、腿下部3及びサイド部4を有する。
このシートパッドは、ポリウレタンフォームよりなる。クッション性を重視するシートパッド、或いはシートパッドの上にカバー材として厚さ5mm以上のソフトウレタンやそれに類するものが用いられている場合は、シートパッドの構成材料としては、コア密度25〜70kg/m、25%硬度15〜25kgf/φ200のポリウレタンフォームが望ましい。
一方、表面にソフト感が望まれるシートパッドあるいは初期の着座フィーリングを良くすることを目指すシートパッドの場合、シートパッドの構成材料としては、コア密度30〜70kg/m、25%硬度8〜20kgf/φ200のポリウレタンフォームが望ましい。
このシートパッド1内には、外部に連通した通気路5が延設されている。この実施の形態では、通気路5は、シートパッド1の前後方向に延在した2条の前後方向部5aと、該前後方向部5a同士をつなぐ前側の横方向部5b及び後側の横方向部5cと、前後方向部5aから上方に立ち上がる起立部5dとを有する。起立部5dの上端はシートパッド1の座面に臨んでおり、前後方向部5aの後端はシートパッド1の底面(後部の斜め下向き面)に臨んでいる。
この実施の形態では、前後方向部は2条設けられているが、3条以上設けられてもよく、1条だけでもよい。起立部5dの数及び位置も図示以外としてもよい。
この通気路5は、除膜処理された発泡樹脂フォーム製、好ましくはポリウレタンフォームよりなる。この除膜処理された発泡樹脂フォームは三次元網目構造を有し、高い通気性を有する。
除膜処理は、熱、オゾン、アルカリ等による後処理によって行うことができ、セル膜のほとんどが除去され、実質的に骨格のみからなるポリウレタンフォームが形成される。
ポリウレタンフォームの好ましい平均セル径は使用目的によって調整することができる。
このように通気路5を設けたシートパッド1は、座面付近の湿気や熱を速やかに排出することができる。また、この通気路5は、発泡樹脂フォームよりなるものであり、トンネル状空洞ではないので、座ったときに座面から受ける感触が良好である。
特に、この実施の形態にあっては、通気路が座面の下方の広い領域にわたって設けられており、尻下部から腿下部にかけての広い範囲にわたってシートパッドのクッション特性が略均一なものとなる。
なお、シートパッド1においては、前後方向部5aは、シートパッドの座面よりも10mm以上、特に20mm以上深い位置に設けられていることが好ましく、且つシートパッドの底面よりも10mm以上特に20mm以上上方に設けられていることが好ましい。
このシートパッドは、金型内にウレタン原液を供給して発泡成形することにより形成されるが、この際、通気路5となる発泡樹脂フォームを金型内に配置しておくことにより、通気路を容易に形成することができる。
このように通気路5を金型内にインサートしておく場合、通気路5は第3図とは上下逆の姿勢にして、即ち起立部5dが前後方向部5aから垂下する姿勢となるようにして金型内に配置される。この状態で金型内にウレタン原液が供給され、発泡処理される。
本発明では、この原液が通気路の起立部5dの先端(金型内では下端)に染み込むことを防止するために、第4図の如く、この起立部5dの先端に目止め6を施しておくのが好ましい。
この目止めを施すには、柔らかいフィルム状のものや、布、紙テープなどの被覆物を起立部5dの先端に巻き付けるようにして装着するのが好ましい。被覆物は除膜処理してない薄いウレタンフォームであってもよい。
目止めのために、起立部5dの先端の表面付近を溶かしておいてもよい。
本発明のシートパッドの実施の形態を示す斜視図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 通気路の斜視図である。 図3の通気路の上端部の断面図である。
符号の説明
1 シートパッド
2 尻下部
3 腿下部
4 サイド部
5 通気路
5a 前後方向部
5b,5c 横方向部
5d 起立部

Claims (9)

  1. 発泡樹脂フォーム製のシートパッドであって、外部に連通した通気路が内部に延設されているシートパッドにおいて、該通気路は除膜処理された発泡樹脂フォームよりなることを特徴とするシートパッド。
  2. 請求項1において、除膜処理された発泡樹脂フォームよりなる通気路がシートパッドと一体成形されていることを特徴とするシートパッド。
  3. 請求項1又は2において、車両用シートパッドであることを特徴とするシートパッド。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該通気路の一端部がシートパッドの座面に臨んでいることを特徴とするシートパッド。
  5. 請求項4において、該通気路の一端部がシートパッドの座面の複数箇所に臨んでいることを特徴とするシートパッド。
  6. 請求項4又は5において、該通気路の他端部がシートパッドの底面に臨んでいることを特徴とするシートパッド。
  7. 請求項6において、通気路の該座面に望む面が目止めされていることを特徴とするシートパッド。
  8. 請求項4ないし7のいずれか1項において、該通気路は、該シートパッドの左右幅方向の中央を前後方向に延在した前後方向部と、該前後方向部に連なり、該シートパッドの左右幅方向に延在した横方向部と、該前後方向部から起立する起立部とを有することを特徴とするシートパッド。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載のシートパッドを備えてなるシート。
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