JP2014012130A - 椅子用クッション及び椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、着席者の臀部が圧迫され難く、且つ姿勢が的確に維持され易く、しかも着席者が呼吸し易い椅子用クッションを提供することにある。
【解決手段】本発明に係る椅子用クッションは、座部及び背部を備え、着席者の座骨が当接する座部の二つの座骨相当部位が、左右方向縦断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が後方側につれて表面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有し、着席者の腸骨が当接する背部の腸骨上縁相当部位における左右方向横断面が、全体として凹状に湾曲し、着席者の下部肋骨が当接する背部の下部肋骨相当部位における左右方向横断面が、全体として凹状に湾曲し、下部肋骨相当部位よりも上方部位が、左右方向横断面が全体として凹状に湾曲するとともに上下方向縦断面が上方側につれて裏面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、椅子用クッション及び椅子に関する。
椅子用クッションとしては、例えば事務椅子等の椅子に用いられる。この事務椅子等に用いられるクッションとしては、椅子の座面に載置可能な座蒲団や、椅子の背もたれ部に取付けられ着席者の背中に当接する背もたれクッションが公知である。
しかし、上記座蒲団や背もたれクッションにあっては、着席者の臀部の一部に体重がかかり臀部が圧迫されたり、姿勢が崩れやすい。また、背もたれクッションによって着席者が胸部や腹部が圧迫される感覚を受け、呼吸がし難くなるというおそれがある。
なお、姿勢を容易に維持でき、呼吸を楽に行える座位保持装置としては、特開2012―46005号公報所載のものが公知である。この公報所載の座位保持装置は、着席者の背中に当接する背部において、着席者の腸骨が当接する付近に着席者の腸骨凸部に突き合せられる一対の腸骨支持凸部を有するものであり、主として自動車の運転席のシートとしての座位保持装置として用いられるものである。この座位保持装置は、上記腸骨凸部によって運転中に着席者がサブマリン状態(臀部が前方にずれて骨盤が後傾する状態)となり難いものであった。しかし、この座位保持装置は、既述のように主として自動車の運転席のシートとしては好適に用いられるものであるが、事務椅子等の椅子の構造としては必ずしも適していない。
特開2012−46005号公報
そこで、本発明は上述のような事情に基づいてなされたものであり、本発明の課題は、着席者の臀部が圧迫され難く、且つ姿勢が的確に維持され易く、しかも着席者が呼吸し易い椅子用クッション及び椅子を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る椅子用クッションは、
着席者の臀部が当接する座部と、着席者の背中が当接する背部とを備え、
着席者の座骨が当接する上記座部の二つの座骨相当部位が、左右方向縦断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が後方側につれて表面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有し、
着席者の腸骨が当接する上記背部の腸骨上縁相当部位における左右方向横断面が、全体として凹状に湾曲し、
着席者の下部肋骨が当接する上記背部の下部肋骨相当部位における左右方向横断面が、全体として凹状に湾曲し、
上記下部肋骨相当部位よりも上方部位が、左右方向横断面が全体として凹状に湾曲するとともに上下方向縦断面が上方側につれて裏面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有する。
当該椅子用クッションにあっては、椅子の座面に上記座部が載置されることで、当該椅子用クッションに着席者が着席すると、左右方向縦断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が後方側につれて表面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有する上記座部の座骨相当部位に着席者の臀部の座骨が的確に納まり易く、そして上記背部の腸骨上縁相当部位及び下部肋骨相当部位に着席者の腸骨上縁及び下部肋骨が的確に位置し、この腸骨上縁相当部位及び下部肋骨相当部位は左右方向横断面が凹状に湾曲し、下部肋骨相当部位よりも上方部位が上下方向縦断面上方側につれ裏面側に向け傾斜する三次元曲面の表面形状を有するので、この背部の表面形状によって着席者の背中が包み込まれ且つ下方から支えられるように保持される。このため、当該椅子用クッションによって、着席者は、臀部が圧迫され難く、姿勢が的確に維持され易く、呼吸を容易に行い得る。
当該椅子用クッションにあっては、座骨相当部位の表面形状が、前後方向縦断面が前方側につれて表面側に向けて傾斜することが好ましい。これにより、上記座骨相当部位に着席者の臀部の座骨がより的確に納まり易い。
当該椅子用クッションにあっては、座部が、少なくとも中央部分から前方にかけて形成された凸条部と、この凸条部の左右両側に形成される一対の凹条部とを備え、凸条部及び一対の凹条部が、左右方向縦断面が連続する表面形状を有することが好ましい。これにより、着席者の一対の太腿が一対の凹状部に的確に嵌り、着席者の大腿が的確に位置することで、着席者の姿勢が維持され易い。
なお、当該椅子用クッションにあっては、例えば座部と臀部とが別体で構成され、座部と臀部とがそれぞれ椅子に装着されるものであってもよいが、当該椅子用クッションにあっては、座部と上記背部とが一体的に形成されていることが好ましい。これにより、椅子に容易に装着することができるとともに、装着した際に各部位が正確に位置し易い。
当該椅子用クッションにあっては、上記座骨相当部位から背部にかけての上記座部の後方部位が、左右方向縦断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が上記座骨相当部位から連続し且つ上記背部に連続する三次元曲面の表面形状を有することが好ましい。これにより、この座部の後方部位によって、着席者の座骨よりも後方側の臀部をも包み込むように保持でき、より着席者の姿勢を的確に維持しやすい。
当該椅子用クッションにあっては、上記背部の腸骨上縁相当位置よりも下方の下方部位が、左右方向横断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が上記座部の後方部位と連続する三次元曲面の表面形状を有することが好ましい。これにより、この背部の下方部位によって、着席者の背面側の臀部をも包み込むように保持でき、より着席者の姿勢を的確に維持しやすい。
当該椅子用クッションにあっては、上記座部と上記背部とが側面視なす角度が95°以上110°以下であることが好ましい。これにより、事務椅子等の椅子に容易且つ確実に載置することが可能である。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る椅子は、
着席者の臀部が当接する座部と、着席者の背中が当接する背部とを備え、
着席者の座骨が当接する上記座部の二つの座骨相当部位が、左右方向縦断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が後方側につれて表面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有し、
着席者の腸骨が当接する上記背部の腸骨上縁相当部位における左右方向横断面が、全体として凹状に湾曲し、
着席者の下部肋骨が当接する上記背部の下部肋骨相当部位における左右方向横断面が、全体として凹状に湾曲し、
上記下部肋骨相当部位よりも上方部位が、左右方向横断面が全体として凹状に湾曲するとともに上下方向縦断面が上方側につれて裏面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有する。
当該椅子にあっては、着席者が着席すると、左右方向縦断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が後方側につれて表面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有する上記座部の座骨相当部位に着席者の臀部の座骨が的確に納まり易く、そして上記背部の腸骨上縁相当部位及び下部肋骨相当部位に着席者の腸骨上縁及び下部肋骨が的確に位置し、この腸骨上縁相当部位及び下部肋骨相当部位は左右方向横断面が凹状に湾曲し、下部肋骨相当部位よりも上方部位が上下方向縦断面上方側につれ裏面側に向け傾斜する三次元曲面の表面形状を有するので、この背部の表面形状によって着席者の背中が包み込まれ且つ下方から支えられるように保持される。このため、当該椅子によって、着席者は、臀部が圧迫され難く、姿勢が的確に維持され易く、呼吸を容易に行い得る。
以上説明したように、本発明の椅子用クッション及び椅子は、着席者の臀部が圧迫され難く、且つ姿勢が的確に維持され易く、しかも着席者が呼吸し易い。
本発明の一実施形態に係る椅子用クッションの概略的斜視図である。 図1の椅子用クッションの概略的正面図である。 図1の椅子用クッションの概略的平面図である。 図1の椅子用クッションの概略的側面図である。 図3におけるI−I線断面図である。 図3におけるII−II線断面図である。 図4におけるIII−III線断面図である。 図4におけるIV−IV線断面図である。 図4におけるV−V線断面図である。 図3におけるVI−VI線断面図である。 図4におけるVII−VII線断面図である。 図4におけるVIII−VIII線断面図である。 図4におけるIX−IX線断面図である。 図4におけるX−X線断面図である。
次に、本発明の一実施形態として、椅子用クッションについて説明するが、本実施形態の椅子用クッションは、座面及び背もたれ部を有する椅子に好適に用いられる。
当該椅子用クッションは、クッション本体1と、このクッション本体1を被覆するカバー(図示省略)とを有している。上記クッション本体1は、図1に示すように、椅子の座面に載置されて着席者の臀部が当接する座部10と、着席者の背中が当接する背部30とを備え、この座部10と背部30とが一体的に形成されている。ここで、クッション本体1は、弾性(緩衝性)を有する部材から構成されており、具体的には発泡ウレタン等の発泡樹脂から構成されている。このようにクッション本体1は弾性を有する部材から構成されるため、上記のように一体的に形成された座部10と背部30とは、両者が側面視なす角度αが変更可能である。このため、椅子の座面と背もたれ部とのなす角度に応じて、クッション本体1が変形し、的確に椅子に載置することができる。
上記クッション本体1は、上記座部10及び背部30の連設部分において、左右方向の幅がくびれた切欠部位1aを有している。このため、座部10と背部30とのなす角度αが変更される方向に容易にクッション本体1が変形することができる。
上記座部10と背部30とは別々に成形された後に接合されてクッション本体1が形成されていることも可能であるが、背部30と座部10とが一体成型によって形成されていることが好ましい。
上記座部10は、横幅W1が430mmであり、この座部10の横幅W1は、300mm以上550mm以下が好ましく、350mm以上500mm以下がより好ましく、400mm以上450mm以下がさらに好ましい。また、座部10の縦幅L1は、414mmであり、この座部10の縦幅L1は、300mm以上550mm以下が好ましく、350mm以上550mm以下がより好ましく、400mm以上450mm以下がさらに好ましい。さらに、上記背部30は、高さH1(座部10の底面からの高さ)が366mmであり、この背部30の高さは、280mm以上500mm以下が好ましく、300mm以上450mm以下がより好ましく、340mm以上400mm以下がさらに好ましい。これにより、成人用の椅子に好適に装着することができる。なお、子供用のクッションの場合には、以下の数値であることが好ましい。座部10の横幅W1は、200mm以上450mm以下が好ましく、250mm以上400mm以下がより好ましく、300mm以上350mm以下がさらに好ましい。座部10の縦幅L1は、200mm以上450mm以下が好ましく、250mm以上400mm以下がより好ましく、300mm以上350mm以下がさらに好ましい。また、背部30の高さH1は、180mm以上400mm以下が好ましく、200mm以上350mm以下がより好ましく、240mm以上300mm以下がさらに好ましい。
また、上記座部10は、底面(裏面)が平坦面に形成され、上記背部30は、背面(裏面)が平坦面に形成されている。このため、椅子に載置された際に、背部30の背面が椅子の背もたれ部に当接した状態で座部10の底面が椅子の座面に的確に載置される。
上記座部10と背部30とが側面視なす角度αは、95°以上110°以下とすることが好ましく、100°以上105°以下であることがより好ましい。上記範囲内にあることによって事務椅子に的確に載置し易い。なお、この座部10と背部30とが側面視なす角度αは、クッション本体1に外力が作用しない通常状態での角度を意味する。
上記座部10及び背部30は、三次元曲面からなる表面形状を有しており、以下、その形状について詳述する。
上記座部10は、二つの座骨相当部位11が凹状の表面形状を有している。つまり、座骨相当部位11は、左右方向縦断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が前方側及び後方側につれて表面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有している。ここで、座骨相当部位11とは、着席者の座骨が当接する部位を意味し、着席者の臀部が当接する座部10の表面のうち最も最下部に位置する点O(座部10の裏面と最も近接する点)の周辺(最下点の周辺80mmの領域(図3における一点鎖線の円で囲んだ領域))を意味する。なお、二つの座骨相当部位11は、その中心O同士の距離W2を例えば108mmとすることができる。ここで、二つの座骨相当部位11の中心O同士の距離W2は、70mm以上130mm以下とすることが好ましく、90mm以上120mm以下とすることがより好ましい。これにより、着用者が成人の場合に着用者の座骨が座骨相当部位11に収容される状態となる。なお、子供用のクッションの場合には、この二つの座骨相当部位11の中心O同士の距離W2は、70mm以上120mm以下とすることが好ましく、80mm以上110mm以下とすることがより好ましい。なお、本実施形態において、この座骨相当部位の中心Oにおける厚みH2(底面との距離)は、9mmである。
また、上記座骨相当部位11の中心Oからクッション本体1の前端までの距離L2は、本実施形態においては314mmである。この座骨相当部位11の中心Oからクッション本体1の前端までの距離L2は、280mm以上400mm以下が好ましく、300mm以上350m以下がより好ましい。なお、子供用のクッションの場合には、座骨相当部位11の中心Oからクッション本体1の前端までの距離L2は、230mm以上350mm以下とすることが好ましく、250mm以上300mm以下とすることがより好ましい。
また、座骨相当部位11の表面形状は、前後方向縦断面において、上記座骨相当部位11の中心Oよりも後方側が前方側に比べて表面側に向けた傾斜がきつくなるよう設けられている(図6参照)。
さらに、座部10は、上述のように凹状に一対の座骨当接部が形成されているので、前後方向の後方側において座骨相当部位11の間に座骨相当部位11よりも高い部分(中央)を有しているが(図7参照)、前後方向中央において、左右方向縦断面が全体として凹状の表面形状をなしている(図8参照)。
また、上記座部10は、前後方向中央から前方にかけて形成された凸条部13と、この凸条部13の左右両側に形成される一対の凹条部15とを備えている。この凸条部13及び一対の凹条部15は、左右方向断面が連続する表面形状を有している(図9参照)。ここで、一対の凹条部15は、後方側への仮想延長線上にそれぞれ上記座骨相当部位11が位置するよう配設されている。
さらに、上記凹条部15は、左右方向縦断面の最下点が後方側から前方にかけて外側に位置するように傾斜している(図2参照)。このため、上記座骨相当部位11の左右位置よりも上記凹条部15の前端の最下点が外側に位置している。また、凹条部15は、座骨相当部位11から前方側にかけて表面側に傾斜し、その後前方側にかけて裏面側に傾斜している(図10参照)。このため、上述のように座骨相当部位11に座骨が収容された状態においても、着席者は脚部を動かす際に動かしやすい。
さらに、上記座部10は、左右の縁部(上記凹条部15の外側)において他の部位(例えば凸条部13)よりも高い外側凸条部17を有している(図7〜図9参照)。このため、着席者の脚部が外側に広がり難い。
上記背部30は、腸骨上縁相当部位及び下部肋骨相当部位において左右方向断面が凹状に湾曲している。
なお、腸骨上縁相当部位とは、着席者の腸骨上縁が当接する部位を意味する。具体的には、この腸骨上縁相当部位は、本実施形態においては上記座骨相当部位11の中心Oから背部30延設方向に距離150mm(L3)の位置(図11の断面位置)を意味する。なお、この腸骨上縁相当部位の中心は、上記座骨相当部位11の中心Oから背部30延設方向の距離L3が、120mm以上180mm以下、140mm以下160mm以下とすることが好ましい。なお、子供用のクッションの場合には、この腸骨上縁相当部位の中心までの距離L3は、80mm以上120mm以下とすることが好ましく、90mm以上110mm以下とすることがより好ましい。
また、下部肋骨相当部位とは、着席者の下部肋骨が当接する部位を意味する。具体的には、この下部肋骨相当部位は、本実施形態においては上記座骨相当部位11の中心Oから背部30延設方向に距離250mm(L4)の位置(図12の断面位置)を意味する。なお、この下部肋骨相当部位は、上記座骨相当部位11の中心Oから背部30延設方向の距離L4が、220mm以上280mm以下、240mm以下260mm以下とすることが好ましい。なお、子供用のクッションの場合には、この下部肋骨相当部位までの距離L4は、180mm以上240mm以下とすることが好ましく、200mm以上220mm以下とすることがより好ましい。
上記下部肋骨相当部位よりも上方部位は、左右方向横断面が全体として凹状に湾曲するとともに上下方向縦断面が上方側につれて裏面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有している(図10参照)。このため、下部肋骨相当部位よりも上方部位において背部30の裏面からの高さの等高線を作図した場合に、この等高線が下方から上方につれて外側に広がるような三次元曲面の表面形状に形成されている。
また、座部10及び背部30は、座骨相当部位11から腸骨上縁相当部位にかけて全体として凹状の連続した三次元曲面の表面形状を有している。
つまり、座骨相当部位11から背部30(後方側)にかけての上記座部10の後方部位が、左右方向縦断面が凹状に湾曲するとともに上下方向縦断面が上記座骨相当部位11から連続し且つ上記背部30に連続する三次元曲面の表面形状を有している。また、背部30の腸骨上縁相当位置よりも下方の下方部位が、左右方向横断面が凹状に湾曲するとともに上下方向縦断面が上記座部10の後方部位と連続する三次元曲面の表面形状を有している。
上記構成からなる本実施形態の椅子用クッションは、椅子の座面に上記座部10が載置されて用いられる。そして、当該椅子用クッションに着席者が着席すると、三次元曲面の表面形状を有する上記座部10の座骨相当部位11に着席者の臀部の座骨が的確に納まり易く、着席者の臀部の圧迫が少ないとともに着席者の姿勢が安定する。また、着席者の臀部が前方に移動しにくくなり、特に上記実施形態の座骨相当部位11は、前方側にかけて表面側に傾斜した表面形状であるため、着席者の臀部の前方への移動をより効果的に阻止することができる。
また、このように座骨相当部位11に着席者の座骨が納まることで腸骨上縁相当部位及び下部肋骨相当部位に着席者の腸骨上縁及び下部肋骨が的確に位置することになる。この腸骨上縁相当部位及び下部肋骨相当部位は左右方向横断面が凹状に湾曲し、下部肋骨相当部位よりも上方部位が上下方向縦断面上方側につれ裏面側に向け傾斜する三次元曲面の表面形状を有するので、この背部30の表面形状によって着席者の背中が包み込まれ且つ下方から支えられるように保持される。特に、下部肋骨相当部位よりも上方部位の表面形状によって、着席者の肋骨が上方に持ち上げられるように支持されるので、胸部等への圧迫感が少なくなり着席者の呼吸が容易となる。さらには、頭を高く保つ姿勢を維持しやすく、視野を広く周りの状況が把握しやすくなり、また他人とのコミュニケーションをとりやすくなる。しかも、このような姿勢が維持されることで、肩の力が抜けて楽になり、腕が挙げやすくなり、両手が使いやすくなる。さらには、このように楽な態勢で着席することができるので、立ち上がる等の運動を行いやすく、例えば事務椅子に用いた場合には事務作業等の作業に際して態勢を維持したまま作業を円滑に行うことができる。
なお、上記実施形態は上記構成から上記利点を奏するものであったが、本発明の意図する範囲内で適宜設計変更可能である。
つまり、上記実施形態においては、主として事務椅子に好適に用いられる椅子用クッションを例にとり説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば学校などで使用される学習児童用椅子に用いられることも適宜設計変更可能な事項である。
さらに、上記実施形態においては、クッション本体1にカバーが被覆された椅子用クッションを例にとり説明したが、本発明においてカバーは必須の構成要件ではない。なお、カバーを用いた場合にあっても、例えばカバーに椅子への装着用部材を設けることも可能である。具体的には、この装着用部材としては、椅子に巻回するための紐状部材や、背もたれ部に挿入着可能な孔部を形成するために背部30の背面側に縫着した布状部材等とすることが可能である。
また、本発明に係る椅子用クッションが、上記カバー及びクッション本体を備える場合にあっても、クッション本体の素材は発泡ウレタンに限定されるものではなく、種々の公知の材料が適用できることは言うまでもない。
また、上記実施形態においては本発明の一実施形態として椅子用クッションを例にとり説明したが、上記実施形態と同様の構成を椅子に適用可能であることは明らかである。つまり、本発明は椅子も対象とし、上記実施形態で説明したような特殊形状を有する座部及び背部を有する椅子も本発明の意図する範囲内である。さらに、本発明の椅子にあっても、上記実施形態と同様の構成(座骨相当部位、腸骨上縁相当部位、下部肋骨相当部位、上方部位、凸条部、凹条部等)を採用することで既述の利点を奏することも明らかである。また、本発明に係る椅子の材質は、公知の種々のものが採用可能であることも言うまでもない。
以上説明したように、本発明の椅子用クッション及び椅子は、着席者の臀部が圧迫され難く、且つ姿勢が的確に維持され易く、しかも着席者が呼吸し易い。
以上のように、本発明の椅子用クッション及び椅子は、上記のように正しい姿勢が維持されやすいので、事務椅子、学習椅子、リビングチェア等に好適に用いることができる。
1 クッション本体
1a 切欠部位
10 座部
11 座骨相当部位
13 凸条部
15 凹条部
17 外側凸条部
30 背部
O 点
α 角度

Claims (8)

  1. 着席者の臀部が当接する座部と、着席者の背中が当接する背部とを備え、
    着席者の座骨が当接する上記座部の二つの座骨相当部位が、左右方向縦断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が後方側につれて表面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有し、
    着席者の腸骨が当接する上記背部の腸骨上縁相当部位における左右方向横断面が、全体として凹状に湾曲し、
    着席者の下部肋骨が当接する上記背部の下部肋骨相当部位における左右方向横断面が、全体として凹状に湾曲し、
    上記下部肋骨相当部位よりも上方部位が、左右方向横断面が全体として凹状に湾曲するとともに上下方向縦断面が上方側につれて裏面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有する
    椅子用クッション。
  2. 上記座骨相当部位の表面形状が、前後方向縦断面が前方側につれて表面側に向けて傾斜する請求項1に記載の椅子用クッション。
  3. 上記座部が、少なくとも中央部分から前方にかけて形成された凸条部と、この凸条部の左右両側に形成される一対の凹条部とを備え、
    凸条部及び一対の凹条部が、左右方向縦断面が連続する表面形状を有する
    請求項1又は請求項2に記載の椅子用クッション。
  4. 上記座部と上記背部とが一体的に形成されている
    請求項1、請求項2又は請求項3に記載の椅子用クッション。
  5. 上記座骨相当部位から背部にかけての上記座部の後方部位が、左右方向縦断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が上記座骨相当部位から連続し且つ上記背部に連続する三次元曲面の表面形状を有する
    請求項4に記載の椅子用クッション。
  6. 上記背部の腸骨上縁相当位置よりも下方の下方部位が、左右方向横断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が上記座部の後方部位と連続する三次元曲面の表面形状を有する
    請求項4又は請求項5に記載の椅子用クッション。
  7. 上記座部と上記背部とが側面視なす角度が95°以上110°以下である
    請求項4、請求項5又は請求項6に記載の椅子用クッション。
  8. 着席者の臀部が当接する座部と、着席者の背中が当接する背部とを備え、
    着席者の座骨が当接する上記座部の二つの座骨相当部位が、左右方向縦断面が凹状に湾曲するとともに前後方向縦断面が後方側につれて表面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有し、
    着席者の腸骨が当接する上記背部の腸骨上縁相当部位における左右方向横断面が、全体として凹状に湾曲し、
    着席者の下部肋骨が当接する上記背部の下部肋骨相当部位における左右方向横断面が、全体として凹状に湾曲し、
    上記下部肋骨相当部位よりも上方部位が、左右方向横断面が全体として凹状に湾曲するとともに上下方向縦断面が上方側につれて裏面側に向けて傾斜する三次元曲面の表面形状を有する
    椅子。
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